JP2003152271A - 半導体レーザの波長制御方法、光送信器及びwdm光送信装置 - Google Patents

半導体レーザの波長制御方法、光送信器及びwdm光送信装置

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JP2003152271A
JP2003152271A JP2001352283A JP2001352283A JP2003152271A JP 2003152271 A JP2003152271 A JP 2003152271A JP 2001352283 A JP2001352283 A JP 2001352283A JP 2001352283 A JP2001352283 A JP 2001352283A JP 2003152271 A JP2003152271 A JP 2003152271A
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temperature
light emitting
optical
emitting element
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Hideyuki Nasu
秀行 那須
Takehiko Nomura
剛彦 野村
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Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】発光素子の温度特性と光フィルタの温度特性の
相関に鑑み、検出した発光素子の温度から光フィルタの
温度を推定し、光フィルタの温度特性に伴うロック波長
のずれを補正し、レーザ光の波長を高精度に安定化させ
る光モジュール、光送信器及びWDM光送信装置を提供
する。 【解決手段】レーザ光を出力する発光素子1と、発光素
子1の温度を検出する温度検出部13と、レーザ光を光
フィルタ27を通して受光する波長モニタ部2と、波長
モニタ部2の出力信号に基づきレーザ光の波長を調整す
る温度調整部3とを有し、温度調整部3は、温度検出部
13の信号に基づきレーザ光の波長が波長モニタ部2で
調整可能な波長範囲内に調整された後に、波長モニタ部
2の信号に基づき所定の波長にロックするよう調整し、
温度検出部13の信号は、発光素子1の温度から光フィ
ルタ27の温度を推定し、光フィルタ27の温度特性に
伴うロック波長のずれを補正するために用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、波長分割多重(W
DM:Wavelength Division multiplexing)通信システ
ムに利用される半導体レーザの波長制御方法、光送信器
及びWDM光送信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、高密度WDMの分野では、光信
号の波長が長期に渡って安定していることが要求され
る。そのため波長モニタの機能を光モジュール内に設け
る技術が開発されており、例えば特開平2000−56
185号公報に開示されている。
【0003】図15は従来の光モジュールの構成を示す
説明図である。図15に示すように、従来の光モジュー
ルは、所定の発光波長のレーザ光を出力する半導体レー
ザダイオード等からなる発光素子50と、発光素子50
に光結合され、発光素子50の前側(図15では右側)
端面から出力されたレーザ光を外部に送出する光ファイ
バ51と、発光素子50の発光波長とほぼ同じカットオ
フ波長を持つ光フィルタ52と、発光素子50の後側
(図15では左側)端面から出力されたレーザ光を2つ
に分光するハーフミラーからなるビームスプリッタ53
と、ビームスプリッタ53によって分光された一方のレ
ーザ光を光フィルタ52に透過させた後に受光するフォ
トダイオード等の第1の受光素子54と、ビームスプリ
ッタ53によって分光された他方のレーザ光を受光する
フォトダイオード等の第2の受光素子55と、発光素子
50の温度を調整するペルチェモジュール56とを有す
る。また、光モジュールには制御部57が接続されてい
る。制御部57は、第1の受光素子54及び第2の受光
素子55から出力されるPD電流に基づいて、発光素子
50の波長を制御するように、ペルチェモジュール56
を制御する。
【0004】図16は制御部57の構成の一例を示すブ
ロック図である。図16に示すように、制御部57は、
例えば、第1の受光素子54から出力される第1のPD
電流を第1の電圧V1に変換する第1の電圧変換器67
と、第2の受光素子55から出力される第2のPD電流
を第2の電圧V2に変換する第2の電圧変換器68と、
第1の電圧変換器67から出力される第1の電圧V1及
び第2の電圧変換器68から出力される第2の電圧V2
の差又は比を制御信号として出力する比較器69と、比
較器69から出力される制御信号に基づいてペルチェモ
ジュール56の温度を上昇又は下降させる温度制御電流
を出力するTEC(Thermo Electric Cooler)電流発生
器70とを有する。
【0005】発光素子50と光ファイバ51との間に
は、発光素子50の前側端面から出力されたレーザ光を
光ファイバ51に結合する集光レンズ58が配置されて
いる。また、発光素子50とビームスプリッタ53との
間には、発光素子50の後側端面から出力されたレーザ
光を平行にする平行レンズ59が配置されている。
【0006】発光素子50、集光レンズ58及び平行レ
ンズ59は、LDキャリア60上に固定されている。第
1の受光素子54及び第2の受光素子55は、それぞれ
第1のPDキャリア61及び第2のPDキャリア62に
固定されている。
【0007】ビームスプリッタ53、光フィルタ52、
第1のPDキャリア61及び第2のPDキャリア62
は、金属基板63上に固定されている。金属基板63
は、LDキャリア60の表面に固定され、LDキャリア
60は、ペルチェモジュール56上に固定されている。
【0008】発光素子50、ビームスプリッタ53、光
フィルタ52、集光レンズ58、平行レンズ79、LD
キャリア60、第1のPDキャリア61、第2のPDキ
ャリア62、金属基板63及びペルチェモジュール56
は、パッケージ64内に設けられている。また、光ファ
イバ51の先端部を保持するフェルール65は、パッケ
ージ64の側部にスリーブ66を介して固定されてい
る。
【0009】発光素子50の前側端面から出力されたレ
ーザ光は、集光レンズ58によって集光され、フェルー
ル65によって保持された光ファイバ51に入射され外
部に送出される。
【0010】一方、発光素子50の後側端面から出力さ
れたレーザ光は、平行レンズ59によって平行になり、
ビームスプリッタ53によってZ軸方向(透過方向)
と、Z軸方向に垂直なX軸方向(反射方向)との2つの
方向に分岐される。Z軸方向に分岐されたレーザ光は、
第1の受光素子54によって受光され、X軸方向に分岐
されたレーザ光は、第2の受光素子55によって受光さ
れる。
【0011】第1の受光素子54及び第2の受光素子5
5から出力されるPD電流は制御部57に入力され、制
御部57は、入力されたPD電流の値に基づいて、発光
素子50の波長を制御するように、ペルチェモジュール
56の調整温度を制御する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】図17は、レーザダイ
オードの経年劣化を説明するためのグラフである。図1
7に示すように、レーザダイオードを備えた光モジュー
ルの使用開始時には、そのしきい値はIthである。ま
た、所定の光出力Pfが得られるように、APC(Auto
Power Control)回路が駆動する。
【0013】光モジュールの使用開始時において光出力
Pfを得るためのレーザダイオードへの注入電流はIop
である。レーザダイオードが長期間使用され続けるとそ
の特性は劣化し、所定期間終了時のしきい値は初期状態
から上昇し、Ith’となる。また、光出力Pfを得るた
めのレーザダイオードへの注入電流もIop'に上昇す
る。
【0014】また、図18に示すように、レーザダイオ
ードの発光波長はLDキャリア(サブマウント)の温度
が一定の場合、注入電流依存性を有し、その依存性は通
常0.01nm/mA程度である。従って、LDキャリ
アの温度が一定の場合にレーザダイオードの経年劣化が
生じた時、発光波長は長い方ヘシフトする。
【0015】このような特性を有するレーザダイオード
を波長ロックするために光フィルタが使用される。すな
わち、波長をモニタしてレーザダイオードを載せるLD
キャリアの温度をペルチェモジュールによって調整し、
図19で示す波長ロックポイントPに光モジュールの発
光波長を固定する。発光波長はレーザダイオードの経年
劣化により注入電流が増大した時、レーザダイオードの
活性層の温度が上昇して長波長側へシフトするが、光フ
ィルタを用いた波長モニタを駆動することにより、波長
シフトを補正するために、ペルチェモジュールによって
LDキャリアの温度を低下させる。
【0016】ところで、光フィルタは例えば石英で作ら
れており、図20に示すように、光透過特性について温
度依存性(以下、単に温度特性という)を有する。例え
ば、ある光フィルタでは波長ー光透過率特性が0.01
nm/℃の割合で短波側にシフトする。
【0017】従来の光モジュールでは、例えば図15に
示すように、発光素子50と光フィルタ52とがほぼ同
温に保たれるように、熱的に接続されている。そのた
め、発光素子50を載せるLDキャリア60の温度が低
下すると光フィルタ52の温度も低下し、光フィルタ5
2の特性が変化する。すなわち、波長モニタを駆動して
所定の期間が過ぎて、発光素子50が経年劣化すると、
発光素子50への注入電流が増加し、発光素子50の温
度が上昇する。これにより、ずれた波長を補正するため
に制御部57により、ペルチェモジュール56が制御さ
れ、発光素子50の温度が低下し、それに伴い光フィル
タ52の温度が低下する。光フィルタの温度低下によっ
て、初期の波長特性が得られなくなり、図21に示すよ
うに、光フィルタ特性は全体的に短波側ヘシフトする。
図21で、●は初期のロック波長P、○は所定時間駆動
後のロック波長P’を示す。このように、ロック波長が
PからP’へとシフトしてしまい、所望の波長の光を得
ることができなかった。波長モニタを駆動した場合の注
入電流と波長の関係は、図22に示すようになり、発光
波長は電流依存性を有する。
【0018】また、光フィルタを搭載したベルチェモジ
ュール56が一定温度に制御されていた場合において
も、外部環境温度や光モジュールの消費電力量の変化に
応じ、光モジュール内の温度は変動するため、光フィル
タがベルチェモジュールに直接接触していない側から、
現境温度の変動の影響を受け、例えば、図23のように
光フィルタの温度は変動する。
【0019】このような光フィルタの温度変化に伴う波
長のずれは、クロストークによる信号劣化の原因にな
り、波長安定化が要求される高密度WDMシステムにと
って好ましくない。
【0020】また、高密度WDMシステムでは、光信号
の波長間隔が狭いため、各光信号波長の波長ずれ防止へ
の要求が厳しく、高い精度で発光波長を固定する必要が
ある。例えば、光フィルタとして図24に示すような波
長弁別特性を有するエタロンフィルタを用いて光信号を
配列する場合、例えば一定の波長間隔ごとに、光信号を
配列することができるように、スロープの中心付近が所
定波長と重なるように作りこむ。
【0021】ところで、例えば特開2001−4455
8号公報には、エタロンの温度を検出し、補正部によっ
て制御部へ補正信号を送り、温度補正を行う技術が提案
されている。一般に、エタロンフィルタは温度特性を有
する。エタロンに使用される材料の中でも、温度特性が
小さいものに水晶があり、上記公報の技術でも用いられ
ている。ここで、水晶エタロンの温度特性は5pm/℃
であることが知られている。
【0022】光モジュールに用いられるパッケージのケ
ース温度は、従来5〜70℃の範囲で使用することを保
証することが要求されている。従って、エタロンの温度
によりドリフトは、5pm/℃×75℃=375pmと
なる。
【0023】また、光フィルタを搭載した温度調整器の
調整温度が変動した場合には、さらにエタロンの温度変
動によるドリフトは大きくなる。
【0024】図25に示すように、例えば100GHz
(800pm)間隔の水晶のエタロンを用いて波長をロ
ッキングし、温度補償を行うとロックされる波長とスロ
ープ上のロッキングポイントは図示するような関係とし
て表される。温度補償を行うことによって、ロックされ
る波長とスロープ上のロッキングポイントはスロープ上
をアクティブに動くことになる。
【0025】一方、WDMの分野、特に高密度WDMの
分野では、非常に多くのそれぞれ異なる発光波長をもつ
レーザモジュールが必要とされるが、それら全種類の波
長のレーザを異なる仕様で生産することは現実的ではな
く、ひとつのレーザモジュールが必要とするいくつかの
波長に調整可能とし、少なくとも2波長以上に対応でき
るような特性を有していることが望ましい。そのような
波長調整を可能にするには波長モニタ部に使用される光
フィルタが必要なレーザ光の波長に対応して波長透過特
性が繰り返し周期を持つ、エタロン等が有効である。
【0026】しかしながら、レーザの発光波長が光フィ
ルタの波長透過特性が繰り返し周期のどの波長近傍にあ
るかを波長モニタからの信号によって区別することは不
可能である。
【0027】そのため、あらかじめ波長モニタで調整可
能な所定の波長範囲内に、レーザ発光波長を制御するこ
とが必要である。発光素子を搭載した温度調整器の制御
によってその発光波長制御を行うには、発光素子の温度
を正確に測定し制御する必要があるため、温度検出部を
発光素子近傍に配置する必要がある。
【0028】発光素子近傍の温度は、発光素子への注入
電流等によって変動し、また、光フィルタとは同じパッ
ケージ内や、同じ温度調整器上にあっても空間的な距離
があるため、温度分布を持っている。従って、光フィル
タの温度を同じ温度検出部で測定し補償をかけることは
非常に困難である。
【0029】エタロンの温度が中間の温度である32.
5℃にて、ロックポイントがスロープの中心にあるもの
と仮定すると、−5℃において、スロープの下方にてス
ロープの傾きがなまっている箇所、−70℃において受
光素子の最大値となる位置にある。波長ロッキングはス
ロープによって波長がどちらにドリフトしているか検出
する。従って、ここで示した低温側、高温側では十分な
ロッキングができず、特に波長弁別特性のピークを越え
て隣のスロープヘ移ってしまう。従ってこのような高密
度WDMシステムで使用される周期の短いエタロンフィ
ルタを温度補償して波長ロッキングすることは不可能で
ある。まして、伝送容量を向上するために、波長間隔を
50GHz、25GHz、12.5GHzと狭めていく
と、温度補償をかけられる範囲345pmよりも、ロッ
クが可能な範囲の方が明らかに狭いので、波長ロッキン
グすることができない。
【0030】このように、波長間隔が狭い高密度WDM
システムでは、波長ドリフトを数pm以内に押さえ込む
必要があり、ケース温度の依存性のみで10pm以上と
なってしまう従来の光モジュールや光送信器では要求を
満たすことができなかった。
【0031】また、光モジュールは底面側からしか温度
制御されていないため、部品ごとに温度分布が生じる。
特にエタロンフィルタは、光軸方向のフィルタ長で、透
過波長特性が決まり、入射光の光径以上の入射面積が必
要なため、1mm以上の大きさが必要である。
【0032】また、金属に比べ熱伝導率も小さく、水晶
を用いたエタロンフィルタでは、光軸方向の熱伝導率が
0.0255Cal/cm・sec・degであるのに対し、光軸
に垂直な方向、すなわち温度調整器の調整面に垂直な方
向では、熱伝導率が0.0148Cal/cm・sec・degと
小さく、温度調整器の制御が難しく、発光素子等の他の
部品に比べ温度分布を生じやすい。
【0033】このような観点から、発光素子の温度を検
出する温度検出部とは別に光フィルタの温度を検出する
温度検出部を設け、光フィルタの温度特性に伴う波長の
ずれを補正することにより、発光波長を安定化する技術
を本発明者は発明している。
【0034】しかし、光フィルタの温度を検出する温度
検出部を別個に設けることは部品点数や配線数を増加さ
せ、光モジュールの構成の複雑化、コストアップ化につ
ながる。
【0035】本発明は、発光素子の温度特性と光フィル
タの温度特性との間に相関関係があることに鑑み、発光
素子の温度を検出することにより光フィルタの温度を推
定し、推定した光フィルタの温度に基づいて光フィルタ
の有する温度特性に伴う波長のずれを補正し、レーザ光
の発光波長を高精度に安定化させることができる半導体
レーザの波長制御方法、光送信器及びWDM光送信装置
を提供することを目的とする。
【0036】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体レーザの
波長制御方法は、レーザ光を出力する発光素子と、前記
発光素子の温度を検出する温度検出部と、前記発光素子
から出力されるレーザ光を、光フィルタを通過させて受
光して波長をモニタする波長モニタ部と、前記波長モニ
タ部から出力される信号に基づいて、前記発光素子から
出力されるレーザ光の波長を調整する波長調整部とを有
する光モジュールを制御する半導体レーザの波長制御方
法において、前記温度検出部からの信号は、前記光フィ
ルタの温度を推定して、光フィルタの有する温度特性に
伴う波長のずれを補正するために用いられることを特徴
とするものである。
【0037】前記波長調整部は、前記発光素子の温度を
調整することにより、前記発光素子の発光波長を調整し
てもよい。
【0038】前記波長調整部は、前記発光素子への注入
電流を調整することにより、前記発光素子の発光波長を
調整してもよい。
【0039】前記波長モニタ部は、前記レーザ光を2分
岐する光分岐器と、前記2分岐されたレーザ光をそれぞ
れ受光し、光電変換し電気信号として出力する2つの受
光器とを有し、前記光フィルタは、前記2つの受光器の
うち、少なくとも一方と光分岐器との間に配置されても
よい。
【0040】前記光分岐器は、例えばプリズムである。
【0041】前記波長制御部は、前記温度検出部からの
信号に基づいて、レーザ光の波長が波長モニタ部で調整
可能な波長範囲内に調整された後に、前記波長モニタ部
からの信号に基づいてレーザ光の波長を所定の波長にロ
ックするように調整し、その後、前記温度検出部からの
信号に基づいて前記光フィルタの温度を推定し、光フィ
ルタの温度特性に伴う波長のずれを補正するために用い
られてもよい。
【0042】本発明の光送信器は、前記波長制御方法に
よって制御される光モジュールと、前記波長モニタ部か
ら出力される信号に基づいて、前記発光素子から出力さ
れるレーザ光の発光波長を所定の波長に固定する制御部
と、前記温度検出部によって検出された発光素子の温度
に基づいて前記光フィルタの温度を推定し、推定された
光フィルタの温度に基づいて前記光フィルタの温度特性
に伴う前記波長のずれを補正するように指令する補正信
号を前記制御部に出力する補正部とを有することを特徴
とするものである。
【0043】本発明のWDM光送信装置は、前記光送信
器を複数有し、これら光送信器から出力された光信号を
波長多重して送信することを特徴とするものである。
【0044】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。図1は、本発明の第1の実
施の形態に係る光送信器を説明するための平面断面図、
図2はその側面断面図である。
【0045】図1及び図2に示すように、本発明の第1
実施形態例に係る光送信器は、レーザ光を出力する半導
体レーザダイオード等の発光素子1と、発光素子1から
出力されるレーザ光のうち、後側端面(図1では左側)
から出力されるモニタ用のレーザ光を受光する波長モニ
タ部2と、発光素子1の温度を制御するペルチェ素子等
の温度調整部3と、波長モニタ部2から出力される信号
に基づいて、発光素子1から出力されるレーザ光の発光
波長を所定の波長に固定するように、温度調整部3の調
整温度を制御する制御部4と、発光素子1の前側端面
(図1では右側)から出力されたレーザ光を入射し、外
部に送出する光ファイバ5と、内部を気密封止するパッ
ケージ6とを有する。
【0046】ここで、発光素子1、波長モニタ部2、温
度調整部3、光ファイバ5を有し、図1の点線で囲った
部分で光モジュールMが構成されている。
【0047】波長モニタ部2は、発光素子1を気密封止
するパッケージ6の内部に配置される。図3は、波長モ
ニタ部2の構成を示す説明図である。図3に示すよう
に、波長モニタ部2は、発光素子1の後側端面から出力
され、平行レンズ7によって平行になったレーザ光を2
つに分光するプリズム8と、プリズム8によって分光さ
れた一方のレーザ光を受光するフォトダイオード等の第
1の受光素子9と、プリズム8によって分光された他方
のレーザ光を受光するフォトダイオード等の第2の受光
素子10と、プリズム8と第1の受光素子9との間に配
置された光フィルタ27とを有する。第1の受光素子9
及び第2の受光素子10は、PDキャリア11の同一平
面(ここでは同一の取付面11a)上に固定されてい
る。
【0048】プリズム8の全面には、レーザ光の反射を
抑制するためにAR(Anti Refection)膜がコーティン
グされている。プリズム8によって分岐されるレーザ光
の傾斜角度θ1,θ2は、略同一の角度(例えば15〜
45度)であるのが好ましい。これは、第1の受光素子
9及び第2の受光素子10の受光位置を決めるのが容易
になるからである。
【0049】光フィルタ27は、波長ー透過光強度特性
に周期性があるものであり、各周期の波長間隔が100
GHz以下の例えばファブリペロエタロン、誘電体多層
膜フィルタ等が用いられる。
【0050】発光素子1はLDキャリア12上に固定さ
れている。また、LDキャリア12上には発光素子1の
温度を検出するためのサーミスタ等の温度検出部13が
設置されている。
【0051】また、LDキャリア12と波長モニタ部2
はベース19上に固定されている。従って、発光素子1
と光フィルタ27とは熱的に接続されており、温度調整
部3による発光素子1の温度変化に応じて、光フィルタ
27の温度も変化することになる。
【0052】制御部4は、入力された2つのPD電流の
差電圧又は電圧比に基づいて、半導体レーザ素子1から
出力される光の波長が一定となるように、温度調整部3
により温度検出部13で検出される温度を制御する。
【0053】制御部4は、第1の受光素子9から出力さ
れる第1のPD電流を第1の電圧V1に変換する第1の
電圧変換器14と、第2の受光素子10から出力される
第2のPD電流を第2の電圧V2に変換する第2の電圧
変換器15と、第1の電圧変換器14から出力される第
1の電圧V1及び第2の電圧変換器15から出力される
第2の電圧V2との電圧の差又は比を制御信号として出
力する比較器16と、その比較器16から出力された制
御信号に応じて、温度調整部3の調整温度を制御する温
度制御電流を出力する電流発生器17とを有する。な
お、第1の電圧変換器14から出力された第1の電圧V
1及び第2の電圧変換器15から出力された第2の電圧
V2を増幅する増幅器(図示せず)を、比較器16の前
段に設けてもよい。
【0054】また、温度検出部13は、補正部18に接
続されている。補正部18は、温度検出部13によって
検出された温度に基づいて光フィルタ27の温度を推定
し、推定された光フィルタ27の温度に基づいて光フィ
ルタ27の温度特性に伴う波長のずれを補正するように
指令する補正信号を制御部4の比較器16に出力する。
【0055】ここで、発光素子1の温度と光フィルタ2
7の温度の相関関係及び光フィルタの温度の推定につい
て説明する。
【0056】図4に示すように、波長モニタ部2からの
信号に基づいて発光波長をロックする際、その波長はパ
ッケージ6からの熱輻射によって、光フィルタ27に熱
が伝わり、ケース温度依存性を有することになる。ま
た、図5に示すように、ケース温度と光フィルタとの関
係には相関関係があり、光フィルタの温度はケース温度
に比例する。
【0057】ところで、ケース温度を変えた時に、発光
素子1の光出力と発光波長が一定になるように、温度調
整部3の温度を制御する。例えば、発光波長をITU波
長である1548.515nmに一定とし、光ファイバ
出力を20mWに一定とし、ケース温度とLDキャリア
12の温度及びケース温度と光フィルタ27に温度検出
素子(例えばサーミスタ)を取り付け、温度を検出した
結果、図6に示すような関係が得られる。図6中、点線
が発光素子の温度、実線が光フィルタの温度を示す。図
6からわかるように、LDキャリア12の温度と光フィ
ルタ27の温度は、傾き(勾配)が異なるものの両者と
も右上がりであり、相関関係がある。
【0058】また、図7は、ケース温度に対する発光素
子のサーミスタ抵抗と光フィルタのサーミスタ抵抗との
相関関係を示すグラフである。図7中、点線は発光素子
のサーミスタ抵抗、実線は光フィルタのサーミスタ抵抗
を示す。
【0059】図7に示すように、LDキャリア12上の
サーミスタ抵抗と光フィルタ27のサーミスタ抵抗は、
傾き(勾配)が異なるものの両者とも右下がりであり、
相関関係がある。従って、LDキャリア12の温度を検
出することによって光フィルタ27の温度を推定するこ
とが可能である。
【0060】補正部18は、光フィルタ27の温度に応
じた所定電圧を制御部4の比較器16に入力して、その
電圧分だけ制御信号の電圧をオフセットすることによ
り、光フィルタ27の温度特性による波長ずれを補正す
る。例えば、図8に示すように、光フィルタ27の温度
特性により、初期状態から所定時間駆動後では、波長持
性が短波長側ヘシフトする。初期の波長を維持するため
に、まず、光フィルタ27の温度特性を予め取得してお
く。補正部18は、温度検出部13で検出された発光素
子1の温度に基づいて光フィルタ27の温度を推定し、
推定された光フィルタの温度の変化に応じて適切な補正
電圧を出力し、制御部4の比較器16にフィードバック
する。補正電圧により制御電圧信号の0V点をオフセッ
トする。図8において、初期状態の0V点から、所定時
間を駆動して光フィルタ27の温度変化によって波長特
性がずれた時、この温度変化を検出して、温度変化に応
じた電圧△Vを出力する。これにより0V点が初期状態
から△Vだけ低下した点が0V点となる。この時の0V
点に波長ロックがなされるので、初期状態の波長から変
わることなく、安定して波長ロックを行うことができ
る。
【0061】オフセットする電圧値については、あらか
じめ2つの温度について最適な電圧値を測定しておき、
それに基づいて線形的に計算して設定したり、あるいは
温度に対する最適なオフセット電圧値を格納したデータ
ベースから読み出してもよい。
【0062】発光素子1の前側(図1では右側)には、
その前側端面から出力されたレーザ光を平行にする平行
レンズ20が設けられている。また、平行レンズ20の
前側には、発光素子1への戻り光を阻止する光アイソレ
ータ21が設けられている。光アイソレータ21は、例
えば偏光子とファラデー回転子を組み合わせて構成され
る周知のものである。
【0063】パッケージ6の側部に形成されたフランジ
部6aの内部には、光アイソレータ21を通過した光が
入射する窓部22と、レーザ光を光ファイバ5の端面に
集光する集光レンズ(第2レンズ)23が設けられてい
る。集光レンズ23は、フランジ部6aの端部にYAG
レーザ溶接により固定されたレンズホルダ24によって
保持され、レンズホルダ24の端部には金属製のスライ
ドリング25がYAGレーザ溶接により固定される。
【0064】光ファイバ5はフェルール26によって保
持され、そのフェルール26は、スライドリング25の
内部にYAGレーザ溶接により固定されている。
【0065】パッケージ1の上部には蓋部28(図2参
照)が被せられ、その周縁部を抵抗溶接することによ
り、パッケージ6の内部が気密封止される。
【0066】発光素子1の前側端面から出力されるレー
ザ光は、平行レンズ20で平行になり、光アイソレータ
21、窓部22を介して集光レンズ23によって集光さ
れ、光ファイバ5に入射され外部に送出される。
【0067】一方、発光素子1の後側端面から出力され
たレーザ光は、平行レンズ7によって平行になり、プリ
ズム8によって2つの方向に分岐される。分岐された一
方のレーザ光は、光フィルタ27を介して第1の受光素
子9によって受光され、分岐された他方のレーザ光は、
第2の受光素子10によって受光される。第1の受光素
子9及び第2の受光素子10から出力される第1のPD
電流及び第2のPD電流は制御部4に入力される。
【0068】制御部4では、第1の電圧変換器14によ
り第1のPD電流を第1の電圧V1に変換し、第2の電
圧変換器15により第2のPD電流を第2の電圧V2に
変換し、比較器16により第1の電圧V1及び第2の電
圧V2の電圧の差又は比を制御信号として出力する。比
較器16から出力される制御信号は電流発生器17に入
力される。電流発生器17は、比較器16からの制御信
号に基づいて温度調整部3の温度を上昇又は下降させる
温度制御電流を選択的に出力する。これによって、発光
素子1から出力されるレーザ光の発光波長を所望の波長
に制御することができる。
【0069】また、補正部18は、温度検出部13によ
って検出された発光素子1の温度に基づいて光フィルタ
27の温度を推定し、推定された光フィルタ27の温度
に基づいて、光フィルタ27の温度特性に伴う波長のず
れを補正するように指令する補正信号を制御部4に出力
する。従って、レーザ光の発光波長を高精度に安定化さ
せることができる。その結果、光信号の信号劣化を低減
でき、信頼性の高い光モジュール及び光送信器を提供す
ることができる。
【0070】なお、波長ロッキングを駆動するには、発
光素子1の発光波長が、波長弁別カーブの所定範囲に入
っていなければならない。
【0071】図9は波長弁別カーブを示すグラフであ
る。図9で、波長弁別カーブ上の黒いプロットがロック
する波長である。この波長ロッキングを駆動するには、
図示したキャプチャレンジ内に波長ロッキング駆動する
前に予め入っている必要がある。これを実施するには、
発光素子1の温度を検出してペルチェモジュールからな
る温度調整部3を制御するATC駆動が必要である。こ
れを行うには、発光素子1の温度を検出する温度検出部
13が必要になる。
【0072】次に、波長ロッキングを制御する手順につ
いて説明する。まず、発光素子1にACC回路ないしA
PC回路によって電流を注入し、発光素子1の温度を温
度検出部13によって検出し、ATC回路によって温度
調整部3を制御して温度制御する。ATC回路では、基
準温度と検出温度を比較して、その差が0となるように
制御を行う。従って基準温度を制御することで発光波長
を制御することができる。基準温度を制御して、図9で
示したキャプチャレンジ内に発光波長を調整する。これ
を確認したら波長ロッキングに切り替え、前述したよう
に、波長モニタ信号を元に温度調整部3による温度制御
を行う。
【0073】この波長ロッキングを制御する手順によ
り、プロットしたロッキングポイントヘ発光波長が安定
化される。
【0074】本発明の第1の実施形態例によれば、発光
素子1の温度特性と光フィルタ27の温度特性との間に
相関関係があることに鑑み、発光素子1の温度を検出す
ることにより光フィルタ27の温度を推定し、推定した
光フィルタ27の温度に基づいて光フィルタ27の有す
る温度特性に伴う波長のずれを補正するので、長期間に
おいて高い精度でレーザ光の発光波長を高精度に安定化
させることができる。その結果、システムの信頼性を向
上させることができる。
【0075】また、発光素子1の温度を検出する温度検
出部3は、従来の光モジュールにも配置されているの
で、従来の構成を変えることなく使用することができ
る。
【0076】さらに、光フィルタ27の温度を検出する
温度検出部を別個に設ける必要がないので、部品点数や
配線数を増加させることなく、光モジュールの構成の簡
易化、コストダウン化を図ることができる。
【0077】図10は、本発明の実施形態例の波長制御
方法を説明するためのフローチャートである。
【0078】まず、温度検出部13の検出した値が所定
値になるように温度調整器3(もしくは波長調整器)を
調整し、発光素子1の発光波長が波長モニタ部2のキャ
プチャレンジ内に入るようにする(ステップS1)。
【0079】次いで、温度検出部13からの信号が光フ
ィルタ温度の補正信号として温度調整器3(もしくは波
長調整器)のコントロールを行う制御部4に入力される
(ステップS2)。
【0080】次いで、波長モニタ部2からの検出信号に
基づいて制御部4が発光素子1の波長の微調整を行う
(ステップS3)。
【0081】ここで、ステップS1はレーザ起動時の波
長制御方法であり、ステップS2,S3は通常時の波長
制御方法であり、波長制御方法の切替が行われる。
【0082】図11は、本発明の第2の実施形態例を示
すブロック図である。本発明の実施形態例では、図10
のフローチャートで示される一連の波長制御の過程にお
いて、温度制御部13は、発光素子1の温度制御から、
光フィルタ27の温度補償という異なる機能を果たす必
要がある。図11に示す第2の実施形態例では、そのよ
うな異なる機能を温度検出部13が行うための構成であ
る。
【0083】図11に示すように、第2の実施形態例
は、通常時の波長制御を行う第1の制御部4aと、レー
ザ起動時の波長制御を行う第2の制御部4bとを有す
る。第1の制御部4aは、波長モニタ部2からの信号に
基づいて波長制御を行うものであり、第1の電圧変換器
14、第2の電圧変換器15及び第1の電圧変換器14
から出力される第1の電圧V1及び第2の電圧変換器1
5から出力される第2の電圧V2との電圧の差又は比を
制御信号として出力する比較器16aとを有する。
【0084】第2の制御部4bは、得ようとする所定の
波長によって設定値が記憶され、基準値を設定する波長
設定部29と、波長設定部29からの信号と温度検出部
13からの信号とを比較する比較器16bとを有する。
【0085】電流発生器16と比較器16a、16bと
の間には第1及び第2の制御部4a、4bから電流発生
器17への信号入力の切替を行う選択切替器30が設け
られている。
【0086】温度検出部13からの信号は、補正部18
及び第2の制御部4bの比較器16bに入力される。補
正部18からの補正信号は、 第1の制御部4aに入力
される。
【0087】選択切替器30によって第1及び第2の制
御部4a、4bから電流発生器17への信号入力が切り
替えられ、温度調整部3への電流値を制御し、発光波長
の調整が行われる。この際、レーザ起動時には、第2の
制御部4bからの信号を選択し、発光波長が一定のキャ
プチャレンジ内に調整されることによって、制御部4b
からの値が一定値以下になった時に自動的に切り替えら
れる機能を有してもよい。
【0088】図12は、本発明の第3の実施形態例を示
すブロック図である。第3の実施形態例では、温度検出
部13からの信号を光フィルタ27の温度の補正用信号
に変換するフィルタ温度用補正部41と、温度検出部1
3からの信号を発光素子1の温度制御用信号に変換する
発光素子温度用変換部42と、フィルタ温度用補正部4
1及び発光素子温度用変換部42から制御部4へ入力さ
れる信号を切り替える選択切替器43とを有する。
【0089】図13は本発明の第4の実施形態例を示す
ブロック図である。図13に示すように、第2の実施形
態例は、制御系にアナログ/デジタル変換回路37,3
8,39を用いて制御している。図13の制御手法にお
いては、パワーモニタPD電流と波長モニタPD電流を
元にした信号をアナログ/デジタル変換回路37,38
でアナログ/デジタル変換する。変換された信号は演算
器44に入力され、演算器44は、差あるいは比を演算
して制御信号をアナログ/デジタル変換回路39を介し
て注入電流制御部40に出力する。注入電流制御部40
は入力された制御信号に基づいて、発光素子1に注入す
る注入電流を制御し、発光素子1の発光波長を安定化さ
せる。
【0090】第4の実施形態例によれば、波長モニタ部
2からの信号を注入電流にフィードバックすることによ
り、発光素子1から出力されるレーザ光の発光波長を所
定の波長に固定することができる。
【0091】図14は、本発明の第5の実施形態例に係
る波長分割多重通信システムに用いられるWDM光送信
装置を示す説明図である。
【0092】図14に示すように、波長分割多重通信シ
ステムは、光信号を送信する複数の光送信器31と、そ
の光送信器31から送信された複数チャネルの光信号を
波長多重化する合波器32と、その合波器32により波
長多重化された多重化光信号を増幅中継するために複数
段に接続された複数の光増幅器33と、光増幅器33に
より増幅された光信号を各チャネル毎に波長分離する分
波器34と、その分波器34により波長分離された各光
信号を受信する複数の光受信器35とを有する。
【0093】本発明の第5の実施形態例に係るWDM光
送信装置36は、第1〜第4の実施形態例に係る光送信
器31を複数有し、これら光送信器31から出力された
光信号を波長多重して送信する。従って、光送信器31
から発振する光信号の波長が安定するので、信頼性の高
い高密度WDMシステムを構築することが可能となる。
【0094】本発明は、上記実施の形態に限定されるこ
とはなく、特許請求の範囲に記載された技術的事項の範
囲内において、種々の変更が可能である。例えば、光分
岐器として、プリズム8の代わりにハーフミラー等のビ
ームスプリッタを用いてもよい。
【0095】
【発明の効果】本発明によれば、発光素子の温度特性と
光フィルタの温度特性との間に相関関係があることに鑑
み、発光素子の温度を検出することにより光フィルタの
温度を推定し、推定した光フィルタの温度に基づいて光
フィルタの有する温度特性に伴う波長のずれを補正する
ので、長期間において高い精度でレーザ光の発光波長を
高精度に安定化させることができる。その結果、システ
ムの信頼性を向上させることができる。
【0096】また、発光素子の温度を検出する温度検出
部は、従来の光モジュールにも配置されているので、従
来の構成を変えることなく使用することができる。
【0097】さらに、光フィルタの温度を検出する温度
検出部を別個に設ける必要がないので、部品点数や配線
数を増加させることなく、光モジュールの構成の簡易
化、コストダウン化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る光送信器を説
明するための平面断面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る光送信器を説
明するための側面断面図である。
【図3】波長モニタ部の構成を示す説明図である。
【図4】波長モニタ部の波長と温度との関係を示すグラ
フである。
【図5】ケース温度とフィルタ温度との関係を示すグラ
フである。
【図6】ケース温度に対する発光素子の温度と光フィル
タの温度との相関関係を示すグラフである。
【図7】ケース温度に対する発光素子のサーミスタ抵抗
と光フィルタのサーミスタ抵抗との相関関係を示すグラ
フである。
【図8】波長のずれの補正方法を説明するためのグラフ
である。
【図9】波長弁別カーブを示すグラフである。
【図10】本発明の実施形態例の波長制御方法を説明す
るためのフローチャートである。
【図11】本発明の第2の実施形態例を示すブロック図
である。
【図12】本発明の第3の実施形態例を示すブロック図
である。
【図13】本発明の第4の実施形態例を示すブロック図
である。
【図14】本発明の第5の実施形態例に係る波長分割多
重通信システムに用いられるWDM光送信装置を示す説
明図である。
【図15】従来の光モジュールの構成を示す説明図であ
る。
【図16】制御部の構成の一例を示すブロック図であ
る。
【図17】レーザダイオードの経年劣化を説明するため
のグラフである。
【図18】レーザダイオードのLDキャリアの温度一定
時における注入電流と発光波長の関係を示すグラフであ
る。
【図19】光フィルタの波長特性と波長の関係を示すグ
ラフである。
【図20】光フィルタの温度特性を示すグラフである。
【図21】光フィルタの温度変化による波長のずれを説
明するためのグラフである。
【図22】波長モニタ駆動時の注入電流と波長の関係を
示すグラフである。
【図23】ケース温度とフィルタ温度との関係を示すグ
ラフである。
【図24】光フィルタ(エタロンフィルタ)の波長弁別
特性を示すグラフである。
【図25】従来の課題を説明するための波長と波長モニ
タPD電流との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
M:光モジュール 1:発光素子 2:波長モニタ部 3:温度調整部 4:制御部 5:光ファイバ 6:パッケージ 7:平行レンズ 8:プリズム 9:第1の受光素子 10:第2の受光素子 11:PDキャリア 12:LDキャリア 13:温度検出部 14:第1の電圧変換器 15:第2の電圧変換器 16:比較器 17:電流発生器 18:補正部 19:ベース 20:平行レンズ 21:光アイソレータ 22:窓部 23:集光レンズ 24:レンズホルダ 25:スライドリング 26:フェルール 27:光フィルタ 28:蓋部 29:波長設定部 30:選択切替器 31:光送信器 32:合波器 33:光増幅器 34:分波器 35:光受信器 36:WDM光送信装置 37〜39:アナログ/デジタル変換回路 40:注入電流制御部 41:フィルタ温度用補正部 42:発光素子温度用変換部 43:選択切替器 44:演算器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04B 10/26 10/28 Fターム(参考) 2H037 AA01 BA03 CA00 CA32 DA36 DA38 5F073 AB25 AB27 AB28 AB30 BA02 EA03 EA29 FA02 FA04 FA25 GA13 GA14 GA19 GA23 GA38 HA05 HA08 5K002 AA01 BA04 BA13 CA05 CA11 DA02 EA06

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】レーザ光を出力する発光素子と、 前記発光素子の温度を検出する温度検出部と、 前記発光素子から出力されるレーザ光を、光フィルタを
    通過させて受光して波長をモニタする波長モニタ部と、 前記波長モニタ部から出力される信号に基づいて、前記
    発光素子から出力されるレーザ光の波長を調整する波長
    調整部とを有する光モジュールを制御する半導体レーザ
    の波長制御方法において、 前記温度検出部からの信号は、前記光フィルタの温度を
    推定して、光フィルタの有する温度特性に伴う波長のず
    れを補正するために用いられることを特徴とする半導体
    レーザの波長制御方法。
  2. 【請求項2】前記波長調整部は、前記発光素子の温度を
    調整することにより、前記発光素子の発光波長を調整す
    ることを特徴とする請求項1に記載の半導体レーザの波
    長制御方法。
  3. 【請求項3】前記波長調整部は、前記発光素子への注入
    電流を調整することにより、前記発光素子の発光波長を
    調整することを特徴とする請求項1に記載の半導体レー
    ザの波長制御方法。
  4. 【請求項4】前記波長モニタ部は、前記レーザ光を2分
    岐する光分岐器と、前記2分岐されたレーザ光をそれぞ
    れ受光し、光電変換し電気信号として出力する2つの受
    光器とを有し、 前記光フィルタは、前記2つの受光器のうち、少なくと
    も一方と光分岐器との間に配置されることを特徴とする
    請求項1乃至3のいずれか1つの項に記載の半導体レー
    ザの波長制御方法。
  5. 【請求項5】前記光分岐器は、プリズムであることを特
    徴とする請求項4に記載の半導体レーザの波長制御方
    法。
  6. 【請求項6】前記波長制御部は、 前記温度検出部からの信号に基づいて、レーザ光の波長
    が波長モニタ部で調整可能な波長範囲内に調整された後
    に、 前記波長モニタ部からの信号に基づいてレーザ光の波長
    を所定の波長にロックするように調整し、 その後、前記温度検出部からの信号に基づいて前記光フ
    ィルタの温度を推定し、光フィルタの温度特性に伴う波
    長のずれを補正するために用いられることを特徴とする
    請求項1乃至5のいずれか1つの項に記載の半導体レー
    ザの波長制御方法。
  7. 【請求項7】前記請求項1乃至6のいずれか1つの項に
    記載の波長制御方法によって制御される光モジュール
    と、 前記波長モニタ部から出力される信号に基づいて、前記
    発光素子から出力されるレーザ光の発光波長を所定の波
    長に固定する制御部と、 前記温度検出部によって検出された発光素子の温度に基
    づいて前記光フィルタの温度を推定し、推定された光フ
    ィルタの温度に基づいて前記光フィルタの温度特性に伴
    う前記波長のずれを補正するように指令する補正信号を
    前記制御部に出力する補正部と、 を有することを特徴とする光送信器。
  8. 【請求項8】前記請求項7に記載の光送信器を複数有
    し、これら光送信器から出力された光信号を波長多重し
    て送信することを特徴とするWDM光送信装置。
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