JP2003156669A - インテグレータ光学ユニット - Google Patents

インテグレータ光学ユニット

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JP2003156669A
JP2003156669A JP2001354612A JP2001354612A JP2003156669A JP 2003156669 A JP2003156669 A JP 2003156669A JP 2001354612 A JP2001354612 A JP 2001354612A JP 2001354612 A JP2001354612 A JP 2001354612A JP 2003156669 A JP2003156669 A JP 2003156669A
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JP
Japan
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integrator rod
face
optical unit
light
integrator
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JP2001354612A
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English (en)
Inventor
Tsutomu Yoshikawa
努 吉川
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Minolta Co Ltd
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Minolta Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インテグレータロッドの出射端面への異物の
付着を確実に防止し、しかも、光量損失、色収差および
出射端面の損傷を伴わない光学ユニットを提供する。 【解決手段】 インテグレータロッドの出射端面の周囲
に密閉空間を形成する機構を備えて、インテグレータロ
ッドの出射端面の全体が密閉空間内に位置するようにす
る。密閉空間を形成する機構の一部として、縁がインテ
グレータロッドの側面に密接し、表面が鏡筒の内面のイ
ンテグレータロッドと交差する向きの部分に密接し、表
面が互いに密接する複数の板状部材を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光束の強度分布を
均一化するインテグレータロッドを含む光学ユニットに
関し、より詳しくは、インテグレータロッドの出射端面
の保護に関する。
【0002】
【従来の技術】光源からの光を空間変調素子で変調し、
変調後の光を投射することにより画像をスクリーン上に
表示する投射型の画像表示装置がある。明るさにむらの
ない画像を表示するためには、空間変調素子に強度が均
一な光束を導く必要があるが、多くの場合、光源が発す
る光束には中央部と周辺部とで大きな強度差が存在す
る。このため、光源からの光束の強度分布を変換して均
一な強度分布とする光インテグレータが用いられる。
【0003】光インテグレータにはいくつかの種類があ
るが、インテグレータロッドと呼ばれるものが最も簡素
な構成であり、多用されている。インテグレータロッド
は、透明なガラスで作製された多角柱状の素子であり、
一方の端面から入射した光束を側面で反射しながら他方
の端面に導いて出射させる。側面での光の反射にはガラ
スと空気の屈折率の差による全反射を利用するのが一般
的である。
【0004】光源からの光は収束光束として入射端面に
導かれ、インテグレータロッドの内部に入った後、入射
角に応じた回数だけ側面で反射される。このため、イン
テグレータロッド内を進行する間に入射前の光束の中央
部の光と周辺部の光が混じり合い、出射端面上において
光は均一な強度分布となる。この光は入射前の収束光束
と同じ角度の発散光束として出射端面から出射する。イ
ンテグレータロッドから出射した光束は、コンデンサレ
ンズによって収束光束とされ、出射端面に対して共役な
位置に配置された空間変調素子上に結像する。したがっ
て、空間変調素子上においても光の強度分布は均一にな
る。
【0005】インテグレータロッドは保護のために中空
の鏡筒に収容されて光学ユニットとされるが、一般に、
入射端面と出射端面は外部に露出した状態とされる。こ
のため、使用中に入射端面や出射端面に埃等の異物が付
着することがある。入射端面に付着した異物は光束の一
部を遮ることになるが、光束の強度分布はその後に均一
化されるため、表示する画像に異物の影響が現れること
はない。ところが、出射端面と変調光学素子は共役な位
置関係にあるから、出射端面に付着した異物は変調光学
素子上に明瞭な影を形成し、表示する画像上にも明瞭な
影となって現れる。しかも、スクリーンに投射された画
像は拡大されているから、異物による影も拡大され、小
さな異物も目立ちやすい。
【0006】この不都合を解消するために、インテグレ
ータロッドの出射端面を密閉空間内に位置させることも
行われている。この構成を図9に示す。インテグレータ
ロッド51を収容する鏡筒53にはコンデンサレンズ5
4も保持されており、鏡筒53の内面には段差が設けら
れている。この段差の部分には、インテグレータロッド
51の出射端面52よりも小さな窓を有する板状のマス
ク部材55が取り付けられており、インテグレータロッ
ド51は、出射端面52の縁部がマスク部材55の窓の
周囲に当接するように、マスク部材55に押し当てられ
ている。このような機構によって、インテグレータロッ
ド51の出射端面52の前方に密閉空間Bが形成されて
いる。
【0007】この構成では、出射端面52への異物の付
着は完全に防止される。コンデンサレンズ54の表面に
異物が付着することはあるが、出射端面52から出射す
る光束は発散光束であって出射端面52から離れるほど
断面が大きくなるから、コンデンサレンズ54に付着し
た異物によって遮られる光は、同じ大きさの異物が出射
端面52自体に付着した場合に比べて、遙かに少ない。
しかも、コンデンサレンズ54の表面は変調光学素子に
対して共役な位置にないから、変調光学素子上での異物
の影はぼやける。したがって、スクリーンに表示される
画像の質の低下が大きく軽減される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、図9に示し
た従来の光学ユニットでは、密閉空間Bを形成するため
にインテグレータロッド51の出射端面52自体を利用
しており、出射端面52の縁部はマスク部材55に当接
する。図9の構成におけるインテグレータロッド51の
出射端面52を図10に示す。図10において斜線を付
した部分が、マスク部材55に当接する縁部である。イ
ンテグレータロッド51内を進む光は出射端面52全体
に達するが、縁部に達した光はマスク部材55によって
遮られることになって、光量損失が生じる。しかも、光
は出射端面52上では均一な強度分布になっているか
ら、失われる光の割合は出射端面52全体に対するマス
ク部材55に当接している縁部の面積比となり、光量損
失は大きい。
【0009】また、マスク部材55にはいくらかの厚さ
があるため、縁部の近傍を通って出射する光に、マスク
部材55の端面での反射や、マスク部材55の厚さに応
じた回折が生じる。このため、表示する映像の縁部に色
収差が生じ易い。
【0010】さらに、出射端面52の縁部にはマスク部
材55に押し当てる力が加わっており、この力の大きさ
が温度変動によるインテグレータロッド51の膨張収縮
によって変動する。このため、使用中に出射端面52の
縁部付近にひび割れや欠けが発生することがある。ひび
割れや欠けがマスク部材55に当接する縁部内にとどま
っているときは問題はないが、縁部を超えて中央部に達
すると、出射する光に影響して、その形状に応じた影が
変調光学素子上に現れることになる。
【0011】本発明はこのような問題点に鑑みてなされ
たもので、インテグレータロッドの出射端面への異物の
付着を確実に防止し、しかも、光量損失、色収差、出射
端面の損傷等の不都合を伴わない光学ユニットを提供す
ることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では、インテグレータロッドとインテグレー
タロッドを収容する鏡筒より成る光学ユニットは、イン
テグレータロッドの出射端面の周囲に密閉された空間を
形成する機構を備え、インテグレータロッドの出射端面
の全体が密閉された空間内に位置するものとする。
【0013】この光学ユニットでは、インテグレータロ
ッドの出射端面は、その一部分だけでなく、全体が密閉
空間内に位置するため、出射端面のどの部位にも異物が
付着することがなく、力が加わることもない。また、出
射端面のあらゆる部位から光が出射し、出射直後の光に
反射や回折が生じることもない。
【0014】ここで、密閉された空間を形成する機構
が、インテグレータロッドの出射端面のあらゆる部位か
らの光を透過させるようにすることもできる。
【0015】上記の光学ユニットは、鏡筒が、その内面
の一部に、インテグレータロッドを取り囲みインテグレ
ータロッドと交差する向きの部分を含み、密閉された空
間を形成する機構が、その一部として、縁の一部がイン
テグレータロッドの側面に密接し、表面の一部が鏡筒の
内面のインテグレータロッドと交差する向きの部分に密
接し、かつ表面の一部が互いに密接する複数の板状部材
を含む構成とすることができる。
【0016】この構成では、複数の板状部材によって、
鏡筒の内部がインテグレータロッドの出射端面側と入射
端面側とに仕切られる。各板状部材とインテグレータロ
ッドの間は、板状部材のインテグレータロッド側の縁が
インテグレータロッドの側面に密接することにより密閉
される。板状部材と板状部材の間は、それらの表面が互
いに密接することで密閉される。また、板状部材と鏡筒
との間は、板状部材の表面が鏡筒の内面のうちインテグ
レータロッドと交差する向きの部分に密接することによ
り密閉される。したがって、各板状部材の鏡筒側の縁が
鏡筒の内面のうちインテグレータロッドの側面に沿う部
分に接する必要はない。このため、インテグレータロッ
ドや鏡筒の大きさにバラツキがあっても、確実にかつ容
易に密閉空間を形成することが可能である。
【0017】密閉された空間を形成する機構が、その一
部として、インテグレータロッドの出射端面からの光に
所定の作用を施す光学素子を含むようにしてもよい。
【0018】インテグレータロッドから出射する光は発
散光束であるが、密閉空間を形成する機構が光学素子を
含むようにすると、その光学素子は、出射端面からあま
り離れていない位置に存在することになり、光学ユニッ
トと別に配置する場合に比べて小型で済む。この光学素
子を正のパワーを有するレンズとすると、小径の光束を
提供することができて、この光学ユニットと組み合わせ
る光学系も小型化する。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の光学ユニットの一
実施形態について図面を参照しながら説明する。本実施
形態の光学ユニット1の全体構成を図1〜図4に示す。
図1は光学ユニット1の外観を示す斜視図、図2は内部
を示す破断斜視図、図3は光軸を含む断面図、図4は構
成要素を分離して示す分解斜視図である。
【0020】光学ユニット1は、インテグレータロッド
10およびインテグレータロッド10を収容する鏡筒2
0より成る。インテグレータロッド10は、高屈折率の
ガラスで作製されており、細長い四角柱の形状を有す
る。光を入射させる入射端面11および光を出射させる
出射端面12は長方形であり、その縦横比は、照明対象
範囲の縦横比に略等しく設定され、例えば、アスペクト
比が4:3の空間変調素子の照明に光学ユニット1を用
いるときは略4:3である。なお、光学ユニット1の前
後について、以下、インテグレータロッド10の入射端
面11側を後、出射端面12側を前という。
【0021】鏡筒20は、円筒状で最も外部に位置する
外筒21、外筒21に挿入された内筒22、およびイン
テグレータロッドを保持し内筒22に挿入された保持部
23より成る。外筒21の内面の前寄りの部位には段差
が設けられており、外筒21の内径はこの段差を介して
前側で小さく後側で大きくなっている。内筒22の外面
にはリブ22a、22bが設けられており、内筒22
は、前端のリブ22aが外筒21の段差の壁面に当接
し、リブ22aの周面と後方のリブ22bの周面が外筒
21の内面に接することで、外筒21に取り付けられ、
位置を固定されている。
【0022】保持部23は、インテグレータロッド10
に沿う棒状の幹部23aと、幹部23aに固定され、イ
ンテグレータロッド10を取り囲む環状の支持部23
b、23cと、幹部23aに固定され、弾性によってイ
ンテグレータロッド10の側面13に当接してインテグ
レータロッド10を保持する板状の当接部23dより成
る。内筒22の前端付近の内面にも段差が設けられてお
り、保持部23は、支持部23bが内筒22の段差の壁
面に当接し、支持部23bと支持部23cの周面が内筒
22の内面に接することで、内筒22に取り付けられ、
位置を固定されている。
【0023】光学ユニット1は、インテグレータロッド
10を保持部23によって保持し、その保持部23を内
筒22に取り付け、さらにその内筒22を外筒に取り付
けることによって組み立てる。組み立てられた状態で
は、インテグレータロッド10の入射端面11側の端部
は、外筒21および内筒22の後端から突出する。この
突出した部分、特に入射端面11の周辺部を保護するた
めに、幹部23aの後端には、入射端面11よりもやや
大きい窓を有する板状の保護部23eが取り付けられて
いる。
【0024】光学ユニット1は、インテグレータロッド
10から出射する発散光束を収束させるコンデンサレン
ズ30も含む構成であり、レンズ30は、外筒21の前
端付近に固定されている。レンズ30の外筒21への取
り付けは、外筒21に内筒22を取り付ける前に行って
おく。なお、諸収差を抑えるために、コンデンサレンズ
30としては非球面レンズを用いている。
【0025】焦点距離、口径等のレンズ30の特性や、
インテグレータロッド10の出射端面12からレンズ3
0まで距離は、光学ユニット1を使用する装置の光学系
の設定、例えば照明対象面までの距離に応じて定める必
要があり、インテグレータロッド10とレンズ30の組
み合わせを変え得るようにしておくのが望ましい。光学
ユニット1で鏡筒20の筒部を外筒21と内筒22から
成る構成としているのはこのためである。外筒21を替
えるだけで、種々のレンズ30を使用することが可能に
なり、また、インテグレータロッド10の出射端面12
からレンズ30までの距離を異なる値に設定することが
できる。ただし、必ずしもこのように外筒21と内筒2
2に分ける必要はなく、単一の鏡筒としても構わない。
【0026】光学ユニット1では、インテグレータロッ
ド10の出射端面12の周囲に密閉された空間Aを形成
して、出射端面12の全体を密閉空間A内に位置させ
る。この機構について説明する。レンズ30の周面は外
筒21の内面に密接している。また、内筒22の前端面
と外筒21の段差の壁面、および保持部23の前端面の
縁部と内筒22の段差の壁面も密接している。したがっ
て、隙間が生じ得るのは、インテグレータロッド10と
保持部23の間だけである。
【0027】このインテグレータロッド10と保持部2
3の間を密閉するために、光学ユニット1では、薄い板
状の2枚の部材41、42を用いる。これらの密閉部材
41、42は、内筒22を外筒21に取り付ける前に、
内筒22の前方から取り付けられる。板状部材41、4
2の配置を図5〜図8に模式的に示す。
【0028】図5は、密閉部材41、42を取り付ける
前の保持部23、内筒22およびインテグレータロッド
10の正面図であり、インテグレータロッド10に対す
る密閉部材41、42の向きも示している。図6および
図7はそれぞれ、密閉部材41、42を取り付けた状態
の正面図および断面図であり、図8は内筒22を外筒2
1に取り付けた状態の断面図である。なお、これらの図
において、鏡筒20の一部である保持部23を内筒22
と一体の部材として表しており、符号23bは前述の支
持部を指す。
【0029】密閉部材41、42はいずれも、円盤から
一部を切除した形状であり、円弧状の縁と、互いに直交
する2つの直線の縁を有する。一方の密閉部材41は、
その2つの直線の縁がインテグレータロッド10の4つ
の側面13のうちの隣り合う2つに密接するように配置
され、他方の密閉部材42は、その2つの直線の縁がイ
ンテグレータロッド10の4つの側面13の他の2つに
密接するように配置される。密閉部材41、42には、
正面から見て、互いに重なり合う部分が存在し、密閉部
材41、42はこれらの部位の表面が互いに密接するよ
うにも配置される。密閉部材41、42はこのような配
置で支持部23bに取り付けられるが、この取り付けに
より、密閉部材41、42の表面は支持部23bの表面
に密接する。
【0030】密閉部材41、42の支持部23bへの取
り付けはねじによって行う。前掲の図4に示すように、
支持部23bにはねじ(不図示)を固定するねじ穴44
が設けられており、密閉部材41、42には、ねじより
も大径の貫通孔43が設けられている。ねじを貫通孔4
3に通してねじ穴44に係合させることにより、密閉部
材41、42は支持部23bに取り付けられる。貫通孔
43がねじよりも大径であるため、ねじを締め付けるま
では密閉部材41、42は光軸に対して垂直な平面内で
可動であり、これにより、密閉部材41、42の直線の
縁をインテグレータロッド10の側面に確実に密接させ
ることができる。
【0031】図7および図8に示すように、支持部23
bの厚さは、密閉部材41を取り付ける部位と密閉部材
42を取り付ける部位とで、密閉部材42の厚さだけ相
違するように設定されている。これにより、支持部23
bに密接した密閉部材41と密閉部材42が互いの表面
で密接する状態が確保される。
【0032】光学ユニット1では、レンズ30、鏡筒2
0、密閉部材41、42およびインテグレータロッド1
0の側面13が密閉空間Aを形成する機構となり、イン
テグレータロッド10の出射端面12自体は密閉空間A
の形成には関与せず、出射端面12全体が密閉空間A内
に位置する。したがって、出射端面12に埃等の異物が
付着することはなく、出射端面12に力が加わることも
ない。また、出射端面12のあらゆる部位から光が出射
し、出射に際して光に反射や回折が生じることもない。
コンデンサレンズ30は出射端面12のあらゆる部位か
ら出射した光を遮ることなく透過させるに足る口径を有
しており、密閉空間Aを形成する機構によって遮られる
光は皆無である。
【0033】コンデンサレンズ30も含む光学ユニット
1を使用する光学装置では、別途コンデンサレンズを備
える必要がない。また、コンデンサレンズ30は、別途
備える場合のコンデンサレンズよりも小口径でよい。し
かも、インテグレータロッド13から出射する発散光束
がコンデンサレンズ30によって出射端面12に近い位
置で収束させられるため、光学ユニット1からの光束を
受ける光学系を小口径とすることも容易であり、光学ユ
ニット1を使用する光学装置は小型化する。
【0034】密閉空間Aを形成する機構の一部として、
コンデンサレンズ30に代えて透明な平行平板を使用す
ることもできる。また、フィルター板、偏光板、位相
板、回折格子板等の他の種類の光学素子を備える構成と
して、その光学素子を密閉空間Aを形成する機構の一部
として利用することも可能である。このようにすると、
各光学素子の機能が付加された光学ユニットとなり、有
用性が増す。例えば、照明用の光源としては一般に広い
波長範囲の光を発するランプが使用され、ランプが発す
る光の強度は全波長にわたって一様ではないが、ランプ
が発する光の強度の波長依存性に応じた透過率のフィル
ターを備えるようにすれば、強度が波長によらず略一定
の光束を供給し得る光学ユニットとなる。
【0035】なお、光学ユニット1では、インテグレー
タロッド10の側面13と支持部23bの間を2枚の密
閉部材41、42によって密閉するようにしているが、
密閉部材の数は2枚に限られず、3枚でも4枚でもよ
い。ただし、例示したように、直交する2つの直線の縁
を有する2枚の密閉部材41、42を用いると、インテ
グレータロッド10の側面13に対する自由度に何ら制
約を受けることなく、部品点数を最小限に抑えることが
できる。インテグレータロッド10は四角柱以外の多角
柱とすることも可能であり、そのようにするときでも、
隣り合う側面に密接する2つの直線の縁を有する密閉部
材を使用するのが好ましい。
【0036】
【発明の効果】インテグレータロッドとインテグレータ
ロッドを収容する鏡筒より成る光学ユニットにおいて、
本発明のように、インテグレータロッドの出射端面の周
囲に密閉された空間を形成する機構を備え、インテグレ
ータロッドの出射端面の全体が密閉された空間内に位置
するものとすると、出射端面への異物の付着を確実に防
止することができる上、出射端面のあらゆる部位から光
を出射させることができる。また、出射に際しての光の
反射や回折による色収差の発生も防止することができ
る。しかも、出射端面のどの部位にも力が加わることが
なく、インテグレータロッドの出射端面側の端部の機械
的損傷も避けられる。
【0037】密閉された空間を形成する機構が、インテ
グレータロッドの出射端面のあらゆる部位からの光を透
過させるようにすると、光の遮断による光量損失が皆無
になる。
【0038】鏡筒が、その内面の一部に、インテグレー
タロッドを取り囲みインテグレータロッドと交差する向
きの部分を含み、密閉された空間を形成する機構が、そ
の一部として、縁の一部がインテグレータロッドの側面
に密接し、表面の一部が鏡筒の内面のインテグレータロ
ッドと交差する向きの部分に密接し、かつ表面の一部が
互いに密接する複数の板状部材を含む構成とすると、イ
ンテグレータロッドや鏡筒の大きさにバラツキがあって
も、確実にかつ容易に密閉空間を形成することが可能で
ある。しかも、インテグレータロッドや鏡筒の大きさが
異なる種々の光学ユニットを製造するときでも、同じ板
状部材を使用することが可能であり、製造効率が高ま
る。
【0039】密閉された空間を形成する機構が、その一
部として、インテグレータロッドの出射端面からの光に
所定の作用を施す光学素子を含むようにすると、この光
学ユニットを使用する光学装置において、光学素子を別
途備える必要がなくなる上、別途備える場合よりも小さ
な光学素子とすることができる。したがって、光学装置
の小型化が容易になり、製造コストも大幅に低下する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態の光学ユニットの斜視
図。
【図2】 上記光学ユニットの破断斜視図。
【図3】 上記光学ユニットの縦断面図。
【図4】 上記光学ユニットの分解斜視図。
【図5】 密閉部材を取り付ける前の保持部、内筒およ
びインテグレータロッドの正面図、ならびにインテグレ
ータロッドに対する密閉部材の向きを示す図。
【図6】 密閉部材を取り付けた後の保持部、内筒およ
びインテグレータロッドの正面図。
【図7】 密閉部材を取り付けた後の保持部、内筒およ
びインテグレータロッドの縦断面図。
【図8】 内筒を外筒に取り付けた後の上記光学ユニッ
トの縦断面図。
【図9】 従来の光ユニットの縦断面図。
【図10】 図9の光ユニットにおけるインテグレータ
ロッドの出射端面の正面図。
【符号の説明】
1 光学ユニット 10 インテグレータロッド 11 入射端面 12 出射端面 13 側面 20 鏡筒 21 外筒 22 内筒 22a、22b リブ 23 保持部 23a 幹部 23b、23c 支持部 23d 当接部 23e 保護部 30 コンデンサレンズ 41、42 密閉部材 43 貫通孔 44 ねじ穴 A 密閉空間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03B 21/14 G03B 21/14 Z Fターム(参考) 2H044 AD03 AE01 2H087 KA07 LA24 PA01 PA17 PB01 QA02 QA05 QA13 QA33 RA26 2H091 FA50Z LA02 LA03 LA07 MA07

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インテグレータロッドとインテグレータ
    ロッドを収容する鏡筒より成る光学ユニットにおいて、 インテグレータロッドの出射端面の周囲に密閉された空
    間を形成する機構を備え、インテグレータロッドの出射
    端面の全体が密閉された空間内に位置することを特徴と
    する光学ユニット。
  2. 【請求項2】 密閉された空間を形成する機構が、イン
    テグレータロッドの出射端面のあらゆる部位からの光を
    透過させることを特徴とする請求項1に記載の光学ユニ
    ット。
  3. 【請求項3】 鏡筒が、その内面の一部に、インテグレ
    ータロッドを取り囲みインテグレータロッドと交差する
    向きの部分を含み、 密閉された空間を形成する機構が、その一部として、縁
    の一部がインテグレータロッドの側面に密接し、表面の
    一部が鏡筒の内面のインテグレータロッドと交差する向
    きの部分に密接し、かつ表面の一部が互いに密接する複
    数の板状部材を含むことを特徴とする請求項1に記載の
    光学ユニット。
  4. 【請求項4】 密閉された空間を形成する機構が、その
    一部として、インテグレータロッドの出射端面からの光
    に所定の作用を施す光学素子を含むことを特徴とする請
    求項1に記載の光学ユニット。
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