JP2003161155A - 内燃機関の吸気装置 - Google Patents

内燃機関の吸気装置

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JP2003161155A JP2002276542A JP2002276542A JP2003161155A JP 2003161155 A JP2003161155 A JP 2003161155A JP 2002276542 A JP2002276542 A JP 2002276542A JP 2002276542 A JP2002276542 A JP 2002276542A JP 2003161155 A JP2003161155 A JP 2003161155A
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大須賀  稔
Toshiji Nogi
利治 野木
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藤枝  護
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Takashige Oyama
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Hiroyuki Yamada
裕之 山田
Shigeyuki Mama
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    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

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  • Exhaust-Gas Circulating Devices (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】機関の回転数、負荷に応じた、適切な強さのス
ワールを生成し、かつ、機関の全負荷時にも吸気特性が
良好であり、燃料の応答性が高く、また、補器の作動に
よるトルクアップを行った際の空気の応答性が高い吸気
装置を得る。 【構成】吸気管の主通路202とは別に補助流体通路2
10を設け、その出口213を吸気弁近傍の独立吸気管
205に開口させる。導入される流体は、空気,EGR
ガスなど、複数種類であり、また、アイドル制御用,ト
ルクアップ用,EGR用など、複数の制御用途を持つ。
これらの流体は、補助通路210に設けられた吸気制御
弁211により制御される。 【効果】補助流体通路はその内容積を主空気通路に比べ
て小さくできるので、必要なだけの流体を迅速に機関に
供給でき、これにより、アイドル時,トルクアップ時,
EGR時などの応答性を向上できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内燃機関の吸気装置、特
に燃費改善の為に、空燃比を理論混合比よりも燃料希薄
側で運転する、いわゆるリーン運転を行うための吸気装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のリーン運転を行うための吸気装置
としては、例えば特開昭62−48927 号公報に記載されて
いるように、吸気2弁エンジンにおいて、各々の吸気弁
に通じる通路を2つに分け、一方の通路(ストレートポ
ート)に吸気制御弁を設けて、機関の低負荷時にはこれ
を閉じることにより、燃焼室に流入する吸気流速を上
げ、更に、その際使われる側の通路(スワールポートま
たはヘリカルポート)を燃焼室の壁面に沿うように湾曲
させることにより、燃焼室内に渦流(スワール)を発生
させ、これにより混合気の燃焼速度を上げ、希薄混合気
でも安定した燃焼が得られるようにしたものが知られて
いる。
【0003】一般に、機関のアイドル時には、機関の円
滑な運転を実現するために、少ない空気量を応答性良く
機関に送り込む必要がある。また、エアコンなどの補器
類を作動させた場合に機関の運転状態を変化させないた
めには、補器によって消費されるトルクを補うため、空
気量を増加させる方法が知られているが、機関の円滑な
運転の為には、補器がON状態になり、トルクアップの
必要が生じた場合に、直ちにトルクアップ用の空気を供
給できることが望ましい。すなわち、トルクアップ用空
気の応答性が良い方が望ましい。
【0004】また、機関の部分負荷時に、排気還流によ
り燃焼温度を下げ、燃費改善,排気浄化を行う、いわゆ
るEGRを行おうとする場合には、吸気管の集合部であ
るコレクタにEGRガスを導入する方法が広く知られて
いる。燃費向上の為には、EGRは0〜20%前後の範
囲が適切と言われており、この範囲でなるべく大量のE
GRを行うことが望ましい。
【0005】ところで、スワール生成を目的とした従来
の内燃機関の吸気装置にあっては、吸気弁近傍の主空気
通路内に吸気制御弁があるため、機関の全負荷時には吸
気抵抗となり、出力が低下するという問題があった。
【0006】また、吸気制御弁を閉じている際、これに
燃料が付着するため、加速応答性の低下を招くという問
題があった。さらに、吸気制御弁が開いている場合で
も、従来、燃料噴射弁,その取り付け部,燃料配管,燃
料微粒化用の空気配管、および吸気管が別々に設計,製
作されていたため、燃料噴射弁が吸気管中心軸から遠く
位置し、その結果、燃料噴射弁の噴霧軸方向が吸気管中
心軸となす角度が大きくなり、燃料が吸気管内壁に付着
し易く、加速応答性の低下を招くという問題があった。
【0007】また、吸気の方向が主空気通路の方向によ
って定まってしまうため、スワールを効率よく生成でき
ず、さらに、構造上、吸入空気が全てスワールポートを
通ってしまう。また、吸気2弁エンジンの場合には、構
造上、スワールポートの最小面積を主通路の約1/2と
するか、スワールポートを他方のストレートポートより
絞らなければならず、いずれの場合でもスワールが運転
状態によって限定され、機関の回転数によって、スワー
ルが必要とされるものより弱かったり、あるいは、強す
ぎたりするという問題点があった。一方、全開時には、
スワールポートにより吸気通路が狭められ、吸気特性の
悪化、すなわち、最高出力の低下をもたらすといった問
題があった。
【0008】また、機関のアイドル用空気,トルクアッ
プ用空気を吸気管集合部であるコレクタに導入した場
合、コレクタの容量が大きいために、吸入空気の応答性
が悪くなるという問題点があった。
【0009】また、同様に、コレクタにEGRガスを導
入する場合には、EGRガスが燃焼を阻害し、特にスワ
ールによる燃焼促進を行う場合には、EGRガスを均一
に導入することが難しい。また、過渡運転時には、EG
Rガスの応答が遅れ、機関の運転状態によっては、混合
気の燃焼が著しく悪化するため、大量EGRを行うこと
が難しいという問題点があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】以上より、本発明が解
決しようとする課題を列挙すると次のようになる。
【0011】第1に、機関の回転数、負荷に応じた、適
切な強さのスワールを生成する手段を備えた吸気装置を
提供するものである。
【0012】第2に、機関の全負荷時にも吸気特性が良
好で、出力の低下が抑制できるスワールの生成手段を備
えた機関の吸気装置を提供するものである。
【0013】第3に、機関のアイドル時の安定性が高
く、また、補器の作動によるトルクアップを行った際の
応答性が高い吸気装置を提供するものである。
【0014】第4に、EGRを行う場合にガスの応答性
が高く、且つ大量EGRの可能な吸気装置を提供するも
のである。
【0015】第5に、吸気管への燃料付着が少なく、燃
料の加速応答性が良い吸気装置を提供するものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は次のような手段を有する。
【0017】まず、吸気管の主通路とは別に補助流体通
路を設け、その出口を吸気弁近傍に設ける。導入される
流体は、例えば空気,EGRガスなど、複数種類であ
り、また、アイドル制御用,トルクアップ用,EGR用
など、複数の制御用途を持つ。これらの流体は、補助通
路に設けられた制御弁により制御される。
【0018】さらに、燃料噴射弁の取り付け部,燃料配
管,燃料微粒化用空気配管を吸気弁近傍の吸気管に一体
化し、これに燃料噴射弁を取り付ける。
【0019】
【作用】以上のように構成したので、本発明は次のよう
な作用を有する。
【0020】まず、補助流体通路の断面積や、補助流体
通路が吸気主通路となす方向を任意に設定でき、また、
機関の運転中にも補助流体の量を制御弁により制御でき
るので、生成されるスワールの強さを従来より広い範囲
で自由に変えることができる。
【0021】また、本構成では主空気通路に吸気制御弁
やヘリカルポートを持たないので、機関の全負荷時に主
空気通路の吸気抵抗となることがなく、出力の低下を抑
えることができる。
【0022】また、補助流体通路はその内容積を主空気
通路に比べて小さくできるので、必要なだけの流体を迅
速に機関に供給でき、これにより、アイドル時,トルク
アップ時,EGR時などの応答性を向上できる。
【0023】また、EGRを均一に、または、燃焼に影
響を及ぼさない方向で機関に導入できるので、大量EG
R時でも機関を安定に運転できる。
【0024】更に、燃料噴射弁の取り付け部,燃料配
管,微粒化用の空気配管を吸気管に一体化することで、
燃料噴射弁を吸気管の中心軸に近づけることができ、燃
料噴霧の軸と吸気管中心軸のなす角度を小さくできる。
また、燃料噴射弁から噴射された燃料噴霧が吸気管の内
壁に付着する率が小さくなるよう、燃料噴霧に合わせて
吸気管を最適に設計できる。これらにより、吸気管への
燃料付着を低減できる。
【0025】
【実施例】以下、本発明の実施例を図に基づき説明す
る。
【0026】図1は本発明の一実施例を示したものであ
る。吸入空気はエアクリーナ201より導入され、エア
・フローメータ208により流量を測定される。主通路
202を通る空気は、絞り弁203によりその量を調節さ
れた後、コレクタ204から各気筒に分配され、独立吸
気管205を経てエンジン206に入る。本実施例で
は、これと並行して補助流体通路210を設けている。
補助流体通路210を通る空気の流量は、アクセル開度
検出手段221からの信号,エンジン補器220からの
ON/OFF信号,エンジン回転数検出手段223から
の信号,エア・フローメータ207からの吸気量信号を
もとに、コンピュータ222が吸気制御弁211を制御
することによって調節される。これとは別に、エンジン
の排気管207からEGRガス通路214を通り、EG
Rバルブ212を通じて補助流体通路210にEGRガ
スが供給される。補助流体通路の出口213は、エンジ
ン206の吸気弁(図示しない)近傍の独立吸気管20
5に開口する。このとき、補助流体の流量と、補助流体
通路出口213の開口面積により、エンジン206に流
入する吸気の流速が決まる。補助流体通路出口213の
開口面積を、独立吸気管205の断面積よりも小さくす
れば、吸気流速を高めることができ、また、出口213
を吸気管205の周囲方向に対して片寄らせて設けるこ
とにより、エンジン206の燃焼室(図示しない)にス
ワールを発生させることができる。
【0027】図2から図6に、運転領域の変化に伴う図
1の実施例の動作を示す。
【0028】図2は、運転状態と、吸気制御の領域の関
係を示したものである。各運転状態に入っているか否か
の判断は、エンジン回転数検出センサ223からの信号
とアクセル開度検出センサ221からの信号により、コ
ンピュータ222が図2の領域に当てはめて決定する。
この結果より、吸気制御弁211とEGRバルブ212が
制御され、各運転領域に応じた制御が行われる。各運転
領域の制御は、図3から図6で示す。
【0029】図3に、領域1の運転状態を示す。これ
は、エンジンの回転数が低く、負荷がほとんど無い場合
である。絞り弁203およびEGRバルブ212は閉じ
ており、吸入空気は吸気制御弁211の開閉により調節
される。すなわち、補助流体通路210を通って空気2
31が供給される。また、空燃比は理論混合比となる。
ここで、エンジン補器220のONまたはOFFによ
り、負荷が変化した場合、また、エンジン206の内部
状態の微少な変化により、エンジンの回転数が変化した
場合、エンジンの円滑な運転を維持するためには、これ
らの変化に応じて直ちに適切な吸気を供給しなければな
らない。ここで、補助流体通路210全体の内容積が、
コレクタ204,各気筒の独立吸気管205を含む、主
通路202の合計容積より小さい場合、本実施例の空気
量変化に対する応答性は主通路202を用いて吸気を供
給した場合よりも良く、従って、本実施例により、エン
ジンの回転変動に対して、応答性良くアイドル用の空気
を供給することができ、エンジンの安定性を高めること
が出来る。
【0030】図4に、領域2の運転状態を示す。エンジ
ン回転数は領域1より高く、負荷は低中負荷となる。絞
り弁203は負荷または回転数に応じて若干開く。EG
Rバルブ212は閉じたままである。領域2では、空燃
比は、例えば22〜23の希薄空燃比となるので、周囲
の他の領域との移行の際に、空燃比の調節が必要にな
る。本実施例では、領域2に入った際、吸気制御弁21
1の開度を、他の領域にある場合よりも大きくすること
により、吸入空気量の増大を行う。合わせて、補助流体
通路出口213からエンジン206に流入する空気23
1の流量を多くすることにより、吸気流速を高め、エン
ジン206の燃焼室内(図示しない)にスワールを生成
させて混合気の燃焼速度を高め、希薄混合気でも良好な
燃焼を得ることができる。この際、補助流体通路の出口
213の面積を変えることにより、スワールの強さを最
適にできる。すなわち、スワールを強くしたいときは通
路出口213の断面積を小さく設定し、弱くしたいとき
は大きく設定すればよい。なお、空燃比の制御には、燃
料噴射弁(図示しない)からエンジン206に供給され
る燃料量を小さくする手段を併用しても良い。本構成を
用いることにより、隣接する他の領域から領域2へ移行
する場合、または、領域2から他の領域に移行する場合
の双方とも、応答性良く吸入される空気231の量を増
減できる。
【0031】図5に領域3の運転状態を示す。領域3
は、エンジン回転数がごく低く、負荷がアイドル状態よ
り大きいか、あるいは領域2よりも高負荷、若しくは高
回転になる。この領域では、トルクを得るために理論空
燃比とする。絞り弁203は負荷または回転数に応じて
開く。EGRガス232の量は、運転条件に応じてEGR
バルブ212により調節され、燃焼温度を低下させ、ま
た、ポンピングロスの低減により燃費向上を図る。吸気
制御弁211はEGRガス232の逆流を防ぐために閉
じられる。このとき、補助流体通路の出口213から高
速のEGRガス232が供給され、主通路202を通っ
てきた空気231と均一に混合されるので、コレクタ部
204にEGRガスを供給した場合と比べてエンジンの
各気筒へのEGRガス232の分配が良く、したがって
限界EGR量を大きくできる。また、補助流体通路の出
口213を、エンジンの燃焼室(図示しない)の壁面に
沿う方向に指向させることにより、燃焼室内にスワール
を起こさせ、燃焼を改善すると共に、壁面近くにEGR
ガス232の層をつくり、壁面からの熱損失を低減し、
燃費向上を図ることができる。また、EGRガス通路2
14の内容積を、コレクタ204,各気筒の独立吸気管
205を含む、主通路202の合計容積に比べて小さく
すれば、EGRガスを応答性良くエンジンに供給でき
る。
【0032】図6に領域4および5の運転状態を示す。
この領域では、回転数が領域3に比べてさらに高いか、
または負荷が大きくなる。空燃比は理論空燃比またはさ
らに燃料過剰の空燃比であり、トルクの確保に重点がお
かれるので、EGRバルブ213は閉じられる。吸気制
御弁211は開いていても閉じていても良い。主通路2
02の絞り弁203は、高負荷側では全開となり、高回
転側では要求トルクに応じて開閉する。この時、従来例
と異なり、独立吸気管205の中には吸気抵抗となる吸
気制御弁や吸気管の絞りなどが無いため、出力の低下を
防止できる。
【0033】図7から図10に、補助流体通路の出口2
13の方向の実施例を示す。
【0034】図7は、補助流体通路出口213を、独立
吸気管205の右側または左側に片寄らせて設置した場
合の実施例である。このように構成すると、補助流体は
吸気弁241を通り、シリンダ壁242に沿って周囲を
流れることになり、ピストン頂部に対して平行な方向に
強いスワールを発生する。導入した補助流体が空気の場
合には、燃料に対して空気が過剰な、いわゆる希薄空燃
比の場合であっても、このスワールにより燃焼速度を上
げることができ、良好な燃焼が実現できる。また、補助
流体としてEGRガスを導入した場合には、スワールを
利用してEGRガスと空気の均一な混合を図り、燃焼温
度を下げ、シリンダ壁からの熱損失を小さくし、合わせ
て窒素酸化物の抑制を図ることができる。
【0035】または、補助流体通路出口213からの空
気またはEGRガスをシリンダ壁面242に導くことに
より、周囲に空気またはEGRガスの層を作り、プラグ
243のある燃焼室244の中心付近で燃焼を行わせ、空
気またはEGRガスの断熱効果によりシリンダ壁面24
2からの熱損失を小さくすることができる。
【0036】図8は、補助流体出口213を独立吸気管
205の上部に片寄らせて設置した場合の実施例であ
る。このように構成すると、補助流体は吸気弁241を
通り、縦方向のスワール(タンブル)を発生する。この
際、燃料噴射弁(図示しない)から片側の吸気弁に対し
てのみ燃料を噴射するようにすると、混合気を燃焼室2
44の片側の吸気弁を含む一部領域にのみ形成すること
ができる。これにより、燃焼室244内の混合気の層状
化を図ることができ、混合気の希薄化を図ることができ
る。また、エンジンの圧縮行程でタンブルがつぶれ、微
小規模の乱流が多数発生する。これにより、希薄混合気
でも燃焼速度の向上が図れる。
【0037】図9は、補助流体出口213を独立吸気管
205の下部に片寄らせて設置した場合の実施例であ
る。このように構成すると、補助流体は吸気弁241を
通り、図8とは逆向きのタンブルを発生する。この際、
燃料噴射弁(図示しない)から片側の吸気弁に対しての
み燃料を噴射するようにすると、混合気を燃焼室244
の片側の吸気弁を含む一部領域にのみ形成することがで
きる。これにより、燃焼室244内の混合気の層状化を
図ることができ、混合気の希薄化を図ることができる。
また、エンジンの圧縮行程でタンブルがつぶれ、微小規
模の乱流が多数発生する。これにより、希薄混合気でも
燃焼速度の向上が図れる。
【0038】図10は、補助流体通路出口213を、独
立吸気管205の両端に設置した場合の実施例である。
通路出口213は、燃焼室244の中心を向くようにす
る。また、燃料噴射弁245からの噴霧は、補助流体出
口213からの流れに衝突するようにする。このように
構成することにより、燃焼室244の中心部に着火しや
すい濃い混合気が形成され、この中にプラグ243を設
置すれば、燃焼室244内が全体として希薄空燃比であっ
ても良好な着火,燃焼が得られる。なお、同様に、燃料
噴射弁からの噴霧246を燃焼室244の中心に集める
ことができれば、補助流体通路出口213は必ずしも独
立吸気管205の両端に設ける必要はなく、独立吸気管
205の上部に片寄らせて設置したり、あるいは下部に
片寄らせて設置しても良い。
【0039】図11から図13に、補助流体通路の構成
の別の実施例を示す。
【0040】図11では、吸入空気はエアクリーナ20
1より導入され、エア・フローメータ208により流量
を測定された後、絞り弁203によりその量を調節さ
れ、吸気制御弁251によって主通路202と補助流体
通路210に流れる量の比率を調節される。吸気制御弁
251は、絞り弁203と同期させ、絞り弁より遅れて
開かせるか、または、吸気負圧が大気圧に近い一定値に
なると開くように構成し、スワール強度の調節を行う。
このように構成すると、補助空気制御弁252に流れる
アイドル用空気やエンジン補器を駆動するためのトルク
アップ用空気の量を少なくする事ができ、コストの低減
が図れる。また、吸気制御弁251はコレクタ204の
上流に設置されるので、従来技術で用いられているよう
に、シリンダの数だけ設置する必要はなく、一つでよ
い。従って、コストの低減が図れる。この場合でも、補
助流体通路210の内容積がコレクタ204,各気筒の
独立吸気管205を含む、主流体通路202の合計容積
に比べて小さいので、本発明の目的である、補助流体の
応答性を良くし、且つ、必要な強度のスワールが生成で
きることは勿論である。
【0041】図12は、補助流体通路210において、
吸気制御弁211をバイパスするように補助絞り弁25
3を設けた場合の実施例である。本構成では、アイドル
用空気,トルクアップ用空気の制御に吸気制御弁211
を用い、リーン運転領域におけるスワール生成用空気の
流量調節には補助絞り弁253を用いるようにしたの
で、吸気制御弁211の容量を小さくでき、コストの低
減を図ることができる。この構成でも、本発明の目的で
ある、応答性の向上、必要な強度のスワールが生成でき
ることは勿論である。
【0042】図13は、補助流体通路の出口213に、
絞りノズル254を設けた場合の実施例である。基本的
な構成及び動作は図2から図6に示したものと同様であ
る。本実施例では、アイドル域など、絞り弁203の開
度が小さく、かつ、補助流体の流量が小さい場合に、補
助流体通路出口213の出口を、絞りノズル254によ
り狭めることにより、補助流体の流速を上げ、スワール
の強度を上げることができ、希薄混合気で燃焼させた場
合でも、安定した燃焼を得ることができる。この場合で
も、補助流体通路210の内容積がコレクタ204,各
気筒の独立吸気管205を含む、主流体通路202の合
計容積に比べて小さいので、本発明の目的である、補助
流体の応答性を良くできることは勿論である。
【0043】図14に、燃料噴射弁の取付方法に関する
実施例を示す。
【0044】燃料噴射弁の取り付け部262,燃料配管
263,微粒化用空気配管264は、いずれも独立吸気
管205に構造的に一体化されている。燃料噴射弁26
1は、ストッパー265によって吸気管205に固定さ
れる。燃料噴射弁の取り付け部262,燃料配管26
3,微粒化用の空気配管264を吸気管205に一体化
することで、これらを別体で製造した場合よりも燃料噴
射弁261を吸気管205の中心軸に近づけることがで
き、燃料噴霧の軸と吸気管中心軸とのなす角度αを小さ
くできる。また、燃料噴射弁205から噴射された燃料
噴霧が吸気管の内壁に付着する率が小さくなるよう、燃
料噴霧に合わせて吸気管を最適に設計できる。これらに
より、吸気管への燃料付着を低減できる。
【0045】図15に本発明の一実施例を示す。空気は
エアクリーナ301,空気量センサ302,絞り弁30
3を通って、コレクタ304に吸入される。さらに、各
気筒に対応した独立吸気管305を通り吸気弁306を
介してエンジン307の燃焼室に吸入される。絞り弁3
03をバイパスする通路308を設けて、独立吸気管3
05の吸気ポート部309に空気を供給する。この空気
は、絞り弁303をバイパスしているので、独立吸気管
305を流れる主空気流速度より速い流速となる。この
バイパス通路308の出口は吸気ポート部の空気流に偏
流を与えるように開口している。また、バイパス通路3
08の上流の入り口部は、絞り弁303の上流に開口し
ている。また、バイパス通路は分岐しており、もう一つ
のバイパス通路310が設けられている。この通路31
0は、噴射弁311の燃料噴出部312に燃料微粒化よ
うの空気を供給するための通路である。バイパス通路30
8の出口は各気筒の独立ポート部に、それぞれ開口して
いる。バイパス通路308,310には流量制御弁31
3が設けられており、通路を流れる空気量を運転状態に
応じて変化できるようになっている。この流量制御弁3
13は、電気信号により動作する。前述したように、バ
イパス通路308の出口部は吸気ポート309に偏しんし
て配置されているので、空気流に偏流が与えられる。こ
のために、燃焼室内に旋回流が形成され、リーン空燃比
運転時の燃焼が安定化する。また、アイドルスピードコ
ントロール,ファーストアイドルコントロール用の空気
も制御弁313から流すことにより、アイドル時,始動
時の燃焼が改善され、未燃炭化水素排出量が低減され
る。さらに、アイドル時,始動時に空燃比がリーンに設
定されるので、燃費,排気低減に効果がある。
【0046】図16には、本発明の別の実施例を示し
た。図16(a)に、その構成を示した。ここでは、絞
り弁を二つ設けて313,314、それぞれが、吸気ポ
ート309に空気を供給するためのバイパス通路308
と噴射弁の燃料微粒化のためのバイパス通路310にそ
れぞれ空気を供給するように構成されている。バイパス
通路310の取り入れ口は、絞り弁314の上流に開口
している。それぞれの絞り弁は、アクセル315と連動
している。アクセルを踏んでいくに従って、絞り弁31
3が最初開く。絞り弁313が全開になった後、絞り弁
314が開き始まる。この動作を、図16(b)に示し
た。リーン運転時は、絞り弁313,バイパス通路30
8から空気が吸入される。このため、吸気には旋回流が
形成され、燃焼が安定する。それ以上アクセルを踏み込
むと、絞り弁314からも空気が吸入される。この時で
も、バイパス通路308から高速の空気流が供給される
ので、リーン燃焼は可能である。すなわち、絞り弁31
4が開き始める条件の時の前後で、リーン運転状態から
通常の空燃比に戻る。このような構成にすることによ
り、機械的な動作により高速の気流を供給できる。アイ
ドルスピードコントロール用の制御弁316は、絞り弁
313か314をバイパスする用に配置される。しか
し、アイドル時の燃焼を改善するためには、アイドルス
ピードコントロール用の制御弁316を絞り弁313を
バイパスする用に配置されるのが良い。また、ファース
トアイドルコントロール用の空気弁317も絞り弁31
3をバイパスする用に配置されるのが良い。このように
することによって、始動時,アイドル時の燃焼が改善さ
れ、未燃炭化水素排出量が低減する。本方式では、ある
アクセル開度になるまで通路308を空気が流れるの
で、リーン運転が可能である。図17に本発明の別の実
施例を示す。ここでは、絞り弁313に接続されている
バイパス通路308に通路より大きな通路面積をもつ、
コレクタ部318を設ける。このように構成することに
よって、バイパス通路308で、吸気慣性効果が発生
し、低速トルクが増大する。また、絞り弁314を通っ
た空気は、コレクタ部319に導入される。ここを空気
が流れる場合も、コレクタ部319の効果により吸気慣
性効果が得られる。
【0047】図18にバイパス通路の出口部の状態を示
す。バイパス通路308の出口は、吸気ポート309の
片側に空気を供給するように開口する。この高速の空気
が吸気弁306をかいして燃焼室320に流入する。こ
のように空気を供給することにより燃焼室320内に旋
回流が形成される。図18(b)に吸気行程が終わった
後の燃焼室320の状態を示した。燃焼室320内で
は、矢印のように空気の旋回流が形成される。また、こ
こで、燃料噴射弁311で燃料を吸気弁306上の点火
プラグ321側に噴射するように噴霧を形成すると、燃
焼室320の中心の点火プラグ321周りに燃料が集中
するので、よりリーン空燃比に設定することができる。
【0048】また、図19に示したように、バイパス通
路308の出口部を吸気ポート309の上方に開口する
と、燃焼室320内には縦方向の旋回流れが形成され
る。この縦方向の旋回流により燃焼が安定する。
【0049】図20に空燃比の設定状態を示したマップ
を示した。アイドル時は、空燃比すなわち空気過剰率λ
を1近傍に設定する。また、軽付加状態では、λ>1.
0 のリーンに設定する。その外側は、出力を重視する
ために空燃比をλ=1の理論空燃比に設定する。さらに
その外側は出力域となるので、空燃比をλ<1.0 のリ
ッチ空燃比に設定する。燃焼室に旋回流を形成するため
の空気は、λ>1.0 のリーン空燃比に設定する運転状
態で導入する。前述したように、アイドル時にも吸気ポ
ート部に絞り弁をバイパスした空気を、アイドルスピー
ドコントロール(ISC)用として導入するように構成
されているので、アイドル時、始動後の燃焼が改善され
る。図20(a)では、λ=1に設定されているが、こ
の燃焼改善効果によりλ>1.0 のリーン空燃比に設定
できる。図20(b)には、バイパス空気の制御弁のど
うさ領域を示した。アイドル運転領域では、ISC用の
制御弁で空気量を制御する。また、軽負荷時には別の空
気制御弁でバイパス空気量を制御する。ここでは、エン
ジンの要求空気量に応じて制御弁の開度を変化させる。
【0050】図21に、制御弁313の動作を示した。
図21(a)に運転領域を示した。アクセルを踏んで、
リーン空燃比領域に入ったとする。図21(b)に、動
作のフローチャートを示した。θacはアクセルの踏み
角を示しており、加速状態で踏み角が増大している。リ
ーン空燃比に入った直後は、基本燃料噴射量は前回の値
に固定する。しかし、空燃比はリーンに設定されている
ので、バイパス空気量を増大し、設定の空燃比になるよ
うにする。この時の吸気管を流れるメインの空気量をQ
m、バイパス空気量をQsとし、Qmはエンジンに吸入
される空気量からQsを引いた値である。リーン空燃比
に入った直後はQsを増加し、空燃比をリーン化する。
Qmはアクセルを踏み込んだ分だけ増加する。Qsはリ
ーン化する分の空気量としても良い。例えば、Qfはア
クセルを踏み込む前の空気量に対して理論空燃比になる
ような燃料量とする。この場合、Qsの増加分は理論空
燃比からのリーン化分の空気量とする。このようにすれ
ば、理論空燃比からリーン空燃比への移行はスムーズに
行われる。
【0051】図22(a)に、この動作の制御フローチ
ャートを示す。始めに、リーン領域に入ったかどうかを
判定する。リーン領域に入った場合は、一時燃料量を固
定にする。次に、制御弁313(以下スワールソレノイ
ドとする)の開度をマップから検索する。この開度に従
ってスワールソレノイドを動作させる。以上の動作を終
了した後、燃料量の固定を解除する。その後、リーン領
域での運転のフローを図22(b)に示す。リーン運転
にいるかどうかを判定して、リーン領域の場合はスワー
ルソレノイド開度マップを検索してその値を出力する。
その後、目標空燃比になっているかどうかを判定して、
目標空燃比よりリーンになっている場合は、燃料量を増
加する。また、目標空燃比よりリッチになっている場合
は、燃料量を減少する。つまり、スワールソレノイドを
目標開度に開いた後の空燃比制御は、燃料量の増減によ
り行うようにする。
【0052】図23に、空燃比制御の別の方法を示す。
図23(a)にリーン領域に入った直後の動作フローを示
した。図22(a)に示した動作と同様に、燃料量を固定
にして、スワールソレノイドを開け、その後燃料量の固
定を解除する。図22(b)に空燃比の制御法を示し
た。リーン空燃比域に入っている場合は、燃料噴射量を
マップ検索し、噴射弁から噴射する。その後、目標空燃
比になっているかを判断して、目標空燃比よりリーンの
場合は、スワールソレノイドを閉じて空燃比をリッチに
する。また、目標空燃比よりリッチの場合は、スワール
ソレノイドを開いて、空燃比をリーンにする。つまり、
この方法では、スワールソレノイドの開度制御による空
気量の変化によって、空燃比を調整する。図22,図2
3の例で示した方法では、目標空燃比になっているかど
うかを判定する方法として、排気空燃比センサによる検
出値を基に判断する方法がある。また、排気空燃比セン
サを用いなくても、エンジンラフネスを検出するセンサ
により、空燃比を制御する方法がある。
【0053】図24に、エンジンラフネスセンサを用い
た空燃比制御法を示した。リーン運転域の場合、エンジ
ンラフネス度の検出値をリードする。この場合、ラフネ
ス度を検出する方法としては、燃焼室に取り付けた燃焼
圧力センサによる燃焼圧力の変動がある。また、カム軸
に取り付けたクランク角センサやリングギアセンサの回
転検出値の変動を検出しラフネス度を判断する方法があ
る。さらに、エンジンブロックに取り付けたノックセン
サの検出値を基に判断する方法もある。このような方法
により、ラフネス度を検出して目標値より大きかった
ら、リーン限界と判断して、スワールソレノイドを閉じ
て空燃比をリッチ側に移行する。また、ラフネス度が目
標値より小さかったら、スワールソレノイドを開いて空
燃比をリーン側に移行する。このようにすることによっ
て、常にリーン限界での運転が可能になる。
【0054】図25に、スワールソレノイド開度の学習
法のフローを示す。ラフネス度を検出した後、目標値よ
り小さかったら、スワールソレノイドの開度を増加させ
て、再びラフネス度を判断する。ここで、ラフネス度が
目標値より大きくなったら、開度を少量減少させて、そ
の時の開度をマップ上に書き替えて記憶しておく。つま
り、このときの開度がリーン限界ぎりぎりの空燃比とゆ
うことになる。この方法により、エンジン等が経時変化
したとしても、常に限界の開度マップとなるようにな
る。
【0055】図26にリーン空燃比域で、アクセルを踏
み込んだ場合の制御動作のフローチャートを示した。こ
の場合は、アクセル角θacが増加するに従って、燃料
量Qfも増加する。この時の空気量の増加傾向を、メイ
ン吸気管の空気量Qm,空気通路308の空気量Qsで
しめした。θacが増加するに従って、Qm,Qsとも
一定の比率で増加するようにする。このようにすれば、
常に一定のスワール強度が得られる。さらに、回転数に
よって、QmとQsの流量を変化させても良い。いずれ
の場合も、スワールソレノイドの開度を、回転数、負荷
のマップに記憶させておけば良い。
【0056】図27にこの時の制御のフローチャートを
示した。リーン領域内での加速かどうかを判断して、加
速状態の場合は、スワールソレノイドの開度マップを検
索して、スワールソレノイドを開く。燃料量はQmとQ
sの和の量に相当した分だけ噴射される。しかし、この
場合は空燃比がリーンに設定されているので、この空燃
比に対応した量だけ噴射される。
【0057】図28にリーン空燃比領域から別の空燃比
領域に、運転状態が変化した場合の制御のフローを示し
た。図28(b)に示したように、θacが増加してリ
ーン領域をでた直後は、燃料量Qfを固定とする。この
場合、空燃比を変化させるのは空気通路308の空気量
を変化させることにより実行する。つまり、Qmはほぼ
一定となるが、Qsを変化させて空燃比を制御する。
【0058】この時の制御のフローチャートを、図29
に示した。始めにリーン空燃比領域を出たかどうかを判
断して、リーン域を出た場合は、燃料噴射量を一時固定
にする。その後、スワールソレノイドの開度を減少させ
る。この動作が完了したら、燃料噴射量の固定は解除す
る。このように燃料量を変えることなく、空気量のみを
変化することによって、別の空燃比に移行する場合のト
ルクショックは低減できる。
【0059】図30(a)に、燃料量のマップの一例を
示した。この場合は、(イ)のアイドル運転領域では、
理論空燃比かリーンの空燃比になるように設定する。
(ロ)の出力領域は、理論空燃比に設定する。さらに
(ハ)のリーン空燃比域では、バイパス空気通路308
が流れなかったとして、空燃比が理論空燃比になるよう
に燃料量を設定する。実際に運転する場合は、バイパス
空気が流入するので実空燃比はリーンとなる。図30
(b)に、制御目標とする空燃比の設定を示す。(イ),
(ロ)の領域は図30(a)に示した設定と同じである
が、(ハ)の領域ではリーン空燃比に設定する。この場
合は、図30(c)に示したように、スワールソレノイ
ドを開けることによって、空燃比をリーンにする。この
ために、回転数,負荷,設定空燃比に応じて、スワール
ソレノイドの開度を変化させる必要がある。実際の運転
状態では、この開度マップを検索しながら、スワールソ
レノイドを開閉し空燃比を制御する。
【0060】図31は、本発明の一実施例を示す上面図
で、図32は図1の矢視A−A断面図であり、図33は
図1の矢視B−B断面図、図34は図1の矢視C−C断
面図である。これらの図において、101はエアクリー
ナ、102は吸入空気流量計量部、103はスロットル
弁、104はサージタンク、105は独立ブランチ吸気
管、106はコントロールユニット、107はインジェ
クタ、108はプレッシャーレギュレータ、109は補
助空気制御弁、110はEGRバルブ、11は可変吸気
長バルブ(実線は開弁時、破線は閉弁時を示す)、112
は可変吸気長バルブ開閉用アクチュエータ、113はエ
ンジン本体を示す。また、図中の矢印は吸入空気の流れ
を示し、この矢印の内で破線で示されたものは可変吸気
長バルブ111が閉じた状態での流れを示す。エンジン
に吸入される空気は、エアクリーナ101の入り口から
エアクリーナ101内に設けられたエアフィルタ101
aにてろ過され、空気流量計量部102を通り、運転者
の意図により開閉されるスロットル弁103に導かれ
る。吸入空気流はスロットル弁103の開口面積により
制御される。スロットル弁103を通過した空気は、サ
ージタンク部104から独立ブランチ吸気管105にて
エンジンの各気筒に配分される。独立ブランチ吸気管1
05内には可変吸気長バルブ111が設けられており、
このバルブはアクチュエータ112により開閉される。
また、吸入空気は、上記流通経路とは別に空気流量計量
部102の下流からスロットル弁103をバイパスし
て、補助空気制御弁109により吸入空気量を制御され
てエンジンに供給される。
【0061】エンジンに供給される燃料は、プレッシャ
レギュレータ108により燃料配管中の圧力を一定に保
たれ、空気計量部102等の信号によりコントロールユ
ニット106にて演算された値にて駆動されるインジェ
クタ107から各気筒に噴射される。
【0062】本実施例では、上記部品と更に排気ガスの
一部をエンジンに供給するためのEGRバルブ112を
一体構造としている。この一体構造体は、必要に応じて
上記部品を削減したり、他の部品を追加することが可能
であり、特に部品内容を規定されるものではない。
【0063】上記構成によれば、従来の吸気装置に設け
られていたエアクリーナまたは吸気流量計からスロット
ル部弁部をつないでいたダクトを廃止でき、エアクリー
ナ・空気流量計をエンジン部に装着することができる。
また、本実施例では、独立ブランチ吸気管105の間に
スロットル弁103を配置しているため、少ないスペー
ス内で、多気筒用の独立ブランチ吸気管長をほぼ同等に
保ちつつ、サージタンクの容量を大きくすることが可能
となっている。従って、小スペース化が図れるととも
に、吸気装置全体を1つのユニットとしてとらえること
ができ、エンジンルーム内の配置設計が容易となり、又
標準化することが可能となる。更に、組立工数の低減、
エンジン工場での実際の生産品によるエンジン性能チェ
ックが可能となる。また、吸気装置そのものも一体化さ
れているため、実際の生産品によって性能チェックが可
能となり、この時点で吸気装置全体の性能を管理するこ
とができる。又、空気流量計は、一般的に、エンジンの
吸気脈動により出力信号の振れを起こし易く、この振れ
はエンジンの回転数が吸気管内の固有振動数に一致した
時に最も大きくなる。空気流量計を設置される部分の管
長はエアクリーナからサージタンクまでの長さとほぼ一
致するので、従来のようにダクト等を設けて管長を長く
している場合は固有振動数が低周波数域になり、実仕様
状態に置いて空気流量計信号の不具合を発生しやすくな
っていた。この現象は、本実施例では、管長が短いた
め、管内の固有振動数が高周波数域にすることができ
(従来に対し約5倍)低減することができる。
【0064】また、エンジンの低速時のトルクを増大さ
せるためには、独立ブランチ吸気管長を長くすることが
効果的であるが、本実施例では、独立ブランチ吸気管1
05をサージタンク部104の外周で、かつ壁面の一部
を共用することにより、少ないスペース内にこれを実現
することが可能である。また、これに対しエンジンの高
速時のトルクを増大させるためには、独立ブランチ吸気
管長を短くすることが効果的であり、前記時とは相反す
るため従来品では様々な可変吸気長システムが提案され
ているが、本実施例では、図33に示すように、可変吸
気長バルブ111にて、容易に実現することが可能であ
る。本実施例では、この可変吸気長バルブ111はダイ
ヤフラム機構のアクチュエータ112にて、高速時に開
弁し、低速時に閉弁する用に制御しているが、モーター
等を用いてリニアに制御させることも可能であり、特に
制御方法を規定するものではない。
【0065】また、エンジンの運転状態を制御するコン
トロールユニット106はエアクリーナ101の外壁に
取り付けられている。これにより、コントロールユニッ
トは吸入空気により冷却され、エンジンからの熱の影響
を低減することができる。また、市場での交換作業も容
易であり、サービス性の向上が図れる。
【0066】また、補助空気制御弁109を通る管路に
ついても、本実施例の吸気装置内に設置されており、ゴ
ムホース等による配管系を削減しており、低コスト化を
図ることができる。
【0067】なお、上記吸気装置は、各機能部分に分け
て製作したものを組み合わせて構成しても良いが、樹脂
等により可能な限りいったい整形にて製作することによ
り、より一層のコスト低減を図ることができる。
【0068】次に、図35から図38に他の実施例を示
す。これらの図は、それぞれ第一の実施例の図31から
図34に対応し、符号も第一の実施例と同様である。
【0069】本実施例では、スロットル弁103は独立
ブランチ吸気管105の外側に設置されている。この構
成により、エアフィルタ101aの容量を大きくするこ
とができ、吸気抵抗が低減されエンジンの出力を向上さ
せることが可能である。又、各部の一体成形がより容易
になる。
【0070】また、コントロールユニット106は、エ
アクリーナ101の内側に取付けられている。これによ
り、コントロールユニット106をより強制的に吸入空
気で冷却でき、しかもエアフィルタ101aの下流側に
位置される為、水やダスト等の飛沫を受け難くなり、よ
り信頼性を向上させることができる。更に、市場でのサ
ービスはエアフィルタ101aの交換作業と同等以上の
容易なものとすることができる。また、上記2つの実施
例において、吸気装置を一つのサブ組立体として完成さ
せた後、エンジンにこれを組付けるようにすることによ
り、組立性の向上を図ることも可能である。
【0071】
【発明の効果】本発明により、以下に示す効果が得られ
る。
【0072】(1)吸気管の主通路とは別に複数のガス
を導入する補助流体通路を設け、その出口を吸気弁近傍
に設けることで、補助流体通路が吸気主通路となす方向
を任意に設定でき、機関の運転中にも補助流体の量を制
御弁により制御できるので、生成されるスワールの強さ
を従来より広い範囲で自由に変えることができる。
【0073】(2)本発明のスワール生成手段は、従来
のように主空気通路に吸気制御弁やヘリカルポートを持
たないので、機関の全負荷時に主空気通路の吸気抵抗と
なることがなく、出力の低下を抑えることができる。
【0074】(3)補助流体通路はその内容積を主空気
通路に比べて小さくできるので、必要なだけの流体を迅
速に機関に供給でき、これにより、アイドル時の機関の
安定性を高め、アイドル時,トルクアップ時,EGR時
などの応答性を向上できる。
【0075】(4)EGRを均一に、または、燃焼に影
響を及ぼさない方向で機関に導入できるので、大量EG
R時でも機関を安定に運転できる。
【0076】(5)燃料噴射弁の取り付け部,燃料配
管,微粒化用の空気配管を吸気管に一体化することで、
燃料噴射弁を吸気管の中心軸に近づけることができ、燃
料噴霧の軸と吸気管中心軸のなす角度を小さくできる。
また、燃料噴射弁から噴射された燃料噴霧が吸気管の内
壁に付着する率が小さくなるよう、燃料噴霧に合わせて
吸気管を最適に設計できる。これらにより、吸気管への
燃料付着を低減し、かつ、燃料の加速応答性が良い吸気
装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す図。
【図2】図1の実施例の動作の状態を表わす図。
【図3】図1の実施例の動作の状態を表わす図。
【図4】図1の実施例の動作の状態を表わす図。
【図5】図1の実施例の動作の状態を表わす図。
【図6】図1の実施例の動作の状態を表わす図。
【図7】補助流体通路出口の方向を変えた実施例を示す
図。
【図8】補助流体通路出口の方向を変えた実施例を示す
図。
【図9】補助流体通路出口の方向を変えた実施例を示す
図。
【図10】補助流体通路出口の方向を変えた実施例を示
す図。
【図11】補助流体の構成の別の実施例を示す図。
【図12】補助流体の構成の別の実施例を示す図。
【図13】補助流体の構成の別の実施例を示す図。
【図14】燃料噴射弁とその周辺の取付方法に関する実
施例を示す図。
【図15】実施例の構成図。
【図16】実施例の構成図。
【図17】実施例の構成図。
【図18】エンジンを上方から見た図。
【図19】エンジンを側面から見た図。
【図20】空燃比,制御弁開度のマップ。
【図21】動作タイムチャート。
【図22】制御フローチャート。
【図23】制御フローチャート。
【図24】制御フローチャート。
【図25】制御フローチャート。
【図26】動作タイムチャート。
【図27】制御フローチャート。
【図28】動作タイムチャート。
【図29】制御フローチャート。
【図30】空燃比,制御弁開度のマップ。
【図31】第一の実施例の上面図。
【図32】図31の矢視A−A断面図。
【図33】図31の矢視B−B断面図。
【図34】図31の矢視C−C断面図。
【図35】第二の実施例の上面図。
【図36】図35の矢視A−A断面図。
【図37】図35の矢視B−B断面図。
【図38】図35の矢視B−B断面図。
【符号の説明】
101…エアクリーナ、102…空気流量計、103…
スロットル弁、104…サージタンク、105…独立ブ
ランチ吸気管、106…コントロールユニット、107
…補助空気制御弁、111…可変吸気長バルブ、113
…エンジン本体、201…エアクリーナ、202…主吸
気通路、203…主吸気通路絞り弁、204…コレク
タ、205…独立吸気管、206…エンジン、207…
排気管、208…空気流量測定手段、210…補助流体
通路、211…吸気制御弁、212…EGR制御弁、21
3…補助流体通路出口、214…EGRガス通路、22
0…エンジン補器、221…アクセル開度検出手段、2
22…コンピュータ、223…エンジン回転数計測手段、
231…空気、232…EGRガス、241…吸気弁、
242…シリンダ壁、243…プラグ、244…燃焼
室、245…燃料噴射弁、246…燃料噴霧、251…
吸気制御弁、252…補助空気制御弁、253…補助絞
り弁、254…絞りノズル、261…燃料噴射弁、26
2…燃料噴射弁取り付け部、263…燃料配管、264
…微粒化用空気配管、265…燃料噴射弁固定具、30
2…空気量センサ、307…エンジン、308…バイパ
ス空気通路、310…アシストエア通路、313…制御
弁、316…アイドルスピードコントロールバルブ、3
18…コレクタ。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成14年10月24日(2002.10.
24)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 内燃機関の吸気装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は多気筒内燃機関の吸気装
置に関し、特にサージタンクと独立ブランチ吸気管を備
えた吸気装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば特許文献1には、吸気2弁エンジ
ンにおいて、各々の吸気弁に通じる通路を2つに分け、
一方の通路(ストレートポート)に吸気制御弁を設け
て、機関の低負荷時にはこれを閉じるものが知られてい
る。
【0003】
【特許文献1】特開昭62−48927 号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】少ない容積の吸気装置
を得る。
【0005】
【課題を解決するための手段】独立ブランチ吸気管がサ
ージタンクの周囲を囲むようにして吸気装置を構成す
る。
【0006】
【実施例】以下、本発明の実施例を図に基づき説明す
る。
【0007】図1は本発明の一実施例を示したものであ
る。吸入空気はエアクリーナ201より導入され、エア
・フローメータ208により流量を測定される。主通路
202を通る空気は、絞り弁203によりその量を調節さ
れた後、コレクタ204から各気筒に分配され、独立吸
気管205を経てエンジン206に入る。本実施例で
は、これと並行して補助流体通路210を設けている。
補助流体通路210を通る空気の流量は、アクセル開度
検出手段221からの信号,エンジン補器220からの
ON/OFF信号,エンジン回転数検出手段223から
の信号,エア・フローメータ207からの吸気量信号を
もとに、コンピュータ222が吸気制御弁211を制御
することによって調節される。これとは別に、エンジン
の排気管207からEGRガス通路214を通り、EG
Rバルブ212を通じて補助流体通路210にEGRガ
スが供給される。補助流体通路の出口213は、エンジ
ン206の吸気弁(図示しない)近傍の独立吸気管20
5に開口する。このとき、補助流体の流量と、補助流体
通路出口213の開口面積により、エンジン206に流
入する吸気の流速が決まる。補助流体通路出口213の
開口面積を、独立吸気管205の断面積よりも小さくす
れば、吸気流速を高めることができ、また、出口213
を吸気管205の周囲方向に対して片寄らせて設けるこ
とにより、エンジン206の燃焼室(図示しない)にス
ワールを発生させることができる。
【0008】図2から図6に、運転領域の変化に伴う図
1の実施例の動作を示す。
【0009】図2は、運転状態と、吸気制御の領域の関
係を示したものである。各運転状態に入っているか否か
の判断は、エンジン回転数検出センサ223からの信号
とアクセル開度検出センサ221からの信号により、コ
ンピュータ222が図2の領域に当てはめて決定する。
この結果より、吸気制御弁211とEGRバルブ212が
制御され、各運転領域に応じた制御が行われる。各運転
領域の制御は、図3から図6で示す。
【0010】図3に、領域1の運転状態を示す。これ
は、エンジンの回転数が低く、負荷がほとんど無い場合
である。絞り弁203およびEGRバルブ212は閉じ
ており、吸入空気は吸気制御弁211の開閉により調節
される。すなわち、補助流体通路210を通って空気2
31が供給される。また、空燃比は理論混合比となる。
ここで、エンジン補器220のONまたはOFFによ
り、負荷が変化した場合、また、エンジン206の内部
状態の微少な変化により、エンジンの回転数が変化した
場合、エンジンの円滑な運転を維持するためには、これ
らの変化に応じて直ちに適切な吸気を供給しなければな
らない。ここで、補助流体通路210全体の内容積が、
コレクタ204,各気筒の独立吸気管205を含む、主
通路202の合計容積より小さい場合、本実施例の空気
量変化に対する応答性は主通路202を用いて吸気を供
給した場合よりも良く、従って、本実施例により、エン
ジンの回転変動に対して、応答性良くアイドル用の空気
を供給することができ、エンジンの安定性を高めること
が出来る。
【0011】図4に、領域2の運転状態を示す。エンジ
ン回転数は領域1より高く、負荷は低中負荷となる。絞
り弁203は負荷または回転数に応じて若干開く。EG
Rバルブ212は閉じたままである。領域2では、空燃
比は、例えば22〜23の希薄空燃比となるので、周囲
の他の領域との移行の際に、空燃比の調節が必要にな
る。本実施例では、領域2に入った際、吸気制御弁21
1の開度を、他の領域にある場合よりも大きくすること
により、吸入空気量の増大を行う。合わせて、補助流体
通路出口213からエンジン206に流入する空気23
1の流量を多くすることにより、吸気流速を高め、エン
ジン206の燃焼室内(図示しない)にスワールを生成
させて混合気の燃焼速度を高め、希薄混合気でも良好な
燃焼を得ることができる。この際、補助流体通路の出口
213の面積を変えることにより、スワールの強さを最
適にできる。すなわち、スワールを強くしたいときは通
路出口213の断面積を小さく設定し、弱くしたいとき
は大きく設定すればよい。なお、空燃比の制御には、燃
料噴射弁(図示しない)からエンジン206に供給され
る燃料量を小さくする手段を併用しても良い。本構成を
用いることにより、隣接する他の領域から領域2へ移行
する場合、または、領域2から他の領域に移行する場合
の双方とも、応答性良く吸入される空気231の量を増
減できる。
【0012】図5に領域3の運転状態を示す。領域3
は、エンジン回転数がごく低く、負荷がアイドル状態よ
り大きいか、あるいは領域2よりも高負荷、若しくは高
回転になる。この領域では、トルクを得るために理論空
燃比とする。絞り弁203は負荷または回転数に応じて
開く。EGRガス232の量は、運転条件に応じてEGR
バルブ212により調節され、燃焼温度を低下させ、ま
た、ポンピングロスの低減により燃費向上を図る。吸気
制御弁211はEGRガス232の逆流を防ぐために閉
じられる。このとき、補助流体通路の出口213から高
速のEGRガス232が供給され、主通路202を通っ
てきた空気231と均一に混合されるので、コレクタ部
204にEGRガスを供給した場合と比べてエンジンの
各気筒へのEGRガス232の分配が良く、したがって
限界EGR量を大きくできる。また、補助流体通路の出
口213を、エンジンの燃焼室(図示しない)の壁面に
沿う方向に指向させることにより、燃焼室内にスワール
を起こさせ、燃焼を改善すると共に、壁面近くにEGR
ガス232の層をつくり、壁面からの熱損失を低減し、
燃費向上を図ることができる。また、EGRガス通路2
14の内容積を、コレクタ204,各気筒の独立吸気管
205を含む、主通路202の合計容積に比べて小さく
すれば、EGRガスを応答性良くエンジンに供給でき
る。
【0013】図6に領域4および5の運転状態を示す。
この領域では、回転数が領域3に比べてさらに高いか、
または負荷が大きくなる。空燃比は理論空燃比またはさ
らに燃料過剰の空燃比であり、トルクの確保に重点がお
かれるので、EGRバルブ213は閉じられる。吸気制
御弁211は開いていても閉じていても良い。主通路2
02の絞り弁203は、高負荷側では全開となり、高回
転側では要求トルクに応じて開閉する。この時、従来例
と異なり、独立吸気管205の中には吸気抵抗となる吸
気制御弁や吸気管の絞りなどが無いため、出力の低下を
防止できる。図7から図10に、補助流体通路の出口2
13の方向の実施例を示す。
【0014】図7は、補助流体通路出口213を、独立
吸気管205の右側または左側に片寄らせて設置した場
合の実施例である。このように構成すると、補助流体は
吸気弁241を通り、シリンダ壁242に沿って周囲を
流れることになり、ピストン頂部に対して平行な方向に
強いスワールを発生する。導入した補助流体が空気の場
合には、燃料に対して空気が過剰な、いわゆる希薄空燃
比の場合であっても、このスワールにより燃焼速度を上
げることができ、良好な燃焼が実現できる。また、補助
流体としてEGRガスを導入した場合には、スワールを
利用してEGRガスと空気の均一な混合を図り、燃焼温
度を下げ、シリンダ壁からの熱損失を小さくし、合わせ
て窒素酸化物の抑制を図ることができる。
【0015】または、補助流体通路出口213からの空
気またはEGRガスをシリンダ壁面242に導くことに
より、周囲に空気またはEGRガスの層を作り、プラグ
243のある燃焼室244の中心付近で燃焼を行わせ、空
気またはEGRガスの断熱効果によりシリンダ壁面24
2からの熱損失を小さくすることができる。
【0016】図8は、補助流体出口213を独立吸気管
205の上部に片寄らせて設置した場合の実施例であ
る。このように構成すると、補助流体は吸気弁241を
通り、縦方向のスワール(タンブル)を発生する。この
際、燃料噴射弁(図示しない)から片側の吸気弁に対し
てのみ燃料を噴射するようにすると、混合気を燃焼室2
44の片側の吸気弁を含む一部領域にのみ形成すること
ができる。これにより、燃焼室244内の混合気の層状
化を図ることができ、混合気の希薄化を図ることができ
る。また、エンジンの圧縮行程でタンブルがつぶれ、微
小規模の乱流が多数発生する。これにより、希薄混合気
でも燃焼速度の向上が図れる。
【0017】図9は、補助流体出口213を独立吸気管
205の下部に片寄らせて設置した場合の実施例であ
る。このように構成すると、補助流体は吸気弁241を
通り、図8とは逆向きのタンブルを発生する。この際、
燃料噴射弁(図示しない)から片側の吸気弁に対しての
み燃料を噴射するようにすると、混合気を燃焼室244
の片側の吸気弁を含む一部領域にのみ形成することがで
きる。これにより、燃焼室244内の混合気の層状化を
図ることができ、混合気の希薄化を図ることができる。
また、エンジンの圧縮行程でタンブルがつぶれ、微小規
模の乱流が多数発生する。これにより、希薄混合気でも
燃焼速度の向上が図れる。
【0018】図10は、補助流体通路出口213を、独
立吸気管205の両端に設置した場合の実施例である。
通路出口213は、燃焼室244の中心を向くようにす
る。また、燃料噴射弁245からの噴霧は、補助流体出
口213からの流れに衝突するようにする。このように
構成することにより、燃焼室244の中心部に着火しや
すい濃い混合気が形成され、この中にプラグ243を設
置すれば、燃焼室244内が全体として希薄空燃比であっ
ても良好な着火,燃焼が得られる。なお、同様に、燃料
噴射弁からの噴霧246を燃焼室244の中心に集める
ことができれば、補助流体通路出口213は必ずしも独
立吸気管205の両端に設ける必要はなく、独立吸気管
205の上部に片寄らせて設置したり、あるいは下部に
片寄らせて設置しても良い。
【0019】図11から図13に、補助流体通路の構成
の別の実施例を示す。
【0020】図11では、吸入空気はエアクリーナ20
1より導入され、エア・フローメータ208により流量
を測定された後、絞り弁203によりその量を調節さ
れ、吸気制御弁251によって主通路202と補助流体
通路210に流れる量の比率を調節される。吸気制御弁
251は、絞り弁203と同期させ、絞り弁より遅れて
開かせるか、または、吸気負圧が大気圧に近い一定値に
なると開くように構成し、スワール強度の調節を行う。
このように構成すると、補助空気制御弁252に流れる
アイドル用空気やエンジン補器を駆動するためのトルク
アップ用空気の量を少なくする事ができ、コストの低減
が図れる。また、吸気制御弁251はコレクタ204の
上流に設置されるので、従来技術で用いられているよう
に、シリンダの数だけ設置する必要はなく、一つでよ
い。従って、コストの低減が図れる。この場合でも、補
助流体通路210の内容積がコレクタ204,各気筒の
独立吸気管205を含む、主流体通路202の合計容積
に比べて小さいので、本発明の目的である、補助流体の
応答性を良くし、且つ、必要な強度のスワールが生成で
きることは勿論である。
【0021】図12は、補助流体通路210において、
吸気制御弁211をバイパスするように補助絞り弁25
3を設けた場合の実施例である。本構成では、アイドル
用空気,トルクアップ用空気の制御に吸気制御弁211
を用い、リーン運転領域におけるスワール生成用空気の
流量調節には補助絞り弁253を用いるようにしたの
で、吸気制御弁211の容量を小さくでき、コストの低
減を図ることができる。この構成でも、本発明の目的で
ある、応答性の向上、必要な強度のスワールが生成でき
ることは勿論である。
【0022】図13は、補助流体通路の出口213に、
絞りノズル254を設けた場合の実施例である。基本的
な構成及び動作は図2から図6に示したものと同様であ
る。本実施例では、アイドル域など、絞り弁203の開
度が小さく、かつ、補助流体の流量が小さい場合に、補
助流体通路出口213の出口を、絞りノズル254によ
り狭めることにより、補助流体の流速を上げ、スワール
の強度を上げることができ、希薄混合気で燃焼させた場
合でも、安定した燃焼を得ることができる。この場合で
も、補助流体通路210の内容積がコレクタ204,各
気筒の独立吸気管205を含む、主流体通路202の合
計容積に比べて小さいので、本発明の目的である、補助
流体の応答性を良くできることは勿論である。
【0023】図14に、燃料噴射弁の取付方法に関する
実施例を示す。
【0024】燃料噴射弁の取り付け部262,燃料配管
263,微粒化用空気配管264は、いずれも独立吸気
管205に構造的に一体化されている。燃料噴射弁26
1は、ストッパー265によって吸気管205に固定さ
れる。燃料噴射弁の取り付け部262,燃料配管26
3,微粒化用の空気配管264を吸気管205に一体化
することで、これらを別体で製造した場合よりも燃料噴
射弁261を吸気管205の中心軸に近づけることがで
き、燃料噴霧の軸と吸気管中心軸とのなす角度aを小さ
くできる。また、燃料噴射弁205から噴射された燃料
噴霧が吸気管の内壁に付着する率が小さくなるよう、燃
料噴霧に合わせて吸気管を最適に設計できる。これらに
より、吸気管への燃料付着を低減できる。
【0025】図15に本発明の一実施例を示す。空気は
エアクリーナ301,空気量センサ302,絞り弁30
3を通って、コレクタ304に吸入される。さらに、各
気筒に対応した独立吸気管305を通り吸気弁306を
介してエンジン307の燃焼室に吸入される。絞り弁3
03をバイパスする通路308を設けて、独立吸気管3
05の吸気ポート部309に空気を供給する。この空気
は、絞り弁303をバイパスしているので、独立吸気管
305を流れる主空気流速度より速い流速となる。この
バイパス通路308の出口は吸気ポート部の空気流に偏
流を与えるように開口している。また、バイパス通路3
08の上流の入り口部は、絞り弁303の上流に開口し
ている。また、バイパス通路は分岐しており、もう一つ
のバイパス通路310が設けられている。この通路31
0は、噴射弁311の燃料噴出部312に燃料微粒化よ
うの空気を供給するための通路である。バイパス通路30
8の出口は各気筒の独立ポート部に、それぞれ開口して
いる。バイパス通路308,310には流量制御弁31
3が設けられており、通路を流れる空気量を運転状態に
応じて変化できるようになっている。この流量制御弁3
13は、電気信号により動作する。前述したように、バ
イパス通路308の出口部は吸気ポート309に偏しんし
て配置されているので、空気流に偏流が与えられる。こ
のために、燃焼室内に旋回流が形成され、リーン空燃比
運転時の燃焼が安定化する。また、アイドルスピードコ
ントロール,ファーストアイドルコントロール用の空気
も制御弁313から流すことにより、アイドル時,始動
時の燃焼が改善され、未燃炭化水素排出量が低減され
る。さらに、アイドル時,始動時に空燃比がリーンに設
定されるので、燃費,排気低減に効果がある。
【0026】図16には、本発明の別の実施例を示し
た。図16(a)に、その構成を示した。ここでは、絞
り弁を二つ設けて313,314、それぞれが、吸気ポ
ート309に空気を供給するためのバイパス通路308
と噴射弁の燃料微粒化のためのバイパス通路310にそ
れぞれ空気を供給するように構成されている。バイパス
通路310の取り入れ口は、絞り弁314の上流に開口
している。それぞれの絞り弁は、アクセル315と連動
している。アクセルを踏んでいくに従って、絞り弁31
3が最初開く。絞り弁313が全開になった後、絞り弁
314が開き始まる。この動作を、図16(b)に示し
た。リーン運転時は、絞り弁313,バイパス通路30
8から空気が吸入される。このため、吸気には旋回流が
形成され、燃焼が安定する。それ以上アクセルを踏み込
むと、絞り弁314からも空気が吸入される。この時で
も、バイパス通路308から高速の空気流が供給される
ので、リーン燃焼は可能である。すなわち、絞り弁31
4が開き始める条件の時の前後で、リーン運転状態から
通常の空燃比に戻る。このような構成にすることによ
り、機械的な動作により高速の気流を供給できる。アイ
ドルスピードコントロール用の制御弁316は、絞り弁
313か314をバイパスする用に配置される。しか
し、アイドル時の燃焼を改善するためには、アイドルス
ピードコントロール用の制御弁316を絞り弁313を
バイパスする用に配置されるのが良い。また、ファース
トアイドルコントロール用の空気弁317も絞り弁31
3をバイパスする用に配置されるのが良い。このように
することによって、始動時,アイドル時の燃焼が改善さ
れ、未燃炭化水素排出量が低減する。本方式では、ある
アクセル開度になるまで通路308を空気が流れるの
で、リーン運転が可能である。
【0027】図17に本発明の別の実施例を示す。ここ
では、絞り弁313に接続されているバイパス通路30
8に通路より大きな通路面積をもつ、コレクタ部318
を設ける。このように構成することによって、バイパス
通路308で、吸気慣性効果が発生し、低速トルクが増
大する。また、絞り弁314を通った空気は、コレクタ
部319に導入される。ここを空気が流れる場合も、コ
レクタ部319の効果により吸気慣性効果が得られる。
【0028】図18にバイパス通路の出口部の状態を示
す。バイパス通路308の出口は、吸気ポート309の
片側に空気を供給するように開口する。この高速の空気
が吸気弁306をかいして燃焼室320に流入する。こ
のように空気を供給することにより燃焼室320内に旋
回流が形成される。図18(b)に吸気行程が終わった
後の燃焼室320の状態を示した。燃焼室320内で
は、矢印のように空気の旋回流が形成される。また、こ
こで、燃料噴射弁311で燃料を吸気弁306上の点火
プラグ321側に噴射するように噴霧を形成すると、燃
焼室320の中心の点火プラグ321周りに燃料が集中
するので、よりリーン空燃比に設定することができる。
【0029】また、図19に示したように、バイパス通
路308の出口部を吸気ポート309の上方に開口する
と、燃焼室320内には縦方向の旋回流れが形成され
る。この縦方向の旋回流により燃焼が安定する。
【0030】図20に空燃比の設定状態を示したマップ
を示した。アイドル時は、空燃比すなわち空気過剰率λ
を1近傍に設定する。また、軽付加状態では、λ>1.
0 のリーンに設定する。その外側は、出力を重視する
ために空燃比をλ=1の理論空燃比に設定する。さらに
その外側は出力域となるので、空燃比をλ<1.0 のリ
ッチ空燃比に設定する。燃焼室に旋回流を形成するため
の空気は、λ>1.0 のリーン空燃比に設定する運転状
態で導入する。前述したように、アイドル時にも吸気ポ
ート部に絞り弁をバイパスした空気を、アイドルスピー
ドコントロール(ISC)用として導入するように構成
されているので、アイドル時、始動後の燃焼が改善され
る。図20(a)では、λ=1に設定されているが、こ
の燃焼改善効果によりλ>1.0 のリーン空燃比に設定
できる。図20(b)には、バイパス空気の制御弁のど
うさ領域を示した。アイドル運転領域では、ISC用の
制御弁で空気量を制御する。また、軽負荷時には別の空
気制御弁でバイパス空気量を制御する。ここでは、エン
ジンの要求空気量に応じて制御弁の開度を変化させる。
【0031】図21に、制御弁313の動作を示した。
図21(a)に運転領域を示した。アクセルを踏んで、
リーン空燃比領域に入ったとする。図21(b)に、動
作のフローチャートを示した。θacはアクセルの踏み
角を示しており、加速状態で踏み角が増大している。リ
ーン空燃比に入った直後は、基本燃料噴射量は前回の値
に固定する。しかし、空燃比はリーンに設定されている
ので、バイパス空気量を増大し、設定の空燃比になるよ
うにする。この時の吸気管を流れるメインの空気量をQ
m、バイパス空気量をQsとし、Qmはエンジンに吸入
される空気量からQsを引いた値である。リーン空燃比
に入った直後はQsを増加し、空燃比をリーン化する。
Qmはアクセルを踏み込んだ分だけ増加する。Qsはリ
ーン化する分の空気量としても良い。例えば、Qfはア
クセルを踏み込む前の空気量に対して理論空燃比になる
ような燃料量とする。この場合、Qsの増加分は理論空
燃比からのリーン化分の空気量とする。このようにすれ
ば、理論空燃比からリーン空燃比への移行はスムーズに
行われる。
【0032】図22(a)に、この動作の制御フローチ
ャートを示す。始めに、リーン領域に入ったかどうかを
判定する。リーン領域に入った場合は、一時燃料量を固
定にする。次に、制御弁313(以下スワールソレノイ
ドとする)の開度をマップから検索する。この開度に従
ってスワールソレノイドを動作させる。以上の動作を終
了した後、燃料量の固定を解除する。その後、リーン領
域での運転のフローを図22(b)に示す。リーン運転
にいるかどうかを判定して、リーン領域の場合はスワー
ルソレノイド開度マップを検索してその値を出力する。
その後、目標空燃比になっているかどうかを判定して、
目標空燃比よりリーンになっている場合は、燃料量を増
加する。また、目標空燃比よりリッチになっている場合
は、燃料量を減少する。つまり、スワールソレノイドを
目標開度に開いた後の空燃比制御は、燃料量の増減によ
り行うようにする。
【0033】図23に、空燃比制御の別の方法を示す。
図23(a)にリーン領域に入った直後の動作フローを示
した。図22(a)に示した動作と同様に、燃料量を固定
にして、スワールソレノイドを開け、その後燃料量の固
定を解除する。図22(b)に空燃比の制御法を示し
た。リーン空燃比域に入っている場合は、燃料噴射量を
マップ検索し、噴射弁から噴射する。その後、目標空燃
比になっているかを判断して、目標空燃比よりリーンの
場合は、スワールソレノイドを閉じて空燃比をリッチに
する。また、目標空燃比よりリッチの場合は、スワール
ソレノイドを開いて、空燃比をリーンにする。つまり、
この方法では、スワールソレノイドの開度制御による空
気量の変化によって、空燃比を調整する。図22,図2
3の例で示した方法では、目標空燃比になっているかど
うかを判定する方法として、排気空燃比センサによる検
出値を基に判断する方法がある。また、排気空燃比セン
サを用いなくても、エンジンラフネスを検出するセンサ
により、空燃比を制御する方法がある。
【0034】図24に、エンジンラフネスセンサを用い
た空燃比制御法を示した。リーン運転域の場合、エンジ
ンラフネス度の検出値をリードする。この場合、ラフネ
ス度を検出する方法としては、燃焼室に取り付けた燃焼
圧力センサによる燃焼圧力の変動がある。また、カム軸
に取り付けたクランク角センサやリングギアセンサの回
転検出値の変動を検出しラフネス度を判断する方法があ
る。さらに、エンジンブロックに取り付けたノックセン
サの検出値を基に判断する方法もある。このような方法
により、ラフネス度を検出して目標値より大きかった
ら、リーン限界と判断して、スワールソレノイドを閉じ
て空燃比をリッチ側に移行する。また、ラフネス度が目
標値より小さかったら、スワールソレノイドを開いて空
燃比をリーン側に移行する。このようにすることによっ
て、常にリーン限界での運転が可能になる。
【0035】図25に、スワールソレノイド開度の学習
法のフローを示す。ラフネス度を検出した後、目標値よ
り小さかったら、スワールソレノイドの開度を増加させ
て、再びラフネス度を判断する。ここで、ラフネス度が
目標値より大きくなったら、開度を少量減少させて、そ
の時の開度をマップ上に書き替えて記憶しておく。つま
り、このときの開度がリーン限界ぎりぎりの空燃比とゆ
うことになる。この方法により、エンジン等が経時変化
したとしても、常に限界の開度マップとなるようにな
る。
【0036】図26にリーン空燃比域で、アクセルを踏
み込んだ場合の制御動作のフローチャートを示した。こ
の場合は、アクセル角θacが増加するに従って、燃料
量Qfも増加する。この時の空気量の増加傾向を、メイ
ン吸気管の空気量Qm,空気通路308の空気量Qsで
しめした。θacが増加するに従って、Qm,Qsとも
一定の比率で増加するようにする。このようにすれば、
常に一定のスワール強度が得られる。さらに、回転数に
よって、QmとQsの流量を変化させても良い。いずれ
の場合も、スワールソレノイドの開度を、回転数、負荷
のマップに記憶させておけば良い。
【0037】図27にこの時の制御のフローチャートを
示した。リーン領域内での加速かどうかを判断して、加
速状態の場合は、スワールソレノイドの開度マップを検
索して、スワールソレノイドを開く。燃料量はQmとQ
sの和の量に相当した分だけ噴射される。しかし、この
場合は空燃比がリーンに設定されているので、この空燃
比に対応した量だけ噴射される。
【0038】図28にリーン空燃比領域から別の空燃比
領域に、運転状態が変化した場合の制御のフローを示し
た。図28(b)に示したように、θacが増加してリ
ーン領域をでた直後は、燃料量Qfを固定とする。この
場合、空燃比を変化させるのは空気通路308の空気量
を変化させることにより実行する。つまり、Qmはほぼ
一定となるが、Qsを変化させて空燃比を制御する。
【0039】この時の制御のフローチャートを、図29
に示した。始めにリーン空燃比領域を出たかどうかを判
断して、リーン域を出た場合は、燃料噴射量を一時固定
にする。その後、スワールソレノイドの開度を減少させ
る。この動作が完了したら、燃料噴射量の固定は解除す
る。このように燃料量を変えることなく、空気量のみを
変化することによって、別の空燃比に移行する場合のト
ルクショックは低減できる。
【0040】図30(a)に、燃料量のマップの一例を
示した。この場合は、(イ)のアイドル運転領域では、
理論空燃比かリーンの空燃比になるように設定する。
(ロ)の出力領域は、理論空燃比に設定する。さらに
(ハ)のリーン空燃比域では、バイパス空気通路308
が流れなかったとして、空燃比が理論空燃比になるよう
に燃料量を設定する。実際に運転する場合は、バイパス
空気が流入するので実空燃比はリーンとなる。図30
(b)に、制御目標とする空燃比の設定を示す。(イ),
(ロ)の領域は図30(a)に示した設定と同じである
が、(ハ)の領域ではリーン空燃比に設定する。この場
合は、図30(c)に示したように、スワールソレノイ
ドを開けることによって、空燃比をリーンにする。この
ために、回転数,負荷,設定空燃比に応じて、スワール
ソレノイドの開度を変化させる必要がある。実際の運転
状態では、この開度マップを検索しながら、スワールソ
レノイドを開閉し空燃比を制御する。
【0041】図31は、本発明の一実施例を示す上面図
で、図32は図1の矢視A−A断面図であり、図33は
図1の矢視B−B断面図、図34は図1の矢視C−C断
面図である。これらの図において、101はエアクリー
ナ、102は吸入空気流量計量部、103はスロットル
弁、104はサージタンク、105は独立ブランチ吸気
管、106はコントロールユニット、107はインジェ
クタ、108はプレッシャーレギュレータ、109は補
助空気制御弁、110はEGRバルブ、11は可変吸気
長バルブ(実線は開弁時、破線は閉弁時を示す)、112
は可変吸気長バルブ開閉用アクチュエータ、113はエ
ンジン本体を示す。また、図中の矢印は吸入空気の流れ
を示し、この矢印の内で破線で示されたものは可変吸気
長バルブ111が閉じた状態での流れを示す。エンジン
に吸入される空気は、エアクリーナ101の入り口から
エアクリーナ101内に設けられたエアフィルタ101
aにてろ過され、空気流量計量部102を通り、運転者
の意図により開閉されるスロットル弁103に導かれ
る。吸入空気流はスロットル弁103の開口面積により
制御される。スロットル弁103を通過した空気は、サ
ージタンク部104から独立ブランチ吸気管105にて
エンジンの各気筒に配分される。独立ブランチ吸気管1
05内には可変吸気長バルブ111が設けられており、
このバルブはアクチュエータ112により開閉される。
また、吸入空気は、上記流通経路とは別に空気流量計量
部102の下流からスロットル弁103をバイパスし
て、補助空気制御弁109により吸入空気量を制御され
てエンジンに供給される。
【0042】エンジンに供給される燃料は、プレッシャ
レギュレータ108により燃料配管中の圧力を一定に保
たれ、空気計量部102等の信号によりコントロールユ
ニット106にて演算された値にて駆動されるインジェ
クタ107から各気筒に噴射される。
【0043】本実施例では、上記部品と更に排気ガスの
一部をエンジンに供給するためのEGRバルブ112を
一体構造としている。この一体構造体は、必要に応じて
上記部品を削減したり、他の部品を追加することが可能
であり、特に部品内容を規定されるものではない。
【0044】上記構成によれば、従来の吸気装置に設け
られていたエアクリーナまたは吸気流量計からスロット
ル部弁部をつないでいたダクトを廃止でき、エアクリー
ナ・空気流量計をエンジン部に装着することができる。
また、本実施例では、独立ブランチ吸気管105の間に
スロットル弁103を配置しているため、少ないスペー
ス内で、多気筒用の独立ブランチ吸気管長をほぼ同等に
保ちつつ、サージタンクの容量を大きくすることが可能
となっている。従って、小スペース化が図れるととも
に、吸気装置全体を1つのユニットとしてとらえること
ができ、エンジンルーム内の配置設計が容易となり、又
標準化することが可能となる。更に、組立工数の低減、
エンジン工場での実際の生産品によるエンジン性能チェ
ックが可能となる。また、吸気装置そのものも一体化さ
れているため、実際の生産品によって性能チェックが可
能となり、この時点で吸気装置全体の性能を管理するこ
とができる。又、空気流量計は、一般的に、エンジンの
吸気脈動により出力信号の振れを起こし易く、この振れ
はエンジンの回転数が吸気管内の固有振動数に一致した
時に最も大きくなる。空気流量計を設置される部分の管
長はエアクリーナからサージタンクまでの長さとほぼ一
致するので、従来のようにダクト等を設けて管長を長く
している場合は固有振動数が低周波数域になり、実仕様
状態に置いて空気流量計信号の不具合を発生しやすくな
っていた。この現象は、本実施例では、管長が短いた
め、管内の固有振動数が高周波数域にすることができ
(従来に対し約5倍)低減することができる。
【0045】また、エンジンの低速時のトルクを増大さ
せるためには、独立ブランチ吸気管長を長くすることが
効果的であるが、本実施例では、独立ブランチ吸気管1
05をサージタンク部104の外周で、かつ壁面の一部
を共用することにより、少ないスペース内にこれを実現
することが可能である。また、これに対しエンジンの高
速時のトルクを増大させるためには、独立ブランチ吸気
管長を短くすることが効果的であり、前記時とは相反す
るため従来品では様々な可変吸気長システムが提案され
ているが、本実施例では、図33に示すように、可変吸
気長バルブ111にて、容易に実現することが可能であ
る。本実施例では、この可変吸気長バルブ111はダイ
ヤフラム機構のアクチュエータ112にて、高速時に開
弁し、低速時に閉弁する用に制御しているが、モーター
等を用いてリニアに制御させることも可能であり、特に
制御方法を規定するものではない。
【0046】また、エンジンの運転状態を制御するコン
トロールユニット106はエアクリーナ101の外壁に
取り付けられている。これにより、コントロールユニッ
トは吸入空気により冷却され、エンジンからの熱の影響
を低減することができる。また、市場での交換作業も容
易であり、サービス性の向上が図れる。
【0047】また、補助空気制御弁109を通る管路に
ついても、本実施例の吸気装置内に設置されており、ゴ
ムホース等による配管系を削減しており、低コスト化を
図ることができる。
【0048】なお、上記吸気装置は、各機能部分に分け
て製作したものを組み合わせて構成しても良いが、樹脂
等により可能な限りいったい整形にて製作することによ
り、より一層のコスト低減を図ることができる。
【0049】次に、図35から図38に他の実施例を示
す。これらの図は、それぞれ第一の実施例の図31から
図34に対応し、符号も第一の実施例と同様である。
【0050】本実施例では、スロットル弁103は独立
ブランチ吸気管105の外側に設置されている。この構
成により、エアフィルタ101aの容量を大きくするこ
とができ、吸気抵抗が低減されエンジンの出力を向上さ
せることが可能である。又、各部の一体成形がより容易
になる。
【0051】また、コントロールユニット106は、エ
アクリーナ101の内側に取付けられている。これによ
り、コントロールユニット106をより強制的に吸入空
気で冷却でき、しかもエアフィルタ101aの下流側に
位置される為、水やダスト等の飛沫を受け難くなり、よ
り信頼性を向上させることができる。更に、市場でのサ
ービスはエアフィルタ101aの交換作業と同等以上の
容易なものとすることができる。また、上記2つの実施
例において、吸気装置を一つのサブ組立体として完成さ
せた後、エンジンにこれを組付けるようにすることによ
り、組立性の向上を図ることも可能である。
【0052】実施例の別の課題及び作用効果を列挙する
と以下の通りである。
【0053】従来のリーン運転を行うための吸気装置と
しては、例えば特開昭62−48927 号公報に記載されてい
るように、吸気2弁エンジンにおいて、各々の吸気弁に
通じる通路を2つに分け、一方の通路(ストレートポー
ト)に吸気制御弁を設けて、機関の低負荷時にはこれを
閉じることにより、燃焼室に流入する吸気流速を上げ、
更に、その際使われる側の通路(スワールポートまたは
ヘリカルポート)を燃焼室の壁面に沿うように湾曲させ
ることにより、燃焼室内に渦流(スワール)を発生さ
せ、これにより混合気の燃焼速度を上げ、希薄混合気で
も安定した燃焼が得られるようにしたものが知られてい
る。
【0054】一般に、機関のアイドル時には、機関の円
滑な運転を実現するために、少ない空気量を応答性良く
機関に送り込む必要がある。また、エアコンなどの補器
類を作動させた場合に機関の運転状態を変化させないた
めには、補器によって消費されるトルクを補うため、空
気量を増加させる方法が知られているが、機関の円滑な
運転の為には、補器がON状態になり、トルクアップの
必要が生じた場合に、直ちにトルクアップ用の空気を供
給できることが望ましい。すなわち、トルクアップ用空
気の応答性が良い方が望ましい。
【0055】また、機関の部分負荷時に、排気還流によ
り燃焼温度を下げ、燃費改善,排気浄化を行う、いわゆ
るEGRを行おうとする場合には、吸気管の集合部であ
るコレクタにEGRガスを導入する方法が広く知られて
いる。燃費向上の為には、EGRは0〜20%前後の範
囲が適切と言われており、この範囲でなるべく大量のE
GRを行うことが望ましい。
【0056】ところで、スワール生成を目的とした従来
の内燃機関の吸気装置にあっては、吸気弁近傍の主空気
通路内に吸気制御弁があるため、機関の全負荷時には吸
気抵抗となり、出力が低下するという問題があった。
【0057】また、吸気制御弁を閉じている際、これに
燃料が付着するため、加速応答性の低下を招くという問
題があった。さらに、吸気制御弁が開いている場合で
も、従来、燃料噴射弁,その取り付け部,燃料配管,燃
料微粒化用の空気配管、および吸気管が別々に設計,製
作されていたため、燃料噴射弁が吸気管中心軸から遠く
位置し、その結果、燃料噴射弁の噴霧軸方向が吸気管中
心軸となす角度が大きくなり、燃料が吸気管内壁に付着
し易く、加速応答性の低下を招くという問題があった。
【0058】また、吸気の方向が主空気通路の方向によ
って定まってしまうため、スワールを効率よく生成でき
ず、さらに、構造上、吸入空気が全てスワールポートを
通ってしまう。また、吸気2弁エンジンの場合には、構
造上、スワールポートの最小面積を主通路の約1/2と
するか、スワールポートを他方のストレートポートより
絞らなければならず、いずれの場合でもスワールが運転
状態によって限定され、機関の回転数によって、スワー
ルが必要とされるものより弱かったり、あるいは、強す
ぎたりするという問題点があった。一方、全開時には、
スワールポートにより吸気通路が狭められ、吸気特性の
悪化、すなわち、最高出力の低下をもたらすといった問
題があった。
【0059】また、機関のアイドル用空気,トルクアッ
プ用空気を吸気管集合部であるコレクタに導入した場
合、コレクタの容量が大きいために、吸入空気の応答性
が悪くなるという問題点があった。
【0060】また、同様に、コレクタにEGRガスを導
入する場合には、EGRガスが燃焼を阻害し、特にスワ
ールによる燃焼促進を行う場合には、EGRガスを均一
に導入することが難しい。また、過渡運転時には、EG
Rガスの応答が遅れ、機関の運転状態によっては、混合
気の燃焼が著しく悪化するため、大量EGRを行うこと
が難しいという問題点があった。
【0061】実施例の他の特徴を列挙すると以下の通り
である。
【0062】第1に、機関の回転数、負荷に応じた、適
切な強さのスワールを生成する手段を備えた吸気装置を
提供するものである。
【0063】第2に、機関の全負荷時にも吸気特性が良
好で、出力の低下が抑制できるスワールの生成手段を備
えた機関の吸気装置を提供するものである。
【0064】第3に、機関のアイドル時の安定性が高
く、また、補器の作動によるトルクアップを行った際の
応答性が高い吸気装置を提供するものである。
【0065】第4に、EGRを行う場合にガスの応答性
が高く、且つ大量EGRの可能な吸気装置を提供するも
のである。
【0066】第5に、吸気管への燃料付着が少なく、燃
料の加速応答性が良い吸気装置を提供するものである。
【0067】具体的には、吸気管の主通路とは別に補助
流体通路を設け、その出口を吸気弁近傍に設ける。導入
される流体は、例えば空気,EGRガスなど、複数種類
であり、また、アイドル制御用,トルクアップ用,EG
R用など、複数の制御用途を持つ。
【0068】これらの流体は、補助通路に設けられた制
御弁により制御される。
【0069】さらに、燃料噴射弁の取り付け部,燃料配
管,燃料微粒化用空気配管を吸気弁近傍の吸気管に一体
化し、これに燃料噴射弁を取り付ける。
【0070】以上のように構成したので、本実施例では
次のような作用を有する。
【0071】まず、補助流体通路の断面積や、補助流体
通路が吸気主通路となす方向を任意に設定でき、また、
機関の運転中にも補助流体の量を制御弁により制御でき
るので、生成されるスワールの強さを従来より広い範囲
で自由に変えることができる。
【0072】また、本構成では主空気通路に吸気制御弁
やヘリカルポートを持たないので、機関の全負荷時に主
空気通路の吸気抵抗となることがなく、出力の低下を抑
えることができる。
【0073】また、補助流体通路はその内容積を主空気
通路に比べて小さくできるので、必要なだけの流体を迅
速に機関に供給でき、これにより、アイドル時,トルク
アップ時,EGR時などの応答性を向上できる。
【0074】また、EGRを均一に、または、燃焼に影
響を及ぼさない方向で機関に導入できるので、大量EG
R時でも機関を安定に運転できる。
【0075】更に、燃料噴射弁の取り付け部,燃料配
管,微粒化用の空気配管を吸気管に一体化することで、
燃料噴射弁を吸気管の中心軸に近づけることができ、燃
料噴霧の軸と吸気管中心軸のなす角度を小さくできる。
また、燃料噴射弁から噴射された燃料噴霧が吸気管の内
壁に付着する率が小さくなるよう、燃料噴霧に合わせて
吸気管を最適に設計できる。これらにより、吸気管への
燃料付着を低減できる。
【0076】これら実施により、以下に示す効果が得ら
れる。
【0077】(1)吸気管の主通路とは別に複数のガス
を導入する補助流体通路を設け、その出口を吸気弁近傍
に設けることで、補助流体通路が吸気主通路となす方向
を任意に設定でき、機関の運転中にも補助流体の量を制
御弁により制御できるので、生成されるスワールの強さ
を従来より広い範囲で自由に変えることができる。
【0078】(2)本発明のスワール生成手段は、従来
のように主空気通路に吸気制御弁やヘリカルポートを持
たないので、機関の全負荷時に主空気通路の吸気抵抗と
なることがなく、出力の低下を抑えることができる。
【0079】(3)補助流体通路はその内容積を主空気
通路に比べて小さくできるので、必要なだけの流体を迅
速に機関に供給でき、これにより、アイドル時の機関の
安定性を高め、アイドル時,トルクアップ時,EGR時
などの応答性を向上できる。 (4)EGRを均一に、または、燃焼に影響を及ぼさな
い方向で機関に導入できるので、大量EGR時でも機関
を安定に運転できる。
【0080】(5)燃料噴射弁の取り付け部,燃料配
管,微粒化用の空気配管を吸気管に一体化することで、
燃料噴射弁を吸気管の中心軸に近づけることができ、燃
料噴霧の軸と吸気管中心軸のなす角度を小さくできる。
また、燃料噴射弁から噴射された燃料噴霧が吸気管の内
壁に付着する率が小さくなるよう、燃料噴霧に合わせて
吸気管を最適に設計できる。これらにより、吸気管への
燃料付着を低減し、かつ、燃料の加速応答性が良い吸気
装置が得られる。
【0081】
【発明の効果】本発明によれば、コンパクトな吸気装置
が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す図。
【図2】図1の実施例の動作の状態を表わす図。
【図3】図1の実施例の動作の状態を表わす図。
【図4】図1の実施例の動作の状態を表わす図。
【図5】図1の実施例の動作の状態を表わす図。
【図6】図1の実施例の動作の状態を表わす図。
【図7】補助流体通路出口の方向を変えた実施例を示す
図。
【図8】補助流体通路出口の方向を変えた実施例を示す
図。
【図9】補助流体通路出口の方向を変えた実施例を示す
図。
【図10】補助流体通路出口の方向を変えた実施例を示
す図。
【図11】補助流体の構成の別の実施例を示す図。
【図12】補助流体の構成の別の実施例を示す図。
【図13】補助流体の構成の別の実施例を示す図。
【図14】燃料噴射弁とその周辺の取付方法に関する実
施例を示す図。
【図15】実施例の構成図。
【図16】実施例の構成図。
【図17】実施例の構成図。
【図18】エンジンを上方から見た図。
【図19】エンジンを側面から見た図。
【図20】空燃比,制御弁開度のマップ。
【図21】動作タイムチャート。
【図22】制御フローチャート。
【図23】制御フローチャート。
【図24】制御フローチャート。
【図25】制御フローチャート。
【図26】動作タイムチャート。
【図27】制御フローチャート。
【図28】動作タイムチャート。
【図29】制御フローチャート。
【図30】空燃比,制御弁開度のマップ。
【図31】第一の実施例の上面図。
【図32】図31の矢視A−A断面図。
【図33】図31の矢視B−B断面図。
【図34】図31の矢視C−C断面図。
【図35】第二の実施例の上面図。
【図36】図35の矢視A−A断面図。
【図37】図35の矢視B−B断面図。
【図38】図35の矢視B−B断面図。
【符号の説明】 101…エアクリーナ、102…空気流量計、103…
スロットル弁、104…サージタンク、105…独立ブ
ランチ吸気管、106…コントロールユニット、107
…補助空気制御弁、111…可変吸気長バルブ、113
…エンジン本体、201…エアクリーナ、202…主吸
気通路、203…主吸気通路絞り弁、204…コレク
タ、205…独立吸気管、206…エンジン、207…
排気管、208…空気流量測定手段、210…補助流体
通路、211…吸気制御弁、212…EGR制御弁、21
3…補助流体通路出口、214…EGRガス通路、22
0…エンジン補器、221…アクセル開度検出手段、2
22…コンピュータ、223…エンジン回転数計測手段、
231…空気、232…EGRガス、241…吸気弁、
242…シリンダ壁、243…プラグ、244…燃焼
室、245…燃料噴射弁、246…燃料噴霧、251…
吸気制御弁、252…補助空気制御弁、253…補助絞
り弁、254…絞りノズル、261…燃料噴射弁、26
2…燃料噴射弁取り付け部、263…燃料配管、264
…微粒化用空気配管、265…燃料噴射弁固定具、30
2…空気量センサ、307…エンジン、308…バイパ
ス空気通路、310…アシストエア通路、313…制御
弁、316…アイドルスピードコントロールバルブ、3
18…コレクタ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02D 41/04 305 F02D 41/04 305C 315 315 330 330C 41/06 315 41/06 315 F02M 25/07 580 F02M 25/07 580B 35/10 311 35/10 311E 35/104 69/00 310A 69/00 310 69/04 G 69/04 35/10 102A 69/32 F02D 33/00 318J 318G 318K (72)発明者 野木 利治 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 藤枝 護 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 栗原 伸夫 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 大山 宜茂 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 山田 裕之 茨城県勝田市大字高場2520番地 株式会社 日立製作所自動車機器事業部内 (72)発明者 間馬 重行 茨城県勝田市大字高場2520番地 株式会社 日立製作所自動車機器事業部内 Fターム(参考) 3G062 AA03 BA04 BA06 CA06 DA01 DA02 EA10 ED01 ED04 ED10 FA02 FA03 FA23 GA01 GA04 GA06 GA27 3G301 HA13 HA17 JA01 JA03 LA04 LC03 PA01Z PE01Z PF03Z PF11Z

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多気筒内燃機関の内燃機関の吸気装置にお
    いて、 複数の制御目的を持つ流体が、補助流体通路を経由した
    後、 吸気弁近傍に設けられた複数個の孔より噴出されること
    を特徴とした内燃機関の吸気装置。
  2. 【請求項2】内燃機関の吸気装置において、 複数種類の流体が、補助流体通路を経由した後、 吸気弁近傍に設けられた複数個の孔より噴出されること
    を特徴とした内燃機関の吸気装置。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2において、流体
    が、噴射される燃料と直接混合されずに吸気管に導入さ
    れることを特徴とした内燃機関の吸気装置。
  4. 【請求項4】吸気管に、補助流体通路の配管が構造的に
    一体化されていることを特徴とする内燃機関の一体型吸
    気装置。
  5. 【請求項5】吸気管に、燃料噴射弁の取り付け部位,燃
    料通路、および、燃料を微粒化する為に用いられる空気
    の通路が構造的に一体化されていることを特徴とした内
    燃機関の一体型吸気装置。
  6. 【請求項6】補助流体通路を通った空気が、燃料微粒化
    用の空気と、スワール形成用の空気に分割されることを
    特徴とした内燃機関の吸気装置。
  7. 【請求項7】内燃機関において、絞り弁をバイパスした
    空気を空気量制御装置を介して該空気通路の出口を吸気
    ポートに開口し、空気を供給することを特徴とした内燃
    機関の吸気装置。
  8. 【請求項8】請求項7において、各気筒毎に燃料噴射弁
    が装着されている、多点燃料噴射装置を備えていること
    を特徴とした内燃機関の吸気装置。
  9. 【請求項9】請求項7において、空気量制御を電気的に
    動作する装置によりおこなうことを特徴とした内燃機関
    の吸気装置。
  10. 【請求項10】請求項7において、リーン空燃比時に空
    気を供給することを特徴とした内燃機関の吸気装置。
  11. 【請求項11】請求項7において、アイドルスピードコ
    ントロール時に空気を供給することを特徴とした内燃機
    関の吸気装置。
  12. 【請求項12】請求項7において、空気量制御をアクセ
    ルペダルとリンクして動作する制御弁で行うことを特徴
    とした内燃機関の吸気装置。
  13. 【請求項13】請求項7において、空気のバイパス通路
    の途中に、該通路断面積より大きな通路部を設けたこと
    を特徴とした内燃機関の吸気装置。
  14. 【請求項14】内燃機関において、絞り弁をバイパスし
    た空気を空気量制御装置を介して、絞り弁下流の吸気管
    に供給した吸気装置において、リーン運転時に空気を導
    入したことを特徴とする内燃機関の吸気装置。
  15. 【請求項15】請求項14において、リーン運転時に空
    気を導入することによって、空燃比をリーンにすること
    を特徴とした内燃機関の吸気装置。
  16. 【請求項16】請求項14において、通常空燃比からリ
    ーン空燃比に移行する際に、該空気を導入する。この空
    気導入時に燃料噴射量を一時固定することを特徴とした
    内燃機関の吸気装置。
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