JP2018190874A - 半導体レーザ光源 - Google Patents

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Abstract

【課題】光出力発生直後から光周波数精度の高い小型の半導体レーザ光源を実現する。【解決手段】半導体レーザ光源は、分布帰還型レーザアレイ205を含む光源ブロック200と、光源ブロック200の出力光が入力されるエタロン・フィルタ307を含む波長ロッカー・ブロック300と、波長ロッカー・ブロック300の出力光を増幅して光ファイバ105に結合させるアンプ・ブロック400とを備える。アンプ・ブロック400は、分布帰還型レーザアレイ205の光出力開始時点から所定の条件が成立するまで光減衰器として動作し、所定の条件が成立したときに増幅器として動作する半導体アンプ403を含む。【選択図】 図1

Description

本発明は、中・長距離の光ファイバ通信で用いられる単一モードで動作する半導体レーザ光源に関するものである。
中・長距離の光通信システムでは、光ファイバ1本あたりの伝送容量を増大させるために、波長多重(WDM:Wavelength Division Multiplexing )技術を用いることが一般的である。その際、光源にはどの波長チャネルでも出力できるような波長可変特性が必要とされているため、波長可変レーザが使用される。伝送容量を増大させるためには、信号が占有する波長帯域をできるだけ密に詰め込んで、光周波数利用効率を上げることが有効である。
しかしながら、光周波数利用効率を上げるためには、光源の光周波数(波長)の精度を高める必要がある。例えば、光周波数間隔が50GHzで信号速度10Gbit/sのNRZ(Non Return to Zero)信号を光伝送するシステムの場合、光周波数間隔に対して占有光周波数帯域に余裕がある。よって、一般に市販されている光源の光周波数精度±2.5GHzがあれば十分である。ところが、光周波数利用効率を2倍にすべく、信号速度10Gbit/sで光周波数間隔を半分の25GHzとすると、光源の光周波数精度は±1GHz程度まで高精度化する必要がある。
現在、主に用いられている波長可変レーザモジュールには、発振光周波数(波長)を安定化させるために、波長ロッカーが内蔵されている。波長ロッカーは、波長基準となるエタロン・フィルタやモニタ用のフォトダイオード(PD:Photodiode)などにより構成される光学部品である。エタロン・フィルタの透過率の光周波数依存性を利用し、半導体レーザの発振光周波数(波長)を基準となるエタロン・フィルタの光周波数に合致させる制御を施すことで、半導体レーザの発振光周波数(波長)を安定化させている。
波長可変レーザとして、分布帰還型レーザアレイを用いたタイプの例が、非特許文献1に開示されている。この例では、レーザモジュールは、波長可変レーザが搭載された光源ブロックと波長ロッカー・ブロックとから構成されており、各ブロックはペルチェ素子により温度の安定化が行われている。具体的には、レーザチップの温度をサーミスタを用いてモニタし、ペルチェ素子を用いて、温度を一定に保つように制御している。
しかしながら、サーミスタによるモニタ温度とレーザチップの温度は完全には一致しておらず、若干の測定誤差が生じるため、レーザチップの温度変動を完全に零にすることは難しい。一般的なレーザモジュールでは、外気温が0℃から100℃まで100度程度変化した場合、レーザチップ温度は±0.1度程度変化する。その結果、レーザ材料の半導体の屈折率が変化し、発振周波数は±10GHz程度変化する。したがって、レーザの温度を制御するだけでは、±1GHzの精度を得ることはできない。
そこで、波長多重(WDM)通信用のレーザ光源では、波長ロッカーが用いられる。前述したように、波長ロッカーには、波長基準となるエタロン・フィルタが搭載されており、エタロン・フィルタの透過率の光周波数依存性を利用して、レーザ光源の光周波数が安定化される。エタロン・フィルタの材料には、半導体よりも屈折率の温度依存性が小さい材料が用いられる。例えば、石英ガラスを用いた場合、屈折率の温度依存性は半導体材料の1/10以下となる。よって、前述したように±0.1度程度温度が変化したとしても、屈折率変動が1/10になり、基準光周波数(波長)の変化も±1GHz以下とすることができる。
しかしながら、非特許文献1に開示された従来の波長可変レーザには、光出力を発生した直後に、光周波数の精度が十分でない時間が生じるという課題があった。この課題に関して、以下に詳しく説明する。波長ロッカーを動作させるためには、レーザ光が入力されている必要がある。レーザ光出力がない状態からレーザ光が出力された状態に遷移した直後の光周波数は精度が高くなく、その後、波長ロッカーからの信号を用いてレーザの光周波数のフィードバック制御を行うことにより、徐々に光周波数の精度が高くなる。
レーザ光の出力開始から十分な時間が経てば、光周波数の精度が高くなるので、光波長を全く切替えないようなシステムでは、従来の波長可変レーザでも十分使用可能である。しかし、光波長を切替えてネットワークの構成を変化させることができるようなシステムでは、光出力直後に光周波数の精度が十分でない時間が生じると、他の波長チャネルに影響を与えてしまうため、大きな課題となる。
石井他,「高機能波長可変光源技術」,NTT技術ジャーナル,pp.66−69,2007年11月号
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであって、光出力発生直後から光周波数精度の高い小型の半導体レーザ光源を実現することを目的とするものである。
本発明の半導体レーザ光源は、単一モードで発振する半導体レーザを含む光源ブロックと、この光源ブロックの出力光が入力されるエタロン・フィルタを含む波長ロッカー・ブロックと、この波長ロッカー・ブロックの出力光を増幅して光ファイバに結合させるアンプ・ブロックとを備え、前記アンプ・ブロックは、前記半導体レーザの光出力開始時点から所定の条件が成立するまで光減衰器として動作し、前記所定の条件が成立したときに増幅器として動作する半導体アンプを含むことを特徴とするものである。
また、本発明の半導体レーザ光源の1構成例において、前記波長ロッカー・ブロックは、前記エタロン・フィルタと、前記波長ロッカー・ブロックに入力された光の強度を検出する第1の受光器と、前記波長ロッカー・ブロックに入力され前記エタロン・フィルタを透過した光の強度を検出する第2の受光器とを含み、さらに、前記光源ブロックに設けられた第1の熱電素子と、前記第1、第2の受光器から得られる電気信号に基づいて前記半導体レーザの光周波数が所望の値になるように前記第1の熱電素子を通じて前記光源ブロックの温度を制御する第1の温度制御部と、前記半導体レーザの光出力開始時に前記半導体アンプを光減衰器として動作させ、前記半導体レーザの光周波数が安定したことを示す前記電気信号が得られたときに前記所定の条件が成立したと判定して、前記半導体アンプを増幅器として動作させる半導体アンプ制御部とを備えることを特徴とするものである。
また、本発明の半導体レーザ光源の1構成例において、前記波長ロッカー・ブロックは、前記エタロン・フィルタと、前記波長ロッカー・ブロックに入力された光の強度を検出する第1の受光器と、前記波長ロッカー・ブロックに入力され前記エタロン・フィルタを透過した光の強度を検出する第2の受光器とを含み、さらに、前記光源ブロックに設けられた第1の熱電素子と、前記第1、第2の受光器から得られる電気信号に基づいて前記半導体レーザの光周波数が所望の値になるように前記第1の熱電素子を通じて前記光源ブロックの温度を制御する第1の温度制御部と、前記半導体レーザの光出力開始時点から規定時間が経過するまで前記半導体アンプを光減衰器として動作させ、前記規定時間が経過したときに前記所定の条件が成立したと判定して、前記半導体アンプを増幅器として動作させる半導体アンプ制御部とを備えることを特徴とするものである。
また、本発明の半導体レーザ光源の1構成例は、さらに、前記波長ロッカー・ブロックに設けられた第2の熱電素子と、前記アンプ・ブロックに設けられた第3の熱電素子と、前記波長ロッカー・ブロックに設けられた第1の温度センサと、前記アンプ・ブロックに設けられた第2の温度センサと、前記第1の温度センサによって測定された温度が所望の波長ロッカー温度設定値と一致するように前記第2の熱電素子を通じて前記波長ロッカー・ブロックの温度を制御する第2の温度制御部と、前記第2の温度センサによって測定された温度が所望のアンプ温度設定値と一致するように前記第3の熱電素子を通じて前記アンプ・ブロックの温度を制御する第3の温度制御部とを備えることを特徴とするものである。
また、本発明の半導体レーザ光源の1構成例において、前記半導体レーザは、回折格子による波長選択機能を備えた分布帰還型レーザ、もしくは分布反射型レーザである。
また、本発明の半導体レーザ光源の1構成例において、前記光源ブロックは、分布帰還型レーザアレイと、この分布帰還型レーザアレイのN個の光出力を合波するN対1光合波器と、このN対1光合波器から出力されたレーザ光を増幅する半導体アンプとを含み、これら分布帰還型レーザアレイとN対1光合波器と半導体アンプとにより、単一モードで発振する半導体レーザを構成することを特徴とするものである。
また、本発明の半導体レーザ光源の1構成例において、前記光源ブロックは、分布反射型レーザアレイと、この分布反射型レーザアレイのN個の光出力を合波するN対1光合波器と、このN対1光合波器から出力されたレーザ光を増幅する半導体アンプとを含み、これら分布反射型レーザアレイとN対1光合波器と半導体アンプとにより、単一モードで発振する半導体レーザを構成することを特徴とするものである。
本発明によれば、波長ロッカー・ブロックの出力光を増幅して光ファイバに結合させるアンプ・ブロックを設け、アンプ・ブロックに、半導体レーザの光出力開始時点から所定の条件が成立するまで光減衰器として動作し、所定の条件が成立したときに増幅器として動作する半導体アンプを設けることにより、光源ブロックから光出力が生じているときでも、アンプ・ブロック内の半導体アンプを光減衰器として作用させることにより、光ファイバへの光出力をオフにすることができる。この状態では、波長ロッカー・ブロックに光源ブロックの光が入力されているので、光周波数の安定化が可能である。光周波数が十分安定になってから、アンプ・ブロックの半導体アンプを本来の増幅器として動作させるようにすれば、光周波数精度の高い光を出力することができる。その結果、本発明では、光出力発生直後から光周波数精度の高い小型の半導体レーザ光源を実現することができる。
図1は、本発明の実施例に係る半導体レーザ光源の概略構成を示すブロック図である。 図2は、従来の半導体レーザ光源の概略構成を示すブロック図である。 図3は、本発明の実施例におけるモニタ出力電流比の光周波数依存性を示す図である。 図4は、従来の半導体レーザ光源の光出力と光周波数の時間変化を示す図である。 図5は、本発明の実施例における半導体レーザ光源の光出力と光周波数の時間変化を示す図である。
以下に、図面を参照して本発明の実施例について説明する。図1は本発明の実施例に係る半導体レーザ光源の概略構成を示すブロック図である。図1中では、レーザ光の軌跡を点線で示している。本実施例に係る半導体レーザ光源は、パッケージ101の中に、光源ブロック200と、波長ロッカー・ブロック300と、アンプ・ブロック400の3つの機能ブロックが配置されている。なお、それぞれの機能ブロックは、ペルチェ素子201,301,401の上に実装されており、各々、独立に温度を調整することができるようになっている。
光源ブロック200においては、CuWなどからなる金属キャリア上に、波長可変機能を有する半導体レーザチップ203と、半導体レーザチップ203からの出射光を平行ビームに変換するためのレンズ204と、半導体レーザチップ203の温度をモニタするためのサーミスタ202とが実装されている。
波長ロッカー・ブロック300には、半導体レーザチップ203への戻り光を遮断するための光アイソレータ308が設けられ、さらにキャリア上に、レーザ光の一部を反射させるための部分反射ミラー303と、光を波長モニタ用と強度モニタ用とに分岐するための部分反射ミラー304と、エタロン・フィルタ307と、強度モニタ用フォトダイオード305と、波長モニタ用フォトダイオード306と、温度モニタ用サーミスタ302とが実装されている。
波長ロッカー・ブロック300を透過した光は、アンプ・ブロック400上のレンズ404により半導体アンプ403に結合される。半導体アンプ403の出力光は、レンズ405により平行ビームに変換される。
アンプ・ブロック400を通過した光は、透明窓102を透過した後、レンズ103によって集光され、光ファイバ105に光学的に結合される。光ファイバ105の端部はファイバ・フェルール104によって固定されている。半導体レーザの信頼性向上のため、パッケージ101は気密封止されている。
なお、半導体レーザチップ203、フォトダイオード(受光器)305,306、ペルチェ素子(熱電素子)201,301,401、サーミスタ(温度センサ)202,302,402などの部品は、全てパッケージ101に備わる端子に電気的に配線、接続されており、外部の温度制御部500〜502とレーザドライバ503と半導体アンプ制御部504とによって半導体レーザ光源を動作させることができるようになっている。
本実施例では、半導体レーザとして、分布帰還型(DFB:Distributed FeedBack)レーザアレイを用いている。半導体レーザチップ203内には、互いに発振波長が異なるN個の分布帰還型レーザを含む分布帰還型レーザアレイ205と、この分布帰還型レーザアレイ205のN個の光出力を合波するN対1光合波器206と、N対1光合波器206から出力されたレーザ光を増幅する半導体アンプ207とが集積化されている。
光源ブロック200は、外部のレーザドライバ503によって半導体レーザチップ203内の、分布帰還型レーザアレイ205のうちどれか一つの分布帰還型レーザを選択的に発振させ、さらに外部の温度制御部500によってペルチェ素子201を制御して分布帰還型レーザアレイ205の温度を変化させることにより、発振波長を広い範囲で変化させることができるようになっている。
なお、本実施例では、分布帰還型レーザアレイ205を使用しているが、波長を選択するための回折格子が半導体利得領域とは別の部分に設けられた分布反射型(DBR:Distributed Bragg Reflector)レーザアレイを用いてもよい。
また、分布帰還型レーザアレイ205の代わりに、回折格子による波長選択機能を備えた単一の分布帰還型レーザ、もしくは単一の分布反射型レーザを用いてもよい。
比較のため、従来の半導体レーザ光源の構成を図2に示す。従来の半導体レーザ光源は、光源ブロック200と波長ロッカー・ブロック300のみで構成されていることが分かる。
以下に、本実施例の実際の動作例について、図1を用いて説明する。半導体レーザチップ203から出力された光は、レンズ204によって平行ビームに変換され、波長ロッカー・ブロック300へと進む。波長ロッカー・ブロック300内に導入されたレーザ光の一部は、部分反射ミラー303,304により、強度モニタ用フォトダイオード305と波長モニタ用フォトダイオード306とに導かれる。強度モニタ用フォトダイオード305と波長モニタ用フォトダイオード306の各々は、入射した光の強度を電流値に変換する。
部分反射ミラー304から波長モニタ用フォトダイオード306への光路には、エタロン・フィルタ307が挿入されている。エタロン・フィルタ307の透過率は、エタロン・フィルタ307に入射する光の波長(光周波数)の変化に応じて変化するため、この光の波長の変化に応じて波長モニタ用フォトダイオード306に入射する光の強度も変化する。したがって、波長モニタ用フォトダイオード306から出力される電流の値も、エタロン・フィルタ307に入射する光の波長(光周波数)に応じて変化することになる。
図3に、実際に光周波数を変化させた場合の、波長モニタ用フォトダイオード306の出力電流PD1を強度モニタ用フォトダイオード305の出力電流PD2で割った値PD1/PD2の特性を示す。この特性は、強度モニタ用フォトダイオード305の出力電流PD2で規格化しているため、エタロン・フィルタ307の特性と等価なものとなっている。本実施例では、外部の温度制御部501によってペルチェ素子301を制御して波長ロッカー・ブロック300の温度を適当な値に調整することにより、エタロン・フィルタ307に入射する光の周波数が193100GHzのときにエタロン・フィルタ307の透過特性の傾きが負の最大値となるようにしている。このときのモニタ電流の比PD1/PD2の値は、1.26である。
そこで、外部の温度制御部500は、モニタ電流の比PD1/PD2を1.26に保つように、ペルチェ素子201を制御して分布帰還型レーザアレイ205の温度を調節することにより、分布帰還型レーザアレイ205の発振光周波数を制御する。こうして、波長ロッカー・ブロック300から出力される光の周波数を正確に193100GHzに保つことができる。
なお、エタロン・フィルタ307の透過特性は周期的に変化し、その周期は、エタロン・フィルタ307の2枚のミラーの光学的距離に依存する。本実施例では、図3から明らかなように、エタロン・フィルタ307の透過特性の周期が50GHzとなるように設計・製作されたものを使用した。よって、50GHz間隔で並ぶ光周波数にレーザ波長を安定化させることができる。また、エタロン・フィルタ307の透過光周波数は、温度によって変化させることができるので、ペルチェ素子301を用いて波長ロッカー・ブロック300の温度を制御すれば、任意の光波長に安定化することも可能である。
以上の波長ロッカーの動作は、従来の半導体レーザ光源から行われている周知の動作である。
次に、本実施例の特徴的構成について説明する。本実施例は、波長ロッカー・ブロック300の後段にアンプ・ブロック400を設け、このアンプ・ブロック400に搭載した半導体アンプ403(SOA:Semiconductor Optical Amplifier)により、光の増幅と吸収の制御を可能としている点が、従来との相違点である。このアンプ・ブロック400による効果を以下に説明する。
図4は、従来の半導体レーザ光源における光出力と発振光周波数の時間推移を示す図である。この例では、時刻0で、ある任意の光周波数になるように、半導体レーザ光源への制御を開始している。具体的には、ある任意の光周波数にするためのチップ温度やレーザ電流などの制御パラメータが、予め半導体記憶装置に記録されている。時刻0において温度制御部は、サーミスタ202によって測定された温度が半導体記憶装置に記録されているチップ温度の初期設定値と一致するようにペルチェ素子201を用いて光源ブロック200の温度を制御すると同時に、サーミスタ302によって測定された温度が半導体記憶装置に記録されている波長ロッカー温度設定値と一致するようにペルチェ素子301を用いて波長ロッカー・ブロック300の温度を制御する。
サーミスタ202によって測定されるレーザの温度が所望の温度に近づいたときに、レーザドライバは、半導体記憶装置に記録されている値のレーザ電流を分布帰還型レーザアレイ205に供給し、光出力を発生させる。
図4の例では、時刻0から4秒が経過した時点で光出力が発生している。このとき、レーザの温度は所望の温度(上記の初期設定値)と若干異なっているため、半導体レーザ光源から出力される光の周波数は所望の光周波数から数GHz程度のずれがある。分布帰還型レーザアレイ205からの光出力が発生した後、波長ロッカー・ブロック300からの電気信号(PD1,PD2)に基づいて、温度制御部は、光周波数が所望の値になるように光源ブロック200の温度を制御する。図4の例では、時刻0から6秒が経過したあたりで、半導体レーザ光源から出力される光の周波数が所望の値ftに対して±1GHz以内のずれに収まることが分かる。
図5は、本実施例の半導体レーザ光源における光出力と発振光周波数の時間推移を示す図である。図4の場合と同様に、時刻0で、ある任意の光周波数になるように、半導体レーザ光源への制御を開始している。具体的には、ある任意の光周波数にするためのチップ温度(光源ブロック温度)の初期設定値、波長ロッカー温度設定値、アンプ温度設定値、レーザ電流設定値、モニタ電流設定値、および増幅器動作電流設定値などの制御パラメータが、図示しない半導体記憶装置に予め記録されている。
時刻0において温度制御部500は、サーミスタ202によって測定された温度が半導体記憶装置に記録されているチップ温度の初期設定値と一致するようにペルチェ素子201を用いて光源ブロック200の温度を制御する。また、時刻0において温度制御部501は、サーミスタ302によって測定された温度が半導体記憶装置に記録されている波長ロッカー温度設定値と一致するようにペルチェ素子301を用いて波長ロッカー・ブロック300の温度を制御し、温度制御部502は、サーミスタ402によって測定された温度が半導体記憶装置に記録されているアンプ温度設定値と一致するようにペルチェ素子401を用いてアンプ・ブロック400の温度を制御する。
また、本実施例では、このような温度制御と同時に、光源ブロック200を動作させてレーザ光出力を発生させている。具体的には、時刻0においてレーザドライバ503は、所望の光周波数に対応する分布帰還型レーザに対して、半導体記憶装置に記録されている設定値のレーザ電流を供給し、光源ブロック200から光出力を発生させる。よって、すぐに波長ロッカーを用いた光周波数安定化の制御を行うことができる。すなわち、温度制御部500は、波長ロッカー・ブロック300から得られるモニタ電流の比PD1/PD2が半導体記憶装置に記録されているモニタ電流設定値(上記の例では1.26)と一致するようにペルチェ素子201を用いて光源ブロック200の温度を制御する。
半導体アンプ制御部504は、半導体アンプ403に供給する電流を調節することにより、半導体アンプ403の利得を制御することが可能である。具体的には、アンプ・ブロック400内の半導体アンプ403に電流を流すと、光が増幅されて出力されるが、半導体アンプ403のp側電極とn側電極を短絡すると、半導体アンプ403で光が吸収されるため、光の減衰器として作用し、光が出力されない。
そこで、半導体アンプ制御部504は、時刻0(半導体レーザの光出力開始時点)から所定の条件が成立するまでは、半導体アンプ403のp側電極とn側電極とを短絡することにより、半導体アンプ403を光減衰器として動作させる。したがって、アンプ・ブロック400から光ファイバ105への光出力はほぼ零である。
続いて、半導体アンプ制御部504は、モニタ電流の比PD1/PD2が所望の範囲内(上記の例では1.26を中心とする一定の範囲内)になったときに分布帰還型レーザアレイ205の光周波数が安定したと判断して所定の条件が成立したと判定し、半導体記憶装置に記録されている増幅器動作電流設定値の電流を半導体アンプ403に供給することにより、半導体アンプ403を増幅器として動作させる。これにより、アンプ・ブロック400から光ファイバ105へ光が出力される。こうして、アンプ・ブロック400の動作を減衰動作から増幅動作に切り替えることにより、アンプ・ブロック400の光出力発生直後から光周波数(光波長)精度を高くすることが可能である。
図5の例では、時刻0から4秒が経過した時点で半導体レーザ光源から光出力が発生し、この発生直後に既に光周波数が所望の値ftに対して±1GHz以内のずれに収まっていることが分かる。
このように、本実施例の半導体レーザ光源では、アンプ・ブロック400の増幅/減衰切替を利用して、光周波数が安定な状態のときのみ光を出力するように制御することが可能であり、小型で光周波数精度の高い波長可変光源を得ることができる。
なお、半導体アンプ制御部504は、時刻0から規定時間tが経過した時点で、所定の条件が成立したと判定するようにしてもよい。規定時間tとしては、分布帰還型レーザアレイ205から出力される光の周波数が十分安定すると想定される時間を予め設定しておけばよい。
本発明は、一般的に光通信システムに利用することができる。特に、光通信システムの送受信器に利用できる。
101…パッケージ、102…透明窓、103,204,404,405…レンズ、104…ファイバ・フェルール、105…光ファイバ、200…光源ブロック、201,301,401…ペルチェ素子、202,302,402…サーミスタ、203…半導体レーザチップ、205…分布帰還型レーザアレイ、206…N対1光合波器、207…半導体アンプ、300…波長ロッカー・ブロック、303,304…部分反射ミラー、305…強度モニタ用フォトダイオード、306…波長モニタ用フォトダイオード、307…エタロン・フィルタ、308…光アイソレータ、400…アンプ・ブロック、403…半導体アンプ、500〜502…温度制御部、503…レーザドライバ、504…半導体アンプ制御部。

Claims (7)

  1. 単一モードで発振する半導体レーザを含む光源ブロックと、
    この光源ブロックの出力光が入力されるエタロン・フィルタを含む波長ロッカー・ブロックと、
    この波長ロッカー・ブロックの出力光を増幅して光ファイバに結合させるアンプ・ブロックとを備え、
    前記アンプ・ブロックは、前記半導体レーザの光出力開始時点から所定の条件が成立するまで光減衰器として動作し、前記所定の条件が成立したときに増幅器として動作する半導体アンプを含むことを特徴とする半導体レーザ光源。
  2. 請求項1記載の半導体レーザ光源において、
    前記波長ロッカー・ブロックは、前記エタロン・フィルタと、前記波長ロッカー・ブロックに入力された光の強度を検出する第1の受光器と、前記波長ロッカー・ブロックに入力され前記エタロン・フィルタを透過した光の強度を検出する第2の受光器とを含み、
    さらに、前記光源ブロックに設けられた第1の熱電素子と、
    前記第1、第2の受光器から得られる電気信号に基づいて前記半導体レーザの光周波数が所望の値になるように前記第1の熱電素子を通じて前記光源ブロックの温度を制御する第1の温度制御部と、
    前記半導体レーザの光出力開始時に前記半導体アンプを光減衰器として動作させ、前記半導体レーザの光周波数が安定したことを示す前記電気信号が得られたときに前記所定の条件が成立したと判定して、前記半導体アンプを増幅器として動作させる半導体アンプ制御部とを備えることを特徴とする半導体レーザ光源。
  3. 請求項1記載の半導体レーザ光源において、
    前記波長ロッカー・ブロックは、前記エタロン・フィルタと、前記波長ロッカー・ブロックに入力された光の強度を検出する第1の受光器と、前記波長ロッカー・ブロックに入力され前記エタロン・フィルタを透過した光の強度を検出する第2の受光器とを含み、
    さらに、前記光源ブロックに設けられた第1の熱電素子と、
    前記第1、第2の受光器から得られる電気信号に基づいて前記半導体レーザの光周波数が所望の値になるように前記第1の熱電素子を通じて前記光源ブロックの温度を制御する第1の温度制御部と、
    前記半導体レーザの光出力開始時点から規定時間が経過するまで前記半導体アンプを光減衰器として動作させ、前記規定時間が経過したときに前記所定の条件が成立したと判定して、前記半導体アンプを増幅器として動作させる半導体アンプ制御部とを備えることを特徴とする半導体レーザ光源。
  4. 請求項2または3記載の半導体レーザ光源において、
    さらに、前記波長ロッカー・ブロックに設けられた第2の熱電素子と、
    前記アンプ・ブロックに設けられた第3の熱電素子と、
    前記波長ロッカー・ブロックに設けられた第1の温度センサと、
    前記アンプ・ブロックに設けられた第2の温度センサと、
    前記第1の温度センサによって測定された温度が所望の波長ロッカー温度設定値と一致するように前記第2の熱電素子を通じて前記波長ロッカー・ブロックの温度を制御する第2の温度制御部と、
    前記第2の温度センサによって測定された温度が所望のアンプ温度設定値と一致するように前記第3の熱電素子を通じて前記アンプ・ブロックの温度を制御する第3の温度制御部とを備えることを特徴とする半導体レーザ光源。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の半導体レーザ光源において、
    前記半導体レーザは、回折格子による波長選択機能を備えた分布帰還型レーザ、もしくは分布反射型レーザであることを特徴とする半導体レーザ光源。
  6. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の半導体レーザ光源において、
    前記光源ブロックは、
    分布帰還型レーザアレイと、
    この分布帰還型レーザアレイのN個の光出力を合波するN対1光合波器と、
    このN対1光合波器から出力されたレーザ光を増幅する半導体アンプとを含み、
    これら分布帰還型レーザアレイとN対1光合波器と半導体アンプとにより、単一モードで発振する半導体レーザを構成することを特徴とする半導体レーザ光源。
  7. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の半導体レーザ光源において、
    前記光源ブロックは、
    分布反射型レーザアレイと、
    この分布反射型レーザアレイのN個の光出力を合波するN対1光合波器と、
    このN対1光合波器から出力されたレーザ光を増幅する半導体アンプとを含み、
    これら分布反射型レーザアレイとN対1光合波器と半導体アンプとにより、単一モードで発振する半導体レーザを構成することを特徴とする半導体レーザ光源。
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