JP2003135063A - 新規な遺伝子nedl−1 - Google Patents
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- C07—ORGANIC CHEMISTRY
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- G01N2333/47—Assays involving proteins of known structure or function as defined in the subgroups
- G01N2333/4701—Details
- G01N2333/4709—Amyloid plaque core protein
Abstract
(57)【要約】
【課題】 神経芽細胞腫の予後良不良に関係する遺伝子
配列を明らかにし、その遺伝子情報に基づき、予後良不
良の診断を可能にすること、並びに前記遺伝子の転写産
物であるタンパク質の機能に関する情報を提供する。 【解決手段】 NEDL−1遺伝子に由来する核酸、ま
たはNEDL−1タンパク質を利用した核酸プローブ或
いはプライマー等からなる神経芽細胞腫の予後の診断剤
および診断用キット、並びにそれらを用いる神経芽細胞
腫の予後の診断方法。
配列を明らかにし、その遺伝子情報に基づき、予後良不
良の診断を可能にすること、並びに前記遺伝子の転写産
物であるタンパク質の機能に関する情報を提供する。 【解決手段】 NEDL−1遺伝子に由来する核酸、ま
たはNEDL−1タンパク質を利用した核酸プローブ或
いはプライマー等からなる神経芽細胞腫の予後の診断剤
および診断用キット、並びにそれらを用いる神経芽細胞
腫の予後の診断方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、神経芽細胞腫にお
いて発現する遺伝子に由来する核酸類およびそれらがコ
ードする遺伝子発現産物に関する。さらに詳しくは、本
発明は、予後良好な神経芽細胞腫と、予後不良な神経芽
細胞腫との比較において、予後良好な神経芽細胞腫で発
現が増強されているマーカー遺伝子に由来する核酸およ
びその断片、並びにそれらの神経芽細胞腫の予後の診断
への用途に関する。
いて発現する遺伝子に由来する核酸類およびそれらがコ
ードする遺伝子発現産物に関する。さらに詳しくは、本
発明は、予後良好な神経芽細胞腫と、予後不良な神経芽
細胞腫との比較において、予後良好な神経芽細胞腫で発
現が増強されているマーカー遺伝子に由来する核酸およ
びその断片、並びにそれらの神経芽細胞腫の予後の診断
への用途に関する。
【0002】
【従来の技術】個々の腫瘍にはそれぞれの個性があり、
発癌の基本的な原理は同じであっても、その生物学的特
性は必ずしも同じではない。近年、癌の分子生物学や分
子遺伝学が急速に進歩し、発癌やいわゆる腫瘍細胞のバ
イオロジーが遺伝子レベルで説明できるようになってき
た。
発癌の基本的な原理は同じであっても、その生物学的特
性は必ずしも同じではない。近年、癌の分子生物学や分
子遺伝学が急速に進歩し、発癌やいわゆる腫瘍細胞のバ
イオロジーが遺伝子レベルで説明できるようになってき
た。
【0003】(神経芽細胞腫)神経芽細胞腫は、末梢交
感神経系細胞に由来する交感神経節細胞と副腎髄質細胞
に発生する小児癌である。この交感神経系細胞は、発生
初期の神経堤細胞が腹側へ遊走し、いわゆる交感神経節
が形成される場所で分化成熟したものである。その一部
の細胞は、さらに副腎部へ遊走し、先に形成されつつあ
る副腎皮質を貫通して髄質部に達し、そこで髄質を形成
する。神経堤細胞は、ほかの末梢神経細胞の起源ともな
っており、後根神経節(知覚神経)、皮膚の色素細胞、
甲状腺C細胞、肺細胞の一部、腸管神経節細胞などへ分
化する。
感神経系細胞に由来する交感神経節細胞と副腎髄質細胞
に発生する小児癌である。この交感神経系細胞は、発生
初期の神経堤細胞が腹側へ遊走し、いわゆる交感神経節
が形成される場所で分化成熟したものである。その一部
の細胞は、さらに副腎部へ遊走し、先に形成されつつあ
る副腎皮質を貫通して髄質部に達し、そこで髄質を形成
する。神経堤細胞は、ほかの末梢神経細胞の起源ともな
っており、後根神経節(知覚神経)、皮膚の色素細胞、
甲状腺C細胞、肺細胞の一部、腸管神経節細胞などへ分
化する。
【0004】(神経芽細胞腫の予後)神経芽細胞腫は多
彩な臨床像を示すことが特徴である(中川原:神経芽腫
の発生とその分子機構 小児内科 30,143, 1
998)。例えば、1歳未満で発症する神経芽細胞腫
は、非常に予後が良く、大部分が分化や細胞死を起こし
て自然退縮する。現在、広く実施されている生後6か月
時の尿のマススクリーニングで陽性となる神経芽細胞腫
の多くは、この自然退縮を起こしやすいものに属する。
一方、1歳以上で発症する神経芽細胞腫は、悪性度が高
く、多くの場合、治療に抵抗して患児を死に至らしめ
る。1歳以上の悪性度の高い神経芽細胞腫は、体細胞突
然変異(Somatic mutation)が起こ
り、モノクローナルであるのに対し、自然退縮する神経
芽細胞腫では、生殖細胞突然変異(germline
mutation)のみの遺伝子変異でとどまっている
との仮説もある。Knudson AG等:Regre
ssion of neuroblastoma IV
-S:A genetic hypothesis.
NEngl J Med 302, 1254 (19
80)を参照。
彩な臨床像を示すことが特徴である(中川原:神経芽腫
の発生とその分子機構 小児内科 30,143, 1
998)。例えば、1歳未満で発症する神経芽細胞腫
は、非常に予後が良く、大部分が分化や細胞死を起こし
て自然退縮する。現在、広く実施されている生後6か月
時の尿のマススクリーニングで陽性となる神経芽細胞腫
の多くは、この自然退縮を起こしやすいものに属する。
一方、1歳以上で発症する神経芽細胞腫は、悪性度が高
く、多くの場合、治療に抵抗して患児を死に至らしめ
る。1歳以上の悪性度の高い神経芽細胞腫は、体細胞突
然変異(Somatic mutation)が起こ
り、モノクローナルであるのに対し、自然退縮する神経
芽細胞腫では、生殖細胞突然変異(germline
mutation)のみの遺伝子変異でとどまっている
との仮説もある。Knudson AG等:Regre
ssion of neuroblastoma IV
-S:A genetic hypothesis.
NEngl J Med 302, 1254 (19
80)を参照。
【0005】(神経芽細胞腫の予後を推定する遺伝子)
最近の分子生物学的研究の進展により、神経成長因子
(nerve growth factor:NGF)
の高親和性レセプターであるTrkAの発現が分化と細
胞死の制御に深くかかわっていることが明らかとなって
きた。Nakagawara A., The NGF
story and neuroblastoma,
Med Pediatr Oncol, 31, 1
13 (1998)を参照。Trkは膜貫通型レセプタ
ーでもあり、Trk−A、B、Cの3つが主なものであ
る。これらTrkファミリー・レセプターは、中枢神経
および末梢神経系において、特異的な神経細胞の分化と
生存維持に重要な役割を果たしている。中川原等:神経
芽細胞腫におけるニューロトロフィン受容体の発現と予
後 小児外科 29:425−432,1997を参
照。腫瘍細胞の生存や分化は、Trkチロシンキナーゼ
やRetチロシンキナーゼからのシグナルで制御されて
いる。なかでも、TrkAレセプターの役割は最も重要
で、予後良好な神経芽細胞腫ではTrkAの発現が著し
く高く、これからのシグナルが腫瘍細胞の生存・分化、
または細胞死(アポトーシス)を強く制御している。一
方、予後不良な神経芽細胞腫では、TrkAの発現が著
しく抑えられており、これに代わってTrkB或いはR
etからのシグナルが生存の促進という形で腫瘍の進展
を助長している。
最近の分子生物学的研究の進展により、神経成長因子
(nerve growth factor:NGF)
の高親和性レセプターであるTrkAの発現が分化と細
胞死の制御に深くかかわっていることが明らかとなって
きた。Nakagawara A., The NGF
story and neuroblastoma,
Med Pediatr Oncol, 31, 1
13 (1998)を参照。Trkは膜貫通型レセプタ
ーでもあり、Trk−A、B、Cの3つが主なものであ
る。これらTrkファミリー・レセプターは、中枢神経
および末梢神経系において、特異的な神経細胞の分化と
生存維持に重要な役割を果たしている。中川原等:神経
芽細胞腫におけるニューロトロフィン受容体の発現と予
後 小児外科 29:425−432,1997を参
照。腫瘍細胞の生存や分化は、Trkチロシンキナーゼ
やRetチロシンキナーゼからのシグナルで制御されて
いる。なかでも、TrkAレセプターの役割は最も重要
で、予後良好な神経芽細胞腫ではTrkAの発現が著し
く高く、これからのシグナルが腫瘍細胞の生存・分化、
または細胞死(アポトーシス)を強く制御している。一
方、予後不良な神経芽細胞腫では、TrkAの発現が著
しく抑えられており、これに代わってTrkB或いはR
etからのシグナルが生存の促進という形で腫瘍の進展
を助長している。
【0006】また、神経の癌遺伝子であるN-mycの
増幅が神経芽細胞腫の予後に関連していることも明らか
になってきた。中川原:脳・神経腫瘍の多段階発癌,M
olecular Medicine,364,366
(1999)を参照。この遺伝子は神経芽細胞腫で初
めてクローニングされたが、正常細胞や予後良好な神経
芽細胞腫では通常1倍体当たり1つしか存在しないのに
対し、予後不良の神経芽細胞腫においては数十倍に増幅
されているのが見つかった。
増幅が神経芽細胞腫の予後に関連していることも明らか
になってきた。中川原:脳・神経腫瘍の多段階発癌,M
olecular Medicine,364,366
(1999)を参照。この遺伝子は神経芽細胞腫で初
めてクローニングされたが、正常細胞や予後良好な神経
芽細胞腫では通常1倍体当たり1つしか存在しないのに
対し、予後不良の神経芽細胞腫においては数十倍に増幅
されているのが見つかった。
【0007】しかしながら、現在までに、神経芽細胞腫
に発現されている癌遺伝子は、N−myc以外知られて
おらず、その予後の良不良に関する遺伝子情報に関して
も、N−mycとTrKA以外はほとんど知られていな
かった。
に発現されている癌遺伝子は、N−myc以外知られて
おらず、その予後の良不良に関する遺伝子情報に関して
も、N−mycとTrKA以外はほとんど知られていな
かった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる事情
に鑑みてなされたものであり、神経芽細胞腫の予後の良
不良に関係する遺伝子の塩基配列を明らかにし、その遺
伝子情報に基づいて、神経芽細胞腫の予後の良不良に関
する診断を可能とすることを目的とする。さらに、前記
遺伝子の転写産物であるタンパク質の機能に関する情報
を提供することを目的とする。
に鑑みてなされたものであり、神経芽細胞腫の予後の良
不良に関係する遺伝子の塩基配列を明らかにし、その遺
伝子情報に基づいて、神経芽細胞腫の予後の良不良に関
する診断を可能とすることを目的とする。さらに、前記
遺伝子の転写産物であるタンパク質の機能に関する情報
を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記目的を達
成すべく鋭意研究を重ねた結果、神経芽細胞腫の予後を
検定し、予後良好および予後不良の臨床組織サンプルの
各々からcDNAライブラリーを作成することに成功し
た。これら2種類のcDNAライブラリーから各々約2
400クローンをクローニングし、神経芽細胞腫の予後
の良悪によって分類し、それぞれのサブセットでプロフ
ァイリングを行った。
成すべく鋭意研究を重ねた結果、神経芽細胞腫の予後を
検定し、予後良好および予後不良の臨床組織サンプルの
各々からcDNAライブラリーを作成することに成功し
た。これら2種類のcDNAライブラリーから各々約2
400クローンをクローニングし、神経芽細胞腫の予後
の良悪によって分類し、それぞれのサブセットでプロフ
ァイリングを行った。
【0010】そこで、本発明者は、前記サブセット間で
示差的に発現し、かつ予後の良好な臨床組織サンプルで
のみ高発現を示す遺伝子群を見出し、その一つをNED
L−1(nbla0078)と名付けた。さらに、本発
明者はNEDL−1遺伝子の全長をシークエンスし、そ
れがコードするNEDL−1タンパク質の機能解析を行
ったところ、HECT型ユビキチンリガーゼであること
が判明した。
示差的に発現し、かつ予後の良好な臨床組織サンプルで
のみ高発現を示す遺伝子群を見出し、その一つをNED
L−1(nbla0078)と名付けた。さらに、本発
明者はNEDL−1遺伝子の全長をシークエンスし、そ
れがコードするNEDL−1タンパク質の機能解析を行
ったところ、HECT型ユビキチンリガーゼであること
が判明した。
【0011】かかる知見に基づき、本発明者は、神経芽
細胞腫の予後良好な臨床組織でのみ発現が増強している
遺伝子を検出およびクローニングするための遺伝子情報
(塩基配列情報等)を提供することを可能とした。さら
に、前記塩基配列情報に基づき、予後の診断方法および
そのために使用可能な診断剤等を提供することを可能と
し、本発明を完成した。
細胞腫の予後良好な臨床組織でのみ発現が増強している
遺伝子を検出およびクローニングするための遺伝子情報
(塩基配列情報等)を提供することを可能とした。さら
に、前記塩基配列情報に基づき、予後の診断方法および
そのために使用可能な診断剤等を提供することを可能と
し、本発明を完成した。
【0012】すなわち、本発明によれば以下の(a)また
は(b)の核酸を含む核酸プローブが提供される: (a)配列表の配列番号2に示す塩基配列の一部、または
それと相補的な塩基配列を有する核酸; (b)配列表の配列番号2に示す塩基配列からなる核酸と
ストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸、
またはそれと相補的な塩基配列を有する核酸。
は(b)の核酸を含む核酸プローブが提供される: (a)配列表の配列番号2に示す塩基配列の一部、または
それと相補的な塩基配列を有する核酸; (b)配列表の配列番号2に示す塩基配列からなる核酸と
ストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸、
またはそれと相補的な塩基配列を有する核酸。
【0013】好ましくは、前記核酸プローブにおいて、
核酸がDNAである。
核酸がDNAである。
【0014】また好ましくは、上記核酸プローブにおい
て、核酸が少なくとも20個の塩基長である。
て、核酸が少なくとも20個の塩基長である。
【0015】さらに好ましくは、上記核酸プローブにお
いて、核酸が配列表の配列番号2に示す塩基配列の全長
である。
いて、核酸が配列表の配列番号2に示す塩基配列の全長
である。
【0016】また、本発明によれば上記の核酸プローブ
を有効成分とする神経芽細胞腫の予後診断剤が提供され
る。
を有効成分とする神経芽細胞腫の予後診断剤が提供され
る。
【0017】また、本発明によれば以下の(a)または(b)
のDNAを含むプライマーが提供される: (a)配列表の配列番号2に示す塩基配列の一部、または
それと相補的な塩基配列を有するDNA; (b)配列表の配列番号2に示す塩基配列からなるDNA
とストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDN
A、またはそれと相補的な塩基配列を有するDNA。
のDNAを含むプライマーが提供される: (a)配列表の配列番号2に示す塩基配列の一部、または
それと相補的な塩基配列を有するDNA; (b)配列表の配列番号2に示す塩基配列からなるDNA
とストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDN
A、またはそれと相補的な塩基配列を有するDNA。
【0018】また、本発明によれば上記のプライマーを
有効成分とする神経芽細胞腫の予後キットが提供され
る。
有効成分とする神経芽細胞腫の予後キットが提供され
る。
【0019】さらに、本発明によれば神経芽細胞腫の臨
床組織サンプルから配列表の配列番号2に示す塩基配列
からなる核酸の有無を検出することを特徴とする、神経
芽細胞腫の予後の診断方法が提供される。
床組織サンプルから配列表の配列番号2に示す塩基配列
からなる核酸の有無を検出することを特徴とする、神経
芽細胞腫の予後の診断方法が提供される。
【0020】また、本発明によれば神経芽細胞腫の臨床
組織サンプルから配列表の配列番号1に示すアミノ酸配
列からなるタンパク質の有無を神経芽細胞腫の臨床組織
サンプルから検出することを特徴とする、神経芽細胞腫
の予後の診断方法が提供される。
組織サンプルから配列表の配列番号1に示すアミノ酸配
列からなるタンパク質の有無を神経芽細胞腫の臨床組織
サンプルから検出することを特徴とする、神経芽細胞腫
の予後の診断方法が提供される。
【0021】加えて、本発明によれば(a)配列表の配列
番号2に示す塩基配列の一部、またはそれと相補的な塩
基配列を有する核酸、または(b)配列表の配列番号2に
示す塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下
でハイブリダイズする核酸、またはそれと相補的な塩基
配列を有する核酸を神経芽細胞腫の臨床組織サンプルと
接触させて、配列表の配列番号1に示すアミノ酸配列か
らなるタンパク質の発現およびその量を分析することを
特徴とする神経芽細胞腫の予後の診断方法が提供され
る。
番号2に示す塩基配列の一部、またはそれと相補的な塩
基配列を有する核酸、または(b)配列表の配列番号2に
示す塩基配列からなる核酸とストリンジェントな条件下
でハイブリダイズする核酸、またはそれと相補的な塩基
配列を有する核酸を神経芽細胞腫の臨床組織サンプルと
接触させて、配列表の配列番号1に示すアミノ酸配列か
らなるタンパク質の発現およびその量を分析することを
特徴とする神経芽細胞腫の予後の診断方法が提供され
る。
【0022】従って、上記の核酸およびタンパク質は、
予後良好な神経芽細胞腫と、予後不良な神経芽細胞腫と
の比較において、予後良好な神経芽細胞腫でのみ発現が
増強されているマーカー遺伝子に由来するものであり、
該核酸およびタンパク質の配列に関する情報は神経芽細
胞腫の予後の診断を可能にすることを特徴とする。
予後良好な神経芽細胞腫と、予後不良な神経芽細胞腫と
の比較において、予後良好な神経芽細胞腫でのみ発現が
増強されているマーカー遺伝子に由来するものであり、
該核酸およびタンパク質の配列に関する情報は神経芽細
胞腫の予後の診断を可能にすることを特徴とする。
【0023】さらに、本発明によれば配列表の配列番号
1に示すアミノ酸配列からなるタンパク質を有効成分と
して含むポリユビキチン化剤が提供される。
1に示すアミノ酸配列からなるタンパク質を有効成分と
して含むポリユビキチン化剤が提供される。
【0024】前記ポリユビキチン化剤において、好まし
くはユビキチン化される基質がアミロイドβ前駆蛋白
(βAPP)、アミロイドβ前駆蛋白細胞内領域(AI
CD)またはスーパーオキシドジスムターゼ(SOD
1)変異体である。
くはユビキチン化される基質がアミロイドβ前駆蛋白
(βAPP)、アミロイドβ前駆蛋白細胞内領域(AI
CD)またはスーパーオキシドジスムターゼ(SOD
1)変異体である。
【0025】また、本発明によればアミロイドβ前駆蛋
白(βAPP)の調節用組成物であって、配列表の配列
番号1に示すアミノ酸配列からなるタンパク質をアミロ
イドβ前駆蛋白の細胞内での発現、産生、または形成を
調節するのに有効な量、含むことを特徴とする調節用組
成物が提供される。
白(βAPP)の調節用組成物であって、配列表の配列
番号1に示すアミノ酸配列からなるタンパク質をアミロ
イドβ前駆蛋白の細胞内での発現、産生、または形成を
調節するのに有効な量、含むことを特徴とする調節用組
成物が提供される。
【0026】また、本発明によればアミロイドβ前駆蛋
白(βAPP)の調節用組成物であって、配列表の配列
番号2に示す塩基配列を有する核酸をアミロイドβ前駆
蛋白の細胞内での発現、産生、または形成を調節するの
に有効な量含むことを特徴とする調節用組成物が提供さ
れる。
白(βAPP)の調節用組成物であって、配列表の配列
番号2に示す塩基配列を有する核酸をアミロイドβ前駆
蛋白の細胞内での発現、産生、または形成を調節するの
に有効な量含むことを特徴とする調節用組成物が提供さ
れる。
【0027】さらに、本発明によれば細胞に配列表の配
列番号1に示すアミノ酸配列からなるタンパク質をアミ
ロイドβ前駆蛋白(βAPP)の細胞内発現、産生、ま
たは形成を調節するのに有効な量、投与することからな
る細胞内でのアミロイドβ前駆蛋白の発現、産生、また
は形成を調節する方法が提供される。
列番号1に示すアミノ酸配列からなるタンパク質をアミ
ロイドβ前駆蛋白(βAPP)の細胞内発現、産生、ま
たは形成を調節するのに有効な量、投与することからな
る細胞内でのアミロイドβ前駆蛋白の発現、産生、また
は形成を調節する方法が提供される。
【0028】また、本発明によれば細胞に配列表の配列
番号2に示す塩基配列を有する核酸をアミロイドβ前駆
蛋白(βAPP)の細胞内発現、産生、または形成を調
節するのに有効な量、投与することからなる細胞内での
アミロイドβ前駆蛋白(βAPP)の発現、産生、また
は形成を調節する方法が提供される。
番号2に示す塩基配列を有する核酸をアミロイドβ前駆
蛋白(βAPP)の細胞内発現、産生、または形成を調
節するのに有効な量、投与することからなる細胞内での
アミロイドβ前駆蛋白(βAPP)の発現、産生、また
は形成を調節する方法が提供される。
【0029】また、本発明によればスーパーオキシドジ
ムスターゼ(SOD1)活性の調節用組成物であって、
配列表の配列番号1に示すアミノ酸配列からなるタンパ
ク質をスーパーオキシドジムスターゼ活性を細胞内で調
節するのに有効な量、含むことを特徴とする調節用組成
物が提供される。
ムスターゼ(SOD1)活性の調節用組成物であって、
配列表の配列番号1に示すアミノ酸配列からなるタンパ
ク質をスーパーオキシドジムスターゼ活性を細胞内で調
節するのに有効な量、含むことを特徴とする調節用組成
物が提供される。
【0030】また、本発明によればスーパーオキシドジ
ムスターゼ(SOD1)活性の調節用組成物であって、
配列表の配列番号2に示す塩基配列を有する核酸をスー
パーオキシドジムスターゼ活性を細胞内で調節するのに
有効な量、含むことを特徴とする調節用組成物が提供さ
れる。
ムスターゼ(SOD1)活性の調節用組成物であって、
配列表の配列番号2に示す塩基配列を有する核酸をスー
パーオキシドジムスターゼ活性を細胞内で調節するのに
有効な量、含むことを特徴とする調節用組成物が提供さ
れる。
【0031】さらに、細胞に配列表の配列番号1に示す
アミノ酸配列からなるタンパク質をスーパーオキシドジ
ムスターゼ(SOD1)活性を調節するのに有効な量、
投与することからなる細胞内におけるスーパーオキシド
ジムスターゼ活性を調節する方法が提供される。
アミノ酸配列からなるタンパク質をスーパーオキシドジ
ムスターゼ(SOD1)活性を調節するのに有効な量、
投与することからなる細胞内におけるスーパーオキシド
ジムスターゼ活性を調節する方法が提供される。
【0032】また、本発明によれば細胞に配列表の配列
番号2に示す塩基配列を有する核酸をスーパーオキシド
ジムスターゼ(SOD1)活性を調節するのに有効な
量、投与することからなる細胞内におけるスーパーオキ
シドジムスターゼ活性を調節する方法が提供される。
番号2に示す塩基配列を有する核酸をスーパーオキシド
ジムスターゼ(SOD1)活性を調節するのに有効な
量、投与することからなる細胞内におけるスーパーオキ
シドジムスターゼ活性を調節する方法が提供される。
【0033】上記スーパーオキシドジムスターゼ(SO
D1)活性の調節用組成物および細胞内におけるスーパ
ーオキシドジムスターゼ活性を調節する方法において、
好ましくはSOD1がその変異型である。
D1)活性の調節用組成物および細胞内におけるスーパ
ーオキシドジムスターゼ活性を調節する方法において、
好ましくはSOD1がその変異型である。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る予後良好な神
経芽細胞腫に高発現する遺伝子(以下、「本発明のNE
DL−1遺伝子」或いは単に「NEDL−1遺伝子」と
いう)に由来する核酸(以下、「本発明に係る核酸」と
いう)、および該遺伝子がコードするタンパク質(以
下、NEDL−1タンパク質という)について本発明の
好適な実施の形態を参照して、詳細に説明する。
経芽細胞腫に高発現する遺伝子(以下、「本発明のNE
DL−1遺伝子」或いは単に「NEDL−1遺伝子」と
いう)に由来する核酸(以下、「本発明に係る核酸」と
いう)、および該遺伝子がコードするタンパク質(以
下、NEDL−1タンパク質という)について本発明の
好適な実施の形態を参照して、詳細に説明する。
【0035】本発明に係る核酸は、上述のごとく本発明
のNEDL−1遺伝子に由来するものであり、該遺伝子
を構成するか或いは該遺伝子からインビボまたはインビ
トロの過程によって得られる。該核酸の塩基長に特に制
限はなく、ここでは前記遺伝子の一部に対応する核酸断
片も含めて本発明に係る核酸という。塩基長が短い場
合、その核酸は化学的手法で合成することができる。本
明細書で使用する「核酸」という用語は、例えばDNA
またはRNA、或いはそれから誘導された活性なDNA
またはRNAであるポリヌクレオチドを指し、好ましく
は、DNAまたはRNAを意味する。特に好ましい核酸
は、本明細書中に開示されるヒトcDNA配列と同一
か、または相補的な配列を有する。
のNEDL−1遺伝子に由来するものであり、該遺伝子
を構成するか或いは該遺伝子からインビボまたはインビ
トロの過程によって得られる。該核酸の塩基長に特に制
限はなく、ここでは前記遺伝子の一部に対応する核酸断
片も含めて本発明に係る核酸という。塩基長が短い場
合、その核酸は化学的手法で合成することができる。本
明細書で使用する「核酸」という用語は、例えばDNA
またはRNA、或いはそれから誘導された活性なDNA
またはRNAであるポリヌクレオチドを指し、好ましく
は、DNAまたはRNAを意味する。特に好ましい核酸
は、本明細書中に開示されるヒトcDNA配列と同一
か、または相補的な配列を有する。
【0036】また、本明細書で使用する「ストリンジェ
ントな条件下でハイブリダイズする」という用語は、2
つの核酸(または断片)が、サムブルックら(Samb
rook,J.)の「大腸菌におけるクローン遺伝子の
発現(Expressionof cloned ge
nes in E.coli)」、Molecular
Cloning:A Laboratory Man
ual(1989)Cold Spring Harb
or Laboratory Press,New Y
ork,USA,9.47−9.62および11.45
−11.61に記載されたハイブリダイゼーション条件
下で、相互にハイブリダイズすることを意味する。
ントな条件下でハイブリダイズする」という用語は、2
つの核酸(または断片)が、サムブルックら(Samb
rook,J.)の「大腸菌におけるクローン遺伝子の
発現(Expressionof cloned ge
nes in E.coli)」、Molecular
Cloning:A Laboratory Man
ual(1989)Cold Spring Harb
or Laboratory Press,New Y
ork,USA,9.47−9.62および11.45
−11.61に記載されたハイブリダイゼーション条件
下で、相互にハイブリダイズすることを意味する。
【0037】より具体的には、前記「ストリンジェント
な条件」とは、約45℃において6.0xSSCでハイ
ブリダイゼーションを行った後に、50℃において2.
0xSSCで洗浄することを指す。ストリンジェンシー
の選択のため、洗浄工程における塩濃度を、例えば低ス
トリンジェンシーとしての約2.0xSSC、50℃か
ら、高ストリンジェンシーとしての約0.2xSSC、
50℃まで選択すること、ができる。さらに、洗浄工程
の温度を低ストリンジェンシー条件の室温、約22℃か
ら、高ストリンジェンシー条件の約65℃まで高くする
こともできる。
な条件」とは、約45℃において6.0xSSCでハイ
ブリダイゼーションを行った後に、50℃において2.
0xSSCで洗浄することを指す。ストリンジェンシー
の選択のため、洗浄工程における塩濃度を、例えば低ス
トリンジェンシーとしての約2.0xSSC、50℃か
ら、高ストリンジェンシーとしての約0.2xSSC、
50℃まで選択すること、ができる。さらに、洗浄工程
の温度を低ストリンジェンシー条件の室温、約22℃か
ら、高ストリンジェンシー条件の約65℃まで高くする
こともできる。
【0038】また、本明細書で使用する「核酸」という
用語は、単離された核酸を指し、これは組換えDNA技
術により作成された場合は細胞物質、培養培地を実質的
に含有せず、化学合成された場合には前駆体化学物質ま
たはその他の化学物質を実質的に含まない、核酸または
ポリヌクレオチドを指す。
用語は、単離された核酸を指し、これは組換えDNA技
術により作成された場合は細胞物質、培養培地を実質的
に含有せず、化学合成された場合には前駆体化学物質ま
たはその他の化学物質を実質的に含まない、核酸または
ポリヌクレオチドを指す。
【0039】また、本明細書で使用する「予後良好」と
は、神経芽細胞腫のうち、腫瘍が限局して存在するか、
または退縮や良性の交感神経節細胞腫になった状態を指
し、これはN−mycその他の腫瘍マーカー(Trk
A、染色体異常等)から判断して、悪性度が低いと医師
によって判断される。本発明の好適な実施の形態では、
病期1または2、発症年齢が1歳未満、手術後5年以上
再発なく生存し、臨床組織中にN−mycの増幅が認め
られない症例を予後良好としたが、このような特定の例
には限定されない。また、本明細書で使用する「予後不
良」とは、神経芽細胞腫のうち、腫瘍の進行が認められ
る状態を指し、これはN−mycその他の公知の腫瘍マ
ーカーから判断して、悪性度が高いと医師によって判断
される。本発明の好適な実施の形態では、病期4、発症
年齢が1歳以上、手術後3年以内に死亡、臨床組織サン
プル中にN−mycの増幅が認められた症例を予後不良
としたが、このような特定の例には限定されない。
は、神経芽細胞腫のうち、腫瘍が限局して存在するか、
または退縮や良性の交感神経節細胞腫になった状態を指
し、これはN−mycその他の腫瘍マーカー(Trk
A、染色体異常等)から判断して、悪性度が低いと医師
によって判断される。本発明の好適な実施の形態では、
病期1または2、発症年齢が1歳未満、手術後5年以上
再発なく生存し、臨床組織中にN−mycの増幅が認め
られない症例を予後良好としたが、このような特定の例
には限定されない。また、本明細書で使用する「予後不
良」とは、神経芽細胞腫のうち、腫瘍の進行が認められ
る状態を指し、これはN−mycその他の公知の腫瘍マ
ーカーから判断して、悪性度が高いと医師によって判断
される。本発明の好適な実施の形態では、病期4、発症
年齢が1歳以上、手術後3年以内に死亡、臨床組織サン
プル中にN−mycの増幅が認められた症例を予後不良
としたが、このような特定の例には限定されない。
【0040】神経芽細胞腫は、ヒトでは2種類しか知ら
れていない神経細胞そのものの腫瘍の1つであり、そこ
で発現している遺伝子を解析することは、神経細胞のバ
イオロジーを理解する上で非常に有用な知見をもたらす
ものと考えられる。すなわち、脳や末梢神経から、部位
特異的な均質な組織を得ることは極めて困難で、事実上
不可能である。一方、神経芽細胞腫は、末梢交感神経細
胞に由来するほぼ均一な神経細胞集団(腫瘍化してはい
るが)から成り、均質に発現している神経関連遺伝子が
得られる可能性が高い。また、神経芽細胞腫は癌である
ため、神経発生の未熟な段階で発現している重要な遺伝
子が多いことも特徴として挙げられる。
れていない神経細胞そのものの腫瘍の1つであり、そこ
で発現している遺伝子を解析することは、神経細胞のバ
イオロジーを理解する上で非常に有用な知見をもたらす
ものと考えられる。すなわち、脳や末梢神経から、部位
特異的な均質な組織を得ることは極めて困難で、事実上
不可能である。一方、神経芽細胞腫は、末梢交感神経細
胞に由来するほぼ均一な神経細胞集団(腫瘍化してはい
るが)から成り、均質に発現している神経関連遺伝子が
得られる可能性が高い。また、神経芽細胞腫は癌である
ため、神経発生の未熟な段階で発現している重要な遺伝
子が多いことも特徴として挙げられる。
【0041】さらに、神経芽細胞腫は、予後の良好なも
のと予後の不良なものとが臨床的、生物学的にはっきり
区別される。予後良好な神経芽細胞腫の癌細胞は、増殖
速度が極めて遅く、ある時点から自然退縮を始めること
が特徴である。これまでの知見から、この自然退縮で
は、神経細胞の分化およびアポトーシス(神経細胞死)
が起こっており、正常神経細胞の成熟段階で起こる分化
とプログラム細胞死と非常によく似た現象であることが
分かってきた。従って、この腫瘍で発現している遺伝子
を解析することによって、神経の分化やアポトーシスに
関連した重要な遺伝子情報を入手できる可能性が極めて
高い。
のと予後の不良なものとが臨床的、生物学的にはっきり
区別される。予後良好な神経芽細胞腫の癌細胞は、増殖
速度が極めて遅く、ある時点から自然退縮を始めること
が特徴である。これまでの知見から、この自然退縮で
は、神経細胞の分化およびアポトーシス(神経細胞死)
が起こっており、正常神経細胞の成熟段階で起こる分化
とプログラム細胞死と非常によく似た現象であることが
分かってきた。従って、この腫瘍で発現している遺伝子
を解析することによって、神経の分化やアポトーシスに
関連した重要な遺伝子情報を入手できる可能性が極めて
高い。
【0042】上記の有用な遺伝子情報を入手できる遺伝
子であるNEDL−1遺伝子およびそれがコードするN
EDL−1タンパク質は、予後良好な神経芽細胞腫の臨
床組織に見出されたものであり、かかる遺伝子およびタ
ンパク質は以下のような特徴を有する。
子であるNEDL−1遺伝子およびそれがコードするN
EDL−1タンパク質は、予後良好な神経芽細胞腫の臨
床組織に見出されたものであり、かかる遺伝子およびタ
ンパク質は以下のような特徴を有する。
【0043】本発明のNEDL−1遺伝子は全長620
0塩基(コード領域4755塩基)を有する遺伝子であ
り、その塩基配列を配列表の配列番号2に示す。該遺伝
子がコードするNEDL−1タンパク質は、1585個
のアミノ酸からなり、その全長を配列表の配列番号1に
示す。なお、前記塩基配列およびアミノ酸配列は、Ge
neBank( HYPERLINK http://www.ncbi.nlm.nih.go
v.) http://www.ncbi.nlm.nih.gov.)に受理番号AB0
48365として登録されている。
0塩基(コード領域4755塩基)を有する遺伝子であ
り、その塩基配列を配列表の配列番号2に示す。該遺伝
子がコードするNEDL−1タンパク質は、1585個
のアミノ酸からなり、その全長を配列表の配列番号1に
示す。なお、前記塩基配列およびアミノ酸配列は、Ge
neBank( HYPERLINK http://www.ncbi.nlm.nih.go
v.) http://www.ncbi.nlm.nih.gov.)に受理番号AB0
48365として登録されている。
【0044】本発明者は、NEDL−1遺伝子およびN
EDL−1タンパク質の構造・機能解析の結果から、N
EDL−1がHECT型ユビキチンリガーゼであること
も見出した。HECT型ユビキチンリガーゼ・ファミリ
ーの一員であることが知られているKIAA0322タ
ンパク質(NEDL2)とNEDL−1タンパク質との
ホモロジー解析の結果を図1に示す。NEDL−1タン
パク質は、HECT型ユビキチンリガーゼの特徴である
以下のドメインを有する。すなわち、(1)C末端領域に
HECTドメイン(約300アミノ酸)、NEDL−1で
1280〜1585位;(2)中央部に複数個のWWドメ
イン(約35〜40アミノ酸)、NEDL−1で807〜
841位と998〜1030位、NEDL2で806〜
840位;(3)N末端領域にカルシウム依存的に膜脂質
に結合するC2ドメイン、NEDL−1で185〜29
5位、NEDL2で186〜295位である。さらに、
NEDL−1タンパク質は、HECT型ユビキチンリガ
ーゼであるNedd4と同程度のユビキチンリガーゼ活
性を示すことが分かった。
EDL−1タンパク質の構造・機能解析の結果から、N
EDL−1がHECT型ユビキチンリガーゼであること
も見出した。HECT型ユビキチンリガーゼ・ファミリ
ーの一員であることが知られているKIAA0322タ
ンパク質(NEDL2)とNEDL−1タンパク質との
ホモロジー解析の結果を図1に示す。NEDL−1タン
パク質は、HECT型ユビキチンリガーゼの特徴である
以下のドメインを有する。すなわち、(1)C末端領域に
HECTドメイン(約300アミノ酸)、NEDL−1で
1280〜1585位;(2)中央部に複数個のWWドメ
イン(約35〜40アミノ酸)、NEDL−1で807〜
841位と998〜1030位、NEDL2で806〜
840位;(3)N末端領域にカルシウム依存的に膜脂質
に結合するC2ドメイン、NEDL−1で185〜29
5位、NEDL2で186〜295位である。さらに、
NEDL−1タンパク質は、HECT型ユビキチンリガ
ーゼであるNedd4と同程度のユビキチンリガーゼ活
性を示すことが分かった。
【0045】タンパク質は、ユビキチン−プロテアゾー
ム系で分解されているので、このシステムは適正な細胞
プロセスに必須のものである。簡単には、該システムは
分解すべき標的タンパク質にユビキチン分子(Ub)を
多数結合させ(ポリユビキチン化またはユビキチン化と
いう)、ユビキチン化されたタンパク質は26Sプロテ
アゾームによって分解される。タンパク質のユビキチン
化は、一連の酵素群、すなわちユビキチン活性化酵素
(E1)、ユビキチン結合酵素(E2)およびユビキチ
ン連結酵素(ユビキチンリガーゼ)(E3)の触媒作用
によって進行することが明らかにされている(例えば総
説として、実験医学、田中啓二「ユビキチンとプロテア
ソーム」18巻、11号、1452〜1456頁、20
00年(羊土社)を参照)。このうち、ユビキチンリガ
ーゼ(E3)がE2−UbからUbを受け取り、このU
bを標的タンパク質(基質)に連結させる。したがっ
て、ユビキチンリガーゼが特定のタンパク質をユビキチ
ン化する特異性に最も関与すると考えられている。
ム系で分解されているので、このシステムは適正な細胞
プロセスに必須のものである。簡単には、該システムは
分解すべき標的タンパク質にユビキチン分子(Ub)を
多数結合させ(ポリユビキチン化またはユビキチン化と
いう)、ユビキチン化されたタンパク質は26Sプロテ
アゾームによって分解される。タンパク質のユビキチン
化は、一連の酵素群、すなわちユビキチン活性化酵素
(E1)、ユビキチン結合酵素(E2)およびユビキチ
ン連結酵素(ユビキチンリガーゼ)(E3)の触媒作用
によって進行することが明らかにされている(例えば総
説として、実験医学、田中啓二「ユビキチンとプロテア
ソーム」18巻、11号、1452〜1456頁、20
00年(羊土社)を参照)。このうち、ユビキチンリガ
ーゼ(E3)がE2−UbからUbを受け取り、このU
bを標的タンパク質(基質)に連結させる。したがっ
て、ユビキチンリガーゼが特定のタンパク質をユビキチ
ン化する特異性に最も関与すると考えられている。
【0046】ユビキチン−プロテアゾーム系の異常(ユ
ビキチン代謝異常)は、多くの疾患と関連していること
が指摘されてきた(R.J.Mayerら、Bioche
m.Biophs. Acta 1089: 141-157
(1991))。最近、神経変性疾患とユビキチン代謝
異常の関係が注目されてきており、ユビキチンリガーゼ
として知られているE6−APがアンジェルマン症候群
の責任遺伝子の1つであることが報告されている(実験
医学、本多慶臣ら「HECT型ユビキチン連結酵素:生
理機能と病態」18巻、11号、1483〜1490
頁、2000年(羊土社))。したがって、HECT型
ユビキチンリガーゼの一種である本発明のNEDL−1
タンパク質も神経組織に高発現されることから、神経変
性疾患の原因遺伝子産物を基質とすることが充分予想さ
れる。それらの原因遺伝子産物は、アルツハイマー病に
おけるアミロイドβ前駆蛋白(βAPP)およびプレセ
リニンタンパク質(PS)等が考えられる。
ビキチン代謝異常)は、多くの疾患と関連していること
が指摘されてきた(R.J.Mayerら、Bioche
m.Biophs. Acta 1089: 141-157
(1991))。最近、神経変性疾患とユビキチン代謝
異常の関係が注目されてきており、ユビキチンリガーゼ
として知られているE6−APがアンジェルマン症候群
の責任遺伝子の1つであることが報告されている(実験
医学、本多慶臣ら「HECT型ユビキチン連結酵素:生
理機能と病態」18巻、11号、1483〜1490
頁、2000年(羊土社))。したがって、HECT型
ユビキチンリガーゼの一種である本発明のNEDL−1
タンパク質も神経組織に高発現されることから、神経変
性疾患の原因遺伝子産物を基質とすることが充分予想さ
れる。それらの原因遺伝子産物は、アルツハイマー病に
おけるアミロイドβ前駆蛋白(βAPP)およびプレセ
リニンタンパク質(PS)等が考えられる。
【0047】実際、後述の実施例に記載されているよう
に、NEDL−1がアミロイド前駆蛋白のコード領域で
あるアミロイドβ前駆蛋白細胞内領域(AICD−amyl
oidbeta precursor intraceller domain)と相互作用す
ることが見出された。この相互作用は、さらにNEDL
−1がΒAPPおよびAICDをユビキチン化すること
によるものであることが確かめられた。
に、NEDL−1がアミロイド前駆蛋白のコード領域で
あるアミロイドβ前駆蛋白細胞内領域(AICD−amyl
oidbeta precursor intraceller domain)と相互作用す
ることが見出された。この相互作用は、さらにNEDL
−1がΒAPPおよびAICDをユビキチン化すること
によるものであることが確かめられた。
【0048】アミロイドは、アルツハイマー病患者の脳
血管や老人斑に異常なレベルで沈着する蛋白であるが、
これは主に分子量4kDaのβ蛋白から構成されており、
アミロイド前駆蛋白がセクレターゼで切り出されること
で産生される。NEDL−1とAICDが直接相互作用
するという事実は、NEDL−1がβAPP(さらにβ
-アミロイド)の産生を直接或いは間接的に制御してい
る可能性があり、β-アミロイドの産生低下を分子標的
としたアルツハイマー病治療戦略を考慮する上で極めて
重要な知見となる。
血管や老人斑に異常なレベルで沈着する蛋白であるが、
これは主に分子量4kDaのβ蛋白から構成されており、
アミロイド前駆蛋白がセクレターゼで切り出されること
で産生される。NEDL−1とAICDが直接相互作用
するという事実は、NEDL−1がβAPP(さらにβ
-アミロイド)の産生を直接或いは間接的に制御してい
る可能性があり、β-アミロイドの産生低下を分子標的
としたアルツハイマー病治療戦略を考慮する上で極めて
重要な知見となる。
【0049】また、後述の実施例に記載されているよう
に、NEDL−1はスーパーオキシドジスムターゼ(S
OD1)変異体と相互作用することが見出された。これ
は、さらにNEDL−1がSOD1変異体をユビキチン
化することによるものであることが確かめられた。
に、NEDL−1はスーパーオキシドジスムターゼ(S
OD1)変異体と相互作用することが見出された。これ
は、さらにNEDL−1がSOD1変異体をユビキチン
化することによるものであることが確かめられた。
【0050】筋萎縮性側索硬化症(ALS)は,運動ニ
ューロンの変性・脱落により筋萎縮を生じる、予後不良
の神経変性疾患である。現在、家族性のALSは、AL
S全体の5〜10%の頻度で認められるが、その一部の
家系でその原因遺伝子が、Cu/Znスーパーオキシド
ジスムターゼ(SOD1)遺伝子であることが判明して
いる。SOD1は、好気性代謝の過程で細胞内に生じる
活性酵素の一種であるスーパーオキサイドを不活化する
酵素であり、この低下により、神経細胞が変性する可能
性はあるものの、その機序の詳細は不明である。その他
の一般的な筋萎縮性側索硬化症についても、原因は不明
である。
ューロンの変性・脱落により筋萎縮を生じる、予後不良
の神経変性疾患である。現在、家族性のALSは、AL
S全体の5〜10%の頻度で認められるが、その一部の
家系でその原因遺伝子が、Cu/Znスーパーオキシド
ジスムターゼ(SOD1)遺伝子であることが判明して
いる。SOD1は、好気性代謝の過程で細胞内に生じる
活性酵素の一種であるスーパーオキサイドを不活化する
酵素であり、この低下により、神経細胞が変性する可能
性はあるものの、その機序の詳細は不明である。その他
の一般的な筋萎縮性側索硬化症についても、原因は不明
である。
【0051】現在、ウイルス説、中毒説、神経栄養因子
の欠乏説、自己免疫性説、グルタミン酸過剰説、フリー
ラジカル説などが考えられているがALSで、運動神経
のみが変性する病理機序については、まだ決定的なもの
は判明していない。近年,変異SOD1が細胞内で凝集
体を形成し,細胞毒性を発揮するという凝集体仮説が最
も有力なものとされつつある。
の欠乏説、自己免疫性説、グルタミン酸過剰説、フリー
ラジカル説などが考えられているがALSで、運動神経
のみが変性する病理機序については、まだ決定的なもの
は判明していない。近年,変異SOD1が細胞内で凝集
体を形成し,細胞毒性を発揮するという凝集体仮説が最
も有力なものとされつつある。
【0052】現在SOD1の変異体は約80個報告され
ているが、これら変異体のいずれも細胞内の情報伝達経
路は不明なままである。変異SOD1 2種(G85R/
G93A)については相互作用分子の報告があり、これ
らの変異体とのみ結合し,正常SOD1とは結合しない
蛋白因子としては,lysyl-tRNA synthetaseとtransloco
n-associated protein deltaの2種類のみが判明してい
るだけであり(Kunst CB, Mezey E, Brownstein MJ, Pat
terson D. Mutations in SOD1 associated with amyotr
ophic lateral sclerosis cause novel protein intera
ctions.Nat Genet. 1997 Jan;15(1):91-4.)、その詳細
は未だ解明されていない。このようにALSが初めて報
告されてから約130年経過する現在でも変異SOD1
が新たに獲得するとされる細胞毒性の細胞内情報伝達経
路の解明は行き詰まりともいえる状況である。以上の現
況を考慮すると本発明で得られた結果は、未だ解明され
ていないALSの発症メカニズムの解明に極めて重要な
知見を提供しているといえる。
ているが、これら変異体のいずれも細胞内の情報伝達経
路は不明なままである。変異SOD1 2種(G85R/
G93A)については相互作用分子の報告があり、これ
らの変異体とのみ結合し,正常SOD1とは結合しない
蛋白因子としては,lysyl-tRNA synthetaseとtransloco
n-associated protein deltaの2種類のみが判明してい
るだけであり(Kunst CB, Mezey E, Brownstein MJ, Pat
terson D. Mutations in SOD1 associated with amyotr
ophic lateral sclerosis cause novel protein intera
ctions.Nat Genet. 1997 Jan;15(1):91-4.)、その詳細
は未だ解明されていない。このようにALSが初めて報
告されてから約130年経過する現在でも変異SOD1
が新たに獲得するとされる細胞毒性の細胞内情報伝達経
路の解明は行き詰まりともいえる状況である。以上の現
況を考慮すると本発明で得られた結果は、未だ解明され
ていないALSの発症メカニズムの解明に極めて重要な
知見を提供しているといえる。
【0053】NEDL−1タンパク質は、配列表の配列
番号1に示すアミノ酸配列を有するが、本発明は、配列
表の配列番号1に示すアミノ酸配列において1若しくは
複数のアミノ酸が欠失、置換、挿入若しくは付加された
アミノ酸配列を有するタンパク質をも包含する。
番号1に示すアミノ酸配列を有するが、本発明は、配列
表の配列番号1に示すアミノ酸配列において1若しくは
複数のアミノ酸が欠失、置換、挿入若しくは付加された
アミノ酸配列を有するタンパク質をも包含する。
【0054】また、本発明にはNEDL−1タンパク質
等の塩も包含される。このような塩としては特に制限は
ないが、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、マグネシ
ウム塩、リチウム塩、アンモニウム塩が好ましい。
等の塩も包含される。このような塩としては特に制限は
ないが、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、マグネシ
ウム塩、リチウム塩、アンモニウム塩が好ましい。
【0055】また、多くのタンパク質には糖鎖が付加さ
れ、アミノ酸を1若しくは複数変換することにより糖鎖
の付加を調節することができる。従って、配列表の配列
番号1に示すアミノ酸配列において、前記糖鎖の付加を
調節されたタンパク質も本発明に包含される。
れ、アミノ酸を1若しくは複数変換することにより糖鎖
の付加を調節することができる。従って、配列表の配列
番号1に示すアミノ酸配列において、前記糖鎖の付加を
調節されたタンパク質も本発明に包含される。
【0056】また、NEDL−1タンパク質をコードす
る塩基配列を有する核酸も本発明に含まれる。ここで、
「タンパク質をコードする」とは、DNAが2本鎖であ
る場合には、相補2本鎖のいずれか一方がタンパク質を
コードする塩基配列を有することを意味するため、本発
明に係る核酸には配列表の配列番号1に示すアミノ酸配
列を直接コードする塩基配列からなる核酸、若しくはそ
の相補的な塩基配列からなる核酸をも包含される。
る塩基配列を有する核酸も本発明に含まれる。ここで、
「タンパク質をコードする」とは、DNAが2本鎖であ
る場合には、相補2本鎖のいずれか一方がタンパク質を
コードする塩基配列を有することを意味するため、本発
明に係る核酸には配列表の配列番号1に示すアミノ酸配
列を直接コードする塩基配列からなる核酸、若しくはそ
の相補的な塩基配列からなる核酸をも包含される。
【0057】さらに、本発明に係る核酸は、配列番号2
に示す塩基配列を有する核酸とストリンジェントな条件
下でハイブリダイズする核酸であってもよく、この条件
を満たす限りにおいてはその塩基配列は特に制限されな
い。さらに、本発明の核酸には前記ストリンジェントな
条件下でハイブリダイズする核酸に相補的な塩基配列を
有する核酸も包含され、具体的には、例えば、配列番号
2に示す塩基配列を有する核酸または前記核酸に相補的
な塩基配列を有する核酸の塩基のいくつかに欠失、置
換、挿入、付加がある核酸が挙げられる。ここで、欠
失、置換、挿入、付加とは、1〜10塩基の短い欠失、
置換、挿入、付加のみならず、10〜100塩基の長い
欠失、置換、挿入、付加も含む。
に示す塩基配列を有する核酸とストリンジェントな条件
下でハイブリダイズする核酸であってもよく、この条件
を満たす限りにおいてはその塩基配列は特に制限されな
い。さらに、本発明の核酸には前記ストリンジェントな
条件下でハイブリダイズする核酸に相補的な塩基配列を
有する核酸も包含され、具体的には、例えば、配列番号
2に示す塩基配列を有する核酸または前記核酸に相補的
な塩基配列を有する核酸の塩基のいくつかに欠失、置
換、挿入、付加がある核酸が挙げられる。ここで、欠
失、置換、挿入、付加とは、1〜10塩基の短い欠失、
置換、挿入、付加のみならず、10〜100塩基の長い
欠失、置換、挿入、付加も含む。
【0058】神経芽細胞腫の予後良好なものと、不良な
ものとの臨床組織サンプルにおける本発明のNEDL−
1遺伝子の発現量を比較した結果、顕著な差が認められ
た。すなわち、この遺伝子は、予後良好な神経芽細胞腫
で発現が増強されていた。したがって、配列番号2に示
す塩基配列は、上記の様々に有用な遺伝子情報以外に、
その配列を有する核酸(DNAまたはRNA)を検出す
ることによって神経芽細胞腫の良不良を診断する腫瘍マ
ーカーの情報として利用可能である。また、配列番号1
に示すアミノ酸配列も、その配列情報に基づいて本発明
のNEDL−1タンパク質を検出することによって神経
芽細胞腫の良不良を診断する腫瘍マーカーの情報として
利用可能である。
ものとの臨床組織サンプルにおける本発明のNEDL−
1遺伝子の発現量を比較した結果、顕著な差が認められ
た。すなわち、この遺伝子は、予後良好な神経芽細胞腫
で発現が増強されていた。したがって、配列番号2に示
す塩基配列は、上記の様々に有用な遺伝子情報以外に、
その配列を有する核酸(DNAまたはRNA)を検出す
ることによって神経芽細胞腫の良不良を診断する腫瘍マ
ーカーの情報として利用可能である。また、配列番号1
に示すアミノ酸配列も、その配列情報に基づいて本発明
のNEDL−1タンパク質を検出することによって神経
芽細胞腫の良不良を診断する腫瘍マーカーの情報として
利用可能である。
【0059】すなわち、本発明は、本発明のNEDL−
1遺伝子およびNEDL−1タンパク質を用いて、神経
芽細胞腫およびそれに関連する様々な遺伝子情報を以下
の手段により得ることを可能とする。
1遺伝子およびNEDL−1タンパク質を用いて、神経
芽細胞腫およびそれに関連する様々な遺伝子情報を以下
の手段により得ることを可能とする。
【0060】(1) ハイブリダイゼーションに用いる
プローブ 本発明の1つの実施の形態に従えば、本発明に係る核酸
をハイブリダイゼーションのプローブ(すなわち、本発
明の核酸プローブ)として使用することによって、神経
芽細胞腫で発現している本発明のNEDL−1遺伝子を
検出することが可能である。さらに、本発明に係る核酸
をハイブリダイゼーションのプローブとして使用し、様
々な腫瘍、正常組織における遺伝子発現を調べることに
よって、該遺伝子発現の分布を同定することも可能であ
る。
プローブ 本発明の1つの実施の形態に従えば、本発明に係る核酸
をハイブリダイゼーションのプローブ(すなわち、本発
明の核酸プローブ)として使用することによって、神経
芽細胞腫で発現している本発明のNEDL−1遺伝子を
検出することが可能である。さらに、本発明に係る核酸
をハイブリダイゼーションのプローブとして使用し、様
々な腫瘍、正常組織における遺伝子発現を調べることに
よって、該遺伝子発現の分布を同定することも可能であ
る。
【0061】本発明に係る核酸をハイブリダイゼーショ
ンのプローブとして使用する場合、ハイブリダイゼーシ
ョン法自身については、特に限定はない。好適な方法と
して、例えば、ノザンハイブリダイゼーション、サザン
ハイブリダイゼーション、コロニーハイブリダイゼーシ
ョン、ドットハイブリダイゼーション、Fluores
cence in situ hybridizati
on(FISH)、in situ hybridiz
ation(ISH)、DNAチップ法、マイクロアレ
イ法等が挙げられる。
ンのプローブとして使用する場合、ハイブリダイゼーシ
ョン法自身については、特に限定はない。好適な方法と
して、例えば、ノザンハイブリダイゼーション、サザン
ハイブリダイゼーション、コロニーハイブリダイゼーシ
ョン、ドットハイブリダイゼーション、Fluores
cence in situ hybridizati
on(FISH)、in situ hybridiz
ation(ISH)、DNAチップ法、マイクロアレ
イ法等が挙げられる。
【0062】前記ハイブリダイゼーションの1つの応用
例として、本発明に係る核酸をノザンハイブリダイゼー
ションのプローブとして用い、検定したい臨床組織サン
プル中においてmRNAの長さを測定することや、本発
明のNEDL−1遺伝子発現を定量的に検出することが
可能である。
例として、本発明に係る核酸をノザンハイブリダイゼー
ションのプローブとして用い、検定したい臨床組織サン
プル中においてmRNAの長さを測定することや、本発
明のNEDL−1遺伝子発現を定量的に検出することが
可能である。
【0063】また別の応用例として、本発明に係る核酸
をサザンハイブリダイゼーションのプローブとして用
い、検定したい臨床組織サンプルのゲノムDNA中、該
DNA配列の有無を検出することが可能である。
をサザンハイブリダイゼーションのプローブとして用
い、検定したい臨床組織サンプルのゲノムDNA中、該
DNA配列の有無を検出することが可能である。
【0064】さらに別の応用例として、本発明に係る核
酸をFISH法のプローブとして用い、本発明のNED
L−1遺伝子の染色体上の位置を同定することも可能で
ある。
酸をFISH法のプローブとして用い、本発明のNED
L−1遺伝子の染色体上の位置を同定することも可能で
ある。
【0065】さらに別の応用例として、本発明に係る核
酸をISH法のプローブとして用い、本発明のNEDL
−1遺伝子の発現の組織分布を同定することも可能であ
る。
酸をISH法のプローブとして用い、本発明のNEDL
−1遺伝子の発現の組織分布を同定することも可能であ
る。
【0066】本発明に係る核酸をハイブリダイゼーショ
ン用プローブとして使用する場合、少なくとも20個の
塩基長が必要であり、本発明に係る核酸のうち、20個
以上の連続した塩基からなる核酸が好ましく用いられ
る。より好ましくは、40個以上の連続した塩基からな
る核酸が用いられる。特に好ましくは、60個以上の連
続した塩基からなる核酸が用いられる。さらに、配列番
号2に示す塩基配列の全長からなる核酸を用いてもよ
い。
ン用プローブとして使用する場合、少なくとも20個の
塩基長が必要であり、本発明に係る核酸のうち、20個
以上の連続した塩基からなる核酸が好ましく用いられ
る。より好ましくは、40個以上の連続した塩基からな
る核酸が用いられる。特に好ましくは、60個以上の連
続した塩基からなる核酸が用いられる。さらに、配列番
号2に示す塩基配列の全長からなる核酸を用いてもよ
い。
【0067】当業者にとって、上記各種のハイブリダイ
ゼーションにおける核酸プローブ技法は周知であり、例
えば、個々の長さの本発明の核酸プローブと、目的とす
るポリヌクレオチドとの適当なハイブリダイズ条件は容
易に決定することができる。種々の長さを含むプローブ
に対し至適なハイブリダイズ条件を得るためのかかる操
作は、当業者では周知であり、例えばサンブルックら、
MolecularCloning:A Labora
tory Manual(前掲)を参照して、行えばよ
い。
ゼーションにおける核酸プローブ技法は周知であり、例
えば、個々の長さの本発明の核酸プローブと、目的とす
るポリヌクレオチドとの適当なハイブリダイズ条件は容
易に決定することができる。種々の長さを含むプローブ
に対し至適なハイブリダイズ条件を得るためのかかる操
作は、当業者では周知であり、例えばサンブルックら、
MolecularCloning:A Labora
tory Manual(前掲)を参照して、行えばよ
い。
【0068】好ましくは、本発明の核酸プローブは、容
易に検出されるように標識される。検出可能な標識は、
目視によって、または機器を用いるかのいずれかによっ
て検出され得るいかなる種類、元素または化合物であっ
てもよい。通常使用される検出可能な標識としては、放
射性同位元素、アビジンまたはビオチン、蛍光物質(F
ITCまたはローダミン等)が挙げられる。前記放射性
同位元素は、32P、14C、125I、3H、35S等である。
また、ビオチン標識ヌクレオチドは、ニックトランスレ
ーション、化学的または酵素的手段によって、核酸に組
み込むことができる。ビオチン標識されたプローブは、
アビジン/ストレプトアビジン、蛍光標識、酵素、金コ
ロイド複合体等などの標識手段を使用したハイブリダイ
ゼーションの後検出される。また、本発明の核酸プロー
ブは、タンパク質と結合させることによって標識されて
もよい。その目的で、例えば放射性または蛍光ヒストン
一本鎖結合タンパク質が使用される。このようにして、
適当に標識されたプローブは、本発明の予後診断剤を構
成する。
易に検出されるように標識される。検出可能な標識は、
目視によって、または機器を用いるかのいずれかによっ
て検出され得るいかなる種類、元素または化合物であっ
てもよい。通常使用される検出可能な標識としては、放
射性同位元素、アビジンまたはビオチン、蛍光物質(F
ITCまたはローダミン等)が挙げられる。前記放射性
同位元素は、32P、14C、125I、3H、35S等である。
また、ビオチン標識ヌクレオチドは、ニックトランスレ
ーション、化学的または酵素的手段によって、核酸に組
み込むことができる。ビオチン標識されたプローブは、
アビジン/ストレプトアビジン、蛍光標識、酵素、金コ
ロイド複合体等などの標識手段を使用したハイブリダイ
ゼーションの後検出される。また、本発明の核酸プロー
ブは、タンパク質と結合させることによって標識されて
もよい。その目的で、例えば放射性または蛍光ヒストン
一本鎖結合タンパク質が使用される。このようにして、
適当に標識されたプローブは、本発明の予後診断剤を構
成する。
【0069】(2)PCRに用いるプライマー
本発明のNEDL−1遺伝子を検出するには上記のハイ
ブリダイゼーション法の他に、本発明に係る核酸に含ま
れる任意の核酸(DNA)配列からプライマーを設計し
て、Polymerase Chain Reacti
on(PCR)法を用いることにより可能である。例え
ば、検定したい臨床組織サンプルからmRNAを抽出
し、RT−PCR法により遺伝子発現を半定量的に測定
することが可能である。このような方法は、当業者にと
って周知の方法に従って行われるが、例えば、サンブル
ックら、Molecular Cloning:A L
aboratory Manual(前掲)、および遺
伝子病入門(高久史麿著:南江堂)が参照される。
ブリダイゼーション法の他に、本発明に係る核酸に含ま
れる任意の核酸(DNA)配列からプライマーを設計し
て、Polymerase Chain Reacti
on(PCR)法を用いることにより可能である。例え
ば、検定したい臨床組織サンプルからmRNAを抽出
し、RT−PCR法により遺伝子発現を半定量的に測定
することが可能である。このような方法は、当業者にと
って周知の方法に従って行われるが、例えば、サンブル
ックら、Molecular Cloning:A L
aboratory Manual(前掲)、および遺
伝子病入門(高久史麿著:南江堂)が参照される。
【0070】本発明に係る核酸(DNA)をPCR用プ
ライマー(すなわち、本発明のプライマー)として使用
する場合、10ないし60個の塩基長が必要であり、本
発明に係る塩基配列の一部であって、10ないし60個
の連続した塩基を有する核酸が好ましく用いられる。よ
り好ましくは、15ないし30個の塩基を有するものが
用いられる。また一般的には、プライマー配列中のGC
含量が40ないし60%のものが好ましい。さらに、増
幅に用いる2つのプライマー間のTm値に差がないこと
が望まれる。また、プライマーの3'末端でアニールせ
ず、プライマー内で2次構造をとらないことも望まし
い。
ライマー(すなわち、本発明のプライマー)として使用
する場合、10ないし60個の塩基長が必要であり、本
発明に係る塩基配列の一部であって、10ないし60個
の連続した塩基を有する核酸が好ましく用いられる。よ
り好ましくは、15ないし30個の塩基を有するものが
用いられる。また一般的には、プライマー配列中のGC
含量が40ないし60%のものが好ましい。さらに、増
幅に用いる2つのプライマー間のTm値に差がないこと
が望まれる。また、プライマーの3'末端でアニールせ
ず、プライマー内で2次構造をとらないことも望まし
い。
【0071】(3)遺伝子のスクリーニング
本発明に係る核酸を使用することによって、様々な組織
や細胞で発現している本発明のNEDL−1遺伝子の発
現分布を検出することが可能である。これは例えば、本
発明に係る核酸を上記のようにハイブリダイゼーション
のプローブ、またはPCRのプライマーとして使用する
ことによって、可能となる。
や細胞で発現している本発明のNEDL−1遺伝子の発
現分布を検出することが可能である。これは例えば、本
発明に係る核酸を上記のようにハイブリダイゼーション
のプローブ、またはPCRのプライマーとして使用する
ことによって、可能となる。
【0072】また、DNAチップ、マイクロアレイ等を
用いても遺伝子の発現分布を検出することが可能であ
る。すなわち、本発明に係る核酸を直接、前記チップ、
アレイ上に張り付けことが出来る。そこに臨床組織サン
プルから抽出したmRNAを蛍光物質などで標識し、ハ
イブリダイズさせ、その遺伝子がどの様な組織の細胞で
高発現しているかを解析することが可能である。またチ
ップ、アレイ上に張り付けるDNAは、本発明に係る核
酸をプローブとして用いたPCRの反応産物であっても
よい。
用いても遺伝子の発現分布を検出することが可能であ
る。すなわち、本発明に係る核酸を直接、前記チップ、
アレイ上に張り付けことが出来る。そこに臨床組織サン
プルから抽出したmRNAを蛍光物質などで標識し、ハ
イブリダイズさせ、その遺伝子がどの様な組織の細胞で
高発現しているかを解析することが可能である。またチ
ップ、アレイ上に張り付けるDNAは、本発明に係る核
酸をプローブとして用いたPCRの反応産物であっても
よい。
【0073】(4)腫瘍の予後診断の方法およびそのた
めに使用可能な腫瘍マーカー 上述のように本発明のNEDL−1遺伝子は、予後良好
な神経芽細胞腫で発現が増強されていた。そこで、本発
明に係る核酸をハイブリダイゼーションのプローブ或い
はPCRのプライマーとして使用し、被験者から採取し
た、臨床組織を含むサンプル中で、前記遺伝子の発現の
増強の有無を調べることにより予後診断が行える。遺伝
子の検出方法としては、前述のノーザンブロットハイブ
リダイゼーション法、インサイチュハイブリダイゼーシ
ョン法、およびRT−PCR法等が挙げられる。
めに使用可能な腫瘍マーカー 上述のように本発明のNEDL−1遺伝子は、予後良好
な神経芽細胞腫で発現が増強されていた。そこで、本発
明に係る核酸をハイブリダイゼーションのプローブ或い
はPCRのプライマーとして使用し、被験者から採取し
た、臨床組織を含むサンプル中で、前記遺伝子の発現の
増強の有無を調べることにより予後診断が行える。遺伝
子の検出方法としては、前述のノーザンブロットハイブ
リダイゼーション法、インサイチュハイブリダイゼーシ
ョン法、およびRT−PCR法等が挙げられる。
【0074】ハイブリダイゼーション法を用いるとき、
サンプル中で前記核酸プローブとハイブリダイズする核
酸の量が増強する場合、予後が良好であると診断でき
る。また、RT−PCR法を用いるとき、サンプルから
mRNAを抽出し、これをDNAに逆転写して、前記プ
ライマーにより増幅するRT−PCR法を用いて、遺伝
子発現を半定量的に測定する。このようにして遺伝子発
現の増強が認められる場合、予後が良好であると診断で
きる。この特定の診断目的のためには、該プライマーを
必須成分として一組含有する診断用キットを用いること
が好ましい。該診断用キットは、プライマー成分以外
に、PCR用の緩衝液、洗浄液、および酵素等の公知の
成分を含む。
サンプル中で前記核酸プローブとハイブリダイズする核
酸の量が増強する場合、予後が良好であると診断でき
る。また、RT−PCR法を用いるとき、サンプルから
mRNAを抽出し、これをDNAに逆転写して、前記プ
ライマーにより増幅するRT−PCR法を用いて、遺伝
子発現を半定量的に測定する。このようにして遺伝子発
現の増強が認められる場合、予後が良好であると診断で
きる。この特定の診断目的のためには、該プライマーを
必須成分として一組含有する診断用キットを用いること
が好ましい。該診断用キットは、プライマー成分以外
に、PCR用の緩衝液、洗浄液、および酵素等の公知の
成分を含む。
【0075】(6)アンチセンスオリゴヌクレオチド
本発明の別の実施の形態に従えば、本発明に係る核酸に
対するアンチセンスオリゴヌクレオチドが提供される。
前記アンチセンスオリゴヌクレオチドは、本発明に係る
核酸にハイブリダイズすることが可能であり、アンチセ
ンスDNAとアンチセンスRNAとを含む。アンチセン
スDNAは、DNAからmRNAへの転写を阻害し、ア
ンチセンスRNAは、mRNAの翻訳を阻害する。この
ようなアンチセンスオリゴヌクレオチドは、自動合成機
を使用して、または本発明に係る核酸を鋳型とするPC
R法により合成できる。さらに、該アンチセンスオリゴ
ヌクレオチドは、DNAやmRNAとの結合力、組織選
択性、細胞透過性、ヌクレアーゼ耐性、細胞内安定性が
高められたアンチセンスオリゴヌクレオチド誘導体をも
包含する。このような誘導体は、公知のアンチセンス技
術を用いて、合成することができる。
対するアンチセンスオリゴヌクレオチドが提供される。
前記アンチセンスオリゴヌクレオチドは、本発明に係る
核酸にハイブリダイズすることが可能であり、アンチセ
ンスDNAとアンチセンスRNAとを含む。アンチセン
スDNAは、DNAからmRNAへの転写を阻害し、ア
ンチセンスRNAは、mRNAの翻訳を阻害する。この
ようなアンチセンスオリゴヌクレオチドは、自動合成機
を使用して、または本発明に係る核酸を鋳型とするPC
R法により合成できる。さらに、該アンチセンスオリゴ
ヌクレオチドは、DNAやmRNAとの結合力、組織選
択性、細胞透過性、ヌクレアーゼ耐性、細胞内安定性が
高められたアンチセンスオリゴヌクレオチド誘導体をも
包含する。このような誘導体は、公知のアンチセンス技
術を用いて、合成することができる。
【0076】mRNAの翻訳開始コドン付近、リボソー
ム結合部位、キャッピング部位、スプライス部位の配列
に相補的な配列を有するアンチセンスオリゴヌクレオチ
ドは、該RNAの合成を阻止することができ、特に遺伝
子の発現抑制効果が高い。従って、本発明は、かかるア
ンチセンスオリゴヌクレオチドを好適に包含する。
ム結合部位、キャッピング部位、スプライス部位の配列
に相補的な配列を有するアンチセンスオリゴヌクレオチ
ドは、該RNAの合成を阻止することができ、特に遺伝
子の発現抑制効果が高い。従って、本発明は、かかるア
ンチセンスオリゴヌクレオチドを好適に包含する。
【0077】(6)遺伝子治療
本発明の別の実施の形態に従えば、遺伝子治療に用いら
れる治療用遺伝子をコードする核酸配列が提供される。
そこで、本発明に係る核酸を遺伝子運搬に使用されるベ
クターに導入して、任意の発現プロモーターにより導入
遺伝子(本発明のNEDL−1遺伝子)を発現させ、例
えば神経変性疾患の遺伝子治療に用いることができる。
れる治療用遺伝子をコードする核酸配列が提供される。
そこで、本発明に係る核酸を遺伝子運搬に使用されるベ
クターに導入して、任意の発現プロモーターにより導入
遺伝子(本発明のNEDL−1遺伝子)を発現させ、例
えば神経変性疾患の遺伝子治療に用いることができる。
【0078】1.ベクター
導入されうるウイルスベクターは、DNAまたはRNA
ウイルスをもとに作製できる。このようなベクターは、
MoMLVベクター、ヘルペスウイルスベクター、アデ
ノウイルスベクター、AAVベクター、HIVベクタ
ー、SIVベクター、センダイウイルスベクター等のい
かなるウイルスベクターであってもよい。また、ウイル
スベクターの構成タンパク質群のうち1つ以上を、異種
ウイルスの構成タンパク質に置換する、もしくは、遺伝
子情報を構成する核酸配列のうち一部を異種ウイルスの
核酸配列に置換する、シュードタイプ型のウイルスベク
ターも本発明に使用できる。例えば、HIVの外皮タン
パク質であるEnvタンパク質を、小水痘性口内炎ウイ
ルス(Vesicular stomatitisVi
rus:VSV)の外皮タンパク質であるVSV−Gタ
ンパク質に置換したシュードタイプウイルスベクターが
挙げられる[Naldini L等:Science
272 263−(1996)]。さらに、治療効果を
持つウイルスであれば、ヒト以外の宿主域を持つウイル
スもウイルスベクターとして使用可能である。ウイルス
以外のベクターとしてはリン酸カルシウムと核酸の複合
体、リポソーム、カチオン脂質複合体、センダイウイル
スリポソーム、ポリカチオンを主鎖とする高分子キャリ
アー等が使用可能である。さらに遺伝子導入系としては
エレクトロポレーション、遺伝子銃等も使用可能であ
る。
ウイルスをもとに作製できる。このようなベクターは、
MoMLVベクター、ヘルペスウイルスベクター、アデ
ノウイルスベクター、AAVベクター、HIVベクタ
ー、SIVベクター、センダイウイルスベクター等のい
かなるウイルスベクターであってもよい。また、ウイル
スベクターの構成タンパク質群のうち1つ以上を、異種
ウイルスの構成タンパク質に置換する、もしくは、遺伝
子情報を構成する核酸配列のうち一部を異種ウイルスの
核酸配列に置換する、シュードタイプ型のウイルスベク
ターも本発明に使用できる。例えば、HIVの外皮タン
パク質であるEnvタンパク質を、小水痘性口内炎ウイ
ルス(Vesicular stomatitisVi
rus:VSV)の外皮タンパク質であるVSV−Gタ
ンパク質に置換したシュードタイプウイルスベクターが
挙げられる[Naldini L等:Science
272 263−(1996)]。さらに、治療効果を
持つウイルスであれば、ヒト以外の宿主域を持つウイル
スもウイルスベクターとして使用可能である。ウイルス
以外のベクターとしてはリン酸カルシウムと核酸の複合
体、リポソーム、カチオン脂質複合体、センダイウイル
スリポソーム、ポリカチオンを主鎖とする高分子キャリ
アー等が使用可能である。さらに遺伝子導入系としては
エレクトロポレーション、遺伝子銃等も使用可能であ
る。
【0079】2.発現プロモーター
さらに、治療用遺伝子に用いられる発現カセットは、標
的細胞内で遺伝子を発現させることができるものであれ
ば、特に制限されることなくいかなるものでも用いるこ
とができる。当業者はそのような発現カセットを容易に
選択することができる。好ましくは、動物由来の細胞内
で遺伝子発現が可能な発現カセットであり、より好まし
くは、哺乳類由来の細胞内で遺伝子発現が可能な発現カ
セットであり、特に好ましくは、ヒト由来の細胞内で遺
伝子発現が可能な発現カセットである。発現カセットに
用いられる遺伝子プロモーターは、例えばアデノウイル
ス、サイトメガロウイルス、ヒト免疫不全ウイルス、シ
ミアンウイルス40、ラウス肉腫ウイルス、単純ヘルペ
スウイルス、マウス白血病ウイルス、シンビスウイル
ス、A型肝炎ウイルス、B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウ
イルス、パピローマウイルス、ヒトT細胞白血病ウイル
ス、インフルエンザウイルス、日本脳炎ウイルス、JC
ウイルス、パルボウイルスB19、ポリオウイルス等の
ウイルス由来のプロモーター、アルブミン、SRα、熱
ショック蛋白、エロンゲーション因子等の哺乳類由来の
プロモーター、CAGプロモーター等のキメラ型プロモ
ーター、テトラサイクリン、ステロイド等によって発現
が誘導されるプロモーターを含む。
的細胞内で遺伝子を発現させることができるものであれ
ば、特に制限されることなくいかなるものでも用いるこ
とができる。当業者はそのような発現カセットを容易に
選択することができる。好ましくは、動物由来の細胞内
で遺伝子発現が可能な発現カセットであり、より好まし
くは、哺乳類由来の細胞内で遺伝子発現が可能な発現カ
セットであり、特に好ましくは、ヒト由来の細胞内で遺
伝子発現が可能な発現カセットである。発現カセットに
用いられる遺伝子プロモーターは、例えばアデノウイル
ス、サイトメガロウイルス、ヒト免疫不全ウイルス、シ
ミアンウイルス40、ラウス肉腫ウイルス、単純ヘルペ
スウイルス、マウス白血病ウイルス、シンビスウイル
ス、A型肝炎ウイルス、B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウ
イルス、パピローマウイルス、ヒトT細胞白血病ウイル
ス、インフルエンザウイルス、日本脳炎ウイルス、JC
ウイルス、パルボウイルスB19、ポリオウイルス等の
ウイルス由来のプロモーター、アルブミン、SRα、熱
ショック蛋白、エロンゲーション因子等の哺乳類由来の
プロモーター、CAGプロモーター等のキメラ型プロモ
ーター、テトラサイクリン、ステロイド等によって発現
が誘導されるプロモーターを含む。
【0080】(7)医薬品
本発明の別の実施の形態として、医薬品に用いられる治
療用タンパク質及びペプチドが提供される。本発明を実
施する際に考慮されるように、本発明のNEDL−1タ
ンパク質およびその一部であるペプチドを任意の調製法
にて調製し、任意の投与法、投与量にて用いることで、
例えば各種悪性腫瘍、或いは神経変性疾患(例えば、ア
ルツハイマー病)の治療に用いることができる。
療用タンパク質及びペプチドが提供される。本発明を実
施する際に考慮されるように、本発明のNEDL−1タ
ンパク質およびその一部であるペプチドを任意の調製法
にて調製し、任意の投与法、投与量にて用いることで、
例えば各種悪性腫瘍、或いは神経変性疾患(例えば、ア
ルツハイマー病)の治療に用いることができる。
【0081】1.調製法
医薬品は、例えば上記に示すような治療用にデザインさ
れた薬物遺伝子を含む組換えウイルスベクターとして調
製される。より具体的に言えば、NEDL−1遺伝子を
含む組換えウイルスベクターを、水、生理食塩水、等張
化した緩衝液等の適当な溶媒に溶解することで調製でき
る。また任意に製造されたNEDL−1タンパク質を同
様に水、生理食塩水、等張化した緩衝液等の適当な溶媒
に溶解することで調製することも可能である。その際、
ポリエチレングリコール、グルコース、各種アミノ酸、
コラーゲン、アルブミン等を保護材として添加しても調
製可能である。
れた薬物遺伝子を含む組換えウイルスベクターとして調
製される。より具体的に言えば、NEDL−1遺伝子を
含む組換えウイルスベクターを、水、生理食塩水、等張
化した緩衝液等の適当な溶媒に溶解することで調製でき
る。また任意に製造されたNEDL−1タンパク質を同
様に水、生理食塩水、等張化した緩衝液等の適当な溶媒
に溶解することで調製することも可能である。その際、
ポリエチレングリコール、グルコース、各種アミノ酸、
コラーゲン、アルブミン等を保護材として添加しても調
製可能である。
【0082】2.投与法、投与量
上記医薬品の生体への投与の方法については特に制限は
ない。例えば非経口的投与、例えば注射投与することに
より好ましく実施できる。その医薬品の使用量は、その
使用方法、使用目的等により異なり、当業者は容易に適
宜選択最適化することが可能である。例えば、注射投与
して用いる場合には、1日量約0.1μg/kg〜10
00mg/kgを投与するのが好ましく、より好ましく
は、1日量約1μg/kg〜100mg/kgである。
ない。例えば非経口的投与、例えば注射投与することに
より好ましく実施できる。その医薬品の使用量は、その
使用方法、使用目的等により異なり、当業者は容易に適
宜選択最適化することが可能である。例えば、注射投与
して用いる場合には、1日量約0.1μg/kg〜10
00mg/kgを投与するのが好ましく、より好ましく
は、1日量約1μg/kg〜100mg/kgである。
【0083】(8)抗体、アンチセンス、リボザイム、
TFO 本発明のさらに別の実施の形態として、本発明のNED
L−1タンパク質のユビキチンリガーゼ活性を抑制する
抗体、及び本発明のNEDL−1遺伝子の発現を抑制す
るアンチセンス、リボザイム、TFO等の塩基配列が提
供される。本発明を実施する際に考慮されるように、こ
れらのアンチセンス、リボザイム、TFOをコードする
核酸を遺伝子運搬に使用されるベクターに導入して、任
意の発現プロモーターにより導入遺伝子を発現させ、例
えば初代培養細胞の株化や癌のモデル動物作製に用いる
ことができる。
TFO 本発明のさらに別の実施の形態として、本発明のNED
L−1タンパク質のユビキチンリガーゼ活性を抑制する
抗体、及び本発明のNEDL−1遺伝子の発現を抑制す
るアンチセンス、リボザイム、TFO等の塩基配列が提
供される。本発明を実施する際に考慮されるように、こ
れらのアンチセンス、リボザイム、TFOをコードする
核酸を遺伝子運搬に使用されるベクターに導入して、任
意の発現プロモーターにより導入遺伝子を発現させ、例
えば初代培養細胞の株化や癌のモデル動物作製に用いる
ことができる。
【0084】(9)遺伝子改変動物
本発明のさらに別の実施の形態として、本発明のNED
L−1遺伝子の発現をノックアウトする核酸配列、及び
ノックアウト動物(ノックアウトマウス等)が提供され
る。また、前記遺伝子を強制発現したトランスジェニッ
ク動物(トランスジェニックマウス等)、遺伝子に点変
異や欠失等の任意の変異を導入した変異遺伝子が導入さ
れた遺伝子改変動物等が提供される。このような遺伝子
改変動物は、例えば神経変性疾患のモデル動物作製に用
いることができる。
L−1遺伝子の発現をノックアウトする核酸配列、及び
ノックアウト動物(ノックアウトマウス等)が提供され
る。また、前記遺伝子を強制発現したトランスジェニッ
ク動物(トランスジェニックマウス等)、遺伝子に点変
異や欠失等の任意の変異を導入した変異遺伝子が導入さ
れた遺伝子改変動物等が提供される。このような遺伝子
改変動物は、例えば神経変性疾患のモデル動物作製に用
いることができる。
【0085】以上説明したように、本発明のNEDL−
1遺伝子またはタンパク質若しくはこれらから得られる
情報を利用することにより、臨床組織サンプルから該N
EDL−1遺伝子を検出することが可能となり、神経芽
細胞腫の予後の良悪の診断が可能となる。また、前記遺
伝子若しくはタンパク質、まはこれらから得られる情報
を利用することにより、予後の診断方法および前記方法
に使用可能な腫瘍マーカーを設計することが可能とな
る。
1遺伝子またはタンパク質若しくはこれらから得られる
情報を利用することにより、臨床組織サンプルから該N
EDL−1遺伝子を検出することが可能となり、神経芽
細胞腫の予後の良悪の診断が可能となる。また、前記遺
伝子若しくはタンパク質、まはこれらから得られる情報
を利用することにより、予後の診断方法および前記方法
に使用可能な腫瘍マーカーを設計することが可能とな
る。
【0086】以下、実施例に即してさらに詳しく説明す
るが、本発明の技術的範囲はこれらの例に限定されるも
のではない。
るが、本発明の技術的範囲はこれらの例に限定されるも
のではない。
【0087】
【実施例】(製造例1)神経芽細胞腫からのcDNAラ
イブラリーの構築 1.試料入手 神経芽細胞腫の臨床組織サンプルを手術摘出直後に準無
菌的に凍結し、その後−80℃に保存した。
イブラリーの構築 1.試料入手 神経芽細胞腫の臨床組織サンプルを手術摘出直後に準無
菌的に凍結し、その後−80℃に保存した。
【0088】2.予後良好な試料の選別
1で得られた試料について予後の検定を以下の指標をも
とに行った。
とに行った。
【0089】
予後良好: 予後不良:
・病期1または2 ・病期4
・発症年齢が1歳未満 ・発症年齢が1歳以上
・手術後5年以上再発なく生存 ・手術後3年以内に死亡
・N-mycの増幅なし ・N-myc増幅あり
上記2つの試料において、N-myc増幅は下記のよう
にして確認した。
にして確認した。
【0090】上記1で得られたサンプルを剃刀で細かく
切断し、5mlのTENバッファー(50mM Tri
s―HCL(pH=8.0)/1mM EDTA/10
0mM NaCl)を加えよくホモジナイズした。この
混合液に750μlのSDS(10%)、125μlの
proteinase K(20mg/ml)を加え、
軽く混和し、50℃で8時間放置した。その後、フェノ
ール・クロロホルム処理を行い、最後にエタノール沈殿
により、ゲノムDNAを精製した。5μgの得られたゲ
ノムDNAを制限酵素EcoRI(NEB社製)で完全
に消化し、N-mycのプローブを用いてサザンハイブ
リダイゼーションによりN-myc増幅を調べた。
切断し、5mlのTENバッファー(50mM Tri
s―HCL(pH=8.0)/1mM EDTA/10
0mM NaCl)を加えよくホモジナイズした。この
混合液に750μlのSDS(10%)、125μlの
proteinase K(20mg/ml)を加え、
軽く混和し、50℃で8時間放置した。その後、フェノ
ール・クロロホルム処理を行い、最後にエタノール沈殿
により、ゲノムDNAを精製した。5μgの得られたゲ
ノムDNAを制限酵素EcoRI(NEB社製)で完全
に消化し、N-mycのプローブを用いてサザンハイブ
リダイゼーションによりN-myc増幅を調べた。
【0091】3.予後良好な神経芽細胞腫の臨床組織か
らmRNAの調製 上記2において予後良好であると判定された神経芽細胞
腫の臨床組織サンプル2〜3gをTotal RNA
Extraction Kit(QIGEN社製)用い
て処理し、トータルRNAを抽出した。抽出したトータ
ルRNAを、オリゴdTセルロースカラム(Colla
borative社製)を用いて、polyA構造を有
するmRNAのプールを精製した。
らmRNAの調製 上記2において予後良好であると判定された神経芽細胞
腫の臨床組織サンプル2〜3gをTotal RNA
Extraction Kit(QIGEN社製)用い
て処理し、トータルRNAを抽出した。抽出したトータ
ルRNAを、オリゴdTセルロースカラム(Colla
borative社製)を用いて、polyA構造を有
するmRNAのプールを精製した。
【0092】4.mRNAの脱リン酸化
上記3において調製した100〜200μgのmRNA
のプールを67.3μlの0.1%ジエチルピロカーボ
ネート(DEPC)を含む蒸留滅菌水に溶解させ、20
μlの5xBAPバッファー[Tris−HCl(50
0mM、pH=7.0)/メルカプトエタノール(50
mM)]、2.7μlのRNasin(40unit/
μl:Promega社製)、10μlのBAP(0.
25unit/μl、バクテリア由来アルカリフォスフ
ァターゼ:宝酒造社製)を加えた。この混合液を37℃
で1時間反応させ、mRNAの5'末端の脱リン酸化処
理を行った。その後、フェノール・クロロホルム処理を
2回行い、最後にエタノール沈殿により、脱リン酸化m
RNAのプールを精製した。
のプールを67.3μlの0.1%ジエチルピロカーボ
ネート(DEPC)を含む蒸留滅菌水に溶解させ、20
μlの5xBAPバッファー[Tris−HCl(50
0mM、pH=7.0)/メルカプトエタノール(50
mM)]、2.7μlのRNasin(40unit/
μl:Promega社製)、10μlのBAP(0.
25unit/μl、バクテリア由来アルカリフォスフ
ァターゼ:宝酒造社製)を加えた。この混合液を37℃
で1時間反応させ、mRNAの5'末端の脱リン酸化処
理を行った。その後、フェノール・クロロホルム処理を
2回行い、最後にエタノール沈殿により、脱リン酸化m
RNAのプールを精製した。
【0093】5.脱リン酸化mRNAの脱キャップ処理
上記4において調製した脱リン酸化mRNAのプールの
全量を75.3μlの0.1%DEPCを含む蒸留滅菌
水に溶解させ、20μlの5xTAPバッファー[酢酸
ナトリウム(250mM、pH=5.5)/メルカプト
エタノール(50mM)、EDTA(5mM、pH=
8.0)]、2.7μlのRNasin(40unit
/μl)、2μlのTAP(Tobacco AICD
pyrophosphatase:20unit/μ
l)]を加えた。この混合液を37℃で1時間反応さ
せ、脱リン酸化mRNAの5'末端の脱キャップ処理を
行った。この際、キャップ構造を持たない不完全長の脱
リン酸化mRNAは脱キャップ処理されず5'末端は脱
リン酸化された状態に留まる。その後、フェノール・ク
ロロホルム処理、エタノール沈殿により、脱キャップm
RNAのプールを精製した。
全量を75.3μlの0.1%DEPCを含む蒸留滅菌
水に溶解させ、20μlの5xTAPバッファー[酢酸
ナトリウム(250mM、pH=5.5)/メルカプト
エタノール(50mM)、EDTA(5mM、pH=
8.0)]、2.7μlのRNasin(40unit
/μl)、2μlのTAP(Tobacco AICD
pyrophosphatase:20unit/μ
l)]を加えた。この混合液を37℃で1時間反応さ
せ、脱リン酸化mRNAの5'末端の脱キャップ処理を
行った。この際、キャップ構造を持たない不完全長の脱
リン酸化mRNAは脱キャップ処理されず5'末端は脱
リン酸化された状態に留まる。その後、フェノール・ク
ロロホルム処理、エタノール沈殿により、脱キャップm
RNAのプールを精製した。
【0094】6.オリゴキャップmRNAの調製
上記5において調製した脱キャップmRNAのプールの
全量を11μlの0.1%DEPCを含む蒸留滅菌水に
溶解させ、4μlの5'−オリゴRNA(5'−AGCA
UCGAGUCGGCCUUGGCCUACUGG−
3':100ng/μl)、10μlの10xliga
tionバッファー[Tris−HCl(500mM、
pH=7.0)/メルカプトエタノール(100m
M)]、10μlの塩化マグネシウム(50mM)、
2.5μlのATP(24mM)、2.5μlのRNa
sin(40unit/μl)、10μlのT4 RN
A ligase(25unit/μl:宝酒造社
製)、50μlのポリエチレングリコール(50%w/
v、PEG8000:シグマ社製)を加えた。この混合
液を20℃で3時間反応させ、脱キャップmRNAの
5'末端に5'−オリゴRNAを連結した。この際、キャ
ップ構造を持たない不完全長の脱リン酸化mRNAは、
5'−オリゴRNAが連結されない。その後、フェノー
ル・クロロホルム処理、エタノール沈殿により、オリゴ
キャップmRNAのプールを精製した。
全量を11μlの0.1%DEPCを含む蒸留滅菌水に
溶解させ、4μlの5'−オリゴRNA(5'−AGCA
UCGAGUCGGCCUUGGCCUACUGG−
3':100ng/μl)、10μlの10xliga
tionバッファー[Tris−HCl(500mM、
pH=7.0)/メルカプトエタノール(100m
M)]、10μlの塩化マグネシウム(50mM)、
2.5μlのATP(24mM)、2.5μlのRNa
sin(40unit/μl)、10μlのT4 RN
A ligase(25unit/μl:宝酒造社
製)、50μlのポリエチレングリコール(50%w/
v、PEG8000:シグマ社製)を加えた。この混合
液を20℃で3時間反応させ、脱キャップmRNAの
5'末端に5'−オリゴRNAを連結した。この際、キャ
ップ構造を持たない不完全長の脱リン酸化mRNAは、
5'−オリゴRNAが連結されない。その後、フェノー
ル・クロロホルム処理、エタノール沈殿により、オリゴ
キャップmRNAのプールを精製した。
【0095】7.オリゴキャップmRNAからのDNA
除去 上記6において調製したオリゴキャップmRNAのプー
ルを70.3μlの0.1%DEPCを含む蒸留滅菌水
に溶解させ、4μlのTris−HCl(1M、pH=
7.0)、5.0μlのDTT(0.1M)、16μl
の塩化マグネシウム(50mM)、2.7μlのRNa
sin(40unit/μl)、2μlのDNaseI
(5unit/μl:宝酒造社製)を加えた。この混合
液を37℃で10分間反応させ、余分なDNAを分解し
た。その後、フェノール・クロロホルム処理、エタノー
ル沈殿、カラム精製(S−400HR:ファルマシアバ
イオテック社製)により、DNA(−)オリゴキャップ
mRNAのプールを精製した。
除去 上記6において調製したオリゴキャップmRNAのプー
ルを70.3μlの0.1%DEPCを含む蒸留滅菌水
に溶解させ、4μlのTris−HCl(1M、pH=
7.0)、5.0μlのDTT(0.1M)、16μl
の塩化マグネシウム(50mM)、2.7μlのRNa
sin(40unit/μl)、2μlのDNaseI
(5unit/μl:宝酒造社製)を加えた。この混合
液を37℃で10分間反応させ、余分なDNAを分解し
た。その後、フェノール・クロロホルム処理、エタノー
ル沈殿、カラム精製(S−400HR:ファルマシアバ
イオテック社製)により、DNA(−)オリゴキャップ
mRNAのプールを精製した。
【0096】8.1st strand cDNAの調
製 上記7において調製したDNA(−)オリゴキャップm
RNAのプールをSuper Script II(ラ
イフテックオリエンタル社製キット)を用いて逆転写
し、1st strand cDNAのプールを得た。
DNA(−)オリゴキャップmRNAのプールを21μ
lの滅菌蒸留水に溶解させ、10μlの10xFirs
t Strandバッファー(キット付属品)、8μl
のdNTPmix(5mM、キット付属品)、6μlの
DTT(0.1M、キット付属品)、2.5μlのオリ
ゴーdTアダプタープライマー(5pmol/μl、
5'−GCGGCTGAAGACGGCCTATGTG
GCCTTTTTTTTTTTTTTTTT−3')、
2.0μlのRNasin(40unit/μl)、2
μlのSuper Script II RTase
(キット付属品)を加えた。この混合液を42℃で3時
間反応させ、逆転写反応を行った。その後、フェノール
・クロロホルム処理、アルカリ処理、中和処理にて全て
のRNAを分解し、エタノール沈殿で精製した。
製 上記7において調製したDNA(−)オリゴキャップm
RNAのプールをSuper Script II(ラ
イフテックオリエンタル社製キット)を用いて逆転写
し、1st strand cDNAのプールを得た。
DNA(−)オリゴキャップmRNAのプールを21μ
lの滅菌蒸留水に溶解させ、10μlの10xFirs
t Strandバッファー(キット付属品)、8μl
のdNTPmix(5mM、キット付属品)、6μlの
DTT(0.1M、キット付属品)、2.5μlのオリ
ゴーdTアダプタープライマー(5pmol/μl、
5'−GCGGCTGAAGACGGCCTATGTG
GCCTTTTTTTTTTTTTTTTT−3')、
2.0μlのRNasin(40unit/μl)、2
μlのSuper Script II RTase
(キット付属品)を加えた。この混合液を42℃で3時
間反応させ、逆転写反応を行った。その後、フェノール
・クロロホルム処理、アルカリ処理、中和処理にて全て
のRNAを分解し、エタノール沈殿で精製した。
【0097】9.2nd strand cDNAの調
製 上記8において調製した1st strand cDN
AのプールをGeneAmp(パーキンエルマー社製キ
ット)を用いて、PCR増幅を行った。1st str
and cDNAのプールを52.4μlの滅菌蒸留水
に溶解させ、30μlの3.3xReactionバッ
ファー(キット付属品)、8μlのdNTP mix
(2.5mM、キット付属品)、4.4μlの酢酸マグ
ネシウム(25mM、キット付属品)、1.6μlのプ
ライマーF(10pmol/μl、5'−AGCATC
GAGTCGGCCTTGTTG−3')、1.6μl
のプライマーR(10pmol/μl、5'−GCGC
TGAAGACGGCCTATGT−3')、2μlの
rTth(キット付属品)を加えた。この混合液に、1
00μlのミネラルオイルを静かに加え重層した。この
反応液を94℃ で5分間変性させた後、94℃、1分
間、52℃、1分間、72℃、10分間を1サイクルと
して12サイクル繰り返し、さらに72℃で10分間放
置しPCR反応を行った。その後、フェノール・クロロ
ホルム処理、エタノール沈殿で精製し、2nd str
and cDNAのプールを得た。
製 上記8において調製した1st strand cDN
AのプールをGeneAmp(パーキンエルマー社製キ
ット)を用いて、PCR増幅を行った。1st str
and cDNAのプールを52.4μlの滅菌蒸留水
に溶解させ、30μlの3.3xReactionバッ
ファー(キット付属品)、8μlのdNTP mix
(2.5mM、キット付属品)、4.4μlの酢酸マグ
ネシウム(25mM、キット付属品)、1.6μlのプ
ライマーF(10pmol/μl、5'−AGCATC
GAGTCGGCCTTGTTG−3')、1.6μl
のプライマーR(10pmol/μl、5'−GCGC
TGAAGACGGCCTATGT−3')、2μlの
rTth(キット付属品)を加えた。この混合液に、1
00μlのミネラルオイルを静かに加え重層した。この
反応液を94℃ で5分間変性させた後、94℃、1分
間、52℃、1分間、72℃、10分間を1サイクルと
して12サイクル繰り返し、さらに72℃で10分間放
置しPCR反応を行った。その後、フェノール・クロロ
ホルム処理、エタノール沈殿で精製し、2nd str
and cDNAのプールを得た。
【0098】10.2nd strand cDNAの
SfiI処理 上記9において調製した2nd strand cDN
Aのプールを87μlの滅菌蒸留水に溶解させ、10x
NEBバッファー(NEB社製)、100xBSA(ウ
シ血清アルブミン、NEB社製)、2μlのSfiI
(制限酵素、20unit/μl、NEB社製)を加え
た。この混合液を50℃で一晩反応させ、SfiIによ
る制限酵素処理を行った。その後、フェノール・クロロ
ホルム処理、エタノール沈殿で精製し、両末端がSfi
I処理されたcDNAのプールを得た。
SfiI処理 上記9において調製した2nd strand cDN
Aのプールを87μlの滅菌蒸留水に溶解させ、10x
NEBバッファー(NEB社製)、100xBSA(ウ
シ血清アルブミン、NEB社製)、2μlのSfiI
(制限酵素、20unit/μl、NEB社製)を加え
た。この混合液を50℃で一晩反応させ、SfiIによ
る制限酵素処理を行った。その後、フェノール・クロロ
ホルム処理、エタノール沈殿で精製し、両末端がSfi
I処理されたcDNAのプールを得た。
【0099】11.SfiI処理されたcDNAのサイ
ズ分画 上記10において調製したSfiI処理されたcDNA
のプールを1%のアガロースゲルで電気泳動し、2kb
以上の分画をGene clean II(Bio 1
01社製)を用いて精製した。精製したcDNAのプー
ルは100μlの滅菌蒸留水に溶解させ、37℃で6時
間放置した。その後、フェノール・クロロホルム処理、
エタノール沈殿で精製し、長鎖cDNAのプールを得
た。
ズ分画 上記10において調製したSfiI処理されたcDNA
のプールを1%のアガロースゲルで電気泳動し、2kb
以上の分画をGene clean II(Bio 1
01社製)を用いて精製した。精製したcDNAのプー
ルは100μlの滅菌蒸留水に溶解させ、37℃で6時
間放置した。その後、フェノール・クロロホルム処理、
エタノール沈殿で精製し、長鎖cDNAのプールを得
た。
【0100】12.cDNAライブラリー
上記11において調製した長鎖cDNAのプールをDN
A Ligationkit ver.1(宝酒造社製
キット)を用いてクローニングベクターであるpME1
8S―FL3(東京大学医科学研究所 菅野純夫教授よ
り供与)にライゲーションを行った。長鎖cDNAのプ
ールを8μlの滅菌蒸留水に溶解させ、あらかじめ制限
酵素DraIIIで処理された1μlのpME18S−
FL3、80μlのSolution A(キット付属
品)、10μlのSolution B(キット付属
品)を加え、16℃で3時間反応させた。その後、フェ
ノール・クロロホルム処理、エタノール沈殿で精製しc
DNAライブラリーを得た。
A Ligationkit ver.1(宝酒造社製
キット)を用いてクローニングベクターであるpME1
8S―FL3(東京大学医科学研究所 菅野純夫教授よ
り供与)にライゲーションを行った。長鎖cDNAのプ
ールを8μlの滅菌蒸留水に溶解させ、あらかじめ制限
酵素DraIIIで処理された1μlのpME18S−
FL3、80μlのSolution A(キット付属
品)、10μlのSolution B(キット付属
品)を加え、16℃で3時間反応させた。その後、フェ
ノール・クロロホルム処理、エタノール沈殿で精製しc
DNAライブラリーを得た。
【0101】(実施例1)大腸菌へのトランスフォーメ
ーション 1.クローニング 実施例1の12で調製したcDNAライブラリーを大腸
菌(TOP−10、Invitrogen社製)にトラ
ンスフォーメーションした。cDNAライブラリーを1
0μlの滅菌蒸留水に溶解し、TOP−10に混合し
た。その後、氷上にて30分間、40℃で1分間、氷上
で5分間インキュベートした。500μlのSOB培地
を加え、37℃で60分間振盪培養した。アンピシリン
を含む寒天培地上に適量づつ播種し、37℃で一昼夜培
養して、大腸菌クローンを得た。
ーション 1.クローニング 実施例1の12で調製したcDNAライブラリーを大腸
菌(TOP−10、Invitrogen社製)にトラ
ンスフォーメーションした。cDNAライブラリーを1
0μlの滅菌蒸留水に溶解し、TOP−10に混合し
た。その後、氷上にて30分間、40℃で1分間、氷上
で5分間インキュベートした。500μlのSOB培地
を加え、37℃で60分間振盪培養した。アンピシリン
を含む寒天培地上に適量づつ播種し、37℃で一昼夜培
養して、大腸菌クローンを得た。
【0102】2.大腸菌クローンの保存(グリセロール
ストックの調製) 上記1において得られた寒天培地上の大腸菌クローン
を、爪楊枝にて拾い上げ、96穴プレートに準備した1
20μlのLB培地中に懸濁させた。この96穴プレー
トを37℃で一晩静置し、大腸菌の培養を行った。その
後60%グリセロール溶液を72μl加え、−20℃で
保存した(グリセロールストック)。
ストックの調製) 上記1において得られた寒天培地上の大腸菌クローン
を、爪楊枝にて拾い上げ、96穴プレートに準備した1
20μlのLB培地中に懸濁させた。この96穴プレー
トを37℃で一晩静置し、大腸菌の培養を行った。その
後60%グリセロール溶液を72μl加え、−20℃で
保存した(グリセロールストック)。
【0103】(実施例2)塩基配列決定
1.プラスミドの調製
実施例1の2で調製した10μlのグリセロールストッ
クを15mlの遠心チューブに移し、3mlのLB培
地、50μg/mlのアンピシリンを加え、37℃で一
晩振盪し、大腸菌の培養を行った。その後、QIApr
ep SpinMiniprep Kit(QIAGE
N社製)を用いて大腸菌からプラスミドDNAを抽出、
精製した。
クを15mlの遠心チューブに移し、3mlのLB培
地、50μg/mlのアンピシリンを加え、37℃で一
晩振盪し、大腸菌の培養を行った。その後、QIApr
ep SpinMiniprep Kit(QIAGE
N社製)を用いて大腸菌からプラスミドDNAを抽出、
精製した。
【0104】2.両末端シークエンスの解析
上記1において調製したプラスミドDNAをDNA S
equencingKit(ABI社製キット)を用い
て両末端のシークエンスを決定した。600ngのプラ
スミドDNA、8μlのプレミックス(キット付属
品)、3.2pmolのプライマーを混合し、滅菌蒸留
水で合計20μlになるように調製した。この混合液を
96℃2分間変性させた後、96℃、10秒間、50
℃、5秒間、60℃、4分間を1サイクルとして25サ
イクル繰り返し反応を行った。その後エタノール沈殿で
精製した。変性条件下でポリアクリルアミドゲルにて電
気泳動を行い、ABI377(ABI社製)を用いて配
列決定を行った。
equencingKit(ABI社製キット)を用い
て両末端のシークエンスを決定した。600ngのプラ
スミドDNA、8μlのプレミックス(キット付属
品)、3.2pmolのプライマーを混合し、滅菌蒸留
水で合計20μlになるように調製した。この混合液を
96℃2分間変性させた後、96℃、10秒間、50
℃、5秒間、60℃、4分間を1サイクルとして25サ
イクル繰り返し反応を行った。その後エタノール沈殿で
精製した。変性条件下でポリアクリルアミドゲルにて電
気泳動を行い、ABI377(ABI社製)を用いて配
列決定を行った。
【0105】(実施例3)データベースを用いたホモロ
ジー検索 実施例2において両末端シークエンスを解析して得られ
たサンプルの塩基配列情報についてインターネットを介
したDNA配列のホモロジー検索を行った。検索にはN
CBI(National Center of Bi
otechnology Information U
SA,http://www.ncbi.nlm.ni
h.gov/BLAST)のBLASTを用いた。ホモ
ロジー検索の結果、cDNAサンプルの一つであるnb
la0078はヒト9番染色体上のゲノムシークエンス
(GenBank 受理番号AL161625)と高い
相同性を示した。
ジー検索 実施例2において両末端シークエンスを解析して得られ
たサンプルの塩基配列情報についてインターネットを介
したDNA配列のホモロジー検索を行った。検索にはN
CBI(National Center of Bi
otechnology Information U
SA,http://www.ncbi.nlm.ni
h.gov/BLAST)のBLASTを用いた。ホモ
ロジー検索の結果、cDNAサンプルの一つであるnb
la0078はヒト9番染色体上のゲノムシークエンス
(GenBank 受理番号AL161625)と高い
相同性を示した。
【0106】(実施例4)nbla0078の全長クロ
ーニング 実施例3で得られたゲノム配列について、遺伝子転写配
列をGENESCAN(Burge C等:1997、
1998)およびFGENESH(Salamov A
A等:1999)を用いて予測した。予測された配列を
もとにnbla0078の全長を以下の方法でクローニ
ングした。
ーニング 実施例3で得られたゲノム配列について、遺伝子転写配
列をGENESCAN(Burge C等:1997、
1998)およびFGENESH(Salamov A
A等:1999)を用いて予測した。予測された配列を
もとにnbla0078の全長を以下の方法でクローニ
ングした。
【0107】すなわち、予後良好な神経芽細胞腫臨床組
織サンプルから抽出した15μgのトータルRNAをS
uperscript II reverse tra
nscriptase(GIBCO社製)を用いてcD
NAに逆転写した。逆転写した2μlのcDNAに5μ
lの滅菌蒸留水、1μlの10xrTaqバッファー
(宝酒造社製)、1μlの2mM dNTPs、各々
0.5μlの合成プライマーセット、0.5μlのrT
aq(宝酒造社製)を混合した。この混合液を95℃で
2分間変性させた後、95℃、15秒間、58℃、15
秒間、72℃、20秒間を1サイクルとして35サイク
ル繰り返し、さらに72℃で20分間放置しPCR反応
を行った。PCRで増幅したバンドをpGEM-T e
asy vector(Promega社製)にサブク
ローニングし、一般的手法(Sanger F.等:P
roc.Natl.Acad.Sci.USA 74:
5463-5467.(1977))を用いて塩基配列
を決定した。解析にはABI377(ABI社製)を用
いた。塩基配列は全て両鎖とも解析した。
織サンプルから抽出した15μgのトータルRNAをS
uperscript II reverse tra
nscriptase(GIBCO社製)を用いてcD
NAに逆転写した。逆転写した2μlのcDNAに5μ
lの滅菌蒸留水、1μlの10xrTaqバッファー
(宝酒造社製)、1μlの2mM dNTPs、各々
0.5μlの合成プライマーセット、0.5μlのrT
aq(宝酒造社製)を混合した。この混合液を95℃で
2分間変性させた後、95℃、15秒間、58℃、15
秒間、72℃、20秒間を1サイクルとして35サイク
ル繰り返し、さらに72℃で20分間放置しPCR反応
を行った。PCRで増幅したバンドをpGEM-T e
asy vector(Promega社製)にサブク
ローニングし、一般的手法(Sanger F.等:P
roc.Natl.Acad.Sci.USA 74:
5463-5467.(1977))を用いて塩基配列
を決定した。解析にはABI377(ABI社製)を用
いた。塩基配列は全て両鎖とも解析した。
【0108】得られたNEDL−1遺伝子配列をDDB
J、GenBank、EMBLに登録した。受理番号は
AB048365である。
J、GenBank、EMBLに登録した。受理番号は
AB048365である。
【0109】(実施例5)半定量的RT−PCRによる
予後良好・不良神経芽細胞腫でのNEDL−1遺伝子発
現の比較 全ての半定量的RT−PCRは以下の方法により実施し
た。
予後良好・不良神経芽細胞腫でのNEDL−1遺伝子発
現の比較 全ての半定量的RT−PCRは以下の方法により実施し
た。
【0110】1.逆転写(RT)反応
抽出した5μgのトータルRNAをSuperscri
pt II reverse transcripta
se(GIBCO社製)を用いてcDNAに逆転写し
た。
pt II reverse transcripta
se(GIBCO社製)を用いてcDNAに逆転写し
た。
【0111】2.PCR反応
PCR反応はrTaq(宝酒造社製)を用いて行った。
逆転写した2μlのcDNA、5μlの滅菌蒸留水、1
μlの10xrTaqバッファー、1μlの2mM d
NTPs、各々0.5μlの合成プライマーセット、
0.5μlのrTaqを混合した。この混合液を95℃
で2分間変性させた後、95℃、15秒間、58℃、1
5秒間、72℃、20秒間を1サイクルとして35サイ
クル繰り返し、さらに72℃で20分間放置しPCR反
応を行った。
逆転写した2μlのcDNA、5μlの滅菌蒸留水、1
μlの10xrTaqバッファー、1μlの2mM d
NTPs、各々0.5μlの合成プライマーセット、
0.5μlのrTaqを混合した。この混合液を95℃
で2分間変性させた後、95℃、15秒間、58℃、1
5秒間、72℃、20秒間を1サイクルとして35サイ
クル繰り返し、さらに72℃で20分間放置しPCR反
応を行った。
【0112】また陽性対照としてGAPDHを用いた。
プライマーを以下に示す FW:5'CTGCACCAACAATATCCC3'
(配列番号3) RV:5'GTAGAGACAGGGTTTCAC3'
(配列番号4) 3.NEDL−1遺伝子発現の比較 実施例3で得られた予後良好・不良神経芽細胞腫のトー
タルRNAについて、上記の条件でRT−PCR反応を
行った。この反応液を2.5%のアガロースゲルで電気
泳動した。この結果、NEDL−1遺伝子の発現が予後
良好な神経芽細胞腫臨床組織に特異的であることが確認
された。結果を図2に示す。なお、図2中、各レーンの
サンプルは以下のとおりである。
プライマーを以下に示す FW:5'CTGCACCAACAATATCCC3'
(配列番号3) RV:5'GTAGAGACAGGGTTTCAC3'
(配列番号4) 3.NEDL−1遺伝子発現の比較 実施例3で得られた予後良好・不良神経芽細胞腫のトー
タルRNAについて、上記の条件でRT−PCR反応を
行った。この反応液を2.5%のアガロースゲルで電気
泳動した。この結果、NEDL−1遺伝子の発現が予後
良好な神経芽細胞腫臨床組織に特異的であることが確認
された。結果を図2に示す。なお、図2中、各レーンの
サンプルは以下のとおりである。
【0113】レーンF1〜16(左側):予後良好な神
経芽細胞腫臨床組織サンプル レーンUF1〜16(右側):予後不良な神経芽細胞腫
臨床組織サンプル 対照:GAPDH 陽性対照(予後良好):TrkA 陰性対照(予後不良):NMYC (実施例6) 半定量的PCRによる組織依存的NED
L−1遺伝子発現 ヒト正常組織のmRNA(Clontech社製)を用
いて実施例5に示した条件でRT−PCR反応を行っ
た。この反応液を2.5%のアガロースゲルで電気泳動
した。この結果、NEDL−1遺伝子発現の分布はヒト
正常組織において組織特異性があることが確認された。
結果を図3(a)に示す。対照としてGAPDHを使用し
た。NEDL−1の発現は、脳、胎児脳、小脳、および
腎臓に限局されていた。
経芽細胞腫臨床組織サンプル レーンUF1〜16(右側):予後不良な神経芽細胞腫
臨床組織サンプル 対照:GAPDH 陽性対照(予後良好):TrkA 陰性対照(予後不良):NMYC (実施例6) 半定量的PCRによる組織依存的NED
L−1遺伝子発現 ヒト正常組織のmRNA(Clontech社製)を用
いて実施例5に示した条件でRT−PCR反応を行っ
た。この反応液を2.5%のアガロースゲルで電気泳動
した。この結果、NEDL−1遺伝子発現の分布はヒト
正常組織において組織特異性があることが確認された。
結果を図3(a)に示す。対照としてGAPDHを使用し
た。NEDL−1の発現は、脳、胎児脳、小脳、および
腎臓に限局されていた。
【0114】(実施例7)半定量的PCRによる神経芽
腫細胞株依存的NEDL−1遺伝子発現 種々の神経芽腫細胞株からのトータルRNAについて、
実施例5に示した条件でRT−PCR反応を行った。こ
の反応液を2.5%のアガロースゲルで電気泳動した。
この結果、NEDL−1遺伝子発現の分布は細胞特異性
があることが確認された。結果を図3(b)に示す。NE
DL−1の発現が見られたのは、SKN−DZ、TG
W、KAN、KCN+8、およびLAN−5であった。
腫細胞株依存的NEDL−1遺伝子発現 種々の神経芽腫細胞株からのトータルRNAについて、
実施例5に示した条件でRT−PCR反応を行った。こ
の反応液を2.5%のアガロースゲルで電気泳動した。
この結果、NEDL−1遺伝子発現の分布は細胞特異性
があることが確認された。結果を図3(b)に示す。NE
DL−1の発現が見られたのは、SKN−DZ、TG
W、KAN、KCN+8、およびLAN−5であった。
【0115】(実施例8)ノザンハイブリダイゼーショ
ン ヒト各組織のポリ(A)+RNAをブロットしたmultipl
e tissue Northern blotを用いて、NEDL−1cDN
A(32Pで標識)をプローブとしてハイブリダイゼーシ
ョンを行った。対照としてβアクチンcDNAプローブ
を用いた。結果を図4に示す。脳、腎臓、および胎児脳
に約10.0および7.0kbの2つの転写産物が観察
された。
ン ヒト各組織のポリ(A)+RNAをブロットしたmultipl
e tissue Northern blotを用いて、NEDL−1cDN
A(32Pで標識)をプローブとしてハイブリダイゼーシ
ョンを行った。対照としてβアクチンcDNAプローブ
を用いた。結果を図4に示す。脳、腎臓、および胎児脳
に約10.0および7.0kbの2つの転写産物が観察
された。
【0116】(実施例9)ユビキチンリガーゼ活性
E2(UbcH5cまたはUbcH7)を発現するバク
テリア細胞溶解物の等量をユビキチン、酵母E1、さら
にE3(Nedd4、NEDL−1、またはNEDL
2)と37℃で2時間、インキュベートした。続いて、
SDS−PAGEで還元化条件下、分離して、抗ユビキ
チン抗体でブロットした。E3(ユビキチンリガーゼ)
として、精製組換えGST−Nedd1、GST−NE
DL−1/HECT、およびGST−NEDL2/HE
CTをそれぞれ使用した。結果を図5に示す。ユビキチ
ン化は、E3の量に依存して増加した(図中、点線で囲
まれた部分)。NEDL−1は、陽性対照であるNed
d4と同程度のユビキチンリガーゼ活性を示した。
テリア細胞溶解物の等量をユビキチン、酵母E1、さら
にE3(Nedd4、NEDL−1、またはNEDL
2)と37℃で2時間、インキュベートした。続いて、
SDS−PAGEで還元化条件下、分離して、抗ユビキ
チン抗体でブロットした。E3(ユビキチンリガーゼ)
として、精製組換えGST−Nedd1、GST−NE
DL−1/HECT、およびGST−NEDL2/HE
CTをそれぞれ使用した。結果を図5に示す。ユビキチ
ン化は、E3の量に依存して増加した(図中、点線で囲
まれた部分)。NEDL−1は、陽性対照であるNed
d4と同程度のユビキチンリガーゼ活性を示した。
【0117】(実施例11) NEDL−1の細胞内局
在 NEDL−1遺伝子の全長をCos7細胞に一過的にト
ランスフェクトした。48時間後、その細胞を溶解させ
て、6%ポリアクリルアミド上でSDS−PAGEにか
け、NEDL−1抗体を用いて分析した。各遺伝子産物
が約220kDの位置に検出された。結果を図6(a)に
示す。また、内因性発現(CHP134細胞)でも外因
性発現(Cos7細胞)でもNEDL−1は、細胞質お
よび細胞膜に主に局在しており、この結果はNedd4
ファミリーの他のものともよく一致する(図6(b))。
在 NEDL−1遺伝子の全長をCos7細胞に一過的にト
ランスフェクトした。48時間後、その細胞を溶解させ
て、6%ポリアクリルアミド上でSDS−PAGEにか
け、NEDL−1抗体を用いて分析した。各遺伝子産物
が約220kDの位置に検出された。結果を図6(a)に
示す。また、内因性発現(CHP134細胞)でも外因
性発現(Cos7細胞)でもNEDL−1は、細胞質お
よび細胞膜に主に局在しており、この結果はNedd4
ファミリーの他のものともよく一致する(図6(b))。
【0118】(実施例12) NEDL−1とAICD
との相互作用 NEDL−1WWドメイン領域をDNA結合ドメイン融
合タンパク質として、MATCHMAKER GAL4 Two-Hybrid SYS
TEM2(K1604−1: クロンテックカンパニー)を用
いて、定型的なyeast two-hybrid screenを実施した。
具体的には、DNA結合ドメインCloning vectorである
pAS2−1(GenBank ACCESSION:U30497)にインフレー
ムでPCRクローニングし、DNAシークエンサ−ABI
PRISM 377(Perkin Elmer/ΒAPPlied Biosystems)
で配列確認を行った。支持酵母細胞株としてCG−19
45株を用い、ライブラリ−はHuman Fetal Brain MATC
HMAKER cDNA Library ( Priming Method:Xho I-(dT)15/
Vector:pACT2/Cat.#HL4028AH)を使用した。SD(-His,-
Trp)TPDプレートで増殖能の検定を行い、HIS3の
阻害剤である3−アミノ−1,2,4−トリアゾール2
0mMを添加したYPD培地でライブラリースクリーニ
ングを行った。HIS+のコロニーをピックアップし、
更にβ−ガラクトシダーゼ活性を定法により検定し、陽
性クローンを選択した。これらの陽性クローンから定法
によりプラスミドDNAを回収した。上述の手順に従
い、yeast two-hybrid screenを実行することで複数個
見いだされた陽性クローン中にAICD領域を有するク
ローンが見いだされ、まず当該クローンに注目してさら
に検討を進めた。
との相互作用 NEDL−1WWドメイン領域をDNA結合ドメイン融
合タンパク質として、MATCHMAKER GAL4 Two-Hybrid SYS
TEM2(K1604−1: クロンテックカンパニー)を用
いて、定型的なyeast two-hybrid screenを実施した。
具体的には、DNA結合ドメインCloning vectorである
pAS2−1(GenBank ACCESSION:U30497)にインフレー
ムでPCRクローニングし、DNAシークエンサ−ABI
PRISM 377(Perkin Elmer/ΒAPPlied Biosystems)
で配列確認を行った。支持酵母細胞株としてCG−19
45株を用い、ライブラリ−はHuman Fetal Brain MATC
HMAKER cDNA Library ( Priming Method:Xho I-(dT)15/
Vector:pACT2/Cat.#HL4028AH)を使用した。SD(-His,-
Trp)TPDプレートで増殖能の検定を行い、HIS3の
阻害剤である3−アミノ−1,2,4−トリアゾール2
0mMを添加したYPD培地でライブラリースクリーニ
ングを行った。HIS+のコロニーをピックアップし、
更にβ−ガラクトシダーゼ活性を定法により検定し、陽
性クローンを選択した。これらの陽性クローンから定法
によりプラスミドDNAを回収した。上述の手順に従
い、yeast two-hybrid screenを実行することで複数個
見いだされた陽性クローン中にAICD領域を有するク
ローンが見いだされ、まず当該クローンに注目してさら
に検討を進めた。
【0119】当該クローンのAICD領域にEPITO
PEとしてFLAG配列(DYKDDDDK)を付加
し、CMVプロモーターで発現する哺乳類細胞発現ベク
ターを構築し、上述のシークエンサーで配列確認後、C
MV−NEDL−1発現プラスミドと共に細胞内に一過
性に共発現させることで、細胞内での物理的な相互作用
が再現できるかどうかの検討を行った。
PEとしてFLAG配列(DYKDDDDK)を付加
し、CMVプロモーターで発現する哺乳類細胞発現ベク
ターを構築し、上述のシークエンサーで配列確認後、C
MV−NEDL−1発現プラスミドと共に細胞内に一過
性に共発現させることで、細胞内での物理的な相互作用
が再現できるかどうかの検討を行った。
【0120】Cos7細胞を80%confluent
になるよう10%FBSを含むDulbecco's modified Ea
gle's mediumに維持し、Lipofection法を用
いて一過性に各6μgのDNAを用いて遺伝子導入を行
った。リポソーム試薬としてはLipofectAMINE plus (Li
fe Technologies,Inc.)を使用した。48時間後、細胞
を氷上にてPBSで2回洗浄し1mlTNEBuffe
r (10mMTris−HCl、pH7.8/1%NP
40/0.15M NaCl/1mM EDTA/10μ
l aprotinin) を加え、10分間氷上でイン
キュベートした。その後Eppendorf tubeに移しProtein
B-Sepharose(50% slurry)を20μl添加
し、30分4℃で回転し、非特異的結合を排除した。そ
の後15000rpm/30分、4℃で遠心し上清をデ
カンテーションで新しいEppendorftubeに移し、Protein
B-Sepharose35μlと抗NED1抗体を10μl添加
し4℃で回転を3時間行った。その後、軽くspin
downし、TNE Bufferで4回洗浄した後、T
NE buffer 25μlおよびx2sample
buffer 25μl加え、5分間ボイルし、泳動サ
ンプルとした。同一蛋白量を15%アクリルアミドゲ
ル、Tricine SDS-PAGEで展開し、PVDF膜に転写後、
3%BSAでブロッキングし、1次抗体を抗FLAG−
M2抗体(Sigma)、2次抗体をHRPで標識したAn
ti-Mouse IgG抗体で抗体反応後、ECL Western Blotting
Detection Reagent(コード番号RPN2106)で検出し
た。
になるよう10%FBSを含むDulbecco's modified Ea
gle's mediumに維持し、Lipofection法を用
いて一過性に各6μgのDNAを用いて遺伝子導入を行
った。リポソーム試薬としてはLipofectAMINE plus (Li
fe Technologies,Inc.)を使用した。48時間後、細胞
を氷上にてPBSで2回洗浄し1mlTNEBuffe
r (10mMTris−HCl、pH7.8/1%NP
40/0.15M NaCl/1mM EDTA/10μ
l aprotinin) を加え、10分間氷上でイン
キュベートした。その後Eppendorf tubeに移しProtein
B-Sepharose(50% slurry)を20μl添加
し、30分4℃で回転し、非特異的結合を排除した。そ
の後15000rpm/30分、4℃で遠心し上清をデ
カンテーションで新しいEppendorftubeに移し、Protein
B-Sepharose35μlと抗NED1抗体を10μl添加
し4℃で回転を3時間行った。その後、軽くspin
downし、TNE Bufferで4回洗浄した後、T
NE buffer 25μlおよびx2sample
buffer 25μl加え、5分間ボイルし、泳動サ
ンプルとした。同一蛋白量を15%アクリルアミドゲ
ル、Tricine SDS-PAGEで展開し、PVDF膜に転写後、
3%BSAでブロッキングし、1次抗体を抗FLAG−
M2抗体(Sigma)、2次抗体をHRPで標識したAn
ti-Mouse IgG抗体で抗体反応後、ECL Western Blotting
Detection Reagent(コード番号RPN2106)で検出し
た。
【0121】図7は、抗NEDL−1抗体で免疫沈降
し、抗FLAG抗体で検出したものである。レーン2、
3と6、7はセット、レーン4、5と8、9はセットで
あり、それぞれ異なる独立した2個のクローンでの結果
である。FLAG−AICDがNEDL−1と共沈して
いる(レーン2、3)。単純WESTERN BLOT
TINGでFLAG−AICDの蛋白発現バンドは弱
く、蛋白の不安定性に起因する(レーン4、5)。レー
ン4、5/8、9はネガティブコントロールであり、単
純WESTERN BLOTTINGでは強い発現がみ
られるにもかかわらず(レーン8、9)、NEDL−1
とは共沈していない(レーン4、5)。図8は、抗FL
AG抗体で免疫沈降し、NEDL−1抗体で検出したも
のである。NEDL−1とFLAG−AICDが共存し
た場合のみ、強い共沈バンドが得られ(レーン4、5)
両者の直接的相互作用がわかる。
し、抗FLAG抗体で検出したものである。レーン2、
3と6、7はセット、レーン4、5と8、9はセットで
あり、それぞれ異なる独立した2個のクローンでの結果
である。FLAG−AICDがNEDL−1と共沈して
いる(レーン2、3)。単純WESTERN BLOT
TINGでFLAG−AICDの蛋白発現バンドは弱
く、蛋白の不安定性に起因する(レーン4、5)。レー
ン4、5/8、9はネガティブコントロールであり、単
純WESTERN BLOTTINGでは強い発現がみ
られるにもかかわらず(レーン8、9)、NEDL−1
とは共沈していない(レーン4、5)。図8は、抗FL
AG抗体で免疫沈降し、NEDL−1抗体で検出したも
のである。NEDL−1とFLAG−AICDが共存し
た場合のみ、強い共沈バンドが得られ(レーン4、5)
両者の直接的相互作用がわかる。
【0122】(実施例13) NEDL−1によるΒA
PPおよびAICDのユビキチン化 実施例12に記載した、yeast two-hybrid screenを実
施したが、ハーベスト前にプロテアソームインヒビター
MG132、20μMで2時間処理を行った。その他の
実験方法はほぼ実施例12に準じた。免疫沈降の結果を
図9に示す。
PPおよびAICDのユビキチン化 実施例12に記載した、yeast two-hybrid screenを実
施したが、ハーベスト前にプロテアソームインヒビター
MG132、20μMで2時間処理を行った。その他の
実験方法はほぼ実施例12に準じた。免疫沈降の結果を
図9に示す。
【0123】図9(a)は、抗HA抗体で免疫沈降させ、抗
ユビキチン抗体でブロットしたものである。NEDL−
1の存在下、ユビキチン化された細胞内分子の絶対量が
増加していることが分かる。図9(b)は、抗FLAG抗体
で免疫沈降させ、抗ユビキチン抗体でブロットしたもの
である。図9(c)および(d)は、抗HA抗体で免疫沈降さ
せ、AICDを認識する抗体でブロットしたものであ
る。βAPPを起点として、上方に高分子のスメアバン
ドが見られ、βAPPのユビキチン化が示唆される。図
9(a)と図9(c)からNEDL−1の存在下、βAPPはユ
ビキチン化を受けることは明らかであるが、その程度は
βAPPの変異(WTとMT)とは無関係である(図9
(a)と図9(c)のレーン1および2さらにレーン3および
4を参照)。AICDのユビキチン化が図9(a)のレーン
5、6と図9(b)のレーン7、8に示されている。FLA
G−AICDは、約7KDの分子量である(図9(d))。
図9(a)と図9(b)においては、検出に抗ユビキチン抗体を
使用しているので、ユビキチン化されていないFLAG
−AICDは、現れないが(最下段)、FLAG−AI
CDに約9KDのユビキチン分子が付加するに従い、約
9KDづつ増加したバンドが抗ユビキチン抗体で検出さ
れ(図中の星印)、AICDのみでも、NEDL−1に
よってユビキチン化を受けることが分かる。図中、2本
線様に見えるバンドは外来性のHAタグが付加されたユ
ビキチンと内在性のタグ無しのユビキチンの分子量差を
表している。
ユビキチン抗体でブロットしたものである。NEDL−
1の存在下、ユビキチン化された細胞内分子の絶対量が
増加していることが分かる。図9(b)は、抗FLAG抗体
で免疫沈降させ、抗ユビキチン抗体でブロットしたもの
である。図9(c)および(d)は、抗HA抗体で免疫沈降さ
せ、AICDを認識する抗体でブロットしたものであ
る。βAPPを起点として、上方に高分子のスメアバン
ドが見られ、βAPPのユビキチン化が示唆される。図
9(a)と図9(c)からNEDL−1の存在下、βAPPはユ
ビキチン化を受けることは明らかであるが、その程度は
βAPPの変異(WTとMT)とは無関係である(図9
(a)と図9(c)のレーン1および2さらにレーン3および
4を参照)。AICDのユビキチン化が図9(a)のレーン
5、6と図9(b)のレーン7、8に示されている。FLA
G−AICDは、約7KDの分子量である(図9(d))。
図9(a)と図9(b)においては、検出に抗ユビキチン抗体を
使用しているので、ユビキチン化されていないFLAG
−AICDは、現れないが(最下段)、FLAG−AI
CDに約9KDのユビキチン分子が付加するに従い、約
9KDづつ増加したバンドが抗ユビキチン抗体で検出さ
れ(図中の星印)、AICDのみでも、NEDL−1に
よってユビキチン化を受けることが分かる。図中、2本
線様に見えるバンドは外来性のHAタグが付加されたユ
ビキチンと内在性のタグ無しのユビキチンの分子量差を
表している。
【0124】(実施例14) NEDL−1とSOD1
変異体との相互作用 実施例12に記載した、yeast two-hybrid screenをS
OD1遺伝子で実施した。実験方法はほぼ実施例12に
準じた。すなわち、SOD1遺伝子(野生型、変異型)
をCMV−NEDL−1と細胞内で一過性に共発現させ
た。抗NEDL−1抗体で免疫沈降後、洗浄し、泳動サ
ンプル化した。同一蛋白量を15%SDS−PAGEで
展開し、PVDF膜に転写し、抗FLAG抗体で抗体反
応後、ECLを用いて検出した。その結果を図10(a)
に示す。同様に、抗FLAG抗体で免疫沈降後、洗浄
し、泳動サンプル化した。同一蛋白量を6%SDS-PAGEで展
開し、PVDF膜に転写し、抗NEDL−1抗体で抗体
反応後、ECLを用いて検出した。その結果を図10
(b)に示す。レーン3において、NEDL−1とSOD
1(WT)とは互いに共沈していない。レーン4、5に
おいて、発症後急速な臨床経過を辿り、1年以内に死亡
する変異であるSOD1(A4V)、SOD1(C6
F)はNEDL−1と強く相互作用して、共沈してい
る。レーン6において、発症後緩徐な臨床経過を示し、
約40年近く生存可能なSOD1(H46R)はNED
L−1とごく微弱な相互作用しか示さない。レーン7に
おいて、発症後特異な神経症状を示す変異であるSOD
1(G93A)は、NEDL−1と中等度の相互作用を
示す。
変異体との相互作用 実施例12に記載した、yeast two-hybrid screenをS
OD1遺伝子で実施した。実験方法はほぼ実施例12に
準じた。すなわち、SOD1遺伝子(野生型、変異型)
をCMV−NEDL−1と細胞内で一過性に共発現させ
た。抗NEDL−1抗体で免疫沈降後、洗浄し、泳動サ
ンプル化した。同一蛋白量を15%SDS−PAGEで
展開し、PVDF膜に転写し、抗FLAG抗体で抗体反
応後、ECLを用いて検出した。その結果を図10(a)
に示す。同様に、抗FLAG抗体で免疫沈降後、洗浄
し、泳動サンプル化した。同一蛋白量を6%SDS-PAGEで展
開し、PVDF膜に転写し、抗NEDL−1抗体で抗体
反応後、ECLを用いて検出した。その結果を図10
(b)に示す。レーン3において、NEDL−1とSOD
1(WT)とは互いに共沈していない。レーン4、5に
おいて、発症後急速な臨床経過を辿り、1年以内に死亡
する変異であるSOD1(A4V)、SOD1(C6
F)はNEDL−1と強く相互作用して、共沈してい
る。レーン6において、発症後緩徐な臨床経過を示し、
約40年近く生存可能なSOD1(H46R)はNED
L−1とごく微弱な相互作用しか示さない。レーン7に
おいて、発症後特異な神経症状を示す変異であるSOD
1(G93A)は、NEDL−1と中等度の相互作用を
示す。
【0125】図10に示した試験結果から、NEDL−
1は、野生型のSOD1とは相互作用しないが、家族性
ALSの原因となるSOD1変異体とは相互作用するこ
とが明らかとなった。さらに、その相互作用の程度と臨
床上の悪性度の程度はほぼ相関することも分かった。
1は、野生型のSOD1とは相互作用しないが、家族性
ALSの原因となるSOD1変異体とは相互作用するこ
とが明らかとなった。さらに、その相互作用の程度と臨
床上の悪性度の程度はほぼ相関することも分かった。
【0126】(実施例14) NEDL−1によるSO
D1変異体のユビキチン化 実施例12に記載した、yeast two-hybrid screenを実
施したが、ハーベスト前にプロテアソームインヒビター
MG132、20μMで2時間処理を行った。その他の
実験方法はほぼ実施例12に準じた。免疫沈降の結果を
図11に示す。ここで、産物をFLAGで免疫沈降さ
せ、抗ユビキチン抗体でブロットしたものである。NE
DL−1の非存在下でもSOD1変異体は、ユビキチン
化されている。図11のレーン1、3、5、および7を
参照。ユビキチン化の程度は3>5>7>1であり、変
異体の臨床上の重症度(上記で説明)と相関関係があ
る。これは細胞内に存在する品質管理を司るユビキチン
リガーゼ、例えばDorfin等で処理されている可能
性がある(Niwa J., Ishigaki S., Doyu M., Suzuki
T., Tanaka K., Sobue G. A., Novel centrosomal ring
-finger protein, dorfin,mediates ubiquitin ligase
activity. Biochem. Biophys. Res. Commun. 2001Mar
2; 281 (3): 706-13)。
D1変異体のユビキチン化 実施例12に記載した、yeast two-hybrid screenを実
施したが、ハーベスト前にプロテアソームインヒビター
MG132、20μMで2時間処理を行った。その他の
実験方法はほぼ実施例12に準じた。免疫沈降の結果を
図11に示す。ここで、産物をFLAGで免疫沈降さ
せ、抗ユビキチン抗体でブロットしたものである。NE
DL−1の非存在下でもSOD1変異体は、ユビキチン
化されている。図11のレーン1、3、5、および7を
参照。ユビキチン化の程度は3>5>7>1であり、変
異体の臨床上の重症度(上記で説明)と相関関係があ
る。これは細胞内に存在する品質管理を司るユビキチン
リガーゼ、例えばDorfin等で処理されている可能
性がある(Niwa J., Ishigaki S., Doyu M., Suzuki
T., Tanaka K., Sobue G. A., Novel centrosomal ring
-finger protein, dorfin,mediates ubiquitin ligase
activity. Biochem. Biophys. Res. Commun. 2001Mar
2; 281 (3): 706-13)。
【0127】一方、NED−1の存在下、ユビキチン化
の程度が劇的に増強することが分かる。図11のレーン
2、4、6、および8を参照。ユビキチン化の程度は、
ここでも4>6>8>2であり、変異体の臨床上の重症
度と相関関係がある。NEDL−1は、SOD1変異体
に対して、変異型ΒAPPとは異なり強くユビキチン化
能を発揮する品質管理ユビキチンリガーゼとしての機能
を有することが分かる。
の程度が劇的に増強することが分かる。図11のレーン
2、4、6、および8を参照。ユビキチン化の程度は、
ここでも4>6>8>2であり、変異体の臨床上の重症
度と相関関係がある。NEDL−1は、SOD1変異体
に対して、変異型ΒAPPとは異なり強くユビキチン化
能を発揮する品質管理ユビキチンリガーゼとしての機能
を有することが分かる。
【0128】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の核酸プロ
ーブ或いは本発明のプライマーは、各種ハイブリダイゼ
ーションまたはPCR法に使用でき、NEDL−1遺伝
子の神経芽細胞腫のみならず他ヒト組織、細胞での発現
の検出や、その構造および機能の解析を可能とする。ま
た、本発明は該遺伝子がコードするNEDL−1タンパ
ク質の遺伝子工学的製造も可能とする。該タンパク質
は、ユビキチンリガーゼ活性が確認され、その構造から
もHECT型ユビキチンリガーゼであることが明らかと
なった。したがって、ユビキチン−プロテアゾーム系に
おけるNEDL−1タンパク質の基質の同定が可能にな
り、それが関与する神経変性疾患の治療の可能性を開
く。実際、NEDL−1がβAPP、AICDやSOD
1(変異型)と相互作用することが確かめられた。さら
に、これらの相互作用がユビキチン化を介していること
も確かめられた。
ーブ或いは本発明のプライマーは、各種ハイブリダイゼ
ーションまたはPCR法に使用でき、NEDL−1遺伝
子の神経芽細胞腫のみならず他ヒト組織、細胞での発現
の検出や、その構造および機能の解析を可能とする。ま
た、本発明は該遺伝子がコードするNEDL−1タンパ
ク質の遺伝子工学的製造も可能とする。該タンパク質
は、ユビキチンリガーゼ活性が確認され、その構造から
もHECT型ユビキチンリガーゼであることが明らかと
なった。したがって、ユビキチン−プロテアゾーム系に
おけるNEDL−1タンパク質の基質の同定が可能にな
り、それが関与する神経変性疾患の治療の可能性を開
く。実際、NEDL−1がβAPP、AICDやSOD
1(変異型)と相互作用することが確かめられた。さら
に、これらの相互作用がユビキチン化を介していること
も確かめられた。
【0129】また、本発明に係る核酸は、予後良好な神
経芽細胞腫で発現が増強されているNEDL−1遺伝子
に由来する核酸であり、従って、これらの核酸に基づく
遺伝子情報により神経芽細胞腫の予後の診断が可能とな
る。該遺伝子は、N−myc遺伝子が予後不良因子であ
るのに対して、TrkA遺伝子と同様に予後良好因子と
見なされるので、神経芽細胞腫の悪性度および抗癌剤に
対しての感受性の指標(腫瘍マーカー)となり得る。具
体的には、本発明の核酸プローブ或いは本発明のプライ
マーを用いて、神経芽細胞腫の予後診断剤または診断用
キットを構成し、臨床組織サンプルからNEDL−1遺
伝子若しくはNEDL−1タンパク質を検定し、予後の
診断を行いうる。
経芽細胞腫で発現が増強されているNEDL−1遺伝子
に由来する核酸であり、従って、これらの核酸に基づく
遺伝子情報により神経芽細胞腫の予後の診断が可能とな
る。該遺伝子は、N−myc遺伝子が予後不良因子であ
るのに対して、TrkA遺伝子と同様に予後良好因子と
見なされるので、神経芽細胞腫の悪性度および抗癌剤に
対しての感受性の指標(腫瘍マーカー)となり得る。具
体的には、本発明の核酸プローブ或いは本発明のプライ
マーを用いて、神経芽細胞腫の予後診断剤または診断用
キットを構成し、臨床組織サンプルからNEDL−1遺
伝子若しくはNEDL−1タンパク質を検定し、予後の
診断を行いうる。
【0130】
【配列表】
SEQUENCE LISTING
<110> Hisamitsu Pharmaceutical Co., Inc.
<120> Novel gene NEDL-1
<130> HMS952
<140> JP 2001-254974
<141> 2001-8-24
<160> 4
<170> PatentIn Ver. 2.1
<210> 1
<211> 1585
<212> PRT
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Description of Artificial Sequence:synthetic
polynucleotide
<400> 1
Met Ala Ser Pro Ser Arg Asn Ser Gln Ser Arg Arg Arg Cys Lys Glu
1 5 10 15
Pro Leu Arg Tyr Ser Tyr Asn Pro Asp Gln Phe His Asn Met Asp Leu
20 25 30
Arg Gly Gly Pro His Asp Gly Val Thr Ile Pro Arg Ser Thr Ser Asp
35 40 45
Thr Asp Leu Val Thr Ser Asp Ser Arg Ser Thr Leu Met Val Ser Ser
50 55 60
Ser Tyr Tyr Ser Ile Gly His Ser Gln Asp Leu Val Ile His Trp Asp
65 70 75 80
Ile Lys Glu Glu Val Asp Ala Gly Asp Trp Ile Gly Met Tyr Leu Ile
85 90 95
Asp Glu Val Leu Ser Glu Asn Phe Leu Asp Tyr Lys Asn Arg Gly Val
100 105 110
Asn Gly Ser His Arg Gly Gln Ile Ile Trp Lys Ile Asp Ala Ser Ser
115 120 125
Tyr Phe Val Glu Pro Glu Thr Lys Ile Cys Phe Lys Tyr Tyr His Gly
130 135 140
Val Ser Gly Ala Leu Arg Ala Thr Thr Pro Ser Val Thr Val Lys Asn
145 150 155 160
Ser Ala Ala Pro Ile Phe Lys Ser Ile Gly Ala Asp Glu Thr Val Gln
165 170 175
Gly Gln Gly Ser Arg Arg Leu Ile Ser Phe Ser Leu Ser Asp Phe Gln
180 185 190
Ala Met Gly Leu Lys Lys Gly Met Phe Phe Asn Pro Asp Pro Tyr Leu
195 200 205
Lys Ile Ser Ile Gln Pro Gly Lys His Ser Ile Phe Pro Ala Leu Pro
210 215 220
His His Gly Gln Glu Arg Arg Ser Lys Ile Ile Gly Asn Thr Val Asn
225 230 235 240
Pro Ile Trp Gln Ala Glu Gln Phe Ser Phe Val Ser Leu Pro Thr Asp
245 250 255
Val Leu Glu Ile Glu Val Lys Asp Lys Phe Ala Lys Ser Arg Pro Ile
260 265 270
Ile Lys Arg Phe Leu Gly Lys Leu Ser Met Pro Val Gln Arg Leu Leu
275 280 285
Glu Arg His Ala Ile Gly Asp Arg Val Val Ser Tyr Thr Leu Gly Arg
290 295 300
Arg Leu Pro Thr Asp His Val Ser Gly Gln Leu Gln Phe Arg Phe Glu
305 310 315 320
Ile Thr Ser Ser Ile His Pro Asp Asp Glu Glu Ile Ser Leu Ser Thr
325 330 335
Glu Pro Glu Ser Ala Gln Ile Gln Asp Ser Pro Met Asn Asn Leu Met
340 345 350
Glu Ser Gly Ser Gly Glu Pro Arg Ser Glu Ala Pro Glu Ser Ser Glu
355 360 365
Ser Trp Lys Pro Glu Gln Leu Gly Glu Gly Ser Val Pro Asp Arg Pro
370 375 380
Gly Asn Gln Ser Ile Glu Leu Ser Arg Pro Ala Glu Glu Ala Ala Val
385 390 395 400
Ile Thr Glu Ala Gly Asp Gln Gly Met Val Ser Val Gly Pro Glu Gly
405 410 415
Ala Gly Glu Leu Leu Ala Gln Val Gln Lys Asp Ile Gln Pro Ala Pro
420 425 430
Ser Ala Glu Glu Leu Ala Glu Gln Leu Asp Leu Gly Glu Glu Ala Ser
435 440 445
Ala Leu Leu Leu Glu Asp Gly Glu Ala Pro Ala Ser Thr Lys Glu Glu
450 455 460
Pro Leu Glu Glu Glu Ala Thr Thr Gln Ser Arg Ala Gly Arg Glu Glu
465 470 475 480
Glu Glu Lys Glu Gln Glu Glu Glu Gly Asp Val Ser Thr Leu Glu Gln
485 490 495
Gly Glu Gly Arg Leu Gln Leu Arg Ala Ser Val Lys Arg Lys Ser Arg
500 505 510
Pro Cys Ser Leu Pro Val Ser Glu Leu Glu Thr Val Ile Ala Ser Ala
515 520 525
Cys Gly Asp Pro Glu Thr Pro Arg Thr His Tyr Ile Arg Ile His Thr
530 535 540
Leu Leu His Ser Met Pro Ser Ala Gln Gly Gly Ser Ala Ala Glu Glu
545 550 555 560
Glu Asp Gly Ala Glu Glu Glu Ser Thr Leu Lys Asp Ser Ser Glu Lys
565 570 575
Asp Gly Leu Ser Glu Val Asp Thr Val Ala Ala Asp Pro Ser Ala Leu
580 585 590
Glu Glu Asp Arg Glu Glu Pro Glu Gly Ala Thr Pro Gly Thr Ala His
595 600 605
Pro Gly His Ser Gly Gly His Phe Pro Ser Leu Ala Asn Gly Ala Ala
610 615 620
Gln Asp Gly Asp Thr His Pro Ser Thr Gly Ser Glu Ser Asp Ser Ser
625 630 635 640
Pro Arg Gln Gly Gly Asp His Ser Cys Glu Gly Cys Asp Ala Ser Cys
645 650 655
Cys Ser Pro Ser Cys Tyr Ser Ser Ser Cys Tyr Ser Thr Ser Cys Tyr
660 665 670
Ser Ser Ser Cys Tyr Ser Ala Ser Cys Tyr Ser Pro Ser Cys Tyr Asn
675 680 685
Gly Asn Arg Phe Ala Ser His Thr Arg Phe Ser Ser Val Asp Ser Ala
690 695 700
Lys Ile Ser Glu Ser Thr Val Phe Ser Ser Gln Asp Asp Glu Glu Glu
705 710 715 720
Glu Asn Ser Ala Phe Glu Ser Val Pro Asp Ser Met Gln Ser Pro Glu
725 730 735
Leu Asp Pro Glu Ser Thr Asn Gly Ala Gly Pro Trp Gln Asp Glu Leu
740 745 750
Ala Ala Pro Ser Gly His Val Glu Arg Ser Pro Glu Gly Leu Glu Ser
755 760 765
Pro Val Ala Gly Pro Ser Asn Arg Arg Glu Gly Glu Cys Pro Ile Leu
770 775 780
His Asn Ser Gln Pro Val Ser Gln Leu Pro Ser Leu Arg Pro Glu His
785 790 795 800
His His Tyr Pro Thr Ile Asp Glu Pro Leu Pro Pro Asn Trp Glu Ala
805 810 815
Arg Ile Asp Ser His Gly Arg Val Phe Tyr Val Asp His Val Asn Arg
820 825 830
Thr Thr Thr Trp Gln Arg Pro Thr Ala Ala Ala Thr Pro Asp Gly Met
835 840 845
Arg Arg Ser Gly Ser Ile Gln Gln Met Glu Gln Leu Asn Arg Arg Tyr
850 855 860
Gln Asn Ile Gln Arg Thr Ile Ala Thr Glu Arg Ser Glu Glu Asp Ser
865 870 875 880
Gly Ser Gln Ser Cys Glu Gln Ala Pro Ala Gly Gly Gly Gly Gly Gly
885 890 895
Gly Ser Asp Ser Glu Ala Glu Ser Ser Gln Ser Ser Leu Asp Leu Arg
900 905 910
Arg Glu Gly Ser Leu Ser Pro Val Asn Ser Gln Lys Ile Thr Leu Leu
915 920 925
Leu Gln Ser Pro Ala Val Lys Phe Ile Thr Asn Pro Glu Phe Phe Thr
930 935 940
Val Leu His Ala Asn Tyr Ser Ala Tyr Arg Val Phe Thr Ser Ser Thr
945 950 955 960
Cys Leu Lys His Met Ile Leu Lys Val Arg Arg Asp Ala Arg Asn Phe
965 970 975
Glu Arg Tyr Gln His Asn Arg Asp Leu Val Asn Phe Ile Asn Met Phe
980 985 990
Ala Asp Thr Arg Leu Glu Leu Pro Arg Gly Trp Glu Ile Lys Thr Asp
995 1000 1005
Gln Gln Gly Lys Ser Phe Phe Val Asp His Asn Ser Arg Ala Thr Thr
1010 1015 1020
Phe Ile Asp Pro Arg Ile Pro Leu Gln Asn Gly Arg Leu Pro Asn His
1025 1030 1035 1040
Leu Thr His Arg Gln His Leu Gln Arg Leu Arg Ser Tyr Ser Ala Gly
1045 1050 1055
Glu Ala Ser Glu Val Ser Arg Asn Arg Gly Ala Ser Leu Leu Ala Arg
1060 1065 1070
Pro Gly His Ser Leu Val Ala Ala Ile Arg Ser Gln His Gln His Glu
1075 1080 1085
Ser Leu Pro Leu Ala Tyr Asn Asp Lys Ile Val Ala Phe Leu Arg Gln
1090 1095 1100
Pro Asn Ile Phe Glu Met Leu Gln Glu Arg Gln Pro Ser Leu Ala Arg
1105 1110 1115 1120
Asn His Thr Leu Arg Glu Lys Ile His Tyr Ile Arg Thr Glu Gly Asn
1125 1130 1135
His Gly Leu Glu Lys Leu Ser Cys Asp Ala Asp Leu Val Ile Leu Leu
1140 1145 1150
Ser Leu Phe Glu Glu Glu Ile Met Ser Tyr Val Pro Leu Gln Ala Ala
1155 1160 1165
Phe His Pro Gly Tyr Ser Phe Ser Pro Arg Cys Ser Pro Cys Ser Ser
1170 1175 1180
Pro Gln Asn Ser Pro Gly Leu Gln Arg Ala Ser Ala Arg Ala Pro Ser
1185 1190 1195 1200
Pro Tyr Arg Arg Asp Phe Glu Ala Lys Leu Arg Asn Phe Tyr Arg Lys
1205 1210 1215
Leu Glu Ala Lys Gly Phe Gly Gln Gly Pro Gly Lys Ile Lys Leu Ile
1220 1225 1230
Ile Arg Arg Asp His Leu Leu Glu Gly Thr Phe Asn Gln Val Met Ala
1235 1240 1245
Tyr Ser Arg Lys Glu Leu Gln Arg Asn Lys Leu Tyr Val Thr Phe Val
1250 1255 1260
Gly Glu Glu Gly Leu Asp Tyr Ser Gly Pro Ser Arg Glu Phe Phe Phe
1265 1270 1275 1280
Leu Leu Ser Gln Glu Leu Phe Asn Pro Tyr Tyr Gly Leu Phe Glu Tyr
1285 1290 1295
Ser Ala Asn Asp Thr Tyr Thr Val Gln Ile Ser Pro Met Ser Ala Phe
1300 1305 1310
Val Glu Asn His Leu Glu Trp Phe Arg Phe Ser Gly Arg Ile Leu Gly
1315 1320 1325
Leu Ala Leu Ile His Gln Tyr Leu Leu Asp Ala Phe Phe Thr Arg Pro
1330 1335 1340
Phe Tyr Lys Ala Leu Leu Arg Leu Pro Cys Asp Leu Ser Asp Leu Glu
1345 1350 1355 1360
Tyr Leu Asp Glu Glu Phe His Gln Ser Leu Gln Trp Met Lys Asp Asn
1365 1370 1375
Asn Ile Thr Asp Ile Leu Asp Leu Thr Phe Thr Val Asn Glu Glu Val
1380 1385 1390
Phe Gly Gln Val Thr Glu Arg Glu Leu Lys Ser Gly Gly Ala Asn Thr
1395 1400 1405
Gln Val Thr Glu Lys Asn Lys Lys Glu Tyr Ile Glu Arg Met Val Lys
1410 1415 1420
Trp Arg Val Glu Arg Gly Val Val Gln Gln Thr Glu Ala Leu Val Arg
1425 1430 1435 1440
Gly Phe Tyr Glu Val Val Asp Ser Arg Leu Val Ser Val Phe Asp Ala
1445 1450 1455
Arg Glu Leu Glu Leu Val Ile Ala Gly Thr Ala Glu Ile Asp Leu Asn
1460 1465 1470
Asp Trp Arg Asn Asn Thr Glu Tyr Arg Gly Gly Tyr His Asp Gly His
1475 1480 1485
Leu Val Ile Arg Trp Phe Trp Ala Ala Val Glu Arg Phe Asn Asn Glu
1490 1495 1500
Gln Arg Leu Arg Leu Leu Gln Phe Val Thr Gly Thr Ser Ser Val Pro
1505 1510 1515 1520
Tyr Glu Gly Phe Ala Ala Leu Arg Gly Ser Asn Gly Leu Arg Arg Phe
1525 1530 1535
Cys Ile Glu Lys Trp Gly Lys Ile Thr Ser Leu Pro Arg Ala His Thr
1540 1545 1550
Cys Phe Asn Arg Leu Asp Leu Pro Pro Tyr Pro Ser Tyr Ser Met Leu
1555 1560 1565
Tyr Glu Lys Leu Leu Thr Ala Val Glu Glu Thr Ser Thr Phe Gly Leu
1570 1575 1580
Glu
1585
<210> 2
<211> 6200
<212> DNA
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Description of Artificial Sequence:synthetic
polynucleotide
<400> 2
ggtttttagg cctggccgcc atggcgtctc cttctagaaa ctcccagagc cgacgccggt 60
gcaaggagcc gctccgatac agctacaacc ccgaccagtt ccacaacatg gacctcaggg 120
gcggccccca cgatggcgtc accattcccc gctccaccag cgacactgac ctggtcacct 180
cggacagccg ctccacgctc atggtcagca gctcctacta ttccatcggg cactctcagg 240
acctggtcat ccactgggac ataaaggagg aagtggacgc tggggactgg attggcatgt 300
acctcattga tgaggtcttg tccgaaaact ttctggacta taaaaaccgt ggagtcaatg 360
gttctcatcg gggccagatc atctggaaga tcgatgccag ctcgtacttt gtggaacctg 420
aaactaagat ctgcttcaaa tactaccatg gagtgagtgg ggccctgcga gcaaccaccc 480
ccagtgtcac ggtcaaaaac tcggcagctc ctatttttaa aagcattggt gctgatgaga 540
ccgtccaagg acaaggaagt cggaggctga tcagcttctc tctctcagat ttccaagcca 600
tggggttgaa gaaagggatg tttttcaacc cagaccctta tctgaagatt tccattcagc 660
ctgggaaaca cagcatcttc cccgccctcc ctcaccatgg acaggagagg agatccaaga 720
tcataggcaa caccgtgaac cccatctggc aggccgagca attcagtttt gtgtccttgc 780
ccactgacgt gctggaaatt gaggtgaagg acaagtttgc caagagccgc cccatcatca 840
agcgcttctt gggaaagctg tcgatgcccg ttcaaagact cctggagaga cacgccatag 900
gggatagggt ggtcagctac acacttggcc gcaggcttcc aacagatcat gtgagtggac 960
agctgcaatt ccgatttgag atcacttcct ccatccaccc agatgatgag gagatttccc 1020
tgagtaccga gcctgagtca gcccaaattc aggacagccc catgaacaac ctgatggaaa 1080
gcggcagtgg ggaacctcgg tctgaggcac cagagtcctc tgagagctgg aagccagagc 1140
agctgggtga gggcagtgtc cccgatcgtc cagggaacca aagcatagag ctttccagac 1200
cagctgagga agcagcagtc atcacggagg caggagacca gggcatggtc tctgtgggac 1260
ctgaaggggc tggggagctc ctggcccagg tgcaaaagga catccagcct gcccccagtg 1320
cagaagagct ggccgagcag ctggacctgg gtgaggaggc atcagcactg ctgctggaag 1380
acggtgaagc cccagccagc accaaggagg agcccttgga ggaggaagca acgacccaga 1440
gccgggctgg aagggaagaa gaggagaagg agcaggagga ggagggagat gtgtccaccc 1500
tggagcaggg agagggcagg ctgcagctgc gggcctcggt gaagagaaaa agcaggccct 1560
gctccttgcc tgtgtccgag ctggagacgg tgatcgcgtc agcctgcggg gaccccgaga 1620
ccccgcggac acactacatc cgcatccaca ccctgctgca cagcatgccc tccgcccagg 1680
gcggcagcgc ggcagaggag gaggacggcg cggaggagga gtccaccctc aaggactcct 1740
cggagaagga tgggctcagc gaggtggaca cggtggccgc tgacccgtct gccctggaag 1800
aggacagaga agagcccgag ggggctactc caggcacggc gcaccctggc cactccgggg 1860
gccacttccc cagcctggcc aatggcgcgg cccaggatgg cgacacgcac cccagcaccg 1920
ggagcgagag cgactccagc cccaggcaag gcggggacca cagttgcgag ggctgtgacg 1980
cgtcctgctg cagcccctcg tgctacagct cctcgtgcta cagcacgtcc tgctacagca 2040
gctcgtgcta cagcgcctcg tgctacagcc cctcctgcta caacggcaac aggttcgcca 2100
gccacacgcg cttctcctcc gtggacagcg ccaagatctc cgagagcacg gtcttctcct 2160
cgcaagacga cgaggaggag gagaacagcg cgttcgagtc ggtacccgac tccatgcaga 2220
gccctgagct ggacccggag tccacgaacg gcgctgggcc gtggcaagac gagctggccg 2280
cccctagcgg gcacgtggaa agaagcccgg aaggtctgga atcccccgtg gcaggtccaa 2340
gcaatcggag agaaggtgaa tgtcctatac tccataattc ccagccagta agccagcttc 2400
cttccctgag gcctgaacat catcactacc caacaatcga tgagcctctt ccaccaaact 2460
gggaagctcg aattgacagc cacgggcggg tcttttatgt ggaccacgtg aaccgcacaa 2520
ccacctggca gcgtccgacg gcagcagcca ccccggatgg catgcggaga tcggggtcca 2580
tccagcagat ggagcaactc aacaggcggt atcaaaacat tcagcgaacc attgcaacag 2640
agaggtccga agaagattct ggcagccaaa gctgcgagca agccccagca ggaggaggcg 2700
gaggtggagg gagtgactca gaagccgaat cttcccagtc cagcttagat ctaaggagag 2760
aggggtcact ttctccagtg aactcacaaa aaatcacctt gctgctgcag tccccagcgg 2820
tcaagttcat caccaacccc gagttcttca ctgtgctaca tgccaattat agtgcctacc 2880
gagtcttcac cagtagcacc tgcttaaagc acatgattct gaaagtccga cgggatgctc 2940
gcaattttga acgctaccag cacaaccggg acttggtgaa tttcatcaac atgttcgcag 3000
acactcggct ggaactgccc cggggctggg agatcaaaac ggaccagcag ggaaagtctt 3060
ttttcgtgga ccacaacagt cgagctacca ctttcattga cccccgaatc cctcttcaga 3120
acggtcgtct tcccaatcat ctaactcacc gacagcacct ccagaggctc cgaagttaca 3180
gcgctggaga ggcctcagaa gtttctagaa acagaggagc ctctttactg gccaggccag 3240
gacacagctt agtagctgct attcgaagcc aacatcaaca tgagtcattg ccactggcat 3300
ataatgacaa gattgtggca tttcttcgcc agccaaacat ttttgaaatg ctgcaagagc 3360
gtcagccaag cttagcaaga aaccacacac tcagggagaa aatccattac attcggactg 3420
agggtaatca cgggcttgag aagttgtcct gtgatgcgga tctggtcatt ttgctgagtc 3480
tctttgaaga agagattatg tcctacgtcc ccctgcaggc tgccttccac cctgggtata 3540
gcttctctcc ccgctgttca ccctgttctt cacctcagaa ctccccaggt ttacagagag 3600
ccagtgcaag agccccttcc ccctaccgaa gagactttga ggccaagctc cgcaatttct 3660
acagaaaact ggaagccaaa ggatttggtc agggtccggg gaaaattaag ctcattattc 3720
gccgggatca tttgttggag ggaaccttca atcaggtgat ggcctattcg cggaaagagc 3780
tccagcgaaa caagctctac gtcacctttg ttggagagga gggcctggac tacagtggcc 3840
cctcgcggga gttcttcttc cttctgtctc aggagctctt caacccttac tatggactct 3900
ttgagtactc ggcaaatgat acttacacgg tgcagatcag ccccatgtcc gcatttgtag 3960
aaaaccatct tgagtggttc aggtttagcg gtcgcatcct gggtctggct ctgatccatc 4020
agtaccttct tgacgctttc ttcacgaggc ccttctacaa ggcactcctg agactgccct 4080
gtgatttgag tgacctggaa tatttggatg aggaattcca ccagagtttg cagtggatga 4140
aggacaacaa catcacagac atcttagacc tcactttcac tgttaatgaa gaggtttttg 4200
gacaggtcac ggaaagggag ttgaagtctg gaggagccaa cacacaggtg acggagaaaa 4260
acaagaagga gtacatcgag cgcatggtga agtggcgggt ggagcgcggc gtggtacagc 4320
agaccgaggc gctggtgcgc ggcttctacg aggttgtaga ctcgaggctg gtgtccgtgt 4380
ttgatgccag ggagctggag ctggtgatag ctggcaccgc ggaaatcgac ctaaatgact 4440
ggcggaataa cactgagtac cggggaggtt accacgatgg gcatcttgtg atccgctggt 4500
tctgggctgc ggtggagcgc ttcaataatg agcagaggct gagattactg cagtttgtca 4560
cgggaacatc cagcgtgccc tacgaaggct tcgcagccct ccgtgggagc aatgggcttc 4620
ggcgcttctg catagagaaa tgggggaaaa ttacttctct ccccagggca cacacatgct 4680
tcaaccgact ggatcttcca ccgtatccct cgtactccat gttgtatgaa aagctgttaa 4740
cagcagtaga ggaaaccagc acctttggac ttgagtgagg acatggaacc tcgcctgaca 4800
ttttcctggc cagtgacatc acccttcctg ggatgatccc cttttccctt tcccttaatc 4860
aactctcctt tgattttggt attccatgat ttttattttc aaaccaaatc aggattgaca 4920
aaagctgtgc atgaagaact gccttcttct aagatctaac cttcaggctt ctctcctctg 4980
ttttcaatga actgctagcc tgtatgcaat attaaaaaac agctgtctca aggtctgtgt 5040
atatctccac atacctccat tactaacaat gaaatatgaa tgcaagttaa gctacacttg 5100
accaaatggt aataaatgtt tacttccatt tctatcattg aagggaaaat gtgagcatta 5160
agcactccag gctttcatat gcccatgtct tctgagcaga gccaccattt tttataattt 5220
ctaataacca actccagaac taggagctga tcaactcttt gttttcctct ccatctactt 5280
ttccctgtgc ataatatcca tccaaaggac aacagtggca aagctgaaat ttttatacat 5340
tcaactcatg attcacatgt ggcatcagtc ccatcagccg gaactagcct agacatacgg 5400
tgcaaatatg acacttctaa cgattaacaa cagcaagaaa acacctgctg ctgatgcaat 5460
gcaatgcatc ccaatggttg tggggattgt gggctcaact caagagaagt ttaggagggg 5520
gagcatccct agtgaatact cacaccacaa gaaggacaaa cttgtgcaca tgtccaagaa 5580
agaaagcttc ttgattgagg tagcatgaag gatgaggctt cagcccccat tgtcttatgt 5640
agaatgtggc aatgccaact ggagaaaggg aagaaggaca tattaccttg gtttgaatcc 5700
ctgagttctg tactgttctg ttttgtttag tctagccaca gttcttcaca aaggaaaaaa 5760
aaatgtgtag atgataccat gacttttgtt aaagccatga cttttgtttg cttggcagac 5820
aaaccctttt tttaaaactt tgatattttt ttttcacatt ttttttcctt ttcctttctt 5880
aatcatggag ttcaagttcc tttgcattcg attgtccatc gggaccacac taggaagctg 5940
cagagagtga tggtgcttgt tagggatcaa gggcaacata gtacttctcc ttcacccata 6000
gtaatcctcc tggggcagaa acataacacc ccaaaggcac gttgatttgt atcaaaataa 6060
atatccagtt tcttttagca ttcagtgaaa acatatctca gaaaacttca tgttgtcaga 6120
aaaacagctg caggctccaa agacagccta acctctcaac tacatttgaa ataaacccaa 6180
ccataatggt aaaaaaaaaa 6200
<210> 3
<211> 18
<212> DNA
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Description of Artificial Sequence:synthetic
polynucleotide
<400> 3
ctgcaccaac aatatccc 18
<210> 4
<211> 18
<212> DNA
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Description of Artificial Sequence:synthetic
polynucleotide
<400> 4
gtagagacag ggtttcac 7
【図1】(a)は、HECT型ユビキチンリガーゼ類のタ
ンパク質構造を模式的に示す図であり、いずれもC末端
側にHECTドメイン、中央部に複数のWWドメイン、
N末端側にC2ドメインを有することを示している。
(b)は、NEDL−1タンパク質のアミノ酸配列とNE
DL2タンパク質のアミノ酸配列とのホモロジー解析を
表すアラインメント図である。前記各ドメインは、下線
を施すか、箱で囲まれて表示されている。また、保存ア
ミノ酸は、星印で表示されている。
ンパク質構造を模式的に示す図であり、いずれもC末端
側にHECTドメイン、中央部に複数のWWドメイン、
N末端側にC2ドメインを有することを示している。
(b)は、NEDL−1タンパク質のアミノ酸配列とNE
DL2タンパク質のアミノ酸配列とのホモロジー解析を
表すアラインメント図である。前記各ドメインは、下線
を施すか、箱で囲まれて表示されている。また、保存ア
ミノ酸は、星印で表示されている。
【図2】半定量的RT−PCRによって、予後良好・不
良神経芽細胞腫の臨床組織サンプルにおけるNEDL−
1遺伝子の発現を測定した結果を示す電気泳動図であ
る。
良神経芽細胞腫の臨床組織サンプルにおけるNEDL−
1遺伝子の発現を測定した結果を示す電気泳動図であ
る。
【図3】(a)は、半定量的RT−PCRによって、正常
ヒト組織におけるNEDL−1遺伝子の発現を測定した
結果を示す電気泳動写真に対応する図である。(b)は、
半定量的RT−PCRによって、各種の神経芽細胞腫株
におけるNEDL−1遺伝子の発現を測定した結果を示
す電気泳動写真に対応する図である。
ヒト組織におけるNEDL−1遺伝子の発現を測定した
結果を示す電気泳動写真に対応する図である。(b)は、
半定量的RT−PCRによって、各種の神経芽細胞腫株
におけるNEDL−1遺伝子の発現を測定した結果を示
す電気泳動写真に対応する図である。
【図4】正常ヒト組織におけるNEDL−1遺伝子の組
織別発現をノーザンブロットによって分析したオートラ
ジオグラフィーを表す図である。
織別発現をノーザンブロットによって分析したオートラ
ジオグラフィーを表す図である。
【図5】NEDL−1タンパク質のユビキチンリガーゼ
活性を示すイムノブロットした電気泳動図である。
活性を示すイムノブロットした電気泳動図である。
【図6】NEDL−1遺伝子の細胞内局在化を表すウェ
スタンブロット図である。(a)は、Cos7細胞、(b)は
CHP134細胞での結果を表わす。
スタンブロット図である。(a)は、Cos7細胞、(b)は
CHP134細胞での結果を表わす。
【図7】NEDL−1タンパク質のAICDとの相互作
用を示すイムノブロットした電気泳動図であり、抗NE
DL−1抗体で免疫沈降させ、抗FLAG抗体で検出し
たものである。
用を示すイムノブロットした電気泳動図であり、抗NE
DL−1抗体で免疫沈降させ、抗FLAG抗体で検出し
たものである。
【図8】NEDL−1タンパク質のAICDとの相互作
用を示すイムノブロットした電気泳動図であり、抗FL
AG抗体で免疫沈降させ、抗NEDL−1抗体で検出し
たものである。
用を示すイムノブロットした電気泳動図であり、抗FL
AG抗体で免疫沈降させ、抗NEDL−1抗体で検出し
たものである。
【図9】(a)は、NEDL−1タンパク質のβAPPお
よびAICDに対するユビキチン化を示すイムノブロッ
トした電気泳動図であり、抗HA抗体で免疫沈降させ、
抗ユビキチン抗体で検出したものである。(b)は、NE
DL−1タンパク質のFLAG−AICDに対するユビ
キチン化を示すイムノブロットした電気泳動図であり、
抗FLAG抗体で免疫沈降させ、抗ユビキチン抗体で検
出したものである。(c)は、NEDL−1タンパク質の
βAPPおよびAICDに対するユビキチン化を示すイ
ムノブロットした電気泳動図であり、抗HA抗体で免疫
沈降させ、AICDを認識する抗体で検出したものであ
る。
よびAICDに対するユビキチン化を示すイムノブロッ
トした電気泳動図であり、抗HA抗体で免疫沈降させ、
抗ユビキチン抗体で検出したものである。(b)は、NE
DL−1タンパク質のFLAG−AICDに対するユビ
キチン化を示すイムノブロットした電気泳動図であり、
抗FLAG抗体で免疫沈降させ、抗ユビキチン抗体で検
出したものである。(c)は、NEDL−1タンパク質の
βAPPおよびAICDに対するユビキチン化を示すイ
ムノブロットした電気泳動図であり、抗HA抗体で免疫
沈降させ、AICDを認識する抗体で検出したものであ
る。
【図10】(a)は、NEDL−1タンパク質のSOD1
変異体との相互作用を示すイムノブロットした電気泳動
図であり、抗NEDL−1抗体で免疫沈降させ、抗FL
AG抗体で検出したものである。(b)は、NEDL−1
タンパク質のSOD1変異体との相互作用を示すイムノ
ブロットした電気泳動図であり、抗FLAG抗体で免疫
沈降させ、抗NEDL−1抗体で検出したものである。
変異体との相互作用を示すイムノブロットした電気泳動
図であり、抗NEDL−1抗体で免疫沈降させ、抗FL
AG抗体で検出したものである。(b)は、NEDL−1
タンパク質のSOD1変異体との相互作用を示すイムノ
ブロットした電気泳動図であり、抗FLAG抗体で免疫
沈降させ、抗NEDL−1抗体で検出したものである。
【図11】NEDL−1タンパク質のSOD1およびS
OD1変異体に対するユビキチン化を示すイムノブロッ
トした電気泳動図である。
OD1変異体に対するユビキチン化を示すイムノブロッ
トした電気泳動図である。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 宮崎 耕
千葉県千葉市緑区おゆみ野948−28 プロ
ムナード201
Fターム(参考) 4B024 AA11 BA07 CA04 CA09 DA02
DA06 EA04 GA11 GA18 GA19
HA03 HA14
4B063 QA01 QA18 QQ02 QQ40 QQ42
QR31 QR38 QR55 QR72 QR82
QS12 QS16 QS24 QS25 QS34
QS39 QX02 QX07
Claims (24)
- 【請求項1】 以下の(a)または(b)の核酸を含む核酸プ
ローブ: (a)配列表の配列番号2に示す塩基配列の一部、または
それと相補的な塩基配列を有する核酸; (b)配列表の配列番号2に示す塩基配列からなる核酸と
ストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸、
またはそれと相補的な塩基配列を有する核酸。 - 【請求項2】 前記核酸がDNAであることを特徴とす
る請求項2に記載の核酸プローブ。 - 【請求項3】 核酸が少なくとも20個の塩基長である
請求項1または2に記載の核酸プローブ。 - 【請求項4】 前記核酸が配列表の配列番号2に示す塩
基配列の全長である請求項3に記載の核酸プローブ。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の核
酸プローブを有効成分とする神経芽細胞腫の予後診断
剤。 - 【請求項6】 以下の(a)または(b)のDNAを含むプラ
イマー: (a)配列表の配列番号2に示す塩基配列の一部、または
それと相補的な塩基配列を有するDNA; (b)配列表の配列番号2に示す塩基配列からなるDNA
とストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDN
A、またはそれと相補的な塩基配列を有するDNA。 - 【請求項7】 請求項6に記載のプライマーを有効成分
とする神経芽細胞腫の予後診断用キット。 - 【請求項8】 神経芽細胞腫の臨床組織サンプルから配
列表の配列番号2に示す塩基配列からなる核酸の有無を
検出することを特徴とする、神経芽細胞腫の予後の診断
方法。 - 【請求項9】 神経芽細胞腫の臨床組織サンプルから配
列表の配列番号1に示すアミノ酸配列からなるタンパク
質の有無を検出することを特徴とする、神経芽細胞腫の
予後の診断方法。 - 【請求項10】 (a)配列表の配列番号2に示す塩基配
列の一部、またはそれと相補的な塩基配列を有する核
酸、または(b)配列表の配列番号2に示す塩基配列から
なる核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズ
する核酸、またはそれと相補的な塩基配列を有する核酸
を神経芽細胞腫の臨床組織サンプルと接触させて、配列
表の配列番号1に示すアミノ酸配列からなるタンパク質
の発現およびその量を分析することを特徴とする、神経
芽細胞腫の予後の診断方法。 - 【請求項11】 配列表の配列番号1に示すアミノ酸配
列からなるタンパク質を有効成分として含むポリユビキ
チン化剤。 - 【請求項12】 ユビキチン化される基質がアミロイド
β前駆蛋白(βAPP)であることを特徴とする請求項
11に記載のポリユビキチン化剤。 - 【請求項13】 ユビキチン化される基質がアミロイド
β前駆蛋白細胞内領域(AICD)であることを特徴と
する請求項11に記載のポリユビキチン化剤。 - 【請求項14】 ユビキチン化される基質がスーパーオ
キシドジスムターゼ(SOD1)変異体であることを特
徴とする請求項11に記載のポリユビキチン化剤。 - 【請求項15】 アミロイドβ前駆蛋白(βAPP)の
調節用組成物であって、配列表の配列番号1に示すアミ
ノ酸配列からなるタンパク質をアミロイドβ前駆蛋白の
細胞内での発現、産生、または形成を調節するのに有効
な量、含むことを特徴とする調節用組成物。 - 【請求項16】 アミロイドβ前駆蛋白(βAPP)の
調節用組成物であって、配列表の配列番号2に示す塩基
配列を有する核酸をアミロイドβ前駆蛋白の細胞内での
発現、産生、または形成を調節するのに有効な量含むこ
とを特徴とする調節用組成物。 - 【請求項17】 細胞に配列表の配列番号1に示すアミ
ノ酸配列からなるタンパク質をアミロイドβ前駆蛋白
(βAPP)の細胞内発現、産生、または形成を調節す
るのに有効な量、投与することからなる細胞内でのアミ
ロイドβ前駆蛋白の発現、産生、または形成を調節する
方法。 - 【請求項18】 細胞に配列表の配列番号2に示す塩基
配列を有する核酸をアミロイドβ前駆蛋白の細胞内発
現、産生、または形成を調節するのに有効な量、投与す
ることからなる細胞内でのアミロイドβ前駆蛋白(βA
PP)の発現、産生、または形成を調節する方法。 - 【請求項19】 スーパーオキシドジムスターゼ(SO
D1)活性の調節用組成物であって、配列表の配列番号
1に示すアミノ酸配列からなるタンパク質をスーパーオ
キシドジムスターゼ活性を細胞内で調節するのに有効な
量、含むことを特徴とする調節用組成物。 - 【請求項20】 スーパーオキシドジムスターゼ(SO
D1)活性の調節用組成物であって、配列表の配列番号
2に示す塩基配列を有する核酸をスーパーオキシドジム
スターゼ活性を細胞内で調節するのに有効な量、含むこ
とを特徴とする調節用組成物。 - 【請求項21】 スーパーオキシドジムスターゼ(SO
D1)が変異型であることを特徴とする、請求項19ま
たは20に記載の調節用組成物。 - 【請求項22】 細胞に配列表の配列番号1に示すアミ
ノ酸配列からなるタンパク質をスーパーオキシドジムス
ターゼ(SOD1)活性を調節するのに有効な量、投与
することからなる細胞内におけるスーパーオキシドジム
スターゼ活性を調節する方法。 - 【請求項23】 細胞に配列表の配列番号2に示す塩基
配列を有する核酸をスーパーオキシドジムスターゼ活性
(SOD1)を調節するのに有効な量、投与することか
らなる細胞内におけるスーパーオキシドジムスターゼ活
性を調節する方法。 - 【請求項24】 スーパーオキシドジムスターゼ(SO
D1)が変異型であることを特徴とする、請求項22ま
たは23に記載の方法。
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US10/487,132 US20050064411A1 (en) | 2001-08-24 | 2002-08-23 | Novel gene nedl-1 |
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JP2001-254974 | 2001-08-24 | ||
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EP (1) | EP1428891A4 (ja) |
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WO (1) | WO2003018842A1 (ja) |
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---|---|---|---|---|
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JPWO2005030959A1 (ja) * | 2003-09-25 | 2006-12-07 | 千葉県 | 神経芽細胞腫予後診断のためのマイクロアレイと神経芽細胞腫予後診断方法 |
WO2007018236A1 (ja) * | 2005-08-11 | 2007-02-15 | Hisamitsu Pharmaceutical Co., Inc. | 家族性筋萎縮性側索硬化症の発症又は進行を抑える化合物のスクリーニング方法、及び家族性筋萎縮性側索硬化症の診断方法 |
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---|---|---|---|---|
WO2006083042A1 (ja) * | 2005-02-07 | 2006-08-10 | Takeda Pharmaceutical Company Limited | 神経変性疾患の予防・治療剤 |
JP4651481B2 (ja) * | 2005-08-11 | 2011-03-16 | 久光製薬株式会社 | アポトーシス促進性化合物又は抗アポトーシス性化合物をスクリーニングする方法及び神経変性疾患の悪性度の判定方法 |
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