JP2003149861A - トナーの製造方法およびトナー並びに画像形成方法 - Google Patents

トナーの製造方法およびトナー並びに画像形成方法

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JP2003149861A
JP2003149861A JP2001347880A JP2001347880A JP2003149861A JP 2003149861 A JP2003149861 A JP 2003149861A JP 2001347880 A JP2001347880 A JP 2001347880A JP 2001347880 A JP2001347880 A JP 2001347880A JP 2003149861 A JP2003149861 A JP 2003149861A
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Hiroshi Yamazaki
弘 山崎
Akizo Shirase
明三 白勢
Hisahiro Hirose
尚弘 廣瀬
Takeshi Omura
大村  健
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 定着性および耐オフセット性に優れ、高い画
質の画像を形成することができ、しかも画像を形成する
に際して熱定着時に臭気が発生することがない小粒径の
重合トナーの製造方法およびトナー並びに画像形成方法
の提供。 【解決手段】 トナーの製造方法は、少なくとも連鎖移
動剤を含有する重合性単量体を水系媒体中にて重合せし
めて樹脂粒子を調製する重合工程と、少なくとも当該樹
脂粒子を水系媒体中にて会合させて会合粒子を調製する
会合工程と、当該会合粒子を前記水系媒体から濾別し、
洗浄する濾過・洗浄工程とを有し、濾過洗浄工程におけ
る洗浄水あるいは会合工程における水系媒体として、延
命草抽出物が添加されたものが用いられる。トナーは、
上記の方法により得られるものである。画像形成方法
は、上記トナーを含む現像剤を用いて静電潜像担持体上
にトナー像を形成し、当該トナー像を画像形成支持体に
転写し、熱定着することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トナーの製造方法
およびトナー並びに画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、電子写真方式による画像形成方
法においては、転写紙等の画像形成支持体上に形成され
たトナー像を定着する方式として、装置構成が簡便であ
るとともに、画像形成支持体への定着性が良好となるな
どの理由から、トナー像が形成された画像形成支持体
を、加熱ローラーと加圧ローラーとにより形成された定
着ニップ部を通過させることにより定着する、いわゆる
熱圧定着方式が広く利用されている。
【0003】この熱圧定着方式では、トナーに対する熱
の伝達は加熱ローラとの接触によるものであり、その熱
よりトナーが溶融されるものである。このために、溶融
状態のトナーが加熱ローラーに接触することから、溶融
されたトナーが加熱ローラに付着するオフセット現象が
発生しやすい欠点がある。
【0004】従来、熱圧定着におけるトナーのオフセッ
ト現象により画像汚れが発生する問題について、種々の
改良手段が提案されている。一般的に、このオフセット
現象は、定着の際に溶融されたトナーの内部凝集力より
も、当該トナーとローラー等の加熱部材との接着力が大
きい場合に発生すると説明されている。このことからト
ナー溶融時の弾性率に着目した、樹脂による改良手段が
多数提案されている。また、加熱部材との接着性に着目
し、トナーに離型性を付与する物質を添加する手段も多
数提案されている。さらに、加熱部材にシリコーンオイ
ル等を塗布してオフセットを防止する手段も提案されて
いる。これらの手段は、単独で、あるいは組み合わされ
て確かに効果を発揮している。
【0005】一方、熱圧定着においては画像形成支持体
との接着性である、いわゆる定着性の問題もある。この
定着性を向上させるためには、定着温度を高くして、あ
るいは圧力を高くして使用する等の方法があるが、これ
らは何れもオフセットを発生しやすい方向である。この
ため、定着性についてはトナー溶融時の粘性率に着目し
た、樹脂による改良手段が多数提案されている。
【0006】例えば、比較的高い領域にピークもしくは
ショルダーを有する高分子量樹脂と、比較的低い領域に
ピークもしくはショルダーを有する低分子量樹脂とを含
有する樹脂により構成されたトナーが知られており、こ
のようなトナーにおいては、定着性の向上の観点から、
トナーを構成する樹脂の分子量分布を制御することが行
われている。
【0007】例えば、高分子量樹脂の割合を増加させた
場合には、高温時におけるトナーの弾性率が向上し、高
温オフセットの発生を抑制する耐オフセット性向上機能
が発揮され、一方、低分子量樹脂の割合を増加させた場
合には、画像形成支持体への接着性(定着性)を向上す
る接着性向上機能が発揮される。このような相反する機
能を樹脂粒子に付与するためには、樹脂の分子量分布を
拡大することが必要とされている。
【0008】一方、近年、高画質化の観点から、例えば
トナーを小粒径化することが行われており、このような
小粒径トナーを製造する方法として、重合法が好適に用
いられている。具体的には、例えば、樹脂粒子と着色剤
粒子とを会合あるいは塩析/融着させる方法や、ラジカ
ル重合性単量体中に着色剤や必要に応じて離型剤、荷電
制御剤、さらに重合開始剤等の各種構成材料を溶解ある
いは分散させ、当該重合性単量体を水系媒体などに所望
の大きさの粒径になるように液滴分散し、懸濁重合する
方法などがある。このような方法においては、通常、調
製されたトナー粒子を水系媒体から濾別し、重合開始剤
や塩析剤などの付着物を除去する洗浄処理が行われてい
る。
【0009】以上のようにしてトナーを製造するに際し
て、トナーを構成する樹脂の分子量を調整することを目
的として連鎖移動剤が用いられる場合には、連鎖移動剤
として、例えばメルカプタン系、特にドデシルメルカプ
タン系の化合物が好適に使用されている。
【0010】しかしながら、トナーの製造工程における
洗浄処理によって、トナー粒子に付着する付着物を完全
に除去することは困難であり、特有の臭気を有するメル
カプタン系化合物よりなる連鎖移動剤がトナー粒子に残
存することがあり、この場合には、熱定着時に連鎖移動
剤が揮発して臭気を発生する、という問題がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上のような
事情に基づいてなされたものである。本発明の第1の目
的は、定着性および耐オフセット性に優れ、高い画質の
画像を形成することができ、しかも画像を形成するに際
して熱定着時に臭気が発生することがない小粒径の重合
トナーの製造方法を提供することにある。本発明の第2
の目的は、定着性および耐オフセット性に優れ、高い画
質の画像を形成することができ、しかも画像を形成する
に際して熱定着時に臭気が発生することがない小粒径の
重合法トナーを提供することにある。本発明の第3の目
的は、定着性および耐オフセット性に優れ、高い画質の
画像を形成することができ、しかも画像を形成するに際
して熱定着時に臭気が発生することがない小粒径の重合
法トナーによる画像形成方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の目的は、
下記〔1〕〜〔3〕に示す構成のいずれかの製造方法を
採ることにより達成される。
【0013】〔1〕本発明のトナーの製造方法は、少な
くとも連鎖移動剤を含有する重合性単量体を水系媒体中
にて重合せしめることにより樹脂粒子を調製する重合工
程と、この重合工程において得られた樹脂粒子を前記水
系媒体から濾別し、洗浄する濾過・洗浄工程とを有する
トナーの製造方法において、濾過・洗浄工程において
は、水系媒体から濾別された樹脂粒子を洗浄するに際し
て、延命草から抽出された延命草抽出物が添加された洗
浄水が用いられることを特徴とする。
【0014】〔2〕本発明のトナーの製造方法は、少な
くとも連鎖移動剤を含有する重合性単量体を水系媒体中
にて重合せしめることにより樹脂粒子を調製する重合工
程と、少なくとも当該樹脂粒子を水系媒体中にて会合さ
せて会合粒子を調製する会合工程と、当該会合粒子を前
記水系媒体から濾別し、洗浄する濾過・洗浄工程とを有
するトナーの製造方法において、濾過・洗浄工程におい
ては、水系媒体から濾別された会合粒子を洗浄するに際
して、延命草から抽出された延命草抽出物が添加された
洗浄水が用いられることを特徴とする。
【0015】〔3〕本発明のトナーの製造方法は、少な
くとも連鎖移動剤を含有する重合性単量体を水系媒体中
にて重合せしめることにより樹脂粒子を調製する重合工
程と、少なくとも当該樹脂粒子を水系媒体中にて会合さ
せて会合粒子を調製する会合工程と、当該会合粒子を前
記水系媒体から濾別し、洗浄する濾過・洗浄工程とを有
するトナーの製造方法において、会合工程においては、
延命草から抽出された延命草抽出物が添加された水系媒
体が用いられることを特徴とする。
【0016】本発明の第2の目的は、下記〔4〕に示す
構成のトナーを採ることにより達成される。
【0017】〔4〕本発明のトナーは、少なくとも樹脂
粒子を水系媒体中にて会合させることにより得られる会
合粒子を、当該水系媒体から濾別し、洗浄することによ
り得られるトナーにおいて、樹脂粒子は、少なくとも連
鎖移動剤を含有する重合性単量体を水系媒体中にて重合
せしめることにより得られるものであり、樹脂粒子を会
合させるに際して用いられる水系媒体が、延命草から抽
出された延命草抽出物が添加されたものであることを特
徴とする。
【0018】本発明の第3の目的は、下記〔5〕および
〔6〕のいずれかに示す構成の画像形成方法を採ること
により達成される。
【0019】本発明の画像形成方法は、静電潜像担持体
上に形成された静電潜像をトナーを含む現像剤により顕
像化してトナー像を形成する現像工程と、当該トナー像
を画像形成支持体に転写する転写工程と、画像形成支持
体上に転写されたトナー像を熱定着する定着工程とを有
する画像形成方法において、前記トナーは、少なくとも
樹脂粒子を水系媒体中にて会合させることにより得られ
る会合粒子を、当該水系媒体から濾別し、延命草から抽
出された延命草抽出物が添加された洗浄水を用いて洗浄
することにより得られるものであり、樹脂粒子は、少な
くとも連鎖移動剤を含有する重合性単量体を水系媒体中
にて重合せしめることにより得られたものであること特
徴とする。
【0020】本発明の画像形成方法は、静電潜像担持体
上に形成された静電潜像をトナーを含む現像剤により顕
像化してトナー像を形成する現像工程と、当該トナー像
を画像形成支持体に転写する転写工程と、画像形成支持
体上に転写されたトナー像を熱定着する定着工程とを有
する画像形成方法において、前記トナーは、少なくとも
樹脂粒子を、延命草から抽出された延命草抽出物が添加
された水系媒体中にて会合させることにより得られる会
合粒子を、当該水系媒体から濾別し、洗浄することによ
り得られるものであり、樹脂粒子は、少なくとも連鎖移
動剤を含有する重合性単量体を水系媒体中にて重合せし
めることにより得られたものであること特徴とする。
【0021】
【作用】本発明によれば、基本的に、トナーを製造する
ための重合反応において連鎖移動剤が用いられることに
より、トナーを構成する樹脂の分子量を調整して所定の
分子量分布とすることができるので、得られるトナーは
定着性および耐オフセット性に優れたものとなる。しか
も、延命草抽出物が添加された洗浄水を用いて洗浄処理
が行われることにより、水系媒体から濾別されたトナー
粒子における余分な連鎖移動剤が除去されると共に、ト
ナー粒子に残存する連鎖移動剤が延命草抽出物による消
臭効果によって化学的に消臭されるので、当該トナーに
よる画像の形成において、熱定着時に異臭を発生させる
ことがない。しかも、延命草抽出物は、植物性の素材で
あり、かつ抗菌作用を有するものであるので、極めて安
全性が高い。
【0022】本発明によれば、少なくとも樹脂粒子が延
命草抽出物が添加された水系媒体中で会合処理が行われ
ることにより、会合段階においてトナー粒子中に延命草
抽出物を取り込むことができるので、トナー粒子の内部
に存在する臭気物質に対してまでも化学的な消臭効果が
発揮され、従って、当該トナーによる画像の形成におい
て、熱定着時に異臭を発生させることがない。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明のトナーは、(1)少なくとも連鎖移動剤
を含有する重合性単量体を水系媒体中で重合せしめるこ
とにより得られる樹脂粒子を、当該水系媒体から濾別
し、延命草から抽出された抽出物を有効成分とする消臭
剤が添加された洗浄水(以下、「特定の洗浄水」とい
う。)を用いて洗浄することにより得られるもの、
(2)少なくとも樹脂粒子を水系媒体中にて会合させて
得られる会合粒子を、水系媒体から濾別し、特定の洗浄
水を用いて洗浄することにより得られるもの、(3)少
なくとも樹脂粒子を延命草から抽出された抽出物を有効
成分とする消臭剤が添加された水系媒体中にて会合させ
て得られる会合粒子を、水系媒体から濾別し、洗浄する
ことにより得られるものである。(2)および(3)に
おける樹脂粒子は、少なくとも連鎖移動剤を含有する重
合性単量体を水系媒体中で重合せしめて得られるもので
ある。
【0024】<連鎖移動剤>本発明のトナーの製造にお
ける重合反応に用いられる連鎖移動剤としては、下記一
般式(1)および一般式(2)で示される化合物が挙げ
られる。
【0025】
【化1】
【0026】〔式中、R1 は、置換基を有してもよい炭
素数が1〜10の炭化水素基であり、R2 は、置換基を
有してもよい炭素数が2〜20の炭化水素基を示す。ま
た、R 1 およびR2 は、互いに同一であっても、異なっ
ていてもよい。〕
【0027】
【化2】
【0028】〔式中、R3 は置換基を有してもよい炭素
数が1〜20の炭化水素基を示す。〕
【0029】上記一般式(1)で示される特定の化合物
としては、例えばチオグリコール酸エステル類、3 −メ
ルカプトプロピオン酸エステル類を好ましいものとして
挙げることができる。具体的にはチオグリコール酸エス
テル類として、チオグリコール酸エチル、チオグリコー
ル酸ブチル、チオグリコール酸t−ブチル、チオグリコ
ール酸2−エチルヘキシル、チオグリコール酸オクチ
ル、チオグリコール酸イソオクチル、チオグリコール酸
デシル、チオグリコール酸ドデシル、エチレングリコー
ルのチオグリコール酸エステル、ネオペンチルグリコー
ルのチオグリコール酸エステル、トリメチロールプロパ
ンのチオグリコール酸エステル、ペンタエリスリトール
のチオグリコール酸エステル、ソルビトールのチオグリ
コール酸エステルなどを挙げることができる。
【0030】3−メルカプトプロピオン酸エステル類と
しては、エチルエステル、オクチルエステル、デシルエ
ステル、ドデシルエステル、ペンタエリスリトールテト
ラキスエステル、エチレングリコールの3−メルカプト
プロピオン酸エステル、ネオペンチルグリコールの3−
メルカプトプロピオン酸エステル、トリメチロールプロ
パンの3−メルカプトプロピオン酸エステル、ペンタエ
リスリトールの3−メルカプトプロピオン酸エステル、
ソルビトールの3−メルカプトプロピオン酸エステルな
どを挙げることができる。
【0031】また、上記一般式(2)で示される特定の
化合物としては、例えばn−オクチルメルカプタン、2
−エチルヘキシルメルカプタン、n−ドデシルメルカプ
タン、sec−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメ
ルカプタンなどを挙げることができる。
【0032】連鎖移動剤の添加量(使用量)は、トナー
全体に対して0.01〜5質量%であることが好まし
く、より好ましくは0.05〜2質量%である。これに
より、トナーを構成する樹脂の分子量を確実に調整する
ことができると共に、洗浄工程において、トナー粒子に
残留する余分な連鎖移動剤を確実に除去することができ
る。
【0033】本発明のトナーを製造するに際して用いら
れる特定の洗浄水は、延命草から抽出された抽出物(延
命草抽出物)を有効成分とする消臭剤がイオン交換水な
どの洗浄水に添加されたものであり、洗浄水中に対する
消臭剤の含有量は、0.01〜10質量%であることが
好ましく、より好ましくは0.1〜5質量%である。消
臭剤を洗浄水に添加するに際しては、少量のエタノール
に消臭剤を溶解させて行うことが好ましい。
【0034】洗浄処理は、例えば水系媒体から濾別した
トナー粒子(具体的には、樹脂粒子または会合粒子)を
洗浄水に再分散させた後、濾過処理を行う工程を繰り返
す方法を利用することができる。洗浄処理に用いられる
洗浄水の使用量は、特に限定されるものではないが、通
常、トナー粒子全体に対して重量比で2〜100倍であ
ることが好ましく、より好ましくは5〜30倍である。
【0035】特定の洗浄水のPHは、2〜9であること
が好ましく、特に好ましくはPH3〜8である。洗浄水
のPHをこの領域とすることにより洗浄効果を確実に発
揮することができる。
【0036】特定の洗浄水における消臭剤の有効成分で
ある化合物としては、例えばヒキオコシ、クロバナヒキ
オコシなどの延命草より抽出単離された、下記一般式
(I)、一般式(II)および一般式(III )で表される
特定構造を有するジテルペン誘導体を用いることが好ま
しい。
【0037】
【化3】
【0038】
【化4】
【0039】
【化5】
【0040】〔式中、R4 、R5 およびR8 は、水素原
子またはヒドロキシル基を示し、R6およびR7 は、水
素原子、ヒドロキシル基またはアセトキシル基を示
す。〕
【0041】上記一般式(I)〜(III )で表されるジ
テルペン誘導体の具体例としては、例えば、式中のR4
〜R8 が下記表1に示す組み合わせに従って構成された
化合物1〜化合物14が挙げられる。下記表1におい
て、「OAc」はアセトキシル基を示す。
【0042】
【表1】
【0043】本発明のトナーを構成する樹脂は、GPC
により測定される分子量分布で100,000〜1,0
00,000の領域にピークまたはショルダーを有する
高分子量樹脂と、1,000〜20,000の領域にピ
ークまたはショルダーを有する低分子量樹脂とを含有す
るものであることが好ましい。このように、高分子量樹
脂と低分子量樹脂とを併用することにより、耐オフセッ
ト性の向上効果と定着性(画像形成支持体に対する接着
性)の向上効果とを確実に得ることができる。
【0044】本発明のトナーを構成する高分子量樹脂と
低分子量樹脂との割合としては、「高分子量樹脂:低分
子量樹脂」が1:1〜1:20であることが好ましい。
高分子量樹脂の割合が過大である場合には、画像形成支
持体に対するトナーの接着性(定着性)を十分に得るこ
とが困難となり、一方、高分子量樹脂の割合が過小であ
る場合には、高温時における弾性率を十分に向上させる
ことが困難となり、高温オフセットの抑制効果を確実に
得ることができない。
【0045】ここに、GPCによる樹脂の分子量の測定
方法としては、測定試料0.5〜5.0mg(具体的に
は1mg)に対してTHFを1cc加え、マグネチック
スターラーなどを用いて室温にて攪拌を行って十分に溶
解させる。次いで、ポアサイズ0.45〜0.50μm
のメンブランフィルターで処理した後にGPCへ注入す
る。GPCの測定条件としては、40℃にてカラムを安
定化させ、THFを毎分1ccの流速で流し、1mg/
ccの濃度の試料を約100μl注入して測定する。カ
ラムは、市販のポリスチレンジェルカラムを組み合わせ
て使用することが好ましい。例えば、昭和電工社製のS
hodex GPC KF−801,802,803,
804,805,806,807の組合せや、東ソー社
製のTSKgelG1000H、G2000H,G30
00H,G4000H,G5000H,G6000H,
G7000H,TSK guard columnの組
合せなどを挙げることができる。また、検出器として
は、屈折率検出器(IR検出器)またはUV検出器を用
いるとよい。試料の分子量測定では、試料の有する分子
量分布を単分散のポリスチレン標準粒子を用いて作成し
た検量線を用いて算出する。検量線作成用のポリスチレ
ンとしては10点程度用いるとよい。
【0046】また、本発明のトナーにおいては、トナー
を構成する樹脂粒子が離型剤を含有してなるものである
ことが好ましい。離型剤としては、特に限定されるもの
ではないが、下記一般式(3)で示される結晶性のエス
テル化合物(以下、「特定のエステル化合物」とい
う。)からなるものであることが好ましい。
【0047】
【化6】
【0048】〔式中、R9 およびR10は、それぞれ、置
換基を有していてもよい炭素数が1〜40の炭化水素基
を示し、nは1〜4の整数である。また、R9 およびR
10は、互いに同一であっても、異なっていてもよい。〕
【0049】特定のエステル化合物を示す上記一般式
(3)において、R9 およびR10は、それぞれ、置換基
を有していてもよい炭化水素基を示す。炭化水素基R9
の炭素数は1〜40とされ、好ましくは1〜20、更に
好ましくは2〜5とされる。炭化水素基R10の炭素数は
1〜40とされ、好ましくは16〜30、更に好ましく
は18〜26とされる。また、炭化水素基R9 および炭
化水素基R10は、互いに同一であっても、異なっていて
もよい。また、上記一般式(3)において、nは1〜4
の整数とされ、好ましくは2〜4、さらに好ましくは3
〜4、特に好ましくは4とされる。
【0050】特定のエステル化合物は、アルコールとカ
ルボン酸との脱水縮合反応により好適に合成することが
できる。最も好適な特定のエステル化合物としては、ペ
ンタエリスリトールテトラベヘン酸エステルを挙げるこ
とができる。特定のエステル化合物の具体例としては、
下記式1)〜22)に示す化合物を例示することができ
る。
【0051】
【化7】
【0052】
【化8】
【0053】
【化9】
【0054】離型剤の含有割合としては、例えば1〜3
0質量%であることが好ましく、より好ましくは2〜2
0質量%、更に好ましくは3〜15質量%である。
【0055】<トナーの製造方法>本発明のトナーは、
懸濁重合法により、あるいは必要な添加剤の乳化液を加
えた液中(水系媒体中)にて重合性単量体を乳化重合ま
たはミニエマルジョン重合することにより樹脂粒子(微
粒の重合体粒子)を調製し(重合工程)、得られた樹脂
粒子を水系媒体中から濾別し、特定の洗浄水を用いて洗
浄した後(濾過・洗浄工程)、乾燥することにより製造
することができる。なお、本発明でいうところの「水系
媒体」とは、少なくとも水が50質量%以上含有された
ものを示す。
【0056】本発明のトナーを製造する方法の具体的な
一例を示せば、重合性単量体中に着色剤や必要に応じて
離型剤、荷電制御剤、さらに重合開始剤等の各種構成材
料を添加し、ホモジナイザー、サンドミル、サンドグラ
インダー、超音波分散機などで重合性単量体に各種構成
材料を溶解あるいは分散させる。この各種構成材料が溶
解あるいは分散された重合性単量体を分散安定剤を含有
した水系媒体中にホモミキサーやホモジナイザーなどを
使用しトナーとしての所望の大きさの油滴に分散させ
る。その後、反応装置(攪拌装置)へ移し、加熱するこ
とで重合反応を進行させる。反応終了後、分散安定剤を
除去し、トナー粒子の分散液(水系媒体)からトナー粒
子を濾別する濾過処理と、濾別されたトナー粒子から界
面活性剤などの付着物を特定の洗浄水を用いて除去する
洗浄処理とを施し、さらに乾燥することにより調製する
ことができる。
【0057】また、本発明のトナーは、重合性単量体を
水系媒体中にて重合させることにより樹脂粒子を調製し
(重合工程)、得られた樹脂粒子に有機溶媒、凝集剤等
を添加して当該樹脂粒子を水系媒体中にて会合して会合
粒子を調製し(会合工程)、その後に、水系媒体中から
会合粒子を濾別し、特定の洗浄水を用いて洗浄した後
(濾過・洗浄工程)、乾燥することにより製造すること
ができる。ここで「会合」とは、前記樹脂粒子が複数個
融着することをいい、当該樹脂粒子と着色剤粒子などの
他の粒子とが融着する場合も含むものとする。
【0058】この方法としては、特に限定されるもので
はないが、例えば、特開平5−265252号公報や特
開平6−329947号公報、特開平9−15904号
公報に示す方法を挙げることができる。すなわち、樹脂
粒子と着色剤などの構成材料の分散粒子、あるいは樹脂
および着色剤等より構成される微粒子を複数以上会合あ
るいは融着させる方法、特に水中にてこれらを乳化剤を
用いて分散した後に、臨界凝集濃度以上の凝集剤を加え
塩析させると同時に、形成された重合体自体のガラス転
移点温度以上で加熱融着させて融着粒子を形成しつつ徐
々に粒径を成長させ(塩析/融着)、目的の粒径となっ
たところで水を多量に加えて粒径成長を停止し、さらに
加熱、攪拌しながら粒子表面を平滑にして形状を制御
し、その粒子を水系媒体から濾別して、特定の洗浄水中
に再分散した後、濾過処理を行う工程を、必要に応じて
繰り返し行い、含水状態のまま流動状態で加熱乾燥する
ことにより、本発明のトナーを形成することができる。
なお、ここにおいて凝集剤と同時に水に対して無限溶解
する溶媒を加えてもよい。
【0059】本発明のトナーの製造方法における重合工
程においては、基本的には乳化重合法、懸濁重合法、シ
ード重合法などの造粒重合法を採用することができ、好
ましい重合法の一例として、臨界ミセル濃度以下の濃度
の界面活性剤を溶解してなる水系媒体中に、少なくとも
連鎖移動剤を重合性単量体中に溶解してなる単量体溶液
を、機械的エネルギーを利用して油滴(10〜1000
nm)を形成して分散液を調製し、得られた分散液に水
溶性重合開始剤を添加してラジカル重合させる方法(こ
の明細書においては、「ミニエマルジョン法」とい
う。)を挙げることができる。なお、水溶性重合開始剤
を添加することに代えて、または、当該水溶性重合開始
剤を添加するとともに、油溶性の重合開始剤を前記単量
体溶液中に添加してもよい。このミニエマルジョン法
は、本発明のトナーの好適な態様である「離型剤を含有
する樹脂粒子よりなるトナー」を得るために好適な方法
である。「離型剤を含有する樹脂粒子」を得るために
は、上記の例において、連鎖移動剤とともに、離型剤を
重合性単量体中に溶解してなる単量体溶液を用いればよ
い。
【0060】機械的エネルギーによる油滴分散を行うた
めの分散機としては、特に限定されるものではなく、高
速回転するローターを備えた攪拌装置「クレアミックス
(CLEARMIX)」(エム・テクニック(株)
製)、超音波分散機、機械式ホモジナイザー、マントン
ゴーリンおよび圧力式ホモジナイザーなどを挙げること
ができる。また、分散粒子径としては、10〜1000
nmとされ、好ましくは30〜300nmとされる。
【0061】本発明のトナーの製造方法における会合工
程においては、上述したように、重合工程により得られ
る樹脂粒子の分散液に着色剤粒子の分散液を添加し、樹
脂粒子と着色剤粒子とを水系媒体中で塩析/融着させる
ことが好ましい。ここに、「塩析/融着」とは、塩析
(粒子の凝集)と融着(粒子間の界面消失)とが同時に
起こること、または、塩析と融着とを同時に起こさせる
行為をいい、樹脂粒子と着色剤粒子とが存在している水
中に後述する塩析剤を臨界凝集濃度以上の凝集剤として
添加し、次いで、樹脂粒子のガラス転移点以上に加熱す
ることにより、塩析を進行させると同時に融着を行うこ
とができる。また、会合工程においては、樹脂粒子およ
び着色剤粒子とともに、例えば荷電制御剤などの内添剤
粒子なども融着させることができる。
【0062】会合工程においては、塩析剤を添加した後
に放置する時間(加熱を開始するまでの時間)をできる
だけ短くすることが好ましい。すなわち、塩析剤を添加
した後、樹脂粒子および着色剤粒子の分散液の加熱をで
きるだけ速やかに開始し、樹脂粒子のガラス転移温度以
上とすることが好ましい。この理由としては明確ではな
いが、塩析した後の放置時間によって、粒子の凝集状態
が変動し、粒径分布が不安定になったり、融着させたト
ナーの表面性が変動したりする問題が発生する。加熱を
開始するまでの時間(放置時間)は、通常30分以内と
され、好ましくは10分以内である。塩析剤を添加する
温度は特に限定されないが、樹脂粒子のガラス転移温度
以下であることが好ましい。
【0063】また、会合工程においては、加熱により速
やかに昇温させる必要があり、昇温速度としては、1℃
/分以上とすることが好ましい。昇温速度の上限は、特
に限定されないが、急速な塩析/融着の進行による粗大
粒子の発生を抑制する観点から15℃/分以下とするこ
とが好ましい。さらに、樹脂粒子および着色剤粒子の分
散液が前記ガラス転移温度以上の温度に到達した後、当
該分散液の温度を一定時間保持することにより、塩析/
融着を継続させることが肝要である。これにより、トナ
ー粒子の成長(樹脂粒子および着色剤粒子の凝集)と、
融着(粒子間の界面消失)とを効果的に進行させること
ができ、最終的に得られるトナーの耐久性を向上するこ
とができる。また、会合粒子の成長を停止させた後に、
加熱による融着を継続させてもよい。
【0064】さらに、本発明のトナーは、上記の方法の
会合工程において、重合工程において得られた樹脂粒子
を、延命草から抽出された延命草抽出物が添加された水
系媒体中にて会合して会合粒子を調製し、その後に、当
該水系媒体中から会合粒子を濾別して洗浄した後、乾燥
することにより製造することができる。
【0065】以上において、濾過・洗浄工程では、重合
工程あるいは会合工程を経て得られたトナー粒子の分散
液から当該トナー粒子を濾別する濾過処理と、濾別され
たトナー粒子(ケーキ状の集合物)から界面活性剤や塩
析剤などの付着物を除去する洗浄処理とが施される。濾
過処理方法としては、遠心分離法、ヌッチェ等を使用し
て行う減圧濾過法、フィルタープレス等を使用して行う
濾過法など特に限定されるものではない。洗浄処理方法
としては、上述したように、トナー粒子の分散液(水系
媒体)から濾別したトナー粒子を上記の特定の洗浄水に
再分散させ、当該トナー粒子を特定の洗浄水から濾別す
る工程を、必要に応じて繰り返し行う方法を利用するこ
とができる。また、特定の水系媒体中で会合処理を行う
ことにより得られたトナー粒子の場合には、通常用いら
れている洗浄水、例えばイオン交換水のみで洗浄処理を
行ってもよい。
【0066】以下、樹脂粒子の構成材料について説明す
る。樹脂粒子を得るために使用される重合性単量体とし
ては、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチ
レン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−
クロロスチレン、3, 4−ジクロロスチレン、p−フェ
ニルスチレン、p−エチルスチレン、2, 4−ジメチル
スチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘ
キシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−
ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ド
デシルスチレン等のスチレンあるいはスチレン誘導体;
メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル
酸n−ブチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル
酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸
n−オクチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタ
クリル酸ステアリル、メタクリル酸ラウリル、メタクリ
ル酸フェニル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メ
タクリル酸ジメチルアミノエチル等のメタクリル酸エス
テル誘導体;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、ア
クリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリ
ル酸t−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n
−オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル
酸ステアリル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸フェニ
ル等のアクリル酸エステル誘導体;エチレン、プロピレ
ン、イソブチレンなどのオレフィン類、塩化ビニル、塩
化ビニリデン、臭化ビニル、フッ化ビニル、フッ化ビニ
リデン等のハロゲン系ビニル類、プロピオン酸ビニル、
酢酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル等のビニルエステル類、
ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル等のビニ
ルエーテル類、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケト
ン、ビニルヘキシルケトン等のビニルケトン類、N−ビ
ニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニル
ピロリドン等のN−ビニル化合物、ビニルナフタレン、
ビニルピリジン等のビニル化合物類、アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル、アクリルアミド等のアクリル
酸あるいはメタクリル酸誘導体がある。これらビニル系
単量体は単独あるいは組み合わせて使用することができ
る。
【0067】また、重合性単量体としてイオン性解離基
を有するものを組み合わせて用いることがさらに好まし
い。例えば、カルボキシル基、スルフォン酸基、リン酸
基等の置換基を単量体の構成基として有するもので、具
体的には、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イ
タコン酸、ケイ皮酸、フマール酸、マレイン酸モノアル
キルエステル、イタコン酸モノアルキルエステル、スチ
レンスルフォン酸、アリルスルフォコハク酸、2−アク
リルアミド−2−メチルプロパンスルフォン酸、アシッ
ドホスホオキシエチルメタクリレート、3−クロロ−2
−アシッドホスホオキシプロピルメタクリレート等が挙
げられる。さらに、ジビニルベンゼン、エチレングリコ
ールジメタクリレート、エチレングリコールジアクリレ
ート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ジエチ
レングリコールジアクリレート、トリエチレングリコー
ルジメタクリレート、トリエチレングリコールジアクリ
レート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ネ
オペンチルグリコールジアクリレート等の多官能性ビニ
ル類を使用して架橋構造の樹脂とすることもできる。
【0068】これら重合性単量体はラジカル重合開始剤
を用いて重合することができる。この場合、懸濁重合法
では油溶性重合開始剤を用いることができる。この油溶
性重合開始剤としては、2,2′−アゾビス−(2,4
−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−アゾビスイソ
ブチロニトリル、1,1′−アゾビス(シクロヘキサン
−1−カルボニトリル)、2,2′−アゾビス−4−メ
トキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスイ
ソブチロニトリル等のアゾ系またはジアゾ系重合開始
剤、ベンゾイルパーオキサイド、メチルエチルケトンペ
ルオキサイド、ジイソプロピルペルオキシカーボネー
ト、クメンヒドロペルオキサイド、t−ブチルヒドロペ
ルオキサイド、ジ−t−ブチルペルオキサイド、ジクミ
ルペルオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオ
キサイド、ラウロイルペルオキサイド、2,2−ビス−
(4,4−t−ブチルペルオキシシクロヘキシル)プロ
パン、トリス−(t−ブチルペルオキシ)トリアジンな
どの過酸化物系重合開始剤や過酸化物を側鎖に有する高
分子開始剤などを挙げることができる。また、乳化重合
法を用いる場合には水溶性ラジカル重合開始剤を使用す
ることができる。水溶性重合開始剤としては、過硫酸カ
リウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、アゾビスア
ミノジプロパン酢酸塩、アゾビスシアノ吉草酸およびそ
の塩、過酸化水素等を挙げることができる。
【0069】分散安定剤としては、リン酸三カルシウ
ム、リン酸マグネシウム、リン酸亜鉛、リン酸アルミニ
ウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化カル
シウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、メ
タケイ酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、
ベントナイト、シリカ、アルミナ等を挙げることができ
る。さらに、ポリビニルアルコール、ゼラチン、メチル
セルロース、ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウ
ム、エチレンオキサイド付加物、高級アルコール硫酸ナ
トリウム等の界面活性剤として一般的に使用されている
ものを分散安定剤として使用することができる。
【0070】本発明において優れた樹脂としては、ガラ
ス転移点が20〜90℃のものが好ましく、軟化点が8
0〜220℃のものが好ましい。ガラス転移点は示差熱
量分析方法で測定されるものであり、軟化点は高化式フ
ローテスターで測定することができる。さらに、これら
樹脂としてはゲルパーミエーションクロマトグラフィー
により測定される分子量が数平均分子量(Mn)で10
00〜100000、重量平均分子量(Mw)で200
0〜1000000のものが好ましい。さらに、分子量
分布として、Mw/Mnが1.5〜100、特に1.8
〜70のものが好ましい。
【0071】樹脂粒子を水系媒体中で会合させる際に使
用される塩析剤(凝集剤)としては特に限定されるもの
ではないが、金属塩から選択されるものが好適に使用さ
れる。具体的には、一価の金属として例えばナトリウ
ム、カリウム、リチウム等のアルカリ金属の塩、二価の
金属として例えばカルシウム、マグネシウム等のアルカ
リ土類の金属塩、マンガン、銅等の二価の金属の塩、
鉄、アルミニウム等の三価の金属の塩等が挙げられ、具
体的な塩としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩
化リチウム、塩化カルシウム、塩化亜鉛、硫酸銅、硫酸
マグネシウム、硫酸マンガン等を挙げることができる。
これらは組み合わせて使用してもよい。
【0072】これらの塩析剤は臨界凝集濃度以上添加す
ることが好ましい。この臨界凝集濃度とは、水性分散物
の安定性に関する指標であり、塩析剤を添加して凝集が
発生する濃度を示すものである。この臨界凝集濃度は、
乳化された成分および分散剤自体によって大きく変化す
るものである。例えば、岡村誠三他著「高分子化学1
7、601(1960)日本高分子学会編」等に記述さ
れており、詳細な臨界凝集濃度を求めることができる。
また、別な手法として、目的とする粒子分散液に所望の
塩を濃度を変えて添加し、その分散液のζ(ゼータ)電
位を測定し、この値が変化する塩濃度を臨界凝集濃度と
して求めることもできる。本発明においては、塩析剤の
添加量は、臨界凝集濃度以上であればよいが、好ましく
は臨界凝集濃度の1.2倍以上、さらに好ましくは、
1.5倍以上添加することがよい。
【0073】塩析剤と共に使用される「水に対して無限
溶解する溶媒」としては、形成される樹脂を溶解させな
いものが選択される。具体的には、メタノール、エタノ
ール、プロパノール、イソプロパノール、t−ブタノー
ル、メトキシエタノール、ブトキシエタノール等のアル
コール類、アセトニトリル等のニトリル類、ジオキサン
等のエーテル類を挙げることができる。特に、エタノー
ル、プロパノール、イソプロパノールが好ましい。この
水に対して無限溶解する溶媒の添加量は、塩析剤を添加
した重合体含有分散液に対して1〜100体積%が好ま
しい。なお、粒子形状を均一化させるためには、トナー
粒子を調製し、濾過した後に粒子に対して10質量%以
上の水が存在したスラリーを流動乾燥させることが好ま
しいが、この際、特に重合体中に極性基を有するものが
好ましい。この理由としては、極性基が存在している重
合体に対して、存在している水が多少膨潤する効果を発
揮するために、形状の均一化が特に図られやすいからで
あると考えられる。
【0074】本発明のトナーは、少なくとも樹脂と着色
剤とを含有するものであるが、必要に応じて荷電制御剤
等を含有するものとすることもできる。さらに、トナー
粒子に対して無機微粒子や有機微粒子等で構成される外
添剤が添加されたものとすることもできる。
【0075】本発明のトナーを構成する着色剤として
は、カーボンブラック、磁性体、染料、顔料等を任意に
使用することができ、カーボンブラックとしてはチャン
ネルブラック、ファーネスブラック、アセチレンブラッ
ク、サーマルブラック、ランプブラック等が使用され
る。磁性体としては鉄、ニッケル、コバルト等の強磁性
金属、これらの金属を含む合金、フェライト、マグネタ
イト等の強磁性金属の化合物、強磁性金属を含まないが
熱処理する事により強磁性を示す合金、例えばマンガン
−銅−アルミニウム、マンガン−銅−錫等のホイスラー
合金と呼ばれる種類の合金、二酸化クロム等を用いるこ
とができる。
【0076】染料としては、C.I.ソルベントレッド
1、同49、同52、同58、同63、同111、同1
22、C.I.ソルベントイエロー19、同44、同7
7、同79、同81、同82、同93、同98、同10
3、同104、同112、同162、C.I.ソルベン
トブルー25、同36、同60、同70、同93、同9
5等を用いることができ、またこれらの混合物も用いる
ことができる。顔料としては、C.I.ピグメントレッ
ド5、同48:1、同53:1、同57:1、同12
2、同139、同144、同149、同166、同17
7、同178、同222、C.I.ピグメントオレンジ
31、同43、C.I.ピグメントイエロー14、同1
7、同93、同94、同138、同155、同156、
同180、同185、C.I.ピグメントグリーン7、
C.I.ピグメントブルー15:3、同60等を用いる
ことができ、これらの混合物も用いることができる。数
平均一次粒子径は種類により多様であるが、概ね10〜
200nm程度が好ましい。
【0077】着色剤の添加方法としては、乳化重合法で
調製した重合体粒子を、凝集剤を添加することで凝集さ
せる段階で添加し重合体を着色する方法や、単量体を重
合させる段階で着色剤を添加して重合し、着色粒子とす
る方法等を使用することができる。なお、着色剤は重合
体を調製する段階で添加する場合はラジカル重合性を阻
害しない様に表面をカップリング剤等で処理して使用す
ることが好ましい。
【0078】荷電制御剤も同様に種々の公知のもので、
且つ水中に分散することができるものを使用することが
できる。具体的には、ニグロシン系染料、ナフテン酸ま
たは高級脂肪酸の金属塩、アルコキシル化アミン、第4
級アンモニウム塩化合物、アゾ系金属錯体、サリチル酸
金属塩あるいはその金属錯体等が挙げられる。なお、こ
れら荷電制御剤や定着性改良剤の粒子は、分散した状態
で数平均一次粒子径が10〜500nm程度とすること
が好ましい。
【0079】本発明のトナーでは、外添剤として無機微
粒子や有機微粒子などの微粒子を添加して使用すること
で、より効果を発揮することができる。この理由として
は、外添剤の埋没や脱離を効果的に抑制することができ
るため、その効果が顕著にでるものと推定される。この
無機微粒子としては、シリカ、チタニア、アルミナ等の
無機酸化物粒子の使用が好ましく、さらに、これら無機
微粒子はシランカップリング剤やチタンカップリング剤
等によって疎水化処理されていることが好ましい。疎水
化処理の程度としては特に限定されるものでは無いが、
メタノールウェッタビリティーとして40〜95のもの
が好ましい。メタノールウェッタビリティーとは、メタ
ノールに対する濡れ性を評価するものである。この方法
は、内容量200mlのビーカー中に入れた蒸留水50
mlに、測定対象の無機微粒子を0.2g秤量し添加す
る。メタノールを先端が液体中に浸せきされているビュ
レットから、ゆっくり攪拌した状態で無機微粒子の全体
が濡れるまでゆっくり滴下する。この無機微粒子を完全
に濡らすために必要なメタノールの量をa(ml)とし
た場合に、下記式により疎水化度が算出される。
【0080】
【数1】
【0081】この外添剤の添加量としては、トナー中に
0.1〜5.0質量%、好ましくは0.5〜4.0質量
%である。また、外添剤としては種々のものを組み合わ
せて使用してもよい。
【0082】以上のようにして得られるトナー粒子の粒
子径は、体積平均粒径で3〜8μmであることが好まし
い。この粒径は、塩析剤の濃度や有機溶媒の添加量、ま
たは融着時間、さらには重合体自体の組成によって制御
することができる。体積平均粒径が3〜8μmであるこ
とにより、定着工程において、飛翔して加熱部材に付着
しオフセットを発生させる付着力の大きいトナー微粒子
が少なくなり、また、転写効率が高くなってハーフトー
ンの画質が向上し、細線やドット等の画質が向上する。
トナー粒子の体積平均粒径は、コールターカウンターT
A−II、コルターマルチサイザー、SLAD1100
(島津製作所製レーザー回折式粒径測定装置)等を用い
て測定することができ、コールターカウンターTA−II
及びコールターマルチサイザーの測定条件の一例を示す
と下記の通りである。
【0083】〔測定条件〕 (1)アパーチャー:100μm (2)サンプル調製法:電解液〔ISOTON R−1
1(コールターサイエンティフィックジャパン社製)〕
50〜100mlに界面活性剤(中性洗剤)を適量加え
て攪拌し、これに測定試料10〜20mgを加える。こ
の系を超音波分散機にて1分間分散処理することにより
調製する。
【0084】以上のように、本発明のトナーによれば、
トナーを製造するための重合反応において連鎖移動剤が
用いられることにより、トナーを構成する樹脂の分子量
を調整して所定の分子量分布とすることができるので、
優れた定着性および耐オフセット性を得ることができ、
しかも、延命草抽出物が添加された洗浄水を用いて洗浄
処理が行われることにより、水系媒体から濾別されたト
ナー粒子における余分な連鎖移動剤が除去されると共
に、トナー粒子に残存する連鎖移動剤が延命草抽出物に
よる消臭効果によって化学的に消臭されるので、当該ト
ナーによる画像の形成において、熱定着時に異臭を発生
させることがない。
【0085】また、延命草抽出物が添加された水系媒体
中で会合処理が行われることにより、会合段階において
トナー粒子中に延命草抽出物を取り込むことができるの
で、トナー粒子の内部に存在する臭気物質に対してまで
も化学的な消臭効果が発揮され、従って、当該トナーに
よる画像の形成において、熱定着時に異臭を発生させる
ことがない。
【0086】さらに、トナーを構成する樹脂粒子が離型
剤を含有してなるものであることにより、離型剤それ自
体が樹脂粒子中に含有されており、この樹脂粒子を着色
剤粒子と塩析/融着させることでトナーが形成されてい
るため、トナーの表面近傍に離型剤が存在しているにも
かかわらず、離型剤の分布が均一であるので、トナー粒
子間におけるトナーの表面性が均質なものとなってお
り、転写性を損なうことなく、優れた離型性(耐オフセ
ット性)を確実に発揮することができる。
【0087】<画像形成方法>本発明のトナーは、静電
潜像担持体上に形成された静電潜像をトナーを含む現像
剤により顕像化してトナー像を形成する現像工程と、静
電潜像担持体上に形成されたトナー像を画像形成支持体
に転写する転写工程と、画像形成支持体上に転写された
トナー像を熱定着する定着工程とを有する画像形成方法
に好適に使用される。
【0088】本発明のトナーは、例えば磁性体を含有さ
せて一成分磁性現像剤として使用する場合、いわゆるキ
ャリアと混合して二成分現像剤として使用する場合、非
磁性トナーを単独で使用する場合等が考えられ、いずれ
も好適に使用することができる。
【0089】本発明のトナーを非磁性一成分現像剤とし
て使用する場合には、薄層形成を行うための現像剤層規
制部材が現像剤層担持体に抑圧された構成を有する現像
器が使用され、現像方式としては、接触現像方式および
非接触現像方式のいずれであってもよいが、接触現像方
式を適用することが好ましい。また、本発明のトナーを
二成分現像剤として使用する場合には、本発明のトナー
をキャリアと混合することにより調製され、現像方式と
しては、接触現像方式および非接触現像方式のいずれで
あってもよいが、非接触現像方式を適用することが好ま
しい。
【0090】二成分現像剤を構成するキャリアとして
は、鉄、フェライト、マグネタイト等の金属、それらの
金属とアルミニウム、鉛等の金属との合金等の従来から
公知の材料からなる磁性粒子を用いることができる。特
にフェライト粒子が好ましい。上記磁性粒子は、その体
積平均粒径としては15〜100μm、より好ましくは
25〜60μmのものがよい。キャリアの体積平均粒径
の測定は、代表的には湿式分散機を備えたレーザ回折式
粒度分布測定装置「ヘロス(HELOS)」(シンパテ
ィック(SYMPATEC)社製)により測定すること
ができる。キャリアは、さらに樹脂により被覆されてい
るもの、あるいは樹脂中に磁性粒子を分散させたいわゆ
る樹脂分散型キャリアが好ましい。コーティング用の樹
脂組成としては、特に限定は無いが、例えば、オレフィ
ン系樹脂、スチレン系樹脂、スチレン/アクリル系樹
脂、シリコーン系樹脂、エステル系樹脂あるいはフッ素
含有重合体系樹脂等が用いられる。また、樹脂分散型キ
ャリアを構成するための樹脂としては、特に限定されず
公知のものを使用することができ、例えば、スチレンア
クリル樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素系樹脂、フェノ
ール樹脂等を使用することができる。
【0091】本発明において使用される好適な定着方法
としては、いわゆる接触加熱方式をあげることができ
る。特に、接触加熱方式として、熱圧定着方式、さらに
は熱ロール定着方式および固定配置された加熱体を内包
した回動する加圧部材により定着する圧接加熱定着方式
をあげることができる。
【0092】熱ロール定着方式では、多くの場合表面に
テトラフルオロエチレンやポリテトラフルオロエチレン
−パーフルオロアルコキシビニルエーテル共重合体類等
を被覆した鉄やアルミニウム等で構成される金属シリン
ダー内部に熱源を有する上ローラーとシリコーンゴム等
で形成された下ローラーとから形成されている。熱源と
しては、線状のヒーターを有し、上ローラーの表面温度
を120〜200℃程度に加熱するものが代表例であ
る。定着部に於いては上ローラーと下ローラー間に圧力
を加え、下ローラーを変形させ、いわゆるニップを形成
する。ニップ幅としては1〜10mm、好ましくは1.
5〜7mmである。定着線速は40mm/sec〜60
mm/secが好ましい。ニップ幅が狭い場合には、熱
を均一にトナーに付与することができなくなり、定着の
ムラを発生させやすい。一方、ニップ幅が広い場合には
樹脂の溶融が促進され、定着オフセットが過多となる問
題を発生しやすい。
【0093】定着クリーニングの機構を付与して使用し
てもよい。この方式としてはシリコーンオイルを定着の
上ローラーあるいはフィルムに供給する方式やシリコー
ンオイルを含浸したパッド、ローラー、ウェッブ等でク
リーニングする方法が使用できる。シリコーンオイルと
しては、ポリジメチルシロキサン、ポリメチルフェニル
シロキサン、ポリジフェニルシロキサン等を使用するこ
とができる。また、フッ素を含有するシロキサンも好適
に使用することができる。
【0094】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の態様はこれに限定されない。なお、以下
において「部」は「質量部」を意味する。
【0095】〔ラテックス調製例1〕攪拌装置、温度セ
ンサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた5000m
lのセパラブルフラスコに、予めアニオン系界面活性剤
(ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム:SDS)
7.08gをイオン交換水2760gに溶解させた界面
活性剤溶液(水系媒体)を仕込み、窒素気流下230r
pmの攪拌速度で攪拌しながら、内温を80℃に昇温さ
せた。一方、離型剤として上記式19)で表される化合
物(以下、「例示化合物(19)」という。)72.0
gを、スチレン115.1g、n−ブチルアクリレート
42.0g、メタクリル酸10.9gからなる単量体混
合液に添加し、80℃に加温し溶解させて単量体溶液を
調製した。循環経路を有する機械式分散機により、前記
界面活性剤溶液(80℃)中に、前記単量体溶液(80
℃)を混合分散させ、均一な分散粒子径を有する乳化粒
子(油滴)の分散液を調製した。次いで、この分散液
に、重合開始剤(過硫酸カリウム:KPS)0.84g
をイオン交換水200gに溶解させた開始剤溶液を添加
し、この系を80℃にて3時間にわたり加熱、攪拌する
ことにより重合(第1段重合)を行い、ラテックスを調
製した。次いで、このラテックスに、重合開始剤(KP
S)7.73gをイオン交換水240mlに溶解させた
開始剤溶液を添加し、15分経過後、80℃で、スチレ
ン383.6g、n−ブチルアクリレート140.0
g、メタクリル酸36.4g、tert−ドデシルメル
カプタン13.7gからなる単量体混合液を126分間
かけて滴下した。滴下終了後、60分にわたり加熱攪拌
することにより重合(第2段重合)を行った後、40℃
まで冷却しラテックスを得た。このラテックスを「ラテ
ックス(1)」とする。
【0096】〔ラテックス調製例2〕ラテックス調製例
1において、第2段重合(低分子量成分の合成)を行う
ために添加したtert−ドデシルメルカプタンに代え
て、n−オクチル−3−メルカプトプロピオン酸エステ
ル15.0gを添加したこと以外はラテックス調製例1
と同様にしてラテックスを得た。このラテックスを「ラ
テックス(2)」とする。
【0097】〔製造例1〕n−ドデシル硫酸ナトリウム
9.2gをイオン交換水160mlに攪拌溶解した。こ
の溶液を攪拌しながら、カーボンブラック「リーガル3
30R」(キャボット社製)20gを徐々に添加し、次
いで、高速回転するローターを備えた攪拌装置「クレア
ミックス(CLEARMIX)」(エム・テクニック
(株)製)を用いて分散処理することにより、着色剤粒
子の分散液(以下、「着色剤分散液(1)」という。)
を調製した。この着色剤分散液(1)における着色剤粒
子の粒子径を、電気泳動光散乱光度計「ELS−80
0」(大塚電子社製)を用いて測定したところ、重量平
均粒子径で112nmであった。
【0098】ラテックス調製例1で得られたラテックス
(1)1250gと、イオン交換水2000mlと、上
記のようにして得られた着色剤分散液(1)とを、温度
センサー、冷却管、窒素導入装置、攪拌装置を取り付け
た5リットルの四つ口フラスコに入れ攪拌した。内温を
30℃に調整した後、この溶液に5Nの水酸化ナトリウ
ム水溶液を加え、pHを10.0に調整した。次いで、
塩化マグネシウム6水和物52.6gをイオン交換水7
2mlに溶解した水溶液を、攪拌下、30℃にて10分
間かけて添加した。3分間放置した後に昇温を開始し、
この系を6分間かけて90℃まで昇温した(昇温速度=
10℃/分)。その状態で、「コールターカウンターT
A−II」にて会合粒子の粒径を測定し、体積平均粒径が
6.5μmになった時点で、塩化ナトリウム115gを
イオン交換水700mlに溶解した水溶液を添加して粒
子成長を停止させ、さらに、液温度90℃±2℃にて6
時間にわたり加熱攪拌することにより融着を継続させ
た。その後、6℃/分の条件で30℃まで冷却した。そ
して、この会合粒子の分散液から会合粒子を濾別し、上
記表1における化合物1が5質量%となる濃度で添加さ
れた、会合粒子全体に対して重量比で10倍の量のイオ
ン交換水(PH=3)に再分散させて洗浄処理を行った
後、洗浄水から会合粒子を濾別する工程を2回繰り返し
た後、イオン交換水のみで洗浄処理を行い、40℃の温
風で乾燥して着色粒子を得た。このようにして得られた
着色粒子を「着色粒子1」とする。
【0099】〔製造例2〜14および比較製造例1〜
2〕製造例1において、下記表2に従って、ラテックス
の種類および洗浄処理条件の少なくとも一を変更したこ
との他は製造例1と同様にして着色粒子を得た。このよ
うにして得られた着色粒子を「着色粒子2」〜「着色粒
子14」および「比較用着色粒子1」〜「比較用着色粒
子2」とする。比較製造例1〜2においては、イオン交
換水のみで洗浄処理を行った。
【0100】
【表2】
【0101】〔製造例15〜18〕製造例1において、
塩化マグネシウム6水和物(凝集剤)を添加する前に、
下記表3に従って、延命草抽出物を有効成分とする消臭
剤を添加すると共に、会合粒子の洗浄処理をイオン交換
水のみで行ったことの他は、製造例1と同様にして着色
粒子を得た。このようにして得られた着色粒子を「着色
粒子15」〜「着色粒子18」とする。
【0102】
【表3】
【0103】〔製造例19〕高速攪拌装置(TKホモミ
キサー)を備えた4つ口フラスコに、イオン交換水71
0部と、0.1モル/リットルの燐酸三ナトリウム水溶
液450部とを加え、この系を65℃に加温し、回転数
12000rpmの攪拌条件下に1.0モル/リットル
の塩化カルシウム水溶液68部を徐々に加え、コロイド
状燐酸三カルシウムを含む分散液からなる水系媒体を調
製した。一方、スチレン165部とn−ブチルアクリレ
ート35部とからなる単量体混合液にカーボンブラック
「リーガル330R」(キャボット社製)14部を添加
し、これをサンドグラインダーで分散して得られた分散
液に、離型剤として例示化合物(19)30部を加え、
80℃にて溶解させた。この溶液にn−オクチル−3−
メルカプトプロピオン酸エステル2部および重合開始剤
として、2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロ
ニトリル)10部を加えて単量体組成物を調製した。こ
のようにして得られた単量体組成物を、前記水系媒体中
に回転数12000rpmの攪拌条件下で徐々に加え、
当該単量体組成物を水系媒体中に分散させた。次いで、
TKホモミキサーを通常の攪拌羽根に交換し、窒素気流
下、65℃、200rpm攪拌条件下で10時間にわた
り重合反応を行った。重合反応終了時に塩酸を加え、分
散安定剤である燐酸三カルシウムを除去し、水系媒体中
から重合体粒子を濾別し、上記表1における化合物1が
5質量%となる濃度で添加された、重合体粒子全体に対
して重量比で10倍の量のイオン交換水(PH=7)に
再分散させて洗浄処理を行った後、洗浄水から重合体粒
子を濾別する工程を2回繰り返した後、イオン交換水の
みで洗浄処理を行い、40℃の温風で乾燥して着色粒子
を得た。このようにして得られた着色粒子を「着色粒子
19」とする。
【0104】〔着色粒子製造例20〜25、および比較
用着色粒子製造例3〜4〕製造例19において、下記表
4に従って、洗浄条件を変更したことの他は製造例19
と同様にして着色粒子を得た。このようにして得られた
着色粒子を「着色粒子20」〜「着色粒子25」、「比
較用着色粒子3」〜「比較用着色粒子4」とする。比較
製造例3および比較製造例4においては、イオン交換水
のみで洗浄処理を行った。
【0105】
【表4】
【0106】以上のようにして得られた着色粒子1〜着
色粒子25および比較用着色粒子1〜比較用着色粒子4
の各々に、疎水性シリカ(数平均一次粒子径=12n
m、疎水化度=68)を1質量%となる割合で添加する
とともに、疎水性酸化チタン(数平均一次粒子径=20
nm、疎水化度=63)を1.2質量%となる割合でそ
れぞれ添加し、ヘンシェルミキサーにより混合してトナ
ーを得た。これらのトナーを、着色粒子に対応して、そ
れぞれ、「トナー1」〜「トナー25」および「比較用
トナー1」〜「比較用トナー4」とする。これらの着色
粒子およびトナーは、その形状および粒径などに関して
差異がないものである。
【0107】以上のようにして得られたトナーの各々
と、シリコーン樹脂を被覆した体積平均粒径60μmの
フェライトキャリアとを混合し、トナー濃度が6%の現
像剤を調製した。これらの現像剤をトナーに対応して、
それぞれ「現像剤1」〜「現像剤25」および「比較用
現像剤1」〜「比較用現像剤4」とする。
【0108】<実施例1〜25および比較例1〜4>以
上のようにして得られた現像剤1〜現像剤25および比
較用現像剤1〜比較用現像剤4の各々について、定着器
の構成が下記のような構成に変更されたデジタル複写機
「Konica7075」(コニカ(株)製)を用い、
常温常湿環境下(温度25℃、相対湿度55%)で実写
テストを行うことにより、(1)定着特性(ハーフトー
ン定着率)、(2)耐オフセット性、および(3)無臭
性について評価を行った。現像条件は、以下に示す通り
である。
【0109】〔現像条件〕 ・感光体表面電位:−700V ・DCバイアス :−500V ・Dsd(感光体と現像スリーブ間距離):600μm ・現像剤層規制 :磁性H−Cut方式 ・現像剤層厚 :700μm ・現像スリーブ径:40mm
【0110】〔定着器〕定着器としては、熱ロール定着
方式のものを用いた。具体的には、中央部にヒーターを
内蔵するアルミ合金からなる円筒状(内径=40mm、
肉厚=1.0mm、全幅=310mm)の芯金表面を、
テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニル
エーテル共重合体(PFA)の厚み120μmのチュー
ブで被覆することにより加熱ローラーを構成し、鉄から
なる円筒状(内径=40mm、肉厚=2.0mm)の芯
金表面を、スポンジ状シリコーンゴム(アスカーC硬度
48、厚み2mm)で被覆することにより加圧ローラー
を構成し、当該加熱ローラーと当該加圧ローラーとを1
50Nの荷重により当接させて5.8mm幅のニップを
形成させた。この定着装置を使用して、印字の線速を4
80mm/secに設定した。なお、定着装置のクリー
ニング機構として、ポリジフェニルシリコーン(20℃
の粘度が10Pa・sのもの)を含浸したウェッブ方式
の供給方式を使用した。定着温度は加熱ローラーの表面
温度で制御した(設定温度175℃)。なお、シリコー
ンオイルの塗布量は0.1mg/A4とした。
【0111】〔特性評価〕 (1)定着特性;定着性の評価は、A4のハーフトーン
画像(画像濃度が紙の濃度を「0」としたときの相対反
射濃度で1.0のもの)を印字して定着率を測定した。
定着率は、定着画像を「サラシ布」を巻いた1kgのお
もりで擦った前後の画像濃度から、下記式によって算出
した。結果を下記表5に示す。定着率は80%以上であ
れば実用上問題ない程度といえる。
【0112】
【数2】
【0113】(2)耐オフセット性 搬送方向に対して垂直方向に5mm幅のベタ帯状画像を
有するA4画像を縦送りで1万枚搬送定着した後に、搬
送方向に対して垂直に20mm幅のハーフトーン画像を
有するA4画像を横送りで1万枚連続して搬送し、いっ
たん休止する。一晩機械を停止した後に、再度機械を立
ち上げ、最初の一枚目に発生する定着オフセット現象に
よる画像汚れの有無を目視評価した。結果を下記表5に
示す。 (評価基準) ・ランクA:画像上に汚れの発生無い ・ランクB:画像上に極軽微な汚れが発生(実用上問題
無し) ・ランクC:画像上に汚れがあり、実用に適さない
【0114】(3)無臭性(官能評価) 官能評価としては、20名の評価員により、床面積10
0m2 (10m×10m)、高さ2mの空気の流通のな
い密閉された室内で、画素率が25%のハーフトーン画
像を1万回にわたり連続して印字させ、何名が臭気を感
じたかで評価した。結果を下記表5に示す。
【0115】
【表5】
【0116】以上のように、実施例1〜実施例25にお
ける本発明のトナー1〜25によれば、優れた定着特性
および耐オフセット性が得られ、画質の高い画像を確実
に形成することができ、しかも熱定着時において異臭を
発生させることないことが確認された。また、高温高湿
環境下(温度33℃、相対湿度80%)で、画素率が2
5%のハーフトーン画像を1万回にわたり連続して印字
させた後、この環境下に1週間放置して、再度同様の実
写テストを行ったところ、本発明のトナー1〜25によ
れば、画像汚れが発生することなく、画質の高い画像を
形成することができることが確認されたが、これに対し
て、比較用トナー1〜4においては、画像カブリが発生
することが確認され、実用的ではない。
【0117】
【発明の効果】本発明のトナーの製造方法によれば、優
れた定着特性および耐オフセット性が得られ、画質の高
い画像を確実に形成することができ、しかも熱定着時に
おいて異臭を発生させることない。
【0118】本発明のトナーによれば、優れた定着特性
および耐オフセット性が得られ、画質の高い画像を確実
に形成することができ、しかも熱定着時において異臭を
発生させることない。
【0119】本発明の画像形成方法によれば、優れた定
着特性および耐オフセット性が得られ、画質の高い画像
を確実に形成することができ、しかも熱定着時において
異臭を発生させることない。
フロントページの続き (72)発明者 廣瀬 尚弘 東京都八王子市石川町2970番地コニカ株式 会社内 (72)発明者 大村 健 東京都八王子市石川町2970番地コニカ株式 会社内 Fターム(参考) 2H005 AB03 AB06 CA30

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも連鎖移動剤を含有する重合性
    単量体を水系媒体中にて重合せしめることにより樹脂粒
    子を調製する重合工程と、この重合工程において得られ
    た樹脂粒子を前記水系媒体から濾別し、洗浄する濾過・
    洗浄工程とを有するトナーの製造方法において、 濾過・洗浄工程においては、水系媒体から濾別された樹
    脂粒子を洗浄するに際して、延命草から抽出された延命
    草抽出物が添加された洗浄水が用いられることを特徴と
    するトナーの製造方法。
  2. 【請求項2】 少なくとも連鎖移動剤を含有する重合性
    単量体を水系媒体中にて重合せしめることにより樹脂粒
    子を調製する重合工程と、少なくとも当該樹脂粒子を水
    系媒体中にて会合させて会合粒子を調製する会合工程
    と、当該会合粒子を前記水系媒体から濾別し、洗浄する
    濾過・洗浄工程とを有するトナーの製造方法において、 濾過・洗浄工程においては、水系媒体から濾別された会
    合粒子を洗浄するに際して、延命草から抽出された延命
    草抽出物が添加された洗浄水が用いられることを特徴と
    するトナーの製造方法。
  3. 【請求項3】 少なくとも連鎖移動剤を含有する重合性
    単量体を水系媒体中にて重合せしめることにより樹脂粒
    子を調製する重合工程と、少なくとも当該樹脂粒子を水
    系媒体中にて会合させて会合粒子を調製する会合工程
    と、当該会合粒子を前記水系媒体から濾別し、洗浄する
    濾過・洗浄工程とを有するトナーの製造方法において、 会合工程においては、延命草から抽出された延命草抽出
    物が添加された水系媒体が用いられることを特徴とする
    トナーの製造方法。
  4. 【請求項4】 少なくとも樹脂粒子を水系媒体中にて会
    合させることにより得られる会合粒子を、当該水系媒体
    から濾別し、洗浄することにより得られるトナーにおい
    て、 樹脂粒子は、少なくとも連鎖移動剤を含有する重合性単
    量体を水系媒体中にて重合せしめることにより得られる
    ものであり、 樹脂粒子を会合させるに際して用いられる水系媒体が、
    延命草から抽出された延命草抽出物が添加されたもので
    あることを特徴とするトナー。
  5. 【請求項5】 静電潜像担持体上に形成された静電潜像
    をトナーを含む現像剤により顕像化してトナー像を形成
    する現像工程と、当該トナー像を画像形成支持体に転写
    する転写工程と、画像形成支持体上に転写されたトナー
    像を熱定着する定着工程とを有する画像形成方法におい
    て、 前記トナーは、少なくとも樹脂粒子を水系媒体中にて会
    合させることにより得られる会合粒子を、当該水系媒体
    から濾別し、延命草から抽出された延命草抽出物が添加
    された洗浄水を用いて洗浄することにより得られるもの
    であり、樹脂粒子は、少なくとも連鎖移動剤を含有する
    重合性単量体を水系媒体中にて重合せしめることにより
    得られたものであること特徴とする画像形成方法。
  6. 【請求項6】 静電潜像担持体上に形成された静電潜像
    をトナーを含む現像剤により顕像化してトナー像を形成
    する現像工程と、当該トナー像を画像形成支持体に転写
    する転写工程と、画像形成支持体上に転写されたトナー
    像を熱定着する定着工程とを有する画像形成方法におい
    て、 前記トナーは、少なくとも樹脂粒子を、延命草から抽出
    された延命草抽出物が添加された水系媒体中にて会合さ
    せることにより得られる会合粒子を、当該水系媒体から
    濾別し、洗浄することにより得られるものであり、樹脂
    粒子は、少なくとも連鎖移動剤を含有する重合性単量体
    を水系媒体中にて重合せしめることにより得られたもの
    であること特徴とする画像形成方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7569322B2 (en) 2003-07-09 2009-08-04 Panasonic Corporation Toner, method for producing toner, two-component developer, and image forming apparatus
US8076051B2 (en) 2004-06-15 2011-12-13 Ricoh Company Limited Method for preparing resin and particulate material, toner prepared by the method, developer including the toner, toner container, and process cartridge, image forming method and apparatus using the developer

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7569322B2 (en) 2003-07-09 2009-08-04 Panasonic Corporation Toner, method for producing toner, two-component developer, and image forming apparatus
US8076051B2 (en) 2004-06-15 2011-12-13 Ricoh Company Limited Method for preparing resin and particulate material, toner prepared by the method, developer including the toner, toner container, and process cartridge, image forming method and apparatus using the developer

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