JP2003138158A - 水溶性有機化合物の精製方法及び精製装置 - Google Patents

水溶性有機化合物の精製方法及び精製装置

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JP2003138158A
JP2003138158A JP2001341697A JP2001341697A JP2003138158A JP 2003138158 A JP2003138158 A JP 2003138158A JP 2001341697 A JP2001341697 A JP 2001341697A JP 2001341697 A JP2001341697 A JP 2001341697A JP 2003138158 A JP2003138158 A JP 2003138158A
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water
organic compound
soluble organic
purifying
pretreatment
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Akihiko Takeda
昭彦 竹田
Takahito Chiba
隆人 千葉
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 設備の小型化、脱塩処理の高効率化を達成す
る精製方法及び精製装置に関し、とりわけ、インクジェ
ット記録用インクに用いられる水溶性染料の脱塩方法を
提供する。 【解決手段】 逆浸透膜を用いる水溶性有機化合物の精
製方法において、前処理として、該水溶性有機化合物が
完全に溶解しない範囲で水を加え、スラリー状態とした
後、濾過を行うことを特徴とする水溶性有機化合物の精
製方法。逆浸透膜を用いる水溶性有機化合物の精製装置
が、ポンプ3,4、配管9,10を備えた外部循環経路
を少なくとも2つ有する釜1であることを特徴とする水
溶性有機化合物の生成装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水溶性有機化合物の
精製方法に関し、とりわけ、インクジェット記録用イン
クに用いられる水溶性染料の脱塩方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、直接染料、酸性染料、塩基性染
料、反応性染料などの水溶性染料は、繊維、織布等の染
色に広く使用されると共に、万年筆やボールペン等の筆
記具のインク着色成分、またインクジェット記録方式の
インクの着色成分として広く用いられている。上述のイ
ンク、特にインクジェット記録方式に用いられるインク
の着色成分である染料は、一般に繊維の染色用に作られ
た染料が転用されている。
【0003】これらの染料中には、多量の添加剤又は不
純物が含有されており、これらの市販の染料をインクジ
ェット記録方式用のインクとして使用すると、種々の問
題が生じる事が知られている。その最大の問題は、イン
ク吐出部の目詰まりであり、インク中に含まれる不純
物、とりわけ多量の無機塩に起因する。
【0004】従来、このような問題を回避するため、高
度に精製した染料を用いる事及び脱塩方法が提案されて
いる。例えば、逆浸透膜を用いる方法(特開昭56−1
55264号)や、イオン交換樹脂を用いる方法(特開
昭57−185366号)が、提案されている。通常、
上述の逆浸透膜やイオン交換樹脂による脱塩方法では、
染料を完全に溶解した溶液状態で処理されるが、市販さ
れている繊維グレードの染料は、多量の塩を含むため、
完全に溶解するためには、非常に低濃度にする必要があ
り、設備の大型化、処理効率の低下といった問題があっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来技術の問題点を解決し、設備の小型化、脱塩処理の
高効率化を達成する精製方法及び精製装置を提供するこ
とにある。また、本発明の目的は、高度に脱塩精製され
た水溶性有機化合物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、以
下の構成によって達成された。
【0007】1.逆浸透膜を用いる水溶性有機化合物の
精製方法において、前処理として、該水溶性有機化合物
が完全に溶解しない範囲で水を加え、スラリー状態とし
た後、濾過を行うことを特徴とする水溶性有機化合物の
精製方法。
【0008】2.前処理に添加する水の量を水溶性有機
化合物が1%以下溶解する範囲とすることを特徴とする
前記1記載の水溶性有機化合物の精製方法。
【0009】3.逆浸透膜を用いる水溶性有機化合物の
精製方法において、前処理として、該水溶性有機化合物
を水又は水混和性有機溶媒で完全に溶解した後、攪拌し
ながら活性炭吸着処理を行うことを特徴とする水溶性有
機化合物の精製方法。
【0010】4.前処理の撹拌に、翼巾dが槽径Dに対
しd/Dが0.5〜0.9の長さを持つ攪拌翼を用いる
ことを特徴とする前記3記載の水溶性有機化合物の精製
方法。
【0011】5.前処理の撹拌を、攪拌レイノルズ数R
eが50<Re<500の範囲となるようにすることを
特徴とする前記3記載の水溶性有機化合物の精製方法。
【0012】6.前処理の後、第一フィルターが平均径
5〜50μm、第二フィルターが第一フィルターとのフ
ィルター径比(第二フィルター径/第一フィルター径)
が0.01〜0.2であるフィルターを用いて濾過する
ことを特徴とする前記3記載の水溶性有機化合物の精製
方法。
【0013】7.前処理の後、該処理液から遠心分離に
より活性炭を除去することを特徴とする前記3記載の水
溶性有機化合物の精製方法。
【0014】8.逆浸透膜を用いる水溶性有機化合物の
精製方法において、前処理として、該水溶性有機化合物
を水で完全に溶解した後、一定時間静置し、次いで該水
溶性有機化合物水溶液の液面もしくは液面近傍より該水
溶液の上澄みの一部を除去することを特徴とする水溶性
有機化合物の精製方法。
【0015】9.逆浸透膜を用いる水溶性有機化合物の
精製方法において、第一前処理として、前記1又は2記
載の前処理を行い、第二前処理として、前記3〜8のい
ずれか1項記載の前処理を一つ以上行うことを特徴とす
る水溶性有機化合物の精製方法。
【0016】10.逆浸透膜を用いる水溶性有機化合物
の精製方法において、逆浸透膜処理の前又は後処理とし
て、キレート型イオン交換樹脂によるイオン交換処理を
行うことを特徴とする水溶性有機化合物の精製方法。
【0017】11.逆浸透膜を用いる水溶性有機化合物
の精製方法において、前処理として、該水溶性有機化合
物の溶解度が10%以上、かつ無水硫酸ナトリウムの溶
解度が1%以下である水混和性有機溶媒を用いて該水溶
性有機化合物を完溶し、固液分離することを特徴とする
水溶性有機化合物の精製方法。
【0018】12.逆浸透膜を用いる水溶性有機化合物
の精製方法において、前記11記載の前処理を行った
後、前記3〜7のいずれか1項記載の前処理を行うこと
を特徴とする水溶性有機化合物の精製方法。
【0019】13.逆浸透膜を用いる水溶性有機化合物
の精製方法において、キレート剤を加えることを特徴と
する水溶性有機化合物の精製方法。
【0020】14.逆浸透膜を用いる水溶性有機化合物
の精製方法において、前記1〜9のいずれか1項記載の
前処理を行った後、キレート剤を加えて逆浸透膜処理を
行うことを特徴とする前記13記載の水溶性有機化合物
の精製方法。
【0021】15.逆浸透膜を用いる水溶性有機化合物
の精製装置が、ポンプ、配管を備えた外部循環経路を少
なくとも2つ有する釜であることを特徴とする水溶性有
機化合物の精製装置。
【0022】本発明を更に詳しく説明する。本発明の請
求項2に係る水溶性有機化合物の精製方法は、水溶性有
機化合物が1%以下の溶解量となるように水を加え、ス
ラリー状態とした後、濾過を行う事を特徴とする。該化
合物の溶解量は、0.5%以下が好ましく、更に0.1
%以下がより好ましい。
【0023】本発明の請求項3に係る水溶性有機化合物
の精製方法は、前処理として、該水溶性有機化合物を水
又は水混和性有機溶媒で完全に溶解した後、活性炭吸着
処理をする。この時の活性炭の形状は粉末型が好まし
い。又、水混和性有機化合物としては、アルコール類、
グリコール類、グリコールエーテル類が好ましい。
【0024】本発明の請求項4に係る水溶性有機化合物
の精製方法は、活性炭吸着処理の撹拌を、翼巾dが槽径
Dに対しd/Dが0.5〜0.9の長さを持つ攪拌翼を
用いる。d/Dは0.6〜0.9が好ましい。
【0025】本発明の請求項5に係る水溶性有機化合物
の精製方法は、活性炭吸着処理の撹拌を、攪拌レイノル
ズ数Reが50<Re<500の範囲となるように行う
が、200<Re<450がより好ましい。
【0026】本発明の請求項6に係る水溶性有機化合物
の精製方法は、活性炭吸着処理の後、第一フィルターが
平均径5〜50μm、第二フィルターが第一フィルター
とのフィルター径比(第二フィルター径/第一フィルタ
ー径)が0.01〜0.2であるフィルターを用いて、
濾過を行う。第一フィルターが平均径10〜25μmが
好ましく、第二フィルター径/第一フィルター径が0.
05〜0.1がより好ましい。
【0027】本発明の請求項9に係る水溶性有機化合物
の精製方法は、第一前処理として、該水溶性有機化合物
が完全に溶解しない範囲で水を加え、スラリー状態とし
た後、濾過を行い、該水溶性有機化合物を濾過直後のウ
エット状態又は乾燥処理する。その後、第二前処理とし
て、 該水溶性有機化合物を水又は水混和性有機溶媒で完全
に溶解した後、活性炭吸着処理を行う。 該水溶性有機化合物を水で完全に溶解した後、一定時
間静置し、次いで該水溶性有機化合物水溶液の液面もし
くは液面近傍より該水溶液の上澄みの一部を除去する。 上記処理の何れか一種以上の処理を行う。
【0028】本発明の請求項11に係る水溶性有機化合
物の精製方法は、前処理として、該水溶性有機化合物の
溶解度が10%以上、かつ無水硫酸ナトリウムの溶解度
が1%以下である水混和性有機溶媒を用いて該水溶性有
機化合物を完溶し、固液分離する。固液分離の方法は、
濾過が好ましい。該水混和性有機化合物としては、アル
コール類、グリコール類、グリコールエーテル類が好ま
しい。
【0029】本発明の請求項12に係る水溶性有機化合
物の精製方法は、第一前処理として、該水溶性有機化合
物の溶解度が10%以上、かつ無水硫酸ナトリウムの溶
解度が1%以下である水混和性有機溶媒を用いて該水溶
性有機化合物を完溶し、固液分離した後、該水溶性有機
化合物溶液に第二前処理として、活性炭吸着処理を行
う。
【0030】本発明の請求項13に係る水溶性有機化合
物の精製方法は、キレート剤を加える。なお、キレート
剤は逆浸透膜処理前に添加するが、逆浸透膜処理中も随
時添加することができる。
【0031】
【発明の実施の形態】本発明の請求項15に係る精製装
置について、図1を用いて説明する。図1は水溶性有機
化合物の精製装置の模式図である。図1において、精製
釜1は保温ジャケット2と下部に粗製液取り出し用のバ
ルブ7及び8を有する。精製釜1からバルブ7又は8を
通して取り出された粗製液は、ポンプ3又は4により精
製処理装置5又は6に送られ、処理(濾過、脱塩、逆浸
透処理等)された後、パイプ9又は10を通して精製釜
1に戻される。
【0032】次に、本発明の請求項3〜6の前処理とし
て活性炭を用いる発明について図を参照して説明する。
精製釜1に攪拌機が設置され(図示せず)水溶性有機化
合物を水又は水混和性有機溶媒で完全に溶解した後、攪
拌しながら活性炭吸着処理を行う。精製処理装置5には
平均径5〜50μmのフィルターが装着されている。好
ましくは、第一フィルターが平均径5〜50μm、第二
フィルターが第一フィルターとのフィルター径比(第二
フィルター径/第一フィルター径)が0.01〜0.2
である2種類のフィルターを設置する。活性炭吸着処理
を行った後、バルブ7を開き、ポンプ3で処理液を精製
処理装置5に送る。精製処理装置5で濾過された処理液
はパイプ9をへて精製釜1に戻される。活性炭の除去が
完了したならば、バルブ8を開き、ポンプ4で処理液を
精製処理装置6に送る。精製処理装置6には逆浸透膜を
装備しておき、処理液中の水溶性塩を除く。水溶性塩の
除かれた処理液はパイプ10をへて精製釜1に戻され
る。
【0033】本発明方法の対象となる水溶性有機化合物
は、アミノ酸、糖類、医薬品、果汁、嗜好飲料、染料が
あげられるが、特に、水溶性染料に好適であり、染料と
しては、直接染料、酸性染料、塩基性染料、反応性染料
等があげられる。水溶性染料の例としては、例えば、 C.I.ダイレクトブラック17,19,32,51,
62,71,108,113,146; C.I.ダイレクトブルー6,22,25,71,7
8,86,90,106,189,199,207,2
18; C.I.ダイレクトグリーン59; C.I.ダイレクトレッド1,4,17,28,79,
80,83,92; C.I.ダイレクトイエロー12,24,26,28,
39,98、106; C.I.ダイレクトオレンジ34,39,44,46,
60; C.I.ダイレクトバイオレット47,48; C.I.ダイレクトブラウン109; C.I.アシッドブラック2,7,24,26,31,
52,63,107,109,112,118,15
5,234; C.I.アシッドオレンジ7,19; C.I.アシッドブルー9,22,40,59,62,
78,90,93,102,104,112,113,
117,120,126,133,140,167,1
82,229,234,299,300; C.I.アシッドバイオレット49; C.I.アシッドレッド1,6,19,28,32,3
5,51,52,57,80,85,87,92,9
4,95,111,114,131,138,145,
158,180,249,254,256,274,2
89,315,317; C.I.アシッドイエロー11,17,23,25,2
9,30,31,42,61,71,72,79,11
6,127,141,161,207; C.I.ベーシックブラック2; C.I.ベーシックブルー1,3,5,7,9,24,
25,26,28,29; C.I.ベーシックレッド1,2,9,12,13,1
4,37; C.I.ベーシックバイオレット7,14,27; C.I.フードブラック2; C.I.リアクティブイエロー2,81,95,11
6,142,161; C.I.リアクティブレッド4,24,45,108,
218; C.I.リアクティブブルー2,5,15,19,4
1,49,72,75,190; C.I.リアクティブブラック1,8等が挙げられる。
【0034】上記の様な水溶性染料は、一般に、市場か
ら容易に入手出来るものであるが、これらの市販品に
は、不純物として、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウムを
はじめとした各種の無機塩が多量に含まれており、ま
た、アルカリ土類金属や他の重金属の塩、更には各種の
界面活性剤、分散剤、染料合成時の未反応物及び副生成
物といった有機物も含まれている。
【0035】上記の染料の例は、本発明において、特に
好ましいものであり、本発明はこれらの染料に限定され
るものでは無い。また、原料とする染料の形態は、乾燥
固体、ウエットケーキ、水溶液等、特に限定されるもの
では無いが、粉体の状態が本発明の前処理を効率よく行
うことができる。
【0036】
【実施例】以下に、実施例をあげて本発明を詳細に説明
するが、本発明は以下に限定されない。尚、文中、水と
あるのは、特に明記しない限りイオン交換水をさす。
【0037】実施例1 市販染料Acid Yellow79(バイエル社製/
以下AY79と表記)の粉体10gを、前処理として、
水90gと混合撹拌してスラリー状とし、減圧濾過によ
り染料を回収した。前処理終了後、この回収した染料が
完全に溶解するまで水を添加し、実施例1の水溶液を得
た。
【0038】比較例1 AY79の粉体10gを水で完全に溶解し、比較例1の
水溶液500gを得た。
【0039】比較例2 比較例1で得た水溶液を、逆浸透膜処理し、比較例2の
水溶液を得た。
【0040】実施例2 実施例1において、前処理時の添加水量を30gとし
て、同様の操作を行い、実施例2の水溶液を得た。
【0041】実施例3 AY79の粉体10gを水で完全に溶解し、得られた水
溶液500gに対し、活性炭白鷺MW50(武田薬品工
業製)を5g添加した。これを、室温下1時間、撹拌子
を用いて強撹拌した後、フィルター径2.5μmのフィ
ルターを用い、減圧濾過により活性炭を除去して実施例
3の水溶液を得た。
【0042】実施例4 実施例3において、撹拌処理を、翼巾/槽径=0.3及
び0.6である撹拌翼を用いて撹拌し、他は同様の操作
を経て、それぞれ実施例4A、4Bの水溶液を得た。
【0043】実施例5 実施例3において、撹拌処理を、Re=240、620
で行い、他は同様の操作を経て、それぞれ実施例5A、
5Bの水溶液を得た。
【0044】実施例6 実施例3において、第1次濾過/第2次濾過を、フィル
ター径10μm/1μm及び2.5μm/1μmのフィ
ルターを用いて、減圧濾過を行い、それぞれ実施例6
A、6Bの水溶液を得た。
【0045】実施例7 実施例3において、活性炭の除去工程を遠心分離(G=
20000m/sec 2 60分)により行い実施例7
の水溶液を得た。
【0046】実施例8 実施例1で作製した液500gを、1時間静置し、上澄
み液10gを吸引除去し、実施例8の水溶液を得た。
【0047】実施例9 AY79の10gを、第1前処理として、水30gと混
合撹拌してスラリー状とし、減圧濾過により染料を回収
した。この回収した染料が完全に溶解するまで水を添加
した。第2前処理として、得られた水溶液200gに対
し、活性炭白鷺MW50を5g添加した。これを、室温
下1時間、撹拌子を用いて強撹拌した後、フィルター径
2.5μmのフィルターを用い、減圧濾過により活性炭
を除去して実施例9の水溶液を得た。
【0048】実施例10 比較例2で作製した液に、キレート樹脂ダイヤイオンC
R11(三菱化成製)100mlを添加し、撹拌子を用
いて1時間室温下で弱撹拌した。次いで、濾過により樹
脂を除去し、実施例10の水溶液を得た。
【0049】実施例11 AY79の10gを、メタノール100gと混合溶解
し、濾過により不溶塩分を除去した。次いで、メタノー
ル溶液を減圧濃縮、乾固しAY79の5.6gを得た。
これを、完全に溶解するまで、水を加え、実施例11の
水溶液100gを得た。
【0050】実施例12 実施例11で作製した水溶液に、活性炭白鷺MW50を
5g添加した。これを、室温下1時間、撹拌子を用いて
強撹拌した後、フィルター径2.5μmのフィルターを
用い、減圧濾過により活性炭を除去して実施例12の水
溶液を得た。
【0051】実施例13 比較例1で作製した水溶液に、EDTA−Na塩を10
g添加し完全に溶解した後、逆浸透膜処理し、実施例1
3の水溶液を得た。 実施例14 実施例9で作製した水溶液に、EDTA−Na塩を10
g添加し完全に溶解した後、逆浸透膜処理し、実施例1
4の水溶液を得た。 評価 染料純度の評価は、染料AY79を本発明の組合せによ
る高度精製処理を行い純品を作製し、液体クロマトグラ
フィーにより純度99.9%を確認した。これを基準物
質として、吸光光度計による吸光度測定値から換算し
た。
【0052】Caイオンの定量は、イオンクロマトによ
り行った。油分、濁り量は、液面の油分の浮きの有無、
及び液の透明性を以下の評価基準により目視評価した。 無し ○ ほぼ無し △ 有り × 濾過性は、単位液量、時間、活性炭添加量あたりの濾液
の平均流出速度の比で評価し、実施例3の濾過速度を1
とした。また、実施例6の濾過速度は、1次濾過と2次
濾過の平均値とした。
【0053】表1に、実施例及び比較例にて作製した水
溶液の染料濃度、染料純度、前処理の回収率を示す。
【0054】
【表1】
【0055】表1から明らかな様に、水溶性有機化合物
を逆浸透膜により精製する方法において、本発明による
前処理又は/及び後処理を行うことで、簡便かつ迅速に
高度精製処理を行うことができる。即ち、本発明によ
り、水溶性有機化合物の溶解度が向上し高濃度液を作製
することができ、逆浸透膜処理を行う際、処理量及び精
製度が軽減される。さらに、油分等の不溶成分による膜
汚染が低減され、膜洗浄の負荷が低減される。さらに、
この事は、逆浸透膜を含む精製システムの小型化、処理
速度の高効率化をもたらす。
【0056】
【発明の効果】本発明により、設備の小型化、脱塩処理
の高効率化を達成する精製方法及び精製装置を提供する
ことができ、更に高度に脱塩精製された水溶性有機化合
物を得た。
【図面の簡単な説明】
【図1】水溶性有機化合物の精製装置の模式図である。
【符号の説明】
1 精製釜 2 保温ジャケット 3、4 ポンプ 5、6 精製処理装置 7、8 バルブ 9、10 パイプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D006 GA03 JA51B JA53A JA55A KA02 KA03 KA72 KB11 KB12 KB14 KB20 KB30 KD19 KD27 KE30R PA01 PB14 PC80 4H006 AA02 AA04 AD16 AD17

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 逆浸透膜を用いる水溶性有機化合物の精
    製方法において、前処理として、該水溶性有機化合物が
    完全に溶解しない範囲で水を加え、スラリー状態とした
    後、濾過を行うことを特徴とする水溶性有機化合物の精
    製方法。
  2. 【請求項2】 前処理に添加する水の量を水溶性有機化
    合物が1%以下溶解する範囲とすることを特徴とする請
    求項1記載の水溶性有機化合物の精製方法。
  3. 【請求項3】 逆浸透膜を用いる水溶性有機化合物の精
    製方法において、前処理として、該水溶性有機化合物を
    水又は水混和性有機溶媒で完全に溶解した後、攪拌しな
    がら活性炭吸着処理を行うことを特徴とする水溶性有機
    化合物の精製方法。
  4. 【請求項4】 前処理の撹拌に、翼巾dが槽径Dに対し
    d/Dが0.5〜0.9の長さを持つ攪拌翼を用いるこ
    とを特徴とする請求項3記載の水溶性有機化合物の精製
    方法。
  5. 【請求項5】 前処理の撹拌を、攪拌レイノルズ数Re
    が50<Re<500の範囲となるようにすることを特
    徴とする請求項3記載の水溶性有機化合物の精製方法。
  6. 【請求項6】 前処理の後、第一フィルターが平均径5
    〜50μm、第二フィルターが第一フィルターとのフィ
    ルター径比(第二フィルター径/第一フィルター径)が
    0.01〜0.2であるフィルターを用いて濾過するこ
    とを特徴とする請求項3記載の水溶性有機化合物の精製
    方法。
  7. 【請求項7】 前処理の後、該処理液から遠心分離によ
    り活性炭を除去することを特徴とする請求項3記載の水
    溶性有機化合物の精製方法。
  8. 【請求項8】 逆浸透膜を用いる水溶性有機化合物の精
    製方法において、前処理として、該水溶性有機化合物を
    水で完全に溶解した後、一定時間静置し、次いで該水溶
    性有機化合物水溶液の液面もしくは液面近傍より該水溶
    液の上澄みの一部を除去することを特徴とする水溶性有
    機化合物の精製方法。
  9. 【請求項9】 逆浸透膜を用いる水溶性有機化合物の精
    製方法において、第一前処理として、請求項1又は2記
    載の前処理を行い、第二前処理として、請求項3〜8の
    いずれか1項記載の前処理を一つ以上行うことを特徴と
    する水溶性有機化合物の精製方法。
  10. 【請求項10】 逆浸透膜を用いる水溶性有機化合物の
    精製方法において、逆浸透膜処理の前又は後処理とし
    て、キレート型イオン交換樹脂によるイオン交換処理を
    行うことを特徴とする水溶性有機化合物の精製方法。
  11. 【請求項11】 逆浸透膜を用いる水溶性有機化合物の
    精製方法において、前処理として、該水溶性有機化合物
    の溶解度が10%以上、かつ無水硫酸ナトリウムの溶解
    度が1%以下である水混和性有機溶媒を用いて該水溶性
    有機化合物を完溶し、固液分離することを特徴とする水
    溶性有機化合物の精製方法。
  12. 【請求項12】 逆浸透膜を用いる水溶性有機化合物の
    精製方法において、請求項11記載の前処理を行った
    後、請求項3〜7のいずれか1項記載の前処理を行うこ
    とを特徴とする水溶性有機化合物の精製方法。
  13. 【請求項13】 逆浸透膜を用いる水溶性有機化合物の
    精製方法において、キレート剤を加えることを特徴とす
    る水溶性有機化合物の精製方法。
  14. 【請求項14】 逆浸透膜を用いる水溶性有機化合物の
    精製方法において、請求項1〜9のいずれか1項記載の
    前処理を行った後、キレート剤を加えて逆浸透膜処理を
    行うことを特徴とする請求項13記載の水溶性有機化合
    物の精製方法。
  15. 【請求項15】 逆浸透膜を用いる水溶性有機化合物の
    精製装置が、ポンプ、配管を備えた外部循環経路を少な
    くとも2つ有する釜であることを特徴とする水溶性有機
    化合物の精製装置。
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JP2006204876A (ja) * 2004-12-27 2006-08-10 Toyobo Co Ltd ポリスルホン系中空糸膜の製造方法

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