JP2003140198A - 電気泳動装置、電気泳動装置の製造方法、電子機器、マイクロカプセル - Google Patents

電気泳動装置、電気泳動装置の製造方法、電子機器、マイクロカプセル

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JP2003140198A
JP2003140198A JP2001339680A JP2001339680A JP2003140198A JP 2003140198 A JP2003140198 A JP 2003140198A JP 2001339680 A JP2001339680 A JP 2001339680A JP 2001339680 A JP2001339680 A JP 2001339680A JP 2003140198 A JP2003140198 A JP 2003140198A
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microcapsules
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貞男 神戸
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電気泳動装置及びそれを用いた電子機器にお
けるメモリー性を向上させる。 【解決手段】 電気泳動パネル10において、帯電粒子
4aと分散媒4bとを内包するマイクロカプセルを、ポ
リカチオン性材料であるゼラチンZとポリアニオン性材
料であるアラビアゴムAの組成比X(=Z/A)を、
0.25≦X<1.00、或いは、1.00≦X<4.
00の範囲で混合して形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気泳動現象を利
用した電気泳動装置、電気泳動装置の製造方法、電子機
器、並びにマイクロカプセルに関する。
【0002】
【従来の技術】電気泳動現象とは、本質的に正か負かの
いずれかに帯電された帯電粒子と、この帯電粒子を分散
させた分散媒との界面に発生する電気二重層を利用した
ものであって、帯電粒子が、電界によって受ける力を駆
動力として、自身の有する電荷とは逆極性を有する電極
側に泳動する現象である。このような現象を利用した電
気泳動表示装置(電気泳動ディスプレイEPD:Ele
ctrophoretic Display)は、構成
の簡便さ、広視野角、高コントラスト比、低電圧駆動、
低消費電力、並びに表示画像保持性能(以下、メモリー
性と称す)を備え、CRT(Cathode Ray
Tube)ディスプレイや液晶ディスプレイでは実現困
難な様々な特性を有するものとして注目されている。
【0003】この電気泳動ディスプレイは、一対の基板
間に、本質的に正か負かのいずれかに帯電された帯電粒
子と絶縁性を有する液体分散媒とからなる分散系が隔壁
を介して封入されてなる構成をしており、それぞれの基
板の内側にはそれぞれ電極が形成されている。ここで、
この帯電粒子は、一対の基板間に電圧を印加することに
よって、自身が有する電荷とは逆極性を有する電極側に
泳動するようになる。このとき、帯電粒子と、分散媒と
を互いに異なる色に着色しておくことによって、表示を
行うことができる。
【0004】つまり、帯電粒子が表示面となる一方の基
板側に移動した場合には、帯電粒子自身の有する色が認
識され、帯電粒子が他の基板側に移動した場合には、分
散媒の色が認識されるようになる。ここで、上記構成の
電気泳動ディスプレイにおいて、電圧印加直後に回路を
開放状態にすると、電極に電荷が保持されるため、この
電極保持電荷のクーロン力で帯電粒子を吸着することが
できる。すなわち、電圧を印加しなくても、一定の静止
画像を表示しつづけることが可能となる。
【0005】ところが、上記電気泳動ディスプレイにお
いては、帯電粒子の凝集、分散媒との比重差による帯電
粒子の沈降及び付着現象などによって、表示ムラが生じ
てしまうという不具合があった。そこで、この問題を解
決するために、帯電粒子と分散媒とからなる分散系を、
複数のマイクロカプセルに内包するマイクロカプセル型
電気泳動ディスプレイが公知となっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記マ
イクロカプセル型電気泳動ディスプレイにおいては、従
来の電気泳動ディスプレイに比べてメモリー性が良好で
はないという新たな不具合が発生した。本発明者らは、
その原因として、帯電粒子を内包する複数のマイクロカ
プセルと、この複数のマイクロカプセルの間に配置され
るバインダーとの形成材料が、帯電粒子と同一の電荷で
あると、その反発力によってメモリー性が良好ではなく
なるという点に着目し、本発明に至った。
【0007】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、帯電粒子を内包する複数のマイクロカプセル
と、その複数のマイクロカプセル間に配置されるバイン
ダーとの形成材料を調整することで、メモリー性を向上
させることを可能とした電気泳動装置、電気泳動装置の
製造方法、電子機器、並びにマイクロカプセルを提供す
ることを課題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るために、本発明における第一の電気泳動装置は、帯電
粒子を内包させた複数のマイクロカプセルと、前記帯電
粒子の位置を制御するための電極と、前記複数のマイク
ロカプセルの間に配置されるバインダーと、を備えてな
る電気泳動装置において、前記マイクロカプセルが、等
電点以外の水素イオン濃度を有するように混合されたポ
リカチオン性材料とポリアニオン性材料との混合物から
構成されているものとしている。
【0009】ここで、混合物とは、単に材料を混合した
ものや、混合した結果、化学反応したものを指す。本発
明における第一の電気泳動装置は、水素イオン濃度を、
pH3.0〜pH4.5の範囲内とするものとしてい
る。本発明における第二の電気泳動装置は、帯電粒子を
内包させた複数のマイクロカプセルと、前記帯電粒子の
位置を制御するための電極と、前記複数のマイクロカプ
セルの間に配置されるバインダーと、を備えてなる電気
泳動装置において、前記マイクロカプセルが、組成比X
(=ポリカチオン性材料/ポリアニオン性材料)が、
0.25≦X<1.00、或いは、1.00<X≦4.
00の範囲で混合された前記ポリカチオン性材料と前記
ポリアニオン性材料との混合物から構成されているもの
としている。
【0010】ここで、組成比XがX=0.25未満、或
いはX=4.00を超えてしまうと、マイクロカプセル
を確実に形成することができなくなるため、下限をX=
0.25、上限をX=4.00としている。本発明にお
ける第一の電気泳動装置及び第二の電気泳動装置は、い
ずれもバインダーが、アクリル系樹脂を含んでなるもの
としている。本発明における第一の電気泳動装置及び第
二の電気泳動装置は、いずれも電極が、対向した一対の
電極であるものとしている。
【0011】本発明における第一の電気泳動装置の製造
方法は、帯電粒子を内包させた複数のマイクロカプセル
と、前記帯電粒子の位置を制御するための電極と、前記
複数のマイクロカプセルの間に配置されるバインダー
と、を備えてなる電気泳動装置の製造方法であって、ポ
リカチオン性材料とポリアニオン性材料とを、等電点以
外の水素イオン濃度を有するように混合することによっ
て、前記マイクロカプセルを形成する工程と、前記マイ
クロカプセルと、前記バインダー又は前記バインダ−の
前駆体との混合物を基板上に塗布する工程と、を含むも
のとしている。
【0012】本発明における第一の電気泳動装置の製造
方法は、前記水素イオン濃度を、pH3.0〜pH4.
5の範囲内に調整するものとしている。本発明における
第二の電気泳動装置の製造方法は、帯電粒子を内包させ
た複数のマイクロカプセルと、前記帯電粒子の位置を制
御するための電極と、前記複数のマイクロカプセルの間
に配置されるバインダーと、を備えてなる電気泳動装置
の製造方法であって、ポリカチオン性材料とポリアニオ
ン性材料とを、組成比X(=ポリカチオン性材料/ポリ
アニオン性材料)が、0.25≦X<1.00、或い
は、1.00<X≦4.00の範囲内となるように混合
することによって、前記マイクロカプセルを形成する工
程と、前記マイクロカプセルと、前記バインダ−又は前
記バインダーの前駆体との混合物を基板上に塗布する工
程と、を含むものとしている。
【0013】本発明における第一の電気泳動装置及び第
二の電気泳動装置の製造方法は、いずれもバインダー
を、アクリル系樹脂を含んでなるものとしたものとして
いる。本発明における電子機器は、表示体と、この表示
体に駆動信号を供給する駆動回路と、を備えた電子機器
において、前記表示体として、請求項1乃至7のいずれ
かに記載の電気泳動装置を備えたものとしている。本発
明における第一のマイクロカプセルは、等電点以外の水
素イオン濃度を有するように混合されたポリカチオン性
材料とポリアニオン性材料とから構成されているものと
している。
【0014】本発明における第二のマイクロカプセル
は、組成比X(=ポリカチオン性材料/ポリアニオン性
材料)が、0.25≦X<1.00、或いは、1.00
<X≦4.00の範囲であるポリカチオン性材料とポリ
アニオン性材料との混合物から構成されているものとし
ている。本発明における第三の電気泳動装置は、帯電粒
子を内包した複数の構造体と、前記帯電粒子の位置を制
御するための電極と、を備えた電気泳動装置であって、
前記構造体は、その少なくとも一部分がポリカチオン性
材料とポリアニオン性材料との混合物から構成されてい
るとともに、前記構造体と、他の構造体及び前記電極の
少なくとも一方との間には、部材が配置されているもの
としている。
【0015】ここで、構造体とは、帯電粒子を内包する
ためのマイクロカプセルや隔壁などが挙げられ、ポリカ
チオン性材料及びポリアニオン性材料の混合物で形成さ
れる構造体の少なくとも一部分とは、帯電粒子の流動方
向に位置する構造体のことを指す。また、構造体の構成
材料であるポリカチオン性材料及びポリアニオン性材料
は、本発明の第一及び第二の電気泳動装置と同様に混合
することが好ましい。
【0016】さらに、部材としては、例えば、アクリル
系樹脂などのバインダー(結合剤)などが挙げられる。
本発明における第一の電気泳動装置において、マイクロ
カプセルを、等電点以外の水素イオン濃度を有するよう
に混合されたポリカチオン性材料とポリアニオン性材料
との混合物から構成することによって、マイクロカプセ
ルと帯電粒子とが異なる電荷を有するようになり、その
間に反発力が生じなくなるため、メモリー性を向上させ
ることが可能となる。
【0017】なお、従来の電気泳動装置におけるマイク
ロカプセルは、ゼラチンとアラビアゴムとを同重量で混
合させることで、等電点を有する混合物から構成されて
いるものが公知となっている。本発明における第二の電
気泳動装置において、マイクロカプセルを、組成比X
(=ポリカチオン性材料/ポリアニオン性材料)が、
0.25≦X<1.00、或いは、1.00<X≦4.
00の範囲で混合されたポリカチオン性材料とポリアニ
オン性材料との混合物から構成することによって、マイ
クロカプセルと帯電粒子とが異なる電荷を有するように
なり、その間に反発力が生じなくなるため、メモリー性
を向上させることが可能となる。
【0018】本発明の第一及び第二電気泳動装置におい
て、バインダーを、アクリル系樹脂を含んでなるものと
することによって、マイクロカプセル及びバインダー
と、帯電粒子とが異なる電荷を有するようになり、その
間に反発力が生じなくなるため、メモリー性のさらなる
向上が期待できる。本発明における第一の電気泳動装置
の製造方法によれば、本発明における第一の電気泳動装
置を容易に実現することが可能となる。
【0019】本発明における第二の電気泳動装置の製造
方法によれば、本発明における第二の電気泳動装置を容
易に実現することが可能となる。本発明における電子機
器において、表示体として、本発明における電気泳動装
置を備えたことによって、長時間良好なメモリー性を発
現可能とするとともに、低消費電力で動作させることが
可能となる。また、メモリー性の向上によって、実効的
には回路の開放状態を維持できないようなマルチプレッ
クス(単純マトリックス)方式で駆動することが可能と
なるため、駆動回路の製造にかかる製造工程及びコスト
を削減するとともに、電子機器の小型化・薄型化を実現
することが可能となる。
【0020】本発明における第一のマイクロカプセルに
よれば、本発明における第一の電気泳動装置を容易に実
現することが可能となる。本発明における第二のマイク
ロカプセルによれば、本発明における第二の電気泳動装
置を容易に実現することが可能となる。本発明における
第三の電気泳動装置においては、本発明における第一及
び第二の電気泳動装置と同様の効果が期待できる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を、図
面を参照して説明する。本実施形態においては、表示装
置として好適な電気泳動装置の一例として、電気泳動パ
ネルについて説明する。図1は、本発明の電気泳動装置
の一例として電気泳動パネルを示す断面図である。ここ
で、図1においては、電気泳動パネルの二画素分を示し
ている。
【0022】電気泳動パネル(電気泳動装置)10は、
図1に示すように、透明基板1と、この透明基板1に対
向配置される対向基板6との間に、帯電粒子4aと分散
媒4bとからなる分散系4を内包する構造体としてのマ
イクロカプセル3が、その複数の構造体間に配置される
部材としてのバインダー5によって封入された構成をし
ており、透明基板1の内側(図1における下面側)には
透明電極2が形成され、対向基板6の内側(図1におけ
る上面側)には対向電極7が形成されている。この電気
泳動パネル10は、透明基板1側が表示面となってお
り、帯電粒子4aは、正極性に帯電させている。
【0023】透明基板1及び対向基板6は、ポリエチレ
ンテレフタレート(PET)やポリエーテルサリフォン
(PES)などの樹脂フィルム、或いはガラス、石英な
どの無機材料から形成される。ここで、少なくとも表示
面側の透明基板1は、光透過性を有するものを用いるよ
うにする。透明電極2及び対向電極7は、いずれも、金
属材料としてAl、Au、Pt、Ag、Ni、Ti、C
rなどを用いることができ、少なくとも表示面側の透明
電極2は、ITO(Indium Tin Oxid
e)、ZnO、SnO2 などの金属酸化物透明材料を用
いるようにする。
【0024】帯電粒子4aは、絶縁性の分散媒4b中で
帯電しうる材料が用いられ、本質的に正か負かのいずれ
かに帯電させている。この帯電粒子4aは、凝集や比重
を下げるために界面活性剤または分散剤などを被覆する
表面処理が施されているものが好ましい。また、その色
は材料自身の色でも、着色材を添加したものでも、或い
は、粒子表面に他の材料を積層、混合したものであって
もよい。その形成材料として、例えば、材料自身の色を
利用する酸化チタン(白色)や酸化アルミニウム(白
色)、或いは着色剤を混合して利用するポリエチレン、
ポリスチレン、アクリル樹脂などが挙げられる。ここ
で、着色剤としては、黒色を発色するカーボンや、公知
の染顔料である、例えばフタロシアニンブルー、インダ
スレンブルー、ピーコオックブルー、パーマネントレッ
ド、レーキレッド、ローダミンレーキ、ハンザイエロ
ー、パーマネントイエロー、ベンジンイエローなどを利
用することができる。
【0025】分散媒4bは、シリコーンオイル、オリー
ブオイルなどの油類、トルエン、キシレン、ベンゼンな
どの芳香族炭水化物、ノルマルパラフィン、イソパラフ
ィンなどの脂肪族炭水化物、ハロゲン化炭水化物、高純
度石油など、帯電粒子4aが良好且つ安定に帯電するこ
とができる絶縁性液体から形成される。この分散媒4b
は、染料などの着色剤を溶解又は分散させることで着色
されているとともに、イオン性界面活性剤が混合されて
いる。
【0026】マイクロカプセル3は、等電点よりもずれ
た水素イオン濃度pH3〜pH4.5の範囲を有するポ
リカチオン性材料であるゼラチンZ及びポリアニオン性
材料であるアラビアゴムAの混合物から構成されてお
り、具体的には、このゼラチンZとアラビアゴムAの組
成比X(=Z/A)が、0.25≦X<1.00、或い
は1.00≦X<4.00の範囲で混合されている。こ
こで、マイクロカプセル3を確実に形成できるように、
組成比Xの下限をX=0.25とし、上限をX=4.0
0としている。なお、ポリアニオン性材料はこれに限ら
ず、例えば、アルギン酸ナトリウム、カラギーナン、カ
ルボキシメチルセルロース、寒天、ポリビニルベンゼン
スルホン酸、ポリビニルメチルエーテル無水マレイン酸
から選ばれた少なくとも一つの化合物を含むようにすれ
ばよい。
【0027】バインダー5は、アクリル酸、メタクリル
酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチルなどのアクリ
ル酸誘導体の重合によって作られるアクリル系樹脂から
構成されている。次に、上記構成の電気泳動パネル10
の製造方法について説明する。図3は、本発明の電気泳
動パネルの製造工程のうち、マイクロカプセルの製造工
程を示す説明図である。
【0028】まず、ポリエチレンテレフタレート(PE
T)からなる透明基板1及び対向基板6の一面に、IT
Oからなる透明性膜をスパッタリング法などを用いてそ
れぞれ成膜し、透明電極2及び対向電極7を形成してお
く。 次いで、図3に示すように、帯
電粒子4aとなるチタニア粒子CR−90(石原産業株
式会社製)50g、チタネート系カップリング剤KR−
TTS(味の素株式会社製)2.3g、アルミニウム系
カップリング材AL−M(味の素株式会社製)1g、分
散媒4bとなるドデシルベンゼン(関東化学株式会社
製)300gを、500mlフラスコに取り、攪拌と超
音波印加によりチタニア粒子を分散する(A’)。そし
て、分散された分散液を100g分取し、この分散液に
アントラキノン系青色染料(中央合成化学社製)1.8
gを溶解し、白色を有する帯電粒子4aと、青色に着色
された分散媒4bとからなる分散系4を形成する
(B’)。
【0029】次いで、500mlのビーカーに、アラビ
アゴム粉末A(関東化学株式会社製)を2.2g≦A<
5.5g、或いは5.5g<A≦8.8gの範囲と、ゼ
ラチン粉末Z(関東化学株式会社製)を2.2g≦Z<
5.5g、或いは5.5g<Z≦8.8gの範囲とで、
合わせて11.0gとなるように量り取り、水60gに
溶解する(A)。次いで、この溶解液を、回転速度25
0rpmで攪拌しながら、さらにこの溶解液内にチタニ
ア分散液を滴下する(B)。滴下後、回転速度を130
0rpmに上げ、さらに1時間の攪拌を行う。
【0030】次いで、1時間の攪拌後、回転速度を50
0rpmに落とし、溶解液内に温水300mlを添加す
る(C)。そして、同様の回転速度によって、さらに3
0分の攪拌を行う。次いで、30分の攪拌後、 溶解液内
に10%酢酸溶液11mlを滴下する(D)。そして、
溶解液全体を0℃に冷却しながら、回転速度500rp
mで2時間攪拌を続行する(E)。
【0031】次いで、2時間の攪拌後、溶解液内にホル
マリン溶液(関東化学株式会社製)を2.7ml添加す
る(F)。さらに、この溶解液内に10%炭酸ナトリウ
ム溶液22mlを滴下する(G)。次いで、この溶解液
全体を室温に戻し(H)、攪拌を一夜続行することで、
ゼラチンZとアラビアゴムAからなる被膜に、帯電粒子
4aであるチタニア粒子と分散媒4bであるドデシルベ
ンゼンとからなる分散系4を内包した状態でマイクロカ
プセル3が作成される(I)。
【0032】ここで、上記構成で形成されたマイクロカ
プセル3のうち、大きな粒子のマイクロカプセル3はふ
るいなどで除去し、小さな粒子のマイクロカプセル3は
分液ロートなどを用いて除去することで、マイクロカプ
セル3の粒径を40〜60μmにそろえる。次いで、マ
イクロカプセル3の分散した溶解液をブフナーロートな
どにより、マイクロカプセル3を濃縮し、溶解液内に6
0%のマイクロカプセル3が含有されている状態とす
る。
【0033】次いで、このマイクロカプセル3の分散し
た溶解液と、エマルジョン状態のアクリル系バインダー
E272(三井東圧株式会社製)5とを、乾燥後の最終
重量比が5:1となるように混合する。ここで、アクリ
ル系バインダー5は、これに限らず、E208、E26
4、E271(いずれも三井東圧株式会社製)を使用し
ても構わない。次いで、アクリル系バインダー5と混合
したマイクロカプセル3を、コータなどを用いて、予め
対向電極7としてITOが形成されている対向基板6に
150μmの膜厚となるように塗布し、90℃で20分
間乾燥を行う。ここで、対向電極7の上面に一層のマイ
クロカプセル3が形成される。
【0034】次いで、このマイクロカプセル3が上面に
形成された対向基板6のさらに上面に、予め透明電極2
としてITOが形成されている透明基板1を重ねて張り
合わせることによって、透明基板1と対向基板6との間
に一層のマイクロカプセル3を封入してなる構成を有す
る電気泳動パネル10を完成させる。さらに、上記電気
泳動パネル10における透明電極2と対向基板7とに配
線を介して駆動回路20を接続させることで、表示体と
して電気泳動パネル10を備えた電気泳動ディスプレイ
(表示装置)100を形成することができる。
【0035】このような電気泳動ディスプレイ100の
一駆動例について、図2を参照して説明する。図2は、
本発明の電気泳動ディスプレイの一駆動例を示す説明図
である。ここで、図2の電気泳動パネル10において
は、一画素分を示している。電気泳動ディスプレイ10
0は、図2(A)に示すように、透明電極2及び対向電
極7に電圧を印加していない状態の時は、マイクロカプ
セル3に内包された帯電粒子4aは重力に従って、図中
下方に位置した状態にある。つまり、表示面となる透明
基板1側には、分散媒4bが認識されるため、表示面に
は分散媒4bの色である青色が表示されている。
【0036】この状態から、図2(B)に示すように駆
動回路20を接続し、透明電極2に負電荷、 対向電極7
に正電荷を誘導すると、正極性に帯電した帯電粒子4a
は負電荷に誘導された透明電極2側に泳動する。つま
り、表示面となる透明基板1側には、帯電粒子4aが認
識されるため、表示面には帯電粒子4aの色である白色
が表示されるようになる。この状態から、図2(C)に
示すように、駆動回路20を開放状態に切り替えると、
透明電極1上には電荷が保持されるため、この電極保持
電荷のクーロン力で帯電粒子4aは、 透明電極2側に吸
着された状態となる。つまり、一切エネルギーを供給し
ていない状態で、表示面となる透明電極2側に帯電粒子
4aが吸着した状態を保持し、表示面には帯電粒子4a
の色である白色が表示され続けるようになる。
【0037】そして、この状態から、図2(D)に示す
ように、透明電極2に正電荷、対向電極7に負電荷を誘
導するように駆動回路20を接続すると、帯電粒子4a
は、透明電極2における保持電荷のクーロン力の束縛か
ら開放され、対向電極7側に泳動する。つまり、表示面
となる透明基板1側には、分散媒4bが認識されるた
め、表示面には分散媒4bの色である青色が表示される
ようになる。上記構成の電気泳動ディスプレイ100に
おいて、帯電粒子4a及び分散媒4bとからなる分散系
4を内包しているマイクロカプセル3を、等電点よりも
ずれた水素イオン濃度pH 3. 0〜pH4.5を有する
ゼラチンZとアラビアゴムAとの混合物、具体的には、
組成比X(=Z/A)が、0.25≦X<1.00、或
いは、1.00<X≦4.00の範囲で混合されたゼラ
チンZとアラビアゴムAとで形成したことによって、マ
イクロカプセル3及びバインダー5の電荷と帯電粒子4
aの電荷とが異なるようになるため、印加電圧をゼロと
した場合に、マイクロカプセル3及びバインダー5と、
帯電粒子4aとの間に反発力が生じなくなる。よって、
最後に到達した定着面に帯電粒子4aを保持する能力を
向上させることができるため、メモリー性を大幅に向上
させることが可能となる。すなわち、この電気泳動ディ
スプレイ10をカードなど書き換えの少ない表示装置と
して適用すると、低消費電力で動作させることが可能と
なる。
【0038】また、メモリー性を向上させたことによっ
て、実効的には回路の開放状態を維持できないようなマ
ルチプレックス方式で駆動することが可能となるため、
駆動回路を形成する製造工程及び製造コストを削減する
ことが可能となる。ここで、本実施形態においては、 帯
電粒子4aを内包する構造体が、マイクロカプセル型の
電気泳動パネル10について説明したが、これに限ら
ず、構造体が、一対の基板間に垂直方向に形成される隔
壁型の電気泳動パネル10に適用することも可能であ
る。
【0039】このとき、帯電粒子4aは、一対の基板
と、これらの基板間に配置される隔壁とによって形成さ
れた空間に封入されており、少なくともこの帯電粒子4
aの流動方向に、上述のバインダーなどの部材を介して
配置されるポリカチオン性材料とポリアニオン性材料と
の混合物からなる構造体を形成するようにする。例え
ば、一対の基板の積層方向に帯電粒子4aが流動する場
合、その一対の基板の内側に形成されたそれぞれの電極
の内側に部材を介して構造体を形成するようにする。ま
た、一対の基板の積層方向とは垂直な方向に帯電粒子4
aが流動する場合、その隔壁を、部材が挟層された二層
の構造体で構成するようにする。
【0040】なお、本実施形態において、本発明の電気
泳動パネル10を備えた電子機器として、電気泳動ディ
スプレイ100について説明したが、これに限らず、そ
の他の電子機器に適用することが可能である。ここで、
電子機器として、モバイル型のパーソナルコンピュー
タ、携帯電話、ディジタルスチルカメラ、電子ブック、
電子ペーパー、電子ノート、ディスプレイに適用した例
として、図4〜図10を参照して説明する。
【0041】図4は、パーソナルコンピュータの構成を
示す斜視図である。パーソナルコンピュータ200は、
キーボード201を備えた本体部202と、表示ユニッ
ト203と、を備えている。ここで、このパーソナルコ
ンピュータ200にあっては、表示ユニット203が、
前述の電気泳動パネル10から構成されている。図5
は、携帯電話の構成を示す斜視図である。
【0042】携帯電話300は、複数の操作ボタン30
1と、受話口302と、送話口303と、表示パネル3
04と、を備えている。ここで、この携帯電話300に
あっては、表示パネル304が、前述の電気泳動パネル
10から構成されている。図6は、ディジタルスチルカ
メラの構成を示す斜視図である。なお、外部機器との接
続についても簡易的に示している。ディジタルスチルカ
メラ400は、ケース401と、ケース401の背面に
形成され、CCD(Charge Coupled D
evice)による撮像信号に基づいて、表示を行うよ
うになっている表示パネル402と、ケース401の観
察側(図においては裏面側)に形成される光学レンズや
CCD等を含んだ受光ユニット403と、シャッタボタ
ン404と、このシャッタボタン404を押した時点に
おけるCCDの撮像信号が、転送・格納される回路基板
405と、を備えている。ここで、このディジタルスチ
ルカメラ400にあっては、表示パネル402が、前述
の電気泳動パネル10から構成されている。
【0043】また、ディジタルスチルカメラ400にお
けるケース401の側面には、ビデオ信号出力端子40
6と、データ通信用の入出力端子407とが設けられて
おり、前者にはテレビモニタ406Aが、後者にはパー
ソナルコンピュータ407Aが、それぞれ必要に応じて
接続されている。そして、所定の操作によって、回路基
板405のメモリに格納された撮像信号が、テレビモニ
タ406Aや、パーソナルコンピュータ407Aに出力
される構成となっている。
【0044】図7は、電子ブックの構成を示す斜視図で
ある。電子ブック500は、ブック形状のフレーム50
1と、このフレーム501に開閉可能なカバー502と
からなり、フレーム501の表面には表示面を露出させ
た状態の表示装置503と、操作部504と、を備えて
いる。ここで、この電子ブック500にあっては、表示
装置503が前述の電気泳動パネル10から構成されて
いる。
【0045】図8は、電子ペーパーの構成を示す斜視図
である。電子ペーパー600は、紙と同様の質感及び柔
軟性を有するリライタブルシートからなる本体601
と、表示ユニット602と、を備えている。ここで、こ
の電子ペーパー600にあっては、表示ユニット602
が前述の電気泳動パネル10から構成されている。図9
は、図8における電子ペーパーを適用した電子ノートの
構成を示す斜視図である。
【0046】電子ノート700は、カバー701と、こ
のカバー701に挟まれた複数枚束ねられた電子ペーパ
ー600と、を備えており、カバー701に表示データ
入力手段を備えることにより、電子ペーパー600が束
ねられた状態でその表示内容を変更することができる。
ここで、この電子ノート700にあっては、電子ペーパ
ー600が前述の電気泳動パネル10から構成されてい
る。図10は、図8における電子ペーパーを適用したデ
ィスプレイ800の構成を示し、(a)は断面図、
(b)は平面図である。
【0047】ディスプレイ800は、二組の搬送ローラ
対802a、802bが備えられた本体部801と、こ
の搬送ローラ対802a、802bに挟持された状態で
本体部801に設置される電子ペーパー600と、本体
部801の表示面側(図10(a)における上面側)に
設けられた矩形孔803に嵌めこまれた透明ガラス板8
04と、本体部801の一端に設けられ、電子ペーパー
600を本体部801に着脱自在に挿入する挿入口80
5と、電子ペーパー600の挿入方向先端部に設けられ
る端子部806にソケット807を介して接続可能なコ
ントローラー808と、操作部809と、を備えてい
る。ここで、このディスプレイ800にあっては、電子
ペーパー600が前述の電気泳動パネル10から構成さ
れている。
【0048】このディスプレイ800は、本体部801
に設置した電子ペーパー600を、透明ガラス板804
において視認させることで表示面を構成している。ま
た、この電子ペーパー600は本体部801に着脱自在
に設置されており、本体部801から外した状態で携帯
して使用することもできる。なお、電子機器としては、
これに限らず、テレビ、ビューファインダ型、モニタ直
視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装
置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワ
ークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパ
ネルを備えた機器等を挙げることができ、上記電子機器
の表示部として、前述した電気泳動ディスプレイ100
を適用することが可能である。
【0049】次に、本発明における電気泳動ディスプレ
イ100のマイクロカプセル3を構成するゼラチンZと
アラビアゴムAとの組成比X(=Z/A)と、バインダ
ーと、帯電粒子4aの保持力(メモリー性)と、の関係
を示した結果を表1に示す。なお、表1におけるバイン
ダー1はいずれもエマルジョン系のものを使用し、シリ
コン系バインダーとしては、POLON−MF−40
(信越化学工業株式会社製)を用いた。また、ウレタン
系バインダーとしては、WL−501FX、或いはWL
−502(いずれも日本ポリウレタン工業株式会社製)
を用いた。さらに、SBR(スチレン・ブタジエンゴ
ム)系バインダーとしては、ダイアボンド150(ノガ
ワケミカル社製)を用いた。
【0050】
【表1】
【0051】表1から分かるように、バインダー5とし
てシリコン系、ウレタン系、SBR(スチレン・ブタジ
エンゴム系を用いた場合には、ゼラチンZとアラビアゴ
ムAとの組成比X(=Z/A)をいずれのものとして
も、メモリー性が見られなかった。一方、バインダー5
としてアクリル系バインダーを用いた場合には、組成比
がX=1.00の場合を除いて良好なメモリー性を確認
することができた。ここで、組成比がX=1.00の場
合には、メモリー性は10分ほどしか見られなかった。
また、組成比がX=4.00、1.86、1.22、
0.82、0.54、0.25の場合には、いずれも6
ヶ月経過後も依然としてメモリー性を維持している。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の第一の電
気泳動装置によれば、マイクロカプセルを、等電点以外
の水素イオン濃度、例えば、pH3〜pH4.5の範囲
となるように混合されたポリカチオン性材料及びポリア
ニオン性材料の混合物で構成することによって、マイク
ロカプセルと、帯電粒子とが異なる電荷を有するように
なるため、メモリー性を向上させることが可能となる。
【0053】本発明の第二の電気泳動装置によれば、マ
イクロカプセルを、組成比X(=ポリカチオン性材料/
ポリアニオン性材料)が0.25≦X<1.00、或い
は、1.00<X≦4.00の範囲で混合されたポリカ
チオン性材料とポリアニオン性材料とで構成することに
よって、マイクロカプセルと、帯電粒子とが異なる電荷
を有するようになるため、メモリー性を向上させること
が可能となる。ここで、本発明の第一及び第二の電気泳
動装置において、バインダーをアクリル系樹脂を含んで
なるものから構成することによって、マイクロカプセル
及びバインダーと、帯電粒子とが異なる電荷を有するよ
うになるため、メモリー性をさらに向上させることが可
能となる。
【0054】本発明の第一の電気泳動装置の製造方法に
よれば、本発明の第一の電気泳動装置を容易に実現する
ことが可能となる。本発明の第二の電気泳動装置の製造
方法によれば、本発明の第二の電気泳動装置を容易に実
現することが可能となる。本発明の電子機器によれば、
表示体として、本発明の電気泳動装置を備えたことによ
って、メモリー性を向上させることができるため、電圧
を印加していない状態で長時間画像表示を行うことが可
能となる。よって、電子機器を低消費電力で動作させる
ことが可能となる。
【0055】また、メモリー性を向上させたことによっ
て、実効的に回路の開放状態を維持できないようなマル
チプレックス方式で駆動することも可能となるため、駆
動回路にかかる製造工程及び製造コストを削減できると
ともに、電子機器の小型化、薄型化を実現することが可
能となる。本発明の第一のマイクロカプセルによれば、
本発明の電気泳動装置を容易に実現することが可能とな
る。
【0056】本発明の第二のマイクロカプセルによれ
ば、本発明の電気泳動装置を容易に実現することが可能
となる。本発明の第三の電気泳動装置によれば、第一及
び第二の電気泳動装置と同様に、メモリー性を向上させ
ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電気泳動パネルを示す断面図である。
【図2】本発明の電気泳動ディスプレイの一駆動例を示
す説明図である。
【図3】本発明の電気泳動パネルの製造工程のうち、マ
イクロカプセルの製造工程を示す説明図である。
【図4】モバイル型パーソナルコンピュータの構成を示
す斜視図である。
【図5】携帯電話の構成を示す斜視図である。
【図6】ディジタルスチルカメラの構成を示す斜視図で
ある。
【図7】電子ブックの構成を示す斜視図である。
【図8】電子ペーパーの構成を示す斜視図である。
【図9】図8における電子ペーパーを適用した電子ノー
トの構成を示す斜視図である。
【図10】図8における電子ペーパーを適用したディス
プレイの構成を示し、(a)は断面図、(b)は平面図
である。
【符号の説明】
1 透明基板 2 透明電極 3 マイクロカプセル(構造体) 4 分散系 4a 帯電粒子 4b 分散媒 5 バインダー(部材) 6 対向基板 7 対向電極 10 電気泳動パネル(電気泳動装置) 20 駆動回路 100 電気泳動ディスプレイ(電子機器) 200 パーソナルコンピュータ(電子機器) 201 キーボード 202 本体部 203 表示ユニット 300 携帯電話(電子機器) 301 操作ボタン 302 受話口 303 送話口 304 表示パネル 400 ディジタルスチルカメラ(電子機器) 401 ケース 402 表示パネル 403 受光ユニット 404 シャッタボタン 405 回路基板 406 ビデオ信号出力端子 406A テレビモニタ 407 データ通信用の入出力端子 407A パーソナルコンピュータ 500 電子ブック (電子機器) 501 フレーム 502 カバー 503 表示装置 600 電子ペーパー (電子機器) 601 本体 602 表示ユニット 700 電子ノート(電子機器) 701 カバー 800 ディスプレイ(電子機器) 802a、802b 搬送ローラ対 803 矩形孔 804 透明ガラス板 805 挿入口 806 端子部 807 ソケット 808 コントローラー 809 操作部

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 帯電粒子を内包させた複数のマイクロカ
    プセルと、前記帯電粒子の位置を制御するための電極
    と、前記複数のマイクロカプセルの間に配置されるバイ
    ンダーと、を備えてなる電気泳動装置において、 前記マイクロカプセルが、等電点以外の水素イオン濃度
    を有するように混合されたポリカチオン性材料とポリア
    ニオン性材料との混合物から構成されていることを特徴
    とする電気泳動装置。
  2. 【請求項2】 前記水素イオン濃度が、pH3.0〜p
    H4.5の範囲内であることを特徴とする請求項1に記
    載の電気泳動装置。
  3. 【請求項3】 帯電粒子を内包させた複数のマイクロカ
    プセルと、前記帯電粒子の位置を制御するための電極
    と、前記複数のマイクロカプセルの間に配置されるバイ
    ンダーと、を備えてなる電気泳動装置において、 前記マイクロカプセルが、組成比X(=ポリカチオン性
    材料/ポリアニオン性材料)が、0.25≦X<1.0
    0、或いは、1.00<X≦4.00の範囲で混合され
    た前記ポリカチオン性材料と前記ポリアニオン性材料と
    の混合物から構成されていることを特徴とする電気泳動
    装置。
  4. 【請求項4】 前記ポリカチオン性材料が、ゼラチンを
    含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に
    記載の電気泳動装置。
  5. 【請求項5】 前記ポリアニオン性材料が、アラビアゴ
    ム、アルギン酸ナトリウム、カラギーナン、カルボキシ
    メチルセルロース、寒天、ポリビニルベンゼンスルホン
    酸、ポリビニルメチルエーテル無水マレイン酸から選ば
    れた少なくとも一つの化合物を含むことを特徴とする請
    求項1乃至4のいずれか一項に記載の電気泳動装置。
  6. 【請求項6】 前記バインダーが、アクリル系樹脂を含
    んでなることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一
    項に記載の電気泳動装置。
  7. 【請求項7】 前記電極が、対向した一対の電極である
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載
    の電気泳動装置。
  8. 【請求項8】 帯電粒子を内包させた複数のマイクロカ
    プセルと、前記帯電粒子の位置を制御するための電極
    と、前記複数のマイクロカプセルの間に配置されるバイ
    ンダーと、を備えてなる電気泳動装置の製造方法であっ
    て、 ポリカチオン性材料とポリアニオン性材料とを、等電点
    以外の水素イオン濃度を有するように混合することによ
    って、前記マイクロカプセルを形成する工程と、 前記マイクロカプセルと、前記バインダー又は前記バイ
    ンダーの前駆体との混合物を基板上に塗布する工程と、
    を含むことを特徴とする電気泳動装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記水素イオン濃度を、pH3.0〜p
    H4.5の範囲内に調整するようにしたことを特徴とす
    る請求項8に記載の電気泳動装置の製造方法。
  10. 【請求項10】 帯電粒子を内包させた複数のマイクロ
    カプセルと、前記帯電粒子の位置を制御するための電極
    と、前記複数のマイクロカプセルの間に配置されるバイ
    ンダーと、を備えてなる電気泳動装置の製造方法であっ
    て、 ポリカチオン性材料とポリアニオン性材料とを、組成比
    X(=ポリカチオン性材料/ポリアニオン性材料)が、
    0.25≦X<1.00、或いは、1.00<X≦4.
    00の範囲内となるように混合することによって、前記
    マイクロカプセルを形成する工程と、 前記マイクロカプセルと、前記バインダー又は前記バイ
    ンダーの前駆体との混合物を基板上に塗布する工程と、
    を含むことを特徴とする電気泳動装置の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記バインダーを、アクリル系樹脂を
    含んでなるものとしたことを特徴とする請求項8乃至1
    0のいずれか一項に記載の電気泳動装置の製造方法。
  12. 【請求項12】 表示体と、この表示体に駆動信号を供
    給する駆動回路と、を備えた電子機器において、 前記表示体として、請求項1乃至7のいずれか一項に記
    載の電気泳動装置を備えたことを特徴とする電子機器。
  13. 【請求項13】 等電点以外の水素イオン濃度を有する
    ように混合されたポリカチオン性材料とポリアニオン性
    材料とから構成されていることを特徴とするマイクロカ
    プセル。
  14. 【請求項14】 組成比X(=ポリカチオン性材料/ポ
    リアニオン性材料)が、0.25≦X<1.00、或い
    は、1.00<X≦4.00の範囲であるポリカチオン
    性材料とポリアニオン性材料との混合物から構成されて
    いることを特徴とするマイクロカプセル。
  15. 【請求項15】 帯電粒子を内包した複数の構造体と、
    前記帯電粒子の位置を制御するための電極と、を備えた
    電気泳動装置であって、 前記構造体は、その少なくとも一部分がポリカチオン性
    材料とポリアニオン性材料との混合物から構成されてい
    るとともに、 前記構造体と、他の構造体及び前記電極の少なくとも一
    方との間には、部材が配置されていることを特徴とする
    電気泳動装置。
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