JP2003135383A - 内視鏡 - Google Patents

内視鏡

Info

Publication number
JP2003135383A
JP2003135383A JP2002275715A JP2002275715A JP2003135383A JP 2003135383 A JP2003135383 A JP 2003135383A JP 2002275715 A JP2002275715 A JP 2002275715A JP 2002275715 A JP2002275715 A JP 2002275715A JP 2003135383 A JP2003135383 A JP 2003135383A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coil
hardness
wire
flexible
bending
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002275715A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3772138B2 (ja
Inventor
Hiroki Moriyama
宏樹 森山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Optical Co Ltd filed Critical Olympus Optical Co Ltd
Priority to JP2002275715A priority Critical patent/JP3772138B2/ja
Publication of JP2003135383A publication Critical patent/JP2003135383A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3772138B2 publication Critical patent/JP3772138B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B1/00Instruments for performing medical examinations of the interior of cavities or tubes of the body by visual or photographical inspection, e.g. endoscopes; Illuminating arrangements therefor
    • A61B1/00064Constructional details of the endoscope body
    • A61B1/00071Insertion part of the endoscope body
    • A61B1/00078Insertion part of the endoscope body with stiffening means

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Surgery (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Medical Informatics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Radiology & Medical Imaging (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Instruments For Viewing The Inside Of Hollow Bodies (AREA)
  • Endoscopes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 挿入部の硬さの異なる機種でも、適切な硬度
調整を可能とする。 【解決手段】 電子内視鏡1の挿入部2の軟性部7の中
に、密着性のコイル31とその中にワイヤ32が設けら
れ、ワイヤ32及びコイル31の先端は、湾曲部6と軟
性部7を接続する接続管24に、ろう33等の接続手段
で強固に固定され、コイル31の手元側も、軟性部7を
操作部3に接続する後端口金34の一部にろう33等の
接続手段で強固に固定されている。ワイヤ32は先端以
外では固定されておらず、ワイヤ32手元端部には、コ
イル31手元端近傍に設けられたワイヤストッパ35が
強固に固定されている。ここで、ワイヤストッパ35の
サイズはコイル31の内径より大きい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は内視鏡、更に詳しく
は軟性部の硬度調整部分に特徴のある内視鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、細長の挿入部を体腔内に挿入する
ことにより、切開を必要とすることなく、体腔内の検査
対象部位を観察したり、必要に応じ、処理具を用いて治
療処置のできる内視鏡が広く用いられるようになった。
【0003】上記内視鏡の挿入部は、屈曲した挿入経路
内にも挿入できるように可撓性を有するようにしてある
が、この可撓性のために手元側に対し、先端側の方位が
定まらず、目標とする方向に導入することが難しくなる
場合がある。これに対処するために、例えば特開昭62
−30211号公報および実開昭58−10162号公
報では、内視鏡挿入部内に可撓性調整部材(スタイレッ
トまたはリーディングコード等と呼称されることもあ
る)を挿脱自在に設けることによって、挿入部の可撓性
を変化させ、大脹等への挿入制を向上させた技術が開示
されている。
【0004】ところが硬性のスタイレットを挿入部内に
挿入すると他の内蔵物、例えばイメージガイドやライト
ガイドや送気送水チューブ等が破損し易くなる。特に湾
曲部内にスタイレットを挿入すると湾曲した場合にイメ
ージガイドやライトガイド等の強度的に弱い内蔵物が硬
性のスタイレットを挿通するチューブと接触することが
あり、これらの内蔵物の耐性に重大な損傷を与えること
がある。更に、場合によっては湾曲部を構成する湾曲管
自体を破損させる危険がある。また、湾曲した状態でス
タイレットを挿入していくと最悪の場合、湾曲管を突破
る虞がある。
【0005】これを解決するために本出願人は特開平1
−151433号にて挿入部内に可撓性調整部材用挿通
チャンネルを設け、そのチャンネル内に挿脱自在な可撓
性調整部材を挿入して可撓性を調整している。
【0006】上記特開平1−151433号公報では、
挿入部の湾曲部以外に可撓性調整部材用挿通チャンネル
を設けている。例えば、大腸スコープでは、その挿入部
長は用途により、600〜1700mm位のバリエーシ
ョンがある。
【0007】ところが、上記可撓性調整部材用挿通チャ
ンネルの内蔵物に占める断面積は大きく、内視鏡を細径
化できないため、被検物の苦痛を低減させることができ
ない。
【0008】また、内視鏡検査中に上記可撓性調整部材
を可撓性調整部材用チャンネル挿脱するのに手間がかか
るし、スコープを薬液浸漬した後の水切も必要である。
【0009】さらに、、可撓性調整部材は、予め上記の
ような所望の長さの物を用意し、保管しておく必要があ
る。
【0010】また、大腸内視鏡の挿入を1人で行う時に
は、左手をアングル操作に、右手を軟性部の進退及びね
じりに使用するため、上記調整部材の挿入は介助者にや
ってもらうか、右手を離して術者自身が行うかであり、
検査の効率上好ましくない。
【0011】そこで、本出願人は、実開平3−4380
2号公報において、湾曲部及び軟性部との接続管部にそ
の一端側が固定されるが、軟性部の後端周辺部にその他
端側が固定され、伸縮により可撓性が変化する可撓性変
化部材と、該可撓性変化部材に連結されたワイヤと、湾
曲ノブ近傍に設けられワイヤと接続されたリンクと、リ
ンクと連結されワイヤに張力を与えるための操作レバー
とを設けることで、内視鏡検査を行う術者が簡単な操作
で挿入部の可撓性を調整できる内視鏡を提案し、上記問
題を解決している。
【0012】
【特許文献1】特開昭62−30211号公報
【0013】
【特許文献2】実開昭58−10162号公報
【0014】
【特許文献3】特開平1−151433号
【0015】
【特許文献4】実開平3−43802号公報
【0016】
【発明が解決しようとする課題】これまで、内視鏡の挿
入部の硬さは、ユーザの好みに対応するためにもともと
軟らかい機種やもともと少し硬めの機種があった。従来
例では挿入部の硬度調整可能な内視鏡が示されている
が、もともとの硬さが異なる機種に対してどのように硬
度調整可能にしたかは示されていない。軟らかい挿入部
をある幅で硬くするのと同じ幅でもともと硬めの挿入部
を硬くすると、硬くなりすぎて、患者に対して大きな苦
痛を与える恐れがある。
【0017】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、挿入部の硬さの異なる機種でも、適切な硬度調
整を可能とする内視鏡を提供することを目的としてい
る。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明の内視鏡は、軟性
部を有する挿入部と操作部とを具備し、前記軟性部内に
コイルと前記コイルの中に挿通したワイヤを設け、前記
ワイヤを牽引してコイルに圧縮力をかけて硬質化する操
作手段を前記操作部に設けた内視鏡において、前記操作
手段による硬質化操作前の前記軟性部の硬度が異なる機
種において、硬度可変幅を異なるように構成される。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施の形態について述べる。
【0020】図1ないし図4は本発明の第1の実施の形
態に係わり、図1は電子内視鏡の構成を示す構成図、図
2は図1のコイル及びワイヤの作用を説明する説明図、
図3は図1の電子内視鏡の作用を説明する説明図、図4
は図1の電子内視鏡による手技の一例を説明する説明図
である。
【0021】図1に示すように、本実施の形態の電子内
視鏡1は、細長の挿入部2と、この挿入部2の後端側に
連設された太径の操作部3と、この操作部3の側部から
延設されたユニバーサルケーブル4とを備えている。
【0022】上記挿入部2の先端側には、硬性の先端部
5が設けられ、この先端部5に隣接する後方側に湾曲可
能な湾曲部6が設けられている。さらに、この湾曲部6
の後方には、可撓性の軟性部7が連設されている。そし
て、上記湾曲部6は、上記操作部3に設けられた図示し
ない湾曲操作ノブを操作することにより上下/左右方向
に湾曲できるようになっている。
【0023】上記ユニバーサルケーブル4の後端には、
コネクタ9が設けられており、図示はしないが、電子内
視鏡1に照明光を供給する光源部と電子内視鏡1から送
出される画像信号を信号処理する信号処理部とを有する
制御装置に接続できるようになっている。
【0024】上記先端部5には、硬性の材料で略円筒状
に形成された先端部本体10が設けられており、この先
端部本体10には挿入部2の長手方向と平行に鉗子チャ
ンネル用透孔11と観察用透孔12とが設けられてい
る。この鉗子チャンネル用透孔11には接続用管13が
内嵌されており、この接続用管13の先端部本体10の
後方に突出する後部には鉗子チャンネル14を形成する
可撓性の鉗子チャンネル用チューブ15が接続されてい
る。この鉗子チャンネル用チューブ15は、挿入部2内
を挿通され、操作部3に設けられた鉗子口16に連通す
るようになっている。
【0025】上記観察用透孔12の前部には対物レンズ
系17が設けられており、この対物レンズ系17の結像
位置には固体撮像素子18が設けられている。この固体
撮像素子18の後端には画像信号を送出できる信号線1
9が延設されており、この信号線19は挿入部2内を挿
通されて操作部3とユニバーサルケーブル4内とを経て
コネクタ9に設けられた接点20に接続されるようにな
っている。
【0026】なお、コネクタ9には図示しない光源部よ
り出射した照明光を入射できるようにライトガイド21
の端部にライトガイドコネクタ22が設けられている。
また、このライトガイド21は、ユニバーサルケーブル
4と操作部3と挿入部2とを経て先端部本体10に設け
られた図示しないライトガイド用透孔に挿入されて、観
察部位に照明光を照射できるようになっている。
【0027】上記湾曲部6内には複数の略環状の関節駒
23、…が互いに回動自在で挿入部2の長手方向に配置
されており、この関節駒23、…の先端部に外嵌固定さ
れている。この複数の関節駒23、…の後端の関節駒2
3には、軟性部7先端に設けられた環状の接続管24が
内嵌されている。この接続管24には、図示はしない
が、先端部本体10の後端に接続され、金属製のコイル
パイプによって形成されたアングルワイヤガイド内を湾
曲ノブに延設された可撓性の撚線等のアングルワイヤが
牽引弛緩できるように支持されており、湾曲ノブを回動
することにより湾曲部6を湾曲して、その前方の先端部
5を上下/左右方向に指向できるようになっている。
【0028】上記軟性部7は、螺旋管25により構成さ
れ、この螺旋管25は編状管26に覆われ、さらに編状
管26が外皮27により被覆された構造となっている。
なお、湾曲部6も関節駒23を外皮28で被覆した構造
になっている。
【0029】電子内視鏡1の挿入部2の軟性部7の中に
は、密着性のコイル31とその中にワイヤ32が設けら
れ、ワイヤ32及びコイル31の先端は、湾曲部6と軟
性部7を接続する接続管24に、ろう33等の接続手段
で強固に固定され、コイル31の手元側も、軟性部7を
操作部3に接続する後端口金34の一部にろう33等の
接続手段で強固に固定されている。
【0030】ワイヤ32は先端以外では固定されておら
ず、ワイヤ32手元端部には、コイル31手元端近傍に
設けられたワイヤストッパ35が強固に固定されてい
る。ここで、ワイヤストッパ35のサイズはコイル31
の内径より大きい。
【0031】なお、ワイヤストッパ35は、コイル31
手元端に接触している場合もあれば、若干の距離をおい
ている場合もあり、ワイヤストッパ35がコイル31手
元端に強固に固定される場合もありうる。
【0032】また、ワイヤ32は、例えばステンレス製
のより線状で、曲げに対して柔軟だが、引張に対して切
断したり塑性変形しにくいものになっている。
【0033】さらに、コイル31は、密着状であるが、
それは自然状態で密着状のコイルであってもいいし、自
然状態では素線同士に若干の距離を有する疎巻き状のコ
イルだが、それを軟性部7内に取り付けた時に密着状に
してもいい。また、場合によっては、疎巻き状のまま取
り付けることも考えられる。
【0034】また、ワイヤ32及びコイル31は湾曲部
6の中には入っておらず、正確には湾曲部6の屈曲可能
な部分、つまりある湾曲駒23と他の湾曲駒23との間
に入らないように設けてある。
【0035】次に、このように構成された本実施の形態
の作用について説明する。
【0036】軟性部7の一部がある角度で円弧状に曲が
った時のワイヤ32及びコイル31の様子と作用を図2
に示す。図2において、ワイヤ32及びコイル31が曲
がっている角度をa°とする。円弧中心からコイル31
中心軸までの半径をRとし、円弧中心から円弧内側コイ
ルの接触点をつなぐ円弧の半径をrとする。
【0037】コイル31は、ストレート状態では密着コ
イルなので、図2の内側コイルの円弧の長さはストレー
ト時と変わらない。しかし、それより外側になると、ス
トレート時よりも曲がったときの方が長くなる。
【0038】つまり、内側コイルを基準にすると、ワイ
ヤ32はコイル内に引き込まれる。その引き込み量をx
とすると、xは、式(1)のように算出できる。
【0039】
【数1】 x={2πa(R−r)}/360 (1) 仮に、R−r=0.7mmで,a°=90°ならxは約
1.1mmであり、R−r=1.0mmならxは約1.
6mmとなる。
【0040】したがって、もしコイル31がストレート
状態でワイヤストッパ35がコイル31手元端にワイヤ
に負荷をかけずに接触していたとすると、a°の曲げに
よってxmmワイヤをコイルに対して牽引したことにな
る。そしてその分コイルに圧縮力を加えていることにな
る。
【0041】そのことでコイル31は、曲がっている部
分だけでなく、他のストレート状の部分も硬質化する。
よって軟性部7も硬質化する。
【0042】なお、コイル31手元端とワイヤストッパ
35の間やコイル31の素線間に隙間がある場合は、そ
の隙間が無くなるまではコイル31を曲げてもほとんど
硬質化はしないが、その隙間が無くなってから更に曲げ
ると、その曲げ量に対応してコイル31は硬質化する。
【0043】通常、一人の術者が内視鏡を生体内に挿入
していく場合、右手で挿入部2を持ち、左手で操作部3
を持つ。右手は挿入部2の押し引きや捻り操作を絶えず
行い、左手では、図3に示すように、操作部3に設けら
れた湾曲操作ノブ36や送気送水ボタン37による送気
送水操作や、吸引ボタン38による吸引操作を絶えず行
っている。
【0044】本実施の形態では、挿入部2に対して操作
部3を曲げると上述したような作用により、軟性部7を
硬質化できる。つまり、右手と左手の各々が通常行って
いる操作をしたままでも、左右の手の位置関係を変える
だけで、軟性部7の硬さを調整できる。挿入部2は場合
によっては、ほとんど全て生体内に入ってしまうことも
あり、その場合は術者は軟性部7の硬さ調整ができなく
なるが、たいていの場合は挿入部2全体を使うことはな
いので、上述した軟性部7の硬度調整操作が可能であ
る。
【0045】図4に、本実施の形態による電子内視鏡1
を大腸に挿入する例を示す。まず、図4(a)のよう
に、曲がりくねったS状結腸41に挿入部2を入れてい
く。ここで、先端部5及び湾曲部6が直腸42とS状結
腸41がなす屈曲部を通過すると、軟性部7はある角度
で曲がる。そのことで軟性部7は曲がるにつれ多少硬質
化する。つまり、曲がり始めはまだ柔軟なので曲がり易
いが、ある程度曲がると次第に硬質化し、直線化しよう
とする弾発性を増す。そこで図4(a)のように湾曲部
6がS状結腸41と下行結腸43のなす屈曲部に掛かっ
た時に、弾発性を増した軟性部7を捻りながら引くよう
にすると、図4(b)のように軟性部7及びS状結腸4
1を容易に略直線状態に操作できる。このように、上述
したワイヤ32及びコイル31の作用は、ある程度曲が
った軟性部7を素早く直線化するのにも役立つ。
【0046】この後、先端部5が脾湾曲44、横行結腸
45、肝湾曲47、上行結腸46を通過する時に、一度
略直線状態にしたS状結腸41が再び図4(a)のよう
に曲がってしまうと、軟性部7の手元側を押してもその
力が先端側に伝わり難くなるので、図3のように、挿入
部2に対して操作部3の位置を動かすことで軟性部7を
硬質化調整する。そのようにして脾湾曲44より奥に挿
入していくことで、図4(c)のように軟性部7は大き
なカーブを描きながら(途中で小さな撓みが生ずること
なく)、先端部5を盲腸48に到達させることができ
る。
【0047】なお、S状結腸41の屈曲部は、たいてい
90°以上の角度をなしているので、軟性部7を90°
曲げるまでにワイヤ32及びコイル31の作用で軟性部
7が硬質化を開始するようにしておけば、挿入部2と操
作部3のなす角度が仮に略ストレートでもS状結腸51
が再びもとの形状のように小さく曲がろうとするのを防
ぎ易くなる。そこで、コイル31手元端とワイヤストッ
パ35との間に隙間がある場合や、コイル31の素線間
に隙間がある場合は、軟性部7を90°曲げる間にそれ
らの隙間が無くなり、コイル31が硬質化を開始するよ
うにしておくのが望ましい。
【0048】また、疎巻きコイルを密着状に取り付けた
場合は、軟性部7に常に(ストレート状態においても)
弾発力を与えるので、弾発性の強い挿入部を好む術者に
とっては良い。さらに、疎巻きコイルを密着状に取り付
けるのは、湾曲操作用のワイヤを囲むコイルに応用して
もよい。
【0049】このように本実施の形態では、電子内視鏡
の左右の手で行う通常の操作を止めずとも、挿入部2の
硬度調整ができる。
【0050】図5ないし図10は本発明の第2の実施の
形態に係わり、図5は電子内視鏡の構成を示す構成図、
図6は図5のA−A線断面とB−B線断面を示す断面
図、図7は図6のカム筒体の具体例を示す図、図8は図
5の電子内視鏡の作用を説明する説明図、図9は図5の
コイル及びワイヤの硬度の一例を説明する説明図、図1
0は図5の軟性部の硬度の一例を説明する説明図であ
る。
【0051】第2の実施の形態は、第1の実施の形態と
ほとんど同じであるので、異なる点のみ説明し、同一の
構成には同じ符号をつけ説明は省略する。
【0052】図5に示すように、本実施の形態では、軟
性部7の外皮を形成する軟性管37の中にはワイヤ32
及びコイル31が設けられている。
【0053】湾曲部6と軟性部7を接続する硬性の接続
管24には、コイル31の先端から突出するワイヤ32
の先端がろう33等の接続手段で強固に固定されてい
る。この接続管24は最後端の湾曲駒23に固着されて
いる。或いは最後端の湾曲駒23が接続管24の機能を
兼ねるようにしても良い。この接続管24を含む湾曲駒
23はゴムチューブ等の弾性を有する外皮28で覆われ
ている。
【0054】硬性管24には、ワイヤ32の先端がろう
33や半田等の接続手段で強固に固定されている。本来
ワイヤ32を硬性管24に固定するには、ろう33等の
固定手段は図5のC部までで十分だが、本実施の形態で
は、図5のD部までろう33や半田をワイヤ32にしみ
こませている。ワイヤ32の途中にコイル31の先端部
だけがろう33等により強固に固定されている。ここ
も、本来はコイル31先端から手元側に例えば5mm程
度ろう等を付ければ十分であるが、本実施の形態では図
5のE部までろう33等をワイヤ32にしみこませてい
る。
【0055】なお、コイル31の先端部は挿入部2の先
端から20〜35cm程度にあるのが望ましい。
【0056】コイル31の手元端は、コイルストッパ3
8に突き当たって非回転に固定されている。このコイル
ストッパ38は、後端口金34にビス39で固定され、
後端口金34は円筒管40にナット41で固定されてい
る。
【0057】一方、ワイヤ32の手元端は、牽引部材4
2に強固に固定されている。牽引部材42は移動リング
43に固定されている。移動リング43は円筒管40の
内側を軸方向に移動可能である。
【0058】つまり、図6(b)に示すように、半径方
向にワイヤ35を通す牽引部材42がビス44によって
円管状の移動リング43の内周面に固定されている。
【0059】図5に戻り、上記円筒管40の外側にはカ
ム筒体51がかぶさっている。このカム筒体51には、
その筒体部分の対向する2箇所にカム溝52a、52b
が螺旋状に設けられている。また、円筒管40にもその
長手方向に長孔53が設けられている。移動リング43
には、この移動リング43と共に移動する2つの移動ピ
ン54がカム溝52a又は52b及びその外側の長孔5
3を通してビス部で固定されている。
【0060】カム筒体51には、その外側に硬度調整ノ
ブ55が、周方向の複数ヶ所のピン56によって固定さ
れている。つまり、硬度調整ノブ55にはその内側のカ
ム筒体51に届くピン孔が形成され、ピン56が嵌入さ
れ、充填剤57で塞ぐようにしている。
【0061】硬度調整ノブ55はその前端が円環形状の
当接部材58に突き当たり、前方への移動が規制されて
いる。この当接部材58は円筒管40の前端付近の外側
に配置され、折れ止め部材59の後端を支持する支持部
材60の外周にビス61で固定されている。
【0062】また、この硬度調整ノブ55の後端側で
は、カム筒体51の外周面に把持部筒体62の前端の内
周面が嵌合し、かつこの把持部筒体62の前端の外周面
は硬度調整ノブ55の後端の切り欠いた内周面に嵌合し
ている。つまり、硬度調整ノブ55は、前後方向への移
動が規制された状態で、カム筒体51を介して円筒管4
0の外周面に摺接し、(円筒管40の周りで)回動自在
に配置されている。このように硬度調整ノブ55は回転
操作可能であるが、当接部材58は回転しないようにビ
ス61で固定されている。
【0063】硬度調整ノブ55の前端内周面とその内側
に対向する円筒管40の外周面との間にはOリング63
が配置され、硬度調整ノブ55の前端内周面がOリング
63に圧接している。また、カム筒体51の後端付近の
外周面とこの外周面に嵌合する把持部枠体62の内周面
との間にも、例えばカム筒体51側に設けた周溝にOリ
ング64が収納され、把持部枠体62の内周面がOリン
グ64に圧接している。
【0064】つまり、Oリング63、64により水密を
確保すると共に、カム筒体51及び硬度調整ノブ55に
対して摩擦力を与えるようにして、その摩擦力により硬
度調整ノブ55を操作した手を離してもその状態にロッ
ク(或いは保持)できるようにしている。
【0065】このように、硬度調整ノブ55を回転操作
してコイル31に圧縮力を与える状態に設定した状態で
硬度調整ノブ55から手を離しても、Oリング63、6
4による摩擦力により、その硬度調整ノブ55の状態を
維持(ロック)できるようにしている。
【0066】換言すると、硬度調整ノブ55を手で回転
操作して軟性部7の硬度を硬くする操作を行った状態
で、硬度調整ノブ55から手を離しても、硬度調整ノブ
55をその操作状態にロックすることにより、その操作
状態に対応する硬度状態にコイル31をロックできる構
造にしている。
【0067】なお、硬度調整ノブ55をロックするため
に摩擦力を発生させるOリングは水密シールを行う箇所
以外に設けるようにしても良い。図7(a)は、カム筒
体51のカム溝52a、52bの形状を示す。カム溝5
2a,52bは2条カムであり、その一方をカム溝52
aもう一方を52bで示している。
【0068】カム溝52aと52bは同じ形をしていて
カム筒体51の軸に対して一方を180度回転した位置
に他方が重なるような対称となる位置にそれぞれ設けら
れている。図7(a)ではカム溝52a、52bは単純
な滑らかな溝形状(滑らかな螺旋形状)をしている。
【0069】図7(a)に示す構造の代わりに、図7
(b)に示すように、例えば溝52bの途中に凹部65
aがあったり、溝52bの端部に凹部65bが設けられ
ている構造にして、これらの位置に移動ピン54が設定
された場合に操作者にクリック感を与えるようにしても
良い。
【0070】図5に示すように、操作部3に設けられた
把持部71に隣接する前方位置に鉗子口16を形成する
鉗子口枠体72が設けられている。この鉗子口枠体72
は操作部3の内部において鉗子口16側と吸引管路73
側とに分岐している分岐部材74に接続され、この分岐
部材74の前端には挿入部2内に設けられた鉗子チャン
ネル14の手元端の端部が接続部75により接続されて
いる。
【0071】また、この分岐部材74はビスにより円筒
管40に固定されている。また、この円筒管40はその
後端がビスにより操作部3の湾曲操作機構等が取り付け
られる枠体75に接続されている。この円筒管40は硬
度調整ノブ55側が回転されても回転しない構造となっ
ている。
【0072】挿入部2内には、図6(a)に示すよう
に、様々の内蔵物が配置されている。つまり、上下、左
右に対応する位置に配置された4本の湾曲ワイヤ76、
中央付近に配置された2本の信号線19、中央の上部寄
りに配置された2本のライトガイド21、下寄りに配置
された鉗子チャンネル14、左寄りに配置されたコイル
31及びワイヤ32、これに隣接して配置された送気を
行うための送気チューブ77及び送水するための送水チ
ューブ78が内蔵されている。また、操作部3内にも図
6(b)に示すような内蔵物が配置されている。この内
蔵物の配置は図6(a)とほぼ同様である。
【0073】次に、上記のように構成された本実施の形
態の作用について説明する。
【0074】図5は牽引部材42、移動リング43、移
動ピン54が最も前方にある場合で、これ以上前方には
移動しない(軟性部7が最も軟らかい状態)。従って、
この状態では、第1の実施の形態と同様、挿入部2をル
ープさせることで、ワイヤ32後端が前方に移動しない
ので、コイル31が硬質化する。つまり、第1の実施の
形態と同様に軟性部7の硬質調整ができる。
【0075】本実施の形態では、さらに、硬度調整ノブ
55を回転させることで牽引部材42、移動リング4
3、移動ピン54を後方に移動させ、ワイヤ32を積極
的に牽引操作することができる。第1の実施の形態で
は、軟性部7を硬くして、その硬さをずっと保っておき
たい場合は、常に図3のように挿入部2に対して操作部
3を曲げた(挿入部手元側を曲げた)姿勢にしておかな
ければならないが、本実施の形態では、硬度調整ノブ5
5を操作して軟性部7をあるレベルの硬さに保持でき
る。硬度調整ノブ55は、当接部材58やOリング6
3、64との摩擦、カム溝52a、52bのカムの角度
の作用で、任意の回転位置で硬度調整ノブ55から手を
話してもその位置に保持できる。
【0076】また、図7(b)のように、凹部65a、
65bがあれば、そこでクリック感が得られるので、操
作者は硬度調整ノブ55を操作したときに、軟性部7が
どのレベルで硬質化したか認識できる。なお、左手で操
作部3の把持部71を持って右手で硬度調整ノブ55を
回す場合、1回の動作で回せる限界は角度にして200
°程度であるから、硬度調整ノブ55の(最大)操作ス
トレークは、200°以下が望ましい。
【0077】さらに、図4においては、同図(a)から
(b)のように、ループ状態の軟性部7を速やかにスト
レートにするような瞬間的で微妙な操作感覚を必要とす
る場合や何度も微妙な硬度調整を繰り返すような場合
は、第1の実施の形態のように、術者の左右の手の位置
関係を変えるようにして容易に硬度(弾発性)調整す
る。そして図4(b)から(c)のように大腸の深部挿
入している間、ある硬さを継続したい場合は、硬度調整
ノブ55で所望の硬さにしておくことができるので、図
3のように軟性部7の手元側を常に曲げた状態にしてお
く必要はない。
【0078】図4(a)から(b)のように、軟性部7
を右に捻りながら引き抜き、軟性部7及びS状結腸41
を略直線上にする操作は、通常よく行われる挿入手技
(RIGHT TURN SHORTENING法)で
あるが、この場合、図3のよう挿入部2に対して積極的
に操作部3の位置を移動させて軟性部7の硬度調整をし
なくても、図8のように、操作部3をそれほど大きく移
動させなくても殆ど通常の操作のままで軟性部7の弾発
性を高めることができる。
【0079】つまり、図4(a)の状態で、図8(a)
のように操作部3が軟性部7に対して約90°の角度を
なすことで、軟性部7の弾発性を少し高め、図4(b)
にするときに軟性部7を右に捻りながら引くと(例え
ば、図8において右手挿入部把持位置81を持って操作
し、左手で把持した操作部3は殆ど動かさない)、図8
(b)のごとく自然と軟性部7の手元側に約270°の
ループが形成される(図8(a)と(b)のループでは
約180°の差がある)。
【0080】このことにより、図4(a)のS状結腸4
1におけるループが解除されながら軟性部7の手元では
ループが形成されていくので、適度な弾発性を保ちなが
ら(あるいは弾発性を増しながら)、軟性部7及びS状
結腸41の直線化操作が速やかに行える。このように、
ごく通常の操作をしながら、適当な硬度調整がなされ
る。
【0081】また、硬度調整ノブ55を操作してコイル
31に圧縮力を加えると、コイル31は外径が広がる方
向に回転しようとする。回転すれば、その回転数に応じ
てコイル31の全長が縮む。最初はそれが弾性変形の作
用として生じるが、それを繰り返すうちに、塑性変形と
なり、コイル31の全長が縮んだままとなってくる。そ
うなれば、コイル31による硬質化機能が劣化すること
になる。
【0082】そこで、コイル31を軟性部7の途中から
手元側に設ける場合に、コイル31先端の回転を規制す
るような手段を設ける必要がある。本実施の形態では、
ワイヤ32と接続管24の固定において、ワイヤ32の
D部までろう33や半田をしみこませたことや、コイル
31先端部とワイヤ32の固定において、ワイヤ32の
E部までろう33をしみこませたことによって、ワイヤ
32の軟性部分の長さを短くしている。そのことでワイ
ヤ32を捻りにくくしている。D部やE部までワイヤ3
2に硬質部を設けることになるが、ワイヤ32は軟性管
37に対してかなり径が小さいので、ある程度の硬質部
ができても、軟性管37の柔軟さを損なうものでない。
【0083】また、ワイヤ32は例えばステンレス製の
より線ワイヤであるが、寄り方向は、コイル31が外径
が広がる方向に回転しようとするとより線が引き締まる
ように(ほつれる方向と逆)、コイルの巻き方向とワイ
ヤのより方向を設定している。コイル31先端と軟性管
37をつなぐのにワイヤでなく、別のコイルを用いる場
合も、そのコイルの巻き方向はコイル31の巻き方向と
逆方向にするのがよい。また、コイル以外の部材でつな
ぐなら、曲げに対しては軟らかく、捻りには強いような
部材にする。また、コイル31先端を接続管24につな
ぐのではなく、コイル31先端を軟性管37の途中の直
接固定するようにしてもいいし、コイル31先端を鉗子
チャンネル14等の他の内蔵物に固定して回転規制して
もいい。
【0084】コイル31が例えば1mm塑性変形で縮む
と硬質化機能(最大硬度)が10%減少すると、10%
の機能劣化を起こさない為に、コイル31が1mm以下
の縮みになる回転量に規制する。コイル31のピッチが
0.5mmとすると、2回転で1mmなので、コイル3
1が最大に硬質化するように硬度調整ノブ55を操作し
たとき、コイル31先端が2回転以下に抑えるられるよ
うな規制手段にする。その場合、硬度調整ノブ55の操
作で初め弾性変形で、やがて塑性変形で1mm縮むの
で、コイル31後端は後端口金34に対して1mm以上
軟性管37内に押し込んで固定する。また、コイル31
両端を完全に非回転に固定した場合も、硬度調整ノブ5
5の操作による圧縮でコイル31の素線がわずかに潰
れ、全長が0.5mm縮むとすると、0.5mm以上は
軟性管37内に押し込む(蛇行させる)。
【0085】移動ピン54よりカム筒体51の方が硬い
材質でできていることで、繰り返し硬度調整ノブ55を
操作することによる摩耗が主に移動ピン54には生じる
が、カム溝52a、52bには殆ど生じない。そのこと
で図7のようなカム溝52a、52bの形状は保たれ
る。なお、その形状は硬度調整ノブ55の操作力量、操
作感覚に大きく影響するので、例えば途中で摩耗して溝
の角度が変わると、それ以上硬くする操作が出来なくな
ったり、操作感がまったく変わって術者を困惑させる恐
れがある。
【0086】操作部3内で牽引部材42によるワイヤ3
2の牽引は、軟性管37内でのワイヤ32の軸方向と略
同軸方向で行われる。仮に、軟性管37内のワイヤ32
の軸とずらしてワイヤ32後端を牽引部材42を牽引す
ると、ワイヤ32によけいな摩擦力が加わり、操作力量
を重くしてしまう。ただし、円筒管40内のスペース
(内蔵物が通るスペース)を確保するために、牽引部材
42でのワイヤ32の牽引位置を軟性管37内のワイヤ
32よりも円筒管40の内壁に近づけるようにすること
は考えられる。
【0087】このように本実施の形態では、瞬間的に微
妙な硬度調整だけでなく、継続的にあるレベルの硬度を
容易に保つことができる。
【0088】なお、上記第2の実施の形態においては、
コイル31及びワイヤ32のサイズは、軟性部7をある
角度で曲げたときのコイル31を硬質化する度合いに大
きな影響を及ぼす。すなわち、コイル31及びワイヤ3
2が大きい方がある角度に対してより大きく硬質化でき
る。
【0089】第2の実施の形態のような内視鏡の使い方
として、軟性部7をある硬さに保つのに硬度調整ノブ5
5を操作し、それ以外に軟性部7の硬度を微妙に調整す
るのに軟性部7の曲げ操作を行う。この時に用いるコイ
ル31をコイルAとし、図9にその硬度調整幅を示す。
波線矢印は軟性部7の曲げ(例えば180°)による硬
度調整で、直線矢印は硬度調整ノブ55を操作すること
による硬度調整幅である。例えば、図4(b)で軟性部
7を硬くするのは、S状結腸41を常に略直線状態に保
つのに必要な硬さにする為に、硬度調整ノブ55を操作
する。しかし、図4(a)までは軟性部7はある程度ル
ープさせながらS状結腸41に入れていくので、軟性部
7の曲げであまり硬くならない方がいい(微調整が可
能)。このように、大きく硬さを調整する場合は硬度調
整ノブ55で、微妙に調整する場合を軟性部7の曲げで
きるようにすることで、術者は硬さのコントロールがし
やすくなる。
【0090】ここで、コイルAよりサイズの大きいコイ
ルBがあり、その硬度調整幅の特徴を図9を示す。コイ
ルBはコイルAより大きいので、ある角度(例えば18
0°)の曲げによって、硬度調整ノブ55を最大に操作
して硬くするよりも、さらに硬くなってしまう。
【0091】図3で、軟性部7に対して操作部3を移動
させて、軟性部7の手元側を曲げる場合、通常起こりう
る曲げ範囲は最大180°である(図3では130°程
度を示している)。この軟性部7の手元側の曲げ状態に
よって、硬度調整ノブ55による最大硬度を越えた硬さ
になってしまうと、その曲げによる硬度調整と硬度調整
ノブ55による硬度調整との使い分けがしにくくなり
(明確でなく)、術者にとって硬さのコントロールが難
しいことになる。
【0092】したがって、第2の実施の形態において
は、図9に示したコイルBは適切サイズではなく、コイ
ルAのように仮に軟性部7の手元側が180°曲がって
も硬度調整ノブ55の操作による最大硬度を越えないよ
うな、コイル31(及びワイヤ32)のサイズにすべき
である。
【0093】また、術者によって、特に図4のS状結腸
41を通過する為の挿入手技は異なることがある。例え
ばある術者はS状結腸41で殆ど軟性部7をループさせ
ずにS状結腸41を折り畳みながら挿入する方法や、S
状結腸41で軟性部7をループ状態のまま、さらに押し
込んでいく方法などである。これら挿入手技の違いによ
って、最適となる軟性部7の硬度も違ってくる。そこ
で、図10のように機種Aと機種Bのようなものがあ
る。
【0094】脾湾曲44から奥に挿入するのに、S状結
腸41を略直線状態に保つのに最低限必要な硬さがあ
り、これを図10の「硬」レベルとする。機種Aでは
「軟A」から「硬」まで硬度可変なので、もともと軟性
部7が機種Aより硬い機種Bは同じ技術で「硬」レベル
よりも硬くすることは可能である。しかし、あまり硬く
しすぎると、横行結腸45通過時などに患者の苦痛を増
大させる可能性がある。そこで、機種Bも最大硬度を機
種A並の硬さにすべきである。つまり、機種Aと機種B
とでは硬度調整幅が異なるようになっている。このこと
で、機種Bは、硬度調整ノブ55の操作ストロークが短
くなり、機種Aより速やかに必要な硬さに調整できる。
【0095】軟状態における硬度の異なる機種でも患者
の苦痛を増さずに必要な硬さに調整できる。
【0096】なお、コイル31のような螺旋状管体だけ
でなくとも、軸方向の圧縮に対して若干縮むことで曲げ
剛性を増す1つの弾性パイプ材であってもよい。また、
5mm〜10mm程度の長さの複数の硬性パイプ材をワ
イヤ周りに軸方向に重ねた管状体であってもよい。その
場合、互いのパイプ材の隙間が0mmに近いほど、軟性
部7のある量の曲げに対して管状体の曲げ剛性は大きく
なる(速やかに硬くなる)。
【0097】
【発明の効果】以上説明したように本発明の内視鏡によ
れば、挿入部の硬さの異なる機種でも、適切な硬度調整
を可能とすることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る電子内視鏡の
構成を示す構成図
【図2】図1のコイル及びワイヤの作用を説明する説明
【図3】図1の電子内視鏡の作用を説明する説明図
【図4】図1の電子内視鏡による手技の一例を説明する
説明図
【図5】本発明の第2の実施の形態に係る電子内視鏡の
構成を示す構成図
【図6】図5のA−A線断面とB−B線断面を示す断面
【図7】図6のカム筒体の具体例を示す図
【図8】図5の電子内視鏡の作用を説明する説明図
【図9】図5のコイル及びワイヤの硬度の一例を説明す
る説明図
【図10】図5の軟性部の硬度の一例を説明する説明図
【符号の説明】
1…電子内視鏡 2…挿入部 3…操作部 4…ユニバーサルケーブル 5…先端部 6…湾曲部 7…軟性部 9…コネクタ 10…先端部本体 11…鉗子チャンネル用透孔 12…観察用透孔 13…接続用管 14…鉗子チャンネル 15…鉗子チャンネル用チューブ 16…鉗子口 17…対物レンズ系 18…固体撮像素子 19…信号線 20…接点 21…ライトガイド 22…ライトガイドコネクタ 23…関節駒 24…接続管 25…螺旋管 26…編状管 27、28…外皮 31…コイル 32…ワイヤ 33…ろう 34…後端口金 35…ワイヤストッパ 36…湾曲操作ノブ 37…送気送水ボタン 38…吸引ボタン

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軟性部を有する挿入部と操作部とを具備
    し、前記軟性部内にコイルと前記コイルの中に挿通した
    ワイヤを設け、前記ワイヤを牽引してコイルに圧縮力を
    かけて硬質化する操作手段を前記操作部に設けた内視鏡
    において、 前記操作手段による硬質化操作前の前記軟性部の硬度が
    異なる機種において、硬度可変幅を異なるようにしたこ
    とを特徴とする内視鏡。
  2. 【請求項2】 異なる機種で最大硬度を略同一にしたこ
    とを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
  3. 【請求項3】 前記操作手段の操作ストロークを異なる
    ようにしたことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
JP2002275715A 2002-09-20 2002-09-20 内視鏡システム Expired - Lifetime JP3772138B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002275715A JP3772138B2 (ja) 2002-09-20 2002-09-20 内視鏡システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002275715A JP3772138B2 (ja) 2002-09-20 2002-09-20 内視鏡システム

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP19778096A Division JP3673023B2 (ja) 1996-07-26 1996-07-26 内視鏡

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003135383A true JP2003135383A (ja) 2003-05-13
JP3772138B2 JP3772138B2 (ja) 2006-05-10

Family

ID=19196975

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002275715A Expired - Lifetime JP3772138B2 (ja) 2002-09-20 2002-09-20 内視鏡システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3772138B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP3772138B2 (ja) 2006-05-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1849396B1 (en) Endoscope flexible tube, and endoscope device
US10149608B2 (en) Bending portion for endoscope and endoscope including bending portion for endoscope
JP6615228B2 (ja) 可撓管挿入装置
JP6180679B2 (ja) 内視鏡
JP2002330924A (ja) 内視鏡
JP3698844B2 (ja) 内視鏡
JP3776557B2 (ja) 内視鏡
JP3869060B2 (ja) 内視鏡
JP3872130B2 (ja) 内視鏡
JP3971410B2 (ja) 内視鏡
JP3673023B2 (ja) 内視鏡
JP3776858B2 (ja) 内視鏡
JP5161420B2 (ja) 内視鏡の挿入部
JP2003260021A (ja) 内視鏡装置
JP2003135383A (ja) 内視鏡
JP3756874B2 (ja) 内視鏡
JP3965163B2 (ja) 内視鏡、および内視鏡を収納する収納器
JP4043731B2 (ja) 内視鏡
JP3752450B2 (ja) 内視鏡
JPH10314106A (ja) 内視鏡
JP2014083237A (ja) プローブ位置調節装置
JP3938768B2 (ja) 内視鏡
JP3597416B2 (ja) 内視鏡
JPH0817767B2 (ja) 内視鏡装置
JP3772112B2 (ja) 内視鏡

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050809

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051011

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060207

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060213

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090217

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100217

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110217

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110217

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120217

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120217

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130217

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140217

Year of fee payment: 8

EXPY Cancellation because of completion of term