JP2003145283A - 摩擦攪拌接合方法 - Google Patents

摩擦攪拌接合方法

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JP2003145283A
JP2003145283A JP2001348170A JP2001348170A JP2003145283A JP 2003145283 A JP2003145283 A JP 2003145283A JP 2001348170 A JP2001348170 A JP 2001348170A JP 2001348170 A JP2001348170 A JP 2001348170A JP 2003145283 A JP2003145283 A JP 2003145283A
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container
lid
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JP2001348170A
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Kinya Aota
欣也 青田
Masao Funyu
征夫 舟生
Hisanobu Okamura
久宣 岡村
Tomio Odakura
富夫 小田倉
Masumi Ikeda
真澄 池田
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】容器と蓋とを摩擦攪拌接合により接合する場合
に、ギャップに起因する欠陥が発生するのを抑制する。 【解決手段】接合ツール3を用いた摩擦攪拌接合によ
り、容器1と蓋2との突合せ面を接合する方法におい
て、接合ツールの回転同心軸を蓋2の外周側に傾斜させ
て接合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、接合ツールを用い
る摩擦攪拌接合方法により容器と蓋とを接合する方法に
関する。本発明は、アルミニウム又はその合金よりなる
被加工物を接合するのに好適である。
【0002】
【従来の技術】従来一般に採用されているこの種の摩擦
攪拌接合装置は、被加工物よりも実質的に硬い材質で、
大径のショルダーの先端に小径のピンを備えた接合ツー
ルを二つの被加工物の接合部に回転させながら押圧挿入
して移動させ、すなわち接合方向に沿って移動させて接
合部を塑性流動させ固相接合するものである。
【0003】このような摩擦攪拌接合は、通常、アルミ
ニウム又はその合金よりなる被加工物の突合せ部や重ね
部の接合に適用されている。この種の摩擦攪拌接合方法
に関連する先行技術としては、例えば特許第27128
38号公報,特表平9−508073号公報,特開20
00−246467号公報などが挙げられる。
【0004】また、密封容器の製作方法としては、特表
平2000−337432号公報,特表平2000−2
46467号公報,特表平2001−219281号公
報などが挙げられる。
【0005】また、接合ツールを被加工物に対して傾斜
させた例としては、特表平10−249553号公報,
特開2000−167676号公報が挙げられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】密封容器の製作におい
て容器と蓋とを突合せて接合する場合には、工業的には
容器と蓋とのギャップをゼロにするのが困難であり、必
ずギャップが発生する。すなわち、容器に蓋を挿入して
その突合せ面を接合するわけであるが、工業的には容器
の内径よりも蓋の外径の方が小さくなければ容器の中に
蓋を挿入できないため、ギャップは必ず生じる。また、
ギャップ幅は容器と蓋の工業的な寸法精度のばらつきも
あって一定しない。このギャップがある幅以上に発生す
ると欠陥が発生する問題があった。
【0007】したがって、本発明の目的はギャップを抑
制して欠陥の発生を防止できる摩擦攪拌接合方法を提供
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】容器の内側に蓋をはめ込
み、被加工物よりも硬い材質の接合ツールを容器と蓋と
の接合部に回転させながら押圧挿入して容器と蓋とを突
合せ接合する摩擦攪拌接合において、前記接合ツールの
回転同心軸を前記蓋の外周側に傾斜させることにより、
接合ツールの挿入方向に生じる押付け荷重の分力によ
り、容器と蓋とのギャップを抑制して欠陥の発生の極め
て少ない接合部を得ることができる。
【0009】この場合、接合ツールの回転同心軸の傾斜
角は20〜70°であることが望ましい。傾斜角が20
°未満ではギャップを抑制する抑制力が小さく、十分に
ギャップを抑制することができない。一方、傾斜角が7
0°を超える場合には、接合ツールにより蓋の材料を攪
拌させるのが不十分となり欠陥が発生しやすい。
【0010】容器の端部につば部を設けて、そこで蓋を
接合する場合には、つば部と蓋との接触面に対して接合
ツールの回転同心軸を容器がわへ傾斜させて接合するこ
とが望ましい。また、この場合の接合ツールの回転同心
軸の傾斜角は、つば部と蓋との接触面に対して20〜7
0°とすることが望ましい。
【0011】また、本発明においては、接合ツールを接
合進行方向に対して反対方向にも傾斜させることが望ま
しい。これにより、欠陥の発生は更に少なくなる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の好ましい実施の形態を図
面により説明する。
【0013】(実施例1)図2は、容器と蓋との接合前
の外観図である。容器1の内側に蓋2が挿入されて、そ
れらの突合せ面4を一周して密封接合する構造である。
【0014】図1は、図2のA−A′断面を接合中の断
面図である。容器1及び蓋2はアルミニウム合金でJI
S規格A3003である。容器1の厚さは1mm、蓋2の
厚さは3mmである。また、摩擦攪拌接合は、接合ツール
3を回転させながら突合せ面4に沿って移動させ、容器
1と蓋2との突合せ面に塑性流動領域5を形成すること
により行なわれる。接合ツール3の回転同心軸(θ)は蓋
2の外周方向に40°の傾斜角で傾斜させている。接合
ツール3のショルダー6の直径はφ2mmであり、ピン7
の直径はφ1mmである。また、被加工物にはアルミニウ
ム合金を用いており、このアルミニウム合金の硬度はビ
ッカース硬さでHv50程度であることから、接合ツー
ルの材質には硬度がHv500程度の工具鋼を用いた。
接合ツール3の回転数は20,000rpm、接合速度は2
0mm/sにした。ギャップ許容範囲は実験により100
μm以下に抑えることが必要であることが分かっている
が、傾斜角40°で接合することによりギャップが抑制
されて欠陥の発生ない接合をすることができた。
【0015】また、接合ツール3の回転同心軸は、接合
進行方向に対して反対方向にも傾斜させることが望まし
い。この後進角の傾斜角度は2〜6°が望ましく、これ
により欠陥の発生を更に抑制することができる。
【0016】
【表1】
【0017】表1は、各種傾斜角度における接合性を示
す。接合条件は図1と同じであるが、接合ツール3の傾
斜角度を変えて接合した結果である。傾斜角度0°と1
0°の場合には欠陥が発生したが、20°〜70°の範
囲では欠陥が発生せず良好な接合部が得られることを確
認できた。傾斜角が80°および90°の場合にも欠陥
の発生が見られた。したがって、傾斜角度は20°〜7
0°の範囲にすることが望ましい。この欠陥防止メカニ
ズムについて次に説明する。
【0018】図3は接合ツール荷重の分力模式図を示
す。この図は接合部の断面を示したものである。被加工
物には、接合ツール3により回転同心軸方向にFの押付
け力が働くことが知られている。このFの垂直分力をF
X とし、水平分力をFY とすると、FY は容器1と蓋2
との突合せ面におけるギャップを抑制する分力であり、
この力が大きいとギャップを抑制する方向に働く。押付
け力Fが一定であるとすると、接合ツール3の傾斜角
(θ)が大きくなればなるほど、分力FY は大きくなり
ギャップを抑制する効果は大きくなる。実験的には接合
ツール3の傾斜角度20°〜70°が接合にとってよ
く、20°未満ではギャップの抑制が不十分で欠陥が発
生する。また、傾斜角が70°より大きくなると接合ツ
ール3のショルダー6が蓋2と接触する領域が少なくな
るため、ショルダー6による攪拌が不十分で欠陥が発生
する。
【0019】図4は従来の施工法を示す。突合せ面4と
接合ツール3の回転同心軸が同じ方向であるため、容器
1と蓋2の突合せ面のギャップを抑制することができな
い。そのため100μm以上のギャップが発生して欠陥
が生じる。
【0020】また、接合ツール3の回転同心軸を傾斜さ
せることにより、ギャップ抑制以外の効果も生じる。図
4に示す従来の方法の場合、傾斜なしではショルダー6
を大きくするとショルダー6が容器1から外周側にはみ
出してしまうためショルダー6の大きさには制限があっ
た。しかし、接合ツールの回転同心軸を傾斜させること
により、容器1及び蓋2との接触部分が多くなり、ショ
ルダー6を傾斜させる分だけ大きくできる利点もある。
ショルダー6を大きくできると、接合ツール3と被加工
物である容器1及び蓋2との摩擦熱の発生が多くなり、
被加工物すなわちアルミニウム合金の変形抵抗が温度の
上昇に伴い低下して塑性流動が起こりやすくなり、安定
した接合を行なうことができるようになる。
【0021】(実施例2)図5と図6は、容器につば部
を設け、いわゆるハット型にして、つば部で蓋と接合す
るようにした実施例を示している。図5は接合前の斜視
図であり、図6は図5のB−B′断面を示している。蓋
2は平板形状である。蓋2の上に容器1を載せた状態
で、接合ツール3を回転させながら突合せ面4を一周接
合して密封する構造である。このとき、突合せ面4に対
して接合ツール3の回転同心軸は45°容器側に傾斜させ
ており、この傾斜により接合ツール3の押付け力により
容器1と蓋2との間のギャップが抑制されて良好に接合
されることを確認できた。なお、容器1及び蓋2はいず
れも板厚1mmであり、接合ツール3は実施例1と同一形
状,同一材質であり、回転数15,000rpm、接合速度
20mm/sである。
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、容器と蓋との摩擦撹拌
接合において、接合ツールの回転同心軸を突合せ面に対
して傾斜させることにより欠陥の発生を抑制することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2のA−A′断面を接合中の断面図である。
【図2】容器と蓋との接合前の外観図である。
【図3】接合ツール荷重の分力模式図である。
【図4】従来の施工法を示す断面図である。
【図5】容器と蓋とを接合する接合前の斜視図である。
【図6】図5のB−B′断面図である。
【符号の説明】
1…容器、2…蓋、3…接合ツール、4…突合せ面、5
…塑性流動領域、6…ショルダー、7…ピン。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡村 久宣 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 小田倉 富夫 茨城県日立市会瀬町二丁目9番1号 日立 設備エンジニアリング株式会社内 (72)発明者 池田 真澄 茨城県日立市会瀬町二丁目9番1号 日立 設備エンジニアリング株式会社内 Fターム(参考) 4E067 AA05 BG00 DA13 DC07 EB06

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】接合ツールを用いる摩擦攪拌接合により容
    器と該容器の内側にはめ込まれた蓋とを接合する方法で
    あって、該接合ツールの回転同心軸を該蓋の外周側に傾
    斜させて接合することを特徴とする摩擦攪拌接合方法。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記接合ツールの回転
    同心軸の傾斜角は前記容器と前記蓋との突合せ面に対し
    て20〜70°とすることを特徴とする摩擦攪拌接合方
    法。
  3. 【請求項3】容器と蓋とを該容器に設けられたつば部で
    重ね合わせ、接合ツールを用いた摩擦攪拌接合により重
    ね合わせ部を接合する方法であって、前記接合ツールの
    回転同心軸を前記容器のつば部と前記蓋との突合せ面に
    対して容器側に傾斜させることを特徴とする摩擦攪拌接
    合。
  4. 【請求項4】請求項3において、前記接合ツールの回転
    同心軸を、前記突合せ面に対して20〜70°の範囲で
    容器側に傾斜させることを特徴とする摩擦攪拌接合方
    法。
  5. 【請求項5】請求項1ないし4のいずれか1つにおい
    て、前記接合ツールを接合進行方向に対して反対方向に
    傾斜させることを特徴とする摩擦攪拌接合方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPWO2012153414A1 (ja) * 2011-05-12 2014-07-28 トヨタ自動車株式会社 冷却器および冷却器の製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPWO2012153414A1 (ja) * 2011-05-12 2014-07-28 トヨタ自動車株式会社 冷却器および冷却器の製造方法
JP5716825B2 (ja) * 2011-05-12 2015-05-13 トヨタ自動車株式会社 冷却器および冷却器の製造方法

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