JP2003134010A - デジタル変調信号の等化方法とそれを用いた復調器 - Google Patents

デジタル変調信号の等化方法とそれを用いた復調器

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JP2003134010A
JP2003134010A JP2001332370A JP2001332370A JP2003134010A JP 2003134010 A JP2003134010 A JP 2003134010A JP 2001332370 A JP2001332370 A JP 2001332370A JP 2001332370 A JP2001332370 A JP 2001332370A JP 2003134010 A JP2003134010 A JP 2003134010A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 地上デジタル放送の移動受信において、受信
信号の品質改善に用いることができるデジタル変調信号
の等化方法とそれを用いた復調器を提供することを目的
とする。 【解決手段】 階層構造をもったデジタル変調信号を予
め決められた階層に分離し、また、シンボルを推定し、
複素遅延プロファイルを見出し、あるいはドップラーシ
フトを解析してその少なくとも1つの階層の信号から伝
送賂の特性を抽出し、また必要に応じて、それ以外の階
層の信号のスキャッタードパイロット信号の情報を抽出
してその等化制御情報を生成し、これを用いて上記の階
層に分離したそれぞれの信号の等化を行う構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、放送、無線通信
の分野で、特に地上デジタル放送の受信システムやOF
DM方式による陸上移動通信において、受信信号の品質
改善に用いることのできる、デジタル変調信号の等化方
法とそれを用いた復調器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】デジタル変調信号のひとつであるOFD
M(OrthogonalFrequency Division Multiplexing)信
号を移動受信する場合、多重伝搬の影響によって受信信
号の品質が大きく劣化することがある。この時、受信信
号の劣化要因である伝搬路の伝達特性に対する逆特性を
与えて信号を改善する技術を等化という。
【0003】等化技術は、無線通信の最も重要な技術で
あり、多くの研究がなされ、様々な技術が開発されてい
る。例えば、OFDM方式に用いる等化技術は、単一キ
ャリアの伝送と同様に、あらかじめ伝送する信号に既知
情報としてスキャッタード・パイロットシンボル(S
P:Scattered pilot symbol)を付加しておき、受信側
で既知情報を分析して伝達特性を求め、その逆特性で等
化を行っている。
【0004】このようなOFDM方式は、日本の地上波
デジタル放送に用いられるが、全帯域が13セグメント
に分割され、これらは自由に信号を配置することができ
る。これを利用すると、受信環境を考慮して伝送品質の
異なる複数の情報をいくつかのセグメントに振り分けて
同時に伝送する、という階層構造をもったデジタル変調
信号による階層伝送を行うことができる。
【0005】この階層伝送においては、例えば、固定受
信には、QPSK(QuadraturePhase Shift Keying)、
16QAM(Quadrature Amplitude Modulation)、6
4QAMを使用し、移動受信にはDQPSK(Differen
tialQuadrature Phase ShiftKeying)を使用することが
想定されており、固定受信には、上記の様に、適応等化
のための既知情報としてSPが付加されている。
【0006】また、等化技術を適用する場合には、受信
側でSPを利用して伝搬特性の逆特性を信号に与える。
この時、階層の異なるセグメントについては、各階層毎
に別々の等化回路を構成して独立に等化される。この
際、受信信号の劣化に伴って、信号空間ダイヤグラムに
おいて、より多値の変調方式となる階層ほど、それぞれ
の信号点間の距離が短いことから、伝搬路の影響が大き
くなり、一般にこのような多値の階層から順次受信不能
に陥ることとなる。
【0007】次に、具体的に、従来の等化の方法を説明
する。上で説明した様に、OFDM方式に用いる等化技
術は、あらかじめ伝送する信号にSPを付加しておき、
受信側でそのSPを分析して伝達特性を求め、その逆特
性で等化を行うものである。
【0008】日本の地上波デジタル放送に用いられるO
FDM方式のSPは、図9に示すようなキャリアと時間
の配置をもっており、データフレームの先頭を基準とし
て、l(エル)番目のシンボルのp番目のSPとして表
すとSPのキャリア位置kpは次式で表せる。
【0009】
【数1】
【0010】ここで、送信シンボルをX(l, k)、伝搬路
特性をH(l,k)、雑音をN(l, k)とすると、受信信号Y(l,
k)は、次式となる。
【0011】
【数2】
【0012】受信信号は、遅延時間がガートインターバ
ルを越えないものとし、受信機では理想的に信号の同期
が確立しているものとし、kp番目のキャリアに配置され
たSPのみに着目して伝搬路特性を表すと、真の伝搬路
特性H(l,kp)に雑音による誤差を加えた伝搬路特性HN(l,
kp)が次の様に求まる。
【0013】
【数3】
【0014】通常のシンボル等化では、図10に示す様
に、疎らに配置されたSPに対してシンボルフィルタGs
(l)とキャリアフィルタGc(k)で構成する二次元フィルタ
G(l,k)で内挿して任意のデータシンボルXに作用する雑
音による誤差を加えた伝搬路特性HN(l,k)を推定する。
【0015】
【数4】
【0016】そして、受信信号Yを伝達特性HN(l, k)で
除算してXの推定値XN(l,k)を得る。
【0017】
【数5】
【0018】以上がSPを用いたシンボル等化の基本手
順である。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】デジタル変調信号のひ
とつであるOFDM信号を移動受信する場合、多重伝搬
の影響によって受信信号の品質が大きく劣化することが
ある。しかし、日本の地上波デジタル放送に用いられる
OFDM方式では、固定受信を想定したSPの配置であ
ることから、移動受信で、16QAM、64QAMの階
層の信号を安定に復調するためには、移動による受信状
態の急な変化に追従できるように、伝送信号への更に密
度の高いSPの付加が必要である。この方法で、現実に
充分な品質を確保しようとすると、このような付加情報
の比率が高すぎて、情報の伝送効率が悪くなり、移動受
信においては、SPを高い密度で用いて通信品質を改善
するという手法の適用が困難であった。
【0020】この発明は上記に鑑み提案されたもので、
地上デジタル放送の移動受信において、受信信号の品質
改善に用いることができるデジタル変調信号の等化方法
とそれを用いた復調器を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の第1の発明は、階層構造をもったデジタル
変調信号を予め決められた階層に分離する手続きと、そ
の少なくとも1つの階層の信号から伝送賂の特性を抽出
する手続きと、その抽出した特性を用いて等化制御情報
を生成し、これを用いて上記の階層に分離したそれぞれ
の信号の等化を行う手続きとを備えることを特徴として
いる。
【0022】また、本発明の第2の発明は、スキャッタ
ードパイロット信号を利用するものであり、階層構造を
もったデジタル変調信号を予め決められた階層に分離す
る手続きと、その少なくとも1つの階層の信号から伝送
賂の特性を抽出する手続きと、またそれ以外の階層の信
号のスキャッタードパイロット信号の情報を抽出する手
続きと、その抽出した特性と抽出した情報とを用いてあ
らたに等化制御情報を生成する手続きと、これを用いて
上記の予め決められた階層に分離した信号の等化を行う
手続きとを備えることを特徴としている。
【0023】また、本発明の第3の発明は、ドップラー
シフトによるキャリア間の干渉による影響を抑制するも
のであり、上記した第1の発明または第2の発明の構成
に加えて、少なくとも1つの階層の信号から伝送賂の特
性を抽出する方法は、シンボルを推定する手続きと、複
素遅延プロファイルを見出す手続きと、ドップラーシフ
トを解析する手続きとを備えることを特徴としている。
【0024】また、本発明の第4の発明は、シンボル判
定を等化後に行う事により、誤りを抑制するものであ
り、上記した第1の発明または第2の発明の構成に加え
て、上記の予め決められた階層における信号に対応する
シンボル判定を行う手続きを備え、この手続きは、上記
の等化制御情報を用いて等化の後に行う手続きであるこ
とを特徴としている。
【0025】また、本発明の第5の発明は、誤差情報を
取り入れて誤りを抑制するものであり、上記した第4の
発明の構成に加えて、判定されたシンボルについてキャ
リア間干渉の補償を行う手続きを備え、この手続きは、
判定したシンボルと抽出した伝送賂特性とから推定した
信号を生成する手続きと、この推定した信号とそれぞれ
の階層における等化前の信号との比較から誤差情報を抽
出する手続きと、この誤差情報を用いてシンボル誤りの
判定を行う手続きとを含むことを特徴としている。
【0026】また、本発明の第6の発明は、階層構造を
もったOFDM信号を予め決められた階層に分離する手
段と、その少なくとも1つの階層の信号から伝送賂の特
性を抽出する手段と、その抽出した特性を用いて等化制
御情報を生成し、これを用いて上記の階層に分離したそ
れぞれの信号の等化を行う手段とを備えることを特徴と
している。
【0027】また、本発明の第7の発明は、階層構造を
もったOFDM信号を予め決められた階層に分離する手
段と、その少なくとも1つの階層の信号から伝送賂の特
性を抽出する手段と、またそれ以外の階層の信号のスキ
ャッタードパイロット信号の情報を抽出する手段と、そ
の抽出した特性と抽出した情報とを用いてあらたに等化
制御情報を生成する手段と、これを用いて上記の予め決
められた階層に分離した信号の等化を行う手段とを備え
ることを特徴としている。
【0028】また、本発明の第8の発明は、上記した第
6の発明または第7の発明の構成に加えて、少なくとも
1つの階層の信号から伝送賂の特性を抽出する方法は、
シンボルを推定する手段と、複素遅延プロファイルを見
出す手段と、ドップラーシフトを解析する手段とを備え
ることを特徴としている。
【0029】また、本発明の第9の発明は、上記した第
6の発明または第7の発明の構成に加えて、上記の予め
決められた階層における信号に対応するシンボル判定を
行う手段を備え、この手段は、上記の等化制御情報を用
いて等化の後に行う手段を含むことを特徴としている。
【0030】また、本発明の第10の発明は、上記した
第9の発明または第7の発明の構成に加えて、判定され
たシンボルについてキャリア間干渉の補償を行う手段を
備え、この手段は、判定したシンボルと抽出した伝送賂
特性とから推定した信号を生成する手段と、この推定し
た信号とそれぞれの階層における等化前の信号との比較
から誤差情報を抽出する手段と、この誤差情報を用いて
シンボル誤りの判定を行う手段とを含むことを特徴とし
ている。
【0031】
【発明の実施の形態】以下にこの発明の実施の形態を図
面に基づいて詳細に説明する。先ず本発明を適用した移
動通信における信号処理手順を概説する。図3は、本発
明の適用される通信状況を示す模式図であり、基地局1
から送信されたOFDM信号を、移動局2で受信する様
子を示している。また、図1(a)は、移動局2におけ
る復調器の階層分離までの詳細を示す図であり、図1
(b)は、階層構造のOFDM信号の帯域を示す。次
に、その信号処理手順を示す。
【0032】図3の基地局1では、通常のOFDM信号
の送信と同様に、情報を階層化して送信する。この信号
を図3の移動局2のアンテナで受信する場合、一般に、
移動局のアンテナは、低い位置に設置されるので、基地
局1の見通しがきかず、マルチパスフェージングが発生
する。また、電波の反射体と移動局2との相対速度の変
化により、ドップラーシフトが発生し、しかもこれは移
動状況に応じて変化する。 (1)移動局2では、通常のOFDM信号の受信と同様
に信号を受信して、信号同期を確立した後、図1(a)
のFFT(高速フーリエ変換)部3において、時間軸の
シンボルを切り出してフーリエ変換によって周波数次元
の信号を復調する。 (2)次に、図1(a)の階層分離部4において、各セ
グメントの情報を階層毎に振り分ける。
【0033】この様に階層ごとに振り分けられた信号
は、図2に示す等化部に送られられる。ここでは、次の
処理が行われる。 (3)移動受信用のDQPSK(あるいはQPSK)変
調された信号の情報を利用して伝搬路特性を抽出する。
これを当該階層情報の補正に利用して信号を復号する。
この働きの概要について、図4を参照して説明する。図
4は、等化部の働きの処理の流れを示す模式図である。
伝搬路の特性を解析するにあたっては、 a)まず、受信信号から伝搬路特性の解析値を求める。 b)次に、推定精度改善のための補正処理を行い、 c)主要なパスだけを選択した伝搬路特性の推定値を求
める。
【0034】(4)次に、移動受信用の階層情報から抽
出した伝搬路特性の情報を、SP抽出部8、伝搬路特性
推定部9において、さらに分析する。これは、図4にお
いて、 d)伝搬路特性の解析値から、ドップラー周波数等によ
るずれを考慮して推定したSPシンボルと、受信したS
Pシンボルとの比較を行って、上記b)の補正を適切な
ものとする処理である。
【0035】(5)積和演算部10における多値変調の
階層信号の等化に利用する。これは、上記のc)におい
て、伝搬路特性の推定値が得られているので、FFTを
受けた信号に、積和演算回路を用いて等化処理を施すも
のである。
【0036】(6)等化された信号は、シンボル判定部
11で階層ごとにシンボル判定を受ける。 (7)次に、ドップラーシフトなどによるキャリア間の
干渉で誤った判定結果となっている場合があるので、キ
ャリア間干渉補償部12で、階層ごとにこの補償を行
い、それぞれの階層の出力とする。このための処理の流
れを図5に示す。図5において、判定されたシンボル
と、シンボル誤りに対する補正情報と、伝送路特性とを
用いてそれぞれの階層ごとの信号を再合成し、これを受
信されたシンボルと比較して、キャリア干渉等による誤
差情報を得る。この誤差情報は、上記のシンボル誤り補
正に利用される。
【0037】上記の手順(3)において、その伝搬路特
性を抽出することは、概略、次の様に行う。まず、DQ
PSK(あるいはQPSK)変調された受信信号を解析
して位相変動を抽出し、その逆特性を信号に与えること
によってドップラーシフトに起因する位相変動を抑圧す
る。また、個々の受信シンボルに着目すれば、静的マル
チパス特性にキャリア間干渉の劣化が加わったモデルと
仮定できるので、本発明では、DQPSK−OFDMや
QPSK−OFDMの受信シンボルについて、隣接のキ
ャリア間の位相差を観測して、キャリア間の位相ずれを
補償した後、シンボル判定を行う。次に、絶対位相を信
号の情報を利用して特定する。これで、推定された送信
シンボルが得られる。以下に、伝搬路特性を抽出するこ
との詳細について説明する。
【0038】一般に、信号空間ダイヤグラムの座標は、
直交座標軸であるが、信号に歪が無く雑音成分が無い限
り、どの信号点をとっても信号と原点とを結ぶ線分と座
標軸とのなす角度は一定である。ところが、実際には、
多重伝搬路の影響を受けるため、受信信号の振幅と位相
が変移する事が起こる。さらに移動しながら受信する
と、ドップラーシフトが起こり、信号点は信号空間ダイ
ヤグラムの原点の周りに移動するため、振幅と位相の変
化が時々刻々変化することが知られている。
【0039】また、位相回転量を求めて補償するため
に、信号空間ダイヤグラムの全ての象限に分布する差動
復調データを、第1象限に集積する座標変換を行う。こ
の変換の具体的方法は幾つかの方法が考えられるが、こ
こでの変換条件は次のようにするものとする。つまり、
基本的に全てのデータについて、I軸、Q軸の絶対値を
求めて表示する。ただし、座標データのいずれか一方が
負の場合(同じ事であるが、それらの積が負の場合)の
み、I軸とQ軸のデータを入れ換える。この結果、各デ
ータが原点を中心に回転して第1象限に重なるようにな
る。
【0040】次に、複数の補償後の信号から振幅の変化
量の統計処理(平均値の算出)を行い、位相角も理想的
に補償した結果、予測される平均信号電力、に対して平
均雑音電力が大きくて信号空間ダイヤグラムで原点の周
りの回転について±45度の閾値を超えるようになる
と、情報が誤って識別される確率が高くなる。このよう
な領域に有る信号については、複素遅延プロファイルを
求める際には、次の様に除外する。つまり、この状態を
シンボル推定が不能な状態と定義して、送信シンボルの
信号空間ダイヤグラム上での座標(I、Q)の推定値を
(0、0)で置換えて、複素遅延プロファイルの相関に
影響しないように抑圧する。
【0041】このように変換されたデータには、まだ雑
音や歪が重畳しており、シンボル推定にはこれらの雑音
や歪は誤差要因となる。そこで、雑音の影響を抑圧して
正確な位相回転量を抽出するために、複数サンプルの平
均値を求める。平均値の取り方には種々の方法がある事
が知られているが、以下では、相加平均を想定するもの
とする。他の平均の取り方を行っても、以下の説明と本
質的に異なるところは無い。
【0042】この場合、絶対位相は特定できないが、位
相回転の変化量が精度良く求まる。この位相回転の逆回
転を受信信号に施せば、受信信号の信号空間ダイヤグラ
ム上の位置は、各象限の境界から遠ざかるので、情報が
誤って識別されることが減少し、通信品質の改善が可能
である。また、上記の様に位相回転補償を行った信号に
ついてさらに補償誤差を検出し、このための補償回路に
帰還することにより、位相回転以外の補償誤差の累積を
防ぐことができる。
【0043】このようなOFDM信号の補償を行うた
め、図6にブロック図を示す様に、受信されたOFDM
信号は、高速フーリエ変換(FFT)部でフーリエ変換
されて、信号空間ダイヤグラム上の座標に関連付けられ
た信号となる。この信号は分岐され、一方は位相シフト
部へ、他の一方は、差動復調部に送られる。それ以降
は、次の手順に従う。
【0044】1)差動復調:時間を前後して受信された
シンボルの相対位相差を求める。 2)座標変換:次に、座標変換により、信号を第1象限
に集積する。 3)位相変動推定:次に、集積された信号は統計処理さ
れ、位相変動値が推定される。 4)位相シフト:上記で推定された位相変動値で、FF
Tからの信号空間ダイヤグラム上の信号(I,Q信号)
の位相をシフトして補償する。 5)位相をシフトされた信号は、出力される。 6)また、位相をシフトされた信号は、再び差動復調さ
れ、さらに座標変換を受ける。 7)つぎに、上記で得られた信号から位相補償の誤差が
検出され、この情報は位相変動推定部にフィードバック
される。
【0045】この様に位相変動の補償された信号は、図
7に示す様に、次の様に処理される。 8)隣接キャリア間差動復調:処理手順は、まず、受信
シンボルの隣接キャリア間の相対位相差を求める。 9)座標変換:次に、座標変換により、信号を第1象限
に集積する。 10)位相変動プロファイル:次に、隣接するシンボル
の相対位相角の情報を連結して、位相の連続的な変化を
示すプロファイルを求める。 11)シンボル判定:受信シンボルに位相変動プロファ
イルの逆特性を与えた後に、シンボル判定を行う。 12)位相ギャップ・絶対位相補正:判定されたシンボ
ルについて、位相ギャップの推定とその補正を行い、ま
た絶対位相についての補正を行う。
【0046】また、受信シンボルの差動復調データと、
前項11で判定したシンボルを差動復調したデータとを
比較することからも位相ギャップを検出できるので補正
することができる。
【0047】絶対位相は、制御信号を復号して位相を確
定する方法と基準位相のキャリアデータを利用して位相
を確定する方法があり、何れか信号のコンディションの
良い方を選択するものとする。
【0048】以上により、送信シンボルの推定が完了す
る。
【0049】複素遅延プロファイルは、送信側での時間
領域のインパルスに対する受信側での応答特性として定
義されており、送信データと受信データの相関から得る
ことができる。通常は、送信データと受信データとは、
それぞれ送信側と受信側からそれぞれ直接得られるが、
ここに説明する方法では、送信データを受信データから
推定して得るものである。ここで、送信データの推定に
は、図に示す様に、上記したOFDM信号の補償法を
行って、受信信号から送信シンボルを推定する。図
示す方法は、送信シンボルについて新たに補償用のデー
タを付加する必要が無いため、通常のデジタル放送のD
QPSK−OFDM信号などを移動受信することで、移
動区間内の連続的な複素遅延プロファイルの推定が可能
となる。
【0050】次に、このように推定した送信シンボルを
用いて、マルチパス妨害などに見られる伝達時間の違い
による時間相関を求めるための時間制御をおこなう。そ
の結果と受信信号との相関をとって、複素遅延プロファ
イルを得ることができることを次に説明する。
【0051】まず、送信データあるいは受信データとし
て、いずれも周波数軸上で離散的に取ったデータを用意
する。このとき、これらのデータに対応する受信シンボ
ルの周波数成分と、送信シンボルの共役シンボルの周波
数成分と、の積から、複素振幅位相変動の周波数特性が
求まることを次に示す。
【0052】一般に、信号の伝送路特性は、伝達関数H
で表すことが出来る。この伝達関数Hは、離散した周波
数に対応したシンボル番号をΩ、信号空間ダイヤグラム
上の座標(I、Q)を複素数とみなして構成した送信信
号をx(jΩ)、受信信号をy(jΩ)とし、送信信号のノル
ムが1に規格化されたものとするとき、周波数次元で表
すと次の様に定義される。
【0053】
【数6】 これから、伝達関数Hは次の様になる。
【0054】
【数7】 このように、受信信号に対して、規格化された送信信号
の共役を掛けることで周波数特性が求まることがわか
る。また、周波数応答は、伝達関数Hの逆フーリエ変換
であるから、次の様になる。
【0055】
【数8】 これは、時間領域のインパルス応答であり、したがって
複素遅延プロファイルが得られる。
【0056】以上、要約すると、複素遅延プロファイル
を解析するため、入力されたOFDM信号は、高速フー
リエ変換部でフーリエ変換されて、信号空間ダイヤグラ
ム上の座標に関連付けられた信号となる。この信号は分
岐され、一方は位相シフト部へ、他の一方は、位相変動
補償部に送られる。位相変動が補償されたデータから送
信シンボルが推定される。このデータは、複素遅延プロ
ファイル部に送られて、複素共役値に変換された後、高
速フーリエ変換部からの信号との積に相当する位相シフ
トが行われる。この後、フーリエ変換により、複素遅延
プロファイルが得られる。
【0057】また、上記の信号処理手順(5)における
伝搬路特性を抽出する他の方法を、以下に数式を用いて
説明する。説明を容易にするため、以下では、次の様に
分けて説明する。 [1]SPを利用して伝搬路プロファイルを直接推定す
る方法、 [2]同期シンボルを利用して伝搬路特性を推定する方
法、 [3]受信データから推定した伝達関数から求める方
法。
【0058】[1]SPを利用して伝搬路プロファイル
を直接推定する方法。まず、SPを利用して伝搬路プロ
ファイルを直接推定する方法について説明する。ここ
で、f0をキャリア間隔とし、fcを搬送波周波数とし、
i(l)を複素減衰量とするとき、推定する伝搬路特
性HS(l,k)は、次の様に表わすことができる。
【数9】 雑音を考慮しなければ、受信シンボルは次式となる。
【数10】 次に、受信信号YR(l, k)と推定値とを比較し、差分の
電力を求める。
【数11】 推定値を制御して差分電力を最小にする主たる伝搬パラ
メータを求める。
【数12】 第一の伝搬パス成分を差し引いた受信シンボルを求め
る。
【数13】 先と同様に、第二の伝搬パスのパラメータを探索する。
【数14】 以上を繰り返してパス成分を抽出し、残留成分が十分減
少したところで探索を終了する。
【数15】 この探索を繰り返すことにより、順次ri(l)を求める
ことができ、数6を用いて伝搬路特性HS(l,k)を推定す
ることができる。
【0059】[2]同期シンボルを利用して伝搬路特性
を推定する方法。次に、同期シンボルを利用して伝搬路
特性を推定する方法を説明する。l(エル)番目のシン
ボルのm番目のキャリアが送信信号強度d(l,m)で送信さ
れ、多重伝搬路を経て受信された信号を復調して、直交
変換を処理した後の各シンボルの情報について、信号強
度y(l,m)を示すと次式となる。
【0060】
【数16】 ここで、第一項が希望シンボル成分、第二項がキャリア
間干渉成分、第三項が雑音成分である。ただし、伝達関
数h(l,m)は、次式のとおりである。
【0061】
【数17】 ここで、Pは伝搬経路数であり、wi(n)、φi(n)
は、次のものを指す。
【0062】
【数18】 ここで、αは、次の式を意味する。
【0063】
【数19】 また、βは、初期位相である。
【0064】つぎに、多重伝搬路における伝達特性hの
導出を説明する。まず、s、fd、θをそれぞれ送信信
号、最大ドップラー周波数、受信局への到来角とすると
き、多重伝搬路を経て受信された信号を次式v(t)とす
る。
【0065】
【数20】 さらに上式を以下のように変換する。
【0066】
【数21】 多重伝搬路は、上式で表されるように信号と遅延プロフ
ィルの畳み込みで表現できる。また、時刻tにおける瞬
時の複素遅延プロファイルq(τ;t)は次式となる。
【0067】
【数22】
【0068】ここで、任意の遅延時間において、遅延プ
ロファイルの時間変動を周波数特性として求めることに
よって、次式のとおりドップラーシフトが求まる。
【0069】
【数23】 このように求めたプロファイルから主たる伝搬経路をP
個抽出した場合の伝達関数は次式となる。
【0070】
【数24】
【0071】以上のように、伝搬路特性が求まれば、主
たる伝搬経路をP個抽出した場合について、次式のよう
にシンボル等化が可能となる。ただし、伝達関数の推定
値には雑音の影響などによる誤差も含まれている。
【0072】
【数25】
【0073】
【数26】
【0074】以上の処理手続きの前提条件は、パイロッ
トシンボル(フレーム同期シンボル等)を利用して十分な
精度で伝搬路特性が推定できることである。このよう
に、伝搬路特性から移動受信の変動を推定するために
は、推定に利用できる既知情報を伝送する必要がある。
このために、例えば、送信シンボルに一定間隔で伝搬路
特性を測定するチャープやPN(PseudoramdamNoise:擬
似ランダム雑音)符号の信号を挿入する。
【0075】[3]伝達関数から求める方法 一般に、伝搬路特性は、伝達関数から求めることが出来
ることが知られている。ここでは、DQPSK-OFD
M(あるいはQPSK-OFDM)信号に着目し、受信シ
ンボルから伝達関数を求める方法を説明する。
【0076】例えば、差動符号化された信号であれば、
時間を前後して受信された信号を差動復調して情報を得
ているので、相対位相が情報であり絶対位相が不明でも
支障はない。一方、伝搬路特性を見てみると、帯域内の
周波数特性は不均一であるが、隣接キャリアの振幅・位
相に関する相対関係は、比較的相関が高いので同一シン
ボル内の隣接キャリア間での差動化も可能である。
【0077】この点から、DQPSK-OFDM(あるい
はQPSK-OFDM)信号のシンボルを隣接キャリア間
で差動復号して仮想の差動シンボルを推定する。つぎ
に、推定した仮想の差動シンボルを差動変調して送信シ
ンボルの推定値を得る。推定された送信シンボルが正し
ければ、受信シンボルとの差をとって伝達関数を求める
ことができる。
【0078】受信信号は次式で表わされる。
【数27】 ここで、隣接キャリア間の差動復調を行うと次式とな
る。
【0079】
【数28】 差の位相角は次式である。
【0080】
【数29】 仮想のQPSKの信号として、次の様にシンボルc(l,m)
の判定を行う。
【0081】
【数30】 受信シンボルのベクトルと、判定後のシンボルのベクト
ルと、の差分を求め、再度差動変調を行うことにより、
次式のとおり伝達関数g(l,m)が求まる。
【0082】
【数31】 NをFFTにおけるデータ点数として伝達関数をフーリ
エ変換すると、次の複素遅延プロファイルが求まる。
【0083】
【数32】 複素遅延プロファイルを蓄積して同一遅延時間のデータ
をフーリエ変換すると、ドップラー周波数と遅延時間の
プロファイルが求まる。
【0084】
【数33】
【0085】上記の(3)で説明した様に、伝搬路特性
の抽出に引き続いて、この階層情報の補正に適用して信
号を復号し、階層情報から抽出した伝搬路特性の情報を
さらに分析し、また、多値変調の階層信号の等化に利用
する。また、上記の(4)で説明した様に、等化の後、
階層情報から抽出した伝搬路特性の情報をさらに分析し
て、多値変調の階層信号の等化に利用する。
【0086】この例として、次に、受信シンボルの一部
分から伝搬路特性を解析してSPの推定を行う方法につ
いて説明する。
【0087】以下に説明する様に、受信信号に含まれる
SPシンボルと比較から伝搬路特性を補正して伝搬路特
性の推定精度を向上させることが可能である。また、こ
の結果を利用してシンボル等化を行うことにより、従来
困難であった移動受信環境下でのシンボル等化の性能が
改善される。そしてさらに、移動受信に伴って生ずるキ
ャリア間干渉の低減を目的に、復調されたシンボルと伝
搬路特性から受信シンボルを再合成し、FFTから出力さ
れた実シンボルと比較し、キャリア間干渉の影響を抑圧
するようにシンボルの値を制御することができる。
【0088】このためには、まず、伝搬路特性の推定を
行う。この場合の、受信信号は次式である。
【数34】 ここで、隣接キャリア間の差動復調を行うと次式とな
る。
【0089】
【数35】 差の位相角は次式である。
【0090】
【数36】 次に、QPSKの信号として数37に従ってシンボルc
(l,m)の判定を行う。
【0091】
【数37】 受信シンボルのベクトルと判定後のシンボルのベクトル
との差分を求め、再度差動変調を行う。そうすると次式
のとおり、複素伝達関数が求まる。
【0092】
【数38】 周波数次元の複素伝達関数値を複素フーリエ解析するこ
とにより、複素遅延プロファイルを得る。
【0093】
【数39】 複数の受信シンボルの複素遅延プロファイルを蓄積し
て、同一の遅延時間のデータを経過時間順に並べてフー
リエ解析を行うとドップラー周波数が求まる。これを各
遅延時間について求めると、最終的なドップラー周波数
と遅延時間の伝搬路特性のプロファイルが求まる。
【0094】
【数40】 数40からレベルの高いパスを順次抽出して数41に示
すプロファイルが求まる。
【0095】
【数41】
【0096】ここで、
【数42】
【0097】また、
【数43】
【0098】
【数44】 である。
【0099】求めた伝搬路特性は、解析に使用した伝達
関数が帯域の狭いセグメントのシンボル情報から推定し
ている。このため、プロファイル抽出の打ち切りや雑音
の影響による推定誤差を含んでいる。また、観測された
データは全て離散値のため、周波数、遅延時間も離散的
であり、実際の伝搬路の特性との誤差を含んでいる。そ
のため、16QAM、64QAMなどの多値変調のシンボル等化に
は、さらに推定精度を向上させることが望ましい。
【0100】そこで、SPを利用した伝搬路特性の補正
をさらに行って伝搬路特性の精度向上を図り、推定誤差
の低減を行う。このためには、まず、ドップラー周波数
と遅延時間のプロファイルに基づいてSPの受信シンボ
ルを推定する。
【0101】
【数45】
【0102】次に、受信シンボルからSPを抽出する。
【数46】
【0103】推定したSPと受信シンボルから抽出した
SPを比較して複数のシンボル区間Lに渡って、差分を
最小にするようにドップラー周波数と遅延時間のプロフ
ァイルのパラメータを補正することにより合わせこみを
行う。
【0104】
【数47】 ここで、これらの式から数46の共通の送信信号強度d
(i,kp)を除くと、次式となる。
【0105】
【数48】 ただし、hpは次式である。
【数49】
【0106】次に、上記の(5)で説明した様に、シン
ボル等化を行う。最終的に得られたドップラー周波数と
遅延時間のプロファイルhSを使用して、次式により受
信シンボルを等化する。
【0107】
【数50】 等化後のシンボルには、第一項の推定誤差係数、第二項
のキャリア間干渉成分、第三項の雑音成分による誤差が
重畳されている。
【0108】次に、上記の(6)で説明した様に、等化
された信号は、シンボル判定を受け、また、上記の
(7)で説明した様に、キャリア間の干渉で誤った判定
結果となっている場合があるので、キャリア間干渉の抑
圧を行う。
【0109】移動受信でのシンボル等化で問題となるの
は、キャリア間干渉の増大に伴うBER(ビット誤り率)
特性の劣化である。これは移動速度の増大に伴って、キ
ャリア間干渉のエネルギーが増加することにより発生す
る。つまり、このキャリア間干渉が等価的に雑音の増大
と同じ効果を持つために信号が劣化する。したがって、
干渉成分の抑圧は、移動受信のシンボル等化には重要で
ある。
【0110】ここで、伝搬路特性の推定により、数41
の伝搬経路をP個抽出した場合の伝達関数が十分高い精
度で推定出来たものとする。次に、受信シンボルを等化
して数50を求め、各変調方式にあわせて数37と同様
にシンボル判定を行い、c(l,m)を求める。つまり、FFT
直後の受信シンボルは、次式である。
【0111】
【数51】 推定した伝搬路特性と判定したシンボルデータから受信
シンボルを再合成する。
【0112】
【数52】 二つの受信シンボルデータを比較して、差分が最小とな
るようにシンボルを制御してcS(l,m)とする。
【0113】
【数53】 このcS(l,m)についてシンボル判定を行い、c(l,m)と
する。以上により、キャリア間干渉の影響が抑圧された
信号が出力される。
【0114】以上、主にDQPSK-OFDM(あるいは
QPSK-OFDM)信号について説明したが、これらの
信号に限定されるべき理由は無い。上記の説明から明ら
かな様に、上記の方法は、広く階層構造をもったデジタ
ル変調信号に適用することができる。また、本発明は、
移動通信における階層構造をもったデジタル変調信号の
受信の際に、通信品質の改善に用いることが可能であ
り、有用なものである。
【0115】
【発明の効果】この発明は、階層構造をもったデジタル
変調信号を予め決められた階層に分離し、その少なくと
も1つの階層の信号から伝送賂の特性を抽出し、その抽
出した特性を用いて等化制御情報を生成し、これを用い
て上記の階層に分離したそれぞれの信号の等化を行うよ
うにしたので、それぞれの階層におけるシンボル誤り率
が低下し、受信信号の品質改善を行うことができた。
【0116】また、階層構造をもったデジタル変調信号
を予め決められた階層に分離し、その少なくとも1つの
階層の信号から伝送賂の特性を抽出し、またそれ以外の
階層の信号のスキャッタードパイロット信号の情報を抽
出し、その抽出した特性と抽出した情報とを用いてあら
たに等化制御情報を生成し、これを用いて上記の予め決
められた階層に分離した信号の等化を行うようにしたの
で、さらにシンボル誤り率が低下し、よりいっそうの受
信信号の品質改善を行うことができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】移動局における復調器の階層分離までを示すブ
ロック図である。
【図2】移動局における等化部を示すブロック図であ
る。
【図3】本発明の適用される通信状況を示す模式図であ
る。
【図4】等化部の働きの処理の流れを示す模式図であ
る。
【図5】キャリア間干渉補償部の処理の流れを示す図で
ある。
【図6】送信シンボルを推定するOFDM信号の補償を
行うための位相変動補償部を示すブロック図である。
【図7】送信シンボルを推定するOFDM信号の補償法
を行うための送信シンボル推定部を示すブロック図であ
る。
【図8】複素遅延プロファイルを解析するための構成の
ブロック図とその信号の流れを示す図である。
【図9】日本の地上波デジタル放送に用いられるOFD
M方式のスキャッタード・パイロットシンボルのキャリ
アと時間の配置を示す模式図である。
【図10】通常のシンボル等化を示すブロック図であ
る。
【符号の説明】
1 基地局 2 移動局 3 FFT部 4 階層分離部 5 シンボル推定部 6 複素遅延プロファイル部 7 ドップラーシフト解析部 8 SP抽出部 9 伝搬路特性推定部 10 積和演算部 11 シンボル判定部 12 キャリア間干渉補償部

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 階層構造をもったデジタル変調信号を予
    め決められた階層に分離する手続きと、その少なくとも
    1つの階層の信号から伝送賂の特性を抽出する手続き
    と、その抽出した特性を用いて等化制御情報を生成し、
    これを用いて上記の階層に分離したそれぞれの信号の等
    化を行う手続きとを備えることを特徴とするデジタル変
    調信号の等化方法。
  2. 【請求項2】 階層構造をもったデジタル変調信号を予
    め決められた階層に分離する手続きと、その少なくとも
    1つの階層の信号から伝送賂の特性を抽出する手続き
    と、またそれ以外の階層の信号のスキャッタードパイロ
    ット信号の情報を抽出する手続きと、その抽出した特性
    と抽出した情報とを用いてあらたに等化制御情報を生成
    する手続きと、これを用いて上記の予め決められた階層
    に分離した信号の等化を行う手続きとを備えることを特
    徴とするデジタル変調信号の等化方法。
  3. 【請求項3】 請求項1あるいは2に記載のデジタル変
    調信号の等化方法において、少なくとも1つの階層の信
    号から伝送賂の特性を抽出する方法は、シンボルを推定
    する手続きと、複素遅延プロファイルを見出す手続き
    と、ドップラーシフトを解析する手続きとを備えること
    を特徴とするデジタル変調信号の等化方法。
  4. 【請求項4】 請求項1あるいは2に記載のデジタル変
    調信号の等化方法において、上記の予め決められた階層
    における信号に対応するシンボル判定を行う手続きを備
    え、この手続きは、上記の等化制御情報を用いて等化の
    後に行う手続きであることを特徴とするデジタル変調信
    号の等化方法。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載のデジタル変調信号の等
    化方法において、判定されたシンボルについてキャリア
    間干渉の補償を行う手続きを備え、この手続きは、判定
    したシンボルと抽出した伝送賂特性とから推定した信号
    を生成する手続きと、この推定した信号とそれぞれの階
    層における等化前の信号との比較から誤差情報を抽出す
    る手続きと、この誤差情報を用いてシンボル誤りの判定
    を行う手続きとを含むことを特徴とする手続きであるデ
    ジタル変調信号の等化方法。
  6. 【請求項6】 階層構造をもったOFDM信号を予め決
    められた階層に分離する手段と、その少なくとも1つの
    階層の信号から伝送賂の特性を抽出する手段と、その抽
    出した特性を用いて等化制御情報を生成し、これを用い
    て上記の階層に分離したそれぞれの信号の等化を行う手
    段とを備えることを特徴とするOFDM信号の復調器。
  7. 【請求項7】 階層構造をもったOFDM信号を予め決
    められた階層に分離する手段と、その少なくとも1つの
    階層の信号から伝送賂の特性を抽出する手段と、またそ
    れ以外の階層の信号のスキャッタードパイロット信号の
    情報を抽出する手段と、その抽出した特性と抽出した情
    報とを用いてあらたに等化制御情報を生成する手段と、
    これを用いて上記の予め決められた階層に分離した信号
    の等化を行う手段とを備えることを特徴とするOFDM
    信号の復調器。
  8. 【請求項8】 請求項6あるいは7に記載のOFDM信
    号の復調器において、少なくとも1つの階層の信号から
    伝送賂の特性を抽出する方法は、シンボルを推定する手
    段と、複素遅延プロファイルを見出す手段と、ドップラ
    ーシフトを解析する手段とを備えることを特徴とするO
    FDM信号の復調器。
  9. 【請求項9】 請求項6あるいは7に記載のOFDM信
    号の復調器において、上記の予め決められた階層におけ
    る信号に対応するシンボル判定を行う手段を備え、この
    手段は、上記の等化制御情報を用いて等化の後に行う手
    段を含むことを特徴とするOFDM信号の復調器。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載のOFDM信号の復調
    器において、判定されたシンボルについてキャリア間干
    渉の補償を行う手段を備え、この手段は、判定したシン
    ボルと抽出した伝送賂特性とから推定した信号を生成す
    る手段と、この推定した信号とそれぞれの階層における
    等化前の信号との比較から誤差情報を抽出する手段と、
    この誤差情報を用いてシンボル誤りの判定を行う手段と
    を含むことを特徴とする手段であるOFDM信号の復調
    器。
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