JP2003159076A - Pcr用プライマーおよびpcr用プライマーの塩基配列決定法 - Google Patents

Pcr用プライマーおよびpcr用プライマーの塩基配列決定法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 PCRの際、DNAポリメラーゼによるDN
A断片のアデニン付加が起こるが、アデニン付加を反応
条件を変えることなく、ピークを単一にするように起こ
させること。 【解決手段】 5’末端にアンカー配列を持たせ、アン
カー配列の5’末端にA、C、G、Tのいずれかの塩基
を持つPCR用プライマーを4種類用意し、それぞれP
CRを各プライマーについて、アデニン付加効率を求
め、アデニン付加の起こりやすいアンカー配列をスクリ
ーニングしてアデニン付加の起こりやすいアンカー配列
を求め、求めたアンカー配列をもつプライマーを用いて
PCRを行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、PCR用プライマ
ーおよびPCR用プライマーの塩基配列決定法に関し、
特に、ターミナルトランスフェラーゼ活性を持つ耐熱性
DNAポリメラーゼを用いるPCR時におけるアデニン
の付加反応に好適な、PCR用プライマーおよびPCR
用プライマーの配列決定法に関する。
【0002】
【従来の技術】DNAあるいはRNAを検出するには、
検体から得られたDNAやRNAの配列を増幅してから
検出することが一般的であり、そのためにPCR増幅が
行われるのが一般的である。PCR増幅したDNA断片
を検出するには、DNA断片に放射性同位標識や化学発
光、蛍光による標識を行い、ゲル電気泳動などでサンプ
ルを分離した後標識物を検出する。最近DNA断片にイ
ンターカレートする蛍光体や合成DNAの末端蛍光標識
が可能となり、よく用いられるようになってきている。
インターカレートする蛍光体を用いる場合には、アガロ
ースゲルで電気泳動したDNA断片を、エチジウムブロ
マイドやアクリジンオレンジ等のインターカレーターで
標識して検出する。
【0003】より正確な断片長の測定には、末端蛍光標
識したDNA断片をポリアクリルアミドゲルで電気泳動
して検出する。正確な断片長の測定が必要な方法とし
て、RT−PCR(Revers Transcriptase-PCR, Nature
Biotechnology, 1999, 17, 720-722,)、FDD(Fluo
rescent Differential Display, FEBS Letters,1994, 3
51, 231-236)、ATAC−PCR(Adaptor-Tagged co
mpetitive-PCR, NucleicAcids Research, 1997, 25, 46
94-4696)、SSCP(Single Strand Conformation Po
lymorism, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 1989, 86, 27
66-2770)などが挙げられる。これらは、PCR後に増
幅産物を蛍光式DNAシークエンサーで分析する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】現在提案されているP
CRと電気泳動に基づいたDNA断片増幅・検出につい
て紹介したが、実用面では種々の問題がある。PCR時
にDNAポリメラーゼによるDNA断片へのアデニンの
付加反応が起こり、付加の起こった断片と付加の起こら
なかった断片によって2つのピークが検出される。アデ
ニン付加の起こる確率は試料DNAやPCR条件で変動
する。このためピーク割れにより標的DNA断片のピー
ク面積を求めるといった分析が困難になっている。
【0005】診断目的のSSCP解析に於いては、ピー
ク面積を求めて定量的な解析を行うことにより、従来法
では判断できないLOH(Loss of Heterozygosity)の
検出が可能となっている(K.Sugano, Y.Nakashima, K.Y
amaguchi, N.Fukayama, M.Maekawa, H.Ohkura, T.Kakiz
oe and T.Sekiya, Genes, Chomosomes & Cancer, 1996,
15, 157-164, Sensitive Detection of Loss of Heter
ozygosity in the TP53 Gene in Pancreatic Adenocarc
inoma by Fluorescence-Based Single StrandConformat
ion Polymorphism Analysis Using Blunt-End DNA Frag
ments)。しかし、高精度な診断を行うためには、本来
のピーク面積に対する隣接するピークの面積の割合を1
0%以内に抑える必要がある。
【0006】ピーク割れを防ぐには付加したアデニンを
取り除くか、積極的に付加を起こして付加を100%と
する2つの方法が考えられる。付加を取り除く方法で
は、PCR後に除去のための酵素処理を行わなければな
らない(F.Ginot, I.Bordelais, S.Nguyen and G.Gyapa
y, Nucleic Acids Research, 1996, 24540-541)。一
方、付加を積極的に起こすためには、反応液中のMg2+
イオンの濃度を調製したり、反応条件を変えることが必
要であるが、アデニン付加したPCR産物を安定して得
ることは難しいのが現状である。また、鋳型DNA断片
の5’末端近傍の配列によってアデニンの付加効率が変
化するという報告(V.L.Magnuson, D.S.Ally, S.J.Nyla
nd, Z.E.Karanjawala, J.B.Rayman, J.I.Knapp, A.L.Lo
we, S.Ghoshand F.S.Collins, Biotechniqes, 1996, 2
1, 700-709)があるが、その配列は一般的ではないし、
配列の決定方法についての提案はない。鋳型DNA5’
末端の配列によって、アデニン付加効率を変化させる方
法はテーリングと呼ばれている(M.J.Brownstein, J.D.
Carpten and J.R.Smith、 Biotechniques, 1996, 20, 1
004-1010)。本発明の目的は、リバースプライマーテー
リングに於いて、どのような標的DNA断片を増幅する
PCR用プライマーに対しても一般的にアデニン付加を
高効率で起こす配列をデザインし、簡便に電気泳動分析
可能なDNA断片を増幅できるプライマー配列を提供す
ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明では、リバースプライマーの5’末端にアデ
ニン付加を高効率で起こす配列をデザインしたアンカー
配列をもつPCR用プライマーを用いる。アンカー配列
とは、標的遺伝子に相補的なプライマー配列の5’末端
に位置し、標的DNA配列と相補的でない配列である。
アンカー配列はPCRの1サイクル目に於いては標的配
列にハイブリダイズせず、反対側の相補鎖合成が進行し
た場合にのみハイブリダイズする。従ってアンカー配列
は、PCRの2サイクル目以降に於いてハイブリダイズ
し、増幅断片は標的配列とアンカー配列を有する断片と
なる。アンカー配列は標的DNA配列と無関係に設計で
きるため、アデニン付加を高効率で起こすことができる
配列を選ぶことができる。PCRでのアデニンの付加反
応はプライマー5’末端の塩基種によりアデニンの付加
効率が異なることが知られており、5’末端の5塩基程
度でアデニンの付加効率が決定されている。
【0008】本発明では2〜5塩基からなるアンカー配
列のうちの1塩基だけを変化させたアンカー配列を持つ
プライマーを4種類用意し、PCRを行わせる。PCR
の結果について4種類のアンカー配列のアデニン付加効
率を測定することにより、アデニン付加しやすいアンカ
ー配列をスクリーニングする。5’末端から1塩基目の
アンカー配列で最も付加が起こる配列を決め、次に、ア
ンカー配列の5’末端から2塩基目を変化させた4種類
のプライマーを合成する。1塩基目と同様にPCRを行
い、5’末端から2塩基目の配列でアデニン付加が起こ
りやすい塩基種を決める。この作業を繰り返し、アデニ
ン付加の起こりやすい2〜5塩基からなるアンカー配列
を決める。
【0009】上述した方法で求めたアデニン付加の起こ
りやすいアンカー配列を有するプライマーを用いてPC
Rを行う。その結果、アデニン付加が起こった増幅産物
が優先的に得られる。アデニン付加が起こらなかった増
幅産物の割合が、アデニン付加の起こった増幅産物に対
して10%以下であれば、定量的解析が要求される診断
に使用することが可能となる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下本発明を実施例を用いて説明
する。
【0011】(実施例1)図1は本発明によるアンカー
配列を有するPCR用プライマーを用いたPCRと、そ
の結果の産物の態様および産物を電気泳動して標識の蛍
光強度でアンカー配列を有するPCR用プライマーを評
価することを模式的に示す図である。1は試料DNAで
ある。2はPCR用フォワードプライマー、4はPCR
用リバースプライマーである。それぞれのプライマー
は、試料DNA1を二つの一本鎖1−1と1−2とに変
性させたときに、それぞれに相補である12〜20塩基
の塩基長を持つものとされる。フォワードプライマー2
の5’末端は蛍光標識Fで標識されている。リバースプ
ライマー4の5’末端にはアンカー配列3を接続したも
のとする。ここで、アンカー配列3は2〜5塩基の塩基
長とされ、標的DNA配列とは相補的でない配列とされ
る。従って、アンカー配列3を含めたリバースプライマ
ー4の塩基長は14〜25塩基となる。
【0012】このようなプライマーを用意して、ターミ
ナルトランスフェラーゼ活性を持つ耐熱性DNAポリメ
ラーゼを用いてPCRを行うと、プライマー2、4がそ
れぞれ矢印に示すように伸長される。先にも述べたよう
に、PCRの2サイクル目以降に於いては、増幅断片は
標的配列とアンカー配列を有する断片となり、これを標
的DNAとしてフォワードプライマー2の伸長反応が起
こる。この際、PCR産物の3’末端にアデニン付加が
起こらなかった断片5とアデニン付加が起こった断片6
が増幅される。付加されたアデニンを図ではまるで囲っ
たAで表示している。
【0013】このようにして得られたPCR産物を電気
泳動して分析すると、エレクトロフェログラム9に示す
ように、アデニン付加が起こった断片6に由来するピー
ク8とアデニン付加が起こらなかった断片5に由来する
ピーク7が検出される。ここで、横軸は塩基長であり、
ピーク8とピーク7の塩基長は付加されたアデニンがあ
るかないかのアデニン1塩基分しか違わないが、図を分
かりやすくするためにそれぞれのピークを離して表示し
た。アンカー配列3の5’末端がアデニンの付加反応を
促進する塩基となっていれば、アデニン付加が起こった
断片6に由来するピーク8を、アデニン付加の起こらな
かった断片5に由来するピーク7に対して十分に大きく
することができ、分析の精度が向上する。実施例1で
は、出芽酵母野生株から抽出したRNAからcDNAを
作製し、試料DNA1として用いた。また、PCR用フ
ォワードプライマー2として、(配列1)を持ち、5’
末端を蛍光体HEXで標識したフォワードPCR用プラ
イマーを用いた。(配列1) 5’−HEX−agaagagggc tccaatt
tct c−3’ 一方、PCR用リバースプライマー4のうち試料DNA
に対して相補である部分の配列が(配列2)であるPC
R用プライマーを用いた。(配列2) 5’−gtgagcaata cacaaaattg
ta−3’ 上記のプライマーペアを用いて出芽酵母野生株由来の試
料DNA1のPCRを行うと、187bpの長さのPC
R産物が増幅される。Ex−Taqポリメラーゼ(宝酒
造)を用いて、94°Cで30秒、60°Cで60秒、
72°Cで30秒からなるサイクルを25回繰りかえ
し、その後72°Cで2分間保温する条件でPCRを行
った。PCR産物を3.5%ポリアクリルアミドゲルを
用いて電気泳動分析した。得られた泳動データは電気泳
動装置付属のソフトウェアでベースライン補正を行い、
エレクトロフェログラムを作製した。
【0014】図2(A)はアンカー配列を持たないリバ
ースプライマーによるPCRにおける増幅産物のエレク
トロフェログラム10を示し、図2(B)はアンカー配
列を持つリバースプライマーによるPCRにおける増幅
産物のエレクトロフェログラム13を示す。図2(A)
のエレクトロフェログラム10では、アデニン付加が起
こった断片6によるピーク11とアデニン付加が起こら
なかった断片5によるピーク12とを比較して分かるよ
うに、ピーク11の方がピーク12より小さい。また、
両者のピークの比率は1:4程度である。一方図2
(B)のエレクトロフェログラム13では、アデニン付
加が起こった断片6によるピーク11とアデニン付加が
起こらなかった断片5によるピーク12とを比較して分
かるように、ピーク11の方がピーク12より圧倒的に
大きい。すなわち、本実施例によるPCRでは、アンカ
ー配列を持つリバースプライマーによるアデニンの付加
反応が促進され、アデニン付加の起こらなかった断片5
は、アデニン付加の起こった断片6の10%以下に抑止
されたことが分かる。図3(A)−(D)は本発明によ
るアデニンの付加反応を促進するアンカー配列のスクリ
ーニング法の概念をフローチャートで示したものであ
る。図1で説明したように、試料DNA1と、これを一
本鎖にしたときのそれぞれを鋳型としてPCRを行うた
めのPCR用フォワードプライマー2とPCR用リバー
スプライマー4とを用意する。PCR用フォワードプラ
イマー2は標的DNA断片を増幅するため、標的配列に
相補的な配列を持ち、蛍光体Fで標識されている。PC
R用リバースプライマー4は標的配列に相補である配列
4と、標的配列に相補でない4塩基からなるアンカー配
列3−1,3−2,3−3および3−4とから構成され
ている。
【0015】ここで、アンカー配列3−1,3−2,3
−3および3−4の5’末端に注目して明らかなよう
に、5’末端がそれぞれA、C、G、Tの4種類の塩基
とされている。なお、NNNの塩基配列はA,C,G,
T全ての組み合わせからなる64(=4×4×4)種類
の塩基配列ということになる。3−1,3−2,3−3
および3−4は64種類のオリゴヌクレオチドの混合物
であるが、実質的には5'末端がそれぞれA、C、G、
Tの塩基である4種類のオリゴヌクレオチドとして扱う
ことができる。図3(A)では、アンカー配列3−1の
5’末端がAとされたPCR用リバースプライマーによ
って図1と同様にしてPCRを行い、その結果、アデニ
ン付加の起こらなかったDNA断片5と、アデニン付加
の起こったDNA断片6とが得られてエレクトロフェロ
グラム9に示すように、アデニンが付加しなかった増幅
DNA断片5に由来するピーク7の面積とアデニンが付
加した増幅DNA断片6に由来するピーク8の面積を区
別して検出できる。64種類のオリゴヌクレオチドの内
の1つは標的DNA断片と相補な配列を持つものとなり
うるが、残りの63種類は非相補であるので、実質的に
は非相補なアンカー配列として扱って良い。その結果、
末端に塩基Aを持つアンカー配列を持つ折後ヌクレオチ
ドとしてピーク面積を計算する。図3(B)−(D)で
も同様にして、アデニンが付加しなかった増幅DNA断
片5に由来するピーク7の面積とアデニンが付加した増
幅DNA断片6に由来するピーク8の面積を区別して検
出できる。
【0016】アデニンが付加しなかった増幅DNA断片
5に由来するピーク7の面積Sとアデニンが付加した増
幅DNA断片6に由来するピーク8のピーク面積SA
求め、ピーク面積の割合からアデニンの付加反応の効率
(SA/(SA+S))を算出する。高アデニン付加効率
を与えるPCR用リバースプライマーの5’末端の塩基
をアンカー配列として採用する。
【0017】図4(A)−(D)に、4種類のアンカー
配列3−1,3−2,3−3および3−4を持ったPC
R用リバースプライマーを使用したPCR産物について
の電気泳動結果の具体例をエレクトロフェログラム4
1、42、43および44で示す。各エレクトロフェロ
グラムからアデニンが付加した増幅DNA断片6に由来
するピークの面積SAおよびアデニンが付加しなかった
増幅DNA断片5に由来するピーク面積Sを求め、各P
CR用リバースプライマーについてアデニン付加効率
(SA/(SA+S))を求めた結果を比較するグラフ4
5を図5に示す。図の場合、グラフ中の(c)のアンカ
ー配列が最も高いアデニンの付加効率を与えたため、
(c)のアンカー配列を選定した。(c)のアンカー配
列は塩基Gであったため、アンカー配列の5’末端の塩
基はGを採用した。
【0018】以上のように、アンカー配列のうちの5’
末端の1塩基を4種類の塩基としたアンカープライマー
を用い、4種類のうち最も効果の高いアンカー配列を、
まず、選定する。次いで、アンカー配列のうちの5’末
端を選定した塩基とするとともに、5’末端から二つ目
の1塩基を4種類の塩基としたアンカープライマーを用
い、4種類のうち最も効果の高いアンカー配列を選定す
る。この操作を繰り返してスクリーニングをしていけ
ば、例えば、4つの塩基からなるアンカー配列3の全て
の塩基を決定することができる。
【0019】図6に、図3に続くアンカー配列の5’末
端から2番目の塩基の決定の流れを示す。まず、5’末
端の塩基がGとされたアンカー配列3−5,3−6,3
−7および3−8を持つPCR用リバースプライマーを
用意する。PCR用リバースプライマーのアンカー配列
3−5,3−6,3−7および3−8の塩基配列におい
てNはA、C、G、Tの混合塩基である。従って、図6
におけるPCR用リバースプライマーのアンカー配列3
−5,3−6,3−7および3−8のNNの塩基配列は
A,C,G,T全ての組み合わせからなる16(=4×
4)種類の塩基配列ということになる。用意した4種類
のアンカー配列3−5,3−6,3−7および3−8を
持つPCR用リバースプライマーと蛍光標識したPCR
用フォワードプライマー2の組み合わせで標的DNAを
PCRにより増幅する。増幅DNA断片をゲル電気泳動
で分析し、アデニンが付加しなかったDNA断片5とア
デニンが付加したDNA断片6とのピーク面積を求め、
最も効果の高いアンカー配列を5’末端の二つの塩基種
として選定する。
【0020】図7に、4種類のアンカー配列3−5,3
−6,3−7および3−8を持ったPCR用リバースプ
ライマーを使用したPCR産物についての電気泳動結果
の具体例をエレクトロフェログラム80、81、82お
よび83に示す。各エレクトロフェログラムからアデニ
ンが付加した増幅DNA断片6に由来するピークの面積
Aおよびアデニンが付加しなかった増幅DNA断片5
に由来するピーク面積Sを求め、各PCR用リバースプ
ライマーについてアデニン付加効率(SA/(SA
S))を求めた結果を比較するグラフ84を図8に示
す。図の場合、グラフ中の(c)のアンカー配列が最も
高いアデニンの付加効率を与えたため、(c)のアンカ
ー配列を選定した。(c)のアンカー配列は塩基Gであ
ったため、アンカー配列の5’末端から2塩基目の塩基
としてGを採用した。すなわち、アンカー配列は5’末
端から2塩基目までの塩基はGGとするのが良いことが
示された。なお、図8に於いては、最も効果の低かった
(b)のアンカー配列以外の(a)、(d)についても
検討した結果以下のことが分かった。図8(a)、
(d)ともにアデニンの付加効率は図8(C)とそれほ
ど遜色はないが、(d)については図7に示すエレクト
ロフェログラム83に於いて、アデニンが付加しなかっ
た増幅産物5由来のピークとアデニンが付加した増幅産
物6由来のピークを分離して検出してしまうため、採用
しないこととした。(a)については図7に示すエレク
トロフェログラム80のピークはアデニンが付加しなか
った増幅産物5由来のピークとアデニンが付加した増幅
産物6由来のピークとが、図7に示すエレクトロフェロ
グラム82のピークと同一ピークと認識されたため、採
用することとした。(a)のアンカー配列の塩基はAで
あるため、アンカー配列の5’末端から2塩基目の塩基
としてAを採用した。すなわち、アンカー配列は5’末
端から2塩基目までの塩基はGAとするのが良いことが
示された。この結果、本実施例では、アンカー配列は
5’末端から2塩基目までの塩基はGGまたはGAとす
るのが良いことが示されたことになる。図9に、図6に
続く5’末端から3番目の塩基の決定の流れを示す。こ
の例では、アンカー配列の5’末端から2塩基目までの
塩基はGGとした場合について述べるが、これをGAと
したときはGGをGAと読み替えれば良い。まず、5’
末端からの二つの塩基がGGとされたアンカー配列3−
9,3−10,3−11および3−12を持つPCR用
リバースプライマーを用意する。PCR用リバースプラ
イマーのアンカー配列3−9,3−10,3−11およ
び3−12の塩基配列においてNはA、C、G、Tの塩
基である。従って、図9におけるPCR用リバースプラ
イマーのアンカー配列3−9,3−10,3−11およ
び3−12のNの塩基配列はA,C,G,Tの4種類の
塩基配列ということになる。用意した4種類のアンカー
配列3−9,3−10,3−11および3−12を持つ
PCR用リバースプライマーと蛍光標識したPCR用フ
ォワードプライマー2の組み合わせで標的DNAをPC
Rにより増幅する。増幅DNA断片をゲル電気泳動で分
析し、アデニンが付加しなかったDNA断片5とアデニ
ンが付加したDNA断片6とのピーク面積を求め、最も
効果の高いアンカー配列を5’末端の三つの塩基種とし
て選定する。
【0021】図10に4種類のアンカー配列3−9,3
−10,3−11および3−12を持つPCR用リバー
スプライマーを用いてPCRを行った増幅産物を電気泳
動して得たエレクトロフェログラムである。各エレクト
ロフェログラムから各PCR用リバースプライマーにつ
いてアデニン付加効率を求める。
【0022】図11は4種類のアンカー配列3−9,3
−10,3−11および3−12を持つPCR用リバー
スプライマーを用いてPCRを行った増幅産物について
のアデニン付加効率を比較したグラフ90を示す。先の
例と同様に、最も効果の高いアンカー配列を5’末端か
ら3塩基目の塩基種として選定することになるが、実施
例1の場合、3塩基目のスクリーニングの結果アデニン
付加効率に差はなく、どのアンカー配列を持つPCR用
リバースプライマーでもアデニン付加が起こった断片し
か検出されなかった。従って、3塩基目の選定は行う必
要がないことになる。
【0023】このように、本実施例では、5’末端から
2塩基目までの塩基によりアデニン付加効率を必要な値
にできるアンカー配列を決定できる。従って、必ずしも
アンカー配列を4塩基とする必要はない。すなわち、実
施例1では、アンカー配列は5’末端にGAあるいはG
Gの配列を有するアンカー配列とすれば良いことが分か
った。一般的には、5塩基以上スクリーニングを行うと
アデニン付加効率の差は小さくなるため、実用上、アン
カー配列の長さは5塩基程度とすれば十分である。
【0024】図12(A),(B)に、本実施例により
決定されたアンカー配列をもつPCR用リバースプライ
マーの構造を模式的に示す。アンカー配列をもつPCR
用リバースプライマー91は標的DNAにハイブリダイ
ズする配列部分95と、配列95の5’末端側に隣接
し、標的DNAと非相補なアンカー配列94から構成さ
れている。アンカー配列の5’末端2塩基はGAの塩基
配列もしくはGGの塩基配列となっている。
【0025】アンカー配列を3塩基とするときは、前述
したように、アンカー配列は合計4×4×4=64通り
の配列がありうるが、実施例1では3回のスクリーニン
グで64通りの配列から高いアデニン付加効率を与える
アンカー配列を決定することができた。以上のように高
アデニン付加効率を与えるアンカー配列を決定し、決定
したアンカー配列を標的DNAに相補な配列の5’末端
側に持つようにPCR用リバースプライマーの塩基配列
を決定した。本実施例のように高アデニン付加効率を与
えるアンカー配列を持つプライマーを用いたPCRを行
い、増幅産物を電気泳動により検出する解析方法ではア
デニン付加した増幅産物のピークだけを検出することが
でき、高い分解能の解析結果を得ることができる。
【0026】(実施例2)本発明はSSCPに適用でき
る。図3−図11を参照しながら説明したのと同様にし
て、標的DNAを、蛍光標識したPCR用フォワードプ
ライマーとアデニン付加を高効率で起こす組み合わせの
塩基を5’末端側に配列されたアンカー配列を持つPC
R用リバースプライマーを用いてPCR増幅した。PC
Rによってアデニン付加の起こった断片とアデニン付加
の起こらなかった断片が増幅される。PCR産物を熱変
性、急冷した後に、10%グリセロールを含む6%ポリ
アクリルアミドゲルをSSCP用電気泳動ゲルとして用
いて電気泳動する。電気泳動バッファーは10%グリセ
ロールを含む1×TBEバッファーを用いた。
【0027】図13(A)、(B)はアデニン付加のS
SCPにおける影響を評価した一例であり、図2に対応
する図である。図13(A)はアンカー配列を持たない
リバースプライマーによるPCRにおける増幅産物の解
析結果のエレクトロフェログラム140を示し、図13
(B)はアンカー配列を持つリバースプライマーによる
PCRにおける増幅産物の解析結果のエレクトロフェロ
グラム141を示す。図13(A)のエレクトロフェロ
グラム140では、父性由来のDNAから増幅されアデ
ニン付加が起こった断片に由来するピーク142と、ア
デニン付加が起こらなかった断片に由来するピーク14
3と、母性由来のDNAから増幅されアデニン付加が起
こった断片に由来するピーク144と、アデニン付加が
起こらなかった断片に由来するピーク145が検出され
る。エレクトロフェログラム140ではアデニン付加の
起こらなかった断片とアデニン付加の起こった断片が
3:1であり、アデニン付加した断片が10%以上混じ
っている。一方、図13(B)のエレクトロフェログラ
ム141では、父性由来のDNAから増幅されアデニン
付加の起こった断片に由来するピーク142と、母性由
来のDNAから増幅されアデニン付加の起こったピーク
144が検出されている。図から分かるように、エレク
トロフェログラム141では、アデニン付加の起こらな
かった断片はほとんど検出されていない。
【0028】図13(A)、(B)から分かるように、
アンカー配列を持つリバースプライマーによりアデニン
の付加反応を促進することにより、PCR産物をアデニ
ン付加の起こらなかった断片とアデニン付加の起こった
断片の混合物からアデニン付加の起こらなかった断片を
除外したものとすることができる。この結果、SSCP
による診断をより高精度なものにできる。 (実施例3)本発明はマルチプレックスPCRにも適用
することができる。実施例1と同様、蛍光標識したPC
R用フォワードプライマーとアンカー配列を持つPCR
用リバースプライマーを用いて標的DNAをRCR増幅
する。実施例1では1つの反応チューブにて1つの標的
DNAを増幅することを前提として説明したが、マルチ
プレックスPCRでは1つの反応チューブにて複数の標
的DNAを同時に増幅し、PCR産物を電気泳動分離し
て同時に検出することができる。アンカー配列は標的D
NAの配列とは相補でないという条件を満たせば良く、
標的DNAの配列とは無関係に設計できるため、全ての
PCR用リバースプライマーに対して同じアンカー配列
を使用できる。
【0029】図14(A)は標的DNAを蛍光標識した
PCR用フォワードプライマー群とアンカー配列を持た
ないPCR用リバースプライマー群を用いてPCRを行
い、PCR産物を電気泳動分析した場合のエレクトロフ
ェログラム150を示す図であり、図14(B)は標的
DNAを蛍光標識したPCR用フォワードプライマー群
とアンカー配列を持つPCR用リバースプライマー群を
用いてPCRを行い、PCR産物を電気泳動分析した場
合のエレクトロフェログラム151を示す図である。図
14(A)に示すように、アデニン付加効率を促進する
アンカー配列を用いずにマルチプレックスPCRを行っ
た場合、エレクトロフェログラム150では、ピークが
近接し、定量的解析が困難になる場合がある。しかし、
図14(B)に示すように、アデニン付加効率を促進す
るアンカー配列を持つPCR用プライマーを用いてマル
チプレックスPCRを行うと、エレクトロフェログラム
151のように、ピークの近接が緩和される。このた
め、高度なマルチプレックス化が可能となる。実施例3
では、アデニン付加が起こらなかった断片由来のピーク
が検出されないため、高度なマルチプレックス化が可能
となる。
【0030】(アンカー配列を求めるソフトウェアの実
施例)PCRに用いるプライマー配列を決める段階に於
いて、簡便にアンカー配列を持つPCR用プライマーの
塩基配列を設計できるソフトウェアがあると有用であ
る。図15に、そのために工夫されたソフトウェアのフ
ローチャートの実施例を示す。ステップ101では、ア
ンカー配列を持つPCR用リバースプライマー1からア
ンカー配列を持つPCR用リバースプライマーnについ
て、図3−図11で説明した手順でPCRを行う。ステ
ップ102では、ステップ101で行われたPCRの産
物から、それぞれのアンカー配列を持つPCR用リバー
スプライマーについて、アデニン付加効率を計算する。
ステップ103では、ステップ102の結果から、アデ
ニン付加効率を比較し、より高いアデニン付加効率を与
えるアンカー配列を持つPCR用リバースプライマーを
判断し、選択する。ステップ104では、ステップ10
3の結果から、高アデニン付加効率を与えるアンカー配
列をファイルに格納しておく。ここで、注目すべきなの
は、ステップ103では、より高いアデニン付加効率を
与えるアンカー配列を持つPCR用リバースプライマー
を選択するが、本ソフトウェアは、任意の標的DNAに
適用するためのアンカー配列を選択するためのものであ
るから、選択されたアンカー配列を持つPCR用リバー
スプライマーから、アンカー配列のみを切り出してファ
イルに格納することである。ここで、ステップ104ま
では、本ソフトウェアにとっては、いわば、準備段階と
も言うべきものであって、標的DNAに対するPCR用
プライマーの決定の処理はステップ105以降である。
ステップ111では、標的DNAの配列を導入する。ス
テップ112では標的DNAの増幅領域を決定する。ス
テップ113では、標的DNAの増幅領域の配列に対応
して、従来法に従い適当なTm値を持ち、プライマー内
あるいはプライマー間で二次構造を形成しないようなP
CR用フォワードプライマーとPCR用リバースプライ
マーの塩基配列を設計する。次に、ステップ114で
は、ステップ104までで予め準備されファイルに格納
されているアンカー配列の一つ(アンカー配列の候補)
を取り出して、ステップ113で設計されたPCR用リ
バースプライマーの5'末端に結合してアンカー配列を
持つPCR用リバースプライマーを仮決定する。ステッ
プ115では、アンカー配列を付け加えた結果ステップ
113で二次構造を形成しないように設計されたPCR
用リバースプライマーが、二次構造を形成するものとな
ったか否かを評価して、もし、二次構造やプライマーダ
イマーを形成するものとなった場合には、別のアンカー
配列の候補を選択して、別のアンカー配列を持つPCR
用リバースプライマーを仮決定する。二次構造を形成す
るものとなっていなければ、ステップ117で、この仮
決定されたものをアンカー配列を持つPCR用リバース
プライマーとして決定する。ステップ115で、32回
以上二次構造を形成するアンカー配列と判定されたと
き、すなわち、ステップ116がYesとなったとき
は、ステップ112に戻り、標的DNAの増幅領域を決
定し直したうえで上述したようにしてアンカー配列を持
つPCR用リバースプライマーとして決定する。なお、
本実施例の場合では、アンカー配列が5’末端側のGA
に続く2塩基全てのアンカー配列について調べることで
16回、5’末端側のGGに続く2塩基全てのアンカー
配列について調べることで16回のチェックが行われる
が、これら全ての場合で二次構造を形成する場合にはス
テップ112に戻ることにした。
【0031】以上のようにソフトウェアを用いると、複
数のアンカー配列から高アデニン付加効率を与えるアン
カー配列を簡単に決定できる。また、高アデニン付加効
率を与えるアンカー配列をファイルに格納しておくこと
ができ、さまざまなプライマーに対してアンカー配列候
補として選択できる。アンカー配列を付け加えたプライ
マーが二次構造を形成するかどうかをチェックすること
で、アンカー配列を持つPCR用プライマーを簡単に設
計し、塩基配列を決定できる。ユーザーから標的DNA
配列と増幅産物のおおよその塩基長の情報を得て、アン
カー配列を持つPCR用プライマーをデザインするサー
ビスも可能である。
【0032】(その他)上述の実施例においては、PC
R用フォワードプライマーを蛍光標識することを前提と
してPCR用リバースプライマーにアンカー配列を付け
加えるものとして説明したが、逆にPCR用リバースプ
ライマーを蛍光標識するものとした場合にも本発明が適
用できることは言うまでもない。この場合、PCR用フ
ォワードプライマーの5'末端にアンカー配列を付け加
えれば良いのである。PCR用フォワードプライマーと
PCR用リバースプライマー両方にアンカー配列を付け
加えても良い。
【0033】
【発明の効果】標的DNA配列に対するPCRで増幅し
たDNA断片の末端に付加するアデニンを高効率で付加
させることができ、高分解能の解析が可能となる。
【配列表】 <110> HITACH、LTD. <120> Primer for PCR and Method for Determination of base sequence of Pr imer for PCR <130> NT01P1010 <160> 2 <210> 1 <211> 21 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> forward DNA primer which is used in PCR and hybridizes with DNA fr agment originated from yeast gene. <400> 1 agaagagggc tccaatttct c 21 <210> 2 <211> 22 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> base sequence of a part of reverse DNA primer which is used in PCR and the base sequence of a part of reverse DNA primer hybridizes with D NA fragment originated from yeast gene. <400> 2 gtgagcaata cacaaaattg ta 22 配列表フリーテキスト (1)配列番号1の配列に関する他の関連する情報の記
載 酵母遺伝子(YGR281W)を増幅するフォワードプ
ライマー。 (2)配列番号2の配列に関する他の関連する情報の記
載 酵母遺伝子(YGR281W)を増幅するリバースプラ
イマーの酵母遺伝子(YGR281W)に相補な配列。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるアンカー配列を有するPCR用プ
ライマーを用いたPCRと、その結果の産物の態様およ
び産物を電気泳動して標識の蛍光強度でアンカー配列を
有するPCR用プライマーを評価することを模式的に示
す図。
【図2】(A)はアンカー配列を持たないリバースプラ
イマーによるPCRにおける増幅産物のエレクトロフェ
ログラムを示し、(B)はアンカー配列を持つリバース
プライマーによるPCRにおける増幅産物のエレクトロ
フェログラムを示す図。
【図3】(A)−(D)は本発明によるアデニンの付加
反応を促進するアンカー配列のスクリーニング法の概念
を示すフローチャート。
【図4】(A)−(D)は4種類のアンカー配列を持っ
たPCR用リバースプライマーを使用したPCR産物に
ついての電気泳動結果の具体例を示すエレクトロフェロ
グラム。
【図5】4種類のアンカー配列を持ったPCR用リバー
スプライマーを使用したPCR産物についての電気泳動
結果のアデニン付加効率(SA/(SA+S))を求めた
結果を比較するグラフ。
【図6】図3に続くアンカー配列の5’末端から2番目
の塩基の決定の流れを示す図。
【図7】4種類のアンカー配列を持ったPCR用リバー
スプライマーを使用したPCR産物についての電気泳動
結果の具体例を示すエレクトロフェログラム。
【図8】4種類のアンカー配列を持ったPCR用リバー
スプライマーを使用したPCR産物についての電気泳動
結果のアデニン付加効率(SA/(SA+S))を求めた
結果を比較するグラフ。
【図9】図6に続くアンカー配列の5’末端から3番目
の塩基の決定の流れを示す図。
【図10】4種類のアンカー配列を持つPCR用リバー
スプライマーを用いてPCRを行った増幅産物を電気泳
動して得たエレクトロフェログラム。
【図11】4種類のアンカー配列を持つPCR用リバー
スプライマーを用いてPCRを行った増幅産物について
のアデニン付加効率を比較したグラフ。
【図12】(A),(B)は本実施例により決定された
アンカー配列をもつPCR用リバースプライマーの構造
を模式的に示す図。
【図13】(A)、(B)はアデニン付加のSSCPに
おける影響を評価した一例であり、(A)はアンカー配
列を持たないリバースプライマーによるPCRにおける
増幅産物の解析結果のエレクトロフェログラムを示し、
(B)はアンカー配列を持つリバースプライマーによる
PCRにおける増幅産物の解析結果のエレクトロフェロ
グラムを示す図。
【図14】(A)は標的DNAを蛍光標識したPCR用
フォワードプライマー群とアンカー配列を持たないPC
R用リバースプライマー群を用いてPCRを行い、PC
R産物を電気泳動分析した場合のエレクトロフェログラ
ムを示し、(B)は標的DNAを蛍光標識したPCR用
フォワードプライマー群とアンカー配列を持つPCR用
リバースプライマー群を用いてPCRを行い、PCR産
物を電気泳動分析した場合のエレクトロフェログラムを
示す図。
【図15】簡便にアンカー配列を持つPCR用プライマ
ーの塩基配列を設計できるソフトウェアの実施例を示す
図。
【符号の説明】
(実施例1) 1:試料DNA、1−1,1−2:試料DNA1の二つ
の一本鎖、2:PCR用フォワードプライマー、3:ア
ンカー配列、4:PCR用リバースプライマー、F:蛍
光標識、5:PCR産物の3’末端にアデニン付加が起
こらなかった断片、6:PCR産物の3’末端にアデニ
ン付加が起こった断片、7,12:アデニン付加が起こ
らなかった断片5に由来するピーク、8,11:アデニ
ン付加が起こった断片6に由来するピーク、9,10,
13,41,42,43,44,80,81,82,8
3,85,86,87,88,140,141,15
0,151:エレクトロフェログラム、45,84,9
0:グラフ、91:アンカー配列を持つリバースプライ
マー、92:GAの塩基配列、93:GGの塩基配列、
94:アンカー配列、95:リバースプライマー、10
1−105及び111−116:処理ステップ、14
2:父性由来のDNAから増幅されアデニン付加の起こ
った断片に由来するピーク、143:父性由来のDNA
から増幅されアデニン付加の起こらなかった断片に由来
するピーク、144:母性由来のDNAから増幅されア
デニン付加が起こった断片に由来するピーク、145:
母性由来のDNAから増幅されアデニン付加が起こらな
かった断片に由来するピーク。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 入江 隆史 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 Fターム(参考) 4B024 AA11 CA01 CA11 HA19 4B063 QA01 QA13 QA18 QQ42 QQ52 QR08 QR42 QR62 QS16 QS25 QS39 QX02

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】標的DNAの一本鎖の一つに相補な所定の
    塩基長の第1の配列と、該第1の配列の5’末端側に隣
    接して設けられ5’末端側にGA又はGG配列を有し、
    前記標的DNAの一本鎖に非相補な第2の配列とを有す
    ることを特徴とするPCR用プライマー。
  2. 【請求項2】標的DNAの一本鎖の一つに相補な所定の
    塩基長の第1の配列と、該第1の配列の5’末端側に隣
    接して設けられ5’末端側にGA又はGG配列を有し、
    前記標的DNAに非相補な第2の配列とを有する第1の
    PCR用プライマーと標的DNAの他の一本鎖の一つに
    相補な所定の塩基長の第3の配列を有する第2のPCR
    用プライマーとにより標的DNAのPCR増幅を行うこ
    とを特徴とするPCR増幅の実行方法。
  3. 【請求項3】前記第1の配列の塩基長が12〜20であ
    り、第2の配列の塩基長が2〜5である請求項1記載の
    PCR用プライマー。
  4. 【請求項4】前記第1のPCR用プライマーまたは第2
    のPCR用プライマーの両方または第1のPCR用プラ
    イマーが蛍光標識されている請求項2記載のPCR増幅
    の実行方法。
  5. 【請求項5】標的DNAの一本鎖の一つに相補な所定の
    塩基長の第1の配列と、該第1の配列の5’末端側に隣
    接して設けられ5’末端側にGA又はGG配列を有し、
    前記標的DNAに非相補な第2の配列とを有する第1の
    PCR用プライマーと標的DNAの他の一本鎖の一つに
    相補な所定の塩基長の第3の配列を有する第2のPCR
    用プライマーとを用い、ターミナルトランスフェラーゼ
    活性を持つ耐熱性DNAポリメラーゼを用いてPCR増
    幅を行う工程と、増幅されたDNA断片を、電気泳動に
    より検出する工程とを有することを特徴とするDNA断
    片の解析方法。
  6. 【請求項6】標的DNAの一本鎖の一つに相補な所定の
    塩基長の第1の配列と、該第1の配列の5’末端側に隣
    接して設けられ該一本鎖に非相補な所定の塩基長の第2
    の配列を備える構造とするとともに、該第2の配列の
    5’末端の1塩基の種類が異なる4種類のプライマーを
    用意してPCRを行い、PCRで得られた増幅産物の結
    果を解析してアデニン付加効率を求め、アデニン付加の
    起こり易い前記第2の配列を決定することを特徴とする
    プライマーの塩基配列決定方法。
  7. 【請求項7】前記第2の配列の5’末端の1塩基を選定
    した後、選定された塩基を5’末端に持ち、5’末端よ
    り1塩基だけ3’側の1塩基について、塩基の種類が異
    なる4種類のプライマーを用意してPCRを行い、PC
    Rで得られた増幅産物の結果を解析してアデニン付加効
    率を求め、5’末端より1塩基だけ3’側の1塩基の決
    定を行い、必要なら、さらに、1塩基3'側の1塩基に
    ついても同様に塩基の種類が異なる4種類のプライマー
    を用意してPCRを行い、PCRで得られた増幅産物の
    結果を解析してアデニン付加率を求め、順次アデニン付
    加の起こり易い前記第2の配列を決定する請求項6に記
    載のプライマーの塩基配列決定方法。
  8. 【請求項8】DNAの一本鎖の一つに相補な所定の塩基
    長の第1の配列と、該第1の配列の5’末端側に隣接し
    て設けられ該一本鎖に非相補な所定の塩基長の第2の配
    列を備える構造とするとともに、該第2の配列の5’末
    端の1塩基の種類が異なる4種類のプライマーを用意し
    てPCRを行い、PCRで得られた増幅産物の結果を解
    析してアデニン付加効率を求め、アデニン付加の起こり
    易い前記第2の配列を決定することによりアデニン付加
    の起こり易い第2の配列を予め準備しておき、標的DN
    Aが与えられたとき、該標的DNAの一本鎖の一つに相
    補な所定の塩基長の第1の配列と予め準備された第2の
    配列との組み合わせからなるプライマーが安定な二次構
    造を取るか否かをチェックする機能を有することを特徴
    とするプライマーの塩基配列決定方法。
  9. 【請求項9】請求項8に記載のプライマーの塩基配列決
    定法を用いて、与えられた標的DNAに対して、アデニ
    ン付加の起こりやすい非相補な塩基配列を探索し、該非
    相補な塩基配列を有するプライマーの塩基配列をデザイ
    ンして、該プライマーの塩基配列を提供することを特徴
    とするサービス。
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