JP2003146559A - シリンダ駆動式エレベータ装置 - Google Patents

シリンダ駆動式エレベータ装置

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JP2003146559A
JP2003146559A JP2001388492A JP2001388492A JP2003146559A JP 2003146559 A JP2003146559 A JP 2003146559A JP 2001388492 A JP2001388492 A JP 2001388492A JP 2001388492 A JP2001388492 A JP 2001388492A JP 2003146559 A JP2003146559 A JP 2003146559A
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JP
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hydraulic fluid
water
cylinder
glycol
type elevator
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JP2001388492A
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English (en)
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Kojirou Sugane
小二郎 数金
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Otis Elevator Co
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Otis Elevator Co
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】異臭、火災等の公害の発生することのない環境
に優しいシリンダ駆動式エレベータ装置を提供すること
を目的とする。 【解決手段】エレベータ装置のシリンダ駆動の作動液を
水成形作動液、特に水グリコールとすることを特徴と
し、液圧回路の各機器には防錆処理を施すことにより達
成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリンダ駆動によ
るエレベータ装置に関するものであって、特に、シリン
ダ駆動の作動液を環境に優しい、かつ火災に備えて難燃
性作動液を採用したエレベータ装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】シリンダ駆動によるエレベータ装置
は、図1に示すように一般的に乗りかご2の下部に駆動
シリンダ3を設け、このピストンロッド4の上下運動に
より乗りかご2を上下に駆動する駆動力を与えている。
乗りかご2の上昇時は貯蔵タンク5内にある作動液6を
ポンプ7により配管9を経て、駆動シリンダ3に送り込
まれてピストンロッド4が上方に移動し、乗りかご2の
下降時は切換えバルブ8が作動し、乗りかご2の自重に
よりピストンロッド4が下方に移動する。ピストンロッ
ド4が下方に移動するときは駆動シリンダ3内の作動液
6が配管9及び切換えバルブ8を経由して貯蔵タンク5
内に戻される。
【0003】このように作動液6がこの経路を循環する
ことによりピストンロッド4の上下運動、これに付随し
て乗りかご2が上下に移動してエレベータ装置が構成さ
れている。このシリンダ駆動式エレベータ装置は、作動
液として一般的に、高い粘性を有する機械油を使用し、
また駆動シリンダとしてこの機械油を媒介として駆動す
る油圧シリンダで構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】機械油を媒介とした油
圧シリンダによる駆動方式は、この機械油の入手が容易
で、またその粘性の高さにより大きな駆動力を得られ、
優れた点も多く、あらゆる分野に利用されている。
【0005】しかしながら、従来の油圧エレベータ装置
のようにシリンダ駆動に作動油として機械油を使用した
場合、機械油が可燃性のため、火災時にこの機械油を主
たる成分とする作動油に引火しやすく、またそのため比
較的高温な雰囲気の場所にはこのようなシリンダ駆動式
エレベータ装置を設置することができない。また作動液
が外部に洩れ出した場合、異臭、引火、付近に油垂れ流
しなどの公害問題も発生するおそれがある。本発明は、
これら問題を解消した火災に強く公害の発生をも抑えた
環境に優しいシリンダ駆動式エレベータ装置を提供する
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め本発明によるシリンダ駆動式エレベータ装置におい
て、シリンダ駆動の作動液として水成系作動液を使用す
る。水成系作動液は水を主成分とするため不燃性または
少なくとも難粘性であるため火災の場合にも火災延焼の
誘発するおそれもなく、高温の場所でも引火性がないた
めにエレベータ装置の設置が可能となる。
【0007】また、上記水成系作動液として例えば水グ
リコールを使用する。水成系作動液としての水グリコー
ルは難燃性で毒性もなく公害を発生させることもない。
また比較的粘性も大きく、シリンダ駆動の作動液として
十分の働きをする。水グリコールとして具体的には例え
ば、塩基性アミン添加ジエチレングリコール、ジエチレ
ンポリグリコール、ポリアルカリグリコール及びそれら
の混合物などの抑制水グリコールからなる群から選択さ
れるものを使用する。これらは上記性質を備えた水グリ
コールとして一般に使用されているものである。また、
水グリコールの水/グリコール混合比を難燃性、粘度
性、経済性等を考慮して図3の水グリコール特性グラフ
から以下の比率とする。すなわち、水/(水+グリコー
ル)=0.4〜0.75とする。また、水成系作動液は
機械油に比べ各液圧機器に錆を発生させ易く、特に、空
気の存在する部分は腐食され易いため駆動シリンダ及び
配管系の各構成部品には防錆処理を施すことにより対処
する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態を詳細に説明す
る。本発明はシリンダ駆動によるエレベータ装置、特に
シリンダ駆動の媒介となる液圧システムにおける圧力伝
達媒体である液圧作動液を利用したエレベータ装置に関
するものである。作動液に要求されるものとして難燃
性、無臭性、無毒等の公害を発生させず、特に温度の比
較的高い所であっても設置可能なエレベータ装置を提供
するものである。
【0009】上記問題を解決する駆動力の媒介となる作
動液には水成系作動液を用いる。水成系作動液には任意
の添加剤を用いることが可能であり、例えば腐食防止
剤、潤滑添加剤、防錆剤、消泡剤、などが挙げられる。
【0010】腐食防止剤としてはベンゾトリアゾール、
メルカプトベンゾチアゾールなど、潤滑添加剤として
は、モノカルボン酸、ジカルボン酸などがある。具体的
には、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、オレイン
酸、パルミチン酸、ステアリン酸、その他芳香族脂肪
酸、等が好ましい。
【0011】防錆を目的としたpH調整剤として用いら
れる塩基性化合物としては、具体的には、KOH、Na
OHなどの無機アルカリ、モノエタノールアミン、ジエ
タノールアミン、トリエタノールアミン、メチルジエタ
ノールアミン、ジメチルエタノールアミン、ジエチルエ
タノールアミンなどのアルカノールアミン類、モノメチ
ルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、シクロ
ヘキシルアミンなどの鎖状もしくは環状アルキルアミン
類、エチレンジアミン、ジエチレントリアミンなどのポ
リアミン類、モルホリン類などが挙げられる。消泡剤と
しては、シリコン化合物、ポリエーテル型等がある。水
成系作動液とは水を主成分とし、グリコール及び上記添
加物を混合した動力伝達の媒介となる液体の総称をい
う。
【0012】鉄鋼設備、ダイカストマシン、自動車組立
設備の溶接ロボット等の液圧駆動によるエレベータ装置
として、可燃性の油圧作動油を使用すると火災の危険性
があり、難燃性の作動液が使用する必要がある。難燃性
作動液は、合成系としてリン酸エステル型作動液、脂肪
酸エステル型作動液があり、含水系として水グリコール
系作動液、W/O(Water in Oil)エマル
ジョン型作動液、O/W(Oil in Water)
エマルジョン型作動液がある。これら難燃性作動液の中
でも、水グリコール系作動液は、作動液としての機能が
バランス良く満たされていること、すなわち適当な粘度
を持ち、また優れた難燃性を有している。
【0013】従来の水グリコール系作動液は、その主成
分として、可溶化剤、流動点降下剤であるグリコール類
を35〜45重量%程度、増粘剤であるポリエーテル類
などの非イオン性水溶性高分子化合物を10〜20重量
%程度配合している。水にグリコール成分を含んだ水グ
リコール系作動液は、作動液として重要な機能である、
適正粘度の維持、油圧機器との適合性(主に潤滑性)に
優れている。水グリコール系作動液の特性を下記表1に
示す。
【表1】
【0014】塩基性アミン添加ジエチレングリコール、
ジエチレンポリグリコール、ポリアルカリグリコール及
びそれらの混合物などの他の添加剤で抑制された水グリ
コール液がある。それらの液は、一般には、ポンプや弁
に用いられる通常のパッキングやシールを腐食しない。
ゴム、ブナ、ネオプレン、シリコーン及びPTFEな
どの標準シールは、それらが水を吸収しないので、水グ
リコール液と接触しても十分シール効果を維持できる。
【0015】従って、ほとんどのシール材は、水グリコ
ール液のシール材として使用することができる。潤滑の
場合には、リチウム、カルシウム及びアルミニウム複合
グリースなどの良好な耐水性を有するグリースを使用す
べきである。また、水グリコール液は、鉛、錫、亜鉛、
カドミニウム又はマグネシウムと共存性がなく、腐食を
生じ、これらの材料と接触すると劣化する。また同時に
これらの金属には錆が生ずる。
【0016】しかし、アルミニウム、銅、真鍮、鋳鉄、
鋼は、水−グリコール作動液との接触によって腐食しに
くい。但し、この作動液及び空気に触れると錆が生ずる
のでこれらの材料で構成された機器類は防錆処理を施す
必要がある。水グリコール液は、それらがニトロソアミ
ン、硝酸塩も任意の他の疑わしい又は確定した発がん物
質も含んでいないので、取扱いに安全である。組成は、
41%の水と残量が塩基性アミン腐食抑制剤を入れたジ
エチレン−ポリグリコールである。
【0017】本発明は油圧システムにおける圧力伝達媒
体である油圧作動液(油圧油、作動液と同義)に関する
もので、特に難燃性作動液としての利用に限定されない
が、主として現在水グリコール系作動液が利用されてい
る分野で利用できる。油圧作動液は鉱物油系、合成油
系、含水系などに分類されている。合成油系ならびに含
水系作動液は、火災事故防止を目的として、一般的な鉱
物油系に対して難燃性作動液として位置付けられてい
る。
【0018】鉄鋼設備、ダイカストマシン、自動車組立
設備の溶接ロボット等の油圧設備は可燃性の油圧作動油
を使用すると火災の危険性があり、難燃性の油圧作動油
が使用されている。難燃性作動液は、合成系としてリン
酸エステル型作動液、脂肪酸エステル型作動液があり、
含水系として水グリコール系作動液、水グリコール系作
動液からグリコールを除去した場合、作動液として重要
な機能である、適正粘度の維持、油圧機器との適合性
(主に潤滑性)の維持が困難である。
【0019】また、図3に示すように、水/(グリコー
ル+水)比は0.4重量以上、0.75以下が好ましい
重量比である。これは難燃性作動液として十分な難燃性
を付与するためのもので、水が0.4重量を下回ると、
難燃性が低下する。0.75以上になると作動液として
の十分な粘性が得られないからである。また、さらに優
れた難燃性の確保やコスト的なメリットから、好ましく
は0.5重量比以上、さらに好ましくは0.6重量比以
上が望ましい。
【0020】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、シリンダ
駆動の作動液として水成系作動液、具体的には水グリコ
ールを使用してエレベータ昇降させるため、作動液が洩
れた場合にも無毒で異臭、引火性もないため公害が発生
することもなく、環境に優しく、また火気の近くにもシ
リンダ駆動式エレベータ装置を設置できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるシリンダ駆動式エレベータ装置の
構成の概略を示す。
【図2】本発明によるシリンダ駆動式エレベータ装置の
液圧回路図。
【図3】作動液の特性を示したグラフ。
【符号の説明】 シリンダ駆動式エレベータ装置 2 乗りかご 3 駆動シリンダ 4 ピストンロッド 5 作動液貯蔵タンク 6 作動液 7 ポンプ 8 切換えバルブ 9 配管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3F301 BA03 BB03 BB04 BB15 3H082 AA18 AA30 BB08 CC05 EE10 4K062 AA03 BB11 BB12 BB22 FA02 FA04 FA20 GA08

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリンダ駆動式エレベータ装置において、
    シリンダ駆動の作動液として水成系作動液を使用するこ
    とを特徴とするシリンダ駆動式エレベータ装置。
  2. 【請求項2】水成系作動液を水グリコールとする請求項
    第1項記載のシリンダ駆動式エレベータ装置。
  3. 【請求項3】シリンダ駆動の作動液として塩基性アミン
    添加ジエチレングリコール、ジエチレンポリグリコー
    ル、ポリアルカリグリコール及びそれらの混合物などの
    抑制水グリコールからなる群から選択される請求項第
    1、2項に記載のシリンダ駆動式エレベータ装置。
  4. 【請求項4】水グリコールの混合比を水/(水+グリコ
    ール)=0.4〜0.75とする請求項第2、3項記載
    のシリンダ駆動式エレベータ装置。
  5. 【請求項5】駆動シリンダ及び配管系に防錆処理を施し
    た請求項第1、2、3、4項記載のシリンダ駆動式エレ
    ベータ装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1437321A1 (en) * 2003-01-10 2004-07-14 Otis Elevator Company Jack lifting-device, particularly for oleo-dynamic elevator systems
JP2020056461A (ja) * 2018-10-02 2020-04-09 株式会社ユーテック 液圧シリンダシステム
JP2020056462A (ja) * 2018-10-02 2020-04-09 株式会社ユーテック 液圧モータシステム

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP7262094B2 (ja) 2018-10-02 2023-04-21 株式会社ユーテック 液圧モータシステム

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