JP2003144862A - エレメント集合体の製造方法およびエレメント集合体 - Google Patents

エレメント集合体の製造方法およびエレメント集合体

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JP2003144862A
JP2003144862A JP2001350874A JP2001350874A JP2003144862A JP 2003144862 A JP2003144862 A JP 2003144862A JP 2001350874 A JP2001350874 A JP 2001350874A JP 2001350874 A JP2001350874 A JP 2001350874A JP 2003144862 A JP2003144862 A JP 2003144862A
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Takeshi Yoshizaki
健 吉崎
Yoshihisa Narukami
善久 鳴上
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Kubota Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の膜エレメント間の間隔を正確に所定間
隔に維持でき、膜エレメントを高密度に配置できるとと
もに、交換作業が容易なエレメント集合体を提供する。 【解決手段】 直管状のセラミック製の複数の膜エレメ
ント16の基端部に円板状のスペーサー41が個別に取
付けられ、各スペーサー41同士が当接した状態で、各
膜エレメント16の基端部同士がスペーサー41と共に
接着材層21によって一体に接着されて集束固定される
ことにより、各膜エレメント16が接着材層21によっ
て片持ち状に支持され、各膜エレメント16間の間隔が
各スペーサー41によって所定間隔に維持される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、上下(浄水)処
理,下水・廃水処理,ガス分離,ダスト分離等におい
て、被処理流体を濾過するためのエレメント集合体およ
びエレメント集合体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のエレメント集合体として
は、例えば、図17に示すような中空糸形モジュール1
に内蔵されるものがある。すなわち、エレメント集合体
3は、被処理水(被処理流体)を濾過するものであり、
中空糸形モジュール1のケーシング2内に設けられてい
る。上記エレメント集合体3は、複数の直管状の中空糸
膜4(膜エレメント)を平行に配置して集束固定したも
のである。これにより、限られたケーシング2の内部領
域に高密度に中空糸膜4を配置することができる。ま
た、上記ケーシング2の両側にはキャップ5a,5bが
装着されている。いずれか一方のキャップ5aには、被
処理水(被処理流体)を供給する供給部6が設けられ、
ケーシング2には、上記エレメント集合体3で濾過され
た濾過水(濾過流体)を排出する濾過水排出部7が設け
られ、他方のキャップ5bには、濾過水排出部7から排
出されずに中空糸膜4内に残った濃縮水(濃縮流体)を
排出する濃縮水排出部8が形成されている。
【0003】これによると、上記供給部6から供給され
た被処理水は、エレメント集合体3の各中空糸膜4の内
側から外側へ流れる際に濾過され、その後、濾過水排出
部7から濾過水としてケーシング2の外部へ排出され
る。また、各中空糸膜4内の濃縮水は濃縮水排出部8か
らケーシング2の外部へ排出される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の従
来形式では、中空糸膜4は撓み易いため、所定間隔をお
いて各中空糸膜4を集束固定する場合、上記各中空糸膜
4間の間隔を正確に維持することが難しいといった問題
があった。
【0005】また、上記の従来形式では、各中空糸膜4
の束の両端部が接着等によってケーシング2に水密に固
定されて両持ち状に支持されているため、エレメント集
合体3をケーシング2から取り出す場合、エレメント集
合体3の両端部とケーシング2とのシール構造をそれぞ
れ破壊して分解する必要があり、エレメント集合体3の
交換作業等が困難であった。
【0006】本発明は、複数の膜エレメント間の間隔を
正確に所定間隔に維持することが可能であり、また、膜
エレメントを高密度に配置することができるとともに、
交換作業が容易に行えるエレメント集合体およびエレメ
ント集合体の製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に係る本発明のエレメント集合体の製造方
法は、先端部を閉塞した細い直管状をなすセラミック製
の複数の膜エレメント間の間隔をスペーサーで所定間隔
に維持した状態で、各膜エレメントの基端部を接着材層
で一体に接着して集束固定することにより、各膜エレメ
ントを片持ち状に支持したものである。
【0008】これによると、複数の膜エレメント間の間
隔がスペーサーで維持されるため、各膜エレメント間の
間隔を正確に所定間隔に維持することが可能である。請
求項2に係る本発明のエレメント集合体の製造方法は、
スペーサーは板状に形成されかつ複数の貫通孔を有し、
各膜エレメントを上記貫通孔に貫通させ、各膜エレメン
トの基端部同士を接着材層で一体に接着して集束固定す
ることにより、各膜エレメントを上記接着材層によって
片持ち状に支持した後、上記スペーサーを各膜エレメン
トから脱抜するものである。
【0009】請求項3に係る本発明のエレメント集合体
は、板状のスペーサーに複数の貫通孔が所定距離をあけ
て形成され、先端部を閉塞した細い直管状をなすセラミ
ック製の複数の膜エレメントが上記スペーサーの各貫通
孔に差し込まれ、上記各膜エレメントとスペーサーとが
接着材層で一体に接着されて集束固定され、各膜エレメ
ントが上記スペーサーと接着材層とによって片持ち状に
支持されているものである。
【0010】これによると、複数の膜エレメント間の間
隔がスペーサーで維持されるため、各膜エレメント間の
間隔を正確に所定間隔に維持することが可能である。ま
た、エレメント集合体は複数の膜エレメントをスペーサ
ーと接着材層とによって片持ち状に支持する構造である
ため、膜エレメントを高密度に配置することができると
ともに、エレメント集合体をケーシングに対して容易に
着脱することが可能となり、エレメント集合体の交換作
業が容易に行える。
【0011】請求項4に係る本発明のエレメント集合体
は、先端部を閉塞した細い直管状をなすセラミック製の
複数の膜エレメントに、各膜エレメント間の間隔を所定
間隔に維持するためのスペーサーが個別に取付けられ、
上記各スペーサー同士が当接した状態で各膜エレメント
の基端部同士が接着材層によって一体に接着されて集束
固定されることにより、各膜エレメントが上記接着材層
によって片持ち状に支持されているものである。
【0012】これによると、複数の膜エレメント間の間
隔が互いに当接する個々のスペーサーによって維持され
るため、各膜エレメント間の間隔を正確に所定間隔に維
持することが可能である。また、エレメント集合体は複
数の膜エレメントを接着材層によって片持ち状に支持す
る構造であるため、膜エレメントを高密度に配置するこ
とができるとともに、エレメント集合体をケーシングに
対して容易に着脱することが可能となり、エレメント集
合体の交換作業が容易に行える。
【0013】請求項5に係る本発明のエレメント集合体
は、先端部を閉塞した細い直管状をなすセラミック製の
複数の膜エレメントが所定間隔おきに配列された状態
で、各膜エレメントの基端部同士が接着材層によって一
体に接着されて集束固定されることにより、各膜エレメ
ントが上記接着材層によって片持ち状に支持されている
ものである。
【0014】これによると、スペーサー等を用いて複数
の膜エレメントを所定間隔おきに配列することにより、
各膜エレメント間の間隔を正確に所定間隔に維持するこ
とが可能である。また、エレメント集合体は複数の膜エ
レメントを接着材層によって片持ち状に支持する構造で
あるため、膜エレメントを高密度に配置することができ
るとともに、エレメント集合体をケーシングに対して容
易に着脱することが可能となり、エレメント集合体の交
換作業が容易に行える。
【0015】
【発明の実施の形態】◎以下、本発明における第1の実
施の形態を図1〜図6に基づいて説明する。図1,図2
に示すように、セラミック膜モジュール11は、ケーシ
ング12内に、被処理水(被処理流体の一例)を濾過す
るエレメント集合体13を設けた構成を有している。
【0016】尚、上記ケーシング12は種々の形状を採
用できるが本実施の形態では直管円筒状のものについて
説明する。すなわち、ケーシング12は両端がエレメン
ト装入口14a,14bとして開口し、両エレメント装
入口14a,14bの外周縁にそれぞれフランジ15を
有している。
【0017】上記エレメント集合体13はケーシング1
2内の一端部側と他端部側とにそれぞれ設けられてお
り、一方のエレメント集合体13は一方のエレメント装
入口14aを通してケーシング12内に着脱自在であ
り、また、他方のエレメント集合体13は他方のエレメ
ント装入口14bを通してケーシング12内に着脱自在
である。
【0018】図3,図4に示すように、上記両エレメン
ト集合体13はそれぞれ、先端部を閉塞した細い直管状
をなすセラミック製の複数の膜エレメント16と、これ
ら膜エレメント16の基端部に設けられた円板状のスペ
ーサー17とで構成されている。上記各膜エレメント1
6は、管壁を膜形成材のみで成形してなり、管外径1〜
4mmφ、管壁肉厚0.1〜0.8mmの形状をなすも
のである。これにより、各膜エレメント16内には、基
端部に開口する内部流路26が形成されている。
【0019】また、図5に示すように、上記スペーサー
17には、表裏両面に開口する複数の貫通孔18が所定
ピッチP(所定距離)ごとに形成されている。また、ス
ペーサー17の表裏両面にはそれぞれ、凹部19が上記
貫通孔18の存在する範囲にわたって形成されている。
また、スペーサー17の外周部でかつ上記凹部19の外
側には、複数のボルト貫通孔20が形成されている。
【0020】上記各膜エレメント16の基端部は各貫通
孔18に差し込まれており、上記各膜エレメント16の
基端部とスペーサー17とが接着材層21(エポキシ樹
脂等の硬化性樹脂等)で一体に接着されて集束固定され
ている。尚、上記接着材層21はスペーサー17の両凹
部19に充填されている。これにより、各膜エレメント
16はスペーサー17と接着材層21とによって片持ち
状に支持されている。
【0021】また、図1,図2に示すように、上記ケー
シング12内において、両エレメント集合体13間には
給水空間24が形成され、ケーシング12の上部には、
ケーシング12内の給水空間24に被処理水を供給する
供給口25が設けられている。
【0022】また、ケーシング12の両端部にはそれぞ
れ、膜エレメント16の内部流路26に連通する濾過水
排出部27が設けられている。上記濾過水排出部27
は、各膜エレメント13の基端開口部を覆って配置され
る集水部28と、この集水部28に形成された濾過水排
出口29とで構成されている。
【0023】さらに、ケーシング12の両端下部には、
ケーシング12内の濃縮水を排出する濃縮水排出口30
が設けられている。上記両エレメント集合体13のスペ
ーサー17は、シール材32を介してフランジ15に水
密に配置されている。また、上記濾過水排出部27の集
水部28がシール材33を介してスペーサー17に水密
に配置され、固定ボルト34によってフランジ15とス
ペーサー17と濾過水排出部27とが一体に締め付けら
れて固定される。尚、上記各固定ボルト34はスペーサ
ー17のボルト貫通孔20に挿通される。
【0024】上記エレメント集合体13は以下のように
して製造される。すなわち、図5に示すように、各膜エ
レメント16の基端部をスペーサー17の各貫通孔18
に差し込む。この際、膜エレメント16が倒れないよう
に、各膜エレメント16の上部をテンプレート等(図示
せず)で保持しておく。そして、図6に示すように、エ
ポキシ樹脂等の接着材を凹部19に流し込み、上記接着
材が硬化することにより接着材層21が形成された後、
上記テンプレートを取り外す。これにより、図3に示す
ように、各膜エレメント16の基端部とスペーサー17
とが接着材層21によって一体に接着されて集束固定さ
れ、エレメント集合体13が形成される。
【0025】これによると、図4に示すように、各膜エ
レメント16間の間隔が上記スペーサー17で維持され
て、各膜エレメント16が所定ピッチPで配列されるた
め、各膜エレメント16間の間隔を正確に所定間隔Aに
維持することが可能である。したがって、被処理水中の
濁質成分や浮遊物質等が各膜エレメント16間に堆積し
て流路閉塞が発生するといった不具合を防ぐことができ
る。また、予め、各貫通孔18間のピッチPを様々に変
更した複数種類のスペーサー17を準備しておくことに
より、被処理水や濁質成分等の種類又は量などに応じ
て、最適な各膜エレメント16間の間隔を有するエレメ
ント集合体13を迅速に製造することができる。
【0026】また、膜エレメント16はセラミック材質
に由来する剛性を有するがゆえに、片持ち支持すること
が可能であり、自重による破損を招くことなく片持ち支
持可能な長さは管外径および管壁肉厚を小さくして細管
状に形成して自重量を少なくするほどに大きくなる。よ
って、膜エレメント16はセラミック材により先端を閉
塞した細い直管状に形成することで、スペーサー17と
接着材層21とによって片持ち支持された状態で所定長
さにわたって直線的に配置することができる。
【0027】このため、複数の膜エレメント16を高密
度で配置することが可能となり、ケーシング12の内部
に膜エレメント16を高密度に充填してケーシング12
の単位容積当たりにおける膜面積を大きくすることがで
きる。
【0028】また、剛性を有する膜エレメント16をス
ペーサー17と接着材層21とによって片持ち支持する
ことで、膜エレメント16の閉塞した先端側がフリーと
なるので、従来の図17で示したような膜エレメント
(中空糸膜4)の両側を集束固定する場合のようにケー
シングの長さ等の形状が限定されることがなくなり、槽
体等の任意の形状のケーシングに膜エレメント16を配
置することが可能となる。
【0029】さらに、各エレメント集合体13はそれぞ
れ片側のみに配置されたスペーサー17でケーシング1
2に固定されているため、固定ボルト34を取り外すこ
とによって、フランジ15とスペーサー17と濾過水排
出部27とを容易に分離し、各エレメント集合体13を
エレメント装入口14a,14bからケーシング12の
外部へ取り出すことができる。これにより、メンテナン
ス時、エレメント集合体13の交換作業が容易に行え
る。
【0030】尚、一般的なセラミック製の膜モジュール
は膜支持材の表面に膜形成材をコーティングする二重構
造であるために小径化には構造的な限界があったが、本
実施の形態においては、管壁を膜形成材のみで成形する
ことで所定強度を備えた細い直管状に膜エレメント16
を形成することが可能となり、管外径1〜4mmφ、管
壁肉厚0.1〜0.8mmの形状とすることで膜透過抵
抗を抑制して所定のフラックスを得ることが可能とな
る。
【0031】さらに、図1,図2に示すように、供給口
25から供給された被処理水は、ケーシング12内の給
水空間24に流入し、各膜エレメント16の閉塞した先
端に対向する位置から基端側に向けて通水する。このこ
とで各膜エレメント16の間の流路に均等に被処理水を
クロスフローで供給できる。このようなクロスフローで
供給される被処理水は、各膜エレメント16の外側から
内側へ流れる(透過する)際に濾過され、その後、各膜
エレメント16の内部流路26を通って基端開口部から
集水部28に流入し、濾過水排出口29から濾過水とし
てケーシング12の外部へ排出される。
【0032】また、ケーシング12内の濃縮水は各膜エ
レメント16間を流れて濃縮水排出口30からケーシン
グ12の外部へ排出される。 ◎上記第1の実施の形態では、図3に示すように、1枚
のスペーサー17に複数の膜エレメント16を設けた
が、この構成に限定されることはなく、第2の実施の形
態として、図7〜図12に示すようにエレメント集合体
13を構成してもよい。
【0033】すなわち、図7,図8に示すように、半径
Rの円板状のスペーサー41の中心部に貫通孔42が形
成されており、各膜エレメント16の基端部が個々のス
ペーサー41の貫通孔42に差し込まれて一体に取付け
られている。図9,図10に示すように、これらスペー
サー41は、その外周面同士が当接した状態で、円環状
の枠フレーム43の内側に配列されている。また、上記
枠フレーム43の内側には接着材層21が形成されてお
り、各スペーサー41は離散しないように接着材層21
に包み込まれ(埋め込まれ)、各膜エレメント16の基
端部同士および枠フレーム43が上記接着材層21によ
って一体に接着されている。これにより、各膜エレメン
ト16は、集束固定され、接着材層21によって片持ち
状に支持されている。尚、上記枠フレーム43には複数
のボルト貫通孔20が形成されている。
【0034】上記のように構成されたエレメント集合体
13の枠フレーム43は、シール材32を介してフラン
ジ15に水密に配置されている。また、上記濾過水排出
部27の集水部28がシール材33を介して上記枠フレ
ーム43に水密に配置され、固定ボルト34によってフ
ランジ15と枠フレーム43と濾過水排出部27とが一
体に締め付けられて固定される。尚、上記各固定ボルト
34は枠フレーム43のボルト貫通孔20に挿通され
る。
【0035】上記エレメント集合体13は以下のように
して製造される。すなわち、図11に示すように、各膜
エレメント16の基端部を各スペーサー41の貫通孔4
2に差し込んで一体に取付けた後、スペーサー41の外
周面同士を当接させた状態で、各膜エレメント16を枠
フレーム43の内側に配列する。この際、膜エレメント
16が倒れないように、各膜エレメント16の上部をテ
ンプレート等(図示せず)で保持しておく。
【0036】そして、図12に示すように、エポキシ樹
脂等の接着材を枠フレーム43の内側に流し込み、上記
接着材が硬化することによって接着材層21が形成され
た後、上記テンプレートを取り外す。これにより、各膜
エレメント16の基端部と各スペーサー41と枠フレー
ム43とが接着材層21によって一まとめに接着され、
エレメント集合体13が形成される。
【0037】これによると、図10に示すように、各膜
エレメント16間の間隔が互いに当接する個々のスペー
サー41によって維持されて、各膜エレメント16間の
ピッチPがスペーサー41の直径(=2R)となるた
め、各膜エレメント16間の間隔を正確に所定間隔Aに
維持することが可能である。したがって、被処理水中の
濁質成分や浮遊物質等が各膜エレメント16間に堆積し
て流路閉塞が発生するといった不具合を防ぐことができ
る。また、予め、直径を様々に変更した複数種類のスペ
ーサー41を準備しておくことにより、被処理水や濁質
成分等の種類又は量などに応じて、最適な各膜エレメン
ト16間の間隔を有するエレメント集合体13を迅速に
製造することができる。
【0038】また、膜エレメント16はセラミック材に
より先端を閉塞した細い直管状に形成することで、接着
材層21によって片持ち支持された状態で所定長さにわ
たって直線的に配置することができる。このため、複数
の膜エレメント16を高密度で配置することが可能とな
り、ケーシング12の内部に膜エレメント16を高密度
に充填してケーシング12の単位容積当たりにおける膜
面積を大きくすることができる。
【0039】また、剛性を有する膜エレメント16を接
着材層21によって片持ち支持することで、膜エレメン
ト16の閉塞した先端側がフリーとなるので、従来の図
17で示したような膜エレメント(中空糸膜4)の両側
を集束固定する場合のようにケーシングの長さ等の形状
が限定されることがなくなり、槽体等の任意の形状のケ
ーシングに膜エレメント16を配置することが可能とな
る。
【0040】さらに、各エレメント集合体13はそれぞ
れ片側のみに配置された枠フレーム43でケーシング1
2に固定されているため、固定ボルト34を取り外すこ
とによって、フランジ15と枠フレーム43と濾過水排
出部27とを容易に分離し、各エレメント集合体13を
エレメント装入口14a,14bからケーシング12の
外部へ取り出すことができる。これにより、メンテナン
ス時、エレメント集合体13の交換作業が容易に行え
る。
【0041】上記第2の実施の形態では、スペーサー4
1を円板状に形成しているが、その他の形状、例えば正
方形や正六角形等に形成してもよい。 ◎上記第1および第2の実施の形態では、各スペーサー
17,41はエレメント集合体13の一部を構成してい
るが、第3の実施の形態として、図13〜図16に示す
ように、エレメント集合体13を製造した後、スペーサ
ー48をエレメント集合体13から取り外してもよい。
【0042】すなわち、図14に示すように、上記スペ
ーサー48は円板状に形成されており、このスペーサー
48には、表裏両面に開口する複数の貫通孔49が所定
ピッチPごとに形成されている。
【0043】また、図13に示すように、上記エレメン
ト集合体13は、複数の膜エレメント16と、接着材層
21と、円環状の枠フレーム50とで構成されている。
上記接着材層21は枠フレーム50の内側に形成されて
おり、各膜エレメント16の基端部同士および枠フレー
ム50が上記接着材層21によって一体に接着されてい
る。これにより、各膜エレメント16は、集束固定さ
れ、接着材層21によって片持ち状に支持されている。
尚、上記枠フレーム50には複数のボルト貫通孔20が
形成されている。
【0044】上記のように構成されたエレメント集合体
13の枠フレーム50は、シール材32を介してフラン
ジ15に水密に配置されている。また、上記濾過水排出
部27の集水部28がシール材33を介して上記枠フレ
ーム50に水密に配置され、固定ボルト34によってフ
ランジ15と枠フレーム50と濾過水排出部27とが一
体に締め付けられて固定される。尚、上記各固定ボルト
34は枠フレーム50のボルト貫通孔20に挿通され
る。
【0045】上記エレメント集合体13は以下のように
して製造される。すなわち、図14に示すように、型枠
52内に枠フレーム50をセットし、スペーサー48を
保持装置53で保持して枠フレーム50の上方にセット
する。その後、図15に示すように、各膜エレメント1
6をスペーサー48の貫通孔49に貫通させ、各膜エレ
メント16の基端部が型枠52の底面に達するまで、各
膜エレメント16の基端部を枠フレーム50の内側に挿
入する。
【0046】その後、図16に示すように、エポキシ樹
脂等の接着材を枠フレーム50の内側に流し込み、上記
接着材が硬化することによって接着材層21が形成され
る。その後、図16の実線に示すように、スペーサー4
8を保持装置53から取り外して各膜エレメント16の
上方へ脱抜する。これにより、各膜エレメント16の基
端部と枠フレーム50とが接着材層21によって一まと
めに接着され、エレメント集合体13が形成される。
【0047】これによると、上記のようにエレメント集
合体13を製造する過程で、各膜エレメント16間の間
隔が上記スペーサー17で維持されて、各膜エレメント
16が所定ピッチPで配列されるため、各膜エレメント
16間の間隔を正確に所定間隔Aに維持した状態で、各
膜エレメント16の基端部を接着材層21で一体に接着
することができる。
【0048】したがって、各膜エレメント16間の間隔
が所定間隔Aよりも小さくなって被処理水中の濁質成分
や浮遊物質等が各膜エレメント16間に堆積して流路閉
塞が発生するといった不具合を防ぐことができる。ま
た、予め、各貫通孔49間のピッチPを様々に変更した
複数種類のスペーサー48を準備しておくことにより、
被処理水や濁質成分等の種類又は量などに応じて、最適
な各膜エレメント16間の間隔を有するエレメント集合
体13を迅速に製造することができる。
【0049】また、膜エレメント16はセラミック材に
より先端を閉塞した細い直管状に形成することで、接着
材層21によって片持ち支持された状態で所定長さにわ
たって直線的に配置することができる。このため、複数
の膜エレメント16を高密度で配置することが可能とな
り、ケーシング12の内部に膜エレメント16を高密度
に充填してケーシング12の単位容積当たりにおける膜
面積を大きくすることができる。
【0050】また、剛性を有する膜エレメント16を接
着材層21によって片持ち支持することで、膜エレメン
ト16の閉塞した先端側がフリーとなるので、従来の図
17で示したような膜エレメント(中空糸膜4)の両側
を集束固定する場合のようにケーシングの長さ等の形状
が限定されることがなくなり、槽体等の任意の形状のケ
ーシングに膜エレメント16を配置することが可能とな
る。
【0051】さらに、各エレメント集合体13はそれぞ
れ片側のみに配置された枠フレーム50でケーシング1
2に固定されているため、固定ボルト34を取り外すこ
とによって、フランジ15と枠フレーム50と濾過水排
出部27とを容易に分離し、各エレメント集合体13を
エレメント装入口14a,14bからケーシング12の
外部へ取り出すことができる。これにより、メンテナン
ス時、エレメント集合体13の交換作業が容易に行え
る。
【0052】上記各実施の形態では、水を濾過している
が、被処理流体として、水以外の液体又は気体を濾過し
てもよい。上記各実施の形態では、図2に示すように、
ケーシング12の両端側にそれぞれエレメント集合体1
3を装着しているが、エレメント集合体13をケーシン
グ12のいずれか一端側のみに装着し、ケーシング12
の他端側を閉塞したものであってもよい。
【0053】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、各膜エ
レメント間の間隔を正確に所定間隔に維持することが可
能であるため、被処理流体中の濁質成分や浮遊物質等が
各膜エレメント間に堆積して流路閉塞が発生するといっ
た不具合を防ぐことができる。
【0054】また、エレメント集合体は複数の膜エレメ
ントを片持ち状に支持する構造であるため、膜エレメン
トを高密度に配置することができるとともに、エレメン
ト集合体をケーシングに対して容易に着脱することが可
能となり、エレメント集合体の交換作業が容易に行え
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態におけるエレメント
集合体を内蔵したセラミック膜モジュールの斜視図であ
る。
【図2】同、エレメント集合体を内蔵したセラミック膜
モジュールの断面図である。
【図3】同、エレメント集合体の断面図である。
【図4】(a)は図3におけるX−X矢視図であり、
(b)は膜エレメント間の間隔を示す図である。
【図5】同、エレメント集合体の製造方法を示す図であ
る。
【図6】同、エレメント集合体の製造方法を示す図であ
る。
【図7】本発明の第2の実施の形態におけるエレメント
集合体のスペーサーの図である。
【図8】同、エレメント集合体の膜エレメントとスペー
サーとの断面図である。
【図9】同、エレメント集合体の断面図であり、ケーシ
ングに装着した状態を示す。
【図10】(a)はエレメント集合体の一部切欠き正面
図であり、(b)は膜エレメント間の間隔を示す図であ
る。
【図11】同、エレメント集合体の製造方法を示す図で
ある。
【図12】同、エレメント集合体の製造方法を示す図で
ある。
【図13】本発明の第3の実施の形態におけるエレメン
ト集合体の断面図であり、ケーシングに装着した状態を
示す。
【図14】同、エレメント集合体の製造方法を示す図で
ある。
【図15】同、エレメント集合体の製造方法を示す図で
ある。
【図16】同、エレメント集合体の製造方法を示す図で
ある。
【図17】従来の中空糸形モジュールを示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
13 エレメント集合体 16 膜エレメント 17 スペーサー 18 貫通孔 21 接着材層 41 スペーサー 48 スペーサー 49 貫通孔 A 所定間隔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D006 GA07 GA41 HA03 JA02C JA04A JB02 JB04 MA01 MC03 PA01 PB08

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端部を閉塞した細い直管状をなすセラ
    ミック製の複数の膜エレメント間の間隔をスペーサーで
    所定間隔に維持した状態で、各膜エレメントの基端部を
    接着材層で一体に接着して集束固定することにより、各
    膜エレメントを片持ち状に支持したことを特徴とするエ
    レメント集合体の製造方法。
  2. 【請求項2】 スペーサーは板状に形成されかつ複数の
    貫通孔を有し、各膜エレメントを上記貫通孔に貫通さ
    せ、各膜エレメントの基端部同士を接着材層で一体に接
    着して集束固定することにより、各膜エレメントを上記
    接着材層によって片持ち状に支持した後、上記スペーサ
    ーを各膜エレメントから脱抜することを特徴とする請求
    項1記載のエレメント集合体の製造方法。
  3. 【請求項3】 板状のスペーサーに複数の貫通孔が所定
    距離をあけて形成され、先端部を閉塞した細い直管状を
    なすセラミック製の複数の膜エレメントが上記スペーサ
    ーの各貫通孔に差し込まれ、上記各膜エレメントとスペ
    ーサーとが接着材層で一体に接着されて集束固定され、
    各膜エレメントが上記スペーサーと接着材層とによって
    片持ち状に支持されていることを特徴とするエレメント
    集合体。
  4. 【請求項4】 先端部を閉塞した細い直管状をなすセラ
    ミック製の複数の膜エレメントに、各膜エレメント間の
    間隔を所定間隔に維持するためのスペーサーが個別に取
    付けられ、上記各スペーサー同士が当接した状態で各膜
    エレメントの基端部同士が接着材層によって一体に接着
    されて集束固定されることにより、各膜エレメントが上
    記接着材層によって片持ち状に支持されていることを特
    徴とするエレメント集合体。
  5. 【請求項5】 先端部を閉塞した細い直管状をなすセラ
    ミック製の複数の膜エレメントが所定間隔おきに配列さ
    れた状態で、各膜エレメントの基端部同士が接着材層に
    よって一体に接着されて集束固定されることにより、各
    膜エレメントが上記接着材層によって片持ち状に支持さ
    れていることを特徴とするエレメント集合体。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004034025A (ja) * 2002-06-21 2004-02-05 Bayer Ag 分離モジュール並びにその製造方法及び使用方法
JP2008238068A (ja) * 2007-03-28 2008-10-09 Nok Corp 中空糸膜モジュール
JP2008259928A (ja) * 2007-04-10 2008-10-30 Nok Corp ハウジング装着中空糸膜モジュール
JP2008284505A (ja) * 2007-05-21 2008-11-27 Nok Corp ハウジング装着中空糸膜モジュール
JP2020500703A (ja) * 2016-12-09 2020-01-16 プランゼー エスエー メンブレンチューブ

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