JP2003164243A - 中通し浮き及びこれを用いた仕掛け - Google Patents

中通し浮き及びこれを用いた仕掛け

Info

Publication number
JP2003164243A
JP2003164243A JP2001367208A JP2001367208A JP2003164243A JP 2003164243 A JP2003164243 A JP 2003164243A JP 2001367208 A JP2001367208 A JP 2001367208A JP 2001367208 A JP2001367208 A JP 2001367208A JP 2003164243 A JP2003164243 A JP 2003164243A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
float
barb
hole
fishing line
stop
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001367208A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3805672B2 (ja
Inventor
Hisahiro Asada
尚弘 麻田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Gamakatsu Co Ltd
Original Assignee
Gamakatsu Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Gamakatsu Co Ltd filed Critical Gamakatsu Co Ltd
Priority to JP2001367208A priority Critical patent/JP3805672B2/ja
Publication of JP2003164243A publication Critical patent/JP2003164243A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3805672B2 publication Critical patent/JP3805672B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 釣糸をスムーズに挿通することがで
き、仕掛け投入時の絡みを防止でき、更に、確実に魚信
を捕らえることのできる中通し浮きを提供する。 【解決手段】 釣糸挿通用の糸通し孔16が貫通するよう
に形成されている浮き本体10aを備え、前記釣糸12の所
定位置に装着された浮き止め14を糸通し孔16の入口部分
21と出口部分19とで係止させることにより、前記釣糸12
に取り付けられた釣針を所定の水深に位置決めする中通
し浮き10であって、前記糸通し孔16の出口部分19側に設
けられ、糸通し孔16から出口部分19側に引きだされる方
向に移動した前記浮き止め14が係止される浮き止め係止
部18、及び前記糸通し孔16の入口部分21側に設けられ、
前記浮き止め14の糸通し孔16内への通過が容易で、か
つ、糸通し孔16外への通過が困難なかえし部20を備える
ことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、海釣り等で使用される
釣り用浮きの一種である中通し浮き、及びこれを用いた
仕掛けに関する。
【0002】
【従来の技術】釣竿の長さよりもはるかに深い水深(棚)
にいる魚を釣る場合には、一般に、釣糸に完全には固定
されない中通し浮きを用いた仕掛けが使われる。図8に
示す従来の中通し浮き(3)は、浮き本体(3a)の中心部に
図中上下方向へ延び、浮き本体(3a)の中心部を貫通する
直径の大きな糸通し孔(3b)が形成されただけのものであ
った。このため、この中通し浮き(3)を用いた仕掛け
は、釣糸(12)の所定位置に浮き止め(14)を装着し、この
釣糸(12)を糸通し孔(3b)より直径の大きいシモリ玉(1)
に及び中通し浮き(3)に順次挿通し、釣糸(12)の先端部
に図示しない錘や釣針を取り付けて作られていた。
【0003】この仕掛けを釣ポイントへ投入すると、中
通し浮き(3)はその浮力により水面に留まるが、錘や釣
針は、その重みで水中へ沈降する。従って、釣糸(12)が
水中へ引き込まれ、予定していた水深(棚)で釣糸(12)の
所定位置に装着されている浮き止め(14)がシモリ玉(1)
に係止され、更に、シモリ玉(1)が糸通し孔(3b)の上端
に係止される。これにより、釣糸(12)のそれ以上の引き
込みが阻止されて、錘や釣針が所定の水深に位置決めさ
れる。
【0004】上述の従来技術では、(a)中通し浮き
(3)とは別にシモリ玉(1)が用いられていたため、仕掛け
の投入時には、これらの飛行抵抗(即ち、飛行時の空気
抵抗)の違いにより仕掛けが絡まるという問題があっ
た。また、(b)仕掛けの投入後には、中通し浮き(3)
の外にあるシモリ玉(1)が風や水流の影響を受けるた
め、中通し浮き(3)の安定性や方向性が悪くなるという
問題もあった。更に、(c)波や潮の動きに反して中通
し浮きをある一定の場所に留めようとした場合には、中
通し浮き(3)と浮き止め(14)とが乖離する所謂「アソ
ビ」や「フケ」が生じ易く、魚信が中通し浮き(3)に伝
わりにくいという問題もあった。
【0005】そこで、最近では、これらの問題を解決し
得る技術が提案されており、その一例が、実開昭63−
10878号公報や特開平8−33443号公報に開示
されている。即ち、前者には、図9に示すように、糸通
し孔(5)の内面にリング(7)を固定し、浮き止め(14)をリ
ング(7)に係止させることによりシモリ玉を不要とした
中通し浮き(4)が開示されており、後者には、図10に
示すように、シモリ玉(1)が収納され、その底部(9a)に
細い係止用小孔(9b)が穿設されている挿入孔(9)を有す
る中通し浮き(6)が開示されている。
【0006】しかしながら、これら改良された従来技術
によっても、波や潮の動きに抗して中通し浮きをある一
定の場所に留めようとした時に中通し浮き(3)と浮き止
め(14)とが乖離して魚信が中通し浮き(3)に伝わりにく
く、上述の問題点(c)を解決することはできなかっ
た。また、これら改良された従来技術では、細いリング
(7)や、フラットに形成された底部(9a)の細い係止用小
孔(9b)に釣糸(12)を通すのが困難であるという別の問題
も生じた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の主たる課題
は、「アソビ」や「フケ」の生じるのを防止でき、しか
も、投入時に仕掛けが絡まるのを防止でき、更なる課題
は、釣糸を容易に通すことのできる中通し浮き及びこれ
を用いた仕掛けを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
「釣糸挿通用の糸通し孔(16)が貫通するように形成され
ている浮き本体(10a)を備え、前記釣糸(12)の所定位置
に装着された浮き止め(14)を糸通し孔(16)の入口部分(2
1)と出口部分(19)とで係止させることにより、前記釣糸
(12)に取り付けられた釣針を所定の水深に位置決めする
中通し浮き(10)であって、前記糸通し孔(16)の出口部分
(19)に設けられ、糸通し孔(16)の出口側への引き出し方
向に移動した前記浮き止め(14)が係止される浮き止め係
止部(18)、及び前記糸通し孔(16)の入口部分(21)に設け
られ、前記浮き止め(14)の糸通し孔(16)内への順方向の
通過が容易で、かつ、糸通し孔(16)外への逆方向の通過
が困難なかえし部(20)を備える」ことを特徴とする中通
し浮き(10)である。
【0009】仕掛けが釣ポイントへ投入されると、中通
し浮き(10)は水面を漂い、釣糸(12)は先端に取り付けら
れた錘によって水中へ引き込まれる。この時点では浮き
止め(14)は、かえし部(20)と浮き止め係止部(18)との間
に位置している。釣り針と錘とが所定の水深に達すると
同時に水中へ引き込まれている釣糸(12)の所定位置に装
着された浮き止め(14)が、浮き止め係止部(18)に係止さ
れる。これにより、仕掛けが所定の水深に位置決めされ
る。
【0010】竿をしゃくったり移動させたりして投入時
とは逆の方向へ釣糸(12)を引っ張ると、浮き止め(14)は
糸通し孔(16)の入口側に引き出されてかえし部(20)に係
止され、この時、浮き止め(14)が糸通し孔(16)から容易
には抜け出ないため、中通し浮き(10)と共に引き戻され
る。そして釣りの間中、浮き止め(14)は、かえし部(20)
と浮き止め係止部(18)との僅かな間に位置しているの
で、魚信があった場合には、魚に引っ張られた釣糸(12)
の浮き止め(14)が直ちに浮き止め係止部(18)に係合して
中通し浮き(30)を海中に引き込み魚信を鋭敏に伝える。
【0011】請求項2は請求項1に記載の中通し浮き(1
0)の浮き止め係止部(18)に関し「前記浮き止め係止部(1
8)の孔内面(16a)が糸通し孔(16)の出口方向に向けて凹
成され、前記浮き止め係止部(18)の凹成された孔内面(1
6a)から浮き本体(10a)の外面にかけて前記釣糸(12)を通
すが浮き止め(14)が係止される係止用小孔(18a)が形成
されている」ことを特徴とするもので、係止用小孔(18
a)が穿設されている浮き止め係止部(18)の孔内面(16a)
が凹面に形成されていることにより、糸通し孔(16)に挿
入された釣糸(12)の先端は凹面状態の孔内面(16a)に沿
って係止用小孔(18a)に自動的に導かれ、簡単に小さな
係止用小孔(18a)に釣糸(12)を挿通することができる。
【0012】請求項3は請求項1又は2に記載の中通し
浮き(10)のかえし部(20)の第1実施例に関し、「前記弾
性を有するかえし部(20)の外面(20d)が糸通し孔(16)の
出口方向に向けて凹成され、前記かえし部(20)に浮き止
め(14)の通過可能なかえし用小孔(20a)が形成されてい
る」ことを特徴とするもので、かえし部(20)に至った浮
き止め(14)は凹面状の外面(20d)に沿ってかえし用小孔
(20a)に導かれてそのまま円滑に糸通し孔(16)に引き込
まれることになる。
【0013】請求項4は、請求項1又は2に記載の中通
し浮き(10)のかえし部(20)の第2実施例に関し「前記か
えし部(20)が弾性を有するフラットな板で形成され、前
記かえし部(20)に浮き止め(14)の通過可能なかえし用小
孔(20a)が形成されている」ことを特徴とするもので、
この場合は前述のようにかえし部(20)に至った浮き止め
(14)は凹面状の外面(20d)に沿ってかえし用小孔(20a)に
導かれてそのまま円滑に糸通し孔(16)に引き込まれると
いうものではないが、かえし部(20)に至った浮き止め(1
4)はかえし部(20)を撓ませてかえし用小孔(20a)内に円
滑に引き込まれていくことになる。
【0014】請求項5は請求項1〜4のいずれかに記載
の中通し浮き(10)の前記かえし部(20)の更なる限定で、
かえし用小孔(20a)の内周縁からスリット(20b)が形成さ
れていることを特徴とするものである。このようにする
ことにより、かえし部(20)に至った浮き止め(14)のかえ
し用小孔(20a)内へのより円滑な引き込まれが可能とな
る。
【0015】請求項6は、請求項1〜5に記載の中通し
浮き(10)を利用した仕掛けに関し、前記中通し浮き(10)
と、釣糸(12)に装着されて前記中通し浮き(10)内に係止
される浮き止め(14)とを備えたことを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示実施例に従っ
て詳述する。本発明の一実施例(図1参照)の中通し浮き
(10)は、釣糸(12)の所定位置に装着された浮き止め(14)
を中通し浮き(10)の浮き止め係止部(18)に係止させるこ
とにより、釣糸(12)の先端部に取り付けられた錘(図示
せず)や釣針(図示せず)を所定の水深(棚)に位置決め
するものである。
【0017】ここで、釣糸(12)は釣竿(図示せず)に取
り付けられたリール(図示せず)から繰り出されるもの
であり、浮き止め(14)は、釣糸(12)の所定位置に他の釣
糸を巻き付けること等により形成されるものである。そ
して、釣糸(12)には釣条件に応じたサイズの錘及び釣針
等が中通し浮き(10)及び浮き止め(14)と共に取り付けら
れ、これにより仕掛けが構成される。
【0018】本実施例の浮き止め(14)は、釣糸(12)の所
定位置にテグスを結わえ付け、その取付部(14a)から引
き出された部分を切断してその切断部分を短いV字状の
一対又はそれ以上の弾力性があるひげ状の弾性部(14b)
としたもので、その先端方向は入口側を向いている。勿
論、浮き止め(14)は前記形状に限られるものではない
が、かえし部(20)から糸通し孔(16)に挿入しやすく、逆
に糸通し孔(16)から出にくい形状、たとえば取付部(14
a)から先端へ向けて外径が拡大する漏斗状の弾性部(14
b)が取付部(14a)に設けられてもよい。その他、浮き止
め(14)としては、ゴム等からなる筒状のものや、その他
の任意のものを用いてもよい。
【0019】浮き止め(14)の固定強度は釣糸(12)の所定
位置から移動しないように強く固定してもよいし、ある
程度の抵抗(中通し浮き(10)から受ける力によって移動
しない程度の抵抗力)をもって移動できるようにしても
よい。
【0020】中通し浮き(10)は、卵型の浮き本体(10a)
と、浮き本体(10a)に取り付けられたかえし部(20)とに
より構成される。浮き本体(10a)は、浮力が必要なた
め、比重が1未満の木材、発泡樹脂等で形成され、浮き
本体(10a)の中心部には、図中上下方向へ延び、浮き本
体(10a)を貫通した糸通し孔(16)が形成され、糸通し孔
(16)の出口部分(19)には、浮き止め係止部(18)が形成さ
れている。
【0021】第1実施例の糸通し孔(16)は、入口部分(2
1)から出口部分(19)に至る太径孔部(17)と出口部分(19)
に設けられた係止用小孔(18a)とで構成され、太径孔部
(17)と係止用小孔(18a)との境界部分は太径孔部(17)か
ら係止用小孔(18a)に至るテーパ孔或いは凹面状に凹成
されており、この凹成された孔内面(16a)が第1実施例
の浮き止め係止部(18)となる。
【0022】ここで、浮き止め(14)を係止させるもので
あるから、浮き止め係止部(18)より入口側における糸通
し孔(16)の太径孔部(17)の内径は、浮き止め(14)を収容
し得るように浮き止め(14)の最大外径よりも十分に大き
く設定される。係止用小孔(18a)の内径は、釣糸(12)の
通過を容認し、且つ浮き止め(14)の通過を阻止し得るよ
うに、釣糸(12)の外径よりも大きく、且つ浮き止め(14)
の取付部(14a)の最大外径よりも小さく設定される。
【0023】かえし部(20)は浮き止め(14)の糸通し孔(1
6)内部への通過が容易で、且つ上方への通過が困難なも
のであり、具体的には、以下の構成を有する。即ち、か
えし部(20)は、内外両面が糸通し孔(16)の外部から内部
に向けて凹面状に凹成された薄肉部材で、弾性を持たせ
るため例えばプラスチック等の可撓性材料又はゴム等の
弾性材料により形成される。そしてかえし部(20)の凹面
中心には、釣糸(12)を通すかえし用小孔(20a)が形成さ
れている。前記かえし部(20)は、1枚の円板状の弾性材
料で形成されているか、或いは弾性に乏しい場合(勿
論、弾性に富む場合も言えることであるが)にはかえし
用小孔(20a)の内周縁から放射状に延びる4つ(勿論、4
つに限られず、それ以上でもよいし、それ以下でもよ
い。)のスリット(20b)を形成して弾性を付与している。
かえし用小孔(20a)の内径及び各スリット(20b)の幅は、
浮き止め(14)の最大外径(弾性部(14b)が存在する場合に
は、その弾性部(14b))よりもやや小さく設定される。
【0024】中通し浮き(10)を用いて仕掛けを作る際に
は、まず、釣糸(12)の所定位置に浮き止め(14)を装着
し、この釣糸(12)を中通し浮き(10)に挿通し、釣糸(12)
の先端部に錘や釣針等を取り付ける。
【0025】即ち、釣糸(12)の所定位置に浮き止め(14)
を装着した後、錘や釣針等を取り付ける前の釣糸(12)の
先端をかえし部(20)の中心部分に持っていくと釣糸(12)
の先端がかえし部(20)の凹面によりかえし用小孔(20a)
へ案内され、そこから糸通し孔(16)内に挿入される。
【0026】更に、糸通し孔(16)内では浮き止め係止部
(18)の凹面状の孔内面(16a)により釣糸(12)が係止用小
孔(18a)へ自動的に案内されるので、この挿通作業を極
めて容易に行う事が出来る。そして、前述のように釣針
と錘その他を取り付ける。
【0027】次に或いはその前に釣糸(12)の先端側を引
っ張って浮き止め(14)をかえし部(20)側に移動させる。
浮き止め(14)がかえし部(20)側に移動するとかえし部(2
0)の外面(又はその凹面)に沿ってかえし用小孔(20a)へ
案内され、かえし部(20)を通過して糸通し孔(16)内に引
き込まれる。
【0028】この時、かえし部(20)は弾性を有している
ので、(そして、その外面が糸通し孔(16)の孔内へ向け
て凹成されているので、更なる場合には、スリット(20
b)が形成されているので、)浮き止め(14)がかえし部(2
0)を孔内に向けて通過する際には、浮き止め(14)からか
えし部(20)に対して押圧力が付与され、この押圧力によ
りかえし用小孔(20a)の内径又はスリット(20b)の幅が容
易に拡げられ(逆に、浮き止め(14)がかえし部(20)から
押圧力を受け、この押圧力により浮き止め(14)[弾性部
(14b)が存在する場合はこれ]が縮径し)、浮き止め(14)
はかえし部(20)を孔内に向けて容易に通過する。
【0029】このようにして仕掛けを形成した後、仕掛
けを釣ポイントへ投入すると、中通し浮き(10)はその浮
力により水面に留まるが、錘や釣針等は水中へ沈降し、
それに伴って釣糸(12)が水中へ引き込まれる。この時点
では浮き止め(14)は、かえし部(20)と浮き止め係止部(1
8)との間に位置している。仕掛けが所定の水深(棚)に達
すると、水中へ沈降している釣糸(12)に装着された浮き
止め(14)が、糸通し孔(16)内の浮き止め係止部(18)に接
触してここで係止される。これにより水面に漂う中通し
浮き(10)から所定の水深(棚)に対する錘や釣針の位置決
めがなされる。
【0030】波や潮の動きなどにより仕掛けが流される
と、釣竿を操作して釣糸(12)を引っ張り仕掛けを元の場
所に戻す事がある。釣糸(12)を単に引っ張った場合に
は、浮き止め(14)がかえし部(20)の孔側内面に接触して
中通し浮き(10)は釣糸(12)と共に元の場所に戻るのであ
るが、V字状のひげ状の弾性部(14b)を有する浮き止め
(14)の場合は、はかえし部(20)に係合・接触して糸通し
孔(16)から簡単には抜け出ない。
【0031】つまり、図2に示すように、浮き止め(14)
がかえし部(20)を通過して孔外へ抜け出ようとする際に
は、浮き止め(14)のV字状の弾性部(14b)がかえし部(2
0)の孔側内面に当接してV字が開き、かえし用小孔(20
a)の内径より大きくなり(或いは、スリット(20b)の溝幅
より大きくなり)釣糸(12)を引っ張った程度の力では、
浮き止め(14)がかえし部(20)を通過しない。その結果、
釣糸(12)と共に中通し浮き(10)を元の釣りポイントに引
き戻す事が出来る。
【0032】一方、魚信があると釣糸(12)が水中に引き
込まれるが、糸通し孔(16)のかえし部(20)と浮き止め係
止部(18)との間に存在する浮き止め(14)は、糸通し孔(1
6)の出口部分(19)の浮き止め係止部(18)に係止され、中
通し浮き(10)は釣糸(12)と共に水中に引き込まれ、魚信
のあったことを知らせる。この時、浮き止め(14)はかえ
し部(20)と浮き止め係止部(18)との間の僅かな間に位置
しているため、魚信とほぼ同時に浮き止め係止部(18)に
係止され、鋭敏に魚信を伝える。以上から分かるように
浮き止め(14)は、釣りの間中、糸通し孔(16)内に収納さ
れて容易には抜け出ないので、浮き止め(14)と中通し浮
き(10)との間に「アソビ」や「フケ」が生じるのを防止
できる。
【0033】そして、餌や仕掛けを取り替える際には、
リールを回して釣糸(12)を巻き取ることになる。釣糸(1
2)を巻き取ると、中通し浮き(10)は、かえし部(20)にお
いて浮き止め(14)に係止された状態のまま引き上げら
れ、釣竿先端のガイドに到達する。この状態から、更に
リールを回して釣糸(12)を巻き取ると、かえし部(20)が
浮き止め(14)により押圧されて弾性変形され、かえし用
小孔(20a)又はスリット(20b)が押し広げられて、そこか
ら浮き止め(14)が引き出される。これにより、浮き止め
(14)とかえし部(20)との係止状態が解除され、浮き止め
(14)から仕掛けまでの釣糸(12)が巻き取られる。
【0034】なお、浮き本体(10a)の形状としては、上
述の第1実施例(10A)のような卵型に代えて、図3の第
2実施例(10B)として示す弾丸型や、図示しない球型
や、その他の任意の形状であってもよい。また、浮き本
体(10a)を中空に形成してもよい。浮き本体(10a)を中空
に形成する場合には、中空部において浮力を確保できる
ので、比重が1を超える材料(プラスチック等)を用い
ることができる。
【0035】また、上述の第1実施例(10A)では、浮き
止め係止部(18)の上面、即ち太径部(17)から係止用小孔
(18a)に至る孔内面(16a)を凹椀状に形成しているが、例
えば図4の第3実施例(10C)に示すように、係止用小孔
(18a)の上方における糸通し孔(16a)の内面全体を係止用
小孔(18a)に向けてテーパー状に収束させ、浮き止め(1
4)の取付部(14a)より細い係止用小孔(18a)部分を浮き止
め係止部(18)としてもよい。
【0036】また、図5に示す第4実施例(10D)のよう
に、糸通し孔(16b)の内径を全長に亘って略均一にし、
別途形成された椀状の浮き止め係止部材(24)を糸通し孔
(16)の出口部分(19)内の段部(23)に取り付けるようにし
てもよい。更に、浮き止め係止部(18)がかえし部(20)よ
りも出口側に位置する限り、浮き止め係止部(18)及びか
えし部(20)の位置を適宜変更してもよい。
【0037】また、かえし部(20)に形成されるスリット
(20b)の数は、3つ以下であってもよいし、5つ以上で
あってもよい。また、かえし部(20)は、図6に示す第5
実施例(10E)のように、プラスチック等からなる複数の
舌状部材(26)を漏斗状に集合させることにより構成され
ていてもよい。
【0038】図7はかえし部(20)が前記の場合と異なり
フラットな弾性を有する円板材で構成されている場合
[第6実施例(10F)]である。それ以外の部分は前記実施
例と同じであるので、前記実施例の説明を援用して本実
施例の説明に代える。
【0039】かえし部(20)は、プラスチック等からなる
板材によって、糸通し孔(16)の入口部分(21)に設けられ
たものであり、このかえし部(20)の中央部には、浮き止
め(14)の取付部(14a)の外径よりも大きく、かつ、弾性
部(14b)の最大幅よりも小さな内径を有するかえし用小
孔(20a)が設けられる。スリットは形成されていない。
(勿論、かえし部(20)の肉厚が十分厚く強度がある場
合、前述同様、スリットを形成してもよい。)
【0040】この仕掛けにおいて、浮き止め(14)がかえ
し部(20)を糸通し孔(16)の孔内に向けて通過しようとす
ると、略V字状に拡がった弾性部(14b)がかえし用小孔
(20a)に対して順方向に挿入されるため(換言すれば、取
付部(14a)側から挿入されるため)、かえし用小孔(20a)
の内面(32b)に押圧されて容易に縮小される。従って、
浮き止め(14)はかえし部(20)を容易に通過し得る。浮き
止め(34)がかえし部(20)を通過すると弾性部(14b)は復
元力により元の略V字状に復元する。
【0041】前記実施例と同様、釣糸(12)を引っ張った
場合等に、浮き止め(14)がかえし部(20)から孔外へ向け
て通過しようとすると、略V字状に拡がった弾性部(14
b)の上端部が、前述同様、かえし部(20)の孔内面に係止
して拡大する。従って、浮き止め(14)は、かえし部(20)
を容易に通過することはなく容易に抜け出る心配はな
い。
【0042】しかし、釣糸(12)の巻き取り時には、中通
し浮き(10)が釣竿先端のガイドに係止された状態で、釣
糸(12)が強い力で引っ張られるので、かえし部(20)に係
止された弾性部(14b)は、その力を受けて弾性変形さ
れ、かえし孔(12a)から浮き止め(14)が引き出される。
【0043】なお、かえし部(20)は、糸通し孔(16)の内
径を部分的に縮小し得るものであればよく、その形状は
上記第1〜6実施例に限定されるものではない。従っ
て、たとえば糸通し孔(36)の内面に突出する突起等によ
りかえし部(20)が構成されてもよい。
【0044】
【発明の効果】この発明によれば、糸通し孔の出口部分
に設けられた浮き止め係止部と、糸通し孔の入口部分に
設けられたかえし部とによって、釣りの間、浮き止めを
糸通し孔内に位置決めすることができるので、どのよう
に釣り竿を操作しても中通し浮きと浮き止めとの間に
「アソビ」や「フケ」が生じるのを防止でき、確実に魚
信を捕らえることができる。加えてシモリ玉を必要とせ
ず、前述のように浮き止めを糸通し孔に収納しているの
で、仕掛け投入時の絡みも防止できる。
【0045】更に、浮き止め係止部の孔内面及びかえし
部の外面を釣糸の挿入方向に凹成させてあるので、これ
らを釣糸のガイドとして機能させることができるので、
釣糸をスムーズに通すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す斜視図である。
【図2】図1実施例の主要部を示す拡大断面図である。
【図3】本発明の浮き本体の変形例を示す斜視図であ
る。
【図4】本発明の浮き止め係止部の変形例を示す斜視図
である。
【図5】本発明の浮き止め係止部の他の変形例を示す斜
視図である。
【図6】本発明のかえし部の変形例を示す拡大断面図で
ある。
【図7】本発明の他の実施例(かえし部と浮き止め)を
示す拡大断面図である。
【図8】従来技術を示す斜視図である。
【図9】他の従来技術を示す斜視図である。
【図10】他の従来技術を示す斜視図である。
【符号の説明】
(10)…釣り用中通し浮き (10a)…浮き本体 (12)…釣糸 (14)…浮き止め (16)…糸通し孔 (18)…浮き止め係止部 (20)…かえし部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 釣糸挿通用の糸通し孔が貫通するように
    形成されている浮き本体を備え、前記釣糸の所定位置に
    装着された浮き止めを糸通し孔の入口部分と出口部分と
    で係止させることにより、前記釣糸に取り付けられた釣
    針を所定の水深に位置決めする中通し浮きであって、 前記糸通し孔の出口部分に設けられ、糸通し孔の出口側
    への引き出し方向に移動した前記浮き止めが係止される
    浮き止め係止部、及び前記糸通し孔の入口部分に設けら
    れ、前記浮き止めの糸通し孔内への順方向の通過が容易
    で、かつ、糸通し孔外への逆方向の通過が困難なかえし
    部を備えることを特徴とする中通し浮き。
  2. 【請求項2】 前記浮き止め係止部の孔内面が糸通し孔
    の出口方向に向けて凹成され、前記浮き止め係止部の凹
    成された孔内面から浮き本体の外面にかけて前記釣糸を
    通すが浮き止めが係止される係止用小孔が形成されてい
    ることを特徴とする請求項1に記載の中通し浮き。
  3. 【請求項3】 前記弾性を有するかえし部の外面が糸通
    し孔の出口方向に向けて凹成され、前記かえし部に浮き
    止めの通過可能なかえし用小孔が形成されていることを
    特徴とする請求項1又は2に記載の中通し浮き。
  4. 【請求項4】 前記かえし部が弾性を有するフラットな
    板で形成され、前記かえし部に浮き止めの通過可能なか
    えし用小孔が形成されていることを特徴とする請求項1
    又は2に記載の中通し浮き。
  5. 【請求項5】 前記かえし部には、かえし用小孔の内周
    縁からスリットが形成されていることを特徴とする請求
    項1〜4のいずれかに記載の中通し浮き。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5に記載の中通し浮きと、釣
    糸に装着されて前記中通し浮き内に係止される浮き止め
    とを備えたことを特徴とする仕掛け。
JP2001367208A 2001-11-30 2001-11-30 中通し浮き及びこれを用いた仕掛け Expired - Fee Related JP3805672B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001367208A JP3805672B2 (ja) 2001-11-30 2001-11-30 中通し浮き及びこれを用いた仕掛け

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001367208A JP3805672B2 (ja) 2001-11-30 2001-11-30 中通し浮き及びこれを用いた仕掛け

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003164243A true JP2003164243A (ja) 2003-06-10
JP3805672B2 JP3805672B2 (ja) 2006-08-02

Family

ID=19176991

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001367208A Expired - Fee Related JP3805672B2 (ja) 2001-11-30 2001-11-30 中通し浮き及びこれを用いた仕掛け

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3805672B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR200448101Y1 (ko) * 2009-08-19 2010-03-15 정진권 낚시 채비
KR101003742B1 (ko) 2002-12-25 2010-12-24 가부시키가이샤 시마노 낚시찌
KR101551054B1 (ko) 2013-11-18 2015-09-07 권오일 바닥과 중층 자동 수심 조절찌
JP5813271B1 (ja) * 2015-06-29 2015-11-17 横山 武志 中通し浮き
JP7137888B1 (ja) * 2022-06-02 2022-09-15 有限会社エムアンドエム 中通浮セット及び中通浮

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102626062B (zh) * 2012-04-23 2013-08-21 上海理工大学 用于垂钓的自动调节浮漂

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101003742B1 (ko) 2002-12-25 2010-12-24 가부시키가이샤 시마노 낚시찌
KR200448101Y1 (ko) * 2009-08-19 2010-03-15 정진권 낚시 채비
KR101551054B1 (ko) 2013-11-18 2015-09-07 권오일 바닥과 중층 자동 수심 조절찌
JP5813271B1 (ja) * 2015-06-29 2015-11-17 横山 武志 中通し浮き
JP7137888B1 (ja) * 2022-06-02 2022-09-15 有限会社エムアンドエム 中通浮セット及び中通浮

Also Published As

Publication number Publication date
JP3805672B2 (ja) 2006-08-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6519895B1 (en) Fish hook
KR200440293Y1 (ko) 낚시용 채비
US4845884A (en) Fishing line float
US6467214B1 (en) Fishing line float
US7305791B2 (en) Fishing weight for use with method feeder
US5375365A (en) Releasable sinker for fishing line
US5960579A (en) Fishing rig
US3778918A (en) Downrigger release for fishing
US5428920A (en) Bobber and sinker
US6105303A (en) Fishing lure
US6401382B2 (en) Fishing apparatus
JP2003164243A (ja) 中通し浮き及びこれを用いた仕掛け
US5239770A (en) Quick on and off fishing sinker
US8341872B2 (en) Magnetic slip bobber
US20030097780A1 (en) Flasher
US4068400A (en) Fishing device
US11779001B2 (en) Fishing lure line attachment system
JP2000125733A (ja) 釣具における鉤素絡みつき防止具
JP7329826B2 (ja) 釣針および釣り用仕掛け
KR200439543Y1 (ko) 주낙용 부구
KR102317753B1 (ko) 장어통발
US7163169B1 (en) Fishing line free spooling regulation system
WO2002030186A1 (en) Fishing tackle for detecting bite
GB2373982A (en) Fishing tackle device for releasably retaining a fishing weight
US20230263145A1 (en) Fishing lure line attachment system

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041124

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060207

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060306

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060411

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060510

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090519

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100519

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110519

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110519

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120519

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130519

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130519

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees