JP2003156504A - バイオチップ、バイオチップアレイ、及びそれらを用いたスクリーニング方法 - Google Patents

バイオチップ、バイオチップアレイ、及びそれらを用いたスクリーニング方法

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JP2003156504A JP2001356971A JP2001356971A JP2003156504A JP 2003156504 A JP2003156504 A JP 2003156504A JP 2001356971 A JP2001356971 A JP 2001356971A JP 2001356971 A JP2001356971 A JP 2001356971A JP 2003156504 A JP2003156504 A JP 2003156504A
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dna
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高分子に対しても的確に固定化でき、従来よ
りも簡便にスクリーニング可能なバイオチップ、及びバ
イオチップアレイを提供することにある。 【解決手段】 本発明のバイオチップは、溶液の屈折率
より高い一定の屈折率を有する媒体を含む微小担体と、
前記微小担体の一の面に形成した疎水性部分と、前記微
小担体の他の一の面に固定化した認識物質とからなるバ
イオチップであり、前記一定の屈折率を有する媒体側か
ら溶液側へ入射した電磁波を全反射させた場合に、前記
溶液側にエバネッセント場を生じさせることが可能であ
ることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バイオチップ、バ
イオチップアレイ及びそれらを用いたスクリーニング方
法に関し、特に、蛍光標識を利用したバイオチップ、バ
イオチップアレイ及びそれらを用いたスクリーニング方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】生体材料の固定化を利用する技術とし
て、DNA/ペプチド/タンパク質などのバイオチップ、バ
イオセンサー等がある。これらの技術は、生体材料の優
れた分子識別能力を利用している。例えば、バイオセン
サーは、生体材料の分子識別能力を利用して化学物質の
濃度を測定するものである。通常、バイオセンサーは検
出対象とする化学物質を認識するレセプター部位と、そ
こに発生する物理的変化、化学的変化を電気信号に変換
するトランスデューサー部位とから構成される。生体内
には、互いに親和性のある物質として、酵素−基質、酵
素−補酵素、抗原−抗体、ホルモン−レセプター、核酸
の相互作用などがある。バイオセンサーは、これら互い
に親和性のある物質の一方を膜に固定化して分子認識物
質として用いることによって、対応させるもう一方の物
質を選択的に計測することができるという原理を利用し
ている。
【0003】近年、バイオセンサーのチャネル数を増や
し、集積型にすることが望まれている。バイオセンサー
のチャネル数を増やすことにより、種々の酵素基質、抗
原、DNAなどを同時に測定可能となり、ひいては匂いや
味などの複数からなる化学物質を測定することができる
からである。
【0004】チャンネル数を増やしたバイオセンサーの
2つめの利点は、測定対象が分からない場合に測定対象
を検出し得ることである。DNAを例として説明する。
DNAはアデニン(A)、チミン(T)、シトシン(C)、グア
ニン(G)と呼ばれる4種類の塩基の配列からなってい
る。DNAを構成する塩基数が多くなればなるほど、情報
の異なるDNAの種類が多くなる。DNA塩基配列測定用のセ
ンサー構築では、これらの種類が異なるDNAをなるべく
多く基板に配列する必要がある。測定するDNAは、Aと
T、GとCの鎖の相補的な結合により基板のある一個所
に配置されることになる。つまり、測定対象が正確には
判らないので、種類の異なるチャンネルの数を多くし、
測定対象が測定できる確率を上げることにより、測定対
象を検出し得るこことなる。
【0005】さらに、多項目を同時に測定し得るバイオ
センサーに関する研究が行なわれている。バイオセンサ
ーの例として、アフィメトリックス社によりDNAチップ
が開発されている。これはシリコン基板上でオリゴヌク
レオチドを直接合成し、DNA分子を多数配列させたチッ
プである。 このチップを用いて測定することにより、
対象の発現遺伝子を標識し、DNAチップにハイブリダイ
ゼーションさせ固定化位置を確認することにより特定で
きる。このチップの特徴は、ゲルやキャピラリーを用い
たものより測定時間が早く、標識の種類を変えれば同時
にいくつものサンプルを測定できる点である。
【0006】また、DNAチップやプロテインチップを
作製する方法として、幾つかの技術が現在用いられてい
る。そのうち、幾何級数的種類の生体高分子オリゴマー
の全種類を高密度に合成、配列できるフォトリソグラフ
ィを利用した固相合成法が知られている。
【0007】また、あらかじめ用意した多種類の材料を
チップ上に並べていく技術であるスタンプ法が知られて
いる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述のDNAチ
ップに関しては、このDNAチップを用いた特定センサー
は、認識物質を逐次固定化しているので、チャンネル数
が増えることによって、構築時間も増加し、また、配置
操作にも精度を欠くという問題点がある。
【0009】上述のフォトリソグラフィを利用した固相
合成法は、固相合成方法であるため長い鎖長のポリマー
を得ることができず、蛋白質のような高次構造を有する
材料の固定化方法には適用できないという。また、多種
類のフォトマスクを利用する工程数の多い方法であるた
め、低コスト化には向いていない。
【0010】また、上述のスタンプ法は、任意の材料に
適用できるが、個々の材料の固定は、物理・化学吸着
か、簡単な条件で反応が進行する固定化法に限定され
る。したがって、タンパク質のような高分子に対しても
的確に固定化でき、低コストで、かつ簡便に測定可能な
バイオチップ、及びバイオチップアレイの開発が望まれ
ていた。
【0011】そこで、本発明は、高分子に対しても的確
に固定化でき、従来よりも簡便にスクリーニング可能な
バイオチップ、及びバイオチップアレイを提供すること
にある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、発明者らは、高集積型バイオチップについて鋭意研
究した結果、本発明のバイオチップ及びバイオチップア
レイを見出すに至った。
【0013】本発明のバイオチップは、一定の屈折率を
有する媒体を含む微小担体と、前記微小担体の一の面に
形成した疎水性部分と、前記微小担体の他の一の面に固
定化した認識物質とからなるバイオチップであり、前記
一定の屈折率を有する媒体側から媒体の屈折率より低い
屈折率を有する媒体側へ入射した電磁波を全反射させた
場合に、前記低い屈折率を有する媒体側にエバネッセン
ト場を生じさせることが可能であることを特徴とする。
【0014】本発明のバイオチップの好ましい実施態様
において、前記エバネッセント場が生じる範囲内に、前
記認識物質を備えることを特徴とする。
【0015】本発明のバイオチップの好ましい実施態様
において、相を介して前記認識物質を固定化することを
特徴とする。
【0016】本発明のバイオチップの好ましい実施態様
において、相の厚さが、100nm以下であることを特徴と
する。
【0017】本発明のバイオチップの好ましい実施態様
において、前記エバネッセント場が生じる範囲内に、前
記認識物質を備えることを特徴とする。
【0018】本発明のバイオチップの好ましい実施態様
において、前記認識物質が、タンパク質、脂質、生体模
倣有機分子、細胞、及びこれらの複合体からなる群から
選択されることを特徴とする。
【0019】本発明のバイオチップの好ましい実施態様
において、前記認識物質が被測定対象を認識し、認識物
質−被測定対象との組み合わせが、酵素−基質、助酵素
−酵素、抗原−抗体、リガンド−レセプター、DNA−DN
A、DNA−RNA、RNA−RNA、PNA−DNA、PNA−RNAからなる
群から選択される少なくとも1種であることを特徴とす
る。
【0020】本発明のバイオチップの好ましい実施態様
において、個々の前記生体材料固定化担体を識別するた
めの識別子を、前記生体材料固定化担体上に有している
ことを特徴とする。
【0021】本発明のバイオチップの好ましい実施態様
において、前記識別子が、前記生体材料固定化担体上に
記載された格子状のタグのパターンにより構成されてい
ることを特徴とする。
【0022】本発明のバイオチップの好ましい実施態様
において、前記識別子が、前記微小担体の低い屈折率を
有する媒体の表面に形成された相上に有することを特徴
とする。
【0023】本発明のバイオチップの好ましい実施態様
において、前記相が、金、白金、銀、銅からなる群から
選択される少なくとも1からなることを特徴とする。
【0024】また、本発明のバイオチップアレイは、基
板と、前記基板上に設けられた疎水性固定部と、バイオ
チップとを備えたバイオチップアレイであって、前記疎
水性固定部が前記疎水性固定部間が親水性である複数の
疎水性固定部からなり、前記バイオチップが、請求項1
〜9項のいずれか1項に記載されたバイオチップであ
り、前記疎水性固定部と前記バイオチップとは疎水性相
互作用により結合していることを特徴とする。
【0025】また、本発明のスクリーニング方法は、請
求項11記載のバイオチップアレイを用いて、被測定対
象をスクリーニングすることを特徴とする。
【0026】また、本発明のスクリーニング方法の好ま
しい実施態様において、被測定対象が標識物質を有する
ことを特徴とする。
【0027】また、本発明のスクリーニング方法の好ま
しい実施態様において、前記標識物質が、前記エバネッ
セント場に生じた局所的な励起光による蛍光を利用する
ことを特徴とする。
【0028】
【発明の実施の形態】まず、本発明のバイオチップにつ
いて説明する。本発明のバイオチップは、溶液の屈折率
より高い一定の屈折率を有する媒体を含む微小担体を備
える。この微小担体は、溶液の屈折率より高い一定の屈
性率を有する媒体からなれば、特に限定されない。たと
えば、一定の屈折率を有する媒体としては、ガラス、石
英、樹脂等の比較的高い屈折率を有する媒体を挙げるこ
とができる。このような屈折率の媒体を用いるのは、エ
バネッセント場を利用した局所的な励起光による蛍光に
よっても、被測定対象の認識を行なえることをも想定し
たことによる。但し、このような構成を有するバイオチ
ップを通常の蛍光によっても、測定可能であることはい
うまでもない。
【0029】特に、エバネッセント場を利用した局所的
な励起光を利用して、蛍光測定をする場合、媒体側から
溶液側へ入射した電磁波を全反射させて、溶液側にエバ
ネッセント場を生じさせることが可能である。エバネッ
セント場を生じさせるには、入射する電磁波を全反射さ
せる必要がある。全反射させるには、一般に入射角θを
θ>42°に設定する。全反射させると、溶液などの媒体
より低い屈折率を有する側にエバネッセント場と呼ばれ
る近接場の一種がしみだしてくる。このエバネッセント
場は、全反射を起こした界面の面内方向に伝搬するが、
垂直方向には伝搬せず、界面付近に局在する。よって、
エバネッセント場の生じた領域にのみ励起光が生じ、こ
の場に蛍光標識があれば、この局所的なエバネッセント
場でのみ蛍光を放出させることができる。
【0030】このような局所的な励起光を利用すれば、
従来では、たとえば、結合した標識DNAと結合してい
ない標識DNAとをわけてスクリーニングする必要があ
ったために、洗浄操作を必須の要件としていたが、この
ような洗浄操作が不用となる。
【0031】また、本発明のバイオチップを構成する微
小担体は、前記微小担体の一の面に形成した疎水性部分
と、前記微小担体の他の一の面に固定化した認識物質と
からなる。疎水性部分は、本発明のバイオチップを後述
するようなバイオチップアレイに用いた場合に、バイオ
チップアレイの基板上の疎水性固定部と、疎水性相互作
用により結合可能とするためのものである。
【0032】当該疎水性部分には、疎水性相互作用を与
えることができる限り、種々の材料を使用する事がで
き、特に限定される意図ではない。疎水性部分には、た
とえば、環状パーフルオロポリマー、CYTOP等の疎
水性材料を使用することができる。加工が容易で透明で
あるという観点から、疎水性部分には、CYTOPを用
いることが好ましい。CYTOPの化学構造式を化1
に、物理的特性を表1に、それぞれ示す。
【化1】
【表1】
【0033】また、好ましい実施態様において、前記エ
バネッセント場が生じる範囲内に、前記認識物質を備え
る。エバネッセント場が生じている範囲内に認識物質が
あれば、上述したような洗浄工程を省略できる利益を享
受し得るからである。エバネッセント光は、光の全反射
に付随して起こる表面波であり、その強度は表面からの
距離に対して指数関数的に減少するという特徴を有す
る。このエバネッセント光は、一般的に、全反射の生じ
た界面から100nm以下の厚みを持つ光であり、これによ
って、バルクではなく認識物質によって表面に局在化し
た被測定対象の蛍光標識を励起することが可能となる。
【0034】ここで、認識物質の固定化法は、特に限定
されるものではない。たとえば、酵素を例にすると、共
有結合、イオン結合、吸着などにより担体に結合させる
担体結合法、酵素同士を共有結合でつなぐか架橋法、高
分子の網目構造の中に酵素を閉じ込める包括法などを挙
げることができる。また、相を介して固定化させても良
い。相については、具体的に、生体物質を固定化するこ
とが可能であれば、特に限定されない。例えば、生体物
質との結合を可能とするチオール基等を導入し得る相が
望ましい。
【0035】相の厚さは、通常の蛍光測定を行なう場合
には、特に限定されないが、エバネッセント光を利用し
た蛍光測定を行なう場合には、100nm以下が好ましい。
これはエバネッセント光が、全反射の生じた界面から約
100nm以下の厚みを持つ光であり、このエバネッセント
光のとどく局所領域に被測定対象が存在するようにする
ためである。相の厚さは、エバネッセント場の強度を考
慮すると、好ましくは、100nmである。
【0036】また、前記認識物質は、好ましくは、タン
パク質、脂質、生体模倣有機分子、細胞、及びこれらの
複合体からなる群から選択することが可能である。当該
認識物質が、被測定対象を認識するしくみは、生体材料
の優れた分子識別能力を利用していることに基づく。す
なわち、生体内には、互いに親和性のある物質として、
酵素−基質、酵素−補酵素、抗原−抗体、リガンド−レ
セプターなどがあり、互いに相補的な関係で結合能を有
することを利用している。被測定物質と認識物質の組み
合わせには、例えば、酵素−基質、助酵素−酵素、抗原
−抗体、リガンド−レセプター、DNA−DNA、DNA−RNA、
RNA−RNA、ペプチド核酸(以下、PNAという)−DNA、PNA
−RNAなどを挙げることができる。但し、本発明は、こ
れらの組み合わせに限定される意図ではない。
【0037】ここで、生体模倣有機分子について補足説
明すると、生体模倣有機分子とは、生体機能材料が持つ
特異的認識能や、信号変換機能などに相当する機能を発
現するか、もしくは安定化や信号伝達のように他の機能
を支援する分子を含む。認識能を有する分子としては、
精密合成による認識分子やモレキュラーインプリンティ
ング法によって得られた分子認識ポリマー、分子認識能
を目的として得られるコンビナトリアル化学の産物など
がある。信号変換機能を有する分子としては、触媒能を
有する分子、光学特性が変化する分子、酸化または還元
されうる分子、重量変化を起こす分子などがある。支援
機能を有する分子としては、疎水場、または親水場など
により他の生体材料を安定化させる分子のほか、固定化
を仲介する分子、電子伝達する導電性分子などがある。
したがって、このような生体模倣有機分子を認識物質と
して用いた構造より成るパターン化基板及びバイオチッ
プもまた、本発明の範囲内である。
【0038】そして、本発明のバイオチップの好ましい
実施態様において、被測定対象が標識物質を有する。標
識物質を有することで、被測定対象のスクリーニングが
可能となる。この標識物質は、エバネッセント場を生じ
る範囲内にあれば、前記標識物質が、前記エバネッセン
ト場に生じた局所的な励起光により蛍光する。標識物質
としては、ローダミン、フルオレセイン、Cy3、Cy5な
どを挙げることができる。
【0039】さらに、本発明において、個々の前記生体
材料固定化担体を識別するための識別子を、前記バイオ
チップ上に有してもよい。すなわち、バイオチップに何
らかの識別子を持たせることもまた可能である。ここで
「識別子」とは、前記チップの区別を可能とするために
前記担体上に記載された指標を、包括的に意味するもの
である。
【0040】生体材料を固定化したバイオチップに識別
子を付与すれば、各々のバイオチップが、バイオチップ
アレイ上のどの位置に配置されたかを的確に把握するこ
とができる。このような識別子を用いれば、本発明の有
用性は更に高くなる。
【0041】通常、バイオチップアレイは、微小領域に
高集積にすることを目的とするため、チップ自体も極め
て小さいものとなる。それゆえ、識別子自体も微小とす
る必要性が生じる。
【0042】したがって、紫外線リソグラフィー、X線
リソグラフィー、電子ビームリソグラフィー、レーザー
パターニング、集束イオンビームパターニング、スクリ
ーン印刷、スタンプなどの技術を利用して、識別子をバ
イオチップに書き込むことが想定される。但し、上述の
技術に限定されるものではなく、バイオチップに識別子
を記載することができる限り、どの様な手段を用いても
良い。
【0043】識別子を構成するタグの種々のパターン
は、フォトリソグラフィーの手法によって微小担体を部
分的に取り除くことにより書き分けることができる。こ
のような識別子のパターンは、微小担体上に形成した薄
膜等の相を利用して書き分けることもできる。すなわ
ち、薄膜を削って識別子を形成することも容易に可能で
ある。そのパターンの配列の組み合わせを読み取ること
により各微小担体が、バイオチップアレイ上のどの位置
に固定されたかを簡単に把握することができる。
【0044】このような薄膜としては、特に限定されな
いが、金、白金、銀、銅などを挙げることができる。
【0045】識別子のパターンとしては、たとえば、格
子状の微小タイルから成るタグを用いて、1つの微小タ
イルを1ビットとしてタイルの有無のパターンを二進法
の数字に変換して書き込んだものを例示することができ
る。理解しやすいように、図2を用いて説明する。図2
(a)〜(c)は、微小タイル8個からなる識別子の一例を示
す図である。
【0046】図2(a)は、タグにおける各ビットの数
字であり、リソグラフィーによりバイオチップにそのタ
グを書き込んだものを模式的に示している。1つの微小
タイルが1ビットを意味するとした場合には、この8ビ
ットにより0〜255を表すことが可能である。SPと
EPはビットの出発点と終末点を表し、バイオチップに
常に書かれている。図2(b)は図2(a)に基づいた
タグであり、2進法の010110001(10進法の
数字でいうと88)を示している。また、図2(c)は
バイオチップのSEM写真であり、図2(b)の”01
0110001”という数字がリソグラフィーによって
バイオチップ上に書かれており、ダイシングマシーン等
により分割することが可能である。
【0047】以上の説明は、本発明のバイオチップ等に
使用可能な識別子の一例を示すものであるが、これに限
定されず、識別子は、その他の様々な構成をとることが
可能である。例えばバーコードの様に並列に配置してい
る複数の線の組み合わせを用いて、それらの線の太さに
より識別させることもまた可能である。バイオチップ上
に記載することが可能であって、個々のバイオチップを
特定する機能を有する限り、どの様な手段によりパター
ンを書き分ける方法を用いても、本発明の範囲内であ
る。
【0048】また、リソグラフィー等の手段により記載
される2次元的形状の特徴により識別する手段は、全て
本発明の範囲内であると理解されるべきである。即ち本
発明の識別子は、太さ、長さ、大きさの違う図形、また
はその組み合わせ、文字、文字に類する形状等により記
載されてもよい。更に2次元的形状のみならず、エッチ
ング深さの様な3次元的形状の他、担体上への堆積や固
定化あるいは担体の表面改善によって得られる薄膜の形
状、厚み、材質、およびそれらの組み合わせに伴う特徴
によって識別する「識別子」によっても本発明の目的を
達することが可能であり、本発明の範囲内であると解さ
れるべきである。
【0049】次に、本発明のバイオチップアレイについ
て説明する。本発明のバイオチップアレイは、基板と、
前記基板上に設けられた疎水性固定部と、バイオチップ
とを備えたバイオチップアレイである。バイオチップに
ついては、上述したバイオチップをそのまま適用するこ
とができる。したがって、上述のバイオチップの説明を
そのまま引用してバイオチップアレイに当てはめること
ができる。
【0050】基板としては、特に限定されず、一般にバ
イオチップアレイに用いるもの、たとえば、ガラス、石
英、樹脂等を挙げることができる。
【0051】基板上に設けられた疎水性固定部は、主と
して認識物質を有するバイオチップを固定化するための
ものである。当該疎水性固定部には、疎水性相互作用を
与えることができる限り、種々の材料を使用する事がで
き、特に限定される意図ではない。疎水性固定部には、
たとえば、環状パーフルオロポリマー、CYTOP等の
疎水性材料を使用することができる。 加工性と透明度
という観点から、疎水性固定部には、CYTOPを用い
ることが好ましい。
【0052】また、前記疎水性固定部は、前記疎水性固
定部間が親水性である複数の疎水性固定部からなる。親
水性としたのは、バイオチップの当該疎水性固定部に確
実に結合し、固定化されるようにするためである。ま
た、複数の疎水性固定部を形成することにより、より高
集積型のバイオチップアレイを実現できる。より固定化
を強めるという観点から、パターン化基板を凹凸に設け
て、凹部を疎水性とすると、バイオチップが当該凹部に
入り込んで固定化されることも可能である。
【0053】ここで、本発明のバイオチップアレイの構
造の一例を、図1に示す。パターン化基板は、スライド
ガラス等の基板(1)上に、疎水性固定部(2)が複数
存在しているという構造をしている。パターン化基板
は、親水性部分(8)の間に疎水性部分(9)が格子状
に配列されている、という構造となっている。一方、生
体材料固定化担体は、疎水性コーティング(3)、カバ
ーガラス等の微小担体(4)、クロム等の層(5)、金
等の認識物質固定化層(6)及び認識物質(生体材料な
ど)(7)の順番に層を形成している。ここで、微小担
体(4)の大きさは約10〜500μmで、厚さは1〜
120μmであることが望ましい。また、疎水性コーテ
ィング(3)の厚さは1分子層〜約1.0μm、クロム
等のコーティング(5)の厚さについては、1000オ
ングストローム以下の薄い相が望ましく、好ましくは、
約200オングストローム以下であり、金等の認識物質
固定化層(6)の厚さは、好ましくは、約2000オン
グストロームである。更に、基板(1)の厚さは約0.
5〜5mm、疎水性固定部(2)の厚さは1分子層〜約
2.0μmであることが望ましい。疎水性固定部(2)
と疎水性コーティング(3)は、疎水性相互作用により
結合しており、上述した無作為液中自己組織化法によっ
て、パターン化基板に生体材料固定化担体が結合したバ
イオチップを作製することができる。無作為液中自己組
織化法の原理より、微小担体(4)の大きさと疎水性固
定部(2)の大きさはほぼ等しくなるように作製するこ
とが好ましい。これは、疎水性固定部に1つの微小担体
を固定化するためであり、この要件を満たせば、疎水性
固定部より小さい微小担体を用いても良い。
【0054】本発明のバイオチップとバイオチップアレ
イの製造方法について簡単に説明すると以下のようであ
る。
【0055】上記のバイオチップは、たとえば、以下の
様な過程で作製することができる。 (1)微小担体の片面の表層を、疎水性コーティングし
た後に焼成を行う。 (2)前記微小担体の疎水性コーティングを行わなかっ
た面に、例えばクロム等の媒体を蒸着してクロム蒸着層
を形成する。クロムで蒸着を行うのは、金はガラスに対
する付着性が良くないために、金等の認識物質固定化層
の前にクロムの蒸着層を作製する必要があるからであ
る。 (3)前記クロム蒸着層の上に認識物質を固定化できる
層を形成する。認識物質を固定化できる層としては、
金、白金、銀、銅などの相からなる蒸着層を形成しても
良い。なお、金の蒸着層には、微小担体に識別子を微細
加工技術により容易に記載することができるという利点
もある。 (4)微小担体に切断する。 (5)次に、認識物質を微小担体に固定化する。固定化
の方法は特に限定されず、従来の方法を使用することが
できる。固定化の一例を説明すると、まず、前記蒸着層
をジチオジプロピオン酸等の基板に対する官能基導入剤
で処理し、更にエチル−ジメチルアミノプロピルカルボ
ジイミド等の官能基活性化剤で処理を行なう。この後、
分子識別能力を有する物質、例えばアビジンを作用させ
ることにより、アビジンで修飾した金の層を形成する。 (6)前記アビジンで修飾した金の層にビオチン化した
認識物質を結合させる。
【0056】さらに微小担体への認識物質の固定化方法
の概要について補足説明すると、以下のようになる。金
をジチオジプロピオン酸で処理を行うことにより、チオ
ール基を介してジチオジプロピオン酸は金と結合する。
その後、ジチオジプロピオン酸とエチル−ジメチルアミ
ノプロピルカルボジイミドを反応させることにより、イ
ミドを結合させる。更にアビジンと反応させるとイミド
が遊離して、ペプチド結合を介してアビジンが金蒸着層
の上に結合する。このような反応を用いて固定化したア
ビジンにビオチン化DNAを作用させると、ビオチン−
アビジン親和性相互作用により、微小担体上にDNAが
固定化される(図3)。この様にして固定化したDNA
にフルオレセイン・イソチオサアネイト(FITC)等の
標識物質でラベル化したDNAが結合すると、FITC
の蛍光により検出することが可能である。また、同様の
反応を用いて、DNAのみならず、ポリペプチドを固定
化することも可能である。
【0057】また、上記のバイオチップアレイは、たと
えば、以下の様な過程で作製することができる。一例を
挙げると、 (1)スライドガラス等の基板の片面の表層を、疎水性
コーティングした後に焼成を行う。 (2)前記カバーガラスの疎水性コーティングを行った
面にクロムを蒸着してクロム蒸着層を形成する。 (3)前記クロム蒸着層の上に、後述する酸素プラズマ
処理でのマスク材料となる層、たとえば、金、アルミニ
ウムなどの蒸着層を形成する。 (4)前記金蒸着層にフォトレジストを作用させ、露光
した後に現像を行う。これにより、パターン化基板の形
状をプリントしたフォトレジスト層を作製することがで
きる。そのため、後述する金蒸着層のエッチングを行っ
た際に、感光していない部分のみが除去され、パターン
化基板の形状のプリントの通りに溝が形成される。 (5)酸素プラズマ処理によってレジストと親水化処理
を行なう。 (6)マスク材料とクロム蒸着層をエッチングする。こ
の一連の操作で、酸素プラズマ処理を直接受けることの
なかったサイトップ層が現れた疎水性サイトと、サイト
ップ上にクロム、金、酸素プラズマ処理による親水化処
理を受けたレジスト層の多層構造になって入る親水性の
壁構造が作成される。
【0058】フォトレジストを除去した後に、クロム蒸
着層及び疎水性コーティングのエッチングを行って、そ
れから、残った金蒸着層とクロム蒸着層を除去すると、
疎水性コーティングされたサイトと疎水性コーティング
されていない溝だけが残り、バターン化基板が作製され
る(図4)。
【0059】更に、無作為液中自己組織化法を用いて、
上記の方法により作製したバイオチップとパターン化基
板とを疎水性相互作用によって固定化することにより、
バイオチップアレイを作製することができる。ここで、
無作為液中自己組織化法とは、液体中でこのサイト付近
に先の担体懸濁液を滴下し、重力、遠心力、疎水性相互
作用また種々の親和力によって1つのサイトに一つだけ
の担体を配置させる方法である(図1)。たとえば重力
や疎水性相互作用によって、サイトの中に、ほぼそのサ
イトと同じ大きさの担体を落とし込むと、2つ目以降は
入ることができない。基板上に多くのサイトを用意して
十分な数の担体を滴下すると、一度に数多くのサイトに
担体を配置させることが可能であり、この様な方法を自
己組織化法という。懸濁液に化学的、生化学的に性質が
異なる生体材料を固定化した担体の混合物を用いれば、
最終的に多種類の生体材料を密に固定化した基板を得る
ことができる。このとき特定の認識物質を固定化した担
体が基板上のどこに配置されるかは制御されていないの
で、本発明の方法においては無作為に固定化される。本
発明の方法において、センサー応答のキャリブレーショ
ン等によって、最終的な位置を知ることが可能となる。
この様に、生物材料を固定化した微小担体と基板とを結
合させるにあたり、無作為液中自己組織化法によって疎
水性相互作用を利用して結合させた事が特徴の1つであ
る。
【0060】パターン化基板上に作製した疎水性被覆の
パターンの大きさは、バイオチップとほぼ同一であるの
で、1つの基板パターンには1つの微小担体しか結合し
ない、という特質を有する。
【0061】また、このような方法によれば、バイオチ
ップが無作為に固定化されることから、バイオチップに
上述したような識別子をもたせれば、バイオチップがパ
ターン化基板上のどの位置に固定化されたかを把握する
ことができる。
【0062】
【実施例】ここで、本発明の一実施例を説明するが、本
発明は、下記の実施例に限定して解釈されるものではな
い。また、本発明の要旨を逸脱することなく、適宜変更
することが可能であることは言うまでもない。
【0063】実施例1 (試薬)CYTOP(cyclized perflu
oro polymer(CPFP)の商品名、型番:
CTL−809M)またCYTOP溶液剤の(C4 F
9 )N(型番:CT−Solv180)は旭化成のも
のを用いた。3,3’−ジチオジプロピオン酸は、PF
ALTZ&BAUER社のものを用いた。基板超音波洗
浄用のアセトン、NHS(N−ヒドロキシコハク酸イミ
ド)、アビジン(分子量67000、卵白由来)、トリ
ス、塩化ナトリウム、エタノール、ヨウ化カリウム、水
酸化ナトリウム、フェリシアン化カリウムは和光純薬工
業のものを用いた。EDC(塩酸1−エチル−3−(3
−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド)は東京化
成工業のものを用いた。
【0064】認識物質としては、5’末端に各々ビオチ
ン及びローダミンを修飾した0.2μMスケールの二重
螺旋DNAをニッシンボーに委託合成したものを用い
た。用いたDNAの塩基配列は、5’Bio−TGCAG
AGTGGTATAACTG−3’(プローブPB−
1)、5’−CAGTTATACCACTCTGCA−
3’(PB−1に相補的な塩基配列(CR−1)、5’
−GGTTTCCATGACAACGGA−3‘(MR
−1)、5’−CAGTTATAGGACTCTGCA
−3’(MR−2)、5‘−CAGTTATACCAC
TCTGGG−3’(MR−3)である。ポジ型レジスト
のOFPR−800とその専用現像液のNMD−3;
2.38(産業用)は東京応化工業のものを用いた。ヨ
ウ素は岸田化学のものを用いた。基板洗浄用溶媒には、
電子工業用(関東化学)アセトンを、その他の試薬には
化学・生化学用特級またはその相当品を用いた。水はク
リーンルームプロセスでは超純水(18.0MΩ・c
m)を、その他の場合は蒸留水(49.5×10-6Sc
m,pH4.86)を用いた。
【0065】(カバーガラスの微小加工およびパターン
化した基板の作製)カバーガラス基板4の微小加工の微
細加工についての模式図を、図5に示した。まず、カバ
ーガラス基板4(0.10〜0.12mm、18mm×
18mm、西ドイツ)の表面は超音波洗浄器(W−22
2、Honda)を用いて純水、アセトン、純水の順に
それぞれ30分間洗浄した(図5(a))。そして、カバーガ
ラス基板4の片面はスピンコーター(1H−D3、MI
KASA)により500rpmで10秒、1000〜4
000rpmで20秒にして、(C4 F9 )Nの溶
剤液で0.45〜9重量%の濃度に希釈させたCYTO
P5をピペットで100μL滴下させることによって
0.5〜2.0μmの厚さでコーティングして疎水性に
した(図5(b))。
【0066】次に、115℃の恒温オーブン(DS6
4、ヤマト科学)の中に入れて4時間ハードベーキング
した。そして、その反対面上にタングステンボートを用
いる抵抗加熱型の小型真空蒸着装置(SVC−700T
URBO−TM、サンユウ)を用いてクロム6を厚さ約
200オングストローム蒸着し(図5(c))、その後真
空を破ることなく続けて金7(純度99.99%、フル
ヤ金属)を厚さ約2000オングストローム蒸着した
(図5(d))。膜厚は水晶振動子(6MHz PKG10、
LEYBOLD INFICON)を用いる膜厚モニタ
ー(TM−200R、Maxtek)で測定し、蒸着速
度をクロムの場合は0.5〜1.0オングストローム/
sで、金の場合は5.0〜10.0オングストローム/
sの範囲になる様に調節した。真空度はイオン真空ゲー
ジ(ULVAC GI−TL3)で測り、10-6tor
rから開始した。蒸着後、アニーリング等の処理は施さ
なかった。
【0067】そして、カバーガラスを粘着性のダイシン
グテープ(Adwill D−210、LINTEC)
に付けた後ダイシングンマシン(A−WD−10A、東
京精密)を用いてダイヤモンドカッタ(52D−0.1
T−40H、アサヒダイヤモンド)で0.5mm/sの
速度で純水を注ぎかけながら100〜400μm角の大
きさに切り分けて微小担体が作製できた(図5(e))。そ
の後、5分間ダイシングテープにUV照射して粘着性を
UV照射前19600mN/25mm(カタログ値)か
らUV照射後250mN/25mmに落として担体を取
れ易くした。
【0068】ここで、ビオチン化DNAの微小担体への固
定化について説明する。金蒸着のカバーガラス基板上
に、図3のような過程でチオール誘導体およびアビジン
を介して5’末端にビオチン修飾したDNAを固定し
た。まず、1mM濃度の3、3’−ジチオジプロピオン
酸水溶液3mLの中に金蒸着のカバーガラスを室温で2
0分間浸した。水溶液に100mg/mLの濃度にした
NHSとEDCを混合液としてカルボキシル酸と30分
反応させた後乾燥させた。アビジンを緩衝液(pH7.
9、10mMトリス−塩酸、0.2M塩化ナトリウム)
で0.2mg/mLとなるように調製した1mLの溶液
に1時間浸して置いた。1M濃度のエタノールアミン水
溶液1mLにカバーガラスを30分間浸して未反応のカ
ルボキシル基を不活性化した。アビジン修飾した金を緩
衝液(pH7.9、10mMトリス−塩酸、0.2M塩
化ナトリウム)にビオチン化DNAを1μMになるよう
にした1mLの溶液に25℃で30分間浸して置いた。
ここで、ビオチン化DNA鎖はアビジン分子の4つの結
合サイトの1つと結合する。ビオチン化DNAの固定量
はDNA溶液に浸す時間により制御できた。
【0069】以上のような工程を経て、チオール誘導体
およびアビジンを介して5’末端にビオチン修飾したD
NAを固定した1000〜8000個位の微小担体を作
製することができた(図5(f))。
【0070】パターン化した基板の作製についての模式
図を図4に示した。まず、マイクロスライドガラス基板
(1.2〜1.5mm、76mm×26mm、S−12
25、マツナミガラス)をダイヤモンドカッターで3等
分した後その表面は超音波洗浄器を用いて純水、アセト
ン、純水の順にそれぞれ30分間洗浄した。そして、ス
ライドガラスの片面にスピンコーターにより500rp
mで10秒、1000〜4000rpmで20秒間、
(C49) Nの溶剤液で9重量%の濃度に希釈させた
CYTOPをピペットで100μL滴下することによっ
て、0.5〜2.0μmの厚さで疎水性にコーティング
した。
【0071】次に115℃の恒温オーブン中に入れて4
時間ハードベーキングした。この上にクロムと金を各々
約200オングストロームと2000オングストローム
に蒸着した。
【0072】金を蒸着したスライドガラス基板に対し、
クラス10のクリーンルームでポジ型のフォトレジスト
のOFPR−800を7〜8滴落としてスピンコート
(1H−DXII、ミカサ)し、(1回目:500rp
m/10秒、スロープ:10秒、2回目:4000rp
m/20秒、スロープ:5秒)、プリベーク(80℃、
30分)(DK300、ヤマトサイエンティフィック)
の後、マスクアライナー(MJB3 UV400、Ka
rl Suss)を用いて8秒間露光し、現像液のNM
D−3に30秒間浸して現像した後、超純水で2度洗い
流した後窒素ガスを吹かして乾燥させた。
【0073】ポストベーク(80℃、30分)の後、金
のエッチング液(ヨウ化カリウム40g、ヨウ素10
g、水400mL)で金のエッチングを行い、超純水で
2度洗い流した後窒素ガスを吹かして乾燥させた。つい
で、アセトン洗浄でフォトレジストを除去した後2度洗
い流した後窒素ガスを吹かして乾燥させた。続けて、ク
ロムのエッチング液(水酸化ナトリウム40g、フェリ
シアン化カリウム100g、水400mL)でクロムの
エッチングを行い、超純水で2度洗い流した後窒素ガス
を吹かして乾燥させた。また、2×10-5Torr以下
で酸素プラズマ(ISCCM、500V、イオン化密度
1.0mA/cm2 以下、RF power 100
W)(EIS−200ER、ELIONIX)を2分間
照射することによりCYTOPをエッチングさせた。再
び、残っているクロムと金を全部エッチングさせた。こ
の工程によりスライドガラスの片面に親水性および疎水
性部分に分けて数多くのサイトを作製することができ
た。
【0074】(パターン化した基板上への担体の固定)
パターン化した基板上に微小加工した担体を疎水性相互
作用による無作為液中自己組織化法で付けるため図1の
様にシャーレを載せ、その中央部にパターン化した基板
を固定してから純水を貯めた。ここに150−400個
の担体を入れ。ピペッティングにより懸濁させると担体
が重力、遠心力および疎水性相互作用による担体群の無
作為液中自己組織化によりパターン化した基板に付い
た。
【0075】図1は、無作為液中自己組織化法を用いた
疎水性相互作用によるパターン化した基板への担体の固
定化により作製した、DNAチップアレイの模式図を現
わす。パターン化した基板の疎水性部分にビオチン化D
NA修飾した担体の疎水性部分が疎水性相互作用により
数多くの所で付いてDNAチップアレイになる。
【0076】一方、懸濁液に化学、生化学的に性質が異
なる生体材料を固定化した担体の混合物を用いれば、最
終的に他種類の生体材料を密に固定化したDNAチップ
アレイを得ることができる。作製したDNAチップアレ
イに図3の最後の部分のようにビオチン化DNA修飾し
た担体に緩衝液(pH7.9、10mMトリス−塩酸、
0.2M塩化ナトリウム)にローダミン修飾したDNA
を適当な濃度にして1mLの溶液に60℃で30分間浸
して置いて二重螺旋を結合させた。二重螺旋DNAが結
合したかは暗室でローダミン用蛍光フィルター付きの蛍
光顕微鏡(励起光450〜490nm、吸収光515〜
565nm、分光510nm)(LEICA MZ F
LIII、Leica)で励起させると蛍光が確認で
き、その明るさによっても濃度がわかる。
【0077】(エバネッセント蛍光顕微鏡)エバネッセ
ント蛍光顕微鏡は、この基板表面近傍に存在する光で表
面に親和性がある分子の蛍光ラベルを励起する顕微鏡で
ある。エバネッセント蛍光顕微鏡を用いて、エバネッセ
ント場での局所的な励起光による蛍光のみを把握すれ
ば、洗浄操作を必要とせず、認識物質と被測定対象との
相互作用を2次元の広がりを持ってリアルタイムに測定
することができる。
【0078】ここで使用したエバネッセント顕微鏡(図
6)を用いたスクリーニング試験においては、YAGレー
ザーの光(532nm)を、正立蛍光顕微鏡の斜め下から、ス
テージ部分に配した台形プリズムに入射させておこなっ
た。レーザー出力は10mW、10×の対物レンズを使用し
た。
【0079】かかる条件下で、DNAをバイオチップアレ
イに固定化・配置後、種々の濃度のローダミン修飾した
相補配列のDNAを添加し、エバネッセント蛍光顕微鏡で
観察したところ蛍光現象が確認できた。CCDカメラで積
算取り込みを行った後、その強度を数値化した。
【0080】そして、種々のターゲットDNA(5’−CA
GTTATACCACTCTGCA−3’(PB−1に
相補的な塩基配列(CR−1))濃度での蛍光強度の時
間変化を見た(図7)。図7(a)は、被測定対象としてC
R−1を、1μM、0.1μM、0.01μM、1nM、0.1n
M、0.01nM、1pMの濃度での蛍光強度の時間変化を
調べた結果を示す。図7(b)は、濃度に対する蛍光強度
の関係を示す。測定条件は、温度は室温で、サンプルの
拡散量は400μlであった。
【0081】その結果、時間に応じて徐々にDNAのハイ
ブリッド化が進み表面のローダミン濃度が高まり蛍光強
度が増加するという現象を支持する結果を得ることがで
き、また、濃度依存性があることが判明した。
【0082】これが非特異的吸着現象に起因するのかど
うかを調べるため、相補的でない配列のターゲットDNA
を用意して同様の分析を行った。相補的でないターゲッ
トDNAとして、5’−GGTTTCCATGACAAC
GGA−3‘(MR−1)、5’−CAGTTATAGG
ACTCTGCA−3’(MR−2)、5‘−CAGT
TATACCACTCTGGG−3’(MR−3)を用い
た。その結果を図8に示す。図8(a)は、種々の被測定対
象を用いた場合の蛍光強度と時間との関係を示し、図8
(b)は、種々の被測定対象を用いた場合の蛍光強度と濃
度との関係を示す。その結果、18merのターゲットDNAで
6merしか一致しない配列MR-1は最も小さな変化を示し
た。一方、中央部に2merのみのミスマッチを有する配列
MR-2と、3’末端に2merのミスマッチを有する配列MR-3
とを見ると、完全に相補的なCR-1ほどではないものの、
MR-1よりも大きな蛍光強度変化が観察された。この場合
はミスマッチが末端に存在する方が親和性が高いという
結果を示した。
【0083】以上の結果からこの蛍光はエバネッセント
場で励起された蛍光であり、その強度変化はDNA相補鎖
の認識によるものであるといえる。本研究ではDNA相互
作用を用いたものの、原理的に本法は生体材料を限定し
ない方法であり、その用途は広いと推測される。
【0084】実施例2 実施例2において、個々のバイオチップがバイオチップ
アレイ上のどの位置に固定化されたかを把握することを
可能とする識別子を付与したバイオチップの作製を試み
た。
【0085】(微小担体の作製)微小担体を作製するカ
バーガラス(0.04〜0.06mm,30mmx30
mm)を、超音波洗浄器を用いて純水、アセトン、純水
の順にそれぞれ30分間洗浄した。カバーガラスの一方
をCYTOP(9.0重量%、0.5μm)でスピンコ
ートした。カバーガラスを115℃で4時間ベーキング
した。クロム層(0.5〜1.0オングストローム/
s,200オングストローム)と金層(5.0〜10.
0オングストローム/s,2000オングストローム)
を、もう一方の面に蒸着した。フォトリソグラフィーを
用いてネガ型のフォトレジスト(OMR83)を作用さ
せて微粒子にタグを与え、ホットプレート上で100℃
で1分間ベーキングした。フォトマスクを通じて、UV
光(MJB3 UV400、カールザーツ)をレジスト
膜に4秒間照射した。OMR現像液で現像し、洗浄して
窒素ガスで乾燥させた。100℃で1分間ベーキングし
た後、金のエッチング液(KI:I2 :H2 O=
4:1:40)とクロムのエッチング液(NaOH:K
3 [Fe(CN)6 ]:H2 O=2:5:20)
の中で30秒間エッチングを行った。剥離したOMR層
のエッチングを行い、金表面を酸素プラズマ(67P
a,100SCCM,200W)に5分間暴露して親水
性とした。切断するために、カバーガラスを粘着テープ
に固定した。ダイシングマシーンを用いて、カバーガラ
スを100〜400μmの微小担体に切断した。UV光
を粘着テープに5分間照射して、微粒子を剥離した。こ
の過程によりタグを付した微小担体が得られた。
【0086】(DNAの固定化)実施例1と同様の方法
で、金蒸着を行ったカバーガラス基板上にビオチン修飾
したDNAを固定した。1mM濃度の3、3’−ジチオ
ジプロピオン酸水溶液3mLの中に、金蒸着したカバー
ガラスを室温で20分間浸した。金の上のカルボキシル
酸をEDCの存在下でNHSと反応させた後に乾燥し
た。活性化したカルボキシル基を有する金を、1mLの
アビジン(100μg/mL)の緩衝液(pH7.9、
10mMトリス−塩酸、0.2M塩化ナトリウム)中に
1時間浸した。何回か水溶液で洗浄しても、金からアビ
ジンは除去されなかった。アビジンが結合した金を、エ
タノールアミン(1M)の水溶液(1mL)に30分間
浸して、カルボキシル基を不活化してβ−ヒドロキシエ
チルアミドにした。コントロール実験として、アビジン
の緩衝液(1mL中10μg)の中にそのままの金を浸
したところ、アビジンの吸着はほとんど観察されなかっ
た。アビジンの濃度を1mL中において30〜200μ
gまで増加したところ、非特異的な吸着が観察された。
アビジンが結合した金を、ビオチン化したDNAの緩衝
溶液(20〜21bp、1μM)1mL中に25℃で3
0分間浸した。固定化量をコントロールするために金を
取り出した。アビジン分子の4つの結合サイトの1つと
結合するとして、ビオチン化したDNA鎖を計算した。
ビオチン化DNAの固定量はDNA溶液に浸す時間によ
り制御できた。
【0087】(パターン化した基板の作製)スライドガ
ラスを、超音波洗浄器を用いて純水、アセトン、純水の
順にそれぞれ30分間洗浄した。そして、スライドガラ
スの片面をCYTOPによりスピンコートして、115
℃で4時間ベーキングした。クロム/金層をCYTOP
上に蒸着し、ホットプレート上で200℃で15分間ベ
ーキングしてこの表面を乾燥させた。ネガ型フォトレジ
スト(XP SU−8 50)を、スピンコーターによ
りスライドガラス上に滴下し、ホットプレート上で10
0℃で30分間ベーキングした。フォトマスクを通じて
スライドガラスをUV光に20秒間暴露した。ホットプ
レート上において100℃で30分間ベーキングし、自
然に冷却した。SU−8現像液中で30分間現像し、現
像液で洗浄し、窒素ガスで乾燥した。SU−8 50の
表面を酸素プラズマに5分間暴露し、親水性とした。金
とクロムの層を30秒間エッチングし、洗浄して窒素ガ
スで乾燥した。パターン化した基板は、25〜30μm
の厚さの壁を有する格子縞模様であった。大きさは、全
ての側において100x100〜500x500μm2
である。パターン化した基板はそれぞれ、親水性と疎水
性の部位に分けられた。103 〜104/cm2 の親水
性及び疎水性部位が得られた。
【0088】図9は、リソグラフィーと酸素プラズマプ
ロセッシングにより作製された、パターン化基板を示
す。星印で示した範囲は親水性の部分を、残りは疎水性
の部分を示す。このパターン化基板は100x100μ
2 (10000サイト/cm 2)であった。高さが2
5〜30μmの壁を全ての側面に規則的に作製したため
に、配列した後の微小担体の安定性は高いであろうと予
測される。また、500x500μm2 のパターン化基
板を作製することも可能であった。図9(a)は作製さ
れた壁の拡大図であり、親水性部分と壁との間のエッチ
ングが巧みであることが示されている。壁を明確に見る
ことができ、またフォトリソグラフィーを用いて、種々
の大きさの疎水性部位を得ることができる。
【0089】(担体のパターン化した基板上への配置)
種々の固定化DNAとタグの両方を有する約5000個
の担体を含む懸濁液(エタノール90%+蒸留水10
%)の中に、パターン化した基板を入れた。重力と疎水
性相互作用により、無作為液中自己組織化を用いて微小
担体を基盤に付着させ、パターン化基板の疎水性部位の
各々に無作為に配列した。この過程により、集約型のD
NAチップマイクロアレイを組み立てることができた。
【0090】図10は、無作為液中自己組織化を用い
て、疎水性相互作用によりタグを有する担体をパターン
化基板上に配列させた、集積型DNAチップマイクロア
レイのSEM写真を示す。星型と四角型の各部位はそれ
ぞれ、親水性と疎水性の部位を示す。微小担体がパター
ン化基板上の疎水性部位に配列する確立は約75〜85
%であった。図10において担体の厚さは約50μmで
あり、周囲に壁(25〜30μm)があるために、担体
は強固に三次元的に配列することができる。各担体をタ
グによって区別することができるために、多くの種類の
DNAが担体に固定化されたときに各DNAを区別する
ことが可能となる。タグの例として、2進法の”010
11000”というタグや”01100011”という
タグが挙げられ、これらは10進法の88という数字と
99という数字を、それぞれ示している。
【0091】したがって、識別子を用いれば、バイオチ
ップがバイオチップアレイのどの位置に固定化されたか
を的確に捉える事ができる。上述の無作為液中自己組織
化法と組み合わせれば、迅速にバイオチップをパターン
化基板に配置させる事が可能であるとともに、バイオチ
ップの固定化位置も的確に把握する事ができるという利
点を有する。
【0092】
【発明の効果】本発明のバイオチップ及びバイオチップ
アレイによると、多くの分析を同時に行えると共に、微
小化により試薬や試料の消費量の抑制や複合的情報の取
得が期待されている。
【0093】本発明の識別子を有するバイオチップ及び
バイオチップアレイによれば、バイオチップがパターン
化基板上のどの位置に固定化されたかを把握することが
できるという有利な効果を奏する。
【0094】本発明のバイオチップ及びバイオチップア
レイによると、固定化材料の種類の増加や固定化領域の
微小化に際してもその作製工程が複雑にならず、生体材
料の活性を損なうことなく固定化できるという有利な効
果を奏する。
【0095】また、本発明のバイオチップ及びバイオチ
ップアレイによると、液中でのパターン化疎水性膜と担
体との疎水性相互作用力は他の作用力より優れていて、
多項目測定用の高集積型DNAチップアレイとして応用
可能な技術であるという有利な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明のバイオチップアレイの構造
の一例を示す図である。
【図2】 図2は、本発明において使用したタグの構成
の一例を示す模式図(a,b)及びタグを付した微小担
体の写真(c)である。
【図3】 図3は、微小担体にDNAを結合させる過程
を示す図である。
【図4】 図4は、パターン化基板の作製工程の概要を
示す図である。
【図5】 図5は、バイオチップの作製法の一例を示す
図である。
【図6】 図6は、顕微鏡の外観を示す写真である。
【図7】 図7(a)は、被測定対象としてCR−1を、1
μM、0.1μM、0.01μM、1nM、0.1nM、0.01nM、
1pMの濃度での蛍光強度の時間変化を調べた結果を示
す。図7(b)は、濃度に対する蛍光強度の関係を示す。
【図8】 図8(a)は、種々の被測定対象を用いた場合の
蛍光強度と時間との関係を示し、図8(b)は、種々の被測
定対象を用いた場合の蛍光強度と濃度との関係を示す。
【図9】 図9は、親水性部位と疎水性部位を有するパ
ターン化基板の写真である。
【図10】 図10は、無作為液中自己組織化を用いて
タグを有する担体をパターン化基板上に配列させたDN
Aチップマイクロアレイの写真である。
【符号の説明】
1 基板、2 固定部、3 疎水性コーティング、4
微小担体、5 クロムコーティング、6 金コーティン
グ、7 認識物質、8 親水性部分、9 疎水性部分

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一定の屈折率を有する媒体を含む微小担
    体と、前記微小担体の一の面に形成した疎水性部分と、
    前記微小担体の他の一の面に固定化した認識物質とから
    なるバイオチップであり、前記媒体側から媒体の屈折率
    より低い屈折率を有する媒体側へ入射した電磁波を全反
    射させた場合に、前記低い屈折率を有する媒体側にエバ
    ネッセント場を生じさせることが可能であることを特徴
    とするバイオチップ。
  2. 【請求項2】 前記エバネッセント場が生じる範囲内
    に、前記認識物質を備える請求項1に記載のバイオチッ
    プ。
  3. 【請求項3】 相を介して前記認識物質を固定化する請
    求項1又は2項に記載のバイオチップ。
  4. 【請求項4】 相の厚さが、100nm以下である請求項3
    項に記載のバイオチップ。
  5. 【請求項5】 前記認識物質が、タンパク質、脂質、生
    体模倣有機分子、細胞、及びこれらの複合体からなる群
    から選択されることを特徴とする請求項1〜4項のいず
    れか1項に記載のバイオチップ。
  6. 【請求項6】 前記認識物質が被測定対象を認識し、認
    識物質−被測定対象との組み合わせが、酵素−基質、助
    酵素−酵素、抗原−抗体、リガンド−レセプター、DNA
    −DNA、DNA−RNA、RNA−RNA、PNA−DNA、PNA−RNAから
    なる群から選択される少なくとも1種である請求項1〜
    5項のいずれか1項に記載のバイオチップ。
  7. 【請求項7】 個々の前記バイオチップを識別するため
    の識別子を、前記微小担体上に有していることを特徴と
    する請求項1〜6項のいずれか1項に記載のバイオチッ
    プ。
  8. 【請求項8】 前記識別子が、前記微小担体上に記載さ
    れた格子状のタグのパターンにより構成されていること
    を特徴とする、請求項7記載のバイオチップ。
  9. 【請求項9】 前記識別子が、前記微小担体の一定の屈
    折率を有する媒体の表面に形成された相上に存在するこ
    とを特徴とする請求項7又は8項に記載のバイオチッ
    プ。
  10. 【請求項10】 前記相が、金、白金、銀、銅からなる
    群から選択される少なくとも1種からなることを特徴と
    する請求項3、4又は9項のいずれか1項に記載のバイ
    オチップ。
  11. 【請求項11】 基板と、前記基板上に設けられた疎水
    性固定部と、バイオチップとを備えたバイオチップアレ
    イであって、前記疎水性固定部は、その間が親水性であ
    る複数の疎水性固定部からなり、前記バイオチップが、
    請求項1〜10項のいずれか1項に記載されたバイオチ
    ップであり、前記疎水性固定部と前記バイオチップとは
    疎水性相互作用により結合していることを特徴とするバ
    イオチップアレイ。
  12. 【請求項12】 請求項11記載のバイオチップアレイ
    を用いて、被測定対象をスクリーニングするスクリーニ
    ング方法。
  13. 【請求項13】 被測定対象が標識物質を有する請求項
    12記載のスクリーニング方法。
  14. 【請求項14】 前記エバネッセント場に生じた局所的
    な励起光による前記標識物質の蛍光を利用することを特
    徴とする請求項14記載のスクリーニング方法。
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