JP2003154433A - スターホイールの製造方法 - Google Patents

スターホイールの製造方法

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JP2003154433A
JP2003154433A JP2001351301A JP2001351301A JP2003154433A JP 2003154433 A JP2003154433 A JP 2003154433A JP 2001351301 A JP2001351301 A JP 2001351301A JP 2001351301 A JP2001351301 A JP 2001351301A JP 2003154433 A JP2003154433 A JP 2003154433A
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shearing
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Hiroshi Hashizume
博 橋詰
Mitsuhiko Denda
光彦 傳田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 外周部の山部の突端が硬く鋭利なスターホイ
ールの製造方法を提供する。 【解決手段】 周方向に交互に並ぶ山部と谷部を有する
外周部が形成され印刷用紙と転がり接触する輪郭星形の
スターホイールの製造方法であって、金属板の一部を板
厚方向に押しつぶす鍛造工程(ステップS2)と、前記
金属板の一部を通る第一切口面であって、山部の突端か
らその両側に隣接する谷部の一方に向かって延びる外周
面に対応する第一切口面を、金属板をせん断して形成す
る第一せん断工程(ステップS3)と、前記金属板の一
部で第一切口面に交わる第二切口面であって、山部の突
端からその両側に隣接する谷部の他方に向かって延びる
外周面に対応する第二切口面を、金属板をせん断して形
成する第二せん断工程(ステップS4)とを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スターホイールの
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、プリンタ、複写機等の印刷装置は
印刷用紙を搬送するための搬送機構を備えている。この
搬送機構を構成する部材の一つに、従動ローラ等の金属
軸の周囲に嵌合されるスターホイールが公知である。一
般にスターホイールは、周方向に交互に並ぶ山部と谷部
を外周部に有する輪郭星形の部材である。スターホイー
ルはそれが嵌合された金属軸とともに回転し印刷用紙に
転がり接触する。スターホイールが印刷用紙と転がり接
触するとき、外周部の山部の突端が印刷用紙に当接す
る。印刷の施された印刷用紙に山部の突端が当接すると
その当接面積に応じた面積分のインクが突端で剥ぎ取ら
れるため、突端は鋭利であればあるほど望ましい。ま
た、山部の突端には応力が集中するので、突端の硬度は
高いことが望ましい。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところでスターホイー
ルを製造する方法としては、金属板のエッチングにより
外周部を形成する方法が知られている。しかしこのエッ
チングを利用した方法では、山部の突端をある程度は鋭
利にできるもののそれには限界があった。例えば突端の
肉厚を0.045mm未満にすることはできず、また突
端の曲率半径を0.04mm未満にすることはできなか
った。また、エッチングを利用した方法で山部の突端を
硬く形成するには原材料として高硬度の金属板を用いる
必要があり、そのような高硬度の金属板は高価であるた
め製造コストが高くなるという問題があった。本発明
は、上述の問題に鑑みて創作されたものであって、外周
部の突端が硬く鋭利なスターホイールの製造方法を提供
することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明に係るスターホイ
ールの製造方法は、周方向に交互に並ぶ山部と谷部を有
する外周部が形成され印刷用紙と転がり接触する輪郭星
形のスターホイールの製造方法であって、(a)金属板
の一部を板厚方向に押しつぶす鍛造工程と、(b)前記
一部を通る第一切口面であって、前記山部の突端からそ
の両側に隣接する前記谷部の一方に向かって延びる外周
面に対応する第一切口面を、前記金属板をせん断して形
成する第一せん断工程と、(c)前記一部で前記第一切
口面に交わる第二切口面であって、前記山部の突端から
その両側に隣接する前記谷部の他方に向かって延びる外
周面に対応する第二切口面を、前記金属板をせん断して
形成する第二せん断工程とを含むことを特徴とする。
【0005】このスターホイールの製造方法において、
鍛造工程は、スターホイールの山部突端の断面形状を形
成するための工程である。山部の突端は鍛造工程で押し
つぶされるため薄肉かつ高硬度になる。また第一せん断
工程は、山部の突端からその両側に隣接する谷部の一方
に向かって延びる外周面を形成するための工程である。
さらに第二せん断工程は、山部の突端からその両側に隣
接する谷部の他方に向かって延びる外周面を形成するた
めの工程である。すなわち、第一切口面及び第二切口面
で作られる稜角は、スターホイールの山部の突端の平面
形状を形成する。第一切口面をせん断により形成した
後、第一切口面に交わるように第二切口面をせん断によ
り形成することで、第一切口面及び第二切口面で作られ
る稜角を鋭利に形成することができる。したがって本発
明に係るスターホイールの製造方法によると、外周部の
突端が硬く鋭利なスターホイールを製造することができ
る。
【0006】尚、前記第二せん断工程において、前記第
一切口面と60度以上の角度で交わる前記第二切口面を
形成することが望ましい。また、前記鍛造工程におい
て、前記山部の突端となる部位の肉厚が0.025mm
以下になるまで前記金属板を押しつぶすことが望まし
い。
【0007】さらに本発明に係るスターホイールの製造
方法は、前記第二せん断工程の後に前記金属板の表面を
電解研磨する仕上げ工程をさらに含むことを特徴とす
る。この製造方法によると、スターホイールの外周部の
突端を電解研磨によりさらに鋭利に形成することができ
る。
【0008】さらにまた、本発明に係るスターホイール
の製造方法は、前記鍛造工程において、互いに異形の複
数のパンチで前記金属板を複数回押しつぶすことで、前
記山部の基端に対応する部位から前記山部の突端に対応
する部位に接近するにしたがい前記金属板の肉厚を小さ
くすることを特徴とする。この製造方法によると、外周
部の突端をさらに薄く形成することができる。
【0009】本発明に係るスターホイールは、周方向に
交互に並ぶ山部と谷部を有する外周部が形成され印刷用
紙と転がり接触する輪郭星形であって、前記山部の突端
は、肉厚が0.025mm以下、ヴィッカース硬度が3
70Hv以上、周方向の輪郭線の曲率半径が0.008
mm以下であることを特徴とする。このスターホイール
は、上述した本発明に係るスターホイールの製造方法に
より製造することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を示す
一実施例を図面に基づいて説明する。図2及び図3は、
本発明の一実施例によるスターホイール10を示す平面
図及び断面図である。
【0011】スターホイール10は例えばステンレス等
の金属板で形成され、輪郭星形の概ね円盤状を呈する。
スターホイール10はその外周部12に山部14と谷部
18とを複数備えている。山部14と谷部18とはスタ
ーホイール10の周方向で交互に並んで形成されてい
る。
【0012】山部14は図2に示すように、スターホイ
ール10の中心軸Oから離間するにしたがって先細りと
なる平面形状を有する。山部14の外周面22,22
は、それぞれ隣接する谷部18,18に向かって延びて
いる。1つの山部14を形成する外周面22,22がな
す稜角の角度θは後述するスターホイール10の製造上
の理由から60度以上に設定される。山部14の外周面
22はほぼ平面状に形成されているが、曲面状に凹んで
いても膨らんでいてもよい。
【0013】山部14は図3に示すように、基端から突
端16に接近するにしたがって肉厚が薄くなる断面形状
を有する。本実施例ではスターホイール10の一方の面
24側のみが凹むように傾斜面を形成して山部14の肉
厚を変化させているが、スターホイール10の両面側が
凹むようにして山部14の肉厚を変化させてもよい。ま
た断面視において山部14の傾斜面は、中心軸Oに近い
部分25aでは所定の曲率半径で湾曲する曲面状で、中
心軸Oから遠い部分25bではほぼ一定の角度で傾斜す
る平面状であるが、曲面部分と平面部分とを中心軸Oか
らの距離に応じ上記とは異なる配置で設けてもよいし、
傾斜面の全体を平面状に構成してもよいし、傾斜面の全
体を曲面状に構成してもよい。
【0014】突端16の肉厚tは0.025mm以下に
設定される。また突端16について周方向の輪郭線の曲
率半径Rは0.008mm以下に設定される。突端16
の肉厚tを0.025mm以下、曲率半径Rを0.00
8mm以下にすることで、印刷の施された印刷用紙に突
端16が当接するときその当接面積を小さくでき、突端
16が剥ぎ取るインクの面積を低減できる。突端16の
硬度は、ヴィッカース硬度単位で370Hv以上に設定
される。突端16のヴィッカース硬度を370Hv以上
として強度を高めることで、印刷用紙への当接による突
端16の折れ、曲げ、摩耗等を防止できる。尚、突端1
6の肉厚t、周方向の輪郭線の曲率半径R、硬度及び前
記稜角の角度θについては適宜設定してもよい。
【0015】谷部18は、その両側に隣接する各山部1
4,14の間を接続している。図2に示すように平面視
において谷部18は湾曲状に凹んでいるが、中心軸Oに
向かってV字状に凹んでいてもよい。
【0016】スターホイール10の中央部には、面24
から垂直に突出し中心軸Oを軸とする円筒壁部28が一
体に形成されている。円筒壁部28の内孔29には図示
しない印刷機構の金属軸が嵌入される。円筒壁部28の
周囲は外周部12よりも円筒壁部28の突出方向とは反
対側に窪んでいる。この窪み30の形成によりスターホ
イール10では図3(a)に示すように、外周部12が
のる仮想平面Sの両側に円筒壁部28が延びている。し
たがってスターホイール10は、金属軸の回転に伴い安
定して回転する。
【0017】図1は、本実施例によるスターホイール1
0の製造方法を示すフローチャートである。以下、スタ
ーホイール10の製造方法について図1に基づき説明す
る。
【0018】まず図1のステップS1では、金属板50
にせん断加工を施すことで、スターホイール10の外形
形状より一まわり大きく金属板50を下抜きする。以下
では、この下抜きした金属板50を下抜き板50とい
う。尚、下抜き板50の形状はスターホイール10の外
形形状より一まわり大きなものであればよいが、本実施
例ではスターホイール10と同様な輪郭星形の円盤形状
とされる。
【0019】次にステップS2では、下抜き板50のう
ちスターホイール10の各山部14となる部分(以下、
山部形成部という。)を鍛造により板厚方向に押しつぶ
す。続いてステップS3では、下抜き板50にせん断加
工を施し、山部形成部に第一切口面を形成する。引き続
いてステップS4では、下抜き板50にせん断加工を施
し、山部形成部に第二切口面を形成する。尚、ステップ
S2、ステップS3及びステップS4の詳細については
後述する。
【0020】次にステップS5では、せん断加工の施さ
れた金属板50の表面を電解研磨して仕上げる。電解研
磨は例えば、所定の電解液に浸した金属板50を陽極と
して直流電流を印加することで、金属板50の表面を電
気化学的に溶解する。このような電解研磨により金属板
50の第一及び第二切口面が研磨されて外周面22,2
2が形成され、より鋭利な突端16が形成される。尚、
表面仕上げの研磨には、電解研磨法の他にも例えば化学
研磨法等の公知の研磨方法を採用してもよい。
【0021】尚、スターホイール10の円筒壁部28及
び窪み30は、例えばステップS5の実施後において例
えばプレス加工により形成する。以上により、図2及び
図3に示すスターホイール10が得られる。
【0022】図4、図5及び図6は、図1のステップS
2において下抜き板50を押しつぶすことで山部14の
断面形状を形成する様子を示す断面図である。本実施例
のステップS2では図4〜図6に示すように、互いに異
形の3つのパンチ52,54,56を用いて下抜き板5
0の各山部形成部14’を3回に分けて押しつぶす。以
下、ステップS2の詳細について図4〜図6を参照しつ
つ説明する。
【0023】ステップS2ではまず図4に示すように、
平金敷58上に下抜き板50を載置し、下抜き板50の
山部形成部14’に鍛造用第一パンチ52を打ち付け
る。鍛造用第一パンチ52は、図4に一点鎖線ハッチン
グで示す部分を押しつぶし、山部14の曲面部分25a
に対応する曲面を形成する。尚、山部14の平面部分2
5b(図4に二点鎖線で示す。)に対応する部分につい
ては、平面部分25bよりも肉厚の平坦形状に鍛造用第
一パンチ52で押しつぶす。
【0024】次に図5に示すように、鍛造用第一パンチ
52で押しつぶされた部位に鍛造用第二パンチ54を打
ち付ける。鍛造用第二パンチ54は、図5に一点鎖線ハ
ッチングで示す部分を押しつぶし、山部14の平面部分
25b(図5に二点鎖線で示す。)に対応する部分に、
平面部分25bよりも緩やかに傾斜する平面を形成す
る。
【0025】続いて図6に示すように、鍛造用第一パン
チ52及び鍛造用第二パンチ54で押しつぶされた部位
に鍛造用第三パンチ56を打ち付ける。鍛造用第三パン
チ56は、図6に一点鎖線ハッチングで示す部分を押し
つぶし、山部14の平面部分25bに対応する斜面を形
成する。
【0026】このようにステップS2では、山部14に
対応する下抜き板50の山部形成部14’を3回に分け
て徐々に押しつぶすことで、山部形成部14’の突端1
6となる部分の肉厚tを0.025mm以下にまで小さ
くできる。さらにステップS2では山部形成部14’を
鍛造により押しつぶすので、ヴィッカース硬度が200
Hv以下の安価な材料を金属板50として用いても、山
部形成部14’の突端16となる部分で370Hv以上
のヴィッカース硬度を実現できる。
【0027】尚、ここまで山部形成部14’の鍛造を3
回に分けて実施するものとして説明したが、山部14の
突端16に求められる肉厚t、硬度等に応じ3回以外の
複数回に分けて鍛造を行ってもよい。また、1回の鍛造
により所望の性状が得られるのであれば1回であっても
よい。
【0028】図7は、図1のステップS3及びステップ
S4で使用するパンチ60,70を示す平面図である。
尚、図7(a)ではステップS3で使用するせん断用第
一パンチ60を実線、ステップS4で使用するせん断用
第二パンチ70を二点鎖線で示している。一方、図7
(b)ではステップS3で使用するせん断用第一パンチ
60を二点鎖線、ステップS4で使用するせん断用第二
パンチ70を実線で示している。以下、ステップS3及
びステップS4の詳細について図7を参照しつつ説明す
る。
【0029】まずステップS3では、金敷として、図7
(a)に示すせん断用第一パンチ60と図示しないせん
断用第一ダイスとを用いる。せん断用第一パンチ60の
側壁64には、交互につらなる山形部65と谷形部67
とが形成されている。各山形部65は、スターホイール
10の周方向で一つおきに並ぶ谷部18からその両側の
山部14の突端16までの外周面22に対応する第一切
口面を形成する。本実施例ではせん断用第一パンチ60
を4分割し下抜き板50の周囲を囲むように配置してい
るが、せん断用第一パンチ60を4以外の数に分割して
もよい。せん断用第一ダイスは、せん断用第一パンチ6
0が進入可能な穴を備える。せん断用第一ダイスの穴の
内周壁はせん断用第一パンチ60の側壁64に対応した
形状を有し、せん断用第一パンチ60の側壁64と共同
して下抜き板50をせん断する。
【0030】ステップS3においてせん断用第一パンチ
60及びせん断用第一ダイスにより下抜き板50をせん
断加工するには、まず下抜き板50をせん断用第一ダイ
ス上に載置し所定位置にセットする。次に、せん断用第
一ダイス上の下抜き板50にせん断用第一パンチ60を
打ち付け、下抜き板50を打ち抜く。このとき、せん断
用第一パンチ60の各山形部65とせん断用第一ダイス
の穴の内周壁とで下抜き板50の各山部形成部14’を
打ち抜く。それにより、スターホイール10において各
突端16両側の外周面22,22のいずれか一方となる
第一切口面が形成される。
【0031】次にステップS4では、金敷として、図7
(b)に示すせん断用第二パンチ70と図示しないせん
断用第二ダイスとを用いる。せん断用第二パンチ70の
側壁74はせん断用第一パンチ60の側壁64と同様、
交互につらなる山形部75と谷形部77とが形成されて
いる。各山形部75はスターホイール10の周方向で一
つおきに並ぶ谷部18からその両側の山部14の突端1
6までの外周面22に対応する第二切口面を形成する。
せん断用第二パンチ70で形成しようとする谷部18
と、せん断用第一パンチ60で形成しようとする谷部1
8とは、スターホイール10の周方向で交互に並ぶもの
である。せん断用第二パンチ70についてもせん断用第
一パンチ60と同様に4分割しているが、せん断用第二
パンチ70の分割数を適宜設定してもよい。せん断用第
二ダイスは、せん断用第二パンチ70が進入可能な穴を
備える。せん断用第二ダイスの穴の内周壁はせん断用第
二パンチ70の側壁74に対応した形状を有し、せん断
用第二パンチ70の側壁74と共同して下抜き板50を
せん断する。
【0032】ステップS4においてせん断用第二パンチ
70及びせん断用第二ダイスにより下抜き板50をせん
断加工するには、まず下抜き板50をせん断用第二ダイ
ス上に載置し所定位置にセットする。次に、せん断用第
二ダイス上の下抜き板50にせん断用第二パンチ70を
打ち付け、下抜き板50を打ち抜く。このとき、せん断
用第二パンチ70の各山形部75とせん断用第二ダイス
の穴の内周壁とで下抜き板50の各山部形成部14’を
打ち抜く。それにより、山部形成部14’で第一切口面
に交差する第二切口面が形成される。互いに隣り合う第
一切口面と第二切口面とが作る稜角は、スターホイール
10の突端16の平面形状を形成する。第二切口面を第
一切口面に対し60度以上の角度で交差するように形成
する場合には、第一切口面と第二切口面とで挟まれる稜
角部分が大きくなり、打ち抜きに際しその稜角部分に応
力が集中し難くなるので、スターホイール10の突端1
6に縒れが発生しなくなる。
【0033】このように本実施例のステップS3及びス
テップS4によれば、第一切口面をせん断形成した後、
第一切口面に交わるように第二切口面をせん断形成する
ので、第一及び第二切口面が作る稜角、すなわち突端1
6の平面形状を周方向の輪郭線の曲率半径Rが0.00
8mm以下となる精度で尖鋭化できる。尚、一つのパン
チにより第一及び第二切口面を一挙に形成する場合、第
一及び第二切口面とで作る稜角を本実施例と同精度に尖
鋭化することはできない。なぜならば、高精度に尖った
稜角を与える断面V字の面をパンチの側壁に形成するこ
とは技術的に難しいからである。
【0034】以上説明したように、本実施例によるスタ
ーホイール10の製造方法によれば、山部14の突端1
6が硬く鋭利なスターホイール10を比較的簡単な工程
で安価に製造することができる。
【0035】以上、本発明の一実施例について詳述した
が、これはあくまでも例示であって、本発明はそのよう
な実施例の記載によって何ら限定的に解釈されるもので
はない。例えば本発明方法により製造した2枚のスター
ホイールを重ね合わせて1つの製品を形成することで、
スターホイールの強度を高めてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例によるスターホイール10の製
造方法を示すフローチャートである。
【図2】本発明の一実施例によるスターホイールを示す
平面図であり、(b)は(a)におけるB2部を拡大し
て示している。
【図3】本発明の一実施例によるスターホイールを示す
断面図であり、(a)はスターホイール全体の断面を示
し、(b)は(a)におけるB3部を拡大して示してい
る。
【図4】図1のステップS2で金属板を複数回に分けて
鍛造する様子を示す断面図であって、一回目の鍛造につ
いて説明するための図である。
【図5】図1のステップS2で金属板を複数回に分けて
鍛造する様子を示す断面図であって、二回目の鍛造につ
いて説明するための図である。
【図6】図1のステップS2で金属板を複数回に分けて
鍛造する様子を示す断面図であって、三回目の鍛造につ
いて説明するための図である。
【図7】図1のステップS3及びステップS4で使用す
るパンチを示す平面図である。
【符号の説明】
10 スターホイール 12 外周部 14 山部 16 突端 18 谷部 22 外周面 50 金属板(下抜き板) 52 鍛造用第一パンチ 54 鍛造用第二パンチ 56 鍛造用第三パンチ t 肉厚 R 輪郭線の曲率半径 θ 稜角の角度
フロントページの続き Fターム(参考) 3C039 AA02 4E087 BA19 CA17 DB01 DB18 DB22 DB24 HA12

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周方向に交互に並ぶ山部と谷部を有する
    外周部が形成され印刷用紙と転がり接触する輪郭星形の
    スターホイールの製造方法であって、 金属板の一部を板厚方向に押しつぶす鍛造工程と、 前記一部を通る第一切口面であって、前記山部の突端か
    らその両側に隣接する前記谷部の一方に向かって延びる
    外周面に対応する第一切口面を、前記金属板をせん断し
    て形成する第一せん断工程と、 前記一部で前記第一切口面に交わる第二切口面であっ
    て、前記山部の突端からその両側に隣接する前記谷部の
    他方に向かって延びる外周面に対応する第二切口面を、
    前記金属板をせん断して形成する第二せん断工程と、を
    含むことを特徴とするスターホイールの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記第二せん断工程の後に前記金属板の
    表面を電解研磨する仕上げ工程をさらに含むことを特徴
    とする請求項1に記載のスターホイールの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記鍛造工程において、互いに異形の複
    数のパンチで前記金属板を複数回押しつぶすことで、前
    記山部の基端に対応する部位から前記山部の突端に対応
    する部位に接近するにしたがい前記金属板の肉厚を小さ
    くすることを特徴とする請求項1又は2に記載のスター
    ホイールの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記鍛造工程において、前記山部の突端
    に対応する部位の肉厚が0.025mm以下になるまで
    前記金属板を押しつぶすことを特徴とする請求項1、2
    又は3に記載のスターホイールの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記第二せん断工程において、前記第一
    切口面と60度以上の角度で交わる前記第二切口面を形
    成することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に
    記載のスターホイールの製造方法。
  6. 【請求項6】 周方向に交互に並ぶ山部と谷部を有する
    外周部が形成され印刷用紙と転がり接触する輪郭星形の
    スターホイールであって、前記山部の突端は、肉厚が
    0.025mm以下、ヴィッカース硬度が370Hv以
    上、周方向の輪郭線の曲率半径が0.008mm以下で
    あることを特徴とするスターホイール。
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CN103921062A (zh) * 2014-03-24 2014-07-16 上海纳铁福传动系统有限公司 Uf外星轮短柄精锻件车削方法及车削定位装置
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