JP2003162247A - 画像評価装置 - Google Patents

画像評価装置

Info

Publication number
JP2003162247A
JP2003162247A JP2002245557A JP2002245557A JP2003162247A JP 2003162247 A JP2003162247 A JP 2003162247A JP 2002245557 A JP2002245557 A JP 2002245557A JP 2002245557 A JP2002245557 A JP 2002245557A JP 2003162247 A JP2003162247 A JP 2003162247A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
subfield
pixel
unit
evaluation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002245557A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3990612B2 (ja
Inventor
Isao Kawahara
功 川原
Kunio Sekimoto
邦夫 関本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2002245557A priority Critical patent/JP3990612B2/ja
Publication of JP2003162247A publication Critical patent/JP2003162247A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3990612B2 publication Critical patent/JP3990612B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Transforming Electric Information Into Light Information (AREA)
  • Testing, Inspecting, Measuring Of Stereoscopic Televisions And Televisions (AREA)
  • Control Of Indicators Other Than Cathode Ray Tubes (AREA)
  • Control Of Gas Discharge Display Tubes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像の動く方向に拘らず実際に目にみえる画
像を反映した評価が可能な画像評価装置を提供するこ
と。 【解決手段】 表示画面上の所定の画素に基準点を設定
し、画面上で単位時間内に移動する当該基準点を経る経
路を想定し、想定した単位時間内の経路近傍の画素から
発光される発光量に所定の演算を施した後積算して、前
記基準点における観測画像とする。これによれば、視線
が通過する経路上の画素1画素だけでなく、視線が通過
する経路の近傍の複数の画素からの発光についても所定
の演算を施す等の考慮を行っているため、想定した画像
の動きがわずかに変化しただけで、評価結果の画像が大
きく変動してしまう、という不安定さが解消され、実際
に観測者がみる画像を反映し安定した画像評価が可能に
なる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像の1TVフィ
ールドを、複数のサブフィールドに分割して表示するこ
とにより多階調表示を行うプラズマディスプレイパネル
などの表示パネルを用いた画像表示装置において、画質
向上に関する技術である。また、そのような動画像表示
装置における表示画像の評価を行う画像評価装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】プラズマディスプレイパネル(plasma d
isplay panel, 以下、単に「PDP」という)に代表さ
れる2値的に発光を行う表示パネルを用いた画像表示装
置は、例えば、アドレス表示期間分割サブフィールド方
式(address display period separated sub-field met
hod)と呼ばれる表示方法によって階調表示を実現す
る。この方式は、1TVフィールドを、PDP画面の1
ライン毎に点灯・非点灯データの書き込みを行うアドレ
ス期間と、所定の画素を一斉に発光させる放電維持期間
とからなる数個のサブフィールドに時間分割して画像表
示を行うものである。
【0003】従来から、このように画像の1TVフィー
ルド分を、複数のサブフィールドの画像に分割して表示
し多階調表示を行う場合、動画像表示においていわゆる
疑似輪郭状の階調乱れが発生することが知られている。
図35,図36を用いてこの動画表示時の疑似輪郭の発
生を説明する。図35は、127と128という近接し
た階調レベルを隣接した画素間で有する4つの画素から
なる画像パターンPA1が、PDP300の画面を1T
Vフィールドで2画素相当、平行移動する様子を表して
いる。また、図36は、横軸は画面上での各画素の相対
的な位置を表し、又縦軸は便宜上1TVフィールドに相
当する時間のみを表している。更に画像パターンPA1
が平行移動する様子を観測者が追従した時に観られる様
子を示している。ここでは8ビット階調すなわち256
階調を、8つのサブフィールドの点灯・非点灯の8ビッ
トデータに変換し、当該8ビットデータに基づいて該当
する階調表示を行い、具体的には、1,2,4,8,1
6,32,64,128という重み付けにしてこの順
(昇順)に1TVフィールドをサブフィールド1〜8に
時間分割した場合について説明する。階調レベル127
を表示するには、サブフィールド1〜サブフィールド7
を点灯(図中の斜線部),サブフィールド8を非点灯と
することにより当該階調レベルの表示を行い、階調レベ
ル128を表示するには、サブフィールド1〜サブフィ
ールド7を非点灯,サブフィールド8を点灯(図中の斜
線部)とすることにより当該階調レベルの表示を行う。
【0004】静止画像を表示した場合、観測される画像
の1TVフィールドの平均輝度は図36のA−A'間の
点灯の時間積分で表わされ、正しく階調表示がなされ
る。これに対して動画像を表示した場合、視線の移動の
方向により網膜上には図36のB−B'間またはC−C'
間の点灯の時間積分が観測される。B−B'間では各ビ
ット(サブフィールド)を合成した値は約0になり、ま
たC−C'間の各ビット(サブフィールド)の合計は約
255になる。このように、階調レベル127および階
調レベル128というような値の近い階調レベルが隣接
した画像パターンが移動するのを観測した場合、レベル
変化部分では図36に示すように観測される階調レベル
が画像の動きによって著しく乱れる。
【0005】つまり各サブフィールドの輝度の時間方向
の積分で中間調を表現しようとしているため、動画像な
どで視線が移動した場合は、時間の経過とともに本来の
画素位置とは異なる位置の画像のそれぞれのビットの輝
度重みを積分することになり、中間調表示が大きく乱れ
ることになる。なお、この中間調の乱れは画像に偽の輪
郭が現れるように認識させるため、一般的に「動画疑似
輪郭」と呼ばれる。なお、このような動画表示における
疑似輪郭の発生のメカニズムについては、文献、199
7年5月1日発行,プラズマディスプレイのすべて,1
65頁〜177頁(工業調査会出版,内池 平樹・御子
柴 茂 共著)に詳しく説明されているところである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】動画疑似輪郭を解消す
るため従来の画像表示装置において、上位の複数ビット
に対応する上記サブフィールド7及びサブフィールド8
の輝度重みを分割し、さらにこれらをフィールド内の前
半・後半とに分散して配置することによって動画像表示
における中間調表示乱れを軽減しようとする試みがなさ
れている。図37はこの従来の方法による動画疑似輪郭
の軽減方法におけるサブフィールド構成であり、10個
のサブフィールドを用いて8ビット階調レベルすなわち
256階調レベルを表示しようとするものである。各サ
ブフィールドの輝度重み付けは時間順に、48、48、
1、2、4、8、16、32、48、48となってい
る。つまり上記8つのサブフィールドにおける上位2ビ
ットサブフィールド7及びサブフィールド8の輝度重み
64、128を4つの輝度重みに分割((64+12
8)=192=48×4)して、これらを1TVフィー
ルド内の前半・後半に分散配置しており、上位ビットの
重みを小さくして中間調乱れの発生をできるだけ抑えよ
うとする技術である。この技術によれば上記した階調レ
ベル127及び128の境界部分では、階調の乱れはほ
とんど観測されず、その部分での動画疑似輪郭の発生は
抑えられるが、例えば図37に示した階調レベルが63
と64というように、輝度重みの大きなサブフィールド
(ここでは、サブフィールド9)が初めて点灯され、点
灯していた輝度重みが小さいサブフィールド(ここで
は、サブフィールド3,4,5,6及び8)を非点灯と
するような場合には、サブフィールドの点灯・非点灯の
分布が大きく変化するので、やはり境界部分では階調乱
れが観測される。つまり、点線矢印Ya方向で観測され
る階調レベルは約79であるのに対して、点線矢印Yb
で観測される階調レベルは約32になる。従って、この
ような階調の動画を表示した場合には、動画疑似輪郭の
発生は抑えられないことになる。
【0007】また、上述してきた動画疑似輪郭の評価方
法では、図37に示すような点線矢印上Ya又はYbに
存在するすべてのサブフィールドの輝度重みを加算し
て、観測される動画疑似輪郭として計算するため、画像
の動きが、評価する点線矢印上Ya又はYbで表される
方向からがわずかに変化しただけでもこの点線上から外
れるサブフィールドが存在したり、逆に点線上に新たに
入ってくるサブフィールドが生じたりする。この様子
は、図37の点線矢印Yc又はYdにて図示されてお
り、画像の動きの違いがわずかであっても、計算される
動画疑似輪郭の量が大きく異なることを意味している。
このように従来の評価方法では、点線上に存在するか外
れるかの二者択一でサブフィールドの輝度重みの加算の
有無を計算していたため、わずかな動きの差であっても
ときに動画疑似輪郭評価結果の画像は大きく異なること
があり、実際に観測者が目で見た画像を反映したものが
得られず、正確な評価になり得ないという課題を有して
いた。
【0008】また、想定する画像の動きも水平または垂
直のいずれか一方の動きのみであり、水平および垂直の
動きを同時に考慮したつまり斜め方向に移動した場合の
評価が困難という課題も有していた。次に、現在、テレ
ビジョン画像表示装置としてCRT表示装置が広く用い
られている。CRT表示装置は表示装置としての実績が
あり、製造コストも廉価であるほか、輝度、コントラス
トなど、その他の表示性能も高く評価されている。しか
しながら、表示装置全体の寸法や重量が大きく、壁掛け
テレビなどの薄型ディスプレイとしては、改善が望まれ
てきた。一方、薄型・軽量表示装置としては、PDPや
液晶ディスプレイの性能が向上してきたため、これらの
表示デバイスを用いた表示装置が次第に着目されるよう
になってきている。液晶ディスプレイは、現在、比較的
小サイズの表示装置に向くとされ、特にノート型コンピ
ュータ用表示装置として広く用いられている。ただし大
画面化には未だ困難が伴うこと、動画像を表示した場合
の表示応答特性が不十分で残像が発生するなどの問題点
がある。一方、プラズマディスプレイは大型化が比較的
有望であるとの判断から、将来の壁掛けテレビとして期
待されている。
【0009】なお、通常のCRT表示装置では、1本の
電子ビームが所定の画素に照射された場合、その画素の
みならず、周辺の画素が同時に相当程度発光するため
に、画像表示情報が拡散し、結果的に空間周波数特性が
劣化している。それに対し、PDPや液晶ディスプレイ
などのマトリクス型ディスプレイ装置では、表示画素毎
に個別の電極を有しているなどの理由で、個々の画素で
の画像表示情報と隣接画素の画像表示情報との独立性が
高く保たれているために、画像のキレがよく、くっきり
した表示ができるなどの高い評価もある。しかしなが
ら、液晶表示装置は前述のように、表示応答特性が不十
分で、動画像を表示した場合に残像が発生するなどの欠
点がある。PDPは液晶表示装置のような応答特性の遅
れがないため、総合的な高画質表示ができると期待され
ている。
【0010】ところで従来のPDPを用いた画像表示装
置においては、PDP部分の他は、従来のCRT表示装
置を用いた場合と同様の信号源および信号処理を用いて
ディスプレイ装置を構成していため、入力映像信号に含
まれていたノイズのうち、特に2次元高域周波数成分の
ノイズは、従来のCRT表示装置では顕著でなかったも
のが特に画像が細かな静止画部分で目立つという課題が
新たに発生してきていた。
【0011】そこで本発明は、まず、従来にもまして動
画疑似輪郭の発生を少なくすることが可能な画像表示装
置を提供することを第1の目的としている。次に、画像
の動く方向に拘らず実際に目にみえる画像を反映した評
価が可能な画像評価装置を提供することを第2の目的と
している。また、入力映像信号のノイズ成分にあまり影
響されない良好な画像表示が行える画像表示装置を提供
することを第3の目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】第1の目的を達成するた
めに、輝度重みをW1、W2、...、WNに設定し、
そして、信号レベルを0、W1、W2、...、WNを
任意に組み合わせて表現可能な信号レベルの中から、動
き量(動き量とは、複数フレームの入力映像信号の時間
変動をいう。)に応じて所定の信号レベルを選択し表示
信号とする。
【0013】これは、サブフィールドの輝度重み付けと
その配列を工夫する以外の構成で、動画疑似輪郭を解消
できる極めて有効な技術と言える。無論、同時にサブフ
ィールドの輝度重み付けとその配列を工夫すれば、疑似
輪郭解消の効果は一層顕著となる。ここで、入力信号の
信号レベルと限定化によって表される表示信号の信号レ
ベルとの差分を周辺の画素に分配すれば、入力信号と表
示信号とレベルの誤差をほぼ相殺できる。
【0014】更に以下のような画像表示装置を提供す
る。つまり、1TVフィールドを、それぞれ輝度重みを
持つN個のサブフィールドを時間順に配列したもので構
成し、サブフィールドについての初期化は、(N−1)
回以下の回数行う。そして、所定の入力映像信号の範囲
では入力映像信号の値に比例して発光するサブフィール
ドが時間方向前方或は後方に延伸していく点灯方法が可
能となり、上記疑似輪郭解消という第1の目的が達成さ
れる。
【0015】次に、第2の目的を達成するために、次の
ような画像評価装置を提供する。つまり、表示画面上の
所定の画素に基準点を設定し、画面上で単位時間内に移
動する当該基準点を経る経路を想定し、想定した単位時
間内の経路近傍の画素から発光される発光量に所定の演
算を施した後積算して、前記基準点における観測画像と
する装置である。
【0016】これによれば、視線が通過する経路上の画
素1画素だけでなく、視線が通過する経路の近傍の複数
の画素からの発光についても所定の演算を施す等の考慮
を行っているため、想定した画像の動きがわずかに変化
しただけで、評価結果の画像が大きく変動してしまう、
という不安定さが解消され、実際に観測者がみる画像を
反映し安定した画像評価が可能になる。
【0017】また、第3の目的を達成するために、入力
信号の空間周波数成分のうち、高域成分の時間応答を抑
制して表示信号とする画像表示装置を提供する。
【0018】
【発明の実施の形態】[実施の形態1]図1は、本実施
の形態に係る画像表示装置の構成を示すブロック図であ
る。図1に示すように本実施の形態の画像表示装置は、
フィルタ部1と、γ(ガンマ)逆補正部2と、AD変換
部3と、誤差拡散部4と、動き量算出部5と、第1符号
化部6と、第2符号化部7と、表示制御部8と、PDP
9とから構成されている。
【0019】PDP9は、電極がマトリックス状に配さ
れて例えば、(640画素/1ライン)×480個の画
素を備え、オンまたはオフというように2値的に発光を
行う表示装置である。そして、所定の発光回数を輝度重
みとして有する所定数(例えば、10個)のサブフィー
ルドの発光の合計で階調が表現されて、中間調表示を行
う。なお、本実施形態では説明を簡単に行うために、単
色により表示を行うPDPについて説明するが、R
(赤),G(緑),B(青)三色により画素を形成しカ
ラー表示を行うPDPにおいても、各色に対して同様に
適用することができる。
【0020】フィルタ部1について詳細は後述するが、
空間周波数の高域成分を除去する回路である。γ逆補正
部2は、ここで用いるアナログ映像信号にはCRTに表
示することを前提として元の映像信号に対してγ(通常
γ=2.2)特性がかかっているので、これを補正し表
示信号ともとの入力信号とを直線的(γ=1)な入出力
関係にするための処理を行う回路である。
【0021】AD変換部3は、アナログ映像信号をここ
では12ビット映像信号に変換する回路である。図2
は、第2符号化部7の構成を示すブロック図である。こ
の図に示すように第2符号化部7は、サブフィールド変
換部71と、書込アドレス制御部72と、フレームメモ
リ73a,73bとから構成されている。
【0022】書込アドレス制御部72は、映像信号から
分離された水平同期信号、垂直同期信号に基づいてフレ
ームメモリ書込みアドレスを指定するアドレス指定信号
を生成するものである。サブフィールド変換部71は、
各画素に対応するディジタル映像信号を、予め決められ
た所定の重み付けを有するここでは10ビットのフィー
ルド情報に変換する回路である。なお、第2符号化部7
には、第1符号化部6で下位4ビットを切り捨てた信号
(a')が符号化された8ビットのデジタル映像信号
(b)が入力される。
【0023】フィールド情報とは、1TVフィールド内
の何れの時間帯つまり何れのサブフィールドを点灯・非
点灯させるのかという1ビットのサブフィールド情報の
集合である。ここでは、入力されるデジタル映像信号の
階調レベルに応じてサブフィールド変換部71に記憶さ
せてあるサブフィールド変換テーブル710を参照して
各画素に対応する8ビット映像信号が所定の数のサブフ
ィールドに分割される。1画素毎の分割処理は、図示し
ないPLL回路により発生された画素クロックに同期し
て行われる。このようにして生成された各画素に対応す
るフィールド情報は、書込アドレス制御部72からのア
ドレス指定信号により物理アドレスが指定されてフレー
ムメモリ73a,73bにライン毎、画素毎、フィール
ド毎、画面毎に書き込まれる。
【0024】サブフィールド変換テーブル710を、図
3(a)〜図6(a)に示す。これらに示すように、当
該サブフィールド変換テーブル710は、各映像信号を
時間順に1、2、4、7、13、23、33、43、5
5、74という単調に変化する輝度重みからなる10ビ
ットのサブフィールドSF1〜SF10のオン、オフ情
報に変換するための入力信号と変換後のサブフィールド
の組み合わせとの対応を示すもので、このテーブルの縦
の欄は、入力デジタル映像信号(a')の値を示してお
り、横の欄は、当該入力映像信号を変換すべき10ビッ
トのフィールド情報を示している。なお、これらの図
で、「1」と記したサブフィールドは「オン(点灯)」
となり、その他のサブフィールドはそのフィールド期間
が「オフ(非点灯)」とされることを意味する(以下、
同様)。
【0025】例えば、サブフィールド変換部71では、
値が27(図中*付記)のデジタル映像信号が入力され
ると、当該映像信号は、サブフィールド変換テーブル7
10の表に基づき、「0000011111」という1
0ビットデータに変換して出力する。なお、ここでのビ
ット表現は、サブフィールドの番号とビット表現におけ
る桁を対応させた表記にしている。ちなみに、この変換
後の10ビットデータを10進数で表記すると図中最右
欄に記載した値「31」といった値になる。
【0026】フレームメモリ73a,73bそれぞれ
は、図7に示すような内部構造をしている。つまり、フ
レームメモリ73aは、一の画面の前半分(1〜L(2
40ライン)に相当するフィールド情報を格納する第1
のメモリ領域73a1と、別の一の画面の前半分(1〜
L(240)ライン)に相当するフィールド情報を格納
する第2のメモリ領域73a2とを備える。フレームメ
モリ73bも、一の画面の後半分(L+1〜2L(48
0)ライン)に相当するフィールド情報を格納する第1
のメモリ領域73b1と、別の一の画面の後半分(L+
1〜2L(480)ライン)に相当するフィールド情報
を格納する第2のメモリ領域73b2とを備える。
【0027】そして、第1のメモリ領域73a1(第1
のメモリ領域73b1)及び第2のメモリ領域73a2
(第2のメモリ領域73b2)のメモリ領域は、それぞ
れ10個のサブフィールドメモリSFM1〜SFM10
を備えている。この構成により1画面について前半分と
後半分とに分割して2画面分に相当する10ビットのサ
ブフィールドの組み合わせに関するフィールド情報が、
各サブフィールドの点灯・非点灯に関する情報としてサ
ブフィールドメモリSFM1〜SFM10に書き込まれ
る。本実施の形態では、サブフィールドメモリSFM1
〜SFM10は、1ビット入力で1ビット出力の半導体
メモリを用いてある。また、このフレームメモリ73
a,73bは、フィールド情報を書き込むと同時に、P
DP9への読み出しも同時に可能な2ポートフレームメ
モリである。
【0028】フレームメモリ73a,73bへのフィー
ルド情報の書き込みは、一の画面分の前半分のフィール
ド情報を第1のメモリ73a1へ、当該一の画面分の後
半分のフィールド情報を第1のメモリ73b1へ、そし
て、次の一画面分の前半分のフィールド情報を第2のメ
モリ領域73a2へ、当該別な一画面分の後半分のフィ
ールド情報を第2のメモリ領域73b2へというように
2つのフレームメモリ73a,73bの4つのメモリ領
域73a1,73b1,73a2又は73b2に対して交互
に行われる。そして、一のメモリ領域73a1,73b
1,73a2及び73b2へのフィールド情報の書き込み
は、サブフィールド変換部71から画素クロックに同期
して出力される10ビットデータを10のサブフィール
ドメモリSFM1〜10に1ビットずつに分配して書き
込むという方法で実行される。10ビットデータのどの
ビットをどのサブフィールドメモリSFM1〜10に格
納するかは予め定められている。
【0029】詳しくは、サブフィールド変換テーブル7
10のサブフィールド番号1〜10と、それと同一番号
のサブフィールドメモリSFM1〜10が論理的に対応
付けられていて、10ビットデータのビットがどのサブ
フィールド番号に相当するものであるかによって該当す
るサブフィールドメモリSFM1〜10に書き込まれる
のである。10ビットデータのサブフィールドメモリS
FM1〜10への書き込み位置は、書込アドレス制御部
72からのアドレス指定信号によって指示される。10
ビットデータに変換される前の画素信号の画面上での位
置と同一位置に書き込まれるのが一般的である。
【0030】上記表示制御部8は、図8に示すように表
示ライン制御部80と、アドレスドライバ81a,81
bと、ラインドライバ82とから構成されている。表示
ライン制御部80は、フレームメモリ73a,73bに
PDP9に読み出すべきメモリ領域73a1,73b1,
73a2若しくは73b2,ライン,サブフィールドを指
定し、又、PDP9の何れのラインを走査するのかの指
示を出すものである。
【0031】この表示ライン制御部80の動作は第2符
号化部7におけるフレームメモリ73a,73bへの書
込動作と画面単位のオーダでは同期がとられている。即
ち、表示ライン制御部80は10ビットデータを書込中
のメモリ領域73a1,73b1(73a2,73b2)か
らは読み出しは行わず、既に書込完了したメモリ領域7
3a2,73b2(73a1,73b1)から読み出しを行
う。
【0032】アドレスドライバ81aは、表示ライン制
御部80のメモリ領域指定、読出ライン指定及びサブフ
ィールド指定に基づいて1ビットづづシリアルに入力さ
れた1ラインに相当するサブフィールド情報を、1ライ
ン分の画素数に対応したビット(640ビット)をパラ
レルに、アドレスパルスに変換して画面前半分のライン
に出力するものである。アドレスドライバ81bは、ラ
インドライバ81aと同様に前記サブフィールド情報
を、アドレスパルスに変換して画面後半分のラインに出
力するものである。
【0033】ラインドライバ82は、サブフィールド情
報をPDP9の何れのラインに書き込むのか走査パルス
により指定するものである。このような表示制御部8の
構成により、次のようにフレームメモリ73a,73b
からPDP9へのフィールド情報の読み出しが行われ
る。フレームメモリ73a,73bに分割して書き込ま
れた1画面分のフィールド情報の読み出しは、前半分と
後半分とに相当するデータを同時に読み出すことにより
行う。つまり、メモリ領域73a1,73b1から同時に
画素毎にサブフィールド情報がサブフィールドメモリS
FM1,SFM2,・・・,SF10から順次読み出さ
れることにより行われる。より具体的には、まず、メモ
リ領域73a1,73b1双方のサブフィールドメモリS
FM1から1ライン目の各画素に相当するサブフィール
ド情報が1ビットづつ順次読み出される。そして、ライ
ンドライバ82によるライン指定を待って前半・後半画
面のそれぞれの1ライン目に潜像を形成(アドレッシン
グ)し、次いで、同じサブフィールドメモリSFM1か
ら前半・後半画面の2ライン目の各画素に対応するサブ
フィールド情報を読み出して同じようにアドレスドライ
バ81a,81bに順次シリアルに入力し、1ラインの
画素数に相当するビットここでは640ビットのサブフ
ィールド情報がパラレルにPDP9に出力されアドレッ
シングが行われる。このような読み出し(書き込み)が
画面分割した分割領域におけるそれぞれの最終ラインま
で終了すれば、一斉に各画素が発光される。
【0034】次のサブフィールドSF2の点灯・非点灯
に関するサブフィールド情報が上記同様に1ラインづづ
読み出されてアドレッシングが行われた後、次いで順次
サブフィールドSF10までこの動作を繰り返すと、1
画面分のフィールド情報の読み出し(書き込み)が終了
する。このようなPDPの作動方式を図示すると図9に
示すようになる。この図9は、横軸は時間、縦軸はPD
Pの横方向に延びる電極、すなわち走査・放電維持電極
の番号を示し、太斜線の部分で発光させる画素のアドレ
スを指定し、網掛けをした部分で画素を発光させる。つ
まり、分割画面それぞれの1ライン目の走査・放電維持
電極上の全ての横方向画素に対し、サブフィールドSF
1が始まるタイミングに合わせて縦方向に走るアドレス
電極にアドレスパルスを印加することによりアドレッシ
ングを行う。走査・放電維持電極の1ライン目のアドレ
ッシングが終了したら、それ以降のラインに次々と、同
様な操作を繰り返す。分割画面において最後の走査・放
電維持電極のアドレッシングが終了したら、時刻t1〜
t2放電維持期間に移る。この期間では、重み付けに比
例した数の放電維持パルスが放電維持電極に印加される
が、上記アドレス指定により発光の指示があった画素の
み発光されるようになっている。そして、繰り返し説明
することになるが以上述べたようなサブフィールドにお
けるアドレッシングと全画素の一斉点灯という動作が繰
り返されることにより、1TVフィールド分の階調表示
が完了する。なお、ここでは説明は省略したが上記アド
レッシングは、全画素の壁電荷を消去する初期化期間を
経た後に行われ、また、このように表示させる画素へ予
め情報を書込んだ後(アドレッシング)、発光させると
いう駆動方式は「メモリ駆動法」と呼ばれる。
【0035】そして、上記読み出しと並行して別のメモ
リ領域に書き込まれた次の画面の前半分と後半分に相当
するフィールド情報を上記同様にして読み出すことによ
って動画の表示が行われる。次に、第2符号化部7の符
号化の特徴について説明する。上記サブフィールド変換
テーブル710において、サブフィールド数は、10で
あり、図3(a)〜図6(a)に示したように、時間順
に単調に増加する1,2,3,4,7,13,23,3
3,43,55,74という重み付けを施してあった。
【0036】このような重み付けによれば、重みが上位
のサブフィールドの輝度を、重みが下位のサブフィール
ドを複数を組み合わせることによって表現することがで
きる。これにより該当する階調表示を行うのにサブフィ
ールドの組み合わせが幾つか存在する場合があることに
なる。例えば、信号レベル127であれば(図中▲
印)、サブフィールドSF10,SF8,SF4,SF
2,SF1の組み合わせ若しくはサブフィールドSF
9,SF8,SF6,SF3,SF2又はサブフィール
ドSF9,SF7,SF6,SF5,SF2,SF1の
組み合わせが存在する。
【0037】そして、これらの複数の組み合わせの中
で、サブフィールド変換テーブル710はその内の一通
りの組合せで記述されている。即ち、デジタル映像信号
の値が127の場合にはサブフィールドSF9,SF
7,SF6,SF5,SF2,SF1の組合せが記述さ
れている。このようにサブフィールド変換テーブル71
0に記述されているサブフィールドの組合せは、要約す
ると、輝度重みが上位のサブフィールドの使用を極力抑
えた組合せであるということである。そして、このよう
な組合せは低輝度(0〜22)を除く中輝度から高輝度
(23〜255)にかけて採用されていることが変換テ
ーブル710の内容から理解される。
【0038】また、信号レベルが27→28、50→5
1、83→84、126→127、181→182に変
化する箇所のサブフィールドの組合せを参照すれば理解
されるように次のような特徴もある。即ち、一階調レベ
ル低いレベル(27、50、83、126、181)ま
ではオフであった輝度重みの重いサブフィールドを、オ
ンにするレベルにおいては、そのオンにされた輝度重み
より1段低い輝度重みのサブフィールドはオフになるよ
うにしている。
【0039】以上述べたような点灯パターンを選択する
ことにより、信号レベルが変化した場合に点灯パターン
が時間的に激しく変化することを抑制でき、動画疑似輪
郭の解消につながる。次に発明の特徴的な内容について
詳細に説明する。まず、フィルタ部1は、図10に示す
ように、2次元高域通過フィルタ11と、2次元低域通
過フィルタ12と、時間応答低域通過フィルタであるテ
ンポラルLPF13と、加算部14とから構成されてい
る。
【0040】2次元高域通過フィルタ11によって、画
像の細かな絵柄成分のみが取り出される。取り出された
細かな絵柄成分のうち、時間方向に変化の激しい成分
は、テンポラルLPF13によって抑制され加算部14
に出力される。テンポラルLPF13と、2次元低域通
過フィルタ12の出力は、加算部14で合成され、結局
入力映像信号に含まれる画像成分のうち、細かな画像成
分が時間方向に激しく変化する部分のみ抑制されて以下
表示されることになる。従って、細かなパターンが短い
周期で変化する成分は表示されず、ノイズ成分が表示さ
れることが防止できる。なお、通常の高精細画像表示に
重要な静止画像部分の高精細画像情報は保存されて表示
される。したがって、静止画においては、精細画像情報
を損なうことなく、かつ動画表示においては、画像の大
面積の部分のように空間周波数の低い部分での応答特性
を損なうことなく、静止画および動画のいずれにおいて
もノイズの少ない良好な画像表示を行うことができる。
【0041】第1符号化部6は、12ビットのデジタル
入力映像信号(信号(a''))の下位4ビットを除去し
て(信号(a'))8ビットの信号(b)に変換して第
1符号化部7に出力する回路であり、ここでは画像の動
き量が大きくなるほど階調表示特性を犠牲にし疑似輪郭
解消を優先した符号化を、図3(b)〜図6(b)に示
す変換テーブル60を参照して入力レベル(a')を所
定のレベル(b)に変換する。なお、このように12ビ
ットの上位8ビットを用いて階調表示を行うのはみかけ
の階調数を多くして表示するためである。
【0042】この変換テーブル60は、当該画像の動き
量を表す後述する動き量算出部で生成された出力値mの
値に基づいて本来のレベル(a')をそれに近い一のレ
ベルに変換(b)するための対応を示すテーブルであ
り、テーブルの左端縦の欄は、下位4ビットを除去した
入力デジタル映像信号(a')の値を示しており、ま
た、「●」と記した縦の欄は、該当する動き量mにおけ
る入力信号に対し出力する信号値の組み合わせ、つまり
入力信号の符号化の態様を示している。なお、以下述べ
るように本画像表示装置では、現在入力されているフレ
ームをPDPに表示させるのに先行して動き量算出を行
う関係上、実際の入力映像信号よりも1フレーム相当遅
延させる必要性があるので、本実施の形態では少なくと
も2フレーム相当の映像信号を記憶できるだけの図示し
ないフレームメモリを備え、このフレームメモリからデ
ータを読み出して第1符号化部6での符号化処理を行
う。
【0043】動き量算出部5は各1フレーム分の画像を
記憶するためのフレームメモリ51a,51bと、動き
量検出部52と、傾斜部検出部53と、動き量補正部5
4とから構成されている。動き量検出部52は、フレー
ムメモリ51a,51bから映像信号を読み出してこれ
から表示しようするフレームと直前のフレーム、2フレ
ーム分の映像信号を画素毎に比較し差分値が所定値を超
える場合に動き(変動)があるとし、更にその差分値を
ここでは一例として9段階に分け動きがないとの検出を
含め合計10段階に分けて「0000」〜「1001」
の4ビットの値を出力する。この前フレームからの変動
値が大きいほど当該画素の動き(変動)が激しいことを
意味する。なお、フレームメモリ51a(51b)に記
憶される映像データは、現在の1のフレームのディスプ
レイへの表示が終われば随時、次の1フレームの映像デ
ータに更新される。
【0044】傾斜部検出部53は、フレームメモリ51
a(51b)から映像信号を読み出して同一フレームに
おけるエッジ部(信号レベルの変化の大きな画素領域)
以外で、レベルが単調に変化する画像領域である傾斜部
を検出する回路である。そして、傾斜部を検出すれば
「1」を、同じ値のビットを付加して4ビットにして、
又エッジ部やレベル変化がほとんどない平坦部を検出す
れば「0」を同じ値のビットを付加して4ビットにして
出力する。つまり、「1」であれば「1111」を、
「0」であれば「0000」を出力する。なお、この傾
斜部検出部53には、公知のエッジ検出フィルタを用い
て水平方向及び垂直方向の傾斜度を検出し、何れかの方
向において単調に変化していれば傾斜部とする。
【0045】動き量補正部は54、前記動き量検出部5
2からの出力と傾斜部検出部52からの出力を入力とし
て、最終的に当該画素の前フレームからの動き量を
「0」〜「9」の10段階に段階付けを行って段階に応
じた値mを第1符号化部6に出力する。具体的には、図
12に示すように、当該画素が動きがない(値「000
0」のとき)場合であれば、傾斜部検出部の検出結果如
何に関らず、動き量補正部は「0000」を出力する。
当該画素が動きのあるもので(値「0001」〜「10
01」のとき)、かつ、信号レベルが隣接画素間で単調
に変化する領域、即ち傾斜部に属するものであれば(値
「1111」のとき)、動き量に応じた9段階に出力さ
れる(値「0001」〜「1001」)。一方、動き量
検出部からの出力が動きが大きいことを示す値であって
も、傾斜部検出部52からの出力が隣接画素間で単調に
変化する領域に属するものでないことを示す場合には
(値「0000」のとき)、動き量mの出力値は「00
00」つまり、動きがないものとして出力する。これ
は、動きがあっても、エッジ部やレベル変化がほとんど
ない平坦部などの画像パターンによっては動画疑似輪郭
を引き起こさないので、この場合には第1符号化部6に
おいて階調数を優先した符号化を行うようにするためで
ある。なお、図3(b)〜図6(b)及び以下の説明で
は動き量mは2進数ではなく、簡略のために10進数で
記載する。
【0046】図11に戻り誤差拡散部4は、加算部41
と、誤差算出部42と、遅延部43a〜43dと、係数
部44a〜44dとから構成されている。誤差算出部4
2は、第1符号化部6での符号化の結果の出力レベル
(b)と、12ビット入力レベル(a'')との差分
(c)を算出する回路である。遅延部43aは、1画素
(1D)分当該差分値(c)を遅延させて出力させるた
めの回路、遅延部43bは、(1ライン(1H)+1画
素(1D))分当該差分値を遅延させて出力させるため
の回路、遅延部43cは、1ライン(1H)分当該差分
値を遅延させて出力させるための回路及び遅延部43d
は、(1ライン(1H)−1画素(1D))分当該差分
値を遅延させて出力させるための回路である。
【0047】係数部44a〜44dは、差分値(c)に
所定の係数に相当する比率に分配する回路であり、分配
した値を最終的に加算部41において現在表示しようと
する画素の映像信号に加算して第1符号化部6に出力す
る。このような処理は、一般的に誤差拡散法と言われる
処理である。従って、前記第1符号化部6に入力される
入力信号(a'')は、当該画素のもとの信号レベルに、
先に符号化処理により発生した近傍の画素の誤差が加算
された信号である。なお、この誤差拡散の処理は動画で
あるか静止画であるかに関らず行われる。何故なら第1
符号化部6では、12ビットの入力映像信号の下位4ビ
ットを切り捨てるため、静止画であっても必ず4ビット
ぶんの誤差が生じるからである。
【0048】次に、第1符号化部6及び誤差拡散部4で
の動作について具体的に説明する。まず、図3(a)〜
図6(a)と図3(b)〜図6(b)とを見比べてみる
と分かるが、第1符号化部6での符号化には、サブフィ
ールドの非点灯から点灯への変化の程度と動き量とに相
関性がある。具体的には、サブフィールドの組み合わせ
において点灯させるサブフィールドが非点灯から点灯へ
の変化がない、始めから連続的に点灯し疑似輪郭を最も
引き起こしにくいレベルの組み合わせ(「0」、
「1」、「3」、「7」、「14」、「27」、「5
0」、「83」、「126」、「181」、および「2
55」)を動きの最も激しい場合(m=「9」)に使用
する。次いで、1階調下位の表示では非点灯であったも
のが点灯に変化するサブフィールドの輝度重みに比例さ
せ、動きが小さくなるに従って、この非点灯から点灯へ
の変化が輝度重みの大きいサブフィールドで起こるよう
な、動きが激しければ疑似輪郭の要因となるようなレベ
ルを選択している。別な見方をすれば、動きが大きくな
るにつれて連続的に点灯する時間の長い信号レベルを選
択するということでもある。
【0049】このような画像の動きの程度に応じた符号
化を行えば、動きの激しい場合には的確に疑似輪郭を解
消でき、一方、疑似輪郭発生の可能性が低い動きが小さ
い場合には、階調数を増やし静止画(m=「0」)で
は、最大の階調数で表現できる。詳しくは、入力信号が
ほとんど静止画のような部分では、動き量(m)の値は
「0」となり、図3(b)〜図6(b)の使用可能な符
号化出力(b)は同図●印で示すように、入力信号
(a')のうち、256種類すべての符号を使用する。
すなわち静止画の場合は、 入力(a')=符号化出力(b) となり、256階調を用いて画像表示を行う。
【0050】これに対して、画像の動きが大きく(mの
値が大きく)なるにつれ、使用可能な符号化出力の組は
減少する。動き量(m)の値は最大で「9」の値をと
り、この最大「9」のとき、符号化出力(b)として使
用可能な符号の数は、上記したように「0」、「1」、
「3」、「7」、「14」、「27」、「50」、「8
3」、「126」、「181」、および「255」の1
1種類である。これは、重み付けをW1(1)、W2
(2)、W3(4)、W4(7)、W5(13)、W6
(23)、W7(33)、W8(43)、W9(5
5)、W10(74)とすると、「0」、「W1」、
「W1+W2」、「W1+W2+W3」、...、「W
1+W2+W3+...+W10」の(10+1)種類
の信号レベルに限定することを意味する。そして、動き
量が小さくなるにつれて、W1、W2、...、WNの
組み合わせの数を増やして、表現できる階調数を増加さ
せる。
【0051】なお、入力信号(a')に対する限定すべ
き値は、当該(a')に近いレベルを選択する。例え
ば、「m=9」の場合を例にとると、「1〜2」の範囲
の信号レベルであれば「1」に、「3〜6」の範囲の信
号レベルは「3」に、「7〜13」の範囲の信号レベル
は「7」に、「14〜26」の範囲の信号レベルは「1
4」に、「27〜49」の範囲の信号レベルは「27」
に、「50〜82」の範囲の信号レベルは「50」に、
「83〜125」の範囲の信号レベルは「83」に、
「126〜180」の範囲の信号レベルは「126」
に、「181〜254」の範囲の信号レベルは「18
1」に、「255」の信号レベルは「255」に、限定
する。
【0052】従って、例えば11種類の発光について
は、入力レベルが増大するにつれ、出力レベルの点灯さ
れるサブフィールドパターンが順次延伸していくように
なるため(図3(b)〜図6(b)の太線枠部)、入力
信号の大きさと発光パターンの関係の相関性が保証され
る。つまり、低い信号レベルでオンであったサブフィー
ルドは消えることなくそのままオンを保つので、サブフ
ィールドの点灯パターンの分布を信号レベルと相関をも
った単調な関係とすることができ、信号レベルが大きく
なると発光パルスの分布がほぼ単純に広がることにな
る。したがって、このような限定的な発光パターンのみ
を用いて画像を表示した場合、いわゆる動画表示の場合
に特有の動画疑似輪郭をなくすことができるのである。
【0053】このようなサブフィールドの点灯パターン
の分布と信号レベルとの単調な相関関係は、動き量mの
値が「1」〜「8」それぞれの値の場合にも概成立する
関係性であるが、動き量が小さくなるに従って信号レベ
ルの選択数が多いぶん若干事情を異にするようになり、
近接したレベルでの点灯パターンが時間的にやや劇的に
変化するようになる。このように動き量が小さい場合に
は、信号レベルの選択数を多くしているのは、動き量が
小さいほど輝度重みが大きなサブフィールドで点灯・非
点灯の変化が生じても疑似輪郭の発生にあまり寄与しな
いためである。
【0054】ところで、このままでは動きが最も激しい
場合を例にとるとたかだか11階調で画像表示すること
になり、自然画像を表示するには階調数が明らかに不足
であり、疑似輪郭は解消できても本来の画像の再現性に
欠ける。この不具合を解消するために、前記構成の誤差
拡散部4によって誤差拡散処理を行う。つまり、入力レ
ベル(a'')と、限定された符号化出力(b)を与える
入力レベルとの差を誤差信号(c)として周辺画素にフ
ィードバックして平均誤差を小さくなるようにする。具
体的には、図13に示すように、現在表示中の画素Pに
対して、誤差信号(c)を求め、これを周辺4画素すな
わち図13のA、B、CおよびDに分配する。分配の係
数は例えば誤差の7/16を画素Aに、誤差の1/16
を画素Bに、誤差の5/16を画素Cに、そして誤差の
3/16を画素Dに分配する。分配された誤差は本来の
映像信号に誤差分を加算し、改めて符号化する。これを
繰り返すことで、新たに発生した誤差は次々と周辺画素
に分配されることになり、表示輝度の平均的な値が入力
の平均輝度とほぼ一致し、階調不足を補うことができ
る。
【0055】なお、動きの激しい部分では周辺画素に拡
散される誤差は大きく、当該拡散させた誤差がノイズと
して目立ってしまうと思われるが、実際には動きが激し
い部分では被写体に追従して視線が移動しているため
に、このような誤差拡散処理に伴ういわゆる拡散ノイズ
があまり気にならずに画像表示を行うことができる。一
方、静止画と判定される画像部分では、ほぼ上記したよ
うに256階調表示が可能な符号化出力(b)を選択す
ることができるため、前記拡散ノイズが観測されること
はない。また、前記誤差拡散の処理は12ビットの演算
精度であり、これは静止画領域でも行われるので、その
領域におけるみかけの階調を256階調以上に増加でき
るという効果も期待できる。 [実施の形態2]図14は、本実施の形態における画像
表示装置での構成図であり、実施の形態1の欄で述べた
画像表示装置との相違点について説明する。当該画像表
示装置は、実施の形態1の構成要素フィルタ部1と,γ
逆補正部2と、AD変換部1と、表示制御部8と、PD
P9とに加えて、第3符号化部101と、第4符号化部
102とを備えている。図1に示した実施例1の画像表
示装置と同一符号の構成要素は、それぞれ同一機能であ
ることを示す。
【0056】第3符号化部101は、12ビットの下位
4ビットを除去した8ビット信号を生成するだけのもの
であり、ここでは上記したような第1符号化部が行った
ような動き量に応じた符号化は行わない。第4符号化部
102は、図15に示すように、第3符号化部101に
て12ビットの下位4ビットを除去した8ビットで表さ
れる信号レベルを19のサブフィールド(サブフィール
ドSF1〜サブフィールドSF19)からなるフィール
ド情報に変換する回路である。ここでのサブフィールド
の輝度重み付けは、この図15から分かるように時間順
に、16,16,16,16,16,16,16,1
6,16,16,16,16,16,16,16,8,
4,2,1、となっており、先頭に位置する「輝度重み
=16」である15のサブフィールドからなる第1のサ
ブフィールド群と、それ以後に位置する4サブフィール
ドからなる第2のサブフィールド群に分類することがで
きる。そして、第2のサブフィールド群の各サブフィー
ルドが有する輝度重みの合計が、第1のサブフィールド
群に属するサブフィールドが有する最大の輝度重み(1
6)を超えない値(15)で、第1のサブフィールド群
に属するサブフィールドの輝度重みでは表現できない値
(ここでは、1〜15)を第2のサブフィールド群を組
み合わせて表現できるようになっている。これにより第
1のサブフィールド群による発光と第2のサブフィール
ド群による発光を組み合わせて、入力信号の値の変化に
対し、合計の輝度重みを不連続なく全階調に渡っての表
現を可能とする。
【0057】各信号レベルは「●」で記したような点灯
パターンからなるフィールド情報に変換される。このよ
うに変換された19ビットのフィールド情報を表示制御
部8によって上記したように制御しながらPDP9の画
像表示を行う。なお、「16〜255」のレベルでは、
SF16〜SF19を組み合わせて1〜15のレベルの
表示を行うのであるが、この点灯パターンは簡略化のた
め省略している。
【0058】図16は、上記画像表示装置におけるPD
P9の発光方式を説明する図である。なお、ここでも上
記実施例1と同様に1画面を2分割して上下同時にアド
レッシングを行う手法によって駆動させる。図16に示
すように、1TVフィールドの間には、初期化期間R1
〜R5が設けられており、パネルの電荷状態を初期化す
る。この初期化は全画面一斉消去に相当する。この後、
アドレス期間(記号Aにて表記)を用いて、発光させる
画素にのみ選択的に電圧を印加していわゆる壁電荷を形
成する。実際の発光は、表示期間D1〜D19で行われ
る。なお、図中D1〜D19の記載に添記したカッコ内
の数値は、前記輝度重みを表している(以下、同様)。
【0059】このようにここでは、消去に相当する初期
化がR1〜R5の5回しか行われない。つまり、サブフ
ィールドSF1〜サブフィールドSF15の第1のサブ
フィールド群の間では、サブフィールドSF1のアドレ
ス期間の前にだけ初期化期間R1が設けられており、サ
ブフィールドSF2〜SF15のアドレス期間の前には
初期化期間は設けられていない。従って、一旦発光が開
始された画素については、壁電荷が保持されたままとな
り、サブフィールドSF15終了後の初期化期間R2直
前まで引き続き発光することになる。一方、後方の輝度
重みが小さい4サブフィールドからなる第2のサブフィ
ールド群については、各アドレス期間に先行して初期化
期間R2〜R5が設けられており、従来の駆動と同様、
各サブフィールドの発光の開始および発光の停止をそれ
ぞれ独立に制御する。
【0060】このような符号化及び駆動方法により、入
力信号の値が大きいほど先頭のサブフィールド位置で発
光が開始することになり、しかも入力信号の値が大にな
るにつれて発光するサブフィールドが前方に延伸してい
くような符号化となる(図15中矢印Y1)。つまり、
上記したように入力信号の大きさと発光パターンの関係
の相関性が保証されるため、いわゆる動画表示の場合に
特有の動画疑似輪郭をなくすことができる。
【0061】なお、輝度重みが小さいSF16〜SF1
9では、点灯・非点灯の分布がある程度不規則的に変化
しているが、輝度が小さいので動画疑似輪郭の発生への
影響は無視できるほど小さい。また、本実施の形態によ
れば、全体のサブフィールド数が19であるにも関わら
ず、発光の停止の制御に要する初期化期間が1TVフィ
ールド期間で5回のみであり、従来、初期化に要してい
た時間を大幅に短縮することができる。従って、このよ
うに全体のサブフィールド数を従来よりも増やすことが
できるのである。
【0062】ここで、ライン数が480本のPDPを2
ライン同時駆動する場合を例にとると、一回の初期化期
間が300us、1ライン当たりのアドレス期間を2u
sとすれば、1TVフィールドの間の表示期間は、(1
/60)×1000000us−(300usx5+2
usx240x19)=6000usとなる。表示期間
での一回の発光パルスの周期を5usとすると6000
us/5us=1200回となり、十分な輝度を確保し
て発光させることが可能になる。
【0063】[実施の形態3]本実施の形態における多
階調表示可能な画像表示装置は、実施の形態2の画像表
示装置と駆動方法を異にする以外は同様の構成であるの
で、相違点につき説明する。第4符号化部102では、
ここでも、8ビット信号を19のサブフィールド(サブ
フィールドSF1〜サブフィールドSF19)からなる
フィールド情報に変換する回路である。ここでのサブフ
ィールドの輝度重み付けは、この図17から分かるよう
に時間順に、1、2、4、8、16,16,16,1
6,16,16,16,16,16,16,16,1
6,16,16,16,となっており、先頭に位置する
「輝度重み=1,2,4,8」である4のサブフィール
ドからなる第2のサブフィールド群と、それ以後に位置
する輝度重み「16」の15のサブフィールドからなる
第1のサブフィールド群に分類することができる。つま
り、実施例2の場合とは第1のサブフィールド群と第2
のサブフィールド群との配置が入れ代わっている。そし
て、各信号レベルを「●」で記したような点灯パターン
からなるフィールド情報に変換する。なお、SF1〜S
F4の点灯パターンの記載は簡略化のため省略してい
る。
【0064】図18は、上記画像表示装置におけるPD
P9の発光方式を説明する図である。この図18に示す
ように、1TVフィールドの間には、初期化期間R1〜
R5が設けられており、パネルの電荷状態を初期化す
る。この初期化のうちでR1〜R4で示す期間では面一
斉消去を行い、R5で示す期間では全画面一斉書込みを
行う。第2のサブフィールド群におけるアドレス期間
(Aで表記)においては、従来と同様に発光させる画素
にのみ選択的に電圧を印加していわゆる壁電荷を形成す
るが、第1のサブフィールド群におけるアドレス期間
(A)においては、消灯すべき画素に選択的に電圧を印
加して発光の必要のない画素部分に消灯のための情報を
書き込む。通常、表示させる画素にはアドレスパルスを
印加して電荷形成を行うが、ここではその逆で予め全画
素を表示させるものとして全画素にパルスを印加して電
荷形成しておき、表示させない画素について選択的に放
電させることで電荷を除去するという手法である。な
お、このようなアドレッシング方法については、特開平
6−186929号公報に詳細に記載されている。
【0065】このように駆動させることによって、必要
な初期化期間については、画面全面消去のための初期化
が4回(R1,R2,R3,R4)と、全画面一斉書き
込みのための初期化が1回(R5)の合計で5回のみで
あり、従来、初期化に要していた時間を大幅に短縮する
ことにより、実施例2で述べたように入力信号の値が大
になるにつれて発光するサブフィールドが時間方向後方
に延伸していくような符号化となる(図17中矢印Y
2)。つまり、入力信号の大きさと発光パターンの関係
の相関性が保証されるため、動画疑似輪郭の発生を抑え
ることができる。
【0066】[実施の形態4]以下本実施の形態に係る
画像評価装置について詳細に説明する。本実施の形態で
はパルス状の発光を伴う画像表示装置としてPDPなど
で用いられているサブフィールド駆動方法により表示さ
れる画像を想定して画像評価を行う。なお、本実施の形
態における画像評価装置は、詳しくは図示しないが、市
販のパソコンによって構成されるもので、一般的なコン
ピュータシステムのハードウェア構成、即ち、CPU、
メモリ(RAM,ROM)、キーボード、ハードディス
ク、表示モニタによって構成される。ハードディスク装
置内に本発明に固有の画像評価プログラムを格納し、そ
のプログラムをCPUが実行する点において一般的なコ
ンピュータシステムとは異なる。
【0067】図19は、PDPなどのようなパルス状の
発光を伴う画像表示装置の動画表示を行った場合の画質
の評価を、シミュレーションによって行う本実施の形態
に係る画像評価装置の機能を示す機能ブロック図であ
る。この図に示すように本画像評価装置は、1TVフィ
ールドを前記したように複数のサブフィールドに分割す
る情報を設定するサブフィールド情報設定部201と、
設定されたサブフィールド情報に基づき入力画像の信号
値を1ビットの時系列信号であるサブフィールド信号に
変換するサブフィールド符号化部202と、前記サブフ
ィールド符号化部202により仮想的に表示される仮想
映像上において一の画素を基準点と設定する基準点設定
部203と、入力された動きベクトル(ここでは、単位
時間当たりの特定画像の動き量及び方向を表すベクト
ル)から画面上の所定期間内の画像の動きを追う視線の
動きを想定する経路算出部204と、上記サブフィール
ド情報設定部201で設定されたサブフィールドの順序
および輝度重みから各発光パルスの発生する時刻を算出
する発光パルス時刻算出部205と、各発光パルスの発
生時刻および算出した経路から発光パルスが印加される
時に視線がある位置、つまりパルス発光がある時に画面
上での視線の位置を算出する視線位置算出部206と、
サブフィールド信号に変換された画像信号のうち視線が
通過する経路近傍の画素を視線位置算出部206の出力
に基づき選択する近傍画素選択部207と、近傍画素選
択部207により選択された経路近傍画素に対する演算
係数を算出する近傍画素係数算出部208と、近傍画素
係数算出部208により求めた係数を近傍画素選択部2
07によって選択した画素の発光量に乗じる処理を行う
係数乗算部209と、係数乗算部209で求めた値を1
TVフィールドに渡って積算する発光量積算部210と
からなる。発光量積算部10にて求めた1TVフィール
ド時間内の発光量の積算値を評価画像として出力する。
【0068】前記サブフィールド情報設定部201は、
説明を簡略化するためにここでは、図20に示すように
各サブフィールドの輝度重みに応じて、例えば、第1サ
ブフィールドでは1回、第2サブフィールドでは2回、
第3サブフィールドでは4回、第4サブフィールドでは
8回、第5サブフィールドでは16回、第6サブフィー
ルドでは32回、第7サブフィールドでは64回、第8
サブフィールドでは128回と合計255回のパルス状
発光がなされるものとのサブフィールド情報を設定す
る。
【0069】サブフィールド符号化部202では、入力
映像信号を設定されたサブフィールド情報に基づく符号
化を行う。この符号化は、入力映像信号の信号レベルと
サブフィールドの組み合わせの対応を示した上記したよ
うなテーブル(図3(a)〜図6(a)に相当する表)
に則って行う。図21は、本実施の形態の画像評価装置
の画像評価方法を視覚化した概念図であり、一つ一つの
四辺形が表示画面の1画素を表している。
【0070】経路算出部204では、まず、基準点設定
部203で設定された画素位置(図中Pの四辺形で表さ
れる画素)を基点とし、この画素P上の所定の位置(こ
こでは、画素の左上の点P')を原点としたX−Y座標
系を組む。そして、このX−Y座標系で表された動きベ
クトル(Vx,VY)から1TVフィールドにおける視線
の動く経路Kを想定する。図21では、1TVフィール
ド当たり右方に4画素、下方に3画素である例(画素P
から画素Qに到る経路)を示している。なお、ここで
は、画像の動きとそれを追う視線の動きとの間には強い
相関があるという前提に立ち、視線経路を画像の動きベ
クトルから算出している。
【0071】発光パルス時刻算出部205では、初期化
に要する時間、アドレッシングに要する時間、更には、
次のパルス発光までの時間等は既知であるからこれを基
に、それぞれのパルス発光が行われる時刻を算出する。
なお、画素Pの初期化開始の時点を基準時刻にして計時
し、1回のパルス発光が行われる時間は、1点に近似し
ている。
【0072】視線位置算出部206では、発光パルス時
刻算出部205で求めた発光パルス時刻と単位時間当た
りの画像の動きを表す動きベクトル(Vx,VY)とから
パルス発光がある時の前記経路K上の視線位置を演算に
より求める。近傍画素選択部207では、前記視線位置
算出部206で求めた視線位置を含む所定の領域を想定
し、ここでは画像表示装置の1画素と同じ面積をもった
領域、例えば表示装置の表示画素と同一形状の四辺形領
域を想定し、この領域に属しパルス発光が行われる画素
を視線の画面位置における近傍画素として選択する。例
えば、図中座標Ki(x,y)で表される位置における
近傍画素としてはこれを角とした1画素相当の領域に含
まれる画素R1〜R4を選択する。
【0073】近傍画素係数算出部208では、前記四辺
形領域に含まれる各々の画素の面積比率を、近傍画素係
数として算出する。係数乗算部209では、近傍画素係
数算出部208により求めた係数を近傍画素選択部20
7によって選択した画素の発光量に重み付けとして乗じ
る処理を行うのだが、1回のパルス発光により得られる
発光量に前記係数を乗じた値を近傍画素について加算し
た値を図中座標Ki(x,y)で表される視線位置にお
ける評価値を求める。
【0074】このような視線近傍の画素の発光をも考慮
した評価によれば、より実際に近い評価画像を得ること
が可能となる。つまり、静止画像に対する視力と比較し
動く物体に対する視力は低下するという、動画像に対す
る視力低下の現象(いわゆる動体視力の効果)を反映さ
せられるからである。発光量積算部210では、このよ
うにして求めた評価値を経路終端画素Q'で表される位
置まで積算することによって、1TVフィールドにおけ
る基準点Pにおいて観測される発光量を求める。経路終
端Q'とは、経路終端の画素の左上角の位置である。そ
して、この一の画素における評価が完了すると、前記基
準点改めて設定し、上記した同様の処理を行う。これ
を、前画素について繰り返すことで1フレーム(1TV
フィールド)分の評価画像を得る。
【0075】次に、このような構成の画像評価装置の動
作の一例について図22〜図24に示すフローチャート
を基に説明する。まず、評価しようとする画像の入力が
なされるのを待ち、入力がなされれば(ステップS1で
Yes)、サブフィールドの点灯情報を作成しハードデ
ィスクに格納する(ステップS2)。このサブフィール
ド点灯情報は、図25に示すデータ構造で各画素と対応
させてある(この図25は、データ構造を例示するもの
である。)。同時に、各画素の動きベクトルMVも対応
づけて格納される。この表でP(1,1)〜P(n,m)の添え
字は、実際に表示させる画面と対応させた評価画像の画
素位置を水平、垂直方向の位置で表わしたものである。
なお、サブフィールド点灯情報のソースは、予め評価者
により設定され、上述した図3(a)〜図6(a)に相
当するテーブルとしてメモリ若しくはハードディスクに
書き込まれている。
【0076】次に、評価しようとする画素を基準点(l
は、基準点の数を表す、l=1〜lmaxの数)として
設定する(ステップS3)。この設定は、評価者のキー
ボードから入力に基づき行われる。勿論予め全画素を基
準点として設定するようにしても構わない。そして、ス
テップS4でl=「1」に設定し、以下の処理(ステッ
プS5〜ステップS12)を基準点毎に実行してゆくこ
とになる。ステップS5で上記したように基準点Pl
(l=1)の左上角原点とするX−Y座標系を組み(図
21)、各画素の位置をこの座標系に変換する。
【0077】そして、画素Pl(l=1)の動きベクト
ルMVを読み出し、この動きベクトルMVから1TVフ
ィールド間の視線経路K及びこの経路終点Ql(l=
1,図21)を算出する(ステップS6)。こんどは、
各パルス発光時刻ti(i=1,2・・・,255)にお
ける視線位置Ki(図21)を算出する(ステップS
7)。
【0078】ステップS8でi=「1」に設定し(ステ
ップS8)、視線位置Ki(i=1)を中心とした1画
素分の評価領域を設定する(ステップS9)。図26
は、発光時刻tiとサブフィールドSFとの対応を示し
たテーブルで、ハードディスクに格納されている。ここ
で時刻ti(i=1)において、この領域に入る画素は発
光するのかどうかを図26及び図25とを用いて判定す
る(ステップS10)。具体的には、図26で当該時刻
tiがどのサブフィールドSFに属するのか検索し、図
25でこの検索したサブフィールドSFsは評価領域内
の画素で点灯されるのかを調べる。点灯されるのであれ
ば、図25中に点灯(図中●で表記)という情報が書き
込まれている。なお、X−Y座標系で表される画素の位
置から平行移動した座標が原画像での画素の位置とな
る。また、図26の内容は、1TVフィールドをどのよ
うな輝度重みに分割するのかを表す新たなサブフィール
ド点灯情報のソースが設定されるごとに随時更新され、
図25の内容は、設定されたサブフィールド点灯情報の
ソースに基づき生成されるものであるので、サブフィー
ルド点灯情報のソースが更新されるとこの内容も変更さ
れる。
【0079】そして、発光が行われるのであれば(ステ
ップS10でYES)、当該発光する画素の領域内面積比
率を全領域面積を1として各発光画素について算出する
(ステップS11)。次いで、1回のパルス発光で得ら
れる光量に当該面積比率を乗じたものを、加算して視線
位置Ki(i=1)における光量Ai(i=1)として算出
する(ステップS12)。なお、視線位置Ki(i=1)
における光量の算出における演算係数に領域内の面積比
率を用いると、領域の面積が1画素を超える場合で、実
際には領域内に1画素全部入っているような場合でもそ
の1画素の全光量が考慮されないことになる。しかし、
評価領域が大きくなるにつれて、より広い範囲での周辺
の画素の発光の影響を考慮することになり、評価精度が
落ちてくると思われる。従って、このように近傍画素の
演算係数を小さく設定して周辺の画素の発光の影響をよ
り少なくするよう処理することで、評価精度を評価領域
面積がより小さい場合と同程度に維持するという効果が
期待できる。
【0080】このような処理を時刻t1以降の発光時刻
発光時刻t2〜t255までインクリメントしながら(ステ
ップS14)行う(ステップS13でi=imax(25
5)かどうかで判断)。一方、ステップS10でNOで
あれば、評価領域内の画素は発光しないので当該視線位
置Ki(i=1)での光量の計算は行わず、インクリメン
トして(ステップS14)次の発光時刻t2について上
記同様の処理を行う。
【0081】このようにして求めた考量Aiを積算して
基準点Pl(l=1)における観測光量とする(ステッ
プS15)。設定した基準点全てについて観測光量を算
出したかどうかをl=lmaxかどうかで判断し(ステッ
プS16)、ステップS16でNoであれば、インクリ
メントし(ステップS17)、再度ステップS5に戻っ
て上記同様に観測光量を算出する。
【0082】全基準点について算出しておれば(ステッ
プS16でYES)、該当する画素の積算光量を、本来の
信号レベルと置き換えて合成した画像をコンピュータシ
ステムのディスプレイに表示する(ステップS18)。
表示結果を評価者が観察し、当該画像の良否を判定する
ことになる。なお、上記動作では、ステップS2で全画
素について予めサブフィールド点灯情報を生成していた
が、この処理は、実際に各視線位置での光量を積算しよ
うとする際に行うこともできる。つまり、ステップS9
で評価領域を設定したらその領域に入る画素が判明し、
視線位置の光量に寄与する画素が決定される。この段階
で、当該画素のサブフィールド点灯情報を生成して該当
するサブフィールドが発光するのかを調べることもでき
る。
【0083】以上述べたように、本実施の形態によれ
ば、視線が通過する経路上の画素1画素だけでなく、視
線が通過する経路の近傍の複数の画素からの発光につい
ても所定の演算を施す等の考慮を行っているため、想定
した画像の動きがわずかに変化しただけで、評価結果の
画像が大きく変動してしまうという不安定さが解消さ
れ、しかも視線の動きを水平、垂直および斜め方向等任
意に設定できるので、実際に観測者がみる画像を反映し
安定した画像評価が可能になる。
【0084】また、動きベクトルの大きさが0(零)の
ときは、元の画像と完全に一致することになり、静止画
では画質劣化が発生しないという評価が得られる。これ
は静止画を実際に観測した場合の画質と一致する。更
に、上記画像評価装置によれば、動画像を観測する装置
としてCCDカメラのような画素を有したカメラにて画
面上の動画像を追従して撮影し得られる画像と等価な画
像を計算によって求めることができる。しかし、CCD
カメラにより画像評価を試みる場合、CCDカメラを画
像の動きに合わせて高速に繰り返し走査しなければなら
ないので、実際には再現よく評価を行うのは困難であ
る。その点、本実施の形態の画像評価装置のシミュレー
ションによれば、再現よく信頼性の高い評価を行うこと
ができる。 [その他の事項] (1) 上記実施の形態1では動き量を10段階に検出
したがより単純には、静止画か動画か2値的にのみ検出
し、動画の場合に数種類の信号レベルに限定的に出力
し、静止画の場合には、入力信号をそのまま出力させる
こともできる。また、動き量を激しい・中程度・なしと
いった3段階に検出し、それに基づき符号化を上記した
ように工夫することもできる。
【0085】また、上記10サブフィールドで、それぞ
れの輝度重みを、1、2、4、7、13、23、33、
43、55、74という構成にしたが、これに特に限定
されないのは言うまでもなく、例えば、それぞれの輝度
重みを、1:2:4:8:16:24:32:48:5
6:64にしてもよい。あるいは、サブフィールドを1
2個にして、1:2:4:8:12:16:24:2
8:32:36:44:48という輝度重みの構成比に
することもできる。また、サブフィールドを11個にし
て、それぞれの輝度重みを1:2:4:8:16:2
4:32:36:40:44:48にしてもよい。
【0086】更には、サブフィールドを9個にして、そ
れぞれの輝度重みを1:2:4:8:16:32:4
8:64:80にしてもよい。また、従来から一般的で
従来例でも指摘した疑似輪郭が発生しやすいそれぞれの
輝度重みが1:2:4:8:16:32:64:128
の8個のサブフィールドであってもかまわない。この場
合に、動きが「ある」、「なし」で限定する信号レベル
数を変え、例えば動きがある場合には図27に示すよう
に、最左欄に記した入力信号レベルを最右欄に記した信
号レベルに限定することで疑似輪郭の発生を抑え、動き
がない場合には全階調数0〜255で表現する。ここ
で、動きの程度を激しい、中程度、なしという3段階に
分けて、動きが激しいときには、図27のように信号レ
ベルを限定し、動きが小さくなるにつれて階調数を優先
して図28、図29と符号化することもできる。
【0087】尤も、サブフィールド数が多い方が、輝度
重みの変化を少なくでき、それによりサブフィールドの
点灯・非点灯の分布の変化もより少なくなるので、動画
疑似輪郭を抑制をする効果は、サブフィールド数が少な
い場合と比べて顕著であると思われる。なお、これら輝
度重みの構成順序は降順であってもかまわない。この降
順とした場合の図3(a)〜図6(a)に相当する図表
を図30〜図33に示した。
【0088】(2) 実施の形態1におけるフィルタ部
1の構成は、上記した構成に限られず、図34に示すよ
うな構成でも構わない。図34示すようにフィルタ部1
は、時間応答高域通過フィルタであるテンポラルHPF
301と、時間応答低域通過フィルタであるテンポラル
LPF302と、2次元低域通過フィルタ303と、加
算部304とから構成することもできる。
【0089】こような構成のフィルタ部を備えることに
よって、入力映像信号に含まれる画像成分のうち、テン
ポラルHPF301によって画像の時間的変化の激しい
画像成分のみが取り出される。取り出されたの画像の時
間的変化の激しい部分の成分のうち、空間周波数成分の
高い部分は2次元低域通過フィルタ303によって抑制
される。2次元低域通過フィルタ303と、テンポラル
LPF302の出力は加算部304によって合成され、
結局入力画像信号に含まれる画像成分のうち、時間方向
に激しく変化する部分でかつ空間的に細かな画像成分を
もつ成分が抑制されて表示されることになる。
【0090】したがって、上記同様に細かなパターンが
短い周期で変化する成分は表示されず、ノイズ成分が表
示されることが防止できる。また、このように処理する
ことによって、空間周波数の高域成分が維持されている
ので、動画像を表示する際に応答特性が劣化することも
なく、画像の細かな部分が表示されないなどの画質低下
を引き起こすこともない。 (3) 実施の形態1において、動き量の検出は、フレ
ーム間の差分を一画素毎にとりその変動値を検出するこ
とにより行ったが、これに限られず、この他にも例え
ば、複数個の画素の集合からなる画像ブロック毎に平均
的な変動値を算出することにより行ったり、テンプレー
トと照合することによるいわゆるパターンマッチングに
よる手法が考えられる。 (4) 実施の形態2,3におけるサブフィールドの輝
度重みは上記構成に限られるものではなく、「23,2
2,21,20,19,18,17,16,15,1
4,13,12,11,11,10,6,4,2,1」
となる先頭の14サブフィールドの輝度重みを、緩やか
に変化する相対的に大きな値(23,22,21,2
0,19,18,17,16,15,14,13,1
2,11,11)で構成した計19サブフィールド(先
頭の14サブフィールドの集合を第1のサブフィールド
群とし、それ以外のサブフィールドの集合を第2のサブ
フィールド群とする。)と、或は「24,24,24,
24,24,24,24,24,24,16,10,
6,4,2,1」となる先頭の10サブフィールドの輝
度重みを「24」及び「16」にて構成した計15サブ
フィールド(先頭の10サブフィールドの集合を第1の
サブフィールド群とし、それ以外のサブフィールドの集
合を第2のサブフィールド群とする。)とすることもで
きる。
【0091】なお、これらの場合にも詳しくは説明しな
いが、第2のサブフィールド群の各サブフィールドが有
する輝度重みの合計が、第1のサブフィールド群に属す
るサブフィールドが有する最大の輝度重みを超えない値
で、第1のサブフィールド群に属するサブフィールドの
輝度重みでは表現できない値を第2のサブフィールド群
のサブフィールドを組み合わせて表現できるようになっ
ている。
【0092】また、第1のサブフィールド群を構成する
サブフィールド数よりも少ない回数の初期化を行うよう
にしさえすれば、そのぶん表示期間を増やし疑似輪郭の
発生を低減する効果は得ることができる。更に、第2の
サブフィールド群のサブフィールドの重みを細かく分割
し、初期化回数を減らせば、低輝度における画質の向上
を図ることができる。 (5) 実施の形態1〜3で入力アナログ映像信号のγ
逆補正を行ってからAD変換を行ったが、これに限定さ
れず、AD変換を行ってからγ逆補正を行うこともでき
る。 (6) 実施の形態4の評価装置を用いることにより、
PDPに代表される画像表示装置の設計に非常によい指
針が供与され、サブフィールドの数、それぞれの輝度重
み等を決定することが容易になり、また、できあがった
画像表示装置も、疑似輪郭が従来のものに比べて少ない
ものとなる。
【0093】更に、画像評価装置が有する画像評価の機
能は、前述した各機能を実行するプログラムによって実
現し、これをフレキシブルディスク,ICカード,RO
Mカセット等の記録媒体に記録して譲渡,移転等するこ
とにより、独立したコンピュータシステムで容易に実施
することができる。 (7) 最後に、上記実施の形態1〜4の技術は、DM
D(デジタル マイクロミラー デバイス)にも同様に
適用できる。
【0094】
【発明の効果】以上述べて来たように本発明の、前記サ
ブフィールドの輝度重みをW1、W2、...、WNと
したときに、0、W1、W2、...、WNを任意に組
み合わせて表現可能な階調値の中から、入力映像信号の
動き量に応じて一の階調値を選択する選択手段と、選択
された一の階調値を表現するサブフィールドを点灯する
サブフィールド点灯手段とを備えた画像表示装置によれ
ば、上記した第1の目的が達成される。
【0095】また、同目的は、入力映像信号を画素単位
で複数のサブフィールドのオン、オフ情報に変換する変
換手段と、表示画面上の各画素が発光セルで構成されて
いるディスプレイと、変換手段で変換されたオン、オフ
情報の1TVフィールド分をサブフィールド別に分配す
ると共に、サブフィールドを順次切り換えて、ディスプ
レイの各発光セルをオン、オフするものであって、サブ
フィールドを点灯させる前に行う初期化を(サブフィー
ルド数−1)以下の回数行う表示制御手段とを含み、前
記変換手段は、入力映像信号の各レベルに対応して前記
複数のサブフィールドのオン、オフ情報を記憶し、そし
て、このオン、オフ情報は、所定の入力映像信号の範囲
では入力映像信号の階調値に比例して発光するサブフィ
ールドが時間方向前方或は後方に延伸していくようなオ
ン、オフ情報である画像表示装置によっても達成され
る。
【0096】更に第2の目的は、評価対象装置において
構築されるサブフィールドに関する情報を保持し、入力
されてくる映像信号を前記サブフィールド情報によって
変換し、各画素毎にどのサブフィールドを点灯させるの
かの点灯情報を作成するサブフィールド点灯情報作成手
段と、前記サブフィールド点灯情報により仮想的に表示
される仮想映像上において一の画素を基準点と設定する
基準点設定手段と、映像信号に関連して入力される動き
ベクトルに従って、前記基準点から単位時間に移動する
経路を想定する経路想定手段と、単位時間内の各瞬間瞬
間における移動位置周辺に存在する画素の発光量をサブ
フィールド点灯情報から求める発光量算出手段と、各移
動位置での発光量を単位時間の移動経路に渡って積算す
る積算手段と、積算値から対象装置の画像表示状態の評
価情報を得る評価手段とを含む画像評価装置によって達
成される。
【0097】第3の目的は、入力映像信号の空間周波数
成分のうち、高域成分の時間応答を抑制する処理を行う
フィルタ手段と、ディスプレイとを備える画像表示装置
によって達成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】一の実施の形態に係る画像表示装置の構成を示
すブロック図である。
【図2】第2符号化部7の構成を示すブロック図であ
る。
【図3】前記画像表示装置における符号化の態様を示す
図表である。(a)は、第2符号化部の態様を示す図表
であり、(b)は、第1符号化部の態様を示す図表であ
る。
【図4】前記画像表示装置における符号化の態様を示す
図表である。(a)は、第2符号化部の態様を示す図表
であり、(b)は、第1符号化部の態様を示す図表であ
る。
【図5】前記画像表示装置における符号化の態様を示す
図表である。(a)は、第2符号化部の態様を示す図表
であり、(b)は、第1符号化部の態様を示す図表であ
る。
【図6】前記画像表示装置における符号化の態様を示す
図表である。(a)は、第2符号化部の態様を示す図表
であり、(b)は、第1符号化部の態様を示す図表であ
る。
【図7】前記画像表示装置の一のフレームメモリの構成
を示す図である。
【図8】前記画像表示装置の表示制御部の構成を示すブ
ロック図である。
【図9】前記画像表示装置におけるPDPの発光方式を
説明する図である。
【図10】前記画像表示装置のフィルタ部の構成を示す
ブロック図である。
【図11】前記画像表示装置の誤差拡散部及び動き量算
出部の構成を示すブロック図である。
【図12】前記画像表示装置の動き量算出部の出力信号
の生成について説明するための図表である。
【図13】前記画像表示装置の誤差拡散の手法を説明す
るための模式図である。
【図14】別な実施の形態の画像表示装置の構成を示す
ブロック図である。
【図15】前記画像表示装置の第4符号化部の符号化の
態様を示す図表である。
【図16】前記画像表示装置におけるPDPの発光方式
を説明する図である。
【図17】更に別な実施の形態の画像表示装置の前記第
4符号化部の符号化の態様を示す図表である。
【図18】前記画像表示装置におけるPDPの発光方式
を説明する図である。
【図19】別な実施の形態の画像評価装置の機能を説明
するための機能ブロック図である。
【図20】前記画像評価装置でのシミュレーションに用
いる画像の発光パターンを例示する図である。
【図21】前記画像評価装置での画像評価方法を説明す
るための模式図である。
【図22】前記画像評価装置の動作の一例を示すフロー
チャートである。
【図23】前記画像評価装置の動作の一例を示すフロー
チャートである。
【図24】前記画像評価装置の動作の一例を示すフロー
チャートである。
【図25】画素と当該画素のサブフィールド情報を記憶
する際のデータ構造を示す図表である。
【図26】発光時刻とサブフィールドとの対応を示した
図表である。
【図27】第1符号化部の別な態様を示す図表である。
【図28】第1符号化部の別な態様を示す図表である。
【図29】第1符号化部の別な態様を示す図表である。
【図30】図3(a)〜図6(a)に相当する第2符号
化部の符号化の態様を示す図表である。
【図31】図3(a)〜図6(a)に相当する第2符号
化部の符号化の態様を示す図表である。
【図32】図3(a)〜図6(a)に相当する第2符号
化部の符号化の態様を示す図表である。
【図33】図3(a)〜図6(a)に相当する第2符号
化部の符号化の態様を示す図表である。
【図34】実施の形態1の変形例でフィルタ部の別な構
成を示すブロック図である。
【図35】従来の画像表示装置を説明するための図であ
り、所定の画像パターンが、2画素相当平行移動する様
子を表す図である。
【図36】上記画像パターンが平行移動する様子を観測
者が追従した時に観られる様子を示している。
【図37】更に別な従来の画像表示装置を説明するため
の図であり、図36に相当する図である。
【符号の説明】
1 フィルタ部 2 γ逆補正部 3 AD変換部 4 誤差拡散部 5 動き量算出部 6 第1符号化部 7 第2符号化部 8 表示制御部 9 PDP 11 2次元高域通過フィルタ 12 2次元低域通過フィルタ 13 時間応答低域通過フィルタ13 14 加算部 41 加算部 42 誤差算出部 43a〜43d 遅延部 44a〜44d 係数部 51a,51b フレームメモリ 52 動き量検出部 53 傾斜部検出部 54 動き量補正部 60 変換テーブル 71 サブフィールド変換部 72 書込アドレス制御部 73a,73b フレームメモリ 80 表示ライン制御部 81a,81b アドレスドライバ 82 ラインドライバ 101 第3符号化部 102 第4符号化部 201 サブフィールド情報設定部 202 サブフィールド符号化部 203 基準点設定部 204 経路算出部 205 発光パルス時刻算出部 206 視線位置算出部 207 近傍画素選択部 208 近傍画素係数算出部 209 係数乗算部 210 発光量積算部 710 サブフィールド変換テーブル
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 5/66 101 H04N 17/04 A 17/04 G09G 3/28 N (31)優先権主張番号 特願平9−333863 (32)優先日 平成9年12月4日(1997.12.4) (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平9−341116 (32)優先日 平成9年12月11日(1997.12.11) (33)優先権主張国 日本(JP) Fターム(参考) 5C058 AA11 BA33 BB21 5C061 BB07 CC05 5C080 AA05 BB05 CC03 EE19 EE29 EE30 FF12 HH02 HH04 JJ02 JJ04 JJ05

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 時間方向に変調された発光による階調表
    示を伴う画像表示装置の動画像表示状態における評価を
    行う画像評価装置であって、 評価対象装置において構築されるサブフィールドに関す
    る情報を保持し、入力されてくる映像信号を前記サブフ
    ィールド情報によって変換し、各画素毎にどのサブフィ
    ールドを点灯させるのかの点灯情報を作成するサブフィ
    ールド点灯情報作成手段と、 前記サブフィールド点灯情報により仮想的に表示される
    仮想映像上において一の画素を基準点と設定する基準点
    設定手段と、 映像信号に関連して入力される動きベクトルに従って、
    前記基準点から単位時間に移動する経路を想定する経路
    想定手段と、 単位時間内の各瞬間瞬間における移動位置周辺に存在す
    る画素の発光量をサブフィールド点灯情報から求める発
    光量算出手段と、 各移動位置での発光量を単位時間の移動経路に渡って積
    算する積算手段と、 積算値から対象装置の画像表示状態の評価情報を得る評
    価手段とを含むことを特徴とする画像評価装置。
  2. 【請求項2】 前記画像評価装置は、 一の基準点につき単位時間の移動経路に沿う積算を完了
    すると、基準点設定手段に他の一の画素を基準点として
    設定し、前記一の基準点についてと同様積算手段に移動
    経路に沿う積算値を求め、これを繰り返す繰り返し手段
    をを含むことを特徴とする請求項1記載の画像評価装
    置。
  3. 【請求項3】 前記発光量算出手段は、 前記移動位置周辺画素からの発光量に所定の重み付けを
    施す重み付け手段と、 前記重み付けに応じて周辺画素からの発光量を加算する
    加算手段とを含むことを特徴とする請求項1又は2に記
    載の画像評価装置。
  4. 【請求項4】 前記重み付け手段は、 前記想定した経路を中心とする1画素以上の面積をもつ
    評価領域を想定する評価領域想定手段と、 前記領域に含まれる画素の面積の比率を算出する面積比
    算出手段とを含むことを特徴とする請求項3記載の画像
    評価装置。
  5. 【請求項5】 前記評価領域想定手段は、前記想定した
    経路を中心とする1画素の面積をもつ領域を想定するこ
    とを特徴とする請求項4記載の画像評価装置。
  6. 【請求項6】 時間方向に変調された発光による階調表
    示を伴う画像表示装置の評価を行う手順を実行させるた
    めのプログラムを記録している記録媒体であって、 評価対象装置において構築されるサブフィールドに関す
    る情報を保持し、入力されてくる映像信号を前記サブフ
    ィールド情報によって変換し、各画素毎、各サブフィー
    ルド点灯情報を作成するサブフィールド点灯情報作成手
    順と前記サブフィールド点灯情報により仮想的に表示さ
    れる仮想映像上において一の画素を基準点と設定する基
    準点設定手順と、 映像信号に関連して入力される動きベクトルに従って、
    前記基準点から単位時間に移動する経路を想定する経路
    想定手順と、 単位時間内の各瞬間瞬間における移動位置周辺に存在す
    る画素の発光量をサブフィールド点灯情報から求める発
    光量算出手順と、 各移動位置での発光量を単位時間の移動経路に渡って積
    算する積算手順と、 積算値から対象装置の画像表示状態の評価情報を得る評
    価手順とを記録したことを特徴とする記録媒体。
  7. 【請求項7】 前記記録媒体に記憶されている手順をコ
    ンピュータシステムで実行して、表示しようとする画像
    の評価値が良くなるように、サブフィールド数、サブフ
    ィールドの輝度重みを決定し、 それに基づいて製造されたことを特徴とする画像表示装
    置。
JP2002245557A 1997-07-24 2002-08-26 画像評価装置 Expired - Fee Related JP3990612B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002245557A JP3990612B2 (ja) 1997-07-24 2002-08-26 画像評価装置

Applications Claiming Priority (11)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9-198141 1997-07-24
JP19814197 1997-07-24
JP9-201273 1997-07-28
JP20127397 1997-07-28
JP31676897 1997-11-18
JP9-316768 1997-11-18
JP9-333863 1997-12-04
JP33386397 1997-12-04
JP34111697 1997-12-11
JP9-341116 1997-12-11
JP2002245557A JP3990612B2 (ja) 1997-07-24 2002-08-26 画像評価装置

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21010598A Division JP3425083B2 (ja) 1997-07-24 1998-07-24 画像表示装置及び画像評価装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003162247A true JP2003162247A (ja) 2003-06-06
JP3990612B2 JP3990612B2 (ja) 2007-10-17

Family

ID=27553725

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002245557A Expired - Fee Related JP3990612B2 (ja) 1997-07-24 2002-08-26 画像評価装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3990612B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007133242A (ja) * 2005-11-11 2007-05-31 Sharp Corp 映像表示制御装置及びプログラム
JP2007279745A (ja) * 2006-04-11 2007-10-25 Thomson Licensing 動きに依存した符号化方法及び装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007133242A (ja) * 2005-11-11 2007-05-31 Sharp Corp 映像表示制御装置及びプログラム
JP2007279745A (ja) * 2006-04-11 2007-10-25 Thomson Licensing 動きに依存した符号化方法及び装置
KR101367960B1 (ko) * 2006-04-11 2014-02-25 톰슨 라이센싱 움직임 의존적 코딩을 위한 방법과 장치

Also Published As

Publication number Publication date
JP3990612B2 (ja) 2007-10-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3425083B2 (ja) 画像表示装置及び画像評価装置
KR100595077B1 (ko) 화상표시장치및화상평가장치
KR100488839B1 (ko) 서브프레임을 이용하여 그레이 스케일 디스플레이를실행하는 장치 및 방법
US20040263541A1 (en) Display apparatus and display driving method for effectively eliminating the occurrence of a moving image false contour
US20050248583A1 (en) Dither processing circuit of display apparatus
KR100734646B1 (ko) 화상 표시 장치 및 화상 표시 방법
WO2000019400A1 (en) Plasma display panel drive pulse controller for preventing fluctuation in subframe location
JP2001083926A (ja) 動画偽輪郭補償方法およびその方法を用いた画像表示装置
JP3961171B2 (ja) ディスプレイ装置の多階調処理回路
JP2000352954A (ja) 表示装置に表示するためにビデオ画像を処理する方法及び装置
JP2000242227A (ja) プラズマディスプレイパネルの駆動方法
KR100687558B1 (ko) 화상 표시 방법 및 화상 표시 장치
JP3990612B2 (ja) 画像評価装置
JP3727619B2 (ja) 画像表示装置
JP2000098960A (ja) 動画像表示装置
US20080122738A1 (en) Video Signal Processing Apparatus and Video Signal Processing Method
JP4048089B2 (ja) 画像表示装置
EP1732055B1 (en) Display device
JP2003153130A (ja) 画像表示装置
JP2003177696A (ja) 表示装置および表示方法
JP2001042819A (ja) 階調表示方法、及び階調表示装置
KR100578917B1 (ko) 플라즈마 디스플레이 패널의 구동 장치, 플라즈마디스플레이 패널의 화상 처리 방법 및 플라즈마디스플레이 패널
JPH09330057A (ja) ガス放電表示パネルの階調表示方法及びガス放電表示装置
JPH11249617A (ja) 階調表示方法、及び階調表示装置
KR100432667B1 (ko) 플라즈마 디스플레이 패널의 계조 표시 방법 및 그 장치

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050214

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061017

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061214

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070116

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070315

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070626

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070720

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100727

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110727

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110727

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120727

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees