JP2003138038A - スチレン系樹脂組成物2軸延伸フィルム - Google Patents

スチレン系樹脂組成物2軸延伸フィルム

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JP2003138038A
JP2003138038A JP2001341642A JP2001341642A JP2003138038A JP 2003138038 A JP2003138038 A JP 2003138038A JP 2001341642 A JP2001341642 A JP 2001341642A JP 2001341642 A JP2001341642 A JP 2001341642A JP 2003138038 A JP2003138038 A JP 2003138038A
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styrene
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Hiroyuki Arai
宏幸 新井
Otoyuki Itou
己行 伊東
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Asahi Kasei Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コーティングを施すことなく摩擦帯電防止
性、滑り性が良好で、さらに封筒加工機のロールの汚れ
が発生しにくい特に封筒窓張り用に適したスチレン系樹
脂組成物2軸延伸フィルム提供すること。 【解決手段】 汎用ポリスチレン等のポリスチレン系樹
脂99.9〜99.0体積%とアルミノ珪酸塩等の粒子
0.1〜1体積%とを含有するスチレン系樹脂組成物2
軸延伸フィルムであって、該フィルム表面突起物の最大
高さが2〜12μmの範囲で、かつ1mm2あたりに高
さ2μm以上の突起が15〜500個存在することを特
徴とするスチレン系樹脂組成物2軸延伸フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリスチレン系樹
脂組成物よりなる2軸延伸フィルムに関する。更に詳し
くは、特に封筒窓張り用途に好適に使用されるスチレン
系樹脂組成物2軸延伸フィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】封筒窓張り用フィルムには、腰が強く、
透明性に優れる点から、ポリスチレン2軸延伸フィルム
が多く使用されている。近年、封筒へのフィルムの窓貼
り用途においても、加工機の進歩によって加工速度の高
速化が進んでいる。従来は400〜600枚/分の処理
速度であったものが、最近では800〜1000枚/
分、更には1000枚/分以上と高速化が進み、同時に
フィルムの走行速度も高速になってきている。このよう
な加工速度の高速化に対応する機械適性や加工性などを
得るために、摩擦帯電防止性、滑り性などのフィルムへ
の要求も、ますます厳しくなっているのが現状である。
【0003】このため、フィルムに各種界面活性剤をコ
ーティングし、これらを改良することが一般的に行われ
ている(例えば特開平10−119978号公報、特開
2001−219939号公報等)。しかし、コーティ
ングによる方法では、フィルムをロール状に巻き取った
際に、転写が起こり均一な製品が得られにくい欠点があ
る。このため、製造直後では摩擦帯電防止性や滑り性等
に十分な性能があったとしても使用段階では転写による
コーティング剤の不均一により帯電防止性や滑り性が低
下し、封筒加工機でのトラブル(窓張り機でのフィルム
位置ずれやしわの発生)が発生することもある。さらに
フィルムを封筒加工機で走行させた際にコーティング剤
が封筒加工機械のロールに転写し、フィルムの外観低下
や、作業性の低下を引き起こす場合もある。
【0004】また、上記の問題を樹脂組成から解決する
方法として、特開平2−72051号公報にはタルク、
ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等の粒状アン
チブロッキング剤剤を含むスチレン系樹脂フィルムが、
提案されている。この方法によりブロッキング防止性や
滑り性は向上するが、摩擦帯電防止性は、帯電防止性の
良い界面活性剤をコーティングしたフィルムより劣り、
さらに、封筒加工機での各種ロールとの摩擦時にフィル
ム表面からの微粒子の脱落が起こり、傷、汚れが発生し
易い問題がある。
【0005】また、ポリスチレン系樹脂に、二酸化ケイ
素や架橋ポリスチレン等の無機粒子、有機粒子を混合し
滑り性を改良する方法も種々提案されている(例えば、
特公平6−856号公報、特開平10−323893号
公報等)。しかしこれら方法は、一般に形成される粒子
が小さくまたフィルムから脱離しやすい傾向が強く、例
えば封筒窓張り用フィルムとして使用した場合、摩擦帯
電防止性が十分に得られない、または脱離した紛体で封
筒加工機等を汚すなどの問題が多々みられる傾向にあ
る。
【0006】このように、摩擦帯電防止性、滑り性が改
良され、さらにコーティング剤の転写、微粒子の脱落等
による封筒加工機等のロール汚れ,フィルムの傷つき等
を抑えたスチレン系樹脂フィルム、すなわち高速走行で
の封筒窓張りにおいては、傷つきが少なくシワや位置ず
れの問題なく美麗な状態で窓張り可能なスチレン系樹脂
フィルムは実現し難いのが現状である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、コーティン
グを施すことなく摩擦帯電防止性、滑り性が改良されさ
らに封筒加工機等でのロールに微粒子の脱落やスチレン
紛による汚れが発生しにくい特徴をもつスチレン系樹脂
組成物2軸延伸フィルム、特に高速走行をともなう封筒
窓貼りにおいて、フィルムの傷つきが少なくシワや位置
ずれが解消された美麗な仕上がりを実現する特に封筒窓
張り用に適したスチレン系樹脂組成物2軸延伸フィルム
提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するため、ポリスチレン系樹脂フィルムの表面を
粒子で粗し、特定の高さの突起を特定数持たせることで
その目的を達成しうることを見出し、本発明に至った。
すなわち本発明は、以下の通りである。 1.ポリスチレン系樹脂99.9〜99.0体積%と粒
子0.1〜1体積%とを含有するスチレン系樹脂組成物
2軸延伸フィルムであって、該フィルム表面突起物の最
大高さが2〜12μmの範囲で、かつ1mm2あたりに
高さ2μm以上の突起が15〜500個存在することを
特徴とするスチレン系樹脂組成物2軸延伸フィルム。
【0009】2.粒子が、球状またはキュービック状の
定型無機粒子であって、粒子の平均粒子径が2.5〜1
5μm、アスペクト比が1.0〜2.0であることを特
徴とする1.記載のスチレン系樹脂組成物2軸延伸フィ
ルム。 3.定型粒子が、非晶質アルミノ珪酸塩、アルミナより
選ばれる無機粒子であることを特徴とする1.または
2.記載のスチレン系樹脂組成物2軸延伸フィルム。
【0010】4.スチレン系樹脂組成物2軸延伸フィル
ムの130℃で測定した各延伸方向における配向緩和応
力のピーク値が600kPa〜5400kPaであるこ
とを特徴とする1.〜3.のいずれかに記載のスチレン
系樹脂組成物2軸延伸フィルム。 5.スチレン系樹脂組成物2軸延伸フィルムとステンレ
ス鏡面との動摩擦係数が0.35未満であることを特徴
とする1.〜4.のいずれかに記載のスチレン系樹脂組
成物2軸延伸フィルム。
【0011】6.スチレン系樹脂組成物が、汎用ポリス
チレン、汎用ポリスチレン99.9〜70重量%と耐衝
撃性ポリスチレン0.1〜30重量%との混合物、およ
び汎用ポリスチレン99〜50重量%と耐衝撃性ポリス
チレン0〜30重量%とスチレン−ブチルアクリレート
共重合体1〜20重量%との混合物から選ばれることを
特徴とする1.〜5.のいずれかに記載のスチレン系樹
脂組成物2軸延伸フィルム。 7.スチレン系樹脂組成物2軸延伸フィルムが封筒窓張
り用であることを特徴とする1.〜6.のいずれかに記
載のスチレン系樹脂組成物2軸延伸フィルム。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい態様を詳
細に説明する。本発明は、ポリスチレン系樹脂、特に好
ましくは、汎用ポリスチレンまたは汎用ポリスチレンと
耐衝撃性ポリスチレンとの混合物よりなるポリスチレン
系樹脂99.9〜99.0体積%と、粒子、特に好まし
くは平均粒子径が1.0〜15μm、アスペクト比が
1.0〜2.0であるアルミノ珪酸塩、アルミナ等より
選ばれる無機粒子0.1〜1体積%よりなる組成物を、
好ましくは特定の配向度(配向緩和応力のピーク値)に
なるように延伸することによって、フィルム表面に特定
の大きさと数の突起を形成させることが可能になり、滑
り性が改良され、さらに摩擦帯電をも低下させることを
見出した点に大きな特徴がある。すなわち一般公知の帯
電防止剤の塗布、添加無しに摩擦帯電を抑える事を可能
にしたフィルムである。
【0013】まず、本発明の特徴であるフィルム表面特
性について説明する。本発明のフィルムは、表面突起物
の最大高さが2〜12μmの範囲であって、フィルム表
面1mm2あたりに高さ2μm以上の突起が15〜50
0個あることに特徴がある。突起の最大高さ、および高
さ2μm以上の突起個数を上記範囲にすることで、突起
によるフィルムの傷つき、封筒加工機のロール汚れなく
摩擦帯電防止効果やフィルムの滑り性改良効果が得られ
る。すなわち、突起の最大高さを2μm以上にするこ
と、および1mm2あたりの高さ2μm以上の突起数を
15個以上にすることでフィルムの摩擦帯電防止性改良
効果と滑り性改良効果が得られる。また、突起の最大高
さを12μm以下にすること、および1mm2あたりの
高さ2μm以上の突起数を500個以下にすることで、
突起によるフィルムの傷つきや、封筒加工機等の加工機
ローラー上での粒子脱離によるロール汚れを最小限に防
ぎ、実用上好ましく使用できるフィルムが得られる。よ
り高度にこれら特性をバランスさせるためには、突起の
最大高さは2.5〜9μmがより好ましく、2.7〜7
μmが更に好ましい。また同様に1mm2あたりの2μ
m以上の突起数は20〜400個がより好ましく、30
〜350個が更に好ましい。
【0014】また、2μm未満の突起は、若干の滑り性
改良効果はあるものの、2μm以上の突起に比較し、本
発明が目的とするレベルの滑り性改良効果に与える影響
はわずかであり、更に摩擦帯電防止性改良効果にはほと
んど影響を及ぼさないものである。したがって、2μm
未満の高さの突起数は、本発明では特に規定しない。し
かし、2μm未満の突起は、フィルムの透明性や、光沢
には大きな影響を与えるものである。したがって、後述
のごとくスチレン系樹脂の1部として、耐衝撃性ポリス
チレン(HIPS)を混合することにより2μm未満の
凹凸数を調整し、高光沢タイプのフィルムや艶消しタイ
プのフィルムを得ることが可能である。
【0015】フィルム表面の突起の高さ、および突起数
は、接触式の表面粗度計を用い、針の半径2μm、荷重
40mgの条件で、測定面積0.5mm×0.25mm
を0.5μm間隔で、X軸、Y軸倍率各270倍、Z
(高さ)軸倍率3400倍で測定し、3次元表示した画像
より読み取ったn=20の平均とする。次に、本発明の
フィルムを構成する樹脂組成物について説明する。本発
明のフィルムを構成するポリスチレン系樹脂とは、スチ
レン、アルキルスチレン類、ハロゲン化スチレン類等か
ら選ばれるスチレン系単量体のホモポリマー及びこれら
のコポリマー、及び共役ジエン(ブタジエン、イソプレ
ン等)、スチレン―共役ジエン共重合体等のゴム成分と
上記スチレン系単量体とのランダム、グラフトコポリマ
ー、更に上記スチレン系単量体50重量%以上とその他
の単量体とのブロック、ランダム、グラフトコポリマー
である。
【0016】又、これらスチレン系樹脂に鉱物油、テル
ペン類、石油樹脂等の可塑剤、熱安定剤、酸化防止剤、
紫外線吸収剤等の公知の添加剤を加えてもよい。ただ
し、スチレン−共役ジエンブロック共重合体は溶融押出
し時に分子間架橋反応によりゲル化しフィルム外観を悪
化させるため、水添等によりゲル化防止をした変性樹脂
を除き、本発明の範囲外である。また、シンジオタグチ
ックポリスチレンに代表される結晶性ポリスチレンはエ
ンジニアリング樹脂であるため、これから得られるフィ
ルムは、汎用樹脂を用いた本発明のフィルムと特性が大
きく異なるため、結晶性ポリスチレンも本発明の範囲外
である。
【0017】これらの内好ましい樹脂は、汎用ポリスチ
レンとして知られているスチレンの非晶質ホモポリマー
(GPPS)、耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)、ス
チレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−無水マレイ
ン酸共重合体、スチレン−ブチル(メタ)アリレート共
重合体等のスチレン−アルキル(メタ)アクリレート共
重合体類、スチレン−ブチル(メタ)アリレート及び/
またはメチル(メタ)アリレート−ブタジエン等の3ま
たは4元共重合体及びこれのブレンド物等である。更に
好ましい樹脂は、GPPSおよびGPPS99.9〜7
0重量%とHIPS0.1〜30重量%との混合物、G
PPS99〜50重量%とHIPS0〜30重量%とス
チレン−ブチルアクリレート(ブチルアクリレートが3
〜20重量%)共重合体1〜20重量%との混合物であ
り、特に好ましくはGPPSおよびGPPS99.9〜
70重量%とHIPS0.1〜30重量%との混合物で
ある。
【0018】また、特に好ましいGPPSは、GPCに
より測定した重量平均分子量が、好ましくは18〜50
万、より好ましくは20〜40万、更に好ましくは22
〜35万の樹脂である。GPPSの好ましい重量平均分
子量の上限は、フィルムの押出し・延伸加工性より決定
される値であり、平均分子量が50万以下のGPPSを
用いることで、押出し延伸加工に十分な流動性が得ら
れ、溶融押出、延伸成膜が大きな支障がなく行なえる領
域である。また、下限は延伸安定性とフィルムに十分な
配向度を与えるために好ましい領域である。
【0019】また、GPPSと好ましく混合できるHI
PSは、封筒窓張り用フィルムとして透明性と光沢を調
整するために好意に混合できるものであって、透明タイ
プの封筒窓張り用フィルムにはHIPSを5重量%未
満、艶消しタイプの封筒窓張り用フィルムにはHIPS
を3〜30重量%添加するのが特に好ましい。HIPS
を含むスチレン系樹脂を延伸した場合、HIPS粒子は
スチレン系樹脂とともに伸ばされ、通常フィルム表面に
2μm未満の細かな荒れを均一に作るため、フィルムの
透明性や光沢調整に好ましく用いられるものである。し
たがって、HIPSのゴム粒子は通常2μm以上の突起
を作るものでないため、後述の粒子成分には含まれない
ものである(HIPSはポリスチレン系樹脂の1種であ
る)。
【0020】GPPSと混合するHIPSのゴム粒子の
分散形態は、ポリスチレン連続相に粒子径1〜5μm程
度のゴム粒子がサラミ構造の形態で分散しているもの、
及び/または、粒子径0.1〜1μm程度のゴム粒子が
コア/シェル型構造の形態で分散しているものが好まし
い。これらの内、少量のHIPSで、フィルムの艶消し
を行なうには、サラミ構造のHIPSを用いるのが一般
に好ましい。また、透明性を重視し若干の光沢調整を行
なうには、コア/シェル型のHIPSを選択することが
より好ましい場合もある。また、サラミ構造のHIPS
とコア/シェル構造のHIPSを混合して用い光沢と透
明性を調整することも可能である。
【0021】次に本発明のフィルムに使用できる粒子に
ついて説明する。本発明のフィルムに使用する粒子は、
上述のフィルム表面形状を与えるものであれば特に制限
はないが、本発明のフィルムの特徴ある表面形状を効率
よくかつ効果的に形成させるのに好ましい粒子径、粒子
形状、粒子の種類は以下の通りである。
【0022】粒子の平均粒子径は、粒子系分布や粒子形
状により一概に定められるものではないが、通常2.5
〜15μmの範囲が好ましい。平均粒子径が2.5μm
より大きい粒子を選択した場合、通常3μm以上の粒子
が含まれ、かつ後述する粒子形状と配向緩和応力のピー
ク値との組合せにより本発明の特徴である2μm以上の
突起をフィルム表面に形成されることが多く、摩擦帯電
防止性や滑り性付与が可能になる。また、平均粒子径が
15μmより小さい粒子を使うことで、粒子によるフィ
ルム表面の過度の荒れ(12μm以上の突起)による外
観低下を防ぐことや、フィルム延伸時の粒子周辺でのボ
イド発生を最小限にすることが可能になる。特に粒子径
分布の狭い粒子を使用する場合や、少量で経済的、かつ
効果的にフィルム表面に目的とする突起を形成させる観
点と、フィルムを封筒加工機に掛けた際のローラー上で
の粒子のフィルム表面からの落下によるローラー汚れ
や、該落下物によるフィルムへの傷つきを高度に防ぐ観
点から、より好ましい平均粒子径は2.5〜12μm、
更に好ましい平均粒子径は3〜9μmである。なお、平
均粒子径、粒度分布は、コールターカウンター法により
求められる値である。
【0023】また、粒子の形状は球状またはキュービッ
ク状等の定型粒子であることが好ましく、アスペクト比
(長径または長辺と短径または短辺との比から算出)が
1〜2である球状またはキュービック状粒子がより好ま
しく、更に好ましくはアスペクト比が1〜1.5の定型
球状粒子である。球状またはキュービック状の定型粒子
を使用することでフィルム表面の不定形な荒れを防ぎ、
フィルムの外観低下を抑え、効果的に目的とする高さと
数の突起を形成することが可能になり、本発明の特徴で
ある摩擦帯電防止性と滑り性が得られ好ましい。
【0024】ポリスチレン系樹脂に混合可能な粒子とし
ては、例えば、二酸化珪素、アルミノ珪酸塩、アルミ
ナ、酸化亜鉛等の酸化金属、微粉末フィラー等の無機粒
子や、シリコーンパウダー、スチレン系架橋粒子、フロ
ン樹脂粒子、メチルメタクリレート−ブタジエン−スチ
レン共重合体(MBS)、熱硬化性樹脂球状粒子、ポリ
メタクリル酸エステル架橋体粒子等の有機粒子から選ば
れる少なくとも1種の粒子があげられる。これらの内、
特に二酸化珪素、アルミノ珪酸塩、アルミナ、酸化亜鉛
等の無機粒子は、フィルムの押出し、延伸加工時の形状
変化がほとんどないため、摩擦帯電防止効果に優れた効
果が得られ、かつ得られるフィルムの表面形状コントロ
ールがしやすく好ましい粒子である。より好ましくは樹
脂への分散性がよくかつフィルムから脱離しにくく、フ
ィルム表面に均一な凹凸が効果的に形成されるため優れ
た摩擦帯電防止性や滑り性改良効果が得られ、かつ吸水
率が比較的小さいため水分による押出し・延伸加工時の
フィルムへの悪影響が少ない非晶質アルミノ珪酸塩やア
ルミナであって、特に好ましくは経済的に球状の定型粒
子が得られやすい観点より非晶質アルミノ珪酸カルシウ
ムや、非晶質アルミノ珪酸ナトリウム、非晶質アルミノ
珪酸カルシウム・ナトリウム等の焼成された非晶質アル
ミノ珪酸塩である。
【0025】また、これら好ましい粒径、形状,種類の
粒子を使うことでフィルムを封筒加工機で窓張りを行っ
た場合、高速でもフィルムの傷つきや窓張り機のロール
汚れなく使用することが可能になる。これら粒子は1種
を単独で用いても、2種以上を混合して用いても良い。
本発明のフィルムは、上述のポリスチレン系樹脂と粒子
を含有し、その混合比率は、ポリスチレン系樹脂が9
9.9〜99.0体積%、粒子が0.1〜1.0体積%
である。粒子を0.1体積%より多くすることで、本発
明の優れた摩擦電防止効果が得られるのに必要な数の突
起をフィルム表面上に形成することができ、また1.0
体積%以下にすることで、過度の突起数によるフィルム
表面の外観低下を防ぐことが可能になる。更に滑り性を
向上させより摩擦帯電防止性を向上させ、かつ例えばフ
ィルムを封筒窓張り用途に使用する場合に、フィルムか
らの粒子脱離離によるローラー汚れやフィルムの傷つき
を防ぐ観点からは、0.15〜0.9体積%がより好ま
しく、更に好ましくは0.2〜0.8体積%である。
【0026】なお、組成物の混合比率は重量%を使用す
るのが一般的であるが、本発明のフィルムにおいては、
フィルム中に占める粒子体積がフィルム特性や効果に大
きく影響し、かつ粒子の真密度が採用する粒子(物質)
によって大きく異なるため、重量%では本発明全体を正
確に表現できない。このため体積%を用いている。
【0027】次に本発明のフィルムの好ましい特性およ
び製法について述べる。本発明のフィルムは、ASTM
D−1504に準じて130℃で測定した各延伸方向
における配向緩和応力のピーク値が、600〜5400
kPaの範囲であるのが好ましい。配向緩和応力のピー
ク値は、延伸条件、特に延伸倍率と延伸時の樹脂温度に
よって決まる特性である。特定範囲の配向緩和応力ピー
ク値は、本発明のフィルムに効果的な突起を発現させる
ためと、特に封筒窓張り用フィルムとして必要な物性を
発現させるために好ましいものである。すなわち配向緩
和応力値を600kPa以上にすることで、ポリスチレ
ン系樹脂が特に均一に延ばされ結果として、フィルム表
面に本発明に必要な高さと数の突起が効率よく得られ
る。このため比較的少量の粒子でも適度な数と大きさの
突起が得られ本発明の効果、すなわち摩擦帯電防止性や
滑り性改良効果を得ることが可能になる。また、ポリス
チレン系樹脂の分子配向により粒子の脱離も起き難くな
る傾向にある。また配向緩和応力値600kPa以上
は、封筒窓張り用途にフィルムを使用する場合、フィル
ムに適度な引裂き強度をあたえ、封筒加工機でのフィル
ムカット性がすぐれたレベルでもある。また、配向緩和
応力を5400kPa以下にすることで、スチレン系樹
脂の過剰配向によるフィルムの強度低下による実用上の
問題、例えばポリスチレン粉発生による封筒加工機ロー
ラーでの傷つきを抑えることが可能になる。
【0028】さらに、フィルムの引裂き強度を適度に調
整し、またより効率よくフィルムを生産する観点から各
延伸方向の配向緩和応力のピーク値は650kPa〜5
000kPaがより好ましく、更に好ましくは700〜
4000kPaである。特に封筒窓張り用途フィルムと
して好ましくは、一延伸方向の配向緩和応力ピーク値が
700〜1500kPaであって、直行するもう一方向
の配向緩和応力ピーク値が1200〜4000kPaの
場合である。このような配向バランスのフィルムは、引
裂強度とフィルムの衝撃性がバランスされるために封筒
窓張り用途フィルムとして特に好ましい。
【0029】また、本発明のフィルムは、ASTM D
−1897に準拠して測定したフィルム表面と金属(ス
テンレス)鏡面との動摩擦係数が0.35未満であるこ
とが好ましく、より好ましくは0.30未満、更に好ま
しくは0.27未満である。本発明のフィルムがコーテ
ィングせずにこのような低い値の動摩擦係数が得られる
のは、フィルム表面の特異な突起による効果が大きく、
これにより、例えば封筒加工機ローラー(主にステンレ
ス等の金属で出来ている)での過度の摩擦や摩擦帯電を
防止し、フィルム傷発生やフィルムの位置ずれを防ぐこ
とが可能になる。なお、下限は特に規定しないが、本発
明の実施例の範囲で、動摩擦係数0.16までは、封筒
加工機で滑り過ぎによるトラブルは発生しない事を確認
した。
【0030】本発明のフィルムの厚みは、 特に制限は
ないが、一般に5〜100μm、好ましくは10〜80
μmである。特に封筒窓張り用フィルムとしては15〜
50μmがより好ましく、更に好ましくは20〜40μ
mである。封筒窓張り用フィルムとして特に好ましく
は、各延伸方向におけるASTMD−1922に準拠し
て測定した引裂強度が20mN以上80mN以下であ
る、厚み20〜40μmのフィルムである。引裂強度を
80mN以下にすることで例えば封筒加工機でのフィル
ムのカット性が向上し効率よく封筒加工機で使用するこ
とが可能になる。また、引裂強度を20mN以上にする
ことでフィルムの強度を保ち封筒加工機でのフィルム切
れのトラブルを防止することが可能になる。更に封筒加
工機でのカット性とフィルム切れトラブル防止を高度に
バランスさせるには引裂強度を25〜70mNするのが
より好ましい。
【0031】本発明のフィルムは、上記のスチレン系樹
脂と粒子とをドライブレンドまたはプレミキシングした
ものを溶融して、T−ダイまたはサーキューラーダイ等
から連続押出し、原反をロール延伸した後テンター法で
延伸、またはバブル法で延伸する方法などで連続的に、
逐次または同時に2軸延伸することで得られる。また、
コンプレッションシートを作成しバッチ方法で延伸を行
ない、フィルムを作成しても良い。本発明のフィルムを
封筒窓張り用フィルムとして経済的に製造する観点から
は、バブル法での製造が特に好ましい。本発明のフィル
ムを製造する延伸倍率、延伸温度等の延伸条件は、フィ
ルムの配向緩和応力のピーク値が上記本発明の範囲に入
るように組合せ選定すれば良く特に制限はないが、特に
好ましい製造方法である、バブル法での延伸倍率と延伸
温度との組合せの好ましい一例は、延伸倍率が1方向に
おいて3〜9倍(面積倍率で9〜81倍)、延伸温度
(バブル中央部温度)はビカット軟化点+5℃〜ビカッ
ト軟化点+30℃の範囲である。また、テンター法での
延伸倍率と延伸温度との組合せの一例は、延伸倍率が1
方向において2〜7倍、これと直行する1方向で3〜9
倍、延伸温度はビカット軟化点+5℃〜ビカット軟化点
+35℃の範囲である。
【0032】また、必要に応じてコロナ処理によりフィ
ルムの表面張力を調整することも可能である。本発明の
フィルムは、主に封筒窓張り用に好適に使用されるもの
であるが、このほか、ポリスチレン系各種シート(例え
ば、発泡ポリスチレンシート(PSP)、HIPSシー
ト、透明ニ軸延伸ポリスチレンシート等)とのラミネー
ト用途や、表裏に粘着剤層と離型剤層をコーティングし
テープ、ラベル用途として、また断裁して青果物や花な
どの包装用フィルム、その他各種包装用フィルムとして
も使用可能である。この場合も従来のポリスチレン系樹
脂フィルムに比較して滑り性や摩擦帯電防止性が改良さ
れ好適に使用できる場合が多い。このような用途に使用
する場合、防曇性や成形品としての離型性等を付与する
ため、公知の方法で各種界面活性剤やシリコーンオイル
等を塗布して使用することも可能である。
【0033】以下、実施例及び比較例によって本発明を
説明する。実施例及び比較例で用いたフィルムの評価方
法を以下に示す。評価は特に断りのない限りn=5の平
均である。 (1)フィルム表面突起物の最大高さ及び突起数:接触
式の表面粗度計(明信工機(株)製SAS−2010)
を用い、針の半径2μm、荷重40mgの条件で、測定
面積0.5mm×0.25mmを0.5μm間隔で、X
軸、Y軸倍率各270倍、Z(高さ)軸倍率3400倍で
測定し、3次元表示した画像より読み取った(n=20
の平均値)。
【0034】(2)ORS:ASTM D−1504に
準じてオイルバス中130℃で測定した配向緩和応力値 (3)引裂強度評価:フィルムの封筒加工機でのカット
性の代用特性としてASTM D−1922に準拠して
測定した引裂強度より以下の基準で評価した(封筒加工
機でのフィルムカット性の代用特性)。 ◎:縦,横共に20mN以上50mN未満 ○:縦,横いずれか一方が20mN以上50mN未満で
かつ他のもう一方が50mN以上80mN以下または
縦,横共に50mN以上80mN以下 ×:縦,横いずれかの少なくとも一方が80mN以上
【0035】(4)動摩擦係数:フィルムの滑り性の代
用特性としてASTM D−1897に準拠して、フィ
ルム内/外との動摩擦係数を測定し、以下の基準で評価
した。なお、ライダー重量200g、測定速度は、10
00mm/minである。同様にフィルム内面とステン
レス鏡面との動摩擦係数を測定し以下の基準で評価し
た。 フィルム内/外との動摩擦係数 ◎:0.43未満 ○:0.43以上0.48未満 ×:0.48以上 フィルム/ステンレスとの動摩擦係数 ◎:0.30未満 ○:0.30以上0.35未満 ×:0.35以上
【0036】(5)摩擦帯電圧、耐ロール汚れ性:摩擦
帯電圧および封筒加工機でのロール汚れを想定して耐ロ
ール汚れ性を以下の方法で評価した。テストフィルムを
巾100mm、長さ1200mmに切り出し、円状のサ
ンプルを作成した。サンプルに0.5MPaのテンショ
ンを掛け、50m/minで回転させ、回転するフィル
ムをクロムメッキロールと相対速比20m/minで1
0分摩擦させた後のフィルムの摩擦帯電圧を測定し、以
下の基準で評価した。また、同様に10分間摩擦後のク
ロムメッキロールに付着した汚れの重量より以下の基準
でロール汚れ性(封筒加工機のロール汚れを想定)を評
価した。
【0037】耐電圧評価基準 ◎:摩擦帯電圧の絶対値が6kv未満 ○:摩擦帯電圧の絶対値が6kv以上10kv未満 ×:摩擦帯電圧の絶対値が10kv以上 耐ロール汚れ性評価基準 ◎:ロールに付着した汚れが10mg未満 ○:ロールに付着した汚れが10mg以上20mg未満 ×:ロールに付着した汚れが20mg以上 ポリスチレン系樹脂は以下のものを用いた ポリスチレン(GPPS):重量平均分子量が27万、
ビカット軟化点が101℃、比重が1.05の汎用ポリ
スチレン。 耐衝撃性ポリスチレン(HIPS):ゴム粒子の形状が
サラミ構造で、ゴム粒子径2.9μm、比重が1.0
5。 また、粒子は表1に示す物を用いた。
【0038】
【表1】
【0039】
【実施例1】ポリスチレンと表1に示す粒子1とを2軸
押出機で予備混練した後、単軸押出機を用いて円環状ス
リットのダイより押出し、インフレーション法にて、バ
ブル中央部が117〜122℃となるようにバブル室の
温度調整をしつつ、縦方向6.1倍、横方向6.7倍に
延伸し、厚さ30μmのフィルムをロール状に巻き取っ
た。得られたフィルムの組成比と得られたフィルム特性
の評価結果を表2に示す。
【0040】
【実施例2〜5】樹脂組成を表2に示す通りに変えた他
は実施例1と同様に行ない、厚さ30μmのフィルムと
した。フィルムの組成比と得られたフィルム特性の評価
結果を表2に示す。
【0041】
【実施例6】バブル中央部が114〜119℃となるよ
うにバブル室の温度調整をしつつ、延伸倍率を縦方向
7.2倍、横方向7.9倍に変えた他は実施例2と同様
に行ない、厚さ30μmのフィルムとした。フィルムの
組成比と得られたフィルム特性の評価結果を表2に示
す。
【0042】
【表2】
【0043】
【比較例1〜6】樹脂組成を表3に示す通りに変えた他
は実施例1と同様に行ない、厚さ30μmのフィルムと
した。なお、比較例1のフィルムには特開2001−2
19939号公報実施例1記載の方法のコーティングを
行った。フィルムの組成比と得られたフィルム特性の評
価結果を表3に示す。また、比較例6のフィルムは表面
にざらつきが感じられ著しく外観が悪いものであった。
【0044】
【比較例7】バブル中央部温度を制御せず(バブル中央
部が138℃以上)、縦方向5.6倍、横方向6.1倍
にバブルを膨らました他は実施例1と同様に行ない、厚
さ30μmのフィルムとした。フィルムの組成比と得ら
れたフィルム特性の評価結果を表3に示す。
【0045】
【表3】
【0046】実施例1〜6より、本発明のフィルムは、
引裂強度、耐電圧(静電気防止性)、動摩擦係数(滑り
性)、耐ロール汚れ性にバランスよく優れ、特に封筒窓
張り用フィルムとして優れた特性であることがわかる。
一方、比較例1、2は、従来公知のコーティングを施し
た封筒窓張り用フィルム(比較例1)とコーティング無
し(比較例2)の例で、コーティングしたフィルムは比
較的特性バランスに優れるものの、コーティングの転写
により摩擦耐電圧測定結果に大きなばらつきがみられ、
またロール汚れも著しいものであった。この汚れはロー
ルに転写したコーティング剤が粘着剤としての作用して
いるためと推定している。比較例3〜7は、無機または
有機粒子をフィルムに混合しているものの、本発明のフ
ィルム表面状態とは異なる例である。比較例3は、不定
形粒子を混合した例で、2μm以上の突起数が足りない
ため耐電圧や動摩擦係数といった特性が十分でないもの
であった。比較例4,5も同様に粒子の選定に問題が有
り2μm以上の突起が得られていない例である。また比
較例6のフィルムは突起数が多すぎこの結果、引裂強度
が低下し,またロール汚れも発生しやすいものであっ
た。また比較例7のフィルムは、2μm以上の突起が十
分な数だけ得られないため、摩擦帯電防止効果を十分に
発揮できないものであった。また、引裂強度も強すぎ封
筒加工機でのカット性不良が発生すると考えられるもの
であった。
【0047】このように本発明のスチレン系樹脂組成物
2軸延伸フィルムの優れた効果は、フィルム表面の突起
の大きさと数によるものであり、これを実現するために
は粒子種類,形状及びフィルムのORSを厳選すること
が重要であることがわかる。
【0048】
【実施例7、比較例8】実施例1〜6のフィルム及び比
較例1,5のフィルムを窓貼り機(WINKLER+D
UNNEBIER社製HELIOS202)装着し、ビ
ニル共重合系の糊剤(サイデン化学(株)製サイビノー
ルFB−403)を使用し、115×235mmの封筒
の50×90mm窓枠に1000枚/分の速度で、30
000枚の封筒を窓貼りした。結果、実施例1〜6のフ
ィルムを使用した封筒は、いずれも所定の貼り付け位置
からのずれが0.5mm以内で、窓張り封筒にシワ、傷
ともほとんどみられないものであった。また窓張り終了
後の機械の各ロール汚れもほとんどみられず良好であっ
た(実施例7)。一方比較例1のフィルムは窓張り作業
はほぼ良好であったものの位置ずれの発生が時々見ら
れ、また機械のロールに汚れがみらた。同様に比較例5
のフィルムは、静電気発生が激しくフィルムずれが発生
しやすく更に機械のロールに汚れがみらた(比較例
8)。実施例7、比較例8より本発明のフィルムは実用
上も封筒窓張り用フィルムとして従来公知のフィルムよ
り優れた性能であることがわかる。
【0049】
【本発明の効果】本発明のフィルムは、コーティングを
施すことなく摩擦帯電防止性、滑り性が改良され、さら
にコーティング剤の転写、微粒子の脱落やスチレン紛に
よる封筒加工機のロールの汚れが発生しにくい特徴が有
り、特に封筒窓張り用フィルムとして好適に使用でき
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) //(C08L 25/06 C08L 25:14 25:14) Fターム(参考) 3E086 AB01 AD30 BA02 BA15 BA35 BB22 BB35 BB55 4F071 AA22 AA33X AB17 AB26 AF13Y AH04 AH19 BB08 BC01 BC14 BC15 4J002 BC024 BC031 BC042 BC073 BD124 BN164 CP034 DE106 DE146 DJ016 FA084 GC00

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリスチレン系樹脂99.9〜99.0
    体積%と粒子0.1〜1体積%とを含有するスチレン系
    樹脂組成物2軸延伸フィルムであって、該フィルム表面
    突起物の最大高さが2〜12μmの範囲で、かつ1mm
    2あたりに高さ2μm以上の突起が15〜500個存在
    することを特徴とするスチレン系樹脂組成物2軸延伸フ
    ィルム。
  2. 【請求項2】 粒子が、球状またはキュービック状の定
    型無機粒子であって、粒子の平均粒子径が2.5〜15
    μm、アスペクト比が1.0〜2.0であることを特徴
    とする請求項1記載のスチレン系樹脂組成物2軸延伸フ
    ィルム。
  3. 【請求項3】 定型粒子が、非晶質アルミノ珪酸塩、ア
    ルミナより選ばれる無機粒子であることを特徴とする請
    求項1または請求項2記載のスチレン系樹脂組成物2軸
    延伸フィルム。
  4. 【請求項4】 スチレン系樹脂組成物2軸延伸フィルム
    の130℃で測定した各延伸方向における配向緩和応力
    のピーク値が600kPa〜5400kPaであること
    を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のスチレン
    系樹脂組成物2軸延伸フィルム。
  5. 【請求項5】 スチレン系樹脂組成物2軸延伸フィルム
    とステンレス鏡面との動摩擦係数が0.35未満である
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のスチ
    レン系樹脂組成物2軸延伸フィルム。
  6. 【請求項6】 スチレン系樹脂組成物が、汎用ポリスチ
    レン、汎用ポリスチレン99.9〜70重量%と耐衝撃
    性ポリスチレン0.1〜30重量%との混合物、および
    汎用ポリスチレン99〜50重量%と耐衝撃性ポリスチ
    レン0〜30重量%とスチレン−ブチルアクリレート共
    重合体1〜20重量%との混合物から選ばれることを特
    徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のスチレン系樹
    脂組成物2軸延伸フィルム。
  7. 【請求項7】 スチレン系樹脂組成物2軸延伸フィルム
    が封筒窓張り用であることを特徴とする請求項1〜6の
    いずれかに記載のスチレン系樹脂組成物2軸延伸フィル
    ム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005066102A (ja) * 2003-08-26 2005-03-17 Big Technos Kk 貼付材
JP5953236B2 (ja) * 2010-11-12 2016-07-20 旭化成株式会社 プレススルーパック包装体

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