JP2003145253A - 鋼の連続鋳造用タンディッシュ - Google Patents
鋼の連続鋳造用タンディッシュInfo
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- B22D—CASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
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- B22D11/00—Continuous casting of metals, i.e. casting in indefinite lengths
- B22D11/10—Supplying or treating molten metal
- B22D11/11—Treating the molten metal
- B22D11/116—Refining the metal
- B22D11/118—Refining the metal by circulating the metal under, over or around weirs
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- Mechanical Engineering (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 鋳造終了時にタンディッシュ内に溶鋼を残留
させることなしに、溶鋼中の非金属介在物等の浮上分離
を促進させる。 【解決手段】 タンディッシュの底部に、溶鋼流路をそ
なえる堰を設置した鋼の連続鋳造用タンディッシュにお
いて、該堰の上流側に、該溶鋼流路に向かう溶鋼の流れ
を該溶鋼流路から上方にそらす衝突部材を配置する。
させることなしに、溶鋼中の非金属介在物等の浮上分離
を促進させる。 【解決手段】 タンディッシュの底部に、溶鋼流路をそ
なえる堰を設置した鋼の連続鋳造用タンディッシュにお
いて、該堰の上流側に、該溶鋼流路に向かう溶鋼の流れ
を該溶鋼流路から上方にそらす衝突部材を配置する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼の連続鋳造用タ
ンディッシュに関し、特に清浄度の高い連続鋳造鋳片を
得ると共に、鋳造終了時におけるタンディッシュ内での
溶鋼の残留を防止して製品歩留まりの有利な向上を図ろ
うとするものである。
ンディッシュに関し、特に清浄度の高い連続鋳造鋳片を
得ると共に、鋳造終了時におけるタンディッシュ内での
溶鋼の残留を防止して製品歩留まりの有利な向上を図ろ
うとするものである。
【0002】
【従来の技術】鋼の連続鋳造に際しては、清浄度の高い
連続鋳造鋳片を得るために、従来からタンディッシュの
底部に、いわゆる下堰を設置することが一般的に行われ
てきた。この下堰(以下、単に堰という)は、溶鋼鍋か
ら注入された溶鋼を、タンディッシュ内の上方に誘導す
ることによって、溶鋼中の非金属介在物等の浮上分離を
促進させるものである。
連続鋳造鋳片を得るために、従来からタンディッシュの
底部に、いわゆる下堰を設置することが一般的に行われ
てきた。この下堰(以下、単に堰という)は、溶鋼鍋か
ら注入された溶鋼を、タンディッシュ内の上方に誘導す
ることによって、溶鋼中の非金属介在物等の浮上分離を
促進させるものである。
【0003】この堰を用いる方法では、鋳造終了時に堰
の上流側に溶鋼が残留し、製品歩留まりが低下するのを
防止するために、堰の下部に、堰の下流側と連通するい
わゆる溶鋼流路を設ける場合がある。しかしながら、こ
の場合には、溶鋼鍋からの注入流がこの溶鋼流路を通っ
て、そのまま鋳型に流出する短絡的な流れが不可避的に
発生し、非金属介在物等の浮上分離効果が減殺されるた
め、高い清浄度が要求される製品の製造には適用できな
いという問題があった。
の上流側に溶鋼が残留し、製品歩留まりが低下するのを
防止するために、堰の下部に、堰の下流側と連通するい
わゆる溶鋼流路を設ける場合がある。しかしながら、こ
の場合には、溶鋼鍋からの注入流がこの溶鋼流路を通っ
て、そのまま鋳型に流出する短絡的な流れが不可避的に
発生し、非金属介在物等の浮上分離効果が減殺されるた
め、高い清浄度が要求される製品の製造には適用できな
いという問題があった。
【0004】上記の問題を解決するものとして、特開平
1−224152号公報には、堰に設けた溶鋼流路の下流側
に、溶鋼流路とほぼ同程度の大きさの短絡流防止用の衝
突郡材を設置する技術が開示されている。この方法によ
れば、衝突部材の作用により、溶鋼流路から下流側に流
れ出た溶鋼が短絡的に鋳型に流出することはない。しか
しながら、この方法でも、衝突部材の脇を通る底面に沿
った流れが発生したり、また衝突部材の高さが低く溶鋼
の上方への誘導が不足することから、非金属介在物等の
浮上分離効果が十分に得られるとは言い難かった。
1−224152号公報には、堰に設けた溶鋼流路の下流側
に、溶鋼流路とほぼ同程度の大きさの短絡流防止用の衝
突郡材を設置する技術が開示されている。この方法によ
れば、衝突部材の作用により、溶鋼流路から下流側に流
れ出た溶鋼が短絡的に鋳型に流出することはない。しか
しながら、この方法でも、衝突部材の脇を通る底面に沿
った流れが発生したり、また衝突部材の高さが低く溶鋼
の上方への誘導が不足することから、非金属介在物等の
浮上分離効果が十分に得られるとは言い難かった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
を有利に解決するもので、堰の上流側から溶鋼流路に流
入しようとする溶鋼の流れ自体を抑制して、タンディッ
シュに注入された溶鋼の全量をタンディッシュの上方に
効果的に誘導することにより、非金属介在物等の浮上分
離を促進させた鋼の連続鋳造用タンディッシュを提案す
ることを目的とする。
を有利に解決するもので、堰の上流側から溶鋼流路に流
入しようとする溶鋼の流れ自体を抑制して、タンディッ
シュに注入された溶鋼の全量をタンディッシュの上方に
効果的に誘導することにより、非金属介在物等の浮上分
離を促進させた鋼の連続鋳造用タンディッシュを提案す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、タ
ンディッシュの底部に、鋳造終了時における溶鋼の残留
を回避する溶鋼流路をそなえる堰を設置した鋼の連続鋳
造用タンディッシュにおいて、該堰の上流側に、該溶鋼
流路に向かう溶鋼の流れを該溶鋼流路から上方にそらす
衝突部材を配置したことを特徴とする鋼の連続鋳造用タ
ンディッシュである。
ンディッシュの底部に、鋳造終了時における溶鋼の残留
を回避する溶鋼流路をそなえる堰を設置した鋼の連続鋳
造用タンディッシュにおいて、該堰の上流側に、該溶鋼
流路に向かう溶鋼の流れを該溶鋼流路から上方にそらす
衝突部材を配置したことを特徴とする鋼の連続鋳造用タ
ンディッシュである。
【0007】本発明において、上記した衝突部材の上流
側の面および/または堰の上流側の面は、鉛直方向に対
して傾斜させることがより好適である。
側の面および/または堰の上流側の面は、鉛直方向に対
して傾斜させることがより好適である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に従い具体的
に現明する。図1(a), (b)〜図4(a), (b)に、本発明に
従う鋼の連続鋳造用タンディッシュの好適例を縦断面お
よび平面で、また図5(a), (b)には、従来の連続鋳造用
タンディッシュを同じく縦断面および平面で、それぞれ
示す。図中、番号1は溶鋼鍋、2はタンディッシュ、3
はタンディッシュ内の溶鋼、4はタンディッシュ内溶鋼
の湯面、5,5′はタンディッシュの底部に設置した
堰、6は堰に設けた溶鋼流路、7は鋳型である。そし
て、8が本発明における衝突部材であり、9で溶鋼鍋か
らの注入流を、10で発明例に従い衝突部材8により方向
を変えられた溶鋼の流れを示す。また、11は従来例にお
ける衝突部材であり、12で従来の衝突部材11により方向
を変えられたタンディッシュ底部に沿った溶鋼の流れを
示す。
に現明する。図1(a), (b)〜図4(a), (b)に、本発明に
従う鋼の連続鋳造用タンディッシュの好適例を縦断面お
よび平面で、また図5(a), (b)には、従来の連続鋳造用
タンディッシュを同じく縦断面および平面で、それぞれ
示す。図中、番号1は溶鋼鍋、2はタンディッシュ、3
はタンディッシュ内の溶鋼、4はタンディッシュ内溶鋼
の湯面、5,5′はタンディッシュの底部に設置した
堰、6は堰に設けた溶鋼流路、7は鋳型である。そし
て、8が本発明における衝突部材であり、9で溶鋼鍋か
らの注入流を、10で発明例に従い衝突部材8により方向
を変えられた溶鋼の流れを示す。また、11は従来例にお
ける衝突部材であり、12で従来の衝突部材11により方向
を変えられたタンディッシュ底部に沿った溶鋼の流れを
示す。
【0009】さて、溶鋼鍋1からの注入流9は、タンデ
ィッシュ2の底面の湯落部に衝突したのち、底部に沿っ
た流れに変わる。この溶鋼流れは、堰5と衝突すること
によってタンディッシュ内溶鋼の湯面4の近くに誘導さ
れるが、図5に示したように、従来の堰5′では、その
下部に溶鋼流路6が設けられているので、この溶鋼流路
6に直接、溶鋼鍋1からの注入流9の一部が流れ込む。
溶鋼流路6を通過した溶鋼流は、衝突部材11に衝突する
が、その一部は衝突部材11の脇を通るタンディッシュ底
部に沿った流れ12となり、そのまま鋳型7に流出する。
この溶鋼流れ12は、溶鋼鍋1から注入されたままタンデ
ィッシュ2の底部に沿った流れであるため、溶鋼中の非
金属介在物等はほとんど浮上分離されておらず、これに
起因して種々の欠陥が発生していたのである。
ィッシュ2の底面の湯落部に衝突したのち、底部に沿っ
た流れに変わる。この溶鋼流れは、堰5と衝突すること
によってタンディッシュ内溶鋼の湯面4の近くに誘導さ
れるが、図5に示したように、従来の堰5′では、その
下部に溶鋼流路6が設けられているので、この溶鋼流路
6に直接、溶鋼鍋1からの注入流9の一部が流れ込む。
溶鋼流路6を通過した溶鋼流は、衝突部材11に衝突する
が、その一部は衝突部材11の脇を通るタンディッシュ底
部に沿った流れ12となり、そのまま鋳型7に流出する。
この溶鋼流れ12は、溶鋼鍋1から注入されたままタンデ
ィッシュ2の底部に沿った流れであるため、溶鋼中の非
金属介在物等はほとんど浮上分離されておらず、これに
起因して種々の欠陥が発生していたのである。
【0010】これに対し、本発明では、図1〜図4に示
したように、溶鋼流路6の上流側に溶鋼鍋からの注入流
9の方向を変える衝突部材8が設置されているため、溶
鋼流路6に向かう溶鋼流れの方向は、溶鋼流路6から遠
ざかる上向きの方向10に変化する。その後、溶鋼の流れ
10は、慣性力によってほぼそのままの方向に進み、堰5
に衝突したのち、溶鋼流路6から遠ざかる方向に流れて
いく。この際、衝突部材8と堰5との間隙には、その周
りを流れる溶鋼流によって負圧が発生し、溶鋼流路6を
通って堰5の下流側から上流側に向かう溶鋼流れが生じ
るため、注入流9の一部が溶鋼流路6へ向かうことはな
い。
したように、溶鋼流路6の上流側に溶鋼鍋からの注入流
9の方向を変える衝突部材8が設置されているため、溶
鋼流路6に向かう溶鋼流れの方向は、溶鋼流路6から遠
ざかる上向きの方向10に変化する。その後、溶鋼の流れ
10は、慣性力によってほぼそのままの方向に進み、堰5
に衝突したのち、溶鋼流路6から遠ざかる方向に流れて
いく。この際、衝突部材8と堰5との間隙には、その周
りを流れる溶鋼流によって負圧が発生し、溶鋼流路6を
通って堰5の下流側から上流側に向かう溶鋼流れが生じ
るため、注入流9の一部が溶鋼流路6へ向かうことはな
い。
【0011】このような負圧の発生は、溶鋼流が速いほ
ど程度が大きいため、注入流の方向を、できるだけその
流速を減衰させずに上向きに転換することが望ましい。
そのためには、堰5や衝突部材8の上流側の面は、図1
に示したように垂直面とするよりも、図2〜4に示すよ
うに鉛直方向に対して傾斜させることが好ましい。図2
は、衝突部材8の上流側の面のみを傾斜させた例、図3
は、堰5の上流側の面のみを傾斜させた例、図4、衝突
部材8の上流側の面および堰5の上流側の面をともに傾
斜させた例である。特に、衝突部材8の上流側の面を傾
斜させた図2および図4の例は、衝突部材8に衝突する
際の注入流9の減衰が小さく、溶鋼流れ10の流速を大き
く保つことができるので、より好適である。
ど程度が大きいため、注入流の方向を、できるだけその
流速を減衰させずに上向きに転換することが望ましい。
そのためには、堰5や衝突部材8の上流側の面は、図1
に示したように垂直面とするよりも、図2〜4に示すよ
うに鉛直方向に対して傾斜させることが好ましい。図2
は、衝突部材8の上流側の面のみを傾斜させた例、図3
は、堰5の上流側の面のみを傾斜させた例、図4、衝突
部材8の上流側の面および堰5の上流側の面をともに傾
斜させた例である。特に、衝突部材8の上流側の面を傾
斜させた図2および図4の例は、衝突部材8に衝突する
際の注入流9の減衰が小さく、溶鋼流れ10の流速を大き
く保つことができるので、より好適である。
【0012】このように、本発明では、堰5に設けた溶
鋼流路6から下流側への溶鋼の流出が防止され、溶鋼鍋
1から注入された溶鋼の全量がタンディッシュ内溶鋼の
湯面4の近くまで上昇するので、溶鋼中の非金属介在物
等を効果的に浮上分離させることができ、その結果、介
在物に起因した欠陥を大幅に低減することが可能となる
のである。
鋼流路6から下流側への溶鋼の流出が防止され、溶鋼鍋
1から注入された溶鋼の全量がタンディッシュ内溶鋼の
湯面4の近くまで上昇するので、溶鋼中の非金属介在物
等を効果的に浮上分離させることができ、その結果、介
在物に起因した欠陥を大幅に低減することが可能となる
のである。
【0013】ここで、堰5の上流側に設ける傾斜の角度
は、上記したようなスムーズな溶鋼流れを生じさせるた
めには大きい方が望ましいが、あまりに大きいと流れの
一部がタンディッシュ内溶鋼の湯面4に向かわず、非金
属介在物等の浮上分離が阻害される場合があるので、鉛
直方向に対し45°以下(好ましくは5°以上)程度とす
るのが望ましい。また、衝突部材8の形状も、衝突後の
溶鋼流れの方向10を上方にスムーズに導くと共に、この
流れ方向の変更をスムーズに行って衝突部材8の下流側
における溶鋼の流れを乱さないようにするためには、上
流側の面を傾斜させることが好ましく。ここに、その傾
斜角度は鉛直方向に対し10〜80°程度とすることが望ま
しい。
は、上記したようなスムーズな溶鋼流れを生じさせるた
めには大きい方が望ましいが、あまりに大きいと流れの
一部がタンディッシュ内溶鋼の湯面4に向かわず、非金
属介在物等の浮上分離が阻害される場合があるので、鉛
直方向に対し45°以下(好ましくは5°以上)程度とす
るのが望ましい。また、衝突部材8の形状も、衝突後の
溶鋼流れの方向10を上方にスムーズに導くと共に、この
流れ方向の変更をスムーズに行って衝突部材8の下流側
における溶鋼の流れを乱さないようにするためには、上
流側の面を傾斜させることが好ましく。ここに、その傾
斜角度は鉛直方向に対し10〜80°程度とすることが望ま
しい。
【0014】なお、衝突部材8と堰5との間隙は狭い方
が望ましいが、あまりに狭いと非金属介在物等の付着に
よってこの間隙が詰まり、鋳造終了時に堰5の上流側の
溶鋼の排出が阻害されるおそれがある。一方、あまりに
広いと一旦上方に迂回させた溶鋼の流れ10が、再度、溶
鋼流路6に回り込み、衝突部材8の設置効果が低減する
ので、両者の間隙は30〜300 mm程度とするのが好まし
い。
が望ましいが、あまりに狭いと非金属介在物等の付着に
よってこの間隙が詰まり、鋳造終了時に堰5の上流側の
溶鋼の排出が阻害されるおそれがある。一方、あまりに
広いと一旦上方に迂回させた溶鋼の流れ10が、再度、溶
鋼流路6に回り込み、衝突部材8の設置効果が低減する
ので、両者の間隙は30〜300 mm程度とするのが好まし
い。
【0015】また、溶鋼流れ10の溶鋼流路6への回り込
みを抑制するためには、衝突部材8の高さは溶鋼流路6
の高さよりも大きくすることが望ましい。さらに、同じ
理由により、衝突部材8の幅は溶鋼流路6よりも広くす
ることが望ましく、その片側当たりの長さの差は、衝突
部材8と堰5との間隔と同等またはそれ以上とすること
が望ましい。なお、衝突部材8の幅をタンディッシュ2
の全幅とした場合には、幅方向での流速に偏りがなく溶
鋼流が上昇した後の介在物浮上効果もより大きくなる
が、この場合には衝突部材8の上流側に若干とはいえ溶
鋼の残留を余儀なくされ、その分歩留まりの低下を招く
ので、製造する製品に要求される清浄度に応じてその幅
を使い分けることが好ましい。
みを抑制するためには、衝突部材8の高さは溶鋼流路6
の高さよりも大きくすることが望ましい。さらに、同じ
理由により、衝突部材8の幅は溶鋼流路6よりも広くす
ることが望ましく、その片側当たりの長さの差は、衝突
部材8と堰5との間隔と同等またはそれ以上とすること
が望ましい。なお、衝突部材8の幅をタンディッシュ2
の全幅とした場合には、幅方向での流速に偏りがなく溶
鋼流が上昇した後の介在物浮上効果もより大きくなる
が、この場合には衝突部材8の上流側に若干とはいえ溶
鋼の残留を余儀なくされ、その分歩留まりの低下を招く
ので、製造する製品に要求される清浄度に応じてその幅
を使い分けることが好ましい。
【0016】
【実施例】本発明の実施例として、図4に示したタンデ
ィッシュを用い、次の条件で連続鋳造鋳片を製造した。 <基本条件> ・タンディッシュ容量:50 ton ・ストランド数:2 ストランド ・溶鋼注入速度:8 ton/min(4ton/ストランド) ・タンディッシュ形状:底部幅 0.8 m、溶鋼深さ 1.4
m、注入位置から堰までの距離 0.6 m ・堰の形状:幅 0.8 m、高さ 0.3 m <本発明の実施条件> ・堰の溶鋼流路サイズ:幅 0.3 m、高さ 0.12 m ・衝突部材の形状:幅 0.5 m、高さ 0.15 m ・衝突部材と堰との間隙:0.1 m ・堰の上流側壁面の鉛直方向に対する傾斜角度:10° ・衝突部材の上流側壁面の鉛直方向に対する傾斜角度:
45°
ィッシュを用い、次の条件で連続鋳造鋳片を製造した。 <基本条件> ・タンディッシュ容量:50 ton ・ストランド数:2 ストランド ・溶鋼注入速度:8 ton/min(4ton/ストランド) ・タンディッシュ形状:底部幅 0.8 m、溶鋼深さ 1.4
m、注入位置から堰までの距離 0.6 m ・堰の形状:幅 0.8 m、高さ 0.3 m <本発明の実施条件> ・堰の溶鋼流路サイズ:幅 0.3 m、高さ 0.12 m ・衝突部材の形状:幅 0.5 m、高さ 0.15 m ・衝突部材と堰との間隙:0.1 m ・堰の上流側壁面の鉛直方向に対する傾斜角度:10° ・衝突部材の上流側壁面の鉛直方向に対する傾斜角度:
45°
【0017】また、従来技術に従う比較例1として、図
5に示したタンディッシュを用い、上記した基本条件で
連続鋳造鋳片を製造した。ただし、衝突部材として、溶
鋼流路と同程度のサイズのものを溶鋼流路の下流側に設
置した。さらに、比較例2として、溶鋼流路がない堰を
用いた場合についても上記の基本条件で連続鋳造鋳片を
製造した。
5に示したタンディッシュを用い、上記した基本条件で
連続鋳造鋳片を製造した。ただし、衝突部材として、溶
鋼流路と同程度のサイズのものを溶鋼流路の下流側に設
置した。さらに、比較例2として、溶鋼流路がない堰を
用いた場合についても上記の基本条件で連続鋳造鋳片を
製造した。
【0018】本発明の実施例および比較例1,2に従い
得られた連続鋳造鋳片を比較し、介在物に起因した欠陥
の発生率について調べた結果を、図6に示す。同図に示
したとおり、比較例1に比べて、本発明の実施例では介
在物に起因した製品欠陥の発生を大幅に低減することが
でき、溶鋼流路がない場合の比較例2と遜色のない効果
を得ることができた。なお、比較例2では、鋳造終了時
に溶鋼の残留を余儀なくされた。
得られた連続鋳造鋳片を比較し、介在物に起因した欠陥
の発生率について調べた結果を、図6に示す。同図に示
したとおり、比較例1に比べて、本発明の実施例では介
在物に起因した製品欠陥の発生を大幅に低減することが
でき、溶鋼流路がない場合の比較例2と遜色のない効果
を得ることができた。なお、比較例2では、鋳造終了時
に溶鋼の残留を余儀なくされた。
【0019】
【発明の効果】かくして、本発明によれば、連続鋳造用
タンディッシュ内に設置した堰の下部に溶鋼流路を設け
てた場合であっても、堰の下部に溶鋼流路を設けない場
合と同等程度まで介在物の浮上分離を達成することがで
きる。従って、本発明によれば、鋳造終了時にタンディ
ッシュ内に溶鋼を残留させることなしに、介在物に起因
した製品欠陥を大幅に低減することが可能となる。
タンディッシュ内に設置した堰の下部に溶鋼流路を設け
てた場合であっても、堰の下部に溶鋼流路を設けない場
合と同等程度まで介在物の浮上分離を達成することがで
きる。従って、本発明によれば、鋳造終了時にタンディ
ッシュ内に溶鋼を残留させることなしに、介在物に起因
した製品欠陥を大幅に低減することが可能となる。
【図1】 本発明に従うタンディッシュの好適例1の縦
断面図(a) および平面図(b) である。
断面図(a) および平面図(b) である。
【図2】 本発明に従うタンディッシュの好適例2の縦
断面図(a) および平面図(b) である。
断面図(a) および平面図(b) である。
【図3】 本発明に従うタンディッシュの好適例3の縦
断面図(a) および平面図(b) である。
断面図(a) および平面図(b) である。
【図4】 本発明に従うタンディッシュの好適例4の縦
断面図(a) および平面図(b) である。
断面図(a) および平面図(b) である。
【図5】 従来のタンディッシュの縦断面図(a) および
平面図(b) である。
平面図(b) である。
【図6】 本発明の実施例および比較例1,2に従い得
られた連続鋳造鋳片の欠陥発生率を比較して示した図で
ある。
られた連続鋳造鋳片の欠陥発生率を比較して示した図で
ある。
1 溶鋼鍋
2 タンディッシュ
3 タンディッシュ内溶鋼
4 タンディッシュ内溶鋼の湯面
5,5′ 堰
6 堰に設けた溶鋼流路
7 鋳型
8 本発明の衝突部材
9 溶鋼鍋からの注入流
10 本発明の衝突部材により方向を変えられた溶鋼流れ
11 従来の衝突部材
12 従来の衝突部材により方向を変えられた
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 岸本 康夫
千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製
鉄株式会社技術研究所内
Claims (2)
- 【請求項1】 タンディッシュの底部に、鋳造終了時に
おける溶鋼の残留を回避する溶鋼流路をそなえる堰を設
置した鋼の連続鋳造用タンディッシュにおいて、該堰の
上流側に、該溶鋼流路に向かう溶鋼の流れを該溶鋼流路
から上方にそらす衝突部材を配置したことを特徴とする
鋼の連続鋳造用タンディッシュ。 - 【請求項2】 前記衝突部材の上流側の面および/また
は前記堰の上流側の面が鉛直方向に対して傾斜している
ことを特徴とする請求項1記載の鋼の連続鋳造用タンデ
ィッシュ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001345624A JP2003145253A (ja) | 2001-11-12 | 2001-11-12 | 鋼の連続鋳造用タンディッシュ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001345624A JP2003145253A (ja) | 2001-11-12 | 2001-11-12 | 鋼の連続鋳造用タンディッシュ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003145253A true JP2003145253A (ja) | 2003-05-20 |
Family
ID=19158932
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001345624A Pending JP2003145253A (ja) | 2001-11-12 | 2001-11-12 | 鋼の連続鋳造用タンディッシュ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003145253A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011235339A (ja) * | 2010-05-13 | 2011-11-24 | Nippon Steel Corp | 連続鋳造方法および連続鋳造装置 |
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2001
- 2001-11-12 JP JP2001345624A patent/JP2003145253A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011235339A (ja) * | 2010-05-13 | 2011-11-24 | Nippon Steel Corp | 連続鋳造方法および連続鋳造装置 |
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