JP2003139914A - 貼合レンズ - Google Patents

貼合レンズ

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JP2003139914A JP2001336166A JP2001336166A JP2003139914A JP 2003139914 A JP2003139914 A JP 2003139914A JP 2001336166 A JP2001336166 A JP 2001336166A JP 2001336166 A JP2001336166 A JP 2001336166A JP 2003139914 A JP2003139914 A JP 2003139914A
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Tetsuya Abe
哲也 阿部
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 大口径レンズを貼り合わせた場合や、螢石や
低分散ガラス等の特殊な硝子材からなるレンズと通常の
ガラスレンズとを貼り合わせた場合であっても、歪や剥
れ等の問題が生じない貼合レンズを得る。 【構成】 少なくとも2枚のレンズを接着剤で貼り合わ
せることによって構成された貼合レンズにおいて、接合
面外周部に、接着剤層の厚さを規定するスペーサを配置
した貼合レンズ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は様々な光学系に使用される貼合レ
ンズに関する。
【0002】
【従来技術およびその問題点】正レンズと負レンズの少
なくとも2枚のレンズをわずかな空気間隔を隔てて配置
した密着型色消しレンズは多く使用されている。密着型
色消しレンズは正レンズと負レンズ双方に強いパワーを
与えて軸上色収差を補正するため、特に空気間隔を隔て
て対向する凸面と凹面とが共に強い面パワーをもつ。こ
のため一方のレンズが他方のレンズに対して偏芯すると
強いコマ収差やフレアが発生して極度に性能が劣化す
る。この性能劣化を防ぐために、従来の密着型色消しレ
ンズはレンズ外径とレンズ枠とを高精度に加工してレン
ズの偏芯を抑えなくてはならないため、コストが高くつ
く。
【0003】これに対し、正しく調心した一対のレンズ
を接着剤によって貼り合わせた貼合レンズは偏芯が生じ
ないため、偏芯による性能劣化のない色消しレンズを得
ることができる。しかし、線膨張係数の異なる硝材から
なる2枚のレンズを貼り合わせた貼合レンズでは、温度
が変化すると2枚のレンズの膨張(収縮)が異なるため
にレンズ外径に差が生じる。このレンズ外径の差が接合
面に加わる半径方向の応力となり、特に温度変化が大き
くなると接合面に加わる応力が大きくなって、レンズに
歪が生じたり接合面の接着剤層が応力に耐えきれなくな
って貼り合わせたレンズが剥れるといった問題がある。
【0004】特にレンズ外径が大きくなるほど膨張によ
って生じるレンズ外径の差が大きくなるため、口径の大
きな貼合レンズは上記問題が顕著になる。また螢石や低
分散ガラスは色消し特性に優れるために高性能レンズに
多く使用されるが、これらの特殊な硝材は一般の光学ガ
ラスに対して2倍以上の大きな線膨張係数をもつ。従っ
てこれらの特殊な硝材からなるレンズと一般の光学ガラ
スからなるレンズとを貼り合わせた場合には、上記問題
が一層顕著になる。
【0005】
【発明の目的】本発明は、上記問題に鑑みて為されたも
のであり、少なくとも2枚のレンズの接合面を接着剤を
介して貼り合わせる貼合レンズにおいて、歪や剥れ等の
問題が生じない貼合レンズを得ることを目的とする。本
発明は特に、大口径貼合レンズや、螢石や低分散ガラス
等の特殊な硝材と通常のガラスレンズとの貼合せに適用
して好適な貼合レンズを得ることを目的とする。また本
発明は、接着剤層の厚さ管理を容易にすると共に、接着
剤層の弾性変形による光学性能の低下がない貼合レンズ
を得ることを目的とする。
【0006】
【発明の概要】本発明は、少なくとも2枚のレンズを貼
り合わせることによって構成された貼合レンズにおい
て、接合面の接着剤層に適度な厚さを与える一方、硬化
後も適度な弾力を保有する接着剤を使用することで、貼
り合わせたレンズの膨張の差によって接合面に生じる応
力を、接着剤層で吸収するという着想、及び接着剤層の
厚さを管理する(必要な厚さを確保する)ために接合面
外周部に特定の厚さをもつスペーサを配置させるという
着想に基づいてなされたものである。
【0007】すなわち本発明は、少なくとも2枚のレン
ズを接着剤で貼り合わせることによって構成された貼合
レンズにおいて、接合面外周部に、接着剤層の厚さを規
定するスペーサを配置したことを特徴としている。この
ようにスペーサによって接着剤層の厚さを規定すると、
接合面をはさむ2枚のレンズが膨張することによって生
じるレンズ外径の差を、接着剤層の弾性によって吸収す
ることができる。
【0008】接合面外周部に配置するスペーサは、接合
面外周部の数カ所に断続的に配置されてもよく、接合面
外周部全体に渡って連続的に配置されてもよい。また、
スペーサには、上記接合面外周部に位置する被挟着部分
と、2枚のレンズの少なくとも一方のコバ面に沿う非挟
着部分とを設けてもよい。スペーサは樹脂製フィルムも
しくは樹脂製シート、金属箔等から構成することができ
る。
【0009】本発明による貼合レンズは、上記スペーサ
によって厚さを規定される接着剤層が、次の条件式
(1)を満足することが好ましい。 (1)|Δα・D/d| < 0.03 但し、 Δα:貼合わされる2枚のレンズの線膨張係数の差、 D:上記接合面の直径、 d:上記スペーサによって規定される上記接合面の接着
剤層の厚さ、 である。
【0010】本発明による貼合レンズは、より好ましく
は、次の条件式(1’)を満足するとよい。 (1’) |Δα・D/d| < 0.01 また、次の条件式(2)を満足することが好ましい。 (2) d/D < 0.002
【0011】本発明による貼合レンズは、さらに次の条
件式(3)ないし(5)のいずれか一つ以上を満足する
ことが好ましい。 (3) d > 0.015mm (4) d < 0.2mm (5) D > 80mm
【0012】また本発明による貼合レンズは、次の条件
式(6)を満足する硝材の組み合わせからなる貼合レン
ズに適用すると好適である。 (6) |Δα| > 0.0000015
【0013】接着剤は、有機シリコン化合物よりなるシ
リコン樹脂であることが好ましく、特に付加反応硬化性
を有するシリコン樹脂であることが好ましい。あるい
は、接着剤は100%以上の伸びを有するシリコン樹脂
から構成してもよい。上記伸びはJIS規格で、伸びた
量÷元の長さ×100で表される。つまり、例えば伸び
100%は長さ2倍、伸び150%は長さ2.5倍で表
される。
【0014】
【発明の実施形態】図1、図2は本発明による貼合レン
ズの第一の実施形態を示している。この実施形態は、正
の第1レンズ10の接合面12と負の第2レンズ30の
接合面31とを接着剤層21によって接合したもので、
接合面12と31の外周部の間には、120゜間隔で3
個のスペーサ22を挟着している。このスペーサ22
は、短冊状に切断した錫箔23からなっており、その厚
さ(例えば0.1mm程度)によって接着剤層21の厚
さを規定している。接合面12と31の曲率半径は同一
である。スペーサ22及び接着剤層21の厚さは誇張し
て描いている。接着剤層21は、硬化後に伸縮可能な弾
性を保有する。
【0015】図3、図4は、本発明による貼合レンズの
別の実施形態を示している。図3は図2に対応し、この
図3の断面図は図1と同様に表れる。この実施形態で
は、スペーサ22を環状をなす合成樹脂シート24で構
成している。この環状合成樹脂シート24は、図4に単
体形状を示すように、接合面外周部に位置する被挟着部
分24aと、2枚のレンズ10、30の一方のコバ面
(筒状面)に沿う非挟着部分24bとを有している。
【0016】この実施形態では、被挟着部分24aの厚
さ(例えば0.1mm程度)によって接着剤層21の厚
さを規定し、非挟着部分24bによって、スペーサ22
(環状合成樹脂シート24)がレンズ中心に対して移動
するのを防ぐことができる。図1、図2の実施形態にお
いても、錫箔23の外側に、2枚のレンズ10、30の
一方のコバ面に沿う非挟着部分23b(図1、図2鎖線
参照)を形成してもよい。
【0017】スペーサ22を環状合成樹脂シート24か
ら構成すると、該シート24を接合する一方のレンズに
被せた状態で接合作業を行えば、スペーサのズレを防ぐ
ことができ、接合作業の効率を向上させることができる
という利点がある。
【0018】以上のように接合面の外周部にスペーサ2
2(23、24)を介在させると、特別な冶具等を必要
とすることなく接着剤層の厚さを精度良く均一にするこ
とができるため、レンズの芯ずれの原因となる接着剤層
21の厚さの片寄りを防止して光学性能の低下を防止で
きる。また接着剤を接合面に均等に分布させて接合面に
かかる応力を均一にし、不規則な歪が生じたり貼り合わ
せたレンズが剥れやすくなる等の問題を未然に防止でき
る。
【0019】貼合レンズの接合過程は、一方のレンズの
接合面に接着剤を滴下し、他方のレンズを重ね合わせ、
接着剤に混入した気泡を除去し、レンズの芯出しを行
い、紫外線照射、加熱等の硬化過程によって接着剤を硬
化させるという手順が一般的である。以上の各実施形態
では、上述した接合過程において、レンズを重ね合わせ
るときにスペーサを挟みこむだけで、特別な工程を必要
とすることなく接着剤層の厚さを精度良く均一にするこ
とができる。
【0020】本発明の各条件式を、具体例(実施例)と
ともに説明する。いま、図1、図2の貼合レンズを、物
体側から順に、オハラ製の硝材FPL53からなる正の
第1レンズ10と、NSL36からなる負の第2レンズ
30とを貼り合せることによって構成された色消しレン
ズとする。接合面である第1レンズ10の第2面(凸
面)12と第2レンズ30の第1面(凹面)31とは曲
率半径が同じであり、レンズ直径(接合面直径)は10
0mmとする。スペーサ22(23、24)の接合面に
挟着される部分の厚さは0.1mmとし、接着剤層21
の厚さがほぼ0.1mmになるようにしている。接着剤
には信越化学工業製の付加反応型シリコン樹脂KE10
9を使用し、接着剤の硬化条件は40℃12時間であ
る。
【0021】FPL53の線膨張係数は142×1
-7、NSL36の線膨張係数は76×10-7であるこ
とから、本実施例の貼合レンズの温度が接合時の40℃
から10℃へと変化したとき、第1レンズ10の直径が
0.043mm収縮し、第2レンズ30の直径が0.0
23mm収縮して、第1レンズと第2レンズとで0.0
2mmの直径の差が生じる。この直径の差は第1レンズ
外周部と第2レンズ外周部との間に放射方向に0.01
mmのずれが生じることを示しており、このずれが接合
面に放射方向のせん断応力を与える。この放射方向のせ
ん断応力は光軸付近では小さく、光軸から離れるに従っ
て大きくなって、外周部で最大となる。
【0022】経験的に従来の貼合レンズでは、接着剤層
の厚さが数μ程度になると言われている。上記レンズを
従来技術で貼り合わせた場合、線膨張によるレンズ外周
部のずれは接着剤層の厚さの数倍に達するため、上記せ
ん断応力を接着剤層で吸収することはできない。従っ
て、この接着剤層を形成する接着剤の接着強度が強い場
合はレンズに歪が生じ、その接着強度が弱い場合は、そ
の接着剤層がせん断応力に耐えきれなくなって、貼り合
わせたレンズが剥れてしまう。
【0023】以上の具体例では、上述したレンズ外周部
のずれは接着剤層の厚さの1/10程度であり、また接
着剤KE109は150%程度の伸びを有するため、膨
張によるレンズ外周部のずれを接着剤層で容易に吸収す
ることができる。
【0024】上述したとおり、温度変化でレンズが膨張
することによって生じる貼合レンズ外周部のずれは、貼
り合わせるレンズどうしの線膨張係数の差とレンズの直
径と温度変化の幅とで決まり、次式で表すことができ
る。 Δh = Δα・D・ΔT/2 ・・・・・ 但し、 Δh:温度変化でレンズが膨張することによって生じる
貼合レンズ外周部のずれ、 Δα:貼り合わせるレンズどうしの線膨張係数の差、 D:貼合レンズの直径、 ΔT:温度変化の幅、 である。
【0025】接着剤が弾性をもち、100%の伸びを有
すると仮定したとき、接着剤層の厚さが上記Δhの2倍
以上であれば、Δhによって接着剤層に生じるせん断応
力を接着剤層の弾性によって充分に吸収することができ
る。すなわち次式の関係にあるとき、レンズの膨張に
よって接合面にかかる応力を接着剤層で吸収することが
できる。 2・|Δh| < d ・・・・・ 但し、 d:上記接合面の接着剤層の厚さ、である。 上記式と式より次式が導出される。 |Δα・D/d| < 1/ΔT ・・・・・
【0026】条件式(1)は、上記式において温度変
化の幅を30℃と仮定した場合を示しており、このよう
に各数値の関係を規定することで、レンズの膨張によっ
て接合面にかかる応力を接着剤層で吸収することができ
る。条件式(1)の上限を超えると、接着剤層が薄くな
りすぎ、接合面にかかる応力を接着剤層で吸収すること
ができなくなる。
【0027】接合作業性や使用環境、接着剤の光学的特
性、コストなどを考慮すれば、必ずしも理想的な弾性を
有する接着剤が使用できるとは限らない。そのような場
合は条件式(1’)によって接着剤層の厚さを規定する
のが好ましい。条件式(1’)の上限を超えると、接着
剤層が薄くなりすぎ、接着剤の弾性によっては接合面に
かかる応力を接着剤層で吸収することができなくなる。
【0028】弾性のある接着剤を使用してレンズを貼り
合わせたとき、接着剤層を厚くしすぎると、レンズの自
重によって接着剤層に弾性変形が生じ、貼り合せたレン
ズどうしで芯ずれが発生するという問題がある。条件式
(2)によって接着剤層の厚さを最適なものとすること
で、レンズの芯ずれを小さく抑えることができる。条件
式(2)の上限を超えると、接着剤層が厚くなりすぎ、
レンズの芯ずれによって性能が劣化する。
【0029】本発明では接着剤層の厚さの下限は条件式
(1)または(1’)で規定されるが、レンズ径や線膨
張係数の差によっては接着剤層の厚さが従来の貼合レン
ズ程度に薄くてもよい場合がある。条件式(3)は本発
明を適用する上で好適な接着剤層の厚さの下限を規定す
るための条件である。条件式(3)の下限を超えると、
接着剤層の厚さが従来の貼合レンズ程度に薄くても良く
なるため、本発明を適用するコスト上のメリットがなく
なってしまう。
【0030】本発明では接着剤層の厚さの上限は条件式
(2)で規定されるが、レンズ径や線膨張係数の差によ
っては、接着剤層の厚さが厚くなりすぎ、接着剤層の弾
性変形による芯ずれが大きくなりすぎる場合がある。条
件式(4)によって接着剤層の厚さの上限を規定するこ
とで、接着剤層の弾性変形による芯ずれが小さな貼合レ
ンズを得ることができる。条件式(4)の上限を超える
と、接着剤層の厚さが厚くなりすぎ、接着剤層の弾性変
形による芯ずれが大きくなりすぎる。
【0031】上述したとおり、本発明による貼合レンズ
では、レンズ径や線膨張係数の差によっては接着剤層の
厚さが薄くてもよい場合がある。条件式(5)は本発明
を適用する貼合レンズの径を規定することで、本発明の
効果を最大限に発揮させるための条件である。条件式
(5)の下限を超えると、接着剤層の厚さを厚くする必
要がなくなり、本発明を適用するコスト上のメリットが
なくなってしまう。
【0032】また本発明は特に、螢石や低分散ガラス等
の線膨張係数の大きな硝材を使用したレンズと一般の硝
材を使用したレンズとを貼り合わせるのに好適であり、
特に条件式(6)に示すように線膨張係数の差の大きな
レンズどうしを貼り合わせるのに効果的である。条件式
(6)の下限を超える線膨張係数の差の小さなレンズど
うしを貼り合わせる場合は、接着剤層の厚さを厚くする
必要がないため、本発明を適用するコスト上のメリット
がなくなってしまう。
【0033】上述の具体例では、接着剤として有機シリ
コン化合物からなるシリコン樹脂を使用した。シリコン
樹脂には様々な種類があるが安定した化学的特性をも
ち、硬化物が透明なものはレンズを貼り合わせる用途に
適している。特に硬化物が弾力性に富み、低温でも弾力
性が変化しないものは大口径レンズや線膨張係数の差の
大きなレンズどうしを貼り合わせる用途に好適である。
【0034】シリコン樹脂は硬化過程の違いから、加熱
によって硬化する付加反応型と空気中の水分と反応して
硬化する縮合反応型に大別される。レンズを縮合反応型
シリコン樹脂で貼合わせると、中心部は水分が供給され
にくいので硬化するのが困難である。一方、付加反応型
シリコン樹脂は室温で硬化するものもあり、レンズを貼
合わせる用途に好適である。本発明では接着剤に使用さ
れるシリコン樹脂は硬化後も伸縮可能な弾性に富むもの
が好ましく、特に100%以上の伸びを示すものが好ま
しい。
【0035】本発明はレンズの膨張によって貼合レンズ
接合面にかかる応力を接着剤層で吸収するものであり、
必ずしも大口径レンズや線膨張係数の差の大きなレンズ
を貼り合わせる用途にのみ適用されるとは限らず、例え
ば温度範囲の広い環境で使用される貼合レンズに適用し
ても良好な結果が得られる。
【0036】本発明における上述の具体例の各条件式に
対応する数値を表1に示す。上述の具体例は、図1、図
2の第1の実施形態、及び図3、図4の第2の実施形態
に共通であり、各条件式を満足している。
【表1】
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、貼合レンズ、特に大口
径レンズや、螢石や低分散ガラス等の特殊な硝材からな
るレンズと通常のガラスレンズとを貼り合わせた場合で
あっても、歪や剥れ等の問題が生じない貼合レンズを得
ることができる。また本発明によれば、自重変形による
光学性能の低下の少ない貼合レンズを得ることができ、
さらに接合面にスペーサを介在させたことにより、接着
剤層の厚さを高精度に、かつ容易に管理することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による貼合レンズの一実施形態を示す周
辺部の断面図である。
【図2】図1の貼合レンズの接合面の正面図である。
【図3】本発明による貼合レンズの別の実施形態を示す
正面図である。
【図4】図3の貼合レンズに用いたスペーサの単体形状
例を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 第1レンズ 12 第1レンズ第2面(接合面) 22 スペーサ 23 錫箔 24 環状合成樹脂シート 24a 被挟着部分 24b 非挟着部分 30 第2レンズ 31 第2レンズ第1面(接合面)

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも2枚のレンズを接着剤で貼り
    合わせることによって構成された貼合レンズにおいて、 接合面外周部に、接着剤層の厚さを規定するスペーサを
    配置したことを特徴とする貼合レンズ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の貼合レンズにおいて、
    上記スペーサは上記接合面外周部に断続的に配置されて
    いる貼合レンズ。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の貼合レンズにおいて、
    上記スペーサは上記接合面外周部全体に渡って連続的に
    配置されている貼合レンズ。
  4. 【請求項4】 請求項2または3に記載の貼合レンズに
    おいて、上記スペーサは、上記接合面外周部に位置する
    被挟着部分と、2枚のレンズの少なくとも一方のコバ面
    に沿う非挟着部分とを有する貼合レンズ。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれか1項に記載
    の貼合レンズにおいて、上記スペーサは樹脂製フィルム
    もしくは樹脂製シートからなる貼合レンズ。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし4のいずれか1項に記載
    の貼合レンズにおいて、上記スペーサは金属箔からなる
    貼合レンズ。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれか1項に記載
    の貼合レンズにおいて、次の条件式(1)を満足する貼
    合レンズ。 (1)|Δα・D/d| < 0.03 但し、 Δα:貼合わされる2枚のレンズの線膨張係数の差、 D:上記接合面の直径、 d:上記スペーサによって規定される上記接合面の接着
    剤層の厚さ。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし6のいずれか1項に記載
    の貼合レンズにおいて、次の条件式(1’)を満足する
    貼合レンズ。 (1’)|Δα・D/d| < 0.01
  9. 【請求項9】 請求項1ないし8のいずれか1項に記載
    の貼合レンズにおいて、次の条件式(2)を満足する貼
    合レンズ。 (2)d/D < 0.002
  10. 【請求項10】 請求項1ないし9のいずれか1項に記
    載の貼合レンズにおいて、次の条件式(4)を満足する
    貼合レンズ。 (3)d > 0.015mm
  11. 【請求項11】 請求項1ないし10のいずれか1項に
    記載の貼合レンズにおいて、次の条件式(5)を満足す
    る貼合レンズ。 (4)d < 0.2mm
  12. 【請求項12】 請求項1ないし11のいずれか1項に
    記載の貼合レンズにおいて、次の条件式(6)を満足す
    る貼合レンズ。 (5)D > 80mm
  13. 【請求項13】 請求項1ないし12のいずれか1項に
    記載の貼合レンズにおいて、次の条件式(7)を満足す
    る貼合レンズ。 (6)|Δα| > 0.0000015
  14. 【請求項14】 請求項1ないし13のいずれか1項に
    記載の貼合レンズにおいて、接着剤は有機シリコン化合
    物よりなるシリコン樹脂からなる貼合レンズ。
  15. 【請求項15】 請求項14に記載の貼合レンズにおい
    て、上記シリコン樹脂は付加反応硬化性を有する貼合レ
    ンズ。
  16. 【請求項16】 請求項1ないし15のいずれか1項に
    記載の貼合レンズにおいて、接着剤は100%以上の伸
    びを有するシリコン樹脂からなる貼合レンズ。
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