JP2003148703A - 蒸気減温装置 - Google Patents
蒸気減温装置Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 圧力や流量等の各種検出器や、調節弁、ある
いは、冷却液体を供給するためのポンプ手段等を用いる
ことなく、安価でシンプルな蒸気減温装置を得ること。 【解決手段】 過熱蒸気の流下する蒸気管1に気液の混
合分離器7を取り付ける。混合分離器7の下方に第1の
液体溜容器2を接続する。容器2の下方に第2の液体溜
容器3を連通する。容器2,3をそれぞれ高圧流体通路
9と連通する。容器3の下部に接続通路4を接続し、こ
の接続通路4の上端部を蒸気管1の混合分離器7の入口
側に接続する。接続通路4にはインライン式の熱交換器
28を取り付ける。第1の液体溜容器2と第2の液体溜
容器3から接続通路4を介して蒸気管1内へ供給される
冷却液体によって、蒸気管1内の過熱蒸気は所定温度ま
で減温される。
いは、冷却液体を供給するためのポンプ手段等を用いる
ことなく、安価でシンプルな蒸気減温装置を得ること。 【解決手段】 過熱蒸気の流下する蒸気管1に気液の混
合分離器7を取り付ける。混合分離器7の下方に第1の
液体溜容器2を接続する。容器2の下方に第2の液体溜
容器3を連通する。容器2,3をそれぞれ高圧流体通路
9と連通する。容器3の下部に接続通路4を接続し、こ
の接続通路4の上端部を蒸気管1の混合分離器7の入口
側に接続する。接続通路4にはインライン式の熱交換器
28を取り付ける。第1の液体溜容器2と第2の液体溜
容器3から接続通路4を介して蒸気管1内へ供給される
冷却液体によって、蒸気管1内の過熱蒸気は所定温度ま
で減温される。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、飽和温度以上の
いわゆる過熱温度蒸気を、所定の温度例えば飽和温度ま
で減温することのできる蒸気減温装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来の蒸気減温装置としては例えば特開
昭62−141407号公報に示されているものが用い
られていた。これは、過熱蒸気配管に圧力調節弁と圧力
検出器と蒸気流量検出器と温度検出器、及び、過熱蒸気
中へ供給する水流量検出器をそれぞれ取り付けて、過熱
蒸気の圧力を検出して圧力調節弁を調節すると共に、過
熱蒸気の流量と温度を検出して水流量検出器から所定量
の水を過熱蒸気中へ供給することによって、過熱蒸気を
飽和温度の蒸気へ減温することができるものである。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】上記従来の蒸気減温装
置では、圧力調節弁と、圧力や流量や温度等の各種検出
器及び検出器に対応した調節器が必要となり、減温装置
が高価で複雑な物となってしまう問題があった。 【0004】この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、
各種の検出器や調節弁を用いることなく、過熱温度蒸気
を所定温度の蒸気へ減温することのできる安価でシンプ
ルな蒸気減温装置を得ることである。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに講じた本発明の手段は、蒸気通路を流下する過熱蒸
気に冷却流体を供給して、当該過熱蒸気を所定温度状態
の蒸気へ減温するものにおいて、液体を溜め置く第1の
液体溜容器を配置して、当該第1の液体溜容器の液体入
口を過熱蒸気の流下する蒸気通路と連通路で連通し、当
該第1の液体溜容器の液体出口を第2の液体溜容器と連
通路で連通して、当該第2の液体溜容器の液体出口に接
続通路を介して過熱蒸気の流下する蒸気通路と接続し、
当該接続通路に熱交換器を取り付けると共に、第1の液
体溜容器と第2の液体溜容器に高圧流体源と連通する高
圧流体連通路を連通して、第1の液体溜容器と高圧流体
連通路の間に、第1の液体溜容器内への高圧流体の流入
と遮断を切り換える切換弁を取り付けたものである。 【0006】 【発明の実施の形態】切換弁によって第1の液体溜容器
内への高圧流体が遮断されている時に、蒸気通路中の液
体が連通路と液体入口とを介して第1の液体溜容器内へ
流入する。第1の液体溜容器内へ流入して溜まった液体
は、切換弁によって高圧流体が第1の液体溜容器へ流入
されると連通路と液体出口とを介して第2の液体溜容器
内へ流入する。更に、第2の液体溜容器内へ流入した液
体は、高圧流体の流体圧力によって、接続通路を介して
蒸気通路へ供給されて過熱蒸気を減温する。 【0007】 【実施例】図1において、過熱蒸気の流下する蒸気通路
としての蒸気管1と、第1の液体溜容器2及び第2の液
体溜容器3と、第2の液体溜容器3から蒸気管1中に冷
却液体を供給する接続通路4、並びに、接続通路4に取
り付けた熱交換器28とで蒸気減温装置を構成する。 【0008】蒸気管1にバルブ5と自動調節弁6と気液
の混合分離器7を順次取り付けて、管路8から所定温度
に減温された蒸気を、図示しない蒸気使用装置へ供給す
る。自動調節弁6は管路8から供給する蒸気の量又は圧
力又は温度を調節するものであり、気液の混合分離器7
は、蒸気管1中の過熱蒸気と接続通路4から供給される
冷却液体を混合して更に分離し、管路8へ液体が分離さ
れ所定温度まで減温された蒸気だけを供給する。 【0009】蒸気管1を分岐して高圧流体連通路9を連
通する。高圧流体連通路9にバルブ10を介して第1の
液体溜容器2の高圧流体入口11と接続すると共に、バ
ルブ12を介して第2の液体溜容器3の上部側方と接続
する。なお、図示はしていないが、高圧流体連通路9
に、その二次側の圧力を一定に維持する機能を有する減
圧弁を取り付けることによって、第1の液体溜容器2と
第2の液体溜容器3へ供給する高圧流体の圧力を一定に
保持することができる。 【0010】第1の液体溜容器2の液体入口13に、逆
止弁14と液体通路15を介して、気液の混合分離器7
の下端部と接続する。混合分離器7の下端部には蒸気ト
ラップ16と逆止弁17を接続する。蒸気トラップ16
は、気液の混合分離器7で分離された蒸気の凝縮水とし
ての復水や冷却液体だけを流下させ、蒸気は流下させる
ことがない自動弁の一種である。逆止弁17と14は、
蒸気トラップ16から液体入口13側への流体の通過を
許容し、反対側への流体の通過は許容しないものであ
る。 【0011】第1の液体溜容器2の上部の高圧流体入口
11の側方に、高圧流体出口18を設けて大気連通管1
9を接続する。第1の液体溜容器2の液体入口13の下
方には液体出口20を設けて、第2の液体溜容器3と連
通路21で連通する。連通路21には逆止弁22を取り
付ける。逆止弁22は、液体出口20から第2の液体溜
容器3側への流体の通過を許容し、反対側への通過は許
容しないものである。 【0012】第1の液体溜容器2は、液体入口13から
流入してきた復水等の液体が内部に溜まってその液位が
上昇すると内部の図示しないフロートを上昇させ、所定
位置に達するとスナップ移動して、高圧流体入口11に
取り付けた圧送弁を開弁すると共に、高圧流体出口18
に取り付けた排気弁を閉弁して、高圧流体連通路9から
高圧の蒸気を第1の液体溜容器2内部に供給し、溜まっ
ていた液体を液体出口20から逆止弁22と連通路21
を介して第2の液体溜容器3へ流下させるものである。 【0013】第1の液体溜容器2内の液体が第2の液体
溜容器3へ流下するに連れて、内部の図示しないフロー
トが降下して、所定の液位まで低下するとスナップ移動
して、高圧流体入口11の圧送弁を閉弁すると共に、高
圧流体出口18の排気弁が開弁して、第1の液体溜容器
2内の高圧蒸気が大気連通管19から外部に排出され、
再度、液体通路15から復水等の液体が第1の液体溜容
器2内へ流入してくるものである。 【0014】本実施例においては、高圧流体入口11に
取り付けた圧送弁と高圧流体出口18に取り付けた排気
弁とで、第1の液体溜容器2内への高圧流体の流入と遮
断を切り換える切換弁を構成する。 【0015】液体通路15の2つの逆止弁14,17の
間に、冷却液体補給管23を接続する。冷却液体補給管
23には自動弁24を取り付ける。冷却液体例えば冷却
水が不足した場合に、自動弁24から補給することがで
きるものである。 【0016】連通路21によって第1の液体溜容器2と
連通した第2の液体溜容器3は、密閉状のタンクで形成
して、上部側方に高圧流体連通路9を接続する。容器3
の上部には、容器3内の液位を検出する液位センサ25
を取り付ける。容器3の下部には接続通路4を接続す
る。 【0017】接続通路4には、自動弁26を介した余剰
液体排出管27を接続すると共に、インライン式の熱交
換器28を取り付ける。この熱交換器28は、エゼクタ
29と加熱又は冷却流体供給管30、及び、流体供給管
30に取り付けた自動調節弁31と逆止弁32とで構成
する。接続通路4の蒸気管1側に、接続通路4内の液体
温度を検出する温度センサ33を取り付ける。温度セン
サ33と自動調節弁31を図示しない温度コントローラ
を介して電気接続する。 【0018】温度センサ33で検出した冷却液体温度に
応じて、自動調節弁31の弁開度を調節することによっ
て、加熱又は冷却流体供給管30から、所定量の加熱又
は冷却流体を接続通路4内の液体に供給して、蒸気管1
内に供給する冷却液体温度を任意にコントロールするこ
とができる。接続通路4から蒸気管1内へ冷却液体を供
給する場合、図示はしていないが接続通路4の蒸気管1
内端部に、冷却液体を噴射するためのノズルを取り付け
ることが好ましい。 【0019】第2の液体溜容器3に取り付けた液位セン
サ25は、図示しないコントローラを介して自動弁2
4,26と電気接続する。液位センサ25の検出液位に
よって、自動弁24を開弁して冷却液体を補給したり、
あるいは、自動弁26を開弁して余剰冷却液体を系外へ
排除するものである。 【0020】蒸気管1内を初期立ち上げ時に蒸気が通過
すると冷却されて蒸気は復水となり、気液の混合分離器
7と蒸気トラップ16と逆止弁17,14を通って第1
の液体溜容器2内へ流入する。容器2内の液位が所定高
さに達すると、高圧流体入口11に取り付けた圧送弁が
開弁し、高圧流体出口18に取り付けた排気弁が閉弁す
ることによって、高圧流体連通路9から高圧蒸気が容器
2内へ供給され、第2の液体溜容器3内と同圧になるこ
とにより、容器2内の液体は容器3内へ水頭差によって
自然流下する。 【0021】第2の液体溜容器3内は絶えず高圧流体通
路9と連通しており、従って、容器3内の液体はその高
圧流体の圧力によって接続通路4から蒸気管1内へ圧送
され、蒸気管1内を流下する過熱蒸気中に注入される。
蒸気管1内へ注入された冷却液体は、気液の混合分離器
7で過熱蒸気と混合して過熱蒸気の温度を低下させる。
この場合、低下させる過熱蒸気の温度は、接続通路4か
ら供給する冷却液体の量とか温度を調節することによっ
て適宜制御することができる。 【0022】気液の混合分離器7で過熱蒸気と混合した
残余の冷却液体は、この混合分離器7で気液分離され、
下端部の蒸気トラップ16から第1の液体溜容器2内へ
流下する。一方、液体が分離され所定温度まで減温され
た蒸気は、混合分離器7から管路8を通って蒸気使用箇
所へと供給される。 【0023】本実施例においては熱交換器28としてエ
ゼクタ29を用いたインライン式の熱交換器を用いた例
を示したが、エゼクタ29に替えてスタティクミキサー
等の従来公知の熱交換器を使用することもできる。ま
た、直接熱交換するものに限らず間接熱交換する熱交換
器も使用することができる。 【0024】 【発明の効果】上記のように本発明によれば、第1の液
体溜容器と第2の液体溜容器とを介して連続的に冷却液
体を蒸気管へ供給することによって、蒸気管内の過熱蒸
気を任意の蒸気温度まで減温することができ、圧力や流
量等の各種検出器や、調節弁、あるいは、冷却液体を供
給するためのポンプ手段等を用いることなく、安価でシ
ンプルな蒸気減温装置とすることができる。 【0025】また、接続通路4に熱交換器28を取り付
けたことにより、蒸気管1内に供給する冷却液体温度を
更に精度良くコントロールすることができる。
いわゆる過熱温度蒸気を、所定の温度例えば飽和温度ま
で減温することのできる蒸気減温装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来の蒸気減温装置としては例えば特開
昭62−141407号公報に示されているものが用い
られていた。これは、過熱蒸気配管に圧力調節弁と圧力
検出器と蒸気流量検出器と温度検出器、及び、過熱蒸気
中へ供給する水流量検出器をそれぞれ取り付けて、過熱
蒸気の圧力を検出して圧力調節弁を調節すると共に、過
熱蒸気の流量と温度を検出して水流量検出器から所定量
の水を過熱蒸気中へ供給することによって、過熱蒸気を
飽和温度の蒸気へ減温することができるものである。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】上記従来の蒸気減温装
置では、圧力調節弁と、圧力や流量や温度等の各種検出
器及び検出器に対応した調節器が必要となり、減温装置
が高価で複雑な物となってしまう問題があった。 【0004】この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、
各種の検出器や調節弁を用いることなく、過熱温度蒸気
を所定温度の蒸気へ減温することのできる安価でシンプ
ルな蒸気減温装置を得ることである。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに講じた本発明の手段は、蒸気通路を流下する過熱蒸
気に冷却流体を供給して、当該過熱蒸気を所定温度状態
の蒸気へ減温するものにおいて、液体を溜め置く第1の
液体溜容器を配置して、当該第1の液体溜容器の液体入
口を過熱蒸気の流下する蒸気通路と連通路で連通し、当
該第1の液体溜容器の液体出口を第2の液体溜容器と連
通路で連通して、当該第2の液体溜容器の液体出口に接
続通路を介して過熱蒸気の流下する蒸気通路と接続し、
当該接続通路に熱交換器を取り付けると共に、第1の液
体溜容器と第2の液体溜容器に高圧流体源と連通する高
圧流体連通路を連通して、第1の液体溜容器と高圧流体
連通路の間に、第1の液体溜容器内への高圧流体の流入
と遮断を切り換える切換弁を取り付けたものである。 【0006】 【発明の実施の形態】切換弁によって第1の液体溜容器
内への高圧流体が遮断されている時に、蒸気通路中の液
体が連通路と液体入口とを介して第1の液体溜容器内へ
流入する。第1の液体溜容器内へ流入して溜まった液体
は、切換弁によって高圧流体が第1の液体溜容器へ流入
されると連通路と液体出口とを介して第2の液体溜容器
内へ流入する。更に、第2の液体溜容器内へ流入した液
体は、高圧流体の流体圧力によって、接続通路を介して
蒸気通路へ供給されて過熱蒸気を減温する。 【0007】 【実施例】図1において、過熱蒸気の流下する蒸気通路
としての蒸気管1と、第1の液体溜容器2及び第2の液
体溜容器3と、第2の液体溜容器3から蒸気管1中に冷
却液体を供給する接続通路4、並びに、接続通路4に取
り付けた熱交換器28とで蒸気減温装置を構成する。 【0008】蒸気管1にバルブ5と自動調節弁6と気液
の混合分離器7を順次取り付けて、管路8から所定温度
に減温された蒸気を、図示しない蒸気使用装置へ供給す
る。自動調節弁6は管路8から供給する蒸気の量又は圧
力又は温度を調節するものであり、気液の混合分離器7
は、蒸気管1中の過熱蒸気と接続通路4から供給される
冷却液体を混合して更に分離し、管路8へ液体が分離さ
れ所定温度まで減温された蒸気だけを供給する。 【0009】蒸気管1を分岐して高圧流体連通路9を連
通する。高圧流体連通路9にバルブ10を介して第1の
液体溜容器2の高圧流体入口11と接続すると共に、バ
ルブ12を介して第2の液体溜容器3の上部側方と接続
する。なお、図示はしていないが、高圧流体連通路9
に、その二次側の圧力を一定に維持する機能を有する減
圧弁を取り付けることによって、第1の液体溜容器2と
第2の液体溜容器3へ供給する高圧流体の圧力を一定に
保持することができる。 【0010】第1の液体溜容器2の液体入口13に、逆
止弁14と液体通路15を介して、気液の混合分離器7
の下端部と接続する。混合分離器7の下端部には蒸気ト
ラップ16と逆止弁17を接続する。蒸気トラップ16
は、気液の混合分離器7で分離された蒸気の凝縮水とし
ての復水や冷却液体だけを流下させ、蒸気は流下させる
ことがない自動弁の一種である。逆止弁17と14は、
蒸気トラップ16から液体入口13側への流体の通過を
許容し、反対側への流体の通過は許容しないものであ
る。 【0011】第1の液体溜容器2の上部の高圧流体入口
11の側方に、高圧流体出口18を設けて大気連通管1
9を接続する。第1の液体溜容器2の液体入口13の下
方には液体出口20を設けて、第2の液体溜容器3と連
通路21で連通する。連通路21には逆止弁22を取り
付ける。逆止弁22は、液体出口20から第2の液体溜
容器3側への流体の通過を許容し、反対側への通過は許
容しないものである。 【0012】第1の液体溜容器2は、液体入口13から
流入してきた復水等の液体が内部に溜まってその液位が
上昇すると内部の図示しないフロートを上昇させ、所定
位置に達するとスナップ移動して、高圧流体入口11に
取り付けた圧送弁を開弁すると共に、高圧流体出口18
に取り付けた排気弁を閉弁して、高圧流体連通路9から
高圧の蒸気を第1の液体溜容器2内部に供給し、溜まっ
ていた液体を液体出口20から逆止弁22と連通路21
を介して第2の液体溜容器3へ流下させるものである。 【0013】第1の液体溜容器2内の液体が第2の液体
溜容器3へ流下するに連れて、内部の図示しないフロー
トが降下して、所定の液位まで低下するとスナップ移動
して、高圧流体入口11の圧送弁を閉弁すると共に、高
圧流体出口18の排気弁が開弁して、第1の液体溜容器
2内の高圧蒸気が大気連通管19から外部に排出され、
再度、液体通路15から復水等の液体が第1の液体溜容
器2内へ流入してくるものである。 【0014】本実施例においては、高圧流体入口11に
取り付けた圧送弁と高圧流体出口18に取り付けた排気
弁とで、第1の液体溜容器2内への高圧流体の流入と遮
断を切り換える切換弁を構成する。 【0015】液体通路15の2つの逆止弁14,17の
間に、冷却液体補給管23を接続する。冷却液体補給管
23には自動弁24を取り付ける。冷却液体例えば冷却
水が不足した場合に、自動弁24から補給することがで
きるものである。 【0016】連通路21によって第1の液体溜容器2と
連通した第2の液体溜容器3は、密閉状のタンクで形成
して、上部側方に高圧流体連通路9を接続する。容器3
の上部には、容器3内の液位を検出する液位センサ25
を取り付ける。容器3の下部には接続通路4を接続す
る。 【0017】接続通路4には、自動弁26を介した余剰
液体排出管27を接続すると共に、インライン式の熱交
換器28を取り付ける。この熱交換器28は、エゼクタ
29と加熱又は冷却流体供給管30、及び、流体供給管
30に取り付けた自動調節弁31と逆止弁32とで構成
する。接続通路4の蒸気管1側に、接続通路4内の液体
温度を検出する温度センサ33を取り付ける。温度セン
サ33と自動調節弁31を図示しない温度コントローラ
を介して電気接続する。 【0018】温度センサ33で検出した冷却液体温度に
応じて、自動調節弁31の弁開度を調節することによっ
て、加熱又は冷却流体供給管30から、所定量の加熱又
は冷却流体を接続通路4内の液体に供給して、蒸気管1
内に供給する冷却液体温度を任意にコントロールするこ
とができる。接続通路4から蒸気管1内へ冷却液体を供
給する場合、図示はしていないが接続通路4の蒸気管1
内端部に、冷却液体を噴射するためのノズルを取り付け
ることが好ましい。 【0019】第2の液体溜容器3に取り付けた液位セン
サ25は、図示しないコントローラを介して自動弁2
4,26と電気接続する。液位センサ25の検出液位に
よって、自動弁24を開弁して冷却液体を補給したり、
あるいは、自動弁26を開弁して余剰冷却液体を系外へ
排除するものである。 【0020】蒸気管1内を初期立ち上げ時に蒸気が通過
すると冷却されて蒸気は復水となり、気液の混合分離器
7と蒸気トラップ16と逆止弁17,14を通って第1
の液体溜容器2内へ流入する。容器2内の液位が所定高
さに達すると、高圧流体入口11に取り付けた圧送弁が
開弁し、高圧流体出口18に取り付けた排気弁が閉弁す
ることによって、高圧流体連通路9から高圧蒸気が容器
2内へ供給され、第2の液体溜容器3内と同圧になるこ
とにより、容器2内の液体は容器3内へ水頭差によって
自然流下する。 【0021】第2の液体溜容器3内は絶えず高圧流体通
路9と連通しており、従って、容器3内の液体はその高
圧流体の圧力によって接続通路4から蒸気管1内へ圧送
され、蒸気管1内を流下する過熱蒸気中に注入される。
蒸気管1内へ注入された冷却液体は、気液の混合分離器
7で過熱蒸気と混合して過熱蒸気の温度を低下させる。
この場合、低下させる過熱蒸気の温度は、接続通路4か
ら供給する冷却液体の量とか温度を調節することによっ
て適宜制御することができる。 【0022】気液の混合分離器7で過熱蒸気と混合した
残余の冷却液体は、この混合分離器7で気液分離され、
下端部の蒸気トラップ16から第1の液体溜容器2内へ
流下する。一方、液体が分離され所定温度まで減温され
た蒸気は、混合分離器7から管路8を通って蒸気使用箇
所へと供給される。 【0023】本実施例においては熱交換器28としてエ
ゼクタ29を用いたインライン式の熱交換器を用いた例
を示したが、エゼクタ29に替えてスタティクミキサー
等の従来公知の熱交換器を使用することもできる。ま
た、直接熱交換するものに限らず間接熱交換する熱交換
器も使用することができる。 【0024】 【発明の効果】上記のように本発明によれば、第1の液
体溜容器と第2の液体溜容器とを介して連続的に冷却液
体を蒸気管へ供給することによって、蒸気管内の過熱蒸
気を任意の蒸気温度まで減温することができ、圧力や流
量等の各種検出器や、調節弁、あるいは、冷却液体を供
給するためのポンプ手段等を用いることなく、安価でシ
ンプルな蒸気減温装置とすることができる。 【0025】また、接続通路4に熱交換器28を取り付
けたことにより、蒸気管1内に供給する冷却液体温度を
更に精度良くコントロールすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の蒸気減温装置の実施例を示す構成図。
【符号の説明】
1 蒸気管
2 第1の液体溜容器
3 第2の液体溜容器
4 接続通路
7 気液の混合分離器
9 高圧流体通路
11 高圧流体入口
13 液体入口
15 液体通路
18 高圧流体出口
19 大気連通管
20 液体出口
21 連通路
23 冷却液体補給管
25 液位センサ
28 熱交換器
33 温度センサ
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 蒸気通路を流下する過熱蒸気に冷却流体
を供給して、当該過熱蒸気を所定温度状態の蒸気へ減温
するものにおいて、液体を溜め置く第1の液体溜容器を
配置して、当該第1の液体溜容器の液体入口を過熱蒸気
の流下する蒸気通路と連通路で連通し、当該第1の液体
溜容器の液体出口を第2の液体溜容器と連通路で連通し
て、当該第2の液体溜容器の液体出口に接続通路を介し
て過熱蒸気の流下する蒸気通路と接続し、当該接続通路
に熱交換器を取り付けると共に、第1の液体溜容器と第
2の液体溜容器に高圧流体源と連通する高圧流体連通路
を連通して、第1の液体溜容器と高圧流体連通路の間
に、第1の液体溜容器内への高圧流体の流入と遮断を切
り換える切換弁を取り付けたことを特徴とする蒸気減温
装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001349516A JP2003148703A (ja) | 2001-11-15 | 2001-11-15 | 蒸気減温装置 |
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JP2001349516A JP2003148703A (ja) | 2001-11-15 | 2001-11-15 | 蒸気減温装置 |
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ID=19162171
Family Applications (1)
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-
2001
- 2001-11-15 JP JP2001349516A patent/JP2003148703A/ja active Pending
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