JP2003153583A - 直流サーボモータのモニタ装置およびロボットのモニタシステム - Google Patents

直流サーボモータのモニタ装置およびロボットのモニタシステム

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JP2003153583A
JP2003153583A JP2001346243A JP2001346243A JP2003153583A JP 2003153583 A JP2003153583 A JP 2003153583A JP 2001346243 A JP2001346243 A JP 2001346243A JP 2001346243 A JP2001346243 A JP 2001346243A JP 2003153583 A JP2003153583 A JP 2003153583A
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JP2001346243A
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Kazuyuki Shimoda
和幸 下田
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Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 直流サーボモータのブラシ摩耗に起因する故
障を正確かつ簡便に予知する。 【解決手段】 直流サーボモータ2は電源ライン4で接
続されたコントローラ1によりPWM駆動される。一対
の電源ライン4を一括して電流測定するセンサ3は電流
差Ia−Ibを出力するが、これはモータ2の絶縁抵抗R
zを流れる漏れ電流Irに相当する。センサ出力を比較回
路6,7にて夫々大きさの異なる2つの閾値Th1,T
h2と比較し、論理回路8は比較結果に応じて、漏れ電
流が大きい閾値Th1より大きいとき異常信号、Th1以
下Th2より大のとき注意信号を出力する。漏れ電流Ir
は駆動電圧Vが一定ならば絶縁抵抗値に比例し、絶縁抵
抗値はブラシ摩耗量とよい相関があるので、漏れ電流の
大きさを監視することにより、ブラシ摩耗に起因するモ
ータ故障を正確に予知できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、直流サーボモータ
のモニタ装置およびそれを用いたロボットのモニタシス
テムに関するもので、特に直流サーボモータの故障予
知、保守管理に用いて好適である。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従来
より、直流サーボモータを用いたロボットをはじめとす
る各種機器では、機器の使用中に直流サーボモータの回
転に伴いブラシが摩耗するため保守が必要となってい
る。なお、以下では、直流サーボモータを単に、「サー
ボモータ」、あるいは、「モータ」とも称する。
【0003】ところで、モータの故障の原因となるブラ
シの寿命は、運転条件、すなわち、モータ電圧、モータ
電流や使用環境により数100時間から10000時間
以上まで大きく変動する。そのため、モータ故障が発生
する度にブラシまたはモータの交換を行う対処療法的な
事後保全体制をとるか、経験的に平均稼働時間を設定
し、例えば3000時間毎に定期的な保守点検を行うよ
うにしていた。しかし、前者では故障部品の交換費用が
大きくなるという問題があり、後者では予期しない故障
の発生、すなわち上記の例では3000時間未満で発生
する故障を防止できないという問題があった。
【0004】また、ブラシ摩耗に伴う絶縁抵抗低下に注
目し、定期的に直流サーボモータの絶縁抵抗を測定し保
全に利用することも行われている。しかし、MΩオーダ
ーの絶縁抵抗を測定するには絶縁抵抗計によりオフライ
ンで行わなければならず、そのため直流サーボモータと
モータコントローラとの接続を遮断させる必要があるな
ど、作業効率を低下させていた。
【0005】さらに、複数の自由度を有するロボットで
は、1台のロボットであっても各軸毎のモータの稼動状
況が一律ではなく、したがってブラシの摩耗状態も各軸
毎に異なるため、直流サーボモータの保守点検をする上
での上記問題は加重的に発生する状況であった。
【0006】すなわち、直流サーボモータおよびロボッ
トにおけるブラシ摩耗に起因するモータ故障を、モータ
を停止することなく予知することは困難であった。
【0007】本発明は上記点に鑑みて、直流サーボモー
タのブラシ摩耗に起因する故障をモータを停止すること
なく予知できるモニタ装置、さらには、複数のロボット
を集中管理して各軸の直流サーボモータ毎に故障予知で
きるモニタシステムを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明は、直流サーボモータと該直
流サーボモータを駆動するコントローラとを結ぶ電源ラ
インに流れる電流を測定するモニタ装置であって、該モ
ニタ装置は、前記直流サーボモータの絶縁抵抗を流れる
漏れ電流を測定するセンサ部と、前記センサ部の出力値
と予め設定した第1閾値とを比較し、該比較結果に基づ
いて異常信号を出力する比較部とを有することを特徴と
する。
【0009】この発明によれば、センサ部が直流サーボ
モータを駆動している電源ラインに流れる電流を測定す
ることにより、直流サーボモータの絶縁抵抗を流れる漏
れ電流を測定し、比較部により前記センサ部の出力値と
予め設定した第1閾値との大小比較に基づいて異常信号
を出力するので、直流サーボモータの回転中に、漏れ電
流値と相関の高い直流サーボモータのブラシ摩耗量に起
因するモータ故障の予知を正確に行うことができる。
【0010】ここで、センサ部出力値が漏れ電流の大き
さに比例する値であれば、比較部はそのセンサ部出力値
が第1閾値より大のとき異常信号を出力することができ
る。また、センサ部出力値が漏れ電流の大きさに逆比例
する値、あるいは、漏れ電流の大きさの逆数に応じた値
であれば、センサ部の出力が第1閾値より小のとき異常
信号を出力することができる。この逆比例する値、ある
いは、逆数に応じた値とは漏れ電流が流れる絶縁抵抗の
コンダクタンスに対応する値である。なお、センサ部出
力が漏れ電流に比例する値であるかまたは逆比例する値
であるかにより、当然、第1閾値として設定される値は
異なる。
【0011】請求項2に記載の発明は、直流サーボモー
タと該直流サーボモータを駆動するコントローラとを結
ぶ電源ラインに流れる電流を測定するモニタ装置であっ
て、該モニタ装置は、前記直流サーボモータの一対の電
源ラインの夫々に流れる電流の差を検出し、該差に相当
する信号を出力するセンサ部と、前記センサ部の出力値
と予め設定した第1閾値とを比較し、前記出力値が前記
第1閾値より大である場合に異常信号を出力する比較部
とを有することを特徴とする。
【0012】本発明によれば、センサ部が直流サーボモ
ータの一対の電源ラインの夫々に流れる電流の差を検出
することにより、直流サーボモータの回転中に絶縁抵抗
に流れる漏れ電流を正確に測定することができ、さら
に、比較部よりその差に相当する値が予め設定した第1
閾値より大である場合に異常信号が出力されるので、漏
れ電流値と相関の高い直流サーボモータのブラシ摩耗量
に起因するモータ故障の予知を正確に行うことができ
る。
【0013】この場合、請求項3に記載の発明のよう
に、前記比較部は前記第1閾値より小さな第2閾値をさ
らに有するとともに、前記センサ部の出力値が前記第1
閾値以下でかつ前記第2閾値より大の場合は注意信号を
出力し、前記センサ部の出力値が前記第2閾値以下の場
合は通常信号を出力することにより、直流サーボモータ
のブラシ摩耗に起因するモータ故障の予知精度をさらに
高めることができ、直流サーボモータの保守点検のため
の停止時間を短くしモータをより効率的に運転させるこ
とができる。
【0014】また、請求項4に記載の発明は、直流サー
ボモータと該直流サーボモータを駆動するコントローラ
とを結ぶ電源ラインに流れる電流を測定するモニタ装置
であって、該モニタ装置は、前記直流サーボモータの一
対の電源ラインの夫々に流れる電流の差を検出し、該差
の逆数に応じた信号を出力するセンサ部と、前記センサ
部の出力値と予め設定した第1閾値とを比較し、前記出
力値が前記第1閾値より小である場合に異常信号を出力
する比較部とを有することを特徴とする。
【0015】この発明によれば、センサ部が直流サーボ
モータの一対の電源ラインの夫々に流れる電流の差を検
出することにより、直流サーボモータの回転中に絶縁抵
抗に流れる漏れ電流を正確に測定することができ、さら
に、比較部より前記差の逆数に応じた信号が予め設定し
た第1閾値より小である場合に異常信号が出力されるの
で、請求項2に記載の発明と同様、漏れ電流値と相関の
高い直流サーボモータのブラシ摩耗量に起因するモータ
故障の予知を正確に行うことができる。
【0016】この場合、請求項5に記載の発明のよう
に、前記比較部は前記第1閾値より大きな第2閾値をさ
らに有するとともに、前記センサ部の出力値が前記第1
閾値以上でかつ前記第2閾値より小の場合は注意信号を
出力し、前記センサ部の出力値が前記第2閾値以上の場
合は通常信号を出力することにより、請求項3に記載の
発明と同様、直流サーボモータのブラシ摩耗に起因する
モータ故障の予知精度をさらに高めることができ、直流
サーボモータの保守点検のための停止時間を短くしモー
タをより効率的に運転させることができる。
【0017】請求項6に記載の発明は、前記直流サーボ
モータのモニタ装置がロボットの各軸の駆動源である各
直流サーボモータ毎に設けられると共に、表示部を有
し、かつ、前記モニタ装置と夫々通信回線を介して接続
され、各モニタ装置の比較部からの出力信号を受信して
前記表示部に前記出力信号をロボット毎および各直流サ
ーボモータ毎に区別して表示する管理コンピュータとか
らなることを特徴とする。
【0018】本発明によれば、直流サーボモータのブラ
シ摩耗に起因する故障の予知のための信号を出力するモ
ニタ装置をロボットの各軸の直流サーボモータ毎に設
け、モニタ装置と通信回線を介して接続された管理コン
ピュータがモニタ装置からの出力信号を受信し、ロボッ
ト毎およびその直流サーボモータ毎に区別して表示する
ので、接続されたロボット全ての直流サーボモータの運
転中に管理コンピュータ上で監視することによりブラシ
摩耗に起因する故障を予知することができ、直流サーボ
モータの保守点検のためのロボットの停止時間を短くし
ロボットを効率的に運転させることができる。
【0019】請求項7に記載の発明は、ロボット毎に設
けられ、前記ロボットの各軸の駆動源である各直流サー
ボモータと該直流サーボモータを駆動するコントローラ
とを結ぶ各一対の電源ラインの夫々に流れる電流の差を
それぞれ検出すると共に、該差に相当する信号の大きさ
が予め設定した第1閾値より大の場合は第1信号を、前
記検出された電流差の値が前記第1閾値以下の場合は第
2信号を夫々、前記各直流サーボモータ毎に出力するモ
ニタ部と、表示部を有するとともに、前記各ロボット毎
に設けられた各モニタ部と夫々通信回線を介して接続さ
れ、各モニタ部からの出力信号を受信して前記表示部に
前記第1または第2信号を前記複数のロボット毎および
各直流サーボモータ毎に区別して表示する管理コンピュ
ータとからなることを特徴とする。
【0020】本発明によれば、ロボット毎に設けられた
モニタ部が、ロボットの多自由度の動きを実現する各軸
の駆動源である夫々の直流サーボモータの各電源ライン
に流れる電流差をそれぞれ検出し、各差の大きさと予め
設定した第1閾値および第1閾値より小さい第2閾値と
のそれぞれの大小比較の結果、直流サーボモータ毎に第
1または第2または第3信号を出力し、モニタ部と通信
回線を介して接続された管理コンピュータが各モニタ部
から出力される直流サーボモータ毎の第1または第2ま
たは第3信号を受信し、表示部に各ロボット毎および直
流サーボモータ毎に第1ないし第3信号を区別して表示
するので、接続されたロボット全ての直流サーボモータ
の運転中に管理コンピュータ上で監視することによりブ
ラシ摩耗に起因する故障を予知することができ、直流サ
ーボモータの保守点検のためのロボットの停止時間を短
くしロボットを効率的に運転させることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の直流サーボモータのモニ
タ装置およびロボットのモニタシステムの実施形態につ
いて、図面を用いて詳細に説明する。
【0022】図1は、直流サーボモータおよびそのモニ
タ装置の1チャネル分の等価回路を示したものである。
直流サーボモータ2は一定電圧V(波高値)のPWM
(パルス幅変調制御)信号を出力する駆動用のコントロ
ーラ1と電源ライン4を介して接続され、一対の電源ラ
イン4にはモータの回転に伴い負荷電流IaおよびIbが
流れている。また直流サーボモータ2からは絶縁抵抗R
zを通してアースに漏れ電流Irが流れている。
【0023】すなわち、新品モータのように絶縁抵抗値
Rzが極めて大きく、漏れ電流Irが無視できるほど小さ
い場合は、負荷電流Ia=Ibであるが、ブラシ摩耗によ
り絶縁抵抗値Rzが低下し、漏れ電流Irが無視できない
ほどの大きさIr=V/Rzになると、負荷電流はキルヒ
ホッフの法則より、Ia=Ib+Irとなる。
【0024】センサ3は等価的にはループコイルで表わ
され、一対の電源ライン4を流れる電流を一括して測定
することにより、両電源ラインに流れる電流の差(Ia
−Ib)、すなわち上記より漏れ電流Irを測定できる。
【0025】ここで、直流サーボモータ2の回転中に検
出される漏れ電流Irの大きさにより、直流サーボモー
タのブラシ摩耗に起因する故障の予知ができる理由につ
いて説明する。
【0026】図2は、稼働中の11台のサーボモータの
稼働時間(h)とそれぞれのブラシ摩耗量(mm)との
関係を示したものであり、図3は同じサーボモータ11
台の絶縁抵抗値Rzを上述のように絶縁抵抗計により測
定した結果をブラシ摩耗量に対してプロットしたもので
ある。図2より、モータの稼働時間とブラシ摩耗量との
間には相関関係が見られるが、むしろ、図3に示すブラ
シ摩耗量と絶縁抵抗値との間の相関の方がより顕著であ
ることがわかる。すなわち、絶縁抵抗値Rzにより、ブ
ラシ摩耗量を正確に評価できる。
【0027】次に、10台のサーボモータについて、絶
縁抵抗計により測定した絶縁抵抗値Rzと、駆動電圧で
あるPWM信号の波高値に相当する直流280V印加時
の漏れ電流計測値Irとの関係をプロットし、合わせて
計算値Ir=280(V)/Rzのグラフを図4に示す。
図4より、漏れ電流の計測値は計算値とよい一致を示し
ている。また、図5は、絶縁抵抗Rzの測定値が0.2
2MΩである直流サーボモータを矩形波波高値280V
のPWM駆動電圧で回転させたときの、モータの動作時
間に対するセンサ3の出力の変化を示したものである。
なお、センサ出力は毎秒1回サンプリングされたもので
ある。この図5より、センサ出力はモータの回転に伴い
変動はあるが、その平均値は1.3mAを示しており、
これは計算値280(V)/0.22(MΩ)≒1.3
mAと等しい。
【0028】以上のことから、直流サーボモータの回転
中に図1の等価回路により測定した漏れ電流Irによ
り、サーボモータの絶縁抵抗値、したがって、ブラシ摩
耗量を正確に評価できることが判る。
【0029】なお、センサ3の出力は、後述する閾値と
比較する上で、ピークホールド回路等により波形整形さ
れたものであることが望ましく、これをアナログ回路に
て実現しても、またコンピュータプログラムにより算出
してもよい。
【0030】センサ3の上記漏れ電流Irに相当する出
力Vrは、第1比較回路6、第2比較回路7および論理
回路8からなる比較部5に入力される。第1比較回路6
は第1閾値Th1とセンサ3の出力Vrとを比較し、Vr
>Th1の場合に1、そうでない場合には0となる信号
V1を出力する。第2比較回路7は前記第1閾値Th1よ
りも小さい第2閾値Th2と前記出力Vrとを比較し、V
r>Th2の場合に1、そうでない場合には0となる信号
V2を出力する。なお、本実施形態では第1閾値Th1は
漏れ電流値として5mAに相当し、第2閾値Th2は3
mAにそれぞれ相当するように設定している。さらに、
これらの閾値Th1、Th2は、モータの定格が異なって
も、更には直流サーボモータの形式が異なっても、一律
に同じ値に設定してブラシ摩耗に起因するモータ故障を
予知できることを確認している。
【0031】論理回路8は第1および第2比較回路6,
7の出力値V1およびV2を入力し、V1=V2=1のとき
異常信号としての第1信号を出力し、V1=0かつV2=
1のとき注意信号としての第2信号を出力し、V1=V2
=0のとき通常信号としての第3信号を出力する。これ
ら第1ないし第3信号が本発明の比較部5の出力に相当
する。
【0032】比較部5の出力は、図示しないLED表示
部に入力され第1信号に対して赤色、第2信号に対して
黄色、第3信号に対して緑色のLED表示する。さら
に、比較部5の出力は、後述する管理コンピュータ10
0へ送信され、他の直流サーボモータのモニタ装置の出
力信号とともに表示される。
【0033】図6は、図1に示したサーボモータ毎のモ
ニタ装置を、多自由度のロボットの各軸を駆動するサー
ボモータ毎に設置し、さらに、ロボット毎にモニタでき
るロボットのモニタシステムに用いた実施形態の全体構
成を示している。
【0034】ロボット20,21,22,・・・は、複
数の自由度を有する多関節型、円筒・極座標型あるいは
直交座標型のロボットである。ロボット20は、例示と
して6自由度の多関節型ロボットを示しており、ロボッ
ト20が有する6個のサーボモータはロボットコントロ
ーラ10によりそれぞれ1対の電源ライン40によりP
WM制御されている。電源ライン40には、図1に示し
たモニタ装置を各電源ライン対毎にモータの個数分、す
なわち6チャネル分備えたモニタ部30が設けられてい
る。
【0035】モニタ部30からは、6チャネルの漏れ電
流の検出値と第1および第2閾値との比較結果である第
1ないし第3信号が出力されると共に、漏れ電流の測定
により把握できるモータの稼動時間も出力され、RS4
22回線によるモニタネットワーク回線を通じて管理コ
ンピュータ100へ送られている。他のロボット21,
22,・・・についても、それぞれの自由度に応じて設
置されたモータ毎にロボットコントローラ11,12,
・・・と、電源ライン41,42,・・・とモニタ部3
1,32,・・・とが設けられ、モニタ部31,32,
・・・の出力が管理コンピュータへ送信されている。
【0036】なお、本実施形態では、全てのロボットの
各サーボモータは同じ駆動電圧でPWM制御されてお
り、上述したように、各モニタ部30,31,32,・
・・における第1閾値Th1および第2閾値Th2は全て
同じ値、すなわちTh1は漏れ電流5mA、Th2は漏れ
電流3mAにそれぞれ相当する値に設定されている。
【0037】管理コンピュータ100では、ロボットの
稼動中に各モニタ部より1秒ごとに送信される第1ない
し第3信号を受信し、モータ毎、およびロボット毎に異
常、注意、通常のそれぞれの信号状態を表示する。同時
に、モータ毎に稼動時間データおよび修理履歴等のデー
タも管理し、必要に応じて表示できるようになってい
る。
【0038】また、管理コンピュータ100はイントラ
ネット回線にも接続され、上述したロボットのモニタ状
況をWeb形式で送信している。
【0039】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、直流サーボモータ2の漏れ電流Irを、センサ3に
より電源ライン4に流れる電流を一括して非接触で検出
することにより測定できるので、漏れ電流、すなわちそ
れと比例関係にあるモータの絶縁抵抗とよい相関がある
ブラシ摩耗量を正確に評価できる。したがって、漏れ電
流の大きさを閾値と比較することにより、ブラシ摩耗に
起因するモータ故障を正確、かつ、モータ運転中に簡便
に予知することができる。
【0040】さらに、本実施形態によれば、多自由度の
ロボット20,21,22・・・の各軸を駆動する各直
流サーボモータ毎に、上記漏れ電流測定によるモータ故
障予知を行うモニタ部30,31,32・・・を設け、
モニタ部の出力を管理コンピュータ100で一括表示す
るようにしたので、多数のロボット毎および各ロボット
のモータ毎にモータ故障を監視、予知することができ
る。 (他の実施形態)なお、上記実施形態では、モータの漏
れ電流値の大きさと閾値との比較に基づいてモータ故障
を予知するようにしたが、これに限らない。すなわち、
センサ3は、測定した漏れ電流Ir(t)によってコン
トローラ1の出力電圧V(t)を割る、すなわち漏れ電
流の逆数1/Irにコントローラ出力電圧Vをかけるこ
とにより絶縁抵抗値Rzを演算し、出力してもよい。こ
こで、(t)は瞬時値を表わす。
【0041】この場合、演算された絶縁抵抗値が、予め
設定した第1閾値(たとえば、280(V)/5mA=
0.056MΩに相当する値)より小のとき異常信号
を、第1閾値以上かつ予め設定した第1閾値より大きい
第2閾値(たとえば、280(V)/3mA=0.09
3MΩ)より小のとき注意信号を、第2閾値以上のとき
通常信号を、比較部5がそれぞれ出力すれば、上記実施
形態と同様、ブラシ摩耗に起因するモータ故障を正確に
予知することができる。さらに、モータ形式や駆動条件
が異なる場合など、モータの駆動電圧が変わる場合で
も、設定した閾値を変更することなく、絶縁抵抗値の大
小によりブラシ摩耗に起因するモータ故障を正確に予知
することができる。
【0042】また、センサ3は、測定した漏れ電流Ir
(t)をコントローラ1の出力電圧V(t)で割ること
により、絶縁抵抗のコンダクタンスを演算、出力するよ
うにしてよい。この場合、上記と同様、モータの駆動電
圧が変わる場合でも、設定した閾値を変更することな
く、コンダクタンスの大小によりブラシ摩耗に起因する
モータ故障を正確に予知することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の直流サーボモータのモニタ
装置の等価回路を示す図である。
【図2】直流サーボモータの稼働時間とブラシ摩耗量の
実測値との関係を示す線図である。
【図3】図2のブラシ摩耗量と絶縁抵抗値の実測値との
関係を示す線図である。
【図4】直流サーボモータの回転停止時における絶縁抵
抗値と漏れ電流との関係を実測値および計算値について
それぞれプロットした図である。
【図5】直流サーボモータの回転中に測定した漏れ電流
Irの時間変化の様子を示す図である。
【図6】本発明の実施形態のロボットのモニタシステム
の構成を示す図である。
【符号の説明】
1…コントローラ、2…直流サーボモータ、3…セン
サ、4…電源ライン、5…比較部、6…第1比較回路、
7…第2比較回路、8…論理回路、10,11,12,
…ロボットコントローラ、20,21,22,…ロボッ
ト、30,31,32,…モニタ部、40,41,4
2,…電源ライン、100…管理コンピュータ。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流サーボモータと該直流サーボモータ
    を駆動するコントローラとを結ぶ電源ラインに流れる電
    流を測定するモニタ装置であって、該モニタ装置は、 前記直流サーボモータの絶縁抵抗を流れる漏れ電流を測
    定するセンサ部と、 前記センサ部の出力値と予め設定した第1閾値とを比較
    し、該比較結果に基づいて異常信号を出力する比較部と
    を有することを特徴とする直流サーボモータのモニタ装
    置。
  2. 【請求項2】 直流サーボモータと該直流サーボモータ
    を駆動するコントローラとを結ぶ電源ラインに流れる電
    流を測定するモニタ装置であって、該モニタ装置は、 前記直流サーボモータの一対の電源ラインの夫々に流れ
    る電流の差を検出し、該差に相当する信号を出力するセ
    ンサ部と、 前記センサ部の出力値と予め設定した第1閾値とを比較
    し、前記出力値が前記第1閾値より大である場合に異常
    信号を出力する比較部とを有することを特徴とする直流
    サーボモータのモニタ装置。
  3. 【請求項3】 前記比較部は前記第1閾値より小さな第
    2閾値をさらに有するとともに、前記センサ部の出力値
    が前記第1閾値以下でかつ前記第2閾値より大の場合は
    注意信号を出力し、前記センサ部の出力値が前記第2閾
    値以下の場合は通常信号を出力することを特徴とする請
    求項2に記載の直流サーボモータのモニタ装置。
  4. 【請求項4】 直流サーボモータと該直流サーボモータ
    を駆動するコントローラとを結ぶ電源ラインに流れる電
    流を測定するモニタ装置であって、該モニタ装置は、 前記直流サーボモータの一対の電源ラインの夫々に流れ
    る電流の差を検出し、該差の逆数に応じた信号を出力す
    るセンサ部と、 前記センサ部の出力値と予め設定した第1閾値とを比較
    し、前記出力値が前記第1閾値より小である場合に異常
    信号を出力する比較部とを有することを特徴とする直流
    サーボモータのモニタ装置。
  5. 【請求項5】 前記比較部は前記第1閾値より大きな第
    2閾値をさらに有するとともに、前記センサ部の出力値
    が前記第1閾値以上でかつ前記第2閾値より小の場合は
    注意信号を出力し、前記センサ部の出力値が前記第2閾
    値以上の場合は通常信号を出力することを特徴とする請
    求項4に記載の直流サーボモータのモニタ装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5に記載の直流サーボモ
    ータのモニタ装置がロボットの各軸の駆動源である各直
    流サーボモータ毎に設けられると共に、 表示部を有し、かつ、前記モニタ装置と夫々通信回線を
    介して接続され、各モニタ装置の比較部からの出力信号
    を受信して前記表示部に前記出力信号をロボット毎およ
    び各直流サーボモータ毎に区別して表示する管理コンピ
    ュータとからなることを特徴とするロボットのモニタシ
    ステム。
  7. 【請求項7】 ロボット毎に設けられ、前記ロボットの
    各軸の駆動源である各直流サーボモータと該直流サーボ
    モータを駆動するコントローラとを結ぶ各一対の電源ラ
    インの夫々に流れる電流の差をそれぞれ検出すると共
    に、該差に相当する信号の大きさが予め設定した第1閾
    値より大の場合は第1信号を、前記差に相当する信号の
    大きさが前記第1閾値以下で、かつ、予め設定した前記
    第1閾値より小さい第2閾値より大の場合は第2信号
    を、前記差に相当する信号の大きさが前記第2閾値以下
    の場合は第3信号を、夫々前記各直流サーボモータ毎に
    出力するモニタ部と、 表示部を有するとともに、前記各ロボット毎に設けられ
    た各モニタ部と夫々通信回線を介して接続され、各モニ
    タ部からの出力信号を受信して前記表示部に前記第1ま
    たは第2または第3信号を前記複数のロボット毎および
    各直流サーボモータ毎に区別して表示する管理コンピュ
    ータとからなることを特徴とするロボットのモニタシス
    テム。
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