JP2003160460A - 抗電波化粧品組成物とその用途 - Google Patents
抗電波化粧品組成物とその用途Info
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Abstract
く日常的に用いて、電波から人体の生体組織、特に頭部
の生体組織を防護するために使用される新規な抗電波化
粧品組成物とその用途への使用方法を提供する。 【解決手段】 電波反射剤の1種以上を配合した抗電波
化粧品組成物、電波反射剤の1種以上と電波吸収剤の1
種以上とを配合した抗電波化粧品組成物、カーボン繊維
を配合した抗電波化粧品組成物、コイル状カーボン繊維
を配合した抗電波化粧品組成物および、電波を吸収、反
射する性質を兼ね備えた物質を1種以上配合した抗電波
化粧品組成物。また、これらの各抗電波化粧品組成物が
整髪化粧料である。そして、これら抗電波化粧品組成物
を皮膚または髪に適用して生体組織、特に頭部の生体組
織を電波から防護する。
Description
体組織、特に頭部の生体組織を防護するために使用され
る新規な用途の化粧品組成物(以下、抗電波化粧品組成
物という)と、上記用途に関する。
身近な電子機器は日常生活を快適にし、経済社会活動に
とって不可欠なものとなっている。反面、これらの電子
機器の普及に伴い、過度の電磁界暴露による健康への悪
影響の可能性が議論されている。
省総合通信基盤局の調査によれば平成13年9月末時点
で携帯電話の加入者数(累積)は、65,355,00
0であり、PHSの加入者数(累積)は、5,698,
000であり、携帯電話とPHSの総計は71,05
4,000である。また、総務省統計局によれば、平成
13年9月末時点における日本の人口は127,120
千人である。したがって、二人に一人は携帯電話を持っ
ていることになる。
て国民から不安の声が増大していることはよく知られて
いることである。生体電磁環境研究推進委員会では、こ
のような不安の声に応えるため、これまでの活動として
行ってきた研究および実験等の中間報告をとりまとめ、
「生体電磁環境研究推進委員会」の中間報告ー安全で安
心な電波利用に向けてーとのタイトルで、2001年1
月30日の総務省のホームページで公開した。報告書
は、「現時点では電波防護指針値を超えない強さの電波
により、非熱効果を含めて健康に悪影響を及ぼすという
確固たる証拠は認められないと考える」と結論付けては
いるが、今後のスケジュールとして、同委員会では、
「携帯電話の使用と脳への影響との関係について、引き
続き、2年間(ラットの一生に相当)にわたり、ラッ
トの頭部に電波をばく露する実験、疫学調査、等を行
うこと」としている。なお、電波防護指針値を超えない
強さの電波とは、携帯電話等から発射される電波の人体
頭部における比吸収率(SAR)を生体組織10グラム
当たり2W/kg以下とする、ことが総務省令で規定さ
れている。総務省令で規定するSARの定義は、「電磁
界にさらされることによって任意の生体組織10グラム
が任意の6分間に吸収したエネルギーを10グラムで除
し、さらに6分で除して得た値」である。
びは驚異的であり、1994年では1,600万であっ
たが、2001年中には11,000万になると見積も
られている。そして、多くの人が携帯電話を使い出すよ
うになると、携帯電話が発する電波は健康に悪影響を及
ぼさないのかといった論争が起こってきた。出力の大き
な電子機器からの電波は細胞組織に熱的損傷を与える。
携帯電話の出力は、細胞組織への熱的損傷が生じるレベ
ルに比べればほとんど無視できる程に十分小さい。米国
連邦通信委員会(Federal Communica
tions Commission)は、SARの上限
を生体組織1グラム当たり1.6W/kgを超えないと
規定している。しかしながら、携帯電話が発する低レベ
ルの電波に長い期間曝されていると、熱的損傷とは異な
る人への健康に対する悪影響、例えばガンのような、を
引き起こさないかといった問題が長年にわたって議論さ
れ、また、研究の主題となっている。
査院(United StatesGeneral A
ccounting Office、以下、GAOと略
す)は2001年5月、主要な医療機関の研究や著名な
科学者たちの意見に基づいて作成した報告書を発表し
た。この報告書のタイトルは、「TELECOMMUN
ICATIONS Research and Reg
ulatory Efforts on Mobile
Phone Health Issues」というも
のである。この報告書の中でGAOは、「今日までの科
学的な調査では、携帯電話が発する電波が人の健康に悪
影響を及ぼすことは示されてはいなものの、リスクが全
くないと結論付けるに足る十分な情報は未だ得られてい
ない。携帯電話が発する電波が人の健康に悪影響を及ぼ
すかどうかについて明確な結論が得られるまでには、疫
学調査、動物実験を含めたかなりの年数をかけた調査が
必要である」と結論付けている。
る方法は従来から種々知られていることである。例え
ば、携帯電話の電波の影響を軽減する目的で種々の製品
が発売されている。米国では、マイクロチップを携帯電
話のバッテリーに組み込み、通話中の人の細胞を携帯電
話が発する電波から守るといった製品が発売されてい
る。日本では、携帯電話が発する電磁波を人体に影響を
及ぼさせないといったスーツ上着が開発されている。こ
れは、電磁シールド素材をスーツ上着の胸ポケット部に
使用したものである。また、ペースメーカーへの影響を
最小限に抑える目的で電磁波を吸収するセラミックをコ
ーティングしたカードが発売されている。カードをスー
ツやワイシャツの胸ポケットに入れて、携帯電話が発す
る電磁波を吸収しようというものである。
らの有害電磁波から人体を防護する目的で、有機導電性
繊維など電磁波シールド繊維を20重量%未満の割合で
ほぼ均一になるように含まれた繊維地からなる繊維布地
のポケットを備えた衣類に関する発明が開示されてい
る。特開2001−217587は、心臓ペースメーカ
ーを携帯電話等の電磁波によって生じる誤動作から防護
する目的で、導電性シートを片面に積層してなる伸縮性
シートの一方の面に粘着剤層を形成してなる電磁波シー
ルド用粘着シートに関する発明が開示されている。特開
2000−36684は、携帯電話から放射される電磁
波を確実に吸収することができる電磁波吸収装置を携帯
電話に組み込んだものに関する発明が開示されている。
特開平10−126476には、交信時に人体に到達す
る電磁波を遮断する目的で、電磁波をシールドする素材
で網目状の部分を形成した携帯型通信機用ケースに関す
る発明が開示されている。実用新案登録第307794
6は、頭部に電磁波の影響がないよう頭部を防護する目
的で、帽子の内面全体に電磁波を防止する素材からなる
裏地を縫着にて一体に設けた電磁波防止用帽子が開示さ
れている。
製品ないし技術は、携帯電話のように電波を発する物に
対して何らかの処置を施し人体への影響を少なくすると
いったタイプと、人体に身に付けて携帯電話が発する電
波を防御するといったタイプに分けられる。前者は、携
帯電話を使用する限りは必ず電波が送信されるのである
から、携帯電話を使っている者は、程度の差はあるとし
ても電波に曝されるといったリスクを回避することは困
難である、また、自分以外の第三者が、自分の近くでこ
のような処置を施していない携帯電話を使用している場
合には防御のしようがないといった問題がある。後者
は、新品のうちは効果が認められても、洗濯する、ある
いは何回か繰り返し使用するうちに効果が認められなく
なる、また、これらの製品は生活の一部として使用する
類のものでもないので、身に付けるのをうっかり忘れて
しまう、といった問題がある。電磁波防止用帽子は頭部
を電波に曝されることを防ぐという点では優れている
が、帽子はファッション性の高いものであり必ずしも多
くの人が愛用するものではなく、また、帽子は室内では
かぶることはまれである。
への影響を出来る限り小さくしたいという要望は強く、
上記したような技術が開発され、また、製品化されてい
る例は数多い。しかしながら、これらの技術ないし製品
は上記した問題を内在しており、十分満足できるものは
未だ開発されていない。本発明はこのような現状に鑑み
てなされたものであり、その目的は多くの人がごく普通
に、特に意識することなく日常的に用いて、電波から人
体の生体組織、特に頭部の生体組織を防護するために使
用される新規な抗電波化粧品組成物とその用途への使用
方法を提供することにある。
達成するため種々の検討を重ねた結果、電波反射剤の1
種以上を配合した抗電波化粧品組成物が電波の防御効果
が大きいことを見出した。また、本発明者は、電波反射
剤の1種以上と電波吸収剤の1種以上とを配合した抗電
波化粧品組成物についても電波の防御効果が大きいこと
を見出した。さらに、本発明者は、カーボン繊維または
コイル状カーボン繊維を配合した抗電波化粧品組成物に
ついても電波の防御効果が大きいことを見出した。ま
た、本発明者は、電波を吸収、反射する性質を兼ね備え
た物質を1種以上配合したことを特徴とする抗電波化粧
品組成物についても電波の防御効果が大きいことを見出
した。特に抗電波化粧品組成物が整髪化粧料であるとき
に頭部の生体組織を防護するのに適している。また、本
発明の抗電波化粧品組成物を皮膚または髪に適用するこ
とにより、生体組織ないしは頭部の生体組織を電波から
防護できる化粧処理方法を見出した。
上を配合した抗電波化粧品組成物、電波反射剤の1種以
上と電波吸収剤の1種以上とを配合した抗電波化粧品組
成物、カーボン繊維を配合した抗電波化粧品組成物、コ
イル状カーボン繊維を配合した抗電波化粧品組成物およ
び、電波を吸収、反射する性質を兼ね備えた物質を1種
以上配合した抗電波化粧品組成物を提供するものであ
り、また、これらの各抗電波化粧品組成物が整髪化粧料
である抗電波化粧品組成物を提供するものである。そし
て、これら抗電波化粧品組成物を皮膚または髪に適用し
て生体組織、特に頭部の生体組織を電波から防護する化
粧処理方法を提供するものである。
10KHz〜300GHzの電磁波をいう。本発明は、
周波数が300MHz〜3GHzの電波に対して効果が
大きい。そして、特に本発明では、携帯電話等から発射
される電波であって、周波数が300MHz〜3GH
z、最大出力が1W以下、無線設備規則(昭和25年電
波管理委員会規則第18号)第14条の2(人体頭部に
おける比吸収率の許容値)に規定するSARが2W/k
g以下の電波に対して大きな効果を発揮する。
護する」とは、携帯電話等の電波を発射する電子機器が
発する電波に生体組織が曝される量を減少させるという
意味である。電波に生体組織が曝される量を減少させる
結果として、電波の影響から生体組織を疫学的に保護す
る可能性はある。現時点では、携帯電話等の電子機器が
発する電波が人の健康に悪影響を及ぼすかどうかについ
て明確な結論が得られていないのであるから、電波の影
響から生体組織を疫学的に保護するといった限定的な意
味に解釈すべきではない。しかしながら、電波に曝され
るリスクはできる限り回避すべきであるという観点にお
いて本発明は極めて意義がある。
射剤は、それ自体が電波を反射する物質であれば全て該
当するが、好ましくは、20℃での抵抗率(Ωcm)が
1×10-4以下、より好ましくは1×10-5以下の金
属、合金、炭素、または無機化合物から選ばれる。抵抗
率(Ωcm)の下限については特に制限はないが、20
℃で概ね1×10-6である。抵抗率(Ωcm)が1×1
0-4以下の金属、合金、炭素、または無機化合物は化学
便覧(日本化学会編)を参照することができる。具体的
には、銀、アルミニウム、金、ニッケル、鉄、プラチ
ナ、銅、カルシウム等の金属、ジュラルミン、真ちゅう
等の合金、硼化クロム、硼化ニオブ、硼化ジルコニウム
等の金属硼化物、窒化ジルコニウム、窒化チタン等の金
属窒化物、炭化硼素、炭化ニオブ、炭化ジルコニウム、
炭化タングステン、炭化ケイ素等の金属炭化物、ケイ化
ニオブ、ケイ化タンタル、ケイ化タングステン等の金属
ケイ化物、二酸化モリブデン等の金属酸化物、高配向性
黒鉛、天然黒鉛等の炭素材料、等が挙げられる。
波反射剤は粉末として配合するが、電波反射剤の粒径は
使用する部位(顔などの皮膚、髪等)、化粧品として使
用する形態(クリーム、乳液、ジェル、分散液、スプレ
ー、フォーム、粉体、固形等)、等によっても異なる
が、平均粒径としては概ね0.01〜50μm、好まし
くは0.05〜20μmである。なお、平均粒径はレー
ザー回折式粒度分布測定装置により測定することができ
る。
反射剤の配合量については、用いる電波反射剤によって
も異なるが、携帯電話等の電子機器が発する電波から生
体組織を防護するという観点および、化粧品であるとい
う観点から、概ね、抗電波化粧品組成物全体に対して5
〜80質量%、好ましくは10〜50質量%である。こ
れらの電波反射剤は一種でも複数種混合して配合しても
よい。
られる電波吸収剤は、それ自体が電波を吸収する物質で
あれば全て該当する。代表的な電波吸収剤としては、例
えば、Mn−Znフェライト等のソフトフェライト、マ
グネタイト、ガンマ酸化鉄等の磁性粒子、アルミナ、酸
化ニッケル等の金属酸化物粉末、カーボン粉末、等であ
る。電波吸収剤の粒径は、前記した電波反射剤と同様、
概ね平均粒径が0.01〜50μm、好ましくは0.0
5〜20μmである。
と電波吸収剤の組み合わせによっても異なり、一概に決
めることはできないが、概ね、質量で電波反射剤:電波
吸収剤=8:2〜2:8であり、好ましくは8:2〜
5:5である。また、電波反射剤と併用する電波吸収剤
は一種でも複数種でもよい。
本発明の抗電波化粧品組成物に配合される電波反射剤と
して、タブレット状の電波反射剤粒子も好ましく用いる
ことができる。タブレット状の電波反射剤粒子は平均粒
径が0.01〜50μmでアスペクト比(粒子の投影面
積の円相当直径/粒子厚さ)が2〜50のもの、好まし
くは5〜50である。本発明の抗電波化粧品組成物の好
ましい態様では、全投影面積の30%以上がアスペクト
比2〜50のタブレット状の電波反射剤粒子、好ましく
は全投影面積の50%以上がアスペクト比5〜50のタ
ブレット状の電波反射剤粒子である。
電波反射剤と併用する電波吸収剤についても、タブレッ
ト状の電波吸収剤粒子は好ましく用いることができる。
タブレット状の電波吸収剤粒子は平均粒径が0.01〜
50μmでアスペクト比(粒子の投影面積の円相当直径
/粒子厚さ)が2〜50のもの、好ましくは5〜50で
ある。好ましい態様の一つとしては、抗電波化粧品組成
物に配合される電波反射剤と併用する電波吸収剤の少な
くとも30%、好ましくは少なくとも50%が、アスペ
クト比が5〜50のタブレット状の電波吸収剤粒子であ
る。タブレット状粒子の円相当直径とは、該粒子と同じ
投影面積を有する円の直径であり、例えば、該粒子を電
子顕微鏡で1万倍から3万倍に拡大して撮影し、投影時
の面積を実測して得ることができる。この場合、測定粒
子個数は無差別に1,000個とする。
カーボン繊維としては、繊維状であれば任意の直径、長
さ、アスペクト比のカーボン繊維を用いることができる
が、概ね、直径が0.01〜5μm、長さが1〜5,0
00μm、アスペクト比(繊維の長さと直径の比率(長
さ/直径))が5〜5,000のカーボン繊維、好まし
くは、直径が0.01〜3μm、長さが1〜3,000
μm、アスペクト比が10〜1,000のカーボン繊維
である。
で製造されたものを広く用いることができる。例えば、
ポリアクリロニトリル(PAN)、レーヨンなどの有機
物繊維およびピッチを紡糸してつくった繊維をいったん
酸化し、固相炭素化するものに変えることによって得ら
れるカーボン繊維や、鉄などの超微粒金属を触媒とし
て、ベンゼン蒸気あるいはメタンガスを1100℃付近
で熱分解させることによって得られる気相成長のカーボ
ン繊維などを用いることができる。また、特公平3−6
1768、特公平5−36521等に記載の製造法も参
照することができる。さらには、繊維中にホウ素を0.
5〜20質量%程度含有させたカーボン繊維なども好ま
しく用いることができる。また、カーボンナノチューブ
やカーボンナノファイバーと呼ばれる微細な繊維状のカ
ーボンも用いることができる。したがって、アーク放電
法やレーザー法などによって製造される多重構造のカー
ボンナノチューブ、カーボンナノファイバーも用いるこ
とができる。
カーボン繊維の室温での抵抗率(Ωcm)は、概ね、1
×103〜1×10-4である。好ましくは、1×101〜
1×10-4である。より好ましくは、1×10-2〜1
×10-4である。
ボン繊維の配合量については、用いるカーボン繊維によ
っても異なるが、携帯電話等の電子機器が発する電波か
ら生体組織を防護するという観点および、化粧品である
という観点から、概ね、抗電波化粧品組成物全体に対し
て10〜90質量%、好ましくは20〜80質量%であ
る。特にカーボン繊維が配合された抗電波化粧品組成物
は整髪化粧料であることが好ましい。
コイル状カーボン繊維は、ファイバーの直径、コイルの
外直径、コイル長さ、コイルピッチは任意のものを選ぶ
ことができる。概ね、ファイバーの直径は0.005〜
2μm、コイルの外直径(外側直径)が0.05〜30
μm、コイルピッチ0.01〜2μm、コイル長さが1
μm以上である。コイル長さの上限は化粧品として使用
する形態によっても異なるが概ね5,000μm程度で
ある。好ましくはファイバーの直径が0.01〜1μ
m、コイルの外直径が0.1〜10μm、コイルピッチ
は0.01〜1μm、コイル長さが10〜3,000μ
m程度である。
することができる。例えば、ニッケル粉末触媒を塗布し
たグラファイト基板を内部に配置した反応管にアセチレ
ン系原料ガス(アセチレンに水素、窒素、チオフェン等
の不純物を混合)を上方から、約750℃で流動接触さ
せて基板上に炭素繊維をコイル状に成長させ、これを研
磨剥離し、さらに必要に応じ粉砕機で所望の大きさに粉
砕することにより得られる。
されるコイル状カーボン繊維としては、高温で気相メタ
ライジングした金属炭化物コイル、例えば、約1,10
0℃で四塩化チタンと水素ガス雰囲気中にてTiC化し
たTiC化コイル状カーボン繊維を使用することもでき
る。また、シリコナイジングされたコイル状カーボン繊
維を使用することもできる。また、特開2000−27
072の特許請求の範囲に記載のマイクロコイル状カー
ボン繊維を使用することもできる。さらには、特開20
01−107252に記載の製造方法で製造されるマイ
クロコイル状カーボン繊維も使用することもできる。ま
た、特開2001−192204、特開2001−31
0130に記載のマイクロコイル状カーボン繊維よりも
さらに小さい径を持つナノコイル状カーボン繊維も用い
ることができる。一般に、コイル状カーボン繊維は、コ
イルの外直径が1,000nm以上をマイクロコイル、
1,000nm未満をナノコイルと呼ばれている。
ル状カーボン繊維のうちでも、特に、カーボン繊維の外
表面に炭素、遷移金属、遷移金属の炭化物、遷移金属の
窒化物、硼化物、酸化物、炭酸化物、炭酸窒化物また
は、窒化硼素の薄膜を備えたコイル状カーボン繊維を好
ましく用いることができる。特開2000−27072
の記載に基づけば、このようなコイル状カーボン繊維
は、電波を効率よく吸収すると共に電波を反射する性質
を持っている。したがって、本発明の抗電波化粧品組成
物としては、電波を吸収、反射する性質を兼ね備えた物
質を配合してなるものも好ましい態様である。電波を吸
収、反射する性質を兼ね備えた物質およびその製造法は
特開2000−27072に詳細に記載されている。
ル状カーボン繊維の配合量については、用いるコイル状
カーボン繊維によっても異なるが、携帯電話等の電子機
器が発する電波から生体組織を防護するという観点およ
び、化粧品であるという観点から、概ね、抗電波化粧品
組成物全体に対して10〜90質量%、好ましくは30
〜80質量%である。特にコイル状カーボン繊維が配合
された抗電波化粧品組成物は整髪化粧料であることが好
ましい。
粧料中に含まれる成分をそのまま使用することができ
る。すなわち、本発明の抗電波化粧品組成物は、脂肪
類、水、有機溶媒類、イオン、または非イオン性増粘剤
類、柔軟剤類、酸化防止剤類、シリコーン類、α−ヒド
ロキシ酸類、消泡剤類、水和剤類、ビタミン類、香料
類、防腐剤類、界面活性剤類、保湿剤類、紫外線吸収剤
類、安定化剤類、染料類、金属イオン封鎖剤類、等から
選ばれる従来の添加物、または化粧料において一般的に
使用される他の成分から選択される添加物をさらに配合
可能である。
に適用して生体組織を電波から防護するために使用され
る場合は、溶媒類または脂肪類中における懸濁液または
分散液の形態で、または、好ましくは水中油形であるエ
マルジョンの形態で、例えば、クリーム、または乳液、
または、軟膏、ゲル、クリームゲル、固形スティック、
エアゾールフォーム、またはスプレー形態で提供可能で
ある。
適用して頭部の生体組織を電波から防護するために使用
される整髪化粧料である場合は、ヘアーリキッド、ヘア
ーミルク、ヘアークリーム、ヘアーフォーム、ヘアース
プレー、ヘアージェル等の形態で提供可能である。
限定するものではないことは無論である。
リームを調製した。 ミツロウ 3.0質量% ワセリン 5.0質量% ステアリルアルコール 5.0質量% 流動パラフィン 20.0質量% 酸化チタン 30.0質量% 精製水 残余 酸化チタンは平均粒径10μmのものを使用した。
リームを調製した。 ミツロウ 3.0質量% ワセリン 5.0質量% ステアリルアルコール 5.0質量% 流動パラフィン 20.0質量% Mn−Znフェライト 30.0質量% 精製水 残余 Mn−Znフェライトは平均粒径10μmのものを使用
した。
アークリームを調製した。 ミツロウ 3.0質量% ワセリン 5.0質量% ステアリルアルコール 5.0質量% 流動パラフィン 20.0質量% 電波反射剤 30.0質量% 精製水 残余 電波反射剤としては、アルミニウム粉末(平均粒径10
μm)、銀粉末(平均粒径10μm)、天然黒鉛粉末
(平均粒径15μm)を使用した。
アークリームを調製した。 ミツロウ 3.0質量% ワセリン 5.0質量% ステアリルアルコール 5.0質量% 流動パラフィン 20.0質量% 電波反射剤 30.0質量% 精製水 残余 電波反射剤としては、タブレット状の銀粒子(平均粒径
7.7μm、アスペクト比15)を使用した。
アークリームを調製した。 ミツロウ 3.0質量% ワセリン 5.0質量% ステアリルアルコール 5.0質量% 流動パラフィン 20.0質量% 電波反射剤 20.0質量% 電波吸収剤 10.0質量% 精製水 残余 電波反射剤としては、アルミニウム粉末(平均粒径10
μm)、銀粉末(平均粒径10μm)、天然黒鉛粉末
(平均粒径15μm)を、電波吸収剤としてはMn−Z
nフェライト(平均粒径10μm)を使用した。
アークリームを調製した。 ミツロウ 3.0質量% ワセリン 5.0質量% ステアリルアルコール 5.0質量% 流動パラフィン 20.0質量% 電波反射剤 20.0質量% 電波吸収剤 10.0質量% 精製水 残余 電波反射剤としては、タブレット状の銀粒子(平均粒径
7.7μm、アスペクト比15)を、電波吸収剤として
はタブレット状のMn−Znフェライト(平均粒径10
μm、アスペクト比10)を使用した。
アークリームを調製した。 ミツロウ 3.0質量% ワセリン 5.0質量% ステアリルアルコール 5.0質量% 流動パラフィン 20.0質量% カーボン繊維 30.0質量% 精製水 残余 カーボン繊維としては、気相成長カーボン繊維(繊維直
径0.5μm、繊維長200μm、比抵抗1×10-3Ω
cm)、を使用した。
アークリームを調製した。 ミツロウ 3.0質量% ワセリン 5.0質量% ステアリルアルコール 5.0質量% 流動パラフィン 20.0質量% コイル状カーボン繊維 30.0質量% 精製水 残余 コイル状カーボン繊維としては、マイクロコイル状カー
ボン繊維(平均のファイバーの直径0.05μm、コイ
ル径1μm、コイルピッチが0.2μm、コイル長さ2
0μm)と、このマイクロコイル状カーボン繊維に熱分
解炭素膜を形成したものを使用した。
照試料、比較試料、本発明の試料につき、アジレント社
製ネットワークアナライザー8753D(30kHz〜
3GHz)、関東電子応用開発製サンプルホルダーCS
H2−20D(L=67mm)を用いてS11およびS
21を測定した。本発明の試料はいずれも、参照試料、
比較試料に比べて有意差が認められた。
の各実施態様の例を示す。
合したことを特徴とする抗電波化粧品組成物。
抗率(Ωcm)が1×10-4〜1×10-6の金属、合
金、炭素、無機化合物から選ばれることを特徴とする実
施態様1記載の抗電波化粧品組成物。
の粒子であることを特徴とする実施態様1記載の抗電波
化粧品組成物。
波吸収剤の1種以上とを配合したことを特徴とする抗電
波化粧品組成物。
配合割合が質量で電波反射剤:電波吸収剤=8:2〜
5:5であることを特徴とする実施態様4記載の抗電波
化粧品組成物。
の粒子であることを特徴とする実施態様5記載の抗電波
化粧品組成物。
とを特徴とする抗電波化粧品組成物。
抗率(Ωcm)が1×101〜1×10-4であることを
特徴とする実施態様7記載の抗電波化粧品組成物。
合したことを特徴とする抗電波化粧品組成物。
が、ファイバーの直径が0.01〜1μm、コイルの外
直径が0.1〜10μm、コイルピッチは0.01〜1
μm、コイル長さが10〜5,000μmであることを
特徴とする実施態様9記載の抗電波化粧品組成物。
が、その外表面がシリコナイジングされたカーボン繊維
であることを特徴とする実施態様9記載の抗電波化粧品
組成物。
が、その外表面がTiC化されたカーボン繊維であるこ
とを特徴とする実施態様9記載の抗電波化粧品組成物。
が、その外表面に炭素、遷移金属、遷移金属の炭化物、
遷移金属の窒化物、硼化物、酸化物、炭酸化物、炭酸窒
化物または、窒化硼素の薄膜を備えたコイル状カーボン
繊維あることを特徴とする実施態様9記載の抗電波化粧
品組成物。
質を兼ね備えた物質を1種以上配合したことを特徴とす
る抗電波化粧品組成物。
載の抗電波化粧品組成物が整髪化粧料であることを特徴
とする抗電波化粧品組成物。
載の抗電波化粧品組成物を皮膚に適用して、生体組織を
電波から防護することを特徴とする化粧処理方法。
波化粧品組成物を髪に適用して、頭部の生体組織を電波
から防護することを特徴とする化粧処理方法。
に、特に意識することなく日常的に用いて、電波から人
体の生体組織、特に頭部の生体組織を防護するために使
用される新規な抗電波化粧品組成物とその用途への使用
方法が提供される。
Claims (8)
- 【請求項1】電波反射剤の1種以上を配合したことを特
徴とする抗電波化粧品組成物。 - 【請求項2】電波反射剤の1種以上と電波吸収剤の1種
以上とを配合したことを特徴とする抗電波化粧品組成
物。 - 【請求項3】カーボン繊維を配合したことを特徴とする
抗電波化粧品組成物。 - 【請求項4】コイル状カーボン繊維を配合したことを特
徴とする抗電波化粧品組成物。 - 【請求項5】電波を吸収、反射する性質を兼ね備えた物
質を1種以上配合したことを特徴とする抗電波化粧品組
成物。 - 【請求項6】抗電波化粧品組成物が整髪化粧料であるこ
とを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の抗
電波化粧品組成物。 - 【請求項7】請求項1ないし5のいずれか1項記載の抗
電波化粧品組成物を皮膚に適用して、生体組織を電波か
ら防護することを特徴とする化粧処理方法。 - 【請求項8】請求項6記載の抗電波化粧品組成物を髪に
適用して、頭部の生体組織を電波から防護することを特
徴とする化粧処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001358439A JP2003160460A (ja) | 2001-11-22 | 2001-11-22 | 抗電波化粧品組成物とその用途 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2001358439A JP2003160460A (ja) | 2001-11-22 | 2001-11-22 | 抗電波化粧品組成物とその用途 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003160460A true JP2003160460A (ja) | 2003-06-03 |
Family
ID=19169618
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001358439A Pending JP2003160460A (ja) | 2001-11-22 | 2001-11-22 | 抗電波化粧品組成物とその用途 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003160460A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009013157A (ja) * | 2007-07-06 | 2009-01-22 | Kuan-Jiuh Lin | 黒鉛化筒状炭素化合物を有する組成物およびその生成方法 |
JP2009013156A (ja) * | 2007-07-06 | 2009-01-22 | Kuan-Jiuh Lin | 化粧品組成物 |
JP2011046702A (ja) * | 2009-07-31 | 2011-03-10 | Toshihiko Yayama | 鎮痛部材及びこの鎮痛部材を備える鎮痛貼付材 |
KR20210042565A (ko) * | 2019-10-10 | 2021-04-20 | 주식회사 코리아나화장품 | 그래핀을 함유한 전자파 차폐 화장료 조성물 |
-
2001
- 2001-11-22 JP JP2001358439A patent/JP2003160460A/ja active Pending
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KR20210042565A (ko) * | 2019-10-10 | 2021-04-20 | 주식회사 코리아나화장품 | 그래핀을 함유한 전자파 차폐 화장료 조성물 |
KR102254160B1 (ko) * | 2019-10-10 | 2021-05-21 | 주식회사 코리아나화장품 | 그래핀을 함유한 전자파 차폐 화장료 조성물 |
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