JP2003135072A - 薬物代謝酵素cyp3a5遺伝子上の一塩基多型の判定方法 - Google Patents

薬物代謝酵素cyp3a5遺伝子上の一塩基多型の判定方法

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JP2003135072A
JP2003135072A JP2001337353A JP2001337353A JP2003135072A JP 2003135072 A JP2003135072 A JP 2003135072A JP 2001337353 A JP2001337353 A JP 2001337353A JP 2001337353 A JP2001337353 A JP 2001337353A JP 2003135072 A JP2003135072 A JP 2003135072A
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allele
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Junichi Azuma
純一 東
Takashi Fukuda
剛史 福田
Shuichi Fukuen
修一 福圓
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New Industry Research Organization NIRO
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 薬物代謝酵素CYP3A5遺伝子上の一塩基
多型の簡便で信頼性の高い判定方法を提供する。 【解決手段】 本判定方法は、薬物代謝酵素CYP3
A5遺伝子上の*3アレル(または*6アレル)に関す
る多型部位を含む領域を特異的に増幅し得るように設計
されたプライマーを用いて、被検体由来のDNAをPC
R法により増幅し、得られた増幅DNA断片を制限酵
素Dde1によって消化し、得られた断片をゲル電気
泳動し、その泳動パターンからCYP3A5遺伝子上の
一塩基多型を判定する方法であり、*3アレルに関する
一塩基多型の検出には対応する特定の各塩基配列からな
るプライマーセットを用い、*6アレルに関する一塩基
多型の検出には別の対応する特定の各塩基配列からなる
プライマーセットを用いるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薬物代謝酵素CY
P3A5遺伝子上の一塩基多型(single nucleotide po
lymorphism:以下、略して「SNP」という場合があ
る)の判定方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】薬物を含む外来化学物質は、人体におい
て、シトクロムP450による触媒作用によって無毒化
される。このうち、シトクロムP450のCYP3Aサ
ブファミリーは、既存薬物の約半数以上の代謝に関与す
るといわれる重要な酵素である。CYP3Aサブファミ
リーには、互いに相同性が高い3つのタンパク質(CY
P3A4、CYP3A5、CYP3A7)の存在が知ら
れており、これらのタンパク質は互いに異なった遺伝子
にコードされている。
【0003】成人肝臓に存在するCYP3A4は、主要
なCYP3A酵素の一つであり、これまで検査された殆
どすべての成人肝臓で検出されている。一方、CYP3
A5は、成人肝臓の10〜30%のみで発現していると
の報告があり、その発現には多様性が認められる。CY
P3A4とCYP3A5とは、約85%のアミノ酸配列
が一致しており、基質となる薬物(化学物質)も一部オ
ーバーラップするが、同じ基質に対する触媒能力などの
点において相違が認められる。
【0004】上記CYP3A酵素の活性は、個体間、民
族間での多様性が顕著であり、つまり、上記CYP3A
酵素の薬物代謝能には著しい個体差が認められる。この
ことは、上記CYP3A酵素により代謝される薬物の有
効性および安全性に少なからず影響を及ぼす。最近の研
究では、上記CYP3Aの活性が個体間で多様性を有す
る理由は、遺伝的要因が全体の80%を超えると報告さ
れている。とはいえ、その遺伝的要因については未だよ
くわかっていない。
【0005】さらに最近、上記CYP3A5酵素の遺伝
子上の2つの一塩基多型(SNP)が報告された(Kuehl
et al., Nat. Genet. 2001;27:383-391参照)。第1の
SNPは、GenBank アクセッション番号AC005020の塩基
配列(即ち、上記CYP3A5のゲノムDNA配列)上
の22,893番目に存在する一塩基多型である。この22,893
番目の多型部位は、遺伝子のイントロン3上に位置し、
この位置の塩基がA(アデニン)のアレルと、G(グア
ニン)のアレルとが存在する。このうち、上記22,893番
目の多型部位の塩基がAであるアレルはCYP3A5*
1と命名され、GであるアレルはCYP3A5*3と命
名されている。第2のSNPは、同アクセッション番号
の塩基配列上の30,597番目に存在する一塩基多型であ
る。この30,597番目の多型部位は、遺伝子のエクソン7
上に位置し、この位置の塩基がG(グアニン)のアレル
と、A(アデニン)のアレルとが存在する。このうち、
上記30,597番目の多型部位の塩基がGであるアレルはC
YP3A5*1と命名され、AであるアレルはCYP3
A5*6と命名されている。
【0006】上記CYP3A5*3およびCYP3A5
*6のアレルは、いずれも、スプライシング異常を引き
起こし、フレームシフトによって途中ストップコドンが
現れ、正常なCYP3A5タンパク質をつくることがで
きない。従って、例えばCYP3A5*3アレルのホモ
接合体では、正常なCYP3A5タンパク質は発現しな
い。正常なCYP3A5タンパク質の発現には、少なく
とも1つのCYP3A5*1アレルが必要である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記Kuehl et al.の論
文によれば、上記CYP3A5タンパク質の肝臓および
小腸における発現量は、以前の報告よりも遥かに高く、
全CYP3A発現量の約50%と報告されている。この
ように、CYP3A5の発現量が従来考えられていたよ
りも高いとすると、CYP3A5の上記2つの一塩基多
型は、CYP3Aが関与する薬物代謝における個体間、
民族間での多様性を生む主要な要因の一つになっている
可能性がある。
【0008】つまり、CYP3A5の上記2つの一塩基
多型が、CYP3A酵素の薬物代謝能の個体差を生み、
これまで知られていたCYP3A4が代謝酵素とされる
薬物の血中濃度がばらつく要因の一つとなっている可能
性がある。だとすれば、CYP3A5の上記2つの一塩
基多型は、CYP3Aによる薬物代謝の多様性を解明す
る上で非常に重要な意義を持っている。
【0009】いずれにせよ、CYP3A酵素による薬物
代謝は臨床薬理学の分野において非常に重要な位置を占
めることから、CYP3A5の上記2つの一塩基多型を
検出する判定方法は重要である。CYP3A5遺伝子上
の上記2つの一塩基多型を検出するための簡便で信頼性
の高い判定方法があれば、例えば、1)新薬開発段階に
おける臨床試験での利用、2)薬物代謝異常の原因を調
べる検査・診断での利用、3)投与する薬の種類や薬の
投与量を決定するための治療段階での利用、といった幅
広い利用が期待できる。
【0010】本発明は、上記の課題に鑑みなされたもの
であり、その目的は、薬物代謝酵素CYP3A5遺伝子
上の一塩基多型の簡便で信頼性の高い判定方法を提供す
ることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の第1のプライマ
ーセットは、上記の課題を解決するために、薬物代謝酵
素CYP3A5遺伝子上の一塩基多型のうち、*3アレ
ルに関する多型部位を含む領域を増幅し得るように設計
された一対のプライマーセットであって、前記多型部位
の塩基に応じて選択的に制限酵素認識部位が生ずるよう
に、一方のプライマーにおける1または2以上の塩基を
遺伝子配列上またはその相補配列上の本来の塩基とは異
なる塩基に改変したことを特徴としている。
【0012】ここで、上記「*3アレルに関する多型部
位」とは、上述のように、GenBankアクセッション番号A
C005020の塩基配列(即ち、上記CYP3A5のゲノム
DNA配列)上の22,893番目に存在する多型部位を意味
する。尚、配列番号5には、同アクセッション番号の塩
基配列の22,801番目から31,000番目までの配列が示され
る。従って,上記「*3アレルに関する多型部位」と
は、配列番号5に示される塩基配列においては、93番目
の部位を意味する。本明細書においては、この多型部位
における一塩基多型(SNP)を、「*3アレルに関す
る一塩基多型(SNP)」と称する。
【0013】また、上記「遺伝子配列上またはその相補
配列上の本来の塩基」とは、上記アクセッション番号に
示される遺伝子配列上の塩基またはその相補配列上の塩
基を意味する。
【0014】上記本発明の第1のプライマーセットによ
れば、多型部位の塩基に応じて選択的に制限酵素認識部
位が生ずるように一方のプライマーを設計しているの
で、本発明のプライマーセットを用いて被検体由来のD
NAを増幅し、得られた増幅DNA断片を制限酵素を用
いて消化し、生じた断片の長さを調べることにより、*
3アレルに関する一塩基多型を簡便かつ信頼性高く検出
することができる。
【0015】プライマー内の2以上の塩基を改変する場
合、前記多型部位を含む領域の特異的な増幅を確保する
ためには、改変する塩基数は2〜4が好ましく、2〜3
がより好ましく、2がさらに好ましい。
【0016】上記本発明の第1のプライマーセットとし
ては、好ましくは、配列番号1に示される塩基配列を有
するプライマーまたは当該プライマーよりも1〜10塩
基分短いプライマーと、配列番号2に示される塩基配列
を有するプライマーまたは当該プライマーよりも1〜1
0塩基分短いプライマーとからなるプライマーセット、
を挙げることができる。
【0017】ここで、上記「配列番号1(または2)に
示される塩基配列を有するプライマー」とは、配列番号
1(または2)に示される塩基配列からなるプライマー
のみならず、当該プライマーよりも1〜10塩基分長い
プライマーが含まれる。このように1〜10塩基分長い
プライマーを設計する場合、付加部分の塩基配列は、上
記アクセッション番号に示される遺伝子配列またはその
相補配列にしたがって設計すればよい。尚、配列番号1
(または2)に示される塩基配列よりも1〜10塩基分
長いプライマー、あるいは、1〜10塩基分短いプライ
マーを設計する場合は、5'側を長く(または短く)し
てもよいし、3'側を長く(または短く)してもよい
し、5'側および3'側の両方を長く(または短く)して
もよい。ただし、配列番号1に示される塩基配列よりも
1〜10塩基分長いプライマーを設計する場合はその
5'側を長くする。また、配列番号1に示される塩基配
列よりも1〜10塩基分短いプライマーを設計する場合
は、下記22番目の塩基がプライマーに含まれるように
設計する。
【0018】配列番号1に示される塩基配列からなるプ
ライマーは、多型部位の塩基に応じて選択的に制限酵素
認識部位が生ずるように、その22番目の塩基が遺伝子
配列上の本来の塩基T(チミン)とは異なる塩基C(シ
トシン)に改変されている。これにより、上記プライマ
ーを用いて増幅すると、*3アレルの場合は多型部位近
傍で制限酵素Dde1により切断される認識部位が生ず
ることとなるが、*1アレルの場合は当該認識部位が生
じない。従って、制限酵素Dde1により消化した後、
DNA断片をゲル電気泳動すれば、*1アレルである
か、*3アレルであるかに応じて互いに異なるバンドの
パターンが得られるから、これにより、*3アレルに関
する一塩基多型を簡便かつ信頼性高く検出することがで
きる。尚、ここで、*1アレルとは、*3アレルに関す
る多型部位がG(グアニン)以外の塩基であるアレルを
意味するものとする。
【0019】配列番号1に示される塩基配列は、配列番
号5に示される塩基配列における68〜92番目の配列
(上記アクセッション番号の22,868〜22,892番目の配
列)に相当する。ただし、89番目の塩基は、配列番号
5においてはT(チミン)であるが、配列番号1の22
番目の塩基は、上記のように、C(シトシン)に改変さ
れている。
【0020】配列番号2に示される塩基配列は、配列番
号5に示される塩基配列における248〜267番目の
配列(上記アクセッション番号の23,048〜23,067番目の
配列)の相補配列に相当する。ただし、本発明のリバー
スプライマーは、この領域以外の配列をもとに設計して
もよい。
【0021】本発明の第1の判定方法は、薬物代謝酵素
CYP3A5遺伝子上の一塩基多型の判定方法であっ
て、上記本発明の第1のプライマーセットを用いて増幅
したDNA断片を制限酵素を用いて消化し、生じた断片
の長さを調べることにより、一塩基多型の判定を行うこ
とを特徴としており、好ましくは、制限酵素にDde1
を用いる判定方法である。
【0022】上記本発明の第1の判定方法によれば、上
記と同様に、*3アレルに関する一塩基多型を簡便かつ
信頼性高く検出することができる。尚、本発明のプライ
マーセットを用いた増幅方法としては、通常のPCR
(Polymerase Chain Reaction)法を用いることができ
るが、その一部を改変した増幅方法であってもよい。
【0023】増幅DNA断片を制限酵素によって消化し
た後、生じた断片の長さを調べる方法としては、ゲル電
気泳動を用いることができる。例えば、アガロースゲル
電気泳動により、アレルに応じて異なるバンドのパター
ンが得られ、これにより、*3アレルに関する一塩基多
型を簡便かつ信頼性高く検出することができる。
【0024】一方のプライマーに、上述した配列番号1
に示される塩基配列を有するプライマーまたは当該プラ
イマーよりも1〜10塩基分短いプライマーを用いた場
合には、制限酵素にDde1を用いることにより、アレ
ルに応じて異なるバンドのパターンが得られ、これによ
り、*3アレルに関する一塩基多型を簡便かつ信頼性高
く検出することができる。
【0025】さらに、本発明の第1の判定セットは、薬
物代謝酵素CYP3A5遺伝子上の一塩基多型の判定セ
ットであって、上記本発明の第1のプライマーセット、
あるいは、上記本発明の第1の判定方法を用いることを
特徴としている。
【0026】上記本発明の第1の判定セットによれば、
上記と同様に、*3アレルに関する一塩基多型を簡便か
つ信頼性高く検出することができる。尚、本発明の第1
の判定セットとしては、本発明の第1のプライマーセッ
トを含むものであればよく、さらに、PCR法に用い
る酵素や試薬、制限酵素消化反応に用いる酵素や試
薬、ゲル電気泳動に用いる酵素や試薬、などを含むも
のであってもよい。
【0027】次に、本発明の第2のプライマーセット
は、薬物代謝酵素CYP3A5遺伝子上の一塩基多型の
うち、*6アレルに関する多型部位を含む領域を増幅し
得るように設計された一対のプライマーセットであっ
て、配列番号3に示される塩基配列を有するプライマー
または当該プライマーよりも1〜10塩基分短いプライ
マーと、配列番号4に示される塩基配列を有するプライ
マーまたは当該プライマーよりも1〜10塩基分短いプ
ライマーとからなることを特徴としている。
【0028】ここで、上記「*6アレルに関する多型部
位」とは、上述のように、GenBankアクセッション番号A
C005020の塩基配列(即ち、上記CYP3A5のゲノム
DNA配列)上の30,597番目に存在する多型部位を意味
し、配列番号5に示される塩基配列においては、7797番
目の部位を意味する。本明細書においては、この多型部
位における一塩基多型(SNP)を、「*6アレルに関
する一塩基多型(SNP)」と称する。
【0029】また、上記「配列番号3(または4)に示
される塩基配列を有するプライマー」とは、配列番号3
(または4)に示される塩基配列からなるプライマーの
みならず、当該プライマーよりも1〜10塩基分長いプ
ライマーが含まれる。このように1〜10塩基分長いプ
ライマーを設計する場合、付加部分の塩基配列は、上記
アクセッション番号に示される遺伝子配列またはその相
補配列にしたがって設計すればよい。尚、配列番号3
(または4)に示される塩基配列よりも1〜10塩基分
長いプライマー、あるいは、1〜10塩基分短いプライ
マーを設計する場合は、5'側を長く(または短く)し
てもよいし、3'側を長く(または短く)してもよい
し、5'側および3'側の両方を長く(または短く)して
もよい。
【0030】上記本発明の第2のプライマーセットを用
いて被検体由来のDNAを増幅し、得られた増幅DNA
断片を制限酵素Dde1により消化した後、DNA断片
をゲル電気泳動すれば、*1アレルであるか、*6アレ
ルであるかに応じて互いに異なるバンドのパターンが得
られるから、これにより、*6アレルに関する一塩基多
型を簡便かつ信頼性高く検出することができる。尚、こ
こで、*1アレルとは、*6アレルに関する多型部位が
A(アデニン)以外の塩基であるアレルを意味するもの
とする。
【0031】配列番号3に示される塩基配列は、配列番
号5に示される塩基配列における7617〜7636番目の配列
(上記アクセッション番号の30,417〜30,436番目の配
列)に相当する。また、配列番号4に示される塩基配列
は、配列番号5に示される塩基配列における7834〜7853
番目の配列(上記アクセッション番号の30,634〜30,653
番目の配列)の相補配列に相当する。
【0032】本発明の第2の判定方法は、薬物代謝酵素
CYP3A5遺伝子上の一塩基多型の判定方法であっ
て、上記本発明の第2のプライマーセットを用いて増幅
したDNA断片を制限酵素Dde1を用いて消化し、生
じた断片の長さを調べることにより、一塩基多型の判定
を行うことを特徴としている。
【0033】上記本発明の第2の判定方法によれば、上
記と同様に、*6アレルに関する一塩基多型を簡便かつ
信頼性高く検出することができる。尚、本発明の第2の
プライマーセットを用いた増幅方法としては、通常のP
CR法を用いることができるが、その一部を改変した増
幅方法であってもよい。
【0034】増幅DNA断片を制限酵素Dde1によっ
て消化した後、生じた断片の長さを調べる方法として
は、ゲル電気泳動を用いることができる。例えば、アガ
ロースゲル電気泳動により、アレルに応じて異なるバン
ドのパターンが得られ、これにより、*6アレルに関す
る一塩基多型を簡便かつ信頼性高く検出することができ
る。
【0035】本発明の第2の判定セットは、薬物代謝酵
素CYP3A5遺伝子上の一塩基多型の判定セットであ
って、上記本発明の第2のプライマーセット、あるい
は、上記本発明の第2の判定方法を用いることを特徴と
している。
【0036】上記本発明の第2の判定セットによれば、
上記と同様に、*6アレルに関する一塩基多型を簡便か
つ信頼性高く検出することができる。尚、本発明の第2
の判定セットとしては、本発明の第2のプライマーセッ
トを含むものであればよく、さらに、PCR法に用い
る酵素や試薬、制限酵素消化反応に用いる酵素や試
薬、ゲル電気泳動に用いる酵素や試薬、などを含むも
のであってもよい。
【0037】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態は、以下に
説明するPCR−RFLP(restriction fragment len
gth polymorphism)法を用いたCYP3A5遺伝子上の
一塩基多型の判定方法である。
【0038】(1)PCR−RFLP法を用いた判定方
法の概要 本実施形態の判定方法は、概略的に、 A.薬物代謝酵素CYP3A5遺伝子上の*3アレル
(または*6アレル)に関する多型部位を含む領域を特
異的に増幅し得るように設計されたプライマーを用い
て、被検体由来のDNAをPCR法により増幅し、 B.得られた増幅DNA断片を制限酵素Dde1によっ
て消化し、 C.得られた断片をゲル電気泳動し、その泳動パターン
から一塩基多型(SNP)を判定する、という判定方法
である。
【0039】上記PCR法において、*3アレルに関す
る多型部位を含む領域を増幅するプライマーセットとし
ては、好ましくは、下記イ)およびロ)のプライマーセ
ットを用いることができる。 イ)5'ctttaaagagctcttttgtctctca 3' ロ)5'ccaggaagccagactttgat 3' 上記イ)およびロ)のプライマーの塩基配列は、それぞ
れ配列番号1および配列番号2に示される塩基配列であ
り、図1(a)にも、両プライマーの塩基配列が示され
る。尚、上記イ)の塩基配列において、下線を施した2
2番目の位置が改変部位にあたり、遺伝子配列上の本来
の塩基T(チミン)をC(シトシン)に改変したものに
なっている。
【0040】また、上記PCR法において、*6アレル
に関する多型部位を含む領域を増幅するプライマーセッ
トとしては、好ましくは、下記ハ)およびニ)のプライ
マーセットを用いることができる。 ハ)5'gtgggtttcttgctgcatgt 3' ニ)5'gcccacatacttattgagag 3' 上記ハ)およびニ)のプライマーの塩基配列は、それぞ
れ配列番号3および配列番号4に示される塩基配列であ
り、図1(b)にも、両プライマーの塩基配列が示され
る。
【0041】(2)*3アレルに関する一塩基多型の検
出 上記イ)およびロ)のプライマーセットを用い、被検体
由来のDNAをPCR法により増幅すると、200bp
のDNA断片が得られる。このDNA断片を制限酵素D
de1により消化すると、DNA断片は多型部位の塩基
に応じて異なるパターンで切断される。詳細には、図2
(a)に示すように、*3アレルの場合、同図の矢印で
示す位置2か所で切断される結果、22bp、107b
p、71bpの3つのDNA断片が生ずる(尚、同図で
は、上記イ)のプライマーを「3A5 6956Fm」と記載し,
上記ロ)のプライマーを「3A5 7155R」と記載してい
る)。従って、被検体の遺伝子型が*3アレルのホモ接
合体(*3/*3型)の場合、ゲル電気泳動を行うと、
その泳動パターンは、理論的には、図3(a)の*3/
*3のレーンに示されるパターンになる。
【0042】一方、*1アレルの場合は、図2(a)の
右側の矢印で示す1か所で切断される結果、129b
p、71bpの2つのDNA断片が生ずる。従って、被
検体の遺伝子型が*1アレルのホモ接合体(*1/*1
型)の場合,ゲル電気泳動を行うと、その泳動パターン
は、理論的には、図3(a)の*1/*1のレーンに示
されるパターンになる。
【0043】さらに、*1アレルおよび*3アレルのヘ
テロ接合体(*1/*3型)の場合は、*1アレルの場
合に生ずる上記2つのDNA断片、および*3アレルの
場合に生ずる上記3つのDNA断片の両方が生ずるか
ら、ゲル電気泳動を行うと、その泳動パターンは、理論
的には、図3(a)の*1/*3のレーンに示されるよ
うな4つのバンド(129、107、71、22bp)
から構成されるパターンになる。
【0044】図4(a)は、実際に、*1/*1型、*
1/*3型、*3/*3型の各遺伝子型について、本実
施形態のPCR−RFLP法を用いた判定方法を行い、
ゲル電気泳動した結果を示す写真である。図中、レーン
2・3は、*1/*1型のサンプル、レーン4・5は、
*1/*3型のサンプル、レーン6・7は、*3/*3
型のサンプルであり、レーン1は、PCR法により増幅
したDNA断片を制限酵素により消化せずに、そのまま
ゲル電気泳動したサンプルである。同図に示すように、
*1/*1型、*1/*3型、*3/*3型の実際の各
泳動パターンでは、22bpのバンドを可視化すること
はできなかったが、22bpのバンドが見えなくても、
129bpおよび107bpのバンドの有無で各遺伝子
型を容易に判別できるので、特に不都合はないと考えら
れる。
【0045】このように、本実施形態の判定方法によれ
ば、被検体の遺伝子型が*1/*1型であるか、*1/
*3型であるか、*3/*3型であるかに応じて、互い
に異なる泳動パターンが得られるため、被検体の遺伝子
型が*3アレルのホモ接合体であるか、ヘテロ接合体で
あるか、あるいは、*3アレルを持っていないかを容易
に判別できる。
【0046】(3)*6アレルに関する一塩基多型の検
出 上記ハ)およびニ)のプライマーセットを用い、被検体
由来のDNAをPCR法により増幅すると、237bp
のDNA断片が得られる。このDNA断片を制限酵素D
de1により消化すると、DNA断片は多型部位の塩基
に応じて異なるパターンで切断される。詳細には、図2
(b)に示すように、*6アレルの場合、同図の両側の
矢印で示す位置2か所で切断される結果、74bp、1
28bp、35bpの3つのDNA断片が生ずる(尚、
同図では、上記ハ)のプライマーを「3A5 14505F」と記
載し,上記ニ)のプライマーを「3A5 14741R」と記載し
ている)。従って、被検体の遺伝子型が*6アレルのホ
モ接合体(*6/*6型)の場合、ゲル電気泳動を行う
と、その泳動パターンは、理論的には、図3(b)の*
6/*6のレーンに示されるパターンになる。
【0047】一方、*1アレルの場合は、図2(b)の
矢印で示す3か所で切断される結果、74bp、103
bp、25bp、35bpの4つのDNA断片が生ず
る。従って、被検体の遺伝子型が*1アレルのホモ接合
体(*1/*1型)の場合,ゲル電気泳動を行うと、そ
の泳動パターンは、理論的には、図3(b)の*1/*
1のレーンに示されるパターンになる。
【0048】さらに、*1アレルおよび*6アレルのヘ
テロ接合体(*1/*6型)の場合は、*1アレルの場
合に生ずる上記4つのDNA断片、および*6アレルの
場合に生ずる上記3つのDNA断片の両方が生ずるか
ら、ゲル電気泳動を行うと、その泳動パターンは、理論
的には、図3(b)の*1/*6のレーンに示されるよ
うな5つのバンド(128、103、74、35、25
bp)から構成されるパターンになる。
【0049】このように、本実施形態の判定方法によれ
ば、被検体の遺伝子型が*1/*1型であるか、*1/
*6型であるか、*6/*6型であるかに応じて、互い
に異なる泳動パターンが得られるため、被検体の遺伝子
型が*6アレルのホモ接合体であるか、ヘテロ接合体で
あるか、あるいは、*6アレルを持っていないかを容易
に判別できる。
【0050】尚、図4(b)は、実際に、得られたサン
プルについて、本実施形態のPCR−RFLP法を用い
た判定方法を行い、ゲル電気泳動した結果を示す写真で
ある。図中、レーン2〜4は、*1/*1型のサンプル
であり、今回得られたサンプルには、*6アレルのホモ
接合体およびヘテロ接合体は存在しなかった。レーン1
は、PCR法により増幅したDNA断片を制限酵素によ
り消化せずに、そのままゲル電気泳動したサンプルであ
る。同図に示すように、*1/*1型の実際の泳動パタ
ーンでは、25bpのバンドを可視化することはできな
かったが、これらのバンドが見えなくても、128bp
および103bpのバンドの有無で各遺伝子型を容易に
判別できると考えられる。
【0051】(4)本実施形態の判定方法の利点 本実施形態の判定方法は、以下の利点・特徴を有してお
り、CYP3A5遺伝子上の上記2つの一塩基多型の簡
便で信頼性の高い判定方法を提供するものである。 1.上記*3アレルに関する一塩基多型の検出において
は、多型部位の塩基に応じて異なるパターンで切断され
る有用な制限酵素認識部位が存在しないため、一方のプ
ライマーにおける1つの塩基を本来の塩基とは異なる塩
基に改変し、ミスマッチプライマーを作製している。こ
れにより、有用な制限酵素認識部位を導入することがで
き、上記PCR-RFLP法を用いて*3アレルに関す
る一塩基多型を容易に検出することができる。 2.上記PCR-RFLP法を用いた判定方法によれ
ば、CYP3A5遺伝子上の上記2つの一塩基多型を含
む領域を特異的に増幅できる。尚、CYP3A5以外の
CYP3A酵素であるCYP3A4およびCYP3A7
も、CYP3A5とは相同性が高いタンパク質である
が、上記CYP3A4遺伝子およびCYP3A7遺伝子
については、上記PCR-RFLP法によって仮に増幅
DNA断片が得られたとしても、図3(a)(b)に示
すように、理論的には、CYP3A5の遺伝子型のいず
れの泳動パターンとも異なる泳動パターンが得られる。
従って、上記PCR-RFLP法を用いた判定方法によ
れば、CYP3A5遺伝子上の上記2つの一塩基多型の
みを正確に検出することができる。 3.制限酵素にDde1を用いることで、*3アレルに
関する一塩基多型の検出の場合は、*1アレルおよび*
3アレルのいずれのアレルでも切断される共通の制限酵
素認識部位が存在することになり、*6アレルに関する
一塩基多型の検出の場合も、*1アレルおよび*6アレ
ルのいずれのアレルでも切断される共通の制限酵素認識
部位が存在することになる。従って、上記PCR-RF
LP法を用いた判定方法によれば、制限酵素による消化
反応の信頼性を確保でき、その反応効率の調節も容易で
ある。 4.上記PCR-RFLP法を用いた判定方法によれ
ば、特殊装置として、PCR装置(遺伝子増幅装置)を
必要とするだけなので、容易に本判定方法を実施でき
る。
【0052】(5)本実施形態の判定方法の利用 前述のように、CYP3A5の上記2つの一塩基多型
が、CYP3A酵素の薬物代謝能の個体差を生み、これ
まで知られていたCYP3A4が代謝酵素とされる薬物
の血中濃度がばらつく要因の一つとなっている可能性が
ある。いずれにせよ、CYP3A酵素による薬物代謝は
臨床薬理学の分野で非常に重要な位置を占めることか
ら、本実施形態の判定方法は、例えば、1)新薬開発段
階における臨床試験での利用、2)薬物代謝異常の原因
を調べる検査・診断での利用、3)投与する薬の種類や
薬の投与量を決定するための治療段階での利用、といっ
た幅広い利用が期待できる。
【0053】より具体的には、開発段階の薬物、既存薬
物、あるいはその他の化学物質がCYP3A5の代謝薬
物かどうかの判定に、本判定方法を利用できる。例え
ば、ヒトに対象薬物を投与したとき、薬物動態のばらつ
きと本判定の結果とを照合して関連性が認められた場
合、CYP3A5の代謝薬物である可能性が高いと判定
できる。このような本判定方法により、これまでCYP
3A4の代謝薬物とされていた薬物も、CYP3A5の
代謝薬物であることが明らかにされるかもしれない。ま
た、米企業Gentest社が公表する、CYP3A5の基質
等とされる薬物および化学物質(図5参照)について
も、本判定方法を利用してCYP3A5の代謝薬物かど
うか確認することができる。
【0054】また、薬物代謝異常などの患者に対してC
YP3A5の遺伝子型を検査する際にも本判定方法を利
用できるし、さらには、CYP3A5の代謝薬物を投与
する際にも、本判定方法を利用して患者のCYP3A5
の遺伝子型を調べ、薬の種類や薬の投与量を決定するこ
とができる。
【0055】また、後述のように、CYP3A5遺伝子
上の上記2つの一塩基多型について、各集団・各民族に
おける、あるいは民族間での大規模な頻度分布の調査
に、本判定方法を利用することができる。
【0056】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0057】(a)被検体由来のDNAの調製 PCR法の鋳型となる被検体由来のDNAを調製するた
め、健康な日本人男性200名の末梢血白血球から通常
のフェノール・クロロホルム法を用いてゲノムDNAを
単離した。尚、被検体由来のDNAを調製する際、その
由来組織、細胞は特に限定されるものではない。また、
被検体由来のDNAは、単離したゲノムDNAのほか、
そのゲノムDNAを二次的に処理して得られたDNAで
あってもよい。
【0058】(b)*3アレルに関するSNPを含む領
域のPCR法による増幅 配列番号1および2に示されるプライマーセットを作成
し、これを用いて*3アレルに関するSNPを含む領域
をPCR法により増幅した。
【0059】上記PCR法の反応溶液の組成は、下記表
1に示すとおりである。尚、表1において、Primer-For
wardとは、配列番号1に示されるプライマーを、Primer
-Reverseとは、配列番号2に示されるプライマーを、Ta
qGとは、AmpliTaq Gold(Perkin-Elmer,Branchbrug,NJ)
を、Templateとは、鋳型に用いた上記ゲノムDNAをそ
れぞれ意味する。尚、本実施例では、反応溶液の全体量
は25μlとしたが、これより少量、例えば全体量を5
〜20μl程度で行ってもよく、このように少量にする
ことで、費用を節約し、時間を短縮できる。
【0060】
【表1】
【0061】また、上記PCR法の反応条件は、下記表
2に示すように、まず95℃で10分間変性させた後、
94℃で30秒、56℃で30秒、72℃で30秒のサ
イクルを37回行って、*3アレルに関するSNPを含
む領域を増幅し、72℃で5分最後の伸長を行った。
【0062】
【表2】
【0063】尚、PCR法に使用するDNAポリメラー
ゼやバッファーの種類・量などは特に限定されるもので
はない。また、PCR法の反応条件についても上記の条
件に限定されるものではなく、所望の条件で行えばよ
い。
【0064】次に、上記PCR法により得られたPCR
産物5μlを、下記表3に示すように、5ユニットのD
de1により37℃で2〜3時間消化させた後、3%の
アガロースゲルにて電気泳動を行った。尚、制限酵素に
よる消化反応において、反応溶液の組成、全体量、反応
温度、反応時間などは特に限定されるものではない。
【0065】
【表3】
【0066】図4(a)は、上記ゲル電気泳動を行った
結果を示す写真である。上述のように、同図に示される
実際の泳動パターンでは、被検体の遺伝子型が*1/*
1型であるか、*1/*3型であるか、*3/*3型で
あるかに応じて、互いに泳動パターンが異なる。従っ
て、被検体の遺伝子型が*3アレルのホモ接合体である
か、ヘテロ接合体であるか、あるいは、*3アレルを持
っていないかを容易に判定できる。
【0067】尚、上記判定方法の有効性を確かめるた
め、上記PCR法により得られたPCR産物についてシ
ークエンス解析を行い、その遺伝子型を確認した。シー
クエンス解析には、ABI PRISM BigDyeTerminator Cycle
Sequencing Ready Reaction kit(PE Biosystems社製)お
よびABI PRISM 310 DNAシークエンサー(PE Biosystems
社製)を用いた。シークエンス解析の結果は、上記判定
方法の結果と一致し、本判定方法の有効性が確かめられ
た。
【0068】(c)*6アレルに関するSNPを含む領
域のPCR法による増幅 配列番号3および4に示されるプライマーセットを作成
し、これを用いて*6アレルに関するSNPを含む領域
をPCR法により増幅した。
【0069】上記PCR法の反応溶液の組成は、上記表
1に示すとおりである。ただし、表1において、Primer
-Forwardとは、この場合配列番号3に示されるプライマ
ーを、Primer-Reverseとは、この場合配列番号4に示さ
れるプライマーをそれぞれ意味する。尚、本実施例で
は、反応溶液の全体量は25μlとしたが、これより少
量、例えば全体量を5〜20μl程度で行ってもよく、
このように少量にすることで、費用を節約し、時間を短
縮できる。
【0070】また、上記PCR法の反応条件は、概ね上
記表2に示すとおりであるが、56℃で30秒のステッ
プについては、56℃ではなく、58℃で30秒とし
た。他の反応条件は、上記表2の条件と同じである。
【0071】尚、PCR法に使用するDNAポリメラー
ゼやバッファーの種類・量などは特に限定されるもので
はない。また、PCR法の反応条件についても上記の条
件に限定されるものではなく、所望の条件で行えばよ
い。
【0072】次に、上記PCR法により得られたPCR
産物5μlを、上記表3に示すように、5ユニットのD
de1により37℃で2〜3時間消化させた後、3%の
アガロースゲルにて電気泳動を行った。尚、制限酵素に
よる消化反応において、反応溶液の組成、全体量、反応
温度、反応時間などは特に限定されるものではない。
【0073】図4(b)は、上記ゲル電気泳動を行った
結果を示す写真である。上述のように、図中、レーン2
〜4は、*1/*1型のサンプルであり、今回得られた
サンプルには、*6アレルのホモ接合体およびヘテロ接
合体は存在しなかった。しかしながら、図3(b)に示
すように、被検体の遺伝子型が*1/*1型であるか、
*1/*6型であるか、*6/*6型であるかに応じ
て、理論的には互いに泳動パターンが異なる。従って、
被検体の遺伝子型が*6アレルのホモ接合体であるか、
ヘテロ接合体であるか、あるいは、*6アレルを持って
いないかの判定を容易に行うことができると考えられ
る。
【0074】尚、上記判定方法の有効性を確かめるた
め、上記PCR法により得られたPCR産物についてシ
ークエンス解析を行い、その遺伝子型を確認した。シー
クエンス解析には、ABI PRISM BigDyeTerminator Cycle
Sequencing Ready Reaction kit(PE Biosystems社製)お
よびABI PRISM 310 DNAシークエンサー(PE Biosystems
社製)を用いた。シークエンス解析の結果は、上記判定
方法の結果と一致し、本判定方法の有効性が確かめられ
た。
【0075】(d)本判定方法による日本人のCYP3
A5の遺伝子型の頻度解析 本判定方法を利用して、健康な日本人成人男性200名
において、CYP3A5遺伝子に関する遺伝子型の頻度
解析の調査を行った。その結果を下記表4に示す。
【0076】
【表4】
【0077】このように、*3アレルの頻度は、76.
75%(400のうち307)であり、*1アレルの頻
度は、23.25%(400のうち93)であった。*
6アレルは検出されなかった。*3アレルに関する一塩
基多型について、*1アレルを野生型、*3アレルを変
異型とすると、野生型のホモ接合体(*1/*1)頻度
は7.0%(14/200)、ヘテロ接合体(*1/*
3)頻度は32.5%(65/200)、変異型のホモ
接合体(*3/*3)頻度は60.5%(121/20
0)であった。これらの結果は、Hardy-Weinberg equil
ibriumに従った値を示しており、本判定方法の有効性を
裏付けるものである。
【0078】
【発明の効果】本発明によれば、以上のように、薬物代
謝酵素CYP3A5遺伝子上の一塩基多型の簡便で信頼
性の高い判定方法を提供することができる。
【0079】それゆえ、本発明は、1)新薬開発段階に
おける臨床試験での利用、2)薬物代謝異常の原因を調
べる検査・診断での利用、3)投与する薬の種類や薬の
投与量を決定するための治療段階での利用、といった幅
広い利用が期待できる。
【0080】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> The New Industry Research Organization <120> Novel detection assay for Single Nucleotide Polymorphism (SNP) on a gene encoding drug-metabolizing enzyme CYP3A5 <130> P130904 <160> 5 <170> PatentIn Ver. 2.1 <210> 1 <211> 25 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Artificially Synthesized Primer Sequence <400> 1 ctttaaagag ctcttttgtc tctca 25 <210> 2 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Artificially Synthesized Primer Sequence <400> 2 ccaggaagcc agactttgat 20 <210> 3 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Artificially Synthesized Primer Sequence <400> 3 gtgggtttct tgctgcatgt 20 <210> 4 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Artificially Synthesized Primer Sequence <400> 4 gcccacatac ttattgagag 20 <210> 5 <211> 8200 <212> DNA <213> Homo sapiens <400> 5 taggagatac ccacgtatgt accacccagc ttaacgaatg ctctactgtc atttctaacc 60 ataatctctt taaagagctc ttttgtcttt cagtatctct tccctgtttg gaccacatta 120 cccttcatca tatgaagcct tgggtggctc ctgtgtgaga ctcttgctgt gtgtcacacc 180 ctaatgaact agaacctaag gttgctgtgt gtcgtacaac taggggtatg gattacataa 240 cataatgatc aaagtctggc ttcctgggtg tggctccagc tgcagaatcg ggctagtgaa 300 gtttaatcag ctccgttgtc cccacacaga acgtatgaag gtcaactccc tgtgctggcc 360 atcacagatc ccgacgtgat cagaacagtg ctagtgaaag aatgttattc tgtcttcaca 420 aatcgaaggg taagcatcca ttttttgaaa tttaaataat gattgatcca ctgattaaat 480 ttttattttg aaaaaaacat atattcacag aaggttacct aaaaaatgta caggaaggtt 540 ccatgtactc ttcatcctgt cccgcccagt ggtaacatct tgcaatcttg tatattgcaa 600 tatatatcta gtatattcat attatcaggt tggcacaaaa gttaaaatgg caaactacag 660 gctgggcata atggctcatg cctgtaatcc cagcactttg ggaggccgag gcaggtggat 720 cacgaggtca ggagttcgag atcagcctga ccaacatggt gaaaccccat ctctactaaa 780 aatacaaaaa ttagctgcgt gtggtggcat gcgcctgtag tcccagctac tcagtagtct 840 gagacaggag aatcgcttga acctgggagg cggaggttgc agtgagccga gatcacgcca 900 ttatactcca gtctgggcaa cccaatgaga ctccatctca aacaacaaca acaacaacaa 960 caacaaaaac cggcaaactg caataacttt tgcaccaacc taatactata gtacaggaaa 1020 ttgactttga tatagtttac agagcttttc agatttcacc agttttacat gcccttgttt 1080 gtgtgtgttt atgtgtgtgg gtagttctaa gcaatttttc acattcgtag atttgtgcaa 1140 cgaccagcac catcaagatg cagacccatt ccgtcaccat gtggctccct cctgctgtcc 1200 tacagtcaca acatggagtt tgtctttttc tctgacaggt tctatatcag agcaaacttt 1260 tatttatttg aggaggccaa tgtattaata tttcctttta tggattgttc ttttggtgtt 1320 aagtctgaaa atcctttgct tagccctcct tcctacattg ctttttctaa gagttatata 1380 gtttaacact ttacaaaatg taactctatt acccattttg tgttaatatt tgcataagtt 1440 atgagattta gatcaaggtt cattttctgt ggactatggc tgtccaaatg ttccaacacc 1500 attttggaaa ggtaggcata ttgtcaaaac tcagctgagt atattttgtg aatctatttc 1560 ttattgttta ctcctccact aataccacac tgtggtgact ctagtagctg tacagtaact 1620 cttaacatca tatagggcaa ttctttccac tttattgatt tatattttca gaatggcttt 1680 agcttttctt gtcccttgcc tttccataaa aattcagaat aagcttgtaa gtgtctacaa 1740 acaaacctgc cataattttg ataagaatta aagcagaggt gtccaatctt ttggcttccc 1800 tgggccacag tggaagaaga agtgtcgtgg gccacacata aaatacacac acacacacac 1860 acacacacac acacacacac acacacacac aaatggtctg tgtatagttt tcattatata 1920 tctaccacca cagataagca aaaatgtcct tgcataataa tcctaattat gcactgcccc 1980 attcagaggg tctttcaaaa tcattgaaca ggttccaagt ttgcaatcac tgatacagaa 2040 aatgtacata tctagctaaa cttcactact tttttgatat tttttattat aaaagaaaag 2100 agaacaacat aaaactagtg gggtacttga cattgttttt gagaaactaa tccatcagta 2160 tctggcttga tggaagtagt tgcaattctc agtgagttct caaggtgctc atcagatatt 2220 ttggttctaa ttttactctt cgtgttcttc atccttgaaa atagtagctc acaaatgtaa 2280 gtgctgccaa aaagcaatga catgaacaag gtgtgattgt gaagcaaggg atatttgtca 2340 ttgggaagac aggtcttaca aaagtccagt aaagaggcaa aatcaaattt ttctataagt 2400 tgaacatcag attgcagctc taggcattcc atttcaaaat tgccaggtaa catatatatg 2460 tcgactgaaa atggagttgc aaatatacca aaatattgat gattttttca gaaatcttga 2520 aatacctgtt ttcaaattcc 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attttaaatt agcagtttta ctctccaaac gtctttcaat 3420 agatttccca atttctccaa ttctcctggc tatagtctgg tgagacaaac tgattttaga 3480 aatatcagtt tctcaaggca aataatatct accacatctt ccagacattg cttaataaac 3540 tcaccatcag taaatggttt tgattttttt gctattaaat ttgctaccac ataactaggt 3600 tttaccttac gattgagtcc gagttgtaac tttttaaaaa atcttttttg ttgaaaagac 3660 agactttttt tcagttctgc tattttgtcc ttacaacaca tacacaccaa atttgtcagc 3720 acgtttttgc atataatgcc tcttcaaatt gtagtctttg aaaactggca caaattccgt 3780 ggaaattaag cagagtgctt cgctatttgc ctcaacaaga aaaagtcatt tgtccacttt 3840 tcattgaaca atcttccttc atccataatt tttgtttttt agggttttct ttttaagaca 3900 ttgtggaagc cattctggaa ttaaaagcat tataatagat aagcaactat atttactttt 3960 attatggaaa ttaacagata ggaaaataga acagaaagca aggtttaata atcaaataag 4020 aatacttaca tgtcttctaa ataatattaa acacctatca tctacaaagg taggttgaaa 4080 tattattgat aattgctggg ttttacttgc caaattgcca caaacacacc taatacctga 4140 cagtgtcaat tcaactgtcc gtgattagaa gataacacac tggaagtcgc acaccaccat 4200 aaaactgaag ccacacatgc gtacaaatgg cgacagtgtc tggtgtacag cagcgctctg 4260 ccttgtccag aatacacact tgaattcttt gtcacaattc acttcacgtg gcactgcaat 4320 agcgtcctct cgctctttgt tagttaattt taatggcttt taatttcttc ttgctgaact 4380 gtttgcaatt ataatgcaaa ttatggatac tagtccatta tttgtggatg tgacatactc 4440 tgattacccc tttccattcc attgttgtct acgaagttca cacttgagaa tcacatagtc 4500 aaattacaaa attacaaaaa aaattgcaaa aaaactcaaa atgttttaag aaagtttcca 4560 catttgtatt gggatacatt caaagccatc ctggactgca tgaggcctgc aggccacaag 4620 ttggacaagc ttgaattaaa ccaatagaac aatttgggta taatctatat ctttactatg 4680 ttcagccttt catcccgtga atatagtatg cctctccatt tctttagctt ttattacttt 4740 cctcaacatt ttatagtttt cagcatagag gtcctgtaca tcttttgtta gatttacacc 4800 agaaatattt catttttgtt ggagtaactg taaatgatac tgtttttctt gtattttcag 4860 atattgatta ttgttacata gaaatgtgaa taattttgtt tgttgatctt gtatcctata 4920 gccttgcaga acttacctat tcgttctaga aatttttttg tatattcctt gacattttat 4980 acattgacaa ttatgtcacc tgaaaataga gacaattcta ttatttcctt tccaatctgt 5040 atgcctttta tttctttttc ttgtctagtg tattaagaca tcaggtatgc tctttagtaa 5100 gaatgttgag agtgggcatt ttttagttct tcttgatctt ggaaaaacca ttcagtcctt 5160 catcattaaa tgtgatttaa ctgaatgatt tttttacaga ttgtctttat caaatgaagg 5220 aactgtctct ctcttcctag tttattgaga ttttatcatg acagctggaa gtacacattt 5280 taaaacaaaa catagttgtg gaagataaga gaaagttcca agcatgctgg cttgatagtc 5340 cagccccaag ttgggaaaag taattatccc tttctttttc cttctattta tggaataaaa 5400 aattaagaga aaagaatttt caaggaaatt gcattattcc ttcaaaacag gtttctagtc 5460 tttaagtatt acctactttt caaaaaaaaa tcaccacatc atggcatccc tttttcaagt 5520 tgcccatgct gtaggtgtat taaagacaga gctggtctga ggcaacatac agtctgccca 5580 tctgtcacca atccttttct actctgcaca ctcctgggga agggctaggt cttgttcctg 5640 tctattccac tggaagaaca gttccctacc acgtggagca tttgcaatta aaaggagact 5700 gagatataga ggcaggagac cacaccagat ggctgggtct ccccactccc acccccgccc 5760 cacatacact cagaagaggc taggcatcta ggatctccat tgagcatctt gaatatggct 5820 tgccataata tcatatacag tcaataaata tttgttaaat aaggatgcct cttcaatata 5880 ttttgtgcaa ccatgaagat caccacaact aatgtgagaa aaaatgtttc tgttgaactc 5940 tagtctttag gcccagtggg atttatgaaa agtgccatct ctttagctga ggatgaagaa 6000 tggaagagaa tacggtcatt gctgtctcca accttcacca gcggaaaact caaggaggta 6060 tgaaaataag atgagtctta attagaaatg taaagaatga atctggggac aggtagaaag 6120 taagatcaca gtccgtttcc aaggggtagt ccactgagtt cgagcttcct aaaaatggtc 6180 ttttatcttt atgtacagaa aagacatcac aaaattcatt acaaaatgtc acttactgct 6240 ccatgctgga gaaagccata tccttctggg acttgagtct gcacatttaa ctacaggtac 6300 tgatctgttt tgtgcttaga tgttccccat cattgcccag tatggagatg tattggtgag 6360 aaacttgagg cgggaagcag agaaaggcaa gcctgtcacc ttgaaagagt aagtaggagc 6420 acagccatgg ggttctgagc tgtcatgagc ccttccagct gcctgccatg gagtcgacag 6480 tcgcactgtt gggttactcc agtgaccaga caaaagcagg gcagcgctgc aactccaaag 6540 agccacctaa gagggagtgg ctcccatgag gcggcaagtc agcaagggaa aagggccttc 6600 tctcctgtgc acaggagcca ggatttactt atctgttaac ttgtcaccat aaatattctg 6660 ggagattaaa tacatacttt agaaattaaa aaaacatgat tgtatcaaag ttttgagtgt 6720 agtggatatg gaactgtggg taagcaagca tttggtactt gttgccttgc attgggtaag 6780 atgggaaagt tacaatgggg aacttggaac aatttcaatc ccttcatggt ttttctgaga 6840 atatcagcaa actatgaact attaaacctt cccactactt ccttttcctc caatctcaaa 6900 aaagaaaggg tgctagaaat gctatgtgta gagcaagcct attatttgct gtctacaatg 6960 gtatgtgctt caattatgca ggaacgacag gtgtaatctg agcctgtcct gttcagactt 7020 gggacatgtg gtcactcagt tttgggttct ccaaatcaat gttggagaga tctatttttt 7080 ttaaccagaa cattcttgat tgtcacatct tacaaaaatg actctgctct cagcgcaact 7140 tcaggtcaga ggagctgggg atagtggggt tttccagagc attagcaggg agtgtagaga 7200 ataaaggatg atatttctag gaactcagaa cagggtgtta ctgttttgta aagtgttgaa 7260 gaggaattgg ctctgggcat agagtctgta gtcagacaac gccacctttc ttgaatccac 7320 taggaagagt taattattct actcttgttc tgctgaagca cagagcttac atatcttata 7380 tcatccacac tcaacacatg ctactgtagt tgtctgataa tgggtctctg tcttcctatg 7440 actgggctcc ttgacctcag aggtgagtct aactcagctt ggtgtctcca tcacccccag 7500 catagggcca gctccatcac tggcaccaga taaccacctt ctgagggagt agatggaaga 7560 tgattcagca gatagttctg aaagtctgtg gctctttatg tgtcttgact ggatatgtgg 7620 gtttcttgct gcatgtatag tggaaggacg gtaagaggtg ctgattttaa ttttccatat 7680 ctttctccac tcagcatctt tggggcctac agcatggatg tgattactgg cacatcattt 7740 ggagtgaaca tcgactctct caacaatcca caagacccct ttgtggagag cactaagaag 7800 ttcctaaaat ttggtttctt agatccatta tttctctcaa taagtatgtg ggctattatt 7860 tctttctctc tttttaaaaa taactgcttt cttgacatat aattcacata tcgtataatt 7920 catccactta aaaggtacaa ttccattgtt tttaagataa tcaaaaatat gtatgaccat 7980 tactattgta aactaaaatg tttttgtcaa tctagagccc tcacacactt tagctgtcaa 8040 caccccacca caaaccccac tgccctaagc atccaataat caactttctg cctctataga 8100 tttgcctatt ctggacactt catagaaata atatcattga tttttctctg ttgtttttta 8160 ttctctattt catgagttta ttttagtctg ttattttctt 8200
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係るプライマーセット
の塩基配列を示す図であって,(a)は、*3アレルに
関する一塩基多型の検出に用いたプライマーセットの塩
基配列、(b)は、*6アレルに関する一塩基多型の検
出に用いたプライマーセットの塩基配列を示す。
【図2】本実施形態のPCR法により増幅されるDNA
断片およびその制限酵素認識部位を示す図であり、
(a)は、*3アレルに関する一塩基多型の検出の際に
増幅されるDNA断片、(b)は、*6アレルに関する
一塩基多型の検出の際に増幅されるDNA断片を示す。
【図3】本実施形態のPCR-RFLP法によりゲル電
気泳動した場合の各泳動パターンを模式的に示す図であ
り、(a)は、*3アレルに関する一塩基多型の検出の
際の各泳動パターン、(b)は、*6アレルに関する一
塩基多型の検出の際の各泳動パターンを示す。
【図4】本実施形態のPCR-RFLP法によりゲル電
気泳動した場合の実際の各泳動パターンを示す図であ
り、(a)は、*3アレルに関する一塩基多型の検出の
際の各泳動パターン、(b)は、*6アレルに関する一
塩基多型の検出の際の各泳動パターンを示す。
【図5】CYP3A5の基質等とされる薬物および化学
物質の一覧を示す図である。
フロントページの続き Fターム(参考) 4B024 AA11 BA80 CA02 CA20 HA11 HA19 4B063 QA01 QA13 QA17 QA19 QQ04 QQ21 QQ42 QQ43 QQ79 QR08 QR32 QR35 QR40 QR42 QR62 QS16 QS25 QS36 QX01

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】薬物代謝酵素CYP3A5遺伝子上の一塩
    基多型のうち、*3アレルに関する多型部位を含む領域
    を増幅し得るように設計された一対のプライマーセット
    であって、前記多型部位の塩基に応じて選択的に制限酵
    素認識部位が生ずるように、一方のプライマーにおける
    1または2以上の塩基を遺伝子配列上またはその相補配
    列上の本来の塩基とは異なる塩基に改変したことを特徴
    とするプライマーセット。
  2. 【請求項2】配列番号1に示される塩基配列を有するプ
    ライマーまたは当該プライマーよりも1〜10塩基分短
    いプライマーと、配列番号2に示される塩基配列を有す
    るプライマーまたは当該プライマーよりも1〜10塩基
    分短いプライマーとからなることを特徴とする請求項1
    記載のプライマーセット。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載のプライマーセット
    を用いて増幅したDNA断片を制限酵素を用いて消化
    し、生じた断片の長さを調べることにより、一塩基多型
    の判定を行うことを特徴とする薬物代謝酵素CYP3A
    5遺伝子上の一塩基多型の判定方法。
  4. 【請求項4】制限酵素にDde1を用いることを特徴と
    する請求項3記載の判定方法。
  5. 【請求項5】請求項1または2記載のプライマーセッ
    ト、あるいは、請求項3または4記載の判定方法を用い
    ることを特徴とする薬物代謝酵素CYP3A5遺伝子上
    の一塩基多型の判定セット。
  6. 【請求項6】薬物代謝酵素CYP3A5遺伝子上の一塩
    基多型のうち、*6アレルに関する多型部位を含む領域
    を増幅し得るように設計された一対のプライマーセット
    であって、配列番号3に示される塩基配列を有するプラ
    イマーまたは当該プライマーよりも1〜10塩基分短い
    プライマーと、配列番号4に示される塩基配列を有する
    プライマーまたは当該プライマーよりも1〜10塩基分
    短いプライマーとからなることを特徴とするプライマー
    セット。
  7. 【請求項7】請求項6記載のプライマーセットを用いて
    増幅したDNA断片を制限酵素Dde1を用いて消化
    し、生じた断片の長さを調べることにより、一塩基多型
    の判定を行うことを特徴とする薬物代謝酵素CYP3A
    5遺伝子上の一塩基多型の判定方法。
  8. 【請求項8】請求項6記載のプライマーセット、あるい
    は、請求項7記載の判定方法を用いることを特徴とする
    薬物代謝酵素CYP3A5遺伝子上の一塩基多型の判定
    セット。
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