JP2003142062A - リチウムイオン二次電池用セパレータ及びリチウムイオン二次電池 - Google Patents

リチウムイオン二次電池用セパレータ及びリチウムイオン二次電池

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐熱性、電解液含浸時の強度が改善されたリ
チウムイオン二次電池用セパレータ、およびそれを用い
た、安全性の高いリチウムイオン二次電池を提供する。 【解決手段】 ポリフェニレンスルフィドを主成分とす
る網目状シートを内包した電解液に膨潤する有機高分子
体からなる二次元シート状リチウムイオン二次電池用セ
パレータおよびこれを用いたリチウムイオン二次電池。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リチウムイオン二
次電池用セパレータ及びリチウムイオン二次電池に関す
るものである。特に、耐熱性及び電解液に対する寸法安
定性の維持に優れたリチウムイオン二次電池用セパレー
タ及びリチウムイオン二次電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】正極にコバルト酸リチウムに代表される
リチウム含有遷移金属酸化物、負極にリチウムをドープ
・脱ドープ可能な炭素材料を用いた4V級リチウムイオ
ン二次電池は、高エネルギー密度を有するという特徴か
ら携帯電話に代表される携帯電子機器の電源として非常
に重要なものであり、これら携帯電子機器の急速な普及
に伴いその需要は高まる一方である。リチウムイオン二
次電池に用いられるセパレータに要求される特性として
は、正極と負極の接触による内部短絡を防止し、起電反
応を生ずるために必要にして十分な量の電解液を保持す
るとともに、イオンの伝導を妨げずに内部抵抗を小さく
でき、かつ、電池内部に組み込まれた場合の占有容積が
ちいさく、両極活物質の量を増やすことができるととも
に、電池の組み立てが容易となるように機械的強度を有
することである。
【0003】これらの条件を満たし、現在のリチウムイ
オン二次電池に多く使用されているのがポリプロピレ
ン、ポリエチレン等のポリオレフィン系微多孔膜であ
る。また、これら微多孔膜は熱による高分子膜の融解に
より孔を塞ぎ、正極と負極を絶縁するシャットダウン効
果を利用して、セパレータに安全性を持たせているもの
もある。しかし、ポリオレフィン系高分子は電解液への
親和性が低く、電解液保持性が良くない。そのため、微
多孔膜の代わりに不織布等を用い、電解液を保持させる
ことが試みられている。しかし、不織布のみでは薄すぎ
ると、粒子短絡の可能性がある。また、粒子短絡を防止
するために不織布を厚くすると、エネルギー密度が低下
し、リチウムイオン二次電池用途としては不向きであ
る。
【0004】よって、電解液保持性が高く十分なイオン
伝導性を持たせ、かつ、リチウムイオン二次電池用途と
して十分な薄さを実現するために、電解液で膨潤する有
機高分子体からなるゲル状の固体電解質と、強い機械的
強度を保つ有機高分子体からなる不織布を組み合わせ
て、機械的強度とイオン伝導性の両方を持つセパレータ
を作製することが提案されている。この様なセパレータ
の一つに、網目状シートを内包し、電解液に膨潤する有
機高分子体からなるセパレータがある。該セパレータに
用いられる網目状シートとして、ポリプロピレン、ポリ
エチレン等のポリオレフィン系不織布やポリエチレンテ
レフタレート等のポリエステル系不織布がある。(特開
平09−022724号公報、米国特許第560398
2号明細書、米国特許5609974号明細書)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ポリオレフィ
ン系不織布は融点がせいぜい130〜170℃程度であ
り、高温になると熱収縮を起こすことで寸法安定性が悪
くなり、内部短絡が発生し、異常過熱になる危険性があ
る。また、ポリエステル系不織布は融点が250℃以上
と高く、高温時の熱収縮による内部短絡及び異常過熱の
危険性は低い。しかし、ポリエステル系不織布は電解液
により繊維の膨潤やバインダーの軟化が発生すること
で、不織布の強度が低下し寸法安定性が悪くなる。この
ため、内部短絡が発生し、異常過熱になる危険性があ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は上記の問
題点を解決するために鋭意検討した結果、ポリフェニレ
ンスルフィドを主成分とする網目状シートを用いること
により、耐熱性(寸法安定性)および電解液含浸時の強
度が改善したリチウムイオン二次電池用セパレータを開
発できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち本発明は、ポリフェニレンスルフィドを主成分
とする網目状シートを内包した電解液に膨潤する有機高
分子体からなる二次元シート状リチウムイオン二次電池
用セパレータである。また、本発明には下記各発明も含
まれる。
【0007】2. 該網目状シートが不織布である上記
発明記載のリチウムイオン二次電池用セパレータ。 3. 該不織布の膜厚が10〜50μm、目付量6〜2
5g/m2、密度0.3〜1.1g/cm3、平均繊維径
3〜15μmであることを特徴とする2記載のリチウム
イオン二次電池用セパレータ。 4. 該有機高分子体がポリフッ化ビニリデン系高分
子、ポリアクリロニトリル系高分子、ポリエチレンオキ
サイド系高分子、ポリメチルメタクリレート系高分子の
いずれか1種類以上を主成分とした有機高分子体からな
る上記発明〜3のいずれかに記載のリチウムイオン二次
電池用セパレータ。
【0008】5. 該ポリフッ化ビニリデン系高分子
が、フッ化ビニリデンを85重量部以上含むポリフッ化
ビニリデン共重合体である上記発明〜4のいずれかに記
載のリチウムイオン二次電池用セパレータ。 6. 該有機高分子体が多孔質であることを特徴とする
上記発明〜5のいずれかに記載のリチウムイオン二次電
池用セパレータ。 7. 該セパレータに該電解液を含浸担時した際の25
℃におけるイオン伝導度が5×10-2S/m以上である
ことを特徴とする上記発明〜6のいずれかに記載のリチ
ウムイオン二次電池用セパレータ。
【0009】さらにまた、本発明は、負極がリチウムを
ドープ・脱ドープ可能な炭素材料から主としてなり、正
極がリチウム含有遷移金属酸化物から主としてなるリチ
ウムイオン二次電池であって、上記発明〜7のいずれか
に記載のリチウムイオン二次電池用セパレータを用いる
リチウムイオン二次電池である。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。
【0011】<リチウムイオン二次電池用セパレータ>
本発明のセパレータは、ポリフェニレンスルフィドを主
成分とする網目状シートを含む。ポリフェニレンスルフ
ィドを主成分とする網目状シートとは、主繊維にポリフ
ェニレンスルフィド糸を、バインダー成分に未延伸ポリ
フェニレンスルフィド、ポリエステル、ポリアミド、全
芳香族ポリアミド(アラミド)、ポリイミド、ポリオレ
フィン、フッ素系ポリマー、エチレン―酢酸ビニル共重
合体等を用いた網目状シートのことである。これらのな
かでも、バインダー成分として、ポリフェニレンスルフ
ィド、ポリエステル、アラミド、ポリプロピレンを用い
たものが、耐熱性の点で好ましい。
【0012】また、網目状シートとは、前述に示すよう
な繊維を組み合わせることにより、空孔を有しているシ
ートのことである。この空孔の中には、シートの表から
裏を貫通しているものもある。このようなポリフェニレ
ンスルフィドを主成分とする網目状シートのなかでも、
本発明の網目状シートとしては、その耐熱性をシートの
面積維持率から評価した場合に、この面積維持率が98
%以上102%以下のものが好適であり、99%以上1
01%以下が更に好適である。ここで面積維持率とは、
後記する「耐熱性評価」法により求めたものをいう。
【0013】また本発明の網目状シートとしては、電解
液に含浸させたときの強度を引張り強度で評価した場合
に、電解液含浸前の引張り強度に対する、電解液含浸後
の引張り強度の比が、0.9以上が好適であり、0.9
5以上が更に好適である。ここで引張り強度は、後記す
る「電解液含浸時の強度の評価」法により求めたものを
いう。網目状シートが不織布の形態をとるとき、これら
の特性を得られやすいので好適である。不織布の作製方
法はメルトブロー法、乾式法、湿式法のいずれでもよ
い。また、不織布が前述の耐熱性と電解液含浸時の十分
な強度条件を満足していれば、ポリフェニレンスルフィ
ド以外の化合物をバインダー成分として使用しても構わ
ない。不織布は、リチウムイオン二次電池用セパレータ
に用いるので、膜厚が薄すぎるとセパレータが十分な強
度を得られず、破損し易くなる。逆に膜厚が厚すぎる
と、エネルギー密度が低下する。そのため、膜厚が10
〜50μmであることが好適である。不織布の密度が低
いと、単位体積に占める繊維の体積が少なくなり、粒子
短絡の可能性が高くなる。逆に密度が高いと単位体積に
占める繊維の体積が大きくなり、イオン伝導の妨げにな
る。従って、密度0.3〜1.1g/cm 3であること
が好適である。
【0014】前記の2つの条件を満たし、適切な機械強
度、イオン伝導度、目開きをもつ不織布を得るには目付
量6〜25g/m2が好適である。また、不織布を形成
する繊維が細すぎると機械的強度の低下につながる。逆
に太すぎると不織布の目開きが大きくなり、粒子短絡に
つながる上、不織布が厚くなってしまう。そのため、適
切な機械的強度、目開き、膜厚を持つ不織布を得るには
平均繊維径3〜15μmであることが好適である。すな
わち本発明の網目状シートのなかでも、ポリフェニレン
スルフィド糸を主成分とするその面積維持率が98%以
上102%以下なかでも99%以上101%以下で、引
張り強度比が0.9以上なかでも0.95以上のものが
好ましく、より好ましくはその密度が0.3〜1.1g
/cm3、その膜厚(膜厚計で測定した平均膜厚をい
う)が10〜50μm、目付量6〜25g/m2で平均
繊維径3〜15μmの不織布である。
【0015】本発明の有機高分子体は、電解液に膨潤す
る性質を有していれば良い。そのような高分子体として
は、例えば、ポリフッ化ビニリデン系高分子、ポリアク
リロニトリル系高分子、ポリエチレンオキサイド系高分
子、ポリメチルメタクリレート系高分子等を1種類以上
を主成分として含む有機高分子体が挙げられる。有機高
分子体の重量平均分子量として、10,000〜1,0
00,000であることが好適である。なかでも、本発
明においてはポリフッ化ビニリデン(PVdF)を主体
としたポリマーが製膜性の観点からより好適に用いられ
る。ポリフッ化ビニリデン系高分子を主成分としたポリ
マーとして、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、パ
ーフルオロビニルエーテル(PFMV)、テトラフルオ
ロエチレン、クロロトリフルオロエチレン等をフッ化ビ
ニリデンに共重合したものが挙げられる。このとき、共
重合体にフッ化ビニリデンを85重量部以上含むことが
好適である。
【0016】本発明のセパレータは電解液を保持し、リ
チウムイオン二次電池として十分なイオン伝導度を持つ
ことが望ましい。イオン伝導度は、セパレータを電解液
に含浸し、2枚のSUS板の間に挟んで、交流インピーダ
ンス法で測定する。電解液としてプロピレンカーボネー
トとエチレンカーボネートを重量比で1対1に混合した
混合溶媒に1Mの濃度でLiBF4を溶解したものを用
いる。この時の測定温度は25℃である。本発明のセパ
レータのイオン伝導度は5×10-2S/m以上が好適で
あり、1×10-1 S/m以上がさらに好適である。イオ
ン伝導度は、電解液を多く保持するほど高くなるという
観点から、セパレータは多孔質であることが好適であ
る。例えば、セパレータを多孔質とする製膜方法として
は、電解液に膨潤する有機高分子体、可塑剤及びシリカ
粒子、アルミナ等の無機粒子を有機溶剤に溶解、混合
し、これをキャスト法により製膜し、最後に可塑剤と親
和性があり、有機高分子を溶解しない有機溶媒で可塑剤
を抽出することで、微多孔膜を形成する方法が好適であ
る。
【0017】その他では、有機高分子を有機溶媒に溶解
させドープを作製し、ドープを含浸させた網目状シート
を、先に示す有機溶媒と親和性を示し、かつ有機高分子
を溶解しない溶媒に、接触させることで有機高分子を多
孔性に凝固させる有機溶媒湿式法が好ましい。孔が少な
いと、十分に電解液を保持できずリチウムイオン二次電
池として十分な性能を発揮できない。逆に孔が多いとセ
パレータの機械的強度が低下し、破損しやすくなる。そ
のため、多孔度は20〜80%であることが好適であ
る。多孔度はセパレータの質量から間接的に求められ
る。
【0018】<リチウムイオン二次電池>本発明のリチ
ウムイオン二次電池は上記で説明してきたような本発明
のリチウムイオン二次電池用セパレータを用いることが
特徴であり、電解液及び電極が従来のリチウムイオン二
次電池で用いてきたものを使用できる。本発明のリチウ
ム二次電池に用いる電極は、リチウムイオンをドープ・
脱ドープする活物質、この活物質を結着させ電解液に膨
潤するバインダーポリマー、電子伝導性向上のための導
電助剤、集電体で構成される。電極はゲル化し電解液を
保持できる構造になっていてもかまわない。
【0019】正極活物質としては、種々のリチウム含有
遷移金属酸化物を挙げることができるが、特にこれに限
定されるものではなく、いわゆる4V級リチウムイオン
二次電池に用いる活物質であれば構わない。リチウム含
有遷移金属酸化物の例として、LiCoO2などのリチ
ウム含有コバルト酸化物、LiNiO2などのリチウム
含有ニッケル酸化物、LiMn24などのリチウム含有
マンガン酸化物などを挙げることができる。負極活物質
にはリチウムイオンを吸蔵放出する炭素材料が用いられ
る。炭素材料として、ポリアクリロニトリル、フェノー
ル樹脂、フェノールノボラック樹脂、セルロースなどの
有機高分子化合物を焼結したもの、人造黒鉛や天然黒鉛
を挙げることが出来る。
【0020】活物質を結着させ電解液に膨潤するバイン
ダーポリマーとしてはPVdF、PVdFとHFPやP
FMV及びテトラフルオロエチレンとの共重合体などの
PVdF共重合体樹脂;ポリテトラフルオロエチレン、
フッ素ゴムなどのフッ素系樹脂;スチレン―ブタジエン
共重合体、スチレン―アクリロニトリル共重合体などの
炭化水素ポリマー;カルボキシメチルセルロース、ポリ
イミド樹脂などを用いることができるが、これに限定さ
れるものではない。また、これらは単独でも2種類以上
を混合して用いても構わない。集電体としては、正極に
用いるものは酸化安定性の優れた材料、負極に用いるも
のは還元安定性に優れた材料で作られた箔またはメッシ
ュが好適に用いられる。具体的には正極にはアルミニウ
ム、ステンレススチール、ニッケル、炭素などを、負極
には金属銅、ステンレススチール、ニッケル、炭素など
を挙げることができる。特に、正極にはアルミニウム箔
またはメッシュ、負極には銅箔またはメッシュが好適に
用いられる。
【0021】導電助剤としては人造黒鉛、カーボンブラ
ック(アセチレンブラック)、ニッケル粉末が好適に用
いられる。負極においては、この導電助剤を含まなくて
も構わない。本発明のリチウム二次電池には極性有機溶
媒に電解質としてリチウム塩を溶解した電解液が好適に
用いられる。使用する溶媒はリチウム二次電池に一般に
用いられている炭素数10以下の極性有機溶媒であれば
特に限定はしない。例えば、プロピレンカーボネート
(PC)、エチレンカーボネート(EC)、ブチレンカ
ーボネート(BC)、ジメチルカーボネート(DM
C)、ジエチルカーボネート(DEC)、メチルエチル
カーボネート(MEC)、1,2−ジメトキシエタン
(DME)、1,2−ジエトキシエタン(DEE)、γ
―ブチロラクトン(γ―BL)、スルフォラン、アセト
ニトリル等を挙げることができる。これらの極性有意溶
媒は単独で用いても、2種類以上混合して用いてもよ
い。特に、PC、EC、γ−BL、DMC、DEC、M
EC及びDMEから選ばれる少なくとも1種類以上の有
機溶媒が好適に用いられる。
【0022】前記の有機溶媒に溶解するリチウム塩とし
ては、例えば過塩素酸リチウム(LiClO4)、六フ
ッ化りん酸リチウム(LiPF6)、ホウ四フッ化リチ
ウム(LiBF4)、六フッ化砒素リチウム(LiAs
6)、トリフロロスルホン酸リチウム(LiCF3SO
3)、リチウムパーフロロメチルスルホニルイミド[L
iN(CF3SO22]、リチウムパーフロロエチルス
ルホニルイミド[LiN(C25SO22]等が挙げら
れる。また、これらは混合して用いても構わない。溶解
するリチウム塩の濃度としては0.2〜2Mの範囲が好
適に用いられる。本発明のリチウムイオン二次電池は、
基本的には角型・円筒型・フィルム外装型といったどの
ような形状においても実施可能である。また、いわゆる
ゲル電解質膜を用いたポリマー電池のような電極とセパ
レータを一体化させたリチウムイオン二次電池において
も実施可能である。このときは正負極間にあるゲル電解
質膜層をセパレータとする。また、基本的にはどのよう
な電池容量においても実施可能である。
【0023】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明す
る。ただし、以下の実施例は本発明を限定するものでは
ない。 <網目状シートの評価法>以下、本実施例における網目
状シートの評価法を説明する。 [耐熱性評価]網目状シートを10cm×10cmに切り
出し、乾燥機中で150℃の条件で30分保存する。保
存後、乾燥機から取り出し網目状シートの面積を測定
し、元の面積に対しての面積維持率(%)を求める。
【0024】[電解液含浸時の強度の評価]網目状シート
を、60℃の電解液中で30分保存し、1cm×4cm
に切り出し、抄紙方向に平行方向(MD)、及び垂直方
向(TD)にテンシロン(ORIENTEC製、RTC
―1210A)を用い引張試験を行った。引張速度は2
0mm/分で行った。この測定により、破断時の最大点
荷重を算出した。このとき、本実施例においては電解液
として、プロピレンカーボネートとエチレンカーボネー
トを重量比で1対1に混合した混合溶媒に1Mの濃度で
LiBF4を溶解した電解液を用いた。また、比較のた
めに電解液中で保存しなかった網目状シートに関して、
同様の条件でテンシロンによる引張試験を行った。
【0025】[実施例1及び比較例1、2]実施例1と
して、網目状シートに目付量19g/m2、平均膜厚3
1μm、密度0.61g/cm3、平均繊維径10μmか
らなるポリフェニレンスルフィド不織布(東レ製、トル
コンPS0020)を用いた。この網目状シートの多孔
度は45%であった。
【0026】比較例1として、網目状シートに目付量1
1g/m2、平均膜厚15μm、密度0.73g/c
3、平均繊維径8μmの湿式法により作製されたポリエ
チレンテレフタレート不織布を用いた。この網目状シー
トの多孔度は52%であった。
【0027】比較例2として、網目状シートに鞘部分が
ポリエチレン、芯部分がポリプロピレンのシスコア式短
繊維からなる目付量10g/m2、平均膜厚27μm、
密度0.37g/cm3、平均繊維径12μmの湿式法に
より作製された不織布を用いた。この網目状シートの多
孔度は41%であった。
【0028】これら網目状シートについて耐熱性評価及
び電解液含浸時の強度評価を行った。この評価結果を表
1に示す。
【0029】
【表1】
【0030】<セパレータの作成法>電解液に膨潤する
有機高分子体として、フッ化ビニリデン:ヘキサフルオ
ロプロピレン:クロロトリフルオロエチレン=96.
0:2.0:2.0のモル比で共重合したポリマー(重
量平均分子量400000)を用いた。有機高分子体を
溶解したドープは、溶媒としてジメチルアセトアミド
(DMAc)、相分離剤としてトリプロピレングリコー
ル(TPG)を用い、有機高分子の濃度が10重量部、
相分離剤濃度が40重量部となるように調整した。
【0031】上記のそれぞれの網目状シートにドープを
十分含浸させ、両面が凝固浴と接するように浸漬し凝固
浴中で凝固させた。凝固浴の組成は重量比で水:ジメチ
ルアセトアミド:トリプロピレングリコール=60:2
0:20とした。ついで、水洗・乾燥を行い、リチウム
イオン二次電池用セパレータを得た。
【0032】[実施例2及び比較例3,4,5]実施例
1及び比較例1、2で用いた不織布シートをそれぞれ用
いて、上記に示す方法でリチウムイオン二次電池用セパ
レータを作製した。これらのイオン伝導度はそれぞれ、
2.4×10-1S/cm、9.7×10-2S/cm、8.
7×10 -2S/cmであった。また、ここで作製したセ
パレータをそれぞれ用いて、下記に示す方法でフィルム
外装リチウムイオン二次電池を作製し、耐熱性評価及び
電解液含浸時の強度評価を行った。
【0033】<リチウムイオン二次電池の評価法> [フィルム外装電池の作製法]正極は、コバルト酸リチ
ウム粉末89.5重量部、カーボンブラック4.5重量
部とポリフッ化ビニリデンの乾燥重量が6.0重量部に
なるように5重量部のPVdFのN−メチル−2−ピロ
リドン溶液を用い、正極剤ペーストを作成し、得られた
ペーストを厚さ20μmのアルミ箔上に塗布乾燥後プレ
スし、作製した。これを3cm×4cmに切り出した。
【0034】負極は、炭素質負極剤としてメゾフェーズ
カーボンマイクロビーズ粉末87重量部、カーボンブラ
ック3重量部とポリフッ化ビニリデンの乾燥重量が10
重量部になるように5重量部のポリフッ化ビニリデンの
N−メチル−2−ピロリドン溶液を用い、負極剤ペース
トを作成し、得られたペーストを厚さ18μmの銅箔上
に塗布乾燥後プレスし、作製した。これを3cm×4c
mに切り出した。
【0035】前述に示すセパレータを3.1cm×4.
1cmに切り出し、これを正負極間に挟み、電解液を含
浸させ、これをアルミラミネートパックに封入すること
でフィルム外装電池リチウムイオン二次電池を作製し
た。電解液として、エチレンカーボネートとエチルメチ
ルカーボネートを重量比で1:1に混合した混合溶媒に
1Mの濃度でLiPF6を溶解した電解液を用いた。
【0036】[リチウムイオン二次電池の評価]上記の
リチウムイオン二次電池を0.2Cで充電電圧3.95
Vまで充電し、150℃で30分保存した。加熱後に開
回路電圧を測定し、短絡の有無を確認した。 [リチウムイオン二次電池の評価]上記のリチウムイオ
ン二次電池を0.2Cで充電電圧3.95Vまで充電
し、60℃で30分保存した。加熱後に1kgf/cm
2の圧力を加えた後、前記同様、開回路電圧測定により
短絡の有無を確認した。これらをそれぞれ、実施例2及
び比較例3、4とする。これらのリチウムイオン二次電
池の評価結果を表2に示す。また、比較例5として、実
施例1に示す不織布のみをリチウムイオン二次電池用セ
パレータとして用いて、リチウムイオン二次電池を作製
したが、短絡が発生し、評価を行うことができなかっ
た。
【0037】
【表2】
【0038】
【発明の効果】以上詳述してきたように、本発明によれ
ば、耐熱性すなわち高温時でも十分な寸法安定性を有
し、電解液含浸時の強度が改善された安全性の高いリチ
ウムイオン二次電池用セパレータが提供される。さら
に、このリチウムイオン二次電池用セパレータを用いる
ことで、高温時のセパレータの寸法変化や変形による内
部短絡が回避された異常過熱が起きない安全性の高いリ
チウムイオン二次電池が提供できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 本元 博行 山口県岩国市日の出町2番1号 帝人株式 会社岩国研究センター内 (72)発明者 大道 高弘 山口県岩国市日の出町2番1号 帝人株式 会社岩国研究センター内 Fターム(参考) 5H021 AA06 BB12 CC02 EE02 EE33 HH00 HH02 HH03 HH05 HH06 5H029 AJ11 AJ12 AK03 AL06 AM03 AM04 AM05 AM07 AM16 CJ08 CJ11 DJ04 DJ13 DJ15 EJ12 HJ04 HJ05 HJ08 HJ14 HJ20 5H050 AA14 AA15 BA15 CA07 CA08 CA09 CB07 FA17 FA19 HA04 HA05 HA08 HA14 HA17

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリフェニレンスルフィドを主成分とす
    る網目状シートを内包した電解液に膨潤する有機高分子
    体からなる二次元シート状リチウムイオン二次電池用セ
    パレータ。
  2. 【請求項2】 該網目状シートが不織布である請求項1
    記載のリチウムイオン二次電池用セパレータ。
  3. 【請求項3】 該不織布の膜厚が10〜50μm、目付
    量6〜25g/m2、密度0.3〜1.1g/cm3、平
    均繊維径3〜15μmであることを特徴とする請求項2
    記載のリチウムイオン二次電池用セパレータ。
  4. 【請求項4】 該有機高分子体がポリフッ化ビニリデン
    系高分子、ポリアクリロニトリル系高分子、ポリエチレ
    ンオキサイド系高分子、ポリメチルメタクリレート系高
    分子のいずれか1種類以上を主成分とした有機高分子体
    からなる請求項1〜3のいずれかに記載のリチウムイオ
    ン二次電池用セパレータ。
  5. 【請求項5】 該ポリフッ化ビニリデン系高分子が、フ
    ッ化ビニリデンを85重量部以上含むポリフッ化ビニリ
    デン共重合体である請求項1〜4のいずれかに記載のリ
    チウムイオン二次電池用セパレータ。
  6. 【請求項6】 該有機高分子体が多孔質であることを特
    徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のリチウムイオ
    ン二次電池用セパレータ。
  7. 【請求項7】 該セパレータに該電解液を含浸担時した
    際の25℃におけるイオン伝導度が5×10-2S/m以
    上であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記
    載のリチウムイオン二次電池用セパレータ。
  8. 【請求項8】 負極がリチウムをドープ・脱ドープ可能
    な炭素材料から主としてなり、正極がリチウム含有遷移
    金属酸化物から主としてなるリチウムイオン二次電池で
    あって、請求項1〜7のいずれかに記載のリチウムイオ
    ン二次電池用セパレータを用いるリチウムイオン二次電
    池。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017084782A (ja) * 2015-10-27 2017-05-18 株式会社半導体エネルギー研究所 蓄電装置、電子機器
US10193117B2 (en) 2011-04-08 2019-01-29 Teijin Limited Separator for nonaqueous secondary battery, and nonaqueous secondary battery

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