JP2009103582A - 生体関連物質検出用センサおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract


【課題】固相担体表面へのプローブ物質、検出対象の生体関連物質の吸着が抑制可能な生体関連物質検出用センサ及びその製造方法の提供。
【解決手段】液体試料中の生体関連物質を検出するためのセンサであって、前記生体関連物質と特異的に相互作用するプローブ物質が固相担体表面の所定領域に固定化され、該固定化領域以外の少なくとも前記液体試料が接触し得る前記固相担体表面が撥液処理層で被覆されており、該撥液処理層には下記一般式(1)で表されるフッ素含有化合物が含まれる生体関連物質検出用センサ。
[化1]
Figure 2009103582

【選択図】なし

Description

本発明は、液体試料中の生体関連物質を固相担体表面で補足して検出するに際し、ノイズを低減して高感度に検出できるセンサおよびその製造方法に関する。
ゲノム計画の進展とともに、生命現象や個体の性格を分子レベルで理解しようとする動きが活発化している。そして、遺伝子の働きや生命現象を理解するためには、遺伝子の発現を調べることが有効である。そのための手段として、固相担体表面上に複数種類のDNAプローブをその種類ごとに区分けして固定化したDANプロ−ブアレーやDNAチップを用いて、標的とするDNAをハイブリダイズさせて捕捉することにより検出する手法が利用されている。DNAチップは、実際に固定化されているのがオリゴヌクレオチドの誘導体であることから、オリゴチップと呼ばれることもある。
これらアレーやチップは、いずれもガラスなどのプレート表面上に区分けされた多数の区画内にプローブ物質を固定化し、アレー状に整列させた構造を有する。
これまでに、DNAチップの製造方法としては、例えば、半導体製造工程で行われている光化学反応を利用したフォトリソグラフィーにより、固相担体表面上に多数のセルを区画し、該セル内に所定のオリゴヌクレオチドの一端を固定化して、該オリゴヌクレオチドの他端から、ヌクレオチドを順次結合させていくことでDANプロ−ブを形成する方法(非特許文献1参照)や、予め作製しておいたDANプロ−ブの一端を、固相担体表面上の各セルごとに固定化していく方法(非特許文献2参照)が提案されている。
このような方法によって製造されたDNAチップを用いて、標的DNAの検出は以下のように行われる。例えば、チップ上のプローブに、蛍光標識された標的DNAをハイブリダイズさせて、チップ上の蛍光シグナルを蛍光スキャナーで検出する。あるいは、標的DNAをプローブにハイブリダイズさせた後に、プローブに隣接する塩基配列に対して相補的な塩基配列を有する蛍光標識されたオリゴヌクレオチドを、標的DNAに連結反応(ライゲーション)で連結させて、標的DNAを蛍光シグナルで検出する。または、プローブにハイブリダイズさせた標的DNAを鋳型として、DNAポリメラーゼを用いて蛍光標識されたdNTP基質を連結させて、標的DNAを蛍光シグナルで検出する。ここで標的DNAとは、例えば、計測対象細胞から抽出されたDNAやその断片等を指す。また、ここに示した検出方法の標的はDNAに限られず、例えば、mRNA、mRNAを逆転写して得られたcDNA等、各種核酸分子に対して適用できる。またここでは、蛍光シグナルの検出により標的DNAを検出する方法について説明したが、この他にも例えば、酸化還元反応を利用した電気化学的特性の変化を検出することで標的核酸分子を検出する方法も実用化されている。
核酸分子以外にもタンパク質を検出するための同様な手法も開発されている。例えば、抗原抗体反応のような特異的相互作用を利用して、基板上に標的タンパク質を補足して検出を行う。この場合の検出方法として、具体的には、蛍光標識抗体や酵素標識抗体を用いて基板上でサンドイッチ反応を行い、基板上の蛍光シグナルや酵素活性を検出する方法、質量分析器で分析する方法、電気化学発光によるシグナルを検出する方法などが挙げられる。電気化学発光を利用する方法では、例えば、電極表面に標的タンパク質と特異的に相互作用する抗体等の生体関連物質が固定化されており、標的タンパク質を補足後、ルテニウム錯体で標識された抗体を用いてサンドイッチ反応を行う(非特許文献3参照)。これにより、電極表面でルテニウムが酸化され、TPAのレドックス反応とカップルさせて還元する時に励起状態となったルテニウムの電子が基底状態に戻る際の発光を検出する。
この他に、高感度で定量的な検出を行うことを目的とした検出方法としては、例えば、通常の顕微鏡検出が可能な700μm程度の大きさの微粒子を標識として用い、反応した微粒子数をカウンターでカウントすることで標的物質を定量検出するイムノアッセイに関する報告がある(非特許文献4参照)。
さらに上記検出方法以外にも、表面プラズモン共鳴センサや水晶振動子を固相担体として用い、その物理化学的特性変化を計測して、生体関連物質間の相互作用を検出する手法がある。表面プラズモン共鳴センサは、金属薄膜に全反射する光を入射した際に生じる微弱なエネルギー波(エバネッセント波)が、誘電体と接触している金属表面における粗密波と共鳴することで全反射光が減衰する現象(SPR現象)を応用し、生体物質間の相互作用による金属薄膜表面の誘電率変化をSPR現象の減衰ピークの生じる角度変化によって検出する。水晶振動子としては、水晶板の圧電効果により、水晶板に一定の電圧を印加することで一定の周波数で発振する素子を用いる。水晶板表面に固定化された物質の質量変化によって周波数が変化するので、生体関連物質間の相互作用により標的物質が水晶板表面に補足された際に生じる固定化物質の質量変化を、周波数変化として検出することができる。
この他に、基板表面の屈折率を計測するエリプソメーターを利用する方法、二面編波式干渉法、表面弾性波を利用する方法などもが挙げられる。
Science 251,767−773(1991) Proc.Natl.Acad.Sci.USA 93,4913−4918(1996) Clin.Chem.,37,1534−1539(19991) Anal.Biochem.202,120−125(1992)
上記のような、固相担体表面において生体関連物質などの標的物質を補足して検出する手法においては、固相担体表面に添加された液体試料中におけるプローブ物質と標的物質との特異的相互作用は一種の平衡反応であり、液体試料中の標的物質の濃度が、反応速度や検出感度に大きな影響を及ぼす。また、蛍光シグナルの検出など光学的検出を行う場合には、Signal to Noise比(以下、S/N比と略記する)が検出感度に大きな影響を及ぼす。
したがって、迅速でより高感度な標的物質の検出を実現するためには、標的物質を適正な濃度で含有する液体試料を固相担体表面に添加することが必要である。さらに、固相担体表面の、標的物質を補足する領域以外の部位においては、プローブ物質や標的物質などノイズの原因となり得る物質の吸着が抑制されていることが必要である。
そこで、例えば、標的物質の吸着を抑制するために従来は、アルブミン、カゼインなどのタンパク質;MPCポリマーと呼ばれる両親媒性高分子;SDS、Triton−X100などの界面活性剤;などをブロッキング剤として用いている。しかし、このようなブロッキング剤を用いる手法では、十分な効果を得るために、標的物質を含有する液体試料中にブロッキング剤を高濃度で混合することが必要であり、標的物質の濃度を高くすることができず、結果として標的物質を高感度に検出できないという問題点があった。
そして、検出感度を損なうことなく、プローブ物質および標的物質の吸着を抑制する手法については、これまでに報告されていない。
本発明は上記事情に鑑みて為されたものであり、固相担体表面へのプローブ物質、検出対象の生体関連物質の吸着が抑制可能な生体関連物質検出用センサおよびその製造方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、
請求項1に記載の発明は、液体試料中の生体関連物質を検出するためのセンサであって、前記生体関連物質と特異的に相互作用するプローブ物質が、固相担体表面の所定領域に固定化され、前記固相担体表面の前記固定化領域以外の、少なくとも前記液体試料が接触し得る領域が、撥液処理層で被覆されており、該撥液処理層には、下記一般式(1)で表されるフッ素含有化合物が含まれることを特徴とする生体関連物質検出用センサである。
Figure 2009103582
(式中、Rは炭素数1〜16の直鎖状若しくは分岐鎖状のパーフルオロアルキル基またはパーフルオロアルキルエーテル基を表し;Rは水酸基あるいは水酸基に置換可能な原子または基を表し;Rは水素原子または1価の炭化水素基を表し;Xはケイ素原子またはリン原子を表し;Yは−NH−C(=O)−で表される基またはカルボニル基であり;Zは、一つ以上の水素原子がフッ素原子で置換されていても良いアルキル基またはアルキルオキシアルキル基に、一つの水素原子が置換されたエチレンオキシ基であり;jおよびkは0または1であり;lおよびmは0以上の整数であり;nは1、2または3であり;nが2または3である場合にはn個のRは互いに同一でも異なっていても良く;nが1である場合には2個のRは互いに同一でも異なっていても良く;lが2以上の整数である場合にはl個のZは互いに同一でも異なっていても良い。)
請求項2に記載の発明は、前記一般式(1)で表されるフッ素含有化合物が、下記一般式(2)で表されるものである請求項1に記載の生体関連物質検出用センサである。
Figure 2009103582
(式中、R、R、R、X、m、nは前記と同様である。)
請求項3に記載の発明は、前記撥液処理層が、フォトリソグラフィーおよびドライエッチングの組み合わせでパターニングされたものであることを特徴とする請求項1または2に記載の生体関連物質検出用センサである。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の生体関連物質検出用センサの製造方法であって、基板表面を撥液処理層で被覆する工程と、該撥液処理層の特定部位を除去して、基板上に前記プローブ物質の固定化領域を形成して固相担体とする工程と、該固定化領域に前記プローブ物質を固定化する工程と、を有することを特徴とする生体関連物質検出用センサの製造方法である。
請求項5に記載の発明は、基板表面を撥液処理層で被覆する工程と、該撥液処理層上に感光性樹脂をパターニングする工程と、パターニングされた前記感光性樹脂をマスクとしてエッチングにより前記撥液処理層の特定部位を除去し、次いで前記感光性樹脂を除去して、前記固定化領域を形成する工程と、により前記固相担体を形成することを特徴とする請求項4に記載の生体関連物質検出用センサの製造方法である。
請求項6に記載の発明は、基板表面に感光性樹脂をパターニングする工程と、前記基板表面および感光性樹脂上を撥液処理層で被覆する工程と、前記感光性樹脂上の撥液処理層を、該撥液処理層で被覆されている感光性樹脂と共に除去する工程と、により前記固相担体を形成することを特徴とする請求項4に記載の生体関連物質検出用センサの製造方法である。
請求項7に記載の発明は、前記エッチングが、酸素、アルゴンおよび塩素からなる群から選択される一種のガスから生成されるプラズマを用いたエッチングであることを特徴とする請求項5に記載の生体関連物質検出用センサの製造方法である。
本発明によれば、液体試料中の生体関連物質を高感度に検出できる。特に、撥液処理層の透明度が高いので、より高感度な光学的検出が可能である。また、撥液処理層が微細加工に適しており、固相担体上により多数のプローブを固定化できるので、解析効率を向上させることができる。
<生体関連物質検出用センサ>
本発明において生体関連物質とは、生命現象に関わる物質全般を指し、生体由来のものでも人工物でも良い。具体的には、(a)cDNAを含むDNA、(b)mRNAなどのRNA、(c)これらDNAやRNAの断片、(d)ヌクレオチド、ヌクレオシドなどの核酸成分、(e)アミノ酸、(f)ジペプチド、トリペプチドなどのオリゴペプチド、(g)タンパク質、(h)単糖、オリゴ糖、多糖類などの糖類、(i)脂質、(j)ステロイドやアルカロイドなどの有機化合物、(k)無機化合物、(l)カリウムイオン、ナトリウムイオン、塩化物イオン、水素イオンなどの無機イオン、(m)前記(a)〜(l)の誘導体、(n)前記(a)〜(m)からなる群から選択される二種以上の複合体、などが例示できる。そしてこれらには、ホルモン類;ノルアドレナリン、ドーパミン、セロトニンなどの神経伝達物質;内分泌攪乱剤;各種薬剤などが含まれ、さらに近年急速に発展しているドラッグデリバリーシステム(DDS)と呼ばれる技術、人工臓器、医療用デバイスなどに利用される様々な高分子ポリマー修飾薬剤、脂質アナログ分子、生体適合性ポリマーなどが含まれる。
検出に供する液体試料は、前記生体関連物質を含有するものであり、該生体関連物質以外に、例えば、該生体関連物質を安定化させる成分など、本発明の効果を妨げない範囲で如何なる成分を含有していても良い。
そして、液体試料の溶媒成分は生体関連物質の種類や調製方法により適宜選択できる。例えば、生体関連物質が水溶性であれば水または水溶液を用いれば良く、水溶液としては、生体関連物質を安定化させるために緩衝液を用いることが好ましい。緩衝液の種類は、目的に応じて適宜選択すれば良い。一方、生体関連物質が水や水溶液に対して溶解性の低いものであれば、該生体関連物質の種類に応じて溶媒成分を選択すれば良く、好適なものとして、エタノールやメタノールなどのアルコール系溶媒、ジメチルスルホキシドなどが例示できる。
図1は、本発明に係る生体関連物質検出用センサを例示する図であり、(a)は拡大平面図、(b)は(a)のA−A線における縦断面図である。
生体関連物質検出用センサ(以下、センサと略記することがある)1においては、基板11表面の特定領域が撥液処理層12で被覆されている。そして、基板11表面の該撥液処理層12で被覆されずに露出されている領域(以下、固定化領域と略記する)111には、検出対象である前記生体関連物質と特異的に相互作用するプローブ物質13が固定化されている。なお図1においては、プローブ物質13を層状に簡略化して図示している。
本発明においてプローブ物質とは、前記生体関連物質と特異的に相互作用するものであればいずれでも良い。ここで「特異的相互作用」の具体例としては、抗原−抗体の免疫反応、互いに相補的な塩基配列を有する核酸分子のハイブリダイゼーション、ホスト−ゲストの包接、酵素―基質の複合体形成が挙げられる。
基板11の材質は、従来の生体関連物質検出用アレイ等で使用されているものと同様のもので良い。具体的には、ガラス、樹脂、金属、セラミックが例示でき、なかでもガラスが特に好ましい。
撥液処理層12は、センサ1製造時に使用する、プローブ物質13を含有する溶液、および生体関連物質を含有する液体試料に対して撥液効果を有するものである。ここで言う「撥液」とは、「撥水」または「撥油」を指す。そして、撥液処理剤として下記一般式(1)で表されるフッ素含有化合物(以下、化合物(1)と略記する)を含む。
Figure 2009103582
(式中、Rは炭素数1〜16の直鎖状若しくは分岐鎖状のパーフルオロアルキル基またはパーフルオロアルキルエーテル基を表し;Rは水酸基あるいは水酸基に置換可能な原子または基を表し;Rは水素原子または1価の炭化水素基を表し;Xはケイ素原子またはリン原子を表し;Yは−NH−C(=O)−で表される基またはカルボニル基であり;Zは、一つ以上の水素原子がフッ素原子で置換されていても良いアルキル基またはアルキルオキシアルキル基に、一つの水素原子が置換されたエチレンオキシ基であり;jおよびkは0または1であり;lおよびmは0以上の整数であり;nは1、2または3であり;nが2または3である場合にはn個のRは互いに同一でも異なっていても良く;nが1である場合には2個のRは互いに同一でも異なっていても良く;lが2以上の整数である場合にはl個のZは互いに同一でも異なっていても良い。)
は炭素数1〜16の直鎖状若しくは分岐鎖状のパーフルオロアルキル基またはパーフルオロアルキルエーテル基である。ここで「パーフルオロアルキル基」とは、「アルキル基の水素原子がすべてフッ素原子に置換されたもの」を指す。また、「パーフルオロアルキルエーテル基」とは、「前記パーフルオロアルキル基が酸素原子に結合した一価の基」を指す。
における前記アルキルとしては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシルが例示できる。
の炭素数は、3〜12であることが好ましく、6〜10であることがより好ましい。
また、Rは直鎖状であることが好ましく、パーフルオロアルキル基であることが好ましい。
の水酸基に置換可能な原子としては、好ましいものとしてフッ素原子、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子等のハロゲン原子が挙げられ、なかでも塩素原子が特に好ましい。
また、水酸基に置換可能な基としては、好ましいものとして、炭素数が1〜6のアルコキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基およびアシルオキシ基が挙げられる。
炭素数が1〜6のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペントキシ基およびヘキシルオキシ基が例示できる。
アリールオキシ基としては、フェノキシ基およびナフトキシ基が例示できる。
アラルキルオキシ基としては、ベンジルオキシ基およびフェネチルオキシ基が例示できる。
アシルオキシ基としては、アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ基、バレリルオキシ基、ピバロイルオキシ基およびベンゾイルオキシ基が例示できる。
これらのなかでも、塩素原子、メトキシ基およびエトキシ基がより好ましく、塩素原子が特に好ましい。
の1価の炭化水素基は特に限定されず、鎖状構造および環構造のいずれでも良く、飽和および不飽和のいずれでも良い。鎖状構造の場合には、直鎖状および分岐鎖状のいずれでも良く、環構造である場合には、単環構造および多環構造のいずれでも良い。
なかでも、好ましいものとして、炭素数が1〜6のアルキル基、アリール基およびアラルキル基が挙げられる。
炭素数が1〜6のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基およびヘキシル基が例示できる。
アリール基としては、フェニル基およびナフチル基が例示できる。
アラルキル基としては、ベンジル基およびフェネチル基が例示できる。
これらのなかでも、メチル基、エチル基、n−プロピル基およびイソプロピル基が特に好ましい。
Xはケイ素原子またはリン原子であり、例えば、ガラス基板への化合物(1)の固定化が容易である点では、ケイ素原子であることが好ましい。そして、金属への化合物(1)の固定化が容易である点では、リン原子であることが好ましい。
Yは−NH−C(=O)−で表される基またはカルボニル基である。すなわち、隣り合うメチレン基および酸素原子とは、以下のように結合する。
「−(CH−(NH−C(=O))−(O)−」
「−(CH−(C(=O))−(O)−」
Zは、一つ以上の水素原子がフッ素原子で置換されていても良いアルキル基またはアルキルオキシアルキル基に、一つの水素原子が置換されたエチレンオキシ基である。前記エチレンオキシ基の末端の酸素原子が隣り合うRに結合する。
前記エチレンオキシ基の置換されていても良い水素原子の数は、一つであることが好ましい。また、一つ以上の水素原子がフッ素原子で置換されていても良い前記アルキル基またはアルキルオキシアルキル基は、直鎖状または分岐鎖状であることが好ましく、直鎖状であることがより好ましい。そして、炭素数は1〜16であることが好ましい。
jおよびkは0または1であり、0であることが特に好ましい。
lは0以上の整数であり、0であることが特に好ましい。
mは0以上の整数であり、0〜3であることが好ましく、1または2であることがより好ましく、2であることが特に好ましい。
nは1、2または3であり、2または3であることが好ましく、3であることが特に好ましい。
化合物(1)としては、より好ましいものとして、下記一般式(2)で表されるものが挙げられる。
Figure 2009103582
(式中、R、R、R、X、m、nは前記と同様である。)
また、前記一般式(1)において、Zが「−(CHR−CHR−O)l’−(CHR−CHR−O)l’’」で表される化合物も、より好ましいものとして挙げられる。
ここで、RおよびRの一方は水素原子を表し、他方はメチル基の一つの水素原子が、炭素数1〜16の直鎖状若しくは分岐鎖状のフルオロアルキル基またはフルオロアルキルエーテル基に置換された基を表す。ここで「フルオロアルキルエーテル基」とは、「前記炭素数1〜16の直鎖状若しくは分岐鎖状のフルオロアルキル基が酸素原子に結合した一価の基」を指す。
また、RおよびRの一方は水素原子を表し、他方は炭素数1〜16の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基またはアルキルエーテル基を表す。ここで「アルキルエーテル基」とは、「前記炭素数1〜16の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基が酸素原子に結合した一価の基」を指す。
l’は、2以上の整数であり、2〜20であることが好ましく、5〜10であることがより好ましい。
l’’は、0以上の整数であり、0〜20であることが好ましく、0であることがより好ましい。
およびRにおける、メチル基の一つの水素原子が置換された前記フルオロアルキル基としては、CF−、CHF−、CClF−、C−、CHFCF−、CClFCF−、(CFCF−、CFCFCF−、(CHFCF−、(CF)(CHF)CF−、(CFCFCFCF−、(CFCF(CFCF−、CF(CF−、CF(CF−、CF(CF−、CF(CF−、CF(CF11−、CF(CF13−、CF(CF15−が例示できる。
そしてRおよびRにおける、メチル基の一つの水素原子が置換された前記フルオロアルキルエーテル基としては、これらフルオロアルキル基が酸素原子に結合した一価の基が例示できる。
およびRにおける前記アルキル基としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシルが例示できる。
そしてRおよびRにおける前記アルキルエーテル基としては、これらアルキル基が酸素原子に結合した一価の基が例示できる。
本発明においては、化合物(1)として、前記一般式(2)で表されるもの特に好ましい。
化合物(1)としては、市販品を用いることもできる。例えば、サイトップシリーズ(商品名、旭硝子株式会社製)、メガファック(商品名、大日本インキ化学工業株式会社製)、ディックガード(商品名、大日本インキ化学工業株式会社製)、FPX−30G(商品名、JSR株式会社製)、ノベックEGC−1720(商品名、住友3M社製)、Patinalシリーズ(substance WR1,WR2,WR3)(商品名、メルク株式会社製)が例示できる。
化合物(1)は単独で用いても良いし、複数種類を併用しても良い。複数種類を併用する場合には、その組み合わせおよび比率などは目的に応じて適宜選択できる。
撥液処理層12において前記化合物(1)は、そのケイ素原子またはリン原子が基板上の特定の原子や官能基(例えば、ガラス基板であれば酸素原子)と結合し、Rが基板外側へ向けて露出するように配向することで、撥液効果を生じると推測される。したがって、Rがパーフルオロアルキル基またはパーフルオロアルキルエーテル基であることは、本発明のセンサ1が高い撥液効果を発揮する点で重要である。
撥液処理層12は、本発明の効果を妨げない範囲で、化合物(1)以外の如何なる成分を含んでいても良い。
撥液処理層12は、撥液処理剤として化合物(1)を含むことにより、ポリテトラフオロエチレンなどの従来から汎用されている撥液処理剤を含む撥液処理層よりも、透明度に優れ、薄い単層薄膜とするのに好適であり、パターニングや除去などの微細加工性に優れる。透明度が優れているので、生体関連物質を光学的に検出する場合には、ノイズの大幅な低減が可能であり、高感度な検出が可能である。また、微細加工性に優れているので、後記するように固相担体上に微小サイズの固定化領域を多数形成することができ、センサ1上のプローブ物質の密度を高くできるので、生体関連物質を高い効率で検出できる。
プローブ物質13は、前記固定化領域111に共有結合を介して固定化されていても良いし、ファンデルワールス力などを利用して物理的吸着により固定化されていても良い。固定化方法は、例えば、プローブ物質13および基板11の種類に応じて、適宜選択できる。物理的吸着による固定化は、例えば、プローブ物質13を含有する液体を基板11表面にアプライするのみで行えるので、固定化操作が容易である点で好ましい。
固定化領域111は略円形状であり、隣り合う固定化領域111,111の最短の中心間距離がLとなるように、一定のピッチで整列配置されている。
そして、基板11の厚みT11、撥液処理層12の厚みT12、固定化領域111の直径、中心間距離Lは、いずれもセンサ1の大きさ、加工性、使用性等を考慮して適宜設定できる。
例えば、使用性の観点からは、T11は0.1〜10mmであることが好ましく、0.5〜1.5mmであることがより好ましい。また加工性の観点からは、T12は10nm〜1μmであることが好ましい。
一方、固定化領域111の直径は2〜500μmであることが好ましく、2〜50μmであることが特に好ましい。直径が小さいほど、センサ1上のプローブ物質の密度を高めることができる点で好ましい。
また、Lは、固定化領域111の直径やセンサ1上のプローブ物質の密度など、所望の条件を考慮して、適宜設定すれば良い。
本発明においては、上記のように、撥液処理層12は微細加工が可能であり、T12、固定化領域111の直径、Lなどを従来のセンサよりも小さい値に設定でき、しかも加工精度が損なわれることが無い。
ここでは、基板11表面に固定化されているプローブ物質が一種類である場合を例示しているが、本発明においてはこれに限定されず、複数種類のプローブ物質が固定化されていても良い。複数種類である方が、対応する複数種類の生体関連物質を同時に検出できるので、検出効率を大幅に向上させることができる。
また、ここでは、固定化領域111が略円形状である場合を例示しているが、多角形状、楕円形状等、他の如何なる形状でも良い。そして固定化領域の配置形態もここに示すものに限定されない。
本発明のセンサは、固相担体表面のうちプローブ物質が固定化されたセンサ面が、固定化領域以外は撥液処理層で被覆されている。このように、固相担体表面の固定化領域以外の、少なくとも前記液体試料が接触し得る領域が撥液処理されているので、生体関連物質の検出を行う際に、液体試料をセンサ上にアプライした時に、液体試料が固定化領域以外の領域に付着しても容易に除去でき、生体関連物質の付着が抑制される。
さらに後記するように、センサの製造に際しては、固定化領域以外の領域へのプローブ物質の吸着も抑制されるので、センサの固定化領域以外の領域には、ノイズの原因となり得る物質の吸着が抑制される。したがって、生体関連物質検出時において、S/N比が従来のセンサよりも大幅に向上するので、より高精度に検出を行うことができる。
本発明のセンサを用いて生体関連物質の検出を行う場合には、本発明のセンサを用いること以外は、従来の生体関連物質検出用アレイ等を用いる場合と同様の方法で行えば良い。
<生体関連物質検出用センサの製造方法>
上記本発明のセンサは、以下のように製造できる。
図2は、本発明に係るセンサの製造工程の例を示す縦断面図である。
まず、図2(a)に示すように、基板21の片面全面を撥液処理層22で被覆する。被覆方法としては、例えば、ディップ塗布法、真空蒸着法、CVD(化学気相蒸着)法、プラズマ重合法が挙げられる。例えば、ディップ塗布法の場合は、化合物(1)を含有する被覆処理溶液を調製し、塗布後は乾燥により前記処理溶液中の溶媒成分を除去することが好ましい。次いで、メタノールやエタノール等のアルコールで洗浄し、乾燥させると良い。
次いで、図2(b)に示すように、感光性樹脂24をフォトリソグラフィーにより、撥液処理層22上にパターニングする。フォトリソグラフィーは公知の方法で良い。
次いで、パターニングした感光性樹脂24をマスクとして、撥液処理層22をエッチングする。エッチング方法は如何なる方法でも良いが、ドライエッチングが好ましく、より具体的には、酸素、アルゴンおよび塩素からなる群から選択される一種のガスから生成されるプラズマを用いたエッチングが好ましい。
エッチングにより、感光性樹脂24でマスクされていない撥液処理層22が除去されて、図2(c)に示すように撥液処理層22がパターニングされる。
次いで、基板21上に残っている感光性樹脂24をすべて除去することで、図2(d)に示すような、基板21上に撥液処理層22がパターニングされた固相担体20が得られる。
次いで、基板21表面の、撥液処理層22が除去されて露出されている固定化領域211上に、プローブ物質23を固定化する。この場合、例えば、プローブ物質23を含有する溶液を調製し、該溶液を固定化領域211上にアプライした後、洗浄液で洗浄すると良い。前記溶液を調製する際は、溶媒成分はプローブ物質23の種類に応じて適宜選択すれば良く、例えば、プローブ物質23が水溶性である場合には、緩衝液を用いるのが好ましい。また前記溶液中には、必要に応じて、プローブ物質23を安定化させるためのその他の成分を含有させても良い。そして、洗浄後に乾燥を行う場合には、プローブ物質23が分解等の変質を起こさないように、室温程度で乾燥させるのが良い。
このようにして、図2(e)に示すような、固相担体20の固定化領域211上にプローブ物質23が固定化されたセンサ2が得られる。
本発明においては、前記溶液を固定化領域211上にアプライする場合に、前記溶液が固定化領域211以外の領域に付着しても、付着領域は撥液処理層22で被覆されているので、前記溶液は容易に除去でき、プローブ物質23の付着が抑制される。
図3は、本発明に係るセンサの製造工程の他の例を示す縦断面図である。
まず、図3(a)に示すように、感光性樹脂34をフォトリソグラフィーにより、基板31表面上にパターニングする。
次いで、図3(b)に示すように、感光性樹脂34および基板31表面の露出部位を撥液処理層32で被覆する。被覆方法は特に限定されず、上記と同様で良い。
次いで、図3(c)に示すように、感光性樹脂34上の撥液処理層32を、該撥液処理層32で被覆されている感光性樹脂34と共に除去する。これにより、基板31上に撥液処理層32がパターニングされた固相担体30が得られる。
次いで、図2で説明したのと同様の方法で、基板31表面の固定化領域311上に、プローブ物質33を固定化する。
このようにして、図3(d)に示すような、固相担体30の固定化領域311上にプローブ物質33が固定化されたセンサ3が得られる。
以下、具体的実施例により、本発明についてさらに詳しく説明する。ただし、本発明は以下に示す実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
図2を用いて説明した方法で、センサを作製した。
すなわち、パイレックス(登録商標)(コード7059、コーニングインターナショナル株式会社製)のガラス基板(厚み;1.1mm)の片面全面に、濃度が0.02mol/LであるCF3−(CF2)7−(CH2)2−SiCl3のヘキサメチルジシロキサン溶液をディップ塗布した。そして、一晩乾燥させた後、100℃で1時間加熱し、イソプロパノールおよびエタノールにて洗浄することで、撥液処理層(厚み;30nm)を形成させた。
次いで、感光性樹脂をフォトリソグラフィーにより、直径5μmのドットパターンを形成するようにパターニングし、この上から酸素プラズマによるエッチングを行い、撥液処理層の所定領域を除去した。
次いで、感光性樹脂を除去することで、基板上に撥液処理層がパターニングされ、図1に示すような直径5μmの円形状の固定化領域(隣り合う固定化領域の最短の中心間距離;10μm)が形成された固相担体を得た。
次いで、リン酸濃度が10mM、塩化ナトリウム濃度が0.1MであるpH7.4のリン酸緩衝液(以下、PBSと略記する)にストレプトアビジン(MP Biomedicals社製)を1mg/mLの濃度となるように溶解した溶液を調製し、この溶液を前記固相担体上にアプライして、2時間室温でアビジンを固定化領域に固定化し、PBSで洗浄してセンサとした。
次いで、PBSに溶解した10μg/mLのビオチン化R−Phycoerythrin(Far East Bio−Tech社製)溶液を上記センサ上にアプライし、2時間、室温で反応させた。反応後、PBSにて数回センサを洗浄し、蛍光顕微鏡にて蛍光シグナルの検出を行った。検出結果としてこの時の撮影画像を図4に示す。
図4に示すように、センサの撥液処理層で被覆されている部分には、ビオチン化R−Phycoerythrinの吸着はなく、ビオチン化R−Phycoerythrinがドットパターニングされていることが確認された。これにより、固相担体表面へのストレプトアビジンおよびビオチン化R−Phycoerythrinの吸着が抑制できることが確認された。
(実施例2)
図3を用いて説明した方法で、センサを作製した。
すなわち、パイレックス(登録商標)(コード7059、コーニングインターナショナル株式会社製)のガラス基板(厚み;0.7mm)上に、感光性樹脂をフォトリソグラフィーにより、直径5μmのドットパターンを形成するようにパターニングした。
次いで、WR1 Partinal(商品名、メルク株式会社製)を蒸着源とした真空蒸着法にて、CF3−(CF2)7−(CH2)2−SiCl3をガラス基板および感光性樹脂上に被覆させた(撥液処理層の厚み;20nm以下)。蒸着源の温度は360℃から450℃とし、10−3Paの真空度で30秒間蒸着した。
次いで、感光性樹脂上の撥液処理層を、該撥液処理層で被覆されている感光性樹脂と共に除去して、センサ(隣り合う固定化領域の最短の中心間距離;10μm)とした。
次いで、実施例1と同様の方法で、R−Phycoerythrinの検出を行ったところ、実施例1と同様の結果が得られ、固相担体表面へのストレプトアビジンおよびビオチン化R−Phycoerythrinの吸着が抑制できることが確認された。
本発明は、医薬品開発や臨床検査などの分野に利用可能である。
本発明に係るセンサを例示する図であり、(a)は拡大平面図、(b)は(a)のA−A線における縦断面図である。 本発明に係るセンサの製造工程の例を示す縦断面図である。 本発明に係るセンサの製造工程の他の例を示す縦断面図である。 実施例1における蛍光シグナルの検出結果を示す撮影画像である。
符号の説明
1,2,3・・・生体関連物質検出用センサ、10,20,30・・・固相担体、11,21,31・・・基板、12,22,32・・・撥液処理層、13,23,33・・・プローブ物質、24,34・・・感光性樹脂、111,211,311・・・固定化領域

Claims (7)

  1. 液体試料中の生体関連物質を検出するためのセンサであって、
    前記生体関連物質と特異的に相互作用するプローブ物質が、固相担体表面の所定領域に固定化され、
    前記固相担体表面の前記固定化領域以外の、少なくとも前記液体試料が接触し得る領域が、撥液処理層で被覆されており、
    該撥液処理層には、下記一般式(1)で表されるフッ素含有化合物が含まれることを特徴とする生体関連物質検出用センサ。
    Figure 2009103582
    (式中、Rは炭素数1〜16の直鎖状若しくは分岐鎖状のパーフルオロアルキル基またはパーフルオロアルキルエーテル基を表し;Rは水酸基あるいは水酸基に置換可能な原子または基を表し;Rは水素原子または1価の炭化水素基を表し;Xはケイ素原子またはリン原子を表し;Yは−NH−C(=O)−で表される基またはカルボニル基であり;Zは、一つ以上の水素原子がフッ素原子で置換されていても良いアルキル基またはアルキルオキシアルキル基に、一つの水素原子が置換されたエチレンオキシ基であり;jおよびkは0または1であり;lおよびmは0以上の整数であり;nは1、2または3であり;nが2または3である場合にはn個のRは互いに同一でも異なっていても良く;nが1である場合には2個のRは互いに同一でも異なっていても良く;lが2以上の整数である場合にはl個のZは互いに同一でも異なっていても良い。)
  2. 前記一般式(1)で表されるフッ素含有化合物が、下記一般式(2)で表されるものである請求項1に記載の生体関連物質検出用センサ。
    Figure 2009103582
    (式中、R、R、R、X、m、nは前記と同様である。)
  3. 前記撥液処理層が、フォトリソグラフィーおよびドライエッチングの組み合わせでパターニングされたものであることを特徴とする請求項1または2に記載の生体関連物質検出用センサ。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の生体関連物質検出用センサの製造方法であって、
    基板表面を撥液処理層で被覆する工程と、該撥液処理層の特定部位を除去して、基板上に前記プローブ物質の固定化領域を形成して固相担体とする工程と、該固定化領域に前記プローブ物質を固定化する工程と、を有することを特徴とする生体関連物質検出用センサの製造方法。
  5. 基板表面を撥液処理層で被覆する工程と、該撥液処理層上に感光性樹脂をパターニングする工程と、パターニングされた前記感光性樹脂をマスクとしてエッチングにより前記撥液処理層の特定部位を除去し、次いで前記感光性樹脂を除去して、前記固定化領域を形成する工程と、により前記固相担体を形成することを特徴とする請求項4に記載の生体関連物質検出用センサの製造方法。
  6. 基板表面に感光性樹脂をパターニングする工程と、前記基板表面および感光性樹脂上を撥液処理層で被覆する工程と、前記感光性樹脂上の撥液処理層を、該撥液処理層で被覆されている感光性樹脂と共に除去する工程と、により前記固相担体を形成することを特徴とする請求項4に記載の生体関連物質検出用センサの製造方法。
  7. 前記エッチングが、酸素、アルゴンおよび塩素からなる群から選択される一種のガスから生成されるプラズマを用いたエッチングであることを特徴とする請求項5に記載の生体関連物質検出用センサの製造方法。
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