JP2003163279A - 半導体装置及び半導体装置の電気特性のシミュレーション方法 - Google Patents
半導体装置及び半導体装置の電気特性のシミュレーション方法Info
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- JP2003163279A JP2003163279A JP2001362591A JP2001362591A JP2003163279A JP 2003163279 A JP2003163279 A JP 2003163279A JP 2001362591 A JP2001362591 A JP 2001362591A JP 2001362591 A JP2001362591 A JP 2001362591A JP 2003163279 A JP2003163279 A JP 2003163279A
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Abstract
レーションの信頼性を向上させる。 【解決手段】 解析対象のトランジスタTr5と、解析
対象のトランジスタに対して鏡像関係で配置された周辺
トランジスタTr1〜Tr4及びTr6〜Tr9とを備
え、周辺トランジスタTr1〜Tr4及びTr6〜Tr
9に所定の電圧を印加して解析対象のトランジスタTr
5の周囲に熱伝導方程式の断熱境界条件を成立させるよ
うにした。周辺トランジスタのオン/オフの条件下にお
ける測定値の差から境界条件を評価することが可能とな
る。
Description
のシミュレーション方法に関し、特に、熱解析を行うた
めの半導体装置及び熱解析による半導体装置のシミュレ
ーション方法に関する。
完成ウエーハの基本的電気特性が、各チップに作りこま
れているTEG(Test Element Group)と呼ばれるテス
ト用パターンを用いて測定される。例えば、特開平10
−22376号公報にはTEGの構造について記載され
ている。
て検討が行われている。例えば、文献:Hirofumi Kawas
hima and Ryo Dang, "Non-Isothermal Device Simulati
on of Gate Switching and Drain Breakdown Character
istics of Si MOSFET in Transient State,"IEICE Tran
s., VOL.E82-C,NO.6, pp.894-899,1999. には半導体装
置の熱解析についての記載がある。
ミュレータVENUS-2D/Bの機能拡張”富士総研技報、Vo
l.6, No.1, pp.7-16, 1997. にも、半導体装置の熱解析
についての記載がある。
は、プロセスシミュレーションとデバイスシミュレーシ
ョンに大別できる。図11は、プロセスシミュレーショ
ン、デバイスシミュレーションの流れを示す模式図であ
る。図11に示すように、プロセスシミュレーションを
行う場合にはプロセスシミュレータにプロセス条件を入
力し、不純物プロファル、デバイス形状などをシミュレ
ーションする。デバイスシミュレーションを行う場合
は、プロセスシミュレーションの結果得られた不純物プ
ロファル、デバイス形状などのデータと、バイアス条
件、境界条件などの諸条件をデバイスシミュレータに入
力し、ポアソン方程式、電子・正孔電流連続式、熱伝導
方程式などの支配方程式を用いて演算することによって
電気特性をシミュレーションする。ここで得られる特性
は主として電子の移動度に関するデータであり、トラン
ジスタのI−V特性などが挙げられる。
述の文献に記載されている従来の方法では、熱伝導方程
式の境界条件として、基板底面を温度固定境界条件、そ
れ以外を断熱(反射)境界条件としてシミュレーション
を行っている。
バイスシミュレーションを行う方法を示す模式図であ
る。図10に示すデバイスシミュレーション方法は、素
子分離絶縁膜105で囲まれた半導体基板101の活性
領域に形成された、ゲート絶縁膜102、ゲート電極1
03及びソース(S)/ドレイン(D)拡散層104か
らなるMOSトランジスタの熱解析を行うものである。
る際は、上述の文献に記載されているように、半導体基
板101の底面(裏面)の温度を室温などの所定の温度
(ここでは300K)に固定して温度固定の境界条件を
設定し、それ以外の領域を断熱(反射)境界条件とする
方法が用いられている。
の境界条件を保証するために、断熱境界条件を設定する
領域を、他の半導体支配方程式(ポアソン方程式、電子
及び正孔の電流連続式)が適用される領域よりも広い領
域としておく必要がある。
ス内部での熱の拡がりは3次元的であり、周辺温度に等
しくなるほど熱伝導方程式の解析領域を十分に広く設定
する必要がある。一方、半導体支配方程式(ポアソン方
程式、電子及び正孔の電流連続式)の解法で設定する解
析領域は、温度変化に対して比較的狭いため、熱伝導方
程式の解析領域を半導体支配方程式の解析領域と同一と
すると、正確なシミュレーションを行うことはできな
い。
方程式の解析領域を等しくするためには、半導体支配方
程式の解析領域を拡大する方法も考えられる。しかし、
この方法では、半導体支配方程式を解析するためのアル
ゴリズムが複雑になるという問題がある。このため、計
算コストが大幅に増大することとなり、実際のシミュレ
ーションに適用することは困難である。
めになされたものであり、熱解析を用いて半導体装置の
電気特性をシミュレーションする際に、熱伝導方程式の
境界条件を正しく設定することにより、シミュレーショ
ンの信頼性を向上させることを目的とする。
は、解析対象のトランジスタと、前記解析対象のトラン
ジスタと略同一の構造から成り、前記解析対象のトラン
ジスタに対して鏡像関係で配置された周辺トランジスタ
とを備え、前記周辺トランジスタに所定の電圧が印加さ
れた場合に前記解析対象のトランジスタの周囲に熱伝導
方程式の断熱境界条件が設定されるものである。
解析対象のトランジスタの周囲を囲むように配置されて
いるものである。
解析対象のトランジスタを中心としてマトリクス状に配
置され、前記複数の前記周辺トランジスタのうちの一部
に前記所定の電圧が印加されるものである。
は斜め方向に位置する前記周辺トランジスタに前記所定
の電圧が印加されるものである。
を規定する寸法がそれぞれ異なるものである。
のゲート及び当該ゲートの両側に隣接するソース/ドレ
インを有する解析対象のトランジスタと、前記解析対象
のトランジスタを囲むように形成され、前記解析対象の
トランジスタと鏡像関係に配置されたリング状のゲート
及び当該ゲートの両側に隣接するソース/ドレインを有
する周辺トランジスタとを備え、前記周辺トランジスタ
に所定の電圧が印加された場合に前記解析対象のトラン
ジスタの周囲に熱伝導方程式の断熱境界条件が設定され
るものである。
記周辺トランジスタのゲート及びソース/ドレインの外
形が略正方形である。
シミュレーション方法は、解析対象のトランジスタと、
前記解析対象のトランジスタに対して鏡像関係で配置さ
れた周辺トランジスタとを備えた半導体装置を用いて前
記解析対象のトランジスタの電気特性をシミュレーショ
ンする方法であって、前記周辺トランジスタをオン状態
にして、前記解析対象のトランジスタの周囲に熱伝導方
程式の断熱境界条件が成立する状態で前記解析対象のト
ランジスタの電気特性を実測する第1のステップと、前
記解析対象のトランジスタの解析領域の周辺を含む領域
に熱伝導方程式の断熱境界条件を設定し、前記第1のス
テップで実測した値を用いて前記解析対象のトランジス
タの電気特性のシミュレーションを行う第2のステップ
と、前記周辺トランジスタをオフ状態にして前記解析対
象のトランジスタの電気特性を実測する第3のステップ
と、前記第2のステップで得られたシミュレーション結
果に前記第3のステップで実測した値を適用して前記解
析領域の周辺に設定した境界条件を適正化する第4のス
テップとを備えたものである。
レーション結果と前記第3のステップで実測した値を比
較して差分を得るサブステップと、前記差分から、前記
解析対象のトランジスタの解析領域の周辺に設定した前
記断熱境界条件と等価の容量素子、抵抗素子を抽出する
サブステップと、前記容量素子、抵抗素子を前記シミュ
レーション結果に適用するサブステップとを備えたもの
である。
寸法で形状が規定された複数のトランジスタを用い、前
記第1及び第3のステップで前記異なる寸法をパラメー
タとして実測を行い、前記第4のステップにおいて、前
記容量素子、前記抵抗素子を前記パラメータの関数とし
て抽出するものである。
の実施の形態1にかかる半導体装置を示す平面図であ
り、熱解析の境界条件評価用TEG構造を示している。
図1の半導体装置は、複数のMOSトランジスタTr1
〜Tr9(以下、Tr1〜Tr9という)から構成され
たTEG構造を備えており、Tr1〜Tr9の各々は熱
伝導方程式の境界条件を正しく評価するために一定の規
則に従って配置されている。
成され、ゲート(G;Gate)、ソース(S;Sou
rce)、ドレイン(D;Drain)を備えている。
そして、図1に示すように、実施の形態1ではTr1〜
Tr9をマトリクス状に配置し、中心部に解析対象とな
るTr5を配置している。
する各膜の材料、不純物濃度などのデバイス構成上のパ
ラメータが全て同一に形成されており、同一の電気的特
性を備えたものである。そして、図1に示すように、解
析対象であるTr5の周囲には、Tr5に対して鏡像関
係となるようにTr1〜Tr4及びTr6〜Tr9が配
置されている。
ランジスタの間を通る仮想線に対して対称となるように
ミラー配置されている。すなわち、両トランジスタのゲ
ート(G)に対するソース(S)とドレイン(D)の向
きは互いに逆向きとなるように配置されている。従っ
て、Tr2のソース(S)とTr5のソース(S)は、
互いに向かい合うように対向している。Tr8とTr5
の関係についても同様であり、Tr8のドレイン(D)
とTr5のドレイン(D)は、互いに向かい合うように
対向している。
ンジスタの間を通る仮想線に対して対称となるようにミ
ラー配置されている。従って、Tr4のソース(S)と
Tr5のソース(S)とが対向し、また、Tr4のドレ
イン(D)とTr5のドレイン(D)とが対向するよう
に配置されている。Tr6とTr5の関係についても同
様である。
1,Tr3,Tr7,Tr9のうち、Tr1とTr3は
Tr2と同じ向きに配置されている。また、Tr7とT
r9はTr8と同じ向きに配置されている。
Tr5のソース(S)に対しては、周囲のトランジスタ
のソース(S)が対向するよう配置され、Tr5のドレ
イン(D)に対しては、周囲のトランジスタのドレイン
(D)が対向するよう配置されている。
ける熱的な環境をTr5と同一条件に設定することがで
き、Tr5から周辺の領域に出て行く熱量と、周辺の領
域からTr5に入る熱量とを同一の熱量として設定でき
る。従って、Tr5の周囲で断熱境界(反射型)条件が
成立するようにTEG構造を構成できる。
の周辺の8個のトランジスタをオン(ON)/オフ(O
FF)の2つの条件に設定し、この2つの条件下でTr
5の端子電流値を測定する。周辺の8個のトランジスタ
を全てオフにした場合は断熱境界条件が成立しない。一
方、周辺の8個のトランジスタを全てオンとした場合
は、上述のように断熱境界条件が成立する。従って、周
辺の8個のトランジスタのオン/オフによるTr5の電
流値の差を求めることによって、境界条件の影響による
Tr5の電気特性の差を求めることができる。そして、
この差を考慮してMOSトランジスタの電気特性をシミ
ュレーションすることにより、適正な断熱境界条件を設
定して熱解析を行うことが可能となる。
界条件の評価方法について説明する。実施の形態1で
は、TEG構造の境界条件を評価するため9個のトラン
ジスタTr1〜Tr9に3通りの電圧設定を行う。以
下、図2、図3及び図4に基づいて、この3通りの電圧
設定方法について説明する。
〜Tr9からなる回路に6つの端子1〜6を接続し、そ
れぞれの端子1〜6からTr1〜Tr9のゲート
(G)、ソース(S)、ドレイン(D)及び半導体基板
(B)に所定の電圧を印加するものである。
路構成との関係を示す模式図である。ここで、図2
(a)はTr1〜Tr9に接続された端子1〜6を示す
模式図である。また、図2(b)は、Tr1〜Tr9の
ゲート(G)、ソース(S)、ドレイン(D)及び半導
体基板(B)に対する各端子1〜6の接続状態を示す模
式図である。
Tr1〜Tr9に対して6つの端子1〜6が接続され
る。
は全てのTr1〜Tr9のソース(S)と共通に接続さ
れ、端子2は半導体基板(B;Bulk)と接続され
る。また、端子3はTr5のゲート(G)に接続され、
端子4はTr5のドレイン(D)に接続される。
ジスタのゲート(G)に接続され、端子6はTr5以外
の全てのトランジスタのドレイン(D)に接続される。
所定の電圧を印加すると、Tr5の周囲に隣接するTr
1〜Tr4及びTr6〜Tr9の全てにおいて、ゲート
(G)、ソース(S)、ドレイン(D)、半導体基板
(B)の電位が等しくなる。この状態で、端子3、端子
4に所定の電圧を印加することによって、Tr5と隣接
する周囲のTr1〜Tr4及びTr6〜Tr9との間で
の熱の出入りを実質的に0とすることでき、測定対象の
Tr5を囲むように断熱境界条件を設定することができ
る。また、端子3、端子4に所定の電圧を印加した状態
で、他の全てのトランジスタをオフすなわち端子2、端
子5、端子6へ印加する電圧を0とすることにより、断
熱境界条件が実際には成立しない状態で電気特性を求め
ることができる。このように、断熱条件が成立する状態
での電気特性と、断熱状態が成立しない状態での電気特
性を求めることにより、設定した熱伝導方程式の境界条
件を評価することが可能となる。
とその周辺のTr1〜Tr4及びTr6〜Tr9に一部
共通の端子を割り当てるため、端子数を少なくすること
ができ、TEGの面積を縮小することが可能となる。
9個のトランジスタTr1〜Tr9からなる回路に8つ
の端子1〜8を接続し、それぞれの端子1〜8からTr
1〜Tr9のゲート(G)、ソース(S)、ドレイン
(D)及び半導体基板(B)に所定の電圧を印加するも
のである。
トランジスタのソース(S)と共通に接続されており、
端子2は半導体基板(B)と接続される。また、端子3
はTr5のゲート(G)に接続され、端子4はTr5の
ドレイン(D)に接続される。ここまでの接続は図2の
場合と同様である。
6、Tr8のゲート(G)と接続され、端子6はTr
2、Tr4、Tr6、Tr8のドレイン(D)と接続さ
れる。また、端子7はTr1、Tr3、Tr7、Tr9
のゲート(G)と接続され、端子8はTr1、Tr3、
Tr7、Tr9のドレイン(D)と接続される。
所定の電圧を印加すると、Tr5の縦横方向に隣接する
Tr2、Tr4、Tr6、Tr8がオンする。また、各
端子1,2,7,8に所定の電圧を印加すると、Tr5
の斜め方向に隣接するTr1、Tr3、Tr7、Tr9
がオンする。従って、端子1,2,3,4に所定の電圧
を印加してTr5をオン状態とし、端子5,6と端子
7,8のオン/オフ状態を交互に切り替えることによ
り、Tr5の縦横方向と斜め方向の境界条件をそれぞれ
評価することが可能となる。
9個のトランジスタTr1〜Tr9からなる回路に12
個の端子1〜12を接続し、それぞれの端子からTr1
〜Tr9のゲート(G)、ソース(S)、ドレイン
(D)及び半導体基板(B)に所定の電圧を印加するも
のである。
トランジスタのソース(S)と共通に接続されており、
端子2は半導体基板(B)と接続される。また、端子3
はTr5のゲート(G)に接続され、端子4はTr5の
ドレイン(D)に接続される。ここまでの接続は図2の
場合と同様である。
接続され、端子6はTr2のドレイン(D)と接続され
る。また、端子7はTr8のゲート(G)と接続され、
端子8はTr8のドレイン(D)と接続される。
(G)と接続され、端子10はTr4、Tr6のドレイ
ン(D)と接続される。そして、端子11はTr1、T
r3、Tr7、Tr9のゲート(G)と接続され、端子
12はTr1、Tr3、Tr7、Tr9のドレイン
(D)と接続される。
r2、Tr8、そして、Tr4及びTr6を別々にオン
/オフできるようにしたため、Tr5のソース(S)側
からの熱の影響とドレイン(D)側からの熱の影響を分
離して評価することができ、ソース(S)側の境界条件
とドレイン(D)側の境界条件を別々に評価することが
できる。
ば、解析対象のTr5の前後左右斜め方向に対して、断
熱(反射型)境界条件が成立するようにTr1〜Tr4
及びTr6〜Tr9を配置し、Tr1〜Tr4及びTr
6〜Tr9をオン/オフの2つの条件下に設定してTr
5の端子電流値を測定するようにした。これにより、オ
ン/オフの2つの条件下における測定値の差が境界条件
の影響による電流値の差となり、測定値から境界条件を
評価することが可能となる。なお、Tr5の周辺に配置
するトランジスタの数は8個に限定されるものではな
く、任意の数のトランジスタを配置することができる。
形態2にかかる半導体装置を示す模式図であって、熱解
析の境界条件評価用TEG構造を示している。ここで、
図5(a)はTEG構造の平面図を、図5(b)は断面
図を示している。
このTEG構造はゲート(G)21、ソース(S)2
2、ドレイン(D)23からなるトランジスタTr1
と、ゲート(G)24、ソース(S)25、ドレイン
(D)26からなるトランジスタTr2とを備えてい
る。そして、Tr1のゲート(G)21、ソース(S)
22、ドレイン(D)23及びTr2のゲート(G)2
4、ソース(S)25、ドレイン(D)26はリング状
に形成され、全周でそれぞれ同一の幅で形成されてい
る。
チ素子分離膜(STI)27が設けられている。また、T
r2の外周にもシャロートレンチ素子分離膜28が設け
られている。図5(a)に示すように、Tr1のゲート
(G)21及びTr2のゲート24の幅はLgであり、
Tr1のソース(S)22の幅はLS,Tr1のドレイ
ン(D)23、Tr2のソース(S)25及びドレイン
(D)26の幅はLS Dである。また、シャロートレン
チ素子分離膜27,28の幅はLSTIである。
方形に形成されたゲート(G)21の全周の長さとな
る。図5(a)に示すように、ゲート(G)21のリン
グの一辺の長さが(LS+Lg)であるため、全周の長
さは(LS+Lg)×4となる。
幅W)は、正方形に形成されたゲート(G)24の全周
の長さとなる。図5(a)に示すように、リングの一辺
の長さはLg+(LSD+LSTI+LSD+Lg)×
2+LSであるから、全周の長さは4×(LS+3Lg
+4LSD+2LSTI)となる。
Tr2の配置は断熱(反射型)境界条件を満たすよう
に、ドレイン(D)23とドレイン(D)26を向かい
合わせた鏡像配置としている。すなわち、シャロートレ
ンチ素子分離膜27を境にTr1のゲート(G)21、
ソース(S)22及びドレイン(D)23とTr2のゲ
ート(G)24、ソース(S)25及びドレイン(D)
26とが鏡像関係となるように配置されている。そし
て、Tr1の周囲を囲むように形成されたTr2のオン
/オフの条件を切り替えることにより、境界条件の違い
による電流値の差を確実に測定することができ、Tr2
のオン/オフの2つの条件下で境界条件の妥当性を測定
することができる。
る各端子と回路構成の関係とを示す模式図である。ここ
で、図6(a)はTr1,Tr2に接続された端子1〜
6を示す模式図である。また、図6(b)は、Tr1、
Tr2のゲート(G)、ソース(S)、ドレイン(D)
及び半導体基板(B)に対する各端子1〜6の接続状態
を示す模式図である。
は2つのTr1,Tr2に対して6つの端子が接続され
る。そして、図6(b)に示すように、端子1はTr
1,Tr2双方のソース(S)と共通に接続されてお
り、端子2は半導体基板(B)と接続される。また、端
子3はTr1のゲート(G)に接続され、端子4はTr
1のドレイン(D)に接続される。更に、端子5はTr
2のゲート(G)に接続され、端子6はTr2のドレイ
ン(D)に接続される。
れぞれのゲート(G)、ドレイン(D)に別々に電圧を
印加することが可能となる。従って、実施の形態1と同
様に、Tr2をオン/オフの2通りの状態に設定し、T
r1に電圧を印加した際に流れる電流を比較することで
境界条件の妥当性について評価を行うことが可能とな
る。
ゲート幅((LS+Lg)×4)及びTr1のゲート幅
(4×(LS+3Lg+4LSD+2LSTI))を十
分大きくしているため、Tr1,Tr2において熱の発
生効率を増加させることができる。これにより、測定結
果に熱の影響を色濃く出すことができ、境界条件の評価
をより高精度に行うことが可能となる。
1から放射状に広がる熱の分布に合うようにTr1,T
r2の形状を正方形に近づけたため、トランジスタの形
状に起因する熱解析の誤差を最小限に抑えることができ
る。また、実際の測定においては電流測定装置のトータ
ルの許容電流値が決まっている場合が多く、実施の形態
2のようにトランジスタの総数を減らすことによって測
定値を許容電流値内に納めることが可能となる。
ば、Tr1,Tr2のゲート幅を十分大きくしたため、
熱の発生効率を増加させることができ、測定結果に熱の
影響を色濃く出すことによって境界条件の評価をより高
精度に行うことが可能となる。
いてこの発明の実施の形態3について説明する。実施の
形態3は、実施の形態1及び実施の形態2で説明した境
界条件評価用TEGを利用して、実際のデバイスのモデ
リングに応用する方法である。図7は、境界条件評価用
TEGを実際のデバイスのモデリングに応用する方法の
手順を示すフローチャートである。
ンジスタの周辺に配置したトランジスタを全てオンと
し、測定対象のトランジスタの端子電流値を測定する。
実施の形態3を実施の形態1に適用する場合、測定対象
のトランジスタは図1に示したTr1であり、実施の形
態2に適用する場合の測定対象は図5に示したTr1で
ある。
解析における熱伝導方程式の境界条件を、半導体基板1
の底面を固定境界条件、それ以外を断熱境界条件として
シミュレーションし、モデルパラメータを抽出する。
面については、周辺温度と等しくなるほど十分深く解析
領域を設定することで固定境界条件を適用できる。また
基板上端面については、通常、シリコン(Si)より2
桁以上熱伝導係数が小さい材料(例えばシリコン酸化膜
(SiO2))を基板上部に形成しているため、断熱条
件がほぼ適用できる。一方、これ以外の領域について
は、断熱境界条件として仮定しておく。
界条件を用いてシミュレーションした結果を、ステップ
S1で測定した電流値に合わせ込む方法により、電子の
移動度やインパクトイオン化などのモデルパラメータを
抽出する。ステップS1では周辺のトランジスタをオン
にして測定を行っているため、解析領域の周辺で断熱境
界条件を適用でき、合わせ込みによって得られた値は信
頼性の高いものとなる。
ジスタの周辺に配置したトランジスタを全てオフとし、
測定対象のトランジスタの端子電流値を測定する。この
測定値は、実デバイスの実測値に相当する。
テップS2で抽出したモデルパラメータ及び抽出した時
の境界条件を実デバイスへ適用する。このため、ステッ
プS3で測定した実測値をステップS2の結果に適用す
る。
域の周辺領域に断熱境界条件を適用した際に生じる解析
領域周辺の影響を、外部抵抗(RL)、外部キャパシタ
(C L)に置き換えて、RLとCLの値を実測値とシミ
ュレーション値の差から抽出する。具体的には、ステッ
プS3で測定した実測値とステップS2のシミュレーシ
ョン結果とを比較し、差分を外部抵抗(RL)、外部キ
ャパシタ(CL)で置き換える。
L)、外部キャパシタ(CL)で置き換えた状態を示す
模式図である。このように、半導体基板1、ゲート酸化
膜2、ゲート(G)3、ソース(S)/ドレイン(D)
拡散層4からなるMOSトランジスタの解析領域の周辺
を外部抵抗(RL)、外部キャパシタ(CL)で置き換
えることにより、解析領域のみに断熱境界条件を設定で
き、シミュレーションを適正化できる。従って、仮定し
た断熱境界条件による誤差の影響を最小限に抑えること
ができ、モデルパラメータ等を高精度に測定することが
可能である。
外部キャパシタ(CL)を用いるため、少ないパラメー
タで解析対象周辺の影響をシミュレーションに取り入れ
ることができる。
ば、解析対象のトランジスタの解析領域周辺を外部抵抗
(RL)、外部キャパシタ(CL)で置き換えることに
より、仮定した断熱境界条件による誤差の影響を最小限
に抑えることができ、モデルパラメータ等を高精度に測
定することが可能となる。
形態4にかかる、熱解析の境界条件評価用TEG構造を
備えた半導体装置を示す模式図である。実施の形態4
は、実施の形態3で説明した方法で半導体装置の熱解析
における解析領域周辺の影響を熱抵抗や熱キャパシタと
して取り入れる際に、素子間やソース/ドレイン拡散長
の寸法をパラメータとし、熱抵抗や熱キャパシタをこれ
らの寸法の関数として表現するようにTEG構造を構成
したものである。
て、隣接する2つのMOSトランジスタTr1,Tr2
を示している。Tr1、Tr2のそれぞれはゲート
(G)、ソース(S)、ドレイン(D)を備えている。
そして、このTEG構造では、Tr1とTr2の素子間
の距離LSTIと、ソース(S)、ドレイン(D)の拡
散長LSDを変数とし、実施の形態3で説明した外部抵
抗(RL)、外部キャパシタ(CL)をLSTIとL
SDの関数として表している。このため、解析領域周辺
の影響をLSTIとLSDの関数として抽出することが
できる。
して変更した場合のそれぞれに対して、実施の形態3の
手法を用いて外部抵抗RLや外部キャパシタCLを抽出
し、LSTIやLSDの関数として外部抵抗RL、外部
キャパシタ(CL)をモデル化する。これにより、解析
領域周辺の影響をデバイスの寸法、形状に基づいて解析
できる。
CL(LSTI,LSD)は応答曲面法によりモデル化
することができる。また、この方法は様々な材質も適用
可能である。
s, R.Booth, S.Kubicek, L. Dupas,and K. De Meyer, "
A Powerful TCAD System Including Advanced RSM Tech
niques for Various Engineering Optimization Proble
ms," SISPEP'93 Vienna, Austria, pp.29-32, 1993.に
記載されており、この方法でモデル化を行うことができ
る。
ート長LS、拡散層幅Wなどの他の値を用いてもよい。
して熱抵抗(外部抵抗RL)や熱キャパシタ(外部キャ
パシタCL)を周辺材質形状(寸法)の関数としてモデ
ル化することができる。従って、モデル化した関数から
測定ポイントにない周辺の材質、形状による効果も予測
することができる。
れているので、以下に示すような効果を奏する。
のトランジスタに対して略同一の構造の周辺トランジス
タを鏡像関係で配置したため、周辺トランジスタに所定
の電圧が印加された場合に解析対象のトランジスタの周
囲に熱伝導方程式の断熱境界条件を設定できる。これに
より、周辺トランジスタのオン/オフの条件下における
測定値の差が境界条件の影響による電流値の差となり、
測定値から境界条件を評価することが可能となる。
むように複数の周辺トランジスタを配置したため、解析
対象のトランジスタの周囲の全周に渡って断熱境界条件
を設定できる。
ンジスタのうちの一部に所定の電圧を印加することによ
り、解析対象のトランジスタの周囲の一部に断熱境界条
件を設定することができ、解析対象のトランジスタの周
辺の特定の方向における境界条件を評価できる。
に位置する周辺トランジスタに所定の電圧を印加するこ
とにより、解析対象のトランジスタの縦方向、横方向又
は斜め方向に断熱境界条件を設定することができ、それ
ぞれの方向における境界条件を評価できる。
寸法をそれぞれ異なるようにしたため、これらの寸法を
パラメータとしてモデル化した関数から測定ポイントに
ない周辺の材質、形状による効果も予測することができ
る。
にリング状の周辺トランジスタを形成したため、ゲート
幅を大きくして電流値を増大させることができる。そし
て、解析対象のトランジスタと周辺トランジスタを鏡像
関係に配置したため、周辺トランジスタに所定の電圧が
印加された場合に解析対象のトランジスタの周囲に熱伝
導方程式の断熱境界条件を設定できる。これにより、電
流値の増加により熱の影響を増大させて測定結果を得る
ことができ、境界条件の評価をより高精度に行うことが
可能となる。
ランジスタの外形を略正方形としたため、解析対象のト
ランジスタの中心から放射状に広がる熱の分布に対して
トランジスタの形状を適合させることができ、トランジ
スタの形状に起因する熱解析の誤差を最小限に抑えるこ
とができる。
レーション方法によれば、周辺トランジスタをオン状態
にして解析対象のトランジスタの周囲に熱伝導方程式の
断熱境界条件が成立する状態で解析対象のトランジスタ
から実測した値をシミュレーションに用いるようにした
ため、シミュレーションレーションの精度を高めること
ができる。また、周辺トランジスタをオフ状態にして解
析対象のトランジスタの電気特性を実測してシミュレー
ション結果に適用するようにしたため、解析領域周辺に
設定した断熱境界条件による影響を考慮してシミュレー
ションを行うことができる。
ジスタをオフにして得た実測値とを比較して得た差分を
容量素子、抵抗素子に置き換えるようにしたため、少な
いパラメータで解析対象トランジスタの周辺における断
熱境界条件の影響をシミュレーションに取り入れること
ができる。
ラメータとし、容量素子、抵抗素子をこれらの寸法の関
数としたため、モデル化した関数から測定ポイントにな
い周辺の材質、形状による効果も予測することができ
る。
界条件評価用TEG構造を備えた半導体装置を示す模式
図である。
構造への端子接続方法の一例を示す模式図である。
構造への端子接続方法の別の例を示す模式図である。
構造への端子接続方法の更に別の例を示す模式図であ
る。
界条件評価用TEG構造を備えた半導体装置を示す模式
図である。
構造への端子接続方法の一例を示す模式図である。
デリングに応用する方法の手順を示すフローチャートで
ある。
部キャパシタ(CL)で置き換えた状態を示す模式図で
ある。
用TEG構造を備えた半導体装置を示す模式図である。
方法を示す模式図である。
ュレーションの流れを示す模式図である。
4 ゲート、 4 ソース(S)/ドレイン(D)拡散
層、 22,25 ソース(S)、 23,26 ドレ
イン、 27,28 シャロートレンチ素子分離膜。
Claims (10)
- 【請求項1】 解析対象のトランジスタと、 前記解析対象のトランジスタと略同一の構造から成り、
前記解析対象のトランジスタに対して鏡像関係で配置さ
れた周辺トランジスタとを備え、 前記周辺トランジスタに所定の電圧が印加された場合に
前記解析対象のトランジスタの周囲に熱伝導方程式の断
熱境界条件が設定されることを特徴とする半導体装置。 - 【請求項2】 複数の前記周辺トランジスタが前記解析
対象のトランジスタの周囲を囲むように配置されている
ことを特徴とする請求項1記載の半導体装置。 - 【請求項3】 前記複数の周辺トランジスタが前記解析
対象のトランジスタを中心としてマトリクス状に配置さ
れ、前記複数の前記周辺トランジスタのうちの一部に前
記所定の電圧が印加されることを特徴とする請求項2記
載の半導体装置。 - 【請求項4】 前記マトリクスの縦方向、横方向又は斜
め方向に位置する前記周辺トランジスタに前記所定の電
圧が印加されることを特徴とする請求項3記載の半導体
装置。 - 【請求項5】 前記複数の周辺トランジスタの形状を規
定する寸法がそれぞれ異なることを特徴とする請求項2
〜4のいずれかに記載の半導体装置。 - 【請求項6】 リング状のゲート及び当該ゲートの両側
に隣接するソース/ドレインを有する解析対象のトラン
ジスタと、 前記解析対象のトランジスタを囲むように形成され、前
記解析対象のトランジスタと鏡像関係に配置されたリン
グ状のゲート及び当該ゲートの両側に隣接するソース/
ドレインを有する周辺トランジスタとを備え、 前記周辺トランジスタに所定の電圧が印加された場合に
前記解析対象のトランジスタの周囲に熱伝導方程式の断
熱境界条件が設定されることを特徴とする半導体装置。 - 【請求項7】 前記解析対象のトランジスタ及び前記周
辺トランジスタのゲート及びソース/ドレインの外形が
略正方形であることを特徴とする請求項6記載の半導体
装置。 - 【請求項8】 解析対象のトランジスタと、前記解析対
象のトランジスタに対して鏡像関係で配置された周辺ト
ランジスタとを備えた半導体装置を用いて前記解析対象
のトランジスタの電気特性をシミュレーションする方法
であって、 前記周辺トランジスタをオン状態にして、前記解析対象
のトランジスタの周囲に熱伝導方程式の断熱境界条件が
成立する状態で前記解析対象のトランジスタの電気特性
を実測する第1のステップと、 前記解析対象のトランジスタの解析領域の周辺を含む領
域に熱伝導方程式の断熱境界条件を設定し、前記第1の
ステップで実測した値を用いて前記解析対象のトランジ
スタの電気特性のシミュレーションを行う第2のステッ
プと、 前記周辺トランジスタをオフ状態にして前記解析対象の
トランジスタの電気特性を実測する第3のステップと、 前記第2のステップで得られたシミュレーション結果に
前記第3のステップで実測した値を適用して前記解析領
域の周辺に設定した境界条件を適正化する第4のステッ
プとを備えたことを特徴とする半導体装置の電気特性の
シミュレーション方法。 - 【請求項9】 前記第4のステップは、 前記シミュレーション結果と前記第3のステップで実測
した値を比較して差分を得るサブステップと、 前記差分から、前記解析対象のトランジスタの解析領域
の周辺に設定した前記断熱境界条件と等価の容量素子、
抵抗素子を抽出するサブステップと、 前記容量素子、抵抗素子を前記シミュレーション結果に
適用するサブステップとを備えたことを特徴とする請求
項8記載の半導体装置の電気特性のシミュレーション方
法。 - 【請求項10】 前記周辺トランジスタとして異なる寸
法で形状が規定された複数のトランジスタを用い、 前記第1及び第3のステップで前記異なる寸法をパラメ
ータとして実測を行い、 前記第4のステップにおいて、前記容量素子、前記抵抗
素子を前記パラメータの関数として抽出することを特徴
とする請求項9記載の半導体装置の電気特性のシミュレ
ーション方法。
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JP2007258418A (ja) * | 2006-03-23 | 2007-10-04 | Shindengen Electric Mfg Co Ltd | 半導体集積回路 |
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-
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