JP2003145819A - 熱転写プリンタ - Google Patents

熱転写プリンタ

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JP2003145819A JP2001373116A JP2001373116A JP2003145819A JP 2003145819 A JP2003145819 A JP 2003145819A JP 2001373116 A JP2001373116 A JP 2001373116A JP 2001373116 A JP2001373116 A JP 2001373116A JP 2003145819 A JP2003145819 A JP 2003145819A
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紀公 小松
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 部品点数や組み立て工数の低減を図り、しか
も簡単な構造で確実にプラテンローラをサーマルヘッド
に弾接可能にした。 【解決手段】 支持部材25の各係支溝25f内にプラ
テンローラ24の両端を摺動可能に支持し、コイルばね
30を軸部材16の両端寄りに挿通し、支持部材25に
巻線部30aの一端を係止するとともに、プラテンロー
ラ24を巻線部30aの他端で圧接して各係支溝25f
から抜け止めし、軸部材16を中心にしてプラテンロー
ラ24をサーマルヘッド28aに弾接するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱転写プリンタに
関し、特に、サーマルヘッドにプラテンローラを所望の
弾接圧にて弾接するようにした構造を簡素化した熱転写
プリンタに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の熱転写プリンタは、図24に示す
ように、内部が空洞の箱状をしたフレーム101を有し
ている。フレーム101の空洞内部には、カセット装着
部102が形成され、このカセット装着部102へリボ
ンカセットを挿入または取り出すための入り口102a
が図24の手前側の側板部101aに形成されている。
【0003】図24および図25に示すフレーム101
の両側板部101a、101bには、回転軸104aに
ゴムローラ104bが被覆されて構成されたプラテンロ
ーラ104が配設されている。図25に示すように、両
側板部101a、101b間には、金属製からなり回転
自在の軸部材106が軸支されている。そして、軸部材
106は、その外周面に図27に示すような孔加工が施
されている。
【0004】図26に示すように、プラテンローラ10
4は、回転軸104aの両端部が一対の支持部材105
に軸支されている。一対の支持部材105には、プラテ
ンローラ104の回転軸104aを軸支する側と反対の
端部側が、それぞれ略直角のL字状に折り曲げられた折
曲部105aが形成されている。そして、一対の支持部
材105は、フレーム101の両側板部101a、10
1b間の軸部材106の端部寄りに一体に取り付けら
れ、互いの折曲部105aが互いに内方側に向いて取付
けられている。
【0005】図24に示すように、プラテンローラ10
4と対向する位置にはサーマルヘッド108が配設さ
れ、フレーム101の側板部101bにはサーマルヘッ
ド108を固着したヘッド取付台109が片持ち支持さ
れて取り付けられている。
【0006】図26及び図27に示すように、軸部材1
06の外周面の孔部分には、一対の第1ピン106a、
第2ピン106bが固着されていて同一方向に突出して
いる。そして、各支持部材105近傍の第1ピン106
a、106aには、各支持部材105の折曲部105
a、105aが当接するようになっている。また、軸部
材106の第1ピン106aと第2ピン106b間には
コイル状に巻回されたコイルばね106c、106cが
配設されていて、コイルばね106cの一端部が支持部
材105の折曲部105aに当接し、他端部が第2ピン
106bに当接するようになっている。
【0007】次に、軸部材106は、一端部側に側板部
101bに沿って突出したカムレバー107が固着され
ている。カムレバー107には、外周部の一部が図28
に示す下方側に突出するレバー部107aが形成されて
いる。
【0008】また、軸部材106のカムレバー107と
側板101bとの間には、捻りコイルばね110が巻回
されている。捻りコイルばね110は、一端部がカムレ
バー107に、他端部がフレーム101側にそれぞれ係
止されていて、図28に示す軸部材106を常に反時計
回り方向に回転付勢して、その結果として、プラテンロ
ーラ104をサーマルヘッド108から離間する方向
(図28中の矢印D方向)に回動付勢するようになって
いる。
【0009】図28に示すように、カムレバー107の
レバー部107aと対向する位置には、カム部材111
が配設されていて、カムレバー107とカム部材111
とでカム機構が構成されている。
【0010】次に、この従来の熱転写プリンタの動作を
説明すると、図26及び図28に示すように、カムレバ
ー107とカム部材111とからなるカム機構の回動駆
動により、軸部材106が時計回り方向に回転すると、
捻りコイルばね110の付勢力に抗して、プラテンロー
ラ104を図28に示す矢印C方向に回動して、プラテ
ンローラ104をサーマルヘッド108に弾接する。次
に、上記カム機構のカム部材111をさらに回転させる
と、図28に示す径の小さい部分がレバー部107aに
当たるので、捻りコイルばね110の付勢力で、軸部材
106を中心として、プラテンローラ104を矢印D方
向に回動させ、プラテンローラ104をサーマルヘッド
108から離間する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の熱転
写プリンタでは、金属製の軸部材106の外周壁に第1
ピン106a、第2ピン106bを立設しなければなら
ず、軸部材106への孔開け加工や、この孔へのピン1
06a、106bの組み込みが難しいという問題があっ
た。そして、上記第1ピン106a、第2ピン106b
などの部品を準備しなければならず、部品点数が多くな
るという問題があった。
【0012】また、従来の熱転写プリンタにおいて、そ
れぞれの部品の寸法誤差等に起因して、プラテンローラ
104のサーマルヘッド108への弾接圧がばらつくの
で、サーマルヘッド108に弾接するプラテンローラ1
04の弾接圧を調整する際に、異なった付勢力を有する
複数の種類のコイルばね106c、106cを準備し、
何度もコイルばね106c、106cを交換して調整し
なければならなかった。
【0013】さらにまた、所定の弾接圧を得るために、
プラテンローラ104の両端寄りにそれぞれコイルばね
106c、106cを均一に取付ける必要があり、その
一対のコイルばね106c、106c同士のばね付勢力
をバランス良くすることが難しかった。
【0014】本発明は、部品点数や組み立て工数の低減
を図り、しかも簡単な構造で確実にプラテンローラをサ
ーマルヘッドに弾接可能にした熱転写プリンタを提供す
ることを目的とする。
【0015】また、本発明は、プラテンローラをサーマ
ルヘッドに弾接するためのコイルばねの付勢力を簡単に
調整可能にした熱転写プリンタを提供することを目的と
する。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記課題の少なくとも1
つを解決するための第1の解決手段として、互いに対向
して配置された側板部を有するフレームと、これら側板
部間に両端が軸支された軸部材と、軸部材の両端寄りに
一体に取付けした互いに対向する基端部と該基端部に形
成した係支溝とを有する支持部材と、軸部材と平行とな
るように配設された回転自在のプラテンローラと、該プ
ラテンローラと接離可能にしたサーマルヘッドと、コイ
ル状に巻回してなる巻線部と該巻線部の両端から延設さ
れた延設部とを有するコイルばね、とを備え、支持部材
の係支溝内にプラテンローラの両端を摺動可能に支持
し、コイルばねの巻線部を軸部材の両端寄りに挿通し、
支持部材に巻線部の一端側の延設部を係止するととも
に、プラテンローラを巻線部の他端側の延設部で圧接し
て係支溝から抜け止めし、軸部材を回動中心にして支持
部材を介しプラテンローラをサーマルヘッドに弾接する
ようにしたものである。
【0017】また、第2の解決手段として、プラテンロ
ーラには回転軸が設けられ、該回転軸の両端を一対の巻
線部の他端側の延設部でそれぞれ圧接して係支溝から抜
け止めしたものである。
【0018】また、第3の解決手段として、フレームの
側板部と支持部材との間には、軸部材に軸支された軸受
け部材が支持部材の外側面に沿ってそれぞれ設けられ、
該各軸受け部材は、軸部材に軸支された側と反対側の内
側面に支持部材に向けて突出した筒部をそれぞれ設け
て、該各筒部を係支溝内に介在させ、該各筒部にプラテ
ンローラの回転軸を軸支するとともに、該各筒部の外周
に巻線部の他端側の延設部をそれぞれ圧接させたもので
ある。
【0019】また、第4の解決手段として、互いに対向
して配置された側板部を有するフレームと、側板部間に
両端が軸支された軸部材と、該軸部材の両端寄りに一体
に取付けられた支持部材と、支持部材の軸部材に軸支さ
れた側と反対側に、軸部材と平行となるように支持さ
れ、回転自在の回転軸を有するプラテンローラと、軸部
材を軸中心にして回動可能にした前記プラテンローラと
相対的に接離可能にしたサーマルヘッドと、を備え、コ
イル状に巻回してなる巻線部と該巻線部の両端から延設
された延設部とを有するコイルばねと、を有し、支持部
材には、深さ寸法を異なしめた複数の係合部を形成し
て、軸部材の両端寄りにコイルばねの巻線部をそれぞれ
挿通し、巻線部の一端側の延設部を支持部材の係合部の
1つに係止するとともに、巻線部の他端側の延設部はプ
ラテンローラの前記軸に圧接し、または軸部材の一部に
圧接し、異なる深さ寸法を有する係合部の1つを選択
し、該選択した係合部に巻線部の一端側の延設部を係合
することにより、サーマルヘッドに弾接するプラテンロ
ーラの弾接圧を調整可能にしたものである。
【0020】また、第5の解決手段として、支持部材
は、軸部材に取付けした互いに対向する一対の基端部
と、該基端部のプラテンローラを支持する側と反対側を
略直角に折り曲げた折曲部とを設けて、各折曲部の折り
曲げ近傍に係合部を設けたものである。
【0021】また、第6の解決手段として、係合部は、
軸部材と平行に形成された折曲部の端面に溝状に切り欠
き形成されたものである。
【0022】また、第7の解決手段として、各折曲部
は、基端部同士を一体成形して連結してなるものであ
る。
【0023】また、第8の解決手段として、支持部材の
係合部は、折曲部の端面に所定間隔で形成されるととも
に、側板部間に挟まれた中央部方向にかけて深さ寸法を
段階的に長く形成し、係合部に巻線部の一端側の延設部
を係合させることにより、コイルばねの付勢力を弱くす
るようにしたものである。
【0024】また、第9の解決手段として、フレームに
軸部材の両端を軸支し、この軸部材の両端に取付けした
互いに対向する一対の基端部とこれら基端部の一端から
略直角に折り曲げした支持バーとからなる支持部材を設
け、各基端部の他端側に形成した係支溝に回転軸を有す
るプラテンローラを係支し、コイル状に巻回した巻線部
とこの巻線部の両端から所定の長さにそれぞれ延びた延
設部とからなるコイルばねを設け、コイルばねの巻線部
を軸部材の端部に挿通し、延設部の一方をプラテンロー
ラの回転軸に当接するとともに、延設部の他方を支持バ
ーに形成した深さ寸法の異なる複数の係合溝の一つに掛
けてコイルばねの弾性付勢力を可変するようにしたもの
である。
【0025】また、第10の解決手段として、各係合溝
は支持バーの基端部との折り曲げ部分から遠くなるにつ
れてその深さ寸法を短く形成するようにしたものであ
る。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態である熱転写
プリンタを図1乃至図18に基づいて以下に説明する。
熱転写プリンタは、内部が空洞の箱状からなり、図1に
示す手前側および後方側に互いに対向して配置された側
板部1a、1bと、上方側に天板部1c、下方側に底板
部1dを有するフレーム1を備えている。上記フレーム
1は、空洞内部にリボンカセットを装着可能なカセット
装着部2を設けていて、このカセット装着部2にリボン
カセットを装着または取り出すための開口2aが一方の
側板部1aに形成されている。また、カセット装着部2
内の底板部1cとの空間部分には、一部を斜めに形成し
た樹脂製の傾斜部2bが設けられていて、記録用紙40
(図8参照)を搬送するガイドとなっている。
【0027】さらに、一方の側板部1aには、表面に沿
って図1の右方向に移動可能なイジェクト機構3が配設
されていて、イジェクト機構3の一部が折り曲げられて
天板部1c上を摺接する摺接板3aを構成している。ま
た、他方の側板部1bには、モータ4とこのモータ4の
駆動力を伝達するギヤ群5とが取付けられている(図4
参照)。
【0028】図2に示すように、熱転写プリンタの側方
側(図2の左斜め下方側)には、金属棒等からなる紙送
りローラ13と、この紙送りローラ13に圧接する圧接
ローラ14とが、両側板部1a,1bに回転自在に取付
けられている。
【0029】図4乃至図6に示すように、フレーム1の
両側板部1a、1b間には両端が回転自在に軸支された
金属製の丸棒状をした軸部材16が設けられている。上
記軸部材16は、図5および図6に示すように、フレー
ム1の側板部1bから外側に突出する一端にカムレバー
17が固着されている。カムレバー17は、外周部の一
部が突出するレバー部17aを有している。さらに上記
軸部材16は、樹脂製のキャップ部16gを介して側板
部1bに軸支されていて、カムレバー17とキャップ部
16g間に捻りコイルばね10が取り付けられている。
捻りコイルばね10は、一端がキャップ部16gに、他
端がカムレバー17側にそれぞれ係止されている。
【0030】次に、フレーム1の両側板部1a、1b間
には、軸部材6と平行に回転自在のプラテンローラ24
が配設されている。プラテンローラ24は、金属製の丸
棒状の回転軸24aにゴムローラ24bが被覆されて構
成されている。
【0031】次に、軸部材16の両端寄りには、支持部
材25が一体に取付けられている。図6、図9及び図1
0に示すように、この支持部材25は、金属製板状から
なり、長尺状の支持バー25cとこの支持バー25cの
両端を略直角に折り曲げて互いに対向する一対の基端部
25aとから構成されている。そして、支持バー25c
が軸部材16と平行に配設されるとともに、一対の基端
部25aが軸部材16の両端寄りにそれそれ嵌着されて
いる。これら基端部25aには、底板部1c側に開口が
向くように略U字状に切り欠いた係支溝25fがそれぞ
れ形成されている(図11参照)。この係支溝25f内
にプラテンローラ24の回転軸24aの両端が摺動可能
に支持されている。
【0032】なお、支持部材25は、軸部材16の両端
寄りにそれぞれ互いに対向して一体に取付けられた一対
の支持部材25であってもよい。この場合、一対の支持
部材25は、軸部材16に取付けした互いに対向する一
対の基端部25aと、基端部25aのプラテンローラ2
4を支持する側と反対側を折り曲げた折曲部とから成
り、上記支持バー25cの代わりに互いに独立した折曲
部で構成したものであっても良い。また、本実施形態に
て示した上記支持部材25は型成形にて一体形成されて
いるが、互いに独立してなる一対の支持部材25の各折
曲部は、基端部25a同士を一体成形して連結してなる
ようにしても良い。また、本実施形態では、基端部25
aの係支溝25f内にプラテンローラ24の回転軸24
aを支持するようにした構成であるが、本発明の目的の
1つを達成する上では、単にプラテンローラ24を基端
部25aに軸支する構成であっても良い。
【0033】そして、図9乃至図16に示すように、支
持バー(折曲部)25cには、軸部材16と平行に形成
された端面に係合部としての係合溝25gが複数個溝状
に切り欠き形成されている。上記係合溝25gは、支持
バー25cの長手方向(幅方向と直交する方向)の端面
に所定間隔で、且つ折曲げ部分から側板部1a、1b間
に挟まれた中央部方向にかけて溝の深さ寸法を段階的に
長く(深く)形成している。詳述すると、支持バー25
cの内側端面にそれぞれ形成された係合溝25gとし
て、支持バー25cの基端部25aとの折り曲げ部分か
ら上記中央方向にかけて、第1溝25j、第2溝25
k、第3溝25lの順に形成されている。
【0034】そして、第1溝25jと第2溝25kとの
間、第2溝25kと第3溝25lとの間には、上記内側
端面と同一面上となる第1抜止め25m、第2抜止め2
5nがそれぞれ形成されていて、後述するコイルばね3
0の一端側の延設部30bを係合するようになってい
る。また、支持バー25cの第3溝25l近傍には、上
記内側端面より突出した突出部25sが設けられて、こ
の突出部25sも上記第1抜止め25m、第2抜止め2
5nと同じくコイルばね30の一端側の延設部30bの
抜止めとなっている。
【0035】図6に示すように、軸部材16の両端寄り
には、コイル状に巻回して形成された巻線部30aと、
巻線部30aの両端から延設された延設部30b、30
cとを有するコイルばね30がそれぞれ設けられ、これ
らコイルばね30の巻線部30aを軸部材16に挿通さ
せて取付けられている。コイルばね30の巻線部30a
の一端側の延設部30bを支持部材25の支持バー25
cの係合溝25gの1つに係止するとともに、巻線部3
0aの他端側の延設部30cをプラテンローラ24の回
転軸24aに圧接している。こうして、コイルばね30
は、一端側の延設部30bを異なる深さ寸法をもつ係合
溝25j、25k、25lのいずれか1つに係止し、他
端側の延設部30cをプラテンローラ24の回転軸24
aに圧接することにより、プラテンローラ24をサーマ
ルヘッド28aに弾接するようになっている。
【0036】次に、上記フレーム1の側板部1a、1b
と支持部材25の基端部25aとの間には、軸部材16
に軸支された樹脂製の軸受け部材29がそれぞれ設けら
れている。軸受け部材29は、略楕円板状をした基部2
9aと、この基部29aの軸部材16に軸支された側と
反対側の内側面に、基端部25aの係支溝25fに向け
て突出した筒部29bとから構成されている。そして、
軸受け部材29の基部29aが支持部材25の基端部2
5aの外側面に沿って摺接するようになっている。
【0037】さらに、上記筒部29aは、その先端側周
縁部を径の大きな鍔部(図示せず)を有し、この鍔部に
よってコイルばね30の一端側の延設部30bの動きを
規制している。そして、筒部29aの外周が支持部材2
5の係支溝25f内を摺動するようになっている。ま
た、軸受け部材29の筒部29a内には、プラテンロー
ラ24の回転軸24aが回転自在に軸支され、筒部29
aの外周に形成した鍔部と支持部材25の係支溝25f
との間に上記コイルばね30の巻線部30aの他端側の
延設部30cが圧接するようになっている。
【0038】次に、図1および図5に示すように、プラ
テンローラ24と対向する位置にサーマルヘッド28a
が配設され、このサーマルヘッド28aを接着剤等で固
着したヘット取付台28が、フレーム1の側板部1bに
ねじ止め等により片持ち支持されて取付けられている。
ヘッド取付台28は、後述するリボンカセット35を収
納するように形成された上記カセット装着部2内に位置
させるとともに、図1の手前側の自由端である先端部が
カセット装着部2の開口2aから若干外方に突出した状
態となっている。
【0039】図7に示すように、リボンカセット35
は、略楕円形状をした本体部35aと、本体部35aか
ら一方側に延出して一体に形成されたリボン案内部35
bとを有している。本体部35a内にはインクリボン3
6が収納され、このインクリボン36の両端部が、本体
部35a内に収納された供給ローラ37と巻取りローラ
38とに巻回されている。また、リボンカセット35
は、リボン案内部35bの先端部に回転自在のローラ3
5cを取付けたリボン折り返し部35dが形成されてい
る。
【0040】図8に示すように、記録用紙40は、図中
の左側の図示しない給紙部から供給され、カセット装着
部2にリボンカセット35を装着した状態で、用紙挿入
口42aから挿入される。用紙挿入口42aから挿入さ
れた記録用紙40は、リボンカセット35の下部を通過
し、傾斜部2bを経てプラテンローラ24とサーマルヘ
ッド28aとの間に配設されたインクリボン36の下方
側に搬送されて、紙送りローラ13と圧接ローラ14と
に圧接挟持されるようになっている。そして、紙送りロ
ーラ13と圧接ローラ14とに圧接挟持された記録用紙
40は、紙送りローラ13の回転で外部に排紙可能とな
っている。
【0041】次に、図17および図18に基づいて、熱
転写プリンタにおいて、軸部材16と支持部材25、プ
ラテンローラ24との動作を説明する。図17に示すよ
うに、先ず、通常、駆動源としてのモータ4(図4参
照)に電源を供給しないとき、または駆動信号を入力し
ないときには、複数の歯車からなるギヤ群5が回転せ
ず、そのままの状態を保つので、プラテンローラ24は
サーマルヘッド28aと離間した状態(下降位置)とな
っている。
【0042】したがって、通常、軸部材16と一体に取
付けられてカムレバー17の動きに応じて回動する支持
部材25は、コイルばね30の一端側の延設部30bが
支持バー25cに係止し、他端側の延設部30cが軸受
け部材29とともに支持部材25の係支溝25f内に配
設されたプラテンローラ24の回転軸24aを係支溝2
5fの奥部分(図17の反時計回り方向)へと常に圧接
している。このように、プラテンローラ24は、サーマ
ルヘッド28aとは離間した状態になっているので、サ
ーマルヘッド28aとプラテンローラ24間を記録用紙
40を所定の位置にスムーズに搬送させることができ
る。
【0043】次に、図18に示すように、モータ4に電
源を供給、または駆動信号を入力することにより、印刷
動作が開始されるとき、カムレバー17(図6参照)に
は、モータ4の駆動力がギヤ群5を介して伝達され、そ
のレバー部17aを軸部材16を中心にして図18の時
計回り方向(図中の矢印D方向)に回転させる。軸部材
16と一体に取付けられた支持部材25も連動するた
め、図18の時計回り方向に回動して、その結果、支持
部材25の係支溝25f内を摺動するプラテンローラ2
4の回転軸24aを軸支した軸受け部材29の筒部29
aがサーマルヘッド28aに近づく。
【0044】そして、軸部材16がモータ4の駆動力に
よってさらに回転すると、上記支持部材25がさらに回
動して、プラテンローラ24のゴムローラ24bがサー
マルヘッド28aに弾接する。プラテンローラ24は、
サーマルヘッド28aに弾接してその移動を停止すると
ともに、軸部材16および支持部材25がさらに図中の
上方(反時計回り方向)に移動する。
【0045】そうすると、係支溝25f内を摺動してい
る回転軸24aを軸支した軸受け部材29の筒部29a
と係支溝25fの底部分との間に隙間ができて、プラテ
ンローラ24にコイルばね30が所定のばね付勢力にて
弾性付勢するようになる。このとき、サーマルヘッド2
8aとプラテンローラ24との間にインクリボン36お
よび記録用紙40を挟持し、サーマルヘッド28aを印
刷記録情報に応じて選択的に加熱して、溶融されたイン
クリボン36のインクを記録用紙40上に転写して印刷
記録される。
【0046】次に、軸部材16のカムレバー17をさら
に回転させると、レバー部17aが図示しないカムの偏
心部分を用いることにより、一旦コイルばね30の図1
7に示す通常状態(初期状態)に戻って、サーマルヘッ
ド28aからプラテンローラ24が離間する。そして、
給紙ローラ13および圧接ローラ14を回転させ、印刷
記録された記録用紙40を外部に搬送する。このように
して、軸部材16の回動に基づいて、プラテンローラ2
4のサーマルヘッド28aへの接離を繰り返し行なうこ
とができる。
【0047】ところで、このプラテンローラ24をサー
マルヘッド28aに弾接する弾接圧を調整するときに
は、組み立ての段階で、図4に示す支持バー25cに形
成された深さ寸法の異なる係合溝25g(第1溝25
j、第2溝25k、第3溝25l)のうちのいずれか1
つに係合する。そして、上記プラテンローラ24のサー
マルヘッド28aへの弾接圧を可変調整するために、こ
の弾接圧をコイルばね30が係合するより強い第1溝2
5jから徐々に弱くした第2溝25k、第3溝25l
に、あるいは弾圧力の強い第3溝25lから徐々に強く
した第2溝25k、第1溝25jに順次係合させるよう
にして1つのコイルばね30にてばね付勢力を異ならせ
ることができる。
【0048】以上、本発明の一実施形態について説明し
てきたが、本発明は上記実施形態に限定されることはな
く、その主旨を逸脱しない範囲内において変更して実施
することができる。本発明の1つの課題を達成するの
に、例えば、コイルばね30の一端側の延設部30bが
プラテンローラ24の回転軸24aに圧接した構造でな
くても、単に上記一端30bが所定の位置(例えば、軸
部材16)に係止されていることにより、本願発明の目
的である可変調整可能なコイルばね30を達成すること
ができる。また、係合部として、係合溝25gのような
切り欠き形成したものではなく、複数の突部を形成した
ものであっても良い。また、コイルばね30の一端側の
延設部30bを支持バー25cの係合溝25gに係合さ
せ、他端側の延設部30cをプラテンローラ24の回転
軸24aに圧接する構成であることにより、上述した課
題である、組立が容易な簡素化した構成で、且つプラテ
ンローラ24のサーマルヘッド28aへの弾接圧の可変
調整の両方を達成することができる。
【0049】以上のように説明してきた本発明の一実施
形態である熱転写プリンタによれば、 1)支持部材25の各係支溝25f内にプラテンローラ
24の両端を摺動可能に支持し、コイルばね30を軸部
材16の両端寄りに挿通し、支持部材25に巻線部30
aの一端側の延設部30bを係止するとともに、プラテ
ンローラ24を巻線部30aの他端側の延設部30cで
圧接して各係支溝25fから抜け止めし、軸部材16を
中心にして、プラテンローラ24をサーマルヘッド28
aに弾接するようにしたことにより、従来のように金属
製の軸部材に第1ピン106a、第2ピン106bのよ
うな金属ピンを立設するような複雑な加工を必要としな
いので、組み立てを簡単に行うことができる。また、第
1ピン106a、第2ピン106bなどが不要となるの
で、部品点数を削減することができる。
【0050】2)また、プラテンローラ24には回転軸
24aが設けられ、この回転軸24aの両端を一対のコ
イルばね30の巻線部30aの他端側の延設部30cで
それぞれ圧接して各係支溝25fから抜け止めしたこと
により、プラテンローラ24の回転軸24aをコイルば
ね30の他端側の延設部30cで圧接して、プラテンロ
ーラ24を所定の位置に確実に位置決めできるので、プ
ラテンローラ24によるサーマルヘッド28aへの弾接
圧を安定したものにすることができる。
【0051】3)また、フレーム1の側板部1b、1c
と支持部材25との間には、軸部材16に軸支された軸
受け部材29が支持部材25の外側面に沿ってそれぞれ
設けられ、各軸受け部材29は、軸部材16に軸支され
た側と反対側の内側面に支持部材25に向けて突出した
筒部29aをそれぞれ設けて、係支溝25f内に介在さ
せた各筒部29bにプラテンローラ24の回転軸24a
を軸支するとともに、各筒部29bの外周に巻線部30
aの他端側の延設部30cを圧接させたことにより、プ
ラテンローラ24の回転軸24aを軸受け部材29の各
筒部29b内に確実に軸支するとともに、係支溝25f
内にてコイルばね30の他端側の延設部30cがプラテ
ンローラ24の回転軸24aに直接当接せずに圧接する
ので、プラテンローラをスムーズに回転できるととも
に、軸部材16を中心とした回動をもより確実に行うこ
とができる。よって、簡単な構成でプラテンローラ24
のサーマルヘッド28aへの安定した弾接を可能とする
ことができる。
【0052】4)また、支持部材25には、深さ寸法を
異なしめた複数の係合溝25gを形成して、軸部材16
の両端寄りにコイルばね30の巻線部30aをそれぞれ
挿通し、巻線部30aの一端側の延設部30bを支持部
材25の係合溝25gの1つに係止するとともに、巻線
部30aの他端側の延設部30cをプラテンローラ24
の回転軸24aに圧接し、または軸部材16の一部に係
止して該コイルばね30を圧接し、係合溝25gの深さ
寸法に応じて異なる付勢力をコイルばね30に与えるよ
うにして、サーマルヘッド28aに弾接するプラテンロ
ーラ24の弾接圧を調整可能にしたことにより、組み込
んだ1つのコイルばね30の他端が係合する係合溝25
gへの選択によって弾接圧を可変調整できるので、従来
のように付勢力の異なる数種類のコイルばねを準備し
て、その都度適切なコイルばねに交換する手間を省くこ
とができる。
【0053】5)一対の支持部材25は、互いに対向す
る基端部25aと該基端部25aのプラテンローラ24
を軸支する側と反対側を略直角に折り曲げた折曲部25
bとからそれぞれ形成され、各折曲部25bの折り曲げ
近傍に係合溝25gを設けたことにより、コイルばね3
0の巻線部30aの他端側の延設部30cを延設して単
に係合溝25gの1つに係合すれば良く、コイルばね3
0の複雑な加工を必要とせず、しかもコイルばね30の
支持部材25への簡単な組み込みを可能とする。しか
も、コイルばね30の付勢力方向に対して直交する方向
に係合溝25gを形成した折曲部25bが位置するの
で、コイルばね30の所望の付勢力を確実に形成するこ
とができる。
【0054】6)係合部は、折曲部25bの幅方向の端
面に溝状に切り欠き形成されたことにより、コイルばね
30の他端側の延設部30cを確実に抜け止めすること
ができる。
【0055】7)各折曲部25bは、互いに対向する先
端を連結したことにより、1つの支持バー25cとなっ
ているため、プラテンローラ24の軸方向(長手方向)
の剛性を高くすることができ、よって一対のコイルばね
30同士の取付けに起因するばらつきを抑えることがで
き、より一層サーマルヘッド28aのプラテンローラ2
4への弾接圧をバランス良くすることができる。
【0056】8)支持部材25の係合溝25fは、折曲
部25cの幅方向と直交する向に所定間隔で形成され
て、折曲部25bの折曲げ部分からそれぞれの折曲部2
5b間に挟まれた中央部方向にかけて係合溝25gの深
さ寸法を段階的に深く形成して、コイルばね30の付勢
力を弱くしたことにより、コイルばね30の巻線部30
aよりも離れた位置にその他端側の延設部30cを引っ
張った状態で係合溝25gに係合させる際に、係合溝2
5gの深さ寸法を深くなるにつれてコイルばね30自体
がより弱い弾性付勢力となるのでコイルばね30の組み
込み作業等がよりスムーズに行うことができる。
【0057】次に、本発明の他の一実施形態である熱転
写プリンタ50を図19乃至図23に基づいて説明す
る。なお、上述した熱転写プリンタと同じ構成部材には
同一符号を付して詳細な説明を省略する。図19に示す
ように、プラテンローラ24の両端寄りには支持部材5
5が一体に取り付けられている。図20及び図21に示
すように、支持部材55は金属製板状からなっており、
互いに対向する一対の基端部55a、55aとこれら基
端部55a、55aの一端から略直角に折り曲げした1
つの長尺状をした支持バー55bとから構成されてい
る。なお、支持バー55bは、図示したように連結して
一体したものでなく、2つに分離された折り曲げ部材で
あっても良い。
【0058】そして支持バー55bは軸部材16と平行
に配設されるとともに、一対の基端部55a、55aが
軸部材16の両端寄りにそれぞれ組込み固定されてい
る。これら基端部55a、55aには、底板部1c側に
開口が向くように略U字状に切り欠いた係支溝55fが
それぞれ形成されていて、各係支溝55f内にはプラテ
ンローラ24の回転軸24aの両端が摺動可能に係支さ
れている。
【0059】支持バー55bの両端寄りの幅方向の(紙
送り方向)内方端面には、複数の係合溝55j、55
k、55lからなる溝部55gが溝状にそれぞれ切り欠
いて形成されている。上記各溝部55gの係合溝55
j、55k、55lは、支持バー55bの一方の基端部
55aとの折り曲げ部分からその中央方向(他の基端部
55aの位置する方向)にかけて、係合溝(第1溝)5
5j、係合溝(第2溝)55k、係合溝(第3溝)55
lの順にその深さ寸法を徐々に短く(浅く)なるように
形成されている。
【0060】そして、第1溝55jと第2溝55kとの
間には上記内方端面と面一上となる第1抜け止め55
m、第2溝55kと第3溝55lとの間には上記内方端
面と面一上となる第2抜け止め55nがそれぞれ形成さ
れていて、これら第1、第2抜け止め55m、55nが
コイルばね30の一端部である延設部30bの動きを規
制して抜け止めするようになっている。なお、コイルば
ね30の延設部30bの長さは、第3溝55lに掛けて
も抜けない長さであるとともに、第1溝55jに掛けて
も外方に大きくはみ出さないものである。
【0061】また、支持バー55bの第3溝55l近傍
の中央寄りには、上記内方端面より上方に突出した突出
部55sが設けられて、この突出部55sも上記第1抜
け止め55m及び第2抜け止め55nと同じくコイルば
ね30の支持バー55bからの抜け止めとなっている。
【0062】そして、支持バー55bの係合溝55j、
55k、55lのいずれか1つにコイルばね30の一端
側の延設部30bを掛けて係止するとともに、巻線部3
0aの他端側の延設部30cをプラテンローラ24の回
転軸24aに当接して、コイルばね30に所定の弾性付
勢力を有するようにしている。
【0063】次に、このコイルばね30によるプラテン
ローラ24のサーマルヘッド28aへの弾接圧調整につ
いて図23に基づき説明する。コイルばね30の個体差
によりプラテンローラ24の長手方向の弾接圧の左右差
を生じるが、それを防止するためにコイルばね30の延
設部30bを係止する上記溝部55gは、大、中、小の
三段階の深さ寸法を有する弾接圧調整用の溝55l、5
5k、55jとなっている。すなわち、コイルばね30
の延設部30bを係合溝55j、55k、55l内に掛
けることで、コイルばね30の延設部30cと延設部3
0bとの使用角θの大きさが変わり、その使用角θが小
さくなるとそれに逆比例してコイルばね30の弾性付勢
力が大きくなり、サーマルヘッド28aに対して大きく
可変された弾接圧を得ることが出来る。例えば、深さ寸
法の浅い溝である第3溝55lでは使用角θが小さくな
る為に弾接圧は大きくなり、深い溝である第1溝55j
では逆に使用角θが大きくなるため弾接圧は小さくなる
(図22及び図23参照)。
【0064】このように、コイルばね30の巻線部30
aを軸部材16に挿通して位置決めし、この巻線部30
aから軸部材16の軸方向に最も遠い位置にある第3溝
55lの深さ寸法を浅くすることで、コイルばね30の
所定の長さを有する延設部30bが支持部材55の第3
溝55より外方にはみ出す長さを適切に確保することが
出来るとともに、巻線部30aにより近い位置にある第
1溝55jの深さ寸法を深くする事で、延設部30bの
巻線部30aから第1溝55jとの係合部分までが長く
なり、その結果として、コイルばね30の延設部30b
が支持部材55の第1溝55jより外方に大きくはみ出
すことがない。
【0065】よって、本実施形態の溝部55gは、上述
した係合溝25j、25k、25lと比べてその配置が
逆になっているため、たとえ第1溝55jを基準にして
コイルばね30の延設部30bの長さを決めて、その第
1溝55jより遠くに位置する第3溝55lにコイルば
ね30の延設部30bを掛けても、コイルばね30の延
設部30bの延設部分(溝55lより外方部分)が極端
に短くなったりしない。 さらに第3溝55lを基準に
して延設部30bの長さを決め、巻線部30a近くの第
1溝55jにコイルばね30の延設部30bを掛けた場
合であっても、コイルばね30の延設部30bの延設部
分が大きく外方にはみ出してしまうこともない。このた
めに熱転写プリンタ50のフレーム1全体の外形を大き
くする必要がない。
【0066】このように熱転写プリンタ50によると、
図22に示すように、溝部55gの深さを上述した溝2
5gの場合と逆方向の順に深く、換言すれば、各係合溝
55j、55k、55lの深さ寸法を支持バー55bの
両端部(基端部55aとの折り曲げ部分)からその中央
側に向けて徐々に短くしたことにより、巻線部30aよ
り遠くに位置する第3溝55lが浅いため、抜けないだ
けのコイルばね30の延設部30bの長さに確保でき、
近くに位置する第1溝55jは深いために軸部材16の
軸方向には近いが、その直交方向には遠くなるので、支
持部材55から外方に大きくはみ出さなくなる。
【0067】またコイルばね30の弾接圧を調整する際
には、支持バー55bより外方にはみ出したコイルばね
30の延設部30bの延設部分を手などで掴み、溝部5
5gの1つに掛けかえるため、上述の方法では支持バー
55bよりもコイルばね30の延設部30bのはみ出し
が短くなった場合、手で掴むことが出来ないことが生じ
る場合があったが、図23に示すように、コイルばね3
0の支持バー55bからの延設部分のはみ出し量がほぼ
一定(所定の狭い範囲内)となるため、コイルばね30
の掴み部(延設部30b)が確保可能となり弾接圧の調
整が容易となる。
【0068】以上のような熱転写プリンタ50によれ
ば、溝部55gからはみ出すコイルばね30の延設部3
0bの延設部分がほぼ一定の寸法内になることで、大き
く外方にはみ出したり、抜けてしまったりせず、しかも
フレーム1全体の外形寸法が大きくなることがない。
【0069】また、コイルばね30の延設部30bが一
定のはみ出し量であるために、弾接圧の調整が容易であ
る。
【0070】さらにまた、コイルばね30の延設部30
bの長さ寸法の精度を厳密にしなくても、所定の範囲の
長さであれば溝部55gから抜けることがないので、コ
イルばね30の延設部30bの長さ寸法を上述したもの
に比べて厳しく管理する必要がない。
【0071】
【発明の効果】以上説明してきたように、本願発明の熱
転写プリンタは、支持部材の係支溝内にプラテンローラ
の両端を摺動可能に支持し、コイルばねの巻線部を軸部
材の両端寄りに挿通し、支持部材に巻線部の一端側の延
設部を係止するとともに、プラテンローラを巻線部の他
端側の延設部で圧接して係支溝から抜け止めし、軸部材
を回動中心にして支持部材を介しプラテンローラをサー
マルヘッドに弾接するようにしたことにより、従来のよ
うに第1ピン、第2ピンを立設する必要がなく、その部
品点数や組み込み工程の削減を達成することができる。
しかも、コイルばねを用いてプラテンローラを支持部材
に係支した簡単な構造にもかかわらず、サーマルヘッド
へのプラテンローラの所定の弾接圧を得ることができ、
コストダウンを図ることができる。
【0072】また、本願発明の熱転写プリンタは、コイ
ル状に巻回して形成された巻線部と、この巻線部の両端
から延設された延設部とを有するコイルばね、を有し、
支持部材には、深さ寸法を異なしめた複数の係合部を形
成して、軸部材の両端寄りにコイルばねの巻線部をそれ
ぞれ挿通し、巻線部の一端側の延設部を支持部材の係合
部の1つに係止するとともに、巻線部の他端側の延設部
はプラテンローラの回転軸に圧接し、または軸部材の一
部に圧接し、異なる深さ寸法を有する係合部の1つを選
択し、該選択した係合部に巻線部の一端側の延設部を係
合することにより、サーマルヘッドに弾接するプラテン
ローラの弾接圧を調整可能にしたことで、従来のように
一旦組み込んだ各コイルばねを交換する作業を必要とせ
ずに、サーマルヘッドへのプラテンローラの弾接圧を適
切に調整することができる。また、一対のコイルばねの
付勢力に多少の誤差が生じたとしても、この誤差を無く
すようにコイルばねが係止する係合部を選択することで
簡単に均一に調整することができる。
【0073】また、本発明の熱転写プリンタは、フレー
ムに軸部材の両端を軸支し、この軸部材の両端に取付け
した互いに対向する一対の基端部とこれら基端部の一端
から略直角に折り曲げした支持バーとからなる支持部材
を設け、各基端部の他端側に形成した係支溝に回転軸を
有するプラテンローラを係支し、コイル状に巻回した巻
線部とこの巻線部の両端から所定の長さにそれぞれ延び
た延設部とからなるコイルばねを設け、コイルばねの巻
線部を軸部材の端部に挿通し、延設部の一方をプラテン
ローラの回転軸に当接するとともに、延設部の他方を支
持バーに形成した深さ寸法の異なる複数の係合溝の一つ
に掛けてコイルばねの弾性付勢力を可変したことによ
り、簡単な構造で所定の弾接圧となるためのコイルばね
の弾性付勢力を調整することができる。
【0074】また、各係合溝は、支持バーの基端部との
折り曲げ部分から遠くなるにつれてその深さ寸法を短く
形成したことにより、コイルばねの延設部の一方がより
巻線部に近い係合溝ではその深さ寸法が大きく係合溝よ
り外方にはみ出す部分が少なくなるので、そのはみ出し
部分のためのスペースを確保する必要がなく、よってフ
レーム全体の小型化・薄型化を可能とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である熱転写プリンタの正
面図である。
【図2】本発明の一実施形態である熱転写プリンタの底
面側から見た斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態である熱転写プリンタの底
面図である。
【図4】本発明の一実施形態である熱転写プリンタのフ
レームの底板を外し、リボンカセットを排出した状態で
の底面側から見た斜視図である。
【図5】本発明の一実施形態である熱転写プリンタのプ
ラテンローラとサーマルヘッドとの配置を示す要部拡大
斜視図である。
【図6】本発明の一実施形態である熱転写プリンタのプ
ラテンローラ周辺の要部拡大斜視図である。
【図7】本発明の一実施形態である熱転写プリンタに着
脱可能なリボンカセットの正面図である。
【図8】本発明の一実施形態である熱転写プリンタの断
面図である。
【図9】本発明の一実施形態である熱転写プリンタの支
持部材の平面図である。
【図10】本発明の一実施形態である熱転写プリンタの
支持部材の正面図である。
【図11】図10における一点鎖線11−11から見た
矢視図である。
【図12】図10における右側面図である。
【図13】図10における左側面図である。
【図14】図10における支持部材の一点鎖線14−1
4から見た矢視図である。
【図15】図10における支持部材の一点鎖線15−1
5から見た矢視図である。
【図16】図10における支持部材の一点鎖線16−1
6から見た矢視図である。
【図17】本発明の一実施形態である熱転写プリンタの
待機時におけるプラテンローラ周辺を示す状態図であ
る。
【図18】本発明の一実施形態である熱転写プリンタの
印刷時におけるプラテンローラ周辺を示す状態図であ
る。
【図19】本発明の他の一実施形態である熱転写プリン
タの斜視図である。
【図20】本発明の他の一実施形態である熱転写プリン
タの支持部材の正面図である。
【図21】本発明の他の一実施形態である熱転写プリン
タの支持部材の平面図である。
【図22】上記支持部材の要部拡大図である。
【図23】本発明の他の一実施形態である熱転写プリン
タの圧接調整を説明するための要部断面図である。
【図24】従来の熱転写プリンタの正面図である。
【図25】従来の熱転写プリンタの底板を外した状態に
おける底面図である。
【図26】従来の熱転写プリンタのプラテンローラ周辺
の斜視図である。
【図27】従来の熱転写プリンタのプラテンローラ周辺
の要部拡大斜視図である。
【図28】従来の熱転写プリンタのプラテンローラの動
作を説明する説明図である。
【符号の説明】
1 フレーム 1a、1b 側板部 16 軸部材 24 プラテンローラ 24a 回転軸 25、55 支持部材 25a,55a 基端部 25c、55b 支持バー(折曲部) 25f、55f 係支溝 25g、55g 係合部(係合溝) 25j、55j 第1溝 25k、55k 第2溝 25l、55l 第3溝 28a サーマルヘッド 29 軸受け部材 29b 筒部 30 コイルばね 30a 巻線部 30b 一端側の延設部 30c 他端側の延設部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C058 AB02 AB03 AB05 AC06 AC12 AD01 AF31 DA10 DA22 DA26 DA32 2C065 DA27 DA29

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに対向して配置された側板部を有す
    るフレームと、 前記側板部間に両端が軸支された軸部材と、 該軸部材の両端寄りに一体に取付けした互いに対向する
    基端部と、該基端部に形成した係支溝とを有する支持部
    材と、 前記軸部材と平行となるように配設された回転自在のプ
    ラテンローラと、 該プラテンローラと接離可能にしたサーマルヘッドと、 コイル状に巻回してなる巻線部と、該巻線部の両端から
    延設された延設部とを有するコイルばね、とを備え、 前記支持部材の前記係支溝内に前記プラテンローラの両
    端を摺動可能に支持し、 前記コイルばねの前記巻線部を前記軸部材の両端寄りに
    挿通し、前記支持部材に前記巻線部の一端側の前記延設
    部を係止するとともに、前記プラテンローラを前記巻線
    部の他端側の前記延設部で圧接して前記係支溝から抜け
    止めし、前記軸部材を回動中心にして前記支持部材を介
    し前記プラテンローラを前記サーマルヘッドに弾接する
    ようにしたことを特徴とする熱転写プリンタ。
  2. 【請求項2】 前記プラテンローラには回転軸が設けら
    れ、該回転軸の両端を一対の前記巻線部の前記他端側の
    延設部でそれぞれ圧接して前記係支溝から抜け止めした
    ことを特徴とする請求項1記載の熱転写プリンタ。
  3. 【請求項3】 前記フレームの前記側板部と前記支持部
    材との間には、前記軸部材に軸支された軸受け部材が前
    記支持部材の外側面に沿ってそれぞれ設けられ、 該各軸受け部材は、前記軸部材に軸支された側と反対側
    の内側面に前記支持部材に向けて突出した筒部をそれぞ
    れ設けて、該各筒部を前記係支溝内に介在させ、該各筒
    部に前記プラテンローラの前記回転軸を軸支するととも
    に、該各筒部の外周に前記巻線部の前記他端側の延設部
    をそれぞれ圧接させたことを特徴とする請求項2記載の
    熱転写プリンタ。
  4. 【請求項4】 互いに対向して配置された側板部を有す
    るフレームと、 前記側板部間に両端が軸支された軸部材と、 該軸部材の両端寄りに一体に取付けられた支持部材と、 前記支持部材の前記軸部材に軸支された側と反対側に、
    前記軸部材と平行となるように支持され、回転自在の回
    転軸を有するプラテンローラと、 前記軸部材を軸中心にして回動可能にした前記プラテン
    ローラと相対的に接離可能にしたサーマルヘッドと、を
    備え、 コイル状に巻回してなる巻線部と、該巻線部の両端から
    延設された延設部とを有するコイルばねと、を有し、 前記支持部材には、深さ寸法を異なしめた複数の係合部
    を形成して、 前記軸部材の両端寄りに前記コイルばねの前記巻線部を
    それぞれ挿通し、前記巻線部の一端側の前記延設部を前
    記支持部材の前記係合部の1つに係止するとともに、前
    記巻線部の他端側の前記延設部は前記プラテンローラの
    前記回転軸に圧接し、または前記軸部材の一部に圧接
    し、 異なる深さ寸法を有する前記係合部の1つを選択し、該
    選択した係合部に前記巻線部の前記一端側の延設部を係
    合することにより、前記サーマルヘッドに弾接する前記
    プラテンローラの弾接圧を調整可能にしたことを特徴と
    する熱転写プリンタ。
  5. 【請求項5】 前記支持部材は、前記軸部材に取付けし
    た互いに対向する一対の基端部と、該基端部の前記プラ
    テンローラを支持する側と反対側を略直角に折り曲げた
    折曲部とを設けて、前記各折曲部の折り曲げ近傍に前記
    係合部を設けたことを特徴とする請求項4記載の熱転写
    プリンタ。
  6. 【請求項6】 前記係合部は、前記軸部材と平行に形成
    された前記折曲部の端面に溝状に切り欠き形成されたこ
    とを特徴とする請求項5記載の熱転写プリンタ。
  7. 【請求項7】 前記各折曲部は、前記基端部同士を一体
    成形して連結してなることを特徴とする請求項5または
    6に記載の熱転写プリンタ。
  8. 【請求項8】 前記支持部材の前記係合部は、前記折曲
    部の前記端面に所定間隔で形成されるとともに、前記側
    板部間に挟まれた中央部方向にかけて前記深さ寸法を段
    階的に長く形成し、前記係合部に前記巻線部の前記一端
    側の延設部を係合させることにより、前記コイルばねの
    前記付勢力を弱くするようにしたことを特徴とする請求
    項6または7に記載の熱転写プリンタ。
  9. 【請求項9】 フレームに軸部材の両端を軸支し、該軸
    部材の両端に取付けした互いに対向する一対の基端部と
    該各基端部の一端から略直角に折り曲げした支持バーと
    からなる支持部材を設け、前記各基端部の他端側に形成
    した係支溝に回転軸を有するプラテンローラを係支し、
    コイル状に巻回した巻線部と該巻線部の両端から所定の
    長さにそれぞれ延びた延設部とからなるコイルばねを設
    け、前記コイルばねの前記巻線部を前記軸部材の端部に
    挿通し、該延設部の一方を前記プラテンローラの前記回
    転軸に当接するとともに、該延設部の他方を前記支持バ
    ーに形成した深さ寸法の異なる複数の係合溝の一つに掛
    けて該コイルばねの弾性付勢力を可変するようにしたこ
    とを特徴とする熱転写プリンタ。
  10. 【請求項10】 前記各係合溝は、前記支持バーの前記
    基端部との折り曲げ部分から遠くなるにつれて前記深さ
    寸法を短く形成したことを特徴とする請求項9記載の熱
    転写プリンタ。
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