JP3814712B2 - ガス冷却方法およびガス冷却装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種産業用プラントから出るガスや、ごみ焼却炉その他の燃焼炉から出る排ガスを冷却する方法、およびこの方法の実施に使用されるガス冷却装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、産業用プラント、ごみ焼却炉その他においてガスを冷却するためのガス冷却塔は多数使われてきた。特に、最近ではごみ焼却炉等から発生するダイオキシン類等の有害有機塩素系物質とその前駆体及び塩化水素を含む高温の排ガスを急冷し、ダイオキシン類発生温度域での滞留時間を短縮する目的で使用される排ガス冷却塔が、排ガス処理系統の重要な部分を占めている。
【0003】
従来のガス冷却方式の殆どは、冷却媒体としてガスまたは液体を使用した間接熱交換方式または直接熱交換方式であった。最近のごみ焼却炉の排ガス処理システムでは、ダイオキシンの生成温度域を回避するため、燃焼炉出口の温度750℃〜900℃の排ガスを水の直接吹き込みによって温度150℃〜200℃まで急冷する方式が採用されている。この場合、処理すべき排ガスはガス冷却塔の底部または頂部から入り、塔内を通過する間に、吹き込まれた水に顕熱と蒸発潜熱を与え、水蒸気を発生させることによって自らの温度を下げる。従って、吹き込まれた水が塔内で全て蒸発するためには、排ガスから水への熱移動と水から排ガスへの物質移動が同時に行われなければならない。
【0004】
焼却炉排ガス冷却では、排ガスはダイオキシン生成防止の目的からは出来るだけ短時間にダイオキシン生成温度域を通過させることが必要であるので、ガス冷却速度の高速化が要求され、ガス冷却速度を高めるには、上述した熱移動速度と物質移動速度を高める必要がある。
【0005】
ここで、排ガスから水への熱移動と物質移動の速度式は何れも表面積の項を含んでおり、排ガスと水の接触面積を大きくするほど速度が増加する。従って、現在、実用化されているガス冷却塔では、水を微粒化して冷却塔に噴霧することによって表面積の増加が図られている。
【0006】
しかしながら、噴霧水の粒子径は水の蒸発とともに小さくなるので、水粒子の表面積は減少し、吹き込んだ水が完全に蒸発する直前には表面積は極めて小さくなっている。冷却開始後、ガス温度が冷却目標温度に近づくと熱移動温度差の減少も加わって、冷却速度は非常に低下する。冷却速度が低いと冷却までの滞留時間が必要となり、従って冷却塔を大規模なものにする必要がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記のような問題を解決することのできるガス冷却方法およびガス冷却装置を提供することを課題とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明によるガス冷却方法は、冷却すべきガスを塔底部から上方に向かって流し、ガス中に含まれる固体粒子を塔内で浮遊させ、固体粒子に冷却用の水を吹き付けるとともに、固体粒子をガス流と所定時間接触させた後ガスから捕集し、捕集粒子を塔底部へ循環し、循環固体粒子を水の蒸発媒体として使用することを特徴とする方法である。
【0009】
冷却すべきガスは例えば燃焼排ガスであり、固体粒子は、例えば、処理すべきガス中に含まれる焼却灰、砂などの天然物粒子や、石炭灰などの廃棄物粒子である。
【0010】
本発明によるガス冷却装置は、ガス入口とガス出口と水噴霧ノズルを有た冷却塔本体と、ガス出口に連通する集塵装置と、集塵装置によって捕集された捕集粒子を塔底部へ循環する循環管とを備えたことを特徴とするものである。
【0011】
集塵装置は例えばサイクロンおよび/またはバグフィルターである。
【0012】
冷却塔本体は、好ましくは縦型円筒であり、底部にガス入口と水噴霧ノズルを有し、頂部にガス出口を有し、ガス入口位置の上下または同じ高さに一つまたは複数の水噴霧ノズルを有する。
【0013】
冷却塔本体は、好ましくは縦型円筒であり、塔底部が逆円錐状をなし、または逆円錐部とその下端に連設され且つ冷却塔本体よりも小径の縦型円筒部とを備え、逆円錐部に水噴霧ノズルを有し、小径円筒部にガス入口を有したものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明を実施例に基づいて具体的に説明する。
【0015】
実施例1
図1は、本発明の概念を示すもので、本発明による焼却炉排ガス冷却装置の概略図である。
【0016】
ガス冷却装置は、底部にガス入口と水噴霧ノズルを有し、頂部にガス出口(7) を有した縦型円筒状の冷却塔本体(2) と、ガス出口(7) に連通するサイクロン(8) と、サイクロン(8) によって捕集された捕集粒子を塔底部へ循環する循環管(6) とを備えたものである。冷却塔本体(2) の塔底部は逆円錐部(2a)とその下端に連設され且つ冷却塔本体よりも小径の縦型円筒部(2b)とを備え、逆円錐部(2a)に水噴霧ノズル(5) を有し、小径円筒部(2b)にガス入口(9) を有したものである。
【0017】
上記構成のガス冷却装置において、ごみ焼却炉からの850〜900℃の高温の排ガスは、導管(1) から小径円筒部(2b)のガス入口(9) を経て塔底部に導入される。一方、ガス冷却用の冷却水は、導管(3) から逆円錐部(2a)の水噴霧ノズル(5) を経て塔内に供給され、導管(4) からの圧縮空気でもって噴霧ノズル(5) から排ガス中に上向きに噴霧される。
【0018】
冷却塔本体(2) の頂部のガス出口(7) から出た排ガスは、集塵装置、例えばサイクロン(8) に通され、排ガス中の灰分が捕集される。この捕集灰はサイクロン(8) の下端に垂下状に伸びる灰貯留部(10)に入り、捕集灰の大部分は捕集灰循環管(6) を通って再び冷却塔本体(2) の底部に循環され、また、サイクロン(8) で捕集された灰のうち、設定された灰循環量を越えた分はロータリーバルブ(11)から排出管(12)を通って系外に排出される。
【0019】
捕集灰循環管(6) を通って冷却塔本体(2) の底部に循環された循環灰の表面に、噴霧水が吹き付けられ、水は排ガスに同伴されて冷却塔本体(2) 内部を上昇する間に排ガスから蒸発熱を得て、自らは蒸発しながら、蒸発熱でもって排ガスを冷却する。
【0020】
こうして所定温度に冷却され、水蒸気によって増湿された排ガスは、上述のように、サイクロン(8) に通され、排ガス中に含なれていた灰の殆どと循環灰との双方が捕集される。
【0021】
一方、大部分の灰を除去された排ガスは、ダクト(13)を通ってバグフィルター(14)に入る。通常のごみ焼却炉排ガスの場合、ガス中に高濃度で含まれる塩化水素の除去のために導管(15)から消石灰が吹き込まれる。バグフィルター(14)で塩化水素と反応した消石灰と未反応消石灰及びサイクロンで未捕集の灰が捕集され、除塵排ガスは出口(18)から脱硝等の次の工程へ送られる。バグフィルター(14)で捕集された灰はバグフィルター下部からロータリーバルブ(16)を経て排出管(17)によって系外に排出される。
【0022】
この実施例において、例えば900℃のガスを100℃の水でもって200℃まで冷却する場合、必要冷却水量は約424g/Nm 程度となる。
【0023】
この冷却を従来技術である水噴霧のみで行う場合、噴霧水の微粒化が必要であるが、通常微粒化の程度が増せば噴霧のための圧縮空気動力が増加する。動力的に無理のない噴霧ノズルの条件、すなわち噴霧粒子径として300μm程度を考えると、前述の水の量を噴霧すると1Nm あたりの水の蒸発面積は噴霧直後で約8.5m 程度である。
【0024】
一方、本発明による循環灰の場合、粒子径は約100μm程度であり、この灰を排ガス1Nm あたり1kg循環させると、灰粒子表面積は約27m になり、この表面に噴霧水が均等に吹き付けられたとすると、約3倍の蒸発面積になる。実際には、各灰粒子に全て水が付着するわけではないが、水滴単独よりも蒸発面積は増加し、且つ、付着水の表面積は蒸発の進行によって減少しないため蒸発速度は極端に低下することがない。従って、ガス冷却速度は極めて高い。
【0025】
実施例2
表1は、直径1.9m、高さ14.3mの冷却塔本体を用いて、異なる3条件で、実際にガス冷却を行い、サイクロン出口のガス温度を測定した。測定データを表1に示す。
【0026】
【表1】
Figure 0003814712
表1中のガス温度降下概算値は、次式で計算した値である。
【0027】
△T=Q1/F
ここで、Q1は、30℃の吹き込み水が100℃まで加熱され100℃で蒸発する熱量を意味し、Fは、排ガスを空気と仮定した場合の[ガス流量]×[比熱]を意味する。
【0028】
表1から、本発明による灰粒子を循環させた場合は、ほぼ予想される冷却効果が得られているが、これを行わない場合はやや対流時間が長いにも拘らず、吹き込み水の蒸発が十分に行われず、冷却効果が十分でないことがわかる。
【0029】
【発明の効果】
本発明によれば、灰ガス中の粒子を捕集して塔底部へ循環し、循環固体粒子を水の蒸発媒体として使用することにより、高温ガスを効果的に冷却することができ、冷却装置のコンパクト化が図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明によるガス冷却方法および装置を示すフローシートである。
【符号の説明】
(2) :冷却塔本体
(2a):逆円錐部
(2b):小径円筒部
(5) :水噴霧ノズル
(6) :循環管
(7) :ガス出口
(8) :サイクロン
(9) :ガス入口
(10):灰貯留部
(11):ロータリーバルブ
(14):バグフィルター

Claims (6)

  1. 冷却すべきガスを塔底部から上方に向かって流し、ガス中に含まれる固体粒子を塔内で浮遊させ、固体粒子に冷却用の水を吹き付けるとともに、固体粒子をガス流と所定時間接触させた後ガスから捕集し、捕集粒子を塔底部へ循環し、循環固体粒子を水の蒸発媒体として使用することを特徴とするガス冷却方法。
  2. 冷却すべきガスが燃焼排ガスであり、固体粒子が、処理すべきガス中に含まれる焼却灰、砂などの天然物粒子、石炭灰などの廃棄物粒子である請求項1記載のガス冷却方法。
  3. ガス入口とガス出口と水噴霧ノズルを有た冷却塔本体と、ガス出口に連通する集塵装置と、集塵装置によって捕集された捕集粒子を塔底部へ循環する循環管とを備えたことを特徴とするガス冷却装置。
  4. 集塵装置がサイクロンおよび/またはバグフィルターである請求項3ガス冷却装置。
  5. 冷却塔本体は、縦型円筒であり、底部にガス入口と水噴霧ノズルを有し、頂部にガス出口を有し、ガス入口位置の上下または同じ高さに一つまたは複数の水噴霧ノズルを有した請求項3または4記載のガス冷却装置。
  6. 冷却塔本体が縦型円筒であり、塔底部が逆円錐状をなし、または逆円錐部とその下端に連設され且つ冷却塔本体よりも小径の縦型円筒部とを備え、逆円錐部に水噴霧ノズルを有し、小径円筒部にガス入口を有した請求項3〜5のいずれか記載のガス冷却装置。
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