JP2003156476A - 遺伝子診断装置及び遺伝子診断方法 - Google Patents

遺伝子診断装置及び遺伝子診断方法

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JP2003156476A JP2001358798A JP2001358798A JP2003156476A JP 2003156476 A JP2003156476 A JP 2003156476A JP 2001358798 A JP2001358798 A JP 2001358798A JP 2001358798 A JP2001358798 A JP 2001358798A JP 2003156476 A JP2003156476 A JP 2003156476A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、一塩基以上の遺伝子異常を短時
間、且つ簡単、正確に検出することができ、小型、軽
量、安価に、しかも非常に少ないランニングコストで、
診断を自動化できる遺伝子診断装置及び遺伝子診断方法
を提供することを目的とする。 【解決手段】 本発明の遺伝子診断装置は、参照電極1
1の電位に対して参照電極12を所定の正電位にするた
めに、電極16と電極17間に電圧を印加する電源部9
aと、電源部9aを制御する制御演算部8と、キャピラ
リー管19に設けられ、内部を通過するDNA試料の通
過量を検出する検出部15を備え、所定の電圧を印加す
ることによりキャピラリー管19内のDNA試料が電気
泳動され、検出部15が正常DNAと異常DNAとノイ
ズDNAの通過量をそれぞれ測定することを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遺伝子異常の有無
を簡単、正確に検出できる遺伝子診断装置、及び遺伝子
診断方法に関する。
【0002】
【従来の技術】全ての疾患には、遺伝性要因と環境要因
が種々の確率で関与しているが、先天性代謝異常症・癌
・糖尿病・高血圧・アルツハイマー・自己免疫疾患・ア
トピー・肥満・アルコール依存などの疾患は、遺伝性要
因が非常に大きな割合を占めている。一方、環境要素の
寄与が大きい疾患は感染症や外傷の後遺症から誘因され
る疾患等である。
【0003】ところで、近年分子生物学の急速な進展に
よって、様々な疾患において遺伝的要素、すなわち遺伝
子の関与がかなり正確に解明されるようになり、遺伝子
をターゲットにした医療に注目が集まるようになってき
ている。現在、最も注目されているのはSNPs(スニ
ップス)と呼ばれるものである。これは、single nucle
otide polymorphismの略で「1塩基多型」と一般に訳さ
れており、個人間の遺伝子における1暗号(1塩基)の
違いの総称である。
【0004】人を含め地球上の全ての生命体遺伝子(ま
たは遺伝子の全集合体を意味するゲノム)は、共通の4
つの塩基から成り立っており、この塩基の配列によって
様々なタンパク質が作られ、各生物特有の生命活動が行
われている。全ての生物に共通する4つの塩基とは、ア
デニン(Aと表記される)、グアニン(Gと表記され
る)、チミン(Tと表記される)、シトシン(Cと表記
される)である。人の遺伝子は、約30〜32億塩基配
列で構成されているといわれているが、各個人で数百か
ら1000塩基に1ヶ所程度の割合で他の人と1つの塩
基が異なっている場所が存在する。通常、この1塩基の
変化が、あるヒト集団の全人口中1%以上の頻度で存在
しているものを、SNPsと呼んでいる。
【0005】従って、全遺伝子(ゲノム)中には、30
0万〜1000万のSNPsが存在しているといわれ、
現在世界中でSNPsの探索が続けられている。SNP
sが注目されている理由は、SNPsの分類により、統
計的に各個人の遺伝子が関与しているといわれている多
くの疾患に対する罹患率が推測できると考えられている
からである。例えば、乳がんを例にとると、乳がんにか
かった患者群と正常な群とのSNPsの比較により、乳
がんにかかりやすい人に共通のSNPsを特定すること
ができる。そして、健康診断時に、遺伝子を調査しその
SNPsを持った人、すなわち現在は正常でも将来乳が
んにかかりやすい体質の人を見つけることが可能にな
る。
【0006】この診断によって、乳がんにかかりやすい
体質の人は、頻繁に検査をすることで万一癌に罹患して
も、超早期に治療が行え生存の可能性が向上する。それ
と同様のことが、糖尿病や高血圧などの生活習慣病につ
いても言え、世界中で多くの人が苦しんでいる病気に対
して発病の前から食事や生活指導を正確にすることが可
能になる。
【0007】また、病気の治療に用いている薬剤に関し
てもSNPsは重要な役割を期待されている。治療の際
に用いられる薬剤は全ての人に均等に効果を示すもので
はない。一般に薬剤は、ある割合の人には効果があって
も他の人には全く効果が無く、かえって副作用等で逆の
結果を招くことがあることも広く知られている。因み
に、アメリカにおける死亡原因の中で薬剤による副作用
が上位に位置しているのは周知のことである。薬剤の効
果はその人がもつ体質に深く関与しており、その体質も
SNPsの分類によって区別可能であると言われてい
る。すなわち、SNPsの解析による分類で、ある薬剤
に対してあらかじめ効果や感受性が予測でき適正な処方
をすることが可能になり、患者個々人の体質に合わせた
最適な薬剤の投与や副作用の危険性の回避が期待されて
いる。このような医療のことをテーラーメイド医療また
はオーダーメイド医療と呼び、将来の実用化が確実視さ
れている。
【0008】また癌は、正常な細胞においては重要な役
割をする遺伝子上の特定の部位に例えば紫外線や変異原
性物質の作用によって突然変異が生じることによって引
き起こされることがわかっている。ある特定の遺伝子上
の変異を読み取ることで細胞が癌化しているか否かを早
い段階から診断できるようになる。そして、犯罪捜査に
おける犯人の特定や曖昧な親子関係の確定さらには本人
であるか否かの識別にもSNPsは、威力を発揮する。
前述したように、各個人には300万〜1000万のS
NPsが存在しており、両親からそれぞれ別々のSNP
sを引き継ぐため、地球上に親子兄弟といえども全く同
じSNPsをもつ人間は絶対に存在しないと言われてい
る。これが個人の完全な特定を可能にする理由である。
【0009】このように、特定の遺伝子中の1塩基に起
きた変異を観察することで医療をはじめ様々の事柄に多
大な貢献をもたらす可能性がある。しかしながら現在、
特定の遺伝子の変異を観察する方法は以下に述べるよう
な非常に複雑な操作あるいは高価な装置を必要とし、ラ
ンニングコストも非常に嵩むため、広く利用されるまで
には至っていない状況にある。
【0010】現在最も一般的に用いられているSNPs
を調べる方法は、DNAの塩基配列を端から直接読んで
いくシーケンシング(塩基配列の決定)と呼ばれている
方法である。遺伝子は1種類のタンパク質を形成するた
めの塩基配列情報をもったDNAの単位であるから、塩
基配列を端から読んでいけばSNPsが解明することが
できる。シーケンシングを行う方法としては、いくつか
の報告があるが、最も一般的に行われているのは以下に
述べるジデオキシシーケンシング(Sanger法)である。
この方法を含めいずれの方法も、分離能の高い変性ポリ
アクリルアミドゲル電気泳動かキャピラリー電気泳動に
よって1塩基長の長さの違いを分離・識別できる技術が
基になって成り立っている。
【0011】ジデオキシシーケンシング(Sanger法)
は、酵素的シーケンシングとも呼ばれ、1本鎖鋳型DN
Aの相補的鎖を合成するためにDNAポリメラーゼを用
い、さらに人工的につくった特殊な4種類のジデオキシ
ヌクレオチドを利用するのが特徴である。シーケンシン
グ操作としては、塩基配列を行いたい1本鎖DNAの
3'末端を相補する合成塩基配列をプライマーとして用
い、そのプライマーからDNAポリメラーゼと均等に加
えられたデオキシヌクレオチドを酵素反応によって伸長
させる操作を行うが、この時同時に4つの反応容器を準
備しておき、それぞれにATGC4つの塩基の3'末端
に水酸基を持たない、従ってこれ以上DNA伸長反応を
続けることができない塩基アナログであるジデオキシヌ
クレオチドを別々に少量混入させておく。これにより、
伸長中のDNAの末端にジデオキシヌクレオチドが付加
された時点でDNA合成がストップし、それぞれの反応
容器中に様々な長さを持った、しかし端は必ず加えた塩
基アナログである2本鎖DNAが形成される。この反応
容器にS1エンドヌクレアーゼを反応させ、1本鎖DN
Aを全て消化し2本鎖DNAのみとする。こうして得ら
れた4つの反応容器のDNA鎖をゲル電気泳動またはキ
ャピラリー電気泳動し、分離されたDNAを短い方(速
く移動したもの)から順に読めば、鋳型鎖と相補的なD
NAの塩基配列がわかる。この際、泳動結果の識別は、
例えば加えるジデオキシヌクレオチドのリンまたはイオ
ウを放射性標識したり蛍光を発する化学物質を結合させ
たりして行う。放射性標識の場合はフィルムへの露光で
の検出、蛍光化学物質の場合はレーザービームを照射し
蛍光を検出する。最近では、A,T,G,Cの4種類の
塩基アナログを、それぞれ4種類の蛍光波長の異なる試
薬により標識し、その4色の蛍光を同時に検出する方法
も開発されている。
【0012】このように、従来は被験者から分離・精製
した遺伝子の正確な塩基配列をこのジデオキシシーケン
シング(Sanger法)あるいはその他の塩基配列決定法に
より決定し、正常あるいは標準的な塩基配列と比較する
ことによってSNPsの有無や突然変異の有無の確認、
個人の識別等を行っている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように、
従来からの遺伝子配列決定法を利用した、遺伝子診断や
遺伝子による個人の識別は、ターゲットとする遺伝子を
単離したのち、増幅・精製し、遺伝子の塩基配列決定用
装置を用いて、目的遺伝子の塩基配列を読むことによっ
て行っていたため、実験に膨大な作業量と非常に長い時
間、さらには多大のランニングコストを要していた。ま
た塩基配列決定のための自動化した装置は、非常に高価
で、大きなスペースを占有し、しかも高価な試薬を大量
に必要とするものであった。
【0014】そこで、従来のこのような問題を解決する
ため本発明は、一塩基以上の遺伝子異常を短時間、且つ
簡単、正確に検出することができ、小型、軽量、安価
に、しかも非常に少ないランニングコストで、診断を自
動化することができる遺伝子診断装置を提供することを
目的とする。
【0015】さらに、本発明は、一塩基以上の遺伝子異
常を短時間、且つ簡単、正確に判定できる遺伝子診断方
法を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の遺伝子診断装置は、第1参照電極の電位に対
して第2参照電極を所定の正電位にするために、第1電
極と第2電極間に電位を印加する電源部と、電源部を制
御する制御部と、密閉流路に設けられ、内部を通過する
DNA試料の通過量を検出する検出部を備え、さらに密
閉流路は、緩衝液の中に、DNA試料に対して水素結合
可能な塩基配列と高分子化合物とが結合して構成され、
水素結合による結合力の差でDNA試料を正常DNAと
異常DNAとノイズDNAに分離する分離用DNAコン
ジュゲートと、測定対象のDNA試料とを備え、所定の
電圧を印加することにより密閉流路内のDNA試料が電
気泳動され、検出部が正常DNAと異常DNAとノイズ
DNAの通過量をそれぞれ測定することを特徴とする。
【0017】これにより、一塩基以上の遺伝子異常を短
時間、且つ簡単、正確に検出することができ、小型、軽
量、安価に、しかも非常に少ないランニングコストで、
診断を自動化することができる。
【0018】また、本発明の遺伝子診断方法は、第1容
器に緩衝液を収容して第1電極と第1参照電極を浸漬す
るとともに、第2容器にも緩衝液を収容して第2電極と
第2参照電極を浸漬し、第1容器と第2容器間をリニア
ポリマーとDNA結合制御剤を含む緩衝液を充たした密
閉流路で連絡し、さらに、該密閉流路内の緩衝液の中
に、分離用DNAコンジュゲートを充填し、該分離用コ
ンジュゲートに続いて緩衝液の中にDNA試料を加え、
第1参照電極の電位に対して第2参照電極を所定の正電
位にするために第1電極と第2電極間に電位を印加し、
密閉流路内の緩衝液を電気泳動させ、正常DNAと異常
DNAとノイズDNAを分離し、正常DNAと異常DN
AとノイズDNAの比率もしくは異常DNAを検出する
ことを特徴とする。
【0019】これにより、一塩基以上の遺伝子異常を短
時間、且つ簡単、正確に判定することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】請求項1に記載された発明は、緩
衝液を収容し第1電極と第1参照電極が浸漬された第1
容器と、緩衝液を収容し第2電極と第2参照電極が浸漬
された第2容器と、第1容器と第2容器間をリニアポリ
マーとDNA結合制御剤を含む緩衝液を充たして連絡し
た密閉流路と、第1参照電極の電位に対して第2参照電
極を所定の正電位にするために、第1電極と第2電極間
に電圧を印加する電源部と、電源部を制御する制御部
と、密閉流路に設けられ、内部を通過するDNA試料の
通過量を検出する検出部を備え、さらに密閉流路は、緩
衝液の中に、DNA試料に対して水素結合可能な塩基配
列と高分子化合物とが結合して構成され、水素結合によ
る結合力の差でDNA試料を正常DNAと異常DNAと
ノイズDNAに分離する分離用DNAコンジュゲート
と、測定対象のDNA試料とを備え、所定の電圧を印加
することにより密閉流路内のDNA試料が電気泳動さ
れ、検出部が正常DNAと異常DNAとノイズDNAの
通過量をそれぞれ測定することを特徴とする遺伝子診断
装置であるから、第2電極と第1電極間に電圧を印加
し、DNA試料と分離用DNAコンジュゲートを電気泳
動することができ、分離用DNAコンジュゲートとの水
素結合の結合力の差を利用して正常DNAと異常DNA
とノイズDNAの泳動速度をそれぞれの速度に低下さ
せ、泳動させる。分離用DNAコンジュゲートは高分子
化合物と結合したものであるから、大きな慣性を備える
ことになり泳動速度はDNA試料と比較すると数%にす
ぎず(但し、高分子化合物の種類と長さに依存する)、
相対的には擬似固定状態にすることができる。コンジュ
ゲートの固定処理は難しく、通常コンジュゲートを固定
した密閉流路を使い捨てにしなければならないが、擬似
固定のためその必要はなく、コンジュゲートの濃度調整
がきわめて容易になる。また、正常DNA及び異常DN
Aは移動しながらこの分離用DNAコンジュゲートの結
合力の作用を受け、電圧を印加すると、異常DNAに
は、分離用DNAコンジュゲートとの一塩基分弱い結合
力が作用し、正常DNAには最大の結合力が作用し、遅
れて検出部で検出される。これにより2つのDNAの検
出時間に差を生じさせることができる。そして、このよ
うに電気泳動とDNAの水素結合を利用するから数十分
という短時間のうちにDNAを分離でき、正確にDNA
の異常の有無が検出でき、小型、軽量、低ランニングコ
ストの安価な装置とすることができ、診断の自動化がき
わめて容易である。
【0021】請求項2に記載された発明は、密閉流路
が、リニアポリマーとDNA結合制御剤を含む緩衝液で
充たされ、且つ該緩衝液の中に分離用DNAコンジュゲ
ートとDNA試料とが分離状態で、リニアポリマーを挟
んで流れ方向にこの順序で充填された分離用密閉流路カ
ートリッジであって、該分離用密閉流路カートリッジを
交換可能に装着できる分離部が設けられたことを特徴と
する請求項1記載の遺伝子診断装置であるから、予めリ
ニアポリマーとDNA結合制御剤を含む緩衝液と、分離
用DNAコンジュゲート、DNA試料とを充填した分離
用密閉流路カートリッジを用意しておくことができ、測
定毎に分離部に分離用密閉流路カートリッジを交換して
装着すればよく、測定を簡単に且つ容易に行うことがで
きる。
【0022】請求項3に記載された発明は、密閉流路が
1以上設けられたことを特徴とする請求項1または2に
記載の遺伝子診断装置であるから、密閉流路ごとに分離
用DNAコンジュゲートとDNA結合制御剤を変化させ
て、DNA試料の正常DNAと異常DNAとノイズDN
Aの分離環境を密閉流路ごとに変化させることができ
る。
【0023】請求項4に記載された発明は、分離用DN
Aコンジュゲートがアクリルアミド化したDNAである
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の遺伝
子診断装置であるから、DNA試料の正常DNAと異常
DNAとノイズDNAを明確に分離して測定することが
可能となる。
【0024】請求項5に記載された発明は、密閉流路内
の液体を20℃〜60℃に調整して正常DNAと異常D
NAとノイズDNAを分離することを特徴とする請求項
1〜4のいずれかに記載の遺伝子診断装置であるから、
正常DNAと異常DNAとノイズDNAを温度調整によ
り分離用DNAコンジュゲートに結合したり離脱させた
りすることが可能であり、結合力を温度で調整でき、分
離後それぞれを検出部で測定することが可能となる。
【0025】請求項6に記載された発明は、密閉流路が
内径50〜100μmのフューズドシリカ製キャピラリ
ー管であることを特徴とする請求項1〜5に記載の遺伝
子診断装置であるから、紫外線を90%以上透過でき、
紫外線の通過量を検出することで異常DNAの検出が容
易にできる。
【0026】請求項7に記載された発明は、密閉流路が
溝のある板と紫外線が90%以上透過する板との組み合
わせであることを特徴とする請求項1〜6に記載の遺伝
子診断装置であるから、紫外線を90%以上透過でき、
紫外線の通過量を検出することで異常DNAの検出が容
易にできる。
【0027】請求項8に記載された発明は、第1容器に
緩衝液を収容して第1電極と第1参照電極を浸漬すると
ともに、第2容器にも緩衝液を収容して第2電極と第2
参照電極を浸漬し、第1容器と第2容器間をリニアポリ
マーとDNA結合制御剤を含む緩衝液を充たした密閉流
路で連絡し、さらに、該密閉流路内の緩衝液の中に、D
NA試料に水素結合可能な塩基配列と高分子化合物とが
結合し、結合力の差からDNA試料を正常DNAと異常
DNAとノイズDNAに分離可能な分離用DNAコンジ
ュゲートを充填し、該分離用コンジュゲートに続いて緩
衝液の中にDNA試料を加え、第1参照電極の電位に対
して第2参照電極を所定の正電位にするために第1電極
と第2電極間に電位を印加し、密閉流路内の緩衝液を電
気泳動させ、正常DNAと異常DNAとノイズDNAを
分離し、正常DNAと異常DNAとノイズDNAの比率
もしくは異常DNAを検出することを特徴とする遺伝子
診断方法であるから、第2電極と第1電極間に電圧を印
加して、DNA試料と分離用DNAコンジュゲートを電
気泳動することができ、分離用DNAコンジュゲートと
の水素結合の結合力の差を利用して正常DNAと異常D
NAとノイズDNAの泳動速度をそれぞれの速度に低下
させる。分離用DNAコンジュゲートは高分子化合物と
結合したものであるから、慣性が大きくなり泳動速度は
DNA試料と比較すると数%にすぎず(但し、高分子化
合物の種類と長さに依存する)、相対的には擬似固定状
態にすることができる。コンジュゲートの固定処理は難
しく、通常密閉流路を使い捨てにしなければならない
が、擬似固定のためその必要はなく、コンジュゲートの
濃度調整がきわめて容易になる。正常DNA及び異常D
NAは移動しながらこの分離用DNAコンジュゲートの
結合力の作用を受け、電圧を印加すると、異常DNAに
は、分離用DNAコンジュゲートとの一塩基分弱い結合
力が作用し、正常DNAには最大の結合力が作用し、遅
れて検出部で検出される。これにより2つのDNAの検
出時間に差を生じさせることができる。そして、このよ
うに電気泳動とDNAの水素結合を利用するから数十分
という短時間のうちにDNAを分離でき、正確にDNA
の異常の有無を検出することができる。
【0028】(実施の形態1)図1は本発明の実施の形
態1における遺伝子診断装置の外観図、図2は本発明の
実施の形態1における遺伝子診断装置の上蓋開放外観
図、図3は本発明の実施の形態1における遺伝子診断装
置の電気泳動部を含む装置構成図、図4は本発明の実施
の形態1における遺伝子診断装置の制御回路要部図、図
5は本発明の実施の形態1における遺伝子診断装置の密
閉流路内の分離用DNAコンジュゲートとDNA試料と
の導入状態図である。
【0029】図1において、1は遺伝子診断装置の電源
スイッチ、2は装置の種々の操作を行うための操作ボタ
ン、3は表示パネル、4は上蓋、5は装置の筐体であ
る。図2,図3,図4において、6は電気泳動を行うた
めの電気泳動部、7は電気泳動部6を支える支持台、8
は電気泳動を行うための制御や後述する吸引ポンプ2
0、検出部15の制御を行い、検出したデータを演算す
る基板によって構成された制御演算部である。9は電源
ボックス、9aは電源ボックス9内に設けられた電源部
である。本遺伝子診断装置ではDNAの種類や濃度、処
理条件ごとに異なった最適印加電圧値が存在するため、
後述のDNA試料23から異常DNAと正常DNAを分
離するのに最も適した泳動が行えるように、制御演算部
8が電源部9aを制御して電圧を印加する。10は正常
DNAと異常DNAとノイズDNAとを分離するための
所定温度に調整するとともに、この部分でDNAを3つ
のDNAに分離する分離部である。11は後述する容器
18aの緩衝液18の電位を示す参照電極(本発明の第
1参照電極)、12は後述する容器18bの緩衝液18
の電位を示す参照電極(本発明の第2参照電極)であ
り、電気泳動の強さを変化させるためのものである。1
3は分離部10の温度を調整する温調器である。
【0030】この分離部10内の構成の詳細については
後述するが、測定開始時には、図5に示すように分離用
DNAコンジュゲート21が分離部10の付近になるよ
うに配置する。そして、このような配置をとるとととも
に電圧制御、濃度調整、温度制御等を行うことにより、
電気泳動させながら本遺伝子診断装置はDNA試料23
を正常DNAと異常DNAとノイズDNAに数十分で分
離するものである。分離部10では分離用DNAコンジ
ュゲート21が泳動作用を受けながら水素結合の結合力
の差によって、DNA試料23を正常DNAと異常DN
AとノイズDNAに分離できるように、15℃〜80
℃、望ましくは20℃〜60℃の温度範囲の所定温度に
保つように制御される。正常DNAと異常DNAとノイ
ズDNAとを分離するためにはDNAの分離に適したこ
の所定の温度から±1℃の範囲で制御するのがよい。
【0031】15は電気泳動するDNA試料の通過量を
測定する検出部である。図4に基づいて検出部15につ
いて説明すると、15aは紫外線を照射するD2ラン
プ、15bは紫外線を受光するフォトダイオード、15
cはフォトダイオード15bが検出した微弱電流を増幅
するプリアンプ、15dはデジタル量に変換するA/D
コンバータである。これらの詳細は後述する。16は電
気泳動のときに正電位を印加する電極(本発明の第2電
極)、17は電気泳動のときに負電位を印加する電極
(本発明の第1電極)であり、制御演算部8が電源部9
aを制御し、参照電極11と参照電極12の電圧を所定
の電圧になるようにモニターしながら、電極16と電極
17との間に電圧を印加して、電気泳動の強さを変化さ
せる。
【0032】図3,図4,図5において、18は電気泳
動させるとき電荷の運搬とDNA試料のpHを安定させ
るための緩衝液、18aは緩衝液18を収容する陰極側
の容器(本発明の第1容器)、18bは緩衝液18を収
容する陽極側の容器(本発明の第2容器)、18cはD
NA結合制御剤と下記のリニアポリマー18dを緩衝液
18に添加した緩衝液、18dは電気泳動を可能にし、
正常DNAと異常DNAとノイズDNAを分離する媒体
であるポリアクリルアミドのようなリニアポリマーであ
る。19は電気泳動のときにDNA試料23を泳動する
ためのキャピラリー管(本発明の密閉流路)、20はキ
ャピラリー管19の中にDNA試料23やリニアポリマ
ー18dとDNA結合制御剤などの試薬を注入するため
の吸引ポンプである。容器18aの緩衝液18の中には
参照電極12と電極16が浸漬され、容器18bの緩衝
液18の中に、参照電極11と電極17が浸漬される。
容器18aと容器18b内の緩衝液18は、キャピラリ
ー管19内の緩衝液18cによって連通される。電極1
6と電極17間に電圧を印加すると、キャピラリー管1
9内に電気泳動が誘発され、分離用DNAコンジュゲー
ト21とDNA試料23は負に帯電しているため、容器
18aから容器18b側へ分離用DNAコンジュゲート
21とDNA試料23が移動する。
【0033】次に、本発明の遺伝子診断装置で測定を行
うために必要な詳細について説明する。本遺伝子診断装
置で測定するDNA試料23は、人の細胞や血液等から
入手したDNAである。ヒト・ゲノムDNAからPCR
(ポリメラーゼ連鎖反応)などの方法を利用して目的の
部分を目的の長さに切り出して測定用に数を増加させる
作業が必要である。ただ、このPCRに関しては本遺伝
子診断装置の説明に必要がないため具体的な説明を省略
する。
【0034】PCRなどで取り出した目的のDNAは塩
基数でいうと6個程度〜1000個程度であるが、約3
0億塩基対あるといわれるヒト・ゲノムDNAの中に、
同じDNA配列が存在しないと確率的にいえる個数とし
ては、50個程度以上である。しかし、これは総数が5
0個程度あればよいということであるから、数回に分け
てDNAを切り取る場合は6個〜12個ずつに分けるの
でもよい。そして、本発明者らの実験によると、本遺伝
子診断装置で正常DNAと1塩基違いの異常DNAを分
離する場合、塩基の個数は6個〜12個が最も効率よく
分離できるという結果を得ている。ただ、この異常DN
Aの分離は、DNA試料の濃度(μM)、分離用DNA
コンジュゲート濃度(モル%)、測定温度、その他と密
接な関係があるため、適正な条件にしないと分離が起こ
らないから、このような条件を設定することができるか
否かが重要である。例えば、分離用DNAコンジュゲー
ト21のリニアポリマーのモル数に対する濃度は0.0
1〜0.05(モル%)程度が適当であるが、DNA試
料23の濃度は1〜10(μM)が適当で、500〜6
00倍の濃度とするのが望ましい。このようにDNA試
料としては6個程度〜1000個程度の塩基配列を持つ
DNA試料が必要であり、且つ適正な条件設定が必要で
ある。
【0035】次に、図3,図4,図5のキャピラリー管
19について説明する。キャピラリー管19にゲルを入
れて電気泳動を行うと、電気浸透流と呼ばれる液の流れ
が発生してしまう。従ってこの現象が起きないようにす
るため、キャピラリー管19の内壁をアクリルアミドな
どでコーティングするのがよい。電気浸透流の発生が阻
止できるならコーティング方法は他の方法でもよい。例
えば、一般に販売されているコーティングキャピラリー
管を使用するのでもよい。なお、キャピラリー管19と
しては内径50〜100μmのフューズドシリカ製キャ
ピラリー管が、紫外線を90%以上透過でき、且つ後述
するように紫外線を利用してDNAを検出するとき、紫
外線の通過量を容易に検出できるから最も適当である。
そして、溝のある板と、紫外線が90%以上透過する板
との組み合わせでキャピラリー管19を構成するので
も、紫外線を90%以上透過でき、紫外線の通過量を検
出することで異常DNAの検出を容易に行うことができ
る。なお、溝のある板を紫外線が透過可能な板にした場
合は透過光を検出し、溝のある板を紫外線が不透過の板
にした場合は、異常DNAを反射光で検出する。反射光
を検出する場合には溝形状を均一な反射面とするため矩
形断面にする必要がある。
【0036】容器18a,18bの中やキャピラリー管
19に収容する緩衝液18,18cは、Tris-Borate
(pH7.2〜pH8程度)緩衝液等を利用するのが適
当である。このうちキャピラリー管19に収容する緩衝
液18cに混入するDNA結合制御剤には、分離用DN
Aコンジュゲートに対するDNAの結合を促進する塩化
マグネシウム等の結合促進剤と、離脱を促す尿素等の離
脱剤の2種類が存在する。この2種類のDNA結合制御
剤は、2種類の混合割合や、材料物質(例えば、結合促
進剤として他の電解質)を選ぶことで、DNAに対する
多様な泳動速度の制御が可能になるものである。分離用
DNAコンジュゲート21やDNA試料23等を電気泳
動するためのリニアポリマー18dは、ポリアクリルア
ミドがコンジュゲート作成にも利用されるため、相性が
よく適当である。
【0037】次に、キャピラリー管19への充填順序で
あるが、図5に示すように先ずキャピラリー管19内に
リニアポリマー18dとDNA結合制御剤を含んだ緩衝
液18cを導入し、続いて以下詳述する分離用DNAコ
ンジュゲート21を加える。このときリニアポリマー1
8dと混合して導入してもよいし、分離用DNAコンジ
ュゲート21導入後にリニアポリマー18dを導入して
もよい。続いて、分離用DNAコンジュゲート21と分
離状態で緩衝液18cで希釈したDNA試料23を導入
して電気泳動する。
【0038】本実施の形態1では、分離用DNAコンジ
ュゲート21を作成するのにアクリルアミドとDNAを
重合させているため、DNAとの重量差、構造差は大き
く、分離用DNAコンジュゲート21の泳動速度(0.
6cm/分〜0.7cm/分)は、慣性のためDNAの
最適の泳動速度(13cm/分〜20cm/分)の1/
20〜1/30程度であって、非常に動きが鈍く相対的
に擬似的に固定されているといってもよいような状態が
実現される。従って、測定開始時、充填物を収容したキ
ャピラリー管19を分離部10で移動させ、分離用DN
Aコンジュゲート21を分離部10の中央付近に配置
し、後述のDNA試料23をキャピラリー管19の
(−)電極側先端に配置する。このようにすることによ
り、分離部10で分離用DNAコンジュゲート21によ
り正常DNAと異常DNAとノイズDNAを分離するこ
とができる。
【0039】なお、遺伝子診断装置のキャピラリー管1
9にDNA試料や分離用DNAコンジュゲート、リニア
ポリマーの各溶液を交換的に導入する機構、例えば図3
に示した吸引ポンプ20のほかに、各DNA試料や分離
用DNAコンジュゲート、リニアポリマーの各溶液をそ
れぞれ保管するカラムと、そのカラムを自動的に交換
し、それをキャピラリー管19に接続する機構を装備す
るのが望ましい。
【0040】さらに、キャピラリー管19を1本または
複数本単位でユニット化し、これを交換用の分離用密閉
流路カートリッジとして、分離部10に装着可能にし、
分離部10内の温調器13で温度制御するようにするの
も適当である。キャピラリー管19内に、予めリニアポ
リマー18dとDNA結合制御剤を含む緩衝液18cを
充填し、分離用DNAコンジュゲート21とDNA試料
23を分離状態で充填して分離用密閉流路カートリッジ
として用意しておくことが可能になる。このように構成
することで、測定を行うたびに分離用密閉流路カートリ
ッジごと交換するため、分離用密閉流路カートリッジご
とに分離用DNAコンジュゲート21、DNA試料23
の配置を予め設定できるから、測定が簡単に行え、且つ
正確な測定が行える。なお、この分離用密閉流路カート
リッジでは、分離用DNAコンジュゲート21とDNA
試料23を分離状態にするため、その間にリニアポリマ
ー18dを挟んで充填している。それぞれの中にリニア
ポリマー18dを混合させて充填するのでもよい。
【0041】続いて、分離用DNAコンジュゲートにつ
いて説明する。図6は本発明の実施の形態1における遺
伝子診断装置の密閉流路内の分離用DNAコンジュゲー
トとDNA試料との関係概念図である。図6において、
21は分離用DNAコンジュゲートである。DNAは二
本鎖を形成するものと一本鎖のものと存在するが、DN
AのもつA,T,C,G4つの塩基は互いにAとT、G
とCがそれぞれ水素結合し易い性質をもち、DNAの二
本鎖においてもAT,GCで対をなしている。従って、
一方の鎖のDNAがATCGCGTCTAGC(配列番
号1に記載)と配列されている場合、もう一方の鎖のD
NAは、TAGCGCAGATCG(配列番号2に記
載)という塩基配列をもっている。この関係は相補的関
係と呼ばれるもので、この相補関係を充たす限り、Aと
T、GとCがそれぞれ水素結合により結合し、二本鎖を
形成する。本発明ではこの関係を利用するために、図6
に示すように分離用DNAコンジュゲート21のDNA
部分にはDNA試料23の正常DNAに相補的な塩基配
列を持たせている。従って、DNA試料23の正常DN
Aの塩基配列がATCGCGTCTAGC(配列番号1
に記載)を含み、異常DNAがATCA*CGTCTA
GC(配列番号3に記載)で、*で示した部分で正常D
NAと異常DNAとノイズDNAの塩基が異なっている
場合、分離用DNAコンジュゲート21のDNA部分の
配列(本発明の第1の塩基配列)をTAGCGCAGA
TCG(配列番号2に記載)とすると、異常DNAはA
*において分離用DNAコンジュゲート21と相補的で
はなくなるため水素結合せず、水素結合全体の結合力は
DNA試料23の正常DNAの方が異常DNAより1塩
基分の結合力分だけ大きくなる。その結果、後で説明す
る電気泳動時に正常DNAの方が異常DNAより強い結
合力で長い時間分離用DNAコンジュゲート21と結合
するため、正常DNAは異常DNAより相対的に遅延す
るようになる。というのは、電気泳動時結合力だけでな
く電気泳動による引離力も作用するから、多数のDNA
が断続的に結合と離脱を繰り返すような結合状態となる
からである。そして、この泳動速度を平均的にみると、
長い時間結合する正常DNAの方が異常DNAより泳動
速度が低下することになる。DNA試料の中には、2本
鎖のDNAのうち測定対象ではない分離した残りの1本
鎖DNAのように正常DNAと異常DNAとノイズDN
A以外のDNAも含まれており、このDNAが後で説明
する電気泳動時にノイズとして作用するが、このノイズ
DNAは分離用DNAコンジュゲート21のDNAとは
ほとんど無反応で結合しないから、最も速い泳動速度を
もち分離されることになる。なお、分離用DNAコンジ
ュゲート21の濃度は、DNA試料の濃度の500〜6
00倍が適当である。
【0042】次に、このような分離用DNAコンジュゲ
ート21の作成・合成方法について説明する。ビニル化
DNAを合成するために、PCRによって、分離用DN
Aコンジュゲート21用のDNAを切り出す。上述の例
では、TAGCGCAGATCGが分離用DNAコンジ
ュゲート21のDNAである。
【0043】続いて、目的の塩基配列を有するDNAの
5’末端をアミノ化(通常は、ヘキシル基を介してアミ
ノ化)する。このようにして得られたアミノ化DNAを
2.6mMになるように滅菌した超純水を加えて希釈す
る。次いで、MOSU(メタクリロイドオキシスクシン
イミド)を71.388mMになるようにDMSO(デ
ィメチルスルオキシド)で希釈する。そして、このよう
にして得たアミノ化DNAとMOSUを1:50の比率
になるように加えて調整する。さらに、この調整溶液に
対して、pH調整用としてpH9になるように炭酸水素
ナトリウムと水酸化ナトリウムで調整した溶液を、アミ
ノ化DNAの量と等量加える。
【0044】そして、得られた溶液を一晩振とうする。
その後、HPLC(High Performance Liquid Chromato
graphy:高速液体クロマトグラフィー)を使用して、振
とうした溶液中のビニル化DNAを、アミノ化DNA,
MOSU,その他と分離する。ビニル化DNAは溶離液
(TEAA;トリエチルアミンー酢酸とアセトニトリル
の混合溶液)を含んでいるため、さらに真空乾燥機能を
持った遠心エバポレーターで減圧濃縮する。
【0045】次いで、重合溶液である10%のAAM
(アクリルアミド)を53μmol窒素置換する。さら
に、重合開始剤である1.34%のTEMD(N,N,
N’N’−テトラメチルエチレンジアミン)を超音波で
脱気した滅菌超純水で希釈する。これを重合開始剤であ
る1.34%のAPS(過硫酸アンモニウム)を同じく
超音波で脱気した滅菌超純水で希釈する。さらに濃縮し
たビニル化DNAを滅菌した超純水で希釈する。そし
て、100μlの分離用DNAコンジュゲートを合成す
るために、上記のAAMを34μl,上記のTEMDと
APSを各々5μl、ビニル化DNAがAAMに対して
0.01%モル〜0.05%モルになるように加え、1
00μlになるように滅菌超純水を追加して、60分程
度放置しておくとアクリルアミド化された分離用DNA
コンジュゲートが得られる。
【0046】続いて、本実施の形態1の遺伝子診断装置
の動作について説明する。先ず遺伝子診断装置内に、D
NA試料や各溶液を導入したキャピラリー管19をセッ
トし、図3,図4に示すように両端に容器18a,18
b内の緩衝液18を浸す。参照電極11と参照電極12
との間の電圧を所定の電位となるように制御演算部8で
モニターしながら電極16と電極17間に電源部9aに
よって所定電圧を印加する。印加する電圧の大きさとし
て望ましくは10〜20キロボルトが好ましいが、電解
質や電極の状態により100ボルト〜30キロボルトで
もよい。例えば、低電解質濃度の場合や、電極面積が大
きな場合には電圧を低電圧にする。そして、最初から所
定電圧を印加するのでなく、定電圧の印加の前に準備用
の30キロボルト以上の高電圧を印加し、ノイズDNA
を分離してから所定電圧を印加することで、測定を迅速
に行うことができる。
【0047】ここで、電極16と電極17間に所定の電
圧を印加する理由を説明する。分離用DNAコンジュゲ
ート21に対するDNA試料の結合力と、電気泳動力に
よる引離力との差が、各DNAの泳動速度差の発現を支
配するため、正常DNAと異常DNAとノイズDNAの
分離が最も効果的に行われる電圧を選んで印加する必要
があるからである。すなわち、この電圧は最も泳動しに
くい正常DNAを電気泳動することができるという条件
と、高電圧にすると正常DNAと異常DNAの分解能が
低下するので、分解能を上げるため、できるだけ低電圧
でなければならないという条件の2つを充たす電圧であ
る。従って、予め印加する電圧として最適な電圧をDN
Aごと、条件ごとに調べておき、上述したように当初3
0キロボルト程度以上の準備電圧を短時間印加した後、
この電圧を印加するようにするのが最適である。なお、
キャピラリー管19内のDNAは負に帯電しており陽極
側に進むため、電源9aは電極16を正電位、電極17
を負電位になるように印加する必要がある。また、電気
泳動に当たっては、泳動時間を長くしすぎると、キャピ
ラリー管19内で緩衝液18cが乾燥するので、必要以
上に長い時間泳動を行うのは避けなければならない。
【0048】次に、分離が行われる分離部10の説明を
行う。分離部10では、DNA試料の状態によっても異
なるが、分離用DNAコンジュゲートとDNA試料の結
合力の差に基づいて、正常DNAや異常DNA、あるい
はノイズDNAを分離できるように、15℃〜80℃、
望ましくは20℃〜60℃の温度範囲の所定温度に保た
なければならない。実施の形態1の遺伝子診断装置で
は、キャピラリー管19を覆っている分離部10の下部
に、シリコンラバーヒーターやニクロム線等と熱電対や
サーマル等の温度センサーを配置し、温調器13で所定
の温度±1℃以下になるように管理する。ただ、環境温
度によっては室温が目的の所定温度を超える場合もあ
り、シリコンラバーヒーターやニクロム線等に代えて、
ペルチェ等の暖・冷可能な部品を使うのがよい。
【0049】続いて、分離用DNAコンジュゲート21
の作用で泳動速度に差を生じ、移動差が生じた正常DN
Aと異常DNAとノイズDNAを、どのようにして検出
するか説明する。図7は、泳動開始からの経過時間を横
軸にして吸光度を縦軸にしたときの経過時間と吸光度の
関係図である。検出は紫外線の照射が正常DNAと異常
DNAとノイズDNA、ノイズDNAによって遮光され
たときの吸光度を測定することで行う。実施の形態1に
おいては、図5に示すようにキャピラリー管19の一部
でガラス部を露出させ、D2ランプ15aから波長26
0nmの紫外線を照射し、このとき得られる紫外線照射
光をフォトダイオード15bで検出し、吸光度を測定し
ている。制御演算部8によって電源部9aを制御してD
2ランプ15aを発光させ、フォトダイオード15bで
検出した電流はプリアンプ15cで増幅し、A/Dコン
バータ15dでデジタル量として吸光度に制御演算部8
で換算される。制御演算部8はタイマ(図示しない)を
内蔵し、泳動開始時間からの経過時間を測定することが
できる。図7において、経過時間が大きい(時間的に早
く通過する)方(I)が、DNAコンジュゲートと結合
しないノイズDNA、経過時間が中位の(II)が異常
DNA、経過時間が小さい(III)が正常DNAであ
る。
【0050】この関係図よりピークの高さと時間とピー
クの数を読み取れば、ピークの数からDNA試料に異常
DNAが含まれていることが分かる。すなわち、ピーク
の数から異常DNAが存在するか否かが判定できる。な
お、印加する電圧やDNA濃度、DNAの長さ(塩基の
個数)によってはピークの数を異常DNAとノイズDN
Aだけにすることができるから、このときは異常DNA
の通過量だけを測定する。また、ピークの高さを比べる
のは、同じ条件下で電気泳動されたDNA中の泳動速度
差のある2つの集合の吸光度差を示すから、異常DNA
と正常DNAの存在比率に相当し、存在比率の判定が可
能になる。異常DNAの存在量の判定は、標準DNA試
料の検出ピーク波形から得られた標準データを制御演算
部8に予め入力しておき、そのデータと測定したデータ
を比較して換算すればよい。
【0051】以上説明したように、本実施の形態1の遺
伝子診断装置と遺伝子診断方法によれば、細胞や血液等
から取り出したDNAの中で、特定のDNAを制限酵素
などで取り出したDNA試料中に含まれる正常DNAと
異常DNAとノイズDNAの存在比率等が分かることに
より、遺伝子診断、判定ができる。
【0052】
【発明の効果】以上のように、本発明の遺伝子診断装置
は、第1参照電極に対する第2参照電極の電圧を制御演
算部でモニターしながら、第2電極と第1電極間に電圧
を印加し、DNA試料と分離用DNAコンジュゲートを
電気泳動するため、第2電極と第1電極間に定電圧を印
加するより、緩衝液中の電位差を正確に保つことがで
き、ばらつきが無く、分離用DNAコンジュゲートとの
水素結合の結合力の差を利用して正常DNAと異常DN
AとノイズDNAの泳動速度をそれぞれ低下させ、その
作用を受けないノイズDNAはほぼそのままの速度で泳
動させる。分離用DNAコンジュゲートを擬似固定状態
にすることができ、密閉流路を使い捨てにしたりする必
要はなく、両コンジュゲートの濃度調整がきわめて容易
になる。正常DNA及び異常DNAは移動しながらこの
分離用DNAコンジュゲートの結合力の作用を受け、こ
の作用を受けないノイズDNAとの3つのDNAに、検
出時間の差を生じさせることができる。電気泳動とDN
Aの水素結合を利用するから数十分という短時間のうち
にDNAを分離でき、且つ所定の電圧をきわめて簡単に
調整でき、正確にDNAの異常の有無を検出することが
でき、小型、軽量、低ランニングコストの安価な装置と
することができ、診断の自動化がきわめて容易である。
これにより、癌・糖尿病・高血圧・アルツハイマーなど
の様々な遺伝子の変異に起因する疾患に関して、その疾
患に対する発症の危険性を予知し、発症前の予防あるい
は極めて早期の発見をすることができる。また、各個人
が持つ遺伝子の多様性を調査することで、薬品の副作用
と効果の有無をあらかじめ推測し各個人に最も適合した
医薬品を提供することが可能になる。さらに、突然変異
が起き癌化してしまった組織から採取した遺伝子の変異
を速やかに決定して利用することができる。個人を特定
し、犯罪捜査や親子関係の特定、各個人のセキュリティ
ーの確保に決定的な信頼性を遺伝子診断装置によって付
与することができる。
【0053】また、分離用密閉流路カートリッジを用意
しておくことができ、測定毎に分離部に分離用密閉流路
カートリッジを交換して装着すればよく、測定を簡単に
且つ容易に行うことができる。密閉流路ごとに分離用D
NAコンジュゲートとDNA結合制御剤を変化させて、
DNA試料の正常DNAと異常DNAとノイズDNAの
分離環境を密閉流路ごとに変化させることができる。D
NA試料の正常DNAと異常DNAとノイズDNAを明
確に分離して測定することが可能となる。
【0054】そして、密閉流路内の液体を20℃〜60
℃に調整して正常DNAと異常DNAとノイズDNAを
分離するから、正常DNAと異常DNAとノイズDNA
を温度調整により分離用DNAコンジュゲートに結合し
たり離脱させたりすることが可能であり、結合力を温度
で調整でき、分離後それぞれを検出部で測定することが
可能となる。また、紫外線を90%以上透過でき、紫外
線の通過量を検出することで異常DNAの検出が容易に
できる。紫外線を90%以上透過でき、紫外線の通過量
を検出することで異常DNAの検出が容易にできる。
【0055】さらに、本発明の遺伝子診断方法は、第1
参照電極に対する第2参照電極の電圧を演算制御部でモ
ニターしながら、第2電極と第1電極間に電圧を印加
し、DNA試料と分離用DNAコンジュゲートを電気泳
動するため、第2電極と第1電極間に定電圧を印加する
より、緩衝液中の電位差を正確に保つことができ、ばら
つきが無く、分離用DNAコンジュゲートとの水素結合
の結合力の差を利用して正常DNAと異常DNAとノイ
ズDNAの泳動速度をそれぞれ低下させ、その作用を受
けないノイズDNAはほぼそのままの速度で泳動させ
る。分離用DNAコンジュゲートを擬似固定状態にする
ことができ、密閉流路を使い捨てにしたりする必要はな
く、両コンジュゲートの濃度調整がきわめて容易にな
る。正常DNA及び異常DNAは移動しながらこの分離
用DNAコンジュゲートの結合力の作用を受け、この作
用を受けないノイズDNAは、電圧を掃引したとき掃引
電圧が低電圧で一番先に検出部で検出されるが、異常D
NAは、少し高い電圧で検出され、正常DNAは更に高
い電圧で検出される。これにより3つのDNAに、掃引
電圧に比例した検出時間の差を生じさせることができ
る。
【0056】電気泳動とDNAの水素結合を利用するか
ら数十分という短時間のうちにDNAを分離でき、且つ
電圧を掃引するから分解能の高い最適電圧にきわめて簡
単に調整でき、正確にDNAの異常の有無を検出するこ
とができる。この遺伝子診断方法によれば、遺伝子の変
異に起因する疾患に関して、その疾患に対する発症の危
険性を予知し、予防と極めて早期の発見をすることがで
きる。また、各個人が持つ遺伝子の多様性を調査するこ
とで、薬品の副作用と効果の有無をあらかじめ推測し、
各個人に最も適合した医薬品を提供することが可能にな
る。さらに、癌化してしまった組織から採取した遺伝子
の変異を速やかに決定することができる。個人を特定
し、犯罪捜査や親子関係の特定、各個人のセキュリティ
ーの確保に決定的な信頼性を与えることができる。
【0057】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. et al. <120> The apparatus and method for genetic testing <130> 2913030744 <140> <141> <160> 3 <170> PatentIn Ver. 2.1 <210> 1 <211> 12 <212> DNA <213> Homo sapiens <400> 1 atcgcgtcta gc 12 <210> 2 <211> 12 <212> DNA <213> Homo sapiens <400> 2 tagcgcagat cg 12 <210> 3 <211> 12 <212> DNA <213> Homo sapiens <400> 3 atcacgtcta gc 12
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における遺伝子診断装置
の外観図
【図2】本発明の実施の形態1における遺伝子診断装置
の上蓋開放外観図
【図3】本発明の実施の形態1における遺伝子診断装置
の電気泳動部を含む装置構成図
【図4】本発明の実施の形態1における遺伝子診断装置
の制御回路要部図
【図5】本発明の実施の形態1における遺伝子診断装置
の密閉流路内の分離用DNAコンジュゲートとDNA試
料との導入状態図
【図6】本発明の実施の形態1における遺伝子診断装置
の密閉流路内の分離用DNAコンジュゲートとDNA試
料との関係概念図
【図7】経過時間と吸光度の関係図
【符号の説明】
1 電源スイッチ 2 操作ボタン 3 表示パネル 4 上蓋 5 筐体 6 電気泳動部 7 支持台 8 制御演算部 9 電源ボックス 9a 電源部 10 分離部 11,12 参照電極 13 温調器 15 検出部 15a D2ランプ 15b フォトダイオード 15c プリアンプ 15d A/Dコンバータ 16,17 電極 18,18c 緩衝液 18a,18b 容器 18d リニアポリマー 19 キャピラリー管 20 吸引ポンプ 21 分離用DNAコンジュゲート 23 DNA試料
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 27/26 331G 311Z (72)発明者 森 一芳 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 2G045 AA25 DA12 DA13 DA77 FA09 FA27 FB05 GC10 JA01 4B029 AA07 BB20 CC01 FA12 FA15 4B063 QA01 QA17 QA18 QQ42 QS16 QS36 QS39 QX02

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】緩衝液を収容し第1電極と第1参照電極が
    浸漬された第1容器と、 緩衝液を収容し第2電極と第2参照電極が浸漬された第
    2容器と、 前記第1容器と前記第2容器間をリニアポリマーとDN
    A結合制御剤を含む緩衝液を充たして連絡した密閉流路
    と、 前記第1参照電極の電位に対して前記第2参照電極を所
    定の正電位にするために、前記第1電極と前記第2電極
    間に電圧を印加する電源部と、 前記電源部を制御する制御部と、 前記密閉流路に設けられ、内部を通過するDNA試料の
    通過量を検出する検出部を備え、 さらに前記密閉流路は、前記緩衝液の中に、前記DNA
    試料に対して水素結合可能な塩基配列と高分子化合物と
    が結合して構成され、水素結合による結合力の差で前記
    DNA試料を正常DNAと異常DNAとノイズDNAに
    分離する分離用DNAコンジュゲートと、測定対象の前
    記DNA試料とを備え、 前記所定の電圧を印加することにより前記密閉流路内の
    DNA試料が電気泳動され、前記検出部が正常DNAと
    異常DNAとノイズDNAの通過量をそれぞれ測定する
    ことを特徴とする遺伝子診断装置。
  2. 【請求項2】前記密閉流路が、リニアポリマーとDNA
    結合制御剤を含む緩衝液で充たされ、且つ該緩衝液の中
    に前記分離用DNAコンジュゲートとDNA試料とが分
    離状態で、リニアポリマーを挟んで流れ方向にこの順序
    で充填された分離用密閉流路カートリッジであって、 該分離用密閉流路カートリッジを交換可能に装着できる
    分離部が設けられたことを特徴とする請求項1記載の遺
    伝子診断装置。
  3. 【請求項3】前記密閉流路が1以上設けられたことを特
    徴とする請求項1または2に記載の遺伝子診断装置。
  4. 【請求項4】前記分離用DNAコンジュゲートがアクリ
    ルアミド化したDNAであることを特徴とする請求項1
    〜3のいずれかに記載の遺伝子診断装置。
  5. 【請求項5】前記密閉流路内の液体を20℃〜60℃に
    調整して正常DNAと異常DNAとノイズDNAを分離
    することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の
    遺伝子診断装置。
  6. 【請求項6】前記密閉流路が内径50〜100μmのフ
    ューズドシリカ製キャピラリー管であることを特徴とす
    る請求項1〜5に記載の遺伝子診断装置。
  7. 【請求項7】前記密閉流路が溝のある板と紫外線が90
    %以上透過する板との組み合わせであることを特徴とす
    る請求項1〜6に記載の遺伝子診断装置。
  8. 【請求項8】第1容器に緩衝液を収容して第1電極と第
    1参照電極を浸漬するとともに、第2容器にも緩衝液を
    収容して第2電極と第2参照電極を浸漬し、 前記第1容器と前記第2容器間をリニアポリマーとDN
    A結合制御剤を含む緩衝液を充たした密閉流路で連絡
    し、 さらに、該密閉流路内の緩衝液の中に、前記DNA試料
    に水素結合可能な塩基配列と高分子化合物とが結合し、
    結合力の差から前記DNA試料を正常DNAと異常DN
    AとノイズDNAに分離可能な分離用DNAコンジュゲ
    ートを充填し、該分離用コンジュゲートに続いて前記緩
    衝液の中にDNA試料を加え、 前記第1参照電極の電位に対して前記第2参照電極を所
    定の正電位にするために前記第1電極と前記第2電極間
    に電位を印加し、前記密閉流路内の緩衝液を電気泳動さ
    せ、正常DNAと異常DNAとノイズDNAを分離し、
    正常DNAと異常DNAとノイズDNAの比率もしくは
    異常DNAを検出することを特徴とする遺伝子診断方
    法。
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