JP2003143083A - 光伝送方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 リング状の複数の光伝送路の利用効率を向上
させる。 【解決手段】 各ノード３,〜５が、同一波長帯の光信
号を送受信する少なくとも２つの送受信器３２,〜３５,
４２,４３,５２,５３をそれぞれ有し、光伝送路１、送
受信器３２,３３および光合分波器３６、送受信器４２,
５２およびＯＡＤＭ４４,５４で第１の伝送系を構築
し、光伝送路２、送受信器３４,３５および光合分波器
３７、送受信器４３,５３およびＯＡＤＭ４５,５５で第
２の伝送系を構築する。そして第１および第２の伝送系
に波長多重された異なるデータからなる光信号を伝送さ
せる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、２本のリング状の
光伝送路を介して複数のノード間で光信号を伝送する光
伝送方法に関する。

【０００２】

【関連する背景技術】従来、この種の光伝送方法では、
複数のノードが２本のリング状の光伝送路を介して接続
され、ＵＰＳＲ（Unidirectional Pass Switched Rin
g）方式を用いてノード内の光送信器からの光信号を光
カプラで分岐し、分岐された同じ光信号を上記各光伝送
路に順方向、逆方向の別ルートで波長多重伝送してい
た。そして受信側では、どちらかの光伝送路から入力さ
れる光信号を選択し、例えば光スイッチによって上記選
択した一方の光伝送路と受信器を接続させて、上記一方
の光伝送路から光信号を取り込んでいた。これにより、
上記方法を用いたシステムでは、例えばどちらかの光伝
送路が切断された場合でも、他方の光伝送路による光信
号の伝送が可能となり、回線の断に対処できる冗長な構
成となっていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところが上記方法で
は、同じデータ信号からなる光信号を２本の光伝送路に
伝送するため、光伝送路の利用効率が悪くなるという問
題点があった。また上記方法を用いたシステムでは光信
号を光カプラで分岐するため、３ｄＢ以上の分岐損が生
じ、光の伝送効率が悪くなると共に、各ノードに送信器
及び受信器が１台ずつ設置されているだけなので、いず
れかのデバイスが故障した場合には信号の伝送ができな
くなるという問題点もあった。

【０００４】本発明は上記問題点を考慮してなされたも
ので、光伝送路の利用効率を向上できる光伝送方法を提
供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明では、複数のノードが少なくとも２本のリング
状の光伝送路を介して接続され、前記ノード間で光信号
を光伝送し、当該ノードで該光信号を受信する光伝送方
法において、前記各ノードは、同一波長帯の光信号を送
出及び入力する少なくとも２つの送受信器又は波長変換
器を有し、当該各送受信器又は波長変換器と前記光伝送
路とを対応させて伝送系を構築し、前記光信号を前記各
伝送系にそれぞれ伝送する光伝送方法が提供される。

【０００６】即ち、各々異なる伝送系を用いて光信号の
プロテクション、例えば伝送優先度が異なる光信号を各
伝送系毎に伝送させ、前記伝送優先度の高い光信号が伝
送される伝送系（伝送系は送受信器又は波長変換器と光
伝送路を含む）のいずれかに障害が発生した場合には、
その伝送系の光信号より低い伝送優先度の光信号が伝送
される伝送系を用いて伝送優先度の高い光信号を伝送す
ることで、光信号のプロテクションを行う。

【０００７】

【発明の実施の形態】本発明に係る光伝送方法の一実施
形態を図１〜図４を参照して説明する。図１は、本発明
に係る光伝送方法を用いた光伝送システムの構成の第１
実施形態を示すシステム構成図である。図において、本
実施形態では２本の光伝送路１,２がリング状に構成さ
れている。これら光伝送路１,２には、複数波長の多重
化を行うノードであるマスターノード３と、多重化され
た波長のうちの一部の波長を分離し、且つ挿入する従属
ノードであるＯＡＤＭ（Optical Add-Drop Multiplexe
r）ノード４,５が接続されて後述するツリー構造の伝送
系を構築しており、このノード間で波長多重伝送方式に
よる光伝送を行っている。

【０００８】マスターノード３は、ネットワーク環境に
おいて異なるセグメント間を相互に接続させて、例えば
ＳＤＨ（Synchronous Digital Hierarchy）伝送を行う
ルータ３１と、４組の送受信器３２,〜３５と、光伝送
路１に接続される光合分波器３６と、光伝送路２に接続
される光合分波器３７とから構成されている。上記送受
信器のうちの送受信器３２,３３は、ルータ３１と接続
されると共に光合分波器３６を介して光伝送路１に接続
されており、送受信器３２はルータ３１からの任意波長
の光信号を固定した波長λ1で、また送受信器３３はル
ータ３１からの任意波長の光信号を固定した波長λ2で
光合分波器３６にそれぞれ送信している。また送受信器
３２,３３は、光合分波器３６から入力する光信号を受
信し、任意波長の光信号に変換してルータ３１に送出し
ている。光合分波器３６は、送受信器３２,３３から入
力する光信号を合波して、光伝送路１の図中左方向へ送
出し、また光伝送路１の図中右方向から入力する光信号
を分波して送受信器３２,３３へそれぞれ送出してい
る。

【０００９】また上記送受信器のうちの送受信器３４,
３５は、ルータ３１と接続されると共に光合分波器３７
を介して光伝送路２に接続されており、送受信器３４は
ルータ３１からの任意波長の光信号を固定した波長λ1
で、また送受信器３５はルータ３１からの任意波長の光
信号を固定した波長λ2で光合分波器３７にそれぞれ送
信している。また送受信器３４,３５は光合分波器３７
から入力する光信号を受信し、任意波長の光信号に変換
してルータ３１に送出している。光合分波器３７は、送
受信器３４,３５から入力する光信号を合波して、光伝
送路２の図中右方向へ送出し、また光伝送路２の図中左
方向から入力する光信号を分波して送受信器３４,３５
へそれぞれ送出している。

【００１０】ＯＡＤＭノード４は、ルータ４１と、２組
の送受信器４２,４３と、光伝送路１に接続されるＯＡ
ＤＭ４４と、光伝送路２に接続されるＯＡＤＭ４５とか
ら構成される。またＯＡＤＭノード５は、ルータ５１
と、２組の送受信器５２,５３と、光伝送路１に接続さ
れるＯＡＤＭ５４と、光伝送路２に接続されるＯＡＤＭ
５５とから構成されている。

【００１１】送受信器４２,４３は、ルータ４１と接続
されており、ルータ４１からの任意波長の光信号を固定
した波長λ1で、該ルータ４１に接続されたそれぞれの
ＯＡＤＭ４４,４５に送信している。また、送受信器４
２,４３は、ＯＡＤＭ４４,４５から入力する波長λ1の
光信号を受信し、任意波長の光信号に変換してルータ４
１に送出している。ＯＡＤＭ４４,４５は、送受信器４
２,４３から入力する光信号を、該ルータ４１に接続さ
れたそれぞれの光伝送路１,２上の光信号に挿入して送
出し、また光伝送路１,２から入力する光信号のうち、
予め設定されている一部の波長λ1を分離して各送受信
器４２,４３にそれぞれ送出している。

【００１２】一方、送受信器５２,５３は、ルータ５１
と接続されており、ルータ５１からの任意波長の光信号
を固定した波長λ2で、該ルータ５１に接続されたそれ
ぞれのＯＡＤＭ５４,５５に送信している。また送受信
器５２,５３は、ＯＡＤＭ５４,５５から入力する波長λ
2の光信号を受信し、任意波長の光信号に変換してルー
タ５１に送出している。ＯＡＤＭ５４,５５は、送受信
器５２,５３から入力する光信号を、接続されたそれぞ
れの光伝送路１,２上の光信号に挿入して送出し、また
光伝送路１,２から入力する光信号のうち、予め設定さ
れている一部の波長λ2を分離して各送受信器５２,５３
にそれぞれ送出している。

【００１３】上述した構成において、光伝送路１とマス
ターノード３の送受信器３２,３３および光合分波器３
６と、ＯＡＤＭノード４,５の送受信器４２,５２および
ＯＡＤＭ４４,５４は、ツリー構造の第１の伝送系を構
築する。また光伝送路２と、マスターノード３の送受信
器３４,３５および光合分波器３７と、ＯＡＤＭノード
４,５の送受信器４３,５３およびＯＡＤＭ４５,５５
は、ツリー構造の第２の伝送系を構築している。また本
発明は、送受信器３２,〜３５,４２,４３,５２,５３に
代えて、波長変換器を接続させた光伝送システムに用い
ることも可能である。

【００１４】本実施形態では、第１及び第２の伝送系に
伝送される光信号に予め伝送優先度が設定されており、
例えば第１の伝送系に伝送される光信号の伝送優先度を
第２の伝送系に伝送される光信号の優先度よりも高く設
定しておく。このような構成において、本実施形態では
通常の光伝送の場合、マスターノード３のルータ３１か
ら入力される伝送優先度が設定された異なるデータ信号
からなる光信号を、各送受信器３２,〜３５が固定した
波長λ1,λ2の光信号として送信し、光合分波器３６,３
７で波長多重してそれぞれの光伝送路１,２に送出して
いる。

【００１５】これにより本実施形態では、第１および第
２の伝送系に波長多重された異なるデータ信号からなる
光信号が図中左方向および右方向に伝送され、各ＯＡＤ
Ｍノードは、上記光信号のうち、設定されている一部の
波長の光信号を分離して取り込むことができると共に、
取り込んだ光信号と同じ伝送優先度の光信号を同一の光
伝送路を介してマスターノード３に伝送することができ
る。

【００１６】またＯＡＤＭノード４,５の送受信器４２,
４３,５２,５３から送信された固定波長λ1,λ2の光信
号は、マスターノード３から入力する光信号と同様に伝
送優先度が予め設定されており、ＯＡＤＭ４４,４５,５
４,５５によってマスターノード３から光信号と同じ伝
送優先度の光信号を同一の光伝送路１,２の光信号に挿
入して、マスターノード３にそれぞれ送出している。こ
のように本実施形態では、マスターノード３と各ＯＡＤ
Ｍノード４,５間でリング状の２つの光伝送路１,２を用
いて２組の伝送系を構築し、上記伝送系に異なる伝送優
先度のデータ信号からなる光信号を伝送することができ
るので、光伝送路の利用効率を向上できる。

【００１７】ところで、仮に光伝送路１の断線や光伝送
路１に接続された各ノード３,〜５の送受信器や光合分
波器３６,３７やＯＡＤＭの故障等によって、第１の伝
送系に障害が発生した場合には、ルータ３１が光信号を
受信できなくなるので、マスターノード３は、第１の伝
送系での障害発生を検知することができる。そこでルー
タ３１は、障害が発生した第１の伝送系に代えて第２の
伝送系を選択し、第２の伝送系による伝送優先度の低い
光信号の伝送を一時停止して、伝送優先度の高い光信号
を第２の伝送系を用いて伝送すると言う、伝送系の切り
替え制御を行う。具体的にはルータ３１は、送受信器３
４,３５に送出していた伝送優先度の低い光信号を停止
し、上記伝送優先度の高い光信号を送受信器３４,３５
に送出し、光合分波器３７および光伝送路２を介してＯ
ＡＤＭノード４,５へ伝送する。

【００１８】ＯＡＤＭノード４,５においては、それぞ
れ２つのＯＡＤＭを介していずれの光伝送路にも接続さ
れているので、光伝送路２に接続されたＯＡＤＭ４５,
５５を介して送受信器４３,５３が上記伝送優先度の高
い光信号を受信することが可能となる。そして第１の伝
送系における障害が復旧された場合には、再び伝送系の
切り替え制御を行って、第１の伝送系によって伝送優先
度の高い信号の光伝送を行い、第２の伝送系によって伝
送優先度の低い光信号の伝送を行うように設定しても良
いし、または障害復旧後、そのまま第２の伝送系で伝送
優先度の高い光信号の伝送を行い、第１の伝送系で伝送
優先度の低い光信号の伝送を行うように設定しても良
い。

【００１９】このように本実施形態では、各ノードが同
一波長帯の光信号を送受信する２つの送受信器を有し、
通常時には第１および第２の伝送系に異なるデータから
なる光信号をそれぞれ伝送させ、障害が発生すると、マ
スターノードが他方の伝送系を選択して伝送優先度の高
い光信号を伝送するので、システムにおける光伝送路の
利用効率を高めることができると共に、光信号の伝送効
率も向上させることができる。

【００２０】さて図２は、本発明に係る光伝送方法を用
いた光伝送システムのシステム構成の第２実施形態を示
す構成図である。尚、以下の図において、図１に示した
第１実施形態と同様の構成部分に関しては、説明の都合
上、同一符号を付記する。本実施形態では、マスターノ
ード３内のルータ３１と送受信器３４,３５をスイッチ
アレイ３８を介して接続させた点が、第１実施形態と異
なる。尚、ＯＡＤＭノード４,５の構成は、第１実施形
態と同様であるので、ここではその説明を省略する。こ
の実施形態においては、例えばＯＡＤＭノード４,５間
の伝送容量を一定期間増加させたい場合等に、マスター
ノードのルータ３１が上記スイッチアレイ３８の切り替
え制御を行い、光伝送路２を介してＯＡＤＭノード４,
５を接続させることで、ＯＡＤＭノード４,５間の光伝
送を可能としている。

【００２１】即ち、上記スイッチアレイ３８は、図３に
示すようにルータ３１の制御によって連動して切り替え
動作を行う４つのスイッチ３８ａ,〜３８ｄから構成さ
れ、各スイッチ３８ａ,〜３８ｄは、送受信器が接続さ
れる端子ａ1,〜ａ4を端子ｂ1,〜ｂ4または端子ｃ1,〜ｃ
4に接続させている。上記スイッチアレイ３８におい
て、端子ｃ1,ｃ4および端子ｃ2,ｃ3は互いに接続されて
いる。

【００２２】上記スイッチのうちスイッチ３８ａは、光
送受信器３４の送信側と接続される端子ａ1を、ルータ
３１が接続される端子ｂ1側または端子ｃ1側に接続さ
せ、スイッチ３８ｂは、光送受信器３４の受信側と接続
される端子ａ2を、ルータ３１が接続される端子ｂ2側ま
たは端子ｃ2側に接続させる。更にスイッチ３８ｃは、
光送受信器３５の送信側と接続される端子ａ3を、ルー
タ３１が接続される端子ｂ3側または端子ｃ3側に接続さ
せ、またスイッチ３８ｄは、光送受信器３５の受信側と
接続される端子ａ4を、ルータ３１が接続される端子ｂ4
側または端子ｃ4側に接続させる切り替え動作を行う。

【００２３】このような構成において、本実施形態で
は、通常の光伝送の場合、マスターノード３のルータ３
１は、図３の実線部分に示すように各スイッチ３８ａ,
〜３８ｄをルータ３１が接続される端子ｂ1,〜ｂ4側に
切り替え制御することによって、ルータ３１と光送受信
器３４とを接続させて第１実施形態と同様にルータ３１
と各ＯＡＤＭノード４,５間でリング状の２つの伝送経
路を用いて光信号の伝送を可能としている。

【００２４】そしてＯＡＤＭノード４,５間の伝送容量
を増加させる場合には、ルータ３１は、図３の点線部分
に示すように各スイッチ３８ａ,〜３８ｄを端子ｃ1,〜
ｃ4側に切り替え制御することによって、ルータ３１と
送受信器３４,３５の接続を断状態にし、送受信器３４
と送受信器３５のお互いの送信側と受信側を接続させ
る。これによりＯＡＤＭノード４から送出された光信号
は、マスターノード３の送受信器３４で受信されて、次
にスイッチアレイ３８の端子ｃ1から端子ｃ4を介して送
受信器３５の送信側に入力し、ここで波長λ2の光信号
に変換されて光合分波器３７、光伝送路２を介してＯＡ
ＤＭノード５へ伝送される。またＯＡＤＭノード５から
送出された光信号は、マスターノード３の送受信器３５
で受信されて、次にスイッチアレイ３８の端子ｃ3から
端子ｃ2を介して送受信器３４の送信側に入力し、ここ
で波長λ1の光信号に変換されて光合分波器３７、光伝
送路２を介してＯＡＤＭノード４へ伝送される。尚、本
実施形態においても、伝送系に障害が発生した場合に
は、第１実施形態と同様に他方の伝送系を選択して、伝
送優先度の高い信号を伝送することは言うまでもない。

【００２５】このように本実施形態では、マスターノー
ドの２つの送受信器をスイッチアレイで互いに接続させ
ることにより、一方のＯＡＤＭノードから送出された光
信号を波長変換して他方のＯＡＤＭノードへ転送するこ
とができるので、ＯＡＤＭノード間の光伝送を直接行う
ことが可能となり、システムにおける光伝送路の利用効
率及びシステム全体の利用効率を高めることができると
共に、光信号の伝送効率も向上させることができる。
尚、本実施形態では、スイッチアレイで伝送経路の切り
替えを行ったが、本発明はこれに限らず、例えばマスタ
ーノード内のルータのルーティング機能を用いて上記伝
送経路の切り替えを行うことも可能である。またスイッ
チアレイ３８は、ルータ３１の送受信器の出力信号が電
気式か、或いは光式かに応じて選択動作する。

【００２６】図４は、本発明に係る光伝送方法を用いた
光伝送システムのシステム構成の第３実施形態を示す構
成図である。本実施形態では、マスターノード内の各送
受信器と各光合分波器との間の接続形態と、各ＯＡＤＭ
ノード内の各送受信器と各ＯＡＤＭとの間の接続形態が
第１実施形態と異なる点であり、２本のリング状の光伝
送路１,２は、例えば同一のケーブル内に配線されてい
る。

【００２７】即ち、マスターノード３では、送受信器３
２,３３の送信側は光合分波器３６と、受信側は光合分
波器３７とそれぞれ接続されており、送受信器３４,３
５の送信側は光合分波器３７と、受信側は光合分波器３
６とそれぞれ接続されている。ＯＡＤＭノード４では、
送受信器４２の送信側はＯＡＤＭ４５と受信側はＯＡＤ
Ｍ４４とにそれぞれ接続され、送受信器４３の送信側は
ＯＡＤＭ４４と受信側はＯＡＤＭ４５とそれぞれ接続さ
れている。またＯＡＤＭノード５では、送受信器５２の
送信側はＯＡＤＭ５５と受信側はＯＡＤＭ５４とそれぞ
れ接続され、送受信器５３の送信側はＯＡＤＭ５４と受
信側はＯＡＤＭ５５とそれぞれ接続されている。

【００２８】上述した構成において、同一ケーブルに配
線された図４中の光伝送路１,２の左側区間Ａと、マス
ターノード３の送受信器３２,３３、光合分波器３６の
合波側及び光合分波器３７の分波側と、ＯＡＤＭノード
４,５の送受信器４２,５２、ＯＡＤＭ４４,５４の光信
号分離側およびＯＡＤＭ４５,５５の光信号挿入側は、
第１の伝送系を構築している。また同一ケーブルに配線
された図４中の光伝送路１,２の右側区間Ｂと、マスタ
ーノード３の送受信器３４,３５、光合分波器３６の分
波側および光合分波器３７の合波側と、ＯＡＤＭノード
４,５の送受信器４３,５３、ＯＡＤＭ４４,５４の光信
号挿入側およびＯＡＤＭ４５,５５の光信号分離側は、
第２の伝送系を構築している。更に本実施形態では、第
１実施形態と同様に、第１の伝送系に伝送される光信号
の伝送優先度を第２の伝送系に伝送される光信号の優先
度よりも高く設定しておく。

【００２９】このような構成において、本実施形態で
は、通常の光伝送の場合、マスターノード３のルータ３
１から入力される伝送優先度が高い光信号は、送受信器
３２,３３によって固定した波長λ1,λ2の光信号として
送信され、光合分波器３６で波長多重されて光伝送路１
の左側区間Ａに送出される。そしてＯＡＤＭノード４,
５のＯＡＤＭ４４,５４によって固定波長毎に分離され
て送受信器４２,５２で受信される。またＯＡＤＭノー
ド４,５のルータ４１,５１から入力される伝送優先度が
高い光信号は、送受信器４２,５２によって固定した波
長λ1,λ2の光信号として送信され、ＯＡＤＭ４５,５５
で光伝送路２に挿入されて左側区間Ａに送出される。そ
してマスターノード３の光合分波器３７で分波されて送
受信器３２,３３で受信される。

【００３０】同様にルータ３１から入力される伝送優先
度の低い光信号は、送受信器３４,３５によって固定し
た波長λ1,λ2の光信号として送信され、光合分波器３
７で波長多重されて光伝送路２の右側区間Ｂに送出され
る。そしてＯＡＤＭノード４,５のＯＡＤＭ４５,５５に
よって固定波長毎に分離されて送受信器４３,５３で受
信される。またＯＡＤＭノード４,５のルータ４１,５１
から入力される伝送優先度が低い光信号は、送受信器４
３,５３によって固定した波長λ1,λ2の光信号として送
信される。そしてＯＡＤＭ４４,５４で光伝送路１に挿
入されて右側区間Ｂに送出され、マスターノード３の光
合分波器３６で分波されて送受信器３４,３５で受信さ
れる。このように本実施形態では、送受信器と２つの光
伝送路との接続形態を変えて、ケーブル内の同一区間の
２つ光伝送路を用いて光信号を交互に伝送することがで
きるので、光伝送路の利用効率を向上できる。

【００３１】仮に光伝送路１の断線や光伝送路１に接続
された各ノード３,〜５の送受信器や光合分波器３６や
ＯＡＭＤの故障等によって第１の伝送系に障害が発生し
た場合には、ルータ３１が障害を検知し、第１実施形態
と同様に障害が発生した第１の伝送系に代えて第２の伝
送系を選択し、当該第２の伝送系を用いて伝送優先度の
高い光信号を伝送する。

【００３２】このように本実施形態では、光伝送路の異
なる区間からなる第１および第２の伝送系に異なるデー
タ信号からなる光信号を伝送させ、障害が発生すると他
方の伝送系を選択して、伝送優先度の高い光信号を伝送
するので、光伝送路の利用効率を高めることができると
共に、光信号の伝送効率も向上させることができる。
尚、この第３実施形態においても、第２実施形態と同様
のスイッチアレイを用いれば、ＯＡＤＭノード間での光
伝送が可能となる。

【００３３】本発明は、れら実施形態に限定されるもの
ではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形
実施が可能である。

【００３４】

【発明の効果】以上説明したように本発明では、各ノー
ドが同一波長帯の光信号を送出及び入力する少なくとも
２つの送受信器または波長変換器を有し、当該各送受信
器または波長変換器と各光伝送路とを対応させて伝送系
を構築し、前記光信号を前記各伝送系にそれぞれ伝送す
るので、光伝送路の利用効率を高めることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る光伝送方法を用いた光伝送システ
ムの第１実施形態を示すシステム構成図である。

【図２】本発明に係る光伝送方法を用いた光伝送システ
ムの第２実施形態を示すシステム構成図である。

【図３】図２に示したスイッチアレイの構成を示す構成
図である。

【図４】本発明に係る光伝送方法を用いた光伝送システ
ムの第３実施形態を示すシステム構成図である。

【符号の説明】

１,２ 光伝送路 ３ マスターノード ４,５ ＯＡＤＭノード ３１,４１,５１ ルータ ３２,〜３５,４２,４３,５２,５３ 送受信器 ３６,３７ 光合分波器 ３８ 光または電気スイッチアレイ ３８ａ,〜３８ｄ スイッチ ４４,４５,５４,５５ ＯＡＤＭ

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数のノードが少なくとも２本のリング
   状の光伝送路を介して接続され、前記ノード間で光信号
   を光伝送し、当該ノードで該光信号を受信する光伝送方
   法において、 前記各ノードは、同一波長帯の光信号を送出及び入力す
   る少なくとも２つの送受信器又は波長変換器を有し、当
   該各送受信器又は波長変換器と前記光伝送路とをそれぞ
   れ対応させて伝送系を構築し、前記光信号を当該各伝送
   系にそれぞれ伝送することを特徴とする光伝送方法。
2. 【請求項２】 前記各伝送系に伝送される光信号は、異
   なるデータ信号からなることを特徴とする請求項１に記
   載の光伝送方法。
3. 【請求項３】 前記各伝送系に伝送される光信号は、伝
   送優先度が予め設定された信号からなり、前記伝送優先
   度の高い光信号が伝送される伝送系に障害が発生した場
   合には、前記障害が発生した伝送系に伝送される光信号
   より低い伝送優先度の光信号が伝送される伝送系を用い
   て、前記高い伝送優先度の光信号を伝送することを特徴
   とする請求項１または２に記載の光伝送方法。
4. 【請求項４】 前記複数のノードは、主ノードと複数の
   従属ノードとからなり、前記伝送系がツリー構造で構築
   されており、前記主ノードは、異なる波長帯の光信号を
   送出及び入力する送受信器又は波長変換器を複数有し、
   波長多重伝送方式によって光信号を伝送すると共に、前
   記従属ノードのうちの第１の従属ノードから入力した光
   信号を波長変換処理して、第２の従属ノードに転送する
   ことを特徴とする請求項１〜３のいずれかに記載の光伝
   送方法。
5. 【請求項５】 前記主ノードにおける前記同一波長帯の
   光信号を送出および入力する各送受信器又は波長変換器
   は、異なる伝送路に対応して接続され、一方の光伝送路
   を介して前記第１の従属ノードから入力した光信号を、
   同一の前記光伝送路を介して前記第２の従属ノードに転
   送することを特徴とする請求項４に記載の光伝送方法。
6. 【請求項６】 前記主ノードにおける前記同一波長帯の
   光信号を送出および入力する各送受信器又は波長変換器
   は、送出側と入力側が異なる光伝送路にそれぞれ接続さ
   れ、前記一方の光伝送路を介して前記第１の従属ノード
   から入力した光信号を、他方の光伝送路を介して前記第
   ２の従属ノードに転送することを特徴とする請求項４に
   記載の光伝送方法。
7. 【請求項７】 前記各光伝送路は、同一ケーブル内に配
   線されており、前記主ノードは、前記ケーブル内の同一
   区間の一方の光伝送路と他方の光伝送路を用いて前記従
   属ノードとの光信号の伝送を行うことを特徴とする請求
   項６に記載の光伝送方法。