JP2003162074A - 感光体部材欠陥検査装置 - Google Patents

感光体部材欠陥検査装置

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JP2003162074A
JP2003162074A JP2001362547A JP2001362547A JP2003162074A JP 2003162074 A JP2003162074 A JP 2003162074A JP 2001362547 A JP2001362547 A JP 2001362547A JP 2001362547 A JP2001362547 A JP 2001362547A JP 2003162074 A JP2003162074 A JP 2003162074A
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JP2001362547A
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Hiroshi Shiomi
宏 塩見
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Kyocera Document Solutions Inc
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Kyocera Mita Corp
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Abstract

(57)【要約】 感光体部材に絶縁劣化箇所があると、その箇所で放電が
発生して急激な電流変化が発生し、その電流変化を検出
することにより欠陥検査を実施する感光体部材欠陥検査
装置において、電圧印加時、感光体部材の個体差により
過度に帯電することのない感光体部材欠陥検査装置を提
供することを目的とする。 【構成】導電性基体上に感光層を有する回転稼動可能な
感光体部材に、電圧を印加する手段と、前記感光層に欠
陥があった場合に発生する電流変化を検出する手段と、
前記電圧を印加する手段よりも前記感光体部材の回転方
向の上流側に配置された除電手段を有することを特徴と
する感光体部材欠陥検査装置。 【効果】本発明により、感光体部材の欠陥検査の際に、
電圧印加時、感光体部材の個体差により過度に帯電する
ことがないため、帯電、感度等の感光体部材の電気特性
を悪化させることがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は感光体部材の欠陥検査装
置に関する。特に、複写機及びプリンタ等に使用される
ドラム状またはシート状の導電性基体上に設けられた電
子写真感光層の欠陥検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の感光体部材の欠陥検査装置は、被
検査物である感光体部材に、電圧を印加する手段と、前
記感光体部材の感光層に欠陥があった場合に発生する電
流変化を検出する手段とを有する。すなわち、前記感光
層に絶縁劣化箇所があると、その箇所で放電が発生し、
急激な電流変化が発生し、電流変化を検出することによ
り欠陥検査を実施している。
【発明が解決しようとする課題】
【0003】上記の感光体部材欠陥検査装置において、
感光体部材に印加する電圧値としては、一般的に、感光
体部材が使用される表面電位に対して0〜150V程度
大きい電圧を印可すると、欠陥を確実に検出できる点で
望ましい。すなわち、前記感光体部材の処方により最適
な印加電圧値を設定することができる。
【0004】しかしながら、上記構成の感光体部材欠陥
検査装置においては、電圧を印加する際に、印加電圧値
が一定で、且つ、同一処方の感光体部材であっても、該
感光体部材の個体差により、過度に帯電する感光体部材
が存在し、該感光体部材の電気特性(帯電能、感度等)
が悪化してしまうという問題点がある。
【0005】同一処方の感光体部材の個体差により、上
記のように、同じ印加電圧値で帯電電位に差異が生じる
原因として、感光体部材製造後の経過時間、感光体部材
製造後に保管されていた環境や、製造条件ロット差、等
が考えられる。
【0006】特に、感光体部材が、近年の主流である有
機感光体部材である場合には、感光層構成材料の分散ま
たは溶解のバラツキ、感光層熱処理条件のバラツキ等の
製造条件ロット差により、同一処方であっても帯電能が
変化することが知られている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、従来技術である電圧印加手段、電流変化検出手段を
有する感光体部材欠陥検査装置において、前記電圧を印
加する手段よりも前記感光体部材の回転方向の上流側に
配置された除電手段を設けることにより、印加電圧値が
一定であれば同一処方感光体部材間で、帯電電位にほと
んど差異が無いことが判明した。
【0008】
【発明の作用及び実施形態】本発明の感光体部材欠陥検
査装置において、電圧印加以前に除電手段により、前述
のような原因で感光層内部に蓄積した空間電荷を消去し
ておくことにより、同一処方の感光体部材であれば、同
一の電圧値を印加することにより、ほぼ同じ帯電電位で
感光層欠陥を検出することが可能になると考えられる。
【0009】本発明の感光体部材欠陥検査装置に使用さ
れる除電手段としては、特定波長の光を発生し得るもの
であれば、被検査体である感光体部材の感度波長領域を
考慮して、いずれをも使用することが可能である。
【0010】例えば、ハロゲンランプ、蛍光灯ランプ、
冷陰極線管、赤色・緑色等のネオンランプ、タングステ
ンランプ等の可視光光源を使用し得る。更には、赤色・
黄色・緑色等のLED(発光ダイオード)等の単色光光
源をいずれも使用し得る。
【0011】上記例の除電手段の光量、照射時間につい
ては、被検査体である感光体部材が劣化しない程度に任
意に設定できる。
【0012】本発明の感光体部材欠陥検査装置に使用さ
れる電圧印加手段としては、特に限定されず、コロナ放
電器、接触式帯電器が使用可能である。また、コロナ放
電器としては、ワイヤー電極、櫛形電極を使用した放電
器が挙げられるが、特に、櫛形電極を使用した放電器は
放電効率が高く、低い印加電圧でも欠陥検出能力が高
く、好適に使用される。電流変化検出手段としては、微
小な電流を安定して検出できる直流電流計等が適宣用い
られる。
【0013】被検査体としては、アルミニウム等の導電
性基体上に感光層が形成された任意の感光体部材を挙げ
ることができる。感光層は、セレン、アモルファスシリ
コン等の無機感光層や、バインダー樹脂中に電荷発生
剤、電荷輸送剤等を分散または溶解させた有機感光層が
挙げられる。感光体部材の形状としては、ドラム状ある
いはシート状であってもよく、回転可動可能なように形
成される。
【0014】図2は、一例として、被検査体が感光体ド
ラムである場合、本発明の欠陥検査装置の概略構成平面
図である。1は感光体ドラム、2は放電器、3は放電器
2と感光体ドラム1との間に電圧を印加する電圧印加手
段、4は感光体ドラムに流れる電流変化を検出する電流
変化検出手段、5は感光体ドラム1の空間電荷を消去す
る除電手段を示す。
【0015】放電器2には、高圧直流電源等の正または
負の直流電圧を印加できる手段が適宣用いられる。印加
する直流電流の極性は感光体ドラム1の帯電極性に応じ
て適宣選択される。また、印可する電圧値は感光体ドラ
ム1の帯電特性、あるいは検出しようとする欠陥の耐電
圧征に応じて所望の値に設定される。更に電圧を印可す
る時間は、感光体ドラム1の帯電特性や欠陥検出レベ
ル、印可する電圧値、等によっても異なるが、一般的
に、電圧印可時から約3〜5秒間に設定することが欠陥
を確実に検出できて、測定時間を短縮できる。
【0016】電流変化検出手段4は、微小な電流を安定
して検出できる直流電流計等が適宣用いられる。この電
流の検出は、定常電流として測定されて感光体ドラム1
の欠陥部の電流が正常部の電流よりも大きくなることか
ら、例えば、その電流差を電圧に変換し、その電圧を増
幅器により増幅して検知する等して、欠陥の有無を検出
する。
【0017】そして、欠陥検査時に欠陥を検出する電流
が流れる回路を形成するように接続する際に、感光体ド
ラム1の回転部に、導電性ベアリングや摺動ブラシ等の
導通手段を用いて、微小電流が安定して流れるように形
成することが望ましい。
【0018】
【実施例】次に、本発明の一実施形態を実施例、比較例
を用いて説明する。
【0019】電荷発生剤(X型無金属フタロシアニン)
1.5重量部、ホール輸送剤(HTM−1)50重量
部、電子輸送剤(ETM−1)30重量部、重量平均分
子量100,000のバインダー樹脂(Resin−
1)100重量部を、テトラヒドロフラン700重量部
とともにボールミル中で30時間分散あるいは溶解さ
せ、単層型感光層用塗布液を調合した。そして、この塗
布液を、支持体としてのアルミニウム素管上にディップ
コート法にて塗布し、140℃、45分間の熱風乾燥を
行い、平均膜厚22μmの単一感光層を有する単層型有
機感光体ドラム500本を量産作製した。
【0020】また、感光体ドラム作製にあたっては、故
意に帯電のバラツキを発生させるため、作製日を分散さ
せ、製造ロットや、製造後から欠陥検査までの放置時間
が異なるようにした。作製日の分散については、100
本/日の割合で、計5日間で量産作製(5ロット)を行
なった。
【0021】〔HTM−1〕
【化1】
【0022】〔ETM−1〕
【化2】
【0023】〔Resin−1〕
【化3】
【0024】<実施例>上記のように作製した単層型有
機感光体ドラム500本のうち、各ロットから任意に1
0本を選出し、計50本の感光体ドラムを、図1に示す
構成の欠陥検査装置を使用して、除電手段5(赤色LE
Dランプ)により除電した後、櫛形電極を有するコロナ
放電器により電圧を印可し、全ての感光体ドラムの帯電
電位を測定した(帯電電位は720Vに設定)。また、
感光体ドラムに流れ込む電流の定常電流値を用いて欠陥
検査を実施した。ここで、欠陥検出装置の電圧印可手段
3は直流定電圧電源を用い、電流変化検出手段9にはエ
レクトロ・マルチ・メータを使用した。なお、検出電流
が5μA以上であった場合、感光体ドラムに欠陥がある
と判断した。
【0025】次に、欠陥検査後の全感光体ドラムを京セ
ラミタ株式会社製のデジタル複写機KM−4530に搭
載して画像出しを行い画像検査を実施した。
【0026】<比較例>実施例と同様に作製、選出した
単層型有機感光体ドラム50本を、実施例で使用した欠
陥検査装置から除電手段5(赤色LEDランプ)を取除
いて、実施例と同様にして、全感光体ドラムの帯電電位
の測定、欠陥検査、画像検査を実施した。
【0027】表1に結果を示した。また、図2は、表1
の帯電電位のバラツキを示したグラフである。
【0028】
【表1】
【0029】表1より、除電手段有りの場合も無い場合
も、各々5本の感光体ドラムに欠陥があることが判明し
た。一方、感光体ドラムサンプルNo.1〜100につ
いて、上記の欠陥検査装置を使用せず、感光層表面の詳
細なる外観検査を実施した結果、No.7、17、2
1、31、36、54、70、76、81、92の計1
0本に欠陥があることが判明した。
【0030】上記結果から、欠陥検査装置を使用して選
別された欠陥ドラムと外観検査により選別された欠陥ド
ラムは一致しており、欠陥検査装置の除電手段の有無
が、欠陥検出に影響を及ぼさないことが明確となった。
【0031】次に、図2より、欠陥検査装置の除電手段
の有無により、感光体ドラムの帯電電位を比較すると、
除電手段が有る場合に帯電電位のバラツキが明らかに少
なかった。しかし、除電手段が無い場合には、8本の感
光体ドラム(No.56、64、73、74、85、9
2、99、100)の帯電電位が800V以上となり、
電気特性の悪化が懸念されることが判明した。
【0032】また、表2より、画像検査の結果、欠陥を
有する10本の感光体ドラム(No.7、17、21、
31、36、54、70、76、81、92)を使用し
た場合、画像に黒点が発生し不可となった。更に、欠陥
を有さない感光体ドラムであっても、欠陥検査時に帯電
電位が800V以上を示した感光体ドラム(No.5
6、64、73、74、85、99、100)を使用し
た場合、画像濃度低下が発生し不可となった。これは、
欠陥検査時に過度に帯電し、感度が悪化したためと考え
られる。
【0033】
【発明の効果】電圧印加手段よりも感光体ドラムの回転
方向の上流側に配置された除電手段を有することを特徴
とする感光体部材欠陥検査装置においては、同一処方感
光体ドラム間で、帯電電位にほとんど差異が無く、過度
に帯電する感光体ドラムも無いため、感光体ドラムの電
気特性の悪化が無い。
【0034】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の感光体部材欠陥検査装置の一実施例を
示す概略構成図である。
【図2】欠陥検査装置の除電手段の有無が、感光体ドラ
ムの帯電電位のバラツキに及ぼす影響を示すグラフであ
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性基体上に感光層を有する回転稼動可
    能な感光体部材に、電圧を印加する手段と、前記感光層
    に欠陥があった場合に発生する電流変化を検出する手段
    と、前記電圧を印加する手段よりも前記感光体部材の回
    転方向の上流側に配置された除電手段を有することを特
    徴とする感光体部材欠陥検査装置。
  2. 【請求項2】前記除電手段が、感光体部材の感度波長領
    域の光を発生する露光手段であることを特徴とする請求
    項1記載の感光体部材欠陥検査装置。
JP2001362547A 2001-11-28 2001-11-28 感光体部材欠陥検査装置 Pending JP2003162074A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009025447A (ja) * 2007-07-18 2009-02-05 Ricoh Co Ltd 潜像担持体欠陥検知方法及び画像形成装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009025447A (ja) * 2007-07-18 2009-02-05 Ricoh Co Ltd 潜像担持体欠陥検知方法及び画像形成装置

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