JP2003139298A - 水素貯蔵装置および水素残量検出方法 - Google Patents

水素貯蔵装置および水素残量検出方法

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JP2003139298A JP2001341319A JP2001341319A JP2003139298A JP 2003139298 A JP2003139298 A JP 2003139298A JP 2001341319 A JP2001341319 A JP 2001341319A JP 2001341319 A JP2001341319 A JP 2001341319A JP 2003139298 A JP2003139298 A JP 2003139298A
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tank
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Hitoshi Ito
仁 伊藤
Mikio Kawai
幹夫 川合
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Nissan Motor Co Ltd
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    • Y02P90/00Enabling technologies with a potential contribution to greenhouse gas [GHG] emissions mitigation
    • Y02P90/45Hydrogen technologies in production processes

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  • Filling Or Discharging Of Gas Storage Vessels (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 貯蔵タンク内の水素残量を0〜100%の全
域にわたって正確に把握する。 【解決手段】 水素ボンベ2から供給される水素の貯蔵
タンク3と、貯蔵タンク3から取り出す水素の流量を制
御する流量制御部と、貯蔵タンク3に充填した水素吸蔵
合金MHよりも水素圧力−組成等温線で水素吸蔵量に対
する圧力変化が大きい水素吸蔵材料MH1を充填した残
量検出用タンク4と、残量検出用タンク4から取り出す
水素の流量を制御する流量制御部を設け、貯蔵タンク3
および残量検出用タンク4に圧力センサ19,20を設
けると共に、貯蔵タンク3および残量検出用タンク4の
各水素吸蔵量の比率と略等しい比率で水素を取り出すべ
く行う両流量制御部による流量の調節段階において圧力
センサ19,20で検知される両タンク3,4の各圧力
に基づいて貯蔵タンク3内の水素残量を割出す演算回路
23を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水素吸蔵合金を充
填した貯蔵タンクに水素を貯蔵する水素貯蔵装置に係わ
り、とくに、貯蔵タンク内の水素残量を0〜100%の
全域にわたって正確に把握し得る水素貯蔵装置および水
素残量検出方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、上記したような水素吸蔵合金を用
いた水素吸蔵装置において、水素残量を検出する方法と
しては、水素タンク内の温度を検出する方法(特開昭6
3−246459号)や、水素吸蔵合金が水素を吸蔵す
るのに伴って結晶格子が膨張して体積が増加する性質を
利用して、水素吸蔵合金の体積(嵩)をタンク内に設置
したレベルセンサで検出して水素残量を推定する方法
(特開平5−223012号)や、プラトー性を確保す
るための均質化熱処理を施すのに続いて、さらなる再熱
処理を施して水素圧力−組成等温線(P−C−T曲線)
が傾きを有するようにして、圧力による残量検出を可能
とする方法(特開平10−245663号)がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記した水
素タンク内の温度を検出する方法において、冷間始動時
のようにタンクの温度が低い条件下では、残量を検出す
ることが事実上不可能であり、加えて、残量が多いうち
は低温であって残量が少なくなると急激に温度が上昇す
ることから、水素がなくなる寸前までその事態を認識す
ることができないという問題があった。
【0004】また、タンク内に設置したレベルセンサで
水素吸蔵合金の体積(嵩)を検出して水素残量を推定す
る方法において、水素吸蔵合金が劣化していない初期の
段階は水素残量を比較的正確に検出することができるも
のの、吸脱着の繰り返しにより水素吸蔵合金が微粉化し
て体積が変動したり、輸送用手段のエネルギー源として
使用する場合などのように振動などの影響を受けたりす
ると、液体燃料とは異なって正確に水素吸蔵合金の体積
を測定することが困難であるという問題を有していた。
【0005】さらに、圧力による残量検出を可能とする
方法では、2回の熱処理工程を必要とする分だけコスト
高となるうえ、熱処理によるP−C−T曲線の傾きの微
妙な制御が困難であり、さらにまた、P−C−T曲線に
傾きを施すことは、合金の単位重量あたりの水素吸蔵量
の低下を招く可能性があるという問題を有しており、こ
れらの問題を解決することが従来の課題となっていた。
【0006】
【発明の目的】本発明は、上記した従来の課題に着目し
てなされたもので、水素吸蔵合金の単位重量あたりの吸
蔵量を低下させることなく、貯蔵タンク内の水素残量を
0〜100%の全域にわたって正確に把握することが可
能である水素貯蔵装置および水素残量検出方法を提供す
ることを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係わる水素貯蔵
装置は、請求項1として、水素圧力−組成等温線(P−
C−T曲線)が広いプラトー領域を示す水素吸蔵合金を
充填して水素供給源から供給される水素を貯蔵する貯蔵
タンクと、貯蔵タンクから取り出す水素の流量を制御す
る流量制御部を備えた水素貯蔵装置において、貯蔵タン
クに充填した水素吸蔵合金よりも水素圧力−組成等温線
で水素吸蔵量に対する圧力変化が大きい水素吸蔵材料を
充填した残量検出用タンクと、残量検出用タンクから取
り出す水素の流量を制御する流量制御部を設け、貯蔵タ
ンクおよび残量検出用タンクには各々の内部圧力をそれ
ぞれ測定する圧力測定手段を設けると共に、貯蔵タンク
の水素吸蔵量および残量検出用タンクの水素吸蔵量の比
率と略等しい比率で水素を取り出すべく行う両流量制御
部による流量の調節段階において圧力測定手段で検知さ
れる両タンクの各圧力に基づいて貯蔵タンク内の水素残
量を割出す演算手段を設けた構成としたことを特徴とし
ており、この水素貯蔵装置の構成を前述した従来の課題
を解決するための手段としている。
【0008】ここで、本発明に係わる水素貯蔵装置は、
上記したように、水素吸蔵を目的とした貯蔵タンクおよ
び水素貯蔵量の検出を目的とした残量検出用タンクの少
なくとも2つのタンクを有しており、貯蔵タンクは用途
に応じて必要な容量を確保すればよく、残量検出用タン
クは圧力検知に必要な最低の容量を確保していればよ
い。
【0009】本発明に係わる水素貯蔵装置は、請求項2
として、貯蔵タンクに充填される水素吸蔵合金は、水素
圧力−組成等温線が広いプラトー領域を示すべく均質化
熱処理を施したBCC相を主体とするBBC系水素吸蔵
合金である構成とし、請求項3として、残量検出用タン
クに充填される水素吸蔵材料は、不均質BCC相を主体
とする水素吸蔵合金である構成とし、請求項4として、
残量検出用タンクに充填される水素吸蔵材料は、水素吸
蔵合金あるいはカーボン系水素吸蔵材料である構成とし
ている。
【0010】一方、本発明に係わる水素残量検出方法
は、請求項5として、水素吸蔵合金を充填した貯蔵タン
クと、貯蔵タンクから取り出す水素の流量を制御する流
量制御部を備えた水素貯蔵装置の貯蔵タンク内の水素残
量を検出するに際して、貯蔵タンクに充填した水素吸蔵
合金よりも水素圧力−組成等温線で水素吸蔵量に対する
圧力変化が大きい水素吸蔵材料を充填した残量検出用タ
ンクを設けると共に、残量検出用タンクから取り出す水
素の流量を制御する流量制御部を設け、貯蔵タンクおよ
び残量検出用タンクには、各々の内部圧力をそれぞれ測
定する圧力測定手段を設け、両流量制御部によって貯蔵
タンクの水素吸蔵量および残量検出用タンクの水素吸蔵
量の比率と略等しい比率で水素を取り出すべく流量を調
節しつつ、圧力測定手段で両タンクの各圧力を検知して
貯蔵タンク内の水素残量を推定する構成としたことを特
徴としており、この水素残量検出方法の構成を前述した
従来の課題を解決するための手段としている。
【0011】本発明の請求項6に係わる水素残量検出方
法は、貯蔵タンクに充填される水素吸蔵合金として、水
素圧力−組成等温線が広いプラトー領域を示すべく均質
化熱処理を施したBCC相を主体とするBBC系水素吸
蔵合金を用いている構成とし、請求項7に係わる水素残
量検出方法は、残量検出用タンクに充填される水素吸蔵
材料として、不均質BCC相を主体とする水素吸蔵合金
を用いる構成とし、請求項8に係わる水素残量検出方法
は、残量検出用タンクに充填される水素吸蔵材料とし
て、水素吸蔵合金あるいはカーボン系水素吸蔵材料を用
いる構成としている。
【0012】
【発明の実施の形態】貯蔵タンクに用いる水素吸蔵合金
としては、請求項2および6に記載したように、単位重
量当たりの水素吸蔵量が大きいBCC系合金を用いるこ
とが好ましい。この際、吸脱着時の取り扱いの容易性を
考慮すると、とくに急速な水素充填を考慮すると、P−
C−T曲線が広いプラトー領域を示す水素吸蔵合金を用
いることが好ましい。一般的に、このようなP−C−T
曲線が広いプラトー領域を示す水素吸蔵合金の単位重量
当たりの水素吸蔵能は、傾きを持つ合金の単位重量当た
りの水素吸蔵能よりも大きいため、P−C−T曲線が広
いプラトー領域を示す水素吸蔵合金を貯蔵タンクに用い
ることが有利である。
【0013】プラトー性を確保するには、各種ある鋳造
法の中からメルトスピニング法を採用することが好まし
く、詳しくは「水素吸蔵合金 基礎から最先端技術まで
第254頁 1998年」 に記載されている。
【0014】残量検出用タンクは、貯蔵タンク内の水素
残量を検出することを目的としているため、その内部に
はP−C−T曲線が適度な傾きを持った水素吸蔵材料を
充填するが、請求項4および8に記載したように、充填
する水素吸蔵材料として合金を用いる場合には、「水素
吸蔵合金 基礎から最先端技術まで 第254頁 19
98年」 に記載されているような金型鋳造法やガスア
トマイズ法により調製された合金や、均質化処理された
理想状態においてもP−C−T曲線がある傾きを示す組
成のもの(例えば、Ti−Fe系、または、本組成の一
部に異元素を置換したもの)、あるいは、カーボン系水
素吸蔵材料(活性炭,カーボンナノチューブ,グラファ
イトナノファイバ,カーボンエアロゲル,黒鉛層間化合
物など)を用いる。
【0015】貯蔵タンクおよび残量検出用タンクには、
各々の内部圧力をそれぞれ測定する圧力センサなどの圧
力測定手段を設置しており、貯蔵タンクおよび残量検出
用タンクに充填された材料のP−C−T曲線と圧力測定
手段で測定した圧力に基づいて演算手段により演算して
水素貯蔵残量を推定する。
【0016】また、貯蔵タンクおよび残量検出用タンク
には流量制御部がそれぞれ接続してあり、すなわち、充
填量をコントロールする流量コントローラがそれぞれ接
続してあると共に、一定圧力の水素を取り出すための減
圧レギュレータおよび一定流量を得る為の流量コントロ
ーラ(流量制御部)がそれぞれ接続してあり、これらの
流量制御部によって貯蔵タンクの水素吸蔵量および残量
検出用タンクの水素吸蔵量の比率と同等の流量比で水素
を充填したり取り出したりすることができるように流量
制御を行う。
【0017】例えば、貯蔵タンクの水素吸蔵量が1kg
で残量検出用タンクの水素吸蔵量が0.01kgの場合
は、常に100:1の流量で充填あるいは取り出すよう
に制御して、各タンクの水素残量率が常に同一となるよ
うに同期させる。
【0018】
【発明の効果】請求項1および5に記載した発明によれ
ば、上記した構成としていることから、残量検出用タン
クの内部圧力をモニタして演算処理することで、貯蔵タ
ンクに貯蔵されている水素の残量を多少にかかわらずほ
ぼ正確に認識することが可能であるという非常に優れた
効果がもたらされる。
【0019】請求項2および6に記載した発明では、上
記した構成としたから、単位重量あたりの吸蔵量を大き
くすることができ、請求項3および7に記載した発明で
は、残量検出用タンクの内部圧力のモニタを0〜100
%の全域にわたって正確に行うことができ、請求項4お
よび8に記載した発明では、演算処理を簡単なものとす
ることが可能であるという非常に優れた効果がもたらさ
れる。
【0020】
【実施例】以下、本発明を図面に基づいて説明する。
【0021】[実施例1]図1〜3は、本発明に係わる
水素貯蔵装置の一実施例を示している。
【0022】図1に示すように、この水素貯蔵装置1
は、水素吸蔵合金MHを充填して水素ボンベ(水素供給
源)2から供給される水素を貯蔵する貯蔵タンク3と、
この貯蔵タンク3に充填した水素吸蔵合金MHよりもP
−C−T曲線で水素吸蔵量に対する圧力変化が大きい水
素吸蔵材料MH1を充填した残量検出用タンク4を備え
ており、水素ボンベ2に接続する水素供給路5には、水
素ボンベ用レギュレータ6,ストップバルブ7およびク
イックコネクタ8が設けてあると共に、クイックコネク
タ8と各タンク3,4間には、水素供給流量コントロー
ラ9,10がそれぞれ設けてある。
【0023】貯蔵タンク3および残量検出用タンク4
は、貯蔵側水素取り出し流路11および検出用水素取り
出し流路12を介してそれぞれ混合タンク13と連通し
ており、各流路11,12には、水素取り出し用レギュ
レータ14および水素流量コントローラ15がそれぞれ
設けてあって、混合タンク13に導かれた水素は、水素
導出用レギュレータ16および水素導出流量コントロー
ラ17を具備した導出路18を通って所定部位に供給さ
れるようになっている。
【0024】また、貯蔵タンク3および残量検出用タン
ク4には各々の内部圧力をそれぞれ測定する圧力測定手
段としての圧力センサ19,20が設けてあり、これら
の圧力センサ19,20および各水素取り出し用レギュ
レータ14からの圧力信号は、検出回路21を介して演
算回路22に伝達され、この演算回路22でなされる演
算処理結果を水素残量計23で表示するようになってい
る。
【0025】さらに、貯蔵タンク3および残量検出用タ
ンク4には、循環媒体ライン25,26が配置してあ
り、これらの循環媒体ライン25,26に多数のフィン
を設けて熱交換器の機能を持たせることによって、水素
吸脱着を効率的かつ迅速に行うことができるようにして
いる、すなわち、貯蔵タンク3および残量検出用タンク
4に水素を充填するときは、発生する吸着熱を取り除く
ために循環媒体ライン25,26を冷却器として機能さ
せ、一方、貯蔵タンク3および残量検出用タンク4から
水素を取り出すときは、循環媒体ライン25,26を加
熱器として機能させて水素の脱離を促進するようにして
いる。
【0026】なお、水素供給路5,貯蔵側水素取り出し
流路11,検出用水素取り出し流路12および導出路1
8には必要に応じて逆流防止弁を設置することが可能で
ある。
【0027】この場合、水素貯蔵を目的とする貯蔵タン
ク3には、単位体積当たり、あるいは、単位重量当た
り、できるだけ多くの水素を吸蔵し得るように均質化さ
れたBCC系合金を充填するが、その材料のP-C-T曲
線の傾きは特に考慮する必要はない。
【0028】一方、残量検出用タンク4は、そのP-C-
T曲線から水素貯蔵残量を推定するため、単位体積当た
りに、あるいは、単位重量当たりに、吸蔵できる水素量
を犠牲にしても、圧力センサ19,20で残量が推定で
きるレベルの傾きを有する材料を選択して充填する。
【0029】次に、上記水素貯蔵装置1における水素残
量検出要領について説明する。ここでは、貯蔵タンク3
の水素貯蔵量を5kg、残量検出用タンク4の水素貯蔵
量を500gとした場合を示す。
【0030】まず、水素を充填する時は、水素ボンベ2
の水素供給路5をクイックコネクタ8を介して接続する
のに続いて、水素ボンベ用レギュレータ6を所定の圧力
に調整した後、ストップバルブ7を開いて充填を開始す
る。
【0031】クイックコネクタ8から導入された水素は
分岐してそれぞれ水素供給流量コントローラ9,10を
介して貯蔵タンク3および残量検出用タンク4に充填さ
れる。
【0032】この間、貯蔵タンク3および残量検出用タ
ンク4の各貯蔵率を同期させるために、水素供給流量コ
ントローラ9,10において、充填流量速度比、あるい
は、充填量の積算比を100:1とするべく流量制御が
なされる。
【0033】また、この水素充填時において、貯蔵側水
素取り出し流路11および検出用水素取り出し流路12
にそれぞれ設けた各水素流量コントローラ15,15は
完全に閉じられており、充填が進むと水素取り出し用レ
ギュレータ14,14の各圧力表示はそれぞれ上昇し、
所定の充填量(所定の圧力)に達した段階において、水
素ボンベ2を逆流防止機能を有するクイックコネクタ8
から取り外す。
【0034】一方、貯蔵タンク3および残量検出用タン
ク4からの水素の取り出しは、水素取り出し用レギュレ
ータ14,14の2次側の圧力を同一とすると共に、水
素流量コントローラ15,15を調整して、貯蔵タンク
3からの水素供給量と残量検出用タンク4からの水素供
給量の比が常に100:1となるように調節すると、貯
蔵タンク3および残量検出用タンク4の水素貯蔵容量の
比を上記のように100:1としているので、各タンク
3,4の水素の残量は同一の値を示すようになる。
【0035】そして、各水素流量コントローラ15,1
5から排出されて混合タンク13に導かれた水素は、水
素導出用レギュレータ16および水素導出流量コントロ
ーラ17を具備した導出路18を通って所定部位に供給
される。
【0036】この実施例において、貯蔵タンク3に充填
する水素吸蔵合金MHとして、均質化熱処理したBCC
系水素吸蔵合金を用いている。このようなBCC系水素
吸蔵合金は、一般的に単位重量、単位体積当たりの水素
吸蔵量が大きく効率的であり、均質化熱処理された合金
はその性能がとくに優れているものの、図2のP-C-T
曲線に示すように、吸蔵率が15から85%の水素が充
填されている状態では、圧力0.2〜0.3MPaの範
囲で僅かに傾きが存在する程度である。つまり、この領
域における充填率の変化が70%もあるのに対して、圧
力変化が非常に僅かであるため、この領域でレギュレー
タ14の圧力表示を検知しても、充填量を特定すること
が困難であり、例え特定できたとしても誤差が大きくな
る可能性がある。
【0037】そこで、この実施例において、残量検出用
タンク4に充填する水素吸蔵材料MH1として、FeT
iO系の材料を用いている。図3のP−C−T曲線に示
すように、FeTiO系の材料では、BCC系合金とは
異なり、水素充填量に対してある傾きをもって圧力が上
昇している。つまり、残量検出用タンク4に設置した圧
力モニタ20を監視することにより、水素残量を推定す
ることが可能となる。
【0038】すなわち、水素取り出し用レギュレータ1
4,14の2次側圧力が同一の圧力になるように調節す
る。これは圧力差があると、正確な流量比で混合タンク
13に供給することが困難となるからである。
【0039】そして、この実施例では、貯蔵タンク3お
よび残量検出用タンク4に対する水素供給時および水素
取り出し時の流量を常に各タンク3,4に接続する流量
コントローラ9,10,15で制御しながら、タンク
3,4の各容量と比例させているので、貯蔵タンク3お
よび残量検出用タンク4の水素の残量比率は常に同期し
ていることとなり、その結果、P−C−T曲線に適度な
傾きを有する残量検出用タンク4に設置した圧力モニタ
20を監視することにより、貯蔵タンク3の水素残量も
ほとんど誤差なく予測し得ることとなる。
【0040】[実施例2]この実施例では、貯蔵タンク
3に、先の実施例と同様に、均質化熱処理されたBCC
合金を水素吸蔵合金MHとして充填し、残量検出用タン
ク4に、不均一のBCC合金を水素吸蔵材料MH1とし
て充填した場合を示す。なお、水素の充填方法、取り出
し方法、貯蔵タンク3および残量検出用タンク4の各サ
イズ、水素残量検出方法に関しては先の実施例と同じで
ある。
【0041】図4に水素吸蔵材料MH1として用いた不
均質のBCC合金のP-C-T曲線を示す。この不均質の
BCC合金は金型鋳造によって得られるが、ばらつき等
を排除するため、材料の純度,熱処理温度,時間等の条
件を一定にする必要がある。これを怠ると微妙にP−C
−T曲線の傾きが異なってしまい、水素残量の推定にお
いて誤差が大きくなる。
【0042】上記不均質のBCC合金は、均質化された
合金に比べて単位重量当たりの水素吸蔵能は若干低下す
ることが知られているが、不均質のBCC合金のP−C
−T曲線には適度な傾きがあり、残量検出用タンク4の
圧力をモニタして、演算回路22で演算処理することに
より、水素残量の推定が可能となる。
【0043】[実施例3]この実施例では、貯蔵タンク
3に、先の実施例と同様に、均質化熱処理されたBCC
合金を水素吸蔵合金MHとして充填し、残量検出用タン
ク4に、カーボン系材料を水素吸蔵材料MH1として充
填した場合を示す。なお、水素の充填方法、取り出し方
法、貯蔵タンク3および残量検出用タンク4の各サイ
ズ、水素残量検出方法に関しては先の実施例1,2と同
じである。
【0044】上記カーボン系材料としては、活性炭,カ
ーボンナノチューブ,グラファイトナノファイバ,カー
ボンエアロゲル,黒鉛層間化合物などを用いることが可
能である。
【0045】図5のP-C-T曲線に示すように、水素吸
蔵材料MH1として用いたカーボン系化合物のP−C−
T曲線は、上に凸をなす合金系とは異なって下に凸をな
しており、P-C-T曲線が複雑でない分だけ演算回路2
2での演算処理が比較的容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる水素貯蔵装置の一実施例を示す
全体構成説明図である。
【図2】図1の水素貯蔵装置における貯蔵タンクに充填
する水素吸蔵合金として用いた均質化熱処理したBCC
系水素吸蔵合金のP-C-T曲線を示すグラフである。
【図3】図1の水素貯蔵装置における残量検出用タンク
に充填する水素吸蔵材料として用いたFeTiO系の材
料のP-C-T曲線を示すグラフである。
【図4】図1の水素貯蔵装置における残量検出用タンク
に充填する水素吸蔵材料の他の実施例としての不均質な
BCC合金のP-C-T曲線を示すグラフである。
【図5】図1の水素貯蔵装置における残量検出用タンク
に充填する水素吸蔵材料のさらに他の実施例としてのカ
ーボン系材料のP−C−T曲線を示すグラフである。
【符号の説明】
1 水素貯蔵装置 2 水素ボンベ(水素供給源) 3 貯蔵タンク 4 残量検出用タンク 9,10 水素供給流量コントローラ(流量制御部) 14 水素取り出し用レギュレータ(流量制御部) 15 水素流量コントローラ(流量制御部) 19,20 圧力センサ(圧力測定手段) 22 演算回路 MH 水素吸蔵合金 MH1 水素吸蔵材料

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水素吸蔵合金を充填して水素供給源から
    供給される水素を貯蔵する貯蔵タンクと、貯蔵タンクか
    ら取り出す水素の流量を制御する流量制御部を備えた水
    素貯蔵装置において、貯蔵タンクに充填した水素吸蔵合
    金よりも水素圧力−組成等温線で水素吸蔵量に対する圧
    力変化が大きい水素吸蔵材料を充填した残量検出用タン
    クと、残量検出用タンクから取り出す水素の流量を制御
    する流量制御部を設け、貯蔵タンクおよび残量検出用タ
    ンクには各々の内部圧力をそれぞれ測定する圧力測定手
    段を設けると共に、貯蔵タンクの水素吸蔵量および残量
    検出用タンクの水素吸蔵量の比率と略等しい比率で水素
    を取り出すべく行う両流量制御部による流量の調節段階
    において圧力測定手段で検知される両タンクの各圧力に
    基づいて貯蔵タンク内の水素残量を割出す演算手段を設
    けたことを特徴とする水素貯蔵装置。
  2. 【請求項2】 貯蔵タンクに充填される水素吸蔵合金
    は、水素圧力−組成等温線が広いプラトー領域を示すべ
    く均質化熱処理を施したBCC相を主体とするBBC系
    水素吸蔵合金である請求項1に記載の水素貯蔵装置。
  3. 【請求項3】 残量検出用タンクに充填される水素吸蔵
    材料は、不均質BCC相を主体とする水素吸蔵合金であ
    る請求項1または2に記載の水素貯蔵装置。
  4. 【請求項4】 残量検出用タンクに充填される水素吸蔵
    材料は、水素吸蔵合金あるいはカーボン系水素吸蔵材料
    である請求項1または2に記載の水素貯蔵装置。
  5. 【請求項5】 水素吸蔵合金を充填した貯蔵タンクと、
    貯蔵タンクから取り出す水素の流量を制御する流量制御
    部を備えた水素貯蔵装置の貯蔵タンク内の水素残量を検
    出するに際して、貯蔵タンクに充填した水素吸蔵合金よ
    りも水素圧力−組成等温線で水素吸蔵量に対する圧力変
    化が大きい水素吸蔵材料を充填した残量検出用タンクを
    設けると共に、残量検出用タンクから取り出す水素の流
    量を制御する流量制御部を設け、貯蔵タンクおよび残量
    検出用タンクには、各々の内部圧力をそれぞれ測定する
    圧力測定手段を設け、両流量制御部によって貯蔵タンク
    の水素吸蔵量および残量検出用タンクの水素吸蔵量の比
    率と略等しい比率で水素を取り出すべく流量を調節しつ
    つ、圧力測定手段で両タンクの各圧力を検知して貯蔵タ
    ンク内の水素残量を推定することを特徴とする水素残量
    検出方法。
  6. 【請求項6】 貯蔵タンクに充填される水素吸蔵合金と
    して、水素圧力−組成等温線が広いプラトー領域を示す
    べく均質化熱処理を施したBCC相を主体とするBBC
    系水素吸蔵合金を用いている請求項5に記載の水素残量
    検出方法。
  7. 【請求項7】 残量検出用タンクに充填される水素吸蔵
    材料として、不均質BCC相を主体とする水素吸蔵合金
    を用いる請求項5または6に記載の水素残量検出方法。
  8. 【請求項8】 残量検出用タンクに充填される水素吸蔵
    材料として、水素吸蔵合金あるいはカーボン系水素吸蔵
    材料を用いる請求項5または6に記載の水素残量検出方
    法。
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