JP2003145476A - ロボットの関節装置 - Google Patents
ロボットの関節装置Info
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Abstract
よる衝撃を吸収,緩和する。 【解決手段】 第1部材1の先端に第2部材2の基端を
関節接続し、第1部材1に第2部材2を所定の自由度で
駆動する駆動機構を備えたロボットの関節装置におい
て、第2部材2を駆動機構によって駆動される駆動部材
9と該駆動部材9に連結される従動部材10とに分離
し、駆動部材9の先端に緩衝部材11を取り付け、該緩
衝部材11に従動部材10の基端を取り付けたものであ
る。
Description
ロボット等のロボットの関節装置に関する。
腕部、脚部を接続し、腕部に手部や指部を順次接続し、
脚部に下脚や足部等を順次接続するために用いられてい
る。本体または本体の近くに位置する部材を第1部材、
該第1部材よりも本体から遠くに位置する部材を第2部
材とすると、第2部材は第1部材に設けた駆動機構によ
り第1部材に対して相対的に所定の自由度で駆動する。
第2部材には、触覚、視覚、聴覚等の各種センサが設け
られ、これらの検出信号はハーネスを介して第1部材に
送信される。
備えたロボットでは、落下や衝突により、本体から離れ
た第2部材が衝撃を受けやすい。第2部材が衝撃を受け
ると、当該第2部材に設けた各種センサが損傷したり、
ハーネスが断線する虞れがあった。
−30578号公報には、基体と可動脚部の間に弾性体
を介在させ、基体と可動脚部をボルトで連結したものが
記載されている。しかし、この衝撃吸収装置では、弾性
体が収縮する方向の衝撃は吸収できるが、弾性体が拡張
する方向の衝撃や横方向の衝撃はボルトを介して基体に
伝達されるので、吸収できないし緩和もできない。
たもので、落下や衝突による衝撃を吸収,緩和すること
ができるロボットの関節装置を提供することを課題とす
る。
の手段として、本発明は、第1部材の先端に第2部材の
基端を関節接続し、第2部材を所定の自由度で駆動する
駆動機構を備えたロボットの関節装置において、前記第
2部材を前記駆動機構によって駆動される駆動部材と該
駆動部材に連結される従動部材とに分離し、前記駆動部
材の先端に前記緩衝部材を取り付け、該緩衝部材に前記
従動部材の基端を取り付けたものである。
取り付け、該緩衝部材に従動部材の基端を取り付けたの
で、駆動部材と従動部材が弾性部材を介して遮断され、
従動部材に作用する衝撃が駆動部材に伝達されず、衝撃
が吸収,緩和される。
り付け、該緩衝ベース部材に前記緩衝部材を設置し、前
記緩衝ベース部材に突設した突起に押え板を取り付け
て、前記緩衝部材を前記緩衝ベース部材と前記押え板と
の間に挟持することが好ましい。このようにすること
で、構造が簡単で取付けが容易になる。
記突起が貫通する貫通孔を有することが好ましい。この
ようにすることで、緩衝部材の横方向へのずれが防止さ
れる。
部材の基端に取付ベース部材を取り付け、該取付ベース
部材に設けた被係合部を前記緩衝部材の係合部に係合す
ることが好ましい。このようにすることで、構造が簡単
で取付けが容易になる。
合溝からなり、前記取付ベース部材は環状で、該取付ベ
ース部材の被係合部は、その内周面に突設した係合突出
片からなることが好ましい。このようにすることで、構
造が簡単で取付けが容易になる。
側壁は周方向に複数に分離されていることが好ましい。
このようにすると、取付ベース部材の係合突出片を環状
部材の係合溝に係合するときに、側壁が容易に撓むの
で、取付けが容易である。
突片を有することが好ましい。これにより、取付ベース
部の係合突出片が緩衝部材の係合溝から外れるのが防止
される。
第1部材は胴部、前記第2部材は頭部であることが好ま
しい。動物型ロボットの頭部には、各種センサが多数設
けられるので、この頭部の衝撃を吸収,緩和してセンサ
の損傷やワイヤの断線を防止することができる。
図面に従って説明する。
ネコ型電子ペットであるロボットを示す。本発明の第1
部材は胴部1であり、第2部材は頭部2である。胴部1
の先端(前端)に頭部2の基端が関節接続されている。
このロボットには、全体が人工毛皮からなる表皮(ぬい
ぐるみ)3が被着されている。
ケーシング4は、前端に斜め上に向かって隆起する略半
球形の首部5を有している。この首部5には、図5に示
すように、上下方向に長い開口6が形成されている。ケ
ーシング4内にはギヤケース7が収容され、該ギヤケー
ス7の両側端に一対の軸受部8が形成されている。一対
の軸受部8を結ぶ水平軸心線の中点Mは、前記首部5の
半球の中心となっている。
従動部材10とに分離され、それらの間に緩衝部材11
が位置している。
駆動軸13と、緩衝ベース部材14およびその固定部材
15とからなっている。上下駆動部材12は、図4に示
すように、略半球形の中空ケース16を蓋17で覆った
ものである。蓋17には、前記ギヤケース7の軸受部8
に軸支される一対の上下駆動軸18が突設されている。
左右駆動軸13は、筒形で、前記上下駆動部材12の内
部に収容されるとととも、両端がそれぞれ中空ケース1
6と蓋17とに図示しないベアリングを介して軸支され
ている。左右駆動軸13の先端は上下駆動部材12の中
空ケース16から突出し、その外周面に外周溝19が形
成されている。緩衝ベース部材14は、図3に示すよう
に、略皿形で、その底面は半球状に隆起し、中央に軸取
付孔20が形成されている。緩衝ベース部材14の底面
には、3つの突起21が突設され、その先端にねじ孔2
2が形成されている。また、緩衝ベース部材14の底面
には、固定部材15を取り付けるための取付台23が突
設されている。固定部材15は、略C字形で、内周面に
前記左右駆動軸13の外周溝19に係合する内周突起2
4が形成されている。固定部材15の両端には、タッピ
ンねじ25がねじ込まれるようになっている。
本体26と、該頭部本体26の基端に取り付けられる取
付ベース部材27とからなっている。頭部本体26に
は、耳、目蓋、下顎を駆動する図示しない駆動機構が内
蔵され、また触覚、視覚、聴覚の各センサが内蔵されて
いる。取付ベース部材27は、図3に示すように、環状
で、その下端には、L字形の複数の係合突出片28が形
成されている。
その底面は前記緩衝ベース部材14の底の略半球面に沿
うように略半球面に形成されている。緩衝部材11の外
周面には係合溝29が形成され、該係合溝29の上側の
側壁30は複数に分割されている。緩衝部材11の板厚
方向には、前記緩衝ベース部材14の突起21が挿通さ
れる貫通孔31が形成されている。緩衝部材11は、エ
ラストマーや、シリコンゴム等の低硬度ゴムから形成さ
れている。前記緩衝ベース部材14に載置された緩衝部
材11を押える押え板32は、金属からなり、外周に
は、前記緩衝部材11の複数の側壁30に対応する複数
の突片33が突設されている。
機構は、上下駆動部材12を駆動する図6,7に示す上
下駆動機構34と、左右駆動軸13を駆動する図7,8
に示す左右駆動機構35とからなっている。
うに、胴部1のギヤケース7内に収容されている。この
上下駆動機構34は、上下駆動モータ36と、該上下駆
動モータ36の駆動軸に固着されたウォーム37と、該
ウォーム37に噛合する第1ギヤ列38aと、該第1ギ
ヤ列38aに噛合する第2ギヤ列38bと、該第2ギヤ
列38bに噛合する第3ギヤ列38cと、前記上下駆動
部材34に取り付けられて前記第3ギヤ列38cに噛合
する略90°の扇形の出力ギヤ39とからなっている。
上下駆動モータ36の駆動により、第1ギヤ列38a、
第2ギヤ列38b、第3ギヤ列38c、出力ギヤ39が
順次回動し、上下駆動部材12が上下に略90°回動す
るようになっている。上下駆動部材12の駆動角度を検
出するために、第3ギヤ列38cの軸にエンコーダ40
が取り付けられている。このように、上下駆動部材12
の駆動角度をそれに固定された出力ギヤ39で直接検出
するのではなく、出力ギヤ39の1つ前の回動角度が大
きい第3ギヤ列38cで検出することで、エンコーダ4
0の分解能が高くなり、上下駆動部材12の駆動角度を
高精度で検出することができる。
うに、上下駆動部材12の中に収容されている。この左
右駆動機構35は、上下駆動部材12の蓋17の外側に
取り付けられた左右駆動モータ41と、該左右駆動モー
タ41の駆動軸に固着されたウォーム42と、該ウォー
ム42に噛合する第1ギヤ列43aと、該第1ギヤ列4
3aに噛合する第2ギヤ列43bと、該第2ギヤ列43
bに噛合する第3ギヤ列43cと、前記左右駆動軸13
に固着されて前記第3ギヤ列43cに噛合する出力ギヤ
44とからなっている。左右駆動モータ41の駆動によ
り、第1ギヤ列43a、第2ギヤ列43b、第3ギヤ列
43c、出力ギヤ44が順次回動し、左右駆動軸23が
左右に略90°回動するようになっている。左右駆動軸
13の駆動角度を検出するために、出力ギヤ44の1つ
前の回動角度の大きい第3ギヤ列43cの軸にエンコー
ダ45が取り付けられている。これにより、前記上下駆
動部材12と同様に、エンコーダ45の分解能が高くな
り、左右駆動軸13の駆動角度を高精度で検出すること
ができる。
置の組立て手順および動作を説明する。
これには、上下駆動部材12に左右駆動軸13と左右駆
動機構35を組み付けた後、左右駆動軸13の先端に緩
衝ベース部材14を固定部材15で固定する。そして、
この緩衝ベース部材14の突起21が緩衝部材11の貫
通孔31に挿通するようにして、緩衝ベース部材14の
上に緩衝部材11を載置する。続いて、緩衝ベース部材
14の上に従動部材10の取付ベース部材27を載置
し、取付ベース部材27の係合突出片28を緩衝部材1
1の係合溝29に係合する。緩衝部材11の係合溝29
の側壁30は複数に分割されているので、取付ベース部
材27の係合突出片28を上方から押し付けるだけで、
容易に各側壁30が撓んで、当該係合突出片28は緩衝
部材11の係合溝29に係合する。そして、緩衝部材1
1の上に押え板32を載置し、ねじ46を緩衝ベース部
材14の突起21のねじ孔22にねじ込む。これによ
り、緩衝部材11は緩衝ベース部材14と押え板32と
の間に挟持されて押え板32によって抜け止めされる。
また、押え板32の突片33によって緩衝部材11の係
合溝29の側壁30の変形が防止され、係合溝29と取
付ベース部材27の係合突出片28との係合が維持され
る。
下駆動機構34を組み付けながら、ギヤケース7の一対
の軸受部8に、前述のように組み立てた頭部2の駆動部
材9の上下駆動軸18を嵌合する。続いて、このギヤケ
ース7を胴部1に組み込み、図5に示すように、胴部1
の首部5の開口6から、左右駆動軸13と、該左右駆動
軸13に取り付けられた緩衝ベース部材14、緩衝部材
11および取付ベース部材27とが突出するようにす
る。そして、取付ベース部材27に頭部本体26を取り
付ける。
ロボットでは、図4に示すように、頭部2の駆動部材9
と従動部材10は、緩衝部材11を介して完全の縁が切
れた状態である。すなわち、従動部材10の取付ベース
部材27は、緩衝部材11の係合溝29に係合している
だけで、駆動部材9の緩衝ベース部材14や、上下駆動
部材12、左右駆動軸13のいずれとも直接連結されて
いない。したがって、落下や衝突により、頭部2の従動
部材10に衝撃が作用しても、この衝撃力は緩衝部材1
1で吸収,緩和されるので、駆動部材10や胴部1に伝
達されない。このため、頭部本体26に設けた各種セン
サが損傷したり、ハーネスが断線する虞れがなくなる。
胴部1のギヤケース7に組み付けられた上下駆動機構3
4の上下駆動モータ36を駆動すると、各ギヤ列38
a,38b,38cを介して上下駆動部材12が上下駆
動軸18を中心に上下方向に回動する。これにより、図
2に示すように、頭部2を所望の角度だけ上下に振らせ
ることができる。また、上下駆動部材12に組み付けら
れた左右駆動モータ41を駆動すると、各ギヤ列43
a,43b,43cを介して左右駆動軸13が左右に回
動する。これにより、頭部2を所望の角度だけ左右に振
らせることができる。また、上下駆動モータ36と左右
駆動モータ41を同時に駆動して、頭部2を任意の方向
に向かせることができる。
表皮3が被着されているので、内部の胴部1や頭部2の
筐体にゴミが侵入しやすい。ゴミが侵入すると、関節の
動作を妨げる虞れがあるので、関節部にはできるだけ隙
間が無いようにする必要がある。本実施形態では、胴部
1の首部5のケーシング4、上下駆動部材12の外表
面、取付ベース部材27の底面は、上下駆動軸18の軸
心と左右駆動軸13の軸心が公差する点Mを中心とする
それぞれ半径R1,R2,R3の略半球面で形成されて
おり、胴部1の軸受部8と頭部2の上下駆動軸18が形
成する関節部への隙間が殆ど無いので、当該関節部への
ゴミの侵入が防止される。
1と頭部2の関節装置について説明したが、本発明はこ
れに限定されるものではなく、胴部1と四肢の関節装
置、あるいは、上脚と下脚の関節装置にも適用すること
ができる。また、本実施形態のような動物型ロボットだ
けでなく、産業用ロボットの本体とアームの関節装置に
も適用することができる。
によれば、第1部材の先端に第2部材の基端を関節接続
し、第1部材に第2部材を所定の自由度で駆動する駆動
機構を備えたロボットの関節装置において、第2部材を
駆動機構によって駆動される駆動部材と該駆動部材に連
結される従動部材とに分離し、駆動部材の先端に緩衝部
材を取り付け、該緩衝部材に従動部材の基端を取り付け
たので、駆動部材と従動部材が弾性部材を介して遮断さ
れ、従動部材に作用する衝撃が駆動部材に伝達されず、
衝撃が吸収,緩和される。
ペットであるロボットの頭部と胴部の一部を示す部分破
断側面図。
を示す部分破断側面図。
斜視図。
の頭部と胴部の斜視図。
図。
図。
図。
Claims (8)
- 【請求項1】 第1部材の先端に第2部材の基端を関節
接続し、第2部材を所定の自由度で駆動する駆動機構を
備えたロボットの関節装置において、前記第2部材を前
記駆動機構によって駆動される駆動部材と該駆動部材に
連結される従動部材とに分離し、前記駆動部材の先端に
前記緩衝部材を取り付け、該緩衝部材に前記従動部材の
基端を取り付けたことを特徴とするロボットの関節装
置。 - 【請求項2】 前記駆動部材の先端に緩衝ベース部材を
取り付け、該緩衝ベース部材に前記緩衝部材を設置し、
前記緩衝ベース部材に突設した突起に押え板を取り付け
て、前記緩衝部材を前記緩衝ベース部材と前記押え板と
の間に挟持したことを特徴とする請求項1に記載のロボ
ットの関節構造。 - 【請求項3】 前記緩衝部材は、弾性を有する板状で、
前記突起が貫通する貫通孔を有することを特徴とする請
求項2に記載のロボットの関節装置。 - 【請求項4】 前記緩衝部材に係合部を形成し、前記従
動部材の基端に取付ベース部材を取り付け、該取付ベー
ス部材に設けた被係合部を前記緩衝部材の係合部に係合
したことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載
のロボットの関節構造。 - 【請求項5】 前記緩衝部材の係合部は外周に形成した
係合溝からなり、前記取付ベース部材は環状で、該取付
ベース部材の被係合部は、その内周面に突設した係合突
出片からなることを特徴とする請求項4に記載のロボッ
トの関節構造。 - 【請求項6】 前記緩衝部材の係合溝を形成する先端側
の側壁は周方向に複数に分離されていることを特徴とす
る請求項5に記載のロボットの関節構造。 - 【請求項7】 前記押え板は、前記複数の壁部を押さえ
る突片を有することを特徴とする請求項6に記載のロボ
ットの関節装置。 - 【請求項8】 前記ロボットは、動物型ロボットで、前
記第1部材は胴部、前記第2部材は頭部であることを特
徴とする請求項1から7に記載のロボットの関節装置。
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