JP2003151420A - 保護開閉器 - Google Patents

保護開閉器

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JP2003151420A
JP2003151420A JP2001347695A JP2001347695A JP2003151420A JP 2003151420 A JP2003151420 A JP 2003151420A JP 2001347695 A JP2001347695 A JP 2001347695A JP 2001347695 A JP2001347695 A JP 2001347695A JP 2003151420 A JP2003151420 A JP 2003151420A
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Koji Asakawa
浅川  浩司
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Abstract

(57)【要約】 【課題】引外し装置の操作力を本体ケースに滑動可能に
案内支持させた釈放カムを介して開閉機構の係止部材に
作用させる保護開閉器において、釈放カムの案内面の摩
擦力を軽減して引外し特性を安定させる。 【解決手段】釈放カム29の外部引外し装置33と反対
側下端部の下部ガイド37を本体ケース1の溝38に滑
動可能に案内させ、釈放カム29の左右中心を挟んで下
部ガイド37と反対側上部の上部ガイド39を本体ケー
ス1の溝40に隙間wを介して案内させ、釈放カム29
の下部ガイド37と同側上部の突部29eを本体ケース
1と一体のストッパ41に突き当てるようにして、釈放
カム29を過電流引外し装置の動作方向に沿う直線運動
及びその板面内での回転運動の複合運動により開閉機構
の係止部材26に伝えるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、低圧屋内電路や
機器の過電流保護を目的する遮断器ないしは開閉器とし
て用いられる保護開閉器に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の保護開閉器は、過電流を検出す
ると開閉機構の係止部材に作用し、その鎖錠を外して遮
断動作(トリップ)を起こさせる過電流引外し装置を内
蔵している。過電流引外し装置は通常、過負荷電流に対
しては電流値に応じた遅延時間の経過後にトリップさせ
る時延引外しを行ない、短絡電流のような大電流に対し
ては直ちにトリップさせる瞬時引外しを行う。また、こ
の保護開閉器の附属スイッチとして警報スイッチがあ
り、これは大きな事故電流により保護開閉器が瞬時に引
き外された場合、電気的信号により外部に警報するもの
である。
【0003】更に、上記の保護開閉器の引外し手段に
は、電圧引外し装置や不足電圧引外し装置がある。電圧
引外し装置は遠方から保護開閉器を制御するもので、所
定の電圧が印加されると保護開閉器をトリップさせる。
一方、不足電圧引外し装置は回路電圧を常時監視し、こ
の回路電圧が規定値以下になると保護開閉器をトリップ
させるものである。これらの警報スイッチや外部引外し
装置は通常、保護開閉器の本体ケース側面に装着され
る。
【0004】図6は、過電流引外し装置として、瞬時引
外し特性を有する電磁式の過電流引外し機構(「瞬時引
外し機構」と呼ぶものとする。)と時延引外し特性を有
する熱動式の過電流引外し機構(「時延引外し機構」と
呼ぶものとする。)とを有する3極保護開閉器を示す縦
断面図である。図6において、絶縁物からなる箱形の本
体ケース1に収容された各相電路は互いに対向する一対
の固定接触子2及び3と、それらを橋絡する可動接触子
4とからなり、可動接触子4はケース底部1aとの間に
挿入された圧縮コイルばねからなる接触スプリング5に
より固定接触子2,3に押圧され、電路を閉路してい
る。可動接触子4は絶縁物からなる3相一体の可動接触
子ホルダ6に保持され、また可動接触子ホルダ6は本体
ケース1により、ケース底部に対して垂直方向(図6の
上下方向)に移動自在に案内されている。
【0005】固定接触子2には電源側端子7が一体形成
され、固定接触子3は時延引外し機構8のバイメタル8
aの下端に接続され、バイメタル8aの上端はヒータ8
bの一端に接続されている。ヒータ8bは図示しない絶
縁材を介してバイメタル8aに巻き付けられ、その他端
は瞬時引外し機構9の電磁コイル9aの一端に接続され
ている。また、電磁コイル9aの他端は負荷側端子10
に接続されている。瞬時引外し機構9は、コ字状のヨー
ク9bの内側に、円筒状のボビン9cに巻かれた電磁コ
イル9aがケース底部1aに垂直に配置され、ボビン9
cに円筒状のプランジャ9dがスライド自在に挿入され
ている。プランジャ9dの頭部には、板体からなる操作
部材9eが結合され、復帰スプリング9fにより図6の
上向きに付勢されたプランジャ9dは、操作部材9eが
ヨーク9bの上端に突き当たって停止している。
【0006】開閉機構11は、開閉軸12を中心に回動
する左右一対の開閉レバー13を有し、その先端は図示
閉路状態において、中央極の瞬時引外し機構9の両側で
可動接触子ホルダ6の上方に待機している。開閉機構1
1は本体ケース1から突出する蝶形の操作ハンドル14
により操作され、捩りばねからなる図示しない遮断スプ
リングに蓄勢した状態で鎖錠されている。
【0007】図7は図6のVII−VII線に沿って見た開閉
機構11のリセット状態の正面図、図8は図7の開閉機
構のトリップ状態の正面図である。開閉機構11は、前
後に側板を有するフレーム15に機構部品が支持されて
ユニット化されている(図7及び図8では手前側の側板
は除かれている。)。フレーム15には、操作ハンドル
14がハンドル軸16を介して回動可能に支持され、ま
たこのハンドル軸16にはラッチ17が回動自在に支持
されている。一方、操作ハンドル14には上リンク18
の上端が軸19を介して連結され、上リンク18の下端
には下リンク20の上端がコ字形ピン21の一端21a
を介して連結されている。コ字形ピン21は他端21b
がラッチ17に架けられ、上リンク18及び下リンク2
0をラッチ17に対して拘束している。上リンク18と
下リンク20とは、トグルリンクを構成する。
【0008】下リンク20の下端には伝動ピン22が結
合され、この伝動ピン22の両端はフレーム側板にあけ
られた長穴23に滑動自在に挿入されている。そして、
伝動ピン16とクロスするように、開閉レバー13にも
う一方の伝動ピン24が結合されている。ここで、一対
の開閉レバー13は、両端が開閉軸12に間隔を介して
結合され、伝動ピン24は左右の開閉レバー13,13
間に渡るように結合されている。開閉軸12は本体ケー
ス1に回動自在に支持され、両端に一対の遮断スプリン
グ25がそれぞれ嵌め込まれるとともに、遮断スプリン
グ25の一端は伝動ピン24に係合され、他端はフレー
ム15に係合されている。遮断スプリング6は図7のO
N状態において捩られた蓄勢状態にあり、開閉レバー1
3を図6の時計方向に回動させようとして、伝動ピン2
4から伝動ピン22に対して、図7に示すように押上げ
力Pを作用させている。
【0009】上記押上げ力Pにより下リンク20の伝動
ピン22は長穴23に沿って上方に移動しようとし、そ
の結果として下リンク20は全体として図6の反時計方
向に回動しようとするが、上端がコ字形ピン21で拘束
されているため動けず、図示姿勢を保っている。また、
ラッチ17には下リンク20から、コ字形ピン21を介
して引張力Qが作用する。そのため、ラッチ17はハン
ドル軸16を支点に図6の時計方向に回動しようとする
が、係止部材としてのラッチ受け26に係止されて図示
姿勢を保っている。ラッチ受け26は、上下に延びる板
体の略中間に左右一対の腕26aが折り曲げ形成され、
かつこの腕26aの近傍で板体部分に方形の窓穴があけ
られた形状で、腕26aを貫通する軸27を介してフレ
ーム15に回動自在に支持され、窓穴下縁の係合部26
bがラッチ17のL曲げ部17aと係合し、ラッチ17
の回動を係止している。ラッチ受け26はラッチ17か
ら反力を受け、図7の時計方向に回動しようとするが、
左右に突出する舌片26cがフレーム15の切欠端縁に
当接して回動を阻止され、図示直立姿勢に保たれてい
る。なお、ラッチ受け26の下端部とフレーム15との
間には、圧縮コイルばねからなる復帰スプリング28が
挿入され、ラッチ受け26は図7の時計方向に付勢され
ている。
【0010】図6の閉路状態において、電流は電源側端
子7から、固定接触子2、可動接触子4、固定接触子
3、バイメタル8a、ヒータ8b及び電磁コイル9aを
経て負荷側端子10に流れる。いま、保護開閉器を通流
する電流が、例えば定格の2〜3倍の過負荷状態になる
と、ヒータ8bの発熱により加熱されたバイメタル8a
の湾曲により、電流値に応じた遅延時間の経過後に、図
示しない伝達機構を介してラッチ受け26の操作端部が
図7に示す引外し操作力Rを受け、反時計方向に回動す
る。これにより、開閉機構11は鎖錠が外され、ラッチ
17は時計方向に回動する。その結果、トグルリンク1
8,20はく字状に崩れ、開閉レバー13は遮断スプリ
ング25の蓄勢力により図6の時計方向に回転駆動され
る。この開閉レバー13は可動接触子ホルダ6を介して
可動接触子4を押し下げ、これを固定接触子2,3から
開離させて電流を遮断する(時延トリップ動作)。
【0011】図8はこのトリップ状態の開閉機構11を
示している。トリップ状態の開閉機構11を再び図7の
状態にリセットするには、操作ハンドル14を図8の時
計方向に回動操作する。すると、トグルリンク18,2
0が引っ張られて伸びるため、コ字形ピン21が右に押
される。これにより、ラッチ17がハンドル軸16を支
点に反時計方向に持ち上げられ、ラッチ17のL曲げ部
17aが復帰スプリング28により直立状態に戻された
ラッチ受け26の係合部26bに係合してリセットが完
了する。
【0012】一方、例えば定格の12〜13倍以上の大
電流(インスタント電流と呼ぶものとする。)が流れた
ときには、瞬時引外し機構9が動作して瞬時にトリップ
する。すなわち、上記した大電流が電磁コイル9aを流
れると、プランジャ9dが復帰スプリング9fに抗して
瞬時に吸引され、このプランジャ9dは操作部材9eに
より、釈放カム29(図6)を介して、ラッチ受け26
によるラッチ17の係止を外す。これにより、保護開閉
器はトリップする(瞬時トリップ動作)。ここで、釈放
カム29は絶縁物の板材からなり、図6において開閉機
構11のフレーム側板に沿い、かつ各相の瞬時引外し機
構9に跨り、本体ケース1の溝に案内されて、本体ケー
ス1の底部1aに対して垂直に運動するように設けられ
ている。
【0013】図9は、従来の釈放カム29を示す透視的
に示す正面図である。図9において、釈放カム29は、
板面から立ち上げ形成された左右2本の突条35が本体
ケース1の溝36に滑動可能に挿入されることにより昇
降自在に案内されている。そして、釈放カム29の上端
面には、各極瞬時引外し機構9の操作部材9eの先端と
対向するプランジャ作用部29aが3箇所に形成されて
いる。また、釈放カム29には、ラッチ受け26が嵌入
する窓穴30があけられ、その周縁の一部にラッチ受け
26を押す傾斜面からなる係止部材(ラッチ受け)操作
部29bが形成されている。一方、本体ケース1の図9
の右側面には、電圧引外し装置又は不足電圧引外し装置
からなる外部引外し装置33が装着され、その動作を出
力する作動部材33aは釈放カム29の右肩部の引外し
作動部29cに近接して対向している。
【0014】また、本体ケース1の図9の左側面には、
保護開閉器の瞬時トリップ動作を電気的信号として外部
に伝える警報スイッチ34が装着され、そのアクチュエ
ータ34aは、コ字状の切欠31の上縁部に形成された
スイッチ操作部29dと対向している。アクチュエータ
34aは軸34bにより回動可能に支持されたレバーと
して構成され、図示しない捩りばねにより図9の反時計
方向に付勢されている。
【0015】図9の実線の釈放カム29はリセット状態
にあり、破線はトリップ状態の釈放カム29を示してい
る。釈放カム29は圧縮コイルばねからなるバックスプ
リング32により、ケース底部1aから離反する方向に
付勢され、リセット状態では開閉機構11のフレーム1
5(図7)に折り曲げ形成された図示しないストッパに
突き当たって、実線位置に保持されている。そして、瞬
時引外し機構9の操作部材9eは、釈放カム29のプラ
ンジャ作用部29aに近接して対向している。
【0016】図6の保護開閉器において、短絡電流のよ
うな大電流が流れると、瞬時引外し機構9は瞬時にプラ
ンジャ9dを本体ケース1の底部1aに対して垂直下向
きに吸引する。その結果、図9に破線で示すように、操
作部材9eはプランジャ作用部29aを介して釈放カム
29をストロークSだけ押し下げる。そこで、下降した
釈放カム29は、斜面からなるラッチ受け操作部29b
でラッチ受け26を図9の右に回動させる。これによ
り、開閉機構11の鎖錠が外れ、保護開閉器はトリップ
する。同時に、釈放カム29はスイッチ操作部29dを
介して警報スイッチ34のアクチュエータ34aを回動
させる。これにより、警報接点が切り換わりトリップ信
号が送出される。
【0017】また、図9において、電圧引外し装置に引
外し指令が入力され、あるいは不足電圧引外し装置が回
路電圧の低下を検出し、外部引外し装置33が作動する
と、作動部材33aがプランジャ9dと同方向、つまり
図9の垂直下向きに移動し、引外し作動部29cを介し
て釈放カム29を押し下げる。これによってもラッチ受
け26が動かされ、保護開閉器はトリップする。ここ
で、実線で示した釈放カム29のリセット状態におい
て、釈放カム29のスイッチ操作部29dと警報スイッ
チ34のアクチュエータ34aとの間には隙間Gが設け
られ、かつ外部引外し装置33の動作時の下降ストロー
クsは隙間Gよりも小さく設定されている(s<G<
S)。そのため、外部引外し装置33の動作時には、下
降した釈放カム29のスイッチ操作部29dはアクチュ
エータ34aに届かず、従って警報スイッチ34は動作
しない。これにより、外部引外し装置33によるトリッ
プ動作と瞬時引外し機構9の動作による瞬時トリップ動
作とは区別され、瞬時トリップ動作の場合のみ警報スイ
ッチ34が動作するようになっている。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】このような保護開閉器
において、釈放カム29は本体ケース1の横幅いっぱい
に広がり、突条35を介して本体ケース1に、その底部
1aに垂直に運動するように案内されている。ところ
が、このような釈放カム29に瞬時引外し機構9や外部
引外し装置33から操作力を加える場合、特に左右極の
プランジャ9dや外部引外し装置33の作動部材33a
の操作力の作用点は、釈放カム29の左右中心から横方
向に大きくずれているため、釈放カム29に回転モーメ
ントが働き、突条35と溝36との間の摩擦力が大きく
なり、引外し動作特性が不安定になるとともに、突条3
5や溝36に磨耗が生じやすいという問題があった。摩
擦力による運動伝達ロスを軽減するには、釈放カム29
を直線運動ではなく回転運動させることが有効である
が、各相の瞬時引外し機構9は通常横並びに配設される
ため、それらのプランジャ9dの直線的な吸引動作を回
転運動を介して開閉機構11の係止部材26に伝えるこ
とは困難であった。
【0019】そこで、この発明の課題は、本体ケースに
移動自在に案内された板状の釈放カムを有する保護開閉
器において、過電流引外し装置や外部引外し装置の操作
力を釈放カムを介して開閉機構の係止部材に円滑に伝
え、引外し特性の安定を図ることにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、この発明は、絶縁物からなる箱形の本体ケース内に
各相別に横並びに配設され、過電流を検出すると前記本
体ケースの底部に対して垂直にプランジャを吸引する電
磁式の過電流引外し機構と、前記プランジャの吸引方向
と同方向に動作する操作部材を有し、前記本体ケースの
一方の側面に装着される外部引外し装置と、各相の前記
過電流引外し機構に跨り、かつ前記本体ケースの底部に
移動可能に案内された板状の釈放カムとを備え、この釈
放カムは前記過電流引外し機構又は外部引外し装置の動
作時に、前記プランジャ又は操作部材の動作を開閉機構
の係止部材に伝え、前記開閉機構の鎖錠を解いてトリッ
プを生じさせる保護開閉器において、前記釈放カムを前
記プランジャの吸引方向に沿う直線運動及びその板面内
での回転運動の両方の運動が可能なように前記本体ケー
スに案内させ、前記プランジャ又は操作部材の動作を前
記直線運動及び回転運動の複合運動により前記係止部材
に伝えるようにするものである(請求項1)。
【0021】この発明によれば、釈放カムは直線運動と
回転運動の両方が可能なので、過電流引外し装置あるい
は外部引外し装置からの操作力の作用点に応じて柔軟に
運動し、摩擦力を逃がすことができる。
【0022】請求項1の保護開閉器は、前記釈放カムの
前記外部引外し装置と反対側の下端部に、下部ガイドを
板面から立ち上げ形成し、この下部ガイドを本体ケース
にその底部に垂直に形成した溝に滑動可能に案内させ、
また前記釈放カムの左右中心を挟んで前記下部ガイドと
反対側の上部に、上部ガイドを板面から立ち上げ形成
し、この上部ガイドを前記本体ケースにその底部に垂直
に形成した溝に隙間を介して案内させ、更に前記釈放カ
ムの前記下部ガイドと同側の上部に、上方に向う突部を
形成するとともに、この突部を前記釈放カムと前記本体
ケースの底部との間に挿入した圧縮ばねからなるバック
スプリングにより、前記本体ケースと一体のストッパに
突き当てるようにして構成することができる(請求項
2)。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図5に基づいて、図
6の保護開閉器にこの発明を適用した実施の形態を説明
する。図1〜図5はいずれも釈放カムの透視正面図で、
図1はリセット状態にある。図1において、釈放カム2
9には、外部引外し装置33と反対側の下端部に、円柱
状の下部ガイド37が板面から立ち上げ形成され、この
下部ガイド37は本体ケース1にその底部1aに垂直に
形成された溝38に滑動可能に案内されている。また、
釈放カム29の左右中心を挟んで下部ガイド37と反対
側の上部には、突条状の上部ガイド39が板面から立ち
上げ形成され、この上部ガイド39は本体ケース1にそ
の底部1aに垂直に形成された溝40に隙間wを介して
滑動可能に案内されている。更に、釈放カム29には、
下部ガイド37と同側の上部に上方に向う突部29eが
形成され、この突部29eはバックスプリング32のば
ね力により、本体ケース1と一体の板状のストッパ41
の下面に突き当てられている。図1のリセット状態にお
いて、釈放カム29はバックスプリング32のばね力に
より、ストッパ41を支点に反時計方向に回転力を受
け、上部ガイド39は溝40の左側面に当たっている。
【0024】このような保護開閉器において、外部引外
し装置33が作動し、操作部材33aが垂直下方に移動
すると、バックスプリング32との相互作用により釈放
カム29に時計方向の回転モーメントが働く。そこで、
釈放カム29は下部ガイド37付近を回転中心として、
突部29eがストッパ41に対して滑りながら隙間wの
範囲内で時計方向に回転する。図2は、回転後の状態を
示している。釈放カム29は、この回転により操作部2
9bでラッチ受け26を図2の右に回動させる。その結
果、開閉機構11(図6)は鎖錠が外れ、保護開閉器が
トリップする。
【0025】一方、瞬時引外し機構9(図6)が作動し
たときには、釈放カム29の動きは相位置により異な
る。比較的小さなインスタント電流が電磁コイル9aに
流れて、瞬時引外し機構9が作動した場合、図1の右極
の操作部材9e-1はバックスプリング32の右側にある
ため、外部引外し装置33が作動したときと同様に釈放
カム29は時計方向に回転し、図2の状態になって保護
開閉器はトリップする。これに対して、中央極及び左極
の操作部材9e-2及び9e-3はバックスプリング32
より左側にあるため、釈放カム29には反時計方向の回
転モーメントが作用するが、釈放カム29は上部ガイド
39が溝40の左側面に当たって反時計方向には回転で
きないため、回転せずに真下に移動する。このとき、操
作部29bでラッチ受け26を図2の右に回動させ、保
護開閉器はトリップする。図3は、左極の瞬時引外し機
構9が作動したときの釈放カム29の状態を示してい
る。
【0026】瞬時引外し機構9の電磁コイル9aに、短
絡電流のような更に大きい電流が流れた場合、トリップ
後の操作部材9e-1〜9e-3は図2,図3の状態に留ま
らず、更に下に移動する。その場合、右極の瞬時引外し
機構9が作動したときには、図2において上部カム39
が溝40に当たったまま、釈放カム29はそれ以上は回
転できず、その状態のままで移動して図4に示した状態
になる。また、中央極又は左極の瞬時引外し機構9が作
動したときは、図3の状態のまま更に下に移動し、図5
の状態になる。これら図4及び図5の状態において、釈
放カム29は本体ケース1の底部1aに達するまで下降
し、スイッチ操作部29dを介して警報スイッチ34の
アクチュエータ34aを回動させ、トリップ信号を送出
させる。
【0027】
【発明の効果】以上の通り、この発明によれば、釈放カ
ムを直線運動と回転運動の双方を複合させて過電流引外
し装置や外部引外し装置に応動させることにより、直線
運動のみの場合に釈放カムの回転により本体ケースの案
内面との間に生じる摩擦力が減少し、引外し負荷が軽減
されるとともに案内面の磨耗が少なくなり、安定した引
外し特性を長期間維持することができる。また、この作
用効果は低温時や高温時など使用環境が厳しい場合ほど
大きくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態を示す保護開閉器の釈放
カムのリセット状態の透視正面図である。
【図2】図1の釈放カムが外部引外し装置の作動により
下降した状態を示す透視正面図である。
【図3】図1の釈放カムが左極の過電流引外し装置の作
動により下降した状態を示す透視正面図である。
【図4】右極の過電流引外し装置に大電流が流れ、図2
の状態からが釈放カムが更に押し下げられた状態を示す
透視正面図である。
【図5】左極の過電流引外し装置に大電流が流れ、図3
の状態からが釈放カムが更に押し下げられた状態を示す
透視正面図である。
【図6】この発明を適用する保護開閉器を示す縦断面図
である。
【図7】図6のVII−VII線に沿って見た開閉機構のリセ
ット状態の正面図である。
【図8】図7の開閉機構のトリップ状態の正面図であ
る。
【図9】従来の保護開閉器における釈放カムのリセット
状態の透視正面図である。
【符号の説明】
1 本体ケース 1a ケース底部 9 電磁式過電流引外し機構 9a 電磁コイル 9d プランジャ 9e 操作部材 11 開閉機構 26 係止部材 29 釈放カム 29e 突部 32 バックスプリング 33 外部引外し装置 34 警報スイッチ 37 下部ガイド 39 上部ガイド 40 ストッパ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久保山 勝典 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 Fターム(参考) 5G030 AB00 FA02 FB03 FC11 XX01 XX02

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁物からなる箱形の本体ケース内に各相
    別に横並びに配設され、過電流を検出すると前記本体ケ
    ースの底部に対して垂直にプランジャを吸引する電磁式
    の過電流引外し機構と、前記プランジャの吸引方向と同
    方向に動作する操作部材を有し、前記本体ケースの一方
    の側面に装着される外部引外し装置と、各相の前記過電
    流引外し機構に跨り、かつ前記本体ケースの底部に滑動
    可能に案内された板状の釈放カムとを備え、この釈放カ
    ムは前記過電流引外し機構又は外部引外し装置の動作時
    に、前記プランジャ又は操作部材の動作を開閉機構の係
    止部材に伝え、前記開閉機構の鎖錠を解いてトリップを
    生じさせる保護開閉器において、 前記釈放カムを前記プランジャの吸引方向に沿う直線運
    動及びその板面内での回転運動の両方の運動が可能なよ
    うに前記本体ケースに案内させ、前記プランジャ又は操
    作部材の動作を前記直線運動及び回転運動の複合運動に
    より前記係止部材に伝えるようにしたことを特徴とする
    保護開閉器。
  2. 【請求項2】前記釈放カムの前記外部引外し装置と反対
    側の下端部に、下部ガイドを板面から立ち上げ形成し、
    この下部ガイドを本体ケースにその底部に垂直に形成し
    た溝に滑動可能に案内させ、また前記釈放カムの左右中
    心を挟んで前記下部ガイドと反対側の上部に、上部ガイ
    ドを板面から立ち上げ形成し、この上部ガイドを前記本
    体ケースにその底部に垂直に形成した溝に隙間を介して
    案内させ、更に前記釈放カムの前記下部ガイドと同側の
    上部に、上方に向う突部を形成するとともに、この突部
    を前記釈放カムと前記本体ケースの底部との間に挿入し
    た圧縮ばねからなるバックスプリングにより、前記本体
    ケースと一体のストッパに突き当てるようにしたことを
    特徴とする請求項1記載の保護開閉器。
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