JP2003161586A - ガス冷却方法およびガス冷却装置 - Google Patents

ガス冷却方法およびガス冷却装置

Info

Publication number
JP2003161586A
JP2003161586A JP2002184337A JP2002184337A JP2003161586A JP 2003161586 A JP2003161586 A JP 2003161586A JP 2002184337 A JP2002184337 A JP 2002184337A JP 2002184337 A JP2002184337 A JP 2002184337A JP 2003161586 A JP2003161586 A JP 2003161586A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
cooling
solid particles
water
tower
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002184337A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4009778B2 (ja
Inventor
Michitaka Furubayashi
通孝 古林
Rikio Shinohara
力男 篠原
Kenichi Nagai
健一 長井
Junichi Tajima
潤一 田島
Yoshitoshi Sekiguchi
善利 関口
Etsuo Ogino
悦生 荻野
Yukinobu Otsuka
幸信 大塚
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Zosen Corp
Original Assignee
Hitachi Zosen Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Zosen Corp filed Critical Hitachi Zosen Corp
Priority to JP2002184337A priority Critical patent/JP4009778B2/ja
Publication of JP2003161586A publication Critical patent/JP2003161586A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4009778B2 publication Critical patent/JP4009778B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Chimneys And Flues (AREA)
  • Treating Waste Gases (AREA)
  • Combined Means For Separation Of Solids (AREA)
  • Separation Of Particles Using Liquids (AREA)
  • Filtering Of Dispersed Particles In Gases (AREA)
  • Devices And Processes Conducted In The Presence Of Fluids And Solid Particles (AREA)
  • Physical Or Chemical Processes And Apparatus (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温ガスを効果的に冷却することができ、ダ
イオキシンの生成を抑制するとともに、装置のコンパク
ト化を図ることができるガス冷却方法およびガス冷却装
置を提供する。 【解決手段】 ガス入口9とガス出口7と水噴霧部5を有
した冷却塔本体2を備え、冷却すべきガスが塔底部から
上方に向かって流されるとともに、水噴霧部5から冷却
用の水が吹き付けられるガス冷却装置において、固体粒
子を塔本体2内で浮遊させて、これを水の蒸発媒体とし
て使用する。ガス出口7から排出されるガスに含まれる
固体粒子を捕集する集塵装置8と、集塵装置8によって捕
集された固体粒子を冷却塔内の水噴霧部5の位置の上下
また同じ高さに供給する循環管6とを備え、捕集固体粒
子を循環させて水の蒸発媒体として使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、廃棄物焼却炉、廃
棄物溶融炉または電気炉など、その排ガス中にダイオキ
シン類に代表される塩素化芳香族化合物(以下、ダイオ
キシンと称す)を含む施設において、その排ガスを冷却
するガス冷却装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、廃棄物焼却炉、廃棄物溶融炉また
は電気炉などでは、排ガスを冷却するために、水を煙道
内に直接噴霧するガス冷却方法が採用されている。この
場合、冷却すべき排ガスは冷却塔本体の底部または頂部
から入り、塔内を通過する間に、吹き込まれた水に顕熱
と蒸発潜熱を与え、水蒸気を発生させることによって自
らの温度を下げる。従って、吹き込まれた水が塔内です
べて蒸発するためには、排ガスから水への熱移動と水か
ら排ガスへの物質移動が同時に行われなければならな
い。
【0003】また排ガス中に含まれるダイオキシンに対
して、排出規制が強化され、焼却能力4t/h以上の新
設炉については0.1ng−TEQ/Nmの排出基準
が定められた。ダイオキシンはガス温度が250〜50
0℃の排ガス冷却過程で生成するため、この温度域での
排ガスの滞留時間を短縮することにより、ダイオキシン
の生成を抑制することができる。そのためガス冷却速度
の高速化が要求され、そのガス冷却速度を高めるために
は、上述した熱移動速度と物質移動速度を高める必要が
ある。
【0004】ここで、排ガスから水への熱移動と物質移
動の速度式はいずれも表面積の項を含んでおり、すなわ
ち排ガスと水の接触面積が大きいほど速度は増加する。
従って、現在、実用化されている冷却塔本体では、水を
微粒化して噴霧することにより表面積の増加が図られて
いる。
【0005】しかし噴霧水の粒子径は水の蒸発と共に小
さくなるので、噴霧水が完全に蒸発する直前では表面積
は極めて小さいものになる。その結果、冷却後半では冷
却速度は低下する。また冷却後半では、ガス温度が冷却
目標温度に近づくことにより、熱移動温度差が減少する
ため、更に冷却速度は低下する。冷却速度が遅いと冷却
までの滞留時間が必要となり、従ってダイオキシン生成
を抑制することができず、かつ冷却塔を大規模なものに
する必要がある。
【0006】一方、排ガス中に存在する飛灰には、ダイ
オキシンや鉛などの重金属が含まれており、排ガスから
捕集した飛灰はダイオキシンおよび重金属を無害化する
必要がある。
【0007】従来は、バグフィルタを用いて排ガスから
飛灰を捕集し、更にバグフィルタ前流の排ガスに消石灰
などのアルカリ剤を吹き込んで脱塩や脱硫も同時におこ
なっている。しかし飛灰中のダイオキシンおよび重金属
を無害化する際、消石灰や塩化カルシウムが含まれてい
ると以下のような問題が発生する。
【0008】1)無害化するための飛灰処理装置が大き
くなる。
【0009】2)無害化・再利用の一つとして考えられ
ている灰溶融で処理する際、飛灰の溶融温度が高くなり
運転が困難になる。また捕集された塩素は再び揮発する
ため、排ガス処理側で再度塩素を捕集する必要がある。
同時に、灰溶融装置内では塩が濃縮する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な問題を解決することのできるガス冷却装置を提供する
ことを課題とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明によるガス冷却方
法は、ガス入口とガス出口と水噴霧部を有した冷却塔本
体内において、冷却すべきガスを塔底部から上方に向か
って流すとともに、水噴霧部から冷却用の水を吹き付け
るガス冷却方法において、固体粒子を塔本体内で浮遊さ
せて、これを水の蒸発媒体として使用することを特徴と
するものである。
【0012】上記ガス冷却方法において、ガス出口から
排出されるガスに含まれる固体粒子を集塵装置によって
捕集し、捕集固体粒子を塔底部へ循環して水の蒸発媒体
として再使用することが好ましく、捕集固体粒子をその
粒径によって選別し、粒径が所定範囲にある固体粒子を
循環して再使用することがより好ましい。
【0013】また、本発明によるガス冷却装置は、ガス
入口とガス出口と水噴霧部を有した冷却塔本体を備え、
冷却すべきガスが塔底部から上方に向かって流されると
ともに、水噴霧部から冷却用の水が吹き付けられるガス
冷却装置において、固体粒子を塔本体内に供給する固体
粒子供給部をさらに備え、供給された固体粒子が、塔本
体内で浮遊させられて、水の蒸発媒体として使用される
ことを特徴とするものである。
【0014】上記ガス冷却装置において、ガス出口から
排出されるガスに含まれる固体粒子を捕集する集塵装置
をさらに備えていることが好ましい。集塵装置として
は、例えば、バグフィルタが使用され、これに代えて、
排ガスを邪魔板などに衝突させて粒子の慣性力によって
分離する慣性力集じん器を使用してもよい。
【0015】また、集塵装置によって捕集された固体粒
子を冷却塔本体へ循環する循環管をさらに備え、捕集固
体粒子を同部へ循環して水の蒸発媒体として使用するこ
とが好ましい。
【0016】また、循環管の途中に、粒子篩い器および
粒子貯留槽が設けられていることがより好ましい。この
場合に、集塵装置によって捕集された固体粒子は、粒子
篩い器によって50〜1000μm、好ましくは100
〜1000μmに分画され、分画された50〜1000
μm、好ましくは100〜1000μmの固体粒子は、
粒子貯留槽を介して冷却塔本体底部へ戻され、再び水の
蒸発媒体として使用されることが好ましい。
【0017】固体粒子供給部は、循環管に設けられても
よく、また、粒子貯留槽、さらにまた、冷却塔本体に設
けられた導管に設けられてもよく、これらの循環管、粒
子貯留槽および導管のうちの少なくとも1カ所に設けら
れ、固体粒子は、循環管、粒子貯留槽および冷却塔本体
の少なくとも1カ所から供給される。固体粒子を冷却塔
本体から供給する場合、導管は、水噴霧部位置の上下ま
たは同じ高さに設けることが好ましい。
【0018】上記のガス冷却方法および冷却装置におい
て、冷却すべきガスとしては、例えば、廃棄物焼却炉、
廃棄物溶融炉、電気炉などからの燃焼排ガスが好適であ
る。
【0019】また、冷却塔本体の高さ、すなわち、水噴
霧部からガス出口配管までの距離は、1〜7mが好まし
い。
【0020】水噴霧部から水を噴霧するに際しては、冷
却塔本体の塔底部から上向きに噴霧してもよく、冷却塔
本体の壁面から水平また斜め向きに噴霧するようにして
もよい。水を上向きに噴霧するには、例えば、一流体ノ
ズルを使用することが適しており、この一流体ノズルか
ら噴霧される水滴径は、300μm以下であることが好
ましい。また、水を水平また斜め向きに噴霧するには、
例えば、一流体チップを使用することが適しており、こ
の一流体チップから噴霧される水滴径は、300μm以
下であることが好ましい。
【0021】固体粒子は、適切な粒子を冷却塔本体に外
部から供給してもよく、また、処理すべき排ガス中に含
まれる固体粒子を利用してもよく、両者を適宜組み合わ
せて使用してもよい。固体粒子は、例えば、処理すべき
排ガス中に含まれる焼却飛灰、もしくは砂、珪藻土、ゼ
オライト、ベントナイト、酸性白土または活性白土の天
然物粒子、もしくはシリカゲル、アルミナまたはガラス
などの人工物粒子、もしくは酸化チタンと酸化バナジウ
ムから成る酸化触媒または酸化鉄から成る酸化触媒、も
しくは無機系鉱物のガーネット(アルマンダイト)であ
ること、もしくはこれらを2種類以上混合して成るもの
とされる。
【0022】固体粒子は、軽すぎると冷却ガスとともに
排出され、重すぎると自重で落下して、いずれも蒸発媒
体としての浮遊固体粒子としての役目を果たさないた
め、適切な大きさとして、50〜1000μm、好まし
くは100〜1000μmとされる。再使用される捕集
固体粒子は、粒子篩い器などによって50〜1000μ
m、好ましくは100〜1000μmに分画される。
【0023】そして、好ましくは、冷却塔本体のガス入
口温度は200〜950℃とされ、ガス出口温度は13
0〜250℃とされ、冷却塔本体内の固体粒子濃度は、
0.01〜30kg/m、好ましくは0.1〜30k
g/mとされる。冷却塔本体内の固体粒子濃度は、冷
却塔本体の差圧によって監視され、固体粒子濃度が所定
範囲を下回れば、固体粒子は、循環管もしくは冷却塔本
体に設けられた導管の少なくとも1カ所から供給され
る。また、冷却塔本体のガス流速は、最小値が5m/s
以下とされることが好ましい。
【0024】上記のガス冷却方法において、冷却塔本体
前流に、アンモニアまたは尿素を注入することがある。
この場合に、アンモニアもしくは尿素の注入量は、排ガ
ス中NOxに対して、NOx/アンモニアモル比が2以
下、もしくはNOx/尿素モル比が2以下であることが
好ましい。
【0025】また、上記のガス冷却装置において、集塵
装置の後流に、排ガス中の塩化水素および硫黄硫化物を
除去する有害ガス除去装置が設けられていることが好ま
しい。
【0026】有害ガス除去装置は、例えば、湿式洗煙塔
であってもよく、また、消石灰や重曹を排ガス中に投入
する薬剤投入部およびこの後流に設けられたバグフィル
タであってもよい。
【0027】集塵装置としてのバグフィルタを前段バグ
フィルタとし、有害ガス除去装置に使用されるバグフィ
ルタを後段バグフィルタとした場合に、前段バグフィル
タの温度は130〜250℃とされ、後段バグフィルタ
の温度も130〜250℃とされる。
【0028】冷却塔本体は、縦型円筒であり、塔底部
は、逆円錐部とその下端に連設され且つ冷却塔本体より
も小径の縦型円筒部とを備えており、塔底部にガス入口
と水噴霧部を有し、頂部にガス出口を有し、ガス入口位
置の上に一つまたは複数の水噴霧部を有していることが
ある。
【0029】また、冷却塔本体は、逆円錐型であり、塔
底部は、縦型円筒をなし、塔底部にガス入口と水噴霧部
を有し、頂部にガス出口を有し、ガス入口位置の上に一
つまたは複数の水噴霧部を有していることがある。
【0030】冷却塔本体が縦型円筒でかつ塔底部が逆円
錐部および縦型円筒部を備えている場合には、塔底部の
逆円錐部に水噴霧部を有し、小径円筒部にガス入口を有
したものするか、小径円筒部に水噴霧部およびその下方
にガス入口を有したものとすればよく、冷却塔本体が逆
円錐型の場合には、塔底部の縦型円筒部に水噴霧部およ
びその下方にガス入口を有したものとすればよい。
【0031】冷却塔本体の塔底部の縦型円筒部には、ガ
ス入口の上方に、開口率20%以上の絞りを設けること
が好ましい。この際、絞り部のガス流速は、固体粒子を
安定した状態で塔内に滞留させるため、5〜50m/s
となされていることが好ましい。
【0032】冷却塔本体の塔底部を逆円錐型とする場合
には、その広がり角度は、固体粒子を安定した状態で塔
内に滞留させるため、好ましくは130°以下、より好
ましくは20〜130°とされる。冷却塔本体を逆円錐
型とする場合には、その広がり角度は、30°以下が好
ましい。
【0033】また、冷却塔本体を逆円錐型とする場合に
は、広がり角度が異なる2つの逆円錐型部分を縦につな
いだ形状としてもよく、この場合には、上部の逆円錐型
部の広がり角度は30°以下が好ましく、下部の逆円錐
型部の広がり角度は、好ましくは130°以下、より好
ましくは20〜130°とされる。
【0034】また、冷却塔は、頂部にガス出口を有する
縦型円筒または逆円錐型の本体と、本体下端に連なり1
または複数の水噴霧部が配置された逆円錐状または円筒
状のノズル配置部と、ノズル配置部の下端に連なるガス
入口管とを有しており、ガス入口管は、U字状に形成さ
れて、一端がノズル配置部に、他端が排ガスラインの排
出口にそれぞれ接続されていることがある。
【0035】さらにまた、冷却塔本体内に、上方に移動
する固体粒子が衝突させられてその運動方向を変化させ
るコーン型または多孔板型の邪魔板が設けられているこ
とがあり、ガス入口部におけるガス入口上方に、開口率
20%以上の絞りが設けられていることがある。絞りを
設ける場合には、絞り部のガス流速は、10〜50m/
sとなるようにすることが好まし、冷却塔本体内のガス
流速は、5m/s以下とすることが好ましい。
【0036】さらにまた、ガス入口部に、冷却塔本体か
ら落下する固体粒子を受ける貯留槽が設けられ、貯留槽
に、同槽内の固体粒子を循環管途中に合流させる固体粒
子戻し管が設けられていることがある。循環管の途中に
は、上述のように、粒子篩い器および粒子貯留槽が設け
られていることが好ましく、固体粒子戻し管は、粒子篩
い器の粒子入口部に接続してもよく、粒子篩い器の再利
用粒子出口部または粒子貯留槽の出口部に接続してもよ
い。こうして、冷却塔本体から落下した固体粒子は、冷
却塔本体の水噴霧部位置の上下または同じ高さに戻さ
れ、再び水の蒸発媒体として使用される。
【0037】さらにまた、冷却塔から排出される冷却済
みガスの流量を計測する流量計が設置されるとともに、
冷却済みガス流量の変動が15%以下になるように、冷
却済みガスをガス入口部に合流させるガス流量調整ライ
ンが設けられ、同ラインには循環ファン、さらにまたガ
ス加熱器が設けられていることがある。ガス冷却装置の
後流に設けられている湿式洗煙塔もしくは前段バグフィ
ルタ(集塵装置)の出口に流量計を取り付け、この部分
での流量変動が±15%以下(好ましくは±10%以
下)になるように、冷却済みガスが湿式洗煙塔もしくは
前段バグフィルタ(集塵装置)の出口から抜き出され
て、ガス冷却装置の前流に戻される。これにより、ガス
冷却装置の入口ガスの流量変動が規制される。
【0038】
【発明の実施の形態】本発明を実施例に基づいて具体的
に説明する。
【0039】実施例1 図1は、本発明によるガス冷却装置のフロー図である。
【0040】ガス冷却装置は、底部にガス入口(9)と水
噴霧部(5)を有し、頂部にガス出口(7)を有した縦型円筒
状の冷却塔本体(2)と、ガス出口(7)に連通する前段バグ
フィルタ(8)と、前段バグフィルタ(8)によって捕集され
た固体粒子を冷却塔本体(2)の塔底部へ戻す循環管(6)
と、循環管(6)の途中に設けられている粒子篩い器(10)
および粒子貯留槽(11)と、前段バグフィルタ(8)の後流
に設けられた有害ガス除去装置(12)とを備えている。有
害ガス除去装置(12)は、後段バグフィルタ(14)と、前段
バグフィルタ(8)と後段バグフィルタ(14)とを連通させ
る薬剤投入用ダクト(13)とを有している。
【0041】冷却塔本体(2)の塔底部は、逆円錐部(2a)
とその下端に連設され且つ冷却塔本体よりも小径の縦型
円筒部(2b)とを備え、ガス入口(9)が下方に位置するよ
うに、上向きの噴き出し口が小径円筒部(2b)に位置させ
られた水噴霧ノズルからなる水噴霧部(5)とガス入口(9)
との両方が小径円筒部(2b)に設けられている。水噴霧ノ
ズルは、小径円筒部(2b)の中心部分または中心を囲む円
周上に、1または複数配置される。なお、逆円錐部(2a)
に水噴霧部が設けられ、小径円筒部(2b)がガス入口(9)
を有するガス入口部とされているようにしてもよい。
【0042】固体粒子には、例えば砂が用いられる。そ
の粒子径は100〜1000μmが適当である。また固
体粒子が不足である場合は、必要量を循環管(6)内に供
給する。固体粒子は、処理すべき排ガス中に含まれる焼
却飛灰であってもよい。固体粒子(燃焼飛灰および捕集
灰)を冷却塔本体(2)に供給する固体粒子供給部は、排
ガスの導管(1)と循環管(6)の冷却塔本体側端部との2カ
所とされている。
【0043】上記構成のガス冷却装置において、ごみ焼
却炉からの500℃の高温の排ガスは、排ガス導管(1)
から小径円筒部(2b)のガス入口(9)を経て塔底部に導入
される。一方、ガス冷却用の冷却水は、導管(3)から小
径円筒部(2b)の水噴霧部(5)を経て塔内に供給され、必
要ならば、導管(4)からの圧縮空気でもって噴霧ノズル
(5)から排ガス中に上向きに噴霧される。
【0044】冷却塔本体(2)の頂部のガス出口(7)から出
た排ガスは、前段バグフィルタ(8)に通され、排ガス中
の灰分が捕集される。前段バグフィルタ(8)によって捕
集された捕集灰(捕集粒子)は、循環管(6)の途中に設
けられている粒子篩い器(10)によって100〜1000
μmで分画される。100〜1000μmの捕集粒子は
粒子貯留槽(11)を介して冷却塔本体(2)に循環され、再
び水の蒸発媒体として使用される。100μm未満の捕
集灰および1000μmを超える捕集灰は灰処理装置(1
6)に送られ、冷却塔本体(2)での蒸発媒体には使用され
ない。また、粒子貯留槽(11)内の灰の量が設定値以上に
なれば、過剰の灰も灰処理装置(16)に送られる。
【0045】捕集灰循環管(6)を通って冷却塔本体(2)に
循環された捕集灰の表面に、噴霧水が吹き付けられ、水
は排ガスに同伴されて冷却塔本体(2)内部を上昇する間
に排ガスから蒸発熱を得て、自らは蒸発しながら、蒸発
熱でもって排ガスを冷却する。
【0046】こうして所定温度に冷却され、水蒸気によ
って増湿された排ガスは、上述のように、前段バグフィ
ルタ(8)に通され、排ガス中に含まれていた灰の殆どと
冷却塔本体(2)内で排ガスに随伴した捕集灰との双方が
捕集される。
【0047】一方、大部分の灰を除去された排ガスは、
ダクト(13)を通って後段バグフィルター(14)に入る。通
常のごみ焼却炉排ガスの場合、ガス中に高濃度で含まれ
る塩化水素の除去のために導管(15)からダクト(13)に消
石灰や重曹が吹き込まれ、これにより、排ガス中の塩化
水素や硫黄酸化物が除去される。塩化水素と反応した消
石灰と未反応消石灰及び前段バグフィルタ(8)で未捕集
の灰は後段バグフィルタ(14)で捕集され、除塵排ガスは
出口(17)から次の工程へ送られる。
【0048】なお、固体粒子として、酸化チタンと酸化
バナジウムから成る酸化触媒(脱硝触媒)を使用して、
冷却塔本体(2)の底部からアンモニアまたは尿素を供給
することにより、冷却塔本体(2)内で脱硝反応を起こさ
せることも可能である。アンモニアもしくは尿素の注入
量は、排ガス中NOxに対して、NOx/アンモニアモ
ル比=0〜2、NOx/尿素モル比=0〜2とされる。
【0049】こうして、このガス冷却装置によると、ダ
イオキシンが抑制されるとともに、酸化触媒によるダイ
オキシン分解や脱硝等も図ることができる。
【0050】実施例2 図2は、本発明によるガス冷却装置の他の実施例のフロ
ー図である。第1の実施例との違いは、有害ガス除去装
置の構成にあり、これ以外の構成は、第1実施例のもの
と同じであり、同じ構成のものには同じ符号を付して説
明を省略する。
【0051】この実施例の有害ガス除去装置は、湿式洗
煙塔(22)とされている。湿式洗煙塔(22)は、水噴霧部(2
3)と、水の循環ライン(24)とを備えており、この湿式洗
煙塔(22)において、塩化水素や硫黄酸化物を除去された
排ガスが出口(26)から次の工程へ送られる。そして、塩
化水素や硫黄酸化物を含んだ排水は、排水処理装置(25)
に送られて無害化される。
【0052】実施例3 図3は、本発明によるガス冷却装置の他の実施例のフロ
ー図である。第1の実施例との違いは、冷却塔本体の形
状にあり、これ以外の構成は、第1実施例のものと同じ
であり、同じ構成のものには同じ符号を付して説明を省
略する。
【0053】この実施例の冷却塔本体(32)は、テーパ角
30°以下の逆円錐部(32a)と、この下端に連設された
縦型円筒部(32b)とからなる。そして、縦型円筒部(32b)
の上部に水噴霧部(5)を、下部にガス入口(9)をそれぞれ
有している。
【0054】この実施例のガス冷却装置において、ごみ
焼却炉からの500℃の高温の排ガスは、導管(1)から
縦型円筒部(32b)のガス入口(9)を経て塔底部に導入され
る。一方、ガス冷却用の冷却水は、導管(3)から縦型筒
部(32b)の水噴霧部(5)を経て塔内に供給され、必要なら
ば、導管(4)からの圧縮空気でもって噴霧ノズル(5)から
排ガス中に上向きに噴霧される。
【0055】実施例4 図4は、本発明によるガス冷却装置の他の実施例のフロ
ー図である。第1の実施例との主な違いは、以下に示す
ように、後段バグフィルター(14)の出口(17)のガスを一
部抜き出して再び排ガスの導管(1)に送り込むガス流量
調整ライン(40)を備えている点にある。以下の説明で
は、第1実施例のものと同じ構成のものには同じ符号を
付して説明を省略する。
【0056】図4に示すように、ガス流量調整ライン(4
0)は、後段バグフィルター(14)のガス出口(17)部分に設
けられたガス分岐口(41)と冷却塔本体(2)の排ガス導管
(1)部分とを接続するように設けられており、同ライン
(40)には、循環ファン(42)、ガス加熱器(43)およびダン
パ(44)が設けられている。また、後段バグフィルター(1
4)(または前段バグフィルタ)のガス出口(17)には、冷
却塔本体(2)から排出された冷却済みガスの流量を計測
する流量計(47)が設けられており、この流量計(47)によ
って、循環ファン(42)の送風量は、冷却済みガス流量の
変動が15%以下になるように調整されている。
【0057】また、この実施例では、冷却塔本体(2)の
頂部に、固体粒子供給用のロータリバルブ付きフィーダ
ー(46)が設けられている。図4では、前段バグフィルタ
(8)によって捕集された固体粒子を循環させる部分は図
示省略されているが、固体粒子供給用のロータリバルブ
付きフィーダー(46)は、固体粒子の循環ラインと併用さ
れてももちろんよい。また、冷却塔本体(2)には、塔内
のガス流の差圧を検出する差圧計(45)が設けられてお
り、この差圧計(45)によって固体粒子の供給量が調節さ
れている。
【0058】この実施例のガス冷却装置によると、炉の
負荷変動によってガス流量は変動するが、後段バグフィ
ルタ(14)の出口(17)に設けられた流量計(47)の計測値に
基づいて、冷却塔本体(2)を流れるガスの流量が把握さ
れ、それに応じて循環ファン(42)の送風量が調節され、
冷却塔本体(2)を流れるガスの流量の変動が抑えられ
る。循環ファン(42)の送風量は、後段バグフィルタ(14)
の出口(17)におけるガス流量の変動が例えば±15%以
下、好ましくは±10%以下に抑えられるように制御さ
れる。さらにまた、冷却塔本体(2)のガス入口(9)のガス
圧力とガス出口(7)のガス圧力との差圧が検知され、そ
れに応じて、冷却塔本体(2)内の粒子濃度も検知され
る。したがって、焼却炉等の立上げ時、運転停止時、負
荷変動時でも、冷却塔本体(2)内のガス流速がほぼ一定
に保たれ、固体粒子の落下や流出が抑えられ、冷却塔本
体(2)内に固体粒子を浮遊・保持させることができる。
こうして、ガス入口(9)でのガス温度が500℃程度
で、ガス出口(7)での排ガス温度が約170℃という条
件で、安定的に排ガスの冷却が行われる。なお、焼却炉
の立上げ時には、ガス流量調整ライン(40)中に設けられ
ているガス加熱器(43)により冷却済みガスを加熱するこ
とができ、立上げに要する時間を短くすることができ
る。
【0059】実施例5 図5は、本発明によるガス冷却装置の他の実施例のフロ
ー図である。この実施例のものは、実施例3を基準とし
て、ガス入口部の形状が変更されている。以下の説明で
は、実施例3のものと同じ構成のものには同じ符号を付
して説明を省略する。
【0060】図5に示すように、冷却塔本体(32)は、頂
部にガス出口(7)を有する逆円錐部(32a)とこれの下端に
連接されたノズル配置部としての縦型円筒部(32b)とを
有しており、縦型円筒部(32b)の下端に連なるように、
ガス入口管(51)が設けられている。ガス入口管(51)は、
U字状に形成されており、縦型円筒部(32b)に接続され
ていない方の端部(51a)は、排ガスラインの排出口に接
続されてガス入口とされている。U字状ガス入口管(51)
の底部(51b)は、運転停止時の固体粒子の溜まり部とな
るもので、同部(51b)には、ここに溜まった固体粒子を
吸引するための吸引部(52)が設けられている。
【0061】この実施例のガス冷却装置によると、炉の
運転停止時には、固体粒子は、冷却塔の最下点であるU
字状ガス入口管(51)の底部(51b)に貯留される。立上げ
時に、ガス入口管(51)の底部(51b)を吸引するととも
に、同管(51)のガス入口用端部(51a)から排ガスを導入
すると、固体粒子は、ガスによって吹き上げられて冷却
塔本体(32)内を上昇し、浮遊・保持されて冷却媒体とし
て再使用される。したがって、炉の立上げに要する時間
および手間を少なくすることができる。
【0062】実施例6 図6は、本発明によるガス冷却装置の他の実施例のフロ
ー図である。実施例1との主な違いは、以下に示すよう
に、絞り(71)、冷却塔下方の固体粒子貯留槽(72)および
固体粒子戻し管(73)を備えている点にある。以下の説明
では、実施例1のものと同じ構成のものには同じ符号を
付して説明を省略する。
【0063】図6に示すように、冷却塔本体(2)は、縦
型円筒状で、その塔底部は、逆円錐部(2a)とその下端に
連設され且つ冷却塔本体(2)よりも小径の縦型円筒部(2
b)とを備え、ガス入口(9)が下方に位置するように、水
噴霧部(5)とガス入口(9)との両方が小径円筒部(2b)に設
けられている。そして、縦型円筒部(2b)には、そのガス
入口(9)上方に、開口率20%以上の絞り(71)が設けら
れている。
【0064】また、縦型円筒部(2b)の下端には、冷却塔
本体(2)から落下する固体粒子を受ける落下固体粒子貯
留槽(72)が設けられている。この貯留槽(72)には、同槽
(72)内の固体粒子を循環管(6)途中に合流させる固体粒
子戻し管(73)が設けられている。この実施例では、固体
粒子戻し管(73)は、粒子貯留槽(11)に接続されている
が、固体粒子戻し管(73)は、粒子貯留槽(11)の前流側ま
たは後流側に接続されてもよい。
【0065】この実施例のガス冷却装置によると、ガス
入口(9)から導入された排ガスは、絞り(71)によって、
そのガス流速が増大される。このガス流速を5〜50m
/sとすることにより、所要の大きさの固体粒子が冷却
塔本体(2)内で浮遊させられる。また、ガス流速などの
変動に応じて固体粒子の一部は、冷却塔本体(2)内から
落下し、落下固体粒子貯留槽(72)に貯留される。この貯
留槽(72)の固体粒子は、固体粒子戻し管(73)および循環
管(6)を介して再び冷却塔本体(2)に戻される。
【0066】実施例7 図7は、本発明によるガス冷却装置の他の実施例のフロ
ー図である。実施例1との主な違いは、以下に示すよう
に、絞り(71)を備えている点および水噴霧部(81)の構成
が異なっている点にある。以下の説明では、実施例1の
ものと同じ構成のものには同じ符号を付して説明を省略
する。
【0067】図7に示すように、冷却塔本体(2)は、縦
型円筒状で、その塔底部は、逆円錐部(2a)とその下端に
連設され且つ冷却塔本体(2)よりも小径の縦型円筒部(2
b)とを備え、ガス入口(9)が下方に位置するように、逆
円錐部(2a)に水噴霧部(81)が設けられ、縦型円筒部(2b)
にガス入口(9)が設けられている。そして、縦型円筒部
(2b)には、そのガス入口(9)上方に、開口率20%以上
の絞り(71)が設けられている。
【0068】この実施例では、水噴霧部(81)は、冷却塔
本体の壁面に設けられた複数の一流体チップからなり、
冷却水は、この一流体チップから水平に噴霧されてい
る。
【0069】この実施例のガス冷却装置によると、水噴
霧部(81)としての一流体チップから水平に噴霧された冷
却水は、水噴霧部(81)下方のガス入口(9)から導入され
た排ガスとともに塔本体内を上昇し、固体粒子を蒸発媒
体として排ガスを冷却する。一方、ガス入口(9)から導
入された排ガスは、絞り(71)によって、そのガス流速が
増大される。このガス流速を5〜50m/sとすること
により、所要の大きさの固体粒子が冷却塔本体(2)内で
浮遊させられる。
【0070】実施例8 図8は、本発明によるガス冷却装置の他の実施例を示す
図である。この実施例は、冷却塔本体(2)内に邪魔板(6
1)(62)(63)(64)を設けたもので、上記実施例1から7ま
でのどの装置にも適用可能な構成である。
【0071】図8(a)のものは、冷却塔本体(2)内上
部に、コーン型の邪魔板(61)を設けたものである。邪魔
板(61)の形状は、粒子安息角を参照して決定され、好ま
しくは、そのテーパ角度が安息角以上の30〜60°と
される。また、冷却塔本体(2)の直径をD、邪魔板(61)
の底面の直径をdとして、d/D=0.2〜0.6とさ
れることが好ましい。
【0072】コーン型の邪魔板(61)に代えて、多孔板型
の邪魔板(62)(63)(64)を使用してもよく、多孔板型邪魔
板(62)(63)(64)の形状は、図8(b)に示すもの(62)の
ように、水平状でもよく、図8(c)に示すもの(63)の
ように、傾斜状でもよく、図8(d)に示すもの(64)の
ように、逆V字状でもよい。傾斜状の場合には、傾斜方
向はどの方向に傾斜していてもよく、また、図8(d)
に示す逆V字状に代えて、V字状としてもよい。多孔板
型邪魔板(62)(63)(64)を使用する場合のその孔面積比
は、0.4〜0.7が好ましい。コーン型の邪魔板(61)
または傾斜状、V字状、逆V字状の多孔板型邪魔板(63)
(64)を使用することにより、邪魔板(61)(63)(64)への固
体粒子やダストの堆積および固着を防止することができ
る。
【0073】この実施例のガス冷却装置によると、冷却
塔本体(2)に邪魔板(61)(62)(63)(64)が設けられている
ので、上方に移動する固体粒子がこれに衝突させられて
その運動方向を変化させ、これにより、固体粒子の流出
が抑制され、冷却能力が向上するとともに、冷却塔本体
(2)内への固体粒子の補給量を少なくすることができ
る。
【0074】上記の各実施例において、400℃の排ガ
スを27℃の水で200℃まで冷却する場合、必要冷却
水量は98g/Nm程度である。
【0075】この冷却を従来技術である水噴霧のみでお
こなう場合、噴霧水の微粒化が必要であるが、通常微細
化の程度が増せば噴霧のための圧縮空気動力が増加す
る。動力的に無理のない噴霧ノズルの条件、すなわち噴
霧粒子径として200μm程度を考えると、前述の水量
を噴霧すると排ガス1m当たりの水の蒸発面積は噴霧
直後で2.9mになる。
【0076】一方、本発明の固体粒子の場合、粒子密度
が4000kg/m、粒子径が600μmで、この粒
子を排ガス1m当たり10kg循環させると、粒子表
面積は25mになり、この表面に噴霧水が均等に吹き
付けられたとすると、約8.5倍の蒸発面積になる。実
際には、各固体粒子にすべて水が付着するわけではない
が、水滴単独よりも蒸発面積は増加し、かつ付着水の表
面積は蒸発の進行によって減少しないため蒸発速度は極
端に低下することがない。従ってガス冷却速度は極めて
高い。
【0077】以下に、実験結果の一例を示す。
【0078】表1は、実験条件を示すもので、Run1
(入口ガス温度300℃)およびRun2(入口ガス温
度500℃)の2種類の条件で実験を行った。Run1
では、塔内の固体粒子の滞留状況が違うCase1〜4
について測定し、Run2では、塔内の固体粒子の滞留
状況が違うCase1〜3について測定した。表2は、
Run1のCase1〜4における塔内の固体粒子の滞
留状況とガス温度140℃以上に達する塔高さを示し、
表3は、Run2のCase1〜3における塔内の固体
粒子の滞留状況とガス温度140℃以上に達する塔高さ
およびガス温度300°以下に達する塔高さを示してい
る。なお、ガス温度については、塔高さに対する各高さ
で温度計測した中の最低値を四捨五入したもので示して
いる。
【0079】
【表1】
【0080】
【表2】
【0081】
【表3】
【0082】この実験結果から、ガス冷却塔に固体粒子
を滞留させることにより得られる効果として、次のよう
なものがあることが分かる。
【0083】冷却水の蒸発速度が速くなり、塔高さを
1/2以下に低減できる。
【0084】ガスの冷却速度が向上するため、冷却塔
内において、ダイオキシン生成の最適温度である300
〜400℃域が減り、ダイオキシン生成を抑制できる。
【0085】冷却塔入口部での重金属の凝縮・堆積の
防止が期待でき、これに伴って、ダイオキシンの生成が
さらに抑制される。
【0086】
【発明の効果】本発明によれば、冷却塔内に固体粒子を
浮遊させて、その一部を水の蒸発媒体として使用するこ
とにより、高温ガスを効果的に冷却することができ、ダ
イオキシンの生成を抑制するとともに、冷却装置のコン
パクト化が図ることができる。
【0087】また、本発明によれば、ガス中の固体粒子
を捕集して所定の大きさに選別してから塔へ循環し、循
環固体粒子を水の蒸発媒体として再使用することによ
り、新規に投入する固体粒子の量を減らすことができる
とともに、浮遊させるのに好適な粒子だけを冷却塔本体
内に供給でき、より一層、高温ガスを効果的に冷却する
ことができ、ダイオキシンの生成を抑制するとともに、
冷却装置のコンパクト化が図ることができる。
【0088】また、集塵装置によって捕集された一部固
体粒子を塔へ循環する循環管を設けるとともに、循環管
の途中に粒子篩い器および粒子貯留槽を設け、適正な粒
子径の捕集固体粒子を塔底部へ循環して水の蒸発媒体と
して使用することにより、より効果的な冷却を行うこと
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明によるガス冷却装置の第1実施
例を示すフローシートである。
【図2】図2は、本発明によるガス冷却装置の第2実施
例を示すフローシートである。
【図3】図3は、本発明によるガス冷却装置の第3実施
例を示すフローシートである。
【図4】図4は、本発明によるガス冷却装置の第4実施
例を示すフローシートである。
【図5】図5は、本発明によるガス冷却装置の第5実施
例を示すフローシートである。
【図6】図6は、本発明によるガス冷却装置の第6実施
例を示すフローシートである。
【図7】図7は、本発明によるガス冷却装置の第7実施
例を示すフローシートである。
【図8】図8は、本発明によるガス冷却装置の第8実施
例を示す部分断面図である。
【符号の説明】
(2):冷却塔本体 (2a):逆円錐部 (2b):小径円筒部 (5):水噴霧部(水噴霧ノズル) (6):循環管 (7):ガス出口 (8):前段バグフィルタ(集塵装置) (9):ガス入口 (10):粒子篩い器 (11):粒子貯留槽 (12):有害ガス除去装置 (13):薬剤投入用ダクト (14):後段バグフィルター (22):湿式洗煙塔(有害ガス除去装置) (32):冷却塔本体 (32a):逆円錐部 (32b):縦型円筒部 (40):ガス流量調整ライン (42):循環ファン (43):ガス加熱器 (45):差圧計 (47):流量計 (51):U字状ガス入口管 (61):コーン型邪魔板 (62):水平状多孔板型邪魔板 (63):傾斜状多孔板型邪魔板 (64):逆V字状多孔板型邪魔板 (71):絞り (72):落下固体粒子貯留槽 (73):固体粒子戻し管 (81):水噴霧部(一流体チップ)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B07B 1/00 B07B 1/00 B 4G070 1/04 1/04 Z 4G075 F23J 15/06 F23J 15/00 K // B01D 53/70 B01D 53/34 134F 53/77 (72)発明者 長井 健一 大阪市住之江区南港北1丁目7番89号 日 立造船株式会社内 (72)発明者 田島 潤一 大阪市住之江区南港北1丁目7番89号 日 立造船株式会社内 (72)発明者 関口 善利 大阪市住之江区南港北1丁目7番89号 日 立造船株式会社内 (72)発明者 荻野 悦生 大阪市住之江区南港北1丁目7番89号 日 立造船株式会社内 (72)発明者 大塚 幸信 大阪市住之江区南港北1丁目7番89号 日 立造船株式会社内 Fターム(参考) 3K070 DA02 DA03 DA05 DA07 DA14 DA15 DA16 DA22 DA23 DA26 DA27 DA28 DA32 DA37 DA45 4D002 AA02 AA19 AA21 BA02 BA03 BA13 BA14 CA01 DA05 DA12 DA16 DA35 EA02 GA03 GB03 4D021 AA01 DC02 EA10 EB02 4D032 AC08 AE05 BA05 BB01 4D058 JA04 KB12 NA03 RA19 TA02 TA10 4G070 AA05 AB06 AB10 BA02 CA13 CA17 CA25 CA26 CB02 CC02 DA21 4G075 AA03 AA37 AA61 AA63 BB02 BD04 BD14 CA03

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガス入口とガス出口と水噴霧部を有した
    冷却塔本体内で、冷却すべきガスを塔底部から上方に向
    かって流すとともに、水噴霧部から冷却用の水を吹き付
    けるガス冷却方法において、固体粒子を塔本体内で浮遊
    させて、これを水の蒸発媒体として使用することを特徴
    とするガス冷却方法。
  2. 【請求項2】 ガス出口から排出されるガスに含まれる
    固体粒子を集塵装置によって捕集し、捕集固体粒子を塔
    底部へ循環して水の蒸発媒体として再使用することを特
    徴とする請求項1記載のガス冷却方法。
  3. 【請求項3】 捕集固体粒子をその粒径によって選別
    し、粒径が所定範囲にある固体粒子を循環して再使用す
    ることを特徴とする請求項2記載のガス冷却方法。
  4. 【請求項4】 ガス入口とガス出口と水噴霧部を有した
    冷却塔本体を備え、冷却すべきガスが塔底部から上方に
    向かって流されるとともに、水噴霧部から冷却用の水が
    吹き付けられるガス冷却装置において、固体粒子を塔本
    体内に供給する固体粒子供給部をさらに備え、供給され
    た固体粒子が、塔本体内で浮遊させられて、水の蒸発媒
    体として使用されることを特徴とするガス冷却装置。
  5. 【請求項5】 ガス出口から排出されるガスに含まれる
    固体粒子を捕集する集塵装置と、集塵装置によって捕集
    された固体粒子を冷却塔内の水噴霧部の位置の上下また
    同じ高さに供給する循環管とをさらに備え、捕集固体粒
    子を循環させて水の蒸発媒体として使用することを特徴
    とする請求項4記載のガス冷却装置。
  6. 【請求項6】 循環管の途中に、粒子篩い器および粒子
    貯留槽が設けられており、集塵装置によって捕集された
    固体粒子は、粒子篩い器によって50〜1000μm、
    好ましくは100〜1000μmに分画され、分画され
    た50〜1000μm、好ましくは100〜1000μ
    mの固体粒子は、粒子貯留槽を介して冷却塔本体底部へ
    戻され、再び水の蒸発媒体として使用されることを特徴
    とする請求項5記載のガス冷却装置。
  7. 【請求項7】 集塵装置の後流に、排ガス中の塩化水素
    および硫黄硫化物を除去する有害ガス除去装置が設けら
    れている請求項5または6記載のガス冷却装置。
  8. 【請求項8】 冷却塔本体は、縦型円筒であり、塔底部
    は、逆円錐部とその下端に連設され且つ冷却塔本体より
    も小径の縦型円筒部とを備えており、塔底部にガス入口
    と水噴霧部を有し、頂部にガス出口を有し、ガス入口位
    置の上に一つまたは複数の水噴霧部を有した請求項4か
    ら7までのいずれかに記載のガス冷却装置。
  9. 【請求項9】 冷却塔本体は、逆円錐型であり、塔底部
    は、縦型円筒をなし、塔底部にガス入口と水噴霧部を有
    し、頂部にガス出口を有し、ガス入口位置の上に一つま
    たは複数の水噴霧部を有した請求項4から7までのいず
    れかに記載のガス冷却装置。
  10. 【請求項10】 冷却塔は、頂部にガス出口を有する縦
    型円筒または逆円錐型の本体と、本体下端に連なり1ま
    たは複数の水噴霧部が配置された逆円錐状または円筒状
    のノズル配置部と、ノズル配置部の下端に連なるガス入
    口管とを有しており、ガス入口管は、U字状に形成され
    て、一端がノズル配置部に、他端が排ガスラインの排出
    口にそれぞれ接続されている請求項4から7までのいず
    れかに記載のガス冷却装置。
  11. 【請求項11】 冷却塔本体内に、上方に移動する固体
    粒子が衝突させられてその運動方向を変化させるコーン
    型または多孔板型の邪魔板が設けられている請求項4か
    ら7までのいずれかに記載のガス冷却装置。
  12. 【請求項12】 塔底部の縦型円筒部におけるガス入口
    上方に、開口率20%以上の絞りが設けられている請求
    項8から10までのいずれかに記載のガス冷却装置。
  13. 【請求項13】 ガス入口部に、冷却塔本体から落下す
    る固体粒子を受ける貯留槽が設けられ、貯留槽に、同槽
    内の固体粒子を循環管途中に合流させる固体粒子戻し管
    が設けられている請求項8から10までのいずれかに記
    載のガス冷却装置。
  14. 【請求項14】 冷却塔から排出される冷却済みガスの
    流量を計測する流量計が設置されるとともに、冷却済み
    ガス流量の変動が15%以下になるように、冷却済みガ
    スをガス入口部に合流させるガス流量調整ラインが設け
    られており、同ラインには循環ファンさらにまたガス加
    熱器が設けられている請求項8から10までのいずれか
    に記載のガス冷却装置。
JP2002184337A 2001-07-06 2002-06-25 ガス冷却装置 Expired - Fee Related JP4009778B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002184337A JP4009778B2 (ja) 2001-07-06 2002-06-25 ガス冷却装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001-206013 2001-07-06
JP2001206013 2001-07-06
JP2002184337A JP4009778B2 (ja) 2001-07-06 2002-06-25 ガス冷却装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003161586A true JP2003161586A (ja) 2003-06-06
JP4009778B2 JP4009778B2 (ja) 2007-11-21

Family

ID=26618269

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002184337A Expired - Fee Related JP4009778B2 (ja) 2001-07-06 2002-06-25 ガス冷却装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4009778B2 (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010137137A (ja) * 2008-12-10 2010-06-24 Panasonic Corp 溶剤回収装置
CN101865475A (zh) * 2010-06-07 2010-10-20 肖成三 多功能烟囱
WO2011016847A2 (en) * 2009-07-29 2011-02-10 Beutler Corporation Evaporative pre-cooler for air cooled heat exchangers
JP4980344B2 (ja) * 2006-03-30 2012-07-18 新日鉄エンジニアリング株式会社 気泡塔型炭化水素合成反応器
JP2012250175A (ja) * 2011-06-02 2012-12-20 Mitsui Eng & Shipbuild Co Ltd ダイオキシン類の再合成抑制方法及びダイオキシン類再合成抑制剤としての酸性白土又は活性白土の使用
JP2014039943A (ja) * 2012-08-22 2014-03-06 Jfe Steel Corp 酸化鉄ヒュームの捕集方法
CN104406186A (zh) * 2014-11-27 2015-03-11 上海理工大学 烟气水回收系统
CN113770012A (zh) * 2021-09-10 2021-12-10 广东韶钢松山股份有限公司 一种吸排罐车输料管防堵塞过滤装置
US20220323898A1 (en) * 2019-09-11 2022-10-13 Jfe Steel Corporation Exhaust gas treatment method and treatment facility

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4980344B2 (ja) * 2006-03-30 2012-07-18 新日鉄エンジニアリング株式会社 気泡塔型炭化水素合成反応器
JP2010137137A (ja) * 2008-12-10 2010-06-24 Panasonic Corp 溶剤回収装置
WO2011016847A2 (en) * 2009-07-29 2011-02-10 Beutler Corporation Evaporative pre-cooler for air cooled heat exchangers
WO2011016847A3 (en) * 2009-07-29 2011-07-21 Beutler Corporation Evaporative pre-cooler for air cooled heat exchangers
CN101865475A (zh) * 2010-06-07 2010-10-20 肖成三 多功能烟囱
JP2012250175A (ja) * 2011-06-02 2012-12-20 Mitsui Eng & Shipbuild Co Ltd ダイオキシン類の再合成抑制方法及びダイオキシン類再合成抑制剤としての酸性白土又は活性白土の使用
JP2014039943A (ja) * 2012-08-22 2014-03-06 Jfe Steel Corp 酸化鉄ヒュームの捕集方法
CN104406186A (zh) * 2014-11-27 2015-03-11 上海理工大学 烟气水回收系统
US20220323898A1 (en) * 2019-09-11 2022-10-13 Jfe Steel Corporation Exhaust gas treatment method and treatment facility
CN113770012A (zh) * 2021-09-10 2021-12-10 广东韶钢松山股份有限公司 一种吸排罐车输料管防堵塞过滤装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP4009778B2 (ja) 2007-11-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6042636A (en) Method and apparatus of treating incinerator exhaust gas
CN206404569U (zh) 垃圾焚烧烟气超低排放净化系统
KR101417233B1 (ko) 2 단 선회 유동층식 소각로에 의한 폐기물의 소각 처리 방법
CN113438982B (zh) 用于咖啡烘焙器的温度控制式排气流滤水器
CN109967489A (zh) 一种高温等离子体熔融处理危废物飞灰、残渣工艺及系统
JP2007021442A (ja) 排ガス処理方法及び設備
JP2003161586A (ja) ガス冷却方法およびガス冷却装置
CN211274178U (zh) 多级尾气净化装置
KR950012525B1 (ko) 배기가스 정화방법 및 장치
CA1289458C (en) Gas cleaning apparatus having a centrifugal pre-separator and a compact reactor
CN112915759B (zh) 一种固废热解烟气协同治理工艺
Bhargava Wet scrubbers–design of spray tower to control air pollutants
JP2005164115A (ja) ごみ焼却設備の燃焼ガス処理方法とその装置
CN112915760B (zh) 一种固废热解烟气协同治理系统
JP3814712B2 (ja) ガス冷却方法およびガス冷却装置
JP2000126550A (ja) 燃焼装置及びその排ガス処理方法、並びにそれに用いる灰冷却装置
CN209060887U (zh) 焚烧烟气净化及飞灰协同处理系统
JP3491124B2 (ja) ろ過式集塵装置
JP3224355B2 (ja) 焼却炉排ガスの処理方法及び装置
JP3176864B2 (ja) 特殊ノズルを用いた焼却炉排ガスの冷却方法及び装置
Ganesan et al. Air Pollution Control Engineering
JPH10267256A (ja) 焼却炉排ガスの冷却方法及び装置
JP2695988B2 (ja) 廃ガスの精製法
CN211936195U (zh) 一种离心式降尘除雾器
JPH06170157A (ja) 排ガスの処理方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040930

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070330

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070417

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070614

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070724

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070820

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100914

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110914

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120914

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130914

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees