JP2003136377A - 軸心から偏心した位置に孔を有する工作物の孔加工装置 - Google Patents

軸心から偏心した位置に孔を有する工作物の孔加工装置

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JP2003136377A JP2001339974A JP2001339974A JP2003136377A JP 2003136377 A JP2003136377 A JP 2003136377A JP 2001339974 A JP2001339974 A JP 2001339974A JP 2001339974 A JP2001339974 A JP 2001339974A JP 2003136377 A JP2003136377 A JP 2003136377A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来、孔13を有する工作物14を仕上げる
場合、孔13は内面研削盤で加工し、軸部57は別の外
面研削盤で加工していた。工作物14を移し変え、その
度に心出しを実施するため、段取り工数が嵩むという課
題があった。 【解決手段】 図(a)はピン孔加工図であり、工作物
14を回転主軸29に心合せし、クランプ手段31,3
2でクランプした上で、工具26で孔13を加工するこ
のときには、砥石56は待機させておく。(b)は軸部
加工図であり、工作物14はそのままで工具26を待機
させる。次に、工作物14を高速で回転させつつ砥石5
6を当てることにより、軸部57の加工を実施する。 【効果】 工作物の軸部の加工と、軸心から偏心した位
置に設けた孔の加工とを、加工装置から外すこと無く、
1度のセットのみで実施することができるため、段取り
工数を大幅に低減することができる。しかも、1基の加
工装置で複数の工程が実施できるため、仕上り精度は良
好となる。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は軸心から偏心した位
置にピン孔が有るクランクシャフトなどの工作物に好適
な孔加工装置に関する。 【0002】 【従来の技術】図14は従来の圧入組立型クランクシャ
フトの分解図である。クランクシャフトには一体型と圧
入組立型の2種類が実用に供されており、そのうちの圧
入組立型クランクシャフト100は、軸部101L,1
01R(Lは左、Rは右を示す。以下同じ。)、ウエイ
ト部102L,102R、フランジ部103L,103
R及びこのフランジ部103L,103Rに開けたピン
孔104L,104Rからなる一対のクランク軸半体1
05L,105Rと、前記ピン孔104L,104Rに
圧入するクランクピン106とからなる。そして、ピン
孔104L,コンロッド107の大端部孔108,ピン
孔104Rの順でクランクピン106を圧入する。 【0003】図15は従来の圧入組立型クランクシャフ
トの組立図であり、圧入により、一対のクランク軸半体
105L,105Rとコンロッド107とを一体的に組
立てることができたことを示す。図示しないが一体型ク
ランクシャフトに適用するコンロッドは後からクランク
ピンに取付け可能なように分割構造になっており、その
ためにコンロッドの大端部を分割可能にし、ボルトで締
結する構造を採用する。その結果、コンロッドの大端部
の構造が複雑に且つ大型になる。この点、図15の圧入
組立型クランクシャフト100はコンロッド107の大
端部の構造が単純であり且つコンパクトになり、自動二
輪車用などの小型のエンジンに好んで採用される。 【0004】しかし、図14において、クランク軸半体
105L,105Rはピン孔104L,104Rが軸心
109からδだけ偏心した位置にあるため、加工は面倒
である。ピン孔104L,104Rを高精度で仕上げ
は、一般に、特開平11−156682号公報「内径研
削盤」などの内面研削盤若しくは中ぐり盤で行われる。
上記公報の図1に示される通り、加工物(10)の孔を
基準に内径研削盤をセットしてから研削を実施する。こ
の様に加工物の孔を基準に内面研削盤をセットしてから
研削を行う従来加工法に基づいてクランク軸半体105
Rを加工する具体例を次図で説明する。 【0005】図16(a)〜(c)は従来のクランク軸
半体の加工法の説明図である。(a)はピン孔104R
の加工図であり、クランク軸半体105Rを中ぐり盤の
ワーク受け盤111に当て、クランプ手段112,11
3で固定する。次に、刃具114を備えたスピンドル1
15を回しながら白抜き矢印の通りに送ることで、ピン
孔104Rを仕上げることができる。 【0006】(b)は軸部101Rの加工図であり、ク
ランク軸半体105Rを研削盤に移し、研削盤の回転主
軸116と心押しピン117との間にクランク軸半体1
05Rをセットし、クランク軸半体105Rを回す。回
転中のクランク軸半体105Rにアンギュラ砥石118
を押しつけることにより、軸部101Rを仕上げること
ができる。 【0007】(c)は座ぐり加工図であり、クランク軸
半体105Rは一般に鍛造品であるために寸法精度はあ
まりよくない。そこで、コンロッドの大端部(図15参
照)の側面に臨む面の寸法精度を上げるために、ピン孔
104R回りに座ぐり119を形成する。そのために
は、クランク軸半体105Rをフライス盤に移し、それ
のワーク受け盤121に当て、クランプ手段122,1
23で固定する。次に、フライス刃具124で座ぐりを
行う。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】上述した通りに、従来
はクランク軸半体を工作物とした場合に、内ぐり盤でピ
ン孔を仕上げ、研削盤(外面研削盤)で軸部を仕上げ、
フライス盤で座ぐりを実施する。当然のことながら、工
作機械が変る度に、ピン孔の心又はクランク軸半体の心
を工作機械の心に合せなければならず、段取り工数が嵩
む。そこで、本発明の目的は1度セットしたらピン孔と
軸部又は座ぐりと軸部を連続して行うことのできる工作
機械を提供することにある。 【0009】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1は、工作機ベースと、軸心から偏心した位置
に孔を有する工作物をクランプした状態で軸心回りに回
転可能に工作機ベースに取付けた回転体と、この回転体
を回すために工作機ベースに取付けた回転手段と、軸心
に直交する直交軸に沿って移動可能に回転体に取付けた
スライド部材と、このスライド部材を所定位置までスラ
イドさせる移動手段と、外径円に対して内径円を偏心さ
せた偏心断面で構成するとともに、スライド部材に相対
回転可能に収納した第1偏心筒と、この第1偏心筒を空
転させないために、第1偏心筒を工作機ベースに繋ぎ止
めるアンカー手段と、外径円に対して内径円を偏心させ
た偏心断面で構成するとともに、第1偏心筒に相対回転
可能に且つ軸方向移動可能に収納した第2偏心筒と、こ
の第2偏心筒に収納したスピンドル軸回転手段と、この
スピンドル軸回転手段のスピンドル軸に取付けた工具
と、から軸心から偏心した位置に孔を有する工作物の孔
加工装置を構成する。 【0010】工作物、回転体及びスライド部材は、工作
物の軸心を中心として共に回転する。一方、第1偏心筒
及びスピンドル軸回転手段は上下、左右には移動するも
ののアンカー手段のアンカー作用により非回転状態にあ
る。スライド部材は一定の旋回半径で軸心を中心に旋回
するが、このスライド部材に第1偏心筒を介して収納し
たスピンドル軸回転手段の中心は、前記軸心に対して非
一定な旋回半径で軸心回りを旋回する。この非一定な動
作が工作物に有する孔の中ぐりに寄与する。第2偏心筒
を採用することにより、工具の切込み量を自由に設定で
きる。この結果、工作物の軸心を中心に工作物を回転さ
せつつ、軸心から偏心した位置に設けた孔を加工するこ
とができる。 【0011】工作物の軸心を中心に工作物を回転させる
ため、工作物の軸部を孔加工の前又は後に研削すること
ができる。従って、請求項1によれば、工作物の軸部の
加工と、軸心から偏心した位置に設けた孔の加工とを、
加工装置から外すこと無く、1度のセットのみで実施す
ることができるため、段取り工数を大幅に低減すること
ができる。しかも、1基の加工装置で複数の工程が実施
できるため、仕上り精度は良好となる。 【0012】 【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を添付図に基
づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見る
ものとする。図1は本発明に係る孔加工装置の断面図で
あり、孔加工装置10は、工作機ベース11と、軸心1
2から偏心した位置に孔13を有する工作物14をクラ
ンプした状態で軸心回りに回転可能に工作機ベース11
に取付けた回転体16と、この回転体16を回すために
工作機ベース11に取付けた回転手段17と、軸心12
に直交する直交軸に沿って移動可能に回転体16に取付
けたスライド部材18と、このスライド部材18を所定
位置までスライドさせる移動手段19と、外径円に対し
て内径円(図3で説明する。)を偏心させた偏心断面で
構成するとともに、スライド部材18に相対回転可能に
収納した第1偏心筒21と、この第1偏心筒21を空転
させないために、第1偏心筒21を工作機ベース11に
繋ぎ止めるアンカー手段22と、外径円に対して内径円
(図3で説明する。)を偏心させた偏心断面で構成する
とともに第1偏心筒21に相対回転可能に且つ軸方向移
動可能に収納した第2偏心筒23と、この第2偏心筒2
3に収納したスピンドル軸回転手段24と、このスピン
ドル軸回転手段24のスピンドル軸25に取付けた工具
26と、からなる。 【0013】次に、上記主要構成の補足説明をする。工
作機ベース11は工作機械のベッドに相当する固定若し
くは非可動部材である。工作物14は、例えば圧入組立
型クランクシャフトに用いるクランク軸半体である。 【0014】回転体16は軸受27・・・(・・・は複数個を
示す。以下同じ)にて工作機ベースに取付けた回転筒で
あり、前面に回転主軸29及びクランプ手段31,32
を備える。クランプ手段31,32は油圧シリンダ、メ
カニカルシリンダ、ボルトの何れでもよく、要は回転主
軸29に心合せした工作物14が横ずれしないように固
定する手段であれば形式、構造は問わない。 【0015】回転手段17は、回転体16を回す手段で
あり、例えばモータ33、ギヤ34及びギヤ35からな
る。移動手段19は、例えば回転体16に設けたナット
36と、このナット36に捩じ込んだボルト37とから
構成する。ボルト37の操作のために回転体16に凹部
38を設け、ボルト37の先端を逃すために工作機ベー
ス11に凹溝39を設けた。ボルト37は、工作機ベー
ス11に開けた穴(図示せず)を通じて回転操作するこ
とができる。 【0016】アンカー手段22は、自身が伸縮可能で且
つ角度変更可能な自在軸継手(ユニバーサルジョイント
など)である。スピンドル軸回転手段24は、いわゆる
ビルトインモータが好適である。 【0017】また、41は第2偏心筒位置決め手段(ス
テッピングモータ、シンクロモータ、サーボモータが好
適)である。この第2偏心筒位置決め手段41は、工具
26の切込み量の設定などの際に作動させる。 【0018】なお、第2偏心筒位置決め手段41の中心
は、軸心12よりeだけ上へ変位させる。このeの大き
さは図4(c)で説明する。仮に、第2偏心筒位置決め
手段41の中心を軸心12に合せると、孔加工の際に第
1偏心筒21の偏心の影響を受けて、工具26が僅かに
前後する。前記eだけ変位させることで、工具26の前
後移動を解消することができる。 【0019】42はスライドブロック、43はアーム、
44は送りねじ、45は送りモータであり、送りモータ
45で送りねじ44を正回転させることで、スライドブ
ロック42を前進させ、スピンドル軸回転手段24及び
自在軸継手46を介して第2偏心筒23を前進させ、工
具26を孔13に挿入することができる。すなわち、図
は工具26が待機位置にある。さらに、47,48はベ
アリングであり、相対回転や相対軸移動を円滑にする。 【0020】図2は図1の2矢視図であり、回転体16
に長円断面の孔49を開けて、この孔49にスライド部
材18を、図上下移動可能に取付け、このスライド部材
18にベアリング47を介して第1偏心筒21を収納
し、この第1偏心筒21にベアリング48を介して第2
偏心筒23を収納し、この第2偏心筒23にスピンドル
軸回転手段24を収納し、このスピンドル軸回転手段2
4に設けた工具26を工作物14の孔13に臨ませた状
態を示す。 【0021】図3は図2から工作物を除いた図であり、
第1偏心筒21は外径円21aに対して内径円21bを
偏心させた偏心断面、すなわち、下部が幅広で上部が幅
狭な偏心断面の筒である。この第1偏心筒21は非回転
部材であるから、幅広の部位が常に下位に、幅狭の部位
が常に上位にある。ボルト37を回すことによって、第
1偏心筒21などを、孔49の長円に沿って上下に移動
させることができる。 【0022】この様な第1偏心筒21に収納する第2偏
心筒23も、外径円23aに対して内径円23bを偏心
させた偏心断面の第2偏心筒23である。第2偏心筒2
3は回転させるため、常に図の様に上部が幅広で下部が
幅狭であるとは限らない。 【0023】図4(a)〜(c)は本発明に係る第2偏
心筒の作用図である。(a)において、工具26を囲う
2つの円のうち、実線の円は仕上げ加工直前の孔であ
り、これを下孔51と呼ぶ。想像線の円は仕上げ加工後
の孔であり、これを仕上り孔52と呼ぶことにする。
今、下孔51の中央に工具26があるため、この状態で
工具26を回しても加工は始まらない。 【0024】図3で第2偏心筒23のみを反時計回りに
回すと、工具26は左上へ移動する。この移動により、
図4(b)に示す通りに、工具26を下孔51に接触さ
せることができる。工具26を高速で回転させつつ、図
3の第2偏心筒23をさらに反時計回りに回すと、工具
26は更に左上へ移動し、図4(c)に示す通りに仕上
り孔52に達する。図中、eは図1に示したeと同じで
ある。すなわち、第2偏心筒23を適当角度回すことに
より、切込み量を決定することができる。 【0025】以上の構成からなる孔加工装置の作用を次
に説明する。図5(a),(b)は本発明の孔加工装置
の作用説明図(その1)である。(a)は図2と図4
(b)とを合成した図面であり、便宜上、回転体16に
目印として白丸53を付し、工具26の接触点に目印と
しての黒点54を付した。この状態で、工具26を高速
回転させつつ、回転体16を図時計回りに回し始める。
すると、回転体16とともに、工作物14及びスライド
部材18は同期して時計回りに回り始める。一方、第1
偏心筒21及びスピンドル軸回転手段24は回転せずに
図面の上下、左右、斜めにのみ移動し得る。 【0026】(b)は白丸53の位置で明らかなよう
に、回転体16などが90゜回転し、工作物14も90
゜回転したことを示す。一方、工具26の黒点54は方
位が変化しない。このことは、高速回転する工具26の
回りを工作物14が90゜だけ旋回し、結果、孔13の
1/4周(90゜分)が加工できたことになる。 【0027】図6(a),(b)は本発明の孔加工装置
の作用説明図(その2)である。(a)は白丸53の位
置で明らかなように、回転体16などが180゜回転
し、工作物14も180゜回転したことを示す。一方、
工具26の黒点54は方位が変化しない。このことは、
高速回転する工具26の回りを工作物14が180゜だ
け旋回し、結果、孔13の1/2周(180゜分)が加
工できたことになる。 【0028】(b)は白丸53の位置で明らかなよう
に、回転体16などが270゜回転し、工作物14も2
70゜回転したことを示す。一方、工具26の黒点54
は方位が変化しない。このことは、高速回転する工具2
6の回りを工作物14が270゜だけ旋回し、結果、孔
13の3/4周(270゜分)が加工できたことにな
る。 【0029】図5(a),(b)と図6(a),(b)
とを繰り返す間に、図4(b),(c)の要領で、工具
の切込み量を制御すれば、下孔51を仕上り孔52に仕
上げることができる。 【0030】図7(a),(b)は本発明の孔加工装置
の作用説明図(その3)である。(a)は孔加工図であ
り、工作物14を回転主軸29に心合せし、クランプ手
段31,32でクランプした上で、工作物14を回しつ
つ工具26で孔13を加工する(図5,図6参照)。こ
のときには、砥石56は待機させておく。(b)は軸部
加工図であり、工作物14はそのままで工具26を待機
させる。次に、工作物14を高速で回転させつつ砥石5
6を当てることにより、軸部57の加工を実施する。 【0031】以上の説明から明らかなように、本発明に
よれば、孔加工装置に工作物を1度セットするだけで、
孔加工と軸部加工とを順に実施することができる。従来
は、異なる工作機械でピン孔加工や軸部加工を個別に加
工していたので、段取り工数が嵩む。この点、本発明に
よれば段取り工数を大幅に低減することができる。 【0032】孔加工装置10を用いて座ぐり加工を実施
することができるので、その説明を次に行う。図8
(a),(b)は本発明に係る座ぐり加工説明図(その
1)である。(a)は孔13の中央に工具26がある中
立状態を示す。図3において、第2偏心筒23を最大1
80゜回すと、中央の工具26は大幅に移動する。
(b)は移動後の工具26を示し、工具26一部が孔1
3からはみ出していることが分かる。 【0033】図9(a),(b)は本発明に係る座ぐり
加工説明図(その2)である。作動原理は図5(a),
(b)と同様であるから、異なる部分のみ説明する。
(a)において、工具26を高速回転させることで、工
作物14の奥の面(斜線を施した部分)を研削すること
ができる。(b)は工作物14が90゜時計回りに回転
した状態を示し、工具26を高速回転させることで、工
作物14の奥の面(斜線を施した部分)を研削すること
ができる。 【0034】図10(a),(b)は本発明に係る座ぐ
り加工説明図(その3)である。(a)は工作物14が
180゜時計回りに回転した状態を示し、工具26を高
速回転させることで、工作物14の奥の面(斜線を施し
た部分)を研削することができる。(b)は工作物14
が270゜時計回りに回転した状態を示し、工具26を
高速回転させることで、工作物14の奥の面(斜線を施
した部分)を研削することができる。 【0035】図11(a),(b)は本発明に係る座ぐ
り加工説明図(その4)である。(a)はピン孔加工図
であり、工作物14を回転主軸29に心合せし、クラン
プ手段31,32でクランプした上で、工作物14を回
しながら工具26で孔13を加工する(図5,図6参
照)。(b)は座ぐり加工図であり、工作物14はその
ままで、工具26を後退させ、後退させた工具26で、
孔13回りの座ぐり58を形成する(図9,図10参
照)。 【0036】以上の説明から明らかなように、本発明に
よれば、孔加工装置に工作物を1度セットするだけで、
孔加工と座ぐり加工とを順に実施することができる。従
来は、異なる工作機械でピン孔加工や座ぐり加工を個別
に加工していたので、段取り工数が嵩む。この点、本発
明によれば段取り工数を大幅に低減することができる。 【0037】図12(a),(b)は本発明に係る工具
の一例の断面図である。(a)は工具26の断面図であ
り、スピンドル軸25の先端に設けた工具26は例えば
CBN(cubic boron nitlide)砥
石であり、先端面61は幅Wで円環形状にし、内周面6
2が角度θをなすようにスピンドル軸25に向って縮径
させる。角度θは45゜が好適である。 【0038】(b)はドレッシング工程で、想像線で示
す工具26を実線で示す位置まで削った後の工具26を
示す。想像線で示す工具26を、半径でtだけ削り、先
端面61をtだけ削れば残った先端面61の幅はWとな
る。従って、先端の幅Wを容易に一定に保つことができ
る。角度θを40゜や50゜にした場合は三角関数を利
用して半径方向の削り量と、先端の削り量の関係を定め
ればよい。 【0039】図13は本発明の孔加工装置を装備した汎
用工作機の斜視図であり、汎用工作機70は、基台71
に本発明の孔加工装置10を備えると共に、その回転体
16に対向させてテールストック72を備え、且つ基台
71に対して矢印のごとく旋回可能に旋回テーブル73
を備え、この旋回テーブル73にXスライダ74を移動
可能に取付け、このXスライダ74にZスライダ75を
移動可能に取付け、このZスライダ75に工具回転モー
タ76を取付け、この工具回転モータ76でベルト77
を介して回転工具78を高速回転させるようにした。7
9はX方向送りモータ、80はZ方向送りモータであ
る。 【0040】回転体16とテールストック72とで工作
物14を把持しつつ回転させる。そこにX方向送りモー
タ79及びZ方向送りモータ80の送り作用で回転工具
79を送りつつ工作物14の研削を実行する。同時に、
回転体16内では図1に示す工具26で孔13などを加
工する。旋回テーブル73を旋回させることで、工作物
14の円弧部分を容易に研削することができる。 【0041】以上に述べた汎用工作機70は、工作物1
4が小部品であれば卓上旋盤程度の大きさにすることが
でき、孔加工装置10を除くとごく単純な構造物である
から、安価な汎用工作機にまとめることができる。 【0042】尚、本発明の孔加工装置の加工対象物(工
作物)は、クランク軸半体などの軸心から偏心した位置
に孔を有する工作物であれば、種類は問わない。 【0043】 【発明の効果】本発明は上記構成により次の効果を発揮
する。請求項1の孔加工装置では、工作物、回転体及び
スライド部材は、工作物の軸心を中心として共に回転さ
せるが、第1偏心筒及びスピンドル軸回転手段は上下、
左右には移動するもののアンカー手段のアンカー作用に
より非回転状態にする。これにより、スライド部材は一
定の旋回半径で軸心を中心に旋回するが、このスライド
部材に第1偏心筒を介して収納したスピンドル軸回転手
段の中心は、前記軸心に対して非一定な旋回半径で軸心
回りを旋回する。この非一定な動作が工作物に有する孔
の中ぐりに寄与する。第2偏心筒を採用することによ
り、工具の切込み量を自由に設定できる。この結果、工
作物の軸心を中心に工作物を回転させつつ、軸心から偏
心した位置に設けた孔を加工することができる。 【0044】工作物の軸心を中心に工作物を回転させる
ため、工作物の軸部を孔加工と同時に研削することがで
きる。従って、請求項1によれば、工作物の軸部の加工
と、軸心から偏心した位置に設けた孔の加工とを、加工
装置から外すこと無く、1度のセットのみで実施するこ
とができるため、段取り工数を大幅に低減することがで
きる。しかも、1基の加工装置で複数の工程が実施でき
るため、仕上り精度は良好となる。 【0045】さらに、移動手段でスライド部材を移動さ
せることにより、軸心と孔との距離を変更することがで
きる。従って、軸心から孔までの距離が多様な異種工作
物を1基の孔加工装置でカバーすることができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明に係る孔加工装置の断面図 【図2】図1の2矢視図 【図3】図2から工作物を除いた図 【図4】本発明に係る第2偏心筒の作用図 【図5】本発明の孔加工装置の作用説明図(その1) 【図6】本発明の孔加工装置の作用説明図(その2) 【図7】本発明の孔加工装置の作用説明図(その3) 【図8】本発明に係る座ぐり加工説明図(その1) 【図9】本発明に係る座ぐり加工説明図(その2) 【図10】本発明に係る座ぐり加工説明図(その3) 【図11】本発明に係る座ぐり加工説明図(その4) 【図12】本発明に係る工具の一例の断面図 【図13】本発明の孔加工装置を装備した汎用工作機の
斜視図 【図14】従来の圧入組立型クランクシャフトの分解図 【図15】従来の圧入組立型クランクシャフトの組立図 【図16】従来のクランク軸半体の加工法の説明図 【符号の説明】 10…孔加工装置(軸心から偏心した位置に孔を有する
工作物の孔加工装置)、11…工作機ベース、12…軸
心、13…孔、14…工作物、16…回転体、17…回
転手段、18…スライド部材、19…移動手段、21…
第1偏心筒、22…アンカー手段、23…第2偏心筒、
24…スピンドル軸回転手段、25…スピンドル軸、2
6…工具、29…回転主軸、31,32…クランプ手
段、41…第2偏心筒位置決め手段、46…自在軸継
手、70…汎用工作機。
フロントページの続き (72)発明者 山浦 祐紀 埼玉県狭山市新狭山1丁目10番地1 ホン ダエンジニアリング株式会社内 Fターム(参考) 3C034 AA05 BB01 BB71 CB08 3C036 BB07 3C043 AB03 CC03 CC11 DD05

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 工作機ベースと、 軸心から偏心した位置に孔を有する工作物をクランプし
    た状態で前記軸心回りに回転可能に前記工作機ベースに
    取付けた回転体と、 この回転体を回すために工作機ベースに取付けた回転手
    段と、 前記軸心に直交する直交軸に沿って移動可能に前記回転
    体に取付けたスライド部材と、 このスライド部材を所定位置までスライドさせる移動手
    段と、 外径円に対して内径円を偏心させた偏心断面で構成する
    とともに、前記スライド部材に相対回転可能に収納した
    第1偏心筒と、 この第1偏心筒を空転させないために、第1偏心筒を前
    記工作機ベースに繋ぎ止めるアンカー手段と、 外径円に対して内径円を偏心させた偏心断面で構成する
    とともに、前記第1偏心筒に相対回転可能に且つ軸方向
    移動可能に収納した第2偏心筒と、 この第2偏心筒に収納したスピンドル軸回転手段と、 このスピンドル軸回転手段のスピンドル軸に取付けた工
    具と、から構成したことを特徴とする軸心から偏心した
    位置に孔を有する工作物の孔加工装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN105171038A (zh) * 2015-05-25 2015-12-23 吴承锋 一种孔的全自动加工机
CN110948318A (zh) * 2019-12-23 2020-04-03 义乌露真环保设备有限公司 一种自动夹持烟雾探测器壳体内壁打磨机构

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CN105171038A (zh) * 2015-05-25 2015-12-23 吴承锋 一种孔的全自动加工机
CN110948318A (zh) * 2019-12-23 2020-04-03 义乌露真环保设备有限公司 一种自动夹持烟雾探测器壳体内壁打磨机构

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