JP2003155157A - 用紙後処理装置 - Google Patents

用紙後処理装置

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JP2003155157A
JP2003155157A JP2001354424A JP2001354424A JP2003155157A JP 2003155157 A JP2003155157 A JP 2003155157A JP 2001354424 A JP2001354424 A JP 2001354424A JP 2001354424 A JP2001354424 A JP 2001354424A JP 2003155157 A JP2003155157 A JP 2003155157A
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輝彦 豊泉
Hideki Nakamura
英樹 中村
Masanobu Kono
政信 河野
Kazuhiko Akiyama
和彦 秋山
Tomotaka Nagaoka
友貴 長岡
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 綴じ処理された用紙束を排紙手段により排出
する際に、排紙時の用紙の損傷を防止し、確実な排紙と
静音化を計る。 【解決手段】 画像形成装置Aから排出される用紙Sに
対して、少なくとも綴じ処理を実行可能な用紙後処理装
置において、画像形成装置Aから排出される用紙Sを集
積部70に積載し綴じ処理した用紙束Saと、綴じ処理
が施されていない用紙Sとを、回転する排出ローラ対9
1により圧接して排出する共通の排紙手段90を有し、
排紙手段90を通過する用紙束Saの枚数に応じて、排
出ローラ対91のローラ圧をローラ圧変更手段910に
より可変にする用紙後処理装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真複写機、
プリンタ、ファクシミリ、及びこれらの諸機能を有する
複合機等の画像形成装置により画像が記録された用紙に
対して、中綴じ処理、中折り処理、三つ折り処理、Z折
り処理等を行う後処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、複写機、プリンタ、これらの複合
機等の画像形成装置により画像が形成された画像記録用
紙に対して、穿孔処理、二つ折り処理、Z折り処理を行
い、ファイル綴じ可能にする後処理装置が提供されてい
る。
【0003】特開平6−182697号公報に記載され
ている穿孔装置は、画像形成装置から排出される画像記
録用紙を仕分け処理するソータの用紙搬送経路の途中に
配置されている。
【0004】特開平8−319054号公報に記載され
ている製本装置は、複写機の排出部から排出される複数
枚の画像記録用紙を堆積した状態で綴じ処理する製本装
置の用紙搬送経路の途中に、画像記録用紙の紐綴じ用孔
を穿孔するための穿孔手段が配置されている。
【0005】用紙をZ折り等の折り処理する折り装置で
は実開昭62−68973号公報、特開平4−6457
7号公報等に開示されている。
【0006】また、二つ折り処理を可能にする後処理装
置として、特開平10−148983号、特開平10−
167562号各公報が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の綴じ処理を行う
用紙後処理装置においては、以下の課題がある。
【0008】(1) 従来の用紙後処理装置において
は、画像形成装置から排出される用紙を綴じ処理して、
作製された用紙束を排紙手段により排出する際に、用紙
束の枚数に応じて、前記排紙手段のローラ圧を変更する
ことはしていない。このため、1枚の用紙又は少数枚の
用紙束を排出する時には、用紙1枚当たりのローラ圧が
大きすぎて、騒音を発生する。また、多数枚の用紙束を
排出する時には、用紙1枚当たりのローラ圧が小さく、
搬送性が低下し、搬送不良を発生する事がある。
【0009】(2) 図17は、従来の用紙後処理装置
の用紙積載手段を示す断面図である。従来、用紙後処理
装置CにおいてZ折り処理された用紙Sを用紙積載手段
920に積載していくと、Z折り処理された用紙Sの3
枚重ねされた部分が膨らんで分厚くなる。例えば、50
0枚の用紙Sを用紙積載手段920に搭載すると、3枚
重ねされた部分は約2000枚の厚さとなる。この3枚
重ねされて分厚くなった部分に、後続の用紙Sの先端部
が突き当たり排紙不良を発生する。このため、大量の用
紙Sを積載する事ができず、用紙後処理装置Cに接続す
る画像形成装置の駆動を頻繁に停止させ、用紙積載手段
920に積載された用紙Sを除去しなければならなかっ
た。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題は、本発明の用
紙後処理装置により解決される。
【0011】(1) 画像形成装置から排出される用紙
に対して、少なくとも綴じ処理を実行可能な用紙後処理
装置において、前記画像形成装置から排出される用紙を
集積部に積載し綴じ処理した用紙束と、綴じ処理が施さ
れていない用紙とを、回転する排出ローラ対により圧接
して排出する共通の排紙手段を有し、前記排紙手段を通
過する用紙束の枚数に応じて、前記排出ローラ対のロー
ラ圧を変更手段により可変にすることを特徴とする用紙
後処理装置。
【0012】(2) 画像形成装置から排出される用紙
に対して、少なくともZ折り処理を実行可能な用紙後処
理装置において、前記用紙後処理装置から排出される用
紙を積載する第1用紙積載手段と、前記第1用紙積載手
段の近傍に配置され前記用紙後処理装置から排出される
用紙の用紙搬送方向後端部近傍を保持する第2用紙積載
手段と、前記第1用紙積載手段を昇降駆動させる第1駆
動手段と、前記第2用紙積載手段を昇降駆動させる第2
駆動手段と、を備え、用紙後処理モードと用紙サイズと
の組合せにより、用紙積載開始時の前記第1用紙積載手
段と前記第2用紙積載手段の待機位置を移動可能にする
ことを特徴とする用紙後処理装置。
【0013】(3) 画像形成装置から排出される用紙
に対して、少なくともZ折り処理を実行可能な用紙後処
理装置において、前記用紙後処理装置から排出される用
紙を積載する第1用紙積載手段と、前記第1用紙積載手
段の近傍に配置され前記用紙後処理装置から排出される
用紙の用紙搬送方向後端部近傍を保持する第2用紙積載
手段と、前記第1用紙積載手段を昇降駆動させる第1駆
動手段と、前記第2用紙積載手段を昇降駆動させる第2
駆動手段と、を備え、用紙後処理モードと用紙サイズと
の組合せにより、用紙積載時の前記第1用紙積載手段と
前記第2用紙積載手段の下降量を変更可能にすることを
特徴とする用紙後処理装置。
【0014】
【発明の実施の形態】次に、本発明の用紙後処理装置
(以下、後処理装置と称す)、及び後処理装置を備えた
画像形成装置を図面に基づいて説明する。
【0015】[画像形成システム]図1は画像形成装置
A、第1の後処理装置B、第2の後処理装置Cから成る
画像形成システムの全体構成図である。
【0016】[画像形成装置]画像形成装置Aは、回転
する像担持体1の周囲に、帯電手段2、像露光手段(書
き込み手段)3、現像手段4、転写手段5A、除電手段
5B、分離爪5C、及びクリーニング手段5Dを配置し
た像形成部を有し、帯電手段2によって像担持体1の表
面に一様帯電を行った後に、像露光手段3のレーザビー
ムによって原稿から読み取られた画像データに基づく露
光走査を行って潜像を形成し、該潜像を現像手段4によ
り反転現像して像担持体1の表面にトナー像を形成す
る。
【0017】一方、給紙手段6Aから給紙された画像記
録用紙(以下、用紙と称す)Sは中間給紙部6Bを経て
転写位置へと送られる。転写位置において転写手段5A
により前記トナー像が用紙S上に転写される。その後
に、用紙Sは除電手段5Bにより裏面の電荷が消去さ
れ、分離爪5Cにより像担持体1から分離され、搬送手
段7Aにより搬送され、引き続き定着手段8により加熱
定着され、排紙ローラ7Cにより排出される。
【0018】用紙Sの両面に画像形成を行う場合には、
定着手段8により加熱定着された用紙Sを、搬送路切り
替え板7Bにより通常の排紙通路から分岐し、反転搬送
手段7Dにおいてスイッチバックして表裏反転した後、
排紙ローラ7Cにより装置外に排出される。排紙ローラ
7Cから排出された用紙Sは、第1の後処理装置Bの入
口部10に送り込まれる。
【0019】一方、像担持体1の画像処理後の表面は、
分離爪5Cの下流においてクリーニング手段5Dにより
表面に残留している現像剤が除去され、次の画像形成に
備える。
【0020】画像形成装置Aの上部前面側には、画像形
成モード、用紙後処理モードを選択して設定する操作部
9が配置されている。
【0021】画像形成装置Aの上部には、原稿移動型読
み取り方式の自動原稿送り装置を備えた画像読み取り装
置Dが設置されている。
【0022】[後処理]第1の後処理装置Bに搬入され
た用紙Sは、後述の穿孔処理、Z折り処理、中折り処
理、三つ折り処理等の少なくとも1処理が選択して処理
され、第2の後処理装置Cに送り込まれる。
【0023】第1の後処理装置Bは、入口部10、第1
穿孔手段20、第1折り手段30、排紙手段40から成
る。
【0024】第1の後処理装置Bにおいて穿孔処理、折
り処理された用紙S、又は画像形成装置から排出され、
これらの後処理を行わず通過する用紙Sは、排紙手段4
0から排出されて隣接配置された第2の後処理装置Cの
入口部50に搬入される。
【0025】第2の後処理装置Cには、第1給紙部5
1、第2給紙部52、第2穿孔手段60、集積部70、
綴じ手段(ステイプル手段)700、第2折り手段8
0、シフト手段67、排紙手段90、昇降排紙台92、
上部排紙台93、下部排紙台94等が配置されている。
【0026】図2は、第1穿孔手段20または第2穿孔
手段60により穿孔処理された用紙Sの各種例を示す平
面図である。図2(a)は用紙Sの側縁辺a近傍の2箇
所に孔hを穿孔した例(2孔ファイル)を示す。図2
(b)は3箇所に孔hを穿孔した例(3孔ファイル)を
示す。図2(c)は4箇所に孔hを穿孔した例(4孔フ
ァイル)を示す。
【0027】これらの複数の孔hの間隔は規格化されて
いる。また、用紙Sの側縁辺aから孔hまでの穿孔端面
距離bは、任意に設定できるが、一般には、9〜11m
mである。
【0028】図3は、穿孔処理、折り処理等の後処理が
行われる以前の用紙S、及び後処理後の用紙Sの平面図
である。
【0029】図3(a)は、Z折り処理される前の用紙
Sの平面図である。破線で示すcは第1の折り目、dは
第2の折り目である。図3(b)は、Z折り処理された
用紙Sの平面図である。第1の後処理装置BによりZ折
り処理された用紙Sには、第1の折り目c、第2の折り
目dが形成されてZ字形状に折り畳まれる。
【0030】図3(c)は、第1の後処理装置B、又は
第2の後処理装置Cにより中折り処理された用紙Sを示
す平面図である。用紙Sは、用紙Sの長手方向の長さを
二等分する折り目部dにより2面に折り畳まれる。
【0031】[第1の後処理装置]次に、第1の後処理
装置Bの構成について説明する。
【0032】図4は、第1の後処理装置Bの構成及び用
紙搬送路を示す断面図である。画像形成装置Aの排紙ロ
ーラ7Cから排出された用紙Sは、第1の後処理装置B
の入口部10に導入される。用紙進入部を形成する入口
部10には、入口案内板11が後処理装置本体に揺動可
能に支持されている。
【0033】入口部10の用紙搬送方向下流側には、用
紙Sの先端部及び後端部の通過を検知する入口部センサ
PS1が配置され、さらにその下流側には、第1穿孔手
段20が配置されている。
【0034】第1穿孔手段20の用紙搬送方向下流側
に、一対のレジストローラ31A,31Bを設ける。ま
た、一対の案内板32で形成された第1搬送路に、一
対の中間搬送ローラ33A,33Bと、搬送方向を切り
替える切替部材34とを設ける。切替部材34は、ソレ
ノイドSD1により揺動される。
【0035】第1搬送路の下流側には、互いに圧接し
た一対の第1折りローラ35A,35Bが設けられてい
る。また、第1折りローラ35Bに圧接する第2折りロ
ーラ35Cが設けられている。第1折りローラ35A,
35B及び第2折りローラ35Cの表面はゴム等の摩擦
抵抗の高い材料で構成される。
【0036】第1折りローラ35A,35Bの搬送方向
下流側には、用紙Sの厚さ方向両側に設けられた一対の
案内板36により第2搬送路が形成される。第2搬送
路の搬送方向下流側近傍には、第1停止手段(第1位
置規制手段)37が配置されている。
【0037】第1停止手段37は、駆動プーリ37Aと
従動プーリ37Bとを巻回して回動可能な無端ベルト3
7Cの一部に突出した突き当て部37Dを有する。
【0038】突き当て部37DはステッピングモータM
1により駆動されて、処理する用紙Sの用紙搬送方向の
サイズ、及び折り処理モードの選択に応じて複数の所定
位置から選択された位置に移動し停止する。
【0039】突き当て部37Dを、用紙搬送方向に直交
する用紙幅方向の2箇所に設けることにより、用紙Sの
先端を進行方向に対して直角に保持し、用紙Sを正確に
突き当てるように構成している。
【0040】第1折りローラ35A,35B、案内板3
6、第1停止手段37、及びステッピングモータM1に
より第1の用紙折り処理部が形成される。
【0041】更に、第1折りローラ35A,35Bの搬
送方向下流側には、用紙の厚さ方向両側に設けられた案
内板38により第3搬送路が形成される。
【0042】一方、第1停止手段37と同様に、第3搬
送路にも用紙Sの第1の折り目cを先端として当接さ
せて停止させる第2停止手段(第2位置規制手段)39
が用紙搬送方向に移動可能に設けられる。第2停止手段
39は駆動プーリ39A、従動プーリ39B、無端ベル
ト39C、突き当て部39D、及びステッピングモータ
M2から成る。
【0043】また、第2折りローラ35Cと従動ローラ
35Dの挟持位置の下流側に一対の案内板351が設け
られ、案内板351により、折り処理終了の用紙Sを排
出する役目を持つ第4搬送路が形成される。第4搬送
路の下流側は第3搬送路に合流し、第2停止手段3
9、排紙手段40へと続く。排紙手段40は、排紙路4
1、一対の排紙ローラ42A,42Bから成る。
【0044】PS2は第3搬送路を通過する用紙Sの
先端部通過を検知する用紙通過センサである。PS3は
排紙ローラ42A,42B近傍に配置された排紙検知用
の排紙センサである。
【0045】以上のように構成された第1の後処理装置
Bの作用、即ち、単純通紙、用紙中折り、用紙Z折り、
用紙三つ折りを行う後処理を説明する。
【0046】・(単純通紙)第1の後処理装置Bに設け
た切替部材34を、ソレノイドSD1により図示の反時
計方向に回転させる。用紙Sはレジストローラ31A,
31Bにより入口部10から搬送され、切替部材34に
より排紙手段40の排紙路41に案内され、排紙ローラ
42A,42Bに挟持され、第2の後処理装置Cに搬送
される。
【0047】搬送方向に短い長さの用紙、例えばA4サ
イズ以下の用紙Sに穿孔処理を行う場合には、入口部1
0に導入された用紙Sをレジストローラ31A,31B
及び排紙ローラ42A,42Bにより所定の長さ搬送し
た時点で一時停止させ、第1穿孔手段20により用紙S
の所定位置に穿孔した後に、レジストローラ31A,3
1B及び排紙ローラ42A,42Bで搬送し、第2の後
処理装置Cに送り込む。
【0048】搬送方向に長い長さの用紙、例えばA4
R、B4サイズ以上の用紙Sの後縁部近傍に穿孔する場
合には、先ず、切替部材34をソレノイドSD1により
揺動させると共に、第1折りローラ35Aの近傍に揺動
可能に支持された可動案内部材350を、ソレノイドS
D2により反時計方向に揺動させ、第2搬送路を塞い
だ状態にする。
【0049】このような搬送経路を形成した後、用紙S
をレジストローラ31A,31Bにより搬送する。先
ず、用紙Sは第1搬送路に搬送され、中間搬送ローラ
33A,33Bにより搬送されて、可動案内部材350
により案内され、更に、第1折りローラ35A,35B
の矢印方向の回転により、第1折りローラ35A,35
Bの挟持位置に進入する。用紙後端に穿孔処理するモー
ドにおいては、ステッピングモータM2が作動して第2
停止手段39を移動させて第3搬送路から退避させ
る。
【0050】第3搬送路及び排紙路41を搬送される
用紙Sの後端が第1穿孔手段20に達したタイミング
で、第1折りローラ35A,35B、レジストローラ3
1A,31B、中間搬送ローラ33A,33Bを停止さ
せ、第1穿孔手段20を作動させて用紙Sの所定位置に
穿孔処理をした後、再びこれらローラを同時回転させて
用紙Sを搬送し、排紙ローラ42A,42Bにより第2
の後処理装置Cに送る。
【0051】・(Z折り処理) 図5は、Z折り処理される用紙Sの搬送経路を示す断面
図である。
【0052】図5(a)は、第1の折り目cを形成する
過程を示す。第1搬送路を通過して第2搬送路に進
入した用紙Sの先端部は、第1停止手段37の突き当て
部37Dに突き当てられて停止する。用紙Sは、中間搬
送ローラ33A,33Bによって引き続き搬送されるこ
とによって、中間部に撓みが発生し、第1折りローラ3
5A,35Bの挟持位置N1に捲き込まれて第1の折り
目cが付けられる(図3(b)参照)。
【0053】図5(b)は、第2の折り目dを形成する
過程を示す。第1折りローラ35A,35Bにより折り
畳まれて搬送される用紙Sは、第1の折り目cを先端と
して第3搬送路を進行し、第2停止手段39の突き当
て部39Dに突き当たり停止する。用紙Sは、第1折り
ローラ35A,35Bによって引き続き搬送されること
によって、中間部に撓みが発生して屈曲し、第1折りロ
ーラ35Bと第2折りローラ35Cの挟持位置N2に巻
き込まれて第2の折り目dが付けられ、Z折り処理され
る(図3(b)参照)。
【0054】図5(c)は、Z折り処理終了後の用紙S
を排出する過程を示す。Z折り処理終了後、第2停止手
段39が駆動され、突き当て部39Dが第3搬送路の
下流側搬送路から退避する。Z折り処理された用紙S
は、排紙路41を通過し、排紙ローラ42A,42Bに
挟持されて装置外に排出される。
【0055】[第2の後処理装置]図6は、第2の後処
理装置C内における用紙Sの搬送経路を示す断面図であ
る。
【0056】第2の後処理装置Cには、図示の上段に第
1給紙部51、第2給紙部52、上部排紙台93が配置
され、中段に第2穿孔手段60、シフト手段67、排紙
手段90がほぼ水平をなす同一平面上に直列配置され、
下段に集積部70と第2折り手段80が傾斜面をなす同
一平面上に直列に配置されている。
【0057】また、第2の後処理装置Cの図示左側面に
は、シフト処理済みの用紙及び端綴じ処理済みの用紙束
を積載する昇降排紙台92と、三つ折り処理された用紙
S又は中折り処理された用紙束Saを積載する下部排紙
台94とが配置されている。
【0058】・(入口部) 第2の後処理装置Cの入口部50には、第1の後処理装
置Bにおいて、単純排紙された用紙S、又は、穿孔処
理、折り処理の何れかが行われた用紙Sが導入される。
また、入口部50には、第2の後処理装置Cの上部に設
置された第1給紙部51から供給される用紙束間を仕切
る合紙(インサートシート)Jと、第2給紙部52から
供給される表紙用紙Kとが導入される。入口部10の近
傍には、用紙Sの先端通過を検知する入口部センサPS
4が配置されている。
【0059】・(給紙手段) 第1給紙部51の給紙皿内に収容された合紙Jは、給紙
ローラ511により分離、給送され、搬送ローラ51
2,513,514に挟持されて、入口部50に導入さ
れる。また、第2給紙部52の給紙皿内に収容された表
紙用紙Kは、給紙ローラ521により分離、給送され、
搬送ローラ513,514に挟持されて、入口部50に
導入される。
【0060】・(第2穿孔手段) 入口部50の用紙搬送方向下流側には、第2穿孔手段6
0が配置されている。第2穿孔手段60による穿孔位置
の用紙搬送方向上流側には、レジストローラ65が、穿
孔位置の用紙搬送方向下流側には、搬送ローラ66がそ
れぞれ配置されている。
【0061】・(用紙分岐手段) 第2穿孔手段60の用紙搬送方向下流側には、切り換え
ゲートG1,G2から成る用紙分岐手段が設けられてい
る。切り換えゲートG1,G2は図示しないソレノイド
の駆動により三方の用紙搬送路、即ち、上部排紙台93
に至る第1搬送路F1、中段の排紙手段90に至る第2
搬送路F2、下段の集積部70に至る第3搬送路F3の
何れかに選択的に分岐させる。
【0062】・(単純排紙) この用紙搬送が設定されると、切り換えゲートG1は第
1搬送路F1のみを開放し、他の第2搬送路F2、第3
搬送路F3を遮断する。
【0063】第1搬送路F1を通過する用紙Sは、搬送
ローラ931に挟持されて上昇し、排出ローラ932に
より排出され、上部排紙台93上に載置され、順次積載
される。なお、用紙Sに穿孔処理を行う場合には、第2
穿孔手段60が作動する。上部排紙台93には最大約2
00枚の用紙Sを積載することができる。
【0064】・(シフト処理) この搬送モードに設定されると、切り換えゲートG1は
上方に退避し、切り換えゲートG2は第3搬送路F3を
遮断し、第2搬送路F2を開放し用紙Sの通過を可能に
する。用紙Sは切り換えゲートG1、G2の間を通過す
る。
【0065】第1の後処理装置Bより排出された用紙
S、又は、第1給紙部51から給送された合紙J、或い
は、第2給紙部52から給送された表紙用紙Kは、切り
換えゲートG1,G2の中間通紙路を通過して、シフト
手段67により用紙搬送方向に直交する方向に、シフト
処理される。
【0066】シフト手段67は所定の枚数毎に、搬送幅
方向に用紙Sの排紙位置を代えるシフト処理を行う。シ
フト処理された用紙Sは、排紙手段90の排出ローラ対
91により機外の昇降排紙台92に排出され順次載置さ
れる。この昇降排紙台92は多数枚の用紙Sを排紙する
ときには、順次下降するように構成されており、最大約
3000枚(A4,B5)の用紙Sを収容することが可
能である。
【0067】・(綴じ処理) 画像形成装置Aの操作部9において綴じ処理または折り
処理が設定されると、画像形成装置A内で画像形成処理
されて、第1の後処理装置Bを経て第2の後処理装置C
の入口部50に送り込まれた用紙Sは、第2穿孔手段6
0を通過し、切り換えゲートG2の下方の第3搬送路F
3に送り込まれ、搬送ローラ701、704に挟持され
て搬送され、用紙Sの先端部がレジストローラ705の
挟持位置付近に当接して停止され、用紙先端整合が行わ
れる。
【0068】用紙Sの進行方向後端部が搬送ローラ70
4の挟持位置から排出されたのちには、用紙Sの自重に
より下降に転じ、中間スタッカ(用紙載置台)71の傾
斜面上を搬送され、綴じ手段700の近傍に設けた端綴
じ用位置規制手段(以下、端綴じストッパと称す)72
の用紙突き当て面に用紙Sの後端部が当接して停止す
る。
【0069】73は中間スタッカ71の両側面に移動可
能に設けた一対の幅整合部材である。中間スタッカ71
上に所定枚数の用紙Sが積載、整合されると、綴じ手段
700により綴じ合わせ処理が行われ、用紙Sが綴じ合
わされる。
【0070】綴じ処理された用紙Sは、排出ベルト74
の排出爪74Aにより用紙Sの後端部が保持されて、中
間スタッカ71の載置面上を滑走して斜め上方に押し上
げられ、排出ローラ対91に挟持された用紙Sは、昇降
排紙台92上に排出、積載される。
【0071】図7(a),(b),(c)は、各種綴じ
処理を実施する場合の、綴じ手段700と用紙束Saと
の配置を示す平面図である。図7(d)は中折り処理さ
れた用紙束Saの斜視図である。
【0072】・(綴じ処理) 綴じ手段700は、打針機構と受針機構との2分割構造
に構成され、その中間に用紙Sが通過可能な通紙路を形
成している。綴じ手段700は、用紙搬送方向に直交す
る用紙幅方向に2組配置され、図示しない駆動手段によ
り、用紙幅方向に移動可能である。
【0073】図7(a)に示す平綴じ処理が設定される
と、2組の綴じ手段700により、用紙束Saの用紙幅
方向の中央振り分け2箇所に綴じ針SPを打つ(平綴じ
処理)。図7(b)に示す端綴じ処理が設定されると、
綴じ手段700は、用紙幅方向に直進して、用紙サイズ
に対応して用紙束Saのコーナ部1箇所に綴じ針SPを
打つ(端綴じ処理)。図7(c)に示す中綴じ中折り処
理が設定されると、用紙束Saの中央2箇所に綴じ針S
Pを打つ(中綴じ処理)。
【0074】・(中綴じ処理) 中綴じ中折りモードに設定されると、綴じ手段700の
綴じ処理位置(綴じ針の打針位置)近傍の端綴じストッ
パ72が搬送路から待避する。ほぼ同時にそれより下流
の中綴じ中折り兼用位置規制手段75が、通紙路の延長
面方向に移動して、用紙Sのサイズ(搬送方向の長さ)
に対応する所定位置に停止する(図6参照)。
【0075】最終の用紙Sが中間スタッカ71上に位置
決め載置された後、表紙用紙Kと用紙Sの全頁とから成
る用紙束Saに綴じ手段700による中綴じ処理を行
う。この中綴じ処理により、用紙束Saの搬送方向の中
央部に綴じ針SPが打ち込まれる。
【0076】・(中折り処理) 中折り処理開始信号により、駆動源に接続する折り板8
2は、案内板81の用紙載置面より図示の左方向に突出
する。折り板82は本実施の形態では厚さ約0.3mm
の薄型のナイフ状をなし、その先端部は鋭角をなす。
【0077】図示の左方向に直進して突出した折り板8
2の先端部は、用紙束Saの中央部を押し込み、用紙束
Saを介して第1折りローラ83,84の挟持位置N3
を押し広げて離間させる。
【0078】折り板82の先端部が第1折りローラ8
3,84の挟持位置N3を通過後、折り板82が後退し
て、用紙束Saの中央部は、第1折りローラ83,84
により挟圧されて、折り目gが形成される。この折り目
gは、中綴じ処理による用紙束Saへの綴じ針SPの打
ち込み位置とほぼ一致する。図7(d)は中綴じ処理後
に中折り処理された用紙束Saの斜視図である。
【0079】挟圧されて折り目gを形成された用紙束S
aは、駆動回転する第1折りローラ83,84により搬
出され、機外の下部排紙台94上に載置される(図6参
照)。なお、図6に示す第2折り手段80は、二つ折り
処理と三つ折り処理との二つのモードを実行可能であ
る。三つ折り処理は、第1折りローラ83,84による
第1の折り目形成と、第2折りローラ85と先端停止部
材86による第2の折り目形成と、により実施される。
【0080】・(排出ローラの駆動系) 図8は、第2の後処理装置Cの集積部70、排紙手段9
0の駆動系を示す構成図である。
【0081】ステッピングモータM3は、タイミングベ
ルトB1,B2及び中間プーリP1を介して排出ローラ
対91の上駆動ローラ(以下、上ローラと称す)911
を回転させるとともに、タイミングベルトB3,B4及
び中間プーリP2を介して排出ローラ対91の下駆動ロ
ーラ(以下、下ローラと称す)912を回転させる。ス
テッピングモータM3は更に、中間プーリP2、タイミ
ングベルトB5を介して駆動プーリP3を回転させ、駆
動プーリP3、従動プーリP4間に張架された排出ベル
ト74を回動させる。
【0082】・(排紙手段の揺動手段) 図9は、排紙手段90の断面図である。
【0083】排紙手段90の排出ローラ対91は、図8
に示すモータM3にそれぞれ接続して駆動回転する上ロ
ーラ911と、下ローラ912と、弾性ローラ913と
から成る。下ローラ912は定位置で駆動回転する。上
ローラ911は揺動手段95のアーム部材951に支持
され、揺動軸952を中心にして揺動可能である。この
上ローラ911の上方揺動による排紙通路開放状態で、
大サイズ用紙がレジストローラ705から用紙載置台7
1上に搬送され、整合、積載される(図6参照)。
【0084】下ローラ912の回転軸914は、第2の
後処理装置Cの本体両側壁に回転可能に支持され、駆動
源のステッピングモータM3に接続する。回転軸914
には、周面にゴム層を有する複数の下ローラ912と、
周面に柔軟な弾性材(スポンジ)層を有する複数の弾性
ローラ913とが固定されている。
【0085】下ローラ912と弾性ローラ913の軸方
向の中間には、一つの排紙ガイド板96が支軸961を
中心にして揺動可能に支持されている。排紙ガイド板9
6は、バネ962により上方に引き上げられ、緩衝材9
63を介してストッパ964に当接する。この当接時に
は、排紙ガイド板96の上面は、弾性ローラ913の外
周面より上方に突出している。
【0086】上ローラ911の回転軸915は、揺動手
段95の両側壁に回転可能に支持され、駆動源のステッ
ピングモータM3(図8参照)に接続する。回転軸91
5には複数のローラから成る上ローラ911が固定され
ている。
【0087】上ローラ911を支持する揺動手段95の
アーム部材951は、揺動軸952を中心にして揺動可
能であり、開閉本体97の上部97Aが第2の後処理装
置Cの本体に固定されたストッパ950に当接して揺動
を停止する。
【0088】揺動軸952には、上ローラ911の回転
軸915の両軸端を回転可能に支持するアーム部材95
1と、ソレノイドSD3のプランジャーSD3Aに植設
したピンSD3Bに係合するレバー部材98とが固定さ
れていて一体に揺動可能になっている。
【0089】駆動手段SD3Cにより駆動されるソレノ
イドSD3は、上ローラ911の下ローラ912への圧
接と解除を駆動する。アーム部材951の底部で用紙S
の通過領域外には、ストッパ部材953が設けてある。
ストッパ部材953の先端部は、上ローラ911と排紙
ガイド板96の各周面とが間隙sを保つように設置され
ている。この間隙sを保って離間している上ローラ91
1と下ローラ912間に、シフト手段67の搬送ローラ
671に挟持された用紙Sが弾性ローラ913に接触す
ることなく、円滑に通過可能である。
【0090】アーム部材951は、バネ954により、
上ローラ911を下ローラ912から離間する方向に付
勢されている。ソレノイドSD3の駆動により、プラン
ジャSD3Aが吸引され、プランジャSD3Aに接続さ
れたレバー部材98は揺動軸952を中心にして図示の
反時計方向に揺動する。揺動軸952に固定されたアー
ム部材951は図示の反時計方向に揺動する。アーム部
材951の揺動により、アーム部材951の先端に回転
可能に支持された上ローラ911は、バネ954の付勢
力に抗して所定の押圧力により下ローラ912を押圧す
る。
【0091】・(排出ローラの加圧力制御の第1の実施
の形態) 図10は、画像形成装置Aと第2の後処理装置Cの制御
を示すブロック図である。図11は、第2の後処理装置
Cの用紙排出モードの動作過程を示すフローチャートで
ある。
【0092】画像形成装置Aから排出される用紙Sを集
積部70に積載し綴じ処理した用紙束Saと、綴じ処理
が施されていない用紙Sとは、共通の排紙手段90の回
転する排出ローラ対91の上ローラ911と下ローラ9
12とにより圧接されて排出される。主制御手段100
は、排紙手段90を通過する綴じ処理された用紙束Sa
の枚数に応じて、排紙手段90の排出ローラ対91のロ
ーラ圧をローラ圧変更手段910により可変にする。
【0093】後処理制御手段200は、ローラ圧変更手
段910により、上ローラ911を加圧するソレノイド
SD3の電流を変更し、排出ローラ対91のローラ圧を
可変にする。例えば、ソレノイドSD3の電流を変更す
る手段は、ソレノイドSD3の駆動手段SD3Cをパル
ス制御で行う。
【0094】
【表1】
【0095】表1は、綴じ処理された用紙束Saを圧
接、挟持して排出する排出ローラ対91のローラ圧と、
ソレノイドSD3の印加電流との相関を示す。
【0096】図6に示す第2搬送路F2を通過し、シフ
ト手段67を経て、排出ローラ対91により1枚の用紙
Sを圧接、挟持して排出する場合、又は、第3搬送路F
3を通過し、集積部70において綴じ処理されて中間ス
タッカ71上を遡上して排出ローラ対91により2〜1
0枚の少数枚の用紙Sから成る用紙束Saを圧接、挟持
して排出する場合には、ソレノイドSD3の駆動手段S
D3Cのパルス制御デューティを下げて(例えば、20
%)、排出ローラ対91のローラ圧を小さくする(例え
ば、500g・cm)。
【0097】用紙束Saの枚数が多くなるほど、駆動手
段SD3Cのパルス制御デューティを上げて、排出ロー
ラ対91のローラ圧を大きくする。多数枚の用紙S(例
えば、41〜50枚)から成る用紙束Saを排出ローラ
対91により排出する場合には、駆動手段SD3Cのパ
ルス制御デューティを更に上げて(例えば、60%)、
排出ローラ対91のローラ圧を大きくする(例えば、9
00g・cm)。
【0098】このように、少数枚の用紙束Saを搬送す
る際には、排出ローラ対91のローラ圧を小さくする事
により、ソレノイドSD3の駆動時の騒音発生が低減さ
れる。また、多数枚の用紙束Saを搬送する際には、排
出ローラ対91のローラ圧を大きくする事により、用紙
束Saの搬送性が向上し、搬送不良が防止される。
【0099】・(排出ローラの加圧力制御の第2の実施
の形態) 図12は、排紙手段90の揺動手段95の構成を示す断
面図である。
【0100】上ローラ911を回転可能に支持するアー
ム部材951は揺動軸952に揺動可能に支持されてい
る。揺動軸952の軸端には歯車Z4が固定されてい
る。ステッピングモータM4は、歯車Z1,Z2,Z3
を介して歯車Z4を回転させ、揺動軸952に固定され
たアーム部材951を揺動させる。アーム部材951の
揺動により、アーム部材951の先端に回転可能に支持
された上ローラ911は、バネ954の付勢力に抗して
所定の押圧力により下ローラ912を押圧する。
【0101】後処理制御手段200は、上ローラ911
を加圧する揺動手段95の駆動源のステッピングモータ
M4のステップ数を可変にする事により、排出ローラ対
91のローラ圧を可変にする。
【0102】
【表2】
【0103】表2は、綴じ処理された用紙束Saを圧
接、挟持して排出する排出ローラ対91のローラ圧と、
ステッピングモータM4の駆動ステップ数との相関を示
す。
【0104】排出ローラ対91により1枚の用紙Sを圧
接、挟持して排出する場合、又は、綴じ処理後に中間ス
タッカ71から排出ローラ対91により2〜10枚の少
数枚の用紙Sから成る用紙束Saを圧接、挟持して排出
する場合には、ステッピングモータM4によるステップ
数を少なくする事により(例えば、波数10)、排出ロ
ーラ対91のローラ圧を小さくする(例えば、500g
・cm)。
【0105】用紙束Saの枚数が多くなるほど、ステッ
ピングモータM4によるステップ数を上げて、排出ロー
ラ対91のローラ圧を大きくする。多数枚の用紙S(例
えば、41〜50枚)から成る用紙束Saを排出ローラ
対91により排出する場合には、ステッピングモータM
4によるステップ数を更に上げて(例えば、波数3
0)、排出ローラ対91のローラ圧を大きくする(例え
ば、900g・cm)。
【0106】このように、少数枚の用紙束Saを搬送す
る際には、排出ローラ対91のローラ圧を小さくする事
により、ソレノイドSD3の駆動時の騒音発生が低減さ
れる。また、多数枚の用紙束Saを搬送する際には、排
出ローラ対91のローラ圧を大きくする事により、用紙
束Saの搬送性が向上し、搬送不良が防止される。
【0107】なお、ステッピングモータM4により上ロ
ーラ911を加圧する際に、用紙束Saの枚数が増大す
るに従って用紙束Saの厚さが増し、用紙束Saを挟持
する上ローラ911と下ローラ912の挟持間隔が大き
くなるから、バネ954の張力が少なくなる。従って、
ステッピングモータM4の駆動時に、用紙束Saの用紙
枚数と、バネ954の張力との相関により、上記のステ
ップ波数を変更してローラ圧を調整する。
【0108】[Z折り処理された用紙の昇降排紙台への
排紙]図13は、第2の後処理装置Cの用紙積載手段を
示す斜視図である。
【0109】昇降排紙台(第1用紙積載手段)92の中
央部近傍には、切り欠き部92Aが穿設されている。切
り欠き部92Aには、補助排紙台(第2用紙積載手段)
99が昇降可能に支持される。昇降排紙台92の用紙搬
送方向に直交する幅方向の両側面には、一対の側板92
1,922が固定されている。
【0110】側板921に穿設された長孔921A、及
び側板922に穿設された長孔922Aには、補助排紙
台99を貫通して固定されたシャフト991が嵌合し、
補助排紙台99を昇降可能に支持する。
【0111】補助排紙台99は、ステッピングモータM
5からピニオン歯車Z5、ラック歯車Z6を介して昇降
駆動される。
【0112】図14はZ折り処理モード以外の処理モー
ドにおける用紙排紙状態を示す断面図である。この場
合、補助排紙台99は昇降排紙台92と一体となって昇
降し、排出ローラ対91から排出される用紙Sを積載す
る。
【0113】図15(a),(b)は、Z折り処理され
た用紙Sを積載する昇降排紙台92と補助排紙台99の
移動過程を示す断面図である。図16は、第2の後処理
装置CのZ折り用紙の排出モードの動作過程を示すフロ
ーチャートである。
【0114】(1) Z折り処理モードが設定される
と、補助排紙台99を用紙サイズ毎の規定位置(図14
に示す位置)に移動させ停止させる。
【0115】(2) 入口部10の近傍に配置された入
口部センサPS4が用紙Sの先端通過を検知し、昇降排
紙台92に搭載される用紙Sの枚数をカウントする。
【0116】(3) 昇降排紙台92の規定位置におい
て積載される用紙Sの枚数が、最大積載枚数T1に達し
た事を制御手段により判断されると、補助排紙台99は
固定した状態で、昇降排紙台92のみを用紙枚数に応じ
て下降させ、用紙サイズ及び積載枚数毎の固定位置(図
15(a)に示す位置)に下降させる。昇降排紙台92
の下降により、Z折り処理された用紙Sの折り畳まれて
分厚くなった先端部が下降するから、排出ローラ対91
から排出される後続の用紙Sが、搬送経路を遮られるこ
となく、昇降排紙台92上に積載された用紙Sの最上層
の上空を通過し、載置される。
【0117】(4) 補助排紙台99の固定位置で、昇
降排紙台92のみを下降させ、用紙Sを積載し、用紙S
の積載枚数が、最大積載枚数T2に達した事を制御手段
により判断されると、補助排紙台99を用紙サイズ及び
積載枚数毎の規定位置(図15(b)に示す位置)に下
降させる。昇降排紙台92と補助排紙台99との各上面
に積載された用紙Sの最下層はほぼ水平に保持され、積
載された用紙Sの最上層は、後続の用紙Sの排出を妨げ
ない。用紙積載枚数の増加に従って昇降排紙台92が下
降する事により、Z折り処理された用紙Sの折り畳まれ
て分厚くなった先端部が更に下降するから、排出ローラ
対91から排出される後続の用紙Sが、搬送経路を遮ら
れることなく、昇降排紙台92上に積載された用紙Sの
最上層の上空を通過し、載置される。
【0118】(5) 用紙Sは昇降排紙台92と補助排
紙台99の移動位置で積載される。補助排紙台99は用
紙サイズ及び積載枚数毎の規定位置(図14(b)に示
す位置)に下降される。補助排紙台99は、排出される
用紙Sの枚数に応じて下降する昇降排紙台92との相対
位置を保ちながら下降される。
【0119】(6) 昇降排紙台92と補助排紙台99
の移動位置で、用紙Sの積載枚数が、最大積載枚数T3
に達した事を制御手段により判断されると、画像形成装
置Aの操作部9に用紙除去を表示する。装置使用者が昇
降排紙台92と補助排紙台99に積載保持された用紙S
を除去すると、昇降排紙台92と補助排紙台99は上昇
し、初期位置に復帰される。
【0120】このようにして、Z折り処理された用紙S
を昇降排紙台92に積載し、補助排紙台99により用紙
後端部を上昇させて、積載された用紙Sの最下層をほぼ
水平に保持する事により、大量の用紙Sを積載する事が
可能になった。
【0121】なお、本発明の後処理装置では、画像形成
装置A、第1の後処理装置B、第2の後処理装置Cから
成る画像形成システムについて述べたが、画像形成装置
Aに接続された第1の後処理装置B、又は画像形成装置
Aに接続された第2の後処理装置C、或いは単独の第1
の後処理装置B、又は第2の後処理装置Cにも、本発明
は適用可能である。
【0122】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明の後処理装
置により、以下の効果が奏せられる。
【0123】(1) 画像形成装置から排出される用紙
を綴じ処理して、作製された用紙束を排紙手段により排
出する際に、用紙束の枚数に応じて、排紙手段のローラ
圧を変更することにより、排紙時の用紙の損傷を防止
し、確実に排紙し、かつ、静音化を達成する。
【0124】(2) Z折り処理された用紙Sを、排出
不良を発生させることなく、昇降排紙台上に大量に積載
する事が可能になった。また、昇降排紙台上に大量の用
紙Sを積載可能にする事により、画像形成装置を頻繁に
停止させる回数が減少する。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成装置、第1の後処理装置、第2の後処
理装置から成る画像形成システムの全体構成図。
【図2】穿孔処理された用紙の各種例を示す平面図。
【図3】折り処理等の後処理が行われる以前の用紙、及
び後処理後の用紙の平面図。
【図4】第1の後処理装置の構成及び用紙搬送路を示す
断面図。
【図5】Z折り処理される用紙の搬送経路を示す断面
図。
【図6】第2の後処理装置内における用紙の搬送経路を
示す断面図。
【図7】各種綴じ処理を実施する場合の、綴じ手段と用
紙束との配置を示す平面図、及び中折り処理された用紙
束の斜視図。
【図8】第2の後処理装置の集積部、排紙手段の駆動系
を示す構成図。
【図9】排紙手段の断面図。
【図10】画像形成装置と第2の後処理装置の制御を示
すブロック図。
【図11】第2の後処理装置の用紙排出モードの動作過
程を示すフローチャート。
【図12】排紙手段の揺動手段の構成を示す断面図。
【図13】第2の後処理装置の用紙積載手段を示す斜視
図。
【図14】Z折り処理モード以外の処理モードにおける
用紙排紙状態を示す断面図。
【図15】Z折り処理された用紙を積載する昇降排紙台
と補助排紙台の移動過程を示す断面図。
【図16】第2の後処理装置のZ折り用紙の排出モード
の動作過程を示すフローチャート。
【図17】従来の用紙後処理装置の用紙積載手段を示す
断面図。
【符号の説明】
9 操作部 70 集積部 71 中間スタッカ(用紙載置台) 74 排出ベルト 75 中綴じ中折り兼用位置規制手段 90 排紙手段 91 排出ローラ対 910 ローラ圧変更手段 911 上駆動ローラ(上ローラ) 912 下駆動ローラ(下ローラ) 92 昇降排紙台(第1用紙積載手段) 95 揺動手段 97 開閉本体 98 レバー部材 99 補助排紙台(第2用紙積載手段) A 画像形成装置 B 第1の後処理装置 C 第2の後処理装置 S 画像記録用紙(用紙) Sa 用紙束 SD1,SD2,SD3 ソレノイド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 秋山 和彦 東京都練馬区中村3丁目18番2号 (72)発明者 長岡 友貴 東京都小平市天神町1丁目228番地の2 Fターム(参考) 3F054 AA01 AC02 AC03 AC05 BA04 BD02 BJ04 CA06 CA09 3F108 GA02 GA03 GA04 GB01 GB04 HA02 HA33 HA36 HA39 HA45

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像形成装置から排出される用紙に対し
    て、少なくとも綴じ処理を実行可能な用紙後処理装置に
    おいて、前記画像形成装置から排出される用紙を集積部
    に積載し綴じ処理した用紙束と、綴じ処理が施されてい
    ない用紙とを、回転する排出ローラ対により圧接して排
    出する共通の排紙手段を有し、前記排紙手段を通過する
    用紙束の枚数に応じて、前記排出ローラ対のローラ圧を
    変更手段により可変にすることを特徴とする用紙後処理
    装置。
  2. 【請求項2】 前記変更手段は、前記排出ローラ対の一
    方のローラを加圧するソレノイドの電流を変更する事に
    より、前記排紙手段のローラ圧を可変にすることを特徴
    とする請求項1に記載の用紙後処理装置。
  3. 【請求項3】 前記ソレノイドの電流を変更する手段
    は、前記ソレノイドの駆動手段をパルス制御で行うこと
    を特徴とする請求項2に記載の用紙後処理装置。
  4. 【請求項4】 前記変更手段は、前記排出ローラ対の一
    方のローラを加圧する加圧手段の駆動源のステッピング
    モータのステップ数を可変にする事により、前記排紙手
    段のローラ圧を可変にすることを特徴とする請求項1に
    記載の用紙後処理装置。
  5. 【請求項5】 画像形成装置から排出される用紙に対し
    て、少なくともZ折り処理を実行可能な用紙後処理装置
    において、前記用紙後処理装置から排出される用紙を積
    載する第1用紙積載手段と、前記第1用紙積載手段の近
    傍に配置され前記用紙後処理装置から排出される用紙の
    用紙搬送方向後端部近傍を保持する第2用紙積載手段
    と、前記第1用紙積載手段を昇降駆動させる第1駆動手
    段と、前記第2用紙積載手段を昇降駆動させる第2駆動
    手段と、を備え、用紙後処理モードと用紙サイズとの組
    合せにより、用紙積載開始時の前記第1用紙積載手段と
    前記第2用紙積載手段の待機位置を移動可能にすること
    を特徴とする用紙後処理装置。
  6. 【請求項6】 画像形成装置から排出される用紙に対し
    て、少なくともZ折り処理を実行可能な用紙後処理装置
    において、前記用紙後処理装置から排出される用紙を積
    載する第1用紙積載手段と、前記第1用紙積載手段の近
    傍に配置され前記用紙後処理装置から排出される用紙の
    用紙搬送方向後端部近傍を保持する第2用紙積載手段
    と、前記第1用紙積載手段を昇降駆動させる第1駆動手
    段と、前記第2用紙積載手段を昇降駆動させる第2駆動
    手段と、を備え、用紙後処理モードと用紙サイズとの組
    合せにより、用紙積載時の前記第1用紙積載手段と前記
    第2用紙積載手段の下降量を変更可能にすることを特徴
    とする用紙後処理装置。
  7. 【請求項7】 前記第1用紙積載手段と前記第2用紙積
    載手段の下降量が、Z折り処理された用紙の排出枚数と
    用紙サイズとの組合せにより設定されることを特徴とす
    る請求項6に記載の用紙後処理装置。
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