JP2003163146A - 半導体製造・検査装置用セラミック基板 - Google Patents

半導体製造・検査装置用セラミック基板

Info

Publication number
JP2003163146A
JP2003163146A JP2002205644A JP2002205644A JP2003163146A JP 2003163146 A JP2003163146 A JP 2003163146A JP 2002205644 A JP2002205644 A JP 2002205644A JP 2002205644 A JP2002205644 A JP 2002205644A JP 2003163146 A JP2003163146 A JP 2003163146A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ceramic substrate
heating element
substrate
ceramic
conductive
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002205644A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasutaka Ito
康隆 伊藤
Masakazu Furukawa
正和 古川
Yasuji Hiramatsu
靖二 平松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ibiden Co Ltd
Original Assignee
Ibiden Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from PCT/JP1999/003086 external-priority patent/WO2000076273A1/ja
Application filed by Ibiden Co Ltd filed Critical Ibiden Co Ltd
Priority to JP2002205644A priority Critical patent/JP2003163146A/ja
Publication of JP2003163146A publication Critical patent/JP2003163146A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)
  • Surface Heating Bodies (AREA)
  • Resistance Heating (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】昇降温特性と吸着能力との優れると共に、基板
に埋設した導電体と外部端子との接続信頼性に優れたセ
ラミック基板を提供すること。 【解決手段】絶縁性セラミック基板の内部に導電体が埋
設され、基板表面から前記埋設導電体に向けて袋孔が設
けられ、かつその袋孔を介して外部端子を取付けるよう
にしてなるセラミック基板において、前記袋孔内壁面の
少なくとも一部に導電層が設けられ、かつその導電層の
部分を介して前記導電体と外部端子とを電気的に接続す
るようにしてなる半導体製造・検査装置用セラミック基
板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体製品の製造
装置や検査装置に用いられるセラミック基板に関し、と
くに半導体製品を乾燥するために用いられるホットプレ
ート (ヒータ) やサセプタあるいは静電チャックやウエ
ハプローバに用いて有用なセラミック基板についての提
案である。
【0002】
【従来の技術】半導体製品に設けられている集積回路等
は、シリコンウエハー上にエッチングレジストとして感
光性樹脂を塗布したのち、エッチングすることにより形
成されるのが普通である。この場合、シリコンウエハー
の表面に塗布された前記感光性樹脂は、スピンコーター
などにより塗布されていため、塗布後に乾燥する必要が
ある。その乾燥処理は、感光性樹脂を塗布したシリコン
ウエハーをホットプレートの上に載置して加熱すること
により行われる。従来、このようなホットプレート,即
ちヒータとしては、金属板 (アルミニウム板) からなる
基板の裏面に発熱体を配線したものなどが用いられてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
金属製基板からなるヒータを半導体製品の乾燥に用いた
場合、次のような問題があった。それは、ヒータの基板
が金属製であることから、基板の厚みを15mm以上に厚
くしなければならない。なぜなら、薄い金属製基板で
は、加熱に起因する熱膨張により、そりや歪みが発生し
てしまい、この基板上に載置されるウエハーが破損した
り傾いたりしてしまうからである。しかも、従来のヒー
タは厚みがあるため重量が大きく、かさばるという問題
もあった。
【0004】また、基板に取付けた発熱体に印加する電
圧や電流量を変えることにより、ヒータの加熱温度を制
御する場合、基板の厚みが大きいと、ヒータ基板の温度
が電圧や電流量の変動に迅速に追従せず、基板の温度制
御特性が悪いという問題点もあった。
【0005】このような問題に対し、従来、特開平9−
306642号公報や、特開平4−324286号公報
では、ALN基板を利用したセラミックヒータが提案さ
れている。しかしながら、これらの公報に開示されてい
る従来技術では、ヒータの使用中に発熱体、外部端子、
セラミックそれぞれの熱膨張率差等に起因して発生する
応力により、外部端子と発熱体とが絶縁してしまうとい
う問題があった。
【0006】そこで本発明の目的は、昇降温特性と吸着
能力との優れると共に、基板に埋設した導電体と外部端
子との接続信頼性に優れたセラミック基板を提供するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような課題に対し、
その克服手段として本発明では、次のような要旨構成に
かかるセラミック基板を提案する。即ち、本発明は、セ
ラミック基板の内部に導電体が埋設され、基板表面から
前記埋設導電体に向けて袋孔が設けられ、かつその袋孔
を介して外部端子を取付けるようにしてなるセラミック
基板において、前記袋孔内壁面の少なくとも一部に導電
層が設けられ、かつその導電層の部分を介して前記導電
体と外部端子とを電気的に接続するようにしてなる半導
体製造・検査装置用セラミック基板である。
【0008】本発明にかかる上記セラミック基板におい
て、前記導電体に接して導電性接続パッドが設けられて
いると共に、その接続パッド部に向けて前記袋孔が設け
られていることが好ましく、かかる袋孔の外周には、3
個以上からなる導電性支持部材を設け、この導電性支持
部材の少なくともその一部を袋孔の内壁面に露出させる
ことにより、該袋孔内壁面の少なくとも一部に導電層を
形成したものが好ましい。なお、前記外部端子は、前記
袋孔内に充填されるろう材を介して導電体または導電性
接続パッドと電気的に接続することが好ましい。また、
本発明においては、前記導電体が、ヒータ用,サセプタ
用の発熱体、静電チャック用,ウエハプローバ用の電極
であることが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明にかかるセラミック基板
は、ホットプレート,即ちヒータの他、サセプタや静電
チャック,ウエハプローバ用の基板となるものである
が、以下はホットプレート,即ちセラミックヒータの例
で説明する。さて、そのセラミックヒータは、セラミッ
ク製の板状体, 即ちセラミック基板の部分が、絶縁性の
窒化物セラミックまたは炭化物セラミックからなり、そ
して、この基板には、断面形状が扁平である板状の導電
体、例えばヒータの場合にあっては発熱体を、該セラミ
ック基板の内部の、厚み中心から基板厚さ方向に偏芯し
た位置に埋設し、しかも発熱体からの距離が遠い側にあ
る面を作業面、例えばヒータの場合にあっては加熱面と
したものである。
【0010】さらに、本発明でセラミックヒータとして
利用する場合では、該基板内に埋設される発熱体と外部
端子とを電気的に接続するための手段として、該基板に
直接または接続パッド(スルーホール)を介して袋孔
(端子ピン挿入用のピン立てホール) を形成し、この袋
孔内に前記外部端子を嵌め入れることにより、孔底にあ
る前記発熱体と直接に、もしくは接続パッドを介して間
接的に電気的な接続を行うようにしたセラミック基板で
ある。本発明ではとくに、前記袋孔内壁面の少なくとも
一部を導電層にて構成することにより、この導電層の部
分を介して導電性接続パッドを用いなくとも前記発熱体
と外部端子との電気的な接続ができるようにしたことが
特徴である。
【0011】前記袋孔の内壁面に形成される前記導電層
の役割は、発熱体 (あるいは導電性接続パッド) と外部
端子との確実な電気的接続を果たすために有効であり、
とくに外部端子と発熱体 (あるいは接続パッド) とが何
らかの理由によって接続が破壊されるようなことがあっ
ても、該袋孔内壁面に形成した導電層を介して電気的に
確実な接続が確保できるようにすることにある。そのた
めに、本発明では、該袋孔のまわりに、少なくとも3個
の導電層を設け、これらの導電層の少なくとも一部がピ
ンホール内壁面に露出し、挿入される端子ピンと接触す
るようになることが望ましい。そして、このことは、外
部端子と導電層との接触面積を大きくすればするほど望
ましいと言える。
【0012】また、かかるセラミックヒータについて
は、この袋孔中に外部端子の一端部を挿入して支持する
ようにしているため、該外部端子 (ピン) がガタつか
ず、また、外部端子が接続パッドを介し、かつこの接続
パッドに形成された円筒状の袋孔を介して発熱体に接続
されるようにしているため、たとえ外部端子に力が加わ
っても該接続パッドや袋孔に応力の集中が起こらず、力
を均等に分散させることができる。従って、埋設発熱体
やセラミック基板自体にクラックが発生するのを阻止で
き、また、外部端子の脱落防止に有効に作用する。
【0013】なお、前記導電性接続パッドは、発熱体が
基板厚み方向に複数層にわたって設けられる場合に、上
下にわたるこれらの発熱体相互の間を接続するスルーホ
ール、あるいは発熱体と静電チャックとの間を接続する
ためのスルーホールとして機能するようにしてもよい。
【0014】かかるセラミックヒータにおいて基板は、
セラミック製の板状体, 即ちセラミック基板が、絶縁性
の窒化物セラミックまたは炭化物セラミックからなり、
そして、このセラミック基板中には、アスペクト比が1
0〜5000の扁平形状をなす板状の発熱体を埋設した
構成のものが用いられる。このセラミック基板は、0.
5〜5mm程度の厚みのものがよい。薄すぎると破損し
やすくなるからである。
【0015】本発明において、前記セラミック基板とし
て、絶縁性の窒化物セラミックまたは炭化物セラミック
を用いる理由は、これらのセラミックは熱膨張係数が金
属よりも小さく、薄くしても加熱により反ったり、歪ん
だりしないからである。その結果、本発明では基板を薄
くて軽いものにすることができる。また、このようなセ
ラミック基板は、熱伝導率が高く、また基板自体も薄い
ため、該セラミック基板の表面温度が、発熱体の温度変
化に迅速に応答しやすいという特性がある。即ち、該セ
ラミック基板内に埋設した発熱体の電圧、電流量を変え
ると、その変化が速やかに基板加熱面の温度変化として
表われるので、温度制御特性ならびに昇降温特性に優れ
るということができる。
【0016】なお、前記窒化物セラミックとしては、金
属窒化物セラミック、例えば、窒化アルミニウム、窒化
けい素、窒化ほう素、窒化チタンから選ばれる少なくと
も1種以上を用いることが望ましい。また、炭化物セラ
ミックとしては、金属炭化物セラミック、例えば、炭化
けい素、炭化ジルコニウム、炭化チタン、炭化タンタ
ル、炭化タングステンから選ばれる少なくとも1種以上
のものを用いることが望ましい。これらのセラミックの
中で窒化アルミニウムが最も好適である。熱伝導率が1
80W/m・Kと最も高いからである。
【0017】次に、前記セラミックヒータは、断面形状
が扁平である板状の発熱体を基板内部に埋設すると共
に、その埋設位置が基板の中心からその厚さ方向に偏芯
した位置に埋設され、そして発熱体からの距離が遠い側
にある面を作業面 (加熱面) として構成したものであ
る。このような構成を採用したセラミックヒータについ
ては、熱の伝搬がセラミック基板全体に均一に拡散しや
すく、たとえば従来のように加熱面に発熱体のパターン
がそのまま投影されて不均一な温度分布が発生するよう
なことがなくなる。即ち、加熱面の温度分布を均一にす
ることができる。
【0018】かかる発熱体の形状は、上述したように断
面アスペクト比 (発熱体の幅/発熱体の厚さ) で10〜
5000の範囲を示すような扁平形状のものが望まし
い。このような形状のものは、断面が真円形状のものや
断面が正方形に近い形状をしたものよりも、加熱面の温
度分布を均一なものにしやすいという特徴がある。即
ち、発熱体の断面アスペクト比が10未満では、発熱体
からの上方向 (ウエハー加熱面方向) への熱伝搬に対し
側面方向 (セラミック基板の側面方向) への無駄な熱伝
搬が大きくなってしまい、しかも発熱体の配線形に類似
した温度分布を示すようになる。一方、アスペクト比が
5000を越えると、発熱体の中心付近に熱の蓄積が起
こって、やはり偏った温度分布が発生してしまい、板面
温度の均一性が確保できなくなる。
【0019】より好ましいアスペクト比は100〜30
00である。即ち、アスペクト比が100未満では、発
熱体がクラックの起点となりやすく、一方、3000を
越えると製造時のグリーンシート間の焼結を阻害してグ
リーンシート間に界面ができ、これが起点となってクラ
ックが生じるからである。なお、こうしたアスペクト比
をもつ発熱体の場合、セラミック基板の耐衝撃温度ΔT
(水中投下でクラックや剥離が発生する温度) を150
℃以上にする上でも有効に作用する。
【0020】また、かかるセラミックヒータの場合は、
前記発熱体を基板の厚み中心からその厚さ方向に偏った
位置に埋設すると共に、その発熱体から遠い側にある面
を作業面 (加熱面) として構成されたものである。この
ように構成する理由は、熱の伝搬がヒータ板全般に容易
に拡散しやすく、加熱面に発熱体のパターンに類似した
温度分布が発生するのを防止する上で効果があり、加熱
面の温度分布を均一なものとすることができるからであ
る。即ち、その位置としては、基板の一方の面 (加熱
面) から50%を越え、99%まで偏った位置に埋設す
ることが望ましい。50%以下だと、加熱面に近すぎて
発熱体2のパターンに類似した温度分布が発生してしま
い、逆に、99%を越えると基板1自体にそりが発生し
て、ウエハーを破損するからである。
【0021】前記発熱体2は、具体的には図1, 図2に
示すように、セラミック基板1全の温度を均一にする上
で、たとえば同心円状の配線パターンとすることが好ま
しく、その厚さは、前記アスペクト比の範囲内におい
て、1〜50μm、幅は0.3〜20mmの扁平な板状に
することが好ましい。そして、上記範囲内であれば、断
線等を防止する目的で発熱体の相対的な厚みを厚くする
ことは可能である。厚さ、幅をこのように限定する意味
は、抵抗値を制御する上で、この範囲が最も実用的だか
らである。また、この発熱体2の構造 (厚さ, 幅) を上
記のように限定する他の理由は、発熱体自体の幅を拡げ
る必要があることに対応している。即ち、発熱体2を基
板1の内部に埋設した場合、加熱面1aと発熱体2との
距離が短くなると表面の温度均一性が低下するため、幅
広にすることが有効になるからである。
【0022】なお、発熱体2を基板内部に設けると、基
板材料である窒化物セラミック等との密着性をあまり考
慮する必要がなくなるので、W,Moなどの高融点金
属、WやMoなどの炭化物をも使用することができるよう
になり、ひいては抵抗値を高くすることができる。な
お、抵抗値は、発熱体2を薄く、細くするほど大きくな
る。
【0023】この発熱体2は、扁平な板状体である限
り、断面が方形、楕円、紡錘、蒲鉾形状のいずれでもよ
い。扁平な板状体を採用した理由は、内部に発熱体を設
ける場合は、扁平形状の方が加熱面に向かって放熱しや
すいため、加熱面の偏った温度分布ができにくいからで
ある。なお、発熱体の断面が扁平でも螺旋コイル形状の
ものは断面が円形状と同じ熱伝搬効果を示すので本発明
には含まない。
【0024】発熱体2は、基板1厚み方向に複数層にわ
たって配設してもよい。この場合は、各層のパターン
は、平面からみて、相互に補完するような位置に埋設さ
れることが好ましく、加熱面のどこかが必ずいずれかの
層のパターンがカバーしているような状態に埋設される
ようにする。例えば、互いに千鳥模様の如き配置になっ
ている構造である。なお、この発熱体2は基板1の内部
に埋設される限りにおいてその一部が表面に露出するよ
うな状態にしてもよい。
【0025】本発明において、前記発熱体を基板1の所
定の位置に埋設する方法としては、金属粒子等を含む導
電ペーストを積層するグリーンシートの1つに、塗布、
印刷することなどによって形成することができる。その
導電ペーストは、導電性を確保するための金属粒子また
は導電性セラミックの他、樹脂、溶剤、増粘剤などを含
むものが一般的である。金属粒子としては、タングステ
ン、モリブデンから選ばれる少なくとも1種以上がよ
い。これらの金属は比較的酸化しにくく、発熱するに十
分な抵抗値を有するからである。また、導電性セラミッ
クとしては、W、Moの炭化物から選ばれる少なくとも1
種以上を使用することができる。
【0026】これら金属粒子あるいは導電性セラミック
の粒径は、0.1〜100μmであることが望ましい。
微細すぎると酸化しやすく、大きすぎると焼結しにくく
なり、抵抗値が大きくなるからである。
【0027】導電ペーストに使用される樹脂としては、
エポキシ樹脂、フェノール樹脂などがよい。また、溶剤
としては、イソプロピルアルコールなどが使用される。
増粘剤としては、セルロースなどが挙げられる。
【0028】なお、本発明では、発熱体をセラミック基
板内部に形成するので、発熱体表面が酸化されることが
ない。このため、該発熱体表面を酸化防止剤などで被覆
する必要はない。
【0029】本発明では、セラミック基板1の内部に発
熱体2を埋設することになるが、この場合、外部の端子
と接続するために、上述したように、セラミック基板1
の表面から発熱体2に向けてピンホール5を穿孔するこ
とを基本とするが、それに加えて、該発熱体2に接して
接続パッド4を設け、この接続パッド4を介して外部端
子3と接続するようにしてもよい。即ち、この接続パッ
ド4は、該基板1の加熱面とは反対側にある表面から発
熱体2に向けて開口したスルーホール (ビアホール) 中
に、タングステンペーストを充填することにより形成す
ることができる。この接続パッド4の直径は、0.1〜
10mmの大きさにすることが好ましい。つまり、接続
パッド4の大きさがこの程度であれば、断線を防止しつ
つ、クラックや歪みを防止する上で効果的だからであ
る。かかる接続パッド4と外部端子ピン3との接続は、
前記接続パッド4に設けた開口(ピンホール)5内にろ
う材を充填すると同時に前記ピン3と共に挿入すること
により行う。そのろう材としては、Au−Ni合金が望
ましい。Au−Ni合金は、タングステンとの密着性に
優れるからである。このAu/Ni合金の比率は81.5〜
82.5Au/18.5〜17.5Niのものが望ましい。また、このA
u−Ni合金層の厚さは、接続を確保するために 0.1〜
50μm程度にすることが望ましい。
【0030】本発明では、必要に応じてセラミック基板
1には熱電対6を埋め込んでおくことができる。熱電対
により該セラミック基板1の温度を測定し、そのデータ
をもとに電圧、電流量を変えて、該基板の温度を制御す
ることができるからである。
【0031】本発明のセラミックヒータの使用形態にお
いては、図2に示すように、セラミック基板1に貫通孔
7を複数設け、その貫通孔7に支持ピン8を挿通し、そ
のピン8頂部に基板1の加熱面に対向させて半導体ウエ
ハー9を支持した状態で加熱乾燥する。なお、この使用
形態については、支持ピン8を上下動させて半導体ウエ
ハー9を図示しない搬送機に渡したり、搬送機から半導
体ウエハー9を受け取ったりすることもできる。
【0032】次に、上記セラミックヒータの製造方法に
ついて説明する。 (1) 窒化物セラミック、炭化物セラミックなどのセラミ
ックの粉体をバインダーおよび溶剤と混合してグリーン
シート (生成形体) を得る工程:この工程の処理におい
て、かかるセラミック粉体としては窒化アルミニウム、
炭化けい素などを使用でき、必要に応じてイットリアな
どの焼結助剤などを加えてもよい。また、バインダとし
ては、アクリル系バインダ、エチルセルロース、ブチル
セロソルブ、ポリビニラールから選ばれる少なくとも1
種以上が望ましい。さらに、溶媒としては、α−テルピ
オーネ、グリコールから選ばれる少なくとも1種以上が
望ましい。これらを混合して得られるペーストを、ドク
ターブレード法でシート状に成形してグリーンシートを
製造する。前記グリーンシートに、シリコンウエハー用
の支持ピン8を挿通するための貫通孔7や熱電対を埋め
込む凹部11を開口しておくことができる。これらの貫
通孔7や凹部11は、パンチング法などを適用して形成
することができる。グリーンシートの厚さは、0.1〜
5mm程度がよい。
【0033】(2) グリーンシートに発熱体となる導電ペ
ーストを印刷する工程:この工程の処理において、前記
グリーンシート上の発熱体形成部分に金属ペーストある
いは導電性セラミックの如きからなる導電性ペーストを
塗布しまたは印刷する。これらの導電性ペースト中には
金属粒子あるいは導電性セラミック粒子が含まれてお
り、このような金属粒子としてはタングステンまたはモ
リブデンが、また導電性セラミック粒子としてはタング
ステンまたはモリブデンの炭化物が最適である。酸化し
にくく熱伝導率が低下しにくいからである。タングステ
ン粒子またはモリブデン粒子の平均粒子径は0.1〜5
μmがよい。大きすぎても小さすぎてもペーストを印刷
しにくいからである。このようなペーストとしては、金
属粒子または導電性セラミック粒子85〜97重量部、
アクリル系、エチルセルロース、ブチルセロソルブ、ポ
リビニラールから選ばれる少なくとも1種以上のバイン
ダー1.5〜10重量部、α−テルピオーネ、グリコー
ルから選ばれる少なくとも1種以上の溶媒を1.5〜1
0重量部混合して調整したタングステンペーストまたは
モリブデンペーストが最適である。
【0034】(3) 工程(2) で得られた発熱体2用の導電
ペースト印刷グリーンシートと、工程(1) と同様の工程
で得られたペーストを印刷していないグリーンシートと
を各々少なくとも1枚以上積層する工程:この工程にお
いて、2種類のグリーンシートを各1層以上積層する場
合は、(2) のペーストつきグリーンシートの上側 (加熱
面側の意味) に積層されるグリーンシートの数を、下側
に積層される(1) のグリーンシートの数よりも少なくし
て、発熱体2の埋設位置を厚さ方向に偏芯させることが
重要である。具体的には、上側に20〜50枚、下側に
5〜20枚を積層する。
【0035】(4) 上記のようにして得られたグリーンシ
ート積層材に対し、袋孔と導電性支持部材とを形成する
工程:この工程は、セラミック基板1の非加熱側の表面
から、前記発熱体2に向けて孔穿けすることにより、袋
孔5を形成する。この袋孔5はまた、前記発熱体2に隣
接して設けられた接続パッド4部を孔穿けすることによ
って形成してもよい。かかる袋孔4の内壁面の少なくと
もその一部は発熱体2につながる導電体にて構成する。
例えばこの袋孔の外まわりの少なくとも3か所に、図4
に示すような導電性支部材12を等間隔に設ける。そし
て、これらの導電性支持部材12を袋孔4の内壁面に露
出させ、この袋孔5に挿入される外部端子接続用ピン3
との電気的な接続がこの導電性支持部材12を介して行
われるように構成する。
【0036】(5) 上記グリーンシート積層体を加熱加圧
してグリーンシートおよび導電ペーストを焼結し、セラ
ミック基板、発熱体ならびに接続パッドを形成する工
程:この工程において、加熱の温度は、1000〜20
00℃で、加圧は100〜200kg/cm2で不活性ガス
雰囲気下で行う。不活性ガスとしては、アルゴン、窒素
などを使用できる。
【0037】(6) 最後に、発熱体2に接して直接設けら
れた袋孔5、または接続パッド4部に設けられた袋孔5
に、ろう材としてはんだペーストを印刷した後、外部端
子接続用ピン3を挿入したのち、加熱して前記ペ−スト
をリフローする。加熱温度は200〜500℃が好適で
ある。さらに、必要に応じて凹部11に熱電対6を埋め
込むことができる。なお、上述したセラミックヒータに
おいては、ウエハー加熱面と発熱体との間に静電チャッ
ク電極 (図示を省略) を埋設してもよい。
【0038】以上、半導体製造・検査装置用セラミック
基板として、ホットプレート (ヒータ) を例にとって説
明した。本発明の他の実施形態としては、上記セラミッ
クヒータのほかに、例えば、静電チャックやウエハプロ
ーバ、サセプタ等が挙げられる。例えば、半導体製造・
検査装置を構成するセラミック基板の内部に埋設する前
記導電体として、静電電極を埋設する場合には、静電チ
ャック101 として機能する。その導電体としての静電電
極に用いられる導電ペースト等は、上述したセラミック
ヒータのものと同一のものが用いられる。
【0039】図5は、静電チャックとして用いられるセ
ラミック基板を模式的に示す縦断面図である。この静電
チャック用のセラミック基板では、セラミック基板1の
内部にチャック正負電極層52、53が埋設され、それ
ぞれスルーホール56,57と接続され、その電極上に
セラミック誘電体膜54が形成されている。
【0040】一方、セラミック基板1の内部には、抵抗
発熱体55とスルーホール58とが設けられ、シリコン
ウエハ等の被加熱物半導体製品9を加熱することができ
るようになっている。なお、セラミック基板1には、必
要に応じて、RF電極を埋設してもよい。本発明にかか
るセラミック基板が静電チャックに用いられると、導電
体,即ち電極配置が優れているため、ウエハー等の吸着
特性が頗る良好である。
【0041】次に、本発明にかかる半導体製造・検査装
置用セラミック基板はまた、その表面に、チャックトッ
プ導体層を設け、内部の導電体として、ガード電極やグ
ランド電極を設けた場合には、ウエハプローバ102 とし
て機能するものが得られる。
【0042】図6は、ウエハプローバを構成するセラミ
ック基板の一実施形態を模式的に示した断面図である。
このウエハプローバでは、平面視円形状のセラミック基
板1の表面に、同心円形状の溝62が形成されるととも
に、この溝62の一部にシリコンウエハを吸引するため
の複数の吸引孔63が設けられており、上記溝62を含
むセラミック基板1の大部分にシリコンウエハの電極と
接続するためのチャックトップ導体層64が円形状に形
成されている。
【0043】一方、該セラミック基板1内の前記チャッ
クトップ導体層64とは反対側の面に近い位置には、シ
リコンウエハの温度をコントロールするために、平面視
同心円形状に配設される抵抗発熱体65が埋設されてい
る。この抵抗発熱体65の両端には、スルーホール66
を介して外部端子が接続、固定されている。
【0044】また、この実施形態においては、該セラミ
ック基板1の内部には、その他にストレイキャパシタや
ノイズを除去するために格子形状のガード電極67とグ
ランド電極68とが設けられている。このようなウエハ
プローバ102 では、セラミック基板1の上に集積回路が
形成されたシリコンウエハを載置した後、このシリコン
ウエハにテスタピンを持つプローブカードを押しつけ、
加熱、冷却しながら電圧を印加して導通テストを行うこ
とができるが、吸着特性に優れることから、検査工程に
おける処理能力の向上を図る上で有効である。
【0045】
【実施例】実施例1 (セラミックヒータ) (1) 窒化アルミニウム粉末 (トクヤマ製、平均粒径1.1
μm) 100 重量部、イットリア (酸化イットリウムのこ
と、平均粒径 0.4μm) 4重量部、アクリルバインダー
11.5重量部、分散剤 0.5重量部および1−ブタノールお
よびエタノールからなるアルコール53重量部を混合した
組成物を、ドクターブレードによって厚さ0.47mm のグ
リーンシートを得た。 (2) 前記グリーンシートを80℃で5時間乾燥させた後、
発熱体2を形成するグリーンシートに、下記導電性ペー
ストAをスクリーン印刷法を用いてパターンを描いて印
刷した。印刷パターンは図1のような同心円とした。 (3) 発熱体2を形成するタングステンペ−ストを印刷し
たグリーンシートを中心とし、その上側(加熱面側)
に、発熱体2形成用導電ペーストAを印刷していないグ
リーンシートを上側 (加熱面側) に37枚、その反対の下
側に13枚を重ね合わせ、 130℃、80kg/cm2の圧力で積
層した。 導電性ペ−ストA:平均粒子径1μmのタングステン
カーバイド粒子100 重量部、アクリル系バインダー3.0
重量部、α−テルピオーネ溶媒を3.5 重量部、分散剤0.
3 重量部を混合して導電性ペーストAとした。 導電性ペ−ストB:平均粒子径3μmのタングステン
粒子 100重量部、アクリル系バインダー 1.9重量部、α
−テルピオーネ溶媒を3.7 重量部、分散剤0.2 重量部を
混合して導電性ペーストBを調整とした。 (4) 前記グリーンシートの積層体を窒素ガス中で600 ℃
で5時間脱脂し、1890℃、圧力150 kg/cm2で3時間ホ
ットプレスし、厚さ3mmの窒化アルミニウム板状体を得
た。これを直径230 mmの円状に切り出して内部に厚さ6
μm、幅10mmの発熱体を有するセラミック製の板状体と
した (図3(a))。 (5) (4) で得た板状体を、ダイアモンド砥石で研磨した
後、ダイアモンド砥石で穴穿けして熱電対6用の凹部11
を設けると共に、パンチングにて直径1.8 mm、3.0 mm、
5.0 mmの半導体ウエハー支持ピン8を挿入するための貫
通孔7 (図2) 、および発熱体2と外部端子接続用ピン
3とを接続するための袋孔5を設けた。(図3(b))。 (6) さらに、この袋孔5の内壁面の一部をえぐり取っ
て、図4に示すような3個の凹部を形成し、前記導電性
ペ−ストBを印刷充填して導電性支持部材12を形成
し、前記袋孔5にNi−Au合金からなるろう材を用い、70
0 ℃で加熱リフローしてコバール製の外部端子接続用ピ
ン3を固着した(図3(c) )。なお、前記端子ピン3の
接続は、接続信頼性を確保のため、前記導電性支持部材
12で支持するような構造とした。 (7) 温度抑制のための複数の熱電対6を凹部に埋め込
み、ヒータ100 を得た(図3(d) )。
【0046】実施例2 (炭化けい素セラミック板製ヒ
ータ) 実施例1と基本的に同様であるが、平均粒径1.0 μmの
炭化けい素粉末100 重量部、アクリルバインダー11.5重
量部、分散剤 0.5重量部、および1−ブタノールおよび
エタノールからなるアルコール53重量部を混合した組成
物を、ドクターブレードで形成して厚さ0.50mmのグリー
ンシートを得た。焼結温度を1900℃とし、セラミックヒ
ータを形成した。
【0047】比較例1 基本的には実施例1と同様であるが、袋孔の内壁にタン
グステンペーストを充填しなかった。本発明に適合する
実施例とその比較例に当たるヒータについて、室温〜6
00℃の昇降温試験を1000回行った後の、4個所の
端子ピンの電気的絶縁の有無を調べた。その結果を表1
に示すが、実施例では絶縁した個所は全く無かったが、
比較例では1個所が絶縁していた。
【0048】
【表1】
【0049】実施例3 (静電チャック) (1) 窒化アルミニウム粉末(トクヤマ社製、平均粒径1.
1 μm)100 重量部、イットリア(平均粒径:0.4 μ
m)4重量部、アクリルバインダ11.5重量部、分散剤0.
5 重量部および1−ブタノールとエタノールとからなる
アルコール53重量部を混合したペーストを用い、ドクタ
ーブレード法による成形を行って、厚さ0.47mmのグリー
ンシートを得た。 (2) 次に、このグリーンシートを80℃で5時間乾燥さ
せた後、パンチングにより直径1.8 mm、3.0 mm、5.0 mm
の半導体ウエハ支持ピンを挿通する貫通孔となる部分、
外部端子と接続するためのスルーホールとなる部分を設
けた。
【0050】(3) 平均粒子径1μmのタングステンカー
バイト粒子100 重量部、アクリル系バインダ3.0 重量
部、α−テルピネオール溶媒3.5 重量部および分散剤0.
3 重量部を混合して導体ペーストAを調製した。平均粒
子径3μmのタングステン粒子100 重量部、アクリル系
バインダ1.9 重量部、α−テルピネオール溶媒3.7 重量
部および分散剤0.2 重量部を混合して導体ペーストBを
調製した。この導体ペーストAをグリーンシートにスク
リーン印刷で印刷し、導体ペースト層を形成した。印刷
パターンは、同心円パターンとした。また、他のグリー
ンシートに図7に示した形状の静電電極パターンからな
る導体ペースト層を形成した。
【0051】さらに、外部端子を接続するためのスルー
ホール用の貫通孔および三点支持用の貫通孔に導体ペー
ストBを充填した。上記処理の終わったグリーンシート
に、さらに、タングステンペーストを印刷しないグリー
ンシートを上側(加熱面)に34枚、下側に13枚積層
し、その上に静電電極パターンからなる導体ペースト層
を印刷したグリーンシートを積層し、さらにその上にタ
ングステンペーストを印刷していないグリーンシートを
2枚積層し、これらを130 ℃、80 kg/cm2の圧力で圧着
して積層体を形成した。
【0052】(4) 次に、得られた積層体を窒素ガス中、
600 ℃で5時間脱脂し、1890℃、圧力0〜150 kg/cm
2(詳細は表1)で3時間ホットプレスし、厚さ3mmの
窒化アルミニウム板状体を得た。これを230 mmの円板状
に切り出し、内部に厚さ6μm、幅10mmの抵抗発熱体
55および厚さ10μmのチャック正極静電層52、チ
ャック負極静電層53を有する窒化アルミニウム製の板
状体とした。
【0053】(5) 次に、(4) で得られた板状体を、ダイ
ヤモンド砥石で研磨した後、マスクを載置し、SiC等に
よるブラスト処理で表面に熱電対のための有底孔(直
径:1.2mm、深さ:2.0 mm)を設けた。 (6) さらに、スルーホールが形成されている部分をえぐ
り取って袋孔とし、この袋孔にNi−Auからなる金ろうを
用い、700 ℃で加熱リフローしてコバール製の外部端子
59を接続した。なお、外部端子59の接続は、図4に
示すような、タングステンの支持体が3点で支持する構
造とする。接続信頼性を確保することができるからであ
る。
【0054】(7) 次に、温度制御のための複数の熱電対
を有底孔に埋め込み、抵抗発熱体を有する静電チャック
101 の製造を完了した。この静電チャックについて室温
〜400 ℃で1000回のヒートサイクル試験を実施したが、
絶縁せず、吸着性能を失うことはなかった。
【0055】実施例4 (ウエハプローバ) (1) 窒化アルミニウム粉末(トクヤマ社製、平均粒径1.
1 μm)100 重量部、イットリア(平均粒径0.4 μm)
4重量部、実施例1で得られた非晶質カーボン0.9 重量
部、および、1−ブタノールおよびエタノールからなる
アルコール53重量部を混合して得た混合組成物を、ドク
ターブレード法を用いて成形し、厚さ0.47mmのグリーン
シートを得た。 (2) 次に、このグリーンシートを80℃で5時間乾燥させ
た後、パンチングにて発熱体と外部端子と接続するため
のスルーホール用の貫通孔を設けた。
【0056】(3) 平均粒子径1μmのタングステンカー
バイド粒子100 重量部、アクリル系バインダ3.0 重量
部、α−テルピネオール溶媒3.5 重量部および分散剤0.
3 重量部を混合して導電性ペーストAとした。また、平
均粒子径3μmのタングステン粒子100 重量部、アクリ
ル系バインダ1.9 重量部、α−テルピネオール溶媒を3.
7 重量部、分散剤0.2 重量部を混合して導電性ペースト
Bとした。次に、グリーンシートに、この導電性ペース
トAを用いたスクリーン印刷で、格子状のガード電極用
印刷体、グランド電極用印刷体を印刷した。また、外部
端子と接続するためのスルーホール用の貫通孔および3
点支持用の貫通孔に導電性ペーストBを充填した。さら
に、印刷されたグリーンシートおよび印刷がされていな
いグリーンシートを50枚積層して130 ℃、80 kg/cm2
の圧力で一体化することにより積層体を作製した。
【0057】(4) 次に、この積層体を窒素ガス中で 600
0℃で5時間脱脂し、1890℃、圧力150 kg/cm2で3時
間ホットプレスし、厚さ3mmの窒化アルミニウム板状体
を得た。得られた板状体を、直径 300mmの円形状に切り
出してセラミック製の板状体とした。スルーホール16
の大きさは、直径0.2 mm、深さ0.2 mmであった。また、
ガード電極67、グランド電極68の厚さは10μm、
ガード電極67の形成位置は、ウエハ載置面から1mm、
グランド電極68の形成位置は、ウエハ載置面から1.2
mmであった。また、ガード電極67およびグランド電極
68の導体非形成領域の1辺の大きさは、0.5 mmであっ
た。
【0058】(5) 上記(4) で得た板状体を、ダイアモン
ド砥石で研磨した後、マスクを載置し、SiC等によるブ
ラスト処理で表面に熱電対のための凹部およびウエハ吸
着用の溝62 (幅0.5 mm、深さ0.5 mm)を設けた。
【0059】(6) さらに、ウエハ載置面に対向する面に
発熱体65を形成するための層を印刷した。印刷は導電
ペーストを用いた。導電ペーストは、プリント配線板の
スルーホール形成に使用されている徳力化学研究所製の
ソルベストPS603Dを使用した。この導電ペースト
は、銀/鉛ペーストであり、酸化鉛、酸化亜鉛、シリ
カ、酸化ホウ素、アルミナからなる金属酸化物(それぞ
れの重量比率は、5/55/10/25/5)を銀100 重量部
に対して7.5 重量部含むものであった。また、銀の形状
は平均粒径4.5 μmでリン片状のものであった。
【0060】(7) 導電ペーストを印刷したのち780 ℃で
加熱焼成して、導電ペースト中の銀、鉛を焼結させると
ともにセラミック基板1に焼き付けた。さらに硫酸ニッ
ケル30g/l、ほう酸30g/l、塩化アンモニウム30g
/lおよびロッシェル塩60g/lを含む水溶液からなる
無電解ニッケルめっき浴に基板を浸漬して、銀の焼結体
の表面に、厚さ1μm、ホウ素の含有量が1重量%以下
のニッケル層(図示せず)を析出させた。この後、基板
は、120 ℃で3時間アニーリング処理を施した。銀の焼
結体からなる発熱体は、厚さが5μm、幅2.4 mmであ
り、面積抵抗率が7.7 mΩ/□であった。
【0061】(8) 溝62が形成された面に、スパッタリ
ング法により、順次、チタン層、モリブデン層、ニッケ
ル層を形成した。スパッタリングのための装置は、日本
真空技術株式会社製のSV−4540を使用した。スパ
ッタリングの条件は気圧0.6 Pa、温度100 ℃、電力20
0 Wであり、スパッタリング時間は、30秒から1分の範
囲内で、各金属によって調整した。得られた膜の厚さ
は、蛍光X線分析計の画像から、チタン層は0.3 μm、
モリブデン層は2μm、ニッケル層は1μmであった。
【0062】(9) 硫酸ニッケル30g/l、ほう酸30g/
l、塩化アンモニウム30g/lおよびロッシェル塩60g
/lを含む水溶液からなる無電解ニッケルめっき浴に、
上記(8) で得られたセラミック基板を浸漬し、スパッタ
リングにより形成された金属層の表面に厚さ7μm、ホ
ウ素の含有量が1重量%以下のニッケル層を析出させ、
120 ℃で3時間アニーリングした。発熱体表面は、電流
を流さず、電解ニッケルめっきでの被覆はない。さら
に、表面にシアン化金カリウム2g/l、塩化アンモニ
ウム75g/l、クエン酸ナトリウム50g/lおよび次亜
リン酸ナトリウム10g/lを含む無電解金めっき液に、
93℃の条件で1分間浸漬し、ニッケルめっき層上に厚さ
1μmの金めっき層を形成した。
【0063】(10) 溝62から裏面に抜ける空気吸引孔
63をドリル加工により形成し、さらにスルーホール1
6を露出させるための袋孔(図示せず)を設けた。この
袋孔にNi−Au合金(Au:81.5重量%、Ni:18.4重量%、
不純物:0.1 重量%)からなる金ろうを用い、970 ℃で
加熱リフローしてコバール製の外部端子を接続させた。
また、発熱体に半田(スズ90重量%/鉛10重量%)を介
してコバール製の外部端子を形成した。なお、外部端子
の接続は図4 に示すような三点支持構造とした。
【0064】(11) 次に、温度制御のための複数熱電対
を凹部に埋め込み、ウエハプローバ102 を得た。このよ
うにして得られたウエハプローバ102 については、室温
〜200 ℃で1000回のヒートサイクル試験を実施したが、
絶縁せず、プロービング不能になることはなかった。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の半導体製
造・検査装置用セラミック基板によれば、昇降温特性
(ヒータ,サセプタ) と吸着能力 (静電チャック,ウエ
ハプローバ) とに優れると共に、埋設した導電体と外部
端子の接続信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発熱体のパターンを示す模式図である。
【図2】セラミックヒータの使用状態を示す一部の断面
図である。
【図3】セラミックヒータの製造工程を表す模式図であ
る。
【図4】端子の接続構造部分を示す斜視図である。
【図5】静電チャックの縦断面図である。
【図6】ウエハプローバの縦断面図である。
【図7】内装電極パターンの模式図である。
【符号の説明】
1 セラミック基板 2 発熱体 3 外部端子接続用ピン 4 接続パッド 5 袋孔 6 熱電対 7 貫通孔 8 ウエハー支持ピン 9 ウエハー 11 凹部 12 導電性支持部材 100 セラミックヒータ 101 静電チャック
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05B 3/20 393 H05B 3/20 393 3/74 3/74 (72)発明者 平松 靖二 岐阜県揖斐郡揖斐川町北方1−1 イビデ ン株式会社内 Fターム(参考) 3K034 AA02 AA21 BB06 BB14 BC17 CA02 CA14 3K092 PP20 QA05 QB02 QB31 QB44 QC02 QC20 QC42 RF03 RF11 RF27 VV06 VV15 VV22 VV31 5F031 HA02 HA03 HA10 HA17 HA37 JA01 JA46

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミック基板の内部に導電体が埋設さ
    れ、基板表面から前記埋設導電体に向けて袋孔が設けら
    れ、かつその袋孔を介して外部端子を取付けるようにし
    てなるセラミック基板において、 前記袋孔内壁面の少なくとも一部に導電層が設けられ、
    かつその導電層の部分を介して前記導電体と外部端子と
    を電気的に接続するようにしてなる半導体製造・検査装
    置用セラミック基板。
  2. 【請求項2】 前記導電体に接して導電性接続パッドが
    設けられ、その接続パッド部に向けて前記袋孔が設けら
    れていることを特徴とする請求項1に記載のセラミック
    基板。
  3. 【請求項3】 前記袋孔のまわりに、2個以上からなる
    導電性支持部材を設け、この導電性支持部材の少なくと
    もその一部を袋孔の内壁面に露出させることにより、該
    袋孔内壁面の少なくとも一部に導電層を形成したことを
    特徴とする請求項1または2に記載のセラミック基板。
  4. 【請求項4】 前記外部端子が、袋孔内に充填されるろ
    う材を介して導電体または導電性接続パッドと電気的に
    接続されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1
    項に記載のセラミック基板。
  5. 【請求項5】 前記導電体は、ヒーター用,サセプター
    用の発熱体、静電チャック用,ウエハプローバ用の電極
    であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に
    記載のセラミック基板。
JP2002205644A 1999-06-09 2002-07-15 半導体製造・検査装置用セラミック基板 Pending JP2003163146A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002205644A JP2003163146A (ja) 1999-06-09 2002-07-15 半導体製造・検査装置用セラミック基板

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP99/03086 1999-06-09
PCT/JP1999/003086 WO2000076273A1 (fr) 1999-06-09 1999-06-09 Corps de chauffe en ceramique et procede de fabrication, et pate conductrice pour element chauffant
JP21792999 1999-07-30
JP11-217929 1999-07-30
JP2002205644A JP2003163146A (ja) 1999-06-09 2002-07-15 半導体製造・検査装置用セラミック基板

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000174574A Division JP3495689B2 (ja) 1999-06-09 2000-06-09 セラミックヒータ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003163146A true JP2003163146A (ja) 2003-06-06

Family

ID=27308832

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002205644A Pending JP2003163146A (ja) 1999-06-09 2002-07-15 半導体製造・検査装置用セラミック基板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003163146A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100407397C (zh) * 2005-07-14 2008-07-30 东京毅力科创株式会社 静电吸附电极、基板处理装置和静电吸附电极的制造方法
JP2021519517A (ja) * 2018-03-27 2021-08-10 ラム リサーチ コーポレーションLam Research Corporation 埋め込み温度センサを備えた基板支持体のためのコネクタ

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100407397C (zh) * 2005-07-14 2008-07-30 东京毅力科创株式会社 静电吸附电极、基板处理装置和静电吸附电极的制造方法
JP2021519517A (ja) * 2018-03-27 2021-08-10 ラム リサーチ コーポレーションLam Research Corporation 埋め込み温度センサを備えた基板支持体のためのコネクタ
JP7361709B2 (ja) 2018-03-27 2023-10-16 ラム リサーチ コーポレーション 埋め込み温度センサを備えた基板支持体のためのコネクタ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3381909B2 (ja) 半導体製造・検査装置用セラミックヒータ
WO2001006559A1 (en) Wafer prober
WO2001080307A1 (fr) Substrat en ceramique
JP3584203B2 (ja) 半導体製造・検査装置用セラミック基板
JP2001223257A (ja) 半導体製造・検査装置用セラミック基板
JP2003163146A (ja) 半導体製造・検査装置用セラミック基板
JP3320706B2 (ja) ウエハプローバ、ウエハプローバに使用されるセラミック基板およびウエハプローバ装置
JP2004356638A (ja) 半導体製造・検査装置用セラミック基板
JP2003158051A (ja) 半導体製造・検査装置用セラミック基板
JP2001110880A (ja) 半導体製造・検査装置用セラミック基板
JP3396468B2 (ja) ウエハプローバおよびウエハプローバに使用されるセラミック基板
JP3396469B2 (ja) ウエハプローバおよびウエハプローバに使用されるセラミック基板
JP2001135681A (ja) ウエハプローバ装置
JP2001077183A (ja) 半導体製造・検査装置用セラミック基板およびその製造方法
JP2003158052A (ja) 半導体製造・検査装置用セラミック基板
JP2001110879A (ja) 半導体製造・検査装置用セラミック基板
JP3514384B2 (ja) ウエハプローバおよびウエハプローバに使用されるセラミック基板
JP2003151869A (ja) 半導体製造・検査装置用セラミック基板
JP2001237304A (ja) 半導体製造・検査装置用セラミック基板
JP2001332560A (ja) 半導体製造・検査装置
JP2003158053A (ja) 半導体製造・検査装置用セラミック基板およびその製造方法
JP2003273177A (ja) 半導体製造・検査装置用セラミック基板
JP2001077182A (ja) 半導体製造・検査装置用セラミック基板
JP2001135714A (ja) 半導体製造・検査装置用セラミック基板
JP2001196425A (ja) ウエハプローバおよびウエハプローバに使用されるセラミック基板