JP2003153578A - モータ故障検知回路 - Google Patents

モータ故障検知回路

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JP2003153578A JP2001341419A JP2001341419A JP2003153578A JP 2003153578 A JP2003153578 A JP 2003153578A JP 2001341419 A JP2001341419 A JP 2001341419A JP 2001341419 A JP2001341419 A JP 2001341419A JP 2003153578 A JP2003153578 A JP 2003153578A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 信号保安装置に好適なモータ故障検知回路
を実現する。 【解決手段】鉄道の信号保安装置に組み込まれる電動モ
ータ10がブラシレスモータであるときそれに付設され
てその故障を検出するモータ故障検知回路30であっ
て、モータ10における本体部13と駆動回路12との
電流供給路U,V,Wに介挿して設けられた遮断回路2
0と、モータ10の回転を検出してパルス信号H1,H
2,H3を生成する回転検出手段14と、そのパルス信
号を整流して駆動回路12の電源電圧Vcとは逆極性の
反転電圧V1,V2を生成する反転整流手段31,32
と、その反転電圧V1,V2に基づいて動作し遮断回路
20の導通遮断状態を制御する判定回路33+35+3
6とを備える。これにより、種々の故障に起因する異常
が高確度で検出されるとともに異常検知時には確実にモ
ータが安全側にされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、鉄道の信号保安
装置に組み込まれる電動モータと組み合わせて用いられ
るモータ故障検知回路に関する。鉄道の信号保安装置に
は、信号装置や,閉そく装置,連動装置などが挙げられ
るが、列車を防護して安全かつ効率良く輸送を行うため
のものであることから、それに組み込まれる電動モータ
等には高い安全性が求められる。例えば、電気踏切しゃ
断機においては、その昇降を担うモータに関して故障が
発生したときに、モータが拘束されてその回転が止まる
ようでは、列車が踏切に進来しても遮断棒が下降しない
といった不都合な事態も招来しかねないので、鉄道の信
号保安装置に組み込まれる電動モータは、フェールセー
フなものであることが必要とされる。
【0002】本明細書で、フェールセーフなモータと
は、モータ本体や制御駆動回路ばかりか故障検知回路に
生じた故障も含めて種々の故障による回転異常状態を検
出するとともに異常検出時にはモータ駆動状態を安全側
である非拘束状態・回転自由状態にするものを呼ぶ。ま
た、フェールセーフな回路とは、回路内の素子・配線や
回路外の電源などに故障・異常が発生すると出力状態が
安全側の所定状態・所定値になる電子回路をいう。
【0003】
【従来の技術】従来、鉄道の分野では、信号保安装置に
電動モータを組み込むに際して、フェールセーフ性の求
められるところには、インダクションモータやDCモー
タが用いられていた。一方、他の分野では、両者の長所
を併せ持つブラシレスモータの採用が増えている。
【0004】図7に示したモータ10は、公知の一般的
な三相ブラシレスモータであり、制御回路11と駆動回
路12とモータ本体部13と回転検出部14と異常電流
検出回路15とを具えている。制御回路11と駆動回路
12は、位相のずれたパルス波形を持つU相,V相,W
相の駆動電流を生成してそれぞれ該当する駆動電流供給
ラインU,V,W(電流供給路)経由でモータ本体部1
3に供給するものであり、異常電流検出回路15は、そ
の駆動電流の異常を検出するものであり、何れも、例え
ば24Vの直流電源の下で動作するようになっている。
【0005】モータ本体部13には、ホール素子等を有
してモータの回転を検出する回転検出部14が付設され
ており、それでロータの回転位置に応じたパルス信号が
生成されるようになっている。制御の容易化等のため、
多くの三相ブラシレスモータでは、120゜ずつ位相の
異なる3つのパルス信号H1,H2,H3が生成されて
制御回路11にフィードバックされるようになってい
る。
【0006】制御回路11は、そのパルス信号H1,H
2,H3と、他の入力信号たとえば回転方向が正転なの
か逆転なのかを示す信号とに基づいて、駆動回路12の
切換状態を制御する。それに従って、トランジスタイン
バータ等からなる駆動回路12は、ラインUに電流を出
すときトランジスタQ1,Q2をオン状態,オフ状態に
し、ラインUから電流を戻すときトランジスタQ1,Q
2をオフ,オンにする。ラインVについてはトランジス
タQ3,Q4を同様にオンオフし、ラインWについては
トランジスタQ5,Q6をオンオフするようになってい
る。
【0007】このような電子回路11,12,14によ
って、U相,V相,W相の駆動電流のパルス周期や位相
がモータ本体部13のロータの回転状態に応じて適切に
整えられて、モータ10が所望の方向へ回転する。とこ
ろが、例えば、ラインUの上側のトランジスタQ1とラ
インVの下側のトランジスタQ4とについて、それぞれ
のコレクタとエミッタとの間が何らかの原因により導通
するような故障が発生した場合、電源からモータ本体部
13の固定巻線を経由して異常な短絡電流が流れる。そ
して、その結果として、モータ10が拘束状態となり、
モータ10にて駆動される遮断棒等も動かなくなる。
【0008】こうした事態を防ぐため、モータ10に異
常電流検出回路15が付設されている。一般的な異常電
流検出回路15は、駆動回路12の出力電流(U,V,
W)を検出して、その検出値と所定値との比較判定を行
う等のことにより、異常電流の有無を判別して、異常時
には駆動電流の供給を止めるようになっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のモータ故障検知回路は、比較手段等がコンパ
レータ等を用いた一般的な電子回路で構成されており、
フェールセーフなものではない。このため、故障モード
によっては故障を検知できない場合もある。また、それ
自身が故障したときにも出力状態が定まらない。このた
め、モータ故障検知回路が従来のままでは、ブラシレス
モータを踏切等の信号保安装置に採用することができな
い。
【0010】そこで、鉄道の信号保安装置に組み込まれ
る電動モータにブラシレスモータを採用するとともに、
そのようにしても安全が確保されるよう、ブラシレスモ
ータと組み合わせて用いられるモータ故障検知回路に工
夫を凝らすことが技術的な課題となる。この発明は、こ
のような課題を解決するためになされたものであり、信
号保安装置に好適なモータ故障検知回路を実現すること
を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るために発明された第1乃至第3の解決手段について、
その構成および作用効果を以下に説明する。
【0012】[第1の解決手段]第1の解決手段のモー
タ故障検知回路は、出願当初の請求項1に記載の如く、
鉄道の信号保安装置に組み込まれる電動モータがブラシ
レスモータであるときそれに付設されてその故障を検出
するモータ故障検知回路であって、前記モータにおける
本体部と駆動回路との電流供給路に介挿して設けられた
遮断回路と、前記モータの回転を検出してパルス信号を
生成する回転検出手段と、そのパルス信号を整流して前
記駆動回路の電源電圧とは逆極性の反転電圧を生成する
反転整流手段と、その反転電圧に基づいて動作し前記遮
断回路の導通遮断状態を制御する判定回路とを備えたも
のである。
【0013】このような第1の解決手段のモータ故障検
知回路にあっては、回転検出手段によって直接的にモー
タの回転が検出されるので、駆動電流の異常としては発
現しないような故障によるモータの拘束も検知される。
また、異常検知時には、遮断回路によって直接的にモー
タの駆動が断たれるので、制御回路や駆動回路に故障が
生じている場合でも、確実に、モータを安全側である非
拘束状態・自由回転状態にすることができる。
【0014】さらに、異常の有無を判定する判定回路
が、反転整流手段によって生成された反転電圧に基づい
て動作するようになっており、その反転電圧は、駆動回
路の電源電圧と極性の逆なもの即ち正負の異なるものと
なっていることから、モータに本来具わっている駆動回
路等と、故障検知用の新たな判定回路等とで、信号レベ
ル等が明瞭に区別されるため、予測困難な電源ラインや
信号ラインの短絡等の故障が発生した場合でも、他方の
回路の電源電圧や信号に応じて誤動作することが無いの
で、高い確度で、故障が検出されることとなる。
【0015】また、そのような反転電圧の生成が、パル
ス信号と整流手段との組み合わせにて、簡便に、具現化
されている。これにより、種々の故障に起因する異常が
高確度で検出されるとともに、異常検知時には確実にモ
ータが安全側にされる。したがって、この発明によれ
ば、信号保安装置に好適なモータ故障検知回路を実現す
ることができる。
【0016】[第2の解決手段]第2の解決手段のモー
タ故障検知回路は、出願当初の請求項2に記載の如く、
上記の第1の解決手段のモータ故障検知回路であって、
前記回転検出手段が、前記パルス信号を複数生成するも
のであり、そのうち何れかのパルス信号の増幅または波
形整形を行う回路が、他のパルス信号に基づいて生成さ
れた反転電圧によって動作するようになっている、とい
うものである。
【0017】このような第2の解決手段のモータ故障検
知回路にあっては、反転電圧を利用して検出確度を高め
る上述の手法が、複数のパルス信号についても適用可能
なように拡張されている。そして、何れかのパルス信号
に異常が有れば、故障が検出される。一般に、ブラシレ
スモータに予め付設されている回転検出部は、大抵、制
御信号の生成を容易にするためや、回転速度に加えて回
転方向も検出する等ため、モータ回転に対応したパルス
信号を複数生成するようになっているところ、本発明の
モータ故障検知回路は、上記の拡張により、回転検出手
段に既存の回転検出部を流用することが容易に行えるも
のとなる。
【0018】回転検出素子等の追加取付や変更等にはモ
ータ本体部の改造等を伴うことも多いため、回転検出手
段のモータ本体部への付設には、部材費ばかりか設計費
まで負担が増加しがちであるが、本発明にあってはそれ
が回避される。したがって、この発明によれば、信号保
安装置に好適なモータ故障検知回路を容易かつ安価に実
現することができる。
【0019】[第3の解決手段]第3の解決手段のモー
タ故障検知回路は、出願当初の請求項3に記載の如く、
上記の第2の解決手段のモータ故障検知回路であって、
前記遮断回路が、電磁リレーの扛上接点(常開接点、メ
ーク接点)からなり、前記判定回路がリレー回路を含ん
でおり、前記反転整流手段がフェールセーフ整流回路か
らなる、というものである。また、出願当初の請求項4
に記載の如く、そのような第2の解決手段のモータ故障
検知回路であって、前記モータの始動時に前記遮断回路
を導通状態にする起動回路が設けられており、それに
も、リレー回路とそれを駆動するフェールセーフワンシ
ョットパルス発生回路とが具わっている、というもので
ある。
【0020】このような第3の解決手段のモータ故障検
知回路にあっては、それぞれの部分回路に、フェールセ
ーフなことの判明しているものか、リレー回路が、採用
されている。電磁リレーは、故障時に特定の状態になる
という非対称性を示す。例えば、扛上接点は、リレー自
体が故障したとき、バネ力によって開状態になろうとす
る性質がある。そのため、フェールセーフな回路、又は
それに準じた回路が構成し易い。これにより、モータ故
障検知回路それ自体の故障についても、確実に、検出が
なされて、モータの拘束が解除される。したがって、こ
の発明によれば、フェールセーフで信号保安装置に好適
なモータ故障検知回路を容易かつ安価に実現することが
できる。
【0021】
【発明の実施の形態】このような解決手段で達成された
本発明のモータ故障検知回路について、これを実施する
ための具体的な形態を、図面を引用しながら、一実施例
により説明する。図1は、ブラシレスモータ及びモータ
故障検知回路の全体構成を示すブロック図であり、図2
は、そのうちのモータ故障検知回路に関する回路図であ
り、図3は、公知のフェールセーフ整流回路の回路図で
あり、図4は、フェールセーフワンショットパルス発生
回路の回路図である。
【0022】それらの図示に際し従来と同様の構成要素
には同一の符号を付して示したので、重複する再度の説
明は割愛し、以下、従来との相違点を中心に説明する。
このモータ10は(図1参照)、従来と同様に制御回路
11と駆動回路12とモータ本体部13と回転検出部1
4とを具えているが、異常電流検出回路15が省かれ
て、その代わりにモータ故障検知回路30が設けられて
いる。
【0023】モータ故障検知回路30は、種々の故障を
確実に検出してモータ電源を遮断するために、遮断回路
20と、回転検出手段(14)と、反転整流手段31,
32と、波形整形を伴う整流手段33と、起動回路34
と、判定回路35+36とを具えている。以下、それら
を詳述する。遮断回路20は、電磁リレーRY3の扛上
接点を用いて具体化されている。それは連動する2つの
リレー接点からなり、ラインU,Vそれぞれに一つずつ
リレー接点が介挿接続される。そして、リレーRY3の
コイルが励磁されているときだけラインU,Vを導通状
態にし、それ以外は遮断するようになっている。
【0024】回転検出手段は、回転検出部14から制御
回路11に送出されるパルス信号H1,H2,H3を整
流手段31,32,33にも送出するよう、分岐ライン
等が追加されている。このように既製・既存の回転検出
部14を流用したことにより、ホール素子の追加やモー
タ本体部13の改造を行うことなく、モータの回転に対
応した複数のパルス信号を生成するものとなっている。
【0025】反転整流手段31は(図2参照)、制御回
路11や駆動回路12の電源電圧Vcを供給されて動作
するフェールセーフ整流回路からなり、その整流作用に
よってパルス信号H1を整流して電源電圧Vcとは逆極
性の反転電圧V1を生成するものである。フェールセー
フ整流回路は(図3参照)、公知例を一つ挙げると、ア
ンプやトランジスタQ7にてパルス信号H1を増幅等し
てスイッチング信号Aを生成し、それをトランスにて絶
縁してからダイオードスタックにて全波整流し、さらに
電解コンデンサにて平滑する。その入力段や中間のスイ
ッチング信号Aは電源電圧Vcの支配下にあるが、出力
段は電源電圧Vcに依存しないものとなっている。反転
整流手段32も、同様の構成であり、同様にして、パル
ス信号H2から電圧Vcと逆極性の反転電圧V2を生成
するようになっている。
【0026】判定回路35+36は(図1参照)、遮断
回路20の導通遮断状態を制御するための論理回路であ
り、論理積回路35と論理和回路36とからなる。論理
積回路35は、反転電圧V1,V2に基づいて動作する
電子回路からなり、論理和回路36は、リレー回路で出
来ている。具体的には(図2参照)、論理積回路35
は、整流手段33の中段に挿入されていて、パルス信号
Bを入力してスイッチング信号Eを出力するが、その際
に電圧レベルの変更を伴う波形整形を行うものである。
すなわち、フォトカップラPC1にて波形整形および絶
縁を行ってパルス信号Bからパルス信号Cを生成し、そ
れをトランジスタQ8にてパルス信号Dに変換し、さら
に、フォトカップラPC2にて波形整形および絶縁を行
ってパルス信号Dからスイッチング信号Eを生成するよ
うになっている。
【0027】最初のパルス信号Bが電源電圧Vcの支配
下にあるのに対し、途中のパルス信号Cは負の反転電圧
V1に依存するが正電圧Vcに依存しないものとなり、
続くパルス信号Dも負の反転電圧V2に依存するが正電
圧Vcに依存しないものとなり、最後のスイッチング信
号Eに至って再び正電圧Vcの支配下に戻るようになっ
ている。そのため、論理積回路35は、反転電圧V1,
V2が共に適切に供給されているときに限って、パルス
信号Bからスイッチング信号Eを生成する。反転電圧V
1,V2は、それぞれ、上述した反転整流手段31,3
2によってパルス信号H1,H2から生成されるので、
パルス信号H1,H2,Bの総てがパルスを継続して含
んでいるときだけ、スイッチング信号Eが発振パルスを
含むようになっている。
【0028】整流手段33は(図2参照)、上述したフ
ェールセーフ整流回路の中段に論理積回路35を介挿さ
せた回路であり、それによってパルス信号H3の波形整
形を行うものとなっている。しかも、その回路は、上述
したように他のパルス信号H1,H2に基づいて生成さ
れた反転電圧V1,V2によって動作するものである。
具体的には、前段部分で、パルス信号H3からアンプ等
にてパルス信号Bを生成してそれを論理積回路35に供
給し、後段部分では、論理積回路35から受けたスイッ
チング信号Eをトランスにて絶縁してからダイオードス
タックにて全波整流し、さらに電解コンデンサにて平滑
して、電源電圧Vcに依存しない電圧VRを生成し、こ
れでリレーRY1のコイルを駆動するようになってい
る。
【0029】起動回路34は(図2参照)、モータの始
動時に遮断回路20を導通状態にするために、電源電圧
Vcの立ち上がりエッジで所定幅のパルスを一つ出力す
るワンショットパルス発生回路と、そのパルスでコイル
部が励磁されるリレーRY2とを具えている。そのワン
ショットパルス発生回路にも、例えば公知のフェールセ
ーフなもの(図4参照)が採用されていて、回路内の何
れかの素子や配線に故障が生じたときにはリレーRY2
が駆動されないようになっている。
【0030】論理和回路36は(図2参照)、リレーR
Y1のメーク接点とリレーRY3のメーク接点との直列
接続と、リレーRY2のメーク接点とを並列接続させた
うえで、それとリレーRY3のコイル部とを直列に接続
したリレー回路からなり、電源電圧Vcの下で動作する
ものである。そして、起動回路34がリレーRY2を励
磁すると、それに応じてリレーRY3を励磁するように
なっている。また、リレーRY3が励磁されているとき
に、リレーRY1が励磁されると、リレーRY2が復旧
しても、リレーRY1が復旧するまで、リレーRY3が
動作し続けるようにもなっている。
【0031】このような構成のモータ故障検知回路につ
いて、その使用態様及び動作を、図面を引用して説明す
る。図5及び図6は、タイムチャートであって、各部の
信号波形例を示している。図5は、正常動作時のもので
あるのに対し、図6は、異常動作時のものである。
【0032】先ず、図5を参照しながら、正常な動作例
を説明する。モータ10を作動させるために電源電圧V
cが印可されると、制御回路11や駆動回路12が動作
するのと並行して、モータ故障検知回路30も始動し、
その起動回路34によってリレーRY2が動作する。そ
れに応じて論理和回路36ではリレーRY3が動作する
ので、遮断回路20の状態が遮断状態から導通状態に切
り替わる。その状態では、駆動回路12から出力された
駆動電流がラインU,V,W総てについてモータ本体部
13に供給されるので、そのロータが回転しはじめる。
【0033】モータ本体部13が回転動作を行うと、回
転検出部14によってパルス信号H1,H2,H3が生
成され(図5(a),(b),(c)参照)、それらが
制御回路11にフィードバックされるとともに、モータ
故障検知回路30にも送出される。そして、反転整流手
段31によって、正電圧Vcのパルス信号H1から、同
じく正電圧Vcのスイッチング信号Aを経て(図5
(d)参照)、負の反転電圧V1が生成される(図5
(e)参照)。同様にして、パルス信号H2からは反転
整流手段32によって負の反転電圧V2が生成される
(図5(f)参照)。
【0034】パルス信号H3からは、先ず整流手段33
の前段部分によって正電圧Vcのパルス信号Bが生成さ
れ(図5(g)参照)、これをフォトカップラPC1の
ダイオードのカソードに受けた論理積回路35の前段部
分によって負の反転電圧V1のパルス信号Cが生成され
(図5(h)参照)、これが論理積回路35のトランジ
スタQ8によって負の反転電圧V2のパルス信号Dに変
換され(図5(i)参照)、これをフォトカップラPC
2のダイオードのアノードに受けた論理積回路35の後
段部分によって正電圧Vcのスイッチング信号Eが生成
される(図5(j)参照)。
【0035】そして、パルス信号H1,H2,H3の総
てにパルスが継続して含まれると、スイッチング信号E
が発振状態になり、それが整流手段33の後段部分によ
って整流されて電圧VRが立ち上がる(図5(k)参
照)。その電圧VRはリレーRY1のコイル部に印可さ
れるので、電圧VRの上昇によってリレーRY1が動作
する。この時点で、リレーRY3がリレーRY1の励磁
状態維持を前提として自己保持状態に入るので、起動回
路34の出力パルスが消滅しても、論理和回路36は、
遮断回路20を導通状態にし続け、モータ10は、故障
が無ければ、期待通り回転する。
【0036】次に、図6を参照しながら、異常な動作例
を説明する。故障の具体例として、何らかの理由により
パルス信号H2が出力されないものとする。この場合
も、起動回路34のパルス出力による遮断回路20の導
通およびモータ10の始動は正常時と同様に行われて、
パルス信号H1,H3には適正にパルスが含められるが
(図6(a),(c)参照)、パルス信号H2にはパル
スが発現しない(図6(b)参照)。
【0037】そのため、反転電圧V1は負になるが(図
6(e)参照)、反転電圧V2は負にならず0Vのまま
である(図6(f)参照)。すると、パルス信号H3か
ら、整流手段33の前段でパルス信号Bが適正に生成さ
れ(図6(g)参照)、論理積回路35の前段部分でパ
ルス信号Cが適正に生成されても(図6(h)参照)、
適切な反転電圧V2を受けられないトランジスタQ8が
動作しないので、パルス信号Dにパルスが発現せず(図
6(i)参照)、リレー駆動電圧VRは0Vのまま変化
しない(図6(k)参照)。
【0038】その状態では、起動回路34の出力パルス
が消滅すると、論理和回路36のリレーRY3が復帰す
るので、遮断回路20が遮断状態に戻る。そうすると、
制御回路11や駆動回路12がどのような状態であろう
と、モータ本体部13への駆動電流が断たれるので、モ
ータ10は、確実に、自由状態になる。こうして、故障
の原因が何であれ、パルス信号が一つでも適切に生成さ
れないときには、その異常が検知され、モータ10は鉄
道の信号保安装置において安全側の状態である非拘束状
態になる。
【0039】
【その他】なお、上記の実施例では、パルス信号H2の
出力が無くなるような故障態様について詳述したが、本
発明のモータ故障検知回路30で検知可能な故障態様
は、それに限られるものでなく、モータ10側に生じた
故障ばかりかモータ故障検知回路30自体に生じた故障
についても、確実に異常が検出され、モータ10はフリ
ーにされる。
【0040】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の第1の解決手段のモータ故障検知回路にあっては、判
定回路が反転電圧に基づいて動作するようにした等のこ
とにより、種々の故障に起因する異常が高確度で検出さ
れるとともに異常検知時には確実にモータが安全側にさ
れることとなり、その結果、信号保安装置に好適なモー
タ故障検知回路を実現することができたという有利な効
果が有る。
【0041】また、本発明の第2の解決手段のモータ故
障検知回路にあっては、パルス信号が複数でも反転電圧
を利用した故障検出が行えるようにしたことにより、信
号保安装置に好適なモータ故障検知回路を容易かつ安価
に実現することができるようになったという有利な効果
を奏する。
【0042】さらに、本発明の第3の解決手段のモータ
故障検知回路にあっては、モータ故障検知回路それ自体
の故障についても確実に検出等がなされるようにしたこ
とにより、フェールセーフで信号保安装置に好適なモー
タ故障検知回路を容易かつ安価に実現することができる
ようになったという有利な効果が有る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のモータ故障検知回路の一実施例につ
いて、ブラシレスモータ及びモータ故障検知回路の全体
ブロック図である。
【図2】 モータ故障検知回路の回路図である。
【図3】 フェールセーフ整流回路の回路図である。
【図4】 フェールセーフワンショットパルス発生回路
の回路図である。
【図5】 正常動作時の各信号波形例を示すタイムチャ
ートである。
【図6】 異常動作時の各信号波形例を示すタイムチャ
ートである。
【図7】 従来の一般的なブラシレスモータ及び故障検
知回路である。
【符号の説明】
10 モータ(電動モータ、ブラシレスモータ) 11 制御回路(フィードバック制御、電子回路) 12 駆動回路(トランジスタインバータ、電子回
路) 13 モータ本体部(機構部、機械部、ステータ及
びロータ) 14 回転検出部(ホール素子群) 15 異常電流検出回路(従来の故障検知回路) 20 遮断回路 30 モータ故障検知回路(フェールセーフな故障検知
回路) 31 反転整流手段(フェールセーフ整流回路) 32 反転整流手段(フェールセーフ整流回路) 33 整流手段(フェールセーフ整流回路、判定手
段) 34 起動回路(フェールセーフワンショットパル
ス発生回路) 35 論理積回路(判定手段、波形整形回路) 36 論理和回路(判定手段、起動優先回路) U,V,W 各相の駆動電流供給ライン(電流供給
路) RY1,RY2,RY3 リレー(電磁リレー)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鉄道の信号保安装置に組み込まれる電動モ
    ータがブラシレスモータであるときそれに付設されてそ
    の故障を検出するモータ故障検知回路であって、前記モ
    ータにおける本体部と駆動回路との電流供給路に介挿し
    て設けられた遮断回路と、前記モータの回転を検出して
    パルス信号を生成する回転検出手段と、そのパルス信号
    を整流して前記駆動回路の電源電圧とは逆極性の反転電
    圧を生成する反転整流手段と、その反転電圧に基づいて
    動作し前記遮断回路の導通遮断状態を制御する判定回路
    とを備えていることを特徴とするモータ故障検知回路。
  2. 【請求項2】前記回転検出手段が、前記パルス信号を複
    数生成するものであり、そのうち何れかのパルス信号の
    増幅または波形整形を行う回路が、他のパルス信号に基
    づいて生成された反転電圧によって動作するものである
    ことを特徴とする請求項1記載のモータ故障検知回路。
  3. 【請求項3】前記遮断回路が、電磁リレーの扛上接点か
    らなり、前記判定回路がリレー回路を含んでおり、前記
    反転整流手段がフェールセーフ整流回路からなることを
    特徴とする請求項2記載のモータ故障検知回路。
  4. 【請求項4】前記モータの始動時に前記遮断回路を導通
    状態にする起動回路が設けられ、それがリレー回路とそ
    れを駆動するフェールセーフワンショットパルス発生回
    路とを具えていることを特徴とする請求項3記載のモー
    タ故障検知回路。
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