JP2014004647A - 衝撃動工具 - Google Patents

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Abstract

【課題】切換弁における弁体の軸方向長さのコンパクト化および小径化を図る状態で作動油の管路を確保することができるようにした衝撃動工具を提供することである。
【解決手段】シリンダ1内にピストン3をスライド自在に挿入し、そのピストン3に設けられた大径部3aの下面側に下室5と、上面側に上室6とを設け、その下室5と上室6を連通路8で連通する。連通路8の上側に弁室11を連通して設け、その弁室11内にピストン3の昇降制御用の弁体12を昇降自在に組込み、その弁体12で連通路8を開閉させるようにして、弁体12の小径化と短小化とを可能とし、弁体12の軽量化を図る状態で作動油管路を確保する。
【選択図】図3

Description

この発明は、コンクリート構造物の解体、岩石の破砕、岩盤の掘削等に用いられる油圧ブレーカ等の衝撃動工具に関する。
シリンダ内に大径部を有するピストンをスライド自在に嵌合し、そのピストンの大径部の上側に上室を設け、かつ、大径部の下側に下室を設け、その下室内に圧油を供給してピストンを上昇させ、その上昇行程においてピストンの上側に形成されたガス室内の高圧ガスを圧縮してエネルギを蓄積し、上記ガスの膨張によるエネルギによりピストンを下降させて下方のチゼルの上端を打撃するようにした衝撃動工具においては、ピストンの昇降動に連動して切換弁を作動させ、その切換弁によってピストンの昇降動を制御するようにしている。
衝撃動工具に採用される切換弁には、特許文献1に記載されたように、弁体が丸軸状とされて外周に環状溝が形成され、その弁体の昇降動により環状溝を軸方向に変位させて作動油の流路を切り換えるようにしたスプールタイプのものと、特許文献2に記載されたように、内側に作動油を流動させるようにした筒状タイプのものとが存在する。
実公昭61−2224号公報 特開2003−71744号公報
ところで、特許文献1に記載された切換弁においては、弁体の上昇停止状態で給油口からの作動油を下室に導入する環状溝や下降停止状態で給油口からの作動油を上室に導入する環状溝等の複数の環状溝を弁体の軸方向に間隔をおいて設ける必要があるため、流路を十分に確保するためには、切換弁の全長が長くなって大型化し、重量も重くなり、切換弁の制御がしにくくなるという不都合がある。
また、ピストンが下降する打撃行程時、下室から上室あるいは排油口に作動油が流れる際、作動油は弁体に形成された環状溝に沿って流れて、その環状溝により流量が制限されるため、流動抵抗が大きくなって作動油のスムーズな流れが阻害され、ピストンの打撃効率が低下する。その打撃効率の向上を図るため、弁体の径を大きくして環状溝を深く形成し、かつ、ストロークを長くすると、弁体が長大となって重量も重くなり、弁体の動きにスムーズさを欠き、弁体の制御が困難となる。
また、弁体の摺動に支障をきたさないように、溝部の加工精度を高める必要があるため、製作にも手数がかかる。
一方、特許文献2に記載された切換弁においては、ピスト打撃行程時に、下室の作動油が弁体の下端開口から内部に流入して頂部に形成された複数の小径孔から上室に流れることになり、その時の流路を十分に確保して作動油の流動性を高めるために、弁体の内径を大きくする必要がある。その内径の大径化によって外径も大きくなるため、弁体が大きく重くなると共に、油漏れが発生し易くなり、弁体の作動が不安定になって作動不良が起こり易くなり、衝撃動工具の作動効率が低下するという不都合が生じる。
また、チゼル打撃直後、ピストンに負荷される反動によって上室から下室に作動油が勢いよく流れる際、その作動油は弁体の頂部から小径孔を通って内部を下向きに流動するため、弁体に押下げ力が負荷されて作動が不安定となり、ピストンの制御に影響を与え、ムラ打ちを引き起こす可能性がある。
この発明の課題は、切換弁における弁体の軸方向長さのコンパクト化および小径化を図る状態で十分な作動油の管路を確保することができるようにした衝撃動工具を提供することである。
上記の課題を解決するため、この発明においては、シリンダの下端部内にチゼルの上端部をスライド自在に挿入し、シリンダの内部には、大径部を有するチゼル打撃用のスライド可能なピストンを組込み、前記シリンダの内周には、前記大径部の上面側に上室と、大径部の下面側に下室と、ピストンの上端面側に高圧ガスが封入されたガス室を設け、前記シリンダには、前記上室と下室を連通する連通路と、その連通路の上側に連続する弁室とを設け、その弁室内に前記連通路の開閉制御用の弁体をスライド自在に組み込み、その弁体の上部に前記弁室の上部に形成された大径室内でスライド可能な大径部を設け、前記シリンダには、前記弁体の下降位置で給油口からの圧油を連通路に導入するピストン上昇用給油路と、前記給油口からの圧油を弁室の上部に形成された弁規制室に導いて弁体の上端面に給油圧を付与する圧力付与通路と、前記ピストンの上昇行程時に前記大径室の底部に圧油を導入してピストンが上限位置に至る少し手前の状態で弁体を上昇させる弁切換制御油路と、前記弁体の下降状態で前記大径室の上部と排油口とを連通する排油通路とを設け、前記連通路が、上下方向に延び、その上端に前記弁室内を昇降する弁体の下端部が進退自在とされる縦孔部を有し、その縦孔部の上端部への弁体の下端部の進入によって上室と下室の連通が遮断される閉鎖状態とされるようにした構成を採用したのである。
上記の構成からなる衝撃動工具において、弁体の下端部が連通路の縦孔部内に進入して下室と上室の連通を遮断する弁体の下降状態で給油口に圧油が供給されると、その圧油はピストン上昇用給油路から連通路に流れて下室に流入し、ピストンが上昇して、ガス室内の高圧ガスが圧縮される。
ピストンの上昇行程時、上記ピストンが上限位置に至る少し手前の位置まで上昇した際に、弁切換制御油路を通って大径室の下部に圧油が導入され、その圧油により弁体が上昇して、下端部が連通路の縦孔部から抜け出し、ガス室内の圧縮された高圧ガスの膨張によりピストンが下降してチゼルを打撃する。この時、下室内の圧油は、開放された連通路を介して上室に流れ込む。
また、ピストンの下降により下室と弁切換制御油路が連通を遮断され、大径室下部への圧油の供給が遮断されると共に、大径室の下部が排油口と連通して、上室および大径室下部の圧油が排油口から排出される。また、給油口から圧力付与通路を通って弁規制室に圧油が供給されているため、弁体が下降する。その下降により、弁体の下端部が連通路の縦孔部内に侵入して連通路を閉鎖し、下室と上室の連通を遮断する。以後、上記の動作が繰り返し行なわれる。
上記のように、弁体は、その昇降動によって連通路を開閉し、開放時、連通路は下室と上室を連通する状態となって下室の作動油を上室に流入させるため、弁体には、下室の作動油を上室に流入させるための環状溝等のくびれ部を形成する必要がなくなり、弁体の軸方向長さの短小化を図ることができる。
また、下室の作動油は、バルブのくびれ部を通ることなく流路径を十分にとれるので、連通路から上室内にスムーズに流動し、弁体が作動油の流れに抵抗を与えることがないため、弁体を小径化できる。このように、弁体の短小化と小径化とによって弁体の軽量化を図る状態で作動油管路を確保することができる。
また、弁体の短小化により弁体の昇降ストロークを小さくすることができ、しかも、軽量であるため、弁体の制御を容易とすることができる。さらに、弁体の中空孔を流路とする構造と異なり弁体を小径とすることができるため、作動時の油漏れによる効率の低下を抑制し、打撃効率を向上させることができる。
また、ピストンがチゼルを打撃し、その反動による瞬間的なピストンの上昇によって上室の作動油が下室に向けて流れる際、弁体はまだ上昇位置にあり、その作動油は直接に連通路を通って下室に至るため、弁体の内部を通る従来タイプに比べ、弁体が作動油の流れに影響を受けることがなく、ピストンによる打撃を安定させることができる。
この発明に係る衝撃動工具において、ピストン上昇用給油路は、弁室の内周に形成されて給油口と連通する環状の高圧インポートと、弁体の下降状態で、その弁体に形成されたくびれ部を介して高圧インポートに連通する環状の高圧アウトポートと、その高圧アウトポートと連通路の中途を連通するバイパス路とからなるものであってもよい。この場合、弁切換制御油路は、下室と上室間におけるシリンダ内に形成されて、ピストンが上限位置に至る少し手前の位置で上記下室に連通する環状の弁制御用インポートと、その弁制御用インポートに一端が連通し、他端が弁室の上部に形成された大径室の底部に連通する弁体上昇用油路とで形成されるものとすることができる。
また、ピストン上昇用給油路は、開口端が前記給油口とされる入口側通路からなるものとすることができる。この場合、弁切換制御油路は、下室と上室間におけるシリンダの内周に形成されて、ピストンが上限位置に至る少し手前の位置で下室に連通する環状の弁制御用インポートと、その弁制御用インポートの上側に間隔をおいて形成されて、ピストンの下降状態でピストンの大径部に形成されたバルブ切換用環状溝を介して弁制御用インポートに連通する弁制御用アウトポートと、上記弁制御用インポートに一端が連通し、他端が弁室の上部に形成された大径室の底部に連通する弁体上昇用油路と、弁制御用アウトポートに一端が連通し、他端が弁体に形成されたくびれ部を介して排油口に常時連通する弁体下降用油路と、弁体に形成されていて、その弁体の上昇状態で前記弁室の大径室の下部と前記連通路とを連通する通油孔とから構成されるものとすることができる。
ここで、弁体に形成されたくびれ部は、環状溝からなるものであってもよく、周方向に間隔をおいて形成された複数の切欠部からなるものであってもよい。複数の切欠部をくびれ部とすると、隣接する切欠部間の外周は摺動案内面を形成するため、弁室内において弁体をスムーズに昇降動させることができる。
この発明においては、上記のように、下室と上室を連通する連通路を弁室内で昇降動される弁体により開閉し、その開放時に下室の作動油を上室に流入させるようにしたので、弁体には、下室の作動油を上室に流入させるための環状溝等のくびれ部を形成する必要がなくなり、弁体の軸方向長さの短小化を図ることができる。しかも、筒状弁体の内径を流路とする場合に比べ、下室から上室への作動油の流動時に弁体が抵抗を与えることがなく十分な流路が確保されるため、弁体を小径化でき、弁体の短小化と小径化とにより弁体の軽量化を図る状態で作動油管路を確保することができる。
さらに、環状溝や内径流路を介さずに、直接連通路にて上室と下室を繋ぐことにより、油は瞬時に移動するので、ピストン下降時の抵抗がなくなり、打撃がスムーズに行われる。また、弁体部を収容するシリンダ自体も小型化でき、衝撃動工具自体の軽量化も図ることができる。
この発明に係る衝撃動工具の実施の形態を示す縦断面図 図1の切換弁部を拡大して示す断面図 ピストンが上限位置まで上昇した状態を示す断面図 切換弁の切り換わり状態を示す断面図 ピストンの下降状態を示す断面図 この発明に係る衝撃動工具の他の実施の形態を示す縦断面図 図6の切換弁部を拡大して示す断面図 切換弁の切り換わり状態を示す断面図 弁体の他の例を示す正面図 弁体のさらに他の例を示す断面図 (a)は、図10のXI−XI線に沿った断面図、(b)は、くびれ部の他の例を示す断面図
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1および図2に示すように、シリンダ1の下端部内にはチゼル2の上部がスライド自在に嵌合され、そのチゼル2の上側においてシリンダ1内にピストン3と、そのピストン3を摺動案内するスリーブ4が組み込まれている。スリーブ4は、軸方向に位置決めされてシリンダ1の一部をなしている。
ピストン3は、軸方向の中央部に大径部3aを有しており、シリンダ1内には、その大径部3aの下面側に下室5と、大径部3aの上面側に上室6とが設けられている。また、シリンダ1内の上部には、ピストン3の上端面側にガス室7が設けられ、そのガス室7内に高圧ガスが封入されている。
下室5と上室6は、シリンダ1に形成された連通路8で連通している。連通路8は、上下方向に延びる縦孔部8aを有し、その縦孔部8aの上側にピストン3の昇降動を制御する切換弁10が設けられている。
切換弁10は、連通路8の縦孔部8aの上側に連続して設けられた弁室11内に弁体12を昇降自在に組込み、その弁体12の昇降動によってピストン3の昇降動を制御するようになっている。
弁室11は、その下端部が連通路8の上端部に連通し、その弁室11内に組み込まれた弁体12は、大径部12aを上部に有している。大径部12aは弁室11の上部に形成された大径室11a内で昇降自在とされ、その大径室11aの底面に対する大径部12aの下面の当接により、弁体12の下降位置が規制され、その弁体12の下降位置で、弁体12の下端部は連通路8内に侵入して連通路8を閉鎖するようになっている。その閉鎖によって下室5と上室6は連通が遮断される。
また、弁体12は、大径室11aの上面に対する大径部12aの上端面の当接によって上昇位置が規制され、その弁体12の上昇位置で、弁体12の下端部は連通路8から抜け出して連通路8を開放し、下室5と上室6は連通状態に保持される。
弁体12における大径部12aの上端面には、その大径部12aより小径のプランジャ12bが設けられ、そのプランジャ12bの上端部は、大径室11aの上側に設けられた弁規制室13内にスライド自在に挿入されている。
シリンダ1には、弁室11の側方に給油口14と、その給油口14の下側に排油口15が設けられている。
また、シリンダ1には、弁体12の下降位置で給油口14からの圧油を連通路8に導入するピストン上昇用給油路Tと、給油口14からの圧油を弁規制室13に導いて弁体12の上端面に給油圧を常時付与する圧力付与通路Tと、ピストン3の上昇行程時に大径室11aの底部に圧油を導入してピストン3が上限位置に至る少し手前の状態で弁体12を上昇させる弁切換制御油路Tと、弁体12の下降状態で大径室11aの上部と排油口15とを連通する排油通路Tがそれぞれ設けられている。
ピストン上昇用給油路Tは、弁室11の内周に形成されて給油口14と連通する環状の高圧インポート21と、弁体12の下降状態で、その弁体12に形成されたくびれ部16を介して上記高圧インポート21に連通する環状の高圧アウトポート22と、その高圧アウトポート22に一端が連通し、他端が連通路8の中途に連通するバイパス路23とからなっており、上記弁体12に形成されたくびれ部16として、ここでは、環状溝からなるものが示されている。
圧力付与通路Tは、弁規制室13の内周上部に形成された環状のパイロットポート31と、そのパイロットポート31に一端が連通し、他端が給油口14に連通するパイロット孔32からなる。
弁切換制御油路Tは、下室5と上室6間におけるシリンダ内周に形成されて、ピストン3が上限位置に至る少し手前の位置で下室5に連通する環状の弁制御用インポート41と、その弁制御用インポート41に一端が連通し、他端が弁室11の大径室11aの底部内周に形成された環状の弁制御用アウトポート42に連通する弁体上昇用油路43からなっている。
排油通路Tは、大径室11aの内周上部に形成された排油ポート51と、その排油ポート51に一端が連通し、他端が排油口15に連通する排油孔52からなる。
連通路8には、下降位置の弁体12の下端部と対向する位置の内周に環状溝8bが形成され、その環状溝8bは排油口15と連通している。
実施の形態で示す衝撃動工具は上記の構造からなり、図2は、ピストン3が下降し、かつ、切換弁10の弁体12が下降して、その下端部が連通路8の縦孔部8a内に進入し、下室5と上室6の連通を遮断する状態にある。また、ピストン上昇用給油路Tの高圧インポート21と高圧アウトポート22は弁体12に形成されたくびれ部16によって連通する状態にある。
上記のような弁体12の下降状態において、給油口14に圧油が供給されると、その圧油はピストン上昇用給油路Tから連通路8に流れて下室5に流入し、ピストン3が上昇する。また、ピストン3の上昇に伴い、上室6の作動油が連通路8の上部に形成された環状溝8bを通って排油口15に流れて排出される。
上記のようなピストン3の上昇行程において、そのピストン3の上側に形成されたガス室7内の高圧ガスはさらに圧縮されてエネルギが蓄積される。
図3は、ピストン3が上限位置まで上昇した状態を示し、その上限位置に至る少し手前の位置において下室5は弁切換制御油路Tの弁制御用インポート41に連通する。その連通により、下室5の作動油が弁切換制御油路Tを通って弁室11の大径室11aの下部に流入する。この弁体12の大径部12aの下面に付与される押圧力によって弁体12が上昇し、大径室11a内の作動油は排油通路Tを通って排油口15から排出される。
図4は、弁体12が上限位置まで上昇した状態を示し、その弁体12の上昇により、弁体12の下端部が連通路8の縦孔部8aから抜け出し、その連通路8の開放によって下室5は連通路8を介して排油口15に連通し、下室5は低圧状態となる。この時、ガス室7内の圧縮された高圧ガスの膨張により、ピストン3が急速に下降する。
ピストン3の急速な下降により、そのピストン3は、図5に示すように、チゼル2の上端を打撃する。この時、下室5の作動油の大半は連通路8を通って上室6に流れ込み、上室6が負圧になるのを防いでピストン3の下降動を円滑にする。
また、ピストン3の下降により、上室6は連通路8を介して排油口15にも連通し、また、弁制御用インポート41がその上室6に連通するため、大径室11aの下部は弁切換制御油路Tを介して排油口15につながることになり、給油口14から圧力付与通路Tを介して弁規制室13に供給される圧油の弁体上端面への押圧力により弁体12が下降する。その下降により、図1および図2に示すように、弁体12の下端部が連通路8内に侵入してその連通路8を閉鎖し、下室5と上室6の連通を遮断する。以後、上記の動作が繰り返し行なわれる。
実施の形態で示すように、下室5と上室6を連通する連通路8の縦孔部8aを弁室11内で昇降動される弁体12の棒状の下端部により開閉し、その開放時に下室5の作動油を連通路8から上室6に流入させる構成としたので、弁体12には、下室5の作動油を上室6に流入させるための環状溝等のくびれ部を形成する必要がなくなり、弁体12の軸方向長さの短小化を図ることができる。また、中空弁体の内径を流路とするタイプに比べ、下室5から上室6への作動油の流動時に弁体12が抵抗を与えることがなく、さらに、弁体の外径を小さくできる。その弁体12の短小化と小径化とによって弁体12の軽量化を図る状態で十分な流路を持つ作動油管路を確保することができる。
また、弁体12の短小化により、その弁体12の昇降ストロークを小さくすることができ、しかも、軽量であるため、弁体12の切り換え制御を素早く確実に行うことができる。さらに、弁体12を小径とすることができるため、作動時の油漏れによる切換弁の作動不良や効率の低下を抑制し、打撃効率を向上させることができる。
ここで、ピストン3がチゼル2を打撃すると、その打撃による反動によってピストン3が急上昇し、瞬間的に上室6の作動油が下室5に向けて流れる。このときも、作動油は弁体12の内部や環状溝を通ることなく直接連通路を通って下室5に至るため、弁体12が作動油の流れに影響を受けることがなく、ピストン3による打撃を安定させることができる。
図6および図7は、この発明に係る衝撃動工具の他の実施の形態を示す。この実施の形態で示す衝撃動工具と図1および図2に示す衝撃動工具は、給油口14と排油口15の位置を上下逆の配置として、ピストン上昇用給油路Tを、開口端が給油口14とされる入口側通路25と連通路8のみで形成している点、および、弁切換制御油路Tを下記の構成としている点で相違している。このため、図1および図2に示す実施の形態と同一の部分には同一の符号を付して説明を省略する。
図6および図7に示す実施の形態で示す弁切換制御油路Tにおいては、下室5と上室6間におけるシリンダ内周に形成されて、ピストン3が上限位置に至る少し手前の位置で下室5に連通する環状の弁制御用インポート41と、その弁制御用インポート41の上側に間隔をおいて形成されて、ピストン3の下降状態でピストン3の大径部3aに形成されたバルブ切換用環状溝45を介して弁制御用インポート41に連通する弁制御用アウトポート46と、上記弁制御用インポート41に一端が連通し、他端が大径室11a下部の弁制御用アウトポート42に連通する弁体上昇用油路47と、シリンダ内周側の弁制御用アウトポート46に一端が連通し、他端が弁体12に形成されたくびれ部16を介して排油口15に常時連通する弁体下降用油路48と、弁体12に形成され、その弁体12の上昇状態で大径室11aの下部と連通路8とを連通する通油孔49とからなっている。
上記の構成からなる衝撃動工具において、ピストン3および弁体12のそれぞれが下降位置にある状態において、給油口14に圧油を供給すると、その圧油は連通孔8から下室5内に流入し、ピストン3が上昇する。
このとき、上室6の作動油は、連通路8の上部から弁室11に流入し、弁体12のくびれ部16の周囲を流動して排油口15から排出され、ピストン3はスムーズに上昇する。
ピストン3が上限位置近くまで上昇すると、下室5が弁制御用インポート41と連通し、下室5の作動油は弁切換制御油路Tに流入して弁室11の大径室11aの下部内に流入し、弁体12の大径部12aの下面に押し上げ力が負荷され、弁体12が上昇する。この時、弁制御用アウトポート46はピストン3の大径部3aで弁制御用インポート41と遮断されている。
図8は、弁体12が上昇した状態を示し、その弁体12の上昇により、弁体12の下端部が連通路8の縦孔部8aから抜け出して、連通路8が開放され、下室5と連通路8は連通状態に保持されて等圧状態になる。そして、ピストン3の上昇により圧縮されたガス室7内の高圧ガスの蓄圧エネルギによりピストン3が下降して、チゼル2を打撃する。
ピストン3が下降すると、下室5と弁制御用インポート41との連通が遮断されて、大径室11aへの圧油の供給が遮断され、弁体上昇用油路47が弁制御用アウトポート46を介して、排油口15に連通している弁体下降用油路48とつながる。このため、給油口14に連通する圧力付与通路Tから弁規制室13に流入する圧油により弁体12が押し下げられて下降し、図7に示すように、弁体12の下端部が連通路8内に侵入して、下室5と上室6の連通を遮断する。以後、上記の動作が繰り返し行なわれる。
なお、通油孔49は、弁体上昇時の弁体12を上昇位置に保持するための油を供給する。
図9に示すように、弁体12のプランジャ12bを、大径部12aの上面を分割面として弁体12に対して分割すると、弁体12の摺動部とプランジャ12bの摺動部の同軸度を出す必要がなくなるため、弁室11および弁体12の加工を容易とすることができる。
図2では、弁体12のくびれ部16を環状溝としたが、図10および図11(a)に示すように、周方向に間隔をおいて形成された複数の切欠部からなるものとすることにより、隣接する切欠部16間の外周は摺動案内面17を形成するため、弁室11内において弁体をスムーズに昇降動させることができる。
ここで、切欠部からなるくびれ部16の側面は、図11(b)に示すように、凹曲面としてもよい。
1 シリンダ
2 チゼル
3 ピストン
5 下室
6 上室
7 ガス室
8 連通路
8a 縦孔部
11 弁室
11a 大径室
12 弁体
12a 大径部
13 弁規制室
14 給油口
15 排油口
16 くびれ部
ピストン上昇用給油路
21 高圧インポート
22 高圧アウトポート
23 バイパス路
25 入口側通路
圧力付与通路
弁切換制御油路
41 弁制御用インポート
42 弁制御用アウトポート
43 弁体上昇用油路
45 環状溝
46 弁制御用アウトポート
47 弁体上昇用油路
48 弁体下降用油路
49 通油孔
排油通路
51 排油ポート
52 排油孔

Claims (4)

  1. シリンダの下端部内にチゼルの上端部をスライド自在に挿入し、シリンダの内部には、大径部を有するチゼル打撃用のスライド可能なピストンを組込み、前記シリンダの内周には、前記大径部の上面側に上室と、大径部の下面側に下室と、ピストンの上端面側に高圧ガスが封入されたガス室を設け、前記シリンダには、前記上室と下室を連通する連通路と、その連通路の上側に連続する弁室とを設け、その弁室内に前記連通路の開閉制御用の弁体をスライド自在に組み込み、その弁体の上部に前記弁室の上部に形成された大径室内でスライド可能な大径部を設け、前記シリンダには、前記弁体の下降位置で給油口からの圧油を連通路に導入するピストン上昇用給油路と、前記給油口からの圧油を弁室の上部に形成された弁規制室に導いて弁体の上端面に給油圧を付与する圧力付与通路と、前記ピストンの上昇行程時に前記大径室の底部に圧油を導入してピストンが上限位置に至る少し手前の状態で弁体を上昇させる弁切換制御油路と、前記弁体の下降状態で前記大径室の上部と排油口とを連通する排油通路とを設け、前記連通路が、上下方向に延び、その上端に前記弁室内を昇降する弁体の下端部が進退自在とされる縦孔部を有し、その縦孔部の上端部への弁体の下端部の進入によって上室と下室の連通が遮断される閉鎖状態とされるようにしたことを特徴とする衝撃動工具。
  2. 前記ピストン上昇用給油路が、前記弁室の内周に形成されて給油口と連通する環状の高圧インポートと、前記弁体の下降状態で、その弁体に形成されたくびれ部を介して前記高圧インポートに連通する環状の高圧アウトポートと、その高圧アウトポートと前記連通路の中途を連通するバイパス路とからなり、
    前記弁切換制御油路が、前記下室と前記上室間におけるシリンダ内周に形成されて、ピストンが上限位置に至る少し手前の位置で前記下室に連通する環状の弁制御用インポートと、その弁制御用インポートに一端が連通し、他端が弁室の上部に形成された前記大径室の底部に連通する弁体上昇用油路からなる請求項1に記載の衝撃動工具。
  3. 前記ピストン上昇用給油路が、開口端が前記給油口とされる入口側通路からなり、
    弁切換制御油路が、前記シリンダの、前記下室と上室間における内周に形成されて、ピストンが上限位置に至る少し手前の位置で下室に連通する環状の弁制御用インポートと、その弁制御用インポートの上側に間隔をおいて形成されて、ピストンの下降状態でピストンの大径部に形成されたバルブ切換用環状溝を介して弁制御用インポートに連通する弁制御用アウトポートと、前記弁制御用インポートに一端が連通し、他端が弁室の上部に形成された前記大径室の底部に連通する弁体上昇用油路と、前記弁制御用アウトポートに一端が連通し、他端が弁体に形成されたくびれ部を介して排油口に常時連通する弁体下降用油路と、前記弁体に形成され、その弁体の上昇状態で前記弁室の大径室の下部と前記連通路とを連通する通油孔とからなる請求項1に記載の衝撃動工具。
  4. 前記弁体に形成されたくびれ部が、環状溝または周方向に間隔をおいて形成された複数の切欠部からなる請求項2又は3に記載の衝撃動工具。
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