JP2003154592A - 消臭吸湿基材 - Google Patents

消臭吸湿基材

Info

Publication number
JP2003154592A
JP2003154592A JP2001392825A JP2001392825A JP2003154592A JP 2003154592 A JP2003154592 A JP 2003154592A JP 2001392825 A JP2001392825 A JP 2001392825A JP 2001392825 A JP2001392825 A JP 2001392825A JP 2003154592 A JP2003154592 A JP 2003154592A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
absorbent
water
moisture
deodorant
sanitary paper
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001392825A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshio Nishizawa
敏雄 西澤
Kazunori Kageyama
和則 影山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NAGAI KIKAI CHUZO CO Ltd
Original Assignee
NAGAI KIKAI CHUZO CO Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NAGAI KIKAI CHUZO CO Ltd filed Critical NAGAI KIKAI CHUZO CO Ltd
Priority to JP2001392825A priority Critical patent/JP2003154592A/ja
Publication of JP2003154592A publication Critical patent/JP2003154592A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高分子吸収材や生理用紙材或いは不織布材の
減量減容化と、排便排尿、経血若しくは発汗の確実な吸
収と消臭化がなしえ且装着感に優れるオムツ、生理用ナ
プキン或いは脇の下汗取りパットを形成しえる消臭吸湿
基材を提供する。 【構成】 高分子吸収材からなる吸収マットを挟んで生
理用紙材若しくは不織布材からなる上部吸収シート及び
下部吸収シートが積層された吸収体、或いは生理用紙材
若しくは不織布材が積層された吸収体を形成する生理用
紙材若しくは不織布材の内部に、その平均粒径が30μ
m以下で比表面積が少なくとも70m/g以上並びに
塩基置換容量(meq/100g)が160mg以上で
且吸湿能力が50%以上の人工ゼオライト粉体が、該生
理用紙材若しくは不織布材の1m当りに少なくとも3
0g以上の重量割合で、水溶性接着剤により接着されて
なる消臭吸湿基材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は要介護者や幼児等のオム
ツを初め生理用ナプキン或いは汗取りパット等の作成基
材としては、極めて好適な消臭吸湿基材に関する。
【0002】
【従来技術】要介護者や幼児においては排便や排尿等の
自律行動が不可能なことから専らオムツの着用に依存
し、或いは成人女子における生理時の経血に際しては着
衣等の汚損防止を図るうえから生理用ナプキンや生理用
ショーツ或いはタンポン等を着用し、更に夏期における
多汗症の人はもとより大多数の人が脇の下に多量の発汗
を来たし、衣服の染みや損傷とともに臭気発生が惹起さ
れる。
【0003】ところで現状のオムツは排便や特には排尿
においては、一度の排泄量が略60乃至200mlにも
及ぶ多量のため、その中間に吸水性に優れる高分子吸収
材からなる吸収マットを配し、且その上部及び下部には
敏感な皮膚との感触に優れ而も吸収性をも保持する生理
用紙材や不織布材を積層させてなる吸収体の下側に漏水
防止のための防水フィルムを積層させた構成のものが専
ら使用されており、他方生理用ナプキンにおいては、生
理期間中の経血量も略50乃至150ml程度と比較的
少なく、従って経血に伴う着衣の汚損を防止させるうえ
から中間に吸水性に優れる高分子吸収材からなる吸収マ
ットを配し、且その上部や下部に敏感な皮膚との感触に
優れ而も吸水性を保持する生理用紙材や不織布材を積層
させたものや、或いは一段と吸収性を高めた生理用紙材
や不織布材を適宜数枚に積層させたうえ、所要の形状に
加工してなる構成のものが使用されてなり、更には脇の
下の汗取りパットも前述の吸収性の高い生理用紙材や不
織布材の薄手のものを所要の形状に加工させた構成のも
のが使用されている。
【0004】然るにかかる現状のオムツにおいては排便
や排尿における水分の吸収を主眼とするものであるが、
排便中にはインドールやスカトールの如き悪臭成分が混
在し且これが発散され、更には排尿中にもアンモニアや
尿素、フミン酸等が混在されて異臭が発散されること等
より、介護者の介護活動への支障はもとより介護室内に
これら臭気が拡散滞留されて環境が著しく劣悪化され、
而も多量の水分の吸収のためには高分子吸収材や生理用
紙材若しくは不織布材を嵩高多量に使用せねばならず、
装着性が極めて悪いものとなっている。
【0005】更に生理用ナプキンにおいても、経血は比
較的少量づつ長時間に亘るものであり、且該生理用ナプ
キンは装着されたまま就労や家事労働がなされるもので
あるから可能な限り柔軟で薄く且経血吸収性に優れるも
のが望まれるものの、経血の漏出による着衣の汚損を防
止するうえから必然的に嵩高なものとなり装着使用感に
劣り、而も長時間に亘る使用では経血中に混在する各種
のホルモンや分泌物等による変性で異臭が発生するた
め、使用者において最も気苦労の大きな問題となってい
る。加えて吸収性を高めるうえから、高分子吸収材をそ
の中間に配する構成のオムツや生理用ナプキンにおいて
も、少量の排便や排尿或いは経血においては該高分子吸
収材の外表面のみが吸水してゲルブロック化し、以後の
水分吸収が阻害されることから折角の高分子吸収材の吸
収機能が発揮されず、而も一旦排便や排尿或いは経血が
なされると接触体温により蒸れが生じ著しく装着感が悪
くなる問題も内在している。
【0006】更に脇の下の汗取りパットにおいても、現
状のものは生理用紙材や不織布材を適宜厚さに積層させ
たうえ、脇の下に係止しえる形状に加工したものであっ
て、多汗者の使用においては多量の吸汗によりパットが
脆弱化し、且腕の動きに係る摺動力が付加されて該パッ
トが容易に破損崩壊し、更には高温条件に伴う細菌や黴
の繁殖とが相俟って臭気発散が招来されることから、頻
繁に交換を余儀なくされる結果ともなっている。
【0007】発明者等はかかる問題に鑑み研究を重ねた
結果、火力発電所における石炭灰や排水汚泥の乾燥スラ
ッジ或いは鋳造廃砂等、その主要成分に酸化珪素及び酸
化アルミニウムを有する産業廃棄物をアルカリ前処理並
びに高温高圧処理により人工ゼオライトの生成が可能な
ることに着目し、且この生成された人工ゼオライトはそ
の粒径が5μm程度に微粒状のものが形成できるととも
に、その孔径が5乃至10Å程度で膨大数の微孔を擁す
る多孔質で且比表面積が50m/g以上に及ぶ吸着容
量を保持すること、並びに強い塩基置換性所謂陽イオン
交換に係る塩基置換容量(meq/100g)が略20
0mg以上と極めて大きく、従って揮散有機化合物や臭
気ガス或いは臭気化合物等が積極的に吸着され且分解消
去若しくは消臭され、而も吸着飽和が回避されるため分
解消去や消臭性が長期に亘って保持されること、及び吸
湿能力も50%以上保持するため多量の吸湿がなされる
とともに、該吸湿された水分が人工ゼオライト結晶構造
間隙に保水されるため乾燥時には放湿される所謂調湿作
用を保持することを究明し本発明に至った。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】即ち本発明は高分子吸
収材や生理用紙材或いは不織布材を減量減容化するとと
もに、排便、排尿、経血若しくは発汗に際して確実な吸
収と消臭を図り、且使用時の装着感に極めて優れるオム
ツ、生理用ナプキン或いは脇の下汗取りパットを形成し
える消臭吸湿基材を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めに本発明が採用した技術的手段は、高分子吸収材から
なる吸収マットを挟んで、その上部及び下部に、生理用
紙材若しくは不織布材からなる上部吸収シート並びに下
部吸収シートが積層される吸収体において、該上部吸収
シート並びに下部吸収シートを形成する生理用紙材若し
くは不織布材内部に、揮散有機化合物や臭気ガス或いは
臭気化合物を積極的に吸着させ若しくは湿気や水分を吸
湿吸水させるために大きな接触表面積率が望まれること
から、その平均粒径が30μm以下で且効率良く吸着或
いは吸湿吸水せしむるうえからは吸着や吸湿吸水に係る
吸着容量所謂比表面積が大きなものが好ましく、反面接
着に際して吸着や吸湿吸水に係る比表面積が略15乃至
20%程度閉塞低下する危険を考慮してその比表面積が
少なくとも70m/g以上で、而も吸着された揮散有
機化合物や臭気ガス或いは臭気化合物を分解消去せしめ
て吸着能力の維持と且消臭を図るうえからは、その塩基
置換容量(meq/100g)が少なくとも160mg
以上で、更には排便、排尿、経血或いは発汗に伴う湿気
や水分を吸湿吸水せしめて、高分子吸収材や生理用紙材
或いは不織布材の減量減容化と且使用時の装着感を良好
ならしむるうえから、その吸湿能力が少なくとも50%
以上の人工ゼオライト粉体が選択され、且該人工ゼオラ
イト粉体を水溶性接着剤により生理用紙材若しくは不織
布材1m当りに30g以上の重量割合で接着されてな
る消臭吸湿基材に存する。
【0010】更には吸収体が生理用紙材若しくは不織布
材を適宜数積層されて形成された構成、並びに不織布材
が水溶性素材から形成されてなる構成、及び吸収体が生
理用紙材若しくは不織布材を適宜数積層されて形成され
てなり、且その外面に目合が0.5乃至5mmの保護網
材が積層された構成の消臭吸湿基材に存する。
【0011】
【作用】本発明は上述の如き技術手段を用いてなるた
め、以下のような作用を有する。即ち高分子吸収材から
なる吸収マットの上部及び下部に積層される上部吸収シ
ート並びに下部吸収シートを形成する生理用紙材若しく
は不織布材の内部には、その平均粒径が30μmで比表
面積が少なくとも70m/g以上並びに塩基置換容量
(meq/100g)が160mg以上で且吸湿能力が
50%以上の人工ゼオライト粉体が、水溶性接着剤によ
り該生理用紙材若しくは不織布材1m当り30g以上
の重量割合で接着されて吸収体が形成され、或いは生理
用紙材若しくは不織布材が適宜数で積層された吸収体の
生理用紙材若しくは不織布材の内部に平均粒径が30μ
m以下で比表面積が70m/g以上並びに塩基置換容
量(meq/100g)が160mg以上で且吸湿能力
が50%以上の人工ゼオライト粉体が水溶性接着剤によ
り、該生理用紙材若しくは不織布材1m当り30g以
上の重量割合で接着されてなるため、僅かな排便や排
尿、経血或いは発汗に際しては生理用紙材や不織布材内
部に接着されてなる接触表面積率が大きく且膨大な吸着
容量を持つ人工ゼオライト粉体に積極的且効率良く吸湿
吸水され而も保水されるため、装着者には濡れや蒸れ感
がなくなり、更には排便や排尿、経血若しくは汗等に混
在する揮散有機化合物や臭気ガス或いは臭気化合物等が
高い塩基置換性により分解消去されるため吸着飽和が無
くなり、長時に亘って吸着能力が保持されるとともに確
実な消臭がなされる。
【0012】そして排便や排尿、経血が多量に亘る場合
には生理用紙材や不織布材を透過して高分子吸収材によ
り吸収されることから、高分子吸収材内部まで水分等が
浸透しその表面のみのゲルブロック化が回避され十分な
吸収が図られ、而も吸収された排便や排尿或いは経血や
汗からの臭気も生理用紙材や不織布材内部の人工ゼオラ
イト粉体に吸着され且分解消去されるため外部への臭気
発散も防止される。加えて不織布材が水溶性素材を用い
て形成された場合には、使用後の水洗廃棄や埋設廃棄も
可能となる。更に生理用紙材若しくは不織布を積層させ
た吸収体の外面に、その目合が0.5乃至5.0mmの
保護網材を積層させる構成により、排便や排尿、経血或
いは発汗により十分な吸収がなされても該保護網材によ
り保形性が付与されて取扱いが容易になしえるばかり
か、特に脇の下の汗取りパット等への使用に際して摺動
力が付加されても吸収体の破損崩壊が防止される。
【0013】
【実施例】以下に本発明実施例を図とともに説明すれ
ば、図1は高分子吸収材と生理用紙材からなる断面説明
図であって、高分子吸収材1Aは排便や排尿等排泄量の
多いオムツ用や比較的経血量の多い生理用ナプキン等に
おける水分や経血の漏出を防止させる必要の場合に使用
されるもので、高分子吸収材1Aは高い吸収性を保持す
る素材が選ばれ、一般的な素材としてはアクリル酸ポリ
マーを初めポリビニルアルコール系、ポリビニルピロリ
ドン系、ポリビニルホスホン酸系、ポリN−ビニルアセ
トアミド系等の高分子吸収材が好適であって、且これら
素材はオムツや生理用ナプキンとしての使用時における
吸水性や吸血性と加工性を高めるうえから、該素材をフ
ィブリル化させたうえ不織布状となし或いは生理用紙等
の補強材と積層させて扁平状の吸収マット1として使用
される。
【0014】そしてかかる吸収マット1の上部及び下部
には、生理用紙2Cを所要枚数重ね合せた生理用紙材2
を適宜数接合させてなる上部吸収シート2A及び下部吸
収シート2Bが積層されて吸収体30が形成される。こ
の上部吸収シート2Aや下部吸収シート2Bに生理用紙
材2が使用される所以は、衛生的で吸水性が大きく且あ
る程度の防水性を保持することが要請されることによる
もので、該生理用紙材2は通常晒化学パルプ紙が使用さ
れ且無サイジングで10g/m程度に抄いたものを所
要枚数重ねて吸水性を保持させたものや、多少のサイジ
ングを施して所要枚数重ねたものも使用できる。無論か
かる生理用紙材2にはバージンの化学パルプ紙からなる
ティッシュペーパーや晒化学パルプ紙よりなるトイレッ
トペーパーも使用しえることは当然である。
【0015】かくしてなる生理用紙材2の内部には、そ
の平均粒径が30μm以上で比表面積が少なくとも70
/g以上並びに塩基置換容量(meq/100g)
が160mg以上で且吸湿能力が50%以上の人工ゼオ
ライト粉体3が該生理用紙材2の1m当り30g以上
の重量割合で水溶性接着剤4により接着されている。
【0016】即ち本発明においては排便や排尿、経血或
いは発汗に伴う臭気を吸着消臭せしめることを初め、吸
湿吸水や血液の吸収を高めて装着使用されるオムツや生
理用ナプキン或いは汗取りパット等の減量減容化による
装着使用感を高めることにある。これがためには排便や
排尿、経血或いは汗等から発散される揮散有機化合物や
臭気ガス或いは臭気化合物等を積極的に吸着せしめるう
えからは接触表面積率が大きなものが好適であることか
ら、最大でもその平均粒径としては30μm以下望まし
くは10乃至20μmのものが選択される。更に揮散有
機化合物や臭気ガス或いは臭気化合物を長時に亘って効
率良く吸着させるためには十分な吸着容量所謂比表面積
が大きなことが肝要で、これがためには比表面積の大き
な人工ゼオライト粉体3の使用と且接着重量割合とが大
きく関係するが、反面接着に際しては仮令水溶性接着剤
4の使用においても接着面での接触表面積の実質的閉塞
が略10乃至15%程度発生することも考慮する必要が
ある。従ってかかる事由により使用される人工ゼオライ
ト粉体3の比表面積としては、少なくとも70m/g
以上望ましくは100乃至120m/g以上のものを
選択すべきであり、且接着重量割合としては比較的経血
量の少ない生理用ナプキンへの使用のものでは生理用紙
材2の1m当りで30g以上が、更に排便や排尿のた
めの多量の水分が排泄されるオムツ等では略40乃至6
0g以上の重量割合で接着されることが望まれる。
【0017】加えて使用する人工ゼオライト粉体3は排
便や排尿、経血或いは発汗に際して十分に吸湿吸水せし
むることが望まれるものであるから、少なくとも吸湿能
力においては50%以上好ましくは70%以上の吸湿能
力を保持するものが選択される。そしてかかる人工ゼオ
ライト粉体3を生理用紙材2に接着させる接着剤は、使
用後の水洗廃棄や生分解廃棄を図るうえからも水溶性接
着剤4が使用されるもので、該水溶性接着剤4の具体的
なものとしては澱粉や膠、カゼイン等を初めポリビニル
アルコールやメチルセルロース系合成樹脂、或いは合成
樹脂エマルジンにデキストリンを配合させたものが挙げ
られる。
【0018】図2は生理用紙材2に人工ゼオライト粉体
3を均質に分散接着させる方法が例示されてなり、それ
ぞれの生理用紙材2がコータロール2Aにて接合面に所
要量の水溶性接着剤4を塗着のうえ、その塗着面に分散
用スリット5Bより人工ゼオライト粉体3を所要量分散
散布させたうえニップロール5Cにより相互を加圧接着
させるもので、かかる場合の水溶性接着剤の塗着は相互
の生理用紙材2が接合される程度のもので十分であるか
ら、実質的な塗着層は数μm以下の極めて薄い塗着でな
される。無論製紙工程におけるロール塗工機等よっても
かかる人工ゼオライト粉体3の分散接着は容易になしえ
る。
【0019】図3は高分子吸収材1と不織布材20から
なる断面説明図であって、高分子吸収材1の上部及び下
部には生理用紙材2に代えて不織布材20からなる上部
吸収シート20A及び下部吸収シート20Bが積層され
て吸収体30が形成されるものであって、かかる場合に
おける不織布材20の具体的なものとしては繊維や紙等
のフィブリル所謂短い繊維素を抄紙や接着剤により若し
くは機械的に結合させ、或いは長繊維状物を絡合させた
ものが挙げられる。そして該不織布材20内に人工ゼオ
ライト粉体3を接着させる手段としては、抄紙や接着材
により絡合させる場合には抄紙や絡合時に所要量を分散
混合させ機械的結合や絡合による手段においては、水溶
性接着剤4を接着可能な範囲で塗着若しくは噴霧させた
うえ所要量の人工ゼオライト粉体3を分散させ接着させ
て形成がなされる。
【0020】更に本発明では使用されたオムツや生理用
ナプキン或いは汗取りパット等を水洗廃棄や生分解廃棄
せしむるうえからは、該不織布材20の素材に水溶性素
材を採用することが提案されるもので、具体的素材とし
てパルプや人絹の他ポリビニルアルコール、或いは生分
解性素材としてポリ乳酸や脂肪族ポリエステル等が望ま
れる。
【0021】図4は不織布材20からなる本発明の断面
説明図であって、生理用ナプキンの如く比較的経血量が
少なく長時の使用に亘るものの場合では、装着使用性の
うえから柔軟で嵩も少なく装着感の良いものが要請され
るものであって、かかる要請に対しては吸収性に優れる
不織布材20の使用が好適であって、この不織布材20
の具体的素材としては綿パルプが挙げられ且この不織布
材20が適宜数枚に積層されて使用される。当然のこと
ながら該不織布材20の積層間には、前記の人工ゼオラ
イト粉体3が所要の重量割合で水溶性接着剤4により接
着がなされている。
【0022】図5は不織布材20と保護網材からなる本
発明の断面説明図であって、該構成は脇の下汗取りパッ
トへの使用が好適で、脇の下の汗取りパットは着衣の狭
少な部位に挟持させて使用されるものであるから、吸湿
吸水に優れ且成可く薄手に形成される必要上より不織布
材20が望ましく、且吸湿吸水とともに消臭を図るうえ
からは適宜数接合される相互間に、前記人工ゼオライト
粉体3が水溶性接着剤4により接着されてなるものであ
るが、使用される脇の下の部位は両腕の摺動に係る外力
が繰返し付加されるため、吸湿吸水に伴い不織布材20
が脆弱化し短時に破損や崩壊が発生する。これがため該
不織布材20の外面に吸湿や吸水を阻害せぬようその目
合が0.5乃至5.0mmに織成され若しくは編成され
た織物や編物或いは不織布等からなる保護網材6が積層
されてなるもので、該保護網材6は可能な限り薄く且実
用使用に耐えうる強靭性を保持せしめるうえからは、使
用素材としてポリアミド系やポリエチレン若しくはポリ
プロピレン系合成繊維で且単糸繊度も略10乃至30デ
ニール程度のモノフィラメントで形成させたものが望ま
れる。
【0023】本発明消臭吸湿基材7はかかる構成からな
るもので、本発明を多量の排便や排尿のためのオムツに
使用する場合には、下面に適宜の防水フィルムを積層さ
せたうえ適宜の形状に加工を施し、更に生理用ナプキン
においては下面に適宜の防止フィルムを積層させ若しく
は該消臭吸湿基材7のまま適宜の形状に加工し、或いは
汗取りパットにおいても該消臭吸湿基材7のまま適宜形
状に加工を施せば良い。
【0024】以下に本発明消臭吸湿基材による消臭試験
と吸水試験結果について述べれば、試験に用いた試料は
10g/mの生理用紙8枚を重ね合せた生理用紙材を
4層に澱粉糊を用いて積層させ、この積層間に平均粒径
18μm比表面積90m/g塩基置換容量(meq/
100g)190mg及び吸湿能力60%の人工ゼオラ
イト粉体を該生理用紙材1m当り15g、30g、6
0g、120gの重量割合で接着させたものをそれぞれ
試料1、試料2、試料3、試料4として、生理用紙材の
みのものを対照とした。消臭試験は小型デシケーター内
に臭気発生物質としてアンモニア水溶液、メチルメルカ
プタン水溶液及びイソ吉草酸水溶液をそれぞれ3ml注
ぎ、10分間放置のうえ該デシケーター内の初期濃度と
測定し、次いで10cm平方にカットした試料1乃至試
料4及び対照をそれぞれ投入し含浸させつつ、時間経過
とともにデシケーター内の臭気ガス濃度変化をそれぞれ
測定し消臭性を判断したもので結果は表1の通りであ
る。
【0025】
【表1】
【0026】次に吸水試験は、それぞれ10cm平方に
カットした試料1乃至試料4及び対照を、粗目のステン
レス網上に載置しその上部より1分間に2mlの割合で
水を滴下させ、試料及び対照の底面より再滴下する状態
の吸水量を限界吸水量とし、人工ゼオライト粉体の接着
重量割合とその限界吸水量より限界吸水倍率を求めたも
ので、その結果は表2の如く人工ゼオライト粉体の接着
割合の増加に比べ限界吸水倍率が著しく増大することが
確認できる。
【0027】
【表2】
【0028】
【発明の効果】本発明は以上述べたように高分子吸収材
からなる吸収マットを挟んで、生理用紙材若しくは不織
布材からなる上部吸収シート並びに下部吸収シートが形
成された吸収体、或いは生理用紙材若しくは不織布材か
らなる吸収体の該生理用紙材若しくは不織布材内部に
は、その平均粒径が30μm以下で比表面積が少なくと
も70m/g以上並びに塩基置換容量(meq/10
0g)が160mg以上で且吸湿性が50%以上の人工
ゼオライト粉体が、該生理用紙材若しくは不織布材の1
当り30g以上の重量割合で且水溶性接着剤により
接着されてなるため、比較的少量の排便や排尿、経血に
おいては上部吸収シートを形成する生理用紙材や不織布
材に積極的且効率良く吸着或いは吸湿吸水されるととも
に、吸着された揮散有機化合物や臭気ガス或いは臭気化
合物等が人工ゼオライト粉体の保持する高い塩基置換性
により分解消去されるため、確実な消臭がなされ介護に
係る環境が著しく改善されるとともに長時に亘って吸着
能力も維持される。更に生理時の長時使用における臭気
の発散も防止され且少量の経血では十分な吸血とともに
高い吸湿性が発揮されるため蒸れがなくなり爽快な装着
感が保持される。
【0029】加えて多量に亘る排便や排尿に際しては、
その中間に配された高分子吸収材からなる吸収マットに
浸透し吸収されるとともに、上部吸収シートや下部吸収
シートを形成する生理用紙材や不織布材内部には人工ゼ
オライト粉体が接着されてなるから、吸収マットに吸収
された排便排尿或いは経血からの臭気も外部への発散に
際して吸着され且分解消去されるため消臭がなされる。
そして人工ゼオライト粉体はその粒径が30μm以下と
極めて微粒であるから、多量の接着がなされても実質的
厚さが増大せず且柔軟性をも保持するため、オムツや生
理用ナプキン等が薄く且柔軟に形成しえるため、装着性
が著しく向上する。更に本発明では不織布材を水溶性素
材で形成することにより、使用後の水洗廃棄や埋立廃棄
でも生分解がなしえるため環境負荷がない等極めて優れ
た特長を具備する消臭吸湿基材といえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】高分子吸収材と生理用紙材からなる断面説明図
である。
【図2】人工ゼオライト粉体の分散接着方法の説明図で
ある。
【図3】高分子吸収材と不織布材からなる断面説明図で
ある。
【図4】生理用紙材からなる断面説明図である。
【図5】不織布材と保護網材からなる断面説明図であ
る。
【符号の説明】
1 高分子吸収材 1A 吸収マット 2 生理用紙材 2A 上部吸収シート 2B 下部吸収シート 2C 生理用紙 20 不織布材 20A 不織布材からなる上部吸収シート 20B 不織布材からなる下部吸収シート 3 人工ゼオライト粉体 30 吸収体 4 接着剤 5A コーターロール 5B 分散用スリット 5C ニップロール 6 保護網材 7 本発明消臭吸湿基材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61F 13/534 A61F 13/18 B 4L031 A61L 2/16 302 D06M 11/77 D06M 11/06 // A61F 5/441 (72)発明者 影山 和則 埼玉県さいたま市原山3丁目17番地5 ハ イホーム浦和107号 Fターム(参考) 3B029 BA11 BD22 4C003 AA07 AA13 AA19 HA01 HA02 4C058 AA05 BB07 JJ04 JJ23 4C098 AA09 CC19 CD10 DD06 DD10 DD25 4F100 AC04B AC04C AK01A AK04 AK07 AK41 AK46 AL05B AL05C AT00 BA05 BA06 BA10B BA10C BA10D BA10E DC16D DC16E DE01B DE01C DG02 DG04 DG10 DG10B DG10C DG15B DG15C GB72 JC00 JD14A YY00B YY00C 4L031 AB34 BA19 BA20 DA13

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高分子吸収材からなる吸収マットを挟ん
    でその上部及び下部には、生理用紙材若しくは不織布材
    からなる上部吸収シート並びに下部吸収シートが積層さ
    れた吸収体の生理用紙材若しくは不織布材内部に、その
    平均粒径が30μm以下で且その比表面積が70m
    g以上及び塩基置換容量(meq/100g)が160
    mg以上で、而も吸湿能力が50%以上の人工ゼオライ
    ト粉体が、水溶性接着剤により生理用紙材若しくは不織
    布材の1m当りに30g以上の重量割合で接着されて
    なることを特徴とする消臭吸湿基材。
  2. 【請求項2】 吸収体が生理用紙材若しく不織布材を適
    宜数積層して形成されてなる、請求項1記載の消臭吸湿
    基材。
  3. 【請求項3】 不織布材が水溶性素材からなる、請求項
    1若しくは請求項2記載の消臭吸湿基材。
  4. 【請求項4】 吸収体の外面に、その目合が0.5乃至
    5mmの保護網材が積層されてなる請求項2若しくは請
    求項3記載の消臭吸湿基材。
JP2001392825A 2001-11-19 2001-11-19 消臭吸湿基材 Pending JP2003154592A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001392825A JP2003154592A (ja) 2001-11-19 2001-11-19 消臭吸湿基材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001392825A JP2003154592A (ja) 2001-11-19 2001-11-19 消臭吸湿基材

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003154592A true JP2003154592A (ja) 2003-05-27

Family

ID=19188704

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001392825A Pending JP2003154592A (ja) 2001-11-19 2001-11-19 消臭吸湿基材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003154592A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009518110A (ja) * 2005-12-09 2009-05-07 エスセーアー・ハイジーン・プロダクツ・アーベー 吸収性製品
JP2009263842A (ja) * 2008-03-31 2009-11-12 Uni Charm Corp 吸汗性不織布とその製造方法
JPWO2010143635A1 (ja) * 2009-06-12 2012-11-22 住友精化株式会社 吸水シート

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009518110A (ja) * 2005-12-09 2009-05-07 エスセーアー・ハイジーン・プロダクツ・アーベー 吸収性製品
JP4922309B2 (ja) * 2005-12-09 2012-04-25 エスセーアー・ハイジーン・プロダクツ・アーベー 吸収性製品
US8759604B2 (en) 2005-12-09 2014-06-24 Sca Hygiene Products Ab Absorbent product
JP2009263842A (ja) * 2008-03-31 2009-11-12 Uni Charm Corp 吸汗性不織布とその製造方法
JPWO2010143635A1 (ja) * 2009-06-12 2012-11-22 住友精化株式会社 吸水シート
JP5396472B2 (ja) * 2009-06-12 2014-01-22 住友精化株式会社 吸水シート

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2895094B2 (ja) 二成分系材料
JP3753581B2 (ja) 吸収性物品
EP1928383B1 (en) Absorbent personal care article with a wrap member having distinct component layers
JP2000232985A (ja) 失禁ライナー
US20070225669A1 (en) Heterogeneous absorbent cores
KR100669124B1 (ko) 흡수성 물품
JPH0357A (ja) 臭い吸収性のウエブ材料およびその製法、およびこのウエブ材料含有生理用品と医療材料パッケージ
KR20050061479A (ko) 체액에 의해 발생되는 악취 제어 시스템
JP4141065B2 (ja) 吸収性物品
JP4346165B2 (ja) 吸収性物品
JP3753560B2 (ja) 吸収性物品
JP3737328B2 (ja) 吸収シート
JP2003210520A (ja) 尿臭を低減する吸収性物品
JP6710240B2 (ja) 吸収性物品
JP2003154592A (ja) 消臭吸湿基材
JP2002126000A (ja) 吸収性物品
JPH0568694A (ja) 吸収性物品
JP3789256B2 (ja) 吸収性物品
JPH11192255A (ja) 脱臭・防虫・抗菌・除湿作用を有する介護・生理・身回り用品
WO2007067110A1 (en) A pair of disposable pants
KR200196072Y1 (ko) 탈취방향 생리대
JP2008206997A (ja) 吸収性物品
JP3053154U (ja) 紙おむつ・生理用ナプキン等の生理用品
JP2004215693A (ja) 吸水材およびおむつ類
JPH0511922U (ja) 抗菌、防臭性生理用ナプキン

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20041207

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20041207

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20041207

A072 Dismissal of procedure

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A072

Effective date: 20050517