JP2003163251A - 搬送装置及び露光装置 - Google Patents

搬送装置及び露光装置

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JP2003163251A
JP2003163251A JP2001360617A JP2001360617A JP2003163251A JP 2003163251 A JP2003163251 A JP 2003163251A JP 2001360617 A JP2001360617 A JP 2001360617A JP 2001360617 A JP2001360617 A JP 2001360617A JP 2003163251 A JP2003163251 A JP 2003163251A
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JP2001360617A
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Akihiro Yamamoto
明宏 山本
Hisashi Tazawa
久史 田澤
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Nikon Corp
Sendai Nikon Corp
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Nikon Corp
Sendai Nikon Corp
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウエハホルダを常に清浄な状態に維持する。 【解決手段】 大気部(外部)とステージ室37との間
に設けられた少なくとも1つの搬送室(RI2,RI
3)の隔壁にウエハW及びウエハホルダ40の少なくと
も一方の通路となる開口がそれぞれ形成され、その開口
の内の少なくとも1つの特定開口(30c,30b,3
1a)を開閉するゲートバルブ(26,27)の開閉動
作に連動して、搬送ロボット23がステージ室と、搬送
室内部の大気部からアクセス可能な所定位置との間で少
なくともホルダを搬送する。このため、搬送室を介して
大気部からステージ室内に大気及び該大気中の塵等が浸
入するのを極力抑制した状態で、ロボットによる前記所
定位置までのホルダ搬送を行うことができるので、ホル
ダの清掃を何ら支障なく行うことができ、ステージ室内
におけるホルダを常に清浄な状態に維持することが可能
となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、搬送装置及び露光
装置に係り、更に詳しくは、ほぼ気密状態とされた物体
収容室内に搬送対象物を搬入し、かつ物体収容室から搬
送対象物を搬出する搬送装置、及び該搬送装置を備える
露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体素子、液晶表示素子等を製造する
リソグラフィ工程では、ウエハ等の基板やマスクあるい
はレチクル(以下、「レチクル」と総称する)の大型化
などに伴い、スループットを重視する観点から、ステッ
プ・アンド・リピート方式の縮小投影露光装置、あるい
はこのステッパを改良したステップ・アンド・スキャン
方式の走査型露光装置(いわゆるスキャニング・ステッ
パ)などの逐次移動型の投影露光装置が、主として用い
られている。
【0003】近時の露光装置においては、解像度をより
高めるために露光用照明光として、KrFエキシマレー
ザ光(波長248nm)よりも短波長のArFエキシマ
レーザ光(波長193nm)が使用されつつある。ま
た、これとともに、更に短波長のF2レーザ光(波長1
57nm)等の使用も検討されている。
【0004】これら波長200nm以下程度の真空紫外
光(VUV光)は、通常の空気(特に酸素)による吸収
率が高いため、その真空紫外光を露光用照明光として使
用する場合には、ウエハを保持して移動するウエハステ
ージやレチクルを保持して移動するレチクルステージを
それぞれ密閉された空間であるステージ室(サブチャン
バ)に収容し、これらステージ室内部の空気を窒素ガス
やヘリウムガスその他の希ガス、すなわち真空紫外光を
殆ど吸収しない不活性ガス(低吸収性ガス)で置換した
り、ステージ室内部の露光用照明光(露光光)の光路を
ほぼ真空にしたりする必要がある。従って、ステージ室
は気密性が保たれている必要がある。
【0005】なお、VUV光では空気だけでなく水分あ
るいは水蒸気も問題となる。通常、不活性ガスはその湿
度が低いため問題とはならないが、波長193nm程度
のArFエキシマレーザ光では不純物(照明光を減衰さ
せる有機物、イオンなど)の濃度を低くした化学的にク
リーンな空気が用いられるので、不純物濃度だけでなく
湿度管理も行われており、現在はドライエア(例えば湿
度が5%程度以下)が使用されている。
【0006】このため、ステージ室内に外部からウエハ
等を搬送したり、ステージ室内から外部にウエハ等を搬
送する搬送装置についても、搬送を行う際に、ステージ
室に対する空気等の混入が抑制されるような様々な工夫
をする必要がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】最近におけるパターン
の微細化に伴い、要求される露光精度はますます厳しく
なっている。例えば、ウエハステージ上でウエハを保持
するウエハホルダ(ウエハ保持器)に塵埃などの異物が
付着した場合に、ウエハホルダとウエハとの間にその異
物が挟み込まれ、ウエハの平坦度(フラットネス)が悪
化する。このウエハのフラットネスの悪化は、露光精度
の低下の要因となるが、従来は問題とならなかった程度
のものまでも最近では無視できなくなりつつある。従っ
て、ウエハホルダの定期的な清掃を行うことが望まし
い。
【0008】しかしながら、上述したようにウエハステ
ージはステージ室内に収容されているため、オペレータ
等がウエハホルダに直接アクセスするのは難しい。これ
はステージ室内の気密性が維持されなくなるということ
のみならず、ステージ室内の気体が漏出し、オペレータ
に対する悪影響が出る虞もあるからである。
【0009】なお、ステージ室内が不活性ガスで置換さ
れたり、真空状態にされたりしない場合であっても、ウ
エハホルダの搬送に伴うステージ室内への塵埃の浸入
は、極力避けることが望ましい。
【0010】一方、ウエハホルダを搬送する専用の搬送
系を設けることは、露光装置本体が設置される空間の余
剰スペースの問題でなかなか実現が困難であるととも
に、装置コストの上昇を招くので現実的な改善策とは言
い難い。
【0011】本発明はかかる事情の下になされたもので
あり、その第1の目的は、物体収容室内への大気の混入
を極力抑制しつつ、物体収容室内の物体保持器を外部か
らアクセス可能位置まで搬送することが可能な搬送装置
を提供することにある。
【0012】本発明の第2の目的は、高精度な露光を実
現することが可能な露光装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、ほぼ気密状態とされた物体収容室(37)内に搬送
対象物を搬入し、かつ前記物体収容室から前記搬送対象
物を搬出する搬送装置であって、大気部と前記物体収容
室との間に設けられ、物体及び該物体を保持する物体保
持器(40)の少なくとも一方の通路となる開口(30
c,30b,31a,30a,29b,29a)が隣接
する空間との間の隔壁にそれぞれ形成された少なくとも
1つの搬送室(RI1,RI2,RI3)と;前記物体
収容室から前記大気部に至る搬送経路中に存在する隔壁
にそれぞれ形成された開口のうちの少なくとも1つの特
定開口(30c,30b,31a,30a,29b,2
9a)を開閉する開閉装置(20、24、25、26、
27)と;前記開閉装置による前記特定開口の開閉動作
に連動して前記物体収容室と前記搬送室内部の前記大気
部からアクセス可能な所定位置との間で少なくとも前記
物体保持器を搬送する搬送機構(23)と;を備える搬
送装置である。
【0014】本明細書において、「ほぼ気密状態とされ
た物体収容室」とは、完全な気密状態の物体収容室の
他、塵の混入を極力阻止できる程度の概略閉空間から成
る物体収容室をも含む。すなわち、物体収容室は不活性
ガスのパージ空間あるい真空空間であっても良いが、こ
れらに限られない。
【0015】これによれば、大気部と物体収容室との間
に設けられた少なくとも1つの搬送室の隣接する空間と
の間の隔壁に物体及び該物体を保持する物体保持器の少
なくとも一方の通路となる開口がそれぞれ形成されてい
る。そして、物体収容室から大気部に至る搬送経路中に
存在する隔壁にそれぞれ形成された開口のうちの少なく
とも1つの特定開口を開閉する開閉装置の開閉動作に連
動して、搬送機構が物体収容室と搬送室内部の大気部
(外部)からアクセス可能な所定位置(以下、適宜「外
部アクセス可能位置」と呼ぶ)との間で少なくとも物体
保持器を搬送する。このため、搬送機構による物体保持
器の搬送の際に、搬送室を介して大気部から物体収容室
内に大気及びその大気中の塵等が浸入するのを極力抑制
することができるとともに、物体収容室内部に収容され
ている物体保持器を外部アクセス可能位置まで搬送する
ことができる。これにより、物体保持器の清掃を何らの
支障なく行うことが可能となり、この清掃後の物体保持
器を再度搬送機構が物体収容室内部へ搬入することによ
り、物体収容室内部における物体保持器を常に清浄(ク
リーン)な状態に維持できる。勿論、この清掃後の物体
保持器の物体収容室内部への再搬入も開閉装置による前
記特定開口の開閉動作に連動して行われる。
【0016】この場合において、請求項2に記載の搬送
装置の如く、前記少なくとも1つの搬送室には、内部に
前記搬送機構が配置される第1搬送室(RI2)と、該
第1搬送室との間を前記特定開口が形成された特定の隔
壁により仕切られ、その内部に前記所定位置が設けられ
た第2搬送室(RI3)とが含まれることとすることが
できる。
【0017】この場合において、請求項3に記載の搬送
装置の如く、前記第1搬送室は、少なくとも酸素を含む
特定気体がほぼ除去された空間であることとすることが
できる。
【0018】本明細書において、「特定気体がほぼ除去
された」とは、その特定気体が完全に除去されるだけで
はなく、特定気体が所定の許容濃度以下に設定される、
又は所定の真空度以下に設定される場合も含み、また、
「特定気体」には空気、水蒸気(水分)なども含まれ
る。
【0019】上記請求項2及び3に記載の各搬送装置に
おいて、請求項4に記載の搬送装置の如く、前記第2搬
送室にはその内部を、少なくとも酸素を含む特定気体が
ほぼ除去された第1状態と該特定気体が存在する第2状
態とのいずれの状態にも設定可能な内部環境設定装置
(150)が併設されていることとすることができる。
【0020】この場合において、請求項5に記載の搬送
装置の如く、前記内部環境設定装置は、前記特定気体が
ほぼ除去された空間で静電気の発生を抑制することとす
ることができる。
【0021】特定気体がほぼ除去された空間では、水分
も除去されるため(湿度の低い気体が用いられるた
め)、摩擦又は帯電転位などによる静電気の発生が問題
となる。従って、内部環境設定装置が、特定気体がほぼ
除去された空間で静電気の発生を抑制することが好まし
い。静電気の発生を抑制するため、例えば、機械的接触
による導通対策(アース)、あるいはイオナイザなどに
よる静電気対策を実行することができる。
【0022】上記請求項1〜5に記載の各搬送装置にお
いて、請求項6に記載の搬送装置の如く、前記開閉装置
により開閉される特定開口に、前記物体の外部からの搬
出入口(29a)が含まれる場合には、前記開閉装置に
よる前記搬出入口の開閉に連動して前記搬出入口を介し
て前記物体を外部から前記搬送室に対して搬出入する外
部搬送機構(22)を更に備えることとすることができ
る。
【0023】この場合において、請求項7に記載の搬送
装置の如く、前記外部搬送機構がアクセス可能な物体給
排システム(21,43)を更に備えることとすること
ができる。
【0024】上記請求項6及び7に記載の各搬送装置に
おいて、請求項8に記載の搬送装置の如く、前記少なく
とも1つの搬送室の内部に配置され、前記物体の位置ず
れ検出を行う位置ずれ検出装置(33)を更に備えるこ
ととすることができる。
【0025】この場合において、請求項9に記載の搬送
装置の如く、前記物体収容室に、前記搬送機構により前
記物体及び前記物体保持器が搬出及び搬入される受け渡
し位置が複数箇所設けられた場合には、前記位置ずれ検
出装置は、いずれの受け渡し位置に搬送される物体につ
いても前記位置ずれ検出を行うこととすることができ
る。
【0026】請求項10に記載の発明は、エネルギビー
ムにより基板(W)を露光して前記基板上に所定のパタ
ーンを形成する露光装置であって、請求項1〜9のいず
れか一項に記載の搬送装置を、前記基板及びこれを保持
する基板保持器の搬送装置として備え、前記物体収容室
が前記基板の露光が行われる露光室(37)であること
を特徴とする露光装置である。
【0027】これによれば、露光室内部に基板及び基板
保持器を搬送する搬送装置として、上記請求項1〜9に
記載の各搬送装置を備えているので、露光室内への大気
及び該大気中に含まれる塵埃等の浸入を極力抑制できる
とともに、基板保持器を常にクリーンな状態に維持する
ことができる。従って、例えばエネルギビームの吸収の
少ない気体(前述の不活性ガスなどの低吸収性ガス)に
より露光室内の気体を置換した場合などに、露光室内部
への塵埃の混入を極力抑制できるのみならず、露光室内
部の気体の純度を維持することができる。また、基板保
持器と基板との間への異物の挟み込み等に起因する基板
の平坦度の低下も抑制することができる。従って、高精
度な露光を実現することができる。
【0028】この場合において、請求項11に記載の露
光装置の如く、前記露光室内には、前記基板保持器が搭
載される移動テーブル(WST)が設けられ、前記搬送
機構によって搬送された前記基板保持器が前記移動テー
ブルに搭載されるのに先立って、前記基板保持器の位置
ずれを検出する検出装置(133)を更に備えることと
することができる。
【0029】この場合において、請求項12に記載の露
光装置の如く、前記検出装置は、前記搬送機構によって
搬送された前記基板が前記移動テーブル上の前記基板保
持器に搭載されるのに先立って、前記基板の位置ずれを
検出する装置を兼ねることとすることができる。
【0030】上記請求項11及び12に記載の各露光装
置において、請求項13に記載の露光装置の如く、前記
露光室内には、前記移動テーブルが複数設けられている
こととすることができる。
【0031】この場合において、請求項14に記載の露
光装置の如く、前記各移動テーブルに対する前記基板保
持器及び前記基板の受け渡し位置が異なる位置に設定さ
れ、前記検出装置が前記各受け渡し位置に個別に対応し
て設けられていることとすることができる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図1
〜図6に基づいて説明する。
【0033】図1には、一実施形態に係る露光装置10
0の横断面図(平面断面図)がウエハ及びウエハホルダ
を搬送する搬送装置を中心として概略的に示され、図2
には、図1のA−A線断面図が一部省略して示されてい
る。また、図3には、図1のB−B線断面図が示され、
図4には、図1のC−C線断面図が示されている。
【0034】この露光装置100は、レチクルR(図3
参照)に形成された回路パターンを投影光学系PLを介
して基板(及び物体)としてのウエハW上の複数のショ
ット領域に順次転写する、ステップ・アンド・スキャン
方式の投影露光装置(いわゆるスキャニング・ステッ
パ)である。
【0035】この露光装置は、図1に示されるように、
クリーンルーム内に設置された全体チャンバ38、該全
体チャンバ38内に収容された露光装置本体110、及
び該露光装置本体110に隣接して配置された搬送装置
120等を備えている。
【0036】本実施形態の露光装置100では、露光用
光源として、例えば波長193nmの紫外域のパルスレ
ーザ光を発振するArFエキシマレーザが用いられてい
る。なお、露光用光源として出力波長が248nmのK
rFエキシマレーザ、あるいはArFエキシマレーザよ
り短波長の紫外パルス光を出力するF2レーザ(出力波
長157nm)などを用いることも可能である。
【0037】前記露光装置本体110は、図3及び図4
を総合すると明らかなように、床面F上に載置されたベ
ース41と、該ベース41の上面に立設された4本の支
持部材52A〜52D(図3においては、紙面手前側の
2本の支持部材52C,52Dは不図示、図1参照)
と、支持部材52A〜52Dにより下方から支持された
PLボディ(鏡筒定盤)56と、PLボディ56の上方
を覆うように設けられたレチクルステージ室58と、P
Lボディ56の下面に吊り下げ支持状態で固定されたウ
エハステージチャンバ137とを備えている。
【0038】前記支持部材52A〜52Dは、実際には
床面Fからベース41を介してPLボディ56に伝達さ
れる微振動をマイクロGレベルで絶縁する不図示の防振
ユニットをそれぞれ含んで構成されている。
【0039】前記PLボディ56は、平板状の部材から
成り、その中央には、平面視(上から見て)円形の開口
(不図示)が上下方向(Z軸方向)に連通して形成され
ている。この開口には、前記投影光学系PLが上方から
挿入され、投影光学系PLはその高さ方向の中央部近傍
に設けられた不図示のフランジを介してPLボディ56
に固定されている。
【0040】投影光学系PLとしては、ここでは、物体
面(レチクルR)側と像面(ウエハW)側の両方がテレ
セントリックで円形の投影視野を有し、石英やホタル石
を光学硝材とした屈折光学素子(レンズ素子)のみから
成る1/4、1/5あるいは1/6縮小倍率の屈折光学
系が使用されている。
【0041】前記レチクルステージチャンバ58内に
は、図3に示されるように、レチクルRを保持して、例
えばリニアモータ等を含むレチクルステージ駆動系85
(図3では図示せず、図6参照)によって駆動され、レ
チクルRを所定の走査方向(ここでは、Y軸方向とす
る)に大きなストロークで直線駆動するとともに、少な
くとも非走査方向であるX軸方向とθz方向(Z軸回り
の回転方向)に関しても微小駆動が可能なレチクルステ
ージRSTが設けられている。
【0042】レチクルステージRSTのXY面内の位置
(θz回転を含む)は、レチクルレーザ干渉計86(図
3では図示せず、図6参照)によって例えば、0.5〜
1nm程度の分解能で常時検出されるようになってい
る。レチクルレーザ干渉計86によって計測されるレチ
クルステージRST(即ちレチクルR)の位置情報(又
は速度情報)は主制御装置20に送られる(図6参
照)。主制御装置20は、基本的にはレチクルレーザ干
渉計86から出力される位置情報(或いは速度情報)が
指令値(目標位置、目標速度)と一致するようにレチク
ルステージ駆動系85を制御する。
【0043】前記ウエハステージチャンバ137の内部
には、図3に示されるように、露光室(及び物体収容
室)としてのウエハステージ室37が形成されている。
このウエハステージ室37の内部には、ウエハステージ
ベース57、該ウエハステージベース57の上面のガイ
ド面に沿って例えばリニアモータ等を含むウエハステー
ジ駆動系87(図3では図示せず、図6参照)によって
自在に2次元駆動される移動テーブルとしてのウエハス
テージWST等が収容されている。また、ウエハステー
ジ室37の上部隔壁を構成するウエハステージチャンバ
137の天井面には、ステージ室内アライメント部49
が吊り下げ支持状態で取り付けられている。
【0044】前記ウエハステージWSTの上面には、ウ
エハWを真空吸着又は静電吸着等により吸着保持する基
板保持器(及び物体保持器)としてのウエハホルダ40
が搭載されている。ウエハステージWSTは、図5
(A)〜図5(C)から分かるように、各3本の上下動
ピンから成る2種類のセンタアップ機構82,84が設
けられている。このうち、ウエハホルダ40の中心寄り
に設けられた3本の上下動ピンから成るセンタアップ機
構(以下、「第1センタアップ機構」と呼ぶ)82は、
該第1センタアップ機構82を構成する各上下動ピンに
対応してウエハホルダ40に上下方向に貫通形成された
不図示の3つの開口を介してウエハホルダ40の上面の
上方に出没自在な構成となっている。また、第1センタ
アップ機構82を構成する3本の上下動ピンの外側に設
けられた3本の上下動ピンから成るセンタアップ機構
(以下、「第2センタアップ機構」と呼ぶ)84は、ウ
エハステージWSTの上面の上方に出没自在となってい
る。これらセンタアップ機構82,84は、主制御装置
20からの指示に応じて駆動され、第1センタアップ機
構82は、ウエハWをウエハホルダ40上にロードする
際及びウエハホルダ40上からウエハWをアンロードす
る際に用いられ、第2センタアップ機構84は、ウエハ
ステージWST上にウエハホルダ40をロードする際及
びウエハステージWST上からウエハホルダ40をアン
ロードする際に用いられる。
【0045】前記ウエハステージWSTのXY位置及び
回転量(ヨーイング量、ローリング量、ピッチング量)
は、ウエハレーザ干渉計88(図6参照)によって例え
ば0.5〜1nm程度の分解能でリアルタイムに計測さ
れる。このウエハレーザ干渉計88の計測値は、主制御
装置20に供給されるようになっている。
【0046】前記ステージ室内アライメント部49は、
ウエハWの第2プリアライメントを行うとともに、ウエ
ハホルダ40のプリアライメントを行うための構成部分
である。このステージ室内アライメント部49は、図3
に示されるように、ウエハW(又はウエハホルダ40)
を3点支持するハンド部49aと、該ハンド部49aを
少なくとも上下方向に駆動するハンド駆動機構49b
と、前記ハンド部49aにより支持されたウエハW(又
はウエハホルダ40)の位置ずれ(中心点のXY面内位
置ずれ及び面内回転ずれ)を検出する検出装置133
(図3では不図示、図6参照)とを備えている。
【0047】前記ハンド部49aは、ウエハW(又はウ
エハホルダ40)を下方から3点で支持する3つのフッ
ク部を有している。このハンド部49aは、3つのフッ
ク部のうちの1つを有する第1ハンドと、残りの2つの
フック部を有する第2ハンドとを備えている。これら第
1ハンドと第2ハンドとは、相互に接近する方向(以
下、「閉方向」と呼ぶ)及び相互に離間する方向(以
下、「開方向」と呼ぶ)に駆動可能な構成となってい
る。
【0048】前記ハンド駆動機構49bは、第1及び第
2ハンドを上記開方向及び閉方向に駆動するとともに、
一体的に回転駆動し、かつ昇降駆動するようになってい
る。すなわち、前記ハンド駆動機構49bは、第1及び
第2ハンドの開閉、回転及び上下駆動を行う。
【0049】前記検出装置133は、ハンド部49aの
フック部によって支持されたウエハW(又はウエハホル
ダ40)の外形上の特徴部、例えばノッチ又はオリエン
テーションフラットなどの切り欠き部を含む外形を検出
することにより、ウエハW(又はウエハホルダ40)の
位置ずれを検出する。この検出装置133としては、例
えばハンド部49aにより支持されたウエハW(又はウ
エハホルダ40)の上記特徴部を含む複数箇所に検出ビ
ームをそれぞれ照射する発光部と、ウエハW(又はウエ
ハホルダ40)の上記複数箇所をそれぞれ介した検出ビ
ームを個別に受光する受光部(受光素子又はCCDカメ
ラなど)とを有する光学式のウエハ外形形状検出装置を
用いることができる。
【0050】前記搬送装置120は、図1に示されるよ
うに、全体チャンバ38内部の−Y側端部近傍に設置さ
れたウエハカセット載置台43上に載置されたウエハカ
セット21と、ウエハカセット載置台43の+Y側に所
定間隔を隔てた位置に設置された外部搬送機構としての
外部搬送ロボット22と、該外部搬送ロボット22の+
Y側に所定間隔を隔てて設置された搬送装置本体部14
0とを備えている。ウエハカセット21の内部には、複
数枚のウエハが上下方向に所定間隔で収納されるように
なっている。搬送装置120の上記構成各部は、全体チ
ャンバ38の内部で床面F上に配置されたベース42上
に配設されている。
【0051】前記ウエハカセット載置台43は、図2に
示されるように、その上面に載置された前述のウエハカ
セット21を下方から支持する支持板43aと、該支持
板43aがその上端面に固定され上下方向に駆動可能な
Z駆動軸43bと、該Z駆動軸43bを上下方向(Z軸
方向)に駆動するZ軸駆動機構43cとを備えている。
【0052】前記外部搬送ロボット22は、多関節型の
アーム22aと、該アーム22aを旋回及び伸縮駆動す
るアーム駆動機構22bとを備えた水平多関節ロボット
により構成されている。この外部搬送ロボット22は、
主制御装置20により制御され(図6参照)、例えばウ
エハカセット21内部の床面が所定高さ位置にある所定
の収納段に対してウエハを搬入しかつその収納段からウ
エハを搬出する。この場合、外部搬送ロボット22のア
ーム22aは、上下動しないので、ウエハカセット載置
台43の支持板43a及びZ駆動軸43bの上下動によ
り、アーム22aがウエハカセット21内部の全ての収
納段に収納されたウエハに対してアクセスできる構成と
なっている。すなわち、本実施形態では、ウエハカセッ
ト載置台43とウエハカセット21とによって、外部搬
送ロボット22のアーム22aがアクセス可能な物体給
排システムが構成されている。
【0053】図1に戻り、前記搬送装置本体部140
は、外部搬送ロボット22とウエハステージチャンバ1
37との間に、X軸方向に隣接して配置された第1搬送
系チャンバ129、第2搬送系チャンバ130及び第3
搬送系チャンバ131を備えている。これらの搬送系チ
ャンバ130、131、132の内部には、気密室から
成る第1室RI1、第2室RI2、第3室RI3がそれ
ぞれ形成されている。これら3つの気密室は、1つのチ
ャンバの内部空間を隔壁により区画して形成しても良い
し、3つの独立したチャンバの内部にそれぞれ形成して
も良い。
【0054】前記第1室RI1は、ウエハWの第1プリ
アライメントが行われるウエハ搬送室である。この第1
室RI1は、外部搬送ロボット22に対向する位置に配
置されている。この第1室RI1がその内部に配置され
た第1搬送系チャンバ129は、図2に示されるよう
に、ベース42上に設置された第1室架台44上に配置
されている。第1室RI1の内部には、該第1室RI1
内に外部搬送ロボット22によって後述のようにして搬
入されるウエハWの位置ずれを補正するための搬送装置
内アライメント部55が配設されている。
【0055】前記第1搬送系チャンバ129の−Y側及
び+X側の側壁それぞれには、図1に示されるように、
開口29a,29bが形成されている。一方の開口29
aの外側(−Y側)には、該開口29aを開閉するゲー
トバルブ24が設けられ、他方の開口29bの内側(−
X側)には、該開口29bを開閉するゲートバルブ25
が設けられている。
【0056】ゲートバルブ24は、図2に示されるよう
に、シャッタ24aと該シャッタ24aを上下方向にス
ライド駆動する駆動機構24bとを備えている。シャッ
タ駆動機構24bは、主制御装置20(図6参照)によ
って制御され、シャッタ24aによる開口29aの開閉
が行われる。以下においては、シャッタ24aによる開
口24aの閉鎖状態、及びシャッタ24aによる開口2
4aの非閉鎖状態を、それぞれゲートバルブ24の閉状
態、開状態とも呼ぶ。このゲートバルブ24の閉状態で
は、開口29aを介した気体の流通は一切遮断される。
【0057】前記ゲートバルブ25は、図4に示される
ように、シャッタ25aと該シャッタ25aを上下方向
にスライド駆動する駆動機構25bとを備えている。シ
ャッタ駆動機構25bは、主制御装置20(図6参照)
によって制御され、シャッタ25aによる開口29bの
開閉が行われる。以下においては、シャッタ25aによ
る開口29aの閉鎖状態、及びシャッタ25aによる開
口29bの非閉鎖状態を、それぞれゲートバルブ25の
閉状態、開状態とも呼ぶ。このゲートバルブ25の閉状
態では、開口29bを介した気体の流通は一切遮断され
る。
【0058】前記搬送装置内アライメント部55は、図
1に示されるように、第1室RI1内に、外部搬送ロボ
ット22により搬入されたウエハWの位置ずれを検出す
る位置ずれ検出装置33と、そのウエハWの回転及びX
Y面内の位置調整を行うアライメント駆動部32とを備
えている。
【0059】前記アライメント駆動部32は、図2に示
されるように、第1室RI1内に配置されY軸方向に所
定長さで延びるYガイド32Yと、該Yガイド32Y上
に配置されたX軸方向を長手方向とするXガイド32X
1と、該Xガイド32X1上に配置され不図示のリニアモ
ータ等によってXガイド32X1に沿って移動するスラ
イダ32X2と、該スライダ32X2の上面に固定されZ
軸方向に延びるZガイド32Zと、該Zガイド32Zに
沿って不図示のリニアモータ等によって駆動される回転
駆動部32θとを備えている。Xガイド32X1は、不
図示のリニアモータ等によってYガイド32Yに沿って
駆動されるようになっている。回転駆動部32θは、回
転モータを有し、該モータによって回転駆動される回転
軸の上端面には、不図示のバキュームチャックが設けら
れている。
【0060】従って、このアライメント駆動部32は、
回転駆動部32θの回転軸の上端面にウエハWを真空吸
着により保持するとともに、そのウエハWをX軸方向、
Y軸方向、Z軸方向及びθz方向の4自由度方向に駆動
可能となっている。このように、アライメント駆動部3
2は、4自由度方向の駆動部及びバキュームチャックを
有し、これらが主制御装置20によって制御されるよう
になっている(図6参照)。
【0061】前記位置ずれ検出装置33は、第1搬送系
チャンバ129内部の+Y側の側壁に固定された側面視
コ字状のプリアライメント装置本体(筐体)、該プリア
ライメント装置本体内部に配置された3つのCCDカメ
ラ及びこれら3つのCCDカメラからの画像信号を処理
する画像処理系等を含んで構成されている。上記3つの
CCDカメラは、ここでは、アライメント駆動部32の
回転駆動部32θに上述のようにして吸着保持され、回
転されるウエハのノッチ(V字状の切り欠き)又はオリ
エンテーションフラットなどの外形上の特徴部を含む外
縁を撮像可能な位置に配置されている。上記画像処理系
は、3つのCCDカメラからの画像信号に所定の信号処
理を施すとともにその結果得られる画像情報に基づいて
ウエハWの位置ずれ(中心点のX,Y位置誤差及びθz
回転誤差)を算出する。そして、この画像処理系で算出
されたウエハWの位置ずれの情報が主制御装置20に供
給されるようになっている(図6参照)。
【0062】前記第2室RI2は、その内部に、搬送機
構としての搬送ロボット23が配置された搬送室であ
る。この第2室RI2は、第1室RI1の+X側に隣接
して配置されている。この第2室RI2がその内部に形
成された第2搬送系チャンバ130は、図4に示される
ように、ベース42上に前記第1室架台44に隣接して
設けられた第2室架台45上に配置されている。
【0063】前記第2搬送系チャンバ130の−X,+
X,+Y側それぞれの側壁には、図1、図3及び図4を
総合すると分かるように、床面から所定高さの位置に開
口30a,30b,30cが形成されている。開口30
cの内側(−Y側)には、該開口30cを開閉するゲー
トバルブ26が設けられている。ゲートバルブ26は、
図3に示されるように、シャッタ26aと該シャッタ2
6aを上下方向にスライド駆動する駆動機構26bとを
備えている。駆動機構26bは、主制御装置20(図6
参照)によって制御され、シャッタ26aによる開口3
0cの開閉が行われる。以下においては、シャッタ26
aによる開口30cの閉鎖状態、及びシャッタ26aに
よる開口30cの非閉鎖状態を、それぞれゲートバルブ
26の閉状態、開状態とも呼ぶ。このゲートバルブ26
の閉状態では、開口30cを介した気体の流通は一切遮
断される。
【0064】前記第2搬送系チャンバ130の+Y側の
側壁の外側には、開口30cの周囲を囲むように、筒状
の軟性シールド部材34の一端部が接続されている。こ
の軟性シールド部材34の他端部は、開口30cに対向
してウエハステージチャンバ137の−Y側の側壁に形
成された開口37aの周囲を囲むように、その側壁に接
続されている。この軟性シールド部材34は、膜状部材
から成り、開口30cを介して第2室RI2内部への外
部(全体チャンバ38内)からの気体の浸入を阻止する
とともに、開口37aを介してウエハステージ室37内
への気体の浸入を阻止する。また、この軟性シールド部
材34は、露光装置本体110側から搬送装置120側
への振動の伝達及び搬送装置120側から露光装置本体
110側への振動の伝達を極力抑制するようになってい
る。
【0065】前記開口30aは、前述した第2搬送系チ
ャンバ130に形成された開口29bと同一大きさ及び
同一形状を有し、これらの開口30a、29bによっ
て、第1室RI1内部と第2室RI2内部とを連通させ
る連通開口が形成されている。
【0066】前記搬送ロボット23は、図3に示される
ように、第2搬送系チャンバ130の底壁から下方に突
出した状態で第2室架台45上にて支持されたアーム駆
動機構23bと、該アーム駆動機構23bによって旋
回、伸縮駆動されるとともに上下方向にも駆動される多
関節型のアーム23aとを備えている。アーム23a
は、最も縮んだ状態では、第2室RI2内部にその全体
を収容可能である。
【0067】前記第3室RI3は、その内部にホルダ載
置部35が設けられた搬送室である。この第3室RI3
は、第2室RI2の+X側に隣接して配置されている。
また、この第3室RI3がその内部に形成された第3搬
送系チャンバ131は、全体チャンバ38の−X側の側
壁に接している。また、第3搬送系チャンバ131は、
図4に示されるように、ベース42上に前記第2室架台
45に隣接して設けられた第3室架台46上に配置され
ている。
【0068】前記第3搬送系チャンバ131の+X側、
及び−X側の側壁には、図1及び図4を総合すると分か
るように、床面から所定高さの位置に開口31a及び開
口31bがそれぞれ形成されている。この場合、開口3
1aは、前述の開口30bと同一大きさ及び同一形状を
有し、これらの開口31a、30bによって、第2室内
部と第3室内部とを連通させる連通開口が形成されてい
る。第2搬送系チャンバ130と第3搬送系チャンバ1
31とは、隙間なく接合されており、外部(全体チャン
バ38内部)からの気体が、開口31aを介して第3室
RI3内部に浸入したり、開口30bを介して第2室R
I2内に浸入したりすることがないようになっている。
【0069】開口31aの内側(+X側)には、該開口
30b及び開口31aを開閉するゲートバルブ27が設
けられている。ゲートバルブ27は、図4に示されるよ
うに、シャッタ27aと該シャッタ27aを上下方向に
スライド駆動する駆動機構27bとを備えている。駆動
機構27bは、主制御装置20(図6参照)によって制
御され、シャッタ27aによる開口31a及び開口30
bの開閉が行われる。以下においては、シャッタ27a
による開口31a及び開口30bの閉鎖状態、及びシャ
ッタ27aによる開口31a及び開口30bの非閉鎖状
態を、それぞれゲートバルブ27の閉状態、開状態とも
呼ぶ。このゲートバルブ27の閉状態では、開口31a
及び開口30bを介した第2室RI2内部と第3室RI
3内部との間の気体の流通は一切遮断される。
【0070】前記開口31bに対向して全体チャンバ3
8の−X側の側壁には開口31bに連通する開口38a
が形成されており、これらの開口31b,38aによっ
てウエハホルダ清掃口が形成されている。このウエハホ
ルダ清掃口は扉28により、開閉可能とされている。こ
の扉28にはロック機構89(図6参照)が設けられ、
該ロック機構89は主制御装置20によりオン・オフさ
れるようになっている。なお、扉28に代えて、各開口
と同様にゲートバルブを設けることとしても良い。
【0071】前記ホルダ載置部35は、図1に示される
ように、平面視(上方から見て)U字状(コ字状)の形
状を有している。このホルダ載置部35は、その内部の
空間に搬送ロボット23のアームが入り込むことができ
る形状(大きさ)を有している。また、このホルダ載置
部35は、前記ウエハホルダ清掃口を介して全体チャン
バ38外部からのアクセスが可能な位置に配置されてい
る。
【0072】ところで、本実施形態のように、露光用照
明光(露光光)として波長200nm以下の真空紫外域
に属する光(以下、「真空紫外光」と呼ぶ)を使用する
場合、真空紫外光は、通常の大気中に存在する酸素、水
蒸気、炭化水素系ガス(二酸化炭素等)、有機物、及び
ハロゲン化物等の吸光物質(不純物)によって大きく吸
収される。このような場合、露光光の減衰を防止するた
めに、上記の吸光物質の気体中の濃度を露光光の光路上
で平均的に10ppm〜100ppm程度以下に抑える
ことが望ましい。そこで、本実施形態では、露光光の光
路上の気体を、露光光が透過する気体、すなわち窒素
(N2)ガス、又はヘリウム(He)、ネオン(N
e)、アルゴン(Ar)、クリプトン(Kr)、キセノ
ン(Xe)、若しくはラドン(Rn)よりなる希ガス等
の露光光に対して高透過率で化学的に安定であるととも
に、吸光物質が高度に除去された気体(以下、「パージ
ガス」とも呼ぶ)で置換する。以下においては、窒素ガ
ス及び希ガスをまとめて不活性ガスとも呼ぶ。
【0073】なお、その吸光物質(不純物)の濃度(又
はその許容値)は、露光光の光路上に存在する吸光物質
の種類に応じて異ならせても良く、例えば有機系の吸光
物質の濃度を1〜10ppm程度以下として最も厳しく
管理し、それに続いて水蒸気、及びその他の物質の順に
その濃度を緩くしても良い。
【0074】ここで、窒素ガスは、真空紫外域中でも波
長150nm程度までは露光光が透過する気体(パージ
ガス)として使用することができる。また、希ガスの中
では屈折率の安定性、及び高い熱伝導率等の観点より、
ヘリウムガスを使用することが望ましいが、ヘリウムガ
スは高価であるため、運転コスト等を重視する場合には
他の希ガスを使用してもよい。そこで、本実施形態で
は、露光光の波長が193nmであることを考慮し、窒
素ガスをパージガスとして使用するものとする。
【0075】なお、パージガスとしては、単一の種類の
気体を供給するだけでなく、例えば窒素ガスとヘリウム
ガスとを所定比で混合した気体のような混合気体を供給
するようにしても良い。
【0076】本実施形態では、全体チャンバ38内の露
光装置本体110を構成する投影光学系PLや不図示の
照明光学系などを収容する気密室、前述のレチクルステ
ージ室、ウエハステージ室37、搬送装置120を構成
する第1〜第3室(RI1〜RI3)に対して高純度の
パージガスを供給するとともに、それらの各気密室内部
から使用済みの気体を回収して、上記各気密室それぞれ
の内部のガス環境を適宜設定する内部環境設定装置15
0(図1等では図示省略、図6参照)が設けられてい
る。内部環境設定装置は、気密室毎に個別に設け、対応
する気密室にそれぞれ併設しても良い。
【0077】この場合、同一の吸光物質であっても複数
の気密室でその濃度(上限値)を異ならせても良く、例
えば、投影光学系PL及び照明光学系を収容する気密室
におけるその濃度を最も厳しく(その濃度が低くなるよ
うに)管理し、他の気密室でその濃度を比較的緩く(高
くなるように)管理しても良い。このとき、投影光学系
PL及び照明光学系の少なくとも一方の気密室に供給し
たパージガスの少なくとも一部を、引き続いて、他の気
密室、例えば、ウエハステージ室等の内部空間に供給す
るように構成しても良い。さらに、この構成により、下
流側に配置される他の気密室で吸光物質の濃度がその上
限値を超えるときは、パージガスから吸光物質を取り除
くケミカルフィルタを他の気密室の手前に設けても良
い。
【0078】前記内部環境設定装置150は、特に第3
室RI3内部の気体を強制排気する不図示の強制排気機
構と内部に空気を送り込む空気源とを備えている。内部
環境設定装置150の不図示の制御系は、例えば、ホル
ダ清掃口の扉28の開放に先立って主制御装置20から
の指示に応じて第3室RI3内部の気体を強制排気した
後に、空気を送り込んで、第3室RI3内を空気が充填
された状態(第2状態)に設定する。また、内部環境設
定装置150の不図示の制御系は、通常は、第3室RI
3内部を他の気密室と同様に、空気が除去されパージガ
スが充填された状態に設定する。
【0079】なお、複数の気密室の内部空間から水蒸気
(水分)を除去すると、摩擦又は帯電転位などによる静
電気の発生が問題となるので、内部環境設定装置150
は、機械的接触による導通対策(アース)、あるいはイ
オナイザなどによる静電気対策を実行することが好まし
い。
【0080】図6には、本実施形態の露光装置100の
制御系の構成が簡単に示されている。この制御系はワー
クステーション(又はマイクロコンピュータ)から成る
主制御装置20を中心として構成されている。主制御装
置20は、これまでに説明した各種の制御を行う他、装
置全体を統括的に制御する。
【0081】次に、上述のようにして構成された露光装
置100において、ウエハステージWST上のウエハを
交換する方法について説明する。なお、以下に説明する
各部の動作は、主制御装置20によって制御されるが、
以下においては、説明の煩雑化を避けるため、特に必要
な場合を除き、主制御装置20に関する説明は省略する
ものとする。また、ウエハの受け渡しの際のアーム等に
よるバキュームのオン・オフに関する説明についても説
明の煩雑化を避けるため省略するものとする。
【0082】まず、ウエハステージWSTからウエハW
を搬出する手順について説明する。なお、前提として、
搬送装置本体部140の各部に設けられた各ゲートバル
ブは、全て閉鎖されており、少なくとも第1室RI1及
び第2室RI2内部には、前述のパージガスが充填され
ているものとする。
【0083】a. ウエハステージWST上のウエハW
に対する露光が終了すると、主制御装置20によりウエ
ハレーザ干渉計88の計測値をモニタしつつ、ウエハス
テージ駆動系87を介してウエハステージWSTが、図
1に示される受け渡し位置まで移動される。ウエハステ
ージWSTが受け渡し位置に移動すると、ゲートバルブ
26が開状態とされ、開口30cが開放される。次い
で、搬送ロボット23の駆動機構23bによりアーム2
3aが駆動され、ウエハステージ室37内にアーム23
aが進入される。
【0084】これと並行してウエハステージWST側で
は、第1センタアップ機構82が上昇駆動され、該第1
センタアップ機構82によりウエハWが所定量だけ上方
に持ち上げられる。
【0085】b. 次いで、搬送ロボット23のアーム
23aが、第1センタアップ機構82によって持ち上げ
られたウエハWの下側に入り込み、第1センタアップ機
構82が下降駆動あるいはアーム23aが上昇駆動され
ることにより、ウエハWが第1センタアップ機構82か
らアーム23aに受け渡される。
【0086】次に、駆動機構23bによりアーム23a
が伸縮駆動され、ウエハステージ室37内から第2室R
I2内部にアーム23aが退避する。この退避の直後
に、ゲートバルブ26が閉状態となり、開口30cが閉
鎖される。このように、本実施形態では、ウエハステー
ジ室37からウエハWを搬出する際に開口30cが一時
的に開放されるが、その際、第2室RI2内は前述の如
く、パージガスが充填された環境となっているので、第
2室RI2からウエハステージ室37内に空気が混入し
て、ウエハステージ室37内のパージガスの純度を低下
させることがない。また、開口30cの開閉動作(ゲー
トバルブ26の開閉動作)に連動して搬送ロボット23
のアーム23aがウエハステージ室37内に出入りする
ので、開口30cの開放時間を極力短くすることができ
る。従って、第2室RI2からウエハステージ室37内
に空気の浸入及び塵埃の浸入等も極力抑制することがで
きる。
【0087】c. ゲートバルブ26が閉状態となって
開口30cが閉鎖されると、ゲートバルブ25が開状態
になり開口30aが開放される。次いで、駆動機構23
bによりウエハWを保持したアーム23aが旋回・伸縮
駆動され、第1室RI1内のアライメント駆動部32の
上方の図1に二点鎖線で示される位置までウエハWが搬
送される。
【0088】d. 次いで、アライメント駆動部32の
回転駆動部32θの上昇駆動又はアーム29aの下降駆
動により、ウエハWが回転駆動部32θの回転軸に受け
渡される。この受け渡し終了後、アーム23aが第1室
RI1内から第2室RI2内に退避し、ゲートバルブ2
5が閉状態となって開口30aが閉鎖される。この場合
も、開口30aが一時的に開放されるが、その際、第1
室RI1内は前述の如く、パージガスが充填された環境
となっているので、第1室RI1から第2室RI2内に
空気が混入して、第2室RI2内部のパージガスの純度
を極端に低下させることがない。また、開口30aの開
閉動作(ゲートバルブ25の開閉動作)に連動して搬送
ロボット23のアーム23aが第1室RI1内に出入り
するので、開口30aの開放時間を極力短くすることが
できる。従って、第1室RI1から第2室RI2内に空
気の浸入及び塵埃の浸入等も極力抑制することができ
る。
【0089】e. ゲートバルブ25が閉状態となり、
開口30aが完全に閉鎖されると、ゲートバルブ24が
開状態となり開口29aが開放される。そして、外部搬
送ロボット22を構成するアーム22aが駆動機構22
bにより駆動され、図1に二点鎖線にて示されるよう
に、アーム22aが第1室RI1内に進入してウエハW
の下方に位置付けられる。その後、アライメント駆動部
32の回転駆動部32θが下降駆動されることにより、
ウエハWが回転駆動部32θからアーム22aに受け渡
される。次いで、アーム22aは、ウエハWを保持した
状態で第1室RI1内から外部に退避し、ウエハWが第
1室RI1から搬出される。次いで、ゲートバルブ24
が閉状態となって開口29aが閉鎖される。この場合
も、開口29aの開閉(ゲートバルブ24の開閉)に連
動してアーム22aが第1室RI1内に出し入れされる
ので、開口30aの開放時間を極力短くすることがで
き、第1室RI1内への塵埃等の混入を抑制することが
できる。
【0090】f. 次いで、ウエハWを保持したアーム
22aが駆動機構22bにより伸縮及び旋回駆動され、
図1に実線で示されるように、ウエハWがウエハカセッ
ト21内に搬入される。なお、このときウエハカセット
載置台43では、ウエハカセット21内の空いている収
納段の僅かに上方の位置にウエハWが搬入されるように
支持板43aの高さ位置がZ軸駆動機構43cにより調
整されている。そして、ウエハWがウエハカセット21
内に搬入されると、ウエハカセット載置台43の支持板
43aがZ軸駆動機構43cにより上昇駆動され、ウエ
ハカセット21内の所定段にウエハWが受け渡される。
その後アーム22aは、ウエハカセット21内から退避
する。
【0091】以上のようにして、ウエハステージWST
上からウエハWが搬出されウエハカセット21内に搬入
される。
【0092】次に、ウエハカセット21から新たなウエ
ハWをウエハステージWST上に搬入する手順について
説明する。
【0093】g. まず、外部搬送ロボット22のアー
ム22aが駆動機構22bにより駆動され、ウエハカセ
ット21内に収納されたウエハWの搬出に向かう。この
際、ウエハカセット21側では、ウエハカセット載置台
43の支持板43aがZ軸駆動機構43cにより上下動
され、アーム22aが目的のウエハの僅か下方に入り込
めるように調整されている。
【0094】そして、駆動機構22bにより外部搬送ロ
ボット22のアーム22aが駆動され、アーム22aが
目的のウエハの下方に挿入されると、Z軸駆動機構43
cにより支持板43aが下降駆動され、目的のウエハW
がアーム22aに受け渡される。
【0095】h. 次いで、駆動機構22bによりアー
ム22aが伸縮駆動されることにより、アーム22aが
ウエハカセット21の外部に移動し、これによりウエハ
Wがアーム22aによってウエハカセット21から搬出
される。続いて、駆動機構22bによりアーム22aが
180°旋回駆動及び伸縮駆動され、ゲートバルブ24
に向かってウエハWが搬送される。
【0096】そして、ゲートバルブ24にウエハWを保
持したアーム22aが接近すると、ゲートバルブ24が
開状態となり、開口29aが開放される。この開口29
aの開放後、ウエハWを保持したアーム22aが開口2
9aを介して速やかに第1室RI1内に進入し、アライ
メント駆動部32の上方までウエハWが搬送される。そ
して、アライメント駆動部32の回転駆動部32θが上
昇駆動されることにより、ウエハWがアーム22aから
回転駆動部32θに受け渡され、その後アーム22a
が、第1室RI1内から退避する。この退避後は、ゲー
トバルブ24が速やかに閉状態となり開口29aが閉鎖
される。この場合も、開口29aの開閉(ゲートバルブ
24の開閉)に連動してアーム22aが第1室RI1内
に出し入れされるので、開口29aの開放時間を極力短
くすることができ、第1室RI1内への塵埃等の混入を
抑制することができる。
【0097】i. 次いで、搬送装置内アライメント部
55の位置ずれ検出装置33によりウエハWの位置ずれ
(中心点のX,Y位置誤差及びθz回転誤差)が検出さ
れ、この検出結果に基づいて、主制御装置20によって
上記各誤差を補正すべくアライメント駆動部32のX軸
方向の駆動部、Y軸方向の駆動部及び回転駆動部32θ
が駆動制御され、ウエハWの第1プリアライメントが行
われる。
【0098】なお、上述の開口29aの閉鎖とほぼ同時
に、図6に示される内部環境設定装置150により第1
室RI1内部の気体のパージガスへの置換が開始され、
上記の第1プリアライメントと並行して、このガス置換
が行われる。
【0099】j. そして、ウエハWの第1プリアライ
メント(位置補正)が終了し、かつ第1室RI1内部の
パージガス中の空気の濃度が所定値以下となった段階
で、第1室RI1と第2室RI2との間のゲートバルブ
25が開状態となり、開口29b及び30aが開放され
る。そして、開口29b,30aの開放後に搬送ロボッ
ト23のアーム23aが駆動機構23bにより駆動さ
れ、開口29b,30aを介して第1室RI1内に進入
される。アーム23aは、第1室RI1内に進入後、ア
ライメント駆動部32にて支持されたウエハWの僅かに
下方の位置まで移動し、アライメント駆動部32の回転
駆動部32θの下降駆動あるいはアーム23aの上昇駆
動により回転駆動部32θからアーム23aにウエハW
が受け渡される。
【0100】k. アーム23aにウエハWが受け渡さ
れると、アーム23aが伸縮駆動され、アーム23aが
第1室RI1内から第2室RI2内に退避する。これに
より、ウエハWが第1室RI1内から第2室RI2内に
搬送され、その後ゲートバルブ25が閉状態となって開
口29b及び30aが閉鎖される。
【0101】ここで、通常は、第2室RI2内はパージ
ガスが充填されており、第1室RI1内もパージガスで
置換されているので、第1室RI1から第2室RI2内
へ気体が浸入しても、第2室RI2内のパージガスの純
度を殆ど低下させない。また、この場合も、上記のゲー
トバルブ25の開閉と連動してアーム23aがウエハW
を第1室RI1内から第2室RI2内に搬送するための
アーム23aの第1室RI1内への出し入れが行われる
ので、開口30a及び29bの開放時間を極力短くする
ことができ、第2室RI2内への空気の浸入及び塵埃の
混入等を抑制することができる。
【0102】l. 次いで、第2室RI2とウエハステ
ージ室37との間のゲートバルブ26が開状態となり、
開口30cが開放される。そして、アーム23aが駆動
機構23bによって駆動され、ウエハWを保持したアー
ム23aがウエハステージ室37内に進入される。そし
て、図3に示されるステージ室内アライメント部49の
ハンド部49aの下方にウエハWが位置すると、ステー
ジ室内アライメント部49のハンド部49aが下降駆
動、開閉駆動、及び上昇駆動され、アーム23aからハ
ンド部49aにウエハWが受け渡される。その後、アー
ム23aはウエハステージ室37内から退避され、ゲー
トバルブ26が閉状態となって開口30cが閉鎖され
る。
【0103】このように、本実施形態では、ウエハステ
ージ室37内にウエハWを搬入する際に開口30cが一
時的に開放されるが、その際第2室RI2内は前述の如
く、パージガスが充填された環境となっているので、第
2室RI2からウエハステージ室37内に空気が混入し
て、ウエハステージ室37内のパージガスの純度を低下
させることがない。また、開口30cを開閉動作(ゲー
トバルブ26の開閉動作)に連動して搬送ロボット23
のアーム23aがウエハステージ室37内に出入りする
ので、開口30cの開放時間を極力短くすることができ
る。従って、第2室RI2からウエハステージ室37内
に空気の浸入及び塵埃の浸入等も極力抑制することがで
きる。
【0104】m. ハンド部49aへのウエハWの受け
渡しの後、検出装置133によりウエハWの位置ずれ
(中心のXY面内位置ずれ及び面内回転ずれ)が検出さ
れる。そして、主制御装置20は、上記の面内回転ずれ
を補正すべく、ハンド駆動機構49bを介してハンド部
49aを回転駆動するとともに、XY方向の位置ずれを
補正すべく、ウエハレーザ干渉計88をモニタしつつ、
ウエハステージWSTのXY方向の位置を微調整する。
【0105】上記のようにしてウエハWの位置ずれが補
正された状態で、ハンド部49aが下降駆動され、ウエ
ハWがウエハステージWST上のウエハホルダ40の僅
かに上方に位置決めされる。この状態から、第1センタ
アップ機構82が上昇駆動されることにより、ハンド部
49aから第1センタアップ機構82にウエハWが受け
渡される。そして、ハンド部49aが開動作を行うとと
もに、第1センタアップ機構82が下降駆動されること
により、ウエハホルダ40上の所望の位置にウエハWが
載置される。
【0106】以上のようにして、ウエハカセット21か
ら新たなウエハWがウエハステージWST上にロードさ
れる。
【0107】上記のウエハWのロード後、ウエハステー
ジWSTは露光シーケンスの開始位置へと移動する。そ
の後、ウエハホルダ40上のウエハWに対する露光シー
ケンス(例えばEGA方式のウエハアライメント、及び
露光)が開始される。なお、この露光シーケンスは、ウ
エハステージWST上でフォトセンサによるウエハの位
置ずれ計測が行われない点を除き、通常のスキャニング
・ステッパと同様であるので、詳細な説明は省略する。
【0108】ところで、上記のようなウエハ交換が繰り
返し行われると、ウエハWのフラットネスが悪化して露
光精度が低下する。これは、通常、ウエハカセット21
内に新たに収容されるウエハWは、それに先立ってクリ
ーン度の低いコータ・デベロッパ内部でレジストコート
処理などが行われているため、ウエハWの裏面には、塵
埃等の異物が付着している。このため、所定回数を超え
るウエハ交換が行われた時点では、それらの異物がウエ
ハホルダ40の上面に堆積し、この堆積した異物がウエ
ハWとウエハホルダ40との間に挟み込まれた状態とな
り、ウエハの平坦度が許容できないレベルまで悪化し、
露光精度に多大な影響を与えることとなるのである。従
って、所定間隔でウエハホルダの清掃が必要となる。
【0109】次に、上記ウエハホルダの清掃を行う際の
ウエハホルダ40の搬送手順について説明する。
【0110】前提として、ウエハステージWST上のウ
エハホルダ40にはウエハWが載置されていない状態、
すなわち、ウエハWがウエハステージWSTから搬出さ
れ、ウエハステージWSTが図3に示される受け渡し位
置に位置しているものとする。また、各ゲートバルブ及
び扉28は全て閉状態であり、少なくとも第2室RI2
及び第3室RI3の内部はパージガスが充填されている
ものとする。
【0111】n. まず、ゲートバルブ26が開状態と
なり、開口30cが開放されるとともに、駆動機構23
bによりアーム23aが駆動され、アーム23aがウエ
ハステージ室37内に進入する。このとき、ウエハステ
ージWSTでは、第2センタアップ機構84が上昇駆動
され、ウエハホルダ40がウエハステージWSTの上面
の上方に所定高さだけ持ち上げられた状態となっている
(図5(C)参照)。そして、ウエハステージ室37内
に進入したアーム23aは、第2センタアップ機構84
により持ち上げられたウエハホルダ40の僅かに下方の
位置に移動し、第2センタアップ機構84が下降駆動さ
れることにより、第2センタアップ機構84からアーム
23aにウエハホルダ40が受け渡される。
【0112】o. アーム23aはウエハホルダ40を
受け取ると、ウエハステージ室37内から第2室RI2
内に退避し、その後は速やかにゲートバルブ26が閉状
態となり、開口30cが閉鎖される。このように、本実
施形態では、ウエハホルダ40をウエハステージ室37
から搬出する際に、開口30cが一時的に開放される
が、その際第2室RI2内は前述の如く、パージガスが
充填された環境となっているので、第2室RI2からウ
エハステージ室37内に空気が混入して、ウエハステー
ジ室37内部のパージガスの純度を低下させることが殆
どない。また、開口30cの開閉動作(ゲートバルブ2
6の開閉動作)に連動して搬送ロボット23のアーム2
3aがウエハステージ室37内に出入りするので、開口
30cの開放時間を極力短くすることができる。従っ
て、第2室RI2からウエハステージ室37内への空気
の浸入及び塵埃の混入等も極力抑制することができる。
【0113】p. 上記の開口30cの閉鎖に続いて、
ゲートバルブ27が開状態となり、開口30b、31a
が開放される。これらの開口30b、31aが開放され
た後、ウエハホルダ40を保持したアーム23aが駆動
機構23bにより旋回・伸縮駆動され、開口30b,3
1aを介して第3室RI3内に進入され、ウエハホルダ
40がホルダ載置部35の上方に搬送される。次いで、
アーム23aが下降駆動され、これによりアーム23a
がウエハホルダ載置部35の内部空間に入り込み、アー
ム23aからホルダ載置部35上にウエハホルダ40が
受け渡される。
【0114】次いで、アーム23aが駆動機構23bに
より伸縮駆動され、アーム23aが開口30b,31a
を介して第3室RI3から第2室RI2へ退避する。こ
のアーム23aの退避が終了すると、速やかにゲートバ
ルブ27が閉状態となり、開口30b、31aが閉鎖さ
れる。この場合も、開口30b、31aが一時的に開放
されるが、第3室RI3内部にパージガスが充填されて
いるので、第3室RI3から第2室RI2内に空気が浸
入し、第2室RI2内のパージガスの純度を極端に低下
させることがない。また、開口30b、31aの開閉動
作(ゲートバルブ27の開閉動作)に連動して搬送ロボ
ット23のアーム23aが第3室RI3内に出入りする
ので、開口30b、31aの開放時間を極力短くするこ
とができる。従って、第3室RI3から第2室RI2内
への空気の浸入及び塵埃の混入等も極力抑制することが
できる。
【0115】q. 上記の開口30b、31aの閉鎖に
続き、内部環境設定装置150により第3室RI3内部
の気体を空気に置換するガス置換が行われる。この場合
において、このガス置換は、内部環境設定装置150に
より、前述の如く強制排気機構を介して速やかに第3室
RI3内部の気体を外部に強制排気した後、空気を送り
込むことにより行われる。そして、主制御装置20は、
このガス置換の進行状況を例えば不図示の酸素濃度セン
サの出力に基づいて監視し、酸素濃度が所定値を超えガ
ス置換が終了したと判断した段階で、扉28を開放可能
にするために、扉28のロック機構89の解除(オフ動
作)を行う。なお、酸素濃度センサなどを用いることな
く、タイマーを用いて上記のガス置換の開始からの経過
時間を計時し、所定時間が経過した段階でガス置換が終
了したと判断することとしても良い。
【0116】これにより、オペレータ(作業者)等は扉
28を開けることにより、開口38a及び開口31bを
介してウエハホルダ40にアクセスすることが可能とな
る。オペレータは、例えばホルダ載置部35上でウエハ
ホルダ40の上面を手作業にて清掃することができる。
あるいは、ウエハホルダ40を全体チャンバ38外部に
持ち出し、外部にてウエハホルダ40の上面の清掃を行
うこととしても良い。
【0117】r. ホルダ載置部35上におけるウエハ
ホルダ40の清掃が終了し、あるいは外部におけるウエ
ハホルダ40の清掃が終了し、かつウエハホルダ40が
ホルダ載置部35上に戻された後、オペレータにより扉
28が閉じられると、主制御装置20により、扉28の
ロック機構89がオンされる。これにより、以後オペレ
ータによる扉28の開放が不可能となる。
【0118】s. 次いで、内部環境設定装置150に
より、第3室RI3内の気体(空気)をパージガスに置
換するガス置換が行われる。このガス置換は、内部環境
設定装置150により、例えば強制排気機構を介して速
やかに第3室RI3内部の気体を外部に強制排気した
後、パージガスを供給することにより行われる。この場
合も、酸素濃度センサの出力又はタイマーの計時時間に
基づいてガス置換の終了が判断され、ガス置換が終了す
ると、ゲートバルブ27が開状態となり、開口30b,
31aが開放される。次いで、駆動機構23bによりア
ーム23aが駆動され、開口30b,31aを介して第
3室RI3内に進入され、アーム23aはさらに進行し
てウエハホルダ40の下方に挿入される。次いで、アー
ム23aが上昇駆動されると、ホルダ載置部35上のウ
エハホルダ40がアーム23aに受け渡される。この受
け渡し終了後、ウエハホルダ40を保持したアーム23
aは、開口31a,30bを介して第3室RI3から第
2室RI2内に退避する。そして、このアーム23aの
退避、すなわちウエハホルダ40の第2室RI2内への
搬送が終了すると、直ちにゲートバルブ27が閉状態と
なり、開口30b,31aが閉鎖される。この場合も、
開口30b,31aが一時的に開放されるが、それに先
立って、第3室RI3内部のガスがパージガスに置換さ
れているので、第3室RI3から空気が浸入して第2室
RI2内部のパージガスの純度を極端に低下させること
がない。また、開口30b、31aの開閉動作(ゲート
バルブ27の開閉動作)に連動して搬送ロボット23の
アーム23aが第3室RI3内に出入りするので、開口
30b、31aの開放時間を極力短くすることができ
る。従って、第3室RI3から第2室RI2内への空気
の浸入及び塵埃の混入等も極力抑制することができる。
【0119】t. 次いで、ゲートバルブ26が開状態
となって開口30cが開放され、駆動機構23bにより
ウエハホルダ40を保持したアーム23aが開口30c
及び開口37aを介してウエハステージ室37内に進入
され、さらにアーム23aがステージ室内アライメント
部49のハンド部49aの下方の位置まで移動する。次
いで、ハンド駆動機構49bによりハンド部49aが下
降駆動、開閉駆動及び上昇駆動されることにより、アー
ム23aからハンド部49aにウエハホルダ40が受け
渡される。
【0120】u. 上記の受け渡しの終了後、駆動機構
23bによりアーム23aが駆動され、開口37a及び
開口30cを介して第2室RI2内へ退避する。
【0121】v. その後、検出装置133によりウエ
ハホルダ40の位置ずれ(中心のXY面内位置ずれ及び
面内回転ずれ)が検出される。そして、主制御装置20
は、上記の面内回転ずれを補正すべく、ハンド駆動機構
49bを介してハンド部49aを回転駆動するととも
に、XY方向の位置ずれを補正すべく、ウエハレーザ干
渉計88をモニタしつつ、ウエハステージWSTのXY
方向の位置を微調整する。
【0122】上記のようにしてウエハホルダ40の位置
ずれが補正された状態で、ハンド部49aが下降駆動さ
れ、ウエハホルダ40がウエハステージWST上の僅か
に上方に移動される。この状態から、第2センタアップ
機構84が上昇駆動されることにより、ハンド部49a
から第2センタアップ機構84にウエハホルダ40が受
け渡される。そして、ハンド部49aが開動作を行うと
ともに、第2センタアップ駆動機構84が下降駆動され
ることにより、ウエハステージWST上の所望の位置に
ウエハホルダ40が載置される。このようにして、ウエ
ハステージWSTへのウエハホルダ40のロードが終了
する。
【0123】その後、前述のウエハWのウエハホルダ4
0上へのロードが行われることとなる。
【0124】これまでの説明から明らかなように、本実
施形態では、ウエハステージ室37から大気部に至る搬
送経路中に存在する隔壁にそれぞれ形成された開口30
c、30a、30b、29b、29a、31a,31b
のうちの特定開口(30c、30b、31a、30a、
29b、29a)を開閉する開閉装置が、ゲートバルブ
26、27、25、24と主制御装置20とを含んで構
成されている。
【0125】以上詳細に説明したように、本実施形態に
係る搬送装置120によると、大気部とウエハステージ
室37との間に設けられた第1室RI1、第2室RI
2、第3室RI3の隣接する空間との間の隔壁に、ウエ
ハW及びウエハホルダ40の少なくとも一方の通路とな
る開口がそれぞれ形成されている。そして、上述した開
閉装置による開口30c、30b及び31aの開閉動作
に連動して、搬送ロボット23がウエハステージ室37
と第3室RI3内部の大気部(外部)からアクセス可能
なホルダ載置部35との間でウエハホルダ40を搬送す
るようになっている。
【0126】このため、搬送ロボット23によるウエハ
ホルダ40の搬送の際に、第3室RI3、第2室RI2
を介して全体チャンバ38の外部(大気部)からウエハ
ステージ室37内に空気(大気)及びその空気(大気)
中の塵等が浸入するのを極力抑制することができるとと
もに、ウエハステージ室37に収容されているウエハホ
ルダ40を外部からアクセス可能な位置(ホルダ載置部
35)まで搬送することができる。従って、ウエハホル
ダ40の清掃を何らの支障なく行うことが可能となり、
この清掃後のウエハホルダ40を再度搬送ロボット23
がウエハステージ室37内部へ搬入することにより、ウ
エハステージ室37内部におけるウエハホルダ40を常
に清浄(クリーン)な状態に維持することができる。勿
論、この清掃後のウエハホルダ40のウエハステージ室
37内部への再搬入も上記の開閉装置(26,27,2
0)による開口(30b、31a、30c)の開閉動作
に連動して行われる。
【0127】また、搬送装置120によると、ウエハス
テージ室37とゲートバルブ26により開閉される開口
30cを介して仕切られた第2室RI2内に搬送ロボッ
ト23が配置され、この第2室RI2内部はウエハステ
ージ室37と同様にパージガスが充填された空間となっ
ているので、ゲートバルブ26の開状態で開口30cが
開放されても、これによって第2室RI2内からの空気
の混入によりウエハステージ室37内部のパージガスの
純度を低下させることが殆どない。
【0128】以上により、本実施形態に係る搬送装置1
20によると、ウエハステージ室37内部をクリーン度
(塵等の異物及び前述の吸光物質を殆ど含まないという
意味における)を高く維持することができる。
【0129】また、本実施形態に係る搬送装置120に
よると、ホルダ載置部35が内部に配置される第3室R
I3の内部を、パージガスが充填された状態、すなわち
空気が除去された第1状態と、空気が存在する(例えば
空気が充填された)第2状態とのいずれの状態にも設定
可能な内部環境設定装置150が、第3室RI3を含む
前述の各気密室に併設されている。このため、前述の如
く、ウエハホルダ40の清掃の際には、第3室RI3の
内部を空気が充填された第2状態とすることにより、扉
28を開けて外部からウエハホルダ40を容易に清掃す
ることができる。一方、清掃が終了し、ウエハホルダ4
0をウエハステージ室37内部に搬送する際には、第3
室RI3の内部をパージガスが充填された状態とするこ
とにより、第3室RI3からの空気の混入に起因して第
2室RI2、ひいてはウエハステージ室37内のパージ
ガスの純度が低下するのを効果的に抑制することができ
る。
【0130】また、本実施形態に係る搬送装置120で
は、前述の開閉装置によりウエハWの外部からの搬出入
口である開口29aも開閉されるようになっており、そ
の開閉装置による開口29aの開閉に連動して開口29
aを介してウエハWを外部(全体チャンバ38内部)か
ら第1室RI1に対して搬入し、かつ第1室RI1から
外部へ搬出する外部搬送ロボット22を備えている。こ
のため、外部搬送ロボット22によるウエハWの第1室
RI1に対する出し入れの際の開口の開放時間を極力短
くして空気の第1室RI1内への浸入、及び塵等の混入
を抑制することができるとともに、必要に応じてウエハ
Wを第1室RI1に対して搬入し、第1室RI1から外
部へ搬出することができる。
【0131】また、第1室RI1の内部に配置され、ウ
エハWの位置ずれ検出を行う位置ずれ検出装置33を備
えているので、ウエハWをウエハステージ室37に搬入
するのに先立ってそのウエハWの位置ずれをある程度の
範囲内に抑え込むことができる。従って、その後に行わ
れるウエハWのアライメントが容易となる。
【0132】また、本実施形態に係る露光装置100に
よると、搬送装置120によってウエハステージ室37
内部にウエハW及びウエハホルダ40が前述の如くして
搬入されるとともに、ウエハステージ室37内部から搬
出されるので、ウエハステージ室37内への空気(大
気)及び該空気(大気)中に含まれる塵埃等の浸入を極
力抑制できるとともに、ウエハステージ室37内部のウ
エハホルダ40を常にクリーンな状態に維持することが
できる。従って、内部の気体がパージガス(前述の不活
性ガスなどの低吸収性ガス)に置換されたウエハステー
ジ室37内部への塵埃の混入を極力抑制できるのみなら
ず、ウエハステージ室37内部のパージガスの純度を維
持することができ、これにより吸光物質による露光光の
吸収を長期に渡って抑制することができる。また、ウエ
ハホルダ40とウエハWとの間への異物の挟み込み等に
起因するウエハWの平坦度の低下も抑制することができ
る。従って、高精度なウエハWの露光を実現することが
できる。
【0133】また、露光装置100によると、搬送装置
120によって搬送されたウエハホルダ40がウエハス
テージ室37内部のウエハステージWSTに搭載される
のに先立って、ウエハホルダ40の位置ずれを検出する
検出装置133を備えている。このため、ウエハステー
ジWSTへの搭載に先立ってウエハホルダ40の位置ず
れを補正することができ、これによりウエハホルダ40
をウエハステージWST上の所望の位置に位置ずれなく
搭載することが可能となる。
【0134】また、露光装置100では、上記検出装置
133が、前記搬送装置120によって搬送されたウエ
ハWがウエハステージWST上のウエハホルダ40に搭
載されるのに先立って、ウエハWの位置ずれを検出する
装置をも兼ねている。このため、ウエハWをウエハホル
ダ40に搭載する直前にウエハWの位置ずれを補正する
ことができるので、ウエハホルダ40上へのロード後に
おけるウエハWのサーチアライメント(プリアライメン
ト)が不要となる。この場合、ウエハWのプリアライメ
ント機構をウエハホルダ40の位置ずれ検出装置とは別
個に設ける場合と異なり、スペースの確保が容易であ
る。
【0135】この他、本実施形態の露光装置100で
は、搬送ロボット23がウエハWの搬送機構とウエハホ
ルダ40の搬送機構とを兼ねているので、スペース効率
の向上が可能である。
【0136】なお、上記実施形態では、搬送装置120
が、内部に搬送ロボット23が配置される第2室RI2
と、該第2室RI2との間を特定開口が形成された特定
の隔壁により仕切られ、その内部にホルダ載置部35が
設けられた第3室RI3と、第2室RI2との間を特定
開口が形成された特定の隔壁により仕切られ、その内部
に搬送装置内アライメント部55が配置された第1室R
I1との合計3つの搬送室を備えているものとしたが、
本発明がこれに限定されるものではない。すなわち、本
発明の搬送装置は、大気部と物体収容室(上記実施形態
のウエハステージ室37に相当)との間に設けられ、ウ
エハW(物体)及びウエハホルダ(物体保持器)の少な
くとも一方の通路となる開口が隣接する空間との間の隔
壁にそれぞれ形成された少なくとも1つの搬送室を有
し、かつ物体収容室から大気部に至る搬送経路中に存在
する隔壁にそれぞれ形成された開口のうちの少なくとも
1つの特定開口が開閉装置により開閉されるようになっ
ていれば良い。従って、搬送室の個数は、特に問わな
い。例えば、搬送室が1つのみである場合には、その搬
送室内に搬送ロボット23と、ホルダ載置部35とが設
けられていれば良い。この場合、搬送装置内アライメン
ト部55は必ずしもなくても良い。
【0137】なお、上記実施形態においては、ウエハス
テージ室37内部の圧力を最も高く設定し、ウエハステ
ージ室37から遠ざかるほど、内部の圧力を低く設定す
ることとしても良い。このように各室内の内部圧力を設
定することにより、ウエハステージ室37内への外部か
らの気体の混入を更に抑制することができる。
【0138】また、上記実施形態では、全体チャンバ3
8内の露光装置本体110を構成する投影光学系PLや
不図示の照明光学系などを収容する気密室、前述のレチ
クルステージ室58、ウエハステージ室37、搬送装置
120を構成する第1〜第3室RI1〜RI3に対して
高純度のパージガスを供給する場合について説明した
が、かかるガスパージも本発明の露光装置では必ずしも
必要ではない。例えば、波長248nmのKrFエキシ
マレーザ光、あるいはそれより長波長の照明光を露光用
のエネルギビームとして用いる場合などには、パージは
不要である。但し、このような場合であっても本発明は
好適に適用できる。すなわち、ウエハステージ室37に
対する塵埃の混入の効果的な抑制、及びウエハホルダの
クリーン状態の維持による前述した効果は、同様だから
である。
【0139】また、前述の如く、照明光として波長19
3nm程度のArFエキシマレーザ光用いる場合には、
ドライエア(例えば湿度が5%程度以下)が使用される
ことがあるが、このような場合であっても、本発明に係
る搬送装置は有効である。
【0140】なお、本発明に係る搬送装置は、ウエハカ
セット載置台の配置や個数などにフレキシブルに対応す
ることができる。また、複数個のウエハカセット載置台
を設置してそれぞれのウエハカセット載置台上のウエハ
カセットに対してロボットアームが独立にアクセス可能
としても良い。また、ウエハカセット載置台43を+Y
方向に移動する、例えば搬送装置本体部140と一列に
並べて配置してフットプリントの縮小を図っても良い
し、1つのロボットアームだけでウエハの移送を行うよ
うにしても良い。要は、搬送装置120の構成は、上記
実施形態に限らず、任意で良い。
【0141】また、上記実施形態では、外部搬送ロボッ
ト22がアクセス可能な物体給排システムがウエハカセ
ット載置台43とウエハカセット21とによって構成さ
れるものとしたが、これに限らず、例えば全体チャンバ
38にインラインにて接続されたコータ・デベロッパ等
の基板処理装置により物体給排システムを構成しても良
い。
【0142】なお、清掃済みのウエハホルダを露光に使
用されているウエハホルダとは別に露光装置内に用意し
ておき、清掃のためにウエハステージから搬送されてき
たウエハホルダ40と入れ替えにウエハステージWST
へ搬送することとしても良く、このようにすることで、
ウエハホルダの清掃によるダウンタイムの短縮を図るこ
とができる。
【0143】なお、上記実施形態では、ウエハステージ
室37内に1つのウエハステージが収容された場合につ
いて説明したが、これに限らず、ウエハステージ室37
内にウエハステージを2つ収容するダブルステージタイ
プの露光装置にも、本発明は好適に適用することができ
る。
【0144】すなわち、図7に示されるような構成を採
用することができる。
【0145】図7に示される露光装置100’は、ウエ
ハステージWSTに加え、該ウエハステージWSTと同
様の構成のウエハステージWST’を更に備えている点
に特徴を有している。
【0146】この露光装置100’においては、ウエハ
ステージ室37内に、ウエハステージWST’に対応し
て、ウエハステージWST’専用のステージ室内アライ
メント部49’が配設され、ウエハステージチャンバ1
37の−Y側の隔壁に、ウエハステージWST’上のウ
エハW’及びウエハホルダ40’の搬出入を行うための
開口37bが形成されている。更に、この開口37bに
対応して前述の搬送系チャンバ130とほぼ同様の構造
の第4搬送系チャンバ160が設けられている。
【0147】この搬送系チャンバ160の内部には第4
室RI4が形成され、この第4室内にウエハステージW
ST’に対し、ウエハW’及びウエハホルダ40’を搬
送するための搬送ロボット23’が配設されている。搬
送系チャンバ160の+Y側の側壁には、開口37bに
対向する位置に、開口60bが形成され、該開口60b
の周囲部分と開口37bの周囲部分とは、前述の第2室
RI2と同様に軟性シールド部材34’にて連結されて
いる。また、開口60bの内側(−Y側)にはゲートバ
ルブ26’が配設されている。
【0148】更に、搬送系チャンバ160の第1室RI
1に接する側壁部分には開口60aが形成され、該開口
60aと開口60aに対応して第1室RI1に形成され
た開口29cとを介して第4室RI4の内部空間と第1
室RI1の内部空間とが連通状態となっている。また、
開口29cの内側(+X側)には、ゲートバルブ19が
設けられている。
【0149】なお、その他の部分については、上記実施
形態と同様となっている。
【0150】次に、ウエハステージWST2上のウエハ
ホルダ40’の清掃を行う際のウエハホルダ40’の搬
送手順について説明する。
【0151】前提として、ウエハステージWST’上の
ウエハホルダ40’にはウエハW’が載置されていない
状態、すなわち、ウエハW’がウエハステージWST’
から搬出され、ウエハステージWST’がステージ室内
アライメント部49’の下方の受け渡し位置に位置して
いるものとする。また、各ゲートバルブ及び扉28は全
て閉状態であり、第1室RI1〜第4室RI4の内部は
パージガスが充填されているものとする。
【0152】(1)まず、ゲートバルブ26’が開状態
となり、開口60bが開放されるとともに、搬送ロボッ
ト23’のアームが駆動され、アームがウエハステージ
室37内に進入する。このとき、ウエハステージWS
T’では、ウエハステージWSTと同様に第2センタア
ップ機構が上昇駆動され、ウエハホルダ40’がウエハ
ステージWST’の上面の上方に所定高さだけ持ち上げ
られた状態となっている。そして、ウエハステージ室3
7内に進入したアームは、第2センタアップ機構により
持ち上げられたウエハホルダ40’の僅かに下方の位置
に移動し、第2センタアップ機構が下降駆動されること
により、第2センタアップ機構から搬送ロボット23’
のアームにウエハホルダ40’が受け渡される。
【0153】(2)搬送ロボット23は、ウエハホルダ
40を受け取ると、ウエハステージ室37内から第4室
RI4内に退避し、その後は速やかにゲートバルブ2
6’が閉状態となり、開口60bが閉鎖される。このよ
うに、ウエハホルダ40’をウエハステージ室37から
搬出する際に、開口60bが一時的に開放されるが、そ
の際第4室RI4内は前述の如く、パージガスが充填さ
れた環境となっているので、第4室RI4からウエハス
テージ室37内に空気が混入して、ウエハステージ室3
7内部のパージガスの純度を低下させることが殆どな
い。また、開口60bの開閉動作(ゲートバルブ26’
の開閉動作)に連動して搬送ロボット23’のアームが
ウエハステージ室37内に出入りするので、開口60b
の開放時間を極力短くすることができる。従って、第4
室RI4からウエハステージ室37内への空気の浸入及
び塵埃の混入等も極力抑制することができる。
【0154】(3)上記の開口60bの閉鎖に続いて、
ゲートバルブ19が開状態となり、開口60a,29c
が開放される。これらの開口60a,29cが開放され
た後、ウエハホルダ40’を保持した搬送ロボット2
3’のアームが旋回・伸縮駆動され、開口60a,29
cを介して第1室RI1内に進入され、ウエハホルダ4
0’がアライメント駆動部32の上方に搬送される。次
いで、アライメント駆動部32の回転駆動部32θの上
昇駆動又はアームの下降駆動により、ウエハホルダ4
0’が回転駆動部32θの回転軸に受け渡され、その後
アームは第1室RI1内から退避する。この退避後は、
ゲートバルブ19が速やかに閉状態となり開口60a,
29cが閉鎖される。この場合も、開口60a,29c
が一時的に開放されるが、第1室RI1内部にパージガ
スが充填されているので、第1室RI1から第4室RI
4内に空気が浸入しても、第4室RI4内のパージガス
の純度を極端に低下させることがない。また、開口60
a,29cの開閉(ゲートバルブ24の開閉)に連動し
て搬送ロボット23’のアームが第1室RI1内に出し
入れされるので、開口60a,29cの開放時間を極力
短くすることができ、第1室RI1から第4室RI4へ
の空気の浸入及び塵埃の混入等も極力抑制することがで
きる。
【0155】(4)次いで、第1室RI1と第2室RI
2との間のゲートバルブ25が開状態となり、開口29
b及び開口30aが開放される。そして、開口29b,
30aの開放後に搬送ロボット23のアーム23aが駆
動機構23bにより駆動され、開口29b,30aを介
して第1室RI1内に進入される。アーム23aは、第
1室RI1内に進入後、アライメント駆動部32にて支
持されたウエハWのわずかに下方の位置まで移動し、ア
ライメント駆動部32の回転駆動部32θの下降駆動あ
るいはアーム23aの上昇駆動により回転駆動部32θ
からアーム23aにウエハWが受け渡される。
【0156】(5)アーム23aにウエハWが受け渡さ
れると、アーム23aが伸縮駆動され、アーム23aが
第1室RI1内から第2室RI2内に退避し、これによ
り、ウエハWが第1室RI1内から第2室RI2内に搬
送された後、ゲートバルブ25が閉状態となって開口2
9b及び30aが閉鎖される。この場合も、開口29
b,30aが一時的に開放されるが、第2室RI2内部
にパージガスが充填されているので、第2室RI2から
第1室RI1内に空気が浸入しても、第1室RI1内の
パージガスの純度を極端に低下させることがない。ま
た、開口29b,30aの開閉(ゲートバルブ25の開
閉)に連動して搬送ロボット23のアーム23aが第1
室RI1内に出し入れされるので、開口29b,30a
の開放時間を極力短くすることができ、第2室RI2か
ら第1室RI1への空気の浸入及び塵埃の混入等も極力
抑制することができる。
【0157】これ以降(第2室RI2から第3室RI3
のホルダ載置部35まで)のホルダの搬送は、上記実施
形態で説明したウエハステージWST上のウエハホルダ
40の搬送と同様に行われる。
【0158】そして、ウエハホルダ40’がオペレータ
(作業者)等により清掃された後、ウエハホルダ40’
は、上述したウエハホルダの搬出動作とは逆の動作によ
り、第2室RI2、第1室RI1及び第4室RI4を経
由し、ウエハステージ室37内に搬送される。その後、
ステージ室内アライメント部49’においてウエハホル
ダ40’の位置ずれが補正され、ウエハステージWS
T’上にウエハホルダ40’が載置される。
【0159】なお、ウエハステージWST’上のウエハ
W’の交換については、使用するステージ室内アライメ
ント部及び搬送ロボットが異なるのみであり、その搬送
動作については、上記実施形態で説明したウエハステー
ジWST上のウエハWの交換動作と何ら変わりはないの
で、その説明を省略するものとする。また、ウエハステ
ージWST上のウエハW及びウエハホルダ40の搬送方
法についても、上記実施形態と何ら変わりはないので、
その説明を省略するものとする。
【0160】このように、ダブルステージタイプの露光
装置100’を採用することで、一方のウエハステージ
側で行われる露光動作と並行して、他方のウエハステー
ジ上のウエハ交換及びアライメント動作を行うことがで
きるので、ウエハ交換、アライメントにかかる時間(オ
ーバーへッド時間)が短縮され、露光装置全体のスルー
プットを向上することができる。
【0161】また、一方のウエハステージ上のウエハホ
ルダを清掃する間に、他方のウエハステージにて露光動
作を行うことができるので、装置を完全に停止すること
がなく、この点からもスループットを向上することが可
能である。
【0162】また、上記のようにウエハステージ室37
内に各ウエハステージに対応してウエハ及びウエハホル
ダの受け渡し位置が複数箇所設けられていても、位置ず
れ検出(第1プリアライメント)を行う位置ずれ検出装
置33は1つ設けられているのみなので、スペース効率
の向上が可能となっている。また、ウエハホルダの清掃
のためのホルダ載置部も1つのみ設けられているのみな
ので、この点からも露光装置のスペース効率の向上が可
能となっている。
【0163】また、各ウエハステージ(WST,WS
T’)に対するウエハホルダ及びウエハの受け渡し位置
が異なる位置に設定され、ウエハステージ室内アライメ
ント部(49,49’)が各受け渡し位置に個別に対応
して設けられている。このため、2つのウエハステージ
のウエハホルダ及びウエハの受け渡し位置を共通とした
場合に比べ、一方のウエハステージの移動が他方のウエ
ハステージの制約を受けることがないので、ステージの
駆動制御をより簡易に行うことが可能である。
【0164】なお、ダブルステージタイプの露光装置の
場合には、第3室RI3のウエハホルダ載置部35を複
数段の上下積層構造とし、各ウエハステージに載置され
るウエハホルダ40,40’を同時に載置することによ
り、ウエハホルダを2枚同時に清掃することとしても良
い。また、清掃済みのウエハホルダを2枚別々に用意し
ておき、ウエハステージからウエハホルダを搬出するの
と入れ替えに、ウエハホルダを搬入することとしても良
い。これにより、ウエハホルダの清掃によるダウンタイ
ムの短縮を図ることができる。さらに、ウエハ及びウエ
ハホルダの受け渡し位置を一箇所とし、露光位置とアラ
イメント位置(ウエハ及びウエハホルダの交換位置)と
の間で2つのウエハステージを交互に入れ替えるように
構成しても良く、これにより露光装置本体部のフットプ
リントの縮小を図ることができる。
【0165】なお、ウエハステージWST’上のウエハ
ホルダの清掃に用いられるウエハ保持部を内部に有する
部屋を、搬送ロボット23’に対応して、第4室RI4
に近接して設けることとしても良い。
【0166】なお、上記実施形態では、搬送装置内アラ
イメント部55を構成するアライメント機構部32とし
て、ウエハをX軸方向、Y軸方向、Z軸方向及びθz方
向の4自由度方向に駆動可能な構成を採用することとし
たが、これに限らず、θz方向の回転駆動のみ可能な構
成を採用することも可能である。この場合には、ウエハ
のX,Y軸方向の位置ずれをウエハを保持するアームの
駆動により補正することとし、θz方向の位置ずれのみ
をアライメント機構部32により補正することとするこ
とができる。
【0167】なお、上記実施形態では、搬送装置を構成
する搬送ロボットとして、シングルアームの水平多関節
ロボットを採用するものとしたが、これに限らず、それ
ぞれに複数のアームを設ける、あるいはステージ室内ア
ライメント部と搬送装置内アライメント部のそれぞれを
2つのハンドリング機構にする、あるいはそれらの組み
合わせによって、ウエハステージへのウエハの搬入、及
びウエハステージからのウエハの搬出を同時に行うこと
ができ、ウエハの搬送に要する時間をより短くすること
ができる。
【0168】なお、上記実施形態では、ウエハステージ
にウエハホルダ及びウエハをロード・アンロードする際
に用いられる第1センタアップ機構、第2センタアップ
機構を設けることとしたが、ウエハステージの構成はこ
れに限られるものではない。例えばウエハステージの上
面とウエハホルダの下面との間にアーム(又はハンド部
49aのフック部)が入り込める程度の溝をウエハステ
ージ上面に形成することとしても良いし、ウエハホルダ
の下面側にアーム(又はハンド部49aのフック部)が
入り込める程度の切り欠きを設けることとしても良い。
要は、ウエハホルダの下面のアーム(又はハンド部49
aのフック部)が支持する部分と、ウエハステージとの
間に隙間が形成される、あるいは隙間を作ることができ
る構成であればどのような構成を採用しても良い。
【0169】露光装置の用途としては半導体製造用の露
光装置に限定されることなく、例えば、角型のガラスプ
レートに液晶表示素子パターンを転写する液晶用の露光
装置や、薄膜磁気ヘッド、マイクロマシン及びDNAチ
ップなどを製造するための露光装置にも広く適用でき
る。また、半導体素子などのマイクロデバイスだけでな
く、光露光装置、EUV露光装置、X線露光装置、及び
電子線露光装置などで使用されるレチクル又はマスクを
製造するために、ガラス基板又はシリコンウエハなどに
回路パターンを転写する露光装置にも本発明を適用でき
る。
【0170】また、上記実施形態の露光装置の光源は、
2レーザ光源、ArFエキシマレーザ光源、KrFエ
キシマレーザ光源などの紫外パルス光源に限らず、g線
(波長436nm)、i線(波長365nm)などの輝
線を発する超高圧水銀ランプを用いることも可能であ
る。この他、DFB半導体レーザ又はファイバーレーザ
から発振される赤外域、又は可視域の単一波長レーザ光
を、例えばエルビウム(又はエルビウムとイッテルビウ
ムの両方)がドープされたファイバーアンプで増幅し、
非線形光学結晶を用いて紫外光に波長変換した高調波を
用いても良い。また、投影光学系の倍率は縮小系のみな
らず等倍および拡大系のいずれでも良い。
【0171】半導体デバイスは、デバイスの機能・性能
設計を行うステップ、この設計ステップに基づいたレチ
クルを製作するステップ、シリコン材料からウエハを製
作するステップ、前述した実施形態の露光装置によりレ
チクルのパターンをウエハに転写するステップ、デバイ
ス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工
程、パッケージ工程を含む)、検査ステップ等を経て製
造される。
【0172】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の搬送装置
によれば、物体収容室内への大気の混入を極力抑制しつ
つ、物体収容室内の物体保持器を外部からアクセス可能
位置まで搬送することができるという効果がある。
【0173】また、本発明の露光装置によれば、高精度
な露光を実現することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態に係る露光装置100を搬送装置を
中心として概略的に示す横断面図(平面断面図)であ
る。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】図1のB−B線断面図である。
【図4】図1のC−C線断面図である。
【図5】図5(A)〜図5(C)は、ウエハステージW
STに設けられた第1、第2センタピンの構成を説明す
るための図である。
【図6】一実施形態にかかる露光装置の制御系の構成を
示すブロック図である。
【図7】変形例にかかる露光装置を概略的に示す横断面
図(平面断面図)である。
【符号の説明】
21…ウエハカセット(物体給排システムの一部)、2
2…外部搬送ロボット(外部搬送機構)、23…搬送ロ
ボット(搬送機構)、24,25,26,27…ゲート
バルブ(開閉装置)、29a…開口(特定開口、搬出入
口)、29b,30a〜30c,31a…開口(特定開
口)、31b…開口、33…位置ずれ検出装置、37…
ウエハステージ室(物体収容室、露光室)、40…ウエ
ハホルダ(物体保持器)、43…ウエハカセット載置台
(物体給排システムの一部)、RI1…第1室(搬送
室)、RI2…第2室(搬送室、第1搬送室)、RI3
…第3室(搬送室、第2搬送室)、133…検出装置、
150…内部環境設定装置、W…ウエハ(基板、物
体)、WST…ウエハステージ(移動テーブル)。
フロントページの続き (72)発明者 田澤 久史 東京都千代田区丸の内3丁目2番3号 株 式会社ニコン内 Fターム(参考) 5F031 CA02 CA05 CA07 FA01 FA11 FA12 FA15 GA43 JA04 JA34 JA35 KA13 KA14 MA27 NA02 NA04 NA05 NA09 NA20 PA18 PA21 PA26 5F046 AA22 CD01 CD05 DA27

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ほぼ気密状態とされた物体収容室内に搬
    送対象物を搬入し、かつ前記物体収容室から前記搬送対
    象物を搬出する搬送装置であって、 大気部と前記物体収容室との間に設けられ、物体及び該
    物体を保持する物体保持器の少なくとも一方の通路とな
    る開口が隣接する空間との間の隔壁にそれぞれ形成され
    た少なくとも1つの搬送室と;前記物体収容室から前記
    大気部に至る搬送経路中に存在する隔壁にそれぞれ形成
    された開口のうちの少なくとも1つの特定開口を開閉す
    る開閉装置と;前記開閉装置による前記特定開口の開閉
    動作に連動して前記物体収容室と前記搬送室内部の前記
    大気部からアクセス可能な所定位置との間で少なくとも
    前記物体保持器を搬送する搬送機構と;を備える搬送装
    置。
  2. 【請求項2】 前記少なくとも1つの搬送室には、内部
    に前記搬送機構が配置される第1搬送室と、該第1搬送
    室との間を前記特定開口が形成された特定の隔壁により
    仕切られ、その内部に前記所定位置が設けられた第2搬
    送室とが含まれることを特徴とする請求項1に記載の搬
    送装置。
  3. 【請求項3】 前記第1搬送室は、少なくとも酸素を含
    む特定気体がほぼ除去された空間であることを特徴とす
    る請求項2に記載の搬送装置。
  4. 【請求項4】 前記第2搬送室にはその内部を、少なく
    とも酸素を含む特定気体がほぼ除去された第1状態と該
    特定気体が存在する第2状態とのいずれの状態にも設定
    可能な内部環境設定装置が併設されていることを特徴と
    する請求項2又は3に記載の搬送装置。
  5. 【請求項5】 前記内部環境設定装置は、前記特定気体
    がほぼ除去された空間で静電気の発生を抑制することを
    特徴とする請求項4に記載の搬送装置。
  6. 【請求項6】 前記開閉装置により開閉される特定開口
    には、前記物体の外部からの搬出入口が含まれ、 前記開閉装置による前記搬出入口の開閉に連動して前記
    搬出入口を介して前記物体を外部から前記搬送室に対し
    て搬出入する外部搬送機構を更に備えることを特徴とす
    る請求項1〜5のいずれか一項に記載の搬送装置。
  7. 【請求項7】 前記外部搬送機構がアクセス可能な物体
    給排システムを更に備えることを特徴とする請求項6に
    記載の搬送装置。
  8. 【請求項8】 前記少なくとも1つの搬送室の内部に配
    置され、前記物体の位置ずれ検出を行う位置ずれ検出装
    置を更に備えることを特徴とする請求項6又は7に記載
    の搬送装置。
  9. 【請求項9】 前記物体収容室に、前記搬送機構により
    前記物体及び前記物体保持器が搬出及び搬入される受け
    渡し位置が複数箇所設けられ、 前記位置ずれ検出装置は、いずれの受け渡し位置に搬送
    される基板についても前記位置ずれ検出を行うことを特
    徴とする請求項8に記載の搬送装置。
  10. 【請求項10】 エネルギビームにより基板を露光して
    前記基板上に所定のパターンを形成する露光装置であっ
    て、 請求項1〜9のいずれか一項に記載の搬送装置を、前記
    基板及びこれを保持する基板保持器の搬送装置として備
    え、 前記物体収容室が前記基板の露光が行われる露光室であ
    ることを特徴とする露光装置。
  11. 【請求項11】 前記露光室内には、前記基板保持器が
    搭載される移動テーブルが設けられ、 前記搬送機構によって搬送された前記基板保持器が前記
    移動テーブルに搭載されるのに先立って、前記基板保持
    器の位置ずれを検出する検出装置を更に備えることを特
    徴とする請求項10に記載の露光装置。
  12. 【請求項12】 前記検出装置は、前記搬送機構によっ
    て搬送された前記基板が前記移動テーブル上の前記基板
    保持器に搭載されるのに先立って、前記基板の位置ずれ
    を検出する装置を兼ねることを特徴とする請求項11に
    記載の露光装置。
  13. 【請求項13】 前記露光室内には、前記移動テーブル
    が複数設けられていることを特徴とする請求項11又は
    12に記載の露光装置。
  14. 【請求項14】 前記各移動テーブルに対する前記基板
    保持器及び前記基板の受け渡し位置が異なる位置に設定
    され、 前記検出装置が前記各受け渡し位置に個別に対応して設
    けられていることを特徴とする請求項13に記載の露光
    装置。
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