JP2003156743A - 液晶素子 - Google Patents

液晶素子

Info

Publication number
JP2003156743A
JP2003156743A JP2001353002A JP2001353002A JP2003156743A JP 2003156743 A JP2003156743 A JP 2003156743A JP 2001353002 A JP2001353002 A JP 2001353002A JP 2001353002 A JP2001353002 A JP 2001353002A JP 2003156743 A JP2003156743 A JP 2003156743A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid crystal
retardation
optical compensation
substrate
compensation film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001353002A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4015840B2 (ja
Inventor
Kazuhiro Nishiyama
和廣 西山
Kazuo Inoue
一生 井上
Shoichi Ishihara
將市 石原
Shinji Ogawa
慎司 小川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2001353002A priority Critical patent/JP4015840B2/ja
Publication of JP2003156743A publication Critical patent/JP2003156743A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4015840B2 publication Critical patent/JP4015840B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Liquid Crystal (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 OCB液晶モードの特徴である高速応答およ
び広視野角に加えて、高い正面コントラストが実現され
た液晶素子を提供する。 【解決手段】 液晶素子は、カラーフィルタ103を含
む対向基板108の内面と、光の入射側に配置されるT
FT基板114の内面との間にベンド配向可能な液晶分
子から構成される液晶層120が挟持されてなる。TF
T基板114の外面には、ディスコチック液晶層134
aおよび2軸位相差フィルム134bが順に積層されて
なる光学補償フィルム134が配設され、さらにその上
に偏光板132が配設される。一方、対向基板108の
外面には偏光板133のみが配設される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶素子に関し、
特に、映像や文字情報を表示する液晶表示素子や光スイ
ッチング素子等の光を制御する素子に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】液晶素子は、ワードプロセッサやコンピ
ュータ等のモニタ、投写型テレビや携帯用小型テレビの
表示パネル、あるいは光スイッチング素子等の光を制御
する素子として幅広く利用されている。このような液晶
素子の代表例としては、ツイステッドネマティック(T
N)液晶や、垂直配向(VA)液晶を用いた液晶素子等
が挙げられる。
【0003】一方、最近では、米国特許公報第4566
758号に開示されたパイセル(Piセルまたはπセ
ル)が、広視野角であるとともに液晶の応答速度が2m
sec程度と高速であるため、動画表示用のディスプレ
イとして注目されており、OCB(Optically Compensa
ted Bend)液晶モードと呼ばれ研究開発が盛んに行われ
ている。
【0004】図9はこのようなOCB液晶モードの液晶
素子の構成を示す断面図であり、(a)は液晶素子に低
電圧が印加されて白表示となった状態を示す図、(b)
は液晶素子に高電圧が印加されて黒表示となった状態を
示図である。
【0005】図9において、この液晶素子は、互いに対
向する入射側基板303と出射側基板309との間にO
CB液晶からなる液晶層306が挟持されている。入射
側基板303の内面には電極304および配向膜305
がこの順で積層されており、出射側基板309の内面に
は電極308および配向膜307がこの順で積層されて
いる。これらの基板303,309の外面には、光学補
償フィルム302,310および偏光板301,311
がこの順でそれぞれ配設されている。
【0006】このOCB液晶モードの液晶素子では、図
9(a)に示すように、両基板304,308間に低電
圧が印加された状態において液晶層306の中央付近の
液晶分子が比較的湾曲した状態でベンド配向する。ここ
では、このように液晶が比較的湾曲した状態で白表示と
なる(ノーマリーホワイトモード)。一方、両基板30
4,308間に高電圧を印加することにより、図9
(b)に示すように中央付近の液晶分子が基板303,
309に対して垂直方向に配向した状態となり黒表示と
なる。
【0007】このようなOCB液晶モードの液晶素子に
おいて正面コントラストを向上させるためには、黒表示
時における液晶素子の透過光量を極力少なくして光漏れ
を抑制する必要がある。なお、液晶素子のコントラスト
は、一般的に、白表示時の透過率(透過光量)を黒表示
時の透過率(透過光量)で割った値で示され、黒表示時
の透過率(透過光量)が小さい、すなわち黒表示時にお
ける光漏れが少ないほど、コントラストが大きくなるの
で好ましい。
【0008】このようなOCB液晶モードの液晶素子に
おいて、黒表示時における光漏れを抑制する方法として
は、前述のように入射光側および出射光側の基板30
3,309にそれぞれ光学補償フィルム302,310
を挿入して光を補償する方法が一般的である。
【0009】例えば、図9に示すような単純な構造を有
する表示パネル、すなわち、TFT(Thin Film Transi
stor)やカラーフィルタ等を備えていない簡単な構造を
有するOCB液晶モードの単純表示パネルを用いて正面
コントラストを測定すると、500〜800の高い正面
コントラストが得られる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】一方、実際にモニタや
テレビ用表示パネルに用いられている構造を有する表示
パネル、すなわちTFTやカラーフィルタ等を備えた構
造を有するOCB液晶モードの表示パネルを用いて正面
コントラストを測定すると、100〜200と非常に低
い値しか得られない。このような正面コントラスト低下
の要因の1つには、斜めから入射した光によって生じる
正面コントラストの低下が挙げられる。
【0011】以下、図10を参照しながら、カラーフィ
ルタオンアレイ構造を有するOCB液晶モードの液晶素
子における正面コントラスト低下の発生機構について説
明する。なお、カラーフィルタオンアレイ構造とは、T
FTが設けられたアレイ基板にカラーフィルタが設けら
れた構造である。
【0012】図10の液晶素子は、TFT(図示せず)
が設けられ光の入射側にあたるアレイ基板407と光の
出射側の対向基板401とが対向配置され、両基板40
1,407間にOCB液晶からなる液晶層420が挟持
されてなる。対向基板401の内面には、電極402お
よび配向膜403がこの順で積層されている。一方、T
FTが設けられたアレイ基板407の内面にはソース線
412が設けられ、ソース線412が形成されたアレイ
基板407の表面を覆うようにカラーフィルタ406が
設けられている。このカラーフィルタ406上にはさら
に電極405および配向膜404がこの順で設けられて
いる。対向基板401およびアレイ基板407の外面に
は、それぞれ光学補償フィルム411,408および偏
光板410,409がこの順で配設されている。
【0013】なお、この場合の液晶層420は、電極4
02,405間に高電圧が印加されて液晶層420の中
央付近の液晶分子が基板401,407に対して垂直方
向に配向した状態であり、この状態で液晶素子は黒表示
となる。
【0014】図10において、液晶素子に斜めに入射し
た光(以下、入射光という)413は、偏光板409、
光学補償フィルム408およびアレイ基板407を斜め
に通過してカラーフィルタ406に達する。このカラー
フィルタ406において、入射光413は様々な方向に
散乱される。ここでは、様々な方向に散乱される光のう
ち、入射方向と同一の斜め方向に進む光(以下、斜め通
過光という)415と、両基板401,407の法線方
向に進み液晶素子の正面を垂直に抜けてくる光(以下、
正面通過光という)414とについて考える。
【0015】斜め通過光415はカラーフィルタ406
を斜めに通過し、さらに電極405、配向膜404、液
晶層420、配向膜403、電極402、基板401、
光学補償フィルム411および偏光板410中を斜めに
通過してそのまま斜めに外部に出射しようとする。
【0016】ここで、この液晶素子においては、このよ
うに斜めに抜けてくる斜め通過光415を補償するため
に、このような光に対して、光学補償フィルム408,
411および液晶層420におけるリタデーション(位
相差)の合計値がほぼ0になるように光学補償フィルム
408,411および液晶層420のリタデーションの
値が設定されており、また、このようにリタデーション
が0になる時に液晶素子が黒表示となるように偏光板4
10,409の偏向軸が設定されている。このため、液
晶素子の外部に斜め通過光415が出射するのを抑制す
ることが可能となり、ほとんど光が漏れない。
【0017】一方、カラーフィルタ406による散乱に
より液晶層420の法線方向に進むようになった正面通
過光414は、カラーフィルタ406、電極405、配
向膜404、液晶層420、配向膜403、電極40
2、基板401、光学補償フィルム411および偏光板
410中を垂直に通過して液晶素子の正面を垂直に抜け
てくる。
【0018】ところで、このようなOCBモードの液晶
素子においては、液晶素子のアレイ基板407側の偏光
板409の主面から素子に垂直に入射し素子中を垂直に
通過して外部に出射する光を補償するために、このよう
な光に対して光学補償フィルム408,411および液
晶層420におけるリタデーションの合計値がほぼ0に
なるように光学補償フィルム408,411および液晶
層420のリタデーションの値が設定され、前述のよう
にその場合に黒表示となるように偏光板410,409
の偏向軸が設定されている。このため、このように素子
に垂直に入射しかつ素子中を垂直に進む光は液晶素子外
部へ出射されない。
【0019】一方、カラーフィルタ406により散乱さ
れて液晶素子を垂直に抜けてくる正面通過光414は、
液晶素子に垂直に入射し素子中を垂直に通過して外部に
出射する光(以下、垂直通過光という)と比べて、カラ
ーフィルタ406に達するまでに素子中を斜めに進んで
くる点で異なった経路をたどる。この斜めに進む経路に
おいて正面通過光414は光学補償フィルム408を通
過する。
【0020】ここで、光学補償フィルム408では、こ
のフィルム408を斜めに通過する正面通過光414に
対してと垂直に通過する垂直通過光に対してとでリタデ
ーションの値が異なっており、よって、光学補償フィル
ム408を光が斜めに通過する場合と垂直に通過する場
合とでは光のリタデーションの値に差が生じる。このた
め、垂直通過光と正面通過光414とでは、光学補償フ
ィルム408,411および液晶層420におけるリタ
デーションの合計値が光学補償フィルム408の分だけ
ずれて異なった値となり、よって、正面通過光414の
リタデーションは0からはずれる。このため、正面通過
光414を補償することができず、その結果、正面通過
光414が外部に出射するのを抑制することができずに
光漏れが発生する。それにより、液晶素子において正面
コントラストが低下する。
【0021】上記のような黒表示の際の光漏れに起因す
るコントラストの低下は、素子の正面から漏れる光を光
学補償フィルムで補償する必要がほとんどないTN液晶
モードやVA液晶モードの素子に比べて、OCB液晶モ
ードの液晶素子において特に顕著である。
【0022】本発明は、OCB液晶モード素子における
低コントラストの問題を解決するためになされたもの
で、OCB液晶モードの特徴である高速応答および広視
野角に加えて正面コントラストの向上が実現された液晶
素子を提供することを目的としている。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明に係る液晶素子
は、互いに対向する第1、第2の基板間にベンド配向可
能な液晶層が挟持され、前記第1の基板の主面にカラー
フィルタが配設され、前記第1、第2の基板の外側に第
1、第2の偏光板がそれぞれ配置され、前記第1の基板
と前記第1の偏光板との間および前記第2の基板と前記
第2の偏光板との間の少なくともいずれかに少なくとも
前記液晶層の法線方向におけるリタデーションを補償す
るための光学補償フィルムが配設された液晶素子であっ
て、前記第1の基板と前記第1の偏光板との間における
前記液晶層の法線方向のリタデーションと少なくとも1
つの前記法線方向に斜めな方向のリタデーションとの差
が、前記第2の基板と前記第2の偏光板との間における
前記法線方向のリタデーションと前記斜めな方向のリタ
デーションとの差より小さいものである(請求項1)。
【0024】かかる構成においては、液晶素子の斜めか
ら入射した光がカラーフィルタにおいて散乱されて光の
進行方向が変化し光が素子中を第1および第2の基板の
法線方向に通過して素子の正面を垂直に抜けてくるよう
になっても、この光漏れを低減することが可能となる。
このように、本発明に係る液晶素子においては、光漏れ
を低減することが可能となり、よって、正面コントラス
トの向上を実現することが可能となる。
【0025】前記光学補償フィルムが、さらに視野角特
性における前記液晶素子のリタデーションを補償するた
めのものであってもよい(請求項2)。かかる構成とす
ると、液晶素子において視野角補償することが可能とな
り、良好な視野角特性を実現することが可能となる。
【0026】前記光学補償フィルムが、前記第2の基板
と前記第2の偏光板との間にのみ配設されても良い(請
求項3)。かかる構成においては、前記第1の基板と前
記第1の偏光板との間に光学補償フィルムが配設されて
いないため、ここではリタデーションが生じない。よっ
て、前記第1の基板と前記第1の偏光板との間における
前記液晶層の法線方向のリタデーションと少なくとも1
つの前記法線方向に斜めな方向のリタデーションとの差
が、前記第2の基板と前記第2の偏光板との間における
前記法線方向のリタデーションと前記斜めな方向のリタ
デーションとの差よりも小さくなる。
【0027】前記光学補償フィルムが第1、第2の光学
補償フィルムで構成され、前記第1の光学補償フィルム
が前記第1の基板と前記第1の偏光板との間に配設さ
れ、前記第2の光学補償フィルムが前記第2の基板と前
記第2の偏光板との間に配設され、前記第1の光学補償
フィルムにおける前記法線方向のリタデーションと前記
斜めな方向のリタデーションとの差が、前記第2の光学
補償フィルムにおける前記法線方向のリタデーションと
前記斜めな方向のリタデーションとの差より小さくても
よい(請求項4)。
【0028】前記光学補償フィルムが、さらに視野角特
性における前記液晶素子のリタデーションを補償するた
めのものであり、前記第1の光学補償フィルムが視野角
特性における前記液晶素子の一部のリタデーションを補
償する部分を有し、前記第2の光学補償フィルムが、視
野角特性における前記液晶素子の残部のリタデーション
を補償する部分と、前記液晶層全体の法線方向における
リタデーションを補償する部分とを有していてもよい
(請求項5)。
【0029】前記視野角特性における前記液晶素子のリ
タデーションを補償する部分がディスコティック液晶層
で構成され、前記液晶層の法線方向におけるリタデーシ
ョンを補償する部分が2軸の位相差フィルムで構成され
てもよい(請求項6)。
【0030】かかる構成においては、2軸位相差フィル
ムの膜厚や構成材料を適宜選択することにより、このフ
ィルムにおける位相差を所望の値に設定することが可能
となる。
【0031】前記少なくとも1つの前記法線方向に斜め
な方向が、前記法線を含む任意の平面内において前記法
線に対し所定角度をなす方向であってもよい(請求項
7)。
【0032】前記第1または第2の基板のいずれかにこ
れをアクティブマトリクス基板として機能させるための
薄膜トランジスタが設けられ、前記薄膜トランジスタが
設けられた基板の側から表示用の光が入射するよう構成
されてもよい(請求項8)。
【0033】かかる構成とすると、高い正面コントラス
トが実現されたアクティブマトリクス方式の液晶素子が
得られる。この液晶素子においては、液晶素子の斜めか
ら入射した光が薄膜トランジスタにおいて散乱されて光
の進行方向が変化した場合においても、上記のカラーフ
ィルタにおいて光が散乱された場合と同様に、散乱され
た光を補償することが可能となる。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら説明する。 (実施の形態1)図1は本発明の実施の形態1に係る液
晶素子の構造を模式的に示す断面図である。
【0035】図1において、液晶素子は、所定の間隔で
対向するように配置された対向基板108とTFT基板
114との間に液晶層120が挟持され、対向基板10
8の外面には偏光板133が配置されるとともに、TF
T基板114の外面には光学補償フィルム134および
偏光板132がこの順で配置されている。つまり、光学
補償フィルムは対向基板108側のみに設けられ、TF
T基板114側には設けられていない。
【0036】対向基板108はガラス基板101を有
し、ガラス基板101の内面には、ブラックマトリック
ス102が形成されるとともに、このブラックマトリッ
クス102が形成されたガラス基板101の表面を覆う
ようにカラーフィルタ103が形成されている。このカ
ラーフィルタ103上には、オーバーコート層104、
透明電極106および配向膜107がこの順に形成され
ている。
【0037】一方、TFT基板114は、内面にスイッ
チング素子としてのTFT(図示せず)、ソース線11
5およびゲート線(図示せず)が形成されたガラス基板
110を有し、それらが形成されたガラス基板110の
表面上に絶縁層118、透明電極112および配向膜1
13がこの順に形成されている。このように、本実施の
形態の液晶素子は、スイッチング素子としてTFTを有
するアクティブマトリクス方式の素子である。
【0038】対向基板108とTFT基板114との間
に挟持された液晶層120の液晶分子は、液晶素子に低
電圧を印加した際にベンド配向を示すネマティック液晶
分子である。すなわち、本実施の形態の液晶素子はOC
B液晶モードの素子であり、液晶素子に低電圧が印加さ
れて液晶分子が比較的湾曲したベンド配向を示した状態
が白表示、また、図1のように液晶素子に高電圧が印加
されて液晶層120の中央付近の液晶分子が対向基板1
08およびTFT基板114に対して垂直に配向した状
態が黒表示となるノーマリーホワイトモードの素子であ
る。なお、黒表示の場合、液晶層120の中央付近では
ほとんどの液晶分子が対向基板108およびTFT基板
114に対して垂直方向を向くが、対向基板108およ
びTFT基板114と液晶層120との界面の液晶分子
は界面の規制力により基板108,114の主面に対し
てほぼ平行もしくは数度から30度程度傾いた状態を示
す。
【0039】光学補償フィルム134は、ガラス基板1
10側から順に、ディスコチック液晶層134aおよび
2軸位相差フィルム134bが順に積層された多層構造
を有する。2軸位相差フィルム134bは、正面方向に
おける液晶層120及びディスコチック液晶層134a
のリタデーションを相殺するように設定されている。以
下、このような正面方向におけるリタデーションの設定
を基本的なリタデーション設定と呼ぶ。また、ディスコ
チック液晶層134aのリタデーションは、視野角特性
における液晶層120全体及びディスコチック液晶層1
34aのリタデーションを補償するよう設定されてい
る。以下、このような視野角特性におけるリタデーショ
ンの設定を視野角補償用のリタデーション設定と呼ぶ。
ここで、本実施の形態ではノーマリホワイトモードであ
るので、これらの設定は黒表示となる所定の高電圧が印
加されたときの液晶層120の配向状態を基準に設定さ
れる。また、ノーマリブラックモードの場合にも、これ
らの設定は黒表示時を基準に設定されるため、電圧無印
加もしくは低電圧が印加された時の液晶層120の配向
状態を基準に設定される。このことは、以下の実施の形
態においても、特に断らないが、同様である。そして、
一対の偏光板132,133の偏光軸は、偏光板132
から入射した光の偏光板133におけるリタデーション
が丁度0である場合に、両者間における光の透過率がほ
ぼ0になるように設定されている。なお、ディスコチッ
ク液晶層134aおよび2軸位相差フィルム134bの
リタデーションは、一般に、厚さまたは構成材料を適宜
選択することにより、所望の値に設定することが可能で
ある。
【0040】次に、以上のように構成された液晶素子の
動作を説明する。
【0041】図1において、透明電極112と透明電極
106との間に黒表示電圧が印加されると、液晶層12
0は、図1に示すような中央付近の液晶分子が対向基板
108およびTFT基板114に対して垂直方向を向い
た状態になる。
【0042】この状態で、光が液晶素子にTFT基板1
14側から斜めに入射すると、その入射光141は、偏
光板132、光学補償フィルム134、ガラス基板11
0、透明電極112、配向膜113、液晶層120、配
向膜107、透明電極106、オーバーコート層104
を斜めに通過してカラーフィルタ103に達する。そし
て、カラーフィルタ103により入射光141は様々な
方向に散乱される。この様々な方向に散乱された光のう
ち、入射方向と同一の斜め方向に進む光(以下、斜め直
進光という)143と、液晶層120の法線方向(つま
りガラス基板101,110の法線方向:以下、正面方
向という)に進んで液晶素子の正面を垂直に抜けてくる
光(以下、正面散乱光という)142とに着目する。
【0043】そうすると、斜め直進光143は、カラー
フィルタ103及びガラス基板101を斜めに通過して
偏光板133から外部に出射しようとする。しかし、こ
の斜め直進光143は、液晶素子に斜めに入射しそのま
ま素子中を斜めに進行するので、その過程で、液晶層1
20及び2軸位相差フィルム134bによって生じるリ
タデーションがディスコチック液晶層134aによって
生じるリタデーションによってほぼ相殺されて、そのリ
タデーションがほぼ0になる。よって、この斜め直進光
143は偏光板133からほとんど出射されず、その光
漏れが防止される。
【0044】一方、カラーフィルタ103により正面方
向に散乱された正面散乱光142は、カラーフィルタ1
03及びガラス基板101を垂直に通過して偏光板13
3から外部に出射しようとする。この場合、正面散乱光
142は、斜め直進光143とは異なる経路をたどる
が、ガラス基板101側には光学補償フィルムが設けら
れていないため、正面散乱光142のリタデーションは
光学補償フィルム134および液晶層120のリタデー
ションの合計値で決まる。したがって、光学補償フィル
ム134および液晶層120中を同一経路で通過してき
た斜め直進光143と正面散乱光142との間にはリタ
デーションの差はなく、よって、正面散乱光142のリ
タデーションは斜め直進光143のリタデーションと同
じくほぼ0になる。このため、カラーフィルタ103に
より散乱されて進行方向が変化した正面散乱光142
も、前述の斜め直進光143と同様に補償される。した
がって、正面散乱光142は外部ほとんど出射されず、
光漏れが防止される。
【0045】このように、本実施の形態の液晶素子にお
いては、カラーフィルタ103を有する基板108側に
は光学補償フィルムを設けないので、斜めから入射して
カラーフィルタ103で正面方向に散乱された光の漏れ
を防止することができる。このため、このような液晶素
子においては、従来のOCB液晶モードの特徴である高
速応答および広視野角が実現されるだけでなく、従来に
おいては困難であった高い正面コントラストを実現する
ことが可能となる。 (実施の形態2)図2は、本発明の実施の形態2に係る
液晶素子の構造を模式的に示す断面図である。なお、図
2において、図1と同一の符号は同一または相当する部
分を示している。
【0046】本実施の形態における液晶素子では、対向
基板108側のガラス基板101と偏光板133との間
に光学補償フィルム135がさらに設けられている。こ
の光学補償フィルム135は、正面方向および液晶層1
20の法線に斜めの方向(以下、斜め方向という)にお
けるリタデーションが、光学補償フィルム134の正面
方向および斜め方向におけるリタデーションよりも小さ
くなるように設定されている。そして、この2つの補償
フィルム134,135について、実施の形態1で述べ
た基本的なリタデーション設定及び視野角補償用のリタ
デーション設定がなされている。これ以外の点は実施の
形態1の液晶素子と同様である。
【0047】次に、このように構成された液晶素子の動
作を説明する。この液晶素子では、黒表示時において、
TFT基板114側から斜めに光が入射すると、この入
射光141は、偏光板132、光学補償フィルム13
4、ガラス基板110、透明電極112、配向膜11
3、液晶層120、配向膜107、透明電極106、オ
ーバーコート層104を斜めに通過してカラーフィルタ
103に達する。そして、カラーフィルタ103により
入射光141は様々な方向に散乱される。
【0048】この散乱された光のうち、斜め直進光14
3は、カラーフィルタ103、ガラス基板101、およ
び光学補償フィルム135を斜めに通過して偏光板13
3から外部に出射しようとする。しかし、実施の形態1
で述べたように、この斜め直進光143のリタデーショ
ンは、その経路に存在する液晶層120および光学補償
フィルム134,135によって生じるリタデーション
が互いに相殺されてほぼ0となり、そのため、斜め直進
光143は偏光板133から外部にほとんど出射され
ず、光漏れが防止される。
【0049】一方、前記散乱された光のうち、正面散乱
光142は、カラーフィルタ103、ガラス基板10
1、および光学補償フィルム135を垂直に通過して、
偏光板133から外部に出射しようとする。したがっ
て、光学補償フィルム135を垂直に通過する正面散乱
光142のリタデーションは、光学補償フィルム135
を斜めに通過する斜め直進光143のリタデーションと
は異なる値となり差が生じる。しかしながら、本実施の
形態では、光学補償フィルム135の正面方向および斜
め方向におけるリタデーションが、光学補償フィルム1
34の正面方向および斜め方向におけるリタデーション
よりも小さく設定されている。そのため、従来例のよう
に、光学補償フィルム135の正面方向および斜め方向
におけるリタデーションが、光学補償フィルム134の
正面方向および斜め方向におけるリタデーションと同じ
に設定されている場合に比べて、斜め直進光143のリ
タデーションに対する正面散乱光142のリタデーショ
ンの差が小さくなり、その分、光漏れが低減される。
【0050】このように、本実施の形態の液晶素子にお
いては、カラーフィルタ103を有する対向基板108
側の光学補償フィルム135の正面方向および斜め方向
におけるリタデーションが、他方のTFT基板114側
の光学補償フィルム134の正面方向および斜め方向に
おけるリタデーションよりも小さく設定されているの
で、斜めから入射してカラーフィルタ103で正面方向
に散乱された光の漏れを、低減することができる。
【0051】次に、光学補償フィルム135の変形例を
説明する。上記構成例では、正面方向および斜め方向に
おけるリタデーションが、光学補償フィルム135の方
が光学補償フィルム134よりも小さくなるようにした
が、液晶層120の法線を含む任意の平面内において前
記法線方向から一定の角度、例えば前記法線方向から3
0度傾いた方向におけるリタデーションの平均値が光学
補償フィルム135の方が光学補償フィルム134より
も小さい場合においても上記と同様の効果が得られる。
【0052】また、正面方向におけるリタデーション
が、光学補償フィルム135の方が光学補償フィルム1
34よりも小さい場合において、斜め方向におけるリタ
デーションは光学補償フィルム135の方が光学補償フ
ィルム134よりも大きくてもよく、また、液晶層12
0の法線を含む任意の平面内において前記法線方向から
一定の所定角度傾いた方向におけるリタデーションの平
均値が光学補償フィルム135の方が光学補償フィルム
134よりも小さい場合においては、前記法線方向から
一定の角度傾いた方向以外の方向におけるリタデーショ
ンは光学補償フィルム135の方が光学補償フィルム1
34よりも大きくてもよい。これらの場合においては、
上記と同様の効果が得られる。
【0053】また、前記法線方向からの傾きが0度から
90度までの全ての範囲を含む方向であり、この全ての
方向におけるリタデーションの全ての平均値が光学補償
フィルム135の方が光学補償フィルム134よりも小
さい場合においては、より効果的に光漏れを防止して正
面コントラストを向上させることができるのでさらに好
ましい。
【0054】続いて、本実施の形態の実施例について説
明する。 [実施例1]図3は本実施の形態の実施例1による液晶
素子を模式的に示す断面図である。
【0055】図3に示すように、本実施例では、光学補
償フィルム135は、ディスコチック液晶層で構成され
る。このディスコチック液晶層135のリタデーション
は、視野角特性における液晶層120の対向基板108
側の半分のリタデーションを補償するよう設定されてい
る。また、光学補償フィルム134は、ディスコチック
液晶層134aと2軸位相差フィルム134bとで構成
されている。そして、ディスコチック液晶層134bの
リタデーションは、視野角特性における液晶層120の
TFT基板114側の半分のリタデーションを補償する
よう設定されている。また、2軸位相差フィルム134
bは、正面方向における液晶層120全体のリタデーシ
ョンを相殺するよう設定されている。
【0056】このような構成とすると、対向基板108
側の光学補償フィルム135のリタデーションがTFT
基板114側の光学補償フィルム134のリタデーショ
ンより小さくなるので、前述の通り、その分、従来例に
比べて光漏れを低減することができる。そして、実施の
形態1と較べると、視野角特性を補償するためのディス
コチック液晶層134a,135aが、液晶層120の
各々の補償対象となる部分に近い位置に配置されている
ので、その分、視野角特性が向上する。 [実施例2]図4は本実施の形態の実施例2による液晶
素子を模式的に示す断面図である。
【0057】図4に示すように、本実施例では、2つの
基板108,114のいずれの側の光学補償フィルム1
35,134も、それぞれ、ガラス基板101,110
側から順にディスコチック液晶層135a,134aお
よび2軸位相差フィルム135b,134bが積層され
た2層構造を有している。そして、2つのディスコチッ
ク液晶層134a,135aのリタデーションが、視野
角特性における液晶層120全体のリタデーションを補
償するよう設定されている。また、2つの2軸位相差フ
ィルム134b,135bが、正面方向における液晶層
120全体のリタデーションを相殺するよう設定されて
いる。そして、対向基板108側のディスコチック液晶
層135aおよび2軸位相差フィルム135bの各々の
正面方向および斜め方向におけるリタデーションが、そ
れぞれ、TFT基板114側のディスコチック液晶層1
34aおよび2軸位相差フィルム134bの各々の正面
方向および斜め方向におけるリタデーションよりも小さ
くなるように設定されている。具体的には、対向基板1
08側のディスコチック液晶層135aおよび2軸位相
差フィルム135bの各々の厚さが、それぞれ、TFT
基板114側のディスコチック液晶層134aおよび2
軸位相差フィルム134bの各々の厚さよりも薄いもの
となっている。
【0058】このような構成としても、対向基板108
側の光学補償フィルム135のリタデーションがTFT
基板114側の光学補償フィルム134のリタデーショ
ンより小さくなるので、前述の通り、その分、従来例に
比べて光漏れを低減することができる。 (実施の形態3)図5は本発明の実施の形態3に係る液
晶素子の構造を模式的に示す断面図である。図5におい
て図1と同一符号は同一又は相当する部分を示してい
る。
【0059】図5に示すように、本実施の形態の液晶素
子は、TFT基板217側にカラーフィルタ103が形
成されたカラーフィルタオンアレイ構造を有し、これに
伴って以下のように実施の形態1の液晶素子と異なる点
を有している。これ以外の点は実施の形態1の液晶素子
と同様である。
【0060】すなわち、本実施の形態の液晶素子では、
TFT基板217が、ガラス基板110の内面に、ブラ
ックマトリクス102、このブラックマトリクス102
を覆うカラーフィルタ103、TFT(図示せず)、ソ
ース線およびゲート線(図示せず)、これらを覆う絶縁
層118、透明電極112、並びに配向膜113が順に
積層されて構成されている。また、対向基板216は、
ガラス基板101の内面に、透明電極102および配向
膜107がこの順に積層されて構成されている。そし
て、対向基板216側に、実施の形態1の光学補償フィ
ルム134に相当する光学補償フィルタ135が配置さ
れ、TFT基板217側には光学補償フィルタは配置さ
れていない。つまり、光学補償フィルタ135につい
て、実施の形態1で述べた基本的なリタデーション設定
及び視野角補償用のリタデーション設定がなされてい
る。
【0061】次に、以上のように構成された液晶素子の
動作を説明する。黒表示状態において、液晶素子にTF
T基板114側から斜めに光が入射すると、その入射光
141は、偏光板132およびガラス基板110を斜め
に通過してカラーフィルタ103に達し、そこで、カラ
ーフィルタ103によって様々な方向に散乱される。
【0062】この散乱された光のうち、斜め直進光14
3は、カラーフィルタ103、透明電極112、配向膜
113、液晶層120、配向膜107、透明電極10
6、ガラス基板101および光学補償フィルム135を
斜めに通過して、偏光板133から外部に出射しようと
する。しかし、実施の形態1で述べたように、この斜め
直進光143は、そのリタデーションがほぼ0であるの
で、偏光板133から外部にはほとんど出射されず、光
漏れが防止される。
【0063】一方、前記散乱された光のうち、正面散乱
光142は、カラーフィルタ103、透明電極112、
配向膜113、液晶層120、配向膜107、透明電極
106、ガラス基板101および光学補償フィルム13
5を垂直に通過して、偏光板133から外部に出射しよ
うとする。ここで、このような正面散乱光142は、素
子に斜めに入射してからカラーフィルタ103に達する
まで素子中を斜めに通過するため、素子に垂直に入射し
そのまま素子中を垂直に通過する光、すなわち基本的な
リタデーション設定がなされた光(以下、垂直通過光と
いう)とは異なった経路をたどる。しかしながら、本実
施の形態ではTFT基板217側に光学補償フィルムフ
ィルムが設けられていないため、カラーフィルタ103
に達するまでに入射光141が素子中を斜めに進む経路
においてはリタデーションを生じない。したがって、正
面散乱光142におけるリタデーションは、前述の垂直
通過光のリタデーションと等しく、すなわち、前述のよ
うにほぼ0となる。つまり、正面散乱光142は、垂直
通過光と同様に補償され、偏光板133から外部には出
射されず、光漏れが防止される。
【0064】このように、本実施の形態の液晶素子にお
いては、カラーフィルタ103を有するTFT基板21
7側には光学補償フィルムを設けないので、カラーフィ
ルタオンアレイ構造の液晶素子において、斜めから入射
してカラーフィルタ103で正面方向に散乱された光の
漏れを防止することができる。(実施の形態4)図6は
本発明の実施の形態4に係る液晶素子の構造を模式的に
示す断面図である。なお、図6において、図1と同一の
符号は同一または相当する部分を示している。
【0065】本実施の形態における液晶素子では、TF
T基板217側のガラス基板110と偏光板132との
間に光学補償フィルム134がさらに設けられている。
この光学補償フィルム134は、斜め方向におけるリタ
デーションが、光学補償フィルム135の正面方向およ
び斜め方向におけるリタデーションよりも小さくなるよ
うに設定されている。そして、この2つの補償フィルム
134,135について、実施の形態1で述べた基本的
なリタデーション設定及び視野角補償用のリタデーショ
ン設定がなされている。これ以外の点は実施の形態3の
液晶素子と同様である。
【0066】次に、このように構成された液晶素子の動
作を説明する。この液晶素子では、黒表示時において、
TFT基板217側から斜めに光が入射すると、この入
射光141は、偏光板132、光学補償フィルム134
およびガラス基板110を斜めに通過してカラーフィル
タ103に達する。そして、カラーフィルタ103によ
り入射光141は様々な方向に散乱される。
【0067】この散乱された光のうち、斜め直進光14
3は、カラーフィルタ103、透明電極112、配向膜
113、液晶層120、配向膜107、透明電極10
6、ガラス基板101、および光学補償フィルム135
を斜めに通過して偏光板133から外部に出射しようと
する。しかし、この斜め直進光143のリタデーション
は、その経路に存在する液晶層120および光学補償フ
ィルム134,135によって生じるリタデーションが
互いに相殺されてほぼ0となり、そのため、斜め直進光
143は偏光板133から外部にほとんど出射されず、
光漏れが防止される。
【0068】一方、前記散乱された光のうち、正面散乱
光142は、カラーフィルタ103、透明電極112、
配向膜113、液晶層120、配向膜107、透明電極
106、ガラス基板101および光学補償フィルム13
5を垂直に通過して、偏光板133から外部に出射しよ
うとする。したがって、光学補償フィルム134を斜め
に通過する正面散乱光142は、前述の垂直通過光とは
リタデーションが異なる値となり差が生じる。しかしな
がら、本実施の形態では、光学補償フィルム134の正
面方向および斜め方向におけるリタデーションが、光学
補償フィルム135の正面方向および斜め方向における
リタデーションよりも小さく設定されている。そのた
め、従来例のように、光学補償フィルム134の正面方
向および斜め方向におけるリタデーションが、光学補償
フィルム135の正面方向および斜め方向におけるリタ
デーションと同じに設定されている場合に比べて、垂直
通過光のリタデーションに対する正面散乱光142のリ
タデーションの差が小さくなり、その分、光漏れが低減
される。
【0069】このように、本実施の形態の液晶素子にお
いては、カラーフィルタ103を有するTFT基板21
7側の光学補償フィルム134の正面方向および斜め方
向におけるリタデーションが、他方の対向基板216側
の光学補償フィルム134の正面方向および斜め方向に
おけるリタデーションよりも小さく設定されているの
で、斜めから入射してカラーフィルタ103で正面方向
に散乱された光の漏れを、低減することができる。
【0070】次に、光学補償フィルム134の変形例を
説明する。上記構成例では、正面方向および斜め方向に
おけるリタデーションが、光学補償フィルム134の方
が光学補償フィルム135よりも小さくなるようにした
が、液晶層120の法線を含む任意の平面内において前
記法線方向から一定の角度、例えば前記法線方向から3
0度傾いた方向におけるリタデーションの平均値が光学
補償フィルム134の方が光学補償フィルム135より
も小さい場合においても上記と同様の効果が得られる。
【0071】また、正面方向におけるリタデーション
が、光学補償フィルム134の方が光学補償フィルム1
35よりも小さい場合において、斜め方向におけるリタ
デーションは光学補償フィルム134の方が光学補償フ
ィルム135よりも大きくてもよく、また、液晶層12
0の法線を含む任意の平面内において前記法線方向から
一定の所定角度傾いた方向におけるリタデーションの平
均値が光学補償フィルム134の方が光学補償フィルム
135よりも小さい場合においては、前記法線方向から
一定の角度傾いた方向以外の方向におけるリタデーショ
ンは光学補償フィルム134の方が光学補償フィルム1
35よりも大きくてもよい。これらの場合においては、
上記と同様の効果が得られる。
【0072】また、前記法線方向からの傾きが0度から
90度までの全ての範囲を含む方向であり、この全ての
方向におけるリタデーションの全ての平均値が光学補償
フィルム134の方が光学補償フィルム135よりも小
さい場合においては、より効果的に光漏れを防止して正
面コントラストを向上させることができるのでさらに好
ましい。
【0073】続いて、本実施の形態の実施例について説
明する。 [実施例1]図7は本実施の形態の実施例1による液晶
素子を模式的に示す断面図である。
【0074】図7に示すように、本実施例では、光学補
償フィルム134は、ディスコチック液晶層で構成され
る。このディスコチック液晶層134のリタデーション
は、視野角特性における液晶層120の対向基板216
側の半分のリタデーションを補償するよう設定されてい
る。また、光学補償フィルム135は、ディスコチック
液晶層135aと2軸位相差フィルム135bとで構成
されている。そして、ディスコチック液晶層135aの
リタデーションは、視野角特性における液晶層120の
TFT基板217側の半分のリタデーションを補償する
よう設定されている。また、2軸位相差フィルム135
bは、正面方向における液晶層120全体のリタデーシ
ョンを相殺するよう設定されている。
【0075】このような構成とすると、対向基板216
側の光学補償フィルム134のリタデーションがTFT
基板217側の光学補償フィルム135のリタデーショ
ンより小さくなるので、前述の通り、その分、従来例に
比べて光漏れを低減することができる。そして、実施の
形態3と較べると、視野角特性を補償するためのディス
コチック液晶層134a,135aが、液晶層120の
各々の補償対象となる部分に近い位置に配置されている
ので、その分、視野角特性が向上する。 [実施例2]図8は本実施の形態の実施例2による液晶
素子を模式的に示す断面図である。
【0076】図8に示すように、本実施例では、2つの
基板216,217のいずれの側の光学補償フィルム1
35,134も、それぞれ、ガラス基板101,110
側から順にディスコチック液晶層135a,134aお
よび2軸位相差フィルム135b,134bが積層され
た2層構造を有している。そして、2つのディスコチッ
ク液晶層134a,135aのリタデーションが、視野
角特性における液晶層120全体のリタデーションを補
償するよう設定されている。また、2つの2軸位相差フ
ィルム134b,135bが、正面方向における液晶層
120全体のリタデーションを相殺するよう設定されて
いる。そして、TFT基板217側のディスコチック液
晶層134aおよび2軸位相差フィルム134bの各々
の正面方向および斜め方向におけるリタデーションが、
それぞれ、対向基板216側のディスコチック液晶層1
35aおよび2軸位相差フィルム135bの各々の正面
方向および斜め方向におけるリタデーションよりも小さ
くなるように設定されている。具体的には、TFT基板
217側のディスコチック液晶層134aおよび2軸位
相差フィルム134bの各々の厚さが、それぞれ、対向
基板216側のディスコチック液晶層135aおよび2
軸位相差フィルム135bの各々の厚さよりも薄いもの
となっている。
【0077】このような構成としても、TFT基板21
7側の光学補償フィルム134のリタデーションが対向
基板216側の光学補償フィルム135のリタデーショ
ンより小さくなるので、前述の通り、その分、従来例に
比べて光漏れを低減することができる。
【0078】上記の実施の形態1〜4においては、液晶
素子がTFT基板を備えたアクティブマトリクス方式で
ある場合について説明したが、本発明をパッシブマトリ
クス方式の液晶素子に適用することも可能である。な
お、本発明をアクティブマトリクス方式の液晶素子に適
用すると、液晶素子に斜めに入射した光がTFTにより
散乱されて光の進行方向が変化した場合においても上記
と同様に光を補償することが可能である。
【0079】また、上記の実施の形態1〜4において
は、液晶素子がベンド配向したネマティック液晶から構
成されるOCB液晶モードの素子である場合について説
明したが、本発明に係る液晶素子はOCB液晶モードの
素子に限定されるものではなく、ベンド配向したネマテ
ィック液晶から構成されるOCB液晶モード以外の素子
であってもよい。
【0080】
【発明の効果】本発明は、以上に説明したような形態で
実施され、OCB液晶モードの特徴である高速応答およ
び広視野角に加えて正面コントラストの向上が実現され
た液晶素子を提供することが可能であるという効果を奏
する。このような液晶素子が実現されることにより、例
えば、高品位の液晶モニター、液晶テレビ、携帯用表示
素子、車搭載用表示素子、高信頼性のスイッチング素子
を実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る液晶素子の黒
表示時における模式的な断面図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態に係る液晶素子の黒
表示時における模式的な断面図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態の実施例1に係る液
晶素子の黒表示時における模式的な断面図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態の実施例2に係る液
晶素子の黒表示時における模式的な断面図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態に係る液晶素子の黒
表示時における模式的な断面図である。
【図6】本発明の第4の実施の形態に係る液晶素子の黒
表示時における模式的な断面図である。
【図7】本発明の第4の実施の形態の実施例1に係る液
晶素子の黒表示時における模式的な断面図である。
【図8】本発明の第4の実施の形態の実施例2に係る液
晶素子の黒表示時における模式的な断面図である。
【図9】OCB液晶モードの液晶素子を説明するための
模式的な素子の断面図である。
【図10】図9の液晶素子における正面コントラストの
低下の発生を説明するための模式的な素子の断面図であ
る。
【符号の説明】
101,110,201,207 ガラス基板 102 ブラックマトリックス 103,206 カラーフィルタ 104 オーバーコート層 106,112,202,205 透明電極 107,113,203,204 配向膜 108 対向基板 114 TFT基板 120,220 液晶層 132,133,209,210 偏光板 134,135,208,211 光学補償フィルム 134a,135a,208a,211a ディスコチ
ック液晶層 134b,135b,208b,211b 2軸位相差
フィルム 141,142,143,213,214,215 光 212 ソース電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石原 將市 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 小川 慎司 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 2H091 FA02X FA02Z FA08X FA08Z FA11X FA11Z FD10 GA13 HA06 HA09 KA02 LA17 LA19

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに対向する第1、第2の基板間にベ
    ンド配向可能な液晶層が挟持され、前記第1の基板の主
    面にカラーフィルタが配設され、前記第1、第2の基板
    の外側に第1、第2の偏光板がそれぞれ配置され、前記
    第1の基板と前記第1の偏光板との間および前記第2の
    基板と前記第2の偏光板との間の少なくともいずれかに
    少なくとも前記液晶層の法線方向におけるリタデーショ
    ンを補償するための光学補償フィルムが配設された液晶
    素子において、 前記第1の基板と前記第1の偏光板との間における前記
    液晶層の法線方向のリタデーションと少なくとも1つの
    前記法線方向に斜めな方向のリタデーションとの差が、
    前記第2の基板と前記第2の偏光板との間における前記
    法線方向のリタデーションと前記斜めな方向のリタデー
    ションとの差より小さい液晶素子。
  2. 【請求項2】 前記光学補償フィルムが、さらに視野角
    特性における前記液晶素子のリタデーションを補償する
    ためのものである請求項1記載の液晶素子。
  3. 【請求項3】 前記光学補償フィルムが、前記第2の基
    板と前記第2の偏光板との間にのみ配設された請求項1
    記載の液晶素子。
  4. 【請求項4】 前記光学補償フィルムが第1、第2の光
    学補償フィルムで構成され、前記第1の光学補償フィル
    ムが前記第1の基板と前記第1の偏光板との間に配設さ
    れ、前記第2の光学補償フィルムが前記第2の基板と前
    記第2の偏光板との間に配設され、 前記第1の光学補償フィルムにおける前記法線方向のリ
    タデーションと前記斜めな方向のリタデーションとの差
    が、前記第2の光学補償フィルムにおける前記法線方向
    のリタデーションと前記斜めな方向のリタデーションと
    の差より小さい請求項1記載の液晶素子。
  5. 【請求項5】 前記光学補償フィルムが、さらに視野角
    特性における前記液晶素子のリタデーションを補償する
    ためのものであり、 前記第1の光学補償フィルムが視野角特性における前記
    液晶素子の一部のリタデーションを補償する部分を有
    し、 前記第2の光学補償フィルムが、視野角特性における前
    記液晶素子の残部のリタデーションを補償する部分と、
    前記液晶層全体の法線方向におけるリタデーションを補
    償する部分とを有するものである請求項4記載の液晶素
    子。
  6. 【請求項6】 前記視野角特性における前記液晶素子の
    リタデーションを補償する部分がディスコティック液晶
    層および2軸の位相差フィルムで構成される請求項2記
    載の液晶素子。
  7. 【請求項7】 前記少なくとも1つの前記法線方向に斜
    めな方向が、前記法線を含む任意の平面内において前記
    法線に対し所定角度をなす方向である請求項1記載の液
    晶素子。
  8. 【請求項8】 前記第1または第2の基板のいずれかに
    これをアクティブマトリクス基板として機能させるため
    の薄膜トランジスタが設けられ、前記薄膜トランジスタ
    が設けられた基板の側から表示用の光が入射するよう構
    成された請求項1記載の液晶素子。
JP2001353002A 2001-11-19 2001-11-19 液晶素子 Expired - Fee Related JP4015840B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001353002A JP4015840B2 (ja) 2001-11-19 2001-11-19 液晶素子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001353002A JP4015840B2 (ja) 2001-11-19 2001-11-19 液晶素子

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003156743A true JP2003156743A (ja) 2003-05-30
JP4015840B2 JP4015840B2 (ja) 2007-11-28

Family

ID=19165101

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001353002A Expired - Fee Related JP4015840B2 (ja) 2001-11-19 2001-11-19 液晶素子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4015840B2 (ja)

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006133626A (ja) * 2004-11-09 2006-05-25 Nitto Denko Corp 液晶表示装置
JP2007102161A (ja) * 2005-09-30 2007-04-19 Samsung Sdi Co Ltd 液晶表示装置
CN100409081C (zh) * 2003-07-24 2008-08-06 友达光电股份有限公司 有源元件阵列结构
WO2009004869A1 (ja) 2007-07-03 2009-01-08 Sharp Kabushiki Kaisha 液晶表示装置
US20090153784A1 (en) * 2005-11-15 2009-06-18 Nitto Denko Corporation Liquid crystal display apparatus
JP2010156960A (ja) * 2008-12-03 2010-07-15 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 液晶表示装置
JP2011085885A (ja) * 2009-09-18 2011-04-28 Fujifilm Corp Va液晶表示装置
WO2011065586A1 (en) * 2009-11-30 2011-06-03 Fujifilm Corporation Liquid-crystal display device
JP2011128389A (ja) * 2009-12-18 2011-06-30 Fujifilm Corp 液晶表示装置
JP2011185965A (ja) * 2010-03-04 2011-09-22 Fujifilm Corp Va型液晶表示装置
JP2013167728A (ja) * 2012-02-15 2013-08-29 Japan Display Central Co Ltd 液晶表示装置
US8681295B2 (en) 2009-11-30 2014-03-25 Fujifilm Corporation VA-mode liquid-crystal display device
US8976325B2 (en) 2009-11-30 2015-03-10 Fujifilm Corporation VA-mode liquid-crystal display device

Cited By (24)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100409081C (zh) * 2003-07-24 2008-08-06 友达光电股份有限公司 有源元件阵列结构
US8125596B2 (en) 2004-11-09 2012-02-28 Nitto Denko Corporation Liquid crystal display apparatus
JP2006133626A (ja) * 2004-11-09 2006-05-25 Nitto Denko Corp 液晶表示装置
JP4640929B2 (ja) * 2004-11-09 2011-03-02 日東電工株式会社 液晶表示装置
JP2007102161A (ja) * 2005-09-30 2007-04-19 Samsung Sdi Co Ltd 液晶表示装置
US20090153784A1 (en) * 2005-11-15 2009-06-18 Nitto Denko Corporation Liquid crystal display apparatus
US9465253B2 (en) 2005-11-15 2016-10-11 Nitto Denko Corporation Liquid crystal display apparatus having excellent viewing angle compensation
US8654303B2 (en) 2007-07-03 2014-02-18 Sharp Kabushiki Kaisha Liquid crystal display device
WO2009004869A1 (ja) 2007-07-03 2009-01-08 Sharp Kabushiki Kaisha 液晶表示装置
JP2010156960A (ja) * 2008-12-03 2010-07-15 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 液晶表示装置
US10838264B2 (en) 2008-12-03 2020-11-17 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Liquid crystal display device
US10095071B2 (en) 2008-12-03 2018-10-09 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Liquid crystal display device including transistor which includes oxide semiconductor
US11175542B2 (en) 2008-12-03 2021-11-16 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Liquid crystal display device
US9348189B2 (en) 2008-12-03 2016-05-24 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Liquid crystal display device
JP2011085885A (ja) * 2009-09-18 2011-04-28 Fujifilm Corp Va液晶表示装置
US8681295B2 (en) 2009-11-30 2014-03-25 Fujifilm Corporation VA-mode liquid-crystal display device
US8976325B2 (en) 2009-11-30 2015-03-10 Fujifilm Corporation VA-mode liquid-crystal display device
US9103988B2 (en) 2009-11-30 2015-08-11 Fujifilm Corporation Liquid-crystal display device
KR101617913B1 (ko) 2009-11-30 2016-05-18 후지필름 가부시키가이샤 액정 표시 장치
JP2011133846A (ja) * 2009-11-30 2011-07-07 Fujifilm Corp 液晶表示装置
WO2011065586A1 (en) * 2009-11-30 2011-06-03 Fujifilm Corporation Liquid-crystal display device
JP2011128389A (ja) * 2009-12-18 2011-06-30 Fujifilm Corp 液晶表示装置
JP2011185965A (ja) * 2010-03-04 2011-09-22 Fujifilm Corp Va型液晶表示装置
JP2013167728A (ja) * 2012-02-15 2013-08-29 Japan Display Central Co Ltd 液晶表示装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP4015840B2 (ja) 2007-11-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100359352B1 (ko) 액정 표시 장치 및 그 제조 방법
US7948582B2 (en) Liquid crystal display device, in which a wide viewing angle mode and a narrow viewing mode can be easily selected, and driving method thereof
US20070200988A1 (en) Liquid crystal display including compensation film
US7639328B2 (en) Viewing angle controllable liquid crystal display device
WO2019178911A1 (zh) 液晶显示装置及其显示控制方法
JP2002072219A (ja) 液晶表示装置
JP4015840B2 (ja) 液晶素子
WO2019103012A1 (ja) 表示装置
JPH11153802A (ja) アクティブマトリクス液晶表示装置
JP2856188B2 (ja) アクティブマトリクス液晶表示パネル
TWI391727B (zh) 液晶顯示器
US20040070716A1 (en) Vertical alignment mode liquid crystal display device
JP4314186B2 (ja) 半透過型液晶表示装置
JP2006292787A (ja) 液晶表示パネル及び液晶表示装置
KR20120119446A (ko) 횡전계방식 액정표시장치
JP2001343653A (ja) 液晶表示装置
JP3070181B2 (ja) 液晶表示装置
JP4686164B2 (ja) 液晶表示装置
KR101948827B1 (ko) 투명 액정표시장치
JP2000258769A (ja) 液晶表示装置
US20040095534A1 (en) [structure of liquid crystal display]
JP2008165043A (ja) 液晶表示素子
JP2008225032A (ja) 液晶装置、液晶装置の製造方法、電子機器
JP3237216B2 (ja) 液晶表示装置
JP3006155B2 (ja) 液晶表示装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20040511

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041111

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20061109

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070130

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070313

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070514

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070911

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070914

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100921

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100921

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees