JP2003159667A - 液圧式打撃装置のストローク調整機構 - Google Patents
液圧式打撃装置のストローク調整機構Info
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Abstract
ストロークを自動的に調整する。 【解決手段】 シリンダ1に、ピストン2を摺嵌して前
部液室3と後部液室4を形成し、前部液室3を高圧回路
7へ連通させ、後部液室4を切換弁12で高圧回路7と
低圧回路10に交互に連通させピストン2を往復動させ
る液圧式打撃装置において、切換弁12の弁制御室42
と連通しピストン2の往復動に伴って開閉する切換弁制
御ポート14と、その前方のショートストロークポート
16を設け、切換弁制御ポート14とショートストロー
クポート16の間の連通を開閉する連通溝32を設けた
スプール21を有するストローク調整弁20を設け、前
部液室3の前側に高圧ポート17及びストローク調整弁
制御ポート18を設け、ピストン2が正規の打撃位置よ
り前進したときストローク調整弁制御ポート18を高圧
ポート17に連通させる連通溝19をピストン2に設け
る。
Description
カー等の液圧式打撃装置のピストンのストロークを破砕
対象の岩質に応じて自動的に調整する液圧式打撃装置の
ストローク調整機構に関する。 【0002】 【従来の技術】液圧式打撃装置を備えたさく岩機やブレ
ーカーを用いて、岩盤を破砕する場合、ロッドの先端が
岩盤に密着するように適度の推力を加える。この状態
で、液圧式打撃装置のピストンの往復動によりロッドの
後端を打撃する。この打撃力はロッドを介して岩盤に伝
達され、岩盤が破砕される。このとき、岩盤が硬い場合
には、ロッドの岩盤への食い込み量は少なく反発が大き
くピストンは速い速度で戻る。岩盤が軟らかい場合に
は、ロッドの岩盤への食い込み量は大きくなりピストン
は反発を受けるまでロッドとともに正規の打撃点より前
方へ前進を続ける。また、推力をかけずにロッドが岩盤
から離れた状態で打撃すると所謂空打ちとなり、極めて
有害な応力がロッドの中に発生し、打撃装置本体の耐久
性にも悪影響を与える。 【0003】さく岩機やブレーカーでは、軟らかい岩盤
を破砕する場合には打撃力をあまり大きくする必要がな
いので、打撃装置のピストンのストロークを短くして打
撃数を多くし、硬い岩盤を破砕する場合には打撃力を大
きくする必要があるが打撃数は少なくてよいので、打撃
装置のピストンのストロークを長くすることが望まし
い。破砕対象の岩質が異なると、さく岩機やブレーカー
のロッドにピストンが打撃を加えたときにロッド後端に
当接するピストンの停滞時間が異なる。そこで、液圧式
打撃装置のストローク調整機構として、この停滞時間を
ピストン及びその周辺に配された液圧通路を流れる液量
によって検出し、ピストンのストロークを変更するもの
が提案されている(特公平6−98578号参照)。 【0004】このストローク調整機構は、図8に示すよ
うに、分配器83が同心的に取付けられるシリンダ82
内に摺動するピストン81を備えた液圧式打撃装置に設
けられており、スプリング85の付勢の下で、通路86
とジェット87を通して導かれかつ端面88に作用する
供給流体の圧力下で平衡されるスライド84を備えてい
る。低圧復帰回路50と連通される室91は、スライド
84の端面88と同じ側に配置される。スライド84は
中に空所が設けられる壁と共にジェット89を形成して
いる狭窄した通路を限定し、ピストン81の復帰ストロ
ークの間、ピストン81により通路90を通して戻され
る流体の通過を確保する。平衡した位置において、ジェ
ット89は復帰ストロークの間、通路90内に背圧を発
生し、従って端面88に作用する供給圧力は、スプリン
グ85の作用を補償するに十分な値に上昇する。 【0005】シリンダ82にはジェット94を備える通
路92が設けられ、この通路92は、ピストン81を変
位するために用いられる係合穴93に開放する。この通
路92には、ピストン81に設けられる溝95を通して
流体が供給圧で供給される。溝95の一端を限定してい
る縁部96は、ピストン81が理論的打撃位置にあると
き、通路92が現れるレベルでオリフィス80が完全に
開きかつこの通路92を圧力下の流体供給源との連通を
確保するように位置される。 【0006】通路92が連通する一次回路は、一側部で
バッファ室51を限定している穴100の内側に摺動可
能に取付けられるスライド97を備え、このバッファ室
51には通路99およびスプリング98を含み且つ通路
101を通して低圧復帰回路50に連通する室52が連
結される。通路92とバッファ室51には、圧力下の流
体用の供給調整器のパイロット室91が接続される。穴
100に開放しかつ低圧回路に連結される通路102を
通して室51内の最高圧力を制限することが可能であ
る。 【0007】この液圧式打撃装置のストローク調整機構
では、ピストン81が打撃点に達すると、ピストン81
の溝95によって高圧通路86と通路92が連通し、バ
ッファ室51およびパイロット室91に圧力流体が流入
する。スライド97はアキュムレータの役割を演じ、溝
95からの圧力流体の流入量に対応して移動しバッファ
室51とパイロット室91に圧力を与える。パイロット
室91に圧が立つと、スライド84は、ジェット89を
開放する方向へ移動し通路90の背圧を減少させる。通
路90の背圧が減少すると分配器83の切換に要する時
間が短縮されるため、ピストン81のストロークは短く
なる。 【0008】バッファ室51とパイロット室91への圧
力流体の総流入量Q8 は、単位時間当たり一定の流入量
q8 と停滞時間t8 の積であり、次式で表される。 Q8 =q8 ×t8 ・・・・・(1) 破砕対象の岩盤が硬い場合にはピストン81の停滞時間
tが短く、総流入量Q 8 は小さいのでピストン81のス
トロークは長い。岩盤が軟らかい場合にはピストン81
の停滞時間tは長くなり、総流入量Q8は大きくなるの
で、ピストン81のストロークは短くなる。 【0009】このように、ピストン81の停滞時間tは
バッファ室51とパイロット室91への圧油の総流入量
Q8 に変換され、ピストン81は停滞時間t8 に基づい
てストロークが変更されることになる。 【0010】 【発明が解決しようとする課題】しかし、ピストンの停
滞時間を検出し、停滞時間のみに基づいてピストンのス
トロークを変更するものでは、打撃点からの食い込み量
はわからないので適切にピストンのストロークを調整す
ることができない。この発明は、破砕対象の岩質の変化
に対応してピストンのストロークを自動的に調整し適切
な打撃力、打撃数で作動することのできる液圧式打撃装
置のストローク調整機構を提供することを目的とする。 【0011】 【課題を解決するための手段】この発明の液圧式打撃装
置のストローク調整機構は、シリンダ内に、中間に大径
部その前後に小径部を有するピストンを摺嵌して前部液
室と後部液室とを形成し、前部液室を高圧回路へ連通さ
せ、後部液室を切換弁で高圧回路と低圧回路とに交互に
切換え連通させてピストンを前後に往復動させる液圧式
打撃装置において、切換弁の弁制御室と連通しピストン
の往復動に伴って開閉される切換弁制御ポートを前部液
室の後側に設け、切換弁制御ポートと前部液室の間にシ
ョートストロークポートを設け、切換弁制御ポートとシ
ョートストロークポートとの間の連通を開閉する楔形の
連通溝を設けたスプールを有するストローク調整弁を設
け、前部液室の前側に高圧ポート及びストローク調整弁
制御ポートを設け、ピストンが正規の打撃位置よりも前
進したときにストローク調整弁制御ポートを高圧ポート
に連通させる船底形の連通溝をピストンに設けることに
より上記課題を解決している。 【0012】液圧式打撃装置は、後部液室を切換弁で高
圧回路と低圧回路とに交互に切換え連通させてピストン
を前後に往復動させる。岩盤が硬い場合には、ロッドの
岩盤への食い込み量は小さく反発が大きいので、ピスト
ンは速い速度で戻る。岩盤が軟らかい場合には、ロッド
の岩盤への食い込み量は大きくなり、ピストンは反発を
受けるまでロッドとともに正規の打撃位置よりも前方ま
で前進運動を続ける。 【0013】また、推力をかけずにロッドが岩盤から離
れた状態で打撃する所謂空打ちの場合には、ロッドが正
規の打撃位置よりも前方にあるので、ピストンは正規の
打撃位置ではロッドを打撃せず、正規の打撃位置より前
方まで前進運動を続ける。ピストンが正規の打撃位置よ
り前方に移動した場合は、ピストンに設けた船底形の連
通溝を介してストローク調整弁制御ポートが高圧ポート
に連通され、ストローク調整弁の楔形の連通溝を介して
ショートストロークポートと切換弁の弁制御室が連通す
る。 【0014】ピストンが後退し前部液室ポートとショー
トストロークポートが連通すると、ストローク調整弁の
連通溝を通って高圧油が流入するので、制御弁の弁制御
室が高圧となり、制御弁が切換えられて後部液室が高圧
になり、ピストンは前進し始めるので、通常時よりもピ
ストンストロークが短くなる。ピストンが正規の打撃位
置より前方に移動するとき、移動量の増加に伴って、船
底形の連通溝の開口量が増加し、高圧ポートからストロ
ーク調整弁制御ポートへ流入する高圧液の流量が増加す
る。また時間が経つのに従って総流入量が増加する。 【0015】ストローク調整弁制御ポートからストロー
ク調整弁への高圧液の流量によりスプールの移動量が変
化し、それに応じて楔形の連通溝を通って切換弁の弁制
御室へ流入する高圧液の流量が変化する。連通溝が楔形
をしているので、僅かに連通した場合は流量は極僅かで
あるが移動量が増えるに従って流量は増加する。このよ
うに、ショートストロークポートからストローク調整弁
へ流入する高圧液の流量はスプールの移動量によって無
段階に変化する。この変化により、切換弁の切換えられ
る速度が変化し、スプールの移動量が大きい場合はピス
トンが早く制動反転してストロークが短くなり、スプー
ルの移動量が小さい場合にはピストンの制動反転は遅く
なってストロークが長くなる。 【0016】このように、破砕対象の岩質の変化に対応
してピストンのストロークが自動的に調整されるので、
液圧式打撃装置は適切な打撃力、打撃数で作動すること
ができる。 【0017】 【発明の実施の形態】図1は本発明の実施の一形態を示
す液圧式打撃装置のストローク調整機構を備えたブレー
カーの縦断面図、図2は液圧式打撃装置のストローク調
整機構の構成の説明図、図3〜図6は液圧式打撃装置の
ストローク調整機構の作動の説明図、図7は打撃時のピ
ストンの作動の説明図である。このブレーカーは、シリ
ンダ1内にピストン2が前後(図1上左右)方向へ往復
動可能に摺嵌され、ピストン2の前方にはロッド39が
挿着されている。また、シリンダ1上にはピストン2の
前後進の切換えを行う切換弁12と、ピストン2のスト
ロークを調整するストローク調整弁20とが設置されて
いる。 【0018】ピストン2は、中間に大径部2a、その前
方に前方小径部2b、後方に後方小径部2cを有し、こ
の径の相違により前部液室3と後部液室4とを形成して
いる。後方小径部2cは、前方小径部2bより更に径が
小さく、従って、ピストン2は後部液室4側の受圧面積
が前部液室3側の受圧面積より大である。シリンダ1に
は前部液室3を油圧ポンプ6に接続された高圧回路7に
連通させる前部液室ポート8と、切換弁12の切換えに
より後部液室4を高圧回路7と排出タンク9に接続され
た低圧回路10とに切換え連通させる後部液室ポート1
1とが設けられている。 【0019】前部液室ポート8と後部液室ポート11と
の間には、ストローク調整弁20の調整圧ポート31に
連通するショートストロークポート16と、切換弁12
の弁制御室42に連通する切換弁制御ポート14と、低
圧回路10に連通する排出ポート13とが所定間隔で設
けられ、ピストン2の大径部2aの外周には、ピストン
2が前進したとき切換弁制御ポート14と排出ポート1
3とを連通させる連通溝15が設けられている。 【0020】前部液室3の前側には、高圧回路7に連通
する高圧ポート17と、ストローク調整弁20の弁制御
室23に連通するストローク調整弁制御ポート18とが
設けられている。また、ピストン2の前方小径部2bに
は、ピストン2が正規の打撃位置より前方へ移動したと
き高圧ポート17とストローク調整弁制御ポート18と
を連通させる船底形の連通溝19が設けられている。切
換弁12には、高圧回路7に連通する供給ポート49
と、低圧回路10に連通する排液ポート48と、後部液
室ポート11に連通する後室圧切換ポート47とが設け
られており、弁室43内には給液孔45と排液孔46と
を有する円筒状の弁体41が摺嵌され、供給ポート49
を介して高圧回路7と連通し弁体41を前方に付勢する
弁規制室44と、切換弁制御ポート14と連通して弁体
41の前後進を制御する弁制御室42とが形成されてい
る。弁規制室44側の受圧面積は弁制御室42側の受圧
面積より小となっている。また、弁室43の前後端は何
れも低圧回路10と連通している。 【0021】ストローク調整弁20には、スプール21
が前後方向へ往復動可能に摺嵌されており、前側に低圧
室22、後側に弁制御室23及びクッション室24が形
成されている。クッション室24はスプール21の内部
通路25によって低圧室22に通じている。低圧室22
には低圧回路10に連通する排出ポート26が設けられ
ており、弁制御室23にはストローク調整弁制御ポート
18に連通する調整弁制御ポート27が設けられてい
る。 【0022】また、弁制御室23と低圧室22とは弁制
御通路28で接続されている。弁制御通路28には絞り
29が介設されており弁制御通路28の流量を規制す
る。低圧室22と弁制御室23との間には、切換弁制御
ポート14に連通する制御圧ポート30と、ショートス
トロークポート16に連通する調整圧ポート31とが設
けられている。スプール21には、前方へ移動したとき
制御圧ポート30と調整圧ポート31とを連通させる楔
形の連通溝32が設けられている。 【0023】このストローク調整弁20は、通常はスプ
ール21が後方にあり、弁制御室23が高圧になると、
スプール21が前方へ移動し、スプール21に形成され
た楔形の連通溝32によって制御圧ポート30と調整圧
ポート31とが連通する。スプール21はスプリング3
3によって後方へ押し戻されるがこのときスプール21
の内部通路25に介設されてされている絞り34によっ
て戻りの速度が規制される。 【0024】このブレーカーの打撃装置では、図2に示
すように、ピストン2が正規の打撃位置に前進すると、
切換弁制御ポート14が排出ポート13に連通するの
で、制御弁12の弁制御室42が低圧となる。このと
き、弁規制室44は高圧のままであるから、弁体41は
前進する。弁体41が前進すると後室圧切換ポート47
が弁体41の排液孔46によって排液ポート48と連通
し、後部液室ポート11が低圧回路10に連通して後部
液室4が低圧となる。前部液室3は高圧になっているの
で、ピストン2は後退を始める。 【0025】ピストン2の後退により、ピストン2の大
径部2aで切換弁制御ポート14と排出ポート13との
連通が遮断され、図3に示す位置までピストン2が後退
すると、前部液室ポート8と切換弁制御ポート14とが
連通し、切換弁制御ポート14を介して制御弁12の弁
制御室42が高圧となって弁体41が後退する。する
と、後室圧切換ポート47が弁体41の給液孔45によ
って供給ポート49と連通し、後部液室ポート11が高
圧回路7に連通して後部液室4が高圧となる。ピストン
2は後部液室4側の受圧面積が前部液室3側の受圧面積
より大きいため、前進を始める。 【0026】ピストン2が図2の打撃位置まで前進する
とロッド39を打撃して再び後退を始めるので、前後方
向への往復動が繰り返される。ピストン2により打撃が
与えられたロッド39は、岩盤Rに打撃力を伝達して岩
盤Rを破砕する。図7に示すように、岩盤Rが硬岩の場
合には、ロッド39の岩盤Rへの食い込み量Lは小さく
Ll 以下であり、反発が大きいので、ピストン2は速い
速度で戻る。従って、このときは停滞時間tがtl 以下
で小さい。 【0027】岩盤Rが軟岩の場合には、ロッド39の岩
盤Rへの食い込み量Lは硬岩の場合のLl より大きくな
り、食い込み量LがL2 に達してピストン2が反発を受
けるまでロッド39とともに正規の打撃位置よりも前方
へ前進運動を続ける。このときは停滞時間tはt2 とな
り、硬岩の場合より大きい。岩盤Rが中硬岩の場合に
は、硬岩と軟岩の中間であり、食い込み量LはL3 、停
滞時間tはt3 となる。 【0028】また、推力をかけずにロッド39が岩盤R
から離れた状態で打撃する所謂空打ちの場合には、ロッ
ド39が正規の打撃位置よりも前方にあるので、ピスト
ン2は正規の打撃位置ではロッド39を打撃せず、正規
の打撃位置より前方まで前進運動を続ける。図4に示す
ように、ピストン2が正規の打撃位置より前方に移動し
た場合は、ピストン2の連通溝19を介してストローク
調整弁制御ポート18が高圧ポート17に連通され、ス
トローク調整弁20の弁制御室23が高圧回路7に連通
されて高圧となりスプール21が前進する。このときス
プール21の連通溝32によって調整圧ポート31が制
御圧ポート30に連通する。 【0029】ピストン2が後退し図5に示す位置に達す
ると、前部液室ポート8とショートストロークポート1
6が連通しストローク調整弁20の調整圧ポート31に
高圧液が流入する。このとき調整圧ポート31はスプー
ル21の連通溝32によって制御圧ポート30に連通し
ているので、制御弁12の弁制御室42が高圧となって
弁体41が後退する。このため、後室圧切換ポート47
が弁体41の給液孔45によって供給ポート49と連通
し、後部液室ポート11が高圧回路7に連通し、後部液
室4が高圧になってピストン2は前進し始めるので、通
常時よりもピストンストロークが短くなる。 【0030】ピストン2が正規の打撃位置より前方に移
動するとき、図4に示す位置までは前進せず、図6に示
す位置までしか達しない場合には、ストローク調整弁制
御ポート18と高圧ポート17を連通させる連通溝19
は僅かしか開口しないので、高圧ポート17からストロ
ーク調整弁制御ポート18へ流入する高圧液の流量は僅
少となる。しかし、連通溝19は船底形をしているの
で、ピストン2の前進量が増えるに従って流量が増加
し、また時間が経つのに従って総流入量が増加する。 【0031】ストローク調整弁制御ポート18からスト
ローク調整弁20の弁制御室23への高圧液の流量によ
りスプール21の移動量が変化し、それに応じて調整圧
ポート31から連通溝32を通って制御圧ポート30へ
流入する高圧液の流量が変化する。連通溝32は楔形を
しているので、僅かに連通した場合は流量は極僅かであ
るが移動量が増えるに従って流量は増加する。このよう
に、ショートストロークポート16から調整圧ポート3
1、連通溝32、制御圧ポート30を通って弁制御室4
2へ流入する高圧液の流量はストローク調整弁20のス
プール21の移動量によって無段階に変化する。この変
化により、切換弁12内の弁体41の移動速度が変化
し、スプール21の移動量が大きく弁制御室42へ流入
する高圧液の流量が大で弁体41の移動速度が速い場合
はピストン2が早く制動反転してストロークが短くな
り、スプール21の移動量が小さく弁制御室42へ流入
する高圧液の流量が絞られ弁体41の移動速度が遅い場
合にはピストン2の制動反転は遅くなってストロークが
長くなる。 【0032】このストローク調整機構では、ピストン2
が正規の打撃位置より前方へ移動して連通溝19がスト
ローク調整弁制御ポート18と高圧ポート17との連通
を開始する位置(検出開始点:L=Ll )からの食い込
み量Lの増分ΔL=L−Llに比例して、高圧液の流量
qが増加するように船底形の連通溝19を形成してい
る。従って、 q=αΔL・・・・・・・・・・・(2) であり(αは係数)、総流入量Qは、単位時間当たりの
流量qと食い込み時間Tの関数 Q=(αΔL×T)/2・・・・・(3) で表される。 【0033】なお、連通溝19がストローク調整弁制御
ポート18と高圧ポート17との連通を開始する位置
(検出開始点)から前方へ食い込むときの食い込み時間
Tは、図示の例では、軟岩でT=T2 、中硬岩でT=T
3 となっている。従来の液圧式打撃装置のストローク調
整機構が、式(1)に示すように、ピストンの停滞時間
t8 を検出し、停滞時間t8 のみに基づいてピストンの
ストロークを変更しているのに対し、この液圧式打撃装
置のストローク調整機構では、食い込み量Lの増分ΔL
と、食い込み時間Tとの関数である式(3)に基づいて
ピストンのストロークを調整しているため、岩質の判定
をより明確に行うことができる。 【0034】 【発明の効果】以上説明したように、本発明の液圧式打
撃装置のストローク制御機構は、破砕対象の岩質の変化
に対応してピストンのストロークが自動的に調整され、
適切な打撃力、打撃数で打撃装置が作動するので、作業
能率が向上し、ロッド及び打撃装置の耐久性が向上す
る。
ストローク調整機構を備えたブレーカーの縦断面図であ
る。 【図2】液圧式打撃装置のストローク調整機構の構成の
説明図である。 【図3】液圧式打撃装置のストローク調整機構の作動の
説明図である。 【図4】液圧式打撃装置のストローク調整機構の作動の
説明図である。 【図5】液圧式打撃装置のストローク調整機構の作動の
説明図である。 【図6】液圧式打撃装置のストローク調整機構の作動の
説明図である。 【図7】打撃時のピストンの作動の説明図である。 【図8】従来の液圧式打撃装置のストローク調整機構の
説明図である。 【符号の説明】 1 シリンダ 2 ピストン 3 前部液室 4 後部液室 7 高圧回路 8 前部液室ポート 10 低圧回路 11 後部液室ポート 12 切換弁 13 排出ポート 14 切換弁制御ポート 15 連通溝 16 ショートストロークポート 17 高圧ポート 18 ストローク調整弁制御ポート 20 ストローク調整弁 21 スプール 22 低圧室 23 弁制御室 24 クッション室 30 制御圧ポート 31 調整圧ポート 32 連通溝 41 弁体 42 弁制御室 44 弁規制室 45 給液孔 46 排液孔 47 後室圧切換ポート 48 排液ポート 49 供給ポート
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 シリンダ内に、中間に大径部その前後に
小径部を有するピストンを摺嵌して前部液室と後部液室
とを形成し、前部液室を高圧回路へ連通させ、後部液室
を切換弁で高圧回路と低圧回路とに交互に切換え連通さ
せてピストンを前後に往復動させる液圧式打撃装置にお
いて、 切換弁の弁制御室と連通しピストンの往復動に伴って開
閉される切換弁制御ポートを前部液室の後側に設け、切
換弁制御ポートと前部液室の間にショートストロークポ
ートを設け、切換弁制御ポートとショートストロークポ
ートとの間の連通を開閉する楔形の連通溝を設けたスプ
ールを有するストローク調整弁を設け、前部液室の前側
に高圧ポート及びストローク調整弁制御ポートを設け、
ピストンが正規の打撃位置よりも前進したときにストロ
ーク調整弁制御ポートを高圧ポートに連通させる船底形
の連通溝をピストンに設けたことを特徴とする液圧式打
撃装置のストローク調整機構。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001355303A JP3986803B2 (ja) | 2001-11-20 | 2001-11-20 | 液圧式打撃装置のストローク調整機構 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2001355303A JP3986803B2 (ja) | 2001-11-20 | 2001-11-20 | 液圧式打撃装置のストローク調整機構 |
Publications (2)
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