JP2003163456A - 多層配線基板の製造方法 - Google Patents
多層配線基板の製造方法Info
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Abstract
属箔表面の酸化を防止するとともに、ビアホール導体と
の接触抵抗を低減させる。 【解決手段】所定の転写基材14の表面に、少なくとも
大気と接触する表面側に厚さ0.003〜1μmのA
g、Ni、Zn、Sn、Cr、Pb、Alのいずれかを
主成分とする金属層からなる酸化防止膜15が形成され
た金属箔を接着し、この金属箔を所定の回路パターンに
加工して配線回路層17a、17bを形成し、この配線
回路層17a、17b表面の酸化防止膜15を除去した
後、これを所定のセラミック成分を含むグリーンシート
11に転写し、回路パターンが転写されたグリーンシー
ト11a、11bを積層し、焼成する。
Description
などのセラミック絶縁基板の内部に金属箔からなる配線
回路層を配設した多層配線基板の製造方法に関するもの
である。
線を内設する同時焼成セラミック多層配線基板の製造方
法の1つに、グリーンシートに貫通孔加工を行い、この
穴に導電性ペーストを充填した後、回路パターン化され
た金属箔をグリーンシート表面に転写し、これを複数枚
積層して焼成する手法が知られている。
ターンを得る方法としては樹脂あるいは金属製のキャリ
アフィルムの全面に蒸着、メッキあるいは金属箔の圧着
を行い、これをパターンの形状にエッチングする方法が
特開平11−224984号等で報告されている。
では、従来の導電性ペーストによって回路パターンを印
刷形成した方法に比較して、回路が緻密質であり、シー
ト抵抗が低いなどの長所を有するものである。
11−224984号等で報告されている方法におい
て、キャリアフィルム上に金属箔を製箔あるいは圧着し
た後、パターンの加工を行う工程において、例えばエッ
チング処理の水分あるいは熱により金属箔の表面が酸化
するため、これをグリーンシートに転写、焼成した場
合、金属箔とセラミック絶縁層の接合部にボイドが発生
し、金属箔のセラミック絶縁層への接合強度が低下する
という問題がある。
の表面はメッキ処理を行うまでの間に金属箔表面が酸化
し、メッキが安定して行えないという問題がある。
化防止膜を形成し、パターン加工を行い、これをグリー
ンシートに転写して積層、焼成を行うことも考えられる
が、その場合、多層配線基板内の回路内の配線抵抗が増
大するという問題がある。特に、金属箔とセラミック絶
縁層中に形成されたビアホール導体との接続部におい
て、酸化防止膜が介在することによって、金属箔とビア
ホール導体との接触抵抗が増大してしまう。
ターンを形成するにあたり、金属箔表面の酸化膜の形成
を防止するとともに、ビアホール導体などとの接触抵抗
を低減させることができる多層配線基板の製造方法を提
供することを目的とするものである。
に鑑み検討を重ねた結果、転写基材の表面に、大気と接
する表面に酸化防止膜が形成された金属箔を形成し、こ
の酸化防止膜が形成されたままで回路パターンに加工
し、セラミックグリーンシートに転写する前に、転写側
表面の酸化防止膜を除去することによって、酸化防止膜
による接続抵抗の低減することができるとともに、金属
箔からなる回路パターンの信頼性を高めることができる
ことを見出し本発明に至った。
は、所定の転写基材の表面に、少なくとも大気と接触す
る表面側に厚さ0.003〜1μmの酸化防止膜が形成
された金属箔を接着する工程と、該金属箔を所定の回路
パターンに加工して配線回路層を形成する工程と、所定
のセラミック成分を含むグリーンシートを作製する工程
と、前記配線回路層表面の酸化防止膜を除去する工程
と、前記配線回路層の前記酸化防止膜が除去された面を
前記グリーンシートに圧着させた後、前記転写基材を除
去して前記配線回路層を前記グリーンシートに転写する
工程と、前記配線回路層が転写されたグリーンシートを
積層し、焼成する工程とを具備することを特徴とするも
のである。
i、Zn、Sn、Cr、Pb、Alのいずれかを主成分
とする金属層からなることが好適に用いられる。また、
前記金属箔表面の酸化防止膜の除去は、有機酸による溶
解によって行うことが効率的である。
回路層の表面には、Cu、Ni、Au、Agのうちの少
なくとも1種からなるめっき層を被覆することによっ
て、半田濡れ性、ワイヤボンディング性および耐環境性
の高い多層配線基板を得ることができる。その際、表層
用の配線回路層の酸化防止膜を除去した後に、めっき層
を被覆することが望ましい。
以下の銅箔からなることが、回路パターンの微細化に有
利であり、あるいは層間剥離の防止に有利である。
た金属箔を転写する前に、前記グリーンシートに対して
貫通孔を形成し、該貫通孔内に導電性ペーストを充填し
てなるビアホール導体を具備する多層配線基板に対して
有効である。
形成する場合、前記金属箔の前記転写基材と接触する表
面に酸化防止剤が形成されていることが望ましい。
グリーンシート中のセラミック成分は、ガラス成分、ま
たはガラス成分とセラミックフィラー成分との混合物か
らなることによって、銅などの低抵抗金属との同時焼成
が可能である。
いて、図面に基づいて説明する。図1は本発明の多層配
線基板の一例を示す概略断面図である。図1の多層配線
基板1によれば、絶縁基板2は、複数のセラミック絶縁
層2a〜2cを積層してなる積層体から構成され、その
絶縁層2a〜2c間および絶縁基板2表面には、厚みが
30μm以下、特に5〜20μmの高純度金属箔からな
る表層配線回路層3a、内層配線回路層3bが被着形成
されている。さらに、各セラミック絶縁層2a〜2cに
は、厚み方向を貫くように形成された直径が80〜20
0μmのビアホール導体4が形成され、これにより、配
線回路層3a、3b間を接続し所定回路を達成するため
の回路網が形成される。また配線回路層3aの表面には
半導体素子などの電子部品5が実装搭載される。
からなる絶縁基板2は、ガラス成分、あるいはガラス成
分とセラミックフィラー成分との混合物を焼成してなる
ガラスセラミックスによって形成されたものであること
が望ましく、特に、ガラス成分10〜70質量%と、セ
ラミックフィラー成分30〜90質量%の割合からなる
組成物を焼成したものであることが望ましい。このよう
なガラスセラミックスは、焼成温度が800〜1050
℃と低いために、後述する低抵抗導体との同時焼成が可
能である点で有利であり、また、概して誘電率が低いた
めに、高周波信号などの伝送損失を低減することができ
る。
少なくともSiO2を含み、Al2O 3、B2O3、Zn
O、PbO、アルカリ土類金属酸化物、アルカリ金属酸
化物のうちの少なくとも1種を含有したものであって、
例えば、SiO2−B2O3系、SiO2−B2O3−Al2
O3系−MO系(但し、MはCa、Sr、Mg、Baま
たはZnを示す)等のホウケイ酸ガラス、アルカリ珪酸
ガラス、Ba系ガラス、Pb系ガラス、Bi系ガラス等
が挙げられる。
によっても非晶質のままである非晶質ガラス、また焼成
処理によって、リチウムシリケート、クォーツ、クリス
トバライト、コージェライト、ムライト、アノーサイ
ト、セルジアン、スピネル、ガーナイト、ウイレマイ
ト、ドロマイト、ペタライトやその置換誘導体の結晶を
少なくとも1種類を析出する結晶化ガラスのいずれでも
用いられる。
クォーツ、クリストバライト等のSiO2や、Al
2O3、ZrO2、ムライト、フォルステライト、エンス
タタイト、スピネル、マグネシア、ジルコン酸カルシウ
ム、珪酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム、チタン
酸バリウムの群から選ばれる少なくとも1種が好適に用
いられる。
以上の高純度の金属からなる金属箔からなり、特にCu
を使用することが可能である。またビアホール導体4
は、上記の配線回路層3a、3bと同様の成分からなる
導体が充填されていることが望ましい。
面の配線回路層3aは、ICチップなどの各種電子部品
5を搭載するためのパッドとして、シールド用導体膜と
して、さらには、外部回路と接続する端子電極として用
いられ、配線回路層3aに各種電子部品5が半田や導電
性接着剤などを介して接合される。尚、図示していない
が、必要に応じて、配線基板の表面には、さらに珪化タ
ンタル、珪化モリブデンなどの厚膜抵抗体膜や配線保護
膜などを形成しても構わない。
る方法について図2、図3をもとに説明する。まず、上
述したような結晶化ガラス成分又は非晶質ガラス成分と
前記のセラミックフィラー成分を混合してセラミック組
成物を調製し、その混合物に有機バインダー等を加えた
後、ドクターブレード法、圧延法、プレス法などにより
シート状に成形して厚さ約50〜500μmのグリーン
シート11を作製する(図2(a))。
ーやマイクロドリル、パンチングなどにより、直径80
〜200μmの貫通孔を形成し、その内部に導体ペース
トを充填してビアホール導体12を形成する(図2
(b))。導体ペースト中には、Cu、Ag等の金属成
分以外に、アクリル樹脂などからなる有機バインダーと
トルエン、イソプロピルアルコール、アセトン、テルピ
ネオール、フタル酸エステルなどの有機溶剤とを均質混
合して形成される。有機バインダーは、金属成分100
質量部に対して、0.5〜15.0質量部、有機溶剤
は、固形成分及び有機バインダー100質量部に対し
て、5〜100質量部の割合で混合されることが望まし
い。なお、この導体ペースト中には若干のガラス成分等
を添加してもよい。
は、図3に示すように、まず、厚み3〜30μmの高純
度金属導体からなる金属箔13を準備し、これを高分子
材料等のフィルムからなる転写基材14の表面に貼り合
わせる。本発明においては、この金属箔13の表面に酸
化防止膜15を形成することが重要である。この酸化防
止膜15の厚みは、酸化を有効に防止する上で、0.0
03〜1μm、特に0.01〜0.1μmであることが
必要である。この酸化防止膜15の厚みが0.003μ
mよりも薄いと、酸化防止効果が小さく、1μmを超え
ると、酸化防止膜の除去が困難となち、無理にこれを除
去すると下地の金属箔も部分的に除去されるために金属
箔のシート抵抗が増大したり、加工コストが高くなるな
どの問題がある。このような酸化防止膜の形成によっ
て、配線回路層を形成する工程時に金属箔表面が酸化さ
れるのを防止することができる。
配線回路層3a用の場合には、図3(a1)に示すよう
に、前記酸化防止膜15は、金属箔13の両面に形成す
ることが望ましく、その一方の面を転写基材14に接着
する。また、多層配線基板の内層用配線回路層3b用と
しては、図3(b1)に示すように、転写基材14に接
着した時に、大気と接触する表面側にのみ酸化防止膜1
5を形成すればよい。それは、内層配線回路層3b用の
場合には転写前の回路パターン形成時にのみ酸化防止を
行えばよく、グリーンシートに転写した後には、直ちに
他のグリーンシートと積層され2枚のグリーンシート間
に挟まれ、大気と接触することがないためである。
合、転写後においても、その露出表面は、大気と接触し
た状態となるために酸化が進行してしまうために、両面
に酸化防止膜が必要となるのである。
は、Ag、Ni、Zn、Sn、Cr、Pb、Alのいず
れかを主成分とする金属からなる。特にこの中でも、N
i、Znの群から選ばれる少なくとも1種、さらには、
Sn、Crの群から選ばれる少なくとも1種が挙げられ
る。
箔13表面にレジスト16を回路パターン状に被着した
後(a2)(b2)、塩酸あるいは塩化第二鉄によりエ
ッチングを行い不要な部分を溶解除去する。その後、レ
ジスト16の除去およびレジスト除去液の洗浄を行い鏡
像の回路パターンの配線回路層17a、17bを形成す
る(a3)(b3)。
層17a、17bをグリーンシート11に転写するにあ
たり、配線回路層17a、17bの表面に存在する酸化
防止膜15を除去する(a4)(b4)。この酸化防止
膜15を除去するには、蟻酸、酢酸、硝酸、塩酸、硫酸
の群から選ばれる少なくとも1種の有機酸を配線回路層
17a、17bの表面に塗布して除去するか、または転
写基材14ごと、上記有機酸の溶液中に浸漬して溶解除
去することによって、酸化防止膜15を溶解除去するこ
とが容易にかつ効率的に除去することができる。
に、直ちに、配線回路層17a、17bを形成した転写
基材14をビアホール導体12が形成されたグリーンシ
ート11a、11bの表面に位置合わせして積層圧着し
た後、転写基材14を剥がすことにより、配線回路層1
7a、17bを表面が酸化されない状態でグリーンシー
ト11表面に形成することができる。
回路層17aはグリーンシート11aに接する面のみの
酸化防止膜が除去され、グリーンシート11aと接する
側と反対側の面、つまり、常に大気と接する側には酸化
防止膜15を残したまま、グリーンシート11a表面に
形成することができる。
転写性を高めるために、金属箔からなる配線回路層17
のグリーンシート11a、11bと接触する側の表面粗
さRzを3〜6μmとすることによって、配線回路層1
7のグリーンシート11a、11bへの密着性を高める
ことができる。
グリーンシート11a、11bを積層圧着して積層体1
8を形成する(図2(d))。グリーンシートの積層に
は、積み重ねられたグリーンシートに熱と圧力を加えて
熱圧着する方法、有機バインダー、可塑剤、溶剤等から
なる接着剤をシート間に塗布して熱圧着する方法等が採
用可能である。
属箔からなる配線回路層17を有する場合、金属箔自体
が非常に緻密体であり、グリーンシートのように焼成収
縮しないために、配線回路層と絶縁層間で歪みが発生
し、反りやクラックなどが発生してしまうおそれがあ
る。そのために、焼成にあたっては、平面方向への焼成
収縮を抑制しながら焼成することが望ましい。
法としては、例えば、1)積層体に対して積層方向に1
0〜30MPaの圧力を印加しながら焼成する、2)図
2(e)に示すように、焼成温度で焼成収縮しないアル
ミナなどの難焼結性セラミックシート19を上記の積層
体18の表面、あるいは表裏面に接着して焼成する方法
が挙げられる。加圧手段などが不要な点では2)の方が
有利である。
クシート19は、難焼結性セラミック材料を主成分とす
るセラミック成分に、有機バインダー、可塑剤、溶剤等
を加えたスラリーをシート状に成形して得られる。難焼
結性セラミック材料としては、具体的には1100℃以
下の温度で緻密化しないようなセラミック組成物から構
成され、具体的にはAl2O3、SiO2、MgO、Zr
O2、BN、TiO2の少なくとも1種又はその化合物
(フォルステライト、エンスタタイト等)の粉末が挙げ
られる。また、有機バインダー、可塑剤及び溶剤として
はガラスセラミックグリーンシートで使用したのと同様
の材料が使用可能である。また、この難焼結性セラミッ
クシート中には、ガラス成分を0.5〜15体積%加え
ることによって、グリーンシートとの密着性が高くな
り、収縮を抑制する作用が大きくなり、またグリーンシ
ート表面のガラス成分の拡散によるボイドの発生を抑制
できるなどの利点を有する。
750℃の窒素雰囲気中で加熱処理してグリーンシート
内やビアホール導体ペースト中の有機成分を分解除去し
た後、800〜1100℃の窒素雰囲気中で焼成する。
また、配線回路層としてAg導体を用いる場合、焼成雰
囲気は大気中で行うことができる。
19を超音波洗浄、研磨、ウォータージェット、ケミカ
ルブラスト、サンドブラスト、ウェットブラスト等によ
って除去することによって図2(f)の多層配線基板2
0を作製することができる。
は、焼成時の収縮が圧力または難焼結性セラミックシー
トによって厚さ方向だけに抑えられているので、その平
面方向の収縮を0.5%以下に抑えることが可能とな
り、しかもガラスセラミックグリーンシートは拘束シー
トによって全面にわたって均一にかつ確実に結合されて
いるので、拘束シートの一部剥離等によって反りや変形
が起こるのを防止することができる。
線基板18の表面に露出する配線回路層13bには、多
層配線基板の耐環境性を高めたり、ハンダ濡れ性等を高
めるために、Cu、Ni、Au、Agのうちの少なくと
も1種からなるめっき層17cを被覆することが望まし
いが、その場合には、酸化防止膜15は不要であるため
に、めっき層17cを形成する前に、前述と同様の方法
で酸化防止膜15を溶解除去することによって、図2
(g)に示すように、配線抵抗の小さい多層配線基板2
0を得ることができる。
性セラミックシート19を除去するのと同時に除去する
ことも可能である。
%、CaO:11質量%、ZnO:12質量%、B
2O3:13質量%の組成を有する平均粒径3μmの結晶
化ガラス粉末(軟化点850℃)73質量%と、セラミ
ックフィラーとして、平均粒径2μmのクオーツ27質
量%からなるガラスセラミック原料粉末100質量部に
対して、有機バインダーとしてメタクリル酸イソブチル
樹脂を固形分で11質量部、可塑剤としてフタル酸ジブ
チルを5質量部添加し、トルエンを有機溶剤としてボー
ルミルにより36時間混合しスラリーを調整した。得ら
れたスラリーをドクターブレード法により厚さ0.2m
mのグリーンシートA、Bを形成した。
内層用のものに対しては、そのグリーンシートと接合す
る面に電解めっき法によって厚み0.001〜2μmの
のZn、Sn、Cr、Ni、Pb、Ag、Alの群から
選ばれる少なくとも1種の酸化防止膜を形成し、多層配
線基板の表層用のものに対しては、その両面に厚み0.
001〜2μmのZn、Sn、Cr、Ni、Pb、A
g、Alの群から選ばれる少なくとも1種の酸化防止膜
を形成した。そして、これらの銅箔を樹脂フィルム上に
接着し、フォトエッチング法により、配線幅が0.2m
mの配線回路層パターンを形成した。
に直径が100μmの貫通孔を200個形成し、この貫
通孔内に銅粉末を主成分とし、銅粉末100質量部に対
して、ガラス粉末5質量部とバインダー2質量部を加え
た銅ぺーストを充填してビアホール導体22を形成し
た。これに前述した配線幅0.2mmの表層用の配線回
路層23を加熱圧着した。
を作製し、図4に示す配線幅0.2mmの内層用配線回
路層24を転写形成した。
A、Bへの転写前に、樹脂フィルムの表面の配線回路層
の表面に形成された酸化防止膜を蟻酸を塗布して溶解除
去した。
路層23が形成されたグリーンシートAと、内層配線回
路層24が形成されたグリーンシートBとを積層して8
0℃、10MPaで加熱圧着を行い積層体を形成した。
有機バインダーとしてメタクリル酸イソブチル樹脂を固
形分で12質量部、可塑剤としてフタル酸ジブチルを7
質量部添加などの難焼結性セラミックシート19をグリ
ーンシートと同様のドクターブレード法により0.3m
mの厚みに形成し、これを先の積層体の両面に加圧積層
した。
ダー、可塑剤等)を分解除去するために水蒸気を含んだ
窒素雰囲気中で750℃、3時間の熱処理を行い残留炭
素量を300ppm以下に低減せしめた後、930℃で
1時間の焼成を行った後、ウェットブラストを行い難焼
結性セラミックシートの除去を行い、一対の測定用端子
25を200個のビアホール導体24で直列に接続した
ディジーチェーンを具備する配線基板21を作製した。
その後、表層配線回路層23の酸化防止膜を蟻酸を塗布
して溶解除去した後に、厚み3μmのCuメッキ層及び
厚み2μmのAuメッキ層を無電解メッキ法により被着
した。
抵抗を測定した。また、表層配線回路層に対するメッキ
性について80%以上にめっきが形成されているものを
〇、80%未満のものを×とした。さらに、配線回路層
と絶縁との界面付近のボイドの有無を確認し、表1に示
した。
かった従来の配線基板(試料No.1)および酸化防止
膜の厚みの薄い試料No.2では、配線回路層とセラミ
ックの界面付近にボイドの発生が認められた。また、酸
化防止膜の除去を行わずに転写を行った試料No.14
では抵抗値が高くなった。また、酸化防止膜の厚みの厚
い試料No.7では酸化防止膜を溶解する際に配線層も
部分的に溶解したため抵抗値が高くなった。これに対し
て、試料No.3〜6および8〜13はボイドもなく、
良好な抵抗値を示した。また、表層配線回路層において
もメッキの欠けも小さく良好なものであった。
板の製造方法によれば、金属箔からなる配線回路層の表
面を酸化防止膜で被覆し、パターン加工を行い、酸化防
止膜を除去した後、グリーンシートに転写あるいは、メ
ッキ前に基板表面に露出する配線層表面の酸化防止膜を
除去した後、転写することにより配線抵抗の小さいセラ
ミック多層配線基板を作製することができる。
である。
工程図である。
形成の工程図である。
Claims (9)
- 【請求項1】所定の転写基材の表面に、少なくとも大気
と接触する表面側に厚さ0.003〜1μmの酸化防止
膜が形成された金属箔を接着する工程と、該金属箔を所
定の回路パターンに加工して配線回路層を形成する工程
と、所定のセラミック成分を含むグリーンシートを作製
する工程と、前記配線回路層表面の酸化防止膜を除去す
る工程と、前記配線回路層の前記酸化防止膜が除去され
た面を前記グリーンシートに圧着させた後、前記転写基
材を除去して前記配線回路層を前記グリーンシートに転
写する工程と、前記配線回路層が転写されたグリーンシ
ートを積層し、焼成する工程とを具備することを特徴と
する多層配線基板の製造方法。 - 【請求項2】前記酸化防止膜が、Ag、Ni、Zn、S
n、Cr、Pb、Alのいずれかを主成分とする金属層
からなることを特徴とする請求項1記載の多層配線基板
の製造方法。 - 【請求項3】前記金属箔表面の酸化防止膜の除去を有機
酸による溶解によって行うことを特徴とする請求項1ま
たは請求項2記載の多層配線基板の製造方法。 - 【請求項4】焼成後の多層配線基板表面に露出する配線
回路層の表面に、Cu、Ni、Au、Agのうちの少な
くとも1種からなるめっき層を被覆する工程を具備する
ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか記載
の多層配線基板の製造方法。 - 【請求項5】前記表層用の配線回路層の酸化防止膜を除
去した後に、Cu、Ni、Au、Agのうちの少なくと
も1種からなるめっき層を被覆することを特徴とする請
求項4記載の多層配線基板の製造方法。 - 【請求項6】前記金属箔が、厚さ30μm以下の銅箔か
らなる請求項1乃至請求項5のいずれか記載の多層配線
基板の製造方法。 - 【請求項7】前記配線回路層を転写する前に、前記グリ
ーンシートに対して貫通孔を形成し、該貫通孔内に導電
性ペーストを充填する工程と具備することを特徴とする
請求項1乃至請求項6のいずれか記載の多層配線基板の
製造方法。 - 【請求項8】前記金属箔の前記転写基材と接触する表面
に酸化防止剤が形成されていることを特徴とする請求項
1乃至請求項7記載の多層配線基板の製造方法。 - 【請求項9】前記グリーンシート中のセラミック成分
が、ガラス成分、またはガラス成分とセラミックフィラ
ー成分との混合物からなることを特徴とする請求項1乃
至請求項8のいずれか記載の多層配線基板の製造方法。
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