JP2003163192A - 溝入り研磨布並びにワークの研磨方法及び研磨装置 - Google Patents

溝入り研磨布並びにワークの研磨方法及び研磨装置

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JP2003163192A
JP2003163192A JP2001364101A JP2001364101A JP2003163192A JP 2003163192 A JP2003163192 A JP 2003163192A JP 2001364101 A JP2001364101 A JP 2001364101A JP 2001364101 A JP2001364101 A JP 2001364101A JP 2003163192 A JP2003163192 A JP 2003163192A
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polishing cloth
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work
grooved
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ワーク、特に半導体ウェーハを研磨する際に、
ウェーハ製造工程においてはワークの外周ダレを改善
し、またナノトポロジーレベルを改善した研磨を行うこ
とができ、さらにデバイス作製工程においてもワークの
外周ダレを引き起こすことなく段差修正を行うことがで
きるようにした溝入り研磨布、並びにこの溝入り研磨布
を用いるワークの研磨方法及び研磨装置を提供する。 【解決手段】研磨布本体の表面に形成された溝を有しか
つワークの研磨処理に用いられる溝入り研磨布におい
て、前記研磨布本体の表面と前記溝の側面とのなす角度
が、ワークの面取り角度以上であるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ワーク、特に半導
体ウェーハ(以下、単にウェーハということがある)の
研磨加工に関し、詳細にはワークの研磨加工に用いられ
る溝入り研磨布並びにその溝入り研磨布を用いたワーク
の研磨方法及び研磨装置に関する。
【0002】
【関連技術】最近、最先端デバイスの製造工程等でCM
P(Chemical Mechanical Pol
ishing)技術が用いられている。この技術は半導
体素子製造工程における素子分離形成、キャパシタ形成
等で発生した余分な成膜部分を除去するのに用いられて
いる。
【0003】シリコンウェーハ製造工程においては、こ
のCMP技術が、ウェーハ表面に存在する、波長が数m
mから数百μmの凹凸(一般にはナノトポロジー又はナ
ノトポグラフィーと呼ばれる)を除去する目的で使用さ
れる場合がある。この様な研磨(倣い研磨)では研磨代
をウェーハ面内で均一にすることが重要である。
【0004】通常行われているCMPは以下のようなも
のである。被研磨材である半導体ウェーハ等のワーク
は、発泡ウレタン等で形成された軟質なシート(一般に
はバッキングパッドと呼ばれる)を貼り付けた研磨ヘッ
ドに保持される。なお、ウェーハの周りはガラスエポキ
シ等の樹脂で形成されたリング状部材(一般にはリテー
ナリングと呼ばれる)で囲まれており、このリング状部
材によって研磨中にワークが飛び出すのを防いでいる。
【0005】この研磨ヘッドに対向して研磨定盤が設置
されており、研磨定盤表面には研磨布が貼り付けられて
いる。研磨の際には研磨ヘッドに保持されたウェーハを
研磨布に接触させ、同時に研磨剤を研磨布上に供給し、
研磨定盤及び研磨ヘッドを回転させながら、ウェーハに
荷重を印加することによりウェーハを研磨する。
【0006】このCMPにおいては、余分な成膜部分の
除去効率やナノトポロジーの改善効率を上げるため、シ
ョアD硬度で50以上の硬質な研磨布が一般には用いら
れている。ショアD硬度とは、反発式カタサ試験機の一
種であるショア硬さ試験機D形により測定した硬さで、
JIS Z2246に準拠したものである。
【0007】上記したような硬質な研磨布においては一
般に研磨剤の回り込みが悪い。これは軟質な研磨布(例
えば不織布タイプの研磨布)に比べて発泡が小さい為で
ある。特にワークが大型化すると、研磨剤の回り込みが
悪いことの影響が顕著となり、ワークの平坦度の悪化に
つながる。そこで、研磨剤の回り込みを改善するため
に、硬質研磨布の表面に格子状、螺旋状、放射状等の溝
を形なすることが提案されている(例えば、特開200
1−1255号公報、特開2000−42901号公
報、特開平10−277921号公報、特開平8−11
051号公報等)。すなわち、図13に示したように、
従来の研磨布は、研磨布本体Pの表面に溝を形成せず平
坦な表面を有する溝無し研磨布29と、研磨布本体Pの
表面に溝Gを形成した溝入り研磨布30とに大別され
る。図13(b)において、Mは溝ピッチである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このような溝入りの硬
質研磨布でワークを研磨するとウェーハ製造工程におい
ては、ワークの外周部で面ダレ等の形状異常を引き起こ
し、またデバイス作製工程においては段差修正を行う際
にワークの外周ダレを起こしてしまう。これは、研磨時
にワーク面内で研磨取り代がばらつくためであるが、特
にウェーハ外周部での研磨代が異なってしまう。このた
め、ワークが半導体ウェーハの場合、最先端品で要求さ
れる品質、すなわちナノトポロジーとフラットネスを両
立した品質を得ることが出来ないという問題が生じてい
る。
【0009】また、前記した提案においては研磨剤の回
り込みを均一にすることを主眼とした対策が開示されて
いるが、これらの対策のみではウェーハ外周部の形状異
常を完全に防止することは不可能であった。
【0010】本発明は、上記した問題点に鑑みなされた
もので、ワーク、特に半導体ウェーハを研磨する際に、
ウェーハ製造工程においてはワークの外周ダレを改善
し、またナノトポロジーレベルを改善した研磨を行うこ
とができ、さらにデバイス作製工程においてもワークの
外周ダレを引き起こすことなく段差修正を行うことがで
きるようにした溝入り研磨布、並びにこの溝入り研磨布
を用いるワークの研磨方法及び研磨装置を提供すること
を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の溝入り研磨布の
第1の態様は、研磨布本体の表面に形成された溝をワー
クの研磨処理に用いられる溝入り研磨布において、前記
研磨布本体の表面と前記溝の側面とのなす角度が、ワー
クの面取り角度以上であるようにしたことを特徴とす
る。
【0012】本発明の溝入り研磨布の第2の態様は、研
磨布本体の表面に形成された溝をワークの研磨処理に用
いられる溝入り研磨布において、前記研磨布本体の表面
から少なくとも深さ0.2mmより浅い場所における溝
の側面の断面形状が直線状であり、該研磨布本体の表面
と該溝の側面とのなす角度が、ワークの面取り角度以上
であるようにしたことを特徴とする。
【0013】ワークによって研磨布が押された場合、研
磨布の圧縮によりワークがある部分と無い部分で厚さに
差が生じる。図14に示したように、研磨布本体Pに形
成された溝Gの断面形状が、例えばU字型〔図14
(a)〕又は溝深さの深いV字型〔図14(b)〕の場
合、溝Gの側面G1にワークが当たることによってワー
クの最外周部に大きな局圧がかかり、ワーク最外周部に
面ダレを生じる。つまり、研磨代がワーク最外周部で大
きくなってしまう。
【0014】更にバッキングパッドにワークを保持して
いる場合、ワークがバッキングパッド側に逃げる現象が
発生する為、上記した面ダレ発生部よりも内側では研磨
代が少ない部分が生じる。すなわち、ワーク外周部にウ
ネリのような形状異常が発生してしまう。
【0015】なお、図14において、P1は研磨布本体
表面、Dは溝深さ、Eは溝幅、及びθpは研磨布本体表
面P1と溝の側面G1とのなす角である。図14(a)
にはθp=約90°及び図14(b)にはθp=約13
5°の場合が示されている。
【0016】一方、本発明の研磨布を用いると、ワーク
最外周部と溝側面との接触抵抗が小さくなり、ワーク外
周部における面ダレ等の形状異常を抑制できる。特に図
1に示したように、研磨布本体の表面と溝の側面とのな
す角度θpをワークの面取り角度θw(本明細書におい
ては、図12に示したように、ワークWの表面F1と面
取り面F2とがなす角度を面取り角度という)以上にし
たときに、ワーク外周部での形状異常は、特異点的に改
善される。
【0017】本発明の溝入り研磨布の第1及び第2の態
様においては、特に溝の断面形状が直線状のV字型であ
り、上記条件を満たす形状が好ましい。V字型であれば
溝の形成が容易であるからである。
【0018】本発明の溝入り研磨布の第3の態様は、研
磨布本体の表面に形成された溝をワークの研磨処理に用
いられる溝入り研磨布において、前記研磨布本体の表面
から少なくとも深さ0.2mmより浅い場所における溝
の側面の断面形状が曲線状であり、該研磨布本体の表面
と該溝の側面の接線とのなす角度が、ワークの面取り角
度以上であるようにしたことを特徴とする。
【0019】このように研磨布本体表面から少なくとも
深さ0.2mmよりも浅い場所における溝の側面の全て
の点での接線と研磨布本体表面がなす角度θt〔図3
(b)〕が面取り角度θw以上であれば、すなわち、深
さ0.2mmよりも浅い部分における溝側面の接線と研
磨布本体の表面がなす角度θtの最小値が面取り角度θ
w以上となるようにすれば、ワーク最外周部と溝側面と
の接触抵抗が小さくなり、ワーク外周部における面ダレ
等の形状異常を抑制できる。本発明の溝入り研磨布の第
3の態様においては、溝の断面形状をU字型とすること
ができ、上記条件を満たす形状のものを採用することが
できる。
【0020】上記した研磨布本体の表面と溝の側面がな
す角度θp又は溝の側面の接線と研磨布本体表面がなす
角度θtは160°以上であることが好ましい。多くの
ウェーハでは20°程度の面取り(面取り面とウェーハ
表面とがなす角度、即ち面取り角度θwで表すと160
°程度)であり、160°以上の角度にしておけば大抵
のウェーハは問題なく研磨できるからである。また、前
記角度θp及びθtの上限は、特に限定されるものでは
ないが175°以内が好ましい。具体的には、これらの
角度θp及びθtは研磨剤の回り込み等を考慮に入れ必
要な溝の深さを設定し、それにより適宜決定する。
【0021】研磨布本体表面における溝幅は特に限定す
るものではないが、3mm以下が望ましい。溝幅が3m
mを超えると、ワーク外周部がワークの弾性変形によっ
て溝内部に落ち込むことがあり、前述した要因とは別の
要因で外周ダレ等の形状異常を引き起こす可能性があ
る。
【0022】なお、溝の断面形状の効果は如何なる研磨
布でも得られるが、ショアD硬度で50以上の研磨布で
特に顕著な効果があらわれる。これは、研磨布が軟質な
場合(例えば不織布の場合)、ワーク外周部と研磨布の
溝との接触に伴う衝撃を研磨布側においてある程度吸収
できるが、研磨布が硬質な場合、研磨布が吸収できる衝
撃が少ない為である。
【0023】本発明のワークの研磨方法は、ワーク保持
プレートに保持されたワークを研磨定盤に貼付された研
磨布に所定の研磨荷重で押し付けることによって、該ワ
ークの片面に研磨加工を施すワークの研磨方法であっ
て、前記研磨布として上記した本発明の溝入り研磨布を
用いることを特徴とする。本発明の研磨方法でワークを
研磨することにより、ワーク外周部における形状異常を
防止することができる。研磨代を均一にする倣い研磨で
特に有効である。また、硬質研磨布の使用によってナノ
トポロジーも良好となる。したがって、ワークが半導体
ウェーハの場合、本発明の研磨方法によってフラットネ
ス及びナノトポロジーの両者が共に要求される最先端デ
バイスで求められるウェーハを製造することができる。
【0024】本発明のワークの研磨装置は、研磨ヘッド
を構成するワーク保持プレートに保持されたワークを、
研磨定盤に貼付された研磨布に、所定の研磨荷重で押し
付けることによって、該ワークの片面に研磨加工を施す
ワークの研磨装置であって、前記研磨布として上記した
本発明の溝入り研磨布を用いることを特徴とする。本発
明の研磨装置でワークを研磨することにより、例えばワ
ークが半導体ウェーハの場合、最先端デバイスで使用可
能なウェーハを得ることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を添付
図面中、図1〜図7に基づいて更に具体的に説明する
が、図示例は例示的に示されるもので、本発明の技術思
想から逸脱しない限り種々の変形が可能なことはいうま
でもない。
【0026】図1は本発明のV字型溝を有する溝入り研
磨布の一例を示す要部断面説明図である。図2は図1の
V字型溝の種々の変形例を示す要部断面説明図で、
(a)は第1変形例、(b)は第2変形例及び(c)は
第3変形例をそれぞれ示す。図3は本発明のU字型溝を
有する溝入り研磨布の一例を示す要部断面説明図で、
(a)は全体図及び(b)は(a)の矢視円A部分の拡
大図である。図4は図3のU字型溝の種々の変形例を示
す要部断面説明図で、(a)は第1変形例及び(b)は
第2変形例である。図5は本発明のV字型とU字型とを
組み合わせた形状の溝を有する溝入り研磨布における溝
形状の種々の変形例を示す要部断面説明図で、(a)は
第1変形例、(b)は第2変形例及び(c)は第3変形
例をそれぞれ示す。図6は本発明の溝入り研磨布の全体
平面図で、(a)は第1の溝パターン、(b)は第2の
溝パターン及び(c)は第3の溝パターンをそれぞれ示
す。図7は本発明の研磨装置の一例を示す断面的説明図
で、(a)は全体図及び(b)は研磨ヘッドの摘示拡大
図である。
【0027】図1において、30Aは本発明に係る溝入
り研磨布で、研磨布本体Pの表面P1には溝VGが形成
されている。該溝VGは、該溝VGと直交するように縦
方向に切断(図6(a)に示したように、溝パターンが
直線の場合は溝Gと直交する方向及び図6(b)(c)
に示したように、溝パターンが曲線の場合には該曲線の
接線LSと直交する方向に切断面Bを形成するように切
断)した際の断面形状が図1に示したようにV字型とな
るように形成されている。この場合、該溝VGの側面V
G1の断面形状は直線状となっている。該研磨布本体P
の表面P1と該溝VGの側面VG1とのなす角度θp
は、ワークWの面取り角度θw(図12)以上とするこ
とが必須である。なお、本明細書においては、前述した
ように、ワークWの表面F1と面取り面F2とのなす角
θwを面取り角とする(図12)。
【0028】つまり、ワークWの面取り角度θwが、例
えば、160°であれば研磨布本体表面P1と溝VGの
側面VG1とのなす角度θpも160°以上にする。例
えば、上記したV字型の溝VGであれば3mmの溝幅E
に対して溝深さdを約0.5mm程度にする。なお、本
明細書においては、前述したように、ワークWの表面F
1と面取り面F2とのなす角θwを面取り角とする(図
12)。
【0029】上記したV字型溝VGの溝形状は種々の形
状が採用可能であるが、図2にV字型溝VGの変形例を
示した。図2(a)に示した研磨布30Bは、θp=約
160°で溝幅Eが2mmの例である。図2(b)に示
した研磨布30Cはθp=約160°で溝幅Eが3mm
の例である。図2(b)の場合は溝深さdを2mmより
も深く形成できる。図2(c)に示した研磨布30Dは
θp>160°にした例である。図2(c)の場合は溝
深さdは浅くなる。
【0030】本発明の溝入り研磨布の溝形状は、上記し
たV字型の他にも種々の形状を採用することが可能であ
り、次に説明する。図3はU字型の溝形状の溝入り研磨
布30Eを示す。同図において、研磨布本体Pの表面P
1には断面形状がU字型の溝UGが形成されている。こ
の場合、研磨布本体Pと接する溝UGの側面UG1の断
面形状が曲線状であり、該研磨布本体Pの表面P1から
少なくとも深さd=0.2mmよりも浅い場所における
該研磨布本体Pの表面P1と該溝UGの側面UG1の接
線Lとのなす角度θtが、ワークWの面取り角度θw
(図12)以上であることが必要である。つまり、ワー
クWの面取り角度θwが、例えば160°であれば、上
記角度θtを160°以上とする。
【0031】上記したU字型溝UGの溝形状も種々の形
状を採用することが可能であるが、図4にU字型溝UG
の変形例を示した。図4(a)に示した研磨布30F
は、θt>約160°で横幅が2mmの例である。溝深
さd=0.2mmの位置における接線Lと研磨布本体P
の表面P1とのなす角θt>約160°となっている。
図4(b)に示した研磨布30Gは、θp>160°で
横幅が3mmの例である。溝深さd=0.2mmより深
い位置まで角θt>約160°となっている例である。
【0032】本発明の溝入り研磨布の溝形状は、上記し
たV字型及びU字型以外にも種々の溝形状を採用するこ
とは勿論で、例えば、図5に示すようにV字型とU字型
を組み合わせた形状とすることもできる。図5(a)に
示した研磨布30Hの溝VUGにおいては、研磨布本体
Pの表面P1から溝深さd=0.2mmまでは、直線状
(V字型溝の溝側面と同様)に形成し、溝深さd=0.
2mmより深い部分、すなわち溝VUGの中央部分には
凹部UG2(U字型溝の中央部分と同様)が形成されて
いる。図5(a)は、θp=約160°で、溝幅Eが2
mmの例である。
【0033】図5(b)に示した研磨布30Iの溝VU
Gにおいては、研磨布本体Pの表面P1から溝深さdが
0.2mmを超えた位置まで、直線状に形成し、溝VU
Gの中央部分に凹部UG2が形成されている。図5
(b)は、θp>160°で、溝幅Eが2mmの例であ
る。
【0034】溝深さdが0.2mmよりも深い部分の溝
形状は、本発明の溝入り研磨布による研磨効果には特別
の影響を与えないので、図5(a)(b)に示したよう
に、U字型としてもよいし、その他の形状としてもよ
い。例えば、図5(c)に示した研磨布30Jの溝VU
Gにおけるように、溝VUGの中央部分の凹部UG2の
形状を半円形状とすることもできる。図5(c)におい
て、その他の溝形状は図5(b)と同様である。図5
(a)(b)(c)、図4(a)(b)及び図3(a)
に示した凹部UG2は研磨剤の滞留を行う作用があるの
で、その形状を工夫することによって研磨剤の滞留量の
調節を行うことができる。
【0035】本発明の溝入り研磨布の研磨布本体Pの表
面P1の溝パターンについても特に限定されず、図6
(a)に示した溝入り研磨布30Kのように研磨布本体
Pの表面P1に格子状の溝Gを形成し、また図6(b)
に示した溝入り研磨布30Lのように研磨布本体Pの表
面P1に同心円状の溝Gを形成することもできる。さら
に、図6(c)に示した溝入り研磨布30Mのように研
磨布本体Pの表面P1に螺旋状の溝Gを形成してもよい
し、その他の形状の溝を形成してもよいことはいうまで
もない。
【0036】本発明の溝入り研磨布30A〜30Mの溝
形状の形成の仕方は特に限定されるものではないが、例
えば、溝形状と同様な形状をした刃を持つ加工機で研磨
布本体Pの表面P1を削ることによって形成できる。
【0037】研磨布本体の材質は特に限定されるもので
はないが、例えば、発泡ウレタン製の研磨布、不織布タ
イプの研磨布等が使用できる。また、積層化した研磨
布、例えば発泡ウレタンと不織布を2層で積層した研磨
布や更に中間層を入れ3層にした研磨布などでも使用で
きる。特に研磨面の硬度がショアD硬度で50以上の研
磨布であると、本発明の溝入り研磨布において溝を形成
した効果が大となる。
【0038】本発明の溝入り研磨布30A〜30Mは、
従来から使用されている研磨装置の研磨布として用いる
ことができるが、図7(a)(b)に研磨布として本発
明の溝入り研磨布を用いた本発明の研磨装置の一例を示
した。
【0039】図7(a)に示した本発明の研磨装置10
の基本的構成は従来公知の研磨装置と同様であり、特別
の限定はないが、本発明の溝入り研磨布30A〜30M
(図示例では30Aを用いた)を研磨布として用いる点
が特徴である。
【0040】本発明の研磨装置10は、ワーク、例えば
ウェーハWの片面を研磨する装置として構成されてい
る。該研磨装置10は、回転する研磨定盤12と、研磨
ヘッド14の下面に装着されたワーク保持プレート16
と、研磨剤供給管18を有している。該定盤12の上面
には本発明の溝入り研磨布30Aが貼付してある。該定
盤12は回転軸22により所定の回転速度で回転され
る。該研磨ヘッド14は回転軸15により所定の回転速
度で回転される。
【0041】そして、ワーク保持プレート16の表面に
は、バッキングパッド19が貼り付けられ、ワークWは
バッキングパッド19を介してワーク保持プレート16
に保持される。該ワーク保持プレート16の周辺部には
リテーナリング17が設けられており、ワーク保持プレ
ート16に保持されたワークWの飛び出しが防止されて
いる。該ワーク保持プレート16は、研磨ヘッド14の
下面に装着され、研磨ヘッド14により回転されると同
時に所定の研磨荷重で研磨布30AにワークWを押し付
ける。研磨剤は研磨剤供給管18から所定の流量で溝入
り研磨布30A上に供給され、この研磨剤がワークWと
研磨布30Aの間に供給されることによりワークWが研
磨される。
【0042】さらに詳細に説明すれば、ワーク保持プレ
ート16は、図7(b)に示したような構造を有してい
る。図7(b)において、21は空気供給路で、ワーク
保持プレート16の内部でかつワーク保持プレート本体
16aの上方に設けられたエアバッグ加圧領域23に空
気を供給することによってエアバッグゴムシート27に
よってワーク保持プレート16に揺動可能に支持された
ワーク保持プレート本体16aを下方に押圧し、ワーク
Wを定盤12の溝入り研磨布30Aに加圧状態で押し付
けることができる。
【0043】上記のような研磨装置10に研磨剤を供給
しながら摺接することでワークWの面を研磨する。上記
したような溝形状を有する本発明の溝入り研磨布を用い
た研磨装置を用いてワークWを研磨加工することで高平
坦度なワークWを製造することができる。
【0044】
【実施例】以下に実施例をあげて本発明をさらに具体的
に説明するが、これらの実施例は例示的に示されるもの
で限定的に解釈されるべきでないことはいうまでもな
い。
【0045】研磨対象ワークとなる使用ウェーハとして
は、直径200mm(8インチ)シリコン鏡面研磨ウェ
ーハ(1次研磨後のウェーハ)を用いた。この試料ウェ
ーハの面取り面とウェーハ表面のなす角度は160°と
した。この試料ウェーハに対して、図7に示した装置と
同様の研磨装置を用いて研磨加工を行った。基本的な研
磨条件として、研磨圧力:40kPa(400g/cm
2)、相対速度:50m/min、研磨代:1μm、研
磨剤:コロイダルシリカ系研磨剤(pHは無機アルカリ
の添加により10.5に調整)、バッキングパッド:B
P104(富士紡績社製)、研磨布:発泡ウレタン製硬
質研磨布(ショアD硬度:55°)で実施した。以下の
実施例、比較例は特別な記載が無い限りすべて上記条件
で研磨した。
【0046】本発明の溝入り研磨布による研磨加工では
研磨代分布がウェーハ面内で均一なほど好ましい。そこ
で、本発明の溝入り研磨布による研磨加工の効果の評価
方法は、研磨前後のウェーハ形状を静電容量式の平坦度
測定器(ADE社製 ULTRAGAGE 9700)
で測定し、ウェーハ面内での研磨代分布(但し外周2m
m除外)を比較した。
【0047】研磨したウェーハの外周ダレの判断方法を
図8に示した。図8(a)は研磨したウェーハWにおけ
る測定ポイントを示す説明図及び図8(b)は図8
(a)のウェーハ直径線DLに沿って観察した研磨代分
布を示す概略説明図で、縦軸に研磨代〔研磨前後のウェ
ーハ形状(厚さ等)を測定し、同一点における研磨前後
の形状の差を求めた値〕、横軸にウェーハの直径方向を
設定して、ウェーハ断面方向(厚さ方向)の研磨代分布
を示したものである。図8(a)に示すようにウェーハ
直径方向の研磨代部分の測定ポイントを外周縁部に多数
箇所(35点)とり、これを平均した研磨代分布をと
り、外周10mm(外周から中心方向へ10mmの地
点)と外周2mm(外周から中心方向へ2mmの地点)
での研磨代の差を求め、ダレ量とした。つまり、研磨代
分布のウェーハ断面形状〔図8(b)〕を解析し、外周
2〜10mmの範囲でのダレ量を評価した。
【0048】ウェーハ表面のナノトポグラフィーについ
ても評価した。ナノトポグラフィーは、波長が0.1m
mから20mm程度で振幅が数nmから100nm程度
の凹凸のことであり、その評価法としては1辺が0.1
mmから10mm程度の正方形、又は直径が0.1mm
から10mm程度の円形のブロック範囲(この範囲はW
INDOW SIZE等と呼ばれる)の領域で、ウェー
ハ表面の凹凸の高低差(PV;Peak to Val
ley)を評価する。
【0049】このPV値はNanotopograph
y Height等とも呼ばれる。ナノトポグラフィー
としては、特に評価したウェーハ面内に存在する凹凸の
最大値が小さいことが望まれている。ここでは2mmの
正方形で複数のブロック範囲を評価しそのPV値の最大
値を求めた。この値が20nm以下であれば良品とし
た。本実施例ではナノトポグラフィーは、ADE社製N
anomapper(2mm×2mm角のエリア)で測
定した。
【0050】(溝の有無及び溝の断面形状による研磨代
分布について) (実施例1、2及び比較例1、2)溝無し研磨布の場合
と溝入り研磨布の場合及び溝の断面形状の相違による研
磨代分布を確認した。溝入り研磨布の溝パターンは図6
(a)に示したような格子状のパターンとし、溝から溝
へのピッチは20mmのものを用いた。
【0051】研磨布としては、溝幅3mm、深さ0.5
mmのV字型溝の溝入り研磨布(研磨布本体表面と溝側
面のなす角度θpは160°)〔図2(b);実施例
1〕、溝幅2mm、深さ0.5mmのU字型溝(但し、
研磨布本体表面から少なくとも深さ0.2mmよりも浅
い場所における溝側面の接線と研磨布本体表面がなす角
度θtが、160°以上)〔図4(a);実施例2〕、
溝無し研磨布(比較例1)、溝幅2mm、深さ0.5m
mのU字型溝の溝入り研磨布〔図14(a);比較例
2〕を使用した。
【0052】ウェーハ面内での研磨代分布(但し外周2
mm除外)を比較した結果、実施例1では、図9に示す
ように研磨代の分布はウェーハ面内で概ね均一になっ
た。ナノトポグラフィーのPV値の最大値は9nm程度
であった。これによりウェーハはダレることなく研磨さ
れ、またナノトポグラフィーも改善される。実施例2に
ついても、実施例1と同様に研磨代はウェーハ面内で均
一になった。
【0053】比較例1では、研磨剤の回り込みが悪い
為、図10に示すように研磨代の分布はウェーハの中央
部で少なくなる凹形状になっていることがわかり、結果
的にウェーハ形状が凸化する傾向となった。ナノトポグ
ラフィーのPV値の最大値は12nm程度であった。
【0054】比較例2では、図11に示すように研磨代
の分布は、全体的には均一な取り代であったが最外周部
で取り代のバラツキがあった。つまり、前形状を維持す
る傾向であったが、最外周で研磨量が増加し(いわゆる
外周ダレ)、その内側で研磨量の低下(外周ハネ)が見
られた。ナノトポグラフィーのPV値の最大値は13n
m程度であった。
【0055】このように本発明の溝入り研磨布を備えた
研磨装置によってウェーハを研磨加工することにより、
ウェーハ外周部のダレを抑制することができた。
【0056】(溝の角度の影響について) (実施例3、4及び比較例3〜5)研磨布本体表面の形
状は格子状のパターンであり20mmピッチで溝を形成
した。U字型及びV字形の角度の変更を行い研磨した。
溝深さは0.5mmである。溝形状は、それぞれθp=
160°のV字型溝(実施例3)、θp=170°のV
字型溝(実施例4)、θp=90°のU字型溝(図14
(a);比較例3)、θp=120°のV字型溝(比較
例4)、θp=140°のV字型溝(比較例5)であっ
た。
【0057】ウェーハ外周部のダレ量を確認した結果、
実施例3(角度θp=160°)では、外周ダレは見ら
れなかった(外周ダレ量が0.02μm以下であっ
た)。実施例4(角度θp=170°)では、外周ダレ
量は0.05μmであった。ナノトポグラフィーのPV
値の最大値は10±2nm程度であった。
【0058】比較例3(いわゆるU字型溝)では、外周
ダレ量が0.20μm発生した。比較例4(角度θp=
120°)では、外周ダレ量が0.13μm発生した。
比較例5(角度θp=140°)では、外周ダレ量が
0.10μm発生した。ナノトポグラフィーのPV値の
最大値は12±2nm程度であった。
【0059】上述した通り、角度θpが面取り角度θw
よりも小さいと、溝側面とウェーハ外周との当たりが強
くなり、外周ダレ抑制効果は不充分となる。また、角度
θp=170°の場合は、溝深さを0.5mmに設定す
ると溝幅が約5mmと広くなる為、溝内部にウェーハ外
周部が落ち込む現象が発生し、比較例の溝よりは良いも
のの外周ダレがやや悪くなる傾向にある。
【0060】(実施例5、6及び比較例6,7)次に、
U字型溝に面取りを施した場合の例を示す。U字型溝の
エッジ部の面取りを行い、深さ0.2mmよりも浅い部
分において、溝側面の接線と研磨布本体表面がなす角度
θtが、160°(実施例5)、170°(実施例
6)、120°(比較例6)、140°(比較例7)で
ある研磨布を用意した。研磨布本体表面の形状は格子状
のパターンであり20mmピッチで溝を形成した。
【0061】ウェーハ外周部のダレを確認した結果、実
施例5ではダレ無し(ダレ量が0.02μm以下)、実
施例6についてもダレ無し(ダレ量が0.02μm以
下)、比較例6ではダレ量が0.15μm、比較例7で
は、ダレ量が0.10μmであった。ナノトポグラフィ
ーのPV値の最大値は11±2nm程度であった。
【0062】溝側面の接線と研磨布本体表面とのなす角
度θtが面取り角度θwよりも小さいと、ウェーハ外周
と溝側面との当たりを低減する効果が不十分となる。溝
側面の接線と研磨布本体表面とのなす角度θtが面取り
角度θw以上であることが望ましい。
【0063】なお、上記した実施例ではV字型溝、U字
型溝のエッジ部を面取りした例のみを示したが、本発明
の溝入り研磨布の技術思想を取り入れた溝の断面形状で
あれば、上記した各実施例の溝形状に限定されるもので
はない。例えば、図5に示したようなV字型とU字型を
組み合わせた溝形状も同様な効果がある。
【0064】上記のようにウェーハのダレ形状(研磨の
取り代分布の均一性)には溝形状が特に重要であるが、
本発明の溝入り研磨布ではナノトポグラフィーも重要で
ある。ナノトポグラフィーの最大PV値は20nm以下
であれば良好な面状態であるが、上記した実施例及び比
較例ともに15nm以下、特に実施例では10nm前後
とナノトポグラフィーは良好であった。これは硬質な研
磨布を用いているためである。ナノトポグラフィーは研
磨布の硬さにも影響され、硬度が高いほど改善効果が大
きいが、本発明の溝入り研磨布の溝形状が比較的軟質な
研磨布にどの程度効果があるかを確認したので、その結
果を以下に示す。
【0065】(研磨布硬度の効果) (実施例7、8)上記研磨条件のうち研磨布の硬度を代
え研磨した。具体的には研磨布として不織布系研磨布
(ロデール・ニッタ社製Suba600、アスカーC硬
度:約70のもの)を用いた。アスカーC硬度は、スプ
リング硬さ試験機の一種であるアスカーゴム硬度計C型
により測定した値である。なお、不織布系研磨布ではシ
ョア硬さ試験機D型により測定した場合、不織布の空隙
に測定端子(接触子)が刺さってしまうことがある為、
正確な硬さの測定ができないことがある。そこでアスカ
ーC硬度で示した。また、ショアD硬度55の研磨布を
アスカーC硬度で測定した場合、アスカーC硬度はおよ
そ95〜100程度である。従って、アスカーC硬度7
0はショアD硬度にしておよそ30〜50前後の硬さで
ある。
【0066】溝形状としては、幅3mm、深さ0.5m
mのV字型溝〔図2(b)、実施例7〕、幅2mm、深
さ0.5mmの面取りされたU字型溝〔図4(a)、実
施例8〕を有する溝入り研磨布を用いて試料ウェーハに
対する研磨加工を行った。
【0067】研磨したウェーハについてウェーハ外周部
のダレを確認した結果、実施例7(V字型溝)ではダレ
量は0.02μm以下、実施例8(U字型溝)ではダレ
量は0.03μmと良好であった。ナノトポグラフィー
のPV値の最大値は20nm程度であった。
【0068】比較的軟質な不織布系研磨布でも溝の断面
形状によるダレ改善の効果は見られる。ダレの改善には
本発明の溝入り研磨布の溝形状が有効である事がわか
る。しかし、軟質な研磨布では硬質研磨布使用時に見ら
れた程の効果はなく、またナノトポグフィーのPV値も
全体的に大きくなってしまうため、本発明の溝入り研磨
布において、硬質の研磨布、特にショアD硬度で50以
上の研磨布に適用すると特に好適である。
【0069】
【発明の効果】以上述べたごとく、本発明の溝入研磨布
を用いた研磨装置により、ワーク、特に半導体ウェーハ
を研磨することにより、ウェーハ製造工程においてはワ
ークの外周ダレを改善し、またナノトポロジーレベルを
改善した研磨を行う事ができ、さらに、デバイス作製工
程においてもワークの外周ダレを引き起こすことなく段
差修正を行うことができる。特に硬質な研磨布を適用し
た本発明の溝入研磨布を用いてウェーハを研磨するとダ
レがほとんどなく、ナノトポグラフィーの最大PV値も
たいへん小さな研磨ウェーハを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のV字型溝を有する溝入り研磨布の一
例を示す要部断面説明図である。
【図2】 図1のV字型溝の種々の変形例を示す要部断
面説明図で、(a)は第1変形例、(b)は第2変形例
及び(c)は第3変形例をそれぞれ示す。
【図3】 本発明のU字型溝を有する溝入り研磨布の一
例を示す要部断面説明図で、(a)は全体図及び(b)
は(a)の矢視円A部分の拡大図である。
【図4】 図3のU字型溝の種々の変形例を示す要部断
面説明図で、(a)は第1変形例及び(b)は第2変形
例である。
【図5】 本発明のV字型とU字型とを組み合わせた形
状の溝を有する溝入り研磨布における溝形状の種々の変
形例を示す要部断面説明図で、(a)は第1変形例、
(b)は第2変形例及び(c)は第3変形例をそれぞれ
示す。
【図6】 本発明の溝入り研磨布の全体平面図で、
(a)は第1の溝パターン、(b)は第2の溝パターン
及び(c)は第3の溝パターンをそれぞれ示す。
【図7】 図7は本発明の研磨装置の一例を示す断面的
説明図で、(a)は全体図及び(b)は研磨ヘッドの摘
示拡大図である。
【図8】 実施例及び比較例における研磨ウェーハの外
周ダレの判断方法を示す説明図で、(a)は測定ポイン
トを示すウェーハの上面図及び(b)は(a)の直径線
に沿って観察した研磨代分布を示す概略説明図で、縦軸
に研磨代及び横軸にウェーハの直径方向を設定して、ウ
ェーハ断面方向の研磨代分布を示すものである。
【図9】 実施例1におけるウェーハ面内の研磨代分布
を示すグラフである。
【図10】 比較例1におけるウェーハ面内の研磨代分
布を示すグラフである。
【図11】 比較例2におけるウェーハ面内の研磨代分
布を示すグラフである。
【図12】 ワークの面取り角度を示す説明図である。
【図13】 従来の研磨布を示す要部断面説明図で、
(a)は溝無し研磨布及び(b)は溝入り研磨布をそれ
ぞれ示す。
【図14】 従来の溝入研磨布の溝形状を示す要部断面
説明図で、(a)はU字型溝及び(b)はV字型溝をそ
れぞれ示す。
【符号の説明】
10:研磨装置、12:研磨定盤、14:研磨ヘッド、
15:回転軸、16:ワーク保持プレート、16a:ワ
ーク保持プレート本体、17:リテーナリング、18:
研磨剤供給管、19:バッキングパッド、21:空気供
給路、22:回転軸、23:エアバッグ加圧領域、2
7:エアバッグゴムシート、29:溝無し研磨布、3
0,31A,31B:従来の溝入り研磨布、30A〜3
0M:本発明の溝入り研磨布、D,d:溝深さ、E:溝
幅、G,UG,VG,VUG:溝、G1,UG1,VG
1:溝側面、L,LS:接線、P:研磨布本体、P1:
研磨布本体表面、UG2:凹部、W:ワーク(ウェー
ハ)。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 研磨布本体の表面に形成された溝を有し
    かつワークの研磨処理に用いられる溝入り研磨布におい
    て、前記研磨布本体の表面と前記溝の側面とのなす角度
    が、ワークの面取り角度以上であるようにしたことを特
    徴とする溝入り研磨布。
  2. 【請求項2】 研磨布本体の表面に形成された溝を有し
    かつワークの研磨処理に用いられる溝入り研磨布におい
    て、前記研磨布本体の表面から少なくとも深さ0.2m
    mより浅い場所における溝の側面の断面形状が直線状で
    あり、該研磨布本体の表面と該溝の側面とのなす角度
    が、ワークの面取り角度以上であるようにしたことを特
    徴とする溝入り研磨布。
  3. 【請求項3】 前記溝の断面形状がV字型であることを
    特徴とする請求項1又は2記載の溝入り研磨布。
  4. 【請求項4】 前記研磨布本体の表面と前記溝の側面と
    のなす角度が、160°以上であることを特徴とする請
    求項1〜3のいずれか1項記載の溝入り研磨布。
  5. 【請求項5】 研磨布本体の表面に形成された溝を有し
    かつワークの研磨処理に用いられる溝入り研磨布におい
    て、前記研磨布本体の表面から少なくとも深さ0.2m
    mより浅い場所における溝の側面の断面形状が曲線状で
    あり、該研磨布本体の表面と該溝の側面の接線とのなす
    角度が、ワークの面取り角度以上であるようにしたこと
    を特徴とする溝入り研磨布。
  6. 【請求項6】 前記溝の断面形状がU字型であることを
    特徴とする請求項5記載の溝入り研磨布。
  7. 【請求項7】 前記研磨布本体の表面と前記溝の側面の
    接線とのなす角度が、160°以上であることを特徴と
    する請求項5又は6記載の溝入り研磨布。
  8. 【請求項8】 前記溝の中央部に研磨剤滞溜調節用の凹
    部を設けたことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1
    項記載の溝入り研磨布。
  9. 【請求項9】 前記研磨布本体の硬度がショアD硬度で
    50以上であることを特徴とする請求項1〜8のいずれ
    か1項記載の溝入り研磨布。
  10. 【請求項10】 ワーク保持プレートに保持されたワー
    クを研磨定盤に貼付された研磨布に所定の研磨荷重で押
    し付けることによって、該ワークの片面に研磨加工を施
    すワークの研磨方法であって、前記研磨布として請求項
    1〜9のいずれか1項記載の溝入り研磨布を用いること
    を特徴とするワークの研磨方法。
  11. 【請求項11】 研磨ヘッドを構成するワーク保持プレ
    ートに保持されたワークを、研磨定盤に貼付された研磨
    布に、所定の研磨荷重で押し付けることによって、該ワ
    ークの片面に研磨加工を施すワークの研磨装置であっ
    て、前記研磨布として請求項1〜9のいずれか1項記載
    の研磨布を用いることを特徴とするワークの研磨装置。
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