JP2003146072A - 車両用サイドバイザ - Google Patents

車両用サイドバイザ

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JP2003146072A
JP2003146072A JP2001347654A JP2001347654A JP2003146072A JP 2003146072 A JP2003146072 A JP 2003146072A JP 2001347654 A JP2001347654 A JP 2001347654A JP 2001347654 A JP2001347654 A JP 2001347654A JP 2003146072 A JP2003146072 A JP 2003146072A
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visor body
vehicle
transparent
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JP2001347654A
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Kunihiko Ishikura
邦彦 石倉
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Kyowa Sangyo Co Ltd
TIM Enterprise Co Ltd
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TEIMU ENTERPRISE KK
Kyowa Sangyo Co Ltd
TIM Enterprise Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 視界を遮らずに雨水の侵入等を防止でき、か
つ、必要な場合には遮光の機能を果たすこともできる車
両用サイドバイザを提供する。 【解決手段】 車両用サイドバイザ1のバイザ本体2
は、サイドウィンド4の窓枠5の上縁部に沿って装着さ
れる。バイザ本体2は、略平行に配設された2枚の透明
プラスチック板の間に、透明導電膜及びポリマー層が積
層状に担持されることによって調光ガラスを構成してい
る。2枚の透明導電膜の間には、車両のバッテリから配
設された導線11a、11bがそれぞれ接続されてい
る。2枚の透明導電膜の間に電圧が印加されてない状態
では、バイザ本体2は不透明となって光を遮光する。2
枚の透明導電膜の間に電圧が印加された状態では、バイ
ザ本体2は透明となって乗員等の視界を確保する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、サイドウィンド
の窓枠上縁部に沿って装着され、雨水の侵入防止や遮光
等を目的として設置される車両用サイドバイザに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、サイドウィンドから射し込む光の
遮光や、サイドウィンドを開いた際の雨水の侵入等を防
ぐことを目的として設置される車両用サイドバイザとし
て、図8に示すような車両用サイドバイザ100が知ら
れている。
【0003】図8に示す従来の車両用サイドバイザ10
0は、サイドウィンド110の窓枠120の上縁部に沿
って装着され、これによって車両天井からの雨水の侵入
等が防止される。このように車両用サイドバイザ100
が窓枠120の上縁部に沿って装着された場合、例えば
運転席や助手席に着座した乗員等は、車外上方を仰ぎ見
たときにその車両用サイドバイザ100によって視界の
一部を遮られてしまう場合がある。このため、従来は、
車両用サイドバイザ100を透明なプラスチック等で形
成し、これによって乗員等の視界が遮られないような対
策がなされていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、車両用サイド
バイザ100が透明なプラスチック等で形成された場
合、雨水の侵入等を防ぐことができたとしても、車室内
に射し込む日光を十分に遮光することはできなくなる。
このため、例えば晴天時には日光を遮光することがで
き、雨天時には乗員の視界を遮らずに雨水の侵入を防止
できるといった機能性の高い車両用サイドバイザが望ま
れていた。
【0005】本願発明は、上記課題に鑑みて創案された
ものであり、視界を遮らずに雨水の侵入等を防止でき、
かつ、必要な場合には遮光の機能を果たすこともできる
車両用サイドバイザを提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の手段として、本発明の車両用サイドバイザは各請求項
に記載された通りの構成を備えている。請求項1に記載
の車両用サイドバイザは、サイドウィンドの窓枠上縁部
に沿って装着されるバイザ本体を備えている。このバイ
ザ本体は、窓枠上縁部に沿って装着されることで車室内
に射し込む光を遮光するだけでなく、車室天井より滴り
落ちる雨水の侵入等をも防止するために設けられるもの
である。このようなバイザ本体としては、車外側に向け
て延出する庇状の部材として形成された一般的なバイザ
本体が含まれるだけでなく、窓枠上縁部に沿って装着さ
れ、あたかもサイドウィンドガラスの上側部分を構成す
るかのように平板状に形成されたバイザ本体をも含むも
のとする。また、請求項1に記載の車両用サイドバイザ
によれば、光を遮光をするバイザ本体の全部もしくは一
部が光の透過率を調整できる調光手段により構成され
る。「調光手段」としては、例えば、エレクトロクロミ
ズム、フォトクロミズム、サーモクロミズム等の物理化
学的現象を利用して、透明、不透明、あるいは半透明の
状態に切り替えが可能な調光ガラスや調光パネル、ある
いは、電圧を印加することで配向性が変化する液晶分子
に入射光を散乱させることで、透明、不透明、あるいは
半透明の状態に切り替えが可能な調光ガラスや調光パネ
ル等が用いられる。ここでいう「調光ガラス」とは、液
晶分子、フォトクロミック材料、サーモクロミック材
料、エレクトロクロミック材料等を2枚の透明ガラス間
で担持させることによって、電圧の印加、光の照射、温
度変化等の外部干渉をきっかけに透明、不透明、あるい
は半透明の状態に切換えが可能なガラスのことを指して
いる。ただし、ここでいう「ガラス」は、非結晶質の無
機化合物(珪酸塩等)で構成されたいわゆる「ガラス」
に限らず、例えばポリカーボネートやアクリルなどの、
合成樹脂やその他の材料で構成された透明プラスチック
板や有機ガラス等をも広く含むものとする。このような
構成により、請求項1に記載の車両用サイドバイザによ
れば、バイザ本体の全部もしくは一部を透明にして視界
を遮らない状態としたり、あるいは、バイザ本体の全部
もしくは一部を不透明にして遮光をさせたりといった機
能の切替えを行うことが可能となる。
【0007】請求項2に記載の車両用サイドバイザによ
れば、バイザ本体の全部もしくは一部を構成する調光手
段は、電圧が印加されることによる液晶分子の配向性の
変化を利用することで光の透過率を調整する。これによ
り、例えば簡単な電気回路のスイッチ動作のみで、バイ
ザ本体を透明にして乗員等の視界を確保したり、あるい
は、バイザ本体を不透明にして遮光をさせたりといった
機能の切替えを行うことができる。
【0008】請求項3に記載の車両用サイドバイザによ
れば、バイザ本体の全部もしくは一部を構成する調光手
段は、エレクトロクロミック材料、フォトクロミック材
料、サーモクロミック材料のうち少なくとも1つを含む
材料で構成される。これにより、電圧の印加、光の照
射、温度変化等により、バイザ本体の全部もしくは一部
を透明にして乗員等の視界を確保したり、あるいは、バ
イザ本体の全部もしくは一部を不透明にして遮光をさせ
たりといった機能の切替えが容易となる。
【0009】
【発明の実施の形態】〔第1の実施の形態〕本発明の第
1の実施の形態を図1〜図4を参照しながら説明する。
図1は、車両用サイドバイザ1の外観を示す斜視図であ
る。本実施の形態に係る車両用サイドバイザ1は、車室
内に射し込む日光を遮光したり、あるいは、車両天井か
ら滴り落ちる雨水の侵入等を防止するために設置される
ものであり、横長の庇状に形成された遮光部分であるバ
イザ本体2を主体として構成されている。バイザ本体2
は、フロントドア3に設けられたサイドウィンド4の窓
枠5の上縁部に沿って装着される。ここで、バイザ本体
2が窓枠5の「上縁部」に沿って装着されるとは、バイ
ザ本体2によってサイドウィンド4を上方から覆うこと
ができるように、サイドウィンド4の周囲に沿って略台
形状に形成された窓枠5のほぼ上底に相当する部分に沿
って、バイザ本体2が装着されることを意味している。
また、窓枠5の上縁部に「沿って」バイザ本体2が装着
されるとは、窓枠5の長手方向に沿ってある程度の長さ
をもってバイザ本体2が固定されることを意味してい
る。したがって、例えばバイザ本体が支軸によって一点
で固定されるサンバイザのごとき遮光装置等は本発明か
ら除かれる。本実施の形態では、サイドウィンド4の窓
枠5に対し、バイザ本体2が両面テープによって接合さ
れることにより「装着」される。なお、本実施の形態に
おける車両用サイドバイザ1は、フロントドア3に設け
られたサイドウィンド4の窓枠5に沿って装着されるも
のであるが、リアドアのサイドウィンドに対しても同様
に装着することが可能である。
【0010】図2は、図1に示す車両用サイドバイザ1
のA−A線断面図である。図2に示すように、車両用サ
イドバイザ1は庇状に形成されたバイザ本体2を主体に
して構成されている。この庇状のバイザ本体2は、透明
な板状体が下方に向けて湾曲するように形成されたもの
であり、透明導電膜やポリマー層が積層状に担持される
ことによって「調光ガラス」を構成している。この「調
光ガラス」として機能するバイザ本体2の詳細な構成に
ついては後述する。
【0011】また、図2に示すように、バイザ本体2の
上縁部にはフランジ部6が形成されている。このフラン
ジ部6は、窓枠5の車外側部分を構成するアウタパネル
5aに対して面接触するように形成されており、本実施
の形態では、アウタパネル5aに対してフランジ部6が
両面テープ7によって接合されている。アウタパネル5
aに対してフランジ部6を装着するためには、両面テー
プ7のような接合手段以外の手段が用いられてもよく、
例えば、アウタパネル5aに対してフランジ部6をボル
トで固定したり、あるいは、アウタパネル5aに対して
フランジ部6をクリップ等の挟持具を用いて装着するよ
うにしてもよい。
【0012】図3は、バイザ本体2のフランジ部6を拡
大して表した断面図である。図3に示すように、バイザ
本体2は、2枚の透明プラスチック板8a、8bが略平
行に配設され、その2枚の透明プラスチック板8a、8
bの間に、2枚の透明導電膜9a、9bと、ポリマー層
10とが積層状に担持されて構成されている。2枚の透
明導電膜9a、9bには、窓枠5の中空内部12を通し
て配設された導線11a、11bの一端部が接続されて
おり、この導線11a、11bの他端部が車両のバッテ
リの正極(+)及び負極(−)にそれぞれ接続されるこ
とによって、2枚の透明導電膜9a、9bの間に所定の
電圧が印加されるようになっている。図1及び図3に示
すように、車両のバッテリに接続された導線11a、1
1bは、窓枠5の中空内部12を通してバイザ本体2の
上端付近にまで配設されているが、窓枠5の車外側部分
を構成するアウタパネル5aには連通孔13が設けられ
ており、この連通孔13を通して導線11a、11bが
外部に引き出されている。これにより、2本の導線11
a、11bを極力外部に露出させることなく、2枚の透
明導電膜9a、9bに対してそれぞれ接続することがで
きるようになっている。
【0013】図4は、図3に示すバイザ本体2の断面を
さらに拡大して模式的に表した図である。ここで、図4
(A)は、2枚の透明導電9a、9bの間に電圧が印加
されていない状態でのバイザ本体2の断面を表してお
り、図4(B)は、2枚の透明導電膜9a、9bの間に
電圧が印加された状態でのバイザ本体2の断面を表して
いる。図4(A)に示す状態と、図4(B)に示す状態
との切換えは、2枚の透明導電膜9a、9b間に電圧を
印加するためのスイッチSW1のON/OFF動作によ
って実現されるようになっている。このスイッチSW1
は、車両の乗員が自由に操作することができるように、
例えば車室内の装飾パネル等に切換スイッチとして設け
られる。
【0014】図4(A)及び図4(B)に示すように、
2枚の透明導電膜9a、9bに挟まれたポリマー層10
の内部には、ネマティック液晶分子18の小滴(カプセ
ルと呼ぶ)が分散している。図4(A)に示すように、
スイッチSW1がOFFに操作されて2枚の透明導電膜
9a、9b間に電圧が印加されていない状態では、棒状
の分子である液晶分子18はカプセルの内壁に沿って並
んだ状態となっている。この状態で、バイザ本体2に日
光等の光を入射させると、入射光Pは液晶分子18によ
ってランダムな方向へ散乱される。つまり、2枚の透明
導電膜9a、9b間に電圧が印加されていない状態で
は、バイザ本体2は不透明あるいは半透明な状態となっ
て光の透過率を減少させる。反対に、スイッチSW1を
ONに操作して、2枚の透明導電膜9a、9bの間に電
圧を印加した状態では、図4(B)に示すように、液晶
分子18は電圧が印加された方向に沿って略平行に並ん
だ状態となる。この状態で、バイザ本体2に日光等の光
を入射させると、入射光Pは液晶分子18によって散乱
されずに、そのままバイザ本体2の裏面へ向けて突き抜
けることになる。つまり、2枚の透明導電膜9a、9b
間に電圧を印加した状態では、バイザ本体2は透明な状
態となり、光の透過率をあまり減少させずに表裏両面か
らの透視が可能となる。尚、このような液晶分子の配向
性の変化を利用した「調光ガラス」自体は公知技術であ
るので、更に詳細な説明は省略する。
【0015】このように、第1の実施の形態に係る車両
用サイドバイザ1によれば、バイザ本体2が「調光ガラ
ス」として構成され、スイッチSW1のON/OFF操
作のみによって、透明、不透明、あるいは、半透明な状
態への切り替えが可能となる。これにより、例えば晴天
時には、バイザ本体2を不透明な状態として光の透過率
を低く調整し、サイドウィンド4に射し込む日光等の遮
光をさせることができる。また、例えば雨天時には、バ
イザ本体2を透明な状態として乗員等の視界を確保する
ことができ、かつ、車両天井から滴り落ちる雨水の侵入
等を防止することができる。
【0016】この他にも、例えば液晶シャッターを用い
てバイザ本体2を構成し、その液晶シャッターを動作さ
せることによって、第1の実施の形態に示した車両用サ
イドバイザ1と同様な機能を達成させることも可能であ
る。例えば、液晶シャッターを動作させて光を通過させ
ない状態とした場合には、バイザ本体2によって日光等
を遮光することができる。反対に、液晶シャッターを不
動作にして光を通過させる状態とした場合には、バイザ
本体2が透明となるので、乗員の視界を確保しつつ雨水
の侵入等を防止することができる。
【0017】〔第2の実施の形態〕本発明の第2の実施
の形態を図5を参照しながら説明する。第2の実施の形
態に係る車両用サイドバイザは、第1の実施の形態に係
る車両用サイドバイザ1とほぼ同様の構成を有するもの
である。ただし、第2の実施の形態に係る車両用サイド
バイザでは、液晶分子の配向性の変化を利用した「調光
ガラス」によってバイザ本体2が構成されるのではな
く、図5に示すようなエレクトロミック材料を利用した
「調光ガラス」によってバイザ本体13が構成される。
【0018】図5は、第2の実施の形態に係る車両用サ
イドバイザのバイザ本体13の断面図である。図5に示
すバイザ本体13は、2枚の透明プラスチック14a、
14bの間に、2枚の透明導電膜15a、15b、及
び、液体電解質16、及び、還元発色膜17が積層状態
で担持されたものである。液体電解質16は、2枚の透
明導電膜15a、15bの間に封入されており、一方の
透明導電膜15aの内側面に還元発色膜17が接した状
態となっている。2枚の透明導電膜15a、15bに
は、車両のバッテリの正極及び負極に連結された導線が
それぞれ接続されており、スイッチSW2をONに操作
すると、その2枚の透明導電膜15a、15bの間に所
定の電圧が印加されるようになっている。尚、本実施の
形態では、液体電解質16として、過塩素酸リチウム
(LiClO4)をプロピレンカーボネイトで溶かしたものが
用いられ、還元発色膜17として、酸化チタン(TiO2
の薄膜が用いられる。
【0019】スイッチSW2をONに操作し、2枚の透
明導電膜15a、15bの間に所定の電圧を印加する
と、還元発色膜17上では、以下に示すような酸化還元
反応が生ずる。 TiO2 + xM+ + xe- ⇔ MxTiO
2(M:Li+,H+など)
【0020】上式の反応は可逆反応であり、右方向に進
行すると還元発色膜17は青色に発色する。反対に、左
方向に反応が進行すると、還元発色膜17は無色に戻
る。還元発色膜17が青色に発色した場合、バイザ本体
13に入射した光の少なくとも一部が吸収されるので、
バイザ本体13の光の透過率が低くなる。反対に、還元
発色膜17が無色である場合、バイザ本体13に入射し
た光はほとんど吸収されないので、バイザ本体13の光
の透過率は高くなる。なお、このようなエレクトロミッ
ク技術(電気化学的な反応により物質の色が変化する現
象を利用する技術)を利用して光の透過率を調整する技
術(例えば調光ガラス)自体は公知技術であるので、更
に詳細な説明は省略する。
【0021】このように、第2の実施の形態に係る車両
用サイドバイザによれば、バイザ本体13がエレクトロ
ミック材料を含む「調光ガラス」として構成され、スイ
ッチSW2のON/OFF操作のみによって、透明、不
透明、あるいは、半透明な状態への切り替えが可能とな
る。これにより、例えば晴天時には、バイザ本体13を
不透明な状態として光の透過率を低く調整し、サイドウ
ィンド4に射し込む日光等を遮光させることができる。
また、例えば雨天時には、バイザ本体13を透明な状態
として乗員等の視界を確保することができ、かつ、車両
天井から滴り落ちる雨水の侵入等を防止することができ
る。
【0022】第2の実施の形態では、エレクトロクロミ
ック材料としてTiO2の薄膜を用いたが、その他のエ
レクトロクロミック材料を利用することもできる。例え
ば、WO3(酸化タングステン)を用いて調光ガラスを
構成し、本発明におけるバイザ本体に適用することもで
きる。WO3を用いた場合には、以下に示す酸化還元反
応が利用される。 WO3 + M+ + e- ⇔ MWO3
【0023】上式の反応は可逆反応であり、反応が右に
進行すると青色に発色し、バイザ本体13が不透明な状
態となる。反対に、反応が左に進行すると無色になり、
バイザ本体13は透明な状態となる。
【0024】また、第2の実施の形態では、エレクトロ
クロミック材料を用いてバイザ本体13を構成した例を
示したが、この他にも、フォトクロミック材料やサーモ
クロミック材料を用いてバイザ本体を構成し、第2の実
施の形態におけるバイザ本体13と同様な機能を持たせ
ることができる。ここで、フォトクロミック材料とは、
フォトクロミズムを発現させる物質のことである。フォ
トクロミズムとは、物質に光を照射すると変色し、逆に
その変色した物質に他の光を照射または加熱すると退色
し元に戻る一種の可逆的な現象のことである。例えば、
フォトクロミック材料としてAgCl(塩化銀(I))を用
いてバイザ本体を構成し、本発明の車両用サイドバイザ
に適用することもできる。この場合には、光を照射する
ことによってバイザ本体を透明にしたり、不透明にした
りすることができる。なお、フォトクロミック材料とし
ては、AgCl以外にも、種々の公知のフォトクロミック材
料を適用することができる。サーモクロミック材料と
は、サーモクロミズムを発現させる物質のことである。
サーモクロミズムとは、温度変化により物質が変色する
現象のことである。例えば、サーモクロミック材料とし
てバナジウム、タングステン等を含む酸化物の薄膜を用
いてバイザ本体を構成し、本発明の車両用サイドバイザ
に適用することもできる。この場合には、熱を供与ある
いは除去することによってバイザ本体を透明な状態とし
たり、あるいは不透明な状態としたりすることができ
る。なお、サーモクロミック材料としては、これ以外に
も種々の公知のサーモクロミック材料を適用することが
できる。
【0025】〔第3の実施の形態〕本発明の第3の実施
の形態を図6及び図7を参照しながら説明する。図6
は、第3の実施の形態に係る車両用サイドバイザ20の
外観を示す斜視図である。図6に示すように、本実施の
形態に係る車両用サイドバイザ20では、バイザ本体2
2が、フロントドア23に設けられたサイドウィンド2
1の一部を構成するかのように装着される。すなわち、
サイドウィンド21は窓枠24に沿って上下方向に開閉
されるが、その窓枠24の略上半分の部分にバイザ本体
22が装着され、窓枠24の略下半分の部分においての
みサイドウィンド21が上下方向に開閉されるようにな
っている。つまり、サイドウィンド21が上下にスライ
ドして開閉することのない窓枠24の略上半分の部分が
本発明における「窓枠上縁部」に対応している。この
「窓枠上縁部」に沿って「バイザ本体が装着される」と
は、窓枠24の内側に沿って一体状に設けられたレール
部材25に対し、バイザ本体22の上縁部が挿入され、
硬質ゴム26がさらに封入されることにより固定される
ことを意味している(詳しくは後述する)。なお、本実
施の形態における車両用サイドバイザ20は、フロント
ドア23に設けられたサイドウィンド21の窓枠24に
沿って装着されるものであるが、リアドアのサイドウィ
ンドに対しても同様に装着することが可能である。
【0026】図7は、図6に示す車両用サイドバイザ2
0のB−B線断面図である。図7に示すように、車両用
サイドバイザ20は、平板状に形成されたバイザ本体2
2を主体にして構成されている。この平板状のバイザ本
体22は、略平行に配設された2枚の透明プラスチック
板と、この2枚の透明プラスチック板によって積層状に
担持された2枚の透明導電膜及びポリマー層によって構
成される。これにより、平板状のバイザ本体22は「調
光ガラス」として機能する。このような「調光ガラス」
として機能するバイザ本体22の詳細な構成は、第1の
実施の形態におけるバイザ本体2とほぼ同様であるの
で、さらに詳細な説明を省略する。
【0027】図7に示すように、バイザ本体22の上縁
部は、窓枠24と一体状に配設されたレール部材25に
沿って装着される。すなわち、窓枠24は、アウタパネ
ル24aとアウタパネル24bとが閉じ状態に接合して
構成されるが、そのアウタパネル24aとインナパネル
24bとの接合部27a、27bの間に断面略コの字型
のレール部材25が配設され、そのレール部材25の長
手方向に沿ってバイザ本体22の上縁部が固定されてい
る。レール部材25は、その略コの字型の断面が下方に
向けて開口するように配設されるが、この下方に向けて
開口した略コの字型断面の内部にバイザ本体22の上縁
部が挿入され、さらに硬質ゴム26が周囲に封入される
ことによって、バイザ本体22が振動等しないように強
固に固定されている。また、レール部材25の上部には
連通孔28が穿たれており、窓枠24の中空内部30に
沿って配設されたバッテリからの導線がこの連通孔28
に通されるようになっている。これにより、車両のバッ
テリからの導線を極力外部に露出させることなく、バイ
ザ本体22を構成する2枚の透明導電膜に対してそれぞ
れ接続することができるようになっている。
【0028】また、図6及び図7に示すように、平板状
のバイザ本体22の下端部には、断面略H字型のロープ
状に形成されたゴムパッキン29が取付けられている。
これにより、サイドウィンド21が窓枠24に沿って最
上部の位置にまで閉じられた場合であっても、バイザ本
体22とサイドウィンド21とが上下に直接的に接触す
る不具合の発生が防止されている。また、サイドウィン
ド21が最上部の位置まで閉じられた場合において、サ
イドウィンド21の上端部とバイザ本体22の下端部と
の間がゴムパッキン29によって確実にシールされるよ
うになっている。
【0029】上述のように構成された本実施の形態に係
る車両用サイドバイザ20において、バイザ本体22を
構成する2枚の透明導電膜の間に所定の電圧が印加され
ていない状態では、バイザ本体22は不透明あるいは半
透明となるので光の透過率を減少させる。反対に、バイ
ザ本体22を構成する2枚の透明導電膜の間に所定の電
圧が印加された状態では、バイザ本体22はほぼ透明な
状態となるので光の透過率をあまり減少させることがな
い。これにより、例えば晴天時には、バイザ本体22を
不透明な状態として光の透過率を低く調整し、車室内に
射し込む日光等の遮光をさせることができる。また、例
えば雨天時には、バイザ本体22を透明な状態として乗
員等の視界を確保することができ、かつ、車両天井から
滴り落ちる雨水の侵入等を防止することができる。さら
に、本実施の形態に係る車両用サイドバイザ20は、上
述したように窓枠24の略上半分の部分にサイドウィン
ド21の一部分を構成するかのように装着される。これ
により、第1の実施の形態における庇状に形成されたバ
イザ本体2よりも広い遮光面積を確保することができ
る。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
視界を遮らずに雨水の侵入等を防止でき、かつ、必要な
場合には遮光の機能を果たすこともできる車両用サイド
バイザを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態における車両用サイドバイザ
の外観を示す斜視図である。
【図2】図1に示す車両用サイドバイザのA−A線断面
図である。
【図3】バイザ本体のフランジ部を拡大して表した断面
図である。
【図4】図3に示すバイザ本体の断面をさらに拡大して
模式的に表した図である。
【図5】第2の実施の形態に係る車両用サイドバイザの
バイザ本体の断面図である。
【図6】第3の実施の形態に係る車両用サイドバイザの
外観を示す斜視図である。
【図7】図6に示す車両用サイドバイザのB−B線断面
図である。
【図8】従来の車両用サイドバイザの外観を示す斜視図
である。
【符号の説明】
1、20…車両用サイドバイザ 2、13、22…バイザ本体 3、23…フロントドア 4、21…サイドウィンド 5、24…窓枠 8a、8b…透明プラスチック板 9a、9b…透明導電膜 10…ポリマー層 11a、11b…導線 18…液晶分子 SW1、SW2…スイッチ P…入射光
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02F 1/15 502 G02F 1/15 502 Fターム(参考) 2H042 AA04 AA06 AA11 AA15 AA21 AA33 2H048 AA01 AA06 AA11 AA18 AA21 AA27 DA01 DA11 DA13 DA21 2H088 EA32 EA33 EA34 GA01 HA01 HA02 HA03 JA03 MA20 2K001 AA08 CA20

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サイドウィンドの窓枠上縁部に沿って装
    着されるバイザ本体を備えた車両用サイドバイザであっ
    て、前記バイザ本体の全部もしくは一部が光の透過率を
    調整する調光手段により構成された車両用サイドバイ
    ザ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の車両用サイドバイザで
    あって、調光手段は、電圧が印加されることによる液晶
    分子の配向性の変化を利用することを特徴とする車両用
    サイドバイザ。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の車両用サイドバイザで
    あって、調光手段は、エレクトロクロミック材料とフォ
    トクロミック材料とサーモクロミック材料のうち少なく
    とも1つを含む材料で構成されていることを特徴とする
    車両用サイドバイザ。
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