JP2003139784A - 生化学解析用サンプルのオートローディング機構 - Google Patents

生化学解析用サンプルのオートローディング機構

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JP2003139784A
JP2003139784A JP2001340433A JP2001340433A JP2003139784A JP 2003139784 A JP2003139784 A JP 2003139784A JP 2001340433 A JP2001340433 A JP 2001340433A JP 2001340433 A JP2001340433 A JP 2001340433A JP 2003139784 A JP2003139784 A JP 2003139784A
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sample
biochemical analysis
microarray
rack
motor
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JP2001340433A
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Yoshihiro Seto
義弘 瀬戸
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 マイクロアレイなどの数多くの生化学解析用
サンプルを、短時間に、効率よく、サンプルステージに
セットして、生化学解析用データを生成することができ
る生化学解析用サンプルのオートローディング機構を提
供する。 【解決手段】 生化学解析用サンプルを収容可能な複数
の棚を備え、複数の棚に、生化学解析用サンプルが収容
された生化学解析用サンプルラックを、その一端部で受
け取り、その他端部に向けて、搬送する生化学解析用サ
ンプル搬送機構87と、サンプルステージ70にセット
する生化学解析用サンプル送り出し機構85と、生化学
解析用サンプルラックの各棚に送り返す生化学解析用サ
ンプル排出機構86を備えた生化学解析用サンプルのオ
ートローディング機構。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マイクロアレイな
どの生化学解析用サンプルのオートローディング機構に
関するものであり、さらに詳細には、数多くの生化学解
析用サンプルを、短時間に、効率よく、サンプルステー
ジにセットして、生化学解析用データを生成することの
できる生化学解析用サンプルのオートローディング機構
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】放射線が照射されると、放射線のエネル
ギーを吸収して、蓄積、記録し、その後に、特定の波長
域の電磁波を用いて励起すると、照射された放射線のエ
ネルギーの量に応じた光量の輝尽光を発する特性を有す
る輝尽性蛍光体を、放射線の検出材料として用い、放射
性標識を付与した物質を、生物体に投与した後、その生
物体あるいはその生物体の組織の一部を試料とし、この
試料を、輝尽性蛍光体層が設けられた蓄積性蛍光体シー
トと一定時間重ね合わせることにより、放射線エネルギ
ーを輝尽性蛍光体に、蓄積、記録し、しかる後に、電磁
波によって、輝尽性蛍光体層を走査して、輝尽性蛍光体
を励起し、輝尽性蛍光体から放出された輝尽光を光電的
に検出して、ディジタル画像信号を生成し、画像処理を
施して、CRTなどの表示手段上あるいは写真フイルム
などの記録材料上に、画像を再生するように構成された
オートラジオグラフィ解析システムが知られている(た
とえば、特公平1−70884号公報、特公平1−70
882号公報、特公平4−3962号公報など)。
【0003】蓄積性蛍光体シートを放射線の検出材料と
して使用するオートラジオグラフィ解析システムは、写
真フイルムを用いる場合とは異なり、現像処理という化
学的処理が不必要であるだけでなく、得られたディジタ
ルデータにデータ処理を施すことにより、所望のよう
に、解析用データを再生し、あるいは、コンピュータに
よる定量解析が可能になるという利点を有している。
【0004】他方、オートラジオグラフィ解析システム
における放射性標識物質に代えて、蛍光色素などの蛍光
物質を標識物質として使用した蛍光(fluorescence)解
析システムが知られている。この蛍光解析システムによ
れば、蛍光物質から放出された蛍光を検出することによ
って、遺伝子配列、遺伝子の発現レベル、実験用マウス
における投与物質の代謝、吸収、排泄の経路、状態、蛋
白質の分離、同定、あるいは、分子量、特性の評価など
をおこなうことができ、たとえば、電気泳動されるべき
複数種の蛋白質分子を含む溶液を、ゲル支持体上で、電
気泳動させた後に、ゲル支持体を蛍光色素を含んだ溶液
に浸すなどして、電気泳動された蛋白質を染色し、励起
光によって、蛍光色素を励起して、生じた蛍光を検出す
ることによって、画像を生成し、ゲル支持体上の蛋白質
分子の位置および量的分布を検出したりすることができ
る。あるいは、ウェスタン・ブロッティング法により、
ニトロセルロースなどの転写支持体上に、電気泳動され
た蛋白質分子の少なくとも一部を転写し、目的とする蛋
白質に特異的に反応する抗体を蛍光色素で標識して調製
したプローブと蛋白質分子とを会合させ、特異的に反応
する抗体にのみ結合する蛋白質分子を選択的に標識し、
励起光によって、蛍光色素を励起して、生じた蛍光を検
出することにより、画像を生成し、転写支持体上の蛋白
質分子の位置および量的分布を検出したりすることがで
きる。また、電気泳動させるべき複数のDNA断片を含
む溶液中に、蛍光色素を加えた後に、複数のDNA断片
をゲル支持体上で電気泳動させ、あるいは、蛍光色素を
含有させたゲル支持体上で、複数のDNA断片を電気泳
動させ、あるいは、複数のDNA断片を、ゲル支持体上
で、電気泳動させた後に、ゲル支持体を、蛍光色素を含
んだ溶液に浸すなどして、電気泳動されたDNA断片を
標識し、励起光により、蛍光色素を励起して、生じた蛍
光を検出することにより、画像を生成し、ゲル支持体上
のDNAを分布を検出したり、あるいは、複数のDNA
断片を、ゲル支持体上で、電気泳動させた後に、DNA
を変性(denaturation)し、次いで、サザン・ブロッテ
ィング法により、ニトロセルロースなどの転写支持体上
に、変性DNA断片の少なくとも一部を転写し、目的と
するDNAと相補的なDNAもしくはRNAを蛍光色素
で標識して調製したプローブと変性DNA断片とをハイ
ブリダイズさせ、プローブDNAもしくはプローブRN
Aと相補的なDNA断片のみを選択的に標識し、励起光
によって、蛍光色素を励起して、生じた蛍光を検出する
ことにより、画像を生成し、転写支持体上の目的とする
DNAの分布を検出したりすることができる。さらに、
標識物質によって標識した目的とする遺伝子を含むDN
Aと相補的なDNAプローブを調製して、転写支持体上
のDNAとハイブリダイズさせ、酵素を、標識物質によ
り標識された相補的なDNAと結合させた後、蛍光基質
と接触させて、蛍光基質を蛍光を発する蛍光物質に変化
させ、励起光によって、生成された蛍光物質を励起し
て、生じた蛍光を検出することにより、画像を生成し、
転写支持体上の目的とするDNAの分布を検出したりす
ることもできる。この蛍光解析システムは、放射性物質
を使用することなく、簡易に、遺伝子配列などを検出す
ることができるという利点がある。
【0005】さらに、近年、スライドガラス板やメンブ
レンフィルタなどの担体表面上の異なる位置に、細胞、
ウィルス、ホルモン類、腫瘍マーカー、酵素、抗体、抗
原、アブザイム、その他のタンパク質、核酸、cDN
A、DNA、RNAなど、生体由来の物質と特異的に結
合可能で、かつ、塩基配列や塩基の長さ、組成などが既
知の特異的結合物質を、スポッター装置を用いて、滴下
して、多数の独立したスポットを形成し、次いで、細
胞、ウィルス、ホルモン類、腫瘍マーカー、酵素、抗
体、抗原、アブザイム、その他のタンパク質、核酸、c
DNA、DNA、mRNAなど、抽出、単離などによっ
て、生体から採取され、あるいは、さらに、化学的処
理、化学修飾などの処理が施された生体由来の物質であ
って、蛍光物質、色素などの標識物質によって標識され
た物質を、ハイブリダイゼーションなどによって、特異
的結合物質に、特異的に結合させたマイクロアレイに、
励起光を照射して、蛍光物質、色素などの標識物質から
発せられた蛍光などの光を光電的に検出して、生体由来
の物質を解析するマイクロアレイ解析システムが開発さ
れている。このマイクロアレイ解析システムによれば、
スライドガラス板やメンブレンフィルタなどの担体表面
上の異なる位置に、数多くの特異的結合物質のスポット
を高密度に形成して、標識物質によって標識された生体
由来の物質をハイブリダイズさせることによって、短時
間に、生体由来の物質を解析することが可能になるとい
う利点がある。
【0006】また、メンブレンフィルタなどの担体表面
上の異なる位置に、細胞、ウィルス、ホルモン類、腫瘍
マーカー、酵素、抗体、抗原、アブザイム、その他のタ
ンパク質、核酸、cDNA、DNA、RNAなど、生体
由来の物質と特異的に結合可能で、かつ、塩基配列や塩
基の長さ、組成などが既知の特異的結合物質を、スポッ
ター装置を用いて、滴下して、多数の独立したスポット
を形成し、次いで、細胞、ウィルス、ホルモン類、腫瘍
マーカー、酵素、抗体、抗原、アブザイム、その他のタ
ンパク質、核酸、cDNA、DNA、mRNAなど、抽
出、単離などによって、生体から採取され、あるいは、
さらに、化学的処理、化学修飾などの処理が施された生
体由来の物質であって、放射性標識物質によって標識さ
れた物質を、ハイブリダイゼーションなどによって、特
異的結合物質に、特異的に結合させたマクロアレイを、
輝尽性蛍光体を含む輝尽性蛍光体層が形成された蓄積性
蛍光体シートと密着させて、輝尽性蛍光体層を露光し、
しかる後に、輝尽性蛍光体層に励起光を照射し、輝尽性
蛍光体層から発せられた輝尽光を光電的に検出して、生
化学解析用データを生成し、生体由来の物質を解析する
放射性標識物質を用いたマクロアレイ解析システムも開
発されている。
【0007】これらのシステムは、いずれも、サンプル
に、励起光を照射して、輝尽性蛍光体や蛍光物質などの
標識物質を励起し、輝尽性蛍光体から放出された輝尽光
や蛍光物質から放出された蛍光などを光電的に検出し
て、標識物質の画像データや発光量データなどの生化学
解析用データを生成するものであり、これらのシステム
のために用いられる生化学解析用データ生成装置は、ス
キャナを用いたものと、二次元センサを用いたものに大
別される。
【0008】二次元センサを用いる場合に比し、スキャ
ナを用いる場合には、高解像度で、生化学解析用データ
を生成することができるという利点がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】スキャナを用いて、生
化学解析用データを生成する場合にも、二次元センサを
用いて、生化学解析用データを生成する場合にも、従来
は、マイクロアレイなどの生化学解析用サンプルを、1
枚づつ、サンプルステージにセットし、生化学解析用サ
ンプルに励起光を照射して、生化学解析用サンプルから
放出された光を検出して、生化学解析用データを生成す
るように構成されており、マクロアレイなどの数多くの
生化学解析用サンプルを処理する場合には、きわめて煩
雑であり、時間がかかるという問題があった。
【0010】したがって、本発明は、マイクロアレイな
どの数多くの生化学解析用サンプルを、短時間に、効率
よく、サンプルステージにセットして、生化学解析用デ
ータを生成することができる生化学解析用サンプルのオ
ートローディング機構を提供することを目的とするもの
である。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明のかかる目的は、
生化学解析用サンプルを収容可能な複数の棚を備え、前
記複数の棚に、生化学解析用サンプルが収容された生化
学解析用サンプルラックを、その一端部で受け取り、そ
の他端部に向けて、搬送する生化学解析用サンプル搬送
機構と、前記生化学解析用サンプル搬送機構によって、
生化学解析用サンプル装填部内に送られた前記生化学解
析用サンプルラックの各棚に収容されている前記生化学
解析用サンプルを、サンプルステージに送り出して、セ
ットする生化学解析用サンプル送り出し機構と、前記サ
ンプルステージにセットされた前記生化学解析用サンプ
ルを、前記生化学解析用サンプルラックの前記各棚に送
り返す生化学解析用サンプル排出機構を備えた生化学解
析用サンプルのオートローディング機構であって、前記
生化学解析用サンプル搬送機構が、2以上の生化学解析
用サンプルラックを、同時に、搬送可能で、前記生化学
解析用サンプル装填部に位置している前記生化学解析用
サンプルラックを、前記各棚間の距離に等しいピッチ
で、下降可能に構成されたことを特徴とする生化学解析
用サンプルのオートローディング機構によって達成され
る。
【0012】本発明によれば、生化学解析用サンプルの
オートローディング機構は、生化学解析用サンプルを収
容可能な複数の棚を備え、複数の棚に、生化学解析用サ
ンプルが収容された生化学解析用サンプルラックを、そ
の一端部で受け取り、その他端部に向けて、搬送する生
化学解析用サンプル搬送機構と、生化学解析用サンプル
搬送機構によって、生化学解析用サンプル装填部内に送
られた生化学解析用サンプルラックの各棚に収容されて
いる生化学解析用サンプルを、サンプルステージに送り
出して、セットする生化学解析用サンプル送り出し機構
と、サンプルステージにセットされた生化学解析用サン
プルを、生化学解析用サンプルラックの各棚に送り返す
生化学解析用サンプル排出機構を備え、生化学解析用サ
ンプル搬送機構が、2以上の生化学解析用サンプルラッ
クを、同時に、搬送可能で、生化学解析用サンプル装填
部に位置している生化学解析用サンプルラックを、各棚
間の距離に等しいピッチで、下降可能に構成されている
から、生化学解析用サンプルラックに収容されたマイク
ロアレイなどの複数の生化学解析用サンプルを、自動的
に、次々に、サンプルステージに送り出して、セット
し、生化学解析用サンプルに記録されたデータを読み取
って、生化学解析用データを生成した後、自動的に、生
化学解析用サンプルラック内に回収することができ、し
たがって、マイクロアレイなどの数多くの生化学解析用
サンプルを、短時間に、効率よく、サンプルステージに
セットして、生化学解析用データを生成することが可能
になる。
【0013】また、本発明によれば、生化学解析用サン
プルは、2以上の生化学解析用サンプルラックを、同時
に、搬送可能な生化学解析用サンプル搬送機構の一端部
で受け取られて、生化学解析用サンプル搬送機構によっ
て、その他端部に向けて、搬送されるように構成されて
いるから、複数の生化学解析用サンプルを収容した生化
学解析用サンプルラックを、次々に、生化学解析用サン
プルのオートローディング機構にセットして、サンプル
ステージに供給することができ、したがって、マイクロ
アレイなどの数多くの生化学解析用サンプルを、短時間
に、かつ、きわめて効率よく、サンプルステージにセッ
トして、生化学解析用データを生成することが可能にな
る。
【0014】本発明の好ましい実施態様においては、前
記生化学解析用サンプル搬送機構が、前記生化学解析用
サンプルラックを、その上端部で受け取り、その下端部
に向けて、下方に、搬送可能に構成されている。
【0015】本発明の好ましい実施態様によれば、生化
学解析用サンプル搬送機構が、生化学解析用サンプルラ
ックを、その上端部で受け取り、その下端部に向けて、
下方に、搬送可能に構成されているから、複数の生化学
解析用サンプルを収容した生化学解析用サンプルラック
を、次々に、生化学解析用サンプルのオートローディン
グ機構にセットして、サンプルステージに供給すること
ができ、したがって、マイクロアレイなどの数多くの生
化学解析用サンプルを、短時間に、かつ、きわめて効率
よく、サンプルステージにセットして、生化学解析用デ
ータを生成することが可能になる。
【0016】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記サンプルステージが、サンプルキャリアを収容
可能に構成され、前記生化学解析用サンプル送り出し機
構が、前記サンプルステージ内に収容されたサンプルキ
ャリアに対向する前記生化学解析用サンプルラックの棚
に収容された前記生化学解析用サンプルを、前記サンプ
ルステージ内に収容された前記サンプルステージ内に送
り出して、セットするように構成され、前記生化学解析
用サンプル排出機構が、前記サンプルステージ内に収容
されたサンプルキャリア内にセットされた前記生化学解
析用サンプルを、前記サンプルステージ内に収容された
サンプルキャリアに対向する前記生化学解析用サンプル
ラックの棚に送り返すように構成されている。
【0017】本発明の好ましい実施態様においては、前
記生化学解析用サンプル搬送機構が、前記生化学解析用
サンプルラックの外壁に、上下方向に形成された歯列に
係合可能で、同期して回転される複数の歯車を備え、前
記複数の歯車のうち、少なくとも1つの歯車が、前記生
化学解析用サンプル装填部内に位置する前記生化学解析
用サンプルラックの前記歯列に係合して、前記生化学解
析用サンプルラックを下降させるように構成されてい
る。
【0018】本発明の好ましい実施態様によれば、生化
学解析用サンプル搬送機構が、生化学解析用サンプルラ
ックの外壁に、上下方向に形成された歯列に係合可能
で、同期して回転される複数の歯車を備え、複数の歯車
のうち、少なくとも1つの歯車が、生化学解析用サンプ
ル装填部内に位置する生化学解析用サンプルラックの歯
列に係合して、生化学解析用サンプルラックを下降させ
るように構成されているから、生化学解析用サンプルの
各棚が、サンプルステージに正確に対向するように、生
化学解析用サンプルラックを、各棚間の距離に等しいピ
ッチで、下降させて、生化学解析用サンプルラックの棚
内に収容された生化学解析用サンプルを、サンプルステ
ージに、確実に、送り出し、生化学解析用データの生成
後に、生化学解析用サンプルを、サンプルステージか
ら、生化学解析用サンプルラックの棚内に、確実に、送
り返すことが可能になる。
【0019】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用サンプル搬送機構の上端部に、外
壁に、上下方向に歯列が形成された前記生化学解析用サ
ンプルラックの横断面に対応した形状を有する開口部が
形成され、前記生化学解析用サンプル搬送機構が、前記
開口部を介して、前記生化学解析用サンプルラックを受
け取るように構成されている。
【0020】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、生化学解析用サンプル搬送機構の上端部に、外壁
に、上下方向に歯列が形成された生化学解析用サンプル
ラックの横断面に対応した形状を有する開口部が形成さ
れ、生化学解析用サンプル搬送機構が、開口部を介し
て、生化学解析用サンプルラックを受け取るように構成
されているから、生化学解析用サンプルを、つねに同じ
向きで、生化学解析用サンプル搬送機構内にセットする
ことが可能になる。
【0021】本発明の好ましい実施態様においては、前
記生化学解析用サンプル搬送機構が、その下端部に、前
記生化学解析用サンプルラックを、その上面で支持可能
なラック支持部を備え、前記複数の歯車のうち、最下の
歯車と前記ラック支持部が、前記生化学解析用サンプル
ラックの高さよりも長い間隔を隔てて、設けられてい
る。
【0022】本発明の好ましい実施態様によれば、生化
学解析用サンプル搬送機構が、その下端部に、生化学解
析用サンプルラックを、その上面で支持可能なラック支
持部を備え、複数の歯車のうち、最下の歯車とラック支
持部が、生化学解析用サンプルラックの高さよりも長い
間隔を隔てて、設けられているから、生化学解析用デー
タが生成された生化学解析用サンプルのみが収容された
生化学解析用サンプルラックを、ラック支持部上に落下
させて、回収することが可能になる。
【0023】本発明の好ましい実施態様においては、生
化学解析用サンプルのオートローディング機構は、さら
に、前記生化学解析用サンプルラックが、前記生化学解
析用サンプル装填部内に位置したことを検出するセンサ
手段を備えている。
【0024】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、生化学解析用サンプルのオートローディング機構
は、さらに、生化学解析用サンプルラックが、生化学解
析用サンプル装填部内に位置したことを検出するセンサ
手段を備えているから、生化学解析用サンプルラック
が、生化学解析用サンプルラックに収容された生化学解
析用サンプルをサンプルステージに装填可能な生化学解
析用サンプル装填部に達したことを、確実に検出して、
生化学解析用サンプルを、生化学解析用サンプルラック
から、サンプルステージに送り出し、生化学解析用デー
タが生成された後、生化学解析用サンプルを、サンプル
ステージから、生化学解析用サンプルラック内に送り返
すことが可能になる。
【0025】本発明の好ましい実施態様においては、前
記生化学解析用サンプル送り出し機構が、その先端部
が、前記サンプルステージ内に位置する送り出し位置
と、その先端部が、前記サンプルステージから退避した
退避位置との間で、往復動可能な送り出しロッドを備え
ている。
【0026】本発明の好ましい実施態様においては、前
記生化学解析用サンプル排出機構が、その先端部が、前
記生化学解析用サンプルラックのサンプルステージに対
向する棚内に位置する排出位置と、その先端部が、前記
生化学解析用サンプルラックのサンプルステージに対向
する棚から退避した退避位置との間で、往復動可能な排
出ロッドを備えている。
【0027】本発明の好ましい実施態様においては、前
記生化学解析用サンプルが、スライドガラス板を担体と
し、前記スライドガラス板上に、蛍光物質によって選択
的に標識された試料の複数のスポットが、互いに離間し
て、形成されたマイクロアレイによって構成されてい
る。
【0028】本発明の好ましい実施態様によれば、蓄積
性蛍光体シート、転写支持体やゲル支持体などの蛍光サ
ンプル、マイクロアレイ、マクロアレイなどの生化学解
析用サンプルのうち、通常、処理枚数が最も多いマイク
ロアレイを、生化学解析用サンプルラックから、サンプ
ルステージに、自動的に送り出し、生化学解析用データ
の生成後に、サンプルステージから、生化学解析用サン
プルラックに、自動的に送り返すことが可能になるか
ら、生化学解析の効率を大幅に向上させることが可能に
なる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて、本発
明の好ましい実施態様につき、詳細に説明を加える。
【0030】図1は、本発明の好ましい実施態様にかか
るスキャナの光学系を示す略斜視図である。
【0031】本実施態様にかかるスキャナは、スライド
ガラス板を担体とし、蛍光色素によって選択的に標識さ
れた試料の数多くのスポットが、スライドガラス板上に
形成され、蛍光データが記録されているマイクロアレイ
を、レーザ光によって走査して、蛍光色素を励起し、蛍
光色素から放出された蛍光を光電的に検出して、生化学
解析用のデータを生成可能に構成されるとともに、蛍光
色素によって、選択的に標識された試料を含み、蛍光デ
ータが記録されている転写支持体よりなる蛍光サンプル
を、レーザ光によって走査して、蛍光色素を励起し、蛍
光色素から放出された蛍光を光電的に検出して、生化学
解析用データを生成可能に構成され、さらに、アルミニ
ウムなどの光を減衰させる性質を有する基板に、互いに
離間して形成された多数の貫通孔内に、ナイロン6など
の吸着性材料が充填されて、多数の吸着性領域が形成さ
れ、多数の吸着性領域が、蛍光色素によって、選択的に
標識された試料を含み、蛍光データを記録している生化
学解析用ユニットを、レーザ光によって走査して、蛍光
色素を励起し、蛍光色素から放出された蛍光を光電的に
検出して、生化学解析用データを生成可能に構成される
とともに、放射性標識物質の位置情報に関する放射線デ
ータが記録された蓄積性蛍光体シートの輝尽性蛍光体層
を、レーザ光によって走査して、輝尽性蛍光体を励起
し、輝尽性蛍光体から放出された輝尽光を光電的に検出
して、生化学解析用のデータを生成可能に構成されてい
る。
【0032】図1に示されるように、本実施態様にかか
るスキャナは、532nmの波長のレーザ光を発する第
1のレーザ励起光源1と、635nmの波長のレーザ光
を発する第2のレーザ励起光源2とを備えたレーザアセ
ンブリ3と、第1のレーザ励起光源1および/または第
2のレーザ励起光源2から発せられたレーザ光を、サン
プル(図示せず)上に集光するとともに、サンプルから
放出された光を集光する集光レンズ4を備えた集光光学
系アセンブリ5と、集光光学系アセンブリ5を、図1に
おいて、矢印Xで示される主走査方向に往復動させる光
学系駆動機構6と、第1のフォトマルチプライア7と、
第2のフォトマルチプライア8と、ダイクロイックミラ
ー9を備えた検出光学系アセンブリ10とを備えてい
る。
【0033】本実施態様においては、第1のレーザレー
ザ励起光源1および第2のレーザ励起光源2は、半導体
レーザによって構成されている。
【0034】サンプルがセットされるサンプルステージ
は、集光レンズ4の上方に設けられており、後述のよう
に、図1において、矢印Yで示される副走査方向に移動
されるように構成されている。
【0035】図1に示されるように、レーザアセンブリ
3は、さらに、基台11を備え、基台11上に、第1の
レーザレーザ励起光源1、第2のレーザ励起光源2、第
1のレーザレーザ励起光源1から発せられたレーザ光の
ビームを広げるビームエクスパンダ12、第2のレーザ
励起光源2から発せられたレーザ光のビームを広げるビ
ームエクスパンダ13および532nmの波長のレーザ
光を反射し、635nmの波長のレーザ光を透過するダ
イクロイックミラー14が固定されている。
【0036】図1に示されるように、集光光学系アセン
ブリ5は、ガイドレール20にスライド可能に取り付け
られたステイ21を備え、ステイ21には、レーザ光
を、サンプルステージにセットされたサンプル上に集光
するとともに、サンプルから放出された光を集光する集
光レンズ4と、第1のレーザ励起光源1から発せられ、
ビームエクスパンダ12を通過し、ダイクロイックミラ
ー14によって反射されたレーザ光ならびに/または第
2のレーザ励起光源2から発せられ、ビームエクスパン
ダ13およびダイクロイックミラー14を透過したレー
ザ光を反射して、集光レンズ4に導くミラー22と、中
央部に形成された穴(図1には図示されていない)を介
して、ミラー22によって反射されたレーザ光を、集光
レンズ4に導くとともに、サンプルから放出され、集光
レンズ4によって集光された光を、検出光学系アセンブ
リ10に向けて、反射する穴開きミラー23が固定され
ている。
【0037】図1に示されるように、検出光学系アセン
ブリ10は、600nm以上の波長の光を透過し、60
0nm未満の波長の光を反射する性質を有するダイクロ
イックミラー9と、穴開きミラー23によって反射され
た蛍光を集光するレンズ30と、フィルタ部材31と、
フィルタ32を備えたハウジング33を備えている。フ
ィルタ32は、第2のレーザ励起光源2を用いて、マイ
クロアレイあるいは蛍光サンプルに含まれた蛍光物質を
励起し、蛍光物質から放出された蛍光を検出する際に使
用されるものであり、635nmの波長の光をカット
し、635nmよりも波長の長い光を透過する性質を有
している。
【0038】図2は、フィルタ部材31の略正面図であ
る。
【0039】図2に示されるように、フィルタ部材31
は、板部材33に、第1のフィルタ31aおよび第2の
フィルタ31bが形成された板部材34によって構成さ
れている。第1のフィルタ31aは、第1のレーザ励起
光源1を用いて、マイクロアレイあるいは蛍光サンプル
に含まれた蛍光物質を励起し、蛍光物質から放出された
蛍光を検出する際に使用されるものであり、532nm
の波長の光をカットし、532nmよりも波長の長い光
を透過する性質を有し、第2のフィルタ31bは、第2
のレーザ励起光源2を用いて、蓄積性蛍光体シートの輝
尽性蛍光層に含まれた輝尽性蛍光体を励起し、輝尽性蛍
光体から放出された輝尽光を検出する際に用いられるも
のであり、635nmの波長の光をカットし、輝尽光の
波長の光を透過する性質を有している。
【0040】ここに、フィルタ部材31は、モータ(図
示せず)によって、その長手方向にスライド可能に構成
され、第1のレーザ励起光源1を用いて、マイクロアレ
イあるいは蛍光サンプルに含まれた蛍光物質を励起し、
蛍光物質から放出された蛍光を検出するときには、レン
ズ30によって集光された蛍光の光路内に、第1のフィ
ルタ31aが位置し、第2のレーザ励起光源2を用い
て、蓄積性蛍光体シートの輝尽性蛍光層に含まれた輝尽
性蛍光体を励起し、輝尽性蛍光体から放出された輝尽光
を検出するときには、レンズ30によって集光された輝
尽光の光路内に、第2のフィルタ31bが位置するよう
に、モータが制御される。
【0041】図1に示されるように、第1のフォトマル
チプライア7の前面には、ピンホール35が形成された
第1のピンホール形成部材36が設けられ、第2のフォ
トマルチプライア8の前面には、ピンホール37が形成
された第2のピンホール形成部材38が設けられてい
る。
【0042】第1のピンホール形成部材36および第2
のピンホール形成部材38は、それぞれ、モータ(図示
せず)によって、スライド可能で、第1のフォトマルチ
プライア7および第2のフォトマルチプライア8の前面
から退避可能に構成されている。
【0043】本実施態様においては、集光レンズ4とレ
ンズ30とが、共焦点光学系を形成し、サンプルから放
出された光が、ピンホール35あるいはピンホール37
上に結像されるように構成されている。このように、共
焦点光学系を採用して、サンプルから放出された光が、
ピンホール35あるいはピンホール37上に結像される
ように構成しているのは、サンプルが、マイクロアレイ
の場合には、レーザ光によって、蛍光色素を励起した結
果、蛍光はスライドガラス板の表面から放出され、発光
点は深さ方向にほぼ一定であるため、共焦点光学系を用
いて、ピンホール35あるいは37に結像させることが
S/N比を向上させる上で望ましいからである。
【0044】図3は、本発明の好ましい実施態様にかか
るスキャナに設けられた光学系駆動機構6の詳細を示す
略斜視図であり、図4は、反対側から見た光学系駆動機
構6の略斜視図である。
【0045】図3に示されるように、光学系駆動機構6
は、モータ40を備え、モータ40の出力軸41には、
略直方体状のブロック42が固定され、ブロック42の
出力軸41の中心から偏心した位置に立設された軸43
に、アーム44の一端部が回動可能に取り付けられてい
る。
【0046】図4に示されるように、アーム44の他端
部は、集光光学系アセンブリ5の枠体21の側板24に
立設された軸25に、回動可能に取り付けられている。
【0047】ここに、モータ40の出力軸41と、集光
光学系アセンブリ5の枠体21の側板24に立設された
軸25とは、同じ高さに位置している。
【0048】したがって、モータ40が駆動されて、モ
ータ40の出力軸41が回転されると、ブロック42お
よびブロック42に立設された軸43が、モータ40の
出力軸41まわりに回転され、軸43が、モータ40の
出力軸41まわりに回転するのにともなって、その一端
部が、軸43に回動可能に取り付けられたアーム44が
往復動し、モータ40の出力軸41が一回転して、ブロ
ック42に立設された軸43が、モータの出力軸41ま
わりに、一回転すると、集光光学系アセンブリ5が、図
1および図3において、矢印Xで示された主走査方向
に、1回往復動される。
【0049】図4に示されるように、アーム44が取り
付けられたブロック42が固定されているのとは反対側
のモータ40の出力軸41には、ディスク45が固定さ
れ、ディスク45の中心から偏心した位置に立設された
軸46に、一端部が、スプリング支持部材47に固定さ
れた引張りスプリング48の他端部が取り付けられてい
る。
【0050】引張りスプリング48は、図1および図3
において、矢印Xで示された主走査方向に、集光光学系
アセンブリ5を、モータ40によって、一定速度で、か
つ、高速で、往復動させるときに、モータ40に要求さ
れる最大トルクを低減させる機能を有している。
【0051】図5は、引張りスプリング48の取り付け
位置と、アーム44の角度との関係を示す概念図であ
る。
【0052】図5に示されるように、集光光学系アセン
ブリ5が、図3において、最も左方に位置し、アーム4
4の一端部44aが取り付けられたブロック42の軸4
3、アーム44の他端部44bが回動可能に取り付けら
れた枠体21の軸25およびモータ40の出力軸41が
一直線をなし、アーム44が水平になった状態を、モー
タ40の出力軸41の回転角度がゼロ度としたときに、
引張りスプリング48の軸線とアーム44の軸線との角
度が、モータ40の出力軸41の回転方向に、9度とな
るように、軸46が、ディスク45の偏心した位置に立
設され、軸46に、引張りスプリング48の一端部が取
り付けられている。
【0053】図6は、アーム44の角度と、モータ40
に要求されるトルクの関係を示すグラフである。
【0054】図6において、αで表わされた曲線は、集
光光学系アセンブリ5が、図3において、最も左方に位
置し、アーム44の一端部44aが取り付けられたブロ
ック42の軸43、アーム44の他端部44bが回動可
能に取り付けられた枠体21の軸25およびモータ40
の出力軸41が一直線をなし、アーム44が水平になっ
た状態をゼロ度としたときに、モータ40の出力軸41
の回転角度と、モータ40に要求されるトルクとの関係
を表わすグラフである。
【0055】図6の曲線αに示されるように、集光光学
系アセンブリ5を、そのストロークの略中央部から、図
3において、最も左方に移動させて、アーム44が水平
になるまでの間と、集光光学系アセンブリ5が、図3に
おいて、最も左方に位置し、アーム44が水平になった
後、モータ40の出力軸41をさらに回転させて、集光
光学系アセンブリ5を、そのストロークの略中央部に移
動させるまでの間に、モータ40に要求されるトルクは
最大となり、これに対して、集光光学系アセンブリ5
を、ストロークの略中央部から、図3において、最も右
方に移動させ、ストロークの略中央部に復帰させる際
に、モータ40に要求される最大トルクは、これらより
も小さい。
【0056】したがって、集光光学系アセンブリ5を、
一定速度で、かつ、高速で、移動させるためには、出力
が大きい大型のモータを用いることが必要になる。
【0057】しかしながら、大型のモータ40を用いる
場合には、必然的に、スキャナのコストが高いものにな
るし、また、図6の曲線αで示されるように、集光光学
系アセンブリ5を、そのストロークの略中央部から、図
3において、最も左方に移動させて、アーム44が水平
になるまでの間と、集光光学系アセンブリ5が、図3に
おいて、最も左方に位置し、アーム44が水平になった
後、モータ40の出力軸41をさらに回転させて、集光
光学系アセンブリ5を、そのストロークの略中央部に移
動させるまでの間以外は、モータ40にそれほど大きな
トルクは要求されないのであるから、集光光学系アセン
ブリ5を、そのストロークの略中央部から、図3におい
て、最も左方に移動させて、アーム44が水平になるま
での間と、集光光学系アセンブリ5が、図3において、
最も左方に位置し、アーム44が水平になった後、モー
タ40の出力軸41をさらに回転させて、集光光学系ア
センブリ5を、そのストロークの略中央部に移動させる
までの間に、モータ40に要求される最大トルクを満足
させるために、大型のモータ40を用いることは、経済
的でない。
【0058】そこで、本実施態様においては、モータ4
0に最大のトルクが要求されるときに、引張りスプリン
グ48から、モータ40の回転力をアシストするスプリ
ング力が加わるように、引張りスプリング48を、モー
タ40の出力軸41に固定されたディスク45に取り付
けることによって、大型のモータ40を用いることな
く、集光光学系アセンブリ5を、一定速度で、かつ、高
速で、移動させることができるように、構成されてい
る。
【0059】図6の曲線βは、アーム44の角度が0度
のときに、引張りスプリング48の軸線とアーム44の
軸線との角度が、モータ40の出力軸41の回転方向
に、9度となるように、ディスク45の中心から偏心し
た位置に立設された軸46に、引張りスプリング48の
一端部を取り付けた場合に、引張りスプリング48か
ら、モータ40の出力軸41に加えられるスプリング力
を、モータ40の出力軸41のトルクに換算して、表わ
したグラフであり、曲線γは、ディスク45の中心から
偏心した位置に立設された軸46に、引張りスプリング
48の一端部を取り付けたときに、モータ40に要求さ
れるトルクと、アーム44の角度との関係を示すグラフ
である。
【0060】ここに、引張りスプリング48のスプリン
グ力の最大値は、モータ40の出力軸41のトルクに換
算して、モータ40に要求される最大トルクの1/3に
設定されている。
【0061】図6の曲線βおよび曲線γで示されるよう
に、集光光学系アセンブリ5を、そのストロークの略中
央部から、図3において、最も左方に移動させて、アー
ム44が水平になるまでの間に、モータ40に要求され
る最大トルクと、集光光学系アセンブリ5が、図3にお
いて、最も左方に位置し、アーム44が水平になった
後、モータ40の出力軸41をさらに回転させて、集光
光学系アセンブリ5を、そのストロークの略中央部に移
動させるまでの間に、モータ40に要求される最大トル
クは、いずれも、引張りスプリング48のスプリング力
によって軽減される。
【0062】これに対して、集光光学系アセンブリ5
を、ストロークの略中央部から、図3において、最も右
方に移動させ、ストロークの略中央部に復帰させる際
に、モータ40に要求される最大トルクは、引張りスプ
リング48を取り付けた結果、引張りスプリング48を
取り付けない場合よりも高くなっているが、引張りスプ
リング48を取り付けない場合に、集光光学系アセンブ
リ5を、そのストロークの略中央部から、図3におい
て、最も左方に移動させて、アーム44が水平になるま
での間に、モータ40に要求される最大トルクと、集光
光学系アセンブリ5が、図3において、最も左方に位置
し、アーム44が水平になった後、モータ40の出力軸
41をさらに回転させて、集光光学系アセンブリ5を、
そのストロークの略中央部に移動させるまでの間に、モ
ータ40に要求される最大トルクに比して、小さく、し
たがって、より出力が小さく、より小型のモータ40を
用いて、集光光学系アセンブリ5を、一定速度で、か
つ、高速で、移動させることが可能になることがわか
る。
【0063】図7は、マイクロアレイがセットされるサ
ンプルキャリアを裏面側から見た略斜視図である。
【0064】図7に示されるように、サンプルキャリア
50は、フレーム体51を備え、フレーム体51には、
その内部に、マイクロアレイ60がセット可能な3つの
開口部52、53、54が形成されている。
【0065】各開口部52、53、54の両側のフレー
ム体51の表面には、矩形状をなした板部材55、5
6、57、58が、それぞれ、その開口部52、53、
54側の側部領域が、開口部52、53、54の長手方
向に沿って、開口部52、53、54上に突出するよう
に、取り付けられている。
【0066】図4に示されるように、各開口部52、5
3、54内には、L字状をなした板ばね52a、53
a、54aが、サンプルキャリア50の裏面側に向け
て、ばね力を作用可能に取り付けられている。図4にお
いて、59は、サンプルキャリア50を把持するための
ハンドルである。
【0067】サンプルであるマイクロアレイ60を、サ
ンプルキャリア50にセットする場合には、マイクロア
レイ60が、図4において、矢印Aで示される向きに、
各開口部52、53、54内に挿入されるように構成さ
れている。
【0068】一方、フレーム体51には、開口部52、
53、54に対応する位置に、後述するマイクロアレイ
排出ロッドが挿入可能な開口部52b、53b、54b
が形成されている。
【0069】マイクロアレイ60が、各開口部52、5
3、54内に挿入されると、マイクロアレイ60に、L
字状をなした板ばね52a、53a、54aの屈曲部が
当接し、板ばね52a、53a、54aのばね力によ
り、マイクロアレイ60は、それぞれ、その開口部5
2、53、54側の側部領域が、開口部52、53、5
4の長手方向に沿って、開口部52、53、54上に突
出するように、取り付けられている板部材55、56、
57、58の表面に付勢されて、サンプルキャリア50
内に保持される。
【0070】転写支持体よりなる蛍光サンプルに対して
は、別個のサンプルキャリアが用意され、蓄積性蛍光体
シートに対しても、別個のサンプルキャリアが用意され
ており、いずれも、マイクロアレイ用のサンプルキャリ
ア50を同じ外形を有している。
【0071】図8は、サンプルを保持したサンプルキャ
リアがセットされるサンプルステージの略斜視図であ
る。
【0072】図8に示されるように、サンプルステージ
70は、マイクロアレイ用のサンプルキャリア50、蛍
光サンプル用のサンプルキャリアおよび蓄積性蛍光体シ
ート用のサンプルキャリアを、選択的に、その長手方向
に沿って、挿入可能に構成されている。
【0073】サンプルステージ70の一側部には、図7
に示されたサンプルキャリア50がセットされたとき
に、サンプルキャリア50の開口部54内に、マイクロ
アレイ60が装填可能なように、開口部(図示せず)が
形成されるとともに、サンプルステージ70の他方の側
部のサンプルキャリア50の開口部54bに対応する位
置に、開口部71が形成されている。
【0074】サンプルステージ70は、レール72にス
ライド可能に取り付けられ、サンプルステージ70の一
側部に固定されたステイ73には、雌ねじが切られた穴
(図示せず)が形成され、この穴内に、ステージモータ
74によって回転される雄ねじが切られたロッド75が
係合している。
【0075】したがって、ステージモータ74を駆動し
て、ロッド75を回転させることによって、サンプルス
テージ70を、図8において、矢印Yで示される副走査
方向に移動させることができる。
【0076】本実施態様においては、蛍光色素によっ
て、選択的に標識された試料を含む転写支持体よりなる
蛍光サンプルを、レーザ光によって走査して、蛍光色素
を励起し、蛍光色素から放出された蛍光を光電的に検出
して、生化学解析用のデータを生成する場合あるいは放
射性標識物質の位置情報が記録された蓄積性蛍光体シー
トの輝尽性蛍光体層を、レーザ光によって走査して、輝
尽性蛍光体を励起し、輝尽性蛍光体から放出された輝尽
光を光電的に検出して、生化学解析用のデータを生成す
る場合には、蛍光サンプルが装填された蛍光ンサンプル
用のサンプルキャリアあるいは蓄積性蛍光体シートが装
填された蓄積性蛍光体シート用のサンプルキャリアが、
オペレータによって、サンプルステージ70にセットさ
れるように構成されているが、スライドガラス板を担体
とし、蛍光色素によって選択的に標識された試料の数多
くのスポットが、スライドガラス板上に形成されている
マイクロアレイを、レーザ光によって走査して、蛍光色
素を励起し、蛍光色素から放出された蛍光を光電的に検
出して、生化学解析用のデータを生成する場合には、マ
イクロアレイ60が装填されたサンプルキャリア50を
サンプルステージ70にセットすることによって、マイ
クロアレイ60をサンプルステージ70にセット可能で
あるだけでなく、マイクロアレイラックに収容された複
数のマイクロアレイを、自動的に、サンプルステージ7
0にセットされたサンプルキャリア50内に装填し、排
出可能に構成されている。
【0077】図9は、マイクロアレイ60を収容するマ
イクロアレイラックの略斜視図である。
【0078】図9に示されるように、マイクロアレイラ
ック80は、両側が開放された9つの棚(図示せず)を
備え、各棚上に、マイクロアレイ60を同時に収容可能
に構成され、その外壁には、長手方向に沿って、オート
ローディング機構の歯車(図9には図示されていない)
に係合する歯列81が形成されている。
【0079】図10は、サンプルステージ70にセット
されたサンプルキャリア50内に、マイクロアレイ60
を自動的に装填し、排出するオートローディング機構の
略斜視図であり、図11は、複数のマイクロアレイ60
を収容したマイクロアレイラック80を、マイクロアレ
イラック80に収容されたマイクロアレイ60をサンプ
ルキャリア50内に装填可能なオートローディング機構
のマイクロアレイ装填部に移送し、オートローディング
機構から排出するマイクロアレイラック搬送機構の略斜
視図である。
【0080】図10に示されるように、本実施態様にか
かるオートローディング機構は、マイクロアレイ装填部
に位置しているマイクロアレイラック80に収容された
マイクロアレイ60を、1枚づつ、サンプルステージ7
0にセットされたサンプルキャリア50内に装填するマ
イクロアレイ装填機構85と、サンプルステージ70に
セットされたサンプルキャリア50に装填されたマイク
ロアレイ60を、1枚づつ、マイクロアレイラック80
内に送り返すマイクロアレイ排出機構86と、複数のマ
イクロアレイ60を収容したマイクロアレイラック80
を、マイクロアレイ装填部に移送し、オートローディン
グ機構から排出するマイクロアレイラック搬送機構87
を備えている。
【0081】図10に示されるように、マイクロアレイ
ラック搬送機構87の上面には、開口部90が形成さ
れ、マイクロアレイラック80は、開口部90を介し
て、マイクロアレイ搬送機構87にセットされるように
構成されている。ここに、マイクロアレイラック80
が、つねに、同じ向きで、マイクロアレイ搬送機構87
にセットされるように、開口部90は、マイクロアレイ
ラック80の横断面形状に対応する形状を有している。
【0082】図11に示されるように、マイクロアレイ
ラック搬送機構87は、同時に、3つのマイクロアレイ
ラック80を収容して、移送可能に構成され、マイクロ
アレイラック80の外壁に形成された歯列81と、第1
の歯車91、第2の歯車92および第3の歯車93を備
えている。
【0083】第1の歯車91、第2の歯車92および第
3の歯車93は、第1の歯車91と第2の歯車92の間
隔および第2の歯車92と第3の歯車93の間隔が、マ
イクロアレイラック80の高さよりも短く、第3の歯車
93と、オートローディング機構から排出されるマイク
ロアレイラック80を、その上面で受けて、支持するラ
ック支持部94との間隔が、マイクロアレイラック80
の高さよりも長くなるように、設けられ、マイクロアレ
イ装填部に位置しているマイクロアレイラック80が、
つねに、少なくとも1つの歯車によって支持されるよう
に、保証される一方で、サンプルステージ70にセット
されたサンプルキャリア50から送り返されたマイクロ
アレイ80のみを収容するマイクロアレイラック80
は、第3の歯車93を離れた後、ラック支持部94上に
落下して、回収可能に支持されるように構成されてい
る。
【0084】図10および図11に示されるように、第
1の歯車91、第2の歯車92および第3の歯車93
は、モータ95によって、駆動されるエンドレスベルト
96によって、同期して、回転されるように構成されて
いる。
【0085】図10に示されるように、マイクロアレイ
ラック搬送機構87は、マイクロアレイラック80に収
容されたマイクロアレイ60が、サンプルステージ70
の開口部に対向する位置に達したことを検出するセンサ
97を備え、その周囲は、壁部材98によって、覆われ
ている。
【0086】図10に示されるように、マイクロアレイ
装填機構85は、モータ100と、モータ100の出力
軸101に固定されたプーリ102に巻回されたエンド
レスベルト103と、マイクロアレイラック80に収容
されたマイクロアレイ60を、1枚づつ、マイクロアレ
イラック搬送機構87の対向する側の壁部材98に形成
された開口部(図示せず)を介して、サンプルステージ
70にセットされたサンプルキャリア50内に押し込ん
で、装填するマイクロアレイ装填ロッド104を備えて
いる。
【0087】マイクロアレイ装填ロッド104は、エン
ドレスベルト103に固定された取り付け部材105に
連結されており、したがって、モータ100を駆動し
て、エンドレスベルト103を駆動することにより、マ
イクロアレイ装填ロッド104を、その先端部が、マイ
クロアレイラック80内に位置する装填位置と、マイク
ロアレイラック80から退避した位置との間で、図10
において、矢印Aで示される方向に移動させることがで
きるように構成されている。
【0088】図10に示されるように、マイクロアレイ
排出機構86は、モータ(図示せず)の出力軸110に
固定されたプーリ111に巻回されたエンドレスベルト
112と、マイクロアレイラック搬送機構87の対向す
る側の壁部材98に形成された開口部(図示せず)、サ
ンプルステージ70に形成された開口部71およびサン
プルキャリア50に形成された開口部54bを介して、
サンプルステージ70にセットされたサンプルキャリア
50内に装填されているマイクロアレイ60を、1枚づ
つ、マイクロアレイラック80内に排出するマイクロア
レイ排出ロッド113を備えている。
【0089】マイクロアレイ排出ロッド113は、エン
ドレスベルト112に固定された取り付け部材114に
連結されており、したがって、モータにより、エンドレ
スベルト112を駆動することによって、マイクロアレ
イ排出ロッド113を、その先端部が、サンプルステー
ジ70内にセットされたサンプルキャリア50内に位置
する排出位置と、サンプルステージ70内にセットされ
たサンプルキャリア50から退避した位置との間で、図
10において、矢印Bで示される方向に移動させること
ができるように構成されている。
【0090】図11に示されるように、取り付け部材1
14は、レール115によってガイドされている。
【0091】図12は、本発明の好ましい実施態様にか
かるスキャナの制御系、検出系、駆動系および入力系を
示すブロックダイアグラムである。
【0092】図12に示されるように、本実施態様にか
かるスキャナの制御系は、スキャナ全体の動作を制御す
るコントロールユニット120を備え、スキャナの検出
系は、第1のフォトマルチプライア7と、第2のフォト
マルチプライア8と、第1のフォトマルチプライアによ
って生成されたアナログデータをディジタル化する第1
のA/D変換器121と、第2のフォトマルチプライア
8によって生成されたアナログデータをディジタル化す
る第2のA/D変換器122と、マイクロアレイラック
80に収容されたマイクロアレイ60が、サンプルステ
ージ70の開口部に対向する位置に達したことを検出す
るセンサ97と、サンプルステージ70にセットされた
サンプルキャリアの種類を検出するサンプルキャリアセ
ンサ123を備えている。
【0093】図12に示されるように、本実施態様にか
かるスキャナの駆動系は、集光光学系5を、主走査方向
に、往復動させるモータ40と、フィルタ部材31をス
ライドさせるフィルタ部材モータ130と、第1のピン
ホール形成部材36をスライドさせる第1のピンホール
形成部材モータ131と、第2のピンホール部材38を
スライドさせる第2のピンホール形成部材モータ132
と、サンプルステージ70を、副走査方向に移動させる
ステージモータ74と、マイクロアレイラック搬送機構
87のエンドレスベルト96を駆動するモータ95と、
マイクロアレイ装填機構85のエンドレスベルト103
を駆動するモータ100と、マイクロアレイ排出機構8
6のエンドレスベルト113を駆動するモータ135を
備えている。
【0094】図12に示されるように、本実施態様にか
かるスキャナの入力系は、キーボード140を備え、ス
キャナの表示系は、液晶パネルなどによって構成された
表示パネル141を備えている。
【0095】コントロールユニット120は、第1のレ
ーザ励起光源1および第2のレーザ励起光源2をオン・
オフ制御するように構成されている。
【0096】以上のように構成された本実施態様にかか
るスキャナは、以下のようにして、スライドガラス板を
担体とし、蛍光色素によって選択的に標識された試料の
数多くのスポットが、スライドガラス板上に形成され、
蛍光データが記録されているマイクロアレイ60を、レ
ーザ光によって走査して、蛍光色素を励起し、蛍光色素
から放出された蛍光を光電的に検出して、生化学解析用
データを生成する。
【0097】マイクロアレイ60は、たとえば、以下の
ようにして、調製される。
【0098】まず、スライドガラス板の表面を、ポリ−
L−リジン溶液などによって、前処理し、次いで、スラ
イドガラス板の表面上の所定の位置に、塩基配列が既知
の互いに異なった複数の特異的結合物質であるcDNA
を、スポッター装置を使用して、滴下する。
【0099】他方、検体であるRNAを生体細胞から抽
出し、さらに、RNAから3’末端にポリAを有するm
RNAを抽出する。こうして抽出したポリAを末端に有
するmRNAからcDNAを合成する際に、標識物質で
あるCy3(登録商標)を存在させて、Cy3によって
標識された第一のターゲットDNAを生成する。
【0100】その一方で、検体であるRNAを生体細胞
から抽出し、さらに、RNAから、3’末端にポリAを
有するmRNAを抽出する。こうして抽出したポリAを
末端に有するmRNAからcDNAを合成する際に、標
識物質であるCy5(登録商標)を存在させて、Cy5
によって標識された第二のターゲットDNAを生成す
る。
【0101】こうして調製された第一のターゲットDN
Aと第二のターゲットDNAを混合し、混合液を、特異
的結合物質であるcDNAが滴下されたスライドガラス
板の表面上に静かに載せて、ハイブリダイズさせる。
【0102】図13は、こうして調製されたマイクロア
レイ60の略斜視図であり、150は、スライドガラス
板151の表面に滴下されたcDNAのスポットを示し
ている。
【0103】オートローディング機構を利用して、マイ
クロアレイ60をサンプルキャリア50内に装填して、
生化学解析用データを生成するにあたっては、まず、オ
ペレータによって、マイクロアレイ用のサンプルキャリ
ア50が、サンプルステージ70内にセットされる。
【0104】サンプルキャリア50が、サンプルステー
ジ70内にセットされると、サンプルキャリアセンサ1
23がサンプルキャリアの種類を検出し、検出信号がコ
ントロールユニット120に出力される。
【0105】次いで、オペレータによって、9枚のマイ
クロアレイが収容されたマイクロラックアレイ80が、
オートローディング機構を構成するマイクロアレイラッ
ク搬送機構87の上面に形成された開口部90を介し
て、マイクロアレイラック搬送機構87内にセットされ
る。
【0106】本実施態様においては、マイクロアレイラ
ック搬送機構87の上面に形成された開口部90は、外
壁に歯列81が形成されたマイクロアレイラック80の
横断面形状に対応する形状を有しているから、オペレー
タは、つねに、マイクロアレイラック80を、所定の向
きに、マイクロアレイラック搬送機構87内にセットす
ることができる。
【0107】マイクロアレイラック80は、マイクロア
レイラック80の外壁に形成された歯列81が、マイク
ロアレイラック搬送機構87の第1の歯車91に当接す
る位置で停止される。
【0108】次いで、オペレータによって、キーボード
140に、オートローディングによって、マイクロアレ
イ60を、サンプルキャリア50に装填し、マイクロア
レイ60を、レーザ光によって走査して、蛍光色素を励
起し、蛍光色素から放出された蛍光を光電的に検出し
て、生化学解析用データを生成する旨の指示信号および
特異的結合物質を標識している標識物質の種類を特定す
る標識物質特定信号が入力される。
【0109】キーボード140に入力された指示信号お
よび標識物質特定信号は、コントロールユニット120
に出力され、指示信号および標識物質特定信号が入力さ
れると、コントロールユニット120は、指示信号およ
び標識物質特定信号にしたがって、フィルタ部材モータ
130に駆動信号を出力して、第1のフィルタ31a
が、蛍光の光路内に位置するように、フィルタ部材31
を移動させるとともに、第1のピンホール形成部材モー
タ131および第2のピンホール形成部材モータ132
に駆動信号を出力して、ピンホール35およびピンホー
ル37を、それぞれ、第1のフォトマルチプライア7お
よび第2のフォトマルチプライア8の前面に位置させ
る。
【0110】次いで、コントロールユニット120は、
マイクロアレイラック搬送機構87のモータ95に駆動
信号を出力し、エンドレスベルト96を駆動させる。
【0111】その結果、第1の歯車91、第2の歯車9
2および第3の歯車93が同時に回転され、第1の歯車
91に当接しているマイクロアレイラック80の歯列8
1が第1の歯車91に噛み合い、マイクロアレイラック
80が、第1の歯車91および第2の歯車92の回転に
伴って、マイクロアレイラック搬送機構87内を下降さ
れ、マイクロアレイ装填部に送られる。
【0112】マイクロアレイラック80に収容されてい
る最下のマイクロアレイ60が、センサ97によって検
出されると、マイクロアレイ検出信号が、コントロール
ユニット120に出力される。
【0113】コントロールユニット120は、センサ9
7から、マイクロアレイ検出信号を受けると、マイクロ
アレイ装填機構85のモータ100に、マイクロアレイ
装填信号を出力して、エンドレスベルト103を駆動さ
せる。
【0114】その結果、エンドレスベルト103に固定
されている取り付け部材105に連結されたマイクロア
レイ装填ロッド104が、マイクロアレイラック搬送機
構87の対向する側の壁部材98に形成された開口部
(図示せず)を介して、その先端部が、マイクロアレイ
ラック80内の装填位置に達するまで移動され、マイク
ロアレイラック80内に収容されているマイクロアレイ
60が、マイクロアレイ装填ロッド104によって、サ
ンプルステージ70内にセットされているサンプルキャ
リア50内に押し出されて、サンプルキャリア50内に
装填される。
【0115】センサ97から、マイクロアレイ検出信号
を受けると、コントロールユニット120は、一方で、
表示パネル141に表示信号を出力して、第2のマイク
ロアレイラック80が装填可能である旨を、表示パネル
141に表示させる。
【0116】したがって、オペレータは、複数のマイク
ロアレイ60を収容した第2のマイクロアレイラック8
0を、マイクロアレイラック搬送機構87の開口部90
を介して、マイクロアレイラック搬送機構87内にセッ
トすることができる。
【0117】この段階では、第1の歯車91および第2
の歯車92は、第1のマイクロアレイラック80の外壁
に形成された歯列81に噛合しているため、第2のマイ
クロアレイラック80は、第1のマイクロアレイラック
80上に載置され、第1のマイクロアレイラック80が
下降するにしたがって、第1の歯車91に当接し、第1
の歯車91に噛み合って、下方に送られる。
【0118】第1のマイクロアレイラック80に収容さ
れていたマイクロアレイ60が、サンプルキャリア50
内に装填されると、コントロールユニット120は、マ
イクロアレイ装填機構85のモータ100に退避信号を
出力して、エンドレスベルト103を駆動させ、マイク
ロアレイ装填ロッド104を、マイクロアレイラック8
0から退避した退避位置に移動させる。
【0119】マイクロアレイ装填ロッド104が退避位
置に達したことが確認されると、コントロールユニット
120は、キーボード140を介して、入力された指示
信号および標識物質特定信号にしたがって、第1のレー
ザ励起光源1および/または第2のレーザ励起光源2に
駆動信号を出力して、第1のレーザ励起光源1および/
または第2のレーザ励起光源2を起動させる。
【0120】本実施態様においては、マイクロアレイ6
0のスライドガラス板151上に滴下されたcDNA
が、532nmの波長のレーザ光によって効率的に励起
可能なCy3(登録商標)および635nmの波長のレ
ーザ光によって効率的に励起可能なCy5(登録商標)
によって二重に標識されているから、コントロールユニ
ット120は、第1のレーザ励起光源1および第2のレ
ーザ励起光源2に駆動信号を出力して、第1のレーザ励
起光源1および第2のレーザ励起光源2を起動させる。
【0121】同時に、コントロールユニット120は、
光学系駆動機構6のモータ40に駆動信号を出力して、
モータ40を駆動する。
【0122】その結果、モータ40の出力軸41の中心
から偏心した位置に固定されたディスク42が回転さ
れ、一端部が、ディスク42の中心に立設された軸43
に回動可能に取り付けられ、他端部が、集光光学系アセ
ンブリ5の枠体21の側板24に立設された軸25に回
動可能に取り付けられているアーム44を介して、集光
光学系アセンブリ5が、一定の速度で、かつ、高速で、
図1において、矢印Xで示された主走査方向に往復動さ
れる。
【0123】第1のレーザ励起光源1から発せられたレ
ーザ光は、ビームエクスパンダ12によって、そのビー
ム径が拡大された後、ダイクロイックミラー14によっ
て反射されて、集光光学系アセンブリ5のミラー22に
入射する。
【0124】一方、第2のレーザ励起光源2から発せら
れたレーザ光は、ビームエクスパンダ12によって、そ
のビーム径が拡大された後、ダイクロイックミラー14
を透過して、集光光学系アセンブリ5のミラー22に入
射する。
【0125】集光光学系アセンブリ5のミラー22に入
射したレーザ光は、ミラー22によって反射されて、穴
開きミラー23に入射する。
【0126】穴開きミラー23に入射したレーザ光は、
穴開きミラー23の穴(図示せず)を通過した後、集光
レンズ4によって、サンプルステージ70内にセットさ
れたサンプルキャリア50に装填されているマイクロア
レイ60に集光される。
【0127】第1のレーザ励起光源1から発せられた5
32nmの波長のレーザ光がマイクロアレイ60に入射
すると、スライドガラス板151の表面に形成されたス
ポット150に含まれているcDNAに、選択的にハイ
ブリダイズされた第一のターゲットDNAを標識してい
るCy3が励起されて、576nmの波長にピークを有
する蛍光が放出される。
【0128】一方、第2のレーザ励起光源2から発せら
れた635nmの波長のレーザ光がマイクロアレイ60
に入射すると、スライドガラス板151の表面に形成さ
れたスポット150に含まれているcDNAに、選択的
にハイブリダイズされた第二のターゲットDNAを標識
しているCy5が励起されて、675nmの波長にピー
クを有する蛍光が放出される。
【0129】マイクロアレイ60から放出された蛍光
は、集光レンズ4によって集光され、穴開きミラー23
によって反射されて、検出光学系アセンブリ10のレン
ズ30に入射する。
【0130】検出光学系アセンブリ10のレンズ30に
入射した蛍光は、ダイクロイックミラー9に入射する。
【0131】本実施態様においては、ダイクロイックミ
ラー9は、600nm以上の波長の光を透過し、600
nm未満の波長の光を反射する性質を有しているから、
第1のレーザ励起光源1から発せられた532nmの波
長のレーザ光によって、cDNAに、選択的にハイブリ
ダイズされた第一のターゲットDNAを標識しているC
y3が励起されて、放出された蛍光は、ダイクロイック
ミラー9によって反射され、一方、第2のレーザ励起光
源2から発せられた635nmの波長のレーザ光によっ
て、cDNAに、選択的にハイブリダイズされた第一の
ターゲットDNAを標識しているCy5が励起されて、
放出された蛍光は、ダイクロイックミラー9を透過す
る。
【0132】ダイクロイックミラー9によって反射され
た蛍光は、ハウジング33にスライド可能に取り付けら
れたフィルタ部材31に入射する。
【0133】ここに、第1のレーザ励起光源1の起動に
先立って、532nmの波長の光をカットし、532n
mよりも波長の長い光を透過する性質を有する第1のフ
ィルタ31aが、蛍光の光路内に位置するように、フィ
ルタ部材モータ130によって、フィルタ部材31が移
動されているから、蛍光は、第1のフィルタ31aに入
射し、励起光の波長である532nmの波長の光が、第
1のフィルタ31aによってカットされ、励起光の波長
よりも長波長のCy3から放出された蛍光のみが、第1
のフィルタ31aを透過する。
【0134】また、本実施態様においては、集光レンズ
4とレンズ30とが、共焦点光学系を形成し、マイクロ
アレイ60から放出された蛍光が、ピンホール35ある
いはピンホール37上に結像されるように構成されてい
るから、cDNAを標識しているCy3から放出され、
第1のフィルタ31aを透過した蛍光は、ピンホール3
5上に結像され、第1のフォトマルチプライア7によっ
て、光電的に検出されて、アナログデータが生成され
る。
【0135】第1のフォトマルチプライア7によって生
成されたアナログデータは、第1のA/D変換器121
によってディジタル化され、生化学解析用データが生成
される。
【0136】このように、共焦点光学系を用いて、マイ
クロアレイ60から放出された蛍光を第1のフォトマル
チプライア7に導いて、光電的に検出しているので、生
化学解析用データ中のノイズを最小に抑えることが可能
になる。
【0137】一方、ダイクロイックミラー9を透過した
蛍光は、ハウジング33に取り付けられたフィルタ32
に入射する。
【0138】ここに、フィルタ32は、635nmの波
長の光をカットし、635nmよりも波長の長い光を透
過する性質を有しているから、励起光の波長である63
5nmの波長の光が、フィルタ32によってカットさ
れ、励起光の波長よりも長波長のCy5から放出された
蛍光のみが、フィルタ32を透過して、ピンホール37
上に結像し、第2のフォトマルチプライア8によって、
光電的に検出されて、アナログデータが生成される。
【0139】第2のフォトマルチプライア8によって生
成されたアナログデータは、第2のA/D変換器122
によってディジタル化され、生化学解析用データが生成
される。
【0140】上述のように、集光光学系アセンブリ5
は、光学系駆動機構6のモータ40によって、一定の速
度で、かつ、高速で、図1において、矢印Xで示された
主走査方向に往復動されているから、第1のレーザ励起
光源1から発せられた532nmの波長のレーザ光およ
び第2のレーザ励起光源2から発せられた635nmの
波長のレーザ光によって、マイクロアレイ60のスライ
ドガラス板151の表面に形成されたスポット150
が、順次、主走査方向に走査されて、スライドガラス板
151の表面に形成されたスポット150に含まれてい
るcDNAに、選択的にハイブリダイズされた第一のタ
ーゲットDNAを標識しているCy3および第二のター
ゲットDNAを標識しているCy5が、順次、励起さ
れ、蛍光が放出されて、第1のフォトマルチプライア7
あるいは第2のフォトマルチプライア8によって、光電
的に検出される。
【0141】こうして、マイクロアレイ60の表面が、
主走査方向に、1ライン分だけ走査されると、コントロ
ールユニット120は、ステージモータ74に駆動信号
を出力して、ステージモータ74を駆動し、サンプルス
テージ70を、図1および図8において、矢印Yで示さ
れた副走査方向に、1ライン分だけ、移動させる。
【0142】同様にして、スライドガラス板151の表
面に形成された第2ライン目のスポット150が、順
次、第1のレーザ励起光源1から発せられた532nm
の波長のレーザ光および第2のレーザ励起光源2から発
せられた635nmの波長のレーザ光によって、主走査
方向に走査されて、スライドガラス板151の表面に形
成されたスポット150に含まれているcDNAに、選
択的にハイブリダイズされた第一のターゲットDNAを
標識しているCy3および第二のターゲットDNAを標
識しているCy5が、順次、励起され、蛍光が放出され
て、第1のフォトマルチプライア7あるいは第2のフォ
トマルチプライア8によって、光電的に検出される。
【0143】こうして、第1のマイクロアレイ60の全
面が、第1のレーザ励起光源1から発せられた532n
mの波長のレーザ光および第2のレーザ励起光源2から
発せられた635nmの波長のレーザ光によって、走査
され、スライドガラス板151の表面に形成されたスポ
ット150に含まれているcDNAに、選択的にハイブ
リダイズされた第一のターゲットDNAを標識している
Cy3および第二のターゲットDNAを標識しているC
y5が励起されて、放出された蛍光が、第1のフォトマ
ルチプライア7あるいは第2のフォトマルチプライア8
によって、光電的に検出され、第1のマイクロアレイ6
0に記録された蛍光データが読み取られて、生化学解析
用データが生成されると、コントロールユニット120
は、第1のレーザ励起光源1および第2のレーザ励起光
源2の駆動を停止させるとともに、光学系駆動機構6の
モータ40およびステージモータ74に駆動停止信号を
出力して、その駆動を停止させる。
【0144】次いで、コントロールユニット120は、
マイクロアレイ排出機構86のモータ135に、マイク
ロアレイ排出信号を出力して、エンドレスベルト110
を駆動させる。
【0145】その結果、エンドレスベルト110に固定
されている取り付け部材114に連結されたマイクロア
レイ排出ロッド113が、マイクロアレイラック搬送機
構87の対向する側の壁部材98に形成された開口部
(図示せず)、サンプルステージ70に形成された開口
部71およびサンプルキャリア50の開口部54bを介
して、その先端部が、サンプルステージ70内にセット
されたサンプルキャリア50内の排出位置に達するまで
移動され、サンプルキャリア50内に装填されている第
1のマイクロアレイ60が、マイクロアレイ排出ロッド
113によって、マイクロアレイラック80内の元の棚
上に、送り返される。
【0146】第1のマイクロアレイ60が、サンプルキ
ャリア50から排出され、マイクロアレイラック80内
に送り返されると、コントロールユニット120は、マ
イクロアレイ排出機構86のモータ135に退避信号を
出力して、エンドレスベルト110を駆動させ、マイク
ロアレイ排出ロッド113を、サンプルステージ70内
にセットされたサンプルキャリア50から退避した退避
位置に移動させる。
【0147】マイクロアレイ排出ロッド113が退避位
置に達したことが確認されると、コントロールユニット
120は、マイクロアレイラック搬送機構87のモータ
95に駆動信号を出力して、エンドレスベルト96を駆
動させ、第1の歯車91、第2の歯車92および第3の
歯車93を回転させて、マイクロアレイラック80を、
隣り合う棚の間の距離に等しい1ピッチだけ、下降させ
る。
【0148】マイクロアレイラック80が、隣り合う棚
の間の距離に等しい1ピッチだけ、下降され、センサ9
7によって、マイクロアレイラック80内に収容された
第2のマイクロアレイ60が検出されると、マイクロア
レイ検出信号が、コントロールユニット120に出力さ
れる。
【0149】センサ97から、マイクロアレイ検出信号
が入力されると、コントロールユニット120は、第1
のマイクロアレイに記録された蛍光データを読み取った
場合と全く同様にして、マイクロアレイ装填機構85の
モータ100に、マイクロアレイ装填信号を出力して、
マイクロアレイ装填ロッド104を、マイクロアレイラ
ック80内の装填位置に移動させて、マイクロアレイラ
ック80内に収容されている第2のマイクロアレイ60
を、サンプルステージ70内にセットされているサンプ
ルキャリア50内に装填させる。
【0150】さらに、コントロールユニット120は、
第1のマイクロアレイに記録された蛍光データを読み取
った場合と全く同様にして、マイクロアレイ装填機構8
5のモータ100に、退避信号を出力して、マイクロア
レイ装填ロッド104を、マイクロアレイラック80か
ら退避した退避位置に移動させた後、第1のレーザ励起
光源1および第2のレーザ励起光源2に駆動信号を出力
して、第1のレーザ励起光源1および第2のレーザ励起
光源2を起動させるとともに、光学系駆動機構6のモー
タ40に駆動信号を出力して、モータ40を駆動し、集
光光学系アセンブリ5を、一定の速度で、かつ、高速
で、図1において、矢印Xで示された主走査方向に往復
動させる。
【0151】その結果、第1のマイクロアレイに記録さ
れた蛍光データを読み取った場合と全く同様にして、第
1のレーザ励起光源1から発せられた532nmの波長
のレーザ光および第2のレーザ励起光源2から発せられ
た635nmの波長のレーザ光によって、第2のマイク
ロアレイ60のスライドガラス板151の表面に形成さ
れたスポット150が、順次、主走査方向に走査され
て、スライドガラス板151の表面に形成されたスポッ
ト150に含まれているcDNAに、選択的にハイブリ
ダイズされた第一のターゲットDNAを標識しているC
y3および第二のターゲットDNAを標識しているCy
5が、順次、励起され、蛍光が放出されて、第1のフォ
トマルチプライア7あるいは第2のフォトマルチプライ
ア8によって、光電的に検出される。
【0152】こうして、第2のマイクロアレイ60の表
面が、主走査方向に、1ライン分だけ走査されると、コ
ントロールユニット120は、ステージモータ74に駆
動信号を出力して、ステージモータ74を駆動し、サン
プルステージ70を、図1および図8において、矢印Y
で示された副走査方向に、1ライン分だけ、移動させ
る。
【0153】同様にして、スライドガラス板151の表
面に形成された第2ライン目のスポット150が、順
次、第1のレーザ励起光源1から発せられた532nm
の波長のレーザ光および第2のレーザ励起光源2から発
せられた635nmの波長のレーザ光によって、主走査
方向に走査されて、スライドガラス板151の表面に形
成されたスポット150に含まれているcDNAに、選
択的にハイブリダイズされた第一のターゲットDNAを
標識しているCy3および第二のターゲットDNAを標
識しているCy5が、順次、励起され、蛍光が放出され
て、第1のフォトマルチプライア7あるいは第2のフォ
トマルチプライア8によって、光電的に検出される。
【0154】こうして、第2のマイクロアレイ60の全
面が、第1のレーザ励起光源1から発せられた532n
mの波長のレーザ光および第2のレーザ励起光源2から
発せられた635nmの波長のレーザ光によって、走査
され、スライドガラス板151の表面に形成されたスポ
ット150に含まれているcDNAに、選択的にハイブ
リダイズされた第一のターゲットDNAを標識している
Cy3および第二のターゲットDNAを標識しているC
y5が励起されて、放出された蛍光が、第1のフォトマ
ルチプライア7あるいは第2のフォトマルチプライア8
によって、光電的に検出され、第2のマイクロアレイ6
0に記録された蛍光データが読み取られて、生化学解析
用データが生成されると、コントロールユニット120
は、第1のレーザ励起光源1および第2のレーザ励起光
源2の駆動を停止させるとともに、光学系駆動機構6の
モータ40およびステージモータ74に駆動停止信号を
出力して、その駆動を停止させる。
【0155】次いで、第1のマイクロアレイに記録され
た蛍光データを読み取った場合と全く同様にして、コン
トロールユニット120は、マイクロアレイ排出機構8
6のモータ135に、マイクロアレイ排出信号を出力し
て、マイクロアレイ排出ロッド113を、その先端部
が、サンプルステージ70内にセットされたサンプルキ
ャリア50内の排出位置に達するまで、移動させ、サン
プルステージ70内にセットされたサンプルキャリア5
0内に装填されている第2のマイクロアレイ60を、マ
イクロアレイラック80内の元の棚上に、送り返させた
後、マイクロアレイ排出機構86のモータ135に退避
信号を出力して、マイクロアレイ排出ロッド113を、
サンプルステージ70内にセットされたサンプルキャリ
ア50から退避した退避位置に復帰させる。
【0156】こうして、第2のマイクロアレイ60が、
マイクロアレイラック80内に送り返されると、コント
ロールユニット120は、マイクロアレイラック搬送機
構87のモータ95に駆動信号を出力して、エンドレス
ベルト96を駆動させ、第1の歯車91、第2の歯車9
2および第3の歯車93を回転させて、マイクロアレイ
ラック80を、隣り合う棚の間の距離に等しい1ピッチ
だけ、下降させる。
【0157】同様にして、マイクロアレイラック80内
に収容されたすべてのマイクロアレイ60が、順次、サ
ンプルステージ70内にセットされたサンプルキャリア
50内に装填されて、蛍光データが読み取られ、生化学
解析用データが生成されて、サンプルキャリア50か
ら、マイクロアレイラック80内に送り返されると、コ
ントロールユニット120は、マイクロアレイラック搬
送機構87のモータ95に駆動信号を出力して、エンド
レスベルト96を駆動させ、第1の歯車91、第2の歯
車92および第3の歯車93を回転させて、マイクロア
レイラック80を、隣り合う棚の間の距離に等しい1ピ
ッチだけ、下降させる。
【0158】その結果、第1のマイクロアレイラック8
0が、マイクロアレイ装填部から離れ、一方、第2のマ
イクロアレイラック80に収容されている最下のマイク
ロアレイ60が、センサ97によって検出されると、マ
イクロアレイ検出信号が、コントロールユニット120
に出力され、第2のマイクロアレイラック80に収容さ
れているマイクロアレイ60が、第1のマイクロアレイ
ラック80に収容されているマイクロアレイ60と全く
同様にして、順次、サンプルステージ70内にセットさ
れたサンプルキャリア50内に装填され、蛍光データが
読み取られて、生化学解析用データが生成され、サンプ
ルキャリア50から、マイクロアレイラック80内に送
り返される。
【0159】こうして、モータ95によって、エンドレ
スベルト96が駆動され、第1の歯車91、第2の歯車
92および第3の歯車93が回転されて、第2のマイク
ロアレイラック80が、隣り合う棚の間の距離に等しい
1ピッチづつ、下降され、第1のマイクロアレイラック
80の外壁に形成された歯列81と、第3の歯車93と
の係合が解除されると、第1のマイクロアレイラック8
0は、ラック支持部94上に落下し、ラック支持部94
によって支持されたマイクロアレイラック80は、随
時、オペレータによって回収される。
【0160】一方、オペレータは、第2のマイクロアレ
イラック80に収容されている最下のマイクロアレイ6
0が、センサ97によって検出された後、随時、第3の
マイクロアレイラック80を、マイクロアレイラック搬
送機構87の上面に形成された開口部90を介して、マ
イクロアレイラック搬送機構87内にセットし、オート
ローディング機構によって、自動的に、1枚づつ、スキ
ャナに供給して、マイクロアレイ60に記録した蛍光デ
ータを読み取らせ、生化学解析用データを生成させるこ
とができる。
【0161】以上のように、マイクロアレイラック80
が、マイクロアレイラック搬送機構87の上面に形成さ
れた開口部90を介して、次々に、マイクロアレイラッ
ク搬送機構87内にセットされ、マイクロアレイラック
80に収容されているマイクロアレイ60に記録された
蛍光データが読み取られた後、第3の歯車93を離れ
て、ラック支持部94上に落下し、マイクロアレイラッ
ク搬送機構87の下方から、取り出されるように構成さ
れ、マイクロアレイラック80は一方向に移送されて、
マイクロアレイ60に記録された蛍光データが読み取ら
れるように構成されているから、マイクロアレイラック
搬送機構87に、次々に、マイクロアレイラック80を
セットすることによって、数多くのマイクロアレイ60
に記録された蛍光データを、短時間に読み取って、きわ
めて効率的に、生化学解析用データを生成することが可
能になる。
【0162】これに対して、オートローディング機構を
利用することなく、手動で、マイクロアレイ60を、サ
ンプルキャリア50内に装填し、マイクロアレイに60
に記録された生化学解析用データを生成する場合には、
まず、3枚のマイクロアレイ60が、図7において、矢
印Aで示されるように、サンプルキャリア50の開口部
52、53、54内に、それぞれ、装填される。
【0163】次いで、オペレータにより、サンプルキャ
リア50が、サンプルステージ70内に挿入されて、セ
ットされる。
【0164】次いで、オペレータによって、キーボード
140に、サンプルキャリア50に装填されたマイクロ
アレイ60を、レーザ光によって走査して、蛍光色素を
励起し、蛍光色素から放出された蛍光を光電的に検出し
て、生化学解析用のデータを生成する旨の指示信号およ
び特異的結合物質を標識している標識物質の種類を特定
する標識物質特定信号が入力される。
【0165】キーボード140に入力された指示信号お
よび標識物質特定信号は、コントロールユニット120
に出力され、指示信号および標識物質特定信号が入力さ
れると、コントロールユニット120は、指示信号およ
び標識物質特定信号にしたがって、フィルタ部材モータ
130に駆動信号を出力して、第1のフィルタ31a
が、蛍光の光路内に位置するように、フィルタ部材31
を移動させるとともに、第1のピンホール形成部材モー
タ131および第2のピンホール形成部材モータ132
に駆動信号を出力して、ピンホール35およびピンホー
ル37を、それぞれ、第1のフォトマルチプライア7お
よび第2のフォトマルチプライア8の前面に位置させ
る。
【0166】次いで、コントロールユニット120は、
キーボード140を介して、入力された指示信号および
標識物質特定信号にしたがって、第1のレーザ励起光源
1および/または第2のレーザ励起光源2に駆動信号を
出力して、第1のレーザ励起光源1および/または第2
のレーザ励起光源2を起動させる。
【0167】本実施態様においては、マイクロアレイ6
0のスライドガラス板151上に滴下されたcDNA
が、532nmの波長のレーザ光によって効率的に励起
可能なCy3(登録商標)および635nmの波長のレ
ーザ光によって効率的に励起可能なCy5(登録商標)
によって二重に標識されているから、コントロールユニ
ット120は、第1のレーザ励起光源1および第2のレ
ーザ励起光源2に駆動信号を出力して、第1のレーザ励
起光源1および第2のレーザ励起光源2を起動させる。
【0168】同時に、コントロールユニット120は、
光学系駆動機構6のモータ40に駆動信号を出力して、
モータ40を駆動する。
【0169】その結果、モータ40の出力軸41の中心
から偏心した位置に固定されたディスク42が回転さ
れ、一端部が、ディスク42の中心に立設された軸43
に回動可能に取り付けられ、他端部が、集光光学系アセ
ンブリ5の枠体21の側板24に立設された軸25に回
動可能に取り付けられているアーム44を介して、集光
光学系アセンブリ5が、一定の速度で、かつ、高速で、
図1において、矢印Xで示された主走査方向に往復動さ
れる。
【0170】第1のレーザ励起光源1から発せられたレ
ーザ光は、ビームエクスパンダ12によって、そのビー
ム径が拡大された後、ダイクロイックミラー14によっ
て反射されて、集光光学系アセンブリ5のミラー22に
入射する。
【0171】一方、第2のレーザ励起光源2から発せら
れたレーザ光は、ビームエクスパンダ12によって、そ
のビーム径が拡大された後、ダイクロイックミラー14
を透過して、集光光学系アセンブリ5のミラー22に入
射する。
【0172】集光光学系アセンブリ5のミラー22に入
射したレーザ光は、ミラー22によって反射されて、穴
開きミラー23に入射する。
【0173】穴開きミラー23に入射したレーザ光は、
穴開きミラー23の穴(図示せず)を通過した後、集光
レンズ4によって、サンプルステージ70内にセットさ
れたサンプルキャリア50の開口部54内に装填されて
いるマイクロアレイ60に集光される。
【0174】第1のレーザ励起光源1から発せられた5
32nmの波長のレーザ光がマイクロアレイ60に入射
すると、スライドガラス板151の表面に形成されたス
ポット150に含まれているcDNAに、選択的にハイ
ブリダイズされた第一のターゲットDNAを標識してい
るCy3が励起されて、576nmの波長にピークを有
する蛍光が放出される。
【0175】一方、第2のレーザ励起光源2から発せら
れた635nmの波長のレーザ光がマイクロアレイ60
に入射すると、スライドガラス板151の表面に形成さ
れたスポット150に含まれているcDNAに、選択的
にハイブリダイズされた第二のターゲットDNAを標識
しているCy5が励起されて、675nmの波長にピー
クを有する蛍光が放出される。
【0176】マイクロアレイ60から放出された蛍光
は、集光レンズ4によって集光され、穴開きミラー23
によって反射されて、検出光学系アセンブリ10のレン
ズ30に入射する。
【0177】検出光学系アセンブリ10のレンズ30に
入射した蛍光は、ダイクロイックミラー9に入射する。
【0178】本実施態様においては、ダイクロイックミ
ラー9は、600nm以上の波長の光を透過し、600
nm未満の波長の光を反射する性質を有しているから、
第1のレーザ励起光源1から発せられた532nmの波
長のレーザ光によって、cDNAに、選択的にハイブリ
ダイズされた第一のターゲットDNAを標識しているC
y3が励起されて、放出された蛍光は、ダイクロイック
ミラー9によって反射され、一方、第2のレーザ励起光
源2から発せられた635nmの波長のレーザ光によっ
て、cDNAに、選択的にハイブリダイズされた第一の
ターゲットDNAを標識しているCy5が励起されて、
放出された蛍光は、ダイクロイックミラー9を透過す
る。
【0179】ダイクロイックミラー9によって反射され
た蛍光は、ハウジング33にスライド可能に取り付けら
れたフィルタ部材31に入射する。
【0180】ここに、第1のレーザ励起光源1の起動に
先立って、532nmの波長の光をカットし、532n
mよりも波長の長い光を透過する性質を有する第1のフ
ィルタ31aが、蛍光の光路内に位置するように、フィ
ルタ部材モータ130によって、フィルタ部材31が移
動されているから、蛍光は、第1のフィルタ31aに入
射し、励起光の波長である532nmの波長の光が、第
1のフィルタ31aによってカットされ、励起光の波長
よりも長波長のCy3から放出された蛍光のみが、第1
のフィルタ31aを透過する。
【0181】また、本実施態様においては、集光レンズ
4とレンズ30とが、共焦点光学系を形成し、マイクロ
アレイ60から放出された蛍光が、ピンホール35ある
いはピンホール37上に結像されるように構成されてい
るから、cDNAを標識しているCy3から放出され、
第1のフィルタ31aを透過した蛍光は、ピンホール3
5上に結像され、第1のフォトマルチプライア7によっ
て、光電的に検出されて、アナログデータが生成され
る。
【0182】第1のフォトマルチプライア7によって生
成されたアナログデータは、第1のA/D変換器121
によってディジタル化され、生化学解析用データが生成
される。
【0183】このように、共焦点光学系を用いて、マイ
クロアレイ60から放出された蛍光を第1のフォトマル
チプライア7に導いて、光電的に検出しているので、生
化学解析用データ中のノイズを最小に抑えることが可能
になる。
【0184】一方、ダイクロイックミラー9を透過した
蛍光は、ハウジング33に取り付けられたフィルタ32
に入射する。
【0185】ここに、フィルタ32は、635nmの波
長の光をカットし、635nmよりも波長の長い光を透
過する性質を有しているので、励起光の波長である63
5nmの波長の光が、フィルタ32によってカットさ
れ、励起光の波長よりも長波長のCy5から放出された
蛍光のみが、フィルタ32を透過して、ピンホール37
上に結像し、第2のフォトマルチプライア8によって、
光電的に検出されて、アナログデータが生成される。
【0186】第2のフォトマルチプライア8によって生
成されたアナログデータは、第2のA/D変換器122
によってディジタル化され、生化学解析用データが生成
される。
【0187】上述のように、集光光学系アセンブリ5
は、光学系駆動機構6のモータ40によって、一定の速
度で、かつ、高速で、図1において、矢印Xで示された
主走査方向に往復動されているから、第1のレーザ励起
光源1から発せられた532nmの波長のレーザ光およ
び第2のレーザ励起光源2から発せられた635nmの
波長のレーザ光によって、マイクロアレイ60のスライ
ドガラス板151の表面に形成されたスポット150
が、順次、主走査方向に走査されて、スライドガラス板
151の表面に形成されたスポット150に含まれてい
るcDNAに、選択的にハイブリダイズされた第一のタ
ーゲットDNAを標識しているCy3および第二のター
ゲットDNAを標識しているCy5が、順次、励起さ
れ、蛍光が放出されて、第1のフォトマルチプライア7
あるいは第2のフォトマルチプライア8によって、光電
的に検出される。
【0188】こうして、サンプルステージ70内にセッ
トされたサンプルキャリア50の開口部54内に装填さ
れているマイクロアレイ60の表面が、主走査方向に、
1ライン分だけ走査されると、コントロールユニット1
20は、ステージモータ74に駆動信号を出力して、ス
テージモータ74を駆動し、サンプルステージ70を、
図1および図8において、矢印Yで示された副走査方向
に、1ライン分だけ、移動させる。
【0189】同様にして、スライドガラス板151の表
面に形成された第2ライン目のスポット150が、順
次、第1のレーザ励起光源1から発せられた532nm
の波長のレーザ光および第2のレーザ励起光源2から発
せられた635nmの波長のレーザ光によって、主走査
方向に走査されて、スライドガラス板151の表面に形
成されたスポット150に含まれているcDNAに、選
択的にハイブリダイズされた第一のターゲットDNAを
標識しているCy3および第二のターゲットDNAを標
識しているCy5が、順次、励起され、蛍光が放出され
て、第1のフォトマルチプライア7あるいは第2のフォ
トマルチプライア8によって、光電的に検出される。
【0190】こうして、サンプルステージ70内にセッ
トされたサンプルキャリア50の開口部54内に装填さ
れているマイクロアレイ60の全面が、第1のレーザ励
起光源1から発せられた532nmの波長のレーザ光お
よび第2のレーザ励起光源2から発せられた635nm
の波長のレーザ光によって、走査され、スライドガラス
板151の表面に形成されたスポット150に含まれて
いるcDNAに、選択的にハイブリダイズされた第一の
ターゲットDNAを標識しているCy3および第二のタ
ーゲットDNAを標識しているCy5が励起されて、放
出された蛍光が、第1のフォトマルチプライア7あるい
は第2のフォトマルチプライア8によって、光電的に検
出され、蛍光データが読み取られて、生化学解析用デー
タが生成されると、コントロールユニット120は、第
1のレーザ励起光源1および第2のレーザ励起光源2の
駆動を停止させるとともに、光学系駆動機構6のモータ
40およびステージモータ74に駆動停止信号を出力し
て、モータ40およびステージモータ74の駆動を停止
させる。
【0191】次いで、コントロールユニット120は、
ステージモータ74に駆動信号を出力して、サンプルス
テージ70を、図8において、矢印Yで示された副走査
方向に移動させる。
【0192】その結果、サンプルキャリア50の開口部
53内に装填されているマイクロアレイ60に、第1の
レーザ励起光源1から発せられたレーザ光および第2の
レーザ励起光源2から発せられたレーザ光を照射可能な
位置に、サンプルステージ70が移動したことが確認さ
れると、コントロールユニット120は、ステージモー
タ74に駆動停止信号を出力する。
【0193】次いで、コントロールユニット120は、
第1のレーザ励起光源1および第2のレーザ励起光源2
に駆動信号を出力して、第1のレーザ励起光源1および
第2のレーザ励起光源2を起動させるとともに、光学系
駆動機構6のモータ40に駆動信号を出力して、モータ
40を駆動して、サンプルキャリア50の開口部54内
に装填されたマイクロアレイ60の全面を、第1のレー
ザ励起光源1から発せられたレーザ光および第2のレー
ザ励起光源2から発せられたレーザ光によって走査し
て、Cy3およびCy5を励起し、放出された蛍光を光
電的に検出して、蛍光データを読み取り、生化学解析用
データを生成したのと全く同様にして、サンプルキャリ
ア50の開口部53内に装填されたマイクロアレイ60
の全面を、第1のレーザ励起光源1から発せられたレー
ザ光および第2のレーザ励起光源2から発せられたレー
ザ光によって走査して、Cy3およびCy5を励起し、
放出された蛍光を光電的に検出して、蛍光データを読み
取り、生化学解析用データを生成する。
【0194】こうして、サンプルステージ70内にセッ
トされたサンプルキャリア50の開口部53内に装填さ
れているマイクロアレイ60の全面が、第1のレーザ励
起光源1から発せられた532nmの波長のレーザ光お
よび第2のレーザ励起光源2から発せられた635nm
の波長のレーザ光によって、走査され、スライドガラス
板151の表面に形成されたスポット150に含まれて
いるcDNAに、選択的にハイブリダイズされた第一の
ターゲットDNAを標識しているCy3および第二のタ
ーゲットDNAを標識しているCy5が励起されて、放
出された蛍光が、第1のフォトマルチプライア7あるい
は第2のフォトマルチプライア8によって、光電的に検
出されて、蛍光データが読み取られ、生化学解析用デー
タが生成されると、コントロールユニット120は、第
1のレーザ励起光源1および第2のレーザ励起光源2の
駆動を停止させるとともに、光学系駆動機構6のモータ
40およびステージモータ74に駆動停止信号を出力し
て、モータ40およびステージモータ74の駆動を停止
させる。
【0195】次いで、コントロールユニット120は、
ステージモータ74に駆動信号を出力して、サンプルス
テージ70を、図8において、矢印Yで示された副走査
方向に移動させ、同様にして、サンプルキャリア50の
開口部52内に装填されているマイクロアレイ60に、
第1のレーザ励起光源1から発せられたレーザ光および
第2のレーザ励起光源2から発せられたレーザ光を照射
可能な位置に、サンプルステージ70が移動したことが
確認されると、ステージモータ74に駆動停止信号を出
力する。
【0196】次いで、コントロールユニット120は、
第1のレーザ励起光源1および第2のレーザ励起光源2
に駆動信号を出力して、第1のレーザ励起光源1および
第2のレーザ励起光源2を起動させるとともに、光学系
駆動機構6のモータ40に駆動信号を出力して、モータ
40を駆動して、サンプルキャリア50の開口部54内
に装填されたマイクロアレイ60の全面を、第1のレー
ザ励起光源1から発せられたレーザ光および第2のレー
ザ励起光源2から発せられたレーザ光によって走査し
て、Cy3およびCy5を励起し、放出された蛍光を光
電的に検出して、蛍光データを読み取り、生化学解析用
データを生成したのと全く同様にして、サンプルキャリ
ア50の開口部52内に装填されたマイクロアレイ60
の全面を、第1のレーザ励起光源1から発せられたレー
ザ光および第2のレーザ励起光源2から発せられたレー
ザ光によって走査して、Cy3およびCy5を励起し、
放出された蛍光を光電的に検出して、蛍光データを読み
取り、生化学解析用データを生成する。
【0197】こうして、サンプルキャリア50に装填さ
れた3枚のマイクロアレイ60に記録された蛍光データ
の読み取りが完了する。
【0198】一方、本実施態様にかかるスキャナを用い
て、蛍光色素によって、選択的に標識された試料を含
み、蛍光データを記録している転写支持体よりなる蛍光
サンプルを、レーザ光によって走査して、蛍光色素を励
起し、蛍光色素から放出された蛍光を光電的に検出し
て、生化学解析用のデータを生成する場合は、蛍光サン
プルが、蛍光サンプル用のサンプルキャリア内に装填さ
れる。
【0199】蛍光サンプルは、たとえば、以下のように
して、蛍光色素によって標識された変性DNAの電気泳
動画像を、転写支持体に記録することによって調製され
る。
【0200】まず、目的とする遺伝子からなるDNA断
片を含む複数のDNA断片を、ゲル支持媒体上で、電気
泳動させることにより、分離展開し、アルカリ処理によ
って変性(denaturation) して、一本鎖のDNAとす
る。
【0201】次いで、公知のサザン・ブロッティング法
により、このゲル支持媒体と転写支持体とを重ね合わ
せ、転写支持体上に、変性DNA断片の少なくとも一部
を転写して、加温処理および紫外線照射によって、固定
する。
【0202】その後、目的とする遺伝子のDNAと相補
的なDNAあるいはRNAを蛍光色素で標識して調製し
たプローブと転写支持体12上の変性DNA断片とを、
加温処理によって、ハイブリタイズさせ、二本鎖のDN
Aの形成(renaturation)またはDNA・RNA結合体
の形成をおこなう。次いで、たとえば、Cy3(登録商
標)を用いて、それぞれ、目的とする遺伝子のDNAと
相補的なDNAあるいはRNAを標識して、プローブが
調製される。このとき、転写支持体上の変性DNA断片
は固定されているので、プローブDNAまたはプローブ
RNAと相補的なDNA断片のみがハイブリタイズし
て、蛍光標識プローブを捕獲する。しかる後に、適当な
溶液で、ハイブリッドを形成しなかったプローブを洗い
流すことにより、転写支持体上では、目的遺伝子を有す
るDNA断片のみが、蛍光標識が付与されたDNAまた
はRNAとハイブリッドを形成し、蛍光標識が付与され
る。こうして、得られた転写支持体に、Cy3により標
識された変性DNAの電気泳動画像が記録される。
【0203】生化学解析用データの生成にあたっては、
蛍光サンプルが、蛍光サンプル用のサンプルキャリア
(図示せず)内にセットされ、マイクロアレイ用のサン
プルキャリア50と全く同様にして、蛍光サンプル用の
サンプルキャリアが、サンプルステージ70内にセット
される。
【0204】次いで、オペレータによって、蛍光サンプ
ルを、レーザ光によって走査して、蛍光色素を励起し、
蛍光色素から放出された蛍光を光電的に検出して、生化
学解析用のデータを生成する旨の指示信号および特異的
結合物質を標識している標識物質の種類を特定する標識
物質特定信号が入力される。
【0205】キーボード140に入力された指示信号お
よび標識物質特定信号は、コントロールユニット120
に出力され、指示信号および標識物質特定信号が入力さ
れると、コントロールユニット120は、指示信号およ
び標識物質特定信号にしたがって、第1のレーザ励起光
源1および第2のレーザ励起光源2のうち、いずれを起
動させるか、フィルタ部材31の第1のフィルタ31a
および第2のフィルタ31bのうち、いずれを蛍光の光
路内に位置させるか、ピンホール35を第1のフォトマ
ルチプライア7の前面に位置させるべきか否かならびに
ピンホール37を第2のフォトマルチプライア8の前面
に位置させるべきか否かを決定する。
【0206】本実施態様においては、蛍光サンプルに含
まれた変性DNAは、第1のレーザ励起光源1から発せ
られる532nmの波長のレーザ光によって効率的に励
起可能なCy3によって、標識されているから、コント
ロールユニット120は、第1のレーザ励起光源1を選
択し、フィルタ部材モータ130に駆動信号を出力する
とともに、第1のピンホール形成部材モータ131に退
避信号を出力する。一方、コントロールユニット120
は、第2のピンホール形成部材モータ132には、何の
信号も出力しない。
【0207】その結果、フィルタ部材モータ130によ
って、第1のフィルタ31aが、蛍光の光路内に位置す
るように、フィルタ部材31が移動されるとともに、第
1のピンホール形成部材モータ131によって、ピンホ
ール形成部材36が、ピンホール35が、第1のフォト
マルチプライア7の前面から退避される位置に移動され
る。
【0208】次いで、コントロールユニット120は、
第1のレーザ励起光源1に駆動信号を出力するととも
に、光学系駆動機構6のモータ40に駆動信号を出力し
て、モータ40を駆動する。
【0209】その結果、第1のレーザ励起光源1から、
532nmの波長のレーザ光が発せられ、同時に、モー
タ40の出力軸41の中心から偏心した位置に固定され
たディスク42が回転され、一端部が、ディスク42の
中心に立設された軸43に回動可能に取り付けられ、他
端部が、集光光学系アセンブリ5の枠体21の側板24
に立設された軸25に回動可能に取り付けられているア
ーム44を介して、集光光学系アセンブリ5が、一定の
速度で、かつ、高速で、図1において、矢印Xで示され
た主走査方向に往復動される。
【0210】第1のレーザ励起光源1から発せられたレ
ーザ光は、ビームエクスパンダ12によって、そのビー
ム径が拡大された後、ダイクロイックミラー14によっ
て反射されて、集光光学系アセンブリ5のミラー22に
入射する。
【0211】集光光学系アセンブリ5のミラー22に入
射したレーザ光は、ミラー22によって反射されて、穴
開きミラー23に入射する。
【0212】穴開きミラー23に入射したレーザ光は、
穴開きミラー23の穴(図示せず)を通過した後、集光
レンズ4によって、サンプルステージ70内にセットさ
れたサンプルキャリア内に装填されている蛍光サンプル
に集光される。
【0213】第1のレーザ励起光源1から発せられた5
32nmの波長のレーザ光が蛍光サンプルに入射する
と、蛍光サンプルを構成する転写支持体に含まれている
Cy3が励起されて、576nmの波長にピークを有す
る蛍光が放出される。
【0214】蛍光サンプルに含まれているCy3から放
出された蛍光は、集光レンズ4によって、集光され、穴
開きミラー23によって反射されて、検出光学系アセン
ブリ10のレンズ30に入射する。
【0215】検出光学系アセンブリ10のレンズ30に
入射した蛍光は、ダイクロイックミラー9に入射する。
【0216】本実施態様においては、ダイクロイックミ
ラー9は、600nm以上の波長の光を透過し、600
nm未満の波長の光を反射する性質を有しているから、
蛍光サンプルに含まれているCy3から放出された蛍光
は、ダイクロイックミラー9によって反射されて、フィ
ルタ部材31に入射する。
【0217】ここに、第1のレーザ励起光源1の起動に
先立って、532nmの波長の光をカットし、532n
mよりも波長の長い光を透過する性質を有する第1のフ
ィルタ31aが、蛍光の光路内に位置するように、フィ
ルタ部材31は移動されているから、励起光の波長であ
る532nmの波長の光が、第1のフィルタ31aによ
ってカットされ、励起光の波長よりも長波長のCy3か
ら放出された蛍光のみが、第1のフィルタ31aを透過
して、第1のフォトマルチプライア7によって、光電的
に検出される。
【0218】ここに、ピンホール形成部材36は、ピン
ホール35が、第1のフォトマルチプライア7の前面か
ら退避する位置に移動されているので、蛍光色素が転写
支持体の深さ方向に分布し、レーザ光によって、蛍光色
素を励起したときに、発光点が深さ方向に変動する蛍光
サンプルの場合に、蛍光サンプルから放出された蛍光
が、ピンホール35によってカットされることがなく、
したがって、第1のフォトマルチプライア7によって、
蛍光サンプルから放出された蛍光を光電的に検出するこ
とによって、十分に高い信号強度を有する生化学解析用
データを生成することが可能になる。
【0219】第1のフォトマルチプライア7によって生
成されたアナログデータは、第1のA/D変換器121
によってディジタル化され、生化学解析用データが生成
される。
【0220】上述のように、集光光学系アセンブリ5
は、光学系駆動機構6のモータ40によって、一定の速
度で、かつ、高速で、図1において、矢印Xで示された
主走査方向に往復動されているから、第1のレーザ励起
光源1から発せられた532nmの波長のレーザ光によ
って、蛍光サンプルの表面が、順次、主走査方向に走査
されて、蛍光サンプルに含まれているCy3が、順次、
励起され、蛍光が放出されて、第1のフォトマルチプラ
イア7によって、光電的に検出される。
【0221】こうして、蛍光サンプルの表面が、主走査
方向に、1ライン分だけ走査されると、コントロールユ
ニット120は、ステージモータ74に駆動信号を出力
して、ステージモータ74を駆動し、サンプルステージ
70を、図1および図8において、矢印Yで示された副
走査方向に、1ライン分だけ、移動させる。
【0222】同様にして、蛍光サンプルの第2ライン目
が、順次、第1のレーザ励起光源1から発せられた53
2nmの波長のレーザ光により、主走査方向に走査され
て、蛍光サンプルに含まれているCy3が、順次、励起
され、蛍光が放出されて、第1のフォトマルチプライア
7によって、光電的に検出される。
【0223】こうして、サンプルステージ70内にセッ
トされたサンプルキャリア内に装填されている蛍光サン
プルの全面が、第1のレーザ励起光源1から発せられた
532nmの波長のレーザ光によって、走査され、蛍光
サンプルに含まれているCy3が励起されて、放出され
た蛍光が、第1のフォトマルチプライア7によって、光
電的に検出され、蛍光サンプルに記録された蛍光データ
が読み取られて、生化学解析用データが生成されると、
コントロールユニット120は、第1のレーザ励起光源
1の駆動を停止させるとともに、光学系駆動機構6のモ
ータ40およびステージモータ74に駆動停止信号を出
力して、モータ40およびステージモータ74の駆動を
停止させる。
【0224】以上のようにして、サンプルキャリアに装
填された蛍光サンプルに記録された蛍光データの読み取
りが完了する。
【0225】一方、本実施態様にかかるスキャナを用い
て、生化学解析用ユニットの基板に形成された多数の吸
着性領域に記録されている蛍光データを読み取る場合に
は、生化学解析用ユニットが、生化学解析用ユニット用
のサンプルキャリア(図示せず)に装填される。
【0226】図14は、生化学解析用ユニットの略斜視
図である。
【0227】図14に示されるように、生化学解析用ユ
ニット171は、アルミニウムなどの光を減衰させる性
質を有する材料によって形成され、多数の略円形状の貫
通孔173が高密度に形成された基板172を備えてお
り、多数の貫通孔173の内部には、ナイロン6などの
吸着性材料が充填されて、多数の吸着性領域174が形
成されている。
【0228】図14には正確に示されていないが、約1
0000の約0.01平方ミリメートルのサイズを有す
る略円形の貫通孔173が、約5000個/平方センチ
メートルの密度で、規則的に、基板172に形成されて
いる。吸着性領域174は、その表面が、基板172の
表面と同じ高さに位置するように、ナイロン6などの吸
着性材料が、貫通孔173内に充填されて、形成されて
いる。
【0229】生化学解析用ユニット171の多数の吸着
性領域174には、たとえば、以下のようにして、蛍光
データが記録される。
【0230】まず、生化学解析用ユニット171に形成
された多数の吸着性領域174内に、特異的結合物質と
して、塩基配列が既知の互いに異なった複数のcDNA
が、スポッティング装置を使用して、滴下される。
【0231】次いで、蛍光物質、たとえば、Cy5によ
って標識されたプローブである生体由来の物質を含むハ
イブリダイゼーション溶液を収容したハイブリダイゼー
ション容器内に、生化学解析用ユニット171が収容さ
れる。
【0232】その結果、多数の吸着性領域174に吸着
されている特異的結合物質に、Cy5によって標識され
た生体由来の物質が、選択的に、ハイブリダイズされ
る。
【0233】生化学解析用データの生成にあたっては、
まず、生化学解析用ユニット171が装填された生化学
解析用ユニット用のサンプルキャリア(図示せず)が、
マイクロアレイ用のサンプルキャリアと全く同様にし
て、サンプルステージ70内にセットされる。
【0234】次いで、オペレータによって、生化学解析
用ユニット171を、レーザ光によって走査して、蛍光
色素を励起し、蛍光色素から放出された蛍光を光電的に
検出して、生化学解析用のデータを生成する旨の指示信
号および特異的結合物質を標識している標識物質の種類
を特定する標識物質特定信号が入力される。
【0235】キーボード140に入力された指示信号お
よび標識物質特定信号は、コントロールユニット120
に出力され、指示信号および標識物質特定信号が入力さ
れると、コントロールユニット120は、指示信号およ
び標識物質特定信号にしたがって、第1のレーザ励起光
源1および第2のレーザ励起光源2のうち、いずれを起
動させるか、フィルタ部材31の第1のフィルタ31a
および第2のフィルタ31bのうち、いずれを蛍光の光
路内に位置させるか、ピンホール35を第1のフォトマ
ルチプライア7の前面に位置させるべきか否かならびに
ピンホール37を第2のフォトマルチプライア8の前面
に位置させるべきか否かを決定する。
【0236】本実施態様においては、生化学解析用ユニ
ット171の吸着性領域174に含まれたcDNAは、
第2のレーザ励起光源2から発せられる635nmの波
長のレーザ光によって効率的に励起可能なCy5によっ
て、標識されているから、コントロールユニット120
は、第2のレーザ励起光源2を選択するとともに、第2
のピンホール形成部材モータ132に退避信号を出力す
る。一方、コントロールユニット120は、第1のピン
ホール形成部材モータ131には、何の信号も出力しな
い。
【0237】その結果、第2のピンホール形成部材モー
タ132によって、ピンホール形成部材38が、ピンホ
ール37が、第2のフォトマルチプライア8の前面から
退避される位置に移動される。
【0238】次いで、コントロールユニット120は、
第2のレーザ励起光源2に駆動信号を出力するととも
に、光学系駆動機構6のモータ40に駆動信号を出力し
て、モータ40を駆動する。
【0239】その結果、第2のレーザ励起光源2から、
635nmの波長のレーザ光が発せられ、同時に、モー
タ40の出力軸41の中心から偏心した位置に固定され
たディスク42が回転され、一端部が、ディスク42の
中心に立設された軸43に回動可能に取り付けられ、他
端部が、集光光学系アセンブリ5の枠体21の側板24
に立設された軸25に回動可能に取り付けられているア
ーム44を介して、集光光学系アセンブリ5が、一定の
速度で、かつ、高速で、図1において、矢印Xで示され
た主走査方向に往復動される。
【0240】第2のレーザ励起光源2から発せられたレ
ーザ光は、ビームエクスパンダ13によって、そのビー
ム径が拡大された後、ダイクロイックミラー14を透過
して、集光光学系アセンブリ5のミラー22に入射す
る。
【0241】集光光学系アセンブリ5のミラー22に入
射したレーザ光は、ミラー22によって反射されて、穴
開きミラー23に入射する。
【0242】穴開きミラー23に入射したレーザ光は、
穴開きミラー23の穴(図示せず)を通過した後、集光
レンズ4によって、サンプルステージ70内にセットさ
れた生化学解析用ユニット用のサンプルキャリア内に装
填されている生化学解析用ユニット171に集光され
る。
【0243】第2のレーザ励起光源2から発せられた6
35nmの波長のレーザ光が、生化学解析用ユニット1
71の吸着性領域174に入射すると、吸着性領域17
4に含まれているCy5が励起されて、675nmの波
長にピークを有する蛍光が放出される。
【0244】生化学解析用ユニット171の吸着性領域
174に含まれているCy5から放出された蛍光は、集
光レンズ4によって、集光され、穴開きミラー23によ
って反射されて、検出光学系アセンブリ10のレンズ3
0に入射する。
【0245】検出光学系アセンブリ10のレンズ30に
入射した蛍光は、ダイクロイックミラー9に入射する。
【0246】本実施態様においては、ダイクロイックミ
ラー9は、600nm以上の波長の光を透過し、600
nm未満の波長の光を反射する性質を有しているから、
生化学解析用ユニット171の吸着性領域174に含ま
れているCy5から放出された蛍光は、ダイクロイック
ミラー9を透過して、フィルタ32に入射する。
【0247】ここに、フィルタ32は、635nmの波
長の光をカットし、635nmよりも波長の長い光を透
過する性質を有しているから、励起光の波長である63
5nmの波長の光が、フィルタ32によってカットさ
れ、励起光の波長よりも長波長のCy5から放出された
蛍光のみが、フィルタ32を透過して、第2のフォトマ
ルチプライア8によって、光電的に検出される。
【0248】ここに、ピンホール形成部材38は、ピン
ホール37が、第2のフォトマルチプライア8の前面か
ら退避する位置に移動されているので、蛍光色素が吸着
性領域174の深さ方向に分布し、レーザ光によって、
蛍光色素を励起したときに、発光点が深さ方向に変動す
る生化学解析用ユニット171の場合に、生化学解析用
ユニット171の吸着性領域174から放出された蛍光
が、ピンホール37によってカットされることがなく、
したがって、第2のフォトマルチプライア8によって、
生化学解析用ユニット171の吸着性領域174から放
出された蛍光を光電的に検出することにより、十分に高
い信号強度を有する生化学解析用データを生成すること
が可能になる。
【0249】第2のフォトマルチプライア8によって生
成されたアナログデータは、第2のA/D変換器122
によってディジタル化され、生化学解析用データが生成
される。
【0250】上述のように、集光光学系アセンブリ5
は、光学系駆動機構6のモータ40によって、一定の速
度で、かつ、高速で、図1において、矢印Xで示された
主走査方向に往復動されているから、第2のレーザ励起
光源2から発せられた635nmの波長のレーザ光によ
って、生化学解析用ユニット171の表面が、順次、主
走査方向に走査されて、生化学解析用ユニット171の
吸着性領域174に含まれているCy5が、順次、励起
され、蛍光が放出されて、第2のフォトマルチプライア
8によって、光電的に検出される。
【0251】こうして、生化学解析用ユニット171の
表面が、主走査方向に、1ライン分だけ走査されると、
コントロールユニット120は、ステージモータ74に
駆動信号を出力して、ステージモータ74を駆動し、サ
ンプルステージ70を、図1および図8において、矢印
Yで示された副走査方向に、1ライン分だけ、移動させ
る。
【0252】同様にして、生化学解析用ユニット171
の第2ライン目の吸着性領域174が、順次、第2のレ
ーザ励起光源2から発せられた635nmの波長のレー
ザ光によって、主走査方向に走査されて、生化学解析用
ユニット171の吸着性領域174に含まれているCy
5が、順次、励起され、蛍光が放出されて、第2のフォ
トマルチプライア8によって、光電的に検出される。
【0253】こうして、サンプルステージ70内にセッ
トされたサンプルキャリア内に装填されている生化学解
析用ユニット171の全面が、第2のレーザ励起光源2
から発せられた635nmの波長のレーザ光によって、
走査され、生化学解析用ユニット171の吸着性領域1
74に含まれているCy5が励起されて、放出された蛍
光が、第2のフォトマルチプライア8によって、光電的
に検出され、生化学解析用ユニット171の吸着性領域
174に記録された蛍光データが読み取られて、生化学
解析用データが生成されると、コントロールユニット1
20は、第2のレーザ励起光源2の駆動を停止させると
ともに、光学系駆動機構6のモータ40およびステージ
モータ74に駆動停止信号を出力して、モータ40およ
びステージモータ74の駆動を停止させる。
【0254】以上のようにして、サンプルキャリアに装
填されている生化学解析用ユニット171の吸着性領域
174に記録された蛍光データの読み取りが完了する。
【0255】これに対して、本実施態様にかかるスキャ
ナを用いて、放射性標識物質の位置情報に関する放射線
データが記録された蓄積性蛍光体シートの輝尽性蛍光体
層を、レーザ光によって走査して、輝尽性蛍光体を励起
し、輝尽性蛍光体から放出された輝尽光を光電的に検出
して、生化学解析用のデータを生成する場合は、まず、
輝尽性蛍光体層に放射性標識物質の位置情報が記録され
た蓄積性蛍光体シートが、蓄積性蛍光体シート用のサン
プルキャリア(図示せず)内に装填される。
【0256】蓄積性蛍光体シートの輝尽性蛍光体層に
は、たとえば、以下のようにして、放射性標識物質の位
置情報に関する放射線データが記録される。
【0257】メンブレンフィルタなどの担体表面を前処
理し、次いで、メンブレンフィルタなどの担体表面上の
所定の位置に、塩基配列が既知の互いに異なった複数の
特異的結合物質であるcDNAを、スポッティング装置
を使用して、滴下する。
【0258】他方、検体であるRNAを生体細胞から抽
出し、さらに、RNAから3’末端にポリAを有するm
RNAを抽出する。こうして抽出したポリAを末端に有
するmRNAからcDNAを合成する際に、放射性標識
物質を存在させて、放射性標識物質によって標識された
プローブDNAを生成する。
【0259】こうして得られた放射性標識物質によって
標識されたプローブDNAを所定の溶液に調整し、特異
的結合物質であるcDNAが滴下されたメンブレンフィ
ルタなどの担体表面上に静かに載せて、ハイブリダイズ
させる。
【0260】次いで、ハイブリダイズされた試料が形成
されたメンブレンフィルタなどの担体表面に、蓄積性蛍
光体シートに形成された輝尽性蛍光体層を重ね合わせ
て、所定時間にわたって、密着状態に保持することによ
って、メンブレンフィルタなどの担体上の放射性標識物
質から放出される放射線の少なくとも一部が、蓄積性蛍
光体シートに形成された輝尽性蛍光体層に吸収され、放
射性標識物質の位置情報に関する放射線データが、輝尽
性蛍光体層に記録される。
【0261】生化学解析用データの生成にあたっては、
まず、蓄積性蛍光体シートが装填された蓄積性蛍光体シ
ート用のサンプルキャリア(図示せず)が、マイクロア
レイ用のサンプルキャリアと全く同様にして、サンプル
ステージ70内にセットされる。
【0262】次いで、オペレータによって、蓄積性蛍光
体シートの輝尽性蛍光体層を、レーザ光によって走査し
て、輝尽性蛍光体を励起し、輝尽性蛍光体から放出され
た輝尽光を光電的に検出して、生化学解析用のデータを
生成する旨の指示信号が入力される。
【0263】キーボード140に入力された指示信号
は、コントロールユニット120に出力され、指示信号
が入力されると、コントロールユニット120は、指示
信号にしたがって、フィルタ部材モータ130に、駆動
信号を出力して、第2のフィルタ31bが、輝尽光の光
路内に位置するように、フィルタ部材31を移動させる
とともに、第1のピンホール形成部材モータ131に退
避信号を出力して、ピンホール35が、第1のフォトマ
ルチプライア7の前面から退避するように、ピンホール
形成部材36を移動させる。
【0264】次いで、コントロールユニット120は、
635nmの波長のレーザ光を発する第2のレーザ励起
光源2に駆動信号を出力するとともに、光学系駆動機構
6のモータ40に駆動信号を出力して、モータ40を駆
動する。
【0265】その結果、第2のレーザ励起光源2から、
635nmの波長のレーザ光が発せられ、同時に、モー
タ40の出力軸41の中心から偏心した位置に固定され
たディスク42が回転され、一端部が、ディスク42の
中心に立設された軸43に回動可能に取り付けられ、他
端部が、集光光学系アセンブリ5の枠体21の側板24
に立設された軸25に回動可能に取り付けられているア
ーム44を介して、集光光学系アセンブリ5が、一定の
速度で、かつ、高速で、図1において、矢印Xで示され
た主走査方向に往復動される。
【0266】第2のレーザ励起光源2から発せられたレ
ーザ光は、ビームエクスパンダ13によって、そのビー
ム径が拡大された後、ダイクロイックミラー14を透過
し、集光光学系アセンブリ5のミラー22に入射する。
【0267】集光光学系アセンブリ5のミラー22に入
射したレーザ光は、ミラー22によって反射されて、穴
開きミラー23に入射する。
【0268】穴開きミラー23に入射したレーザ光は、
穴開きミラー23の穴(図示せず)を通過した後、集光
レンズ4によって、サンプルステージ70内にセットさ
れたサンプルキャリア内に装填されている蓄積性蛍光体
シートの輝尽性蛍光体層に集光される。
【0269】第2のレーザ励起光源2から発せられた6
35nmの波長のレーザ光が、蓄積性蛍光体シートの輝
尽性蛍光体層に入射すると、輝尽性蛍光体層に含まれて
いる輝尽性蛍光体が励起されて、輝尽光が放出される。
【0270】輝尽性蛍光体層に含まれた輝尽性蛍光体か
ら放出された輝尽光は、集光レンズ4によって、集光さ
れ、穴開きミラー23によって反射されて、検出光学系
アセンブリ10のレンズ30に入射する。
【0271】検出光学系アセンブリ10のレンズ30に
入射した輝尽光は、ダイクロイックミラー9に入射す
る。
【0272】本実施態様においては、ダイクロイックミ
ラー9は、600nm以上の波長の光を透過し、600
nm未満の波長の光を反射する性質を有しており、輝尽
性蛍光体から放出される輝尽光の波長は、励起光の波長
よりも短いため、輝尽光は、ダイクロイックミラー9に
よって反射されて、フィルタ部材31に入射する。
【0273】ここに、第2のレーザ励起光源2の起動に
先立って、635nmの波長の光をカットし、輝尽光の
波長の光を透過する性質を有する第2のフィルタ31b
が、輝尽光の光路内に位置するように、フィルタ部材3
1を移動されているから、励起光の波長である635n
mの波長の光が、第2のフィルタ31bによってカット
され、輝尽光の波長の光のみが、第2のフィルタ31b
を透過して、第1のフォトマルチプライア7によって、
光電的に検出されて、アナログデータが生成される。
【0274】また、ピンホール形成部材36は、ピンホ
ール35が、第1のフォトマルチプライア7の前面から
退避する位置に移動されているので、レーザ光によっ
て、輝尽性蛍光体層に含まれた輝尽性蛍光体を励起した
ときは、輝尽光の発光点は輝尽性蛍光体層の深さ方向に
分布し、発光点は深さ方向に変動する蓄積性蛍光体シー
トの場合に、蓄積性蛍光体シートの輝尽性蛍光体層に含
まれた輝尽性蛍光体から放出された輝尽光が、ピンホー
ル35によってカットされることがなく、したがって、
第1のフォトマルチプライア7によって、蓄積性蛍光体
シートの輝尽性蛍光体層に含まれた輝尽性蛍光体から放
出された輝尽光を光電的に検出することによって、十分
に高い信号強度を有する生化学解析用データを生成する
ことが可能になる。
【0275】第1のフォトマルチプライア7によって生
成されたアナログデータは、第1のA/D変換器121
によってディジタル化され、生化学解析用データが生成
される。
【0276】上述のように、集光光学系アセンブリ5
は、光学系駆動機構6のモータ40によって、一定の速
度で、かつ、高速で、図1において、矢印Xで示された
主走査方向に往復動されているから、第2のレーザ励起
光源2から発せられた635nmの波長のレーザ光によ
って、輝尽性蛍光体層の表面が、順次、主走査方向に走
査されて、輝尽性蛍光体層に含まれている輝尽性蛍光体
が、順次、励起され、輝尽光が放出されて、第1のフォ
トマルチプライア7により、光電的に検出され、放射線
データが読み取られて、生化学解析用データが生成され
る。
【0277】こうして、蓄積性蛍光体シートの輝尽性蛍
光体層の表面が、主走査方向に、1ライン分だけ走査さ
れると、コントロールユニット120は、ステージモー
タ74に駆動信号を出力して、ステージモータ74を駆
動し、サンプルステージ70を、図1および図8におい
て、矢印Yで示された副走査方向に、1ライン分だけ、
移動させる。
【0278】同様にして、蓄積性蛍光体シートの輝尽性
蛍光体層の第2ライン目が、順次、第2のレーザ励起光
源2から発せられた635nmの波長のレーザ光によっ
て、主走査方向に走査されて、輝尽性蛍光体層に含まれ
ている輝尽性蛍光体が励起され、輝尽光が放出されて、
第1のフォトマルチプライア7によって、光電的に検出
され、放射線データが読み取られて、生化学解析用デー
タが生成される。
【0279】こうして、サンプルステージ70内にセッ
トされたサンプルキャリア内に装填されている蓄積性蛍
光体シートの輝尽性蛍光体層の全面が、第2のレーザ励
起光源2から発せられた635nmの波長のレーザ光に
よって、走査され、輝尽性蛍光体層に含まれている輝尽
性蛍光体が励起されて、放出された輝尽光が、第1のフ
ォトマルチプライア7によって、光電的に検出され、放
射線データが読み取られて、生化学解析用データが生成
されると、コントロールユニット120は、第2のレー
ザ励起光源2の駆動を停止させるとともに、光学系駆動
機構6のモータ40およびステージモータ74に駆動停
止信号を出力して、モータ40およびステージモータ7
4の駆動を停止させる。
【0280】以上のようにして、サンプルキャリアに装
填された蓄積性蛍光体シートの輝尽性蛍光体層に記録さ
れた放射線データの読み取りが完了する。
【0281】本実施態様においては、光学系駆動機構6
のモータ40の出力軸41には、略直方体状のブロック
42が固定され、ブロック42の出力軸41の中心から
偏心した位置に立設された軸43に、アーム44の一端
部が回動可能に取り付けられており、アーム44の他端
部は、集光光学系アセンブリ5の枠体21の側板24に
立設された軸25に、回動可能に取り付けられ、モータ
40が駆動されて、モータ40の出力軸41が回転され
ると、ブロック42およびブロック42に立設された軸
43が、モータ40の出力軸41まわりに回転され、軸
43が、モータ40の出力軸41まわりに回転するのに
ともなって、その一端部が、軸43に回動可能に取り付
けられたアーム44が往復動し、モータ40の出力軸4
1が一回転して、ブロック42に立設された軸43が、
モータの出力軸41まわりに、一回転すると、集光光学
系アセンブリ5が、図1および図3において、矢印Xで
示された主走査方向に、1回往復動されるように構成さ
れている。さらに、本実施態様によれば、アーム44の
角度が0度のときに、引張りスプリング48の軸線とア
ーム44の軸線との角度が、モータ40の出力軸41の
回転方向に、9度となるように、ディスク45の中心か
ら偏心した位置に立設された軸46に、そのスプリング
力の最大値が、モータ40の出力軸41のトルクに換算
して、モータ40に要求される最大トルクの1/3に設
定された引張りスプリング48の一端部を取り付けるこ
とによって、集光光学系アセンブリ5を、そのストロー
クの略中央部から、図3において、最も左方に移動させ
て、アーム44が水平になるまでの間に、モータ40に
要求される最大トルクと、集光光学系アセンブリ5が、
図3において、最も左方に位置し、アーム44が水平に
なった後、モータ40の出力軸41をさらに回転させ
て、集光光学系アセンブリ5を、そのストロークの略中
央部に移動させるまでの間に、モータ40に要求される
最大トルクを、引張りスプリング48のスプリング力に
よって軽減するように構成されているから、集光光学系
アセンブリ5を、そのストロークの略中央部から、図3
において、最も左方に移動させて、アーム44が水平に
なるまでの間に、モータ40に要求される最大トルク
と、集光光学系アセンブリ5が、図3において、最も左
方に位置し、アーム44が水平になった後、モータ40
の出力軸41をさらに回転させて、集光光学系アセンブ
リ5を、そのストロークの略中央部に移動させるまでの
間に、モータ40に要求される最大トルクを満足させる
ためだけに、出力の大きい大型のモータを使用する必要
がなくなり、したがって、より出力が小さく、より小型
のモータ40を用いて、集光光学系アセンブリ5を、一
定速度で、かつ、高速で、移動させることが可能になる
から、スキャナのコストを大幅に低減することが可能に
なる。
【0282】また、本実施態様によれば、マイクロアレ
イ60を、サンプルステージ70内にセットされたサン
プルキャリア50内に自動的に装填するオートローディ
ング機構は、マイクロアレイラック80が、マイクロア
レイラック搬送機構87の上面に形成された開口部90
を介して、次々に、マイクロアレイラック搬送機構87
内にセットされ、マイクロアレイラック80に収容され
ているマイクロアレイ60に記録された蛍光データが読
み取られた後、第3の歯車93を離れて、ラック支持部
94上に落下し、マイクロアレイラック搬送機構87の
下方から、取り出されるように構成され、マイクロアレ
イラック80は一方向に移送されて、マイクロアレイ6
0に記録された蛍光データが読み取られるように構成さ
れているから、マイクロアレイラック搬送機構87に、
次々に、マイクロアレイラック80をセットすることに
よって、数多くのマイクロアレイ60に記録された蛍光
データを、短時間に読み取って、きわめて効率的に、生
化学解析用データを生成することが可能になる。
【0283】さらに、本実施態様によれば、スキャナの
サンプルステージ70は、マイクロアレイ60が装填さ
れたマイクロアレイ用のサンプルキャリア50、転写支
持体によって構成された蛍光サンプルが装填された蛍光
サンプル用のサンプルキャリア、生化学解析用ユニット
171が装填された生化学解析用ユニット用のサンプル
キャリアおよび蓄積性蛍光体シートが装填された蓄積性
蛍光体シート用のサンプルキャリアをセット可能に構成
されるとともに、オートローディング機構によって、マ
イクロアレイ60を、サンプルステージ70内にセット
されたサンプルキャリア50内に、自動的に装填するこ
とができるように構成されているから、転写支持体によ
って構成された蛍光サンプルに記録された蛍光データ、
生化学解析用ユニット171の吸着性領域174に記録
された蛍光データおよび蓄積性蛍光体シートの輝尽性蛍
光体層に記録された放射線データを読み取って、生化学
解析用データを生成するとともに、蛍光サンプルや、生
化学解析用ユニット171、蓄積性蛍光体シートに比し
て、処理枚数が多いマイクロアレイ60に記録された蛍
光データを、きわめて効率的に、読み取って、生化学解
析用データを生成することが可能になる。
【0284】本発明は、以上の実施態様に限定されるこ
となく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種
々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含
されるものであることはいうまでもない。
【0285】たとえば、前記実施態様においては、蛍光
色素によって、選択的に標識された試料を含み、蛍光デ
ータが記録されている転写支持体によって、蛍光サンプ
ルが構成されているが、選択的に標識された試料を含
み、蛍光データが記録されているゲル支持体によって、
蛍光サンプルを構成することもできる。
【0286】また、前記実施態様においては、アーム4
4の角度が0度のときに、引張りスプリング48の軸線
とアーム44の軸線との角度が、モータ40の出力軸4
1の回転方向に、9度となるように、ディスク45の中
心から偏心した位置に立設された軸46に、そのスプリ
ング力の最大値が、モータ40の出力軸41のトルクに
換算して、モータ40に要求される最大トルクの1/3
に設定された引張りスプリング48の一端部を取り付け
ることによって、集光光学系アセンブリ5を、そのスト
ロークの略中央部から、図3において、最も左方に移動
させて、アーム44が水平になるまでの間に、モータ4
0に要求される最大トルクと、集光光学系アセンブリ5
が、図3において、最も左方に位置し、アーム44が水
平になった後、モータ40の出力軸41をさらに回転さ
せて、集光光学系アセンブリ5を、そのストロークの略
中央部に移動させるまでの間に、モータ40に要求され
る最大トルクを、引張りスプリング48のスプリング力
によって軽減するように構成されているが、アーム44
の角度が0度のときに、引張りスプリング48の軸線と
アーム44の軸線との角度が、モータ40の出力軸41
の回転方向に、9度となるように、ディスク45の中心
から偏心した位置に立設された軸46に、そのスプリン
グ力の最大値が、モータ40の出力軸41のトルクに換
算して、モータ40に要求される最大トルクの1/3に
設定された引張りスプリング48の一端部を取り付ける
ことは必ずしも必要でなく、引張りスプリング48のス
プリング力を、どの程度に設定するかは、引張りスプリ
ング48のスプリング力によって、モータ40に要求さ
れるトルクを、どの程度、軽減させるかによって、任意
に決定することができる。
【0287】また、前記実施態様においては、アーム4
4の角度が0度のときに、引張りスプリング48の軸線
とアーム44の軸線との角度が、モータ40の出力軸4
1の回転方向に、9度となるように、ディスク45の中
心から偏心した位置に立設された軸46に、そのスプリ
ング力の最大値が、モータ40の出力軸41のトルクに
換算して、モータ40に要求される最大トルクの1/3
に設定された引張りスプリング48の一端部を取り付け
ることによって、集光光学系アセンブリ5を、そのスト
ロークの略中央部から、図3において、最も左方に移動
させて、アーム44が水平になるまでの間に、モータ4
0に要求される最大トルクと、集光光学系アセンブリ5
が、図3において、最も左方に位置し、アーム44が水
平になった後、モータ40の出力軸41をさらに回転さ
せて、集光光学系アセンブリ5を、そのストロークの略
中央部に移動させるまでの間に、モータ40に要求され
る最大トルクを、引張りスプリング48のスプリング力
によって軽減するように構成されているが、アーム44
の角度が0度のときに、引張りスプリング48の軸線と
アーム44の軸線との角度が、モータ40の出力軸41
の回転方向に、9度となるように、ディスク45の中心
から偏心した位置に立設された軸46に、引張りスプリ
ング48を取り付けることは必ずしも必要でなく、引張
りスプリング48の取り付け位置は、モータ40に要求
されるトルクが最大となるアーム44の角度にしたがっ
て、任意に決定することができる。
【0288】さらに、前記実施態様においては、アーム
44の一端部が回動可能に取り付けられたブロック42
が固定されたのとは、反対側のモータ40の出力軸41
に、ディスク45が固定され、ディスク45の中心から
偏心した位置に立設された軸46に、一端部が、スプリ
ング支持部材47に固定されたスプリング48の他端部
が取り付けられているが、アーム44と、スプリング4
8とが、モータ40の反対側に設けられていることは必
ずしも必要でなく、モータ40の同じ側に、アーム44
と、スプリング48とを設けることもできる。
【0289】さらに、前記実施態様においては、アーム
44の角度が0度のときに、引張りスプリング48の軸
線とアーム44の軸線との角度が、モータ40の出力軸
41の回転方向に、9度となるように、ディスク45の
中心から偏心した位置に立設された軸46に、そのスプ
リング力の最大値が、モータ40の出力軸41のトルク
に換算して、モータ40に要求される最大トルクの1/
3に設定された引張りスプリング48の一端部を取り付
けることによって、集光光学系アセンブリ5を、そのス
トロークの略中央部から、図3において、最も左方に移
動させて、アーム44が水平になるまでの間に、モータ
40に要求される最大トルクと、集光光学系アセンブリ
5が、図3において、最も左方に位置し、アーム44が
水平になった後、モータ40の出力軸41をさらに回転
させて、集光光学系アセンブリ5を、そのストロークの
略中央部に移動させるまでの間に、モータ40に要求さ
れる最大トルクを、引張りスプリング48のスプリング
力によって軽減するように構成されているが、引張りス
プリング48によって、モータ40のトルクをアシスト
するように構成することは必ずしも必要でなく、圧縮ス
プリングを、モータ40の出力軸41から偏心した位置
に立設された軸に取り付けて、モータ40のトルクをア
シストするように構成することもできる。
【0290】また、前記実施態様においては、スキャナ
は、532nmの波長のレーザ光を発する第1のレーザ
励起光源1と、635nmの波長のレーザ光を発する第
2のレーザ励起光源2を備えているが、スキャナが、5
32nmの波長のレーザ光を発する第1のレーザ励起光
源1と、635nmの波長のレーザ光を発する第2のレ
ーザ励起光源2を備えていることは必ずしも必要でな
く、第1のレーザ励起光源1として、473nmのレー
ザ光を発するレーザ光源を用いることもできる。
【0291】さらに、前記実施態様においては、スキャ
ナは、532nmの波長のレーザ光を発する第1のレー
ザ励起光源1と、635nmの波長のレーザ光を発する
第2のレーザ励起光源2を備えているが、励起する蛍光
物質の種類に応じて、第2のレーザ励起光源2として、
530ないし540nmのレーザ光を発するレーザ光源
を用いることもできる。
【0292】また、前記実施態様においては、マイクロ
アレイラック搬送機構は、第1の歯車91、第2の歯車
92および第3の歯車93を備えているが、マイクロア
レイラック搬送機構が、3つの歯車を備えていることは
必ずしも必要でなく、4以上の歯車を備えていてもよ
い。
【0293】さらに、前記実施態様においては、マイク
ロアレイ用のサンプルキャリア50の開口部54aにの
み、オートローディング機構によって、マイクロアレイ
60を装填し、排出しているが、サンプルキャリア50
の開口部54aに装填されたマイクロアレイ60を排出
した後、モータ95を駆動して、マイクロアレイラック
80を下降させるとともに、ステージモータ74を駆動
して、サンプルステージ70を、副走査方向に移動さ
せ、サンプルキャリア50の開口部54bに、マイクロ
アレイ60を装填して、マイクロアレイ60に記録され
た蛍光データを読み取り、マイクロアレイ60を排出し
た後に、モータ95を駆動して、マイクロアレイラック
80を下降させるとともに、ステージモータ74を駆動
して、サンプルステージ70を、副走査方向に移動させ
て、サンプルキャリア50の開口部54cに、マイクロ
アレイ60を装填して、マイクロアレイ60に記録され
た蛍光データを読み取り、マイクロアレイ60を排出す
るように構成することもできる。
【0294】また、前記実施態様においては、上面に形
成された開口部90を介して、マイクロアレイラック搬
送機構内に、マイクロアレイラック80をセットし、下
方に設けられたラック支持部94に、マイクロアレイラ
ック80を落下させて、取り出すように構成されている
が、マイクロアレイラック80が、マイクロアレイラッ
ク搬送機構の一方の側から、マイクロアレイ搬送機構8
7内にセットされ、マイクロアレイ装填部に送られて、
隣り合う棚の距離に等しいピッチが下降され、各棚内に
収容されているマイクロアレイ60が、サンプルステー
ジ70内にセットされたサンプルキャリア50内に送り
出され、サンプルキャリア50から、各棚内に送り返さ
れた後、マイクロアレイラック搬送機構87の他方の側
から、マイクロアレイラック80が、マイクロアレイ搬
送機構87の外部に取り出されるように構成されていれ
ばよく、マイクロアレイラック搬送機構が、上方から、
下方に、マイクロアレイラックを搬送可能に構成されて
いることは必ずしも必要でなく、たとえば、マイクロア
レイ搬送機構87の前方から、マイクロアレイラック8
0を、マイクロアレイ搬送機構87内にセットし、マイ
クロアレイ搬送機構87の後方から、マイクロアレイラ
ック80を取り出すように構成することもできる。
【0295】また、前記実施態様においては、マイクロ
アレイラック80は、9つの棚を備え、9つのマイクロ
アレイ60を収容可能に構成されているが、マイクロア
レイラック80に形成される棚の数は、任意に決定する
ことができ、したがって、マイクロアレイラック80に
収容されるマイクロアレイ60の数も、任意に決定する
ことができる。
【0296】
【発明の効果】本発明によれば、マイクロアレイなどの
数多くの生化学解析用ユニットを、短時間に、効率よ
く、サンプルステージにセットして、生化学解析用デー
タを生成することができる生化学解析用ユニットのオー
トローディング機構を提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の好ましい実施態様にかかるス
キャナの光学系を示す略斜視図である。
【図2】図2は、フィルタ部材の略正面図である。
【図3】図3は、本発明の好ましい実施態様にかかるス
キャナに設けられた光学系駆動機構の詳細を示す略斜視
図である。
【図4】図4は、図3とは反対側から見た光学系駆動機
構の略斜視図である。
【図5】図5は、引張りスプリングの取り付け位置と、
アームの角度との関係を示す概念図である。
【図6】図6は、アームの角度と、モータに要求される
トルクの関係を示すグラフである。
【図7】図7は、サンプルであるマイクロアレイがセッ
トされるサンプルサンプルキャリアを裏面側から見た略
斜視図である。
【図8】図8は、サンプルを保持したサンプルキャリア
がセットされるサンプルステージの略斜視図である。
【図9】図9は、マイクロアレイを収容するマイクロア
レイラックの略斜視図である。
【図10】図10は、サンプルステージにセットされた
サンプルキャリア内に、マイクロアレイを自動的に装填
し、排出するオートローディング機構の略斜視図であ
る。
【図11】図11は、複数のマイクロアレイを収容した
マイクロアレイラックを、オートローディング機構のマ
イクロアレイ装填部に移送し、オートローディング機構
から排出するマイクロアレイラック搬送機構の略斜視図
である。
【図12】図12は、本発明の好ましい実施態様にかか
るスキャナの制御系、検出系、駆動系および入力系を示
すブロックダイアグラムである。
【図13】図13は、マイクロアレイの略斜視図であ
る。
【符号の説明】
1 第1のレーザ励起光源 2 第2のレーザ励起光源 3 レーザアセンブリ 4 集光レンズ 5 集光光学系アセンブリ 6 光学系駆動機構 7 第1のフォトマルチプライア 8 第2のフォトマルチプライア 9 ダイクロイックミラー 10 検出光学系アセンブリ 11 基台 12 ビームエクスパンダ 13 ビームエクスパンダ 14 ダイクロイックミラー 20 レール 21 枠体 22 ミラー 23 穴開きミラー 24 枠体の側板 25 枠体の側板に立設された軸 30 レンズ 31 フィルタ部材 31a 第1のフィルタ 31b 第2のフィルタ 32 フィルタ 33 板部材 34 ハウジング 35 ピンホール 36 第1のピンホール形成部材 37 ピンホール 38 第2のピンホール形成部材 40 モータ 41 モータの出力軸 42 ディスク 43 ディスクに立設された軸 44 アーム 44a アームのモータへの取り付け端部 44b アームの集光光学系への取り付け端部 45 ディスク 46 ディスクに立設された軸 47 スプリング支持部材 48 引張りスプリング 50 サンプルキャリア 51 フレーム体 52、53、54 サンプルキャリアの開口部 52a、53a、54a 板ばね 52b、53b、54b 開口部 55、56、57、58 板部材 59 ハンドル 60 マイクロアレイ 70 サンプルステージ 71 開口部 72 レール 73 ステイ 74 ステージモータ 75 ロッド 80 マイクロアレイラック 81 歯列 85 マイクロアレイ装填機構 86 マイクロアレイ排出機構 87 マイクロアレイラック搬送機構 90 開口部 91 第1の歯車 92 第2の歯車 93 第3の歯車 94 ラック支持部 95 モータ 96 エンドレスベルト 97 センサ 98 壁部材 100 モータ 101 モータの出力軸 102 プーリ 103 エンドレスベルト 104 マイクロアレイ装填ロッド 105 取り付け部材 110 モータの出力軸 111 プーリ 112 エンドレスベルト 113 マイクロアレイ排出ロッド 114 取り付け部材 115 レール 120 コントロールユニット 121 第1のA/D変換器 122 第1のA/D変換器 123 サンプルキャリアセンサ 130 フィルタ部材モータ 131 第1のピンホール形成部材モータ 132 第2のピンホール形成部材モータ 135 モータ 140 キーボード 141 表示パネル 150 cDNAのスポット 151 スライドガラス板 171 生化学解析用ユニット 172 基板 173 貫通孔 174 吸着性領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 33/53 G01N 33/53 M 33/58 33/58 A Z 35/02 35/02 F 37/00 102 37/00 102 Fターム(参考) 2G042 AA01 BD19 CB03 DA08 FB05 HA02 HA07 2G045 DA13 DA36 FA12 FB02 FB03 FB08 FB12 GC15 JA08 2G054 AA06 CA22 EA03 GA04 GB02 2G058 AA09 CA00 CB15 CC09 CC11 CD21 GA01 GE02

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生化学解析用サンプルを収容可能な複数
    の棚を備え、前記複数の棚に、生化学解析用サンプルが
    収容された生化学解析用サンプルラックを、その一端部
    で受け取り、その他端部に向けて、搬送する生化学解析
    用サンプル搬送機構と、前記生化学解析用サンプル搬送
    機構によって、生化学解析用サンプル装填部内に送られ
    た前記生化学解析用サンプルラックの各棚に収容されて
    いる前記生化学解析用サンプルを、サンプルステージに
    送り出して、セットする生化学解析用サンプル送り出し
    機構と、前記サンプルステージにセットされた前記生化
    学解析用サンプルを、前記生化学解析用サンプルラック
    の前記各棚に送り返す生化学解析用サンプル排出機構を
    備えた生化学解析用サンプルのオートローディング機構
    であって、前記生化学解析用サンプル搬送機構が、2以
    上の生化学解析用サンプルラックを、同時に、搬送可能
    で、前記生化学解析用サンプル装填部に位置している前
    記生化学解析用サンプルラックを、前記各棚間の距離に
    等しいピッチで、下降可能に構成されたことを特徴とす
    る生化学解析用サンプルのオートローディング機構。
  2. 【請求項2】 前記生化学解析用サンプル搬送機構が、
    前記生化学解析用サンプルラックを、その上端部で受け
    取り、その下端部に向けて、下方に、搬送可能に構成さ
    れたことを特徴とする請求項1に記載の生化学解析用サ
    ンプルのオートローディング機構。
  3. 【請求項3】 前記サンプルステージが、サンプルキャ
    リアを収容可能に構成され、前記生化学解析用サンプル
    送り出し機構が、前記サンプルステージ内に収容された
    サンプルキャリアに対向する前記生化学解析用サンプル
    ラックの棚に収容された前記生化学解析用サンプルを、
    前記サンプルステージ内に収容された前記サンプルステ
    ージ内に送り出して、セットするように構成され、前記
    生化学解析用サンプル排出機構が、前記サンプルステー
    ジ内に収容されたサンプルキャリア内にセットされた前
    記生化学解析用サンプルを、前記サンプルステージ内に
    収容されたサンプルキャリアに対向する前記生化学解析
    用サンプルラックの棚に送り返すように構成されたこと
    を特徴とする請求項1または2に記載の生化学解析用サ
    ンプルのオートローディング機構。
  4. 【請求項4】 前記生化学解析用サンプル搬送機構が、
    前記生化学解析用サンプルラックの外壁に、上下方向に
    形成された歯列に係合可能で、同期して回転される複数
    の歯車を備え、前記複数の歯車のうち、少なくとも1つ
    の歯車が、前記生化学解析用サンプル装填部内に位置す
    る前記生化学解析用サンプルラックの前記歯列に係合し
    て、前記生化学解析用サンプルラックを下降させるよう
    に構成されたことを特徴とする請求項1ないし3のいず
    れか1項に記載の生化学解析用サンプルのオートローデ
    ィング機構。
  5. 【請求項5】 前記生化学解析用サンプル搬送機構の上
    端部に、外壁に、上下方向に歯列が形成された前記生化
    学解析用サンプルラックの横断面に対応した形状を有す
    る開口部が形成され、前記生化学解析用サンプル搬送機
    構が、前記開口部を介して、前記生化学解析用サンプル
    ラックを受け取るように構成されたことを特徴とする請
    求項2ないし4のいずれか1項に記載の生化学解析用サ
    ンプルのオートローディング機構。
  6. 【請求項6】 前記生化学解析用サンプル搬送機構が、
    その下端部に、前記生化学解析用サンプルラックを、そ
    の上面で支持可能なラック支持部を備え、前記複数の歯
    車のうち、最下の歯車と前記ラック支持部が、前記生化
    学解析用サンプルラックの高さよりも長い間隔を隔て
    て、設けられたことを特徴とする請求項2ないし5のい
    ずれか1項に記載の生化学解析用サンプルのオートロー
    ディング機構。
  7. 【請求項7】 さらに、前記生化学解析用サンプルラッ
    クが、前記生化学解析用サンプル装填部内に位置したこ
    とを検出するセンサ手段を備えたことを特徴とする請求
    項1ないし6のいずれか1項に記載の生化学解析用サン
    プルのオートローディング機構。
  8. 【請求項8】 前記生化学解析用サンプル送り出し機構
    が、その先端部が、前記サンプルステージ内に位置する
    送り出し位置と、その先端部が、前記サンプルステージ
    から退避した退避位置との間で、往復動可能な送り出し
    ロッドを備えたことを特徴とする請求項1ないし7のい
    ずれか1項に記載の生化学解析用サンプルのオートロー
    ディング機構。
  9. 【請求項9】 前記生化学解析用サンプル排出機構が、
    その先端部が、前記生化学解析用サンプルラックのサン
    プルステージに対向する棚内に位置する排出位置と、そ
    の先端部が、前記生化学解析用サンプルラックのサンプ
    ルステージに対向する棚から退避した退避位置との間
    で、往復動可能な排出ロッドを備えたことを特徴とする
    請求項1ないし8のいずれか1項に記載の生化学解析用
    サンプルのオートローディング機構。
  10. 【請求項10】 前記生化学解析用サンプルが、スライ
    ドガラス板を担体とし、前記スライドガラス板上に、蛍
    光物質によって選択的に標識された試料の複数のスポッ
    トが、互いに離間して、形成されたマイクロアレイによ
    って構成されたことを特徴とする請求項1ないし9のい
    ずれか1項に記載の生化学解析用サンプルのオートロー
    ディング機構。
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